JP4374974B2 - 微量液体操作方法を用いたタンパク質の結晶化方法 - Google Patents
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Description
また、本発明はこの方法を用いたタンパク質の結晶化方法に関する。
こうした各種装置において、サンプルなどの液体を定量的に秤取・操作を行なうための手法が各種提案されている。
また、使用する液体の量を減らすために、インクジェット(非特許文献1)あるいはエレクトロスプレー(特許文献1)など、液体を分注する試みが知られている。
さらに、微量の液体を定量的に秤取し、且つ、デッドボリュームを小さくする技術として、特許文献2、非特許文献2、及び非特許文献3において、マイクロチップを用い微量な液体を秤取する技術が報告されている。この技術は微量の液体を定量的に秤取でき、かつデッドボリュームを非常に小さくすることができるという画期的な長所を有するものである。
また、マイクロチップを用いてサンプルを秤取する場合には、取り扱うサンプルなどの液体の体積が極めて小さいために、液体を定量的に秤取することが難しく、そのための各種複雑な構成が必要となり、その構成を扱うための操作が煩雑になるという課題があった。
さらに、特許文献2、非特許文献2、又は非特許文献3に記載の技術は、実際に液体を操作する際には微妙な作業に熟練を要するために再現性を確保することが難しく、また、操作の確認のために通常は液体の挙動を顕微鏡等でモニタする等の操作を要するという課題を有していた。
即ち、本発明の目的は、微量な液体を定量的に再現性よく操作することができる微量液体操作方法、及び同方法を用いたタンパク質の結晶化方法、並びに、微量液体操作装置を提供することである。
(a)タンパク質溶液及び沈殿剤溶液を導入するための液体導入用開口部を有する第1の流路と、上記第1の流路とは別に設けられた第2の流路と、上記の第1の流路及び第2の流路のそれぞれに開口して上記の第1の流路及び第2の流路を連結する第3の流路とを有するチップと、上記のチップにおける液体導入用開口部に接続された圧力制御器とを有する流路構造を用意する工程。
(b)上記第1の流路に上記のタンパク質溶液及び沈殿剤溶液の一方を導入し、上記圧力制御器を用いて上記第1の流路内の圧力を制御して上記第3の流路が上記第1の流路に開口する連結開口部を介して上記第3の流路に上記タンパク質溶液及び沈殿剤溶液の一方を導入し、上記第1の流路内の圧力と上記の第2の流路内の圧力との差に基づいて制御した第1導入圧力を上記圧力制御器から上記のタンパク質溶液及び沈殿剤溶液の一方に与えて、上記第1の流路に残存する上記タンパク質溶液及び沈殿剤溶液の一方を上記連結開口部と接触しない位置まで移動させ、上記第1導入圧力より高く且つ上記第1の流路内の圧力と第2の流路内の圧力との差に基づいて制御された第1流出圧力を加えることにより、上記第3の流路内の上記タンパク質溶液及び沈殿剤溶液の一方を上記第2の流路に流出させる工程。
(c)上記第1の流路にタンパク質溶液及び沈殿剤溶液の他方を導入し、上記圧力制御器を用いて上記第1の流路内の圧力を制御して上記連結開口部を介して上記第3の流路に上記タンパク質溶液及び沈殿剤溶液の他方を導入し、上記第1の流路内の圧力と上記の第2の流路内の圧力との差に基づいて制御した第2導入圧力を上記圧力制御器から上記のタンパク質溶液及び沈殿剤溶液の他方に与えて、上記第1の流路に残存する上記タンパク質溶液及び沈殿剤溶液の他方を上記連結開口部と接触しない位置まで移動させ、上記第2導入圧力より高く且つ上記第1の流路内の圧力と第2の流路内の圧力との差に基づいて制御された第2流出圧力を加えることにより、上記第3の流路内の上記タンパク質溶液及び沈殿剤溶液の他方を上記第2の流路に流出させ、上記工程(b)で流出させた上記タンパク質溶液及び沈殿剤溶液の一方と上記第2の流路中で接触・合一させる工程。
(d)上記工程(c)で接触・合一させたタンパク質及び沈殿剤溶液中からタンパク質結晶を析出させる工程。
これにより、定量的に再現性よくタンパク質の結晶化を行なうことができる。
また、本発明のタンパク質の結晶化方法によれば、タンパク質の結晶化を定量的に再現性よく行なうことができる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に制限されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変形して実施することができる。
