JP4375008B2 - 車両用負圧倍力装置のエゼクタ、およびその製造方法 - Google Patents

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本発明は、車両のブレーキマスタシリンダ等を倍力作動するのに用いられる負圧倍力装置のエゼクタ、およびその製造方法に関する。
種々のタイプのエゼクタが従来知られており、例えば特許文献1に記載のエゼクタが知られていた。特許文献1に記載のエゼクタは、空気入口と空気出口を有する本体を有している。そして本体には、空気入口側に減圧室が形成されており、その減圧室と空気出口との間にはディフューザが形成されている。そして空気入口からディフューザに向けて空気を噴出するノズルが、減圧室に差込まれている。また本体には、ノズルによる空気の噴出によって生じた負圧を減圧室から取出す負圧取出孔も形成されている。
特公昭63−39470号公報
しかしエゼクタは、本体とノズルを別体状に有していた。そのため部品点数が多く、複雑な構造になっていた。そして本体にノズルを組付ける作業も必要であって製造方法が煩雑になっていた。
そこで本発明は、エゼクタの部品点数を少なくする、あるいはエゼクタの製造方法を簡易にすることを課題とする。
前記課題を解決するために本発明は、各請求項に記載の通りの構成を備える発明であることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によると、本体を成形するための成形型内に、負圧取出孔を形成するための負圧取出孔用突部とバイパス孔を形成するためのバイパス孔用突部とを有し、円筒部の外周面とディフューザとを貫通する負圧取出孔、負圧取出孔よりも空気出口側において円筒部の外周面とディフューザとを貫通するバイパス孔および円筒部の外周面から外方に延出する集合連通室を成形するための負圧取出孔用(第1)のスライド型を設置する。そして負圧取出孔用突部に設けられた貫通孔に、ディフューザを成形するためのディフューザ用(第2)のスライド型を貫通させ、そのディフューザ用(第2)のスライド型の先端とノズルを成形するためのノズル用(第3)のスライド型の先端とを突き合わせる。そしてその状態において成形型内に成形材料を射出することで本体を成形する。
すなわち本体は、成形型に複数のスライド型を設置することで成形される。そして一のスライド型は、ノズル用のスライド型であり、他の一のスライド型は、ディフューザ用のスライド型である。そのため本体は、ノズルとディフューザとを一体に有した状態で成形される。かくしてエゼクタは、部品点数が少ない構成になっている。そして簡易な製造方法によって製造され得る構成になっている。
またディフューザ用のスライド型は、他のスライド型である負圧取出孔用のスライド型の貫通孔に貫通された状態で成形型内に設置される。したがってディフューザ用のスライド型は、成形型内において安定良く位置決めされる。そのためディフューザ用のスライド型の先端は、ノズル用のスライド型の先端に対して確実に突き合わされる。そしてノズルとディフューザが、確実に連続一体状に成形される。そしてその成形は、負圧取出孔用のスライド型の貫通孔を利用して行うために容易かつ確実に行われ得る。
また請求項に記載の発明によると、本体は、負圧取出孔の他にディフューザの一部と連通するバイパス孔を有し、かつ負圧取出孔とバイパス孔とに連通される集合連通室とを有し、本体の成形の際に、バイパス孔と集合連通室とを成形する。そして集合連通室を区画する隔壁部を有するシート部材を集合連通室に対して溶着させ、これによって集合連通室を隔壁部によってバイパス孔と連通するバイパス室と、負圧取出孔と連通する負圧取出室とに区画する。
すなわち本体は、集合連通室を有しており、その集合連通室にシート部材が溶着される。そして集合連通室がシート部材の隔壁部によって区画される。
したがって集合連通室は、溶着された隔壁部によって区画されるために、容易に区画されると同時に確実に区画され得る。
請求項に記載の発明によると、空気入口は、略円筒状に形成された円筒部の一端部に形成され、空気出口は、その円筒部の他端部に形成されている。ノズルは、空気入口から先細り状に延出し、ディフューザは、ノズルの先端から連続一体状に空気出口に向けて末広がり状に延出するとともに、ノズルとディフューザが、どちらも円筒部の軸中心において略円孔状に延出する構成である。そして負圧取出孔は、円筒部の外周面とディフューザとを貫通する孔状に形成されている。
