JP4374249B2 - 超臨界的流体による処理方法:タンパク質微粒子の調製およびそれらの安定化 - Google Patents

超臨界的流体による処理方法:タンパク質微粒子の調製およびそれらの安定化 Download PDF

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Description

本発明は、蛋白質およびポリペプチドの超臨界的流体処理による共沈降方法、および、それらの変性に対する保護と安定化に関する。
多数の応用に対する安定な蛋白質およびポリペプチドの必要性は継続的に高まりつつある。このことは、特に製薬の分野における治療用タンパク質について著しい。製造業者および最終ユーザーの双方にとって、水性タンパク質溶液はしばしば投与の形態として好ましい。さらに、水和した三次元フォールド複合構造をとり得ることはそれらの普遍的な性質である。このコンホメーションは、一般に三次構造として伝えられており、そしてその完全性は、タンパク質の生物学的活性を維持する上できわめて重要である。タンパク質の三次構造の不可逆的な損失は、変性と呼ばれており、そして失活を引き起こす。溶液中のタンパク質およびポリペプチドは、物理的(変性)および化学的(すなわち、加水分解、脱アミド(deamidation)等のような反応)分解を引き起こし得る多数のストレスに曝され、非常にしばしば液状形態における発展が妨げられている。現在、タンパク質の安定性を達成する最も普遍的な手段は、凍結乾燥または噴霧乾燥等の好適な方法による水の除去である。しかしながら、これらの手法は両方とも("Formulation and Delivery of Proteins and Peptides" J.L.Cleland and R. Langer American Chemical Society, Washington, DC 1994を参照のこと)、タンパク質の変性を引き起こし得る。特に、凍結乾燥では、タンパク質の変性が、最初の凍結工程中または昇華による急性(acute)脱水中のいずれにも起こり得る。
噴霧乾燥に関しては、熱による変性、低い効率、低い収率および高いレベルの残留水分が、この手法の主な限界である。
もう一つの問題は、異なる乾燥法により得られる類似剤型(analogous formulations)の、長期間における安定性の違いである。実際、脱水方法に依存して、タンパク質は、初期の生物学的活性は等しいが貯蔵寿命に差がある、異なった三次元構造を呈し得る。
凍結および脱水中における、炭水化物および特にトレハロースのタンパク質に対する安定化効果は、広く知られている("Formulation and Delivery of Proteins and Peptides" J.L.Cleland and R. Langer American Chemical Society, Washington, DC 1994 and "Freeze-Drying/Lyophilization of Pharmaceutical and Biological Products" L. Rey and J.C.May , Marcel Dekker, Inc. New York 1999)。多くの糖は脱水中のタンパク質の損傷を防止することが可能であるが、その生成物は、しばしば、メイラード反応により、有する貯蔵寿命が短い。室温での安定性は、スクロースおよびトレハロース等の還元能を持たない糖を用いて向上させることができる。
英国特許出願GB 2009198は、髄膜炎菌のポリサッカライドおよびトレハロースの凍結乾燥を開示し、GB 2126588は、非イオン性界面活性剤またはトレハロース(もしくは他の糖)含有による腫瘍壊死因子(TNF)の凍結乾燥および冷凍に対する安定化を開示し、そして、日本国特許出願J 58074696は、トレハロース存在下におけるATPの凍結乾燥を開示する。
トレハロース含有アルカリ性ホスファターゼの調製は、凍結乾燥後におけるそれらの活性を維持し、そして、45℃で84日間貯蔵後に初期活性の約70%を維持することが報告されている(A.W. Ford et Al., J.Pharm.Pharmacol. 1993, 45: 86-93)。凍結乾燥はいまだにタンパク質乾燥に使用される主な手法であるが、凍結、解凍および乾燥等の過酷なストレスがかかる段階で起こり得る損傷を避けるために、いくつかの予防措置をとる必要がある。事実、凍結乾燥タンパク質作製の第一段階で、条件(pH、イオン強度、安定剤の存在等)の的確な選択が、タンパク質の変性および不活性化に対するベストな保護を保証する。糖、アミノ酸、ポリマー、界面活性剤特異性リガンド(基質、補因子、アロステリックモディファイヤー等)等の多くの賦形剤が凍結乾燥中のタンパク質を保護することが知られており、「リオプロテクタント(lyoprotectants)」と名付けられている。それらの中で、炭水化物ならびに特にスクロースおよびトレハロース等の二糖類が広く研究されている。それら化合物および他の安定剤の安定化メカニズムは、まだ完全に明かされてはいない。しかしながら、効果的なリオプロテクタントは、凍結と解凍、および乾燥の両方の間、安定性を維持するに違いない。凍結工程中のほとんどにおいてタンパク質の周囲の環境は水性であるため、水溶液中における自然なコンホメーションを安定化させる溶質は、非常にしばしばタンパク質の凍結防止剤として効果的である。炭水化物およびいくつかのアミノ酸がその例である。Arakawaら(J.Pharm.Res. 1991, 8, 285-291)は、そのような溶質が、水溶液中ではタンパク質表面から排除される傾向にあることを報告した。そのような現象の熱力学的結果が、タンパク質の自然なコンホメーションの安定化である。