図1〜図4(d)は、本発明の一実施形態としての微量液体操作装置及び微量液体操作方法の概要を説明する図で、図1は本実施形態の微量液体操作装置の概要を示す斜視図、図2は本実施形態の微量液体操作装置の流路構造を説明する平面図、図3(a)〜(c)及び図4(a)〜(d)は本実施形態の微量液体操作方法を説明する図である。また、図13は本実施形態に用いる圧力制御器の構成を説明する図、図14は圧力制御器から供給される圧力のタイムチャートである。
本実施形態の微量液体操作装置は、マイクロチップ1と、圧力制御器2とを備えている。
マイクロチップ1は基板3に蓋4が設置された構成となっていて、基板3には第1の流路として流路A、第2の流路として流路B、及び、第3の流路として流路Cがそれぞれ形成されている。なお図1において蓋4は破線で示し、この蓋4を透視して説明する。流路A及び流路Bは、図中左右に延在して形成されており、流路Cは流路A及び流路Bそれぞれの中間部を連結する流路として形成されている。
ここで、圧力制御式ポンプユニット21は、図13に示すように、蓄圧用のアキュムレータ201と、アキュムレータ201に圧縮空気を供給するポンプ202とを備えている。また、アキュムレータ201に連結されたチューブ22がノズル23に接続されている。また、アキュムレータ201の出口部には、アキュムレータ201からノズル23への圧力の供給を制御する開閉バルブ203が配設されている。さらに、アキュムレータ201には、アキュムレータ201内の空気を放出してアキュムレータ201内の圧力を低下させる開放バルブ204が配設されている。
また、このコントローラ205がポンプ202を稼動させることによりアキュムレータ201内の圧力は高まり、コントローラ205が開放バルブ204を開放することによりアキュムレータ201内の圧力が低下する。したがって、コントローラ205がポンプ202及び開放バルブ204の動作を制御することによりアキュムレータ201内の圧力が調整され、開閉バルブ203が開放されることによって前記の調整された圧力がノズル23から供給されるのである。
なお、アキュムレータ201及びポンプ202から、調圧可能な圧力発生源200が構成されている。また、コントローラ205は、後述する導入圧力の制御を行なう第1制御部206と、流出圧力の制御を行なう第2制御部207とを備えている。
また、試料液体としてはその目的に応じ、任意の液体を用いることができる。
図2に示すように、流路Cは、流路Aと流路Bとの間を橋渡しするように形成されている。また、流路Cは、流路Cの流れ方向に垂直な面で切った断面積が異なる2つの部分から構成されていて、流路A側には断面積が大きい流路CCを有し、流路B側には断面積が小さい流路ccを有している。以下流路A、流路B、及び流路Cの説明において、特に断らずに「断面積」と言う場合、その流路の主流方向に垂直な面でその流路を切った断面積のことを指すものとする。例えば、流路Aの断面積といった場合には、流路Aを、流路Aの流れ方向に垂直な面で流路Aを切った断面積の事を指す。
さらに、流路CCと流路ccとの境界部分c3は、流路Cの断面積が不連続となるように形成されている。
したがって、流路Cは流路CCと、流路CCの流路B側端面に形成された流路CCより小さい断面積を有する流路ccとを有して形成され、流路CCと流路ccとの境界部分c3、即ち、流路CCの流路B側端面部分において、その断面積が不連続に変化する流路として形成されている。
また、流路Cは、試料液体に対して毛管力を有する程度に小さい断面積を有する流路として形成されている。
本実施形態の微量液体操作装置は以上のように構成されているので、使用時には、以下のようにして操作を行なう。
本実施形態の微量液体操作装置を使用する場合、操作する対象である試料液体に対して働く流路Cの毛管力、即ち、流路Cの流路壁が発揮する毛管力により、その使用方法が異なる。以下、毛管力が毛管引力である場合と、毛管力が毛管斥力である場合とに分けて説明する。
使用時には、まず、開口4Aupから流路Aに試料液体を導入する。ここでは、試料液体を流路Aに導入する際には、図14に示すように、圧力制御式ポンプユニット21のコントローラ205によって流路A内の試料液体の圧力を一定の導入圧力に制御しながら導入を行なう。ここで、圧力制御式ポンプユニット21から供給される導入圧力の大きさをP1で示す。ただし、流路Aへの試料液体の導入の方法は任意であり、例えば圧力制御式ポンプユニット21とは別に分注装置を用いてもよく、シリンジなどを用いて人の手で導入しても良い。
なお、圧力制御式ポンプユニット21が供給する導入圧力は、コントローラ205内の第1制御部206によって制御されるようになっている。
