JP4374765B2 - 有機el素子の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板上に、陽極、有機層、陰極を積層してなる積層体を形成した後、この積層体上に保護膜を成膜し、陽極及び陰極のうち外部との接続を行う電極接続部において保護膜を除去し、電極接続部を表出させるようにした有機EL(エレクトロルミネッセンス)素子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の有機EL素子は、ガラス等の基板上に、スパッタ等によりITO(インジウムチンオキサイド)等の透明材料よりなる陽極を成膜し、その上に蒸着等により正孔輸送性または電子輸送性の有機材料に蛍光色素を含有してなる発光層を含む有機層を成膜し、その上に蒸着等によりアルミ等の金属よりなる陰極を成膜することに形成される。
【0003】
そして、これら陽極、有機層、陰極よりなる積層体を、外部環境から保護するために、無機材料や有機材料等よりなる保護膜で被覆することが必要となる。また、陽極や陰極には、外部との電気的な接続を行うために外部配線部材等と接続される電極接続部が形成される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この電極接続部の形成方法としては、メタルマスクを用いて電極接続部上には保護膜を成膜しないようにする方法や、ウェット系リフトオフ方法が考えられる。しかしながら、本発明者等の検討によれば、これら両方法とも、有機EL素子への適用には適していないと考えられる。
【0005】
まず、上記したメタルマスクによる方法による問題点について述べる。保護膜として要求される膜質としては、成膜面上の凹凸部のステップカバレッジが極めて良好であることが必要である。こうした膜質の保護膜を実現するためには、プラズマCVD、光CVDといった成膜方法が採用される。
【0006】
しかし、これら成膜方法では、ステップカバレッジが良すぎるが故に、電極接続部直上に配置されたメタルマスクと基板との間の僅かな隙間にも成膜原料ガスが回り込んで、本来メタルマスクで覆われている電極接続部上にまで保護膜が形成されてしまう、という問題が生じる。
【0007】
一方、上記したウェット系リフトオフ方法は、電極接続部上に予めレジスト材料を塗布しておき、保護膜成膜後にレジスト材料上の保護膜も一緒に剥離する方法であるが、この剥離には、剥離液を用いるためウェットプロセスが必須になり、有機EL素子にとっては特性劣化の要因となる水や有機溶媒を用いざるを得ない、という問題が生じる。
【0008】
そこで、比較的実現可能に近い方法として考えられる例としては、特公平6−79512号公報に記載されている機械的研削手法がある。この手法のうち液体ホーニングという方法では、研削において研削粒を混合した水や有機溶媒を用いるので、ウェット系リフトオフ方法と同様に有機EL素子には適していない。
【0009】
そこで、機械的研削手法のうち乾式の方法が考えられるが、別途、研削工程で生じた保護膜の研磨くずを水洗浄で取り除く必要が生じる。そのため、この方法でも、水を使うという点から有機EL素子には適していないと考えられる。
【0010】
つまり、有機EL素子において、陽極及び陰極のうち外部との接続を行う電極接続部において保護膜を除去し、電極接続部を表出させるにあたっては、メタルマスクによる保護膜成膜、及び、水や有機溶媒を用いるウェットプロセスを用いることが無いようにしなければならない。
【0011】
本発明は、上記問題に鑑み、電極及び有機層を保護膜で被覆し、当該保護膜から電極接続部を表出させるようにした有機EL素子の製造方法において、メタルマスクによる保護膜成膜やウェットプロセスを用いることなく、電極接続部を適切に表出させることができるようにすることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、基板上に、陽極(20)、発光層を含む有機発光材料よりなる有機層(30)、陰極(40)を積層してなる積層体(20〜40)を形成した後、この積層体を被覆して保護する保護膜(50)を成膜し、陽極及び陰極のうち外部との接続を行う電極接続部(21)において保護膜を除去して、当該電極接続部を表出させるようにした有機EL素子の製造方法において、積層体を形成した後、保護膜を成膜する前に、電極接続部を、保護膜が成膜されないように表面改質するものであり、保護膜(50)は、成膜材料としてH Oを用いたALE(アトミック・レイヤー・エピタキシー)法により形成されるものであり、表面改質として非極性化または撥水化を行うことを特徴としている。
