JP4376760B2 - 地下水吸水装置及び地下水吸水工法 - Google Patents

地下水吸水装置及び地下水吸水工法 Download PDF

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  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)

Description

この発明は、地盤の地下水を吸水する地下水吸水装置及び地下水吸水工法に関する。
地下水を地盤から如何にして効率的に吸水するかが、土木工事、建築工事、軟弱地盤対策、液状化対策、地盤汚染対策などの様々な方面で求められている。既に、ディープウェル工法などの重力排水工法や、ウェルポイント工法などの強制排水工法などで知られるように、地盤に縦型集水井戸を形成し、地下水を吸水する様々な工法や装置が、知られているところではある。ところが、広範囲で吸水を行うためには、何本もの多数の縦井戸を地盤に建て込まなければ対処することができない。そこで、こうした縦型集水井戸による効率限界を克服するものとして、地盤に水平井戸管を建て込んで吸水する工法や装置が、提案され実施されている(特許文献1)。この水平井戸管によれば、広範囲にわたって効率的な吸水を行えるだけでなく、既設建築物等の直下にも敷設して吸水できるという、縦型集水井戸ではなし得ない様々な優れた利点が実現される。
特開2001−214451号公報
ところで、こうした水平井戸管には、広範囲での吸水を実現するという目的があるために、その長手方向にわたって多数の吸水孔を設けるのが、通例である。ところが、効率的な吸水によって地下水位が低下すると、何れかの吸水孔が地盤内で空気に曝露されてしまい、吸水孔から流入する空気によって、吸水効果がかえって損なわれてしまうという課題がある。
以上のような従来技術の課題を背景になされたのが本発明であって、その目的は、地下水吸水装置及び地下水吸水工法について、地下水位が低下しても吸水効果が損なわれないようにすることにある。
そして、この目的を達成する本発明は、次のような手段として構成される。
すなわち、請求項1記載の発明は、地盤から地下水を吸水する地下水吸水装置について、曲がり掘削可能な自在推進によって地盤面から地下水位の下に到達するように敷設され、地下水の流入孔を有するストレーナ管と、ストレーナ管に挿通するとともに、ストレーナ管の管内で地下水位の下に位置させる吸水孔を、長手方向における特定箇所に設けた吸水管と、吸水孔から流入した地下水を吸水管を通じて地盤中から排水する揚水装置と、を備えることを特徴とする地下水吸水装置としたものである。
請求項1記載の発明によれば、曲がり掘削可能な自在推進によって地盤面から地下水位の下に到達するように敷設され、地下水の流入孔を有するストレーナ管を備えるため、地盤中に任意の経路で敷設されるストレーナ管によって広範囲にわたる吸水を行うことができる。また、ストレーナ管に挿通するとともに、ストレーナ管の管内で地下水位の下に位置させる吸水孔を、長手方向における特定箇所に設けた吸水管を備える。このように吸水孔を吸水管の特定箇所に限定して設けることで、地下水位の低下により、吸水管が空気に曝露される部分がでてきても、吸水孔を設けた特定箇所が空気に曝露されないまま、効率的な吸水を継続的に行うことができる。さらに、吸水孔から流入した地下水を吸水管を通じて地盤中から排水する揚水装置を備えるため、地下水を確実に地盤から排水できる。
請求項2記載の発明は、吸水管をストレーナ管の管内で移動させて、吸水孔を移動可能としたものである。
請求項2記載の発明によれば、吸水管をストレーナ管の管内で移動させて、吸水孔を移動できるため、吸水により地下水位の変動があっても、それに合わせて吸水孔を移動させることで、効率的な吸水を継続的に行える。また、このように吸水孔を移動できるようにしたことで、地盤内に複数の吸水対象領域を設定し、その領域ごとに地下水を吸水するといったことができるようになる。こうした領域ごとの吸水は、例えば、地盤の複数箇所に汚染があり、それらを個別に回復させる地盤汚染回復工法について好適である。
