JP4376442B2 - 塩化ビニル系樹脂、その製造方法及び成形体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、樹脂中に各種配合剤を含有しているので、そのまま熱成形できる塩化ビニル敬樹脂の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
塩化ビニル系樹脂は、機械強度、耐候性、耐薬品性などにおいて優れた材料であるので、建築部材、管工機材、住宅資材など広く用いられている。一般に塩化ビニル系樹脂の成形は、押出機や射出成形機によって熱混練、賦形されて、成形品となるが、この熱成形する前に熱安定剤や滑剤などの各種配合剤が添加される。 これら各種の配合剤は効果を十分に発揮させるためには、塩化ビニル樹脂に均一にかつ、樹脂内部にまで浸透させる必要があり、このために、ブレンドと称される高速ブレンダーや高速撹拌ミキサー等を用いた混合、昆練工程が行われていた。ところが、このブレンドするための設備には多額の投資が必要であり、また、ブレンドするための工数が多く必要とされていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記に鑑み、各種配合剤をブレンドすることなく、そのまま熱成形できる塩化ビニル系樹脂を提供することを目的とする。
【0004】
本発明の塩化ビニル樹脂は、塩化ビニル樹脂を熱成形する際に必要な各種配合剤が、塩化ビニル樹脂粒子中に含有されている塩化ビニル樹脂である。
本発明の要旨は、塩化ビニルを熱成形する際に必要な各種配合剤をマイクロカプセル化し、塩化ビニルを重合する際にこのマイクロカプセル化配合剤を共存させて塩化ビニル単量体の重合を行い、塩化ビニル樹脂粒子中に、予め配合剤を含有させること、かつ該マイクロカプセルのカプセル壁構成材料が(メタ)アクリル酸エステル系単量体を重合してなるポリマーであることである。
【0005】
本発明での各種配合剤とは、塩化ビニル系樹脂の熱成形時に使用される配合剤であり、例えば、熱安定剤、熱安定化助剤、内部滑剤、外部滑剤、加工助剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、充填剤、顔料など公知のものを言う。
【0006】
上記熱安定剤としては特に限定されず、例えば、ジブチル錫メルカプト、ジオクチル錫メルカプト、ジメチル錫メルカプト、ジブチル錫マレート、ジブチル錫マレートポリマー、ジオクチル錫マレート、ジオクチル錫マレートポリマー、ジブチル錫ラウレート、ジブチル錫ラウレートポリマー等の有機錫系安定剤、ステアリン酸鉛、二塩基性亜燐酸鉛、三塩基性硫酸鉛等の鉛系安定剤、カルシウム−亜鉛系安定剤;バリウム−亜鉛系安定剤;バリウム−カドミウム系安定剤等が挙げられる。これらは単独で使用しても良く、2種類以上併用しても良い。
【0007】
上記熱安定化助剤としては特に限定されず、例えば、エポキシ化大豆油、リン酸エステル等が挙げられる。これらは単独で使用しても良く、2種類以上併用しても良い。
【0008】
上記外部滑剤は、成形加工時の溶融樹脂と金属面との滑り効果を上げる目的で使用される。上記外部滑剤としては特に限定されず、例えば、パラフィンワックス、ポリオレフィンワックス、エステルワックス、モンタン酸ワックス等のワックス系やステアリン酸等の高級脂肪酸等が挙げられる。これらは単独で使用しても良く、2種類以上を併用しても良い。
【0009】
上記内部滑剤は、成形加工時の溶融樹脂のゲル化を速め、流動粘度を下げ樹脂同志の摩擦発熱を防止する目的で使用され、例えば、ブチルステアレート、ラウリルアルコール、ステアリルアルコール、エポキシ大豆油、モノグリセライド、ビスアミド等が挙げられる。 これらは単独で使用しても良く、2種類以上を併用しても良い。
【0010】
上記加工助剤としては特に限定されず、例えば、平均分子量10万〜500万のメチルメタクリレートを主成分としたアクリル系加工助剤が挙げられる。
上記酸化防止剤としては特に限定されず、例えば、フェノール系抗酸化剤等が挙げられる。
上記光安定剤としては特に限定されず、例えば、ヒンダードアミン系の光安定剤等が挙げられる。
上記紫外線吸収剤としては特に限定されず、例えば、サリチル酸エステル系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、シアノアクリレート系等の紫外線吸収剤が挙げられる。
【0011】
上記充填剤としては特に限定されず、例えば、酸化チタン、炭酸カルシウム、タルク、マイカ等が挙げられる。
上記顔料としては特に限定されず、例えば、アゾ系、フタロシアニン系、スレン系、染料レーキ系等の有機顔料、酸化物系、クロム酸モリブデン系、硫化物・セレン化物系、フェロシアン化物系等の無機顔料等が挙げられる。
