JP4379909B2 - 幅方向プロファイル測定方法およびその装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、シート状製品の幅方向のプロファイルを測定する方法およびその装置に関し、特にブローンフィルム製造装置に用いて好適なシート状製品のプロファイル測定方法およびその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図5にインフレーションマシンを用いたブローンフィルム製造装置の構成を示す。図5において、熱可塑性樹脂は押出機51によって加熱、溶融され、リングダイ53から押し出される。リングダイ53には、押し出された熱可塑性樹脂に気体を吹き込む吹き出し部が設けられ、給排気装置52から空気が供給される。そのため、熱可塑性樹脂は6のようにチューブ状になる。このチューブ6はピンチロール71で折り畳まれ、巻取り機72で巻き取られる。
【0003】
このようなブローンフィルム製造装置では、製品であるフィルムの厚さを一定に制御しなければならない。そのため、矢印81〜83で示す位置で押し出されたチューブ6の厚さの幅方向プロファイルを測定し、厚さが均一になるようにリングダイ53またはピンチロール71を制御する。
【0004】
矢印81の位置での測定では、チューブ6が折り畳まれた後で、フィルムの一部を切り取ってオフラインで厚さを測定する。しかし、フィルムを製造するときはリングダイ53を回転させるロータリーダイを用いたり、ピンチロール71を旋回させてチューブ6にオシレーションをかける場合が多いので、製造中にフィルムの一部を切り出すと、切り出した部分とリングダイ(ロータリーダイ)53やピンチロール71との位置対応をとることが困難になる。そのため、フィルムの製造前にオシレーションを止めた状態で測定を行って、その結果によってリングダイ(ロータリーダイ)53またはピンチロール71を調整して、偏肉が発生しないように操業条件を決定するようにしている。
【0005】
ここで、リングダイ53において、ダイが回転するタイプのものをロータリーダイと呼び、ロータリダイはリングダイの一形態である。以下、ダイが回転するタイプのリングダイ53をロータリーダイ53として説明を行う。
【0006】
矢印82の位置での測定では、チューブ6が折り畳まれる直前に、チューブ6の円周の一部を平面として測定するものである。そのため、ロータリーダイ53の回転をエンコーダで取りこんで回転角を計算し、測定点とロータリーダイ53との位置対応を取るようにしている。また、ピンチロール71が旋回しているときは、センサを移動させて位置対応を特定する。
【0007】
矢印83の位置での測定では、センサをチューブ6の外周に沿って旋回させて幅方向の厚さのプロファイルを測定する。センサの位置をエンコーダなどで取りこむことにより、測定点とロータリーダイ53との位置対応を特定する。
【0008】
【特許文献1】
特開平09−123251号公報 フィルム厚み制御装置
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような幅方向の厚さプロファイルの測定には次のような課題があった。
【0010】
矢印81の位置での測定では、ロータリーダイやピンチロールオシレーションを行う操業時に、ダイとの位置対応を保ちながらオンラインで厚さプロファイルを測定することが難しい。そのため、製造中に操業条件が変化した場合には、対応することが難しいという課題があった。
【0011】
矢印82あるいは83の位置での測定では、ロータリーダイ53やセンサにエンコーダを設置したり、センサを移動させる装置が必要になり、コストアップになってしまうという課題があった。また、後から測定装置を追加すると別途工事が必要になり、導入コストが高くなってしまうという課題もあった。
【0012】
さらに、ロータリーダイ53やピンチロール71とセンサの設置位置が離れているので、チューブ6の移動速度が変化するとロータリーダイ53やピンチロール71から測定点までチューブ6が移動する時間が変動し、位置対応を取ることが困難になるという課題もあった。
【0013】
