JP4375958B2 - 光モジュール - Google Patents

光モジュール Download PDF

Info

Publication number
JP4375958B2
JP4375958B2 JP2002345613A JP2002345613A JP4375958B2 JP 4375958 B2 JP4375958 B2 JP 4375958B2 JP 2002345613 A JP2002345613 A JP 2002345613A JP 2002345613 A JP2002345613 A JP 2002345613A JP 4375958 B2 JP4375958 B2 JP 4375958B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical
substrate
isolator
groove
cylindrical
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2002345613A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004177778A (ja
Inventor
恭史 佐藤
正啓 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Kyocera Corp
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp, Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP2002345613A priority Critical patent/JP4375958B2/ja
Publication of JP2004177778A publication Critical patent/JP2004177778A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4375958B2 publication Critical patent/JP4375958B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Polarising Elements (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザ放射素子に光アイソレータを接続して光出力をするための光アイソレータ装置と、これを用いてレーザ放射素子と一体化した光モジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】
光アイソレータは、レーザー光源などのレーザ放射素子と光ファイバその他の光部品とを接続したレーザ光学系において、光部品を通過した光が反射してレーザー光源へ光が戻るのを防止するために、あるいは、戻り光により光ファイバ増幅器内で光の共振その他の撹乱が発生するのを防止するために、光通信機器や光センサーなどに使用されている。
【0003】
光アイソレータには、反射戻り光を防止する偏光依存型光アイソレータがあるが、この型の光アイソレータ3は、図5に一例を示すように、一般に、光源からの入射側に第1の偏光子31と、その前にファラデー回転子32と、さらに、第2の偏光子33とが重積されており、ファラデー回転子32回りには、ファラデー回転子に磁界を印加するマグネット34が配置され、これらを一体に固定するための保持具35を含んでいる。
【0004】
図6(A)は、偏光依存型光アイソレータ3に入射したレーザ光90が順方向に透過する過程での偏光の変化を示し、図6(B)は、光路中に反射した戻り光93が逆方向に光アイソレータ3に入射した時の光の透過中の偏光角度の変化を示すが、光アイソレータは、第1の偏光子31の透過光の偏光角度38が、この例では、横方向(図中水平方向)に設定され、第2の偏光子33の偏光角度39は、順方向に45°に調節されている。光源からのレーザ光90は直線偏光にされてその偏光面方向95は、水平方向にされており、第1の偏光子31に入射して通過することができ、次いで、ファラデー回転子20では、順方向に半時計回りに偏光方向951が45°回転されて、第2の偏光子33では、偏光角度39と一致するので、通過光92として通過する。
【0005】
他方、この通過光が光路のどこかで反射されて逆方向から戻る光ビーム93は、その偏光面の角度97は不明であるとしても、第2の偏光子33を45°の偏光角度39の光成分が通過し、次いで、ファラデー回転子20により、45°だけ回転されるが、ファラデー回転子20の非相反性により、光は、第1の偏光子31の透過偏光面と直交する偏光方向99(即ち、この例では、図6中で垂直方向)となり、偏光子31で光は減衰して遮断され、光源側には、戻らない。
