以下では、上述した本願発明の内容を明確にするために、次のような順序に従って実施例を説明する。
A.回胴式遊技機の装置構成:
A−1.全体構成:
A−2.電気的構成:
B.制御の概要:
B−1.一般遊技処理:
B−2.一般遊技中抽選処理:
B−3.回胴回転始動処理:
B−4.回胴回転停止処理:
B−5.レギュラーボーナス遊技処理:
B−6.ビッグボーナス遊技処理:
B−7.メダル精算処理:
B−8.CRユニットと回胴式遊技機との間で行う信号の送受信:
C.本実施例のメダル貸出処理:
A.回胴式遊技機の装置構成 :
A−1.全体構成 :
図1は、回胴式遊技機1(以下、「遊技機1」と略記)の外観を示す正面図である。この図1を参照しつつ、以下に、遊技機1の全体構成について説明する。図1に示すように、遊技機1の全体的形状は筐体3により構成されており、この筐体3の正面部には、表示窓5、操作パネル部7、遊技メダル払出口9などが設けられている。
表示窓5は、遊技者に対して図柄を表示するための窓であり、遊技機1の上段部分に設けられている。この表示窓5は透明なパネルで覆われており、このため、この表示窓5を介して筐体3の内部を目視することが可能となっている。
表示窓5の内側(筐体3の内部)には、回転可能な複数個(本実施例では、3個)の回胴(リール)13L,13C,13Rが横一列に設けられている。各回胴13L〜13Rの外周面には、複数種類の図柄からなる図柄列が回転方向に沿って描かれているが、表示窓5を通して観察することができるのは、外周面の一部のみである。そのため、これらの回胴13L〜13Rを回転させれば、表示窓5内の複数の領域で図柄を変動表示させることができる。また、回胴13L〜13Rの回転を停止させれば、各領域で図柄を停止表示させることができる。なお、以下では左端の回胴13Lを「第1回胴13L」と記し、中央の回胴13Cを「第2回胴13C」と記し、右端の回胴13Rを「第3回胴13R」と記すこととする。また、これらを総称するときは、単に「回胴13」と記すものとする。
表示窓5の左側には、1メダルラインランプ15a、2メダルラインランプ15b、3メダルラインランプ15c、遊技開始表示ランプ17が設けられている。1メダルラインランプ15aは、1枚の遊技メダルがベットされたことや、その後、入賞組合せの図柄が中央の入賞ラインL1の上で揃ったことを表示するランプである。次に、一対の2メダルラインランプ15bは、2枚の遊技メダルがベットされたことや、その後、入賞組合せの図柄が上段または下段の入賞ラインL2の上で揃ったことを表示するランプである。また、一対の3メダルラインランプ15cは、3枚の遊技メダルがベットされたことや、その後、入賞組合せの図柄が斜めの入賞ラインL3の上で揃ったことを表示するランプである。そして、遊技開始表示ランプ17は、回胴13L〜13Rの回転が開始可能となったことを示すランプである。
表示窓5の右側には、打止め表示ランプ19、再遊技ランプ21、ビッグボーナス告知ランプ23a,23b,23c、遊技メダル投入ランプ25が設けられている。打止め表示ランプ19は、遊技機1がいわゆる打ち止め状態となったことを表示するランプである。次に、再遊技ランプ21は、遊技メダルを使用することなく実行可能な遊技(再遊技)が行われることを示すランプである。また、ビッグボーナス告知ランプ23a〜23cは、遊技機1がビッグボーナス遊技状態に移行したこと(すなわちビッグボーナス期間中であること)を示すランプである。そして、遊技メダル投入ランプ25は、遊技メダルのベットを受け入れ可能であることを示すランプである。
表示窓5の下側には、役物回数表示器27、払出枚数表示器29、貯留枚数表示器31、残高表示部153が設けられている。役物回数表示器27は、レギュラーボーナス役の入賞可能回数や、後述するリプレイタイム遊技の残りゲーム数などを表示する。また、払出枚数表示器29は、遊技機1から払い出される遊技メダルの枚数を表示し、貯留枚数表示器31は、遊技機1に貯留されている遊技メダルの枚数を表示する。更に、残高表示部153は、通常の状態では表示されていないが、遊技メダルの貸し出しを行う際に、例えばメダルの貯留枚数を一時的に表示することが可能となっている。あるいは、遊技メダルの貸し出し中に、未だ貸し出していない残りメダル枚数を表示したり、あるいは貸し出し済みのメダル枚数を、残高表示部153に表示することとしても良い。
操作パネル部7は、遊技機1の中段部に設けられている。操作パネル部7は、手前に向かって突出した形状に形成されており、その上面部には、遊技メダル投入口33、1枚投入ボタン35、3枚投入ボタン37、精算ボタン39が設けられている。遊技メダル投入口33は、遊技メダルを遊技機1に投入するための投入口である。次に、1枚投入ボタン35は、遊技機1に貯留されている遊技メダルのうち1枚をベットするためのボタンであり、また、3枚投入ボタン37は、遊技機1に貯留されている遊技メダルのうち3枚をベットするためのボタンである。そして、精算ボタン39は、遊技機1に貯留されている遊技メダルを外部に払い出す際に押されるボタンである。なお、遊技メダルは、遊技において入賞が成立した場合や、1回の遊技に必要な枚数(規定数)を越えて余分な枚数の遊技メダルが遊技メダル投入口33から投入された場合などには、遊技機1の内部に貯留される。なお、この貯留とは、後述する主制御基板101のRAM115に遊技メダルの数を記憶することであり、いわゆるクレジットのことである(図2参照)。本実施例では、貯留可能な枚数の上限が、50枚となっている。
操作パネル部7の前面には、スタートレバー41、停止ボタン43L,43C,43R、返却ボタン45などが設けられている。スタートレバー41は、回胴13の回転を開始させるためのものである。停止ボタン43L〜43Rは、各回胴13に対応して複数個(本実施例では、3個)設けられており、対応する回胴の回転を停止させるためのものである。返却ボタン45は、投入された遊技メダルが遊技機1内部で詰まった場合に、この詰まりを解消する際に押されるボタンである。なお、以下では、第1回胴13Lに対応する停止ボタン43Lを「第1停止ボタン43L」と記し、第2回胴13Cに対応する停止ボタン43Cを「第2停止ボタン43C」と記し、第3回胴13Rに対応する停止ボタン43Rを「第3停止ボタン43R」と記すこととする。また、これらを総称するときは、単に「停止ボタン43」と記すこととする。
なお、遊技メダル払出口9は、遊技機1の下部に設けられている。遊技機1の下部には、遊技メダル払出口9のほか、遊技メダル払出口9から払い出される遊技メダルを受け止めるための受け皿部47が設けられている。
A−2.電気的構成 :
図2は、本実施例に係る遊技機1の電気的構成を示す説明図である。図2に示すように、遊技機1には、主制御基板101を中心として、回胴基板103、副制御基板105、中央表示ランプ基板107、電源基板109等が設けられている。
主制御基板101は、遊技機1で行われる遊技の進行や演出を司る基板である。この主制御基板101には、CPU111、ROM113、RAM115などをバス117で互いに接続して構成される周知のコンピュータが搭載されている。こうしたCPU111を中心として構成されるコンピュータが作動することによって、遊技機1における遊技の進行や演出が制御される。
