JP4375506B2 - インバータ装置およびその電流制限方法 - Google Patents

インバータ装置およびその電流制限方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パルス幅変調(以降PWM)制御によってモータの駆動を行うインバータ装置およびその電流制限方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
交流モータを駆動制御する装置として、PWM制御により交流モータを駆動制御するインバータ装置が用いられる。図3は、従来のインバータ装置のインバータ部の構成を示す等価回路図である。図3に示すように、インバータ装置のインバータ部は、直流電圧Vが印加される正極側の端子と負極側の端子との間に6つの半導体スイッチング素子である絶縁ゲート形バイポーラトランジスタ(以降IGBT)と6つのダイオードとを接続することによって構成されている。正極側の端子にはIGBT1〜3のコレクタが接続されている。そして、IGBT1〜3のコレクタには、それぞれダイオード7〜9のカソードが接続され、IGBT1〜3のエミッタにはそれぞれダイオード7〜9のアノードが接続されている。また、負極側の端子にはIGBT4〜6のエミッタが接続されている。そして、IGBT4〜6のコレクタには、それぞれダイオード10〜12のカソードが接続され、IGBT4〜6のエミッタにはそれぞれダイオード10〜12のアノードが接続されている。そして、IGBT1〜3のエミッタはそれぞれIGBT4〜6のコレクタと接続され、その3つの接続点がそれぞれ誘導モータ17の3相に接続されている。
【0003】
誘導モータ(IM)17を駆動する場合、インバータ装置は一定のサイクルでオンオフを繰り返すキャリア信号(50%デユーティ)を基本として、上位装置から発せられる電圧指令とキャリア信号に同期する三角波とを比較してキャリア信号の幅を変調したゲート信号U、V、W、/U、/V、/Wを作成する。ゲート信号U、V、W、/U、/V、/WはそれぞれIGBT1〜6のゲートに入力され、IGBT1〜6がオンオフされることによって誘導モータ17が駆動される。
【0004】
インバータ装置では、過大な電流が流れて内部のスイッチング素子が破壊されないように、モータに流れる電流が制限される必要がある。誘導モータ17に流れる電流を制限するための方法がいくつか考え出されている。例えば、正極側のIGBT1〜3をすべてオンまたはすべてオフさせ、すべての負極側のIGBT4〜6を正極側のIGBT1〜3と逆の状態にすることによって、誘導モータ17の各相間の電位差を0とし、誘導モータ17に流れる電流が小さくなるようにインバータを動作させる方法がある。図3に示すように、誘導モータ17を駆動する場合、IGBT1、IGBT6がオンとなっているタイミングでは、IGBT1およびIGBT6を通過する電流i1が流れる。しかし、電流を制限する必要が生じ、正極側のIGBT1〜3をオン、負極側のIGBT4〜6をオフとすると、IGBT1を通過する電流は、ダイオード9とIGBT1を流れる電流i2となる。このような電流i2は、インバータ部の内部を還流する電流であり、このような還流電流を発生させるインバータの動作モードを還流モードと称している。
【0005】
図4は、インバータ装置の全体の構成を示す等価回路図である。図4に示すように、従来のインバータ装置は3相交流電源13から供給される交流電圧を直流電圧に変換するコンバータ部14と、コンバータ部14で変換された直流電圧を平滑化するコンデンサ15と、半導体スイッチング素子である6つのIGBTおよび6つのダイオードから構成され誘導モータ17を駆動するインバータ部24と、インバータ部24を駆動するゲートドライブ回路23と、ゲートドライブ回路23を介して各IGBT1〜6にゲート信号U、V、W、/U、/V、/Wを供給する正弦波PWM制御器22と、誘導モータ17に流れる電流を検出する変流器16と、変流器16によって検出された電流の電流値を演算する電流検出演算器18と、比較器19、20、21と、可変抵抗器RHと、固定抵抗器R1〜R3とから構成される。
【0006】
