JP4374015B2 - データ送信装置、データ受信装置及びデータ通信システム - Google Patents

データ送信装置、データ受信装置及びデータ通信システム Download PDF

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Description

本発明は、データ送信装置、データ受信装置及びデータ通信システムに関する。
情報化社会の発展により、身近な場面で使用できる通信手段が飛躍的に増加しており、その通信速度の増加も著しい。また、通信速度を増加させるため、新たな媒体の利用方法が規定され始めている。これまでの殆どの無線通信においては、特定の帯域を特定の用途に限定して使用するよう法律で定められている。しかし、いくつかの帯域は複数の用途に開放されており、近時ではUWB(Ultra Wide Band:超広帯域無線)等のように非常に広い帯域を小電力近距離通信に限定して、他の用途と重ねるように開放することが決定した帯域もある。ただし、このような場合、ある用途の無線通信が他の用途の無線通信に対して干渉波となる可能性が高い。
上記UWBに関する規約では、ある周波数にライセンスを持つ他の装置(システム)が干渉波にあまり強くない場合、この周波数のライセンスを持つ装置、即ち利用優先権を持つ装置からの電波を検出したら、自己の装置の送信を停止するよう義務づけられている。このような方法はDetect And Avoid(DAA)と呼ばれている。DAAの概念は、コグニティブ無線通信の概念に含まれると解すことができる。コグニティブ無線通信は、環境をセンスし、認識して環境に適応する方式であり、認識する対象を周辺の周波数利用状況とし、適応の方法を「ライセンス端末送信が検出された場合は送信を停止する」と定義することでDAAと等価となる。このような方法は優先権を持つシステムを保護するためには必要であるが、一方で突然の送信停止によってUWBやコグニティブ側の通信性能に影響がある。
送信停止により送信できなかった情報がパケット全体の一部分である場合には、大抵の無線通信が有している誤り訂正や再送制御によってデータを回復できる。しかし、再送が発生すると再送対象でない通常のトラフィック用の帯域を使用して再送するため、スループットが低下する。そのため、従来誤り訂正と再送制御を併用するシステムでは、再送量を減らす方法として特許文献1のような技術が提案されている。この特許文献1には、送信対象のフレームデータが外符号により誤り訂正符号化された後、所定個のブロックに分割され、内符号で誤り訂正符号化された伝送データを送信するシステムにおいて、受信された伝送データを内符号に対応して復号した後、その尤度情報に基づいて再送判定を行う方法が記載されている。ここで、フレーム内の内符号誤り数が外符号で訂正できないと推測される程度に多い場合にブロック単位で再送要求を行うことで、伝送効率の向上が図られている。
特開2005−269480号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、内符号の復号処理の段階において、分割された各ブロックと当該各ブロックにかかるフレームとの関係が不明であるため、遅延要求が厳しく再送が許可されないフレームについても、ブロックの再送要求が行われてしまうため、伝送効率が低下する可能性がある。
また、上述したようにコグニティブ無線通信システムやDAAの一形態では、ライセンス端末の送信を検出すると直ちにその周波数での送信を停止するようになっている。そのため、誤りの発生は極端にバースト的であり、フェージング等による誤りとは性質が異なっている。このような場合、バースト的に誤った部分だけを再送することで再送量を減少させることができるが、特許文献1に記載の技術ではバースト的に誤った部分以外のブロックをも再送することになるため、伝送効率を低下させる要因となる。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、一のパケットに係るブロックの再送を効率的に行うことが可能なデータ送信装置、データ受信装置及びデータ通信システムを提供することである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、送信対象とするパケットを、第1の誤り訂正方式で符号化し、符号化パケットを生成する第1符号化手段と、前記符号化パケットをインターリーブするインターリーブ手段と、前記インターリーブ手段から出力された前記符号化パケットを分割し、複数の分割データを生成する分割手段と、前記分割データのうちの或る分割データについて、少なくとも、再送可能な回数を示す再送カウンタと、前記パケットにおける構成順序を示すブロック番号と、同一のパケットに属する全てのブロックの個数を示す個数情報と、当該分割データが属するパケットを識別するパケット識別情報と、を含む識別情報を生