【0006】
このように、光アイソレータは、入射光に直線偏光を利用して、その偏光角度を第1の偏光子の透過光の偏光角度と一致させる必要がある。入射光の偏光の角度が、第1の偏光子の透過偏光方向からのずれが大きくなると、順方向で偏光子で大きな損失を受けることになる。
【0007】
従来技術に関して、下記の特許文献1ないし同3には、光ファイバを装着したフェルール内に光アイソレータを固定して、その光ファイバと光結合した装置が開示されている。特許文献3は、光アイソレータを装着したフェルールの先側一部を、素子基板に設けたフェルール溝に接着して、基板表面上にはフエルールの先端の光ファイバ入射端面に光結合可能にレーザダイオードを固定して、モジュールとしたことを開示している。このモジュールは、使用時は、フエルール後端側にコネクターを接続して伝送用の光ファイバを接続することにより、レーザ光源として簡便に利用できる。
【0008】
【特許文献1】
特開2001−44553
【特許文献2】
特開2002−14253
【特許文献3】
特開2002−202439(段落[0039]、[0063]、図1、図5)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記の光アイソレータを一体化したフェルールを含むモジュールは、従前のようにレンズを用い全ての光軸の芯出し調整が必要なモジュールに比べれば格段に組立が簡便化されて、アラインメント・フリーに近いが、上記のように、光アイソレータが偏光依存性を持つので、モジュール組立て時には、レーザダイオードの放射ビームとこれを受光する光アイソレータとの間の偏光方向の位置合わせ、即ち、回転方向の角度合わせ、が必要であった。放射光の直線偏光の偏光方向と光アイソレータの第1の偏光子との偏光方向とが一致しないと、透過効率が低下し、光アイソレータを通過して放射するエネルギーが低下する。レーザダイオードが、一般に基板表面に水平な偏光方向の直線偏光を放射するように固定されているものであれば、光アイソレータには入射光の偏光依存性があるので、組立て時に、フェルールを軸回りに回転調節してその光アイソレータの偏光方向の位置合わせが必要になる。
【0010】
さらに、従来のアイソレータを含む構造は簡略ではあったが、モジュールとして完成された後に使用前後にわたり、フェルールの後端部(光放射方向)は、外部から光コネクタが挿入され、引抜き交換されるなどして、機械的な接触作用や荷重が加わり、このために、フェルールには大きな曲げ応力や捻り応力が作用する。従来技術は、フェルールと基板上のV溝との接合強度については充分な考慮をしておらず、外部から加えられた力に対して充分な機械的強度を保持していなかった。
【0011】
本発明は、接続すべきレーザ放射素子の入射光の偏光面とアイソレータに適切な偏光面との調節・設定が容易にできる光アイソレータ装置と、これを用いてレーザ放射素子と一体化したモジュールを提供しようとするものである。
【0012】
本発明は、さらに、容易に偏光方向合わせが可能で、且つ機械的強度の高い構造を有する光アイソレータ装置を用いたモジュールとを提供するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の光アイソレータ装置は、略中央部にアイソレータ用溝部とその両側にそれぞれ円筒軸に平行な貫通孔を含む円筒部とを有する円筒基体と、該アイソレータ用溝部の底面に固定した光アイソレータと、両側の円筒部にそれぞれ該貫通孔に挿通して光アイソレータに光結合して一方の円筒部の端面から先側に延出された光ファイバと、から成るが、その特徴は、さらに板状体を含み、板状体が、円筒基体の上記光ファイバ延出側の円筒部の周面の一部を取り囲んで固定する凹部と横方に突出する側面とを備えている。
【0014】
この構造の光アイソレータ装置は、予め、板状体の側面とアイソレータ用溝部の底面とを一定の角度で関係付けておき、これをモジュール基板に固定するに際して、板状の側面を、モジュール基板の表面に対面するように配置して固定することにより、モジュール基板の表面とアイソレータ用溝部の底面とが一定の角度の関係に規定できる。そこで、モジュール基板上のレーザ放射素子と、光アイソレータ装置のアイソレータ用溝部の底面上に固定される光アイソレータとは、その偏光方向を一致させるように設定できる。
【0015】
従って、光モジュールの組立てにおいては、光アイソレータ装置をモジュール基板の所定の位置において、板状体の側面が基板表面に対面するように配置して接着するだけで、レーザ放射素子の光と、光アイソレータの入射側偏光子の偏光方向が一致させることができ、光アイソレータ装置のモージュール基板への組立て作業の迅速化と誤った配置組立ての防止とに有効である。