乾燥および貯蔵中の安定性は、水による置換およびガラス化という両方の仮説によりベストに説明される。第一の話は、安定剤が除去された水と置き換わることにより水がすると同様にタンパク質と相互作用するという話であり、乾燥工程の熱力学的コントロールの説明となる。後者の話は、それら安定剤は良いガラス形成剤であり、そして乾燥の最中および後にアモルファスを保つために、それらが、ガラス状マトリクス内部にタンパク質を物理学的に(mechanically)固定するという話である。これは純粋に動力学的な議論であり、そして、乾燥および貯蔵の両方の安定性に同じようによく当てはまる(Freeze-Drying/Lyophilization of Pharmaceutical and Biological Products" L. Rey and J.C.May , Marcel Dekker, Inc. New York 1999)。
したがって、上記乾燥タンパク質の安定化についての仮説を参照すると、ガラス化は長期間の安定性のための主要な点の一つであると仮定できる。それと比べ、タンパク質の乾燥のための噴霧乾燥の使用は、さほど研究されてこなかった。この方法は、微細なアモルファス粒子を生成できるが、乾燥力として温水が必要であり、それがタンパク質の温度による分解につながり得る。さらに、低い効果、低い収率および高レベルの残留水分がその他の限界である。
他に報告されている、不活性化を回避し得るタンパク質乾燥のための技術は、室温での空気脱水である。Quadrant Bioresources Ltd (英国)によるUS4,891,319は、大気圧においてトレハロースの存在下で乾燥することによる、数種のタンパク質および他の大分子の、37〜40℃における保存を開示する。
超臨界的流体技術の使用もまた、タンパク質を、乾燥した精製微粒子として得るための有用な方法として報じられてきた。この技術の主な利点は、タンパク質を、急速な沈降の前に、編成を最小限にするために好適な水性環境中に保持し得る可能性、および凍結乾燥よりも短いプロセス期間、およびより安価なことである。
S.P. Sellers ら(J.Pharm.Sci., 2001, 90, 785-797)は、タンパク質粉末製造のための、超臨界的CO2補助下(CO2-assisted)噴霧脱水方法を報告する。この技術は、噴霧乾燥と比較することができる。実際、超臨界的CO2は、溶液の噴霧を促進するために、かつ、溶質沈降のためのアンチソルベント(anti solvent)としてでなく使用される。タンパク質微粒子形成のためのGAS(Gas Anti-Solvent recrystallization)方法は、Debenedettiにより報じられている(US 6,063,910)。このケースでは、タンパク質溶液は、直径20μmおよび長さ240μmのレーザー穿孔プラチナディスクを通じて、予め異なる導入口により超臨界的流体で満たされた粒子形成室内部に噴霧される。この技術は、二酸化炭素を超臨界的流体として用いて、カタラーゼおよびインシュリン(0.01% W/V)粒子を、エタノール/水(9:1 V/V)溶液から形成するために用いられてきた。この方法では、超臨界的流体導入口は、最適化されていない。ほとんど静的な超臨界的流体雰囲気で、わずかな乱流により溶液の導入が起こる。Hanna M. および York P. (WO 96/00610)は、きわめて小さい粒子を、SEDS (Solution Enhanced Dispersion by Supercritical Solution)と名付けられた特定の超臨界的流体技術により得るための新しい方法および新しい装置を提案した。
この方法は、新しいコアキシャル型ノズルに基づいている。溶液は、キャピラリー導入口を通じて膨張し、超臨界的流体は、円錐形末端を有する外付コアキシャル経路を通じて膨張する。超臨界的流体および溶液の混合は、円錐形領域で起こる。彼等は、混合を促進するために調節剤を供与することができる3ウェイノズルの使用をも提示する。彼等は、糖(ラクトース、マルトース、トレハロースおよびスクロース)およびタンパク質(R-TEM ベータラクタマーゼ)等の水溶性化合物の微細粒子の沈降に対してSEDS技術を適用した。タンパク質と安定剤との共沈降は、そこでは言及されておらず、例示もされていない。
さらに、同じ発明者(WO 01/03821)は、同じ装置を用いるが粒子形成容器に超臨界的流体および二種類の非混合性溶媒を供与する、進歩した沈降方法について述べる。この方法は、前記二種類の非混合性溶媒に溶解した二種類またはそれ以上の溶質の共沈降を可能にする。流体導入口は、コアキシャル型ノズルにより形成されており、前記二種類の溶媒の接触は、それらの超臨界的アンチソルベントに対する分散の直前に起こり、ノズル内での溶質の沈降を防止する。この方法は、ホモジニアス共沈降物の形成を許してしまうが、極性の異なる二種類の溶質を処理する必要がある場合には一般的に有用である。さらに、これを水溶液に用いる場合、超臨界的アンチソルベント中への水の分散を可能にするために、第二の溶液は、少なくとも一部は水溶性でなければならない。このステップは、水溶性溶質の沈降を可能とするために必須である。タンパク質と安定剤との共沈降は、この文献中では述べられていない。
Walker (WO 01/15664)は、活性(好ましくは薬学的活性)物質と、オリゴメリックまたはポリメリックな賦形剤との共製剤方法を開示しており、そこでは、前記活性物質の80〜100%量は、結晶質とは対照的なアモルファスである。これらの製剤では、前記活性物質は、結晶形態において0〜10℃の温度で貯蔵したときよりも安定である。この文献では、薬学的活性物質とオリゴメリックまたはポリメリック賦形剤との共製剤のみが開示されており、タンパク質の安定化については言及がない。タンパク質の安定化は、それゆえに、当該技術分野では、凍結乾燥および噴霧乾燥を通じて達成されている。超臨界的流体を用いたタンパク質と安定剤との共沈降は過去に記述がなく、そして、それが本発明の目的である。