具体的には、流路Cに試料液体が導入された場合に、流路A内の圧力と流路B内の圧力との差が、流路ccが試料流体を保持しようとする毛管引力よりも小さくなるように、導入圧力の大きさP1を設定する。流路Cに試料液体を導入する前にあっては、上記流路A内の圧力のなかでも特に開口4Aupにおける圧力と、流路B内の圧力(例えば、開口4Bup又は開口4Bdownでの圧力)との差が上記の範囲に収まるようP1を設定すればよい。
使用時には、まず、開口4Aupから流路Aに試料液体を導入する。ここでは、試料液体100を流路Aに導入する際には、流路Cの毛管力が毛管引力であった場合(以下適宜、「毛管引力の場合」という)と同様、図14に示すように、圧力制御式ポンプユニット21のコントローラ205の第1制御部206によって流路A内の試料液体100の圧力をを一定の導入圧力に制御しながら導入を行なう。ここで、圧力制御式ポンプユニット21から供給される導入圧力の大きさをP2で示す。毛管引力の場合と同様、流路Aへの試料液体の導入の方法は任意であり、例えば圧力制御器2とは別に分注装置を用いてもよく、シリンジなどを用いて人の手で導入しても良い。
なお、毛管引力の場合と同様、圧力制御式ポンプユニット21が供給する導入圧力は、コントローラ205内の第1制御部206によって制御されるようになっている。
具体的には、流路Cに試料液体100が導入された場合に、流路A内の圧力と流路B内の圧力との差が、流路ccが試料流体の進入を妨げようとする毛管斥力よりも小さくなるように、導入圧力の大きさP2を設定する。また、試料流体100を移動させて流路Aから取り除く場合に、流路C内の試料液体100が流路A,Bに流出しないように導入圧力の大きさP2を設定する。流路Cに試料液体を導入する前にあっては、上記流路A内の圧力のなかでも特に開口4Aupにおける圧力と、流路B内の圧力(例えば、開口4Bup又は開口4Bdownでの圧力)との差が上記の範囲に収まるようP2を設定すればよい。
また逆に、仮に圧力制御式ポンプユニット21から試料液体100に対して与えられる導入圧力が小さすぎると、試料液体100は流路Cの毛管斥力に抗して開口部c1から流路C内に進入することができず、図4(c)に示すように、流路Aには試料液体100が導入されるが、流路Cには試料液体100が導入されない(あるいは、流路Cの一部分にのみ試料液体100が導入される)ことになる。
これらを避けるためため、圧力制御式ポンプユニット21から試料液体100に与える導入圧力を、流路A内の圧力と流路B内の圧力との差に基づいて制御し、試料液体100が流路CCには進入できるが流路ccには進入しない程度の適当な強さに制御することが重要になる。
この際、導入圧力の大きさP1は流路A内の圧力と流路B内の圧力との差に基づいて制御されているので、流路C内の試料液体100は流路A,Bに流出することはない。
秤取した試料液体100はその後、任意に取り扱うことができるが、例えば、圧力制御式ポンプユニット21から流路Cに試料液体100を導入したときよりも高い圧力を加えることで、流路Bに流出させるようにしてもよい。以下、この際の操作について説明する。
即ち、図14に示すように、流路Cが毛管引力を有する場合には、圧力制御式ポンプユニット21のコントローラ205が、流路Aの圧力と流路Bとの圧力に基づいて、流出圧力の大きさP3を導入圧力の大きさP1よりも大きい圧力に設定し、その流出圧力を流路Aに供給する。流出圧力の大きさP3は、流路C内の試料液体100を流路Bに流出させることができる圧力であればよく、つまり、流路A内の圧力と流路B内の圧力の差が、流路C内の試料液体を流路Bに流出させることができるだけ大きければよい。
流路Bに試料流体100が流出し終えた時には、圧力制御式ポンプユニット21からの流出圧力の供給を停止する。これにより、流路Bに、流路Cの容量に応じて秤量した試料液体100を再現性良く確実に取り出すことができる。
流路Bに試料流体100が流出し終えた時には、圧力制御式ポンプユニット21からの流出圧力の供給を停止する。これにより、流路Cが毛管引力を有する場合と同様、流路Bに、流路Cの容量に応じて秤量した試料液体100を再現性良く確実に取り出すことができる。なお、流出圧力の大きさP3及びP4については、条件によっては異なる場合もあり、同じになる場合もある。
また、試料液体100の挙動をモニタするための顕微鏡などが不要であるため、装置全体の省スペース化と低コスト化とを実現することができる。
以上、本発明の一実施形態としての微量液体操作装置及び微量液体操作方法について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、適宜変形して実施することができる。