【0013】
それによれば、保護膜を成膜する前に、陽極及び陰極のうち電極接続部を、保護膜が成膜されないように表面改質するため、保護膜は電極接続部では成膜されず、結果的に、メタルマスクによる保護膜成膜やウェットプロセスを用いることなく、電極接続部を適切に表出させることができる。
【0014】
また、発明では、保護膜(50)は、成膜材料としてHOを用いたALE(アトミック・レイヤー・エピタキシー)法により形成されるものであり、表面改質として非極性化または撥水化を行うことを特徴としている。
【0015】
保護膜が、成膜材料としてH2Oを用いたALE法により形成されるものである場合、電極接続部に施される表面改質として非極性化または撥水化を行うようにすれば、電極接続部における保護膜の成膜を適切に防止することができる。
【0016】
また、請求項に記載の発明では、保護膜(50)を成膜した後、電極接続部(21)の表面に紫外線照射を施し、極性化または親水化させることを特徴としている。
【0017】
電極接続部に非極性化または撥水化といった表面改質を施した場合、外部配線部材との接続を行うために用いられる導電性接着剤やはんだ等が、電極接続部に密着しやすくする必要がある。その点、本発明によれば、電極接続部の表面に紫外線照射を施し、表出している当該表面を極性化または親水化させることによって、上記導電性接着剤等との密着性を良好にすることができ、好ましい。
【0027】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【0028】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、本発明を図に示す実施形態について説明する。本第1実施形態は、保護膜を成膜する前に電極接続部を保護膜が成膜されないように表面改質することを特徴とするものである。図1は、本実施形態に係る有機EL素子の製造方法を断面的に示す工程図であり、以下、本製造方法について図1に示される製造工程順に説明していく。
【0029】
まず、図1(a)に示す様に、透明なガラス基板10の上に、スパッタ法、フォトリソグラフ法等を用いて、ITO等の透明導電膜よりなる陽極20を形成する。本例では、一方向(図中の左右方向)へ延びるストライプ状にパターニングされている。
【0030】
この上に、有機層30を蒸着法により、成膜する。この有機層30は、例えば、陽極20側から正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層等が順次成膜されたものであり、発光層には蛍光色素が含有され、発光層にて電子と正孔が再結合する際のエネルギーによって発光が行われるものである。
【0031】
次に、有機層30の上に、蒸着法やレーザを用いたパターニング法等を用いて、アルミ等の金属よりなる陰極40を成膜する。本例では、陰極40は、陽極20とは直交する方向(図中の紙面垂直方向)に延びるストライプ状にパターニングされている。
【0032】
これら、陽極20、有機層30及び陰極40が積層されたものが、有機EL素子における積層体20〜40として構成されている。そして、両電極20、40が重なり合う部分が、画素として構成される。つまり、本例では、マトリクス状の画素が形成される。
【0033】
また、ガラス基板10の周辺部に位置する各電極20、40には、陽極20及び陰極40と外部との電気的な接続を行うために外部配線部材等と接続される電極接続部(図示例では陽極20の電極接続部のみ示してある)21が形成されている。
【0034】
この電極接続部21は、外部に表出しており、上記した外部接続部材等と導電性接着剤や半田等の導電性接続部材を介して接続され、外部回路に電気的に接続されるものである。そして、当該外部回路からは、これら電極接続部21を介して、両電極20、40間に所定の直流電界を印加することにより、上記画素において有機層30中の発光層にて発光が行われるようになっている。
【0035】
次に、上記した積層体20〜40の上を被覆して保護する保護膜50(図1(c)参照)を形成する。ここで、電極接続部21を表面改質して、保護膜材料が電極接続部21において膜成長しないようにすることが目的であるが、表面改質の手段は選択する保護膜材料に依存する。