請求項3記載の発明は、吸水管の特定箇所を、吸水管の長手方向に沿う3m以下の短い範囲に設定して吸水孔を設けるものである。
請求項3記載の発明によれば、吸水管の特定箇所を、吸水管の長手方向に沿う3m以下の短い範囲に設定して吸水孔を設けるため、地下水位の低下により、吸水管が空気に曝露される部分がでてきても、この程度の短い範囲に設定した該特定箇所については、地下水位の下に位置させておくことができる。
以上の発明におけるストレーナ管は、具体的には次のような形態で地盤に埋設されるものとして構成される。
すなわち、請求項4記載の発明は、ストレーナ管が円弧状に敷設したものであり、吸水管が吸水孔を円弧状に敷設したストレーナ管の下端側に位置させたものである。この発明によれば、円弧状に敷設したストレーナ管の下端側に吸水孔が位置するため、地下水位が低下して吸水管が空気に曝露される部分がでてきても、最も深度が深いストレーナの下端側において、効率的な吸水を継続的に行える。
また、請求項5記載の発明は、ストレーナ管が曲線状及び水平方向へ直線状に敷設したものである。この発明によれば、ストレーナ管が曲線状及び水平方向に直線状に敷設したものであるため、これらの組合せによって、地盤の広範囲にわたって吸水を行うことができる。その組合せによる具体的な敷設形態としては、例えば(1)地盤面−斜め下方への曲線状敷設−水平方向への直線状敷設、(2)地盤面−斜め下方への曲線状敷設−水平方向への直線状敷設−斜め上方への曲線状敷設−地盤面、(3)地盤面−斜め下方への曲線状敷設−水平方向への直線状敷設−斜め上方又は下方への曲線状敷設−水平方向への直線状敷設−斜め上方への曲線状敷設−地盤面、などのように、地盤の地下水環境等に応じて様々な敷設形態とすることができる。
請求項6記載の発明は、ストレーナ管が、地盤における複数の吸水対象領域に沿わせて敷設したものである。この発明によれば、ストレーナ管を地盤における複数の吸水対象領域に沿わせて敷設したものであるため、吸水対象領域ごとに地下水を吸水することができる。
そして、請求項7記載の発明は、地盤から地下水を吸水する地下水吸水工法について、曲がり掘削可能な自在推進によって、地下水の流入孔を有するストレーナ管を、地盤面から地下水位の下に到達するように敷設するとともに、長手方向における特定箇所に吸水孔を設けた吸水管を、吸水孔が地下水位の下に位置するようにストレーナ管の管内に挿通する工程と、吸水孔から流入した地下水を吸水管を通じて地盤中から排水する工程と、を含むことを特徴とする地下水吸水工法としたものである。
請求項7記載の発明によれば、曲がり掘削可能な自在推進によって、地下水の流入孔を有するストレーナ管を、地盤面から地下水位の下に到達するように敷設するとともに、長手方向における特定箇所に吸水孔を設けた吸水管を、吸水孔が地下水位の下に位置するようにストレーナ管の管内に挿通するので、地盤中に任意の経路で敷設したストレーナ管と吸水管によって、広範囲にわたる吸水を行うことができる。また、吸水管は、長手方向における特定箇所に限定して吸水孔を設けてあり、吸水孔が地下水位の下に位置するようにストレーナ管の管内に挿通するため、地下水位の低下により、吸水管が空気に曝露される部分がでてきても、吸水孔を設けた特定箇所が空気に曝露されないまま、効率的な吸水を継続的に行うことができる。さらに、吸水孔から流入した地下水を吸水管を通じて地盤中から排水するため、地下水を確実に地盤から排水できる。なお、この発明においては、ストレーナ管の敷設と吸水管の挿通とを同時に行うものとして構成することができ、またストレーナ管の敷設後に吸水管を挿通するものとして構成することもできる。
請求項8記載の発明は、吸水管をストレーナ管の管内で移動させて、吸水孔の位置を変更する工程を含む工法である。
請求項8記載の発明によれば、吸水管をストレーナ管の管内で移動させて、吸水孔を移動できるため、吸水により地下水位の変動があっても、それに合わせて吸水孔を移動させることで、効率的な吸水を継続的に行える。また、このように吸水孔を移動できるようにしたことで、地盤内に複数の吸水対象領域を設定し、その領域ごとに地下水を吸水するといったことができるようになる。こうした領域ごとの吸水は、例えば、地盤の複数箇所に汚染があり、それらを個別に回復させる地盤汚染回復工法について好適である。