従って本発明の目的は、簡単に測定データと測定点の対応を取ることができ、正確な幅方向のプロファイルを得ることができる幅方向プロファイル測定方法およびその装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
このような課題を解決するために、本発明のうち請求項1記載の発明は、回転するロータリーダイに熱可塑性樹脂を注入し、このロータリーダイから押し出された熱可塑性樹脂に気体を吹き込んでチューブ状フィルムを形成するシート状製品製造装置に用いる幅方向プロファイル測定方法であって、
一定周期または前記ロータリーダイに取り付けられたエンコーダ出力に同期して前記チューブ状フィルムのフィルム厚さ、密度、坪量のいずれかを測定して保存し、厚さの測定範囲を複数のゾーンに分割して、前記ロータリーダイに少なくとも1点の基準点を設け、この基準点が所定の位置を通過したことを示す基準信号に基づいて前記複数のゾーンに入る測定データを抽出して、この抽出した測定値から前記チューブ状フィルムの幅方向のプロファイルを求めるようにしたものである。測定値とロータリーダイの位置対応関係が取れる。
【0015】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記チューブ状フィルムが前記ロータリーダイから前記フィルムの厚さ、密度、坪量のいずれかを測定する測定点まで輸送される時間を前記フィルムの厚さ、密度、坪量のいずれかの測定周期で割り算した値だけ、前記抽出する位置を過去側にシフトするようにしたものである。輸送遅れを補償できる。
【0016】
請求項3記載の発明は、請求項1記載ないし請求項2記載の発明において、前記フィルムの厚さ、密度、坪量のいずれかを測定するセンサの遅れ時定数の時間を前記フィルムの厚さ、密度、坪量のいずれかの測定周期で割り算した値だけ、前記抽出する位置を過去側にシフトするようにしたものである。遅れ時定数を補償できる。
【0017】
請求項4記載の発明は、請求項1ないし請求項3いずれかに記載の発明において、前記チューブ状フィルムを幅方向に複数のゾーンに分割し、前記基準信号に基づいて前記保存された測定値のうち前記ゾーンに含まれる測定値を抽出して、これらの測定値の平均値をそのゾーンの測定値とするようにしたものである。測定データの個数が変化しても表示やダイの操作に影響しない。
【0018】
請求項5記載の発明は、請求項4記載の発明において、前記平均値にスムージング処理を施したものである。フィルムの流れ方向の影響を減ずる。
【0020】
請求項記載の発明は、回転するロータリーダイに熱可塑性樹脂を注入し、このロータリーダイから押し出された熱可塑性樹脂に気体を吹き込んでチューブ状フィルムを形成して、このチューブ状フィルムを振動するピンチロールに入力して折り畳む構成のシート状製品製造装置に用いる幅方向プロファイル測定方法であって、
一定周期または前記ロータリーダイに取り付けられたエンコーダの出力パルスに同期して前記フィルムの厚さ、密度、坪量のいずれかを測定して保存し、厚さの測定範囲を複数のゾーンに分割して、前記ピンチロールに少なくとも1点の基準点を設け、この基準点が所定の位置を通過したことを示す基準信号および前記ピンチロールの振動方向に基づいて前記複数のゾーンに入る測定データを抽出して、この抽出した測定値から前記フィルムの幅方向のプロファイルを求めるようにしたものである。測定値とピンチロールの位置対応を通して、測定値とリングダイの位置対応関係が取れる。
【0021】
請求項記載の発明は、請求項記載の発明において、前記ピンチロールの振動方向をエンコーダで測定し、前記基準点として前記振動の折り返し点を用いるようにしたものである。振動方向の測定と基準点センサを共用できる。
【0022】
請求項記載の発明は、請求項ないし請求項記載の発明において、前記フィルムが前記ピンチロールから測定点まで輸送される時間を前記フィルムの厚さ、密度、坪量のいずれかの測定周期で割り算した値だけ、前記抽出する位置を過去側にシフトするようにしたものである。輸送遅れを補償できる。
【0023】
請求項記載の発明は、請求項記載ないし請求項いずれかに記載の発明において、前記フィルムの厚さ、密度、坪量のいずれかを測定するセンサの遅れ時定数の時間を前記フィルムの厚さ、密度、坪量のいずれかの測定周期で割り算した値だけ、前記抽出する位置を過去側にシフトするようにしたものである。センサの遅れ時定数を補償できる。