本発明者らは、超臨界的流体を用いて安定剤と共沈降させる、安定な乾燥タンパク質微粒子の製造方法を見出した。好ましくは、安定剤は、炭水化物、アミノ酸、界面活性剤およびポリマーである。より好ましくは、前記活性剤は糖であり、最適にはトレハロースである。
共沈降は、タンパク質/安定剤分子間の密接な相互作用を可能にし、そして、各タンパク質/安定剤の組み合わせには、最適な重量/重量比が存在する。
事実上、凍結−解凍が存在しないため、低温に対する保護の必要がない。さらに、タンパク質/安定剤相互作用の性質はより明らかにされる必要があるが、本件では、前記安定剤は、乾燥中のタンパク質活性を維持するよりも貯蔵安定性を促進するために重要な役割を果たす。事実上、超臨界的流体による沈降は、それのみで、乾燥工程中の変性のないタンパク質粒子製造を可能にする。
「超臨界的流体」という用語は、その臨界圧力およびその臨界温度と等しいかまたはそれを越える流体を意味する。
「溶媒」という用語は、タンパク質または安定剤を溶液を形成し得る液体を意味する。
「安定剤」という用語は、タンパク質等を安定化し得る固形の薬学的賦形剤を意味し、それは、溶媒に可溶であり、かつ、超臨界的流体には実質的に不溶である。
「調節剤」という用語は、前記「溶媒」の超臨界的流体に対する溶解度を向上させる物質、好ましくは溶媒である。
本発明は、物質とその安定剤との、ガス状アンチソルベント(anti solvent)方法による共沈降方法であり、純粋なまたは調節剤(modifier)と混合した超臨界的流体、および、溶媒に溶解した前記物質と前記安定剤とを含む溶液を、前記超臨界的流体により前記溶媒が前記溶液から抽出され、そして前記物質と安定剤との共沈降が起こるように、粒子形成容器内に導入することを含む方法を提供する。
好ましくは、前記溶液は、調節剤と混合して粒子形成容器中に導入する。この方法は、粒子形成容器内に、前記物質および前記安定剤の溶液または懸濁液および超臨界的流体を導入することを含む。前記粒子形成容器内では、前記超臨界的流体と前記溶液との混合および前記超臨界的流体による溶媒の抽出が起こり、そして、溶質(物質および安定剤)が、微粒子として共沈降する。前記溶媒が前記超臨界的流体と混合性でない場合、調節剤の使用が必要である。前記調節剤は、前記溶媒および前記超臨界的流体の両方に可溶な化合物である。
より好ましくは、図1の装置を用いる。本件では、前記物質および安定剤の溶液、前記超臨界的流体および前記調節剤は、必要であれば、ノズル27による並流で、前記粒子形成容器内に別々に導入する。そのようなノズルWO 02/68107は、図2および3に示しており、超臨界的流体および溶液の別々の導入を提供する。事実上、これは中央に開口部を有するディスクであり、中央から等しい距離に、周辺部に沿って等間隔で配置された2またはそれ以上の開口部を有する。全ての開口部は、粒子形成容器内部と連結している。前記溶液は前記粒子形成容器内に前記中央の開口部を通じて導入し、そして、純粋な、または調節剤を含む前記超臨界的流体は、前記外側の開口部を通じて導入する。
前記調節剤および前記超臨界的流体は、前記粒子形成容器内への導入前に混合される。この方法の他のバージョンでは、前記調節剤は、一部を前記溶液とともにおよび一部を前記超臨界的流体とともに、または前記溶液とともにのみ、前記粒子形成容器に導入する。
前記物質は、好ましくは、薬学的にまたは診断上重要な、前記溶媒および前記溶媒/調節剤混合物に可溶な、そして前記超臨界的流体には実質的に不溶な、タンパク質またはポリペプチド化合物である。
前記安定剤は、好ましくは、共沈降生成物中の前記物質を安定化させ得る薬学的賦形剤である。前記安定剤は、前記溶媒および前記溶媒/調節剤混合物に可溶であり、そして前記超臨界的流体には実質的に不溶である。好ましくは、前記安定剤は糖であり、より好ましくはトレハロースである。安定剤の混合物もまた用いることができる。
前記溶媒は、好ましくは、水、エタノール、メタノール、DMSO、イソプロパノール、アセトン、THF、酢酸、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、およびN,N-ジメチルアニリンから選択される。最適には、前記溶媒は水である。
前記超臨界的流体は、好ましくは、二酸化炭素、エタン、エチレン、プロパン、六フッ化硫黄、一酸化二窒素(nitrous oxide)、クロロトリフルオロメタン、モノフルオロメタン、キセノンおよびそれらの混合物から選択され、最適には二酸化炭素である。
前記調節剤は、好ましくは、エタノール、メタノール、DMSO、イソプロパノール、アセトン、THF、酢酸、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、およびN,N-ジメチルアニリンまたはそれらの混合物から選択される。最適には、前記調節剤はエタノールである。前記調節剤と溶媒とは当然異なっている必要がある。
(図面の説明)
図1は、本発明の方法の実施に使用する装置の概略的なフローシートを示す。
図2および3は、本発明の方法の実施に使用するノズルを示す。
図4、5および6は、超臨界的CO2によって共沈降したリソチーム/トレハロース粉末の、W/W比1:10、1:2および1:0時の粒子径分布をそれぞれ示す。