すなわち本体は、一端部に空気入口を有し、他端部に空気出口を有する円筒部を有している。そして円筒部の軸中心には、ノズルとディフューザが略円孔状に連続一体状に延出している。
したがってエゼクタは、ノズルとディフューザを一体に有する本体によって部品点数が少ない構成になっている。そのためエゼクタは、部品点数が少ない構成になっている。そして簡易な製造方法によって製造され得る構成になっている。
しかもノズルとディフューザは、どちらも円筒部の軸中心を延出する略円孔状の構成になっている。そのためエゼクタは、容易な構成になっている。
また請求項2に記載の発明によると、本体は、円筒部の外周面とディフューザとを貫通するバイパス孔を負圧取出孔よりも空気出口側において有し、かつ集合連通室を有している。集合連通室は、三つの室に隔てられており、その内の一室がバイパス孔と連通するバイパス室であり、他の一室が負圧取出孔と連通する負圧取出室である。そして他の一室が、バイパス室および負圧取出室のそれぞれの室と逆止弁(バイパス室用逆止弁、負圧取出室用逆止弁)を介して連通される倍力連通室である。そして倍力連通室は、負圧倍力装置の負圧室と配管接続される倍力連通口と連通されている。バイパス室用逆止弁は、バイパス室と倍力連通室との間に設けられ、バイパス室内の圧力が倍力連通室内の圧力よりも大きいときはバイパス室と倍力連通室の連通を遮断し、バイパス室内の圧力が倍力連通室内の圧力よりも小さいときは連通を許容する。負圧取出室用逆止弁は、負圧取出室と倍力連通室との間に設けられ、負圧取出室内の圧力が倍力連通室内の圧力よりも大きいときは負圧取出室と倍力連通室の連通を遮断し、負圧取出室内の圧力が倍力連通室内の圧力よりも小さいときは連通を許容する。

すなわち本体は、集合連通室を有している。集合連通室は、バイパス室と負圧取出室と倍力連通室の少なくとも三つの室に隔てられている。そしてバイパス室と倍力連通室との間と、負圧取出室と倍力連通室との間には、逆止弁が設けられている。そして倍力連通室は、倍力連通口を介して負圧倍力装置の負圧室と連通され得る構成になっている。
したがって負圧倍力装置の負圧室は、二つの流路から負圧にされる。そしてその構成は、集合連通路を隔てるという容易な構成になっている。
請求項に記載の発明によると、バイパス室と負圧取出室の少なくも一方の室内には、円筒部の外周面から逆止弁の前面に突出し、逆止弁が倍力連通室側からバイパス室に向けて、または倍力連通室側から負圧取出室に向けて移動しすぎることを規制する移動規制部が設けられている。
したがって逆止弁が移動しすぎることで、逆止弁が倍力連通室側から脱落してしまうことが防止されている。

本発明によると、エゼクタの部品点数が少なくなる。そしてエゼクタの製造方法が簡易になる。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1を図1〜10にしたがって説明する。
車両用のブレーキシステム10は、図1に示すようにブレーキペダル16と負圧倍力装置15とエゼクタ1を有している。
エゼクタ1は、空気入口20と空気出口21と倍力連通口46を有している。空気入口20は、配管を介してエアクリーナ13と配管接続されている。空気出口21は、配管を介してエンジン11の吸気管12に配管接続されている。そして倍力連通口46は、配管を介して負圧倍力装置15に配管接続されている。
吸気管12は、エンジン本体とエアクリーナ13の間にスロットル14を有している。そしてスロットル14の下流側が空気出口21と配管接続されている。
負圧倍力装置15は、ブレーキペダル16の踏力を増大する装置であって、シェル内にダイヤフラムによって区画された負圧室15aを有している。そして負圧室15aと倍力連通口46とが配管接続されている。したがって負圧室15aは、エゼクタ1を介して吸気管12と配管接続されている。
エゼクタ1は、図2,3に示すように本体1aとシート部材4を有している。本体1aは、円筒部2と集合連通室3とを一体に備えている。
円筒部2は、円筒状であって一端部に空気入口20を有しており、他端部に空気出口21を有している。そして円筒部2は、図4に示すように空気入口20側にノズル22を有し、空気出口21側にディフューザ23を有している。
