JP4374856B2 - 電話装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえば電話番号および相手先情報を内容とする電話帳データを個別に備えた親機あるいは子機としての電話装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の親子電話システムには、たとえば親機から子機に電話帳データを転送する際、その電話帳データが子機ですでに登録されている電話帳データと同一内容を含む場合には、その電話帳データを上書き登録するか否かといった転送条件をユーザに選択させ、ユーザの選択操作に応じて上書き登録を行わせるものがある(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−135400号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術では、たとえば親機で電話帳データの内容を変更した後、その電話帳データを子機に転送する場合、ユーザが電話帳データを上書き登録するか否かをいちいち選択しなければならず、親子間で電話帳データをやり取りする際に面倒で煩わしい操作を要するという難点があった。
【0005】
本発明は、上記の点に鑑みて提案されたものであって、電話帳データを変更後にやり取りする場合であっても、特別な操作を要することなく簡単にやり取りできる電話装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載した発明の電話装置は、電話番号および相手先情報を内容とする第1の電話帳データを記憶するための第1の記憶手段を備え、電話番号および相手先情報を内容とする第2の電話帳データを記憶するための第2の記憶手段を備える他の電話装置との間で上記第1,第2の記憶手段の記憶内容を変更した後、その変更内容を相互に転送し合う電話装置であって、上記電話装置に設けられ、上記第1の記憶手段の変更内容を上記電話装置から上記他の電話装置に転送する際、少なくとも変更前の電話番号と変更後の電話番号を含むデータを一時記憶する第3の記憶手段と、上記第3の記憶手段に一時記憶された変更前の電話番号と変更後の電話番号を、変更前フレームと変更後フレームを有する転送フォーマットの当該変更前フレームと当該変更後フレームとにそれぞれ収容して第1の転送データを生成し、その第1の転送データを上記他の電話装置に転送するデータ転送手段とを有することを特徴とする。
【0007】
このような電話装置によれば、第1の記憶手段の電話帳データを変更した後にその変更内容を他の電話装置に転送する際、変更前の電話番号と変更後の電話番号を、変更前フレームと変更後フレームを有する転送フォーマットの当該変更前フレームと当該変更後フレームとにそれぞれ収容して第1の転送データを生成し、その第1の転送データを転送するので、そのような変更前の電話番号を用いて他の電話装置に電話帳データの書き換えを自動的に行わせることができ、特別な操作を要することなく簡単に電話帳データをやり取りすることができる。
【0008】
また、請求項2に記載した発明の電話装置は、請求項1に記載の電話装置であって、上記他の電話装置から上記転送フォーマットを用いて転送される上記第2の記憶手段の変更内容を含む第2の転送データを取得するデータ取得手段と、上記データ取得手段で取得した第2の転送データに含まれる変更前の電話番号が上記第1の記憶手段に記憶されているか否かを判別する判別手段と、上記第2の転送データに含まれる変更前の電話番号が、上記第1の記憶手段に記憶されていない場合は、当該第1の記憶手段に上記第2の転送データに含まれる変更後の電話番号を追加し、上記第1の記憶手段に記憶されている場合は、当該第1の記憶手段の変更前の電話番号を上記第2の転送データに含まれる変更後の電話番号に書き換えるデータ書き換え手段と、をさらに備える。
【0009】
このような電話装置によれば、請求項1に記載の電話装置による効果に加えて、他の電話装置から第2の記憶手段の変更内容を含む第2の転送データを取得したとき、第2の転送データに含まれる変更前の電話番号を用いて第1の記憶手段の電話帳データの書き換えを自動的に行わせることができる。
【0010】
