JP2001161074A - インバータ装置およびその電流制限方法 - Google Patents

インバータ装置およびその電流制限方法

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JP2001161074A
JP2001161074A JP34033099A JP34033099A JP2001161074A JP 2001161074 A JP2001161074 A JP 2001161074A JP 34033099 A JP34033099 A JP 34033099A JP 34033099 A JP34033099 A JP 34033099A JP 2001161074 A JP2001161074 A JP 2001161074A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 余分なスイッチングを行うことなく、還流電
流による負荷が一部の半導体スイッチング素子に集中す
ることのないように電流制限を行う。 【解決手段】 還流モードによる電流制限を行う場合
に、正極側のIGBTをオンとするか負極側のIGBT
のオンとするかがキャリア信号Fcの1周期の前半部と
後半部とで切り換えられる。すなわち、正極側のIGB
Tのゲート信号U〜Wがオンで始まる前半部では、正極
側のIGBTのゲート信号U〜Wがオフされ、負極側の
IGBTのゲート信号/U〜/Wがオンされる。さら
に、正極側のIGBTのゲート信号U〜Wがオフで始ま
る後半部では、正極側のIGBTのゲート信号U〜Wが
オンされ、負極側のIGBTのゲート信号/U〜/Wが
オフされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パルス幅変調(以
降PWM)制御によってモータの駆動を行うインバータ
装置およびその電流制限方法に関する。
【0002】
【従来の技術】交流モータを駆動制御する装置として、
PWM制御により交流モータを駆動制御するインバータ
装置が用いられる。図3は、従来のインバータ装置のイ
ンバータ部の構成を示す等価回路図である。図3に示す
ように、インバータ装置のインバータ部は、直流電圧V
が印加される正極側の端子と負極側の端子との間に6つ
の半導体スイッチング素子である絶縁ゲート形バイポー
ラトランジスタ(以降IGBT)と6つのダイオードと
を接続することによって構成されている。正極側の端子
にはIGBT1〜3のコレクタが接続されている。そし
て、IGBT1〜3のコレクタには、それぞれダイオー
ド7〜9のカソードが接続され、IGBT1〜3のエミ
ッタにはそれぞれダイオード7〜9のアノードが接続さ
れている。また、負極側の端子にはIGBT4〜6のエ
ミッタが接続されている。そして、IGBT4〜6のコ
レクタには、それぞれダイオード10〜12のカソード
が接続され、IGBT4〜6のエミッタにはそれぞれダ
イオード10〜12のアノードが接続されている。そし
て、IGBT1〜3のエミッタはそれぞれIGBT4〜
6のコレクタと接続され、その3つの接続点がそれぞれ
誘導モータ17の3相に接続されている。
【0003】誘導モータ(IM)17を駆動する場合、
インバータ装置は一定のサイクルでオンオフを繰り返す
キャリア信号(50%デユーティ)を基本として、上位
装置から発せられる電圧指令とキャリア信号に同期する
三角波とを比較してキャリア信号の幅を変調したゲート
信号U、V、W、/U、/V、/Wを作成する。ゲート
信号U、V、W、/U、/V、/WはそれぞれIGBT
1〜6のゲートに入力され、IGBT1〜6がオンオフ
されることによって誘導モータ17が駆動される。
【0004】インバータ装置では、過大な電流が流れて
内部のスイッチング素子が破壊されないように、モータ
に流れる電流が制限される必要がある。誘導モータ17
に流れる電流を制限するための方法がいくつか考え出さ
れている。例えば、正極側のIGBT1〜3をすべてオ
ンまたはすべてオフさせ、すべての負極側のIGBT4