図7は、超臨界的CO2によって共沈降したリソチーム/トレハロース粉末対それぞれの純粋生成物の、示差熱量測定(DSC)によって得られたサーモグラムを示す。
(発明の詳細な説明)
本発明を、特に前記物質がタンパク質である場合についてさらに記述する。超臨界的流体の使用、炭水化物、アミノ酸および界面活性剤ポリマー等の種々の安定剤の使用を通じて、安定な乾燥タンパク質/安定剤微粒子の製造が可能であることが判明している。
驚くべきことに、超臨界的流体を用いた共沈降は、タンパク質および安定剤分子間の特に密接な相互作用を可能にし、そして、各タンパク質/安定剤の組合わせに最適な重量比が存在することが分かった。安定剤の量が適量を超えると、余剰分はタンパク質と直接相互作用せず、むしろ純粋な安定剤の粒子を形成する。この現象は、顕微鏡検査および示差熱量測定(DSC)分析により証明した。
純粋なまたは調節剤と混合した超臨界的流体および溶液の粒子形成容器内での使用を含む、GAS方法による物質と安定剤との共沈降方法は、図に示す装置により実施しても良い。
図1の装置の利点は、超臨界的流体と溶液との接触が粒子形成容器内でのみ起こることと関連する。それゆえに、ノズル内における粉末の沈降および閉塞を生じることは、何ら起こり得ない。重要なことは、前記超臨界的流体が、アンチソルベントとして働くのみならず、前記溶液が前記粒子形成容器内に入る際における微細噴霧への変換を促進することである。このことは、溶液/アンチソルベント界面を拡張し、そして、前記二相のさらに急速な混合、およびそれゆえの、何ら変性を伴わないタンパク質の急速な沈降を許容する。さらに、溶液および超臨界的流体間での質量転換速度の向上が、穏和な温度および圧力条件での操作を許容し、可能性のあるあらゆるタンパク質変性の防止に寄与する。図1の装置は、粒子形成容器22を含む。これは、適切な用量の標準的な反応容器である。前記容器内の温度は、加熱マントル(heating jacket)21により一定に保たれる。ミクロ絞り弁(micro metering valve)25により調節する。
前記粒子形成容器内の温度および圧力は、熱電対29および圧力変換器30により測定する。
形成された容器は、フィルター23により保持される。これはステンレススチールバスケットであり、その底部は焼結ステンレススチールディスク(0.5μm)から形成されている。第二のフィルター24(0.5μm)は、前記容器の導出口に配置される。
前記超臨界的流体は、シリンダー3から排出され、それはクーラー4により濃縮され、そして、ポンプ8により、ライン34を通じて前記粒子形成容器内に注入される。前記粒子形成容器内に入るに先立ち、前記超臨界的流体は、プレヒーター14およびヒーター17により所望の温度まで加熱される。前記プレヒーター14は、パルセーションダンパーとしても働く。前記超臨界的流体は、さらに、フィルター15(0.5μm)により濾過される。前記超臨界的流体の、前記共沈降容器内に入る前の温度および圧力は、熱電対29および圧力変換器30によりそれぞれ測定する。
前記調節剤は、タンク2から排出され、それは、ポンプ9により、ライン34を通じて注入され、そして、それは、前記粒子形成容器内に入るに先立ち、前記超臨界的流体と混合される。前記調節剤もまたフィルター12(0.5μm)により濾過される。
ライン34は、安全弁16を装備している。
前記溶液は、タンク1から排出され、それは、ポンプ10により、ライン36を通じて前記粒子形成容器内に注入される。前記溶液もまたフィルター13(0.5μm)により濾過される。
本方法のその他のバージョンでは、前記調節剤は、一部は前記溶液とともに、一部は前記超臨界的流体とともに前記粒子形成容器内に導入しても良い。純粋なまたは前記調節剤と混合した前記超臨界的流体、および前記溶液は、前記ノズル27により前記粒子形成容器内に供給する。
前記沈降容器22の下流では、超臨界的流体、調節剤および溶液の混合物をフィルター24(0.5μm)により濾過し、フィルター23により結局保持されなかった粒子を保持する。前記超臨界的流体、調節剤および溶液の混合物は、前記ミクロ絞り弁25により減圧され、前記超臨界的流体(supercritical solvent)は、セパレーター26内で前記調節剤および前記溶液と分離され、その流速は流量計31により測定され、そしてそれは排出される。
図2および3に示すノズルは、前記溶液、および、純粋なまたは前記調節剤と混合された前記超臨界的流体を、並流で前記粒子形成容器内に導入することを可能にする。ノズル出口における前記溶液および超臨界的流体の速度は、マスフローレートおよび開口部の直径に関係する。さらに、溶液および超臨界的流体の両方におけるエネルギー圧力が、最小限のエネルギー損失で運動エネルギーに変換されることが好ましい。事実上、図2および3のノズルは、この目的のために設計した。このノズルの特色は、開口部を通じて溶液および超臨界的流体の膨張が起こることである。開口部は、長さ対直径比が5〜10の範囲で特徴付けられる。それは、圧力エネルギー損失を最小限にし、かつ圧力エネルギーを効果的に運動エネルギーに変換するするキャピラリーに関して利点を有する。前記ノズルは、直径が0.02〜0.04 mmの範囲であり、長さが0.1〜0.2 mmの範囲である開口部を有する。このような寸法は、溶液および超臨界的流体の両方に対して、開口部出口における非常に高い速度を可能にする。
前記ノズルは、ステンレススチール、またはその他の適切な材料により形成されていても良い。