主制御基板101に接続された副制御基板105には、更に、各種の照明用基板119、各種のスピーカ121などが接続されている。副制御基板105は、主制御基板101からの信号に基づき、各種のスピーカ121に音声信号を出力することによって、これらスピーカ121からの音声出力を制御する。また、副制御基板105からは、各種の照明用基板119に対しても信号が出力される。照明用基板119においては、この副制御基板105からの信号に基づいて、照明類123のon/offが行われる。
中央表示ランプ基板107には、前述のように主制御基板101が接続されているほか、役物回数表示器27、払出枚数表示器29、貯留枚数表示器31、1枚投入ボタン35、3枚投入ボタン37、精算ボタン39、第1停止ボタン43L、第2停止ボタン43C、第3停止ボタン43Rなどが接続されている。これらの各ボタン35,37,39,43L〜43Rが遊技者によって操作されると、その操作結果を示す信号が、中央表示ランプ基板107を介して主制御基板101に入力される。主制御基板101においては、この入力信号に基づいて、各ボタン35、37,39,43L〜43Rに対する操作状態が判断される。
中央表示ランプ基板107には、そのほか、左表示ランプ基板125、右表示ランプ基板127、スタートレバーユニット129、メダルセレクター131なども接続されている。
左表示ランプ基板125は、表示窓5の左側に設けられた1メダルラインランプ15a、2メダルラインランプ15b、3メダルラインランプ15c、遊技開始表示ランプ17のon/off制御などを行うための基板である。それらのon/off制御は、主制御基板101から、中央表示ランプ基板107を介し、左表示ランプ基板125に対して所定の信号を入力することによって行われる。
また、右表示ランプ基板127は、表示窓5の右側に設けられた打止め表示ランプ19、再遊技ランプ21、ビッグボーナス告知ランプ23a〜23c、遊技メダル投入ランプ25のon/off制御などを行うための基板である。それらのon/off制御は、主制御基板101から、中央表示ランプ基板107を介し、右表示ランプ基板127に所定の信号を入力することによって行われる。
スタートレバーユニット129は、前述のスタートレバー41と、このスタートレバー41の操作を検出するための回胴回転始動センサー(図示せず)とを備えている。スタートレバー41が遊技者により操作されると、その操作が回胴回転始動センサーによって検出され、その検出結果を示す回胴回転始動信号が、中央表示ランプ基板107を介して主制御基板101に入力される。このような構成によって、主制御基板101上のコンピュータは、スタートレバー41に対する操作状態を判断することができる。
メダルセレクター131は、遊技メダル投入口33より投入された遊技メダルを寸法に基づいて選別し、規格寸法に適合した遊技メダルのみを受け付けるための装置である。メダルセレクター131には、こうした遊技メダルを選別する機能のほか、投入された遊技メダルの通過をメダルセンサー(図示せず)によって検出する機能や、電磁ソレノイド(図示せず)によって作動するブロッカー(図示せず)によって遊技メダルを受け付けずに返却する機能なども設けられている。遊技メダルの通過がメダルセンサーにより検出されると、その検出結果を示すメダル検出信号が、中央表示ランプ基板107を介し、メダルセレクター131から主制御基板101に出力されることになる。このような構成によって、主制御基板101上のコンピュータは、遊技メダル投入口33から遊技メダルが投入されたか否かを判断することができる。
回胴基板103には、主制御基板101のほか、ステッピングモータ133L,133C,133Rや回胴センサー135L,135C,135Rなどが接続されている。
ステッピングモータ133L〜133Rは、各回胴13の回転または停止を行うためのモータである。これらのステッピングモータ133L〜133Rは各回胴13L〜13Rに対応する個数(本実施例では、3個)設けられていると共に、各ステッピングモータ133L〜133Rの軸は、対応する各回胴13の回転軸として用いられている。そして、これらのステッピングモータ133L〜133Rの回転または停止動作は、回胴基板103を介し、主制御基板101からステッピングモータ133L〜133Rに信号を送ることにより制御することができる。したがって、主制御基板101からの制御信号でステッピングモータ133L〜133Rを回転または停止させることによって、各回胴13を回転または停止させることができる。
回胴センサー135L〜135Rは、各回胴13に設けられたインデックス部(図示せず)の通過を検出するためのものであり、各回胴13L〜13Rに対応する個数(本実施例では、3個)設けられている。各回胴13のインデックス部が回胴センサー135L〜135Rを通過し、その通過が各回胴センサー133L〜133Rによって検出されると、この検出結果を示す回胴インデックス信号が、回胴基板103を介して、各回胴センサー133L〜133Rから主制御基板101に入力される。このため、主制御基板101により、各回胴13の回転角度(延いては、回胴13の外周面に描かれた図柄の位置)を制御することができる。なお、各回胴13のインデックス部は回胴13が1回転する度に回胴センサーを通過するため、回胴インデックス信号は回胴13が1回転する度に、回胴センサー133L〜133Rから主制御基板101に出力される。
電源基板109には、主制御基板101のほか、メダル払出装置137などが接続されている。電源基板109は、主制御基板101を介して、回胴基板103、副制御基板105、中央表示ランプ基板107などへ電力の供給を行うほか、メダル払出装置137へ電力の供給も行っている。
また、電源基板109は、主制御基板101とメダル払出装置137との間で行われる信号の送受を中継する機能も担っている。遊技メダルを払い出す旨の信号が主制御基板101から出力されると、その信号は、電源基板109を介してメダル払出装置137に入力され、その結果、メダル払出装置137から前述の遊技メダル払出口9に、遊技メダルが排出される。そして、払い出された遊技メダルの数はメダル払出装置137により計数され、その結果を示す遊技メダル払出信号が、電源基板109を介して主制御基板101に入力される。このような構成によって、CPU111は、遊技機1に貯留されている遊技メダルの枚数や、遊技者に払い出される遊技メダルの枚数などを管理することができる。
B.制御の概要 :
上記のように構成された遊技機1における遊技動作の基本的な流れは、以下の通りである。まず、遊技開始に先立って遊技メダルがベットされると、そのベット数に応じて、入賞ラインL1〜L3を有効化する。次に、遊技者によってスタートレバー41が操作されると、回胴13の回転を開始させることによって遊技を開始し、その後、遊技者によって停止ボタン43が操作されると、回胴13の回転を停止させることによって一回の遊技を終了する。こうした遊技が一回行われると、遊技機1は、有効な入賞ラインの上に、所定の入賞図柄組合せが揃ったか否かを判断する。その結果、有効な入賞ラインの上に所定の入賞図柄組合せが揃った(入賞が成立した)と判断すると、その入賞態様に応じて、遊技者への遊技メダルの払い出しなどが行われる。こうした遊技を実現するため、本実施例の遊技機1においては、前述のCPU111等からなるコンピュータが、以下のような制御処理を実行する。