具体的には、図5(a)に示す構成では、1本の流路Aの一側に流路Bが形成され、また、流路Aと流路Bとを連結する流路Cが形成されている。一方、流路Aの他側には流路B′が形成され、また、流路Aと流路B′とを連結する流路C′が形成されている。なお、図5(a)に示す流路B,B′は上記実施形態で説明した流路Bと同様の構成となっており、また、図5(a)に示す流路C,C′は上記実施形態で説明した流路Cと同様の構成となっているので、それぞれ各構成の詳細な説明は省略する。
この図5(a)に示す構成によると、流路A,B,Cからなる系と、流路A,B′,C′からなる系とが互いに流路Aを共有する。したがって、例えば流路Aを共有する2つの系のそれぞれにおいて同一の種類の試料液体100を複数回定量的に秤取すると、当該2つの系でそれぞれ秤取した異なる種類の試料液体100とそれぞれの系の流路Bで合一、合一による希釈、合一による反応、合一後の反応による分析等を行なうことができる。
この図5(b)に示す構成によると、流路A,B,Cからなる系と、流路A′,B,C′からなる系とが、互いに流路Bを共有する。したがって、例えば流路Bを共有する2つの系のそれぞれにおいて異なる種類の試料液体100を定量的に秤取すると、当該2つの系で共有する流路Bにおいて、複数の種類の試料液体100の合一、合一による希釈、合一による反応、合一後の反応による分析等を行なうことができる。
しかし、流路Dが形成されている場合には、流路C内の気体は流路Dを通じてマイクロチップ1の外部に排出される。つまり、流路Dが気体の逃げ道として機能するので、流路Bになんらかの液体101が充填されていた場合でも、試料液体100は流路C内の気体に妨害されること無く、流路C内に期待したとおりに充填される。したがって、図8(a)に示したような構成によれば、電気泳動やクロマトグラフィーなどに用いられる各種の分析装置や反応装置において、微量のサンプルや反応試薬の導入を定量的に行なうための実際的な手法を提供することができる。
なお、流路Dは図中横向き以外にも任意の位置及び向きに形成することができる。
上述した実施形態では、流路Cの流路壁の性質を均一なものとし、流路Cを通じて毛管引力及び毛管斥力のいずれかを有するものとして説明したが、流路Cの流路壁は、部分的に別の性質を有してもよい。その場合、流路Aに開口する流路Cの開口部c1に関しては、この部分が毛管引力を有する場合は自発的に試料液体100が導入され、毛管斥力を有する場合には試料液体100の流路Cへの導入には適当な圧力を必要とする。
一方、流路Aおよび流路Cが毛細管力の働きにくい(濡れにくい)流路壁を有する場合は、流路Aの端面より試料液体100に適当な圧力を付与することによって、流路Cに試料液体100を導入することができる{図3(a)または図4(a)参照}。
この際には、導入圧力が制御されているため、流路C内の液体100は、通常、流路A内に戻って入り込むようなことはない{図3(c)または図4(d)参照}。
流路Aに流出圧力が加えられることで、その流出圧力が流路C内の試料液体100に働き、試料液体100は流路Bに流出する。
上述した微量液体の操作においては、大気中への開口4Aup,4Adown,4Bup,4Bdownの存在や微小流路A,B,Cの圧力損失等から、試料液体100を操作する場合の圧力制御が重要である。
さらに、開口4Adown、開口4Bup、及び開口4Bdownそれぞれにおける圧力の関係は、開口4Adownの圧力が開口4Bup及び開口4Bdownの圧力以上であることが好ましい。即ち、開口4Aupの圧力が開口4Adownの圧力よりも高圧で、開口4Adownの圧力が開口4Bup及び開口4Bdownの圧力と同じ圧力か高圧かであることが好ましいのである。
上記の圧力条件とすることにより、試料液体100の挙動を安定させることができ、操作性を向上させることができる。
続いて、図9(a)〜(g)を用いて流路構造について説明するが、図9(a)〜(g)では、図1〜図8(b)で用いた符号と同じ符号を付した部分は、同様のものを示す。
前述したように、上記の微量液体操作方法に適した流路は、図9(a)に示すように、3本の流路A、流路B、及び流路Cに関して、流路Aと流路Bとの間に流路Aの側から流路Bに向かって流路Cが橋渡しをするような構造である。好ましくは、流路Cが流路Aとの開口部c1の断面積よりも断面積が小さい流路ccを有する(図2参照)。原理的には、流路Cが断面積が小さい流路ccを備えなくても、流路Cの流路Bへの開口部c2において流路C側の断面積が流路B側の断面積よりも小さければ、試料液体100の表面張力によって、試料液体100は開口部c2で停止する圧力条件を有する。しかし、実際にはこの圧力条件で再現性よく種々の液体を操作するのは困難であるため、流路Cは断面積が小さい流路ccを備えていることが望ましい。