【0024】
請求項10記載の発明は、請求項ないし請求項いずれかに記載の発明において、前記フィルムを幅方向に複数のゾーンに分割し、前記基準信号に基づいて前記保存された測定値のうち前記ゾーンに含まれる測定値を抽出して、これらの測定値の平均値をそのゾーンの測定値とするようにしたものである。測定データの個数が変化しても、表示やダイの操作に影響しない。
【0025】
請求項11記載の発明は、請求項10記載の発明において、前記平均値にスムージング処理を施したものである。フィルムの流れ方向の影響を減ずる。
【0027】
請求項12記載の発明は、回転するロータリーダイに熱可塑性樹脂を注入し、このロータリーダイから押し出された熱可塑性樹脂に気体を吹き込んでチューブ状フィルムを形成して、このチューブ状フィルムを振動するピンチローラによって折り畳む構成のシート状製品製造装置に用いる幅方向プロファイル測定装置であって、
一定周期または前記ロータリーダイに取り付けられたエンコーダの出力パルスに同期してフィルムの厚さ、密度、坪量のいずれかを測定するセンサと、このセンサが測定した測定値を時系列的に保存する測定データ保存部と、前記ロータリーダイまたは前記ピンチローラが予め定められた位置を通過したことを示す基準信号が入力され、この基準信号によってカウントが開始され、輸送遅れ時間またはシステム遅れ時間の後にタイムアップするタイマと、このタイマの出力および前記測定データ保存部の出力が入力される演算部とを有し、厚さの測定範囲を複数のゾーンに分割して、前記演算部は前記タイマのタイムアップ信号に基づいて前記測定データ保存部から前記複数のゾーンに入る測定データを抽出して、この抽出した測定データに基づいて前記フィルムの幅方向プロファイルを測定するようにしたものである。構成が簡単で、輸送遅れなどを補償できる。
【0028】
請求項13記載の発明は、請求項12記載の発明において、前記タイマを2つ以上具備するようにしたものである。基準点信号の周期よりも輸送遅れなどの時間の方が長い場合でも測定できる。
【0029】
請求項14記載の発明は、請求項12または請求項13記載の発明において、前記フィルムを幅方向に複数のゾーンに分割し、前記演算部は前記測定データ保存部に保存された測定データから前記ゾーンに含まれる測定データを抽出し、これらの測定データの平均値をそのゾーンの測定値とするようにしたものである。測定データの個数が変化しても、表示やダイの操作に影響しない。
【0030】
この実施例では、ロータリーダイ53の1カ所以上の点を基準点とし、近接センサ等を用いて回転するロータリーダイ53が予め決められた位置に来たことを検出できるようにする。また、厚さの測定はロータリーダイ53の位置とは無関係に一定周期あるいはロータリーダイ53に取り付けられたエンコーダの出力パルスに同期して行い、時系列あるいはパルス締めのデータをプロファイルデータとして蓄積する。さらに、厚さの測定範囲を複数のゾーンに分割しておく。図1のフローはこのデータ蓄積と並行に行われる。
【0031】
最初にa−1で基準点の情報を入力する。すなわち、基準点が予め決められた位置に到達した時間を入力する。次に、a−2でブローンフィルムの輸送遅れによる時間補正を行う。輸送遅れ時間は、
輸送遅れ時間=パス間距離/フィルム速度 ・・・・ (1)
で求めることができる。パス間距離はロータリーダイ53と測定点間の距離である。フィルム速度は、シート製造装置からの信号を取りこむか、フィルム速度の設定値を用いる。
【0032】
次に、a−3でロータリーダイ53と測定点の位置合わせを行う。測定は前記(1)式の輸送遅れ時間だけ遅れるので、ロータリーダイ53の位置と測定データを合わせるために、下記(2)式の補正データ数だけ基準点を過去側に引き戻す補正を行う。
輸送遅れの補正データ数=輸送遅れ時間/データの測定周期・・・・ (2)
輸送遅れ時間は前記(1)式で求めた値である。
【0033】
次に、a−4で予め分割しておいた各ゾーンに入る測定データを求める。各ゾーンに入る測定データの数は下記(3)式で求めることができる。