B−1.一般遊技処理 :
図3は、本実施例の遊技機1において行われる一般遊技処理を示すフローチャートである。この一般遊技処理は、遊技機1に電源が投入され、さらにROM113のサムチェックやRAM115のクリアなど、初期化処理が行われた後に実行される処理である。
図3に示すように、一般遊技処理においては、まず、遊技メダルがベットされているか否かを判断する(ステップ10。以下「ステップ」を「S」と略記)。すなわち、遊技メダル投入口33からの遊技メダルの投入、1枚投入ボタン35や3枚投入ボタン37の操作、或いは再遊技役の入賞成立に基づく自動再投入によって、遊技メダルがベットされたか否かを判断する(S10)。
S10の処理において、遊技メダルがベットされていない場合には(S10:NO)、当該判断処理(S10)を繰り返し行うことによって、遊技メダルがベットされるまで待機する。一方、遊技メダルがベットされると、スタートレバー41がONになっているか否かを判断する(S11)。スタートレバー41がONになっていない場合には(S110:NO)、当該判断処理(S11)を繰り返すことによって、スタートレバー41がONされるまで待機する。一方、スタートレバー41がONになっている場合には(S11:YES)、以下に説明する一連の処理が開始される。まず、遊技メダルがベットされていると判断され(S10:YES)、その結果、図4に示す一般遊技中抽選処理が実行される(S20)。
B−2.一般遊技中抽選処理 :
図4は、本実施例の遊技機1において行われる一般遊技中抽選処理を示すフローチャートである。この一般遊技中抽選処理は、図5に示す抽選テーブルを用いることによって、内部的な抽選処理(以下、「内部抽選」という)を行う処理である。すなわち、[0]〜[65535]の範囲までの間で採り得る乱数値を1つ取得し、この取得した乱数値に基づいて図5の抽選テーブルを参照することによって、各種の"入賞態様(役)"または"ハズレ"のうちの何れか一つを選択するのである。なお、回胴式遊技機においては、抽選テーブルを用いた内部抽選によって所定の役に当選(以下「内部当選」という)しただけでは、当該役の入賞は成立(確定)しない。入賞が成立するためには、内部当選した役に対応する図柄組合せが有効ライン上で揃った状態で停止表示される必要がある。
図5は、一般遊技中抽選処理で用いられる抽選テーブルを示す説明図である。図5に示すように、一般遊技中抽選処理で用いられる抽選テーブルには、「一般遊技中抽選テーブル」、「内部当選中抽選テーブル」、「RT(リプレイタイム)中抽選テーブル」などがある。これらの抽選テーブルは、何れも、乱数値と役(または、ハズレ)との対応関係を記憶したテーブルである。例えば、「一般遊技中抽選テーブル」においては、"9340〜9539"の範囲の乱数値に、"スズの小役"が対応付けられている。
一般遊技中抽選処理においては、図4に示すように、まず、ビッグボーナス役(BB役)またはレギュラーボーナス役(RB役)に内部当選中か否かを判断する(S210)。「内部当選中」とは、過去の回に行われた遊技で内部当選したが、その内部当選した役に応じた図柄組合せが有効ライン上で未だ揃っていないため、その内部当選した状態が今回の遊技に持ち越された状態にあることをいう。例えば、前回の遊技においてBB役またはRB役に内部当選したとしても、このBB役またはRB役に対応する図柄組合せが有効ライン上で揃わなかった場合には、BB役またはRB役に内部当選した状態が今回の遊技に持ち越されることとなる。なお、小役および再遊技役については、内部当選した状態が持ち越されることはない。
S210の処理において、BB役またはRB役に内部当選した状態(内部当選中)である場合には(S210:YES)、「内部当選中抽選テーブル」に基づいて抽選を行い(S220)、その後、図3に示す一般遊技処理に戻る。一方、BB役またはRB役に内部当選した状態(内部当選中)でない場合には(S210:NO)、RTフラグがONであるか否かを判断する(S230)。ここで、RT(リプレイタイム)フラグとは、遊技機1が、RT遊技と呼ばれる特別な遊技状態にあるか否かを示すフラグであり、RAM115の所定領域に設定されている。また、RT遊技とは、簡単に言えば、再遊技の当選確率が一般遊技よりも高い遊技状態である。再遊技役が成立すれば、遊技メダルを新たに投入することなく遊技を行うことができる。従って、RT遊技中は、遊技メダルを殆ど減らすことなく遊技を続行することができ、RT遊技中にBB役、RB役や小役が成立すれば、成立した役に応じて遊技メダルの払い出しを受けることができることから、遊技者にとって有利な遊技状態と言うことができる。詳細には後述するが、本実施例の遊技機1では、BB遊技が終了すると、RT遊技のゲーム数を抽選によって決定し、RTフラグがセットされる。そこで、図4のS230の処理では、RTフラグがONにセットされているか否かを判断しているのである。そして、RTフラグがONになっていれば、現在の遊技状態が通常の一般遊技ではなく、RT遊技中に行われる一般遊技であると言うことになる。
RTフラグがONでない場合には(S230:NO)、図5に示した「一般遊技中抽選テーブル」に基づいて内部抽選を行う(S240)。すなわち、[0]〜[65535]の範囲までの間で採り得る乱数値を一つ取得し、その取得した乱数値に基づいて「一般遊技中抽選テーブル」を参照することによって、各種の入賞態様(役)、またはハズレのうちの何れか一つを選択する。この処理において、例えば[9350]の乱数値を取得した場合、"スズの小役"が選択される(内部当選する)ことになる。このように「一般遊技中抽選テーブル」に基づいて内部抽選を行うと(S240)、その後、図3に示す一般遊技処理に戻る。
S230の処理において、RTフラグがONである場合には(S230:YES)、「RT中抽選テーブル」に基づいて内部抽選を行う(S250)。前述したように、RT遊技中は再遊技役の当選確率が一般遊技よりも高く設定された特別な遊技状態である。このため、RTフラグがONであった場合は、専用に設定された「RT中抽選テーブル」を用いて内部抽選を行うのである。図5に示すように、「RT中抽選テーブル」は、「一般遊技中抽選テーブル」と比較すると、再遊技役の当選確率が一般遊技よりも高く設定されている。つまり、RT中には、再遊技役に当選し易くすることにより、遊技メダルの消費を抑制しつつ、BB役、RB役や小役に当選すれば、一般遊技中と同様に遊技メダルが払い出される。
S250の処理において、「RT中抽選テーブル」に基づいて内部抽選が行われると、RTゲーム数をカウントするためにRTゲーム数をインクリメントする(S260)。ここで、本実施例の遊技機1では、RTゲーム数をカウントするためのRTゲーム数カウンタをRAM115の所定領域に設けてあり、このRTゲーム数カウンタをインクリメントするものとしている。
RTゲーム数をインクリメントした後(S260)、RTゲーム数が上限値に達したか否かを判断する(S270)。ここで、上限値は、後述するBB遊技処理におけるRT抽選処理で設定される(図11に示すS700)。RTゲーム数が上限値に達した場合には(S270:YES)、遊技者にとって有利な遊技状態であるRT遊技が終了するため、RTフラグを解除する(S290)。一方、RTゲーム数が上限値に達していない場合には(S270:NO)、ビッグボーナス役(BB役)またはレギュラーボーナス役(RB役)に内部当選中か否かを判断する(S280)。