【0016】
さらに、板状体は、板状体の側面によりモジュール基板表面への接合操作の容易さと共に光アイソレータ装置の基板への接合強度を高め、フェルールとしての機械的強度を高めることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の光アイソレータ装置において、円筒基体が、略中央部にアイソレータ用溝部を形成しその両側円筒部にそれぞれ円筒軸に平行な貫通孔を含み、この円筒基体には、アイソレータ用溝部の底面に光アイソレータを固定し、円筒部の両側には、それぞれ該貫通孔に挿通して光アイソレータと光結合した光ファイバが、一方の円筒部の端面から先側に延出されている。
【0018】
上記の板状体は、円筒基体の光ファイバ延出側の円筒部の周面の一部を取り囲んで固定する凹部を備えて、円筒部に固定される。そして、板状体は、円筒基体に対して、横方に突出する側面を有している。板状体の形状は、特に限定しないが、直方体の一側面の中央部に凹部が切欠き形成された構造が採用できる。凹部は、矩形状、台形状又は円弧状でもよく、円筒部の外面の一部を受容して、接着固定できる形状であればよい。
【0019】
板状体は、円筒基体に対して、上記側面が、アイソレータ用溝部の底面に対して一定の角度関係を持って規定される。これにより、装置をモジュール基板に固定するに際して、アイソレータ用溝部を所定の角度に設定することができる。 特に、板状体の上記側面は、アイソレータ用溝部の底面と実質的に平行にされて、円筒基体に固定されているのが好ましい。このときは、板状体の側面が、モジュール基板上に対面するように基板上に配置して接着固定するだけで、モジュール基板の表面に対して、アイソレータ用溝部の底面が平行になるように設定でき、基板上のレーザ放射素子が、光アイソレータの第1の偏光子と容易に且つ確実に関係付けることができる。この場合、板状体の上記の側面が、アイソレータ用溝部の底面に対して10°以内の角度にあるのが好ましく、特に、好ましく5°以内の角度にするのがよい。
【0020】
このような板状体と円筒基体とは、板状体の凹部と上記円筒基体の周面とを接合する接着剤により接着固定することができる。
【0021】
板状体は、ケイ素(Si)、酸化ケイ素(SiO)又はガラスから成るものが好ましく、特に、後述の如く、モジュール基板が、ケイ素基板から成るものであるときは、これらの材料がケイ素に近い熱膨張率を有するので、温度変化によってもモジュール基板と板状体との間の熱膨張差による変形や歪みを防止することができ、モジュール基板上に光アイソレータ装置を安定して定置することができる。
【0022】
本発明は、さらに、上記の光アイソレータ装置とこれに光接続されるべきレーザ放射素子とを一体化した光モジュールを含むが、このモジュールは、上記の光アイソレータ装置と、表面に開口して円筒基体を定置する基体用溝を設けたモジュール基板と、そのモジュール基板上で固定されて円筒基体から延出された光ファイバ先端と光結合するレーザ放射素子と、を含んでおり、上記の光アイソレータ装置の板状体の側面が、モジュール基板の表面と対面して光アイソレータ装置と基板とが接着剤により固定され成るものである。
【0023】
円筒基体の固定においては、その板状体の上記の側面がモジュール基板の上記表面に接着層により直接固定されるのが好ましく、これにより、円筒基体とモジュール基板との接合部を強化することができる。円筒基体の他端部側は、モジュールの周縁部から突出して配置されて、これには、別の光ファイバの先端を固定した別のコネクターが突出部に装入されて、光接続するのに使用され、円筒基体は、フェルールの役割も持っている。板状体による接合部の補強がされているので、円筒基体へのコネクタの抜き差しによる応力付加に十分に耐える高い強度をがある。
【0024】
上記の光モジュールに含むレーザ放射素子には、レーサーダイオードその他のレーザ光源の他に、光変調器や光増幅器、光ファイバ増幅器、光合波器や分波器その他の光素子が利用され、特に、反射による戻り波により影響を浮ける素子を含む。これらの素子は、放射した光が一定の直線偏光面を有し、基板上に固定されて、基板表面に対する偏光面の角度が設定できるものに利用できる。
【0025】
上記レーザ放射素子は、該レーザ放射素子からの放射光の偏光面が上記モジュール基板の表面に対して所定の角度に設定して、基板上に設定されているが、この場合、これら素子の放射光の偏光面が、モジュール基板の表面に平行に固定されているのが好都合である。
【0026】
基板上のレーザ放射素子の偏光方向が、基板表面に対して決められると、基板表面に対して、これに対面する板状体の側面が平行に位置決めされ、従って、円筒基体の板状体の側面は、溝部の底面に対して上述のように規定されているので、溝部の底面上に固定した、光アイソレータの第1の偏向子の偏光方向が、上記レーザ放射素子の偏光方向と正確に一致させて、光アイソレータに入射させることができる。