〜6を正極側のIGBT1〜3と逆の状態にすることに
よって、誘導モータ17の各相間の電位差を0とし、誘
導モータ17に流れる電流が小さくなるようにインバー
タを動作させる方法がある。図3に示すように、誘導モ
ータ17を駆動する場合、IGBT1、IGBT6がオ
ンとなっているタイミングでは、IGBT1およびIG
BT6を通過する電流i1が流れる。しかし、電流を制
限する必要が生じ、正極側のIGBT1〜3をオン、負
極側のIGBT4〜6をオフとすると、IGBT1を通
過する電流は、ダイオード9とIGBT1を流れる電流
2となる。このような電流i2は、インバータ部の内部
を還流する電流であり、このような還流電流を発生させ
るインバータの動作モードを還流モードと称している。
【0005】図4は、インバータ装置の全体の構成を示
す等価回路図である。図4に示すように、従来のインバ
ータ装置は3相交流電源13から供給される交流電圧を
直流電圧に変換するコンバータ部14と、コンバータ部
14で変換された直流電圧を平滑化するコンデンサ15
と、半導体スイッチング素子である6つのIGBTおよ
び6つのダイオードから構成され誘導モータ17を駆動
するインバータ部24と、インバータ部24を駆動する
ゲートドライブ回路23と、ゲートドライブ回路23を
介して各IGBT1〜6にゲート信号U、V、W、/
U、/V、/Wを供給する正弦波PWM制御器22と、
誘導モータ17に流れる電流を検出する変流器16と、
変流器16によって検出された電流の電流値を演算する
電流検出演算器18と、比較器19、20、21と、可
変抵抗器RHと、固定抵抗器R1〜R3とから構成され
る。
【0006】ゲートドライブ回路23は6つの出力端子
を有し、6つの出力端子からゲート信号U、V、W、/
U、/V、/Wが出力されてインバータ部24のIGB
T1〜6の各ゲートにそれぞれ入力される。正弦波PW
M制御器22は、上位装置(不図示)から発せられた電
圧指令と一定の周期でオンオフを繰り返すキャリア信号
に同期する三角波とを比較してPWMパルスを生成し、
ゲート信号U、V、W、/U、/V、/Wを出力する。
可変抵抗器RHと、固定抵抗器R1、R3とはそれぞれ
直列にこの順番で接続されている。固定抵抗器R1に接
続されていない可変抵抗器RHの一端には電圧VCが印
加されており、固定抵抗器R1に接続されていない固定
抵抗器R3の一端は接地されている。可変抵抗器RHは
抵抗上を摺動する1つの可動端子を備えており、その可
動端子は比較器19の1つの入力に接続されている。ま
た、比較器21の1つの入力端子が固定抵抗器R1、R
3の間に接続されている。
【0007】一方、誘導モータ17に流れる電流は変流
器16によって検出され、電流検出演算器18からその
電流の大きさに比例した電圧が出力される。その電圧
は、比較器19、21に入力される。比較器19は、誘
導モータ17を流れる電流の大きさに比例する電圧値が
可変抵抗器の浮動端子における電圧値を上回った場合、
過電流検出信号OCを発生させる。比較器21は、誘導
モータ17を流れる電流の大きさに比例する電圧値が固
定抵抗器R1、R3間における電圧値を越えた場合に、
還流モードの電流制限検出信号CLA1を発生させる。
【0008】上述のような回路構成にすることによっ
て、インバータ装置は、誘導モータ17に流れる電流を
制限するために、まず、還流モードによる電流制限を行
い、誘導モータ17に流れる電流の大きさが、インバー
タ装置全体を停止させなければならないレベルになった
ときは過電流検出信号OCを発生させ、インバータ装置
全体を停止させるようにすることができる。
【0009】次に、還流モードによる電流制限を行う場
合の従来のインバータ装置の動作について図5を参照し
て説明する。図5は、従来のインバータ装置の動作を示
すタイムチャートである。図5のタイムチャートは、上
から順にキャリア信号Fc、IGBT1へ入力されるゲ
ート信号U、IGBT4へ入力されるゲート信号/U、
IGBT2へ入力されるゲート信号V、IGBT5へ入