【0036】
本実施形態では、保護膜50は、成膜材料としてH2Oを用いたALE(アトミック・レイヤー・エピタキシー)法により形成する。本例では、原材料として、H2OとTMA(テトラメチルアルミニウム)を用い、Al23よりなる保護膜50を成膜する。この方法は、H2OとTMAとを交互に成膜室内に供給して両者の反応によりAl23を成長させる方法である。
【0037】
よって、ALE成長をさせたくない電極接続部21にH2Oが基板表面に吸着しないようにすれば、この反応は起こらず、保護膜50は電極接続部21上に成膜されない。すなわち、電極接続部21の表面を無極性化(非極性化)、極論すれば撥水化処理しておくことにより、ALE成長をさせないことが可能となる。
【0038】
本例では、図1(b)に示す様に、電極接続部21上にシリコーン系オイル22を塗布する。その後、Al23よりなる保護膜50を成膜する。このときの成膜条件は、例えば、成膜温度100℃とし、TMAを1秒導入→N2パージ→H2Oを1秒導入→N2パージを1サイクルとして、これを5000サイクル繰り返した。このようなALE成膜を実施することにより、厚さ250nmのAl23よりなる保護膜50を成膜した。
【0039】
これにより、図1(c)に示す様に、保護膜50を形成したい発光部領域上にはAl23が形成され、保護膜50を形成したくない電極接続部21上には、Al23が成膜されない。しかし、後工程にて電極接続部21を上記外部回路と接続させるためには、導電性接着剤や半田等の接続部材との密着性を改善するために、シリコーンオイル22の皮膜を除去し、電極接続部21の表面を極性化または親水化させる必要がある。
【0040】
そこで、次に、図1(d)に示す様に、UVランプ22aを用いて、シリコーン系オイル22上を紫外線照射することでオゾン(O3)処理(UVオゾン処理)を行い、シリコーン系オイル22を分解して除去する。これにより、図1(e)に示す様に、電極接続部21を表出させることができ、本実施形態の有機EL素子が完成する。
【0041】
なお、本実施形態において表面改質を行うための皮膜(油膜)は、シリコーン系オイル22に限定されるものではなく、電極接続部21に対して防水スプレー等によりに防水剤(例えばフッ素樹脂系のコーティング剤)を吹き付けることや、フッ素系のシートを擦りつけること等により、当該皮膜を形成するようにしても良い。
【0042】
以上、本実施形態によれば、保護膜50を成膜する前に、電極接続部21を、保護膜50が成膜されないように表面改質するため、保護膜50は電極接続部21では成膜されず、結果的に、従来のメタルマスクによる保護膜成膜やウェットプロセスを用いることなく、電極接続部21を適切に表出させることができる。
【0043】
また、保護膜50が、成膜材料としてH2Oを用いたALE法により形成されるものである場合、電極接続部21に施される表面改質として非極性化または撥水化を行うようにすれば、電極接続部21における保護膜50の成膜を適切に防止することができる。
【0044】
また、本実施形態によれば、保護膜50を成膜した後、いったん非極性化または撥水化された電極接続部21の表面に紫外線照射を施し、極性化または親水化させるようにしているため、外部配線部材との接続を行うために用いられる導電性接着剤やはんだ等が、電極接続部21に密着しやすくすることができ、好ましい。
【0045】
(第2実施形態)
本第2実施形態は、積層体を形成した後、保護膜を成膜する前に、電極接続部にマスキングテープを貼り付け、保護膜を成膜した後、マスキングテープとともに保護膜を除去することを特徴とするものである。図2は、本実施形態に係る有機EL素子の製造方法を断面的に示す工程図であり、以下、上記第1実施形態との相違点を中心に説明していく。なお、この第2実施形態、および、後述する第3実施形態、第4実施形態は、本発明の参考例として示されるものである。
【0046】
まず、図2(a)に示す様に、ガラス基板10上に積層体20〜40をする。次に、図2(b)に示す様に、電極接続部21上に耐熱性のマスキングテープ23を貼り付け、このテープ23により電極接続部21を被覆する。
【0047】
この上に、図2(c)に示す様に、例えば上記第1実施形態で述べたのと同様の成膜条件にて、ALE法により保護膜50を成膜する。その後、マスキングテープ23とともに保護膜50を除去する。これにより、図2(d)に示す様に、電極接続部21を表出させることができ、本実施形態の有機EL素子が完成する。