【0027】
上記モジュール基板が、ケイ素の基板から成るのが好ましく、この材料は、半導体製造技術を利用して精密加工成形することができる利点がある。
【0028】
さらに詳しくは、図1と図2に示すアイソレータ装置1は、円筒基体2が、円筒状のセラミックからなり、ほほ中央部に、アイソレータ用の溝部23が切りこまれて形成されおり、溝部23は、中心軸に平行な底面24と、この例は、中心軸に垂直な壁面25を備えている。円筒基体2には、その中心軸に沿って、前部と後部に光ファイバ4が貫通しており、前部側より先側の光ファイバ4aは、円筒基体2の先端面22aから入射端面40が突出し、後端部の端面は、溝壁面25により面一に停止している。後部側の光ファイバ4bは、先端面が壁面25に停止し、後端面、即ち出射面41が、円筒基体の後端面22bに面一に停止している。
【0029】
円筒基体2の上記アイソレータ用の溝部23には、底面24に、アイソレータ3が固定されており、アイソレータ3の入射面と出力面がそれぞれ、上記光ファイバの壁面25に停止した光ファイバ4a,4bの端面と光結合している。
【0030】
アイソレータ3は、従来のものと基本的に同じく、図5に示すように、光軸Cに沿って、第1の偏光子31と、ファラデー回転子32と、第2の偏光子33とが一体に配置され、その周囲を永久磁石3が取り囲んで、光軸に沿った強磁界をファラデー回転子32に印加している。
【0031】
アイソレータ3は、図1及び図2において、円筒基体2に開設した溝部23内にあって、その底面24上に固定されるが、この例は、アイソレータ3の入射側の第1の偏光子31の透過光の偏光方向が、底面24に平行にされている。
【0032】
他方の板状体5については、中央部に凹部51を有し、凹部51は、円筒基体2の外周の一部取り囲むことのできる断面矩形状をなしている。板状体は、凹部51の両側に、平坦な側面50を備えている。このような形状の板状体5は、板材を中心部に向けて研磨して凹部51を形成して造ることができる。
【0033】
板状体5は、セラミック、金属、ポリマーにより成形することができるが、好ましくは、ケイ素、酸化ケイ素(例えば、シリカないし石英)、ガラス(ケイ酸ガラス、ケイホウ酸ガラス、例えば、パイレックス(登録商標)ガラス、その他)が使用できる。
【0034】
板状体5は、その凹部51が、上記円筒基体2の前部側の円筒部21aの外周の一部を覆うように受容して、凹部内空隙に接着剤を充填して一体に固定されて、光アイソレータ装置にされる。このような光アイソレータ装置1において、板状体5の上記凹部51両側の側面50は、上記溝部23の底面24に対して、円筒軸に対して10°以下、特に、5°以下に設定して、実質的に平行にされている。それ故、光ファイバ4に端面40に側面50に平行な方向の偏光角度を有するレーザ光が入射したときは、第1の偏光子31への透過損失は実質的に無視できるほど小さくすることができる。
【0035】
このような光アイソレータ装置1は、図3に示すように、レーザ放射素子7を搭載したモジュール基板6の表面60上に、このレーザ放射素子7と光結合可能に固定接続される。このモジュール基板6の表面60には、1つの基板縁部から内部に向けて配置した円筒基体を位置付けるための基体用溝61と、この基体用溝61に先側により浅くて細いファイバ用溝63とが配置され、その先側に、横溝65を介して、光放射素子として、この例は、レーザダイオード7が固定されている。
【0036】
基体用溝61は、この例は、表面60に開口する断面逆三角形状を成すように、2つの傾斜面62、62により形成され、円筒基体2をその中に受容して2つの斜面62、62が、円筒基体2の周面に線接触して円筒基体を支持位置決めするが、この例では、基体用溝61は、円筒基体2の中心を貫く光ファイバ4が概ねモジュール基板6の表面60と面一に位置付けるように設定されている。円筒基体2の端面22aが、基体用溝61の端面64に当接するように、位置付けられ、出射側の円筒部21bが、基体用溝61より離れて縁部から突出している。
【0037】
ファイバ用溝63は、モジュール基板の表面の60に基体用溝61の先側に配置され、基体用溝61内に光アイソレータ装置1の円筒基体2を収容固定したとき、基体用溝61の先側で、円筒基体2から突出するファイバ4が、基板の表面60に接触するのを回避して、その先端の入射端面40を、レーザダイオード7の出射面に近接するように正確に配置されている。
【0038】