さらに、請求項3に記載した発明の電話装置は、請求項2に記載の電話装置であって、上記変更前フレームと上記変更後フレームにはそれぞれ変更前の相手先情報と変更後の相手先情報が収容可能になされ、上記判別手段は、上記データ取得手段で取得した第2の転送データに含まれる変更前の電話番号が上記第1の記憶手段に記憶されている場合は、さらにその電話番号に対応して記憶されている相手先情報が上記第2の転送データに含まれる変更前の相手先情報と一致するか否かを判別し、上記データ書き換え手段は、上記第2の転送データに含まれる変更前の電話番号および相手先情報の双方が上記第1の記憶手段に記憶されていない場合は、当該第1の記憶手段に上記第2の転送データに含まれる変更後の電話番号および相手先情報を新規登録として追加し、上記変更前の電話番号は上記第1の記憶手段に記憶されているが、その電話番号に対応して記憶されている相手先情報が上記第2の転送データに含まれる変更前の相手先情報と一致しない場合は、上記第1の記憶手段に記憶されている上記変更前の電話番号を上記第2の転送データに含まれる変更後の電話番号に書き換え、上記変更前の電話番号が上記第1の記憶手段に記憶され、かつ、その電話番号に対応して記憶されている相手先情報が上記第2の転送データに含まれる変更前の相手先情報と一致する場合は、上記変更前の電話番号および相手先情報の双方を上記第2の転送データに含まれる変更後の電話番号および相手先情報に書き換える。
【0011】
このような電話装置によれば、請求項2に記載の電話装置による効果に加えて、第1,第2の転送データを転送するとき、その転送データに変更前の電話番号に対する変更前の相手先情報を含めて転送するので、変更前の電話番号または変更前の相手先情報を用いてた第1の記憶手段の電話帳データの書き換えを自動的に行わせることができる。
【0012】
また、請求項4に記載した発明の電話装置は、請求項2又は3に記載の電話装置であって、上記第1,第2の記憶手段の変更内容が新規登録の場合、上記第1,第2の転送データは、上記転送フォーマットの変更後フレームに新規登録の電話番号が書き込まれ、変更前フレームに当該新規登録の電話番号若しくは予め設定されたディフォルト値が書き込まれたデータである。
【0013】
このような電話装置によれば、請求項2又は3に記載の電話装置による効果と同様の効果を奏する。
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照して具体的に説明する。
【0023】
図1は、本発明に係る電話装置の一実施形態を説明するためのブロック図である。電話装置は、ファクシミリ装置本体としての機能を備えた親機A、あるいは親機Aとコードレス方式により接続された子機Bからなる。
【0024】
親機Aは、CPU10、NCU11、RAM12、モデム13、ROM14、NVRAM(不揮発性RAM:Non-Volatile RAM)15、ゲートアレイ16、コーデック17、DMAC18、読取部21、印刷部22、操作部23、表示部24、および無線通信部25などで構成される。CPU10、NCU11、RAM12、モデム13、ROM14、NVRAM15、ゲートアレイ16、コーデック17、およびDMAC18は、バス線27により相互に接続されている。バス線27には、アドレスバス、データバス、および制御信号線が含まれる。ゲートアレイ16には、読取部21、印刷部22、操作部23、表示部24、および無線通信部25が接続されている。NCU11には、公衆電話回線28が接続されている。
【0025】
CPU10は、ファクシミリ装置全体の動作を制御する。また、CPU10は、後述の本発明に係る電話帳データの登録/変更に関する処理も制御する。NCU11は、公衆電話回線28に接続されて網制御を行う。RAM12は、CPU10の作業領域や各種データの一時的な記憶領域を提供する。モデム13は、ファクシミリデータや音声データの変復調などを行う。ROM14は、CPU10が実行すべきプログラムや設定情報などを記憶している。NVRAM15は、電話帳データを記憶している。ゲートアレイ16は、CPU10と各部21〜25とのインターフェイスとして機能する。コーデック17は、ファクシミリデータや音声データの符号化や復号化を行う。DMAC18は、主にRAM12へのデータの書き込みや読み出しを行う。
【0026】