請求項9記載の発明は、吸水管の前記特定箇所を、吸水管の長手方向に沿う3m以下の短い範囲に設定して吸水孔を設ける工法である。
請求項9記載の発明によれば、吸水管の特定箇所を、吸水管の長手方向に沿う3m以下の短い範囲に設定して吸水孔を設けるため、地下水位の低下により、吸水管が空気に曝露される部分がでてきても、この程度の短い範囲に設定した該特定箇所については、地下水位の下に位置させておくことができる。
以上の発明におけるストレーナ管は、具体的には次のような形態で地盤に埋設される。
すなわち、請求項10記載の発明は、ストレーナ管の敷設工程で、ストレーナ管を円弧状に敷設し、吸水管の吸水孔を円弧状に敷設したストレーナ管の下端側に位置させる工法である。この発明によれば、円弧状に敷設したストレーナ管の下端側に吸水孔が位置するため、地下水位が低下して吸水管が空気に曝露される部分がでてきても、最も深度が深いストレーナの下端側において、効率的な吸水を継続的に行える。
請求項11記載の発明は、ストレーナ管の敷設工程で、ストレーナ管を曲線状及び水平方向へ直線状に敷設する工法である。この発明によれば、ストレーナ管を、曲線状及び水平方向に直線状に敷設するため、これらの組合せによって、地盤の広範囲にわたって吸水を行うことができる。その組合せの具体例は、請求項5記載の発明と同様に、様々な敷設形態とすることができる。
請求項12記載の発明は、ストレーナ管の敷設工程で、ストレーナ管を地盤における複数の吸水対象領域に沿わせて敷設する工法である。この発明によれば、ストレーナ管を地盤における複数の吸水対象領域に沿わせて敷設するため、吸水対象領域ごとに地下水を吸水することができる。
本発明の地下水吸水装置及び地下水吸水工法によれば、地下水位が低下しても吸水孔が空気に曝露されず、効率的な吸水を継続的に行える。このため、土木工事、建築工事、軟弱地盤対策、液状化対策、地盤汚染対策など、各種対策における地下水処理を効率性良く経済的に実施することが可能である。
以下、本発明の実施形態による地下水吸水装置及び地下水吸水工法について、図面を参照しつつ説明する。なお、各実施形態における共通部分は同一の符号を付して重複説明を省略する。
第1実施形態〔図1〕: この実施形態は、図1で示すように、土木工事、建築工事等によって、地盤Gに地下水位WLよりも底深の開削部Ghを形成する場合に、開削部Ghの底に地下水が溜まらないようにする地下水吸水装置及び地下水吸水工法の例である。
図1で示すように、本実施形態の地下水吸水装置1は、ストレーナ管2、吸水管3、揚水装置としてのウェルポイントポンプ4とを備えている。
ストレーナ管2は、曲がり掘削可能な自在推進に適する可撓性をもった、例えば鋼管でなる単位管(図示略)を連結したものとして構成されている。ストレーナ管2には多数の流入孔2aが長手方向にわたって形成されていて、地下水はそこからストレーナ管2の管内に流れ込んでくる。
また、ストレーナ管2に挿通した吸水管3も、ストレーナ管2と同様に、曲がり掘削可能な自在推進に適する可撓性をもった、例えば鋼管や樹脂管でなる単位管(図示略)を連結したものとして構成されている。そして、ストレーナ管2とは異なり、この吸水管3には、その長手方向における特定箇所3aにのみ、複数の吸水孔3bが貫通形成されている。この吸水孔3bを形成する特定箇所3aは、3m以下とされている。吸水管3の一端側には、バキュームゲージ5が取付けられて、吸水管3の管内圧力が分かるようになっている。また他端は、ウェルポイントポンプ4と接続されている。ウェルポイントポンプ4は、吸水管3の管内を吸引して地下水を排水するものである。4aはゲートバルブ4aで、ウェルポイントポンプ4による吸水量を調整するものである。