ゲートドライブ回路23は6つの出力端子を有し、6つの出力端子からゲート信号U、V、W、/U、/V、/Wが出力されてインバータ部24のIGBT1〜6の各ゲートにそれぞれ入力される。正弦波PWM制御器22は、上位装置(不図示)から発せられた電圧指令と一定の周期でオンオフを繰り返すキャリア信号に同期する三角波とを比較してPWMパルスを生成し、ゲート信号U、V、W、/U、/V、/Wを出力する。可変抵抗器RHと、固定抵抗器R1、R3とはそれぞれ直列にこの順番で接続されている。固定抵抗器R1に接続されていない可変抵抗器RHの一端には電圧VCが印加されており、固定抵抗器R1に接続されていない固定抵抗器R3の一端は接地されている。可変抵抗器RHは抵抗上を摺動する1つの可動端子を備えており、その可動端子は比較器19の1つの入力に接続されている。また、比較器21の1つの入力端子が固定抵抗器R1、R3の間に接続されている。
【0007】
一方、誘導モータ17に流れる電流は変流器16によって検出され、電流検出演算器18からその電流の大きさに比例した電圧が出力される。その電圧は、比較器19、21に入力される。比較器19は、誘導モータ17を流れる電流の大きさに比例する電圧値が可変抵抗器の浮動端子における電圧値を上回った場合、過電流検出信号OCを発生させる。比較器21は、誘導モータ17を流れる電流の大きさに比例する電圧値が固定抵抗器R1、R3間における電圧値を越えた場合に、還流モードの電流制限検出信号CLA1を発生させる。
【0008】
上述のような回路構成にすることによって、インバータ装置は、誘導モータ17に流れる電流を制限するために、まず、還流モードによる電流制限を行い、誘導モータ17に流れる電流の大きさが、インバータ装置全体を停止させなければならないレベルになったときは過電流検出信号OCを発生させ、インバータ装置全体を停止させるようにすることができる。
【0009】
次に、還流モードによる電流制限を行う場合の従来のインバータ装置の動作について図5を参照して説明する。図5は、従来のインバータ装置の動作を示すタイムチャートである。図5のタイムチャートは、上から順にキャリア信号Fc、IGBT1へ入力されるゲート信号U、IGBT4へ入力されるゲート信号/U、IGBT2へ入力されるゲート信号V、IGBT5へ入力されるゲート信号/V、IGBT3へ入力されるゲート信号W、IGBT6へ入力されるゲート信号/W、電流制限検出信号CLA1の変動の様子を示している。
【0010】
図5に示すように、キャリア信号Fcは一定の周期でオンオフを繰り返しており、そのデユーティ比は50%である。時刻t1において、比較器21から還流モードの電流制限検出信号CLA1がオンとなった場合、正極側のIGBT1〜3はすべてオフとし、負極側のIGBT4〜6はすべてオンとしなければならない。時刻t1において、IGBT1、3へ入力されるゲート信号U、Wはオンとなっているためオフされ、IGBT4、6へ入力されるゲート信号/V、/Wはオフとなっているためオンされる。この電流制限は、時間aほど続けられ、キャリア信号Fcの周期の後半では解除され、インバータ部24は通常のPWM制御の状態に復帰する。
【0011】
さらに時刻t2において、再び電流制限検出信号CLA1がオンになった場合、正極側のIGBT1〜3はすべてオフとされ、負極側のIGBT4〜6はすべてオンとされる。この電流制限は、時間bほど続けられ、次のキャリア周期では解除され、インバータ部24は通常のPWM制御の状態に復帰する。
【0012】
時刻t1において行われる電流制限は、元々PWM制御されたパルス信号の幅をさらに変調したものであり、電流制限を行った場合のIGBT1〜6のスイッチングの回数は、電流制限を行わない場合と同じである。しかし、時刻t2において行われる電流制限では、余分なスイッチング動作がIGBT1、3とIGBT4、6で行われることになる。また、上述のような従来のインバータ装置では、還流モードによる電流制限を行う場合に、常に正極側のIGBT1〜3をオンするため、IGBT1〜3に還流電流によって発生する負荷が集中する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
上述のような従来のインバータ装置では、還流モードによる電流制限を行う場合において2つの問題点を有している。
【0014】