そして、これらBB役またはRB役に内部当選している場合には(S280:YES)、RTフラグを解除する(S290)。これは、BB役またはRB役によって開始される遊技がRT遊技よりも遊技者にとって有利であり、敢えてRT遊技を続行する必要はないと考えられるからである。一方、BB役またはRB役のいずれにも内部当選していない場合には(S280:NO)、そのまま一般遊技中抽選処理を終了して、図3に示す一般遊技処理に戻る。
尚、図5に示すように、一般遊技中抽選処理の中で用いられる「内部当選中抽選テーブル」は、「一般遊技中抽選テーブル」と比較すると、BB役およびRB役に対応する乱数値が設定されてない。これは、BB役またはRB役に内部当選している状態では、BB役またはRB役に重複して内部当選しないようにするためである。
B−3.回胴回転始動処理 :
図3に示す一般遊技処理では、一般遊技中抽選処理(S20)から復帰すると、回胴回転始動処理を実行する。図6は、本実施例の遊技機1において行われる回胴回転始動処理を示すフローチャートである。この回胴回転始動処理は、所定の条件が成立した場合に、回胴13の回転を始動させる処理である。本実施例の回胴回転始動処理では、前回の遊技における回胴13の回転開始から所定時間(例えば、4.1秒)以上経過した場合に回胴13の回転を開始することとしている。
回胴回転始動処理においては、図6に示すように、前回の遊技における回胴13の回転開始から所定時間経過したか否かを判断する(S310)。
S310の処理において、前回の遊技における回胴13の回転始動から所定時間経過していない場合には(S310:NO)、当該判断処理(S310)を繰り返し実行することによって、その所定期間が経過するまで待機する。そして、前回の遊技における回胴13の回転開始から所定時間経過した場合には(S310:YES)、主制御基板101からステッピングモータ133L〜133Rに対して駆動信号を出力することによって回胴13の回転を開始し(S320)、その後、図3に示す一般遊技処理に戻る。
B−4.回胴回転停止処理 :
図3に示す一般遊技処理では、回胴回転開始処理(S30)から復帰すると、抽選結果を反映させるべく、図7に示す回胴回転停止処理を実行する(S40)。図7は、本実施例の遊技機1において行われる回胴回転停止処理を示すフローチャートである。この回胴回転停止処理は、所定の条件が成立した場合に、回胴13の回転を停止させる処理である。本実施例の回胴回転停止処理では、回胴13の回転が開始されて回転速度が一定となってから所定時間内(例えば、30秒)に停止ボタン43がONにされた場合、或いは、回胴13の回転が開始されて回転速度が一定となってから所定時間(例えば、30秒)が経過した場合に、回胴13の回転を停止させることとしている。
そこで、回胴回転停止処理においては、図7に示すように、まず、停止ボタン43がONにされたか否かを判断する(S410)。S410の処理において、停止ボタン43がONにされていない場合には(S410:NO)、回胴13の回転速度が一定となってから所定時間が経過したか否かを判断する(S420)。その結果、回胴13の回転速度が一定となってから所定時間が経過した場合には(S420:YES)、第1回胴13L、第2回胴13C、および第3回胴13Rの停止位置(停止角度)を決定する(S430)。そして、その決定した停止位置に、第1回胴13L、第2回胴13C、および第3回胴13Rを、順次停止させる(S440)。一方、S420の処理において、回胴13の回転速度が一定となってから所定時間が経過していない場合には(S420:NO)、S410の処理を再び実行することによって、所定時間が経過するまで待機する。
S410の処理において、停止ボタン43のうちの何れかがONにされた場合には(S410:YES)、ONにされた停止ボタン43に対応する回胴13の停止位置を決定する(S430)。停止位置の決定は、停止ボタン43の操作タイミングや内部抽選の結果に基づいて行われる。回胴13の停止位置を決定すると、その停止位置で回胴13を順次停止させる(S440)。
S440の処理において所定の回胴13を停止させると、次に、全ての回胴13の回転が停止したか否かを判断する(S450)。その結果、全ての回胴13の回転が停止した場合には(S450:YES)、図3に示す一般遊技処理に戻る。一方、S450の処理の結果、全ての回胴13の回転が停止したと判断しなかった場合には(S450:NO)、S410の処理に戻り、停止ボタン43がONにされたか否かを判断する。その後、全ての回胴13の回転が停止した場合には(S450:YES)、図3に示す一般遊技処理に戻る。
図3に示すように、一般遊技処理では、回胴回転停止処理(S40)から復帰すると、次に、何れかの役への入賞が成立したか否かを判断する(S50)。前述したように、回胴式遊技機では、ある役に内部当選しても、それだけで当選した役の入賞が成立する訳ではない。内部当選した役の入賞が成立するためには、その内部当選した役に応じた図柄の組合せが有効ライン上で停止表示される必要がある。そこで、S50の処理においては、内部当選した役の入賞が成立したか否かを、上述した回胴回転停止処理(S40)で停止表示された図柄から判断する。図8は、一般遊技状態において、各入賞を成立させるために有効ライン上に停止表示させるべき図柄の組合せを示した説明図である。なお、図8では、各入賞の成立によって払い出される遊技メダルの枚数も表示されている。
例えば"BB役"の入賞が成立するためには、この図8に示すように、"7−7−7"または"火山−火山−火山"という図柄の組合せが有効ライン上で揃った状態となるように、第1回胴13L〜第3回胴13Rが停止する必要がある。また、"スズの小役"が成立するためには、"スズ−スズ−スズ"という図柄組合せが有効ライン上で揃った状態となるように、第1回胴13L〜第3回胴13Rが停止する必要がある。
S50における入賞が成立したか否かについての判断は、内部当選した役に対応する図柄の組合せ(図8参照)が、有効ライン上で揃った状態で停止表示されたか否かを判断することによって行われる。その結果、何れの役への入賞も成立していない場合には(S50:NO)、S10の処理に戻って、再び遊技メダルがベットされるまで待機する。そして、ベットされたことが確認されると(S10:YES)、上述の一連の処理を再度実行する。
一方、何れかの役への入賞が成立した場合には(S50:YES)、成立した役が、再遊技役であるか否かを判断する(S60)。その結果、再遊技役が成立した場合には(S60:YES)、自動再投入を行った後(S70)、S10の処理に戻って、再び遊技メダルがベットされるまで待機する。ここで、自動再投入とは、前回の遊技において使用された枚数と同じ枚数の遊技メダルを自動的にベットすること、つまり前回の遊技に使用された遊技メダルが自動的にベットされることを言う。換言すれば、実質的には遊技者の遊技メダルが減ることなく、今回の遊技が実行されることを言う。そして、ベットされたことが確認されると(S10:YES)、上述の一連の処理を再度実行する。一方、成立した役が再遊技役ではない場合には(S60:NO)、メダル払出処理を実行する(S80)。
メダル払出処理(S80)では、入賞が成立した後に、対応する枚数の遊技メダルを払い出す処理を行う。