ノズル22は、空気入口20から空気出口21に向けて先細り状に延出している。そしてディフューザ23は、ノズル22の先端から連続一体状に空気出口21に向けて末広がり状に延出している。そしてノズル22とディフューザ23は、どちらも円筒部2の軸中心において略円孔状に延出している。
また本体1aは、図4に示すように負圧取出孔25とバイパス孔26を有している。
負圧取出孔25とバイパス孔26は、どちらも円筒部2を貫通している。したがって負圧取出孔25とバイパス孔26は、円筒部2の外周面とディフューザ23とを連通させている。
負圧取出孔25は、ディフューザ23の先端寄り位置、すなわちノズル22の先端寄り位置に設けられている。一方、バイパス孔26は、負圧取出孔25よりも空気出口21側に設けられており、例えばディフューザ23の約中心位置に設けられている。
また本体1aは、ディフューザ23の先端寄り位置において減圧室24を有している。減圧室24は、ディフューザ23の先端寄り一部の径を大きくした構成になっている。そして減圧室24の構成壁面の一部から負圧取出孔25が延出している。
集合連通室3は、図2に示すように円筒部2の外周面から外方に円筒状に延出している。そして集合連通室3は、円管壁部30と上蓋部31とを有している。
円管壁部30は、図3に示すように円筒部2に対して略直交方向に延出しており、円筒部2の径よりも大きい径を有している。そして円管壁部30の下側先端面には、内周縁に沿って溝34が形成されている。
上蓋部31は、図2に示すように円盤状であって円管壁部30の上端部を塞いだ構成になっている。そして上蓋部31は、円筒部2の外周面と一体に形成されている。そして負圧取出孔25とバイパス孔26が、図4に示すように上蓋部31を厚み方向に貫通している。そして上蓋部31の下側面には、下方に突出する二つの移動規制部32が形成されている。
また本体1aは、図6に示すように二つの隔壁部33を有している。
隔壁部33は、略直角三角形状の薄板状であって、円管壁部30と上蓋部31の間に形成されている。そして隔壁部33は、上蓋部31から円管壁部30の内壁面に沿って延出し、幅が徐々に狭くなっている。
また隔壁部33は、傾斜端縁面33bを有し、その傾斜端縁面33bの中央には、溝33aが形成されている。そして溝33aは、傾斜端縁面33bの延出方向に沿って延出している。
また上蓋部31にも溝31aが形成されている。そして溝31aと溝33aとが連続して延出した構成になっている。
シート部材4は、図3に示すように管部40とフランジ41とを一体に有している。
管部40は、フランジ41よりも下側が円筒状に形成されており、フランジ41よりも上側が断面四角形の角筒状に形成されている。そして管部40は、図4に示すように上側先端に底部を有し、下側先端に開口部を有している。そして管部40は、軸中心に円孔45を有しており、円孔45は、有底筒状に形成されている。
管部40は、フランジ41より上側部分が集合連通室3に差込まれている。そして管部40が集合連通室3の中央一部を区画している。そしてフランジ41よりも上側部分の円孔45によって倍力連通室3cが形成されている。
また管部40は、フランジ41よりも下側部分が集合連通室3から下方に延出する構成になっている。そしてフランジ41よりも下側部分の円孔45によって倍力連通口46が形成されている。
またフランジ41よりも上側部分の管部40には、二つの逆止弁50が取付けられている。
逆止弁50は、図4に示すように円盤状の弁部50bと、弁部50bから突出する脚部50aを備えている。そして脚部50aの先端にはゴム製の抜止部52が取付けられている。
また管部40には、管部40を径方向に貫通する複数の取付孔43と連通孔44とが形成されている。そして取付孔43には、抜止部52を弾性変形させながら脚部50aが差込まれている。そして抜止部52が弾性戻りすることで脚部50aが取付孔43に対して抜け止めされている。また逆止弁50は、脚部50aと取付孔43との協働によってスライド可能に管部40に取付けられている。
そして逆止弁50が管部40に対してスライドすることで、連通孔44が弁部50bによって開閉される。
フランジ41は、図3に示すように管部40の外周面に一体に設けられている。そしてフランジ41は、図4に示すように集合連通室3の溝34に内設されている。これにより集合連通室3の下側開口部の一部がフランジ41によって覆い塞がれる。
シート部材4は、図6に示すように二つの隔壁部47を有している。