力されるゲート信号/V、IGBT3へ入力されるゲー
ト信号W、IGBT6へ入力されるゲート信号/W、電
流制限検出信号CLA1の変動の様子を示している。
【0010】図5に示すように、キャリア信号Fcは一
定の周期でオンオフを繰り返しており、そのデユーティ
比は50%である。時刻t1において、比較器21から
還流モードの電流制限検出信号CLA1がオンとなった
場合、正極側のIGBT1〜3はすべてオフとし、負極
側のIGBT4〜6はすべてオンとしなければならな
い。時刻t1において、IGBT1、3へ入力されるゲ
ート信号U、Wはオンとなっているためオフされ、IG
BT4、6へ入力されるゲート信号/V、/Wはオフと
なっているためオンされる。この電流制限は、時間aほ
ど続けられ、キャリア信号Fcの周期の後半では解除さ
れ、インバータ部24は通常のPWM制御の状態に復帰
する。
【0011】さらに時刻t2において、再び電流制限検
出信号CLA1がオンになった場合、正極側のIGBT
1〜3はすべてオフとされ、負極側のIGBT4〜6は
すべてオンとされる。この電流制限は、時間bほど続け
られ、次のキャリア周期では解除され、インバータ部2
4は通常のPWM制御の状態に復帰する。
【0012】時刻t1において行われる電流制限は、元
々PWM制御されたパルス信号の幅をさらに変調したも
のであり、電流制限を行った場合のIGBT1〜6のス
イッチングの回数は、電流制限を行わない場合と同じで
ある。しかし、時刻t2において行われる電流制限で
は、余分なスイッチング動作がIGBT1、3とIGB
T4、6で行われることになる。また、上述のような従
来のインバータ装置では、還流モードによる電流制限を
行う場合に、常に正極側のIGBT1〜3をオンするた
め、IGBT1〜3に還流電流によって発生する負荷が
集中する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上述のような従来のイ
ンバータ装置では、還流モードによる電流制限を行う場
合において2つの問題点を有している。
【0014】(1)キャリア信号の1周期内における電
流制限の必要が生じるタイミングによっては、半導体ス
イッチング素子のスイッチングの回数が増え、半導体ス
イッチング素子のスイッチング負荷が増大する。
【0015】(2)電流制限を行う場合に、常に正極側
の半導体スイッチング素子か負極側の半導体スイッチン
グ素子のいずれか一方をオンするため、オンする方の半
導体スイッチング素子に還流電流によって発生する負荷
が集中してしまう。
【0016】本発明は、余分なスイッチングを行うこと
なく、還流電流による負荷が一部の半導体スイッチング
素子に集中することなく電流制限を行うことができるイ
ンバータ装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、交流を直流に変換するコンバータと、該
コンバータの正極側にコレクタが接続された第1の半導
体スイッチング素子とカソードが該第1の半導体スイッ
チング素子のコレクタに接続されアノードが前記第1の
半導体スイッチング素子のエミッタに接続された第1の
ダイオードと前記コンバータの負極側にエミッタが接続
された第2の半導体スイッチング素子とカソードが該第
2の半導体スイッチング素子のコレクタに接続されアノ
ードが前記第2の半導体スイッチング素子のエミッタに
接続された第2のダイオードと前記第1の半導体スイッ
チング素子のエミッタおよび該第2の半導体スイッチン
グ素子のコレクタをモータの各相の入力端子に接続する
出力端子とをモータの各相毎に備えるインバータ部と、
前記モータに流れる電流値を検出する電流検出手段と、
該電流検出手段が検出した電流値が所定の値を越えた場
合に電流制限検出信号をオンする比較手段と、上位装置
から発せられる電圧指令と一定の周期でオンオフを繰り
返す基準信号に同期する三角波とを比較して前記第1の
半導体スイッチング素子および前記第2のスイッチング
素子をそれぞれオンオフしてPWM制御を行い前記電流