(1)キャリア信号の1周期内における電流制限の必要が生じるタイミングによっては、半導体スイッチング素子のスイッチングの回数が増え、半導体スイッチング素子のスイッチング負荷が増大する。
【0015】
(2)電流制限を行う場合に、常に正極側の半導体スイッチング素子か負極側の半導体スイッチング素子のいずれか一方をオンするため、オンする方の半導体スイッチング素子に還流電流によって発生する負荷が集中してしまう。
【0016】
本発明は、余分なスイッチングを行うことなく、還流電流による負荷が一部の半導体スイッチング素子に集中することなく電流制限を行うことができるインバータ装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、交流を直流に変換するコンバータと、該コンバータの正極側にコレクタが接続された第1の半導体スイッチング素子とカソードが該第1の半導体スイッチング素子のコレクタに接続されアノードが前記第1の半導体スイッチング素子のエミッタに接続された第1のダイオードと前記コンバータの負極側にエミッタが接続された第2の半導体スイッチング素子とカソードが該第2の半導体スイッチング素子のコレクタに接続されアノードが前記第2の半導体スイッチング素子のエミッタに接続された第2のダイオードと前記第1の半導体スイッチング素子のエミッタおよび該第2の半導体スイッチング素子のコレクタをモータの各相の入力端子に接続する出力端子とをモータの各相毎に備えるインバータ部と、
前記モータに流れる電流値を検出する電流検出手段と、
該電流検出手段が検出した電流値が所定の値を越えた場合に電流制限検出信号をオンする比較手段と、
上位装置から発せられる電圧指令と一定の周期でオンオフを繰り返す基準信号に同期する三角波とを比較して前記第1の半導体スイッチング素子および前記第2のスイッチング素子をそれぞれオンオフしてPWM制御を行い前記電流制限検出信号がオンとなった場合に前記第1の半導体スイッチング素子をすべてオンかすべてオフかのいずれか一方の状態とし、すべての前記第2の半導体スイッチング素子を前記第1の半導体スイッチング素子とは逆の状態とするPWM制御手段とをさらに備えるインバータ装置において、
前記PWM制御手段は、前記電流制限を行おうとする場合、前記基準信号の1周期を等分割する2つの期間のうちの前記第1の半導体スイッチング素子がオンで始まる期間では前記第1の半導体スイッチング素子をオフするとともに前記第2の半導体スイッチング素子をオンし、
前記基準信号の1周期を等分割する2つの期間のうちの前記第1のスイッチング素子がオフで始まる期間では前記第1のスイッチング素子をオンするとともに前記第2の半導体スイッチング素子をオフすることを特徴とする。
【0018】
本発明のインバータ装置では、電流制限を行うタイミングが基準信号の1周期の前半であるか後半であるかにより、オンする半導体スイッチング素子を第1の半導体スイッチング素子とするか第2の半導体スイッチング素子とするかを切換えることによって、本来PWM制御によってその期間内で行われる半導体スイッチング素子のスイッチング動作のオンオフの向きと同じ向きに半導体スイッチング素子のスイッチング動作を行うことができるため、余分なスイッチングを行うことなく、電流制限を行うことができる。
【0019】
また、電流制限を行うタイミングが基準信号の1周期の前半であるか後半であるかにより、オンする半導体スイッチング素子を第1の半導体スイッチング素子とするか第2の半導体スイッチング素子とするかを切換えることによって、電流制限を行うタイミングに応じて還流電流が流れる半導体スイッチング素子が変わるため、還流電流による負荷が一部の半導体スイッチング素子に集中することなく電流制限を行うことができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の一実施形態のインバータ装置について図面を参照して詳細に説明する。全図において、同一の符号がつけられている構成要素は、すべて同一のものを示す。
【0021】