隔壁部47は、略直角三角形状の薄板状であって、フランジ41の上側面から管部40の外壁面に沿って延出し、幅が徐々に狭くなっている。
そして隔壁部47は、傾斜端縁面47bを有し、その傾斜端縁面47bの中央に溶着部47aを有している。そして溶着部47aは、傾斜端縁面47bの延出方向に沿って延出している。
また管部40の上側先端面にも溶着部42が形成されている。そして溶着部47aと溶着部42は、連続して延出した構成になっている。
したがってシート部材4を本体1aに組付ける場合は、溶着部47aを溝33aに沿って案内させながら、シート部材4を本体1aの集合連通室3に差込むことができる。そして一対の溶着部47aを溝33a内に設置し、溶着部42を溝31aに設置する。したがって隔壁部33と隔壁部47の間の全周が溶着部42,47aと溝31a,33aによって囲われる。
そして溶着部42,47aをシート部材4に対して振動溶着させる。これにより隔壁部33と隔壁部47間の隙間が埋められる。
次に、本体1aを射出成形するための型について説明する。
本体1aを射出成形するための型は、図7に示すように成形型60と、複数のスライド型61〜63を有している。
成形型60は、キャビティ60aを有しており、キャビティ60a内に複数のスライド型61〜63が設置される。
スライド型61は、ディフューザ23を成形するためのディフューザ成形用のスライド型である。スライド型62は、ノズル22を成形するためのノズル成形用のスライド型である。そしてスライド型63は、負圧取出孔25を成形するための負圧取出孔用突部63aと、バイパス孔26を成形するためのバイパス孔用突部63bを有している。したがってスライド型63は、負圧取出孔25を成形するための負圧取出孔用のスライド型でもあり、バイパス孔26を成形するためのバイパス孔用のスライド型でもある。
ディフューザ成形用のスライド型61は、略円柱状であって末広がり状の構成である。そしてノズル成形用のスライド型62は、略円柱状であって、先細り状の構成であり、先端部は、ディフューザ成形用のスライド型61の先端部とほぼ同じ径を有している。
負圧取出孔用突部63aとバイパス孔用突部63bは、図9に示すように略長方板状に突出している。そして負圧取出孔用突部63aの先端近傍には、貫通孔63a1が形成されている。一方、バイパス孔用突部63bの先端部には、円弧状の凹部63b1が形成されている。
次に、成形型60とスライド型61〜63を利用して本体1aを射出成形する方法について説明する。
先ず、図8に示すように成形型60のキャビティ60a内にスライド型61〜63を設置する。そしてこの際には、スライド型63の貫通孔63a1にスライド型61の先端部を貫通させ、スライド型61の外周面に凹部63b1を当接させる。そしてスライド型61の先端部とスライド型62の先端部とを突き合せる。
次に、図7,8などには記載していないが、一対の成形型(60)を型合わせして、成形型60内のキャビティ60a内に成形材料を射出する。そして成形材料を冷却させ、その後、型開きをする。
以上のようにして本体1aが射出成形される。そしてシート部材4も本体1aと同様にして射出成形によって成形する。
なお本体1aとシート部材4の成形材料は、熱可塑性樹脂である。そして好ましくは結晶性の熱可塑性樹脂(例えばポリアセタール、アセタール樹脂)である。さらに好ましくは、ホルムアルデヒドの三量体であるトリオキサンにエチレンオキサイドなどを結合して作られたコポリマーのPOM(ポリオキシメチレン)である。
そして本体1aとシート部材4は、振動溶着させる観点から同じ成形材料で成形することが好ましい。
次に、エゼクタ1の組付け方法を図10にしたがって説明する。
先ず、射出成形によって成形した本体1aとシート部材4とを準備する(ステップS1)。そしてシート部材4に一対の逆止弁50を取付ける(図4参照、ステップS2)。次に、シート部材4と本体1aとを振動溶着(例えば、超音波振動による溶着)によって溶着させる(図5参照、ステップS3)。
なお振動方向は、シート部材4を本体1aの集合連通室3へ差込む方向と同じ方向である。そして溶着する部分は、図6に示すようにシート部材4の溶着部42,47aと、フンランジ41の外周端面である。
そして溶着部42,47aは、図6に示すように差込み方向に延出した構成になっている。したがって溶着部42,47aは、振動によって溶融しやすく、シート部材4と本体1aとを確実に溶着し得る。