光モジュール11の組立ては、光アイソレータ装置1の基板6への固定に際しては、上記の基体用溝61内に円筒基体2を配置し、円筒基体2に固定した板状体5の側面50が、基体用溝61の両側の基板6の表面60に近接して配置される。そして、基体用溝61と円筒部との間と、さらに基板6の表面60と板状体5の側面50との間とを接着剤、特に、エポキシ接着剤により接合固定されている。この接合状態では、モジュール基板6の表面60は、板状体5の側面50、50を通じて、上記の円筒基体2に設けたアイソレータ用の溝部23の底面24に実質的に平行であり、従って、光アイソレータの第1の偏光子31の偏光方向と一致する。上記のレーザダイオード7は、基板表面に平行な偏光方向を有する出射光を放射するように固定されており、レーザダイオード7からの放出光を光ファイバ4の入射端面40を通じて導光することにより、その偏光方向を、アイソレータ3の入射側の偏光方向に整合させている。
【0039】
上記モジュール基板6の基体用溝61内に固体された円筒基体2は、その中心貫通する光ファイバー4が、その基板表面60に対して略同じ高さを有するので、板状体5の凹部51は、円筒基体2の円筒部21の半径より小さくして、円筒部の一部を収容するように形状が決められている。図4(A)にはこの関係を示すが、凹部51は、その底面53が円筒部21aの外周と接触する構造である場合には、凹部深さh、即ち、側面50から底面53までの深さを、円筒部21の半径rより小さく設定するのがよい。これに対して、図4(B)のように、凹部深さhを円筒部の半径rより大きくすると、円筒部21aの外周が、基体用溝61の斜面62、62から離れて浮いてしまうので、基板6の表面60に対する円筒基体2の光ファイバ4の正確な位置付けができなくなる。
【0040】
以下には、光アイソレータ装置1とこれを利用した光モジュール11の組立て過程を含む詳細な実施例を示す。円筒基体2は、外形直径1.25mm、長さ8mmのジルコニアの焼結筒体であり、中心軸に貫通孔20は、挿通固定される光ファイバ4の外径125μmよりわずかに大きくして、この例では、直径127μmとしてある。
【0041】
この実施例では、円筒基体2に、光アイソレータ用の溝部23を形成する前に、光ファイバ4を挿通して配置を決めるが、光ファイバ4は、両側の外径125μmの石英系のシングルモードファイバ4a、4bの対向する一端に、それぞれ、同径のグレイデッドインデックスファイバ(以下、GIファイバという)42a、42bを接続し、両方のGIファイバ42a、42bの間を、同径の1500μmの長さで石英コアレスファイバ43(屈折率n=1.46)により融着して、一本の連続した光フアイバー4にされる。この光フアイバー4は、シングルモードファイバ4aを入射側とし、その端端面40を入射端面として、クリーブエンド(平坦面)に加工されている。
【0042】
また、GIファイバ42a、42bは、この例では、収束パラメータA=6.2×10−6μm−2で、P=0.27(681μm)になる長さに調製して接続されている。
【0043】
光ファイバ4は、円筒基体2の貫通孔20に挿通して、石英コアレスファイバ43を、所定の位置に、即ち、光アイソレータが配置されるべき位置を含むように位置合わせして、貫通孔20内に接着剤としてエポキシ接着剤を充填して固定される。光ファイバ4の上記入射端面40は、円筒基体2の端部22aから所定長さに突出させ、他端の出射端面41は、この例では、円筒基体の端面22bと面一になるように配置してある。
【0044】
この円筒基体2には、コアレスファイバ43を横切るように溝研磨により幅1mmでアイソレータ用の溝部23を形成され、溝部の壁面25にコアレスファイバ43の切断端面が露出し、この溝部23の底面24は、ファイバ4に平行で且つ平坦面とされている。
【0045】
アイソレータ用の溝部23には、後述のアイソレータ3を位置合わせして固定して、溝部23内でコアレスファイバ3の切断面と対面するように配置し、接着剤により固定され、この接着剤には、コアレスファイバ3と屈折率が略同じ透明なエポキシ接着剤を使用している。
【0046】
光アイソレータ3は、入射側から、第1の偏光子31と、ファラデー回転子20(厚さ350μm、屈折率2.2)と第2の偏光子33(厚さ200μm、屈折率1.5)とが重積され、その廻りには、ファラデー回転子20を囲むように磁石を配置して、エポキシ系透光性の接着剤で接合されて、全厚さは750μmに一体化した光アイソレータとされている。光アイソレータ3は、第1の偏光子31の透過偏光方向と平行にした側面を、上記アイソレータ用溝部23の底面24上に対面するように固定してある。
【0047】
板状体5は、両側翼部の幅4mm長さ2mm厚さ1mmの石英板を用いている。板状体5は、別の例では、パイレックス(登録商標)ガラスを用いている。
【0048】
板状体5は、中央部に片面側に開口する幅1.25mmで深さh=0.60mmの凹部51を形成し、この凹部深さhは、上記円筒基体2の半径r=0.625mmよりわずかに小さくしてある。