【0012】
本発明で言うマイクロカプセル化とは、配合剤周囲をポリマーで覆うことを意味し、公知の各種手法を採ることができる。例えば、配合剤をポリマーの溶剤溶解液中に分散させた後にスプレードライさせたり、ポリマーの析出溶媒中に滴下させる物理的なマイクロカプセル化法や、配合剤を核としたシード重合を行って、配合剤の廻りをポリマー壁で被覆する化学的な方法がある。
【0013】
この時使用されるポリマー壁組成としては、配合剤周囲をカプセル壁で被覆可能な組成であること、最終的に熱混練されマトリックスとなる塩化ビニル樹脂中に分散されるため、塩化ビニル樹脂との相溶性があることを考慮すると、(メタ)アクリル酸エステル系単量体を重合してなるポリマーである。特にメチルメタクリレートは、上記のシード重合法においても、容易にマイクロカプセル化が可能で、且つ塩化ビニル系樹脂の熱混練時に、塩化ビニル系樹脂の溶融を容易にさせる効果を有するので特に好ましい。
【0014】
上記マイクロカプセル化する際の配合剤は、数十μmから数μm程度に微粒子化されているのが望ましい。これはマイクロカプセル化された配合剤が、重合時、塩化ビニルモノマー油滴層に含浸され易いためである。
【0015】
上記配合剤を微粒子化する方法は、各種配合剤をブレンドしたものを加熱溶融させた後に、冷却固化し、さらに機械的に微粉砕する造粒微粉砕法、また、液体配合剤が多量にある場合は、各種配合剤の他に塩化ビニルポリマーを添加して、加熱含浸させた後に機械的に微粉砕するマスターバッチ微粉砕法等がある。
【0016】
本発明においてマイクロカプセル化する理由は、塩化ビニルの熱成形に必要とされる熱安定剤や滑剤、その他酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤などは、そのまま添加して塩化ビニルの重合を行うと、各種添加剤がラジカル捕捉剤として働き、重合を阻害し成形可能な樹脂が得られなかったり、重合器内に付着するスケール量が増大したり、所望の平均粒子径が得られなくなったり、また重合排液中の化学的酸素要求量(COD)が増加したりするなど、多くの問題点が発生する。そこで、本発明のようにマイクロカプセル化すると、配合剤がポリマー層で被覆されているため、上記の問題点が解決できるのである。
【0017】
本発明において、塩化ビニルの重合は通常の方法により行われる。例えば、重合器にイオン交換水、分散剤、重合開始剤、マイクロカプセル化配合剤の他、必要に応じてその他添加剤を仕込んだ後に、残存空気を器外に吸引によって排出し、塩化ビニルモノマーを器内に挿入する。その後、撹拌しながら器内温度をジャケットにより加熱して、所望の温度に到達させる。器内温度が上昇するに連れ、塩化ビニルの重合が進行し、発熱するのでジャケットより冷却しながら器内温度を所定の温度に保つ。器内圧力が規定圧に降下した後に、冷却し残存塩化ビニルモノマーを器外に排除しスラリーを得る。その後、スラリーを脱水し乾燥して塩化ビニル系樹脂を得る。
【0018】
上記分散剤としては特に限定されず、例えば、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、部分ケン化ポリビニルアルコール、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸ナトリウム、デンプン、無水マレイン酸−スチレン共重合体等が挙げられる。これらは単独で使用しても良く、2種類以上を併用しても良い。
【0019】
上記重合開始剤としては、特に限定されず、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、ジ−(2−エチルヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジ−sec−ブチルパーオキシジカーボネート、ラウロイルパーオキサイド、t-ブチルパーオキシピバレート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジオクチルパーオキシジカーボネート、t-ブチルパーオキシネオデカノエート、αークミルパーオキシネオデカノエート、アゾビスイソブチロニトリル等が挙げられる。これらは単独で使用しても良く、2種類以上を併用しても良い。
【0020】