読取部21は、イメージセンサやLED光源などを備え、原稿などから文字や図形などの画像を読み取る。印刷部22は、たとえばインクジェット方式などにより文字や図形などの画像を印刷する。操作部23は、テンキーや文字キーなどのキースイッチ群を備え、ユーザのキー操作に応じた指令をCPU10に伝える。表示部24は、LCDなどのディスプレイを備え、動作状態やガイダンスメッセージなどの各種情報を表示する。無線通信部25は、無線通信用アンテナや高周波信号処理回路などを備え、子機Bとの間で各種のデータや信号をやり取りする。なお、子機Bは、主に親機Aを介した音声のやり取りに用いられ、ファクシミリ通信機能以外は親機Aと同様に、無線通信部45や電話帳データを記憶するNVRAM35、さらには操作部33や表示部34などを備える。
【0027】
要点について説明すると、親機Aと子機Bとのそれぞれには、図2に一例を示すように、相手先の電話番号や相手先の名称などの相手先情報を内容とする電話帳データが個別に備えられている。同図において、「番号」は、登録案件を識別するための番号で、後述する管理番号に相当している。「相手先名称」は、通話相手の名称、愛称などを登録する欄である。「電話番号」は、通話相手の電話番号を登録する欄である。「呼出先」は、着信があったときにどの電話機を鳴動させるかを登録する欄である。「呼出音」は、着信があったときの呼出音の音色のパターンを登録する欄である。親機Aの電話帳データには、図2に示すように、相手先を示す発信元通知番号に応じて呼出先や呼出音の音色を変えるための呼出パターン情報が含まれるが、子機Bの電話帳データには、これらの呼出パターン情報は含まれない。すなわち、子機Bの電話帳データは、図2に示す電話帳データから「呼出先」と「呼出音の音色」の欄を除いたものとなっている。
【0028】
親機Aと子機Bにおいては、それぞれ個別に電話帳データの内容(電話番号や相手先情報)を変更したり、あるいは新規登録することができるが、たとえば親機Aで電話帳データを変更あるいは新規登録した後、その電話帳データを子機Bに転送することができる。子機Bでは、親機Aからの電話帳データに該当する自己の電話帳データが自動的に書き換えられ、あるいは親機Aからの電話帳データが自動的に新規登録される。逆に、子機Bから親機Aに対しても電話帳データを転送することができ、親機Aで電話帳データを自動的に書き換えたり、自動的に新規登録することができる。
【0029】
このような電話帳データの自動的な書き換えや新規登録を実現するために、本実施形態では、親機Aと子機Bとの間で単に変更あるいは新規登録後の電話帳データをやり取りするだけでなく、変更前の時点における電話番号と相手先情報についてもやり取りするように転送フォーマットが決められている。
【0030】
図3は、転送フォーマットを説明するための説明図である。この図に示すように、親機Aと子機Bとの間で電話帳データをやり取りする際には、変更後相手先情報(具体的には相手先名称)および変更後電話番号に加え、変更前相手先情報(具体的には電話帳データ内の相手先名称)および変更前電話番号(具他的には電話帳データ内の電話番号)を含む転送フォーマットを用いて電話帳データがやり取りされる。変更後相手先情報および変更後電話番号は、転送フォーマットの変更後フレームに収められ、変更前相手先情報および変更前電話番号は、転送フォーマットの変更前フレームに収められる。なお、ここで言う変更前や変更後とは、電話帳データが変更された前後の時点における電話番号や相手先情報を意味し、必ずしも実際に変更された電話番号あるいは相手先情報そのものに相当するものではない。つまり、電話番号のみを変更した場合には、変更前電話番号と変更後電話番号とは異なるものの、変更前相手先情報と変更後相手先情報とは同一であり、相手先情報のみを変更した場合には、変更前相手先情報と変更後相手先情報とは異なるものの、変更前電話番号と変更後電話番号とは同一である。このような転送フォーマットを受けた親機Aあるいは子機Bでは、自己の保有する電話帳データに変更前相手先情報や変更前電話番号と一致するものがあるか否かを照合し、それらの一致/不一致の結果に応じて電話帳データを自動的に書き換え、あるいは自動的に新規登録する。
【0031】
次に、具体的な動作について説明する。
【0032】