さらに、図9(f)で示すように、エアベントbbをチップ1の基板3に形成し、流路Bの通常部分及びチャンバBBを蓋4側に形成することもできるし、あるいは図9(g)に示すように、流路Bの通常部分、チャンバBB、及びエアベントbbをすべて蓋4側に形成することもできる。もちろん、すべて基板3側に形成することも可能である。
また、流路Bが秤取された試料液体100の接触・合一・反応場として用いられる場合、流路Cが2つ以上接続され、流路Cより流出された試料液体100が接触できるような配置で設計してもよい。
上記チップ1は、例えば物質の分離、分析、生化学反応、化学反応、タンパク質結晶化などに用いられるものである。このチップ1は、用途上、使い捨てあるいは制限された回数のみの使用で交換されることが好ましいが、恒久的に使用してもかまわない。この場合、分注器あるいは測定器などの機器と一体の微量液体操作装置として構成されることも考えられるが、その場合も、流路構造を含む部分の部材はチップ1という。なお、試料液体操作装置を、チップ1の取り外し可能に形成しても良いことはいうまでもない。
かくして作製されるチップ1の一辺の長さ、形状、厚みに制限は無く、例えば一辺5mm〜50cmの任意の値に設定することができる。
また、基板3は2枚に限定されるものではなく、必要に応じて任意の複数枚を積層してチップ1を作成することもできる。
前述したような微量液体操作方法を実施する微量液体操作装置は、流路A,B,C内に導入された試料液体100を、圧力を制御することで再現性よく操作するものであるから、少なくとも圧力を制御して液体/気体を操作する圧力制御器2を備えなくてはならない。また、流路A,B,C内の試料液体100を操作する前段階の機構として、試料液体100を流路Aに導入する機構、及び、ポンプと流路Aとを接続する機構を備えていることが望ましい。
すなわち、圧力制御器2としては、例えばコントローラと液体の圧力の制御が可能な圧力発生源とを有するもの(圧力制御式ポンプユニット)を使用することができ、その具体例としては、シリンジポンプ、プランジャーポンプ、ペリスタポンプ等を用いたものが挙げられる。
上記のポンプとしては、例えば、背圧を測定して流体の流量を随時変化させるものと、あらかじめ流路A,B,Cに与える圧力を、同形状の流路A,B,Cで、同種類の流体を用いて測定しておくことで、圧力制御を行なうものとが存在する。
また、例えば、駆動原理を気体の圧力に拠るポンプを用いることも可能である。この気体の圧力に拠るポンプは、塗装などに多く用いられ、圧縮した気体を上流方向で接触させることにより、液体を一定した圧力で送液することができるものである。
いずれのポンプを用いても微量液体の操作を行なうことは可能であるが、液体を圧力で操作するという原理上は、圧縮した気体を用いる方法が望ましいと考えられる。
上記の微量液体操作装置は幅広い範囲の作業時間に対応することが可能であるが、試料液体100の蒸発等による影響を小さくするためには、圧力を印加し始めてから秤取が完了するまでの時間は、通常1秒以上30分以下であることが望ましい。
秤取終了後に圧力を印加し始めてから流出が完了するまでの時間は、10分以下であることが望ましい。
以下に本発明の使用方法の一例としてタンパク質結晶化の方法を記載するが、本発明の使用方法は以下の記載に限定されるものではない。
圧力を制御しながら微量な試料液体100の操作を行ない、タンパク質溶液と沈殿剤溶液とを微少量秤取して、タンパク質の結晶化を行なうためには、以下の工程を行なう。
結晶析出の確認手段は、それ自体既知の適当な検出手段、例えば目視、顕微鏡観察などにより行なえばよい。また、析出したタンパク質結晶は、それ自体既知の適当な方法、例えば適当な液体を導入して流出させる等して、採取することもできる。
封止を行なうためには、例えば、タンパク質溶液と沈殿剤溶液とを流路B内で接触・合一させた後、上記の通り、蒸気圧の低く封止に適した液体(例えばパラフィンなど)を流路Aに導入すればよい。封止のための液体は、通常は、接触・合一させた液体と接触してもよく、あるいは気相を隔てて配置され、外気との開放部の間に存在して接触・合一させた液体の蒸発あるいは凝縮を防いでもよい。また、より封止効果を高めるためには、流路Bの開放部(開口4Bup,開口4Bdown)も封止することが望ましい。また、流路Bがチャンバー構造BBを有する場合、チャンバーBB近傍までを封止液体で満たすことがより望ましい。また、封止のための液体は、圧力を制御して導入することで、流路B等に過剰に導入されるのを防ぐことでき望ましいが、理論的あるいは経験的に、圧力制御を行なう必要がないことが明らかな際はこの限りでない。