制限検出信号がオンとなった場合に前記第1の半導体ス
イッチング素子をすべてオンかすべてオフかのいずれか
一方の状態とし、すべての前記第2の半導体スイッチン
グ素子を前記第1の半導体スイッチング素子とは逆の状
態とするPWM制御手段とをさらに備えるインバータ装
置において、前記PWM制御手段は、前記電流制限を行
おうとする場合、前記基準信号の1周期を等分割する2
つの期間のうちの前記第1の半導体スイッチング素子が
オンで始まる期間では前記第1の半導体スイッチング素
子をオフするとともに前記第2の半導体スイッチング素
子をオンし、前記基準信号の1周期を等分割する2つの
期間のうちの前記第1のスイッチング素子がオフで始ま
る期間では前記第1のスイッチング素子をオンするとと
もに前記第2の半導体スイッチング素子をオフすること
を特徴とする。
【0018】本発明のインバータ装置では、電流制限を
行うタイミングが基準信号の1周期の前半であるか後半
であるかにより、オンする半導体スイッチング素子を第
1の半導体スイッチング素子とするか第2の半導体スイ
ッチング素子とするかを切換えることによって、本来P
WM制御によってその期間内で行われる半導体スイッチ
ング素子のスイッチング動作のオンオフの向きと同じ向
きに半導体スイッチング素子のスイッチング動作を行う
ことができるため、余分なスイッチングを行うことな
く、電流制限を行うことができる。
【0019】また、電流制限を行うタイミングが基準信
号の1周期の前半であるか後半であるかにより、オンす
る半導体スイッチング素子を第1の半導体スイッチング
素子とするか第2の半導体スイッチング素子とするかを
切換えることによって、電流制限を行うタイミングに応
じて還流電流が流れる半導体スイッチング素子が変わる
ため、還流電流による負荷が一部の半導体スイッチング
素子に集中することなく電流制限を行うことができる。
【0020】
【発明の実施の形態】次に、本発明の一実施形態のイン
バータ装置について図面を参照して詳細に説明する。全
図において、同一の符号がつけられている構成要素は、
すべて同一のものを示す。
【0021】本実施形態のインバータ装置では、正弦波
PWM制御器の構成および動作が図4に示す従来のイン
バータ装置の正弦波PWM制御器22の構成および動作
と異なる。図1は、本実施形態のインバータ装置におけ
る正弦波PWM制御器の構成を示す等価回路図である。
図1では、説明を簡略するためにIGBT1およびIG
BT4を制御する部分だけが図示されている。その他の
IGBT2およびIGBT5、IGBT3およびIGB
T6を制御するための回路構成は、図1と全く同様の回
路構成となっているため、それらについては説明を省略
する。図1に示すように、本実施形態のインバータ装置
における正弦波PWM制御器は、PWM波形生成回路2
4と、選択回路25と、リセットセット(以降 RS)
フリップフロップ回路26と、微分器27と、ゲイン2
8とから構成される。
【0022】PWM波形生成回路24は、上位装置(不
図示)から発せられる電圧指令とキャリア信号Fcに同
期した三角波とを比較して、IGBT1およびIGBT
4のゲートに入力されるゲート信号U、/Uを生成して
出力する。
【0023】微分器27は、キャリア信号Fcを入力と
する。微分器27の出力は、キャリア信号Fcがオフか
らオンまたはオンからオフに切り替わる毎にオンとな
る。
【0024】RSフリップフロップ回路26は、電流制
限検出信号CLA1をセット端子Sに入力し、微分器2
7の出力をリセット端子Rに入力する。したがって、R
Sフリップフロップ回路26の出力端子Qから出力され
る出力信号は、電流制限検出信号CLA1が入力される
度にオンとなり、キャリア信号Fcが切り替わる度にオ
フとなる。
【0025】選択回路25は、入力端子A0、B0、A
1、B1、SELを備え、出力端子Y0、Y1を備え
る。入力端子A0、A1には、PWM波形生成回路24
から出力されたゲート信号U、/Uがそれぞれ入力され