【0048】
このように、本実施形態によれば、電極接続部21をマスキングテープ23で被覆した状態で保護膜50の成膜を行い、その後、当該テープ23を剥がしてテープ23上の保護膜50を一緒に除去することができるため、従来のメタルマスクによる保護膜成膜やウェットプロセスを用いることなく、電極接続部21を適切に表出させることができる。
【0049】
(第3実施形態)
本第3実施形態は、積層体を形成した後、保護膜を成膜する前に、電極接続部を、有機層を構成する薄膜材料もしくは陽極のエッジ部を被覆する材料と同一の材料で被覆し、保護膜を成膜した後、電極接続部上の被覆材料を保護膜とともに除去することを特徴とするものである。図3は、本実施形態に係る有機EL素子の製造方法を断面的に示す工程図であり、以下、上記第1実施形態との相違点を中心に説明していく。
【0050】
まず、図3(a)に示す様に、ガラス基板10上に積層体20〜40をする。ただし、本実施形態においては、陽極20を形成した後、陽極20上をポリイミド等の樹脂材料(本例ではポリイミド)で被覆している。このことは、陽極20のエッジ部を保護する目的で通常行われていることである。
【0051】
そして、このポリイミドをパターニングする工程において、通常のポリイミドによる被覆領域(発光部領域)に加えて電極接続部21をも被覆する。図3(a)には、電極接続部21を被覆するポリイミド(本発明でいう電極接続部上の被覆材料)24のみが示されている。従って、従来のパターニング工程に比べて、電極接続部21を被覆する工程は別途行う必要はなく、工数は増えない。
【0052】
そして、その後、有機層30、陰極40を形成し、続いて、図3(b)に示す様に、例えば上記第1実施形態で述べたのと同様の成膜条件にて、ALE法により保護膜50を成膜する。その後、次のようにして、電極接続部21上のポリイミド(被覆材料)24を保護膜50とともに除去する。
【0053】
まず、図3(c)に示す様に、有機EL素子における発光部領域を遮蔽し、電極接続部21上が開口部となっているメタルマスク25を、保護膜50上に重ねて配置する。次に、電極接続部21上のポリイミド24を紫外線を用いたフォトエッチングにより除去する。
【0054】
このフォトエッチングの条件は、例えば、厚さ1μm以内のポリイミド24であれば、12mW/cm2のXeエキシマランプ(波長126nm〜172nm)26を用い、エッチングレート10nm/minで2時間照射するものである。
【0055】
なお、メタルマスク25を用いるのは上記エキシマランプ26の照射により、発光部領域が高温にさらされるのを避けるためであるが、冷却風を送風する等により、この高温の問題を回避することができるならば、必ずしも、メタルマスク26を用いる必要はない。
【0056】
以上、本実施形態によれば、保護膜50を成膜する前に電極接続部21を被覆する被覆材料24として、陽極のエッジ部を被覆するポリイミド等の樹脂材料を用いており、紫外線照射してフォトエッチングすることにより保護膜50と共に剥がすことが可能である。
【0057】
また、本実施形態において、保護膜50を成膜する前に電極接続部21を被覆する被覆材料24は、陽極20のエッジ部を被覆する材料(本例ではポリイミド)でなくとも良く、有機層を構成する薄膜材料、即ち、正孔輸送性有機材料や電子輸送性有機材料等であっても良い。
【0058】
従って、本実施形態によれば、電極接続部21を被覆するこれら被覆材料24上に保護膜が成膜されても、メタルマスクによる保護膜成膜やウェットプロセスを用いることなく、電極接続部を適切に表出させることができる。
【0059】
また、上記したような被覆材料24を用いれば、特に、有機EL素子に必要な成膜材料を用いて、電極接続部21を被覆することができるため、別途、電極接続部21を被覆するための材料を用意して電極接続部21を被覆する工程を行う必要が無く、工程数の増加が無く効率的である。
【0060】
(第4実施形態)
本第4実施形態は、積層体を形成した後、保護膜を成膜する前に、電極接続部の表面を、電極接続部と密着力の小さい薄膜層にて被覆しておき、保護膜を成膜した後、電極接続部上の薄膜層を保護膜と共に剥離させることを特徴とするものである。図4は、本実施形態に係る有機EL素子の製造方法を断面的に示す工程図であり、以下、上記第1実施形態との相違点を中心に説明していく。