本実施例に用いられたマイクロチップは,以下に示す製造プロセスによって作製されたものである。
まず、その製造プロセスに先だって、フォトリソグラフィーのマスクとして利用するために、マイクロチップにおける上側の基板と下側の基板とが有する流路のレイアウトのパターンを、それぞれ別々に、高解像度(例えば4064dpi)で透明フィルムに印刷した。
次にネガティブフォトレジストSU−8をスピン塗布し(100μmの流路を作製する場合にはSU−8 50を用い2000rpmで10秒、10μmの流路を作製する場合にはSU−8を用い2000rpmで10秒)、その後オーブンで90℃で30分間保持した。
こうして作製されたマスターは、上側の基板及び下側の基板のマイクロチャネルの鋳型となる凸型構造を有するものである。
次に、PDMSのプレポリマーとキュアリング試薬(キュアリング試薬としては、例えば「Sylgard 184:Dow Corning Co.、MI」を用いることができる。)を10:1の重量比で混合し、充分に撹拌した後、マスターを設置するためにアクリルを用いて作製した枠の中に注ぎ、90℃で30分間保持してキュアリングを行なった。
本実施例で用いたPDMS製のチップは,2つの流路構造が向かい合った構造となっており、一方の秤取構造は共通の流路Aから、他方の流路構造はそれぞれ分離している流路Aから成り、チャンバー構造である流路Bを共有している。すなわち、図10(a)に全体の構造を示すように、円形なチップの内側には共通の流路A(A0)に30本の流路C(C0)が接続されており、それぞれ流路B(B12,B34,・・・)のチャンバー構造(b1,b2,・・・)へと接続されている。なお、図10(a)ではチップに形成された流路のうちの一部を示すが、実際にはこのチップには破線の矢印Xで示す順に並んで、以下に説明するのと同様な流路A,B,Cが形成されている。この流路Bのチャンバー構造には、それぞれ独立した30個の流路A(A1,A2,・・・)が、30個の流路C(C1,C2,・・・)を介して接続されている。なお、流路Bのチャンバー構造は、隣り合う2つのチャンバーがエアベントを介して空間的に繋がっているため、本チップは、片側が封管の流路Bを30個備えているとも、あるいはチャンバーをそれぞれ2つずつ有する流路Bを15個備えているとも言える。
マイクロチップの円盤構造の内径側に存在し、共通の液体、すなわちタンパク質を秤取するための流路Aおよび流路Cが、図10(b)の流路A0及び流路C0に相当する。また、流路Bは、図10(b)の流路B12に相当する。流路B12は、狭隘部(エアベント)bbを有し、流路Cより流出した液体はエアベントを超えて流下方向に達することなくチャンバー部b1に留まるように設計されている。個別の沈殿剤を秤取するための流路Aおよび流路Cは、それぞれ流路A1、流路C1に相当する。
次に、沈殿剤溶液導入ステップとして、沈殿剤溶液を開口a011より導入し、流路C1で秤取した後に過剰な沈殿剤溶液を開口a012より排出させる。秤取時より高い適切な圧力を付加することで、流路C1に秤取された沈殿剤溶液は流路B12のチャンバー構造b1へと流出し、先にタンパク質溶液導入ステップでチャンバ構造b1へと導入されていたタンパク質溶液と接触・合一する。流出や合一の際には、チャンバー構造b1内の液体は流路B12のエアベントbbを超えることなくチャンバー構造b1に留まる。
最後に、結晶化ステップとして、チャンバー構造b1内でタンパク質を結晶化させる。
また,本実施例では図11に模式的に示した圧力制御器2を用いる。圧力制御器2は、圧力制御式ポンプユニット21と、チップに接続され、液体を保持し液ごとに交換可能なノズル23と、それらを接続するチューブ22とよりなる。圧力制御式ポンプユニット23は、その内部に調圧可能な圧力発生源200としてアキュムレータ201とポンプ202とを備えており、また、圧力発生源200の圧力を制御するコントローラ205を備えている。なお、コントローラ205には第1制御部と第2制御部とが設けられている。また、以下の記述における圧力は、周囲の圧力に加えた圧力である。(例えば1気圧の時に「10kPaを掛けた」場合、1013hPa+10kPa=111.3kPaを意味する。)
操作として,以下のことを行った。
<タンパク質溶液導入ステップ>
