JP4374757B2 - 樹脂製ウインドウパネル - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、樹脂製ウインドウパネル、特に、自動車のサンルーフ等に用いられる樹脂製ウインドウパネルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車のサンルーフ等に用いられるウインドウパネルとして、無機ガラス製や樹脂製のウインドウパネルが用いられている。いずれのウインドウパネルにおいても、要求される面剛性を確保するための板厚を要し、その板厚はウインドパネル全域にわたって一定となっている。ここで、面剛性とは、ウインドウパネルの周縁部を支持した状態で、パネルに対して垂直な所定の荷重をパネルにかけたとき、その荷重がかかった部位の歪みで定められるものであり、歪みが少ないほど面剛性が高いことになる。
板厚一定の樹脂製ウインドウパネルを用いたサンルーフの取付構造を図3に示す。
樹脂製ウインドウパネル1は、透視性のある樹脂材料からなる略長方形の板厚一定の板状体である。樹脂製ウインドウパネル1の周縁部1aに沿って補強部材2が配置され、補強部材2は接着剤4により樹脂製ウインドウパネル1と固定されている。補強部材2の周縁部はL字形状に曲げられてフランジ2aが形成され、フランジ2aにはウエザーストリップ3が嵌入されている。また、樹脂製ウインドウパネル1は、周縁部1aにおいて、補強部材2を介して図示しない車体に摺動自在に支持される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、板厚一定の樹脂製ウインドウパネル1の面剛性において、中央部の面剛性に対して、その周辺部の面剛性が必要以上に高くなっている。すなわち、樹脂製ウインドウパネル1に、垂直な所定の荷重を中央部にかけると、樹脂製ウインドウパネル1の歪みが大きく、同じ荷重を周辺部にかけると中央部に比べて周縁部1aに向かうに従って少なくなっている。
このため、板厚一定の樹脂製ウインドウパネル1では、中央部の面剛性を確保するための所定の板厚が定められ、その結果、周辺部では、必要以上に高い面剛性が得られてしまう板厚となっている。
したがって、樹脂製ウインドウパネル1は、周辺部において必要以上に多くの材料が用いられることになり、コストが高く、重量が大きいという問題点がある。
一方、乗員が樹脂製ウインドウパネル1を通して車両外部を見るとき、樹脂製ウインドウパネル1はゆがみのない視界を提供するものでなけらればならない。したがって、樹脂製ウインドウパネル1の一部の板厚を局所的に、急激に厚くあるいは薄くしたのでは、板厚が急変する部分で視界がゆがんでしまう。
【0004】
この発明は、このような課題を解決するためになされたもので、少ない材料で製造でき、安価で軽量で且つゆがみのない視界を得られる樹脂製ウインドウパネルを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る樹脂製ウインドウパネルは、周縁部に区画され且つ車体に取り付けて支持するための取付支持部と、取付支持部の内側に区画された透視部分からなる有効視界部とを有する樹脂製ウインドウパネルにおいて、有効視界部が、周辺部と、板厚が周辺部よりも厚い中央部とを有し、有効視界部の表面及び裏面が共に、同一方向に湾曲したなめらかな曲面を備え、裏面の曲率半径を表面の曲率半径よりも大きくしたことを特徴とするものである。
さらに、有効視界部の板厚が、中央部から周縁部に向かって、有効視界部の表面及び裏面の湾曲した各方向とも一定の割合で変化してもよい。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1(a)に示されるように、この発明に係る樹脂製ウインドウパネル10は、透視性のある樹脂材料、例えばポリカーボネートからなるほぼ長方形の板状体である。樹脂製ウインドウパネル10の板厚は、中央部10cが最も厚く、周辺部10bが中央部10cから周縁部10aに向かって連続的に薄くなっている。図1(a)に示される2点鎖線は、板厚が同じ部位をそれぞれ結んだ等厚線であり、中央部10cから周縁部10aに向かって各方向とも、一定の割合で、連続的に板厚が薄くなっている。
また、図1(b)及び(c)に示されるように、樹脂製ウインドウパネル10の表面10d側及び裏面10e側は、共に、同一方向に湾曲したなめらかな曲面を形成している。裏面10eの曲率半径R2を表面10dの曲率半径R1より大きくすることにより、中央部10cの板厚が最も厚く、中央部10cから周縁部10aに向かって周辺部10bの板厚が徐々に薄くなる形状を形成している。
【0007】
図2に、この発明に係る樹脂製ウインドウパネル10を用いたサンルーフの取付構造を示す。