以上のようなストレーナ管2と吸水管3は、曲がり掘削可能な、自在推進装置6(例えば図2で示すもの)によって、非開削で地盤Gに敷設することができる。その概要を説明すると、まず、自在推進装置6によって、発進坑から到達坑にかけてビットを先端に付けた掘削ロッドでパイロット孔を掘削する。この掘削時には、掘削ロッドの先端側に内蔵する位置情報を送出する発信装置により、掘削ロッドの現在位置を確認しつつ、掘削ロッドの回転による方向制御によって、図1で示す円弧状に掘削ロッドを推進させる。次に、到達坑から発進坑にかけてバックリーマでパイロット孔を拡径しつつ、バックリーマの後端部に接続したストレーナ管2と吸水管3とを、同時にすなわち効率的に、地盤に引き込んでいく。以上によって、図1で示すように、地盤Gにはストレーナ管2と吸水管3とが、円弧状の吸水井戸管として敷設されることになる。なお、これ以外にも、例えば、自在推進装置として、特開2004−232304号公報や特開2004−3133号公報に記載の片押し推進機を用いることでも、同じように敷設することができる。
次に、本実施形態による地下水吸水装置1及び地下水吸水工法の作用・効果を説明する。
自在推進装置6による曲がり掘削可能な自在推進によって、ストレーナ管2と吸水管3とを地盤面から地下水位WLの下に到達するように敷設したため、確実に開削部7aの下方における吸水を行って、開削部7aの底に地下水が溜まらないようにすることができる。
また、吸水孔3bが吸水管3の特定箇所3aにのみ設けてあり、これを円弧状に敷設したストレーナ管2の下端側に位置させるため、二点鎖線で想像して示すように地下水位WLが低下して、吸水管3が空気に曝露される部分がでてきても、吸水対象とする地盤の深さ範囲内では、吸水孔3bのある特定箇所3aが空気に曝露されることがなく、効率的な吸水を継続的に行うことができる。
そしてこの点につき、特に本実施形態では、吸水孔3bのある特定箇所3aを、吸水管3の長手方向に沿う3m以下の短い範囲に設定してあるため、さらに地下水位WLの低下によって吸水孔3bが、空気に曝露されないようにできる。
第2実施形態〔図2〕: この実施形態は、図2で示すように、工場7の直下にあるVOC等による土壌汚染領域R1,R2を、地下水の吸水によって回復する地下水吸水装置と地下水吸水工法の一例である。
この実施形態の地下水吸水装置1とその敷設工法は、第1実施形態のものと同じであるが、前述のように地盤Gに複数の土壌汚染領域R1,R2があるものの、吸水管3の吸水孔3bは特定箇所3aにのみ設けられているので、第1実施形態と同じ工法では、地下水の吸水による効率的な土壌汚染回復に限界がある。
そこで、この実施形態では、自在推進装置6によって吸水孔3bの位置を移動させてこの限界を克服する。すなわち、自在推進装置6に吸水管3を接続し、まず吸水孔3bのある特定箇所3aを土壌汚染領域R1の下に位置させて、汚染された地下水を吸水して回復させる。次に、自在推進装置6によって、吸水管3に単位管を継ぎ足しながら、ストレーナ管2の管内を推進させて、吸水孔3bのある特定箇所3aを土壌汚染領域R2の下に位置させる。そして、汚染された地下水を吸水して回復させる。このように、吸水孔3bの位置をストレーナ管2の管内で移動させることで、複数の土壌汚染領域R1,R2ごとに地下水の吸水を行うことによる土壌汚染回復を効率的に行うことができるようになる。
第3実施形態〔図3〕: この実施形態は、図3で示すように、粘性土等による軟弱地盤領域R3を圧密脱水によって固い地盤に改良する地下水吸水装置と地下水吸水工法の一例である。
この実施形態による地下水吸水装置1とその敷設工法は、前述の第1実施形態と共通の構成に加えて、吸水した地下水に含まれる砂利等を分離するセパレートタンク4bを備えている。また、吸水管3に、吸水効率を高める揚水装置としての真空ポンプ8及び水中ポンプ9を備えているものである。
このような構成の地下水吸水装置1及び地下水吸水工法では、真空ポンプ8により吸水管3の管内を減圧することで、地下水を効率的に吸水管3の管内に集水させることができる。そして、地下水は、ウェルポイントポンプ4の吸水力だけでなく、吸水管3の管内に設置した水中ポンプ9の揚水力によっても吸水されるので、前述の各実施形態と比べて、大深度であっても効率的に吸水管3の管内を通じて吸水することができる。こうして軟弱地盤領域R3の圧密脱水を続けていくと、その上にサンドマット10を介して積載した盛土材11の荷重によって、軟弱地盤領域R3が沈下して固い地盤に改良することができる。