る。入力端子B0には、キャリア信号Fcが入力され、
入力端子B1には、キャリア信号Fcを反転した信号が
入力される。入力端子SELには、RSフリップフロッ
プ回路26の出力が入力される。選択回路25は、入力
端子SELから入力した信号がオフの場合、入力端子A
0、A1から入力した信号をそのまま出力端子Y0、Y
1に出力する。また、選択回路25は、入力端子SEL
から入力した信号がオンの場合、入力端子B0、B1か
ら入力した信号を出力端子Y0、Y1に出力する。出力
端子Y0、Y1からの出力は、オンディレイ回路28を
介してゲートドライブ回路23へに出力される。
【0026】本実施形態のインバータ装置では、上述の
ような選択回路25を備えることによって、還流モード
による電流制限を行う場合に、キャリア信号Fcの周期
の前半と後半で正極側と負極側のゲート信号の動作を切
換えることができる。
【0027】次に、本実施形態のインバータ装置の動作
について図2を参照して説明する。図2は、本実施形態
のインバータ装置の電流制限を行う場合の動作を示すタ
イミングチャートである。図2のタイムチャートは、上
から順にキャリア信号FC、IGBT1へ入力されるゲ
ート信号U、IGBT4へ入力されるゲート信号/U、
IGBT2へ入力されるゲート信号V、IGBT5へ入
力されるゲート信号/V、IGBT3へ入力されるゲー
ト信号W、IGBT6へ入力されるゲート信号/W、電
流制限検出信号CLA1の変動の様子を示している。
【0028】図2に示すように、キャリア信号Fcは一
定の周期でオンオフを繰り返しており、デユーティ比は
50%である。時刻t1において電流制限信号CLA1
がオンとなったときに、時刻t1はキャリア周期の前半
期にあたるので、正極側のIGBT1〜3へ入力される
信号U、V、Wはオフされ、負極側のIGBT4〜6へ
入力される信号/U、/V、/Wはオンされる。この電
流制限は、時間aほど続けられ、キャリア信号Fcの周
期の後半では電流制限は解除され、インバータ装置は通
常のPWM制御の状態に復帰する。
【0029】それに対し、時刻t2において電流制限信
号CLA1がオンとなったときに、時刻t2はキャリア
周期の後半期にあたるので、正極側のIGBT1〜3へ
入力される信号U〜Wはオンされ、負極側のIGBT4
〜6へ入力される信号/U〜/Wはオフされる。この電
流制限は時間aほど続けられ、キャリア信号Fcの次の
周期では電流制限は解除され、インバータ装置は通常の
PWM制御の状態に復帰する。
【0030】本実施形態のインバータ装置では、正極側
のIGBTのゲート信号U〜Wがオンで始まる前半部で
は、正極側のIGBTのゲート信号U〜Wがオフされ、
負極側のIGBTのゲート信号/U〜/Wがオンされ
る。さらに、正極側のIGBTのゲート信号U〜Wがオ
フで始まる後半部では、正極側のIGBTのゲート信号
U〜Wがオンされ、負極側のIGBTのゲート信号/U
〜/Wがオフされる。したがって、電流制限を行う場合
と行わない場合でIGBT1〜6をスイッチングする回
数は同じになる。
【0031】上述のように、本実施形態のインバータ装
置では、図1に示すような正弦波PWM制御器を備え、
還流モードによる電流制限を行う場合に、電流制限を行
うタイミングがキャリア信号Fcの1周期の前半である
か後半であるかにより、オンするIGBTをIGBT1
〜3とするかIGBT4〜6とするかを切換えることに
よって、本来PWM制御によってその期間内で行われる
IGBT1〜6のスイッチング動作のオンオフの向きと
同じ向きにIGBT1〜6のスイッチング動作を行うこ
とができるため、余分なスイッチングを行うことなく電
流制限を行うことができる。
【0032】また、電流制限を行うタイミングがキャリ
ア信号Fcの1周期の前半であるか後半であるかによ
り、オンするIGBTをIGBT1〜3とするかIGB
T4〜6とするかを切換えることによって、電流制限を
行うタイミングに応じて還流電流が流れるIGBTが変
わるため、還流電流による負荷が一部のIGBTに集中