図において、樹脂製ウインドウパネル10の周縁部10aに沿って補強部材2が配置され、接着剤4により樹脂製ウインドウパネル10と固定されている。補強部材2の周縁部は、L字形状に曲げられてフランジ2aが形成され、フランジ2aにはウエザーストリップ3が嵌入されている。また、樹脂製ウインドウパネル10は、周縁部10aにおいて、補強部材2を介して図示しない車体に摺動自在に支持される。すなわち、樹脂製ウインドウパネル10の周縁部10aには、補強部材2を介して、車体に取り付けられて支持される取付支持部10gが構成されている。また、その取付支持部10gの内側には、補強部材2に覆われることなく、車両外部の視界を確認できる透視部分からなる有効視界部10fが構成されている。
【0008】
次に、この発明に係る樹脂製ウインドウパネル10の作用を図1(d)及び(e)に基づいて説明する。
図1(d)に実線で示されるこの発明に係る樹脂製ウインドウパネル10は、大きさが同一で板厚一定の破線で示される従来の樹脂製ウインドウパネル1と比較して、面剛性が最も低くなる中央部10cの歪みが同じになるように形成されている。一方、樹脂製ウインドウパネル10の周辺部の歪みは、板厚が周辺部では薄くなっているため、従来の樹脂製ウインドウパネル1より大きくなっている。
この発明に係る樹脂製ウインドウパネル10と、従来の樹脂製ウインドウパネル1との板厚の比較を図1(e)に示す。
図1(e)に実線で示される樹脂製ウインドウパネル10の板厚は、中央部10cから周縁部10aに向かって徐々に薄くなる。薄肉化によって中央部の歪み量が歪み限度を超えないように、中央部の板厚は、破線で示される従来の樹脂製ウインドウパネル1の板厚、即ち、板厚一定の場合に中央部において所定の面剛性を維持するために必要な仮想板厚より厚く、周辺部の板厚は薄くなっている。中央部よりも大きな占有面積を占める周辺部で、板厚を薄くすることができるので、板厚一定の従来の樹脂製ウインドウパネル1に対して少ない材料で製造でき、安価で軽量な樹脂製ウインドウパネル10を得られる。
【0009】
このように、面剛性の最も低くなる中央部の板厚を厚くし、比較的面剛性が高くなる周辺部に向けて板厚を連続的に薄くすることで、必要な面剛性を確保すると共に、材料を低減し、コストダウン及び軽量化を図ることができる。
また、樹脂製ウインドウパネル10のうち有効視界部において、板厚を急変させることなく、徐々に変化させているので、視界がゆがむことがない。
【0010】
なお、この実施の形態では、本発明に係る樹脂製ウインドウパネル10を自動車のサンルーフに適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、自動車のフロントウインドウ、リヤウインドウ、サイドウインドウに適用することもできる。
樹脂製ウインドウパネル10の表面10dをひとつの曲率半径からなる曲面で形成することはなく、いくつかの曲率半径からなる曲面をなめらかに繋いで表面10d全体を形成してもよい。樹脂製ウインドウパネル10の裏面10eも同様に、ひとつの曲率半径からなる曲面で形成することはなく、いくつかの曲率半径からなる曲面をなめらかに繋いで裏面10e全体を形成してもよい。
【0011】
【発明の効果】
この発明によれば、有効視界部の表面及び裏面が共に、同一方向に湾曲したなめらかな曲面を備え、有効視界部の板厚が中央部から周縁部に向かって連続的に薄くなるので、板厚一定の樹脂製ウインドウパネルに対して少ない材料で製造でき、安価で軽量な樹脂製ウインドウパネルを得られるとともに、ゆがみのない視界を提供する樹脂製ウインドウパネルを得られる。
さらに、有効視界部の板厚が、中央部から周縁部に向かって、有効視界部の表面及び裏面の湾曲した各方向とも一定の割合で変化するので、視界のゆがみをより一層少なくできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態に係る樹脂製ウインドウパネルを示す図であり、(a)は平面図、(b)はIb-Ib線に沿った断面図、(c)はIc-Ic線に沿った断面図、(d)は従来の樹脂製ウインドウパネルを比較した歪みのグラフ、(e)は従来の樹脂製ウインドウパネルを比較した板厚のグラフである。
【図2】 実施の形態に係る樹脂製ウインドウパネルを用いたサンルーフの構造を示す断面図である。
【図3】 従来の樹脂製ウインドウパネルを用いたサンルーフの構造を示す断面図である。
【符号の説明】
10…樹脂製ウインドウパネル、10a…周縁部、10b…周辺部、10c…中央部、10d…表面、10e…裏面、10f…有効視界部、10g…取付支持部。
Claims (2)
- 周縁部に区画され且つ車体に取り付けて支持するための取付支持部と、取付支持部の内側に区画された透視部分からなる有効視界部とを有する樹脂製ウインドウパネルにおいて、
前記有効視界部が、
周辺部と、板厚が前記周辺部よりも厚い中央部とを有し、
前記有効視界部の表面及び裏面が共に、同一方向に湾曲したなめらかな曲面を備え、前記裏面の曲率半径を前記表面の曲率半径よりも大きくしたことを特徴とする樹脂製ウインドウパネル。 - 前記有効視界部の板厚が、中央部から周縁部に向かって、前記有効視界部の前記表面及び前記裏面の湾曲した各方向とも一定の割合で変化する請求項1に記載の樹脂製ウインドウパネル。
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