ゾーンj(0〜ZN−1)内の測定データ数ZAN
Int(j×N/ZN)−Int((j−1)×N/ZN)・・・・ (3)
ここにおいて、Nは全測定データの数、ZNはゾーンの数であり、Int()は小数点以下を切り捨てる関数である。
【0034】
ゾーンjに入る測定データの開始点をZAS、終了点をZAEとすると、
ZAS=ΣZAN+1 ・・・・ (4)
ZAE=ZAS+ZAN ・・・・ (5)
になる。但し、ZAN、ZANはそれぞれ前記(3)式で求めたゾーンk、j内の測定データ数であり、(4)式のkの加算範囲は0からj−1である。
【0035】
そして、a−5で各ゾーン内の測定データの平均値を演算する。ゾーンjの平均値をZPVとすると、下記(6)式で演算することができる。
ZPV=ΣPV/ZANV ・・・・ (6)
ここにおいて、PVはk番目の測定データ、ZANVはゾーンj内の測定データ数である。kの加算範囲はZASからZAEである。
【0036】
予め設定した測定データの収集時間を変化させたり、ロータリーダイ53の回転速度を変化させるとロータリーダイ53と測定データの位置関係が変化する。そのため、基準点を設けてこの位置関係を校正し、また前記(2)式でフィルムの輸送遅れの補正を行う。このようにすることによって、ロータリーダイ53やフィルムの動きに関わらず、正確なプロファイルを測定できる。
【0037】
また、測定データ数が変わるとフィルムの幅方向の厚さプロファイルを表示する際に支障を来す場合がある。そのため、測定範囲を複数のゾーンに分割して、各ゾーンの平均値を表示するようにする。このようにすると、測定データの数が変わっても、表示を一定にすることができる。表示点数が一定となる事で、ダイの操作が行い易くなる。
【0038】
図2はピンチロール71をオシレーションさせる製造装置に適用するプロファイル測定方法のフローチャートである。図2において、b−1で基準点の情報を入力し、b−2で輸送遅れの時間補正を行う。これらは図1と同じなので、説明を省略する。なお、折り返し点や中心停止位置におけるセンター点を基準点として用いることができる。
【0039】
b−3において、ピンチロール71の振動方向を判別する。ピンチロール71は往復運動をしているので、方向によって測定データの並びが異なるためである。
【0040】
時間区切り時の振動方向は、次のようにして判別することができる。右回りの場合は、センター点を通過して左折り返し点の降り下がり微分の後にセンター点が入力されるか、左折り返し点の降り下がり微分の後に右折り返し点の立ち上がり微分が発生することで判別できる。また、左回りの場合は、センター点を通過して右折り返し点の降り下がり微分の後にセンター点が入力されるか、右折り返し点の降り下がり微分の後に左折り返し点の立ち上がり微分が発生することで判別できる。
【0041】
あるいは、エンコーダを用いている場合は、左右回りをエンコーダのA/B相から方向を判別するようにしてもよい。この場合は、基準点として左右方向の切り替えのタイミングを左右の折り返し点のタイミングとして用いることができる。
【0042】
次に、b−4でピンチロール71と測定データとの位置合わせを行う。この位置合わせも図1実施例とほぼ同じなので、詳細を省略する。但し、b−3で求めた振動方向を考慮して行う。
【0043】
そして、b−5で各ゾーンに含まれる測定データを求める。これには、前記(3)〜(5)式を用いる。最後に、b−6で前記(6)式を用いて各ゾーンの平均値を求める。このようにすると、測定データの数が変化しても、表示のためのデータ数は同じになるので、表示に支障を来すことはなくなる。また、ダイ操作が行い易い事も同様である。
【0044】
フィルムの輸送遅れ時間がピンチロール71の振動周期やロータリーダイ53の回転周期より長くなることを考慮して、輸送遅れ時間を測定するタイマを複数個用意しておくことが必要になる場合がある。このことを図3に基づいて説明する。
【0045】
図3において、ピンチロール71の折り返し点の降り下りがt1に発生し、同立ち上がりがt2に発生したとし、その時間間隔をTとする。また、輸送遅れ時間をTDとする。t1,t2でタイマがカウントを開始し、TD経過後にタイムアップして各ゾーンの平均値を演算してプロファイルを測定する。
