JP4377378B2 - 細菌性病原体の定量的試験 - Google Patents

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Description

発明の詳細な説明
発明の背景
発明の分野
本発明は、病原性微生物の検出の技術分野に関する。より具体的には、本発明は、該病原性微生物からの特異的な核酸配列の定量的な増幅による、バックグラウンドからの臨床材料中の感染の識別の分野に関する。
背景技術
病原性細菌による感染は、特に、敗血症を引き起こすものとなると、主に病院の集中治療室(ICU)で起こり、深刻である。患者が感染している細菌はほとんどの場合において不明であり、症状からは決定することができない。各々の細菌に、特異的な抗生物質の投与を用いた異なった治療が必要である。現在、日常的に行われる診断において、病原性細菌、特に、グラム陽性細菌の場合には、血液または他の体液の試料を培養に供し、もし存在するなら、細菌を増殖する方法を使用して検出されている。この培養物は、約3日の間、細菌の増殖に好ましい条件で維持される。この間に、細菌の数、したがってそれらの核酸が増大する。その後、培養培地が溶解に供される。溶解混合物は、ハイブリダイゼーション反応のための試料として使用される。病原性細菌による試料の何らかの感染についての明確な結果に達するまでには、この方法全体に少なくともおよそ4日を要する。病原性細菌による感染は、感染者にとっては非常に深刻な問題である。感染の第1日目のうちに、治療、好ましくは、特定の感染細菌に作用する適切な抗生物質の投与による治療が開始されなければならない。そうでなければ、感染者は感染によりあまりに大きな影響を受けすぎて、感染についての明確な結果に達する前に死亡してしまう場合がある。一方で、全ての可能性のある細菌の増殖を妨げるための数種の抗生物質の同時の投与は、患者が衰弱してしまわないように避けなければならない。したがって、該方法は、日常的に行われるICUでの診断として満足できるものではない。
特異的なハイブリダイゼーションプローブを用いる核酸に基づくハイブリダイゼーションによる、病原性細菌または病原性真菌のような病原性生物の同定は、当該分野においてすでに長い間知られている。たとえば、欧州特許第0131052号には、特定の種または特定の群の生物のリボソームリボ核酸(rRNA)配列が培養培地から直接検出される方法およびプローブが開示されている。リボソームの標的配列の検出は、これらの配列が生体内で増幅され、これによりそれぞれのアッセイで高い感度が得られるという事実から、特に有用である。
病原性生物の核酸配列に基づく検出の改良は、PCR技術の有効性により獲得された。カンジダ属およびアスペルギルス属のような病原性真菌の検出については、たとえば、国際公開番号WO97/07238に、全ての型の真菌のリボソーム18S rDNA配列を増幅するための一般的なプライマーを使用し、その後、真菌種特異的プローブとハイブリダイズさせる方法が開示されている。
リボソームの遺伝子配列の分析のための代替的方法として、16S rRNA遺伝子と23S rRNA遺伝子との間に存在しているITS-1領域のような、非コード配列だが転写されるリボソームスペーサーDNA配列が、いくつかの病原性生物の検出および同定に使用されている(たとえば、欧州特許第0452596号を参照)。
別の状況では、グラム陽性細菌およびグラム陰性細菌の群が、対立遺伝子特異的増幅手法(Klausegger, A.ら、J. Clin. Microbiol. 37(1999)464-466)と類似する標的依存性増幅によって識別されている。これらの16S rDNA配列に基づけば、Klauseggerらによって調べられた種は、全ての調べられたグラム陰性細菌が特定のヌクレオチド位置にG残基を含むのに対して、全ての調べられたグラム陽性細菌は上記のヌクレオチド位置に必ずC残基を含むという点で、16S rRNA遺伝子のある所定の位置で異なる。したがって、識別用の相補的な3'末端C残基または相補的なG残基のいずれかを有する適切なプライマーをそれぞれ使用することにより、グラム陽性配列またはグラム陰性配列のいずれかの起源のDNAの増幅が生じる。
動的リアルタイムPCRの有効性がさらに進歩した。この種のアッセイでは、PCR産物の形成がPCRの各サイクルにおいてモニタリングされる。増幅は通常、増幅反応の間に蛍光シグナルをモニタリングするための更なる検出手段を有するサーモサイクラーで測定される。典型的な例は、Roche Diagnostics LightCycler(登録商標)(カタログ番号20110468)である。LightCycler(登録商標)ならびに現在市販されている他のリアルタイムPCR装置では、増幅産物は、標的核酸に結合した場合に蛍光シグナルを放射するだけの蛍光標識ハイブリダイゼーションプローブによって検出されるか、または特定の場合においては、二本鎖DNAに結合する蛍光色素によっても検出される。定義されたシグナル閾値は分析される全ての反応について決定され、この閾値に達するために必要なサイクル数(Cp)が、標的核酸について、ならびに標準またはハウスキーピング遺伝子のような参照核酸についても決定される。標的分子の絶対的または相対的なコピー数は、標的核酸および参照核酸について得られたCp値に基づいて決定することができる(Roche Diagnostics LightCycler(登録商標)操作マニュアル(カタログ番号20110468))。
増幅されたDNAの検出のためには種々の形式がある:
a)DNA結合色素形式
二本鎖の増幅産物の量は、通常、分析される試料中にもともと存在している核酸の量より多いので、適切な波長で励起させると、二本鎖DNAに結合している場合にのみ増強された蛍光を示す、二本鎖DNAに特異的な色素を使用することができる。かかる方法は、欧州特許第0512334号に記載されている。好ましくは、PCR反応の効率には影響を与えない、たとえば、SYBR(登録商標)Green Iのような色素だけが使用される。