図4は、ユーザ操作に応じた電話帳データの変更/登録処理の流れを示すフローチャートである。なお、この電話帳データの変更/登録処理は、親機Aにおいて実行されるものとする。
【0033】
ユーザにより電話帳データを新規登録するための操作が行われると(S1:YES)、さらにユーザによって新たな相手先の電話番号と相手先情報とが入力され、新規電話番号および新規相手先情報を含む電話帳データが新規作成される(S2)。新規作成された電話帳データは、親機AのNVRAM15に追加登録される。
【0034】
このとき、新規電話番号および新規相手先情報については、たとえばRAM12に一時記憶される(S3)。その後、新規電話帳データを子機Bに対して転送するか否かの選択画面が表示部24に表示される(S4)。
【0035】
それに応じてユーザにより新規電話帳データを転送する旨の選択がなされると(S4:YES)、先述した転送フォーマットを用いて新規電話帳データが子機Bに転送される(S5)。このとき、転送フォーマットの変更後フレームには、新規電話番号および新規相手先情報が収容され、変更前フレームにも同じく新規電話番号および新規相手先情報が収容される。
【0036】
電話帳データの転送を終えると、RAM12の一時記憶領域が開放され(S6)、一連の処理が終わる。また、S4において、新規電話帳データを転送しない場合(S4:NO)、S6を経て一連の処理が終わる。
【0037】
S1において、ユーザにより電話帳データの内容を変更するための操作が行われると(S1:NO)、さらにユーザがスクロール操作などを行うことで既存の電話帳データがNVRAM15から1件ずつ読み出され、変更対象となる電話帳データが選択される(S7)。
【0038】
このとき、選択された電話帳データに含まれる既存電話番号および既存相手先情報については、変更前の電話番号や相手先情報としてたとえばRAM12に一時記憶される(S8)。
【0039】
そして、ユーザにより既存電話番号や既存相手先情報に関して変更すべき点が入力されると、それに応じて電話帳データの内容が変更される(S9)。ここで、電話帳データの変更パターンとしては、電話番号のみの変更、相手先情報のみの変更、電話番号および相手先情報の双方変更の3パターンがある。
【0040】
その後、ユーザにより変更した電話帳データを転送する旨の選択がなされると(S10:YES)、先述した転送フォーマットを用いて変更に係る電話帳データが子機Bに転送される(S11)。このとき、転送フォーマットの変更後フレームには、変更後電話番号および変更後相手先情報が収容される一方、変更前フレームには、RAM12から読み出した変更前電話番号および変更前相手先情報が収容される。その後、電話帳データの転送を終えると、S6を経て一連の処理が終わる。
【0041】
S10において、変更に係る電話帳データを転送しない場合にも(S10:NO)、S6を経て一連の処理が終わる。
【0042】
図5は、転送先における電話帳データの自動登録処理の流れを示すフローチャートである。なお、この電話帳データの自動登録処理は、子機Bにおいて実行されるものとする。
【0043】
親機Aからの転送フォーマットにより電話帳データを受信すると(S21:YES)、子機B内においては、NVRAM35から既存の電話帳データが1件ずつ読み出される(S22)。
【0044】
そして、上記転送フォーマットの変更前フレームから読み出した電話番号と、既存の電話帳データに含まれる電話番号とが一致するか否か照合される(S23)。このとき、変更前フレームには、必ずしも変更前電話番号が含まれるとは限らず、新規電話番号の場合もある。
【0045】
変更前フレームの電話番号と既存の電話番号とが一致する場合(S23:YES)、さらに変更前フレームから読み出した相手先情報と、既存の電話帳データに含まれる相手先情報とが一致するか否か照合される(S24)。
【0046】
変更前フレームの相手先情報と既存の相手先情報とが一致しない場合(S24:NO)、既存の電話番号のみを変更後フレームの電話番号に書き換える上書き処理を行い(S25)、この電話帳データの自動登録処理を終える。つまり、当初は親機Aと子機Bとの間で同じ電話番号の電話帳データでも使い勝手などの理由で相手先情報(相手先名称)が異なり、親機Aで電話番号のみが変更されて子機Bに転送されると、子機Bでは、相手先情報が親機Aとは異なるものの電話番号が親機Aと同じになるように書き換えられる。