前記ノズルは、開口部39をその中央に有し、そして、2個またはそれ以上の開口部41を、中央から等しい距離に等間隔で周辺部に沿って穿孔したディスクである。前記開口部は、前記粒子形成容器内部と連結している。前記溶液は、前記粒子形成溶液内に、前記中央の開口部を通じて導入され、純粋なまたは前記調節剤を含む前記超臨界的流体は、前記外側の開口部を通じて前記粒子形成容器内に導入される。前記溶液37は、直径D3の通路を通過する。その末端は円錐形状40を有する。円錐末端40の頂には、レーザー穿孔した開口部39が存在する。前記中央開口部の長さL1は、その直径D1の5〜10倍である。前記直径D1は、このようにして、前記開口部出口における前記溶液の、任意の望ましい速度を得るために選択することができる。
前記超臨界的流体38は、直径D4の通路を通過する。各通路末端は、円錐形状42を有する。円錐末端42の頂には、レーザー穿孔した開口部41が存在する。前記開口部の長さ21は、その直径D2の5〜10倍である。前記直径D2は、このようにして、前記開口部出口における前記超臨界的流体の、任意の望ましい速度を得るために選択することができる。
前記開口部39および41の、長さ(L1またはL2)と直径(D1またはD2)との間の比は、エネルギー損失を最小限にし、そして、エネルギー圧力の運動エネルギーへの変換により、より高い速度を得るように選択される。
前記溶液は前記中央開口部39から高速で吐出され、破砕して微細な液滴となり、前記超臨界的流体と接触する。前記超臨界的流体の速度が非常に速く、作業時の温度および圧力における音速と同次元の大きさであれば、前記溶液液体噴流の分散は、開口部41から噴出される前記超臨界的流体により促進される。前記超臨界的流体が前記溶液液体噴流の分散を促進する効果は重要であり、生成物の形状、サイズおよび収率を決定付ける。
開口部は、0.02 mm以上の直径で穿孔することができる。テストを行なうために使用するノズルは、0.02〜0.04 mmの範囲の直径の開口部を有する。本発明のその他の実施形態では、1またはそれ以上の外側の開口部は、それらの軸が前記中央開口部の軸上に集中するように穿孔される。前記外側の開口部の軸と前記中央開口部の軸とにより形成される角度は、1〜30°である。
この精製乾燥タンパク質微粒子形成方法における重要な点の一つは、前記溶液と前記超臨界的流体との混合である。急速かつ密接な混合は、直径の小さい粒子の沈降を起こし、そして粉末の高収率を可能にする。
良い混合をするためには、前記溶液は前記超臨界的流体中に小さい液滴の形態で分散され、そのようにして、質量転換のための高い界面面積、および、前記溶液の液滴中における超臨界的流体拡散のための短い経路を提供し、そして、その結果、溶質粒子の成長を防止するのが良い。さらに、超臨界的流体の流速と溶液の流速の比が大きいことが、それらの接触の瞬間において前記超臨界的流体の溶液に対する大きな剰余を起こし、前記超臨界的流体の前記溶液内に対する、および溶液の超臨界的流体内への質量転換の推進力を促進する。
前記溶液の、前記超臨界的流体内における溶解度が低い場合は、調節剤の使用が、溶液と超臨界的流体の間のより良い混合を可能にする。
調節剤を使用する場合は、溶媒の超臨界的流体に対する溶解度の大きい増加が得られるように、調節剤の流速と溶液の流速との比を選択する必要がある。前記調節剤は、前記超臨界的流体とともに、または前記溶液とともに、または、一部は前記超臨界天気流体とともにおよび一部は前記溶液とともに導入しても良い。前記調節剤の導入方法は、前記溶媒の抽出および形成される粒子の構造に顕著に影響する。
二酸化炭素を超臨界的流体として、かつエタノールを調節剤として用い、水溶液から粉末を沈降させる場合の、超臨界的流体の流速と調節剤の流速との比は、好ましくは4〜8の範囲内であり、より好ましくは7であり、この時、調節剤の流速と溶液の流速との比は、好ましくは15〜25の範囲内であり、より好ましくは20である。
上記で指摘した通り、溶液の非常に微細な液滴を得るためには、前記溶液の前記超臨界的流体内に対する良い分散を得ることが必須である。
形成された溶液液滴のサイズは、混合領域における流体力学的条件(fluidodynamic conditions)により、そして、溶液および超臨界的溶媒(supercritical solvent)の粘度、表面張力、濃度等の物理的性質により、決定される。これらの性質は、前記超臨界的流体の温度および圧力に顕著に影響される。
前記超臨界的流体導入口は、前記溶液導入口の周りに、そしてそこから極めて短い距離(約3 mm)に配置されている。この構造が、前記溶液が前記超臨界的流体によりエネルギーを与えられ、そして前記超液が極めて微細な液滴へと分散することを促進し、二相間に高い界面面積を与え、そして溶液の超臨界的流体内に対する早い抽出を可能にする。これらの現象は、開口部出口における前記超臨界的流体の速度が、音速に達するかまたはそれを超えてマッハディスク形成(Mach disc formation)を起こし、そして溶液が極めて微細な液滴へと分散する場合に特に効果的である(Matson D.W., Fulton J.L., Petersen R. C., Smith R.D., "Rapid expansion of supercritical fluid solutions: solute formation of powders, thin films, and fibers" Ind. Eng. Chem. Res., 1987, 26, 2298-2306)。流体中における音速は、温度および圧力に強く依存する。二酸化炭素の超臨界的領域における音速の最小値は、8 MPa および 40℃において 208 m/s である。上述の現象を利用すると、二酸化炭素の超臨界的領域における音速、すなわち8 MPa および 40℃において 208 m/s で作業することが好適である。