またフランジ41は、溝34に設置されている。そのためフランジ41は、振動によってその外周端面が溝34の構成壁面に対して差込み方向に振動しやすい。かくしてフランジ41の外周端面と溝34の構成壁面とが確実に溶着し得る。
また集合連通室3は、図4,5に示すように隔壁部33,47と管部40によって三つの室に隔てられている。したがって集合連通室3は、バイパス室3aと負圧取出室3bと倍力連通室3cとの三つの室に隔てられている。
バイパス室3aは、隔壁部33,47と円管壁部30と上蓋部31とフランジ41とによって区画されている。そしてバイパス室3aは、バイパス孔26を介してディフューザ23に連通されている。
負圧取出室3bは、隔壁部33,47と円管壁部30と上蓋部31とフランジ41によって区画されている。そして負圧取出室3bは、負圧取出孔25を介してディフューザ23および減圧室24に連通されている。
倍力連通室3cは、管部40の筒壁面によって区画されており、バイパス室3aと負圧取出室3bとの間に形成されている。そして倍力連通室3cは、一の逆止弁50を介してバイパス室3aに連通されている。そして他の逆止弁50を介して負圧取出室3bに連通されている。また倍力連通室3cには、倍力連通口46が連通されている。
またバイパス室3aと負圧取出室3bの各室内には、移動規制部32が設けられている。そして移動規制部32は、上蓋部31(円筒部2の外周面)から逆止弁50の前面まで突出している。
次に、エゼクタ1の動作について説明する。
エンジン11を作動させることで吸気管12内の圧力が下がる(図1参照)。これによりエゼクタ1の空気出口21側から吸気管12に向けて空気が流れる。
そして図4に示すディフューザ23内の圧力が下がり、バイパス孔26を介してバイパス室3a内の圧力が下がる。そしてバイパス室3a側の逆止弁50が開き、倍力連通室3c、倍力連通口46の圧力が下がる。そして図1に示すように倍力連通口46に配管接続された配管を介して負圧倍力装置15の負圧室15aの圧力が下がる。
またエゼクタ1は、図4に示すようにディフューザ23内の圧力が下がることで、ノズル22側から空気が吸込まれる。そしてその空気は、図1に示すように空気出口21に配管接続された配管とエアクリーナ13とを介して大気中から吸込まれる。そしてノズル22によって空気が噴出され、これによってディフューザ23の先端側の圧力が吸気管(12)内の圧力よりも低くなる。特に減圧室24近傍の圧力が低くなる。
そして負圧取出孔25を介して負圧取出室3bの圧力が下がり、負圧取出室3b側の逆止弁50が開く、これにより倍力連通室3c、倍力連通口46の圧力が下がる。そして図1に示すように倍力連通口46に配管接続された配管を介して負圧倍力装置15の負圧室15aの圧力が下がる。
以上のようにしてエゼクタ1が構成されている。
すなわち本体1aは、図7〜9に示すように成形型60に複数のスライド型61〜63を設置することで成形される。そしてスライド型62は、ノズル用のスライド型であり、スライド型61は、ディフューザ用のスライド型である。そのため本体1aは、図4に示すようにノズル22とディフューザ23とを一体に有した状態で成形される。かくしてエゼクタ1は、部品点数が少ない構成になっている。そして簡易な製造方法によって製造され得る構成になっている。
またスライド型61は、図8,9に示すようにスライド型63の貫通孔63a1に貫通された状態で成形型60内に設置される。したがってスライド型61は、成形型60内において安定良く位置決めされる。そのためスライド型61の先端は、スライド型62の先端に対して確実に突き合わされる。そしてノズル22とディフューザ23は、確実に連続一体状になる(図4参照)。そしてその成形は、スライド型63の貫通孔63a1を利用して行うために容易かつ確実に行われ得る。
また本体1aは、図5に示すように集合連通室3を有しており、集合連通室3にシート部材4が振動溶着される。そして集合連通室3がシート部材4の隔壁部47によって区画される。
したがって集合連通室3は、振動溶着された隔壁部47によって区画されるために、容易に区画されると同時に確実に区画され得る。
また本体1aは、図4に示すように一端部に空気入口20を有し、他端部に空気出口21を有する円筒部2を有している。そして円筒部2の軸中心には、ノズル22とディフューザ23が略円孔状に連続一体状に延出している。