【0047】
一方、S24において、変更前フレームの相手先情報と既存の相手先情報とが一致する場合(S24:YES)、既存の電話番号および相手先情報の双方を変更後フレームに含まれる電話番号および相手先情報に書き換える上書き処理を行い(S26)、この電話帳データの自動登録処理を終える。つまり、当初の時点では親機Aと子機Bとの間で同じ電話番号と相手先情報からなる電話帳データが備えられ、たとえば親機Aで電話番号のみが変更されて子機Bに転送されると、子機Bでは、電話番号が親機Aと同じになるように書き換えられる。このとき、相手先情報についても一応書き換えられるが、変更前の相手先情報と変更後の相手先情報とは変わりないことから、結果として以前と同じ相手先情報となる。また、親機Aで相手先情報のみが変更されて子機Bに転送された場合も同様に、子機Bの相手先情報のみが親機Aと同じになるように書き換えられる。なお、親機Aで電話番号と相手先情報との両方が変更されて子機Bに転送された場合、子機Bでは、電話番号と相手先情報との両方が親機Aと同じになるように書き換えられることとなる。
【0048】
S23において、変更前フレームの電話番号と既存の電話番号とが一致しない場合(S23:NO)、さらに他の電話帳データがあるか否か調べられる(S27)。
【0049】
全ての電話帳データに含まれる電話番号の照合を行い、変更前フレームの電話番号に一致する電話帳データが存在しないと判定された場合(S27:NO)、変更後フレームに含まれる電話番号および相手先情報を新たな電話帳データとして追加登録する処理を行い(S28)、この電話帳データの自動登録処理を終える。この場合には、親機Aと子機Bとの間で同じ電話番号と相手先情報からなる電話帳データが備えられる。すなわち、親機Aで新たに電話帳データが追加登録されて子機Bに転送されると、子機Bでも同じ電話帳データが登録される。
【0050】
S27において、電話番号の照合を行っていない他の電話帳データがある場合(S27:YES)、S22に戻ってNVRAM35から次順の電話帳データが読み出される。
【0051】
S21において、親機Aからの電話帳データを受信しない場合(S21:NO)、親機Aから電話帳データが転送されてくるまで待つ。
【0052】
したがって、親機Aとしては、ある電話帳データに含まれる電話番号や相手先情報をユーザが手動で変更した後、その電話帳データを子機Bに対して転送する場合、変更後の電話帳データそのものだけでなく、変更前の電話番号や相手先情報についても転送フォーマットにのせて転送する。そのため、子機Bは、変更後の電話帳データとともに親機Aで変更する前の電話番号や相手先情報を取得し、そのような変更前の電話番号や相手先情報との照合結果に基づいて電話帳データの書き換えを自動的に行うことができ、特別な操作を要することなく簡単に電話帳データをやり取りすることができる。
【0053】
また、親機Aで新規登録された電話帳データを子機Bに転送する場合であっても、転送フォーマットを変えることなく新規登録後の電話帳データを転送できるので、親機Aと子機Bとの間における通信処理をスムーズに行うことができ、しかも子機Bでは、電話帳データの新規登録を自動的に行うことができる。
【0054】
上記実施形態では、電話帳データを親機Aから子機Bに対して転送する場合について説明したが、もちろん子機Bから親機Aに転送しても良く、そうした場合でも上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0055】
また、親機Aと子機Bにおいては、同じ電話番号および相手先情報からなる電話帳データに同じ管理番号(図2の最左端列に示す番号)を割り当て、この管理番号に基づいて電話帳データを管理するようにしても良い。そうした場合、転送フォーマットの変更前フレームには、図6に転送フォーマットの変形例を示すように、変更前の電話番号に代えてこれから転送しようとする電話帳データの管理番号を収容させることができる。この管理番号を利用して電話帳データの書き換えや新規登録を自動的に行うことができる。つまり、図4のフローチャートでは、S11において変更前の電話番号に代えて管理番号を転送することができ、図5のフローチャートでは、S23において管理番号の照合を行うことができる。このような管理番号を変更前の電話番号の代用とした場合、10桁程度にもなる電話番号に比べて管理番号はせいぜい2、3桁程度で済むので、データ転送量を抑えることができる。