第4実施形態〔図4〕: この実施形態は、図4で示すように、オイルタンク等の建築物・構築物12の液状化対策として行う地下水吸水装置と地下水吸水工法の一例である。
この実施形態による地下水吸水装置1は、ストレーナ管2、ウェルポイントポンプ4について前記第1実施形態と共通するが、吸水管3の構成が異なる。すなわち、この吸水管3は、その先端に吸水孔3bのある特定箇所3aを設けたものであり、またストレーナ管2よりも短いものとなっている。このため、吸水管3は、ストレーナ管2と同時に敷設するのではなく、後からストレーナ管2に挿通して敷設される。また、ストレーナ管2については、一端側がキャップ2bによって気密に塞がれており、その一端側の外周面は全周にわたってコーキング13が施されている。
このような構成の地下水吸水装置1及び地下水吸水工法では、第1実施形態と同様の作用効果に加えて、図4で実線で示す地下水位WLを、二点鎖線で示す地下水位WLに低下した状態を維持して、地盤の液状化による建築物・構築物12の損壊や基礎の不安定化を防止することができる。
実施形態の変形例〔図5〕: 第1〜第4実施形態については、一例として列挙する次のような変形例としても実施することが可能である。
第1〜第4実施形態のストレーナ管2と吸水管3については、例えば図5のように敷設するものとして構成できる。これを第2実施形態の変形例として説明する。
図5は、自在推進装置6として前述の片押し推進機を使用する例であり、地盤Gの土壌汚染領域R4,R5についての吸水を行う例である。この場合、自在推進装置6により、ストレーナ管2と吸水管3を片押しで推進していき、吸水孔3bのある特定箇所3aを設けた吸水管3とストレーナ管の先端部分を、まず土壌汚染領域R4の下に到達させる。そこで一旦、自在推進装置6に換えてウェルポイントポンプ4を吸水管3に接続し、ストレーナ管2と吸水管3とを直線状の水平井戸として、吸水による浄化処理を行う。次に、再び同様に自在推進装置6に接続し、片押しで推進させて、先端部分を土壌汚染領域R5の下に到達させる。そして再度ウェルポイントポンプ4を吸水管3に接続し、ストレーナ管2と吸水管3とを直線状の水平井戸として、吸水による浄化処理を行う。なお、この工程順ではなく、土壌汚染領域R5を先に、土壌汚染領域R4を後としてもよい。
このように、曲線状及び直線状の組合せによりストレーナ管2と吸水管3を敷設することで、地盤Gに複数の吸水対象領域があっても、それに適合するようにストレーナ管2と吸水管3を敷設することができ、効果的な吸水処理を行えるようになる。また、直線状の水平井戸として敷設することにより、広範囲にわたって効率的な吸水を行うこともできる。
なお、前述の各実施形態と同様に、ストレーナ管2と吸水管3は、図5で二点鎖線で示すように地盤面まで延長させてもよい。この場合、地下水位WLの低下が、土壌汚染領域R4の下端よりも上側に留めることができるのであれば(WL1)、吸水孔3bが土壌汚染領域R4,R5の各下側に位置する複数の特定箇所3aを、吸水管3に設定してもよい。しかしながら、それよりも下側にまで、地下水位の低下が見込まれる場合には(WL2)、第2実施形態(図2)で示したように、自在推進装置6を使った吸水管3の移動により、吸水孔3bを、土壌汚染領域R4から土壌汚染領域R5へと移動させるように実施できる。
第1〜第4実施形態で図示したストレーナ管2と吸水管3の「円弧状」の形態は、あくまで一例であって、より曲率半径が大きくさらに広範囲にわたる円弧状として実施できることは勿論である。
第1〜第4実施形態のストレーナ管2と吸水管3については、単位管を複数本連結するものとして説明したが、一本の長尺管を使用するものとして構成できる。なお、吸水孔3bを移動させる第2実施形態については、一本の長尺管を用い、それに移動距離に応じて単位管を連結するものとして構成できる。
第1、第2、第4実施形態については、吸水効率を高める第3実施形態の真空ポンプ8や水中ポンプ9を備えるものとして構成できる。また、その他の各実施形態における構成を他の実施形態に適用することもできる。