本実施形態のインバータ装置では、正弦波PWM制御器の構成および動作が図4に示す従来のインバータ装置の正弦波PWM制御器22の構成および動作と異なる。図1は、本実施形態のインバータ装置における正弦波PWM制御器の構成を示す等価回路図である。図1では、説明を簡略するためにIGBT1およびIGBT4を制御する部分だけが図示されている。その他のIGBT2およびIGBT5、IGBT3およびIGBT6を制御するための回路構成は、図1と全く同様の回路構成となっているため、それらについては説明を省略する。図1に示すように、本実施形態のインバータ装置における正弦波PWM制御器は、PWM波形生成回路24と、選択回路25と、リセットセット(以降 RS)フリップフロップ回路26と、微分器27と、ゲイン28とから構成される。
【0022】
PWM波形生成回路24は、上位装置(不図示)から発せられる電圧指令とキャリア信号Fcに同期した三角波とを比較して、IGBT1およびIGBT4のゲートに入力されるゲート信号U、/Uを生成して出力する。
【0023】
微分器27は、キャリア信号Fcを入力とする。微分器27の出力は、キャリア信号Fcがオフからオンまたはオンからオフに切り替わる毎にオンとなる。
【0024】
RSフリップフロップ回路26は、電流制限検出信号CLA1をセット端子Sに入力し、微分器27の出力をリセット端子Rに入力する。したがって、RSフリップフロップ回路26の出力端子Qから出力される出力信号は、電流制限検出信号CLA1が入力される度にオンとなり、キャリア信号Fcが切り替わる度にオフとなる。
【0025】
選択回路25は、入力端子A0、B0、A1、B1、SELを備え、出力端子Y0、Y1を備える。入力端子A0、A1には、PWM波形生成回路24から出力されたゲート信号U、/Uがそれぞれ入力される。入力端子B0には、キャリア信号Fcが入力され、入力端子B1には、キャリア信号Fcを反転した信号が入力される。入力端子SELには、RSフリップフロップ回路26の出力が入力される。選択回路25は、入力端子SELから入力した信号がオフの場合、入力端子A0、A1から入力した信号をそのまま出力端子Y0、Y1に出力する。また、選択回路25は、入力端子SELから入力した信号がオンの場合、入力端子B0、B1から入力した信号を出力端子Y0、Y1に出力する。出力端子Y0、Y1からの出力は、オンディレイ回路28を介してゲートドライブ回路23へに出力される。
【0026】
本実施形態のインバータ装置では、上述のような選択回路25を備えることによって、還流モードによる電流制限を行う場合に、キャリア信号Fcの周期の前半と後半で正極側と負極側のゲート信号の動作を切換えることができる。
【0027】
次に、本実施形態のインバータ装置の動作について図2を参照して説明する。図2は、本実施形態のインバータ装置の電流制限を行う場合の動作を示すタイミングチャートである。図2のタイムチャートは、上から順にキャリア信号FC、IGBT1へ入力されるゲート信号U、IGBT4へ入力されるゲート信号/U、IGBT2へ入力されるゲート信号V、IGBT5へ入力されるゲート信号/V、IGBT3へ入力されるゲート信号W、IGBT6へ入力されるゲート信号/W、電流制限検出信号CLA1の変動の様子を示している。
【0028】
図2に示すように、キャリア信号Fcは一定の周期でオンオフを繰り返しており、デユーティ比は50%である。時刻t1において電流制限信号CLA1がオンとなったときに、時刻t1はキャリア周期の前半期にあたるので、正極側のIGBT1〜3へ入力される信号U、V、Wはオフされ、負極側のIGBT4〜6へ入力される信号/U、/V、/Wはオンされる。この電流制限は、時間aほど続けられ、キャリア信号Fcの周期の後半では電流制限は解除され、インバータ装置は通常のPWM制御の状態に復帰する。
【0029】
それに対し、時刻t2において電流制限信号CLA1がオンとなったときに、時刻t2はキャリア周期の後半期にあたるので、正極側のIGBT1〜3へ入力される信号U〜Wはオンされ、負極側のIGBT4〜6へ入力される信号/U〜/Wはオフされる。この電流制限は時間aほど続けられ、キャリア信号Fcの次の周期では電流制限は解除され、インバータ装置は通常のPWM制御の状態に復帰する。
【0030】
