JP4375836B2 - 細菌数測定方法およびその装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は細菌数測定方法およびその装置に関し、さらに詳細にいえば、液体培地に検体を添加し、検体に含まれる細菌の代謝活動によって消費/生産される物質によって検体に含まれる細菌数を測定する方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、食品の衛生管理などを達成するために、食品などの検体に含まれる細菌の数を測定することが要求されている。そして、この要求を満足するために、(1)検体を段階的に希釈してそれぞれを寒天培地に一定量塗布し、24時間程度培養し、発生したコロニーの数を計数することにより、検体に含まれる細菌数を算出する方法、(2)検体に直接培地を接触させて24時間程度培養し、発生したコロニーの数を計数することにより、検体に含まれる細菌数を算出する方法、(3)液体培地中に発色剤を入れておき、細菌の酵素による発色を見て細菌数を算出する方法、(4)検体中の細菌数濃度を濃くする操作を行った後、細菌の呼吸活性を測定し、細菌数を求める方法(特開昭56−140898号公報参照)、(5)検体を容器内に密閉し、酸素電極を用いて溶存酸素の減少量を測定することにより、検体中の細菌数を測定する方法(特開昭63−15150号公報参照)、(6)ホタルの発光原理であるルシフェリン・ルシフェラーゼ反応を利用してATPを特異的に測定するATP−バイオルミネッセンス法(ATP法)
が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記(1)の方法を採用した場合には、希釈系列を作製しなければならないので作業が煩雑になり、しかも、かなり長時間の培養を行わなければならないので、全体としての所要時間が著しく長くなってしまう。
【0004】
前記(2)の方法を採用した場合には、希釈系列を作製することに伴う不都合の発生を防止することができるが、かなり長時間の培養を行わなければならないので、全体としての所要時間が著しく長くなってしまう。
【0005】
前記(3)の方法を採用した場合にも、十分な発色を見るためにはかなり長時間がかかるので、全体としての所要時間が著しく長くなってしまう。
【0006】
前記(4)の方法を採用した場合には、細菌数濃度を濃くする操作を行わなければならないので作業が煩雑になり、しかも、この操作を行うためにかなり長時間が必要であるから、全体としての所要時間が著しく長くなってしまう。
【0007】
前記(5)の方法を採用した場合には、溶存酸素の減少量を測定するのであるから、減少量を測定するための測定期間により測定結果が大きく影響を受け、測定結果が大きくばらついてしまう。
【0008】
前記(6)の方法を採用した場合には、まな板などの細菌数の測定には特には不都合が発生しないのであるが、食品中の細菌数の測定を行う場合には、細菌中のみならず、食品中にもATPが含まれているのであるから、到底細菌数を正確に測定することができない。
【0009】
【発明の目的】
この発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、培養などの特別な前処理を行うことなく、少ない細菌数であっても短時間で細菌数を正確に測定することができる細菌数測定方法およびその装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1の細菌数測定方法は、液体培地に検体を添加し、検体に含まれる溶存酸素濃度が所定濃度に達したことを、酸素透過膜のない酸素電極を用いて検出し、溶存酸素濃度が所定濃度に達するまでの所要時間を計測し、計測された所要時間および液体培地の種類に基づいて検体中に含まれる細菌数を算出する方法である。
【0015】
請求項2の細菌数測定装置は、液体培地と検体とを収容する収容部と、検体に含まれる溶存酸素濃度が所定濃度に達したことを検出するための、酸素透過膜のない酸素電極と、検体に含まれる溶存酸素濃度が所定濃度に達するまでの所要時間を計測する時間計測手段と、計測された所要時間に基づいて検体中に含まれる細菌数を算出する細菌数算出手段とを含むものである。
請求項3の細菌数測定方法は、液体培地に検体を添加し、検体に含まれる溶存酸素濃度の変化率の絶対値が所定値以上になったことを、酸素透過膜のない酸素電極を用いて検出し、溶存酸素濃度の変化率の絶対値が所定値以上になるまでの所要時間を計測し、計測された所要時間および液体培地の種類に基づいて検体中に含まれる細菌数を算出する方法である。