【0049】
板状体5は、その凹部51が、上記の円筒基体2の前側の円周部21aに被さるようして、同時に、板状体5の両側翼部の側面50が、上記の光アイソレータ用の溝部23の底面24に平行になるように、特に、側面と底面との面角度が5°以下になるように、設定し、エポキシ接着剤81により接着固定して、光アイソレータ装置1とする。
【0050】
光モジュール11について、モジュール基板6は、ケイ素基板から切出して、上面に平坦な表面60を有し、その表面60上には、基板縁部から内側に延びる基体用溝部61と、その先側にファイバ用溝63とを刻設してある。基体用の溝部61の形状は、上記の如く、2つの斜面62、62からなる逆三角形状であり、この溝部61内に円円筒基体2の筒部21(21a)を置いたときに、概ね円筒部21の貫通孔20、即ち、光ファイバ4が、表面60と同じかわずかに高いレベルになるように調製されている。その先端側のファイバ用溝63のさらに先側には、この例は、レーザ照射素子としてレーザダイオード7を固定して、さらにその先側には、モニター用の光ダイオード70が固定されている。レーザダイオード7は、その放射光ビームの偏光面の方向が基板の表面60に対して角度5°以内で実質的に平行になるように、表面60上に固定されている。
【0051】
円筒基体2の基板60上の固定に際して、円筒基体2の円筒部21aの外周を円筒基体用の溝部61内の斜面62、62に静置して、この際に、光アイソレータ装置1の光ファイバ4の先端の入射端面40を、レーザダイオード7の光放射面に正確に位置付けして、光アイソレータ装置1の上記板状体5の両側の側面50を基板表面60に対面させて、そのギャップを接着剤を充填して、固定し、さらに、溝部61内面と円筒基体2の外周とを接着剤82により接着固定して一体化してある。その後、このモジュール11は、適当なカバーと封入樹脂により一体にモールディングされる。
【0052】
【発明の効果】
本発明の光アイソレータ装置は、光アイソレータ装置が、円筒基体の上記光ファイバ延出側の円筒部の周面の一部を取り囲んで固定する凹部と且つ横方に突出する側面とを有する板状体を含むので、この側面を基準にして、円筒基体の光アイソレータ用の溝部底面の軸廻りの配置ないし姿勢を容易に認識し、モジュール基板など他の基板上に光アイソレータ装置を固定する際の位置付けを容易にし、且つ光アイソレータ装置を強化して、フェルールとしての機能を高めることができる。
【0053】
上記の板状体は、その側面がアイソレータ用溝部の底面と略平行にされて、円筒基体に固定するようにすれば、上記側面を基準にして、円筒基体の光アイソレータ用の溝部底面の配置ないし姿勢を、容易に認識することができる。
【0054】
本発明の光モジュールは、光アイソレータ装置と、表面に開口して円筒基体を定置する基体用溝を設けたモジュール基板と、該モジュール基板上で基体用溝の前方に固定されて上記延出された光ファイバの入射端面と光結合するレーザ放射素子と、を含み、円筒基体の板状体の上記の側面がモジュール基板の上記表面と対面して、光アイソレータ装置と基板とが接着固定されているので、基板表面に対する板状体の側面の位置付けにより、レーザ放射素子と、光アイソレータ装置の光アイソレータの偏光子と、の偏光角度の整合性を簡単に満たすことができ、モジュール組み立てを実質的にアラインメント・フリーとすることができる利点がある。
【0055】
上記の光モジュールは、光アイソレータ装置の板状体によりモジュール基板への接合が強化されて、フェルールとして光コネクターの接続に対しても機械的に強化されて、高い信頼性を発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例に係る光アイソレータ装置の斜視図を示す。
【図2】 本発明の実施例に係る光アイソレータ装置の長手方向縦断面図(A)と横方向縦断面図(B)とを示す。
【図3】 本発明の実施例に係る光アイソレータ装置を半導体レーザ素子の基板上に固定した光モジュールの長手方向縦断面図(A)と横方向縦断面図(B)とを示す。
【図4】 本発明の実施例に係る基板上に固定した円筒基体と板状体との関係を示す光モジュールの断面図(A、B)を示す。
【図5】 偏光依存型の光アイソレータの断面図。
【図6】 偏光依存型の光アイソレータ内での透過光(A)と反射光(B)の偏光の角度の遷移を示す図。
【符号の説明】
1 光アイソレータ装置
11 光モジュール
2 円筒基体
20 貫通孔
21 円筒部
23 光アイソレータ用溝部
24 底面
3 光アイソレータ
4 光ファイバ
40 入射端面
41 出射端面
5 板状体
50 側面
51 凹部
6 モジュール基板
61 基体用溝部
63 ファイバ用溝部
7 レーザダイオード