当該分野で知られている他の全ての形式には、標的核酸に結合した場合に蛍光を放射するだけの、蛍光標識ハイブリダイゼーションプローブの適切な設計が必要である。
b)TaqMan(登録商標)プローブ
一本鎖のハイブリダイゼーションプローブは2つの成分で標識される。第1の成分、いわゆる蛍光剤が適切な波長の光で励起させられると、吸収されたエネルギーが、蛍光共鳴エネルギー転移の原理にしたがって第2の成分、いわゆる消光剤に転移させられる。PCR反応のアニーリング工程の間に、ハイブリダイゼーションプローブは標的DNAに結合し、ポリメラーゼ、たとえば、Taqポリメラーゼの5'-3'-エキソヌクレアーゼ活性によって、伸長期の間に分解される。結果として、励起させられた蛍光成分と消光剤は互いに空間的に離され、これにより第1の成分の蛍光放射を測定することができる(欧州特許第0543942号および米国特許第5,210,015号)。
c)分子ビーコン
これらのハイブリダイゼーションプローブもまた、第1の成分と消光剤とで標識され、好ましくは、標識は、少なくとも部分的に自己相補的であるプローブの異なる末端に配置される。プローブの二次構造の結果として、両方の成分は溶液中で空間的に接近している。標的核酸へのハイブリダイゼーションの後、両方の成分は互いに離れ、その結果、適切な波長の光で励起させた後、第1の成分の蛍光放射を測定することができる(米国特許第5,118,801号)。
d)FRETハイブリダイゼーションプローブ
蛍光共鳴エネルギー転移(FRET)ハイブリダイゼーションプローブ試験形式は、全ての種の相同ハイブリダイゼーションアッセイに特に有用である(Matthews,J.A.およびKricka,L.J.,Anal. Biochem. 169(1988)1-25)。これは、同時に使用され、(増幅された)標的核酸の同じ鎖の隣接する部位に相補的である2つの一本鎖ハイブリダイゼーションプローブによって特徴付けられる。両方のプローブが別々の蛍光成分で標識される。適切な波長の光で励起させると、第1の成分は吸収したエネルギーを、蛍光共鳴エネルギー転移の原理にしたがって第2の成分へと転移させ、その結果、第2の成分の蛍光放射が、両方のハイブリダイゼーションプローブが検出される標的分子の隣接している位置に結合している場合にのみ測定され得る。
標的配列にアニーリングすると、ハイブリダイゼーションプローブは、頭と尾を突き合わせた状態で互いに極めて接近して存在しなければならない。通常、第1のプローブの標識された3'末端と、標識された5'末端または第2のプローブとの間のギャップは可能な限り小さい、すなわち、1〜5塩基である。これにより、FRETドナー化合物とFRETアクセプター化合物とが非常に接近することができ、典型的には10〜100オングストロームである。詳細は周知であり、たとえば、欧州特許第0070687号に開示されている。
FRETアクセプター成分の蛍光の増大をモニタリングする代わりに、ハイブリダイゼーション事象の定量的測定として、FRETドナー成分の蛍光の減少をモニタリングすることもまた可能である。
具体的には、増幅された標的DNAを検出するために、FRETハイブリダイゼーションプローブ形式をリアルタイムPCRにおいて使用することができる。当該分野で公知であるリアルタイムPCRの全ての検出形式の中でも、FRETハイブリダイゼーションプローブ形式は高感度であり、正確であり、確実であることが証明されている(国際公開番号WO97/46707;同WO97/46712;同WO97/46714)。なお、適切なFRETハイブリダイゼーションプローブ配列の設計は、検出される標的核酸配列の特別な性質によって制限される場合もある。
2つのFRETハイブリダイゼーションプローブを使用する代わりに、蛍光標識プライマーを使用すること、および1種類だけの標識オリゴヌクレオチドプローブを使用することも可能である(Bernard,P.S.ら、Anal.Biochem. 255(1998)101-107)。これに関しては、プライマーをFRETドナー化合物またはFRETアクセプター化合物で標識するかどうかを、適宜選択することができる。
FRETハイブリダイゼーションプローブ(FRET-HybprobeまたはFRETプローブとも呼ばれる)もまた、融解曲線解析に使用することができる(国際公開番号WO97/46707;同WO97/46712;同WO97/46714)。かかるアッセイでは、標的核酸が、最初に適切な増幅プライマーを用いた通常のPCR反応で増幅される。ハイブリダイゼーションプローブは増幅反応の間にすでに存在していてもよく、またはその後に加えられてもよい。PCR反応の完了後、試料の温度が構成的に上昇させられる。ハイブリダイゼーションプローブが標的DNAに結合している限りは、蛍光が検出される。融解温度では、ハイブリダイゼーションプローブがそれらの標的から遊離し、蛍光シグナルがバックグラウンドのレベルにまで直ちに下がる。この低下を、適切な蛍光対温度−時間プロットでモニタリングし、その結果、一次導関数のネガティブを計算することができる。次いで、得られたかかる関数の最大に対応する温度値が、FRETハイブリダイゼーションプローブの上記の対についての決定された融解温度として採用される。
標的核酸内での点突然変異または多形は、標的核酸とFRETプローブとの間で100%未満の相補性を生じ、これにより融解温度の低下が生じる。これにより、その後に、プールの異なるメンバーを、融解曲線解析を行うことにより識別し得るが、FRET-Hybprobeハイブリダイゼーションにより配列バリアントのプールの一般的な検出が可能である。FRETハイブリダイゼーションプローブの代わりに、分子ビーコンが融解曲線解析に使用される場合もある。