したがってエゼクタ1は、ノズル22とディフューザ23を一体に有する本体1aによって部品点数が少ない構成になっている。そのためエゼクタ1は、部品点数が少ない構成になっている。そして簡易な製造方法によって製造され得る構成になっている。
しかもノズル22とディフューザ23は、どちらも円筒部2の軸中心を延出する略円孔状の構成になっている。そのためエゼクタ1は、容易な構成になっている。
また集合連通室3は、バイパス室3aと負圧取出室3bと倍力連通室3cの少なくとも三つの室に隔てられている。そしてバイパス室3aと倍力連通室3cとの間と、負圧取出室3bと倍力連通室3cとの間には、逆止弁50が設けられている。そして倍力連通室3cは、倍力連通口46を介して負圧倍力装置15の負圧室15aと連通され得る構成になっている(図1参照)。
したがって負圧倍力装置15の負圧室15aは、二つの流路から負圧にされる。そしてその構成は、図4に示すように集合連通室3を隔てるという容易な構成になっている。
またエゼクタ1は、バイパス室3aを通る流路と、負圧取出室3bを通る流路とを有している。そのためエゼクタ1は、負圧倍力装置15の負圧室15aを応答良く負圧にし得る。
またバイパス室3aと負圧取出室3bの少なくも一方の室内には、円筒部2の外周面から逆止弁50の前面に突出し、逆止弁50が倍力連通室3c側からバイパス室3aに向けて、または倍力連通室3c側から負圧取出室3bに向けて移動しすぎることを規制する移動規制部32が設けられている。
したがって逆止弁50が移動しすぎることで、逆止弁50が倍力連通室3c側から脱落してしまうことが防止されている。
(実施の形態2)
実施の形態2を図11,12にしたがって説明する。
実施の形態2は、実施の形態1とほぼ同様に形成されている。しかし実施の形態2は、図6に示す溶着部42,47aを有さず、その代わりに図12に示すシーリング部材70,71を有している点が実施の形態1と異なっている。以下、実施の形態1と異なる点を中心に実施の形態2について説明する。
シーリング部材70,71は、ゴムを素材として成形されている。そしてシーリング部材70は、リング状に構成されている。そしてフランジ41の外周縁面には、溝41aが形成されている。そして溝41aにシーリング部材70が設置されている。
一方、シーリング部材71は、線状に形成されている。そして隔壁部47の傾斜端縁面または隔壁部33の傾斜端縁面には、溝が形成されている。そしてその溝に沿ってシーリング部材71が設置されている。
そしてシーリング部材71によって隔壁部47と隔壁部33との間、及び管部40の先端と上蓋部31との間が密封されている。
(他の実施の形態)
本発明は、実施の形態1,2に限定されず、以下の形態であってもよい。
(1)すなわち実施の形態1では、図6に示すようにシート部材4側に溶着部42,47aが設けられており、本体1a側に溝31a,33aが設けられていた。しかしシート部材側に溝が設けられ、本体側に溶着部が設けられる形態であってもよい。
(2)また実施の形態1,2では、負圧取出孔とバイパス孔とが一つのスライド型63によって成形されていた(図7参照)。しかし負圧取出孔とバイパス孔とが別々のスライド型によって成形される形態であってもよい。
(3)また実施の形態1,2では、シート部材4と本体1aとが振動溶着によって溶着されていた。しかしながらシート部材4と本体1aとがレーザ溶着(溶着部をレーザーで溶かして溶着)、熱風溶着(溶着部を熱風で溶かして溶着)、熱板溶着(溶着部を熱した板で溶かしてから溶着)などの溶着方法で溶着する形態であってもよい。
ブレーキシステムの概略図である。 実施の形態1に係るエゼクタの上方斜視図である。 実施の形態1に係る本体とシート部材の組付前の下方斜視図である。 図2のA−A線断面矢視図である。 図2のB−B線断面矢視図である。 本体とシート部材の組付前の図5に相当する断面図である。 本体の成形型とスライド型の上面図である。 本体の成形型とスライド型の上面図である。 スライド型の一部拡大斜視図である。 組付工程図である。 実施の形態2に係る図4に相当するエゼクタの断面である。 実施の形態2に係る図5に相当するエゼクタの断面である。
符号の説明
1…エゼクタ
1a…本体
2…円筒部
3…集合連通室
3a…バイパス室
3b…負圧取出室
3c…倍力連通室
4…シート部材
12…吸気管
13…エアクリーナ
14…スロットル
15…負圧倍力装置
15a…負圧室
20…空気入口
21…空気出口
22…ノズル