図3に示すように、一般遊技処理においてメダル払出処理(S80)から復帰すると、入賞の成立した役がRB役であるか否かを判断する(S90)。この処理において、入賞の成立した役がRB役である場合には(S90:YES)、図9に示すレギュラーボーナス遊技処理を実行し(S100)、その後、S10の処理に戻って、再び遊技メダルがベットされるまで待機する。そして、ベットされたことが確認されると(S10:YES)、図3に示す一連の処理を再度実行する。
B−5.レギュラーボーナス遊技処理 :
図9は、本実施例の遊技機1において行われるレギュラーボーナス遊技処理(S100)を示すフローチャートである。前述のように、RB役の入賞が成立すると、このレギュラーボーナス遊技処理(RB遊技処理)が実行される。なお、レギュラーボーナス遊技(RB遊技)とは、RB役の入賞成立によってRB遊技処理が開始された後、RB遊技処理が終了するまでに行われる遊技のことであり、このRB遊技においては、所定の役(例えば一般遊技中において入賞とはならない図柄の組合せが入賞となる役、あるいは、そのような図柄の組合せと一般遊技中において入賞となる図柄の組合せの両方が入賞となる役)に高確率で当選する。
図9に示すように、RB遊技処理が開始されると、まず、遊技メダルがベットされたか否か判断する(S510)。この処理は、図3に示す一般遊技処理におけるS10の処理と同様の処理である。この処理において、遊技メダルがベットされた場合には(S510)、スタートレバー41がONになっているか否かを判断する(S511)。この処理も、図3に示す一般遊技処理におけるS11の処理と同様の処理である。この処理において、スタートレバー41がONになっている場合には(S511:YES)、RB遊技用の抽選処理を実行する(S520)。この抽選処理では、RB遊技中抽選テーブル(図示せず)を用いて内部抽選を行う。
RB抽選処理を終了すると、回胴回転始動処理を実行する(S530)。この処理は、図3に示す一般遊技処理で行う回胴回転始動処理(図6参照)と同様であるため、ここでは説明を省略する。
回胴回転始動処理を終了すると、次に、回胴回転停止処理を実行する(S540)。この処理は、図3に示す一般遊技処理で行う回胴回転停止処理(図7参照)と同様であるため、ここでは説明を省略する。
回胴回転停止処理で全ての回胴13が停止されると、次に何れかの役の入賞が成立したか否かを判断する(S550)。入賞が成立したか否かの判断は、内部入賞した役に対応して、図10に示す図柄組合せが有効ライン上に揃った状態で停止表示されたか否かを判断することによって行われる。S550の処理の結果、何れかの役の入賞が成立した場合には(S550:YES)、所定枚数(図10参照)の遊技メダルを遊技者に払い出した後(S560)、RB遊技処理を終了するか否かを判断する(S570)。一方、何れの役への入賞も成立していない場合には(S550:NO)、遊技メダルの払い出しを行うことなく、RB遊技処理を終了するか否かを判断する(S570)。なお、図10は、RB遊技状態における賞図柄組合せおよび遊技メダルの払出枚数を示す説明図である。
RB遊技処理(S570)を終了するか否かの判断は、現在実行中のRB遊技処理において行われた遊技の回数が所定回数(例えば、12回)に達した場合や、現在実行中のRB遊技処理において成立した入賞の回数が所定回数(例えば、8回)に達した場合などに基づいて行われる。こうした処理の結果、RB遊技処理を終了する場合には(S570:YES)、図3に示す一般遊技処理に戻る。一方、所定の終了条件が満たされておらず、RB遊技処理を終了しない場合には(S570:NO)、遊技メダルがベットされたか否かを判断するためにS510の処理に戻る。
図3に示すように、一般遊技処理において入賞の成立した役がRB役ではない場合には(S90:NO)、続いて、入賞の成立した役がBB役であるか否かを判断する(S110)。その結果、入賞の成立した役がBB役である場合には(S110:YES)、図11に示すビッグボーナス遊技処理を実行し(S120)、その後S10の処理に戻って、再び遊技メダルがベットされるまで待機する。一方、入賞の成立した役がBB役ではない場合には(S110:NO)、S120の処理には移行することなくS10の処理に戻り、再び遊技メダルがベットされるまで待機する。そして、ベットされたことが確認されると(S10:YES)、図3に示す一連の処理を再度実行する。
B−6.ビッグボーナス遊技処理 :
図11は、本実施例の遊技機1において行われるビッグボーナス遊技処理(S120)を示すフローチャートである。前述のように、BB役の入賞が成立すると、このビッグボーナス遊技処理(BB遊技処理)が実行される。なお、ビッグボーナス遊技(BB遊技)とは、BB役の入賞成立によってBB遊技処理が開始された後、BB遊技処理が終了するまでに行われる遊技をいう。
図11に示すように、BB遊技処理においては、先ず、遊技メダルがベットされたか否かを判断する(S610)。この処理は、図3に示す一般遊技処理におけるS10の処理と同様の処理である。この処理において、遊技メダルがベットされた場合には(S610:YES)、スタートレバー41がONになっているか否かを判断する(S611)。この処理も、図3に示す一般遊技処理におけるS11の処理と同様の処理である。この処理において、スタートレバー41がONになっている場合には(S611:YES)、BB遊技用の抽選処理を実行する(S620)。この抽選処理は、図12に示すビッグボーナス遊技中抽選テーブルを用いて内部抽選を行う処理である。
S620のBB遊技用の抽選処理を終了すると、回胴回転始動処理を実行する(S630)。この処理も、図3に示す一般遊技処理で行われる回胴回転始動処理(図6参照)と同様であるため、ここでは説明を省略する。
図12は、BB遊技用の抽選処理で用いられる抽選テーブル(BB遊技中抽選テーブル)を示す説明図である。このBB遊技中抽選テーブルは、乱数値と役(または、ハズレ)との対応関係を記憶したテーブルである。図12においてカッコ内に示している数値は、夫々の役の当選確率である。図12に示すように、BB遊技中抽選処理では、RB役の当選確率(18000/65536)が、図5に示す一般遊技中抽選処理におけるRB役の当選確率(124/65536)よりも高く設定されている。このため、BB遊技中はRB役に当選してRB遊技に移行し易くなるので、遊技者は遊技メダルを獲得し易くなる。なお、図12に示すBB遊技中抽選テーブルからも明らかな通り、BB遊技中は再遊技役に当選することはない。
図11に示すBB遊技処理においては、上述の回胴回転始動処理(S630)から復帰すると、続いて回胴回転停止処理を行う(S640)。この処理は、図3に示す一般遊技処理において実行される回胴回転停止処理(図7参照)と同様であるため、ここでは説明を省略する。
回胴回転停止処理(S640)において、全ての回胴13を停止させると、次に、何れかの役の入賞が成立したか否かを判断する(S650)。入賞が成立したか否かの判断は、内部当選した役に対応して、図13に示す図柄組合せが有効ライン上に揃った状態で停止表示されたか否かを判断することによって行われる。図13は、ビッグボーナス(BB)遊技状態における入賞図柄組合せおよび遊技メダルの払出枚数を示す説明図である。