【0046】
TDがTよりも短いとこの構成で測定できるが、図3のようにTDがTよりも長いと、タイムアップする前に次のスタート信号が入力され、測定ができなくなる。そのため、タイマを複数個用いて順番に使用するようにすると、TDがTよりも長い場合でも正確なプロファイルを測定することができる。
【0047】
センサやシステムに固有の遅れがある場合には、前述した輸送遅れとは別に補正を行った方が正確な測定ができる。この場合補正するデータの個数は、前記(2)式と同じようにして、
補正データ数=遅れ時定数設定値/データの測定周期 ・・・・ (7)
になる。
【0048】
図4に、本発明に係る幅方向プロファイル測定装置の一実施例の構成を示す。図4において、1はセンサであり、所定の周期でフィルム等シート状製品を幅方向にスキャンして、厚さ、密度、坪量などを測定する。2は測定データ保存部であり、センサ1が測定した結果を時系列的に保存する。
【0049】
3はタイマであり、ロータリーダイ53やピンチロール71に設置した基準点を通過したという基準点情報が入力される。タイマ3はこの基準点情報によってカウントを開始し、輸送遅れ時間またはセンサ1やシステムの遅れ時間の後にタイムアップする。4は演算部であり、前記(3)〜(6)式に基づいて各ゾーンの測定データを特定し、それらの平均値を演算する。
【0050】
なお、トラッキングエラーが発生した場合や校正動作中は位置のカウントのみを行い、データ自体は無効化すると、測定が行いやすくなる。また、ゾーンの分割数は、表示系や演算系のパフォーマンスに応じて上下限を設定すると扱いやすくなる。
【0051】
また、各ゾーンの平均値は、過去のデータを用いてスムージング処理を行うと、流れ方向の変動成分を除去することができて、幅方向のプロファイルの変動分を把握しやすくなる。
【0052】
また、基準点を設置するよりもエンコーダを設置する方が簡単な場合には、エンコーダのパルスを用いて測定データの締めを行っても良い。この際、ピンチロールの振動を利用する場合は、エンコーダから発生する左右パルスが切り替わる点を基準値として用いることができる。このとき、左右パルスへの分割は、エンコーダパルスの方向判別を行うことにより可能となる。
【0053】
さらに、これらの実施例ではフィルムの厚さのプロファイル測定に用いたが、厚さ以外に密度や坪量の等のプロファイルを測定する場合にも応用できる。
【0054】
【発明の効果】
以上説明したことから明らかなように、本発明によれば次の効果が期待できる。
請求項1ないし請求項記載の発明によれば、ロータリーダイに基準点を設け、所定の周期で測定した物理量の測定データをこの基準点を通過した信号で切り出してプロファイルを求めるようにした。さらに、シートの輸送時間やセンサの遅れ時定数だけ切り出すタイミングを遅らせるようにした。また、幅方向に複数のゾーンに分割し、これらのゾーンに入る測定データの平均値をそのゾーンの測定値とした。
【0055】
基準点を設けるだけでロータリーダイと測定データの位値対応関係を取ることが出来るので、近接スイッチやロータリーダイの回転を測定するエンコーダだけの設備で済み、設置あるいは運用が簡単になるという効果がある。また、輸送遅れやセンサの遅れを補正することができるので、フィルムの速度などの操業条件が変化しても、正確な位値対応関係が得られるという効果がある。
【0056】
さらに、複数のゾーンに分割してその平均値を測定値とすることにより、測定データの数が変化しても平均化したデータの数は変化しないので、プロファイルを表示する際に支障が生じないという効果もある。また、スムージングを施すことにより、フィルムの流れ方向の変化によるノイズを除去できるという効果もある。
【0057】
請求項ないし請求項11記載の発明によれば、ピンチロールに基準点を設け、所定の周期で測定した物理量の測定データをこの基準点を通過した信号で切り出してプロファイルを求めるようにした。また、エンコーダを用いてピンチロールの動きを検出し、折り返し点を基準点とした。さらに、シートの輸送時間やセンサの遅れ時定数だけ切り出すタイミングを遅らせるようにした。また、幅方向に複数のゾーンに分割し、これらのゾーンに入る測定データの平均値をそのゾーンの測定値とした。