【0061】
まず、図4(a)に示す様に、ガラス基板10上に積層体20〜40をする。ただし、本実施形態においては、有機層30には、ホール輸送性有機材料であるトリフェニルアミン誘導体が含まれており、有機層30においてトリフェニルアミン誘導体を蒸着する際に、発光部領域以外にも、電極接続部21の上にも成膜する。
【0062】
それにより、図4(a)に示す様に、積層体20〜40までが形成されたものにおいて、電極接続部21の表面は、トリフェニルアミン誘導体よりなる薄膜層27により被覆される。
【0063】
このよりなる薄膜層27は、従来の保護膜に比べて電極接続部21と密着力の小さいものであり(例えば、後述する粘着テープ28により保護膜50とともに剥離可能な程度)、本実施形態では、有機層30を構成する薄膜材料(本例ではトリフェニルアミン誘導体)から選択しているが、有機EL素子に用いられていない材料から選択しても良い。
【0064】
この上に、図4(b)に示す様に、例えば上記第1実施形態で述べたのと同様の成膜条件にて、ALE法により保護膜50を成膜する。その後、図4(c)に示す様に、粘着テープ28により保護膜50とともにトリフェニルアミン誘導体よりなる薄膜層27を除去する。これにより、電極接続部21を表出させることができ、本実施形態の有機EL素子が完成する。
【0065】
このように、本実施形態によれば、電極接続部21と密着性の悪い薄膜層27を用いることにより、容易に粘着テープ28等を用いて保護膜50を除去することができるため、従来のメタルマスクによる保護膜成膜やウェットプロセスを用いることなく、電極接続部21を適切に表出させることができる。
【0066】
ちなみに、本発明者等の検討によれば、従来の電極接続部の表出方法、即ち、メタルマスクによる保護膜成膜、ウェット系リフトオフ方法、機械的研削のいずれにおいても、適切に電極接続部21を表出させることができなかった。具体的には、狙いの長さが7mmである電極接続部21のうち、従来のメタルマスクを用いたALE成膜方法では、3mmがALE成膜されてしまい、後工程の導電性接着剤(ACF)接続では接着強度の不足が生じた。
【0067】
また、機械的研削では水洗浄において、ウェット系リフトオフ方法ではリフトオフにおいて、それぞて有機EL素子が犯され、ダークスポット(表示領域が光らない黒点)が生じる結果となった。
【0068】
これに対し、上記各実施形態を採用することにより、電極接続部21の接続長さを所望の長さに確保することができると共に、ダークスポットの発生もなく、電極接続部21を適切に表出させ取り出すことができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る有機EL素子の製造方法を示す工程図である。
【図2】本発明の第2実施形態に係る有機EL素子の製造方法を示す工程図である。
【図3】本発明の第3実施形態に係る有機EL素子の製造方法を示す工程図である。
【図4】本発明の第4実施形態に係る有機EL素子の製造方法を示す工程図である。
【符号の説明】
20…陽極、21…電極接続部、23…マスキングテープ、24…ポリイミド(被覆材料)、27…薄膜層、30…有機層、40…陰極、50…保護膜。

Claims (2)

  1. 基板上に、陽極(20)、発光層を含む有機発光材料よりなる有機層(30)、陰極(40)を積層してなる積層体(20〜40)を形成した後、この積層体を被覆して保護する保護膜(50)を成膜し、前記陽極及び前記陰極のうち外部との接続を行う電極接続部(21)において前記保護膜を除去して、当該電極接続部を表出させるようにした有機EL素子の製造方法において、
    前記積層体を形成した後、前記保護膜を成膜する前に、前記電極接続部を、前記保護膜が成膜されないように表面改質するものであり、
    前記保護膜(50)は、成膜材料としてH Oを用いたALE(アトミック・レイヤー・エピタキシー)法により形成されるものであり、
    前記表面改質として非極性化または撥水化を行うことを特徴とする有機EL素子の製造方法。
  2. 前記保護膜(50)を成膜した後、前記電極接続部(21)の表面に紫外線照射を施し、極性化または親水化させることを特徴とする請求項に記載の有機EL素子の製造方法。
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