23…ディフューザ
24…減圧室
25…負圧取出孔
26…バイパス孔
30…円管壁部
31…上蓋部
32…移動規制部
33,47…隔壁部
34…凹部
40…管部
41…フランジ
42,47a…溶着部
45…円孔
46…倍力連通口
50…逆止弁
60…成形型
61…スライド型(ディフューザ用のスライド型)
62…スライド型(ノズル用のスライド型)
63…スライド型(負圧取出孔用のスライド型、バイパス孔用のスライド型)
63a1…貫通孔

Claims (3)

  1. 略円筒状に形成された円筒部の一端部に形成される空気入口と前記円筒部の他端部に形成される空気出口を有する本体が、前記空気入口側に形成されるノズルと、前記空気出口側に形成されるディフューザと、前記ノズルによる空気の噴出によって生じた負圧を取出す負圧取出孔と、前記ディフューザの一部と連通するバイパス孔と、該パイパス孔と前記負圧取出孔とに連通される集合連通室とを一体的に有してなる車両用負圧倍力装置のエゼクタの製造方法であって、
    前記本体を成形するための成形型内に、前記負圧取出孔を形成するための負圧取出孔用突部と前記バイパス孔を形成するためのバイパス孔用突部とを有し、前記円筒部の外周面と前記ディフューザとを貫通する前記負圧取出孔、前記負圧取出孔よりも前記空気出口側において前記円筒部の外周面と前記ディフューザとを貫通する前記バイパス孔および前記円筒部の外周面から外方に延出する前記集合連通室を成形するための第1のスライド型と、前記ディフューザを成形するための第2のスライド型と、前記ノズルを成形するための第3のスライド型とを設置し、その際、前記負圧取出孔用突部に設けられた貫通孔に前記第2のスライド型を貫通させ、前記第2のスライド型の先端と第3のスライド型の先端とを突き合わせ、その状態において前記成形型内に成形材料を射出することで前記本体を成形し、
    前記集合連通室を区画する隔壁部を有するシート部材を前記集合連通室に対して溶着させ、前記集合連通室を前記隔壁部によって前記バイパス孔と連通するバイパス室と、前記負圧取出孔と連通する負圧取出室とに区画することを特徴とする車両用負圧倍力装置のエゼクタの製造方法。
  2. 略円筒状に形成された円筒部の一端部に形成される空気入口と、前記円筒部の他端部に形成される空気出口と、前記空気入口側に形成されるノズルと、前記空気出口側に形成されるディフューザと、前記ノズルによる空気の噴出によって生じた負圧を取出す負圧取出孔とを一体に有する本体を備えてなる車両用負圧倍力装置のエゼクタであって、
    前記本体は、前記空気入口から先細り状かつ前記円筒部の軸中心において略円孔状に延出する前記ノズルと、前記ノズルの先端から連続一体状に前記空気出口に向けて末広がり状かつ前記円筒部の軸中心において略円孔状に延出する前記ディフューザと、前記円筒部の外周面と前記ディフューザとを貫通する孔状に形成される前記負圧取出孔と、該負圧取出孔よりも前記空気出口側において前記円筒部の外周面と前記ディフューザとを貫通するバイパス孔と、
    該バイパス孔と連通するバイパス室、前記負圧取出孔と連通する負圧取出室負圧倍力装置の負圧室と配管接続される倍力連通室の三つの室に隔てられる集合連通室と
    前記バイパス室と前記倍力連通室との間に設けられ、前記バイパス室内の圧力が前記倍力連通室内の圧力よりも大きいときは前記バイパス室と前記倍力連通室の連通を遮断し、前記バイパス室内の圧力が前記倍力連通室内の圧力よりも小さいときは連通を許容するバイパス室用逆止弁と、
    前記負圧取出室と前記倍力連通室との間に設けられ、前記負圧取出室内の圧力が前記倍力連通室内の圧力よりも大きいときは前記負圧取出室と前記倍力連通室の連通を遮断し、前記負圧取出室内の圧力が前記倍力連通室内の圧力よりも小さいときは連通を許容する負圧取出室用逆止弁とを有することを特徴とする車両用負圧倍力装置のエゼクタ。
  3. 請求項2に記載の車両用負圧倍力装置のエゼクタであって、
    バイパス室と負圧取出室の少なくも一方の室内には、円筒部の外周面から逆止弁の前面に向けて突出し、前記逆止弁が倍力連通室側から前記バイパス室に向けて、または前記倍力連通室側から前記負圧取出室に向けて移動しすぎることを規制する移動規制部が設けられていることを特徴とする車両用負圧倍力装置のエゼクタ。
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