何れの役への入賞も成立していない場合には(S650:NO)、遊技メダルの払い出しを行うことなく、BB遊技を終了するか否かを判断する(S690)。
何れかの役の入賞が成立した場合には(S650:YES)、入賞の成立した役に対応する枚数(図13参照)の遊技メダルを遊技者に払い出した後(S660)、入賞した役がRB役か否かを判断する(S670)。入賞成立がRB役である場合には(S670:YES)、RB遊技処理を実行した後(S680)、BB遊技を終了するか否かを判断する(S690)。なお、BB遊技状態においてRB役に入賞することを、一般にジャックイン入賞またはジャックインという。ところで、前述したように、BB遊技中はRB役に当選し易くなるように抽選テーブルが設定されている(図12参照)。その結果、BB遊技中はRB役が多く発生するので、遊技者は遊技メダルを獲得し易くなる。このBB遊技状態におけるRB遊技処理の内容は、図3に示す一般遊技処理から呼び出されるRB遊技処理(図9参照)と同様の処理であるため、ここでは、その説明を省略する。
一方、入賞の成立した役がRB役でない場合には(S670:NO)、RB遊技処理を実行することなく、BB遊技処理を終了するか否かを判断する(S690)。このBB遊技処理を終了するか否かの判断は、BB期間中に遊技者に対して払い出された遊技メダルの枚数や、BB期間中に実行したRB遊技処理の回数などに基づいて行われる。例えば、BB期間中に遊技者に対して払い出された遊技メダルの枚数が上限数(例えば、465枚)に達した場合や、BB期間中に行われたRB遊技処理の回数が所定回数(例えば、3回)に達した場合には、BB遊技処理の終了条件が成立していると判断する。
BB遊技処理の終了条件が成立していない場合には(S690:NO)、遊技メダルがベットされたか否かを判断するためにS610の処理に戻る。一方、BB遊技処理の終了条件が成立している場合には(S690:YES)、RT抽選処理を行う(S700)。具体的には、50回〜200回の間で、50回刻みの値をRT(リプレイタイム)ゲーム数として設定する。そして、RT遊技になったことを示すRTフラグをセットし(S710)、図3に示す一般遊技処理に戻る。ここで、RTフラグは、RAM115の所定領域に設定されている。
以上のようにして、RT抽選処理を行って、RTゲーム数を設定し(S700)、RTフラグをセットしたら(S710)、図11に示すBB遊技処理を終了して、図3の一般遊技処理に復帰する。そして、一般遊技処理に復帰後は、以上に説明した一連の処理、すなわち、遊技メダルがベットされたことを検出して、内部抽選を行った後、回胴13を回転させ、停止した回胴13の図柄の組合せから入賞が成立していると判断した場合には、遊技メダルの払い出しを行う。
B−7.メダル精算処理 :
次に、遊技中に遊技メダルを精算するときのメダル精算処理について説明する。図14は、本実施例の遊技機1において行われるメダル精算処理を示すフローチャートである。この処理においては、内部にクレジットとして貯留している遊技メダルを払い出す精算処理と、遊技メダル投入口33から投入された遊技メダルを払い出す精算処理との両方の精算処理を行う。
メダル精算処理においては、まず、精算ボタン39がONされたか否かを判断する(S810)。精算ボタン39がONされていない場合は(S810:NO)、ONされるまで待機する。一方、精算ボタン39がONされた場合は(S810:YES)、遊技メダル投入口33から投入された遊技メダルの枚数が0枚か否か、換言すれば遊技メダルが遊技メダル投入口33から投入されているか否かを判断する(S820)。
投入された遊技メダルが0枚である場合(S820:YES)、すなわち遊技メダルが遊技メダル投入口33から投入されていないにも拘わらず、精算ボタン39がONされた場合には、遊技機1の内部に貯留している遊技メダルを払い出す処理を行う。具体的には、主制御基板101におけるRAM115の所定領域には、遊技メダルの数がクレジット数として記憶されているため、そのクレジット数に対応する遊技メダルをメダル払出装置137から遊技メダル払出口9を介して受け皿部47に1枚ずつ払い出す(S830)。このように、遊技機1の内部に貯留している遊技メダルを払い出す機能を、本明細書では、「クレジットの精算機能」と言い、この「クレジットの精算機能」を実行させる主制御基板101のCPU111は、本発明の精算手段の一具体例を構成している。また、遊技機1の内部に貯留している遊技メダルの数をクレジット数として記憶するRAM115の所定領域は、本発明の媒体数設定部の一具体例を構成している。そして、遊技メダルの払い出しに同期して、払い出された遊技メダルの枚数を払出枚数表示器29に増加表示する。なお、遊技メダルの払出枚数を表示しておき、遊技メダルの払い出しに同期して、その表示を減算表示する構成にしても良い。
一方、投入された遊技メダルが0枚でない場合は(S820:NO)、換言すれば遊技メダルが遊技メダル投入口33から投入されている時に精算ボタン39がONされた場合には、投入されている遊技メダルを払い出す処理を行う(S840)。
その結果、遊技メダルが遊技メダル投入口33から投入されている場合であって(S820:NO)、遊技メダルを貯留している場合には、1回目の精算ボタン39のON操作で、投入されている遊技メダルが払い出され(S840)、2回目の精算ボタン39のON操作で、遊技機1の内部に貯留している遊技メダルが払い出されることになる(S830)。
従って、このメダル精算処理によれば、内部に貯留している遊技メダルを払い出す精算処理と、遊技メダル投入口33から投入された遊技メダルを払い出す精算処理との両方の精算処理を行うことが可能となる。
詳細には後述するが、本実施例の遊技機1においては、遊技メダルを貸し出す処理を、上述したメダルの精算機能を利用して行うことで、装置全体としての構成および制御内容を複雑化させることなく、遊技メダルを払い出すことを可能としている。以下では、かかる本実施例のメダル貸出処理について説明するが、その準備として、メダルの貸出のために、CRユニットと遊技機本体との間で行われる信号のやり取りについて概要を説明しておく。
B−8.CRユニットと回胴式遊技機との間で行う信号の送受信 :
図15は、CR接続基板161を介して送受信される各種信号等を示すタイミングチャートである。
まず、遊技機1の電源が投入されると、主制御基板101は、CPU111の初期設定を行った後、CRユニット151に対して、遊技機動作信号(PRDY信号)を出力する(出力レベルLow状態)。これにより、CRユニット151は、遊技機1が正常に動作して遊技メダルを貸出可能な状態になったことを認識する。一方、CRユニット151は、遊技機1に対して電源信号(VL信号)を出力する。その結果、遊技機1の主制御基板101は、CRユニット151から電源信号(VL信号)を受け取ることによって、CRユニット151が接続されていることを認識する。