成する識別情報生成手段と、前記識別情報の誤り検出用データを算出する算出手段と、前記識別情報及び前記誤り検出用データを纏めて、前記第1の誤り訂正方式での符号化率より低い符号化率による第2の誤り訂正方式で符号化し、付加情報を生成する第2符号化手段と、前記付加情報を、前記或る分割データに付加し、ブロックを生成するブロック生成手段と、前記ブロックを記憶する送信データ記憶手段と、同時に利用する複数の周波数帯をキャリアセンスするキャリアセンス手段と、前記ブロックを前記複数の周波数帯域を利用して送信し、かつ、何れかの前記周波数帯域において、前記キャリアセンス手段が干渉波を検出した際、当該周波数帯域における送信を停止する送信手段と、前記ブロックを受信した外部装置が前記ブロックの誤りを前記誤り検出用データにより検出した場合に前記外部装置が送信する、前記ブロックの再送要求を示す再送要求情報を受信する受信手段と、前記受信手段が前記再送要求情報を受信すると、前記ブロックを前記送信データ記憶手段から読み出し、前記送信手段を介して送信させる再送制御手段と、を備える。
また、本発明は、第1の誤り訂正方式で符号化され、パケット単位でインターリーブされた一の符号化パケットを構成する複数の分割データの夫々を、前記分割データのうちの或る分割データについて、少なくとも、再送可能な回数を示す再送カウンタと、前記パケットにおける構成順序を示すブロック番号と、同一のパケットに属する全てのブロックの個数を示す個数情報と、当該分割データが属するパケットを識別するパケット識別情報と、を含む識別情報及び当該識別情報の誤り検出用データが、前記第1の誤り訂正方式での符号化率より低い符号化率による第2の誤り訂正方式で符号化された付加情報が、前記或る分割データに付加されたブロック単位で、複数の周波数帯域を介して外部装置から受信する受信手段と、前記ブロック毎に、当該ブロックを前記分割データと付加情報とに分割する分割手段と、前記付加情報を誤り訂正復号し、前記識別情報及び誤り検出用データを取得する第1の復号手段と、前記誤り検出用データに基づいて、前記識別情報の誤りを検出する誤り検出手段と、前記誤り検出の結果、誤りが検出された識別情報が含まれるブロックの再送を要求する要求情報を生成する再送処理手段と、前記再送要求情報を前記外部装置に送信する送信手段と、前記外部装置から再送されたブロックに含まれる分割データと、先に受信した分割データとに基づいて、前記符号化パケットを再構成するパケット合成手段と、前記符号化パケットをデインターリーブするデインターリーブ手段と、前記デインターリーブされた前記符号化パケットを誤り訂正復号し、一のパケットを生成する第2の復号手段と、を備える。
また、本発明は、データ送信装置と、データ受信装置とを含むデータ通信システムであって、前記データ送信装置は、送信対象とするパケットを、第1の誤り訂正方式で符号化し、符号化パケットを生成する第1符号化手段と、前記符号化パケットをインターリーブするインターリーブ手段と、前記インターリーブ手段から出力された前記符号化パケットを分割し、複数の分割データを生成する分割手段と、前記分割データのうちの或る分割データについて、少なくとも、再送可能な回数を示す再送カウンタと、前記パケットにおける構成順序を示すブロック番号と、同一のパケットに属する全てのブロックの個数を示す個数情報と、当該分割データが属するパケットを識別するパケット識別情報と、を含む識別情報を生成する識別情報生成手段と、前記識別情報の誤り検出用データを算出する算出手段と、前記識別情報及び前記誤り検出用データを纏めて、前記第1の誤り訂正方式での符号化率より低い符号化率による第2の誤り訂正方式で符号化し、付加情報を生成する第2符号化手段と、前記付加情報を、前記或る分割データに付加し、ブロックを生成するブロック生成手段と、前記ブロックを記憶する送信データ記憶手段と、同時に利用する複数の周波数帯をキャリアセンスするキャリアセンス手段と、前記ブロックを前記複数の周波数帯域を利用して送信し、かつ、何れかの前記周波数帯域において、前記キャリアセンス手段が干渉波を検出した際、当該周波数帯域における送信を停止する送信手段と、前記ブロックを受信した外部装置が前記ブロックの誤りを前記誤り検出用データにより検出した場合に前記外部装置が送信する、前記ブロックの再送要求を示す再送要求情報を受信する受信手段と、前記受信手段が前記再送要求情報を受信すると、前記ブロックを前記送信データ記憶手段から読み出し、前記送信手段を介して送信させる再送制御手段と、を備え前記データ受信装置は、前記データ送信装置から送信された前記ブロックを受信する受信手段と、前記ブロック毎に、当該ブロックを前記分割データと付加情報とに分割する分割手段と、前記付加情報を誤り訂正復号し、前記識別情報及び誤り検出用データを取得する第1の復号手段と、前記誤り検出用データに基づいて、前記識別情報の誤りを検出する誤り検出手段と、前記誤り検出の結果、誤りが検出された識別情報が含まれるブロックの再送を要求する要求情報を生成する再送処理手段と、前記再送要求情報を前記外部装置に送信する送信手段と、前記外部装置から再送されたブロックに含まれる分割データと、先に受信した分割データとに基づいて、前記符号化パケットを再構成するパケット合成手段と、前記符号化パケットをデインターリーブするデインターリーブ手段と、前記デインターリーブされた前記符号化パケットを誤り訂正復号し、一のパケットを生成する第2の復号手段と、を備える。