本実施形態のインバータ装置では、正極側のIGBTのゲート信号U〜Wがオンで始まる前半部では、正極側のIGBTのゲート信号U〜Wがオフされ、負極側のIGBTのゲート信号/U〜/Wがオンされる。さらに、正極側のIGBTのゲート信号U〜Wがオフで始まる後半部では、正極側のIGBTのゲート信号U〜Wがオンされ、負極側のIGBTのゲート信号/U〜/Wがオフされる。したがって、電流制限を行う場合と行わない場合でIGBT1〜6をスイッチングする回数は同じになる。
【0031】
上述のように、本実施形態のインバータ装置では、図1に示すような正弦波PWM制御器を備え、還流モードによる電流制限を行う場合に、電流制限を行うタイミングがキャリア信号Fcの1周期の前半であるか後半であるかにより、オンするIGBTをIGBT1〜3とするかIGBT4〜6とするかを切換えることによって、本来PWM制御によってその期間内で行われるIGBT1〜6のスイッチング動作のオンオフの向きと同じ向きにIGBT1〜6のスイッチング動作を行うことができるため、余分なスイッチングを行うことなく電流制限を行うことができる。
【0032】
また、電流制限を行うタイミングがキャリア信号Fcの1周期の前半であるか後半であるかにより、オンするIGBTをIGBT1〜3とするかIGBT4〜6とするかを切換えることによって、電流制限を行うタイミングに応じて還流電流が流れるIGBTが変わるため、還流電流による負荷が一部のIGBTに集中することなく電流制限を行うことができる。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のインバータ装置では、還流モードによる電流制限を行う場合に、電流制限を行うタイミングがキャリア周期の前半であるか後半であるかにより、オンする半導体スイッチング素子を正極側とするか負極側とするかを切換えることによって、本来PWM制御によってその期間内で行われる半導体スイッチング素子のスイッチング動作のオンオフの向きと同じ向きに半導体スイッチング素子のスイッチング動作を行うことができるため、余分なスイッチングを行うことなく電流制限を行うことができる。
【0034】
また、電流制限を行うタイミングがキャリア周期の前半であるか後半であるかにより、オンする半導体スイッチング素子を正極側とするか負極側とするかを切換えることによって、電流制限を行うタイミングに応じて還流電流が流れるIGBTが変わるため、還流電流による負荷が一部の半導体スイッチング素子に集中することなく電流制限を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のインバータ装置における正弦波PWM制御器の構成を示す等価回路図である。
【図2】本発明の一実施形態のインバータ装置の動作を示すタイミングチャートである。
【図3】従来のインバータ装置のインバータ部の構成を示す等価回路図である。
【図4】従来のインバータ装置の全体の構成を示す等価回路図である。
【図5】従来のインバータ装置の動作を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
1、2、3、4、5、6 IGBT
7、8、9、10、11、12 ダイオード
14 コンバータ
15 コンデンサ
16 変流器
17 誘導モータ
18 電流検出演算器
19、21 比較器
22 正弦波PWM制御器
23 ゲートドライブ回路
24 PWM波形生成回路
25 選択回路
26 RSフリップフロップ回路
27 微分器
28 オンディレイ回路
Fc キャリア信号
U、V、W、/U、/V、/W ゲート信号
CLA1 電流制限検出信号
OC 過電流検出信号
RH 可変抵抗器
R1、R3 固定抵抗器

Claims (3)

  1. 交流を直流に変換するコンバータと、
    該コンバータの正極側にコレクタが接続された第1の半導体スイッチング素子とカソードが該第1の半導体スイッチング素子のコレクタに接続されアノードが前記第1の半導体スイッチング素子のエミッタに接続された第1のダイオードと前記コンバータの負極側にエミッタが接続された第2の半導体スイッチング素子とカソードが該第2の半導体スイッチング素子のコレクタに接続されアノードが前記第2の半導体スイッチング素子のエミッタに接続された第2のダイオードと前記第1の半導体スイッチング素子のエミッタおよび該第2の半導体スイッチング素子のコレクタをモータの各相の入力端子に接続する出力端子とをモータの各相毎に備えるインバータ部と、