まず、上流方向に圧縮された空気を有する、圧力制御可能な圧力制御器2のノズル23部分に、20mg/mLに調整したグルコースイソメラーゼ水溶液(タンパク質溶液;Hampton Research 社 HR7−102)を2μL導入し、流路A0の開口a001に接続した。
続いて、圧力制御器2から、コントローラ205の第1制御部により制御された15kPaの第1導入圧力を印加し、グルコースイソメラーゼ水溶液を30箇所の流路C0それぞれに導入し、各流路C0でグルコースイソメラーゼ水溶液の秤取を行なった。グルコースイソメラーゼ水溶液は、PDMS製の流路とは毛管斥力の関係にあるため、30箇所すべての流路構造において図4(d)のような秤取の様子を示した。また、15kPaの第1導入圧力を印加しつづけることで、余剰のグルコースイソメラーゼ水溶液は流路Aの開口a002より排出された。
(沈殿剤溶液P01)
圧力制御器2のノズル23部分に、沈殿剤溶液として、0.1M濃度のTrisバッファ(pH 8.5)中に、PEG(ポリエチレングリコール) 4000が30%、Li2SO4が0.2Mの濃度で溶解している沈殿剤溶液P01(Hampton Research 社 Crystal Screen HT中に含まれる)を1μL導入し、外側の流路A1の開口a011に接続した。
次に、圧力制御器2から、コントローラ205の第2制御部により制御された70kPaの第2流出を印加して、流路C1内の沈殿剤溶液P01を流路B12のチャンバ構造b1へ流出させた。圧力の印加に伴い、流路C1内の沈殿剤溶液P01はチャンバ構造b1内に流出した後、上記タンパク質溶液導入ステップでチャンバ構造b1内に導入されたグルコースイソメラーゼ溶液と接触・合一した。合一したグルコースイソメラーゼ溶液と沈殿剤溶液P01とは、流路B内のチャンバー構造内b1に留まった(図12(c)参照)。
沈殿剤溶液として、0.1M濃度のHepesバッファ(pH 7.5)中にNa Citrateを濃度が1.4Mとなるように調整した溶液(沈殿剤溶液P02)を用い、沈殿剤溶液P02を導入する第1の流路として流路A2を用い、グルコースイソメラーゼ溶液と沈殿剤溶液P02とを接触・合一させる場としてチャンバ構造b2を用い、沈殿剤溶液導入時の第2導入圧力を3kPaとし、沈殿剤流出時の第2流出圧力を70kPaとした他は、沈殿剤溶液P01の場合と同様にして、沈殿剤溶液P02をチャンバ構造b2内に導入し、グルコースイソメラーゼ溶液と沈殿剤溶液P02とをチャンバ構造b2内で接触・合一させた。
沈殿剤溶液として、0.1M濃度のCitrateバッファ(pH 5.6)に,iso−Propanolが20重量%,PEG 4000が20重量%となるように調整した溶液(沈殿剤溶液P03)を用い、沈殿剤溶液P03を導入する第1の流路として流路A3を用い、グルコースイソメラーゼ溶液と沈殿剤溶液P03とを接触・合一させる場としてチャンバ構造b3を用い、沈殿剤溶液導入時の第2導入圧力を5kPaとし、沈殿剤流出時の第2流出圧力を70kPaとした他は、沈殿剤溶液P01の場合と同様にして、沈殿剤溶液P03をチャンバ構造b3内に導入し、グルコースイソメラーゼ溶液と沈殿剤溶液P03とをチャンバ構造b3内で接触・合一させた。
沈殿剤溶液として、0.1Mの濃度のMesバッファ(pH 6.5)中に,PEG MME 5000が30重量%,(NH4)2SO4が0.2Mとなるように調整した溶液(沈殿剤溶液P04)を用い、沈殿剤溶液P04を導入する第1の流路として流路A4を用い、グルコースイソメラーゼ溶液と沈殿剤溶液P04とを接触・合一させる場としてチャンバ構造b4を用い、沈殿剤溶液導入時の第2導入圧力を3kPaとし、沈殿剤流出時の第2流出圧力を50kPaとした他は、沈殿剤溶液P01の場合と同様にして、沈殿剤溶液P04をチャンバ構造b4内に導入し、グルコースイソメラーゼ溶液と沈殿剤溶液P04とをチャンバ構造b4内で接触・合一させた。
沈殿剤溶液として、0.1MのTrisバッファ(pH 8.5)中に,PEG 4000が30重量%,Li2SO4が0.2Mとなるように調整した溶液(沈殿剤溶液P05)を用い、沈殿剤溶液P05を導入する第1の流路として流路A5を用い、グルコースイソメラーゼ溶液と沈殿剤溶液P05とを接触・合一させる場としてチャンバ構造b5を用い、沈殿剤溶液導入時の第2導入圧力を3kPaとし、沈殿剤流出時の第2流出圧力を70kPaとした他は、沈殿剤溶液P01の場合と同様にして、沈殿剤溶液P05をチャンバ構造b5内に導入し、グルコースイソメラーゼ溶液と沈殿剤溶液P05とをチャンバ構造b5内で接触・合一させた。