本発明によれば、一のパケットを構成する分割データ毎に識別情報と、当該識別情報の誤りが検出可能な誤り検出用データとを対応付けたブロックを生成するとともに、再送用として送信メモリに記憶することで、誤りが生じたブロックを効率的に検出することができ、また、当該ブロックの再送要求に対し迅速に対応することが可能であるため、ブロックの再送を効率的に行うことができる。
以下に添付図面を参照して、データ送信装置、データ受信装置及びデータ通信システムの最良な実施形態を詳細に説明する。なお、以下説明する図面では、本願に直接関係する部分のみを示し、無線機の実現上は不可欠でも本願の動作に直接関係しない部分は省略する。
[第1の実施の形態]
まず、第1の実施形態のデータ通信システムについて説明する。本実施形態のデータ通信システムは、データ送信装置10とデータ受信装置20とを含む。
図1は、データ送信装置10の構成を示すブロック図である。また、図2は、図1のデータ送信装置10の動作を説明するための図である。以下、図1及び図2を参照しながら、データ送信装置10について説明する。
図1に示すように、データ送信装置10は、MAC層に対応する処理を行うMAC11、PHY層に対応する処理を行うPHY12、送信メモリ13、送信無線部14、送信アンテナ15、キャリアセンス部16、受信無線部17、受信アンテナ18等を備える。なお、本実施形態のデータ送信装置10では、送信対象となったデータが図示しないデータ整形部により、データリンク層パケットペイロードの形に整形された後、後述するパケットヘッダ付加部111に出力されるようになっている。
MAC11は、パケットヘッダ付加部111、第1符号化器112、インターリーバ113を備える。
パケットヘッダ付加部111は、入力されたパケットペイロードに対し、当該パケットペイロードに固有のパケットヘッダを付加する。ここでパケットヘッダには、パケットペイロードの性質に応じて、上位レイヤ処理部(図示せず)から通知される情報が含まれるものとする。
また、パケットヘッダ付加部111は、パケット全体についてのCRC(Cyclic Redundancy Check:巡回冗長検査)を算出し、このCRCをパケットペイロードに付加することで、MACパケットを生成する。ここでCRCは、パケットヘッダも含めたパケット全体の誤りを検出するための誤り検出符号である。なお、本実施形態では、誤り検出符号としてCRCを用いる態様としたが、これに限らず、誤り検出性能を損なわない限り、他の誤り検出符号を用いる態様としてもよい。
また、後述する誤り訂正符号化に誤り検出が同時に可能な符号化方式を用いるならば、ここで誤り検出符号を付加せずとも、誤り訂正符号化に誤り訂正機能と誤り検出機能を持たせればよい。後述するPHYブロックヘッダについても同様である。また、その場合、受信機側では、誤り訂正と誤り検出が同じモジュールで同時に行われる形態となる。
第1符号化器112は、第1の誤り訂正符号化方式及び所定の符号化率で、パケットヘッダ付加部111で生成されたMACパケット全体に対して誤り訂正符号化を施し、インターリーバ113に出力する。なお、第1の誤り訂正符号化方式及び符号化率の詳細については、第2の誤り訂正符号化方式及び符号化率の詳細と併せて後述する。
インターリーバ113は、第1の誤り訂正符号化が施されたMACパケットに対し、当該MACパケット単位でインターリーブ処理を施し、PHY12に出力する。
PHY12は、MACパケット分割部121、PHYヘッダ生成部122、第2符号化器123、PHYヘッダ付加部124、再送制御部125を備える。
MACパケット分割部121は、インターリーバ113でインターリーブされたMACパケットをPHYブロックデータ(PHY BLKd)単位に分割し、各PHYブロックを送信メモリ13に記憶させる。ここで、PHYブロックデータのサイズは、誤り訂正後のMACパケットサイズより十分小さいものとする。例えば、CRC及びパケットヘッダ付加後のMACパケットのサイズをイーサネット(登録商標)相当の82バイトから1518バイトとし、これを符号化率1/2の誤り訂正符号化を行うと、大凡1300ビットから24300ビットとなる。一方、PHYブロックデータのサイズは450ビット程度とすると、1つのMACパケットは3〜数10個程度のPHYブロックデータに分割される。
PHYヘッダ生成部122は、MACパケット