リアルタイムPCRおよび相同リアルタイムPCR融解曲線解析の有効性については、特定の型の種または株の識別が、SybrGreen(登録商標)Iのような二本鎖DNA結合色素、または、異なるが類似している標的配列にハイブリダイズする特別に設計されたハイブリダイゼーションプローブのいずれかを使用することで可能になった。ハイブリダイゼーションプローブを、プローブ/標的核酸のハイブリッドの融解温度が決定されるような方法で使用することもできる。たとえば、Espy, M.J.ら、J. Clin. Microbiol. 38(2000)795-799は、単純ヘルペスの配列を増幅し、その後にFRETハイブリダイゼーションプローブを使用して分析して、HSV I遺伝子型とHSV II遺伝子型とを区別することによる、単純ヘルペス感染の診断を開示している。
さらに、国際公開番号WO01/48237は、種々の病原性の種を検出するために増幅と温度依存性ハイブリダイゼーションとの関連を一般的に示唆している。しかし、国際公開番号WO01/48237は、病原性生物の排他的な検出が可能であり、いかなる非病原性生物も検出しない方法または条件については何ら教示してはいない。
さらに、特定の細菌種の生体外での増幅、その後の上記細菌の検出を含む現在使用されている方法も、至急診断することが必要とされる場合、たとえば、ICUでは有用ではない。なぜなら、各々の細菌について増幅反応と検出反応とを行わなければならないからである。これには、多量の試料体積、たとえば、血液をそれぞれの患者から採取することが必要である。ICUでは、重症の感染患者から多量の試料を得ることはできない。
さらに、あらゆる種類の血液培養物および上で開示された分子診断方法は、専ら定性的な方法である。しかしながら、汚染による偽陽性結果のために、血液培養物の実験および分子解析方法は、適切な診断処置の基礎となることができる確定的な診断結果を得るために数回繰り返される必要がある。偽陽性結果は、頻繁にコアグラーゼ陰性ブドウ球菌汚染による。
したがって、目的の関連のある病原性生物を検出および定量するために特に適用できる方法を提供することが、当該分野で必要とされている。特に、全身性感染と、汚染による偽陽性シグナルまたは体液中のバックグラウンドDNAとを識別することができる方法が当該分野で必要とされている。
発明の簡潔な説明
上記で開示された課題は、本出願に開示され、請求される方法および化合物によって解決される。
一般的には、本発明は臨床試料中の細菌性病原体の存在の分析方法であって、
−核酸を少なくとも部分的に該試料から単離する工程であって、該核酸が全核酸、全DNAまたは全RNAのいずれかからなる群から選択されることを特徴とする工程
−該細菌性病原体に特異的な予め選択された配列を含む核酸の量を定量する工程
−該細菌性病原体に特異的な予め選択された配列を含む核酸の該量が最初の予め決められたカットオフ値を超えるかどうかを判定する工程
を含む、方法に関する。
さらに、該病原体に特異的な予め選択された配列を含む核酸の該量が第二のカットオフ値より低いままであるかどうかが判定され得る。
好ましくは、該核酸の量を定量する工程は、増幅によって、好ましくはポリメラーゼ連鎖反応によって、最も好ましくはリアルタイムでモニタリングされるポリメラーゼ連鎖反応によって行われる。
多くの場合、リアルタイムでのポリメラーゼ連鎖反応のモニタリングは、適切なハイブリダイゼーションプローブによって行われる。この場合には、プローブと増幅された標的核酸との間のハイブリダイゼーションの温度依存性をモニタリングすることもできる。本発明の文脈において、該温度依存性は、該細菌性病原体の、一群の予め決められた種の存在の指標である。
ある態様において、検出対象の特定の細菌性病原体は、コアグラーゼ陰性ブドウ球菌および腸球菌からなる群から選択される。
別の態様において、この態様は上で開示された態様と相互排他的でないが、該細菌性病原体に特異的な予め選択された配列を含む核酸の、測定された量は、該予め選択されたカットオフ値を超えた場合、敗血症事象の指標である。
本新発明における方法は、好ましくは体液である様々な臨床試料に適用可能である。全血が、臨床試料として大いに好ましい。
発明の詳細な説明
本発明は、病原性感染、特にグラム陽性細菌の感染の明確な診断のために、特に適切な方法および化合物を提供する。特に、LightCyclerTMシステムなどのリアルタイムPCR技術と組み合わせた場合に、敗血症を引き起こす感染性因子の迅速および明確な診断を可能にする。このような迅速および明確な診断は多くの臨床環境において極めて重要である。
一般的に、本発明は臨床試料中の細菌性病原体の存在の分析方法であって、
−前記試料から少なくとも部分的に核酸を単離する工程であって、前記核酸は全核酸、全DNAまたは全RNAのいずれかからなる群より選択されることを特徴とする工程、
−前記細菌性病原体に特異的である、予め選択された配列を含む核酸の量を定量する工程、および
−前記細菌性病原体に特異的である予め選択された配列を含む核酸の量が、第1の予め決定されたカットオフ値を超えるかどうかを決定する工程
を含む方法に関する。
従って、本発明の方法は、実際の病原性感染と推定上の汚染のとの間の、簡便な、1工程での区別を可能にする。
カットオフ値を設定することによって、得られた定量的なデータは2つのクラスに分けられる。定量的に検出された核酸の量について、前記カットオフ値を超すデータの1つのクラスは、明らかに病原性感染を示す。前記カットオフ値よりも下にあるデータの第2のクラスは、病原性感染の非存在または不確定を示す。
本文脈において、用語「カットオフ値」は、検出原理の本質的な特性により引き起こされ、試料中にいずれの細菌性汚染も存在しない場合においても得られる、バックグラウンドシグナルによる値からは明らかに高く、区別され得る値として更に規定される。