することなく電流制限を行うことができる。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のインバー
タ装置では、還流モードによる電流制限を行う場合に、
電流制限を行うタイミングがキャリア周期の前半である
か後半であるかにより、オンする半導体スイッチング素
子を正極側とするか負極側とするかを切換えることによ
って、本来PWM制御によってその期間内で行われる半
導体スイッチング素子のスイッチング動作のオンオフの
向きと同じ向きに半導体スイッチング素子のスイッチン
グ動作を行うことができるため、余分なスイッチングを
行うことなく電流制限を行うことができる。
【0034】また、電流制限を行うタイミングがキャリ
ア周期の前半であるか後半であるかにより、オンする半
導体スイッチング素子を正極側とするか負極側とするか
を切換えることによって、電流制限を行うタイミングに
応じて還流電流が流れるIGBTが変わるため、還流電
流による負荷が一部の半導体スイッチング素子に集中す
ることなく電流制限を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のインバータ装置における
正弦波PWM制御器の構成を示す等価回路図である。
【図2】本発明の一実施形態のインバータ装置の動作を
示すタイミングチャートである。
【図3】従来のインバータ装置のインバータ部の構成を
示す等価回路図である。
【図4】従来のインバータ装置の全体の構成を示す等価
回路図である。
【図5】従来のインバータ装置の動作を示すタイミング
チャートである。
【符号の説明】
1、2、3、4、5、6 IGBT 7、8、9、10、11、12 ダイオード 14 コンバータ 15 コンデンサ 16 変流器 17 誘導モータ 18 電流検出演算器 19、21 比較器 22 正弦波PWM制御器 23 ゲートドライブ回路 24 PWM波形生成回路 25 選択回路 26 RSフリップフロップ回路 27 微分器 28 オンディレイ回路 Fc キャリア信号 U、V、W、/U、/V、/W ゲート信号 CLA1 電流制限検出信号 OC 過電流検出信号 RH 可変抵抗器 R1、R3 固定抵抗器

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流を直流に変換するコンバータと、該
    コンバータの正極側にコレクタが接続された第1の半導
    体スイッチング素子とカソードが該第1の半導体スイッ
    チング素子のコレクタに接続されアノードが前記第1の
    半導体スイッチング素子のエミッタに接続された第1の
    ダイオードと前記コンバータの負極側にエミッタが接続
    された第2の半導体スイッチング素子とカソードが該第
    2の半導体スイッチング素子のコレクタに接続されアノ
    ードが前記第2の半導体スイッチング素子のエミッタに
    接続された第2のダイオードと前記第1の半導体スイッ
    チング素子のエミッタおよび該第2の半導体スイッチン
    グ素子のコレクタをモータの各相の入力端子に接続する
    出力端子とをモータの各相毎に備えるインバータ部と、 前記モータに流れる電流値を検出する電流検出手段と、 該電流検出手段が検出した電流値が所定の値を越えた場
    合に電流制限検出信号をオンする比較手段と、 上位装置から発せられる電圧指令と一定の周期でオンオ
    フを繰り返す基準信号に同期する三角波とを比較して前
    記第1の半導体スイッチング素子および前記第2のスイ
    ッチング素子をそれぞれオンオフしてPWM制御を行い
    前記電流制限検出信号がオンとなった場合に前記第1の
    半導体スイッチング素子をすべてオンかすべてオフかの
    いずれか一方の状態とし、すべての前記第2の半導体ス
    イッチング素子を前記第1の半導体スイッチング素子と
    は逆の状態とするPWM制御手段とを備えるインバータ
    装置において、 前記PWM制御手段は、前記電流制限を行おうとする場