GAS方法による、二酸化炭素を超臨界的流体としておよびエタノールを調節剤として用いての、水溶液からの微細粉末の生産は、最適な操作条件が8〜12 Mpaおよび35〜50℃であると判明した。実施例の試験を実施するために用いた実施例の装置では、前記超臨界的流体のマスフローレート(mass flow rate)は30 g/minであり、前記溶液の流速は0.2 g/minであり、そして前記調節剤のマスフローレートは4 g/minであり、超臨界的流体と調節剤とのマスフローレート比を7に、かつ、調節剤と溶液とのマスフローレート比を20に設定し、そして、ノズル出口における超臨界的流体の速度は約300 m/sである。この装置を用いて、本発明者らは、物質および安定剤の、GAS共沈降による、安定な乾燥微粒子の製造方法を実施した。アルカリホスファターゼおよびリソチーム等のタンパク質を物質として、そしてトレハロースを安定剤として用いた。タンパク質/安定剤比が異なる共沈降粉末を製造した。収集した粉末の収率は90%であった。処理後に維持されていた酵素活性は、未処理の市販試薬と比較して95〜100%であると分かった。これら粉末の粒子径分布は、90%を超える粒子が、狭い粒度分布で、10μm未満の等価直径(equivalent diameter)を示した。さらに、物理化学的キャラクタリゼーションは、共沈降がタンパク質と安定剤との間の緊密な相互作用を可能にし、そして、各タンパク質/安定剤結合体が最適な重量/重量比を有していることを示した。最後に、安定性の調査は、アルカリホスファターゼ/トレハロース共沈降粒子は、相当する凍結乾燥生成物よりも安定であることを示した。
(実験手順)
超臨界的流体は、前記超臨界的流体の流速設定に用いるためのポンプ8により沈降容器に供給した。ライン35中における前記超臨界的流体の温度は、ノズル開口部を通じた膨張に依存して温度が低下することを考慮し、ヒーター17により、粒子形成容器内の温度よりも高い値に設定した。次に、前記調節剤を、あらかじめ決定した流速で、ポンプ9により前記超臨界的流体に添加した。タンパク質および安定剤の溶液は、定常状態(steady state conditions)が保たれている間、ポンプ10により前記粒子形成容器内に注入した。
一定量の溶液を前記粒子形成溶液内に供給した後、ポンプ9および10を停止し、沈降粉末が溶媒および調節剤を含まなくなるまで、前記超臨界的流体のみを前記中止形成容器内に供給した。
前記粒子形成容器を減圧し、前記粉末を回収し、そして10 mLバイアル中、乾燥窒素下に封入した。
共沈降したタンパク質の安定性は、バイアルを下記条件(25℃−60% RH; 30℃−65% RH; 40℃−75% RH)で貯蔵することにより試験した。各サンプルは、t= 0, 1, 2, 3 および 6ヶ月後に、生物学的活性を分析した。対照として、そのままの超臨界的流体により沈降させたタンパク質に対して、類似の凍結乾燥生成物に対して、および未処理の市販製品に対して、全て乾燥窒素下に貯蔵して同様の調査を行なった。
(アルカリホスファターゼ(ALP)/トレハロース共沈降粒子の調製)
本実施例では、本発明の方法を、アルカリホスファターゼ(ALP)およびトレハロースの共沈降混合物に用いた。
ALP(SIGMA Chemicals)を含む0.2% w/w濃度溶液および0〜2% w/w濃度範囲のトレハロース(SIGMA Chemicals)脱イオン水溶液を使用した。
得られた粉末のALP/トレハロース比は、以下の通りである(1:10, 1:2 および1:0)。超臨界的流体として二酸化炭素を、およびエタノールを調節剤として用いた。
前記溶液は、粒子形成容器22内に、ポンプ10により流速0.2 g/minで供給した。超臨界的二酸化炭素は、ポンプ8により流速30 g/minで供給し、エタノールは、ポンプ9によりライン34に対し流速4 g/minで供給し、そしてそれを、前記粒子形成容器内部への導入に先立ち超臨界的二酸化炭素と混合した。
前記超臨界的流体は、ノズルにおける、直径が各0.04 mmである4個の外側の開口部を通じて前記粒子形成容器内に導入した。前記溶液は、前記粒子形成容器内に、ノズルにおける、直径が0.04 mmである中央開口部を通じて導入した。全ての開口部の長さは0.2 mmであった。
前記粒子形成容器内の温度および圧力は、マントルヒーター(heating jacket)21により一定値40℃に、およびミクロ絞り調節弁(micro metering regulation valve)25により100(1バールに、それぞれ維持した。
沈降した粒子は、粒子形成容器底部においてフィルター23により収集し、その間、超臨界的流体、調節剤および水は、大気圧においてシリンダー26内に収集した。
前記方法は、十分な量の粉末が得られるまで行なった。前記溶液および調節剤の供給を停止した後、微量の溶媒および調節剤までも沈降した粉末から抽出するために、純粋な二酸化炭素だけを供給した。典型的には、乾燥粉末を得るために、前記粒子形成容器内を2倍体積の二酸化炭素で洗浄した。
減圧後、前記粒子形成容器を開放し、そして、前記粉末を回収し、10 mLバイアル中、乾燥窒素下に貯蔵した。
収集した粉末の収率は90%であった。
ALPに残った酵素活性は、未処理の市販試薬と比較して95%〜100%であった。前記粉末の光学顕微鏡による解析は、ALP/トレハロース比1:10という高いトレハロース含有率においては、前記粉末は二種の異なる粒子の母集団により形成されることを示す。一つは、大部分を占め、針形状粒子により形成され、他は円形状粒子により形成される。前記針形状粒子は、トレハロースをそのまま超臨界的CO2により沈降させたものと非常に似ている。より低いトレハロース含有率の粉末は、前記円形状粒子母集団のみを示す。このように、トレハロースは、超臨界的CO2によりALPとともに沈降するとき、トレハロース含有率がより低い一種の粒子(タンパク質/トレハロース比1:2)のみを与えることができる。リソチーム/トレハロース共沈降においても同様の挙動が見られた(実施例2参照)。類似生成物を凍結乾燥により調製した。このケースでは、ALPに残った酵素活性は、未処理の市販試薬と比較して95%〜104%であった。