適切なカットオフ値の予めの決定は、当業者によって選択され実施され得る定量の様式に依存する。これに関して、細菌性病原体の全身性感染を患うことが証明されている患者由来の多数の臨床試料から得られ得る定量データは、いずれの病原性細菌にも感染していないと証明されている個体由来の多数の試料からの定量データと比較される。次いで、最適なカットオフ値は擬陽性および擬陰性の結果の数が最小限になるように設定される。
定量データの第2のクラスは、第2のカットオフ値の設定により、2つのサブクラスに細分され得る。これらの状況下で、第2のカットオフ値よりも下にあるデータの1つのクラスは、明らかな病原性感染の非存在の指標となり、第2のカットオフ値を超すが、前記第1カットオフ値より下にあるデータの第2のクラスは、病原性感染は確定されないが、一方で排除もされ得ないというケースを表す。
予め決定された配列を含む核酸の量の定量は、増幅により、好ましくはポリメラーゼ連鎖反応により、最も好ましくはリアルタイムにモニターされるポリメラーゼ連鎖反応により、有利に行われる。
当該技術分野において公知である、多くの異なる定量的PCRの絶対的または相対的な方法が存在するが、それらは全て本発明の範囲内で適用され得る。区別は、2つの異なる変化物の間でおこる:
いわゆる相対的な定量において、特定の標的核酸の割合は、全てのサンプルに同量で存在していると仮定される参照核酸の量に対して相対的に決定される。あるいは、特定の核酸の絶対量は、公知のコピー数の標準核酸および該標準核酸の希釈列に対応する増幅の助けを借りて決定することができる。
外部標準を使用する場合、標準および標的核酸は異なる反応容器内で増幅される。この場合、標準は標的核酸と同一の配列で使用される。しかし、このタイプの定量では、分析対象の核酸調製物が、続くPCR反応の効率を損なう阻害的成分を含む場合、システム的なエラーが起こり得る。かかるエラーは内部標準を使用することによって、すなわち、標準および標的核酸を1つの反応容器内で増幅させることによって排除され得る。しかし、この方法の不利な点は、標準と標的核酸の増幅を区別できるように、分析される標的核酸と比べて異なる配列を有する標準が使用されなければならない点である。これは、またもや、増幅または検出効率が異なる場合にシステム的なエラーを導き得る。
リアルタイムPCRの場合、規定されたシグナルの境界は分析される全ての反応について決定され、この境界値に達するために必要なサイクル数(Cp)は標的核酸ならびに参照核酸について決定される。標的分子の絶対的なまたは相対的なコピー数は標的核酸および参照核酸について得られたCp値に基づいて決定され得る(Gibson, U.E.ら, Genome Res. 6 (1996) 995-1001; Bieche, I.ら, Cancer Res. 59 (1999) 2759-2765; WO 97/46707; WO 97/46712; WO 97/46714)。
本発明の文脈において、上記で使用された特定の用語は以下のように定義される。
用語「細菌性病原体」は、ヒトがかかる細菌に感染した場合、細菌性生物がヒトの健康状態に影響を与え得ることを意味する。本発明の要旨は、敗血症を引き起こす細菌の同定に関する。
用語「細菌性病原体の存在の分析」は、試料中の病原性細菌の予め決定された群の多さを決定するための方法を記述するために使用される。定量アウトプットまたは分析結果は核酸配列の濃度の絶対的または相対的な値であり、これは前記病原体に特異的である。これは、続いて、汚染の影響によるバックグラウンドシグナルと真の病原体感染との区別を可能にし、選択的な抗生物質治療を適用するかどうかの決定を可能にする。
用語「病原性細菌の予め決定された群」は、特定の作業のための目的である病原性細菌の予め決定された群を記述するために使用される。ある態様において、細菌の予め決定された群は、属、種、または特定の型の株などの系統発生学的分類であり得る。別の態様において、かかる予め決定された群は、2つ以上の属の臨床的に関連のあるメンバーを含み得る。あるいは、特定の属の全ての既知の臨床的に関連しているメンバーが、このような予め決定された群を構成する場合もある。あるいは、特定の種の全ての既知の臨床的に関連しているメンバーまたは株または分離株が、このような予め決定された群を構成する場合もある。予め決定された群にはまた、他の属または種に由来する株と混合された、異なる属の分類学上複数のサブグループが含まれる場合もある。
特定の態様において、検出される細菌性病原体は、例えば、これらに限定されるものではないが、コアグラーゼ陰性ブドウ球菌または任意の種類の病原性腸球菌などの病原性グラム陽性細菌である。本発明により検出されるグラム陽性細菌は、以下の種のいずれか1種、数種または全てである:肺炎連鎖球菌(Streptococcus preumoniae)、化膿連鎖球菌(Streptococcus pyogenes)、乳腺炎菌(Streptococcus agalactiae)、ビリダンス型連鎖球菌(Streptococcus viridans)群(緑色連鎖球菌(S.mitis)、ミュータンス菌(S.mutans)、およびルーメン常在乳酸菌(S.bovis)が含まれる))、エンテロコッカス・ファエシウム(Enterococcus faecium)、エンテロコッカス・ファエカリス(Enterococcus faecalis)、表皮ブドウ球菌(Staphylococcus epidermidis)、および表皮ブドウ球菌(Staphylococcus haemolyticus)。
特に、前記細菌性病原体に特異的である予め選択された配列を含む核酸の決定された量は、敗血症事象の指標である。当該分野において公知である通り、敗血症事象は血管系の全身性の感染疾患であり、患者の健康状態に重篤な影響を有する。