【0058】
基準点を設けるだけでロータリーダイと測定データの位値対応関係を取ることが出来るので、近接スイッチやロータリーダイの回転を測定するエンコーダだけの設備で済み、設置あるいは運用が簡単になるという効果がある。特にエンコーダを用いて折り返し点を基準点とすることにより、構成を簡便に出来る。また、輸送遅れやセンサの遅れを補正することができるので、フィルムの速度などの操業条件が変化しても、正確な位値対応関係が得られるという効果がある。
【0059】
さらに、複数のゾーンに分割してその平均値を測定値とすることにより、測定データの数が変化しても平均化したデータの数は変化しないので、プロファイルを表示する際に支障が生じないという効果もある。また、スムージングを施すことにより、フィルムの流れ方向の変化によるノイズを除去できるという効果もある。
【0060】
請求項12ないし請求項14記載の発明は、センサによって物理量を一定周期で測定データ保存部に保存し、ロータリーダイまたはピンチロールに設置した基準点を通過する基準信号によってタイマを起動して、このタイマのタイムアップ信号で演算部が測定データを切り出してプロファイルを演算するようにした。また、タイマを複数個用い、フィルムの幅方向を複数のゾーンに分割し、各ゾーンに入る測定データの平均値をそのゾーンの測定値とした。
【0061】
基準点を設置するだけでロータリーダイまたはピンチロールと測定値との対応を取ることが出来るので、簡単に設置できるという効果がある。また、フィルムの輸送遅れを補正することが出来るので、フィルムの速度など操業条件が変化しても、簡単に対応できるという効果がある。
【0062】
さらに、複数のゾーンに分割してその平均値を測定値とすることにより、測定データの数が変化しても平均化したデータの数は変化しないので、プロファイルを表示する際に支障が生じないという効果もある。また、スムージングを施すことにより、フィルムの流れ方向の変化によるノイズを除去できるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すフローチャートである。
【図2】本発明の他の実施例を示すフローチャートである。
【図3】本発明の効果を説明するための特性図である。
【図4】本発明の一実施例を示す構成図である。
【図5】ブローンフィルム製造装置の構成図である。
【符号の説明】
1 センサ
2 タイマ
3 測定データ保存部
4 演算部
53 リングダイ(ロータリーダイ)
71 ピンチロール

Claims (14)

  1. 回転するロータリーダイに熱可塑性樹脂を注入し、このロータリーダイから押し出された熱可塑性樹脂に気体を吹き込んでチューブ状フィルムを形成するシート状製品製造装置に用いる幅方向プロファイル測定方法であって、
    一定周期または前記ロータリーダイに取り付けられたエンコーダの出力パルスに同期して前記チューブ状フィルムの厚さ、密度、坪量のいずれかを測定して保存し、厚さの測定範囲を複数のゾーンに分割して、前記ロータリーダイに少なくとも1点の基準点を設け、この基準点が所定の位置を通過したことを示す基準信号に基づいて前記複数のゾーンに入る測定データを抽出して、この抽出した測定値から前記チューブ状フィルムの幅方向のプロファイルを求めるようにしたことを特徴とする幅方向プロファイル測定方法。
  2. 前記チューブ状フィルムが前記ロータリーダイから前記フィルムの厚さ、密度、坪量のいずれかを測定する測定点まで輸送される時間を前記フィルムの厚さ、密度、坪量のいずれかの測定周期で割り算した値だけ、前記抽出する位置を過去側にシフトするようにしたことを特徴とする請求項1記載の幅方向プロファイル測定方法。
  3. 前記フィルムの厚さ、密度、坪量のいずれかを測定するセンサの遅れ時定数の時間を前記フィルムの厚さ、密度、坪量のいずれかの測定周期で割り算した値だけ、前記抽出する位置を過去側にシフトするようにしたことを特徴とする請求項1記載ないし請求項2記載の幅方向プロファイル測定方法。
  4. 前記チューブ状フィルムを幅方向に複数のゾーンに分割し、前記基準信号に基づいて前記保存された測定値のうち前記ゾーンに含まれる測定値を抽出して、これらの測定値の平均値をそのゾーンの測定値とするようにしたことを特徴とする請求項1ないし請求項3いずれかに記載の幅方向プロファイル測定方法。