本発明の塩化ビニル樹脂には必要に応じて、塩化ビニルと共重合可能な他のモノマーが含まれていても良い。例えば、酢酸ビニルやプロピオン酸ビニルなどのビニルエステル類、エチレンやプロピレンなどのα−オレフィン類、イソブチルビニルエーテルやセチルビニルエーテルなどのビニルエーテル類、エチル(メタ)アクリレート,メチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸エステル類、スチレンやα−メチルスチレンなどの芳香族ビニル類、フッ化ビニル、フッ化ビニリデンや塩化ビニリデンなどのハロゲン化ビニル類、シクロヘキシルマレイミドやフェニルマレイミドなどのN−置換マレイミド類、アクリロニトリルなどのシアン化ビニル類などが挙げられる。これらは単独で使用しても良く、2種類以上を併用しても良い。
【0021】
また、上記塩化ビニルの重合において、必要に応じてpH調整剤、連鎖移動剤等が添加されていてもよい。
【0022】
本発明の塩化ビニル系樹脂は、各種配合剤が樹脂中に含有されているので、一般に行われている配合剤のブレンド操作を必要とせずに、そのまま熱成形が可能となるとともに、配合剤が樹脂粒子中に均一に微分散しているので、各種配合剤の機能を少量で発現できる。
【0023】
【実施例】
以下に実施例を掲げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
〔配合粉の作成〕
(鉛系配合粉の作成)
三塩基性硫酸鉛100重量部、二塩基性亜燐酸鉛30重量部、ステアリン酸鉛15重量部、顔料5重量部をヘンシェルミキサーに入れ、撹拌しながら120℃まで加熱し造粒化した。冷却後、得られた造粒物を、微粉砕機で平均粒径3μmの微粉末として鉛系配合粉(a)を得た。
(錫系配合分の作成)
PVC樹脂(重合度800)50重量部、有機錫メルカプト20重量部、有機錫マレート10重量部、ステアリン酸カルシウム10重量部、グリセリンモノステアレート5重量部、ステアリン酸3重量部、顔料2重量部をヘンシェルミキサーに入れ、撹拌しながら100℃まで加熱し造粒化した。冷却後、得られた造粒物を、微粉砕機で平均粒径5μmの微粉末として錫系配合粉(b)を得た。
【0024】
〔配合剤のマイクロカプセル化〕
(鉛系配合粉のマイクロカプセル化)
撹拌機を備えたのガラス反応器に、イオン交換水900重量部、乳化剤としてポリエチレングリコールノニルフェニルエーテルスルホン酸アンモニウム塩3重量部、鉛系配合粉(a)80重量部を入れ、撹拌しながらオイルバスで70℃まで加熱した。次に、重合開始剤として過硫酸アンモニウム0.15重量部を添加、更にメチルメタアクリレート(以下MMAと称する)20重量部とイオン交換水70重量部にポリエチレングリコールノニルフェニルエーテルスルホン酸アンモニウム塩0.3重量部を加え良く乳化させた乳化液を、2重量部/分の割合で50分間に亘って添加した。その後、70℃で60分間保持したままで重合反応を完結させた。冷却した後、遠心分離により、固形分を取り出し、更に乾燥させてマイクロカプセル化鉛系配合粉(A)を得た。
得られたマイクロカプセル化配合粉(A)のMMA含有量はガスクロマトグラフィーで測定した結果、20重量%であった。
(錫系配合粉のマイクロカプセル化)
鉛系配合粉(a)を錫系配合粉(b)に代えて、マイクロカプセル化鉛系配合粉(A)と同様な方法で、マイクロカプセル化錫系配合粉(B)を得た。MMA含有量は20重量%であった。
【0025】
(比較用MMAの合成)
配合微粉末を全く加えずに、MMAのみを用いてマイクロカプセル化配合粉の作成と同様な方法で、配合剤を含まないアクリル重合体(C)を得た。
【0026】
(実施例1)
撹拌機及びジャケットを備えた重合容器に、純水9000重量部、マイクロカプセル化鉛系配合粉(A)150重量部、部分ケン化ポリビニルアルコール(クラレ(株)社製、商品名「クラレポバールL−8」)の3%水溶液200重量部、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(信越化学(株)社製、商品名「メトローズ60SH50」)の3%水溶液100重量部、t−ブチルパーオキシネオデカノエート2重量、α−クミルパーオキシネオデカノエート1重量部を一括投入し、その後、真空ポンプで重合器内の空気を排出し、更に撹拌条件下で塩化ビニルを6300重量部を投入し、30分間撹拌し均一に混合した後、ジャケットにより加熱して、重合器内温度を57℃に保ちながら重合を行った。
重合器内の圧力が0.64MPaまで低下した時点で、ジャケットより冷却し反応を停止した。その後、未反応の塩化ビニルモノマーを器外に排除し、更に脱水乾燥することにより平均粒子径140μmの塩化ビニル系樹脂を得た。このときのスケール付着率(次式)は0.2重量%であった。
また、得られた樹脂10重量部をテトラヒドロフラン100重量部に溶解し、不溶解成分を濾過した後の可溶成分をメタノール500重量部中に再沈殿させ、塩化ビニル樹脂成分のみを取り出し、乾燥した後にJISK−6721により平均重合度を測定すると1040であった。また、酸素フラスコ法により、塩素含有量を測定して、得られた塩化ビニル系樹脂中のマイクロカプセル化鉛系配合粉(A)の含有率を算出すると、2.9重量%となり、塩化ビニル樹脂100重量部当たり、3.0重量部で、配合剤成分が2.6重量部、カプセル壁成分であるMMAが0.4重量部含有されていた。