用語「予め選択された核酸配列」は、増幅され、検出されることが意図される全ての生物のDNA中に存在する明確な標的核酸の領域を意味するものとする。態様によっては、種々の生物の配列の間にいくつかの配列のバリエーションが存在する場合がある。言い換えると、増幅されるものは、常に、それぞれの生物の同じ遺伝子または同じ相同配列である。このような領域の一例は、16S/23S rDNAスペーサー領域、すなわち、16S rRNAと23S rRNAをコードする配列の間の領域、またはそれらの一部である。さらに好ましくは、予め選択された核酸配列の領域には、増幅される生物の16S/23Sスペーサー領域に由来する少なくとも20、なおさらに好ましくは40を超える連続する核酸塩基の部分が含まれる。この領域には、進化の過程で保存されてきた、および超可変の配列が含まれる。これにより、属および種特異的プライマーおよびプローブの両方を自由に設計することができる。この領域は、核酸上のプライマー結合部位によって定義される領域に含まれる。
用語「特異的」は、対象が特定の、および定義された結果についてのみに関する、対象の特徴(たとえば、方法、工程、または試薬において)を記載するために使用される。たとえば、特定の種の検出のための方法が、他の種ではなくこの種だけが検出される場合に特異的であるとみなされる。標的とのプローブの特異的なハイブリダイゼーションは、プローブと標的との間でのみ生じ、他の核酸との間では生じないハイブリダイゼーションである。
本文脈においては、本発明の方法全体が、生物の同定に関して実質的に特異的であることが好ましい。予め決定された群またはサブグループのメンバーではない生物は同定されない。なぜなら、試薬を用いて行われる工程は、その群には属さない生物を検出および定量しないように調整されるからである。
好ましくは、前記核酸の量を定量する工程は、増幅により、好ましくはポリメラーゼ連鎖反応により行われる。用語「増幅」は、DNAを含む試料からの核酸の増幅反応のためのフォワードプライマーとリバースプライマーとから通常なる増幅プライマーのセットを使用して、標的配列(もし臨床材料中に存在する場合には)を増幅する1つの反応または一連の反応を意味するものとする。上記増幅工程の特異性は、選択された群に依存し、そして使用するプライマーの特異性によって支配される。好ましくは、増幅は、熱安定性DNAポリメラーゼを使用するポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によって得られる。1つの態様では、増幅は通常、細菌について特異的である;すなわち、ウイルスは実質的な量には増幅されない。
用語「増幅プライマーのセット」は、当然、少なくとも2つの(伸長可能な)オリゴヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチド誘導体、すなわち、標的核酸の第一鎖に結合する少なくとも1つの(フォワード)プライマーと、増幅される標的配列の反対方向の鎖に結合する少なくとも1つの第2(リバース)プライマーを意味するものとする。さらに、プライマーの位置は、それぞれのプライマーの鋳型依存性の伸長により、もう一方のプライマーがハイブリダイズできるプライマー結合部位を含む伸長産物を生じるように設計される。
ほとんどの場合は、1つのフォワードプライマーと1つのリバースプライマーから構成される2つの増幅プライマーの対を使用することで十分である。しかし、時として、同定される種々の病原性グラム陽性細菌の種々の配列のプライマー結合部位の配列中にいくつかの小さな配列の変異が存在する場合もある。したがって、1つのフォワードプライマーと1つのリバースプライマーを使用するだけでは全てのメンバーの配列を増幅することができない場合がある。そのような場合には、増幅プライマーのセットは、1つ、2つ、もしくはそれ以上のフォワードプライマー、および/または1つ、2つ、もしくはそれ以上のリバースプライマーから構成される場合がある。これらのプライマーは類似しており、相同配列に結合するが、1つ、2つ、3つ、またはいくつかの1ヌクレオチド−、2ヌクレオチド−、または3ヌクレオチドの置換、欠失、または付加によって互いに異なる。
さらに、種々の予め選択された核酸配列の領域を増幅することができる2つ、3つ、または複数のセットの増幅プライマーが使用される場合もまた、本発明の範囲内である。この場合には、上記の種々の予め選択された核酸配列は、配列に関して必ずしも互いに関係している必要はない。さらに、種々の予め選択された核酸配列の領域が少なくとも部分的にまたはほとんど完全に重複している場合もまた、本発明の範囲内である。
一般的には、増幅プライマーの設計は、増幅される病原性細菌の予め選択された標的核酸配列の領域に関して入手することができる配列情報、ならびに、増幅されてはならないグラム陽性細菌およびグラム陰性細菌の相同配列に関して入手することができる配列情報に基づいて行われる。より正確には、増幅プライマーのセット(単数または複数)は、病原性細菌性病原体(bacteril pathogena)の選択された予め決定された群の全ての標的核酸配列に関する配列相補性が最大となり、一方、全ての他の選択されていないグラム陽性細菌およびグラム陰性細菌、すなわち、予め決定された群には属さないかまたは病原性ではない細菌、ならびに真菌の核酸配列に関する配列相補性が最小となるように選択される。
好ましくは、前記の核酸の量を定量する工程は、リアルタイムでモニターされるポリメラーゼ連鎖反応により行われる。大抵の場合、リアルタイムでのポリメラーゼ連鎖反応は適切なハイブリダイゼーション試薬により行われる。この場合は、プローブと増幅される標的核酸との間のハイブリダイゼーションの温度依存性もまたモニターすることも可能である。本発明の文脈において、温度依存性は細菌性病原体の予め決定されたサブグループの存在の指標である。