【0056】
なお、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではない。
【0057】
上記実施形態では、電話帳データの変更後や新規登録後に転送するか否かはユーザの選択に委ねられるが、変更後や新規登録後にはユーザが選択せずとも自動的に転送するとしても良い。
【0058】
電話帳データを転送する際には、変更前の電話番号とともに変更前の相手先情報についても転送されるが、変更前の電話番号だけでも良い。そうした場合、図5のフローチャートにおいてS23でYESの場合、S24およびS25に進むことなく、必ずS26に進むこととなる。
【0059】
電話帳データについては、変更や新規登録に係る複数件分をまとめて転送したり、変更や新規登録されなかった分もまとめて転送するようにしても良い。
【0060】
新規登録された電話帳データを転送する際、転送フォーマットの変更前フォームには、新規登録後の電話番号や相手先情報を収容するとしたが、その際、変更前フォームには何ら情報を書き込むことなく、変更前フォームをデフォルト値(全て0値)としたまま転送するとしても良い。そうした場合、変更前フォームに情報がないと新規登録に係る電話帳データであるという取り決めを転送プロトコルなどに予め規定しておく必要がある。これにより、電話帳データを受信する側では、いちいち電話番号を照合する必要もなくすぐに新規登録用の処理を始めることができ、データ処理を高速化することができる。
【0061】
また、新規登録された電話帳データを転送する際には、変更前フォームに通常電話番号としては使用されないような欠番を書き込み、そのような欠番を含む変更前フォームを転送するとしても良い。そうした場合、変更前フォームに欠番が存在すると新規登録に係る電話帳データであるという取り決めを転送プロトコルなどに予め規定しておく必要がある。これによってもデータ処理の高速化を図ることができる。
【0062】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載した発明の電話装置によれば、第1の記憶手段の電話帳データを変更した後にその変更内容を他の電話装置に転送する際、変更前の電話番号と変更後の電話番号を、変更前フレームと変更後フレームを有する転送フォーマットの当該変更前フレームと当該変更後フレームとにそれぞれ収容して第1の転送データを生成し、その第1の転送データを転送するので、そのような変更前の電話番号を用いて他の電話装置に電話帳データの書き換えを自動的に行わせることができ、特別な操作を要することなく簡単に電話帳データをやり取りすることができる。
【0063】
また、請求項2に記載した発明の電話装置によれば、請求項1に記載の電話装置による効果に加えて、他の電話装置から第2の記憶手段の変更内容を含む第2の転送データを取得したとき、第2の転送データに含まれる変更前の電話番号を用いて第1の記憶手段の電話帳データの書き換えを自動的に行わせることができる。
【0064】
さらに、請求項3に記載した発明の電話装置によれば、請求項2に記載の電話装置による効果に加えて、第1,第2の転送データを転送するとき、その転送データに変更前の電話番号に対する変更前の相手先情報を含めて転送するので、変更前の電話番号または変更前の相手先情報を用いてた第1の記憶手段の電話帳データの書き換えを自動的に行わせることができる。
【0065】
また、請求項4に記載した発明の電話装置によれば、請求項2又は3に記載の電話装置による効果と同様の効果を奏する。
【0066】
【0067】
【0068】
【0069】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る電話装置の一実施形態を説明するためのブロック図である。
【図2】 電話帳データの内容を説明するための説明図である。
【図3】 転送フォーマットを説明するための説明図である。