【0027】
(実施例2)
実施例1において、マイクロカプセル化鉛系配合粉(A)の代わりに、マイクロカプセル化錫系配合粉(B)を用い、添加量を360重量部とした他は、全く同様にして重合を行い、平均粒子径160μmの塩化ビニル系樹脂を得た。この時のスケール付着率は0.3重量%であった。
また、実施例1と同様にして、重合度とマイクロカプセル化錫系配合粉(B)の含有量を測定すると、重合度は1040、含有量は7.0重量%となり、塩化ビニル樹脂100重量部当たり、7.5重量部で、配合剤成分が6.0重量部、カプセル壁成分であるMMAが1.5重量部であった。
【0028】
(比較例1)
実施例1においてマイクロカプセル化鉛系配合粉(A)を全く添加しない以外は、全て同様にして重合を行い、平均粒子径140μmの塩化ビニル樹脂を得た。重合度は1040であった。
この樹脂100重量部に鉛系配合粉(a)2.6重量部とアクリル重合体(C)樹脂0.4重量部を添加し、ヘンシェルミキサーで撹拌しながら100℃まで昇温し、更に冷却して鉛系塩化ビニル系樹脂を得た。
【0029】
(比較例2)
比較例1で得られた塩化ビニル樹脂100重量部に、錫系配合粉(b)を6.0重量部とアクリル重合体(C)1.5重量部を添加して、比較例1と同様にして、錫系塩化ビニル系樹脂を得た。
【0030】
(比較例3)
実施例1において、マイクロカプセル化鉛系配合粉微粉末の代わりに、マイクロカプセル化しない鉛系配合粉(a)を同一量添加して、全く同様に重合して塩化ビニル系樹脂を得た。この時のスケール付着率は12重量%であった。また、実施例1と同様にして、重合度と鉛系配合粉の含有量を測定すると、重合度は1040、含有量は樹脂100重量部当たり、0.9重量部であった。
【0031】
(比較例4)
実施例2において、マイクロカプセル化錫系配合粉(B)の代わりに、マイクロカプセル化していない錫系配合粉(b)を同一量添加して、全く同様に重合した結果、異常重合となり、成形可能な塩化ビニル系樹脂粉末を得ることができなかった。
【0032】
〔塩化ビニル系樹脂の物性測定〕
上記実施例1,2および比較例1,2,3で得られた樹脂の物性を、以下の方法で測定した。得られた結果を表1に示す。
(成形方法)
各樹脂をそれぞれ190℃の8インチロールで、巻き付き後3分間混練した後、ロールより取り出し、厚さ1mmのシートを得た。一部は熱老化試験に用い、残部はプレス(200℃予熱4分−加圧4分:圧力4.9MPa)して板を作成し、各種試験片に切り出した後に、各種試験を実施した。
(耐衝撃性)
JISK7111に準拠してノッチ付きの試験片を対象に23℃でのシャルピー衝撃試験を実施した。
(引張強度)
JISK7113に準拠し、23℃での引張強度試験を実施した。
(伸び率)
JISK7113に準拠し、23℃での引張強度試験と併せて、伸び率も測定した。
(ビカット軟化温度)
JISK7206に準拠し、ビカット軟化温度試験を実施した。
(熱老化性)
JISK7212に準拠し、190℃のオーブンで熱老化性試験を実施し、試料が茶褐色に変色するまでの時間を測定した。試料はロール混練後のシートで行った。
【0033】
【表1】
【0034】
【発明の効果】
本発明で得られた塩化ビニル系樹脂は、成形に必要な各種配合剤が塩化ビニル樹脂粒子中に含有されているので、そのまま熱成形可能で、得られた物性も、従来の配合粉と比較して同等以上の性能を示し、押出成形,カレンダー成形,射出成形法で得られるパイプ,シート,プレート,継手などの各種成形品に好適に用いられる。
Claims (4)
- 塩化ビニル樹脂を熱成形する際に必要な各種配合剤が、塩化ビニル樹脂粒子中に含有されていることを特徴とする塩化ビニル系樹脂であって、
上記各種配合剤から選ばれる少なくとも1種がマイクロカプセル化されて塩化ビニル樹脂粒子中に含有されており、
該マイクロカプセルのカプセル壁構成材料が(メタ)アクリル酸エステル系単量体を重合してなるポリマーであることを特徴とする
塩化ビニル系樹脂。 - 上記各種配合剤が熱安定剤、外部滑剤、顔料であることを特徴とする請求項1記載の塩化ビニル樹脂。
- マイクロカプセル化された各種配合剤の共存下で塩化ビニル単量体を重合せしめることを特徴とする請求項1または2に記載の塩化ビニル系樹脂の製造方法。
- 請求項1または2に記載の塩化ビニル系樹脂を熱成形して得られることを特徴とする塩化ビニル系樹脂成形体。
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