請求項4の細菌数測定装置は、液体培地と検体とを収容する収容部と、検体に含まれる溶存酸素濃度の変化率の絶対値が所定値以上になったことを検出するための、酸素透過膜のない酸素電極と、検体に含まれる溶存酸素濃度の変化率の絶対値が所定値以上になるまでの所要時間を計測する時間計測手段と、計測された所要時間に基づいて検体中に含まれる細菌数を算出する細菌数算出手段とを含むものである。
【0020】
【作用】
請求項1または請求項3の細菌数測定方法であれば、液体培地に検体を添加し、検体に含まれる溶存酸素濃度が所定濃度に達したこと、または溶存酸素濃度の変化率の絶対値が所定値以上になったことを、酸素透過膜のない酸素電極を用いて検出し、溶存酸素濃度が所定濃度に達するまで、または溶存酸素濃度の変化率の絶対値が所定値以上になるまでの所要時間を計測し、計測された所要時間および液体培地の種類に基づいて検体中に含まれる細菌数を算出するのであるから、培養などの前処理を行うことなく、しかも特別な試薬の添加などを行うことなく、短時間で生菌数の測定を行うことができ、しかも、正確な生菌数を得ることができ、さらに、単なる比較処理などを行うだけでよいから、処理を簡単化できる。
【0025】
請求項2または請求項4の細菌数測定装置であれば、液体培地と検体とを収容部に収容し、検体に含まれる溶存酸素濃度が所定濃度に達したこと、または溶存酸素濃度の変化率の絶対値が所定値以上になったことを、酸素透過膜のない酸素電極により検出し、検体に含まれる溶存酸素濃度が所定濃度に達するまで、または溶存酸素濃度の変化率の絶対値が所定値以上になるまでの所要時間を時間計測手段により計測し、細菌数算出手段によって、計測された所要時間に基づいて検体中に含まれる細菌数を算出することができる。
【0026】
したがって、培養などの前処理を行うことなく、しかも特別な試薬の添加などを行うことなく、短時間で生菌数の測定を行うことができ、しかも、正確な生菌数を得ることができ、さらに、単なる比較処理などを行うだけでよいから、処理を簡単化できる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、この発明の細菌数測定方法およびその装置の実施の態様を詳細に説明する。
【0034】
図1はこの発明の細菌数測定装置の一実施態様を概略的に示す斜視図である。
【0035】
この細菌数測定装置は、測定装置本体1と、測定セル2とを有している。
【0036】
前記測定セル2は、開閉可能な蓋2aを有するとともに、液体培地および被検食品など(例えば、ミキサーなどですりつぶした状態の被検食品など)が収容されるセル本体2bと、セル本体2bの内部に設けた酸素電極(図示せず)と、セル本体2bの下部外面に導出された電極端子2cとを有している。この酸素電極は、例えば、セル本体2bの内面に設けた基板(セル本体2bと兼用されていてもよい)の表面に、作用極、参照極、対向極を設けるとともに、各極と対応する電極端子2cとを接続する引き出し配線を設けてなる。そして、各極および引き出し配線は、測定対象溶液と直接反応しない材質、例えば銀を用いて、スクリーン印刷などを行って形成されることにより、酸素透過膜の省略を可能としているとともに、各極の一部および引き出し配線のほぼ全範囲を覆うレジスト層を形成している。
【0037】
前記測定装置本体1は、測定セル2を装着可能な少なくとも1つの凹所1aを有しているとともに、各凹所1aに対応させて測定結果表示部1bを有している。そして、測定セル2からの出力信号を入力として所定の処理(例えば、溶存酸素濃度が所定濃度に低下するまでの所要時間を計測する処理、およびこの所要時間から細菌数を算出する処理、または、溶存酸素濃度の変化率が所定値以上になるまでの所要時間を計測する処理、およびこの所要時間から細菌数を算出する処理)を行い、測定結果を得て測定結果表示部1bに供給する信号処理部(図示せず)を有している。
【0038】
図2はこの発明の細菌数測定装置の一実施態様の電気的構成を示すブロック図である。
【0039】