圧力制御器2のノズル23をチップから外した後、外気との接触を断ち封止するために、開口a011,a021,a031,a041,a051から流路A1,A2,A3,A4,A5に不揮発性のパラフィンを導入した。また、流路B12,B34,B56にも流路B12の開口b001から不揮発性のパラフィンを導入した。流路B12,B34,B56においては、パラフィンはPDMS製の流路B12,B34,B56に対して毛管引力を有するため、図5(b)に示すように、流路B12,B34,B56のチャンバ構造b1,b2,b3,b4,b5のエアベントbbには導入されたが、チャンバ構造b1,b2,b3,b4,b5には進入しなかった。その結果、流路B12及びエアベントbbはパラフィンによって閉鎖された(図12(d)参照)。
このチップを、4℃に静置し、3日後に実体顕微鏡で観察した。
その結果、チャンバ構造b1,b2,b3,b4,b5内にてグルコースイソメラーゼ溶液と沈殿剤溶液P01,P02,P03,P04,P05とがそれぞれ合一した液体中に結晶が観察された。
また、上記チップの別のチャンバ構造b6〜b30を用いて同様の操作を複数回繰り返したが、いずれの操作においても、タンパク質溶液及び沈殿剤溶液のチャンバ構造への流出について同じ結果が得られ、本方法が再現性に優れていることが確認された。
2 圧力制御器
3 基板
4 蓋
4Aup (液体導入用開口)
4Adown,4Bup,4Bdown 開口
21 圧力制御式ポンプユニット
22 チューブ
23 ノズル
100 試料液体
100a,100b (試料液体100の)端面
101 その他の液体
200 圧力発生源
201 アキュムレータ
202 ポンプ
203 開閉バルブ
204 開放バルブ
205 コントローラ
206 第1制御部
207 第2制御部
208 可変オリフィス
A,A′ 流路(第1の流路)
aa 壁面
B,B′ 流路(第2の流路)
bb エアベント
BB チャンバ構造
C,C′ 流路(第3の流路)
cc,cc′,cc′′ (流路Cを構成する、小さい断面積を有する)流路
CC,CC′,CC′′ (流路Cを構成する、流路ccよりも大きい断面積を有する)流路
c1,c1′,c1′′ 開口部(連結開口部)
c2,c2′,c2′′ 開口部
c3,c3′,c3′′ (流路CCと流路ccとの)境界部分
D 流路
Claims (1)
- 以下の工程を含むことを特徴とする、微量液体操作方法を用いたタンパク質の結晶化方法。
(a)タンパク質溶液及び沈殿剤溶液を導入するための液体導入用開口部を有する第1の流路と、上記第1の流路とは別に設けられた第2の流路と、上記の第1の流路及び第2の流路のそれぞれに開口して上記の第1の流路及び第2の流路を連結する第3の流路とを有するチップと、上記のチップにおける液体導入用開口部に接続された圧力制御器とを用意する工程。
(b)上記第1の流路に上記のタンパク質溶液及び沈殿剤溶液の一方を導入し、上記圧力制御器を用いて上記第1の流路内の圧力を制御して上記第3の流路が上記第1の流路に開口する連結開口部を介して上記第3の流路に上記タンパク質溶液及び沈殿剤溶液の一方を導入し、上記第1の流路内の圧力と上記の第2の流路内の圧力との差に基づいて制御した第1導入圧力を上記圧力制御器から上記のタンパク質溶液及び沈殿剤溶液の一方に与えて、上記第1の流路に残存する上記タンパク質溶液及び沈殿剤溶液の一方を上記連結開口部と接触しない位置まで移動させ、上記第1導入圧力より高く且つ上記第1の流路内の圧力と第2の流路内の圧力との差に基づいて制御された第1流出圧力を加えることにより、上記第3の流路内の上記タンパク質溶液及び沈殿剤溶液の一方を上記第2の流路に流出させる工程。
(c)上記第1の流路にタンパク質溶液及び沈殿剤溶液の他方を導入し、上記圧力制御器を用いて上記第1の流路内の圧力を制御して上記連結開口部を介して上記第3の流路に上記タンパク質溶液及び沈殿剤溶液の他方を導入し、上記第1の流路内の圧力と上記の第2の流路内の圧力との差に基づいて制御した第2導入圧力を上記圧力制御器から上記のタンパク質溶液及び沈殿剤溶液の他方に与えて、上記第1の流路に残存する上記タンパク質溶液及び沈殿剤溶液の他方を上記連結開口部と接触しない位置まで移動させ、上記第2導入圧力より高く且つ上記第1の流路内の圧力と第2の流路内の圧力との差に基づいて制御された第2流出圧力を加えることにより、上記第3の流路内の上記タンパク質溶液及び沈殿剤溶液の他方を上記第2の流路に流出させ、上記工程(b)で流出させた上記タンパク質溶液及び沈殿剤溶液の一方と上記第2の流路中で接触・合一させる工程。
(d)上記工程(c)で接触・合一させたタンパク質及び沈殿剤溶液中からタンパク質結晶を析出させる工程。
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