未処理の市販ALP、および類似の凍結乾燥生成物を、全て乾燥窒素下で含む同様のバイアルを調製した。
(安定性の調査)
各カテゴリーにおけるいくつかのバイアルを、以下の各条件(25℃− 60% RH; 30℃− 65% RH; 40℃− 75%)で6ヶ月静置した。t = 0, 1, 2, 3, 6ヶ月時に、前記バイアル内容物のALP活性についてアッセイを行なった。表1に、この安定性調査結果をまとめる。
超臨界的CO2により調製した純粋ALP(サンプルF6)は、全ての条件において酵素活性の減衰を示した。40℃− 75% RH(最も極度の条件)で6ヶ月後に残った活性は、t = 0における値の57%である。
反対に、超臨界的CO2により1:10比で共沈降させたALP/トレハロース(サンプルFT8)では、全ての条件において、6ヶ月後まで顕著な活性損失は見られなかった。
40℃−75% RHでは、純粋な凍結乾燥ALP(サンプルF8)およびSIGMAの市販製品は、同様の減衰を示し、そして、6ヶ月後には、初期の43%および42%の酵素活性しか維持されなかった。他の条件下では、代わりに、前記SIGMA製品は、前記純粋凍結乾燥ALPよりも緩やかな活性損失を示す。事実上、6ヶ月後には、以下の残余酵素活性が検出された(25℃−60% RHでは95% vs 83%、および30℃−65% RHでは86% vs 76%)。
最後に、ALP/トレハロース比1:10の凍結乾燥粉末(サンプルFT10)は、初期には急速な、続いて1〜6ヶ月後にはより遅い活性損失を示した。これは貯蔵条件に依存するように見受けられる。事実上、残余酵素活性は、25℃−60% RH、30℃−65% RHおよび40℃−75%において、それぞれ初期値の90%、88%および90%であった。
(リソチーム/トレハロース共沈降粒子の調製)
本実施例では、本発明の方法を、リソチームおよびトレハロースの共沈降混合物に用いた。
リソチーム(SIGMA Chemicals)を含む0.2〜1% w/w濃度溶液および0〜2% w/w濃度範囲のトレハロース(SIGMA Chemicals)脱イオン水溶液を使用した。得られた粉末のリソチーム/トレハロース比は、以下の通りである(1:10, 1:5, 1:2, 1:1, 2:1, 4:1および1:0(表2))。
超臨界的流体として二酸化炭素を、およびエタノールを調節剤として用いた。
前記酵素および前記安定剤を含む溶液は、粒子形成容器22内に、ポンプ10により流速0.2 g/minで供給した。超臨界的二酸化炭素は、ポンプ8により流速30 g/minで供給し、エタノールは、ポンプ9によりライン34に対し流速4 g/minで供給し、そしてそれを、前記粒子形成容器内部への導入に先立ち超臨界的二酸化炭素と混合した。
前記超臨界的流体は、ノズルにおける、直径が各0.04 mmである4個の外側の開口部を通じて前記粒子形成容器内に導入した。前記溶液は、前記粒子形成容器内に、ノズルにおける、直径が0.04 mmである中央開口部を通じて導入した。全ての開口部の長さは0.2 mmであった。
前記粒子形成容器内の温度および圧力は、マントルヒーター(heating jacket)21により一定値40℃に、およびミクロ絞り調節弁(micro metering regulation valve)25により100(1バールに、それぞれ維持した。
沈降した粒子は、粒子形成容器底部においてフィルター23により収集し、その間、超臨界的流体、調節剤、水、および沈降せずに終わった溶質は、大気圧においてシリンダー26内に収集した。
その後、一定量の溶質を前記粒子形成容器内に供給し、ポンプ9および10を停止し、前記沈降した粉末を乾燥させるために、超臨界的流体のみを前記粒子形成容器内に供給した。典型的には、乾燥粉末を得るために、前記粒子形成容器内の2倍体積が必要である。
この時点で、前記粒子形成容器を減圧し、開放し、そして、前記粉末を収集した。
収集した粉末の収率は90%であった。
観測されたリソチームの残余酵素活性は、未処理の市販製品と比較して96%〜100%であった。
表2に、各サンプルのリソチーム/トレハロース比、残余酵素活性、沈降の均質性に関与するタンパク質含有率、粒子母集団の数および粒子サイズを示す。特に言及すると、全てのサンプルにおいて、酵素活性およびタンパク質含有率の両方が理論値と非常に近かった。このように、本発明者らが使用した実験条件は、タンパク質および糖の両方に対して同様の沈降を可能にし、そして、ほぼ完全な生物学的活性の回収を保証した。
SEM顕微鏡写真の画像解析により計算した粉末の粒子径分布は、超臨界的CO2沈降により得られた全ての粉末で、90%を超える粒子が、10μm未満における狭い粒度分布で等価直径を示した。図4、5、6は、超臨界的CO2により共沈降した、リソチーム/トレハロース比がそれぞれ1:10、1:2および1:0の粒度分布を示す。他の共沈降物においても同様の分布が得られた。さらに、前記粉末の光学顕微鏡解析による観測では、リソチーム/トレハロース比1:10および1:5の両方の高いトレハロース含有率において、前記粉末は二種類の粒子母集団を構成した。一つは、大部分を占め、針形状粒子により形成されており、他は、円形状粒子により形成されていた。前記針形状粒子は、超臨界的CO2によりトレハロースを沈降させて得られるものと非常に似ていた。