Claims (9)

  1. 略中央部にアイソレータ用溝部とその両側にそれぞれ円筒軸に平行な貫通孔を含む円筒部とを有する円筒基体と、上記アイソレータ用溝部の底面に固定した光アイソレータと、上記両側の円筒部にそれぞれの貫通孔に挿通して光アイソレータに光結合して一方の円筒部の端面から一方が先側に延出された光ファイバと、から成る光アイソレータ装置と、
    表面に上記円筒基体を定置する基体用溝が設けられ、上記光アイソレータ装置が接着固定されたモジュール基板と、
    該モジュール基板上で固定された上記円筒基体から延出された光ファイバ先端に光結合するレーザ放射素子と、
    を含む光モジュールであって、
    上記モジュール基板の表面と対面する対向面を備えるとともに、該対向面に上記円筒基体の光ファイバ延出側の円筒部の周面の一部を取り囲んで固定する凹部を有する固定体を有している光モジュール。
  2. 上記固定体上記対向面が上記アイソレータ用溝部の底面と略平行にされて配置されている請求項1に記載の光モジュール
  3. 上記固定体の上記対向面が、上記アイソレータ用溝部の底面に対する上記円筒部の軸回りの角度で10°以内に配置固定されている請求項1又は2に記載の光モジュール
  4. 上記固定体の凹部と上記円筒基体の周面とを接合する接着剤を含む請求項1ないし3いずれかに記載の光モジュール
  5. 上記固定体が、ケイ素、酸化ケイ素若しくはガラスから成る請求項1ないし4いずれかに記載の光モジュール
  6. 上記固定体の上記対向面が上記モジュール基板の表面に接着固定されている請求項1ないし5いずれかに記載の光モジュール。
  7. 上記レーザ放射素子は、レーザ放射素子からの放射光の偏光面の方向が上記モジュール基板の表面に対して所定の角度に設定して、上記モジュール基板上に固定されている請求項1ないし6いずれかに記載の光モジュール。
  8. 上記レーザ放射素子からの放射光の偏光面の方向が、上記モジュール基板の表面に対し略平行である請求項に記載の光モジュール。
  9. 上記モジュール基板が、ケイ素から成る請求項ないしいずれかに記載の光モジュール。
JP2002345613A 2002-11-28 2002-11-28 光モジュール Expired - Lifetime JP4375958B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002345613A JP4375958B2 (ja) 2002-11-28 2002-11-28 光モジュール