第1実施形態による地下水吸水装置及び地下水吸水工法を地盤の開削部での吸水に使用する一例を模式的に示す断面図。 第2実施形態による地下水吸水装置及び地下水吸水工法を地盤の土壌汚染領域の吸水に使用する一例を模式的に示す断面図。 第3実施形態による地下水吸水装置及び地下水吸水工法を軟弱地盤領域の圧密脱水に使用する一例を模式的に示す断面図。 第4実施形態による地下水吸水装置及び地下水吸水工法を地盤の液状化防止対策に使用する一例を模式的に示す断面図。 第1〜第5実施形態の変形例を模式的に示す地盤の断面図。
符号の説明
1 地下水吸水装置
2 ストレーナ管
2a 流入孔
2b キャップ
3 吸水管
3a 特定箇所
3b 吸水孔
4 ウェルポイントポンプ(揚水装置)
4a ゲートバルブ
4b セパレートタンク
5 バキュームゲージ
6 自在推進装置
7 工場
8 真空ポンプ
9 水中ポンプ
10 サンドマット
11 盛土材
12 建築物・構築物
13 コーキング
WL 地下水位
G 地盤
Gh 開削部
R1 土壌汚染領域
R2 土壌汚染領域
R3 軟弱地盤領域
R4 土壌汚染領域
R5 土壌汚染領域

Claims (12)

  1. 地盤から地下水を吸水する地下水吸水装置において、
    曲がり掘削可能な自在推進によって地盤面から地下水位の下に到達するように敷設され、地下水の流入孔を有するストレーナ管と、
    ストレーナ管に挿通するとともに、ストレーナ管の管内で地下水位の下に位置させる吸水孔を、ストレーナ管の長手方向における特定箇所に設けた吸水管と、
    吸水孔から流入した地下水を吸水管を通じて地盤中から排水する揚水装置と、を備え
    ストレーナ管の流入孔と前記吸水孔との重なり部位のみから吸水管内へ地下水を流入させることを特徴とする地下水吸水装置。
  2. 吸水管をストレーナ管の管内で移動させて、吸水孔を移動可能としてある請求項1記載の地下水吸水装置。
  3. 吸水管の前記特定箇所を、吸水管の長手方向に沿う3m以下の短い範囲に設定して吸水孔を設ける請求項1または請求項2記載の地下水吸水装置。
  4. ストレーナ管が円弧状に敷設したものであり、吸水管が吸水孔を円弧状に敷設したストレーナ管の下端側に位置させたものである請求項1〜請求項3何れか1項記載の地下水吸水装置。
  5. ストレーナ管が曲線状及び水平方向へ直線状に敷設したものである請求項1〜請求項3何れか1項記載の地下水吸水装置。
  6. ストレーナ管が、地盤における複数の吸水対象領域に沿わせて敷設したものである請求項1〜請求項3何れか1項記載の地下水吸水装置。
  7. 地盤から地下水を吸水する地下水吸水工法において、
    曲がり掘削可能な自在推進によって、地下水の流入孔を有するストレーナ管を、地盤面から地下水位の下に到達するように敷設するとともに、ストレーナ管の長手方向における特定箇所に吸水孔を設けた吸水管を、ストレーナ管の管内に挿通する工程と、
    吸水孔から流入した地下水を吸水管を通じて地盤中から排水する工程と、を含み、
    吸水管を挿通する工程が、前記吸水孔を地下水位の下に位置するように配置してストレーナ管の流入孔と前記吸水孔との重なり部位のみから吸水管内へ地下水を流入させることを特徴とする地下水吸水工法。
  8. 吸水管をストレーナ管の管内で移動させて、吸水孔の位置を変更する工程を含む請求項7記載の地下水吸水工法。
  9. 吸水管の前記特定箇所を、吸水管の長手方向に沿う3m以下の短い範囲に設定して吸水孔を設ける請求項7または請求項8記載の地下水吸水工法。
  10. ストレーナ管を円弧状に敷設し、吸水管の吸水孔を円弧状に敷設したストレーナ管の下端側に位置させる請求項7〜請求項9何れか1項記載の地下水吸水工法。
  11. ストレーナ管を曲線状及び水平方向へ直線状に敷設する請求項7〜請求項9何れか1項記載の地下水吸水工法。
  12. ストレーナ管を地盤における複数の吸水対象領域に沿わせて敷設する請求項7〜請求項9何れか1項記載の地下水吸水工法。
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