主制御基板101は、電源信号(VL信号)を検出することができず、CRユニット151が接続されていないと判断した場合は、スピーカ121等からエラー報知を行い、CRユニット151の接続が確認されるまで、新たな遊技を開始されることを中止する。すなわち、各回胴13の回転中に、CRユニット151の接続コネクタが外れる等の何らかの理由で、CRユニット151からの電源信号(VL信号)が検出できなくなった場合は、その遊技の終了後は、電源信号(VL信号)が再び検出されるまで、新たな遊技は開始されることはない。そして、CRユニット151の接続が確認されたら、再び新たな遊技が開始されることになる。このため、接続が不完全な状態で遊技を行うことがないので、いわゆる不正行為を防止することができる。あるいは、CRユニット151からの電源信号(VL信号)が検出できなくなった場合は、たとえ各回胴13の回転中であっても、直ちに遊技を中止することとしても良い。こうすれば、いわゆる不正行為をより確実に防止することが可能となるのでより好ましい。
遊技者がプリペイドカードをCRユニット151にセットして、遊技機1の前面に設けられた貸出ボタン155を押すと、主制御基板101はこの操作を検出して後述するメダル貸出処理を開始するとともに、貸出ボタン155が押されたことを示す貸出ボタン信号(TDS信号)をCRユニット151に向かって出力する(出力レベルLow状態)。CRユニット151は、このTDS信号を受信するとCRユニットREADY信号(BRDY信号)を遊技機1に対して出力し、遊技メダルの貸出期間中は、BRDY信号をLow状態に維持する。これは、CRユニット151がTDS信号を受け取ってメダル貸出の準備を開始したことを主制御基板101に伝達するとともに、遊技メダルの貸出中に貸出ボタン155が再度押されて、後述する遊技メダルの貸出処理(図16参照)が複数発生し、遊技メダルの貸出処理の制御が複雑化するのを防止するためである。
このようなBRDY信号を出力して所定時間が経過したら、CRユニット151は、貸出要求信号(BRQ信号)を遊技機1に出力する。このBRQ信号は、主制御基板1011に対して貸し出すメダルの枚数を指示する機能を有しており、BRQ信号を出力する回数によってメダルの貸出枚数を主制御基板101に指定することができる。なお、本実施例では、1回のBRQ信号の出力が遊技メダル5枚分の貸し出しに対応しており、メダル5枚分が1度数となっている。そして、貸出ボタン155が1回押されるとBRQ信号が10回出力され、その結果、10度数分(50枚)の遊技メダルが貸し出される設定となっている。図15には、貸出ボタン155が1回押されてTDS信号が出力される度に、BRQ信号が10回、出力される様子が示されている。
こうして出力されたBRQ信号を受け取ると、主制御基板101は、BRQ信号を受け取った回数(すなわち度数)に応じて、所定の枚数をクレジット数として記憶し、後述するメダル貸出処理を行うことにより、遊技メダルをメダル払出装置137から受け皿部47に払い出す処理を行う。その結果、CRユニット151から出力されるBRQ信号の数に応じて所定枚数の遊技メダルが遊技者に貸し出されることになる。
また、遊技機1は、1度数分(例えば5枚)の遊技メダルの貸出が終了する度に、1度数分の遊技メダルの貸出が終了した旨を示す信号(EXS信号)をCRユニット151に出力する。その結果、CRユニット151は、1度数分の遊技メダルの貸出が終了したことを認識し、10度数分のEXS信号を受信したときに、1回の貸出ボタン155の操作に基づく、遊技メダルの貸出処理(図16参照)が終了したことを認識する。そして、遊技メダルの貸出が終了したと判断すると、CRユニット151は、BRDY信号をHigh状態にする。
なお、図15に示すように、スタートレバー41がONされると、貸出ボタン155の操作を無効にしている。これは、スタートレバー41がONされたことに基づいて、回胴13の回転が開始されるため、貸出ボタン155の操作に基づく遊技メダルの貸出処理(図16参照)を無効にして、遊技機1の制御が複雑化するのを防止するためである。
C.本実施例のメダル貸出処理 :
以上のように、CRユニット151と主制御基板101のCPU111との間で各種信号が送受信されて遊技メダルが貸し出される。図16は、本実施例の遊技機1において行われるメダル貸出処理を示すフローチャートである。この処理においては、上述したクレジットの精算機能(図14に示すS830)、つまり内部に貯留している遊技メダルを払い出す精算処理を用いて、遊技メダルの貸出処理を実行する。なお、CRユニット151との各種信号の送受信により遊技メダルの貸出処理を実行する主制御基板101のCPU111は、本発明の貸出手段の一具体例を構成している。
メダル貸出処理においては、まず、貸出ボタン155がONされたか否かを判断する(S910)。貸出ボタン155がONされていない場合は(S910:NO)、ONされるまで待機する。一方、貸出ボタン155がONされた場合は(S910:YES)、精算ボタン39を無効にする処理を行う。これは、本実施例のメダル貸出処理は、クレジットの精算機能(図14に示すS830)を利用して実施しているため、メダル貸出処理中に精算ボタン39が操作されると、制御が複雑となるので、こうした事態を回避するためである。
精算ボタン39を無効にすると、RAM115の所定領域(媒体数設定部。以下、クレジット記憶領域と言う。)に記憶されているクレジット数をRAM115の別領域(他の設定部。以下、クレジット一時記憶領域と言う。)に一時退避しておき(S930)、クレジット数の代わりに貸出要求枚数をクレジット記憶領域に設定する(S940)。ここで貸出要求枚数とは、図15を参照しながら説明したように、CRユニット151からのBRQ信号を受け取った回数に応じて設定されるメダル枚数である。本実施例では、貸出ボタン155を1回押すと、CRユニット151から主制御基板101に向かって、BRQ信号が10回出力される設定となっているので、10度数分(例えば50枚)の遊技メダルが、貸出要求枚数としてクレジット記憶領域に設定されることになる。また、「クレジット記憶領域に記憶されているクレジット数をクレジット一時記憶領域に一時退避する」とは、通常、クレジット記憶領域に記憶されるクレジット数を、貸出要求枚数に対応した遊技メダルの貸し出し(払い出し)が終了するまでの間、クレジット一時記憶領域に一時的に記憶しておくことである。
尚、図1を用いて前述したように、遊技機1の前面には貯留枚数表示器31が設けられており、クレジットとして内部に貯留されているメダル枚数(クレジット数)が表示されているが、貸出要求枚数がクレジット数として設定されることに伴って、貯留枚数表示器31の表示も、貸出要求枚数(本実施例では50枚)に変更されることになる。もっとも、貯留枚数表示器31に表示されていたクレジット数は、図1に示した残高表示部153に点滅表示されるようになっている。このため、たとえ貯留枚数表示器31に、貸出要求枚数として設定されたクレジット数が表示された場合でも、貯留されていたメダル枚数と明確に区別することができるので、それまでに貯留していたメダルが消えてしまったのではないかと、遊技者に不安を与えることがない。
貸出要求枚数がクレジット記憶領域に設定されると、遊技メダルを貸し出すために、図14に示したクレジットの精算機能(S830)を実施する(S950)。具体的には、クレジットの精算機能(S830)をモジュール(呼出関数)として取り扱い、メダル貸出処理から貸出要求枚数(例えば、「50」)を引数として、クレジットの精算機能のモジュールを呼び出す。一方、呼び出されたモジュールは、この引数に基づいて、クレジットの精算機能を実施する。その結果、遊技者からの貸出要求枚数(例えば、50枚)に応じた遊技メダルが、メダル払出装置137から遊技メダル払出口9を介して受け皿部47に1枚ずつ払い出されて、遊技者に貸し出されることになる。また、こうして遊技メダルを1枚ずつ払い出す度に、貯留枚数表示器31に表示されていた貸出要求枚数(50枚)が1つずつ減算表示されていく。実際に遊技メダルを払い出せば、当然その度に払出音が生じるから、こうして遊技メダルを1枚ずつ払い出す度に貯留枚数表示器31の表示を減算表示してやれば、表示された枚数の遊技メダルが正確に払い出されていることを、容易に且つ確実に確認することが可能となるので好ましい。