    前記モータに流れる電流値を検出する電流検出手段と、
    該電流検出手段が検出した電流値が所定の値を越えた場合に電流制限検出信号をオンする比較手段と、
    上位装置から発せられる電圧指令と一定の周期でオンオフを繰り返す基準信号に同期する三角波とを比較して前記第1の半導体スイッチング素子および前記第2のスイッチング素子をそれぞれオンオフしてPWM制御を行い前記電流制限検出信号がオンとなった場合に前記第1の半導体スイッチング素子をすべてオンかすべてオフかのいずれか一方の状態とし、すべての前記第2の半導体スイッチング素子を前記第1の半導体スイッチング素子とは逆の状態とするPWM制御手段とを備えるインバータ装置において、
    前記PWM制御手段は、前記電流制限を行おうとする場合、前記基準信号の1周期を等分割する2つの期間のうちの前記第1の半導体スイッチング素子がオンで始まる期間では前記第1の半導体スイッチング素子をオフするとともに前記第2の半導体スイッチング素子をオンし、前記基準信号の1周期を等分割する2つの期間のうちの前記第1のスイッチング素子がオフで始まる期間では前記第1のスイッチング素子をオンするとともに前記第2の半導体スイッチング素子をオフすることを特徴とするインバータ装置。
  2. 前記PWM制御手段は、前記PWM制御を行って前記第1の半導体スイッチング素子および前記第2の半導体スイッチング素子のゲートに入力するゲート信号を出力するPWM波形生成手段と、
    前記基準信号を微分する微分器と、
    前記電流制限検出信号と該微分器からの出力信号を入力とするリセットセットフリップフロップ回路と、
    前記ゲート信号と前記基準信号と該リセットセットフリップフロップ回路からの出力信号とを入力とし該セットリセットフリップフロップ回路からの出力がオンとなった場合前記第1のスイッチング素子へ出力する信号を前記ゲート信号から前記基準信号に切り替えるとともに前記第2のスイッチング素子へ出力する信号を前記ゲート信号から前記基準信号を反転した信号に切り替える選択回路とを備える請求項1に記載のインバータ装置。
  3. 交流を直流に変換するコンバータと、該コンバータの正極側にコレクタが接続された第1の半導体スイッチング素子とカソードが該第1の半導体スイッチング素子のコレクタに接続されアノードが前記第1の半導体スイッチング素子のエミッタに接続された第1のダイオードと前記コンバータの負極側にエミッタが接続された第2の半導体スイッチング素子とカソードが該第2の半導体スイッチング素子のコレクタに接続されアノードが前記第2の半導体スイッチング素子のエミッタに接続された第2のダイオードと前記第1の半導体スイッチング素子のエミッタおよび該第2の半導体スイッチング素子のコレクタをモータの各相の入力端子に接続する出力端子とを該モータの各相毎に備えるインバータ部と、モータに流れる電流を検出する電流検出手段と、該電流検出手段が検出した電流値が所定の値を越えた場合に電流制限検出信号をオンする比較手段と、上位装置からもたらされる電圧指令と一定の周期でオンオフを繰り返す基準信号に同期する三角波とを比較して前記第1の半導体スイッチング素子および前記第2のスイッチング素子をそれぞれオンオフしてPWM制御を行い前記電流制限検出信号がオンとなった場合に前記第1の半導体スイッチング素子をすべてオンかオフかのいずれか一方の状態とし、前記第2の半導体スイッチング素子を前記第1の半導体スイッチング素子とは逆の状態とするPWM制御手段とをさらに備えるインバータ装置においてモータに流れる電流を制限するインバータ装置の電流制限方法であって、
    電流制限を行おうとする場合、前記基準信号の1周期を等分割する2つの期間のうちの前記第1の半導体スイッチング素子がオンで始まる期間では前記第1の半導体スイッチング素子をオフするとともに前記第2の半導体スイッチング素子をオンし、
    前記基準信号の1周期を等分割する2つの期間のうちの前記第1のスイッチング素子がオフで始まる期間では前記第1のスイッチング素子をオンするとともに前記第2の半導体スイッチング素子をオフするインバータ装置の電流制限方法。
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