  5. 前記平均値にスムージング処理を施したことを特徴とする請求項4記載の幅方向プロファイル測定方法。
  6. 回転するロータリーダイに熱可塑性樹脂を注入し、このロータリーダイから押し出された熱可塑性樹脂に気体を吹き込んでチューブ状フィルムを形成して、このチューブ状フィルムを振動するピンチロールに入力して折り畳む構成のシート状製品製造装置に用いる幅方向プロファイル測定方法であって、
    一定周期または前記ロータリーダイに取り付けられたエンコーダの出力パルスに同期して前記フィルムの厚さ、密度、坪量のいずれかを測定して保存し、厚さの測定範囲を複数のゾーンに分割して、前記ピンチロールに少なくとも1点の基準点を設け、この基準点が所定の位置を通過したことを示す基準信号および前記ピンチロールの振動方向に基づいて前記複数のゾーンに入る測定データを抽出して、この抽出した測定値から前記フィルムの幅方向のプロファイルを求めるようにしたことを特徴とする幅方向プロファイル測定方法。
  7. 前記ピンチロールの振動方向をエンコーダで測定し、前記基準点として前記振動の折り返し点を用いるようにしたことを特徴とする請求項6記載の幅方向プロファイル測定方法。
  8. 前記フィルムが前記ピンチロールから測定点まで輸送される時間を前記フィルムの厚さ、密度、坪量のいずれかの測定周期で割り算した値だけ、前記抽出する位置を過去側にシフトするようにしたことを特徴とする請求項6ないし請求項7記載の幅方向プロファイル測定方法。
  9. 前記フィルムの厚さ、密度、坪量のいずれかを測定するセンサの遅れ時定数の時間を前記フィルムの厚さ、密度、坪量のいずれかの測定周期で割り算した値だけ、前記抽出する位置を過去側にシフトするようにしたことを特徴とする請求項6記載ないし請求項8いずれかに記載の幅方向プロファイル測定方法。
  10. 前記フィルムを幅方向に複数のゾーンに分割し、前記基準信号に基づいて前記保存された測定値のうち前記ゾーンに含まれる測定値を抽出して、これらの測定値の平均値をそのゾーンの測定値とするようにしたことを特徴とする請求項6ないし請求項9いずれかに記載の幅方向プロファイル測定方法。
  11. 前記平均値にスムージング処理を施したことを特徴とする請求項10記載の幅方向プロファイル測定方法。
  12. 回転するロータリーダイに熱可塑性樹脂を注入し、このロータリーダイから押し出された熱可塑性樹脂に気体を吹き込んでチューブ状フィルムを形成して、このチューブ状フィルムを振動するピンチローラによって折り畳む構成のシート状製品製造装置に用いる幅方向プロファイル測定装置であって、
    一定周期または前記ロータリーダイに取り付けられたエンコーダの出力パルスに同期してフィルムの厚さ、密度、坪量のいずれかを測定するセンサと、このセンサが測定した測定値を時系列的に保存する測定データ保存部と、前記ロータリーダイまたは前記ピンチローラが予め定められた位置を通過したことを示す基準信号が入力され、この基準信号によってカウントが開始され、輸送遅れ時間またはシステム遅れ時間の後にタイムアップするタイマと、このタイマの出力および前記測定データ保存部の出力が入力される演算部とを有し、厚さの測定範囲を複数のゾーンに分割して、前記演算部は前記タイマのタイムアップ信号に基づいて前記測定データ保存部から前記複数のゾーンに入る測定データを抽出して、この抽出した測定データに基づいて前記フィルムの幅方向プロファイルを測定するようにしたことを特徴とする幅方向プロファイル測定装置。
  13. 前記タイマを2つ以上具備したことを特徴とする請求項12記載の幅方向プロファイル測定装置。
  14. 前記フィルムを幅方向に複数のゾーンに分割し、前記演算部は前記測定データ保存部に保存された測定データから前記ゾーンに含まれる測定データを抽出し、これらの測定データの平均値をそのゾーンの測定値とするようにしたことを特徴とする請求項12または請求項13記載の幅方向プロファイル測定装置。
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