こうして、クレジットの精算機能を実施した後、呼び出されたモジュールから戻り値を受け取ると、精算機能の実施が終了したと判断して(S960:YES)、クレジット一時記憶領域に一時退避していたクレジット数を、クレジット記憶領域に復帰させる(S970)。これに伴って、残高表示部153の点滅表示が消灯し、点滅表示されていたクレジット数が貯留枚数表示器31に表示されることになる。
クレジット数を復帰させた後、精算ボタン39を有効にする処理を行ったら(S980)、図16に示したメダル貸出処理を終了する。メダル貸出処理の終了前に精算ボタン39を有効化するのは、精算ボタン39の操作に基づくメダル精算処理(図14参照)を実施可能にするためである。
このように、メダル貸出処理においては、既存のメダル精算処理におけるクレジットの精算機能(図14に示すS830)を利用している。メダル精算処理は、貯留されている枚数のメダルを正確に払い出し可能に構成されているので、クレジットの精算機能を利用して遊技メダルの貸し出しを行えば、正確に遊技メダルを貸し出すことができる。また、既存のクレジットの精算機能を利用しているため、メダル貸出処理においては、遊技メダルを貸し出すための専用のプログラムを作成する必要はない。
また、メダル貸出時におけるメダル払出装置137の動作は、CRユニットと遊技機1との間の信号の送受信に依存しないものであり、CRユニットと遊技機1との信号の送受信と、メダル払出装置137による遊技メダルの払出動作とが並行して行われることはない(信号の送受信と払出動作とは分離されている)。これにより、CRユニットと遊技機1との間で通信不良が発生したとしても、その影響をメダル払出装置137が直ちに受けることはないので、誤った数の遊技メダルを貸し出す恐れが低くなり、遊技メダルを正確に貸し出すことができる。
以上、本発明について各種の実施の形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲を逸脱しない限り、各請求項の記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することができる。
上述した実施例では、図16に示したメダル貸出処理において、遊技者による精算ボタン39の操作に基づくメダル精算処理のクレジット精算機能(図14のS830)をモジュールとして呼び出していたが、このモジュールとして呼び出すクレジット精算機能は、図14に示すメダル精算処理のクレジット精算機能に限定されるものではない。例えば、回胴式遊技機には、遊技機内部に貯留している遊技メダルをビッグボーナス遊技の終了毎に自動的に精算する自動精算処理を実行可能としたものがある。遊技店によっては、一台の遊技機で一人の遊技者が行ったビッグボーナス遊技の回数や、一台の遊技機で一人の遊技者が獲得した遊技メダルの数に応じて、当該遊技機での遊技を終了させる場合がある(いわゆる打ち止め)。このような場合、ビッグボーナス遊技の終了毎に遊技機内部に貯留されている遊技メダルを自動的に精算することにより(クレジット精算機能)、遊技店での打ち止め時の作業を円滑に行うことができる。このような自動精算処理におけるクレジット精算機能を、図16に示したメダル貸出処理においてモジュールとして呼び出し、実行するようにしてもよい。
また、遊技メダルの貸出時において、遊技機1の内部に貯留している遊技メダルが50枚未満の場合は、遊技メダルを電子データとして50枚まで貯留することとしても良い。このとき、遊技メダルの貸出枚数を貯留枚数表示器31に表示しておき、貯留枚数が上限値である50枚を越えた場合には、遊技メダルをメダル払出装置137から遊技メダル払出口9を介して受け皿部47に1枚ずつ貸し出す。一方、既に内部に遊技メダルを電子データとして50枚貯留している場合は、メダル払出装置137から遊技メダル払出口9を介して受け皿部47に1枚ずつ貸し出す構成にしても良い。このようにすれば、遊技メダルが上限値である50枚に達するまでは、電子データとして貯留されるとともに、貯留された遊技メダルの枚数が貯留枚数表示器31に表示されるため、遊技者は正確に遊技メダルが貸し出されたことを容易に認識することができる。
特に、遊技の開始時には、遊技メダルが電子データとして貯留されていないため、このように構成すれば、メダル払出装置137を駆動して遊技メダルを払い出す処理を実施する必要もない。また、遊技者も遊技メダルを遊技メダル投入口33に投入する手間を省くことができ、素早く遊技を開始することができる。しかも、遊技者が遊技メダルを落とすこともない。
なお、遊技メダルを電子データとして貯留する場合には、遊技メダルの貸出時に遊技メダルが受け皿部47に当たって発する音を擬似的にスピーカ121から効果音として鳴動させても良い。こうすれば、より一層遊技メダルが貸し出されていることを遊技者に認識させることができる。
加えて、遊技メダルを貸し出す際に、遊技者に対して遊技メダルを電子データとして内部に貯留するか、或いは、遊技メダルを受け皿部47に貸し出すかを選択する手段(例えば、選択スイッチ)を設けた構成にしても良い。
こうすれば、遊技メダルを遊技メダル投入口33から投入することが手間と思う遊技者は、クレジットを選択して遊技を開始する。このため、遊技者は遊技メダルを遊技メダル投入口33に投入する手間を省くことができる。しかも遊技者が遊技メダルを落とすことはなく、遊技を開始することができる。一方、実際に遊技メダルを遊技メダル投入口33から投入して遊技したい遊技者であれば、遊技メダルを受け皿部47に貸し出すことを選択する。このため、遊技メダルをベットした感覚を味わうことができる。従って、遊技者の好みに応じた遊技を行わせることができる。
さらに、遊技中であっても、貸出ボタン155の操作に基づいて、図16に示す遊技メダルの貸出処理を実施する構成にしても良い。
こうすれば、遊技メダルが無くなる前に貸出ボタン155を操作して、予め遊技メダルを貸し出すことができ、遊技メダルの貸し出しのために、遊技を中断することはなく、継続して遊技を楽しむことができる。
併せて、貸出要求枚数がクレジット数の上限値である場合には、遊技メダルの貸し出しを行う構成にしても良い。
こうすれば、貸出要求枚数がクレジット数の上限値である場合には、遊技メダルの貸し出しを行う。一方、クレジット数の上限値でない場合には、エラーが発生したと判断して、エラー報知することができる。
また、貸出要求枚数がクレジット数の上限値以上の場合には、遊技メダルの貸し出しを行う構成にしても良い。
こうすれば、貸出要求枚数がクレジット数の上限値以上の場合には、遊技メダルの貸し出しを行う。一方、クレジット数の上限値未満の場合、例えばクレジット数の上限値よりも小さな値が貸出要求枚数として設定された場合には、何らかの原因でエラーが発生したと判断して、エラー報知することができる。