【図4】 電話帳データの変更/登録処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】 転送先における電話帳データの自動登録処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】 転送フォーマットの変形例を説明するための説明図である。
【符号の説明】
10 CPU
11 NCU
12 RAM
13 モデム
14 ROM
15 NVRAM
16 ゲートアレイ
17 コーデック
18 DMAC
21 読取部
22 印刷部
23 操作部
24 表示部
25 無線通信部
28 公衆電話回線
A 親機
B 子機

Claims (4)

  1. 電話番号および相手先情報を内容とする第1の電話帳データを記憶するための第1の記憶手段を備え、電話番号および相手先情報を内容とする第2の電話帳データを記憶するための第2の記憶手段を備える他の電話装置との間で上記第1,第2の記憶手段の記憶内容を変更した後、その変更内容を相互に転送し合う電話装置であって、
    上記電話装置に設けられ、上記第1の記憶手段の変更内容を上記電話装置から上記他の電話装置に転送する際、少なくとも変更前の電話番号と変更後の電話番号を含むデータを一時記憶する第3の記憶手段と、
    上記第3の記憶手段に一時記憶された変更前の電話番号と変更後の電話番号を、変更前フレームと変更後フレームを有する転送フォーマットの当該変更前フレームと当該変更後フレームとにそれぞれ収容して第1の転送データを生成し、その第1の転送データを上記他の電話装置に転送するデータ転送手段とを有することを特徴とする電話装置。
  2. 上記他の電話装置から上記転送フォーマットを用いて転送される上記第2の記憶手段の変更内容を含む第2の転送データを取得するデータ取得手段と、
    上記データ取得手段で取得した第2の転送データに含まれる変更前の電話番号が上記第1の記憶手段に記憶されているか否かを判別する判別手段と、
    上記第2の転送データに含まれる変更前の電話番号が、上記第1の記憶手段に記憶されていない場合は、当該第1の記憶手段に上記第2の転送データに含まれる変更後の電話番号を追加し、上記第1の記憶手段に記憶されている場合は、当該第1の記憶手段の変更前の電話番号を上記第2の転送データに含まれる変更後の電話番号に書き換えるデータ書き換え手段と、
    をさらに備える、請求項1に記載の電話装置。
  3. 上記変更前フレームと上記変更後フレームにはそれぞれ変更前の相手先情報と変更後の相手先情報が収容可能になされ、
    上記判別手段は、上記データ取得手段で取得した第2の転送データに含まれる変更前の電話番号が上記第1の記憶手段に記憶されている場合は、さらにその電話番号に対応して記憶されている相手先情報が上記第2の転送データに含まれる変更前の相手先情報と一致するか否かを判別し、
    上記データ書き換え手段は、上記第2の転送データに含まれる変更前の電話番号および相手先情報の双方が上記第1の記憶手段に記憶されていない場合は、当該第1の記憶手段に上記第2の転送データに含まれる変更後の電話番号および相手先情報を新規登録として追加し、上記変更前の電話番号は上記第1の記憶手段に記憶されているが、その電話番号に対応して記憶されている相手先情報が上記第2の転送データに含まれる変更前の相手先情報と一致しない場合は、上記第1の記憶手段に記憶されている上記変更前の電話番号を上記第2の転送データに含まれる変更後の電話番号に書き換え、上記変更前の電話番号が上記第1の記憶手段に記憶され、かつ、その電話番号に対応して記憶されている相手先情報が上記第2の転送データに含まれる変更前の相手先情報と一致する場合は、上記変更前の電話番号および相手先情報の双方を上記第2の転送データに含まれる変更後の電話番号および相手先情報に書き換える、請求項2に記載の電話装置。
  4. 上記第1,第2の記憶手段の変更内容が新規登録の場合、上記第1,第2の転送データは、上記転送フォーマットの変更後フレームに新規登録の電話番号が書き込まれ、変更前フレームに当該新規登録の電話番号若しくは予め設定されたディフォルト値が書き込まれたデータである、請求項2又は3に記載の電話装置。
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