この細菌数測定装置は、液体培地中の溶存酸素濃度を検出する酸素電極3aと、酸素電極3aからの出力信号の供給が開始されたことに応答して所要時間の計時を開始するとともに、後述する検出部3cからの検出信号に応答して計時動作を停止する計時部3bと、酸素電極3aからの出力信号が所定の閾値に達したこと(溶存酸素濃度が所定の濃度に低下したこと)を検出する検出部3cと、所要時間と細菌数との関係を示す検量線を保持する検量線保持部3dと、検出部3cからの検出信号に応答して、計時部3bにより計時された所要時間と検量線保持部3dに保持されている検量線とから細菌数を得て出力し、測定結果表示部1bに供給する細菌数出力部3eとを有している。ただし、検量線保持部3dとして培地の種類に対応する検量線を保持するものを採用し、図示しない培地指定部により指定された培地に対応する検量線を選択して、所要時間と選択された検量線とから細菌数を得て出力するものを採用してもよい。
【0040】
図3および図4はこの発明の細菌数測定方法の一実施態様を説明するフローチャートである。ただし、図3は検量線を作成するための処理を説明するフローチャート、図4は作成された検量線を用いて細菌数の測定を行う処理を説明するフローチャートである。
【0041】
先ず、図3のフローチャートを説明する。
【0042】
ステップSP1において、液体培地(例えば、MH−b)の秤量・加熱溶解を行い、ステップSP2において、液体培地の滅菌を行い、ステップSP3において、各液体培地を所定量(例えば、セル本体2bの容積が2cm3である場合に、1950μl)だけセル本体2bに収容する。
【0043】
また、ステップSP4において、大腸菌を培地(例えば、MH−b)に懸濁させて、O.D.(光の透過度)にて108CFU(コロニーフォーミングユニット)/mlに調製し、ステップSP5において、滅菌蒸留水で希釈して107、106、105、104CFU/mlなどの菌液を作製し、ステップSP6において、各菌液を50μlづつセル本体2b内の液体培地に接種する。
【0044】
なお、ステップSP1からステップSP3の処理とステップSP4からステップSP6の処理は互いに並列に行われる。
【0045】
その後、ステップSP7において、測定セル2を測定装置本体1の凹所1aに装着して溶存酸素濃度の測定および経過時間の計測を開始し、ステップSP8において、測定セル2の内部温度を所定温度(例えば、35℃)に保持して溶存酸素濃度の測定および経過時間の計測を継続し、ステップSP9において、溶存酸素濃度が所定濃度以下になるまで待ち、ステップSP10において、溶存酸素濃度が所定濃度以下になるまでの所要時間を計測し、ステップSP11において、各菌液ごとの所要時間から、所要時間と細菌数との関係を示す検量線を作成し、そのまま一連の処理を終了する。
【0046】
さらに説明する。
【0047】
何れの細菌濃度(細菌数)の菌液を採用した場合であっても、当初の溶存酸素濃度は互いに等しい。しかし、細菌数が106、105、104、103CFU/mlの菌液を液体培地に添加して、時間の経過に伴う溶存酸素濃度の変化を観測すれば、図5に示すように、溶存酸素濃度がほぼ0になるまでの所要時間が互いに異なることになることが分かる。具体的には、細菌数が106CFU/mlの場合における所要時間が約4時間であり、細菌数が103CFU/mlの場合における所要時間が約10時間である。そして、酸素消費時間−細菌数(対数で表した細菌数)で検量線を表すと、図6に示すと、ほぼ直線的な関係があることが分かる。
【0048】
ただし、溶存酸素濃度がほぼ0になるまでの所要時間に代えて、溶存酸素濃度が0よりも大きい所定濃度に達するまでの所要時間を採用することも可能である。
【0049】
次いで、図4のフローチャートを説明する。
【0050】
ステップSP1において、検体10gと液体培地10gとを準備し、ステップSP2において、ホモジナイザーなどを用いて検体と液体培地とを粉砕・混合し、所定時間(例えば、5分間)そのままの状態を保持し、ステップSP3において、混合液を所定量(例えば、2ml)だけ測定セル2に分注し、ステップSP4において、測定セル2を測定装置本体1の凹所1aに装着して溶存酸素濃度の測定および経過時間の計測を開始し、ステップSP5において、測定セル2の内部温度を所定温度(例えば、35℃)に保持して溶存酸素濃度の測定および経過時間の計測を継続し、ステップSP6において、溶存酸素濃度が所定濃度以下になるまで待ち、ステップSP7において、溶存酸素濃度が所定濃度以下になるまでの所要時間を計測し、ステップSP8において、計測された所要時間と検量線とから検体中の細菌数を算出し、そのまま一連の処理を終了する。
【0051】