反対に、より低いトレハロース含有率(リソチーム/トレハロース比1:2)では、前記粉末は、円形状粒子母集団のみを示した。このように、リソチームは、超臨界的CO2によりトレハロースとともに沈降するとき、トレハロース含有率がより低い一種の粒子(より高いタンパク質/トレハロース比)のみを形成することができる。このゆえに、タンパク質/トレハロース比には、これらに種の分子間におけるベストな相互作用を保証する最適値が存在する。この挙動は、DSC解析により確認した。図7は、種々の共沈降リソチーム粉末におけるサーモグラムを示す。参照のために、純粋な沈降リソチームおよびトレハロースについても示している。特に言及すると、より高いトレハロース含有率(比1:5)においては、サンプルは、アモルファス状トレハロースを含み、それは、沈降したトレハロース自体と同様に晶癖を回復(発熱ピーク197℃)し、そして次に214℃で融解する。トレハロース含有率がより低いサンプルにおける熱的挙動は顕著に異なっている。比1:2〜4:1のサンプルは、リソチーム自体と同様のサーモグラムを示す。最も実際的な意味のある違いは、リソチームの固有転移温度(temperatures of the characteristic transition) T=204℃が、より低い温度に向かってシフトすることである。トレハロース含有率が高いほど転移温度が低い。このように、本発明者らは、超臨界的流体による共沈降がタンパク質およびトレハロース間の密接な相互作用を可能にするという強力な証拠を有する。事実上、定義された糖の量(1:2比)以下では、本発明者らは均質名固相を得た。この比は、ベストなタンパク質/糖相互作用およびタンパク質のベストな長期安定性を提供できる。
Figure 0004374249
Figure 0004374249
本発明の方法の実施に使用する装置の概略的なフローシートを示す。 本発明の方法の実施に使用するノズルを示す。 本発明の方法の実施に使用するノズルを示す。 超臨界的CO2によって共沈降したリソチーム/トレハロース粉末の、W/W比1:10の粒子径分布をそれぞれ示す。 超臨界的CO2によって共沈降したリソチーム/トレハロース粉末の、W/W比1:2時の粒子径分布をそれぞれ示す。 超臨界的CO2によって共沈降したリソチーム/トレハロース粉末の、W/W比1:0時の粒子径分布をそれぞれ示す。 超臨界的CO2によって共沈降したリソチーム/トレハロース粉末対それぞれの純粋生成物の、示差熱量測定(DSC)によって得られたサーモグラムを示す。

Claims (14)

  1. タンパク質またはポリペプチドとその安定剤との、ガス状アンチソルベント(anti solvent)方法による共沈降方法であり、
    純粋なまたは調節剤(modifier)と混合した超臨界的流体、および、溶媒に溶解した前記タンパク質またはポリペプチドと前記安定剤とを含む溶液を、前記超臨界的流体により前記溶媒が前記溶液から抽出され、そして前記タンパク質またはポリペプチドと安定剤との共沈降が起こるように、粒子形成容器内に導入することを含み、
    前記安定剤はトレハロースであり、前記溶媒は水であり、前記超臨界的流体が二酸化炭素であり、前記調節剤は前記超臨界的流体における前記溶媒の溶解度を向上させるために添加されるものであってメタノール、エタノール、およびイソプロパノールから選択される、方法。
  2. 前記タンパク質またはポリペプチドが、タンパク質である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記溶液および前記超臨界的流体を、別々の入口ノズルを通じて前記粒子形成容器内に導入する、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記超臨界的流体を、複数の入口ノズルを通じて前記粒子形成容器内に導入する、請求項3に記載の方法。
  5. 前記ノズルがディスク上に存在し、前記溶液の入口ノズルは前記ディスクの中央に存在し、その円周に沿って等間隔に配置された複数の超臨界的流体の入口ノズルにより囲まれている、請求項4に記載の方法。
  6. 前記溶液を調節剤と混合して前記粒子形成容器内に導入する、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  7. 前記超臨界的流体を調節剤と混合して前記粒子形成容器内に導入する、請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
  8. 前記調節剤がエタノールである、請求項1〜のいずれかに記載の方法。
  9. 前記溶液中における、タンパク質またはポリペプチドと安定剤との比(重量/重量)が、1:1〜1:10である、請求項1〜のいずれかに記載の方法。
  10. 前記溶液中における、タンパク質またはポリペプチドと安定剤との比(重量/重量)が1:2である、請求項に記載の方法。
  11. 前記超臨界的流体を、前記流体中における音の速度と等しいかまたはそれよりも大きい速度で前記粒子形成容器中に導入する、請求項1〜10のいずれかに記載の方法。
  12. 調節剤を使用し、かつ、超臨界的流体の流速と調節剤の流速との比(重量/重量)が、4:1〜8:1の範囲内である、請求項1〜11のいずれかに記載の方法。
  13. 調節剤を使用し、かつ、調節剤の流速と溶液の流速との間の比(重量/重量)が、15:1〜25:1の範囲内である、請求項1〜12のいずれかに記載の方法。
  14. 請求項1〜13のいずれかに記載の方法を用いて、タンパク質またはポリペプチドと安定剤との共沈降物(coprecipitate)を製造する方法。
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