用語「ハイブリダイゼーション試薬」は、予め選択された核酸配列の領域内での増幅の産物、すなわち、アンプリコン(単数または複数)の少なくとも一つの鎖にハイブリダイズできる試薬を記載するために使用される。この試薬には、1つ以上のプローブが含まれ得、これは、一本鎖であるか、またはハイブリダイゼーションの前に一本鎖にされることが好ましい。好ましくは、この試薬は、通常、二本鎖の増幅された標的核酸の一つの鎖にハイブリダイズできる1つまたは2つの核酸を含む、一本鎖の核酸ハイブリダイゼーションプローブシステムである。検出形式の型によっては、ハイブリダイゼーション試薬が検出可能な実体で適切に標識されている場合がほとんどの場合において有利であり、その結果、上記標識の検出により、アンプリコン/ハイブリダイゼーション試薬のハイブリッドを検出することができる。
好ましい態様では、ハイブリダイゼーション試薬は、ハイブリダイゼーションが市販されているリアルタイムPCR装置で検出できるように、蛍光実体で標識される。このために有用な試薬は、増幅されたDNAの検出のための種々の形式を記載している上記の文献において開示されている。
ハイブリダイゼーション試薬は、簡単な場合には、オリゴヌクレオチドプローブでもよい。たとえば、分子ビーコン形式(米国特許第5,118,801号)を用いてもよい。あるいは、適切な単一標識オリゴヌクレオチドを使用することも可能である(国際公開番号WO02/14555)これらの参考文献は、試薬および検出プロセスに関するそれらの内容を組み入れるために引用される。
さらに好ましくは、ハイブリダイゼーション試薬は、上記に開示されているような(国際公開番号WO97/46707;同WO97/46712;同WO97/46714)FRET-Hybprobe検出形式に従ってそれらが共に作用することができるように適切に標識された、2つの隣接してハイブリダイズするオリゴヌクレオチドから構成される。
さらに、本文脈においては、用語「FRET対」は、FRETプロセスを作成するようにともに作用する蛍光標識の対として定義される。すなわち、これはFRETドナー部分とFRETアクセプター部分から構成される。
増幅プライマーのセットの設計と同様に、ハイブリダイゼーション試薬または複数のハイブリダイゼーション試薬の設計もまた、増幅され検出される予め選択された標的核酸配列に関して入手することができる全ての配列情報、ならびに、検出されるべきでない病原性細菌の相同配列に関して入手することができる全ての配列情報に基づいて行われる。より正確には、ハイブリダイゼーション試薬(単数または複数)の配列は、病原性細菌の選択された予め決定された群の全ての標的核酸配列に関する配列相補性が最大となり、一方、全ての他の選択されていないグラム陽性細菌またはグラム陰性細菌の全ての相同核酸配列に関する配列相補性が最小となるように選択される。
本発明の特定の態様において、リアルタイムでのポリメラーゼ連鎖反応のモニタリングが適切なハイブリダイゼーションプローブにより行われている場合、プローブと増幅された標的核酸との間のハイブリダイゼーションの温度依存性はモニターされ、それぞれの融解温度が決定される。
本文脈において、用語「ハイブリダイゼーションの温度依存性をモニターすること」は、当然、ハイブリッドの解離とともに変化し、ハイブリッドの解離に依存する反応混合物の性質が、意図されるアッセイの正確性のために必要とされる一定の期間または間隔でモニターされることを意味するものとする。通常、標識プローブを使用するハイブリダイゼーションアッセイと組み合わせて、この性質は、プローブ上の標識によって影響をうけるシグナルであり、アンプリコン/標的に対するプローブのハイブリダイゼーションの際に変化する。
ハイブリッドの融解温度(Tm)は、ハイブリダイゼーション対温度シグナルのプロットの一次導関数が最大に達する温度として定義される。Tmは、鎖の相補性に依存するハイブリッドの性質である。本発明では、プローブ(単数または複数)のアニーリング温度は、好ましくは、使用されるプライマーの融解温度よりも低い。性質の変化は、特に、それぞれのハイブリッドの融解温度で、またはその周辺で生じる。融解温度は、特定のハイブリダイゼーション試薬と、試薬が結合するそれぞれの標的上の対応する領域によって決定される。具体的には、本発明の方法においては、プローブが標的核酸/アンプリコンとともに形成されたハイブリダイゼーション複合体から解離する融解温度が決定される。この文脈では、融解温度(Tm)が実際の標的核酸配列自体とは無関係にいくつかの要因、たとえば、塩濃度、プローブの長さおよびGC含量に依存することに注意することが重要である。なおさらに、融解温度は不適合の数、すなわち、プローブと標的配列との間の相補性の程度に強く依存する。結果として、種々の融解温度が、異なる種の異なる株、または異なる属の異なる種において見られる標的配列について得られる。
本発明の文脈において、前記温度依存性は細菌性病原体の予め決定されたサブグループの存在の指標である。用語「細菌性病原体の予め決定されたサブグループ」は、病原性細菌の予め決定された群の一部または全体を記載するために使用される。好ましくは、予め決定されたサブグループは、全ての病原性生物のごく一部であり、さらに好ましくは、主に病院において発生する細菌である。群およびサブグループのメンバーは1つの属から選択することができるが、異なる属から選択することもできる。予め決定された群が全ての病原性および臨床的に関連している属のメンバーによって示される場合は、それぞれのサブグループには特定の種の全てのそれぞれの病原性メンバーが含まれる場合がある。同様に、上記の予め決定された群が特定の種の全ての臨床的に関連しているメンバーから構成される場合には、サブグループが特異的な株の全てのメンバーから構成される場合もある。