この測定方法を採用すれば、例えば、食品中の細菌数を107〜102CFU/mlの範囲で測定することが可能である。ここで、107CFU/mlは可食限界の細菌数であり、105CFU/mlは食中毒を考慮した細菌数であり、102CFU/mlは伝染病を考慮した細菌数である。そして、可食限界に関しては、汚染指標としての一般細菌数、耐熱性菌、大腸菌群、大腸菌、腸球菌が対象とされるのに対し、食中毒、伝染病に関しては、病原微生物としてのサルモネラ、黄色ブドウ球菌、腸炎ビブリオ、セレウス菌、ウエルシュ菌、カンピロバクター、エルシニア、病原大腸菌、NAGビブリオ、豚丹毒菌、経口伝染病菌、真菌、ボツリヌス菌が対象とされる。また、培地を選択することにより細菌の選択性を持たせることができるので、菌数の測定が要求される細菌のみを対象とする測定を達成することができる。
【0052】
図3、図4のフローチャートにおいては、細菌として大腸菌を採用し、培地としてMH−bを採用しているが、他の細菌を採用するとともに、他の液体培地を採用することが可能である。例えば、食肉製品、冷凍食品などに含まれるE.coli.の数を測定する場合には液体培地としてEMB培地を採用し、ミネラルウォーター類に含まれる腸球菌の数を測定する場合には液体培地としてブドウ糖寒天培地、ブドウ糖ブイヨンを採用し、ミネラルウォーター類に含まれる緑腸菌の数を測定する場合には液体培地としてセトリマイド寒天培地を採用する。その他、食品の種類によっては、標準寒天培地、BCP加プレートカウント寒天培地、チオグリコール酸塩培地などが採用可能である。
【0053】
次いで、大腸菌の菌数の測定の具体例を説明する。
【0054】
先ず、寒天培地にて1夜培養した大腸菌を、MH−bに懸濁し、O.D.[660nm]にて0.1に合わせ、108CFU/mlの菌液を作製する。そして、滅菌蒸留水で希釈し、2×107、2×106、2×105、2×104、2×103CFU/mlの菌液を作製する。また、ペプトン[20.0g/l]、乳糖[5.0g/l]、NaCl[5.0g/l]、ラウリル硫酸ナトリウム[0.1g/l]、K2HPO4[1.5g/l]、KH2PO4[1.5g/l]、MUG[0.1g/l]の組成を有するペプトン硫酸MUGブイヨン培地1950mlに対して各菌液を50ml分注し、大腸菌濃度を107、106、105、104、103、0CFU/mlに設定し、時間の経過に伴って変化する酸素電極からの出力信号を測定したところ、図7に示す測定結果が得られた。なお、図7中において、107、106、105、104、103、0CFU/mlをそれぞれ1e7、1e6、1e5、1e4、1e3、Cで示し、1回目の測定結果を▲1▼で、2回目の測定結果を▲2▼で示している。
【0055】
これらの測定結果から分かるように、大腸菌の濃度が高いほど酸素電極からの出力信号が0になるまでの所要時間が短く、大腸菌の濃度が低いほど酸素電極からの出力信号が0になるまでの所要時間が長い。
【0056】
また、肉エキス[3.0g/l]、ペプトン[10.0g/l]、乳糖[5.0g/l]、BTB[0.024g/l]の組成を有する乳糖ブイヨン培地(LC)、牛胆汁末[20.0g/l]、乳糖[10.0g/l]、ペプトン[10.0g/l]、ブリリアントグリーン[0.0133g/l]の組成を有するBGLB培地、ペプトン[20.0g/l]、乳糖[5.0g/l]、胆汁酸塩[1.5g/l]、K2HPO4[4.0g/l]、KH2PO4[1.5g/l]の組成を有するEC培地を用いて同様な測定を行った。
【0057】
そして、それぞれの測定結果を用いて、酸素電極出力が0になるまでの所要時間と菌数との関係(検量線)を求めたところ、図8に示す関係が得られた。ただし、これらの検量線の傾きの違いは初期菌濃度のばらつきが原因と思われる。
【0058】
この関係から分かるように、培地の種類によって酸素電極出力が0になるまでの所要時間と菌数との関係が異なるので、所要時間のみならず、培地の種類をも考慮することにより、細菌数の測定精度を一層高めることができる。
【0059】
図2から図4の実施態様においては、食品中の細菌数を溶存酸素濃度が所定濃度に減少するまでの所要時間に基づいて測定する場合について説明しているが、図2の計時部3bに代えて、溶存酸素濃度の変化率が所定値以上になるまでの所要時間を計測するものを採用し、図3のフローチャートのステップSP9の処理、図4のフローチャートのステップSP6の処理に代えて、溶存酸素濃度の変化率が所定値以上になったか否かを判定する処理を採用することが可能である。