    合、前記基準信号の1周期を等分割する2つの期間のう
    ちの前記第1の半導体スイッチング素子がオンで始まる
    期間では前記第1の半導体スイッチング素子をオフする
    とともに前記第2の半導体スイッチング素子をオンし、
    前記基準信号の1周期を等分割する2つの期間のうちの
    前記第1のスイッチング素子がオフで始まる期間では前
    記第1のスイッチング素子をオンするとともに前記第2
    の半導体スイッチング素子をオフすることを特徴とする
    インバータ装置。
  2. 【請求項2】 前記PWM制御手段は、前記PWM制御
    を行って前記第1の半導体スイッチング素子および前記
    第2の半導体スイッチング素子のゲートに入力するゲー
    ト信号を出力するPWM波形生成手段と、 前記基準信号を微分する微分器と、 前記電流制限検出信号と該微分器からの出力信号を入力
    とするリセットセットフリップフロップ回路と、 前記ゲート信号と前記基準信号と該リセットセットフリ
    ップフロップ回路からの出力信号とを入力とし該セット
    リセットフリップフロップ回路からの出力がオンとなっ
    た場合前記第1のスイッチング素子へ出力する信号を前
    記ゲート信号から前記基準信号に切り替えるとともに前
    記第2のスイッチング素子へ出力する信号を前記ゲート
    信号から前記基準信号を反転した信号に切り替える選択
    回路とを備える請求項1に記載のインバータ装置。
  3. 【請求項3】 交流を直流に変換するコンバータと、該
    コンバータの正極側にコレクタが接続された第1の半導
    体スイッチング素子とカソードが該第1の半導体スイッ
    チング素子のコレクタに接続されアノードが前記第1の
    半導体スイッチング素子のエミッタに接続された第1の
    ダイオードと前記コンバータの負極側にエミッタが接続
    された第2の半導体スイッチング素子とカソードが該第
    2の半導体スイッチング素子のコレクタに接続されアノ
    ードが前記第2の半導体スイッチング素子のエミッタに
    接続された第2のダイオードと前記第1の半導体スイッ
    チング素子のエミッタおよび該第2の半導体スイッチン
    グ素子のコレクタをモータの各相の入力端子に接続する
    出力端子とを該モータの各相毎に備えるインバータ部
    と、モータに流れる電流を検出する電流検出手段と、該
    電流検出手段が検出した電流値が所定の値を越えた場合
    に電流制限検出信号をオンする比較手段と、上位装置か
    らもたらされる電圧指令と一定の周期でオンオフを繰り
    返す基準信号に同期する三角波とを比較して前記第1の
    半導体スイッチング素子および前記第2のスイッチング
    素子をそれぞれオンオフしてPWM制御を行い前記電流
    制限検出信号がオンとなった場合に前記第1の半導体ス
    イッチング素子をすべてオンかオフかのいずれか一方の
    状態とし、前記第2の半導体スイッチング素子を前記第
    1の半導体スイッチング素子とは逆の状態とするPWM
    制御手段とをさらに備えるインバータ装置においてモー
    タに流れる電流を制限するインバータ装置の電流制限方
    法であって、 電流制限を行おうとする場合、前記基準信号の1周期を
    等分割する2つの期間のうちの前記第1の半導体スイッ
    チング素子がオンで始まる期間では前記第1の半導体ス
    イッチング素子をオフするとともに前記第2の半導体ス
    イッチング素子をオンし、 前記基準信号の1周期を等分割する2つの期間のうちの
    前記第1のスイッチング素子がオフで始まる期間では前
    記第1のスイッチング素子をオンするとともに前記第2
    の半導体スイッチング素子をオフするインバータ装置の
    電流制限方法。
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