よって、ハイブリダイゼーション試薬の設計には、ハイブリダイゼーションの温度依存性をモニターすることに基づいていくつかの標的配列のバリエーションを識別することが可能であることを考慮する必要がある。本発明のこの特定の態様には、種々の病原性細菌を起源とする種々の標的配列変異体に対するハイブリダイゼーション試薬のハイブリダイゼーションのための種々の融解温度が必要である。したがって、本発明のハイブリダイゼーション試薬の配列は、種々のハイブリダイゼーション試薬/標的配列のハイブリッドの計算された融解温度(当該分野で公知の方法によって計算される)が、互いに少なくとも2℃、好ましくは4℃、最も好ましくは少なくとも6℃異なるように設計される。
新規発明にかかる方法は、病原性細菌を含むと推測される多様な臨床試料に適用することができる。かかる臨床試料の例は、全血、血清及び脳脊髄液などの体液である。全血試料は、敗血症事象の存在または不在に関連する情報を得るために直接解析され得るので、これらの試料は最も好ましい。
感染の検出のために十分な感度を得るためには、本発明の方法には、もともとの試料から核酸を少なくとも部分的に精製することが必要である。単離される核酸はRNAまたはDNAまたはそれらの混合物のいずれかであり得る。本発明の最も好ましい態様は病原性生物の最終的な同定に細菌DNAを使用するので、臨床材料がRNAを含むことは必要ではない。したがって、臨床試料からRNAを部分的に、またはさらに完全に単離する必要はない。陽性対照を用いてシグナルを入手することが必要である程度に、臨床試料からのDNAの単離で十分であり完璧であるはずである。
具体的には、核酸は、もともとの試料中に存在しているタンパク質、糖、および塩とは分離される。当該分野で公知の任意の精製方法を、本発明の状況において使用することができる。好ましくは、臨床材料の他の成分からの分析される全DNAの本質的に完全な精製を生じる方法が適用される。少なくとも、精製は、さらに実質的に希釈することなく、試料のアリコート中の核酸配列をPCRのような生体外での増幅においてうまく増幅することができる程度にまで行われるべきである。精製においては、ポリメラーゼを実質的に阻害するあらゆる化合物が核酸から除去される。特に有用な核酸の単離方法は、国際公開番号WO96/41811に開示されている。
前記の少なくとも部分的な精製の結果物は、通常は、もともとの臨床試料に由来する核酸と、さらに、緩衝液のような単離工程の間に添加されたさらなる試薬を含む流体である。工程b)では、臨床材料またはその一部が1回以上の増幅反応に供される。増幅および検出反応には、1つ以上の工程が含まれ得る。増幅反応および検出反応のいずれもが当該分野で公知である。増幅は、生体外での方法、好ましくはPCR(欧州特許第0201184号)を使用して行われる。以下ではPCRについて言及するが、他の生体外での方法もまた適切であることが理解される。増幅反応の結果は、一方のプライマーの5'末端位置から他方のプライマーの5'末端位置にまで達する配列を大部分が有している、多量の上記プライマーの伸長産物の生産である。生産されたこれらの核酸は、通常「アンプリコン」と呼ばれる。
臨床材料中に存在している可能性がある阻害性の残留成分による擬陰性の結果を回避するため、および定量の目的のために、内部対照の鋳型を加えれば特に効果的であることが証明されている。通常は、上記の対照鋳型は、検出される標的核酸配列の増幅に使用される増幅プライマーの少なくとも1つのセットに相補的なプライマー結合部位を有している既知の配列を含む。結果として、上記増幅プライマーのセットは対照鋳型の上記の選択された配列の増幅をプライミングすることもできる。特に定量についての内部標準の使用の詳細は、欧州特許第0497784号に開示されている。
本発明の方法が、10から100μlの間の容量の臨床材料のアリコートを使用して行われる場合が効果的であると証明されている。したがって、本発明の方法は、全血または血清のような臨床試料がごく少量しか入手できない場合にも、十分な感度をもって行うことができる。
なお、最後に、本発明の方法または当該分野で公知の任意の他の方法の結果は、臨床材料中に存在するヒトのゲノムDNAの高いバックグラウンドによって影響を受ける場合がある。この場合は、国際公開番号WO01/94634に記載されている予備増幅工程を行うことができる。この工程は、ヒト以外のDNA配列が選択的に増幅されることを特徴とする。
本発明の理解を助けるために、以下の実施例、参考文献、配列表および図面が提供され、その真の範囲は添付された特許請求の範囲に示される。本発明の趣旨から逸脱すること無しに、示される手順において修正がなされ得ることが理解される。
試料
培養−陽性である敗血症と思われる患者由来の全血試料が、本発明者らの研究に用いられた。さらに、健康なドナー及び培養−陰性患者由来の全血が、処理され、解析された。全試料のDNAが、1mlの全血を用いて抽出された。
核酸が試料の他の成分から放出され、精製される試料調製に全血が供された。これはMagNAPureTM LCおよびMagNA Pure LC DNA 単離キットIII(細菌、真菌)(Roche Diagnostics GmbH, Germany, カタログ番号3 264 785)を使用して行われた。試料調製により、溶出バッファー中に核酸を含む検体が生じた。
ハードウエア/ソフトウエア
ソフトウエア バージョン4.49を有するLightCyclerTM (Roche Diagnostics GmbH, Germany)。市販品として入手可能な機器は、ローターが100μlキャピラリーを保持するのに適合するよう改変された。前記の機器の蛍光計は、3フォトハイブリッド(photohybrid)の代わりに4フォトハイブリッドから成り、蛍光発光が、610nm、640nm、670nm、および705nmで検出され得るように改変された。
試薬