【0060】
そして、この場合には、溶存酸素濃度の変化率が所定値以上になるまでの所要時間に基づいて、上記実施態様と同様に食品中の細菌数を高精度に測定することができる。
【0061】
なお、以上においては、食品中の細菌数を、溶存酸素濃度が所定濃度に減少するまでの所要時間、または溶存酸素濃度の変化率が所定値以上になるまでの所要時間に基づいて測定する場合について説明したが、細菌の代謝活動によって消費/生産する物質として、酸、糖類を採用することが可能である。そして、前者の場合には、pH計を採用し、後者の場合には、発光色素が付加された糖類を採用するとともに、分光光度計を採用して発光の測定を行えばよい。もちろん、食品以外の対象物に含まれる細菌数の測定に適用することもできる。
【0062】
【発明の効果】
請求項1または請求項3の発明は、培養などの前処理を行うことなく、しかも特別な試薬の添加などを行うことなく、短時間で生菌数の測定を行うことができ、しかも、正確な生菌数を得ることができ、さらに、単なる比較処理などを行うだけでよいから、処理を簡単化できるという特有の効果を奏する。
【0067】
請求項2または請求項4の発明は、培養などの前処理を行うことなく、しかも特別な試薬の添加などを行うことなく、短時間で生菌数の測定を行うことができ、しかも、正確な生菌数を得ることができ、さらに、単なる比較処理などを行うだけでよいから、処理を簡単化できるという特有の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の細菌数測定装置の一実施態様を概略的に示す斜視図である。
【図2】この発明の細菌数測定装置の一実施態様の電気的構成を示すブロック図である。
【図3】検量線を作成するための処理を説明するフローチャートである。
【図4】作成された検量線を用いて細菌数の測定を行う処理を説明するフローチャートである。
【図5】細菌数が106、105、104、103CFU/mlの菌液を液体培地に添加して、時間の経過に伴う溶存酸素濃度の変化を観測した結果を示す図である。
【図6】酸素消費時間−細菌数(対数で表した細菌数)で表した検量線を示す図である。
【図7】ペプトン硫酸MUGブイヨン培地1950mlに対して各菌液を50ml分注し、大腸菌濃度を107、106、105、104、103、0CFU/mlに設定し、時間の経過に伴って変化する酸素電極からの出力信号を測定した結果を示す図である。
【図8】乳糖ブイヨン培地(LC)、BGLB培地、EC培地、ペプトン硫酸MUGブイヨン培地を用いた場合の検量線を示す図である。
【符号の説明】
2 測定セル 3a 酸素電極
3b 計時部 3c 検出部
3e 細菌数出力部

Claims (4)

  1. 液体培地に検体を添加し、検体に含まれる溶存酸素濃度が所定濃度に達したことを、酸素透過膜のない酸素電極(3a)を用いて検出し、溶存酸素濃度が所定濃度に達するまでの所要時間を計測し、計測された所要時間および液体培地の種類に基づいて検体中に含まれる細菌数を算出することを特徴とする細菌数測定方法。
  2. 液体培地と検体とを収容する収容部(2)と、検体に含まれる溶存酸素濃度が所定濃度に達したことを検出するための、酸素透過膜のない酸素電極(3a)と、検体に含まれる溶存酸素濃度が所定濃度に達するまでの所要時間を計測する時間計測手段(3b)(3c)と、計測された所要時間に基づいて検体中に含まれる細菌数を算出する細菌数算出手段(3e)とを含むことを特徴とする細菌数測定装置。
  3. 液体培地に検体を添加し、検体に含まれる溶存酸素濃度の変化率の絶対値が所定値以上になったことを、酸素透過膜のない酸素電極(3a)を用いて検出し、溶存酸素濃度の変化率の絶対値が所定値以上になるまでの所要時間を計測し、計測された所要時間および液体培地の種類に基づいて検体中に含まれる細菌数を算出することを特徴とする細菌数測定方法
  4. 液体培地と検体とを収容する収容部(2)と、検体に含まれる溶存酸素濃度の変化率の絶対値が所定値以上になったことを検出するための、酸素透過膜のない酸素電極(3a)と、検体に含まれる溶存酸素濃度の変化率の絶対値が所定値以上になるまでの所要時間を計測する時間計測手段(3b)(3c)と、計測された所要時間に基づいて検体中に含まれる細菌数を算出する細菌数算出手段(3e)とを含むことを特徴とする細菌数測定装置
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