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002345613A JP4375958B2 (ja) 2002-11-28 2002-11-28 光モジュール

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004177778A JP2004177778A (ja) 2004-06-24
JP4375958B2 true JP4375958B2 (ja) 2009-12-02

Family

ID=32706754

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002345613A Expired - Lifetime JP4375958B2 (ja) 2002-11-28 2002-11-28 光モジュール

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4375958B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115826162A (zh) * 2022-11-25 2023-03-21 讯芸电子科技(中山)有限公司 光纤结构及光纤阵列结构

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004177778A (ja) 2004-06-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4043477B2 (ja) 光伝送モジュール及びその製造方法
WO2016017433A1 (ja) 光レセプタクルおよび光モジュール
JP2000206376A (ja) 受発光素子モジュ―ルおよびその作製方法
JP2007108751A (ja) 微小光学デバイス
JP2004226845A (ja) 光送受信モジュール及びその製造方法
JP2001324631A (ja) 基板、光ファイバ接続端部材、光素子ハウジング部材、光モジュール及び基板の製造方法
US6540411B1 (en) Optical coupling
JP3731754B2 (ja) 構成要素に導波管を結合するための方法および装置
JP3298798B2 (ja) 光送受信モジュール
JP2006317787A (ja) 光伝送モジュール
JPH02115808A (ja) ファイバ結合を有する導波体光モジュール
JP2000028865A (ja) 半導体レーザモジュール
US20090016683A1 (en) Angled fiber ferrule having off-axis fiber through-hole and method of coupling an optical fiber at an off-axis angle
JP4375958B2 (ja) 光モジュール
JP3229142B2 (ja) 光学装置
US7150566B2 (en) Optical device
JP2001194623A (ja) ファイバスタブ型光デバイス及びそれを用いた光モジュール
CA2333456A1 (en) Assembly of optical component and optical fibre
KR100347521B1 (ko) 실리콘 광학벤치와 이것을 수용하는 플라스틱 리셉터클 및 이것들을 조립한 광부모듈
JP2005134803A (ja) 光アイソレータ付きフェルール及びそれを備えた光送受信モジュール
JPH0618728A (ja) 光導波路及びその製造方法
JPH01234806A (ja) 光導波路装置
US20030012508A1 (en) Fibre support
JP4231190B2 (ja) ファイバスタブ型光デバイス及びそれを用いた光モジュール
JP2002258116A (ja) 光デバイス及びそれを用いた光モジュール

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050614

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090428

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20090605

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090629

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20090629

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20090629

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090811

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090908

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120918

Year of fee payment: 3