本明細書中に示される全てのオリゴヌクレオチドは化学合成によって調製した。標識を付与するための試薬は、Roche Diagnostics GmbH (LightCycler Red 640 NHS Ester カタログ番号2015161; LightCycler Red 705 Phosphoramidite カタログ番号2157594; LightCycler Fluorescein (以下「F」と省略) CPG カタログ番号3113906)から購入することができる。それらの試薬の使用はBiochemica No.1 (2001), p.8-13に記載される。Cy5−NHS Esterは、要請に応じてアマシャム(Amersham)から入手され得る。LC−Red 610−NHS esterは610nmにおいて発光最大を有し、US5,750,409に開示されるように、蛍光色素を用いた標準的プロトコルにより合成された。
全ての試薬は、検出対象の生物による汚染についてチェックされる必要がある。それらの生物およびそれらを起源とする核酸を含まない試薬のみが最適な感受性を導くことができる。
FastStartポリメラーゼおよびFastStart Masterは、一般的に、LightCycler-FastStart-DNA Master Hybridization Probes Kit (Roche Diagnostics GmbH カタログ番号2239272)で推奨されているように使用される。
18s rDNAと23s rDNAとの間のITS−1領域に対向する以下の表のプライマーおよびプローブが使用された。
Figure 0004377378
これらのオリゴヌクレオチドを用いて、反応混合物が以下のように調製された:
Figure 0004377378
方法
以下のサーモサイクルおよび融解温度プロフィールを使用してLightCycler-run が実行された:
Figure 0004377378
実施例1
結果 コアグラーゼ−陰性ブドウ球菌(Staphylococci)
血液培養解析により確認されたブドウ球菌感染を罹患している患者由来の試料群、血液培養解析により確認されていないブドウ球菌感染を罹患している患者由来の試料群、および健康なドナーから単離された試料の対照群に対して得られたCp値(サイクル数)を示す図1の分散ブロットに、結果を要約する。一般に、cp−値は、所定の試料中における初期の病原性負荷の尺度である。
図1から分かる通り、CNS感染が確認されている試料の大半が、かなりより低いcp値を有する。従って、これらの試料は、この病原性細菌のより高い初期DNA力価を示した。結果として、確認されたCNS感染を有する患者間の平均値は、CNS感染が疑われるに過ぎない(非確認)患者、さらには健康なドナーからはっきりと識別される。
実施例2
結果 腸球菌(Enterococci)
血液培養解析により確認された腸球菌感染を罹患している患者由来の試料群、および血液培養解析により確認されていない腸球菌感染をおそらく罹患している患者由来の試料群に対して得られたCp値(サイクル数)を示す図2の分散ブロットに、結果を要約する。
従って、対象群の試料が、全身性の腸球菌感染を有しない場合に相当することが期待され得るので、腸球菌感染および他の病原性に対して同様の区別が可能である。
確定されたコアグラーゼ陰性ブドウ球菌試料、不確定なコアグラーゼ陰性ブドウ球菌試料および健常ドナーのcp値を示す、分散ブロット。 確定されたおよび確定されていない腸球菌感染のcp値を示す、分散ブロット。

Claims (4)

  1. 臨床試料中の細菌性病原体の存在の分析方法であって、該方法は、
    −核酸を少なくとも部分的に該試料から単離する工程であって、該核酸が全核酸、全DNAまたは全RNAのいずれかからなる群から選択されることを特徴とする工程
    −該細菌性病原体に特異的な16S/23S rDNAスペーサー領域またはその一部を含む核酸の量を定量する工程
    −該細菌性病原体に特異的な16S/23S rDNAスペーサー領域またはその一部を含む核酸の量が第1の予め決められたカットオフ値を超えるかどうかを判定する工程
    −該病原体に特異的な16S/23S rDNAスペーサー領域またはその一部を含む核酸の量が第2の予め決められたカットオフ値よりも下にあるかどうかを判定し、その結果、該第2のカットオフ値よりも下にあるデータの1つのクラスは、病原性感染の非存在の明らかな指標であり、該第2のカットオフ値を超すが、該第1のカットオフ値より下にあるデータの第2のクラスは、病原性感染は確定されないが、一方で排除もされ得ないというケースを表す工程を含み
    該核酸の量の該定量工程は、ハイブリダイゼーションプローブを使用してリアルタイムにモニターされるポリメラーゼ連鎖反応により行われ、ここで規定されたシグナルの境界は分析される全ての反応について決定され、この境界値に達するために必要なサイクル数(Cp)は標的核酸ならびに参照核酸について決定されることを特徴と
    ハイブリダイゼーションの温度依存性をモニターする工程であって、該温度依存性は該細菌性病原体の予め決定された種の群の存在の指標である工程
    をさらに含
    該ハイブリダイゼーションプローブは、配列番号:3〜5および8〜13からなる群より選択されるプローブを含み、該細菌性病原体は、腸球菌、ブドウ球菌および連鎖球菌からなる群より選択される、方法。
  2. 前記細菌性病原体に特異的な16S/23S rDNAスペーサー領域またはその一部を含む核酸の、定量された前記の量が、前記第1の予め決められたカットオフ値を超えた場合、敗血症事象の指標である、請求項1記載の方法。
  3. 前記臨床試料が全血である、請求項1または2記載の方法。
  4. 前記特定の細菌性病原体が、コアグラーゼ陰性ブドウ球菌および腸球菌からなる群から選択される、請求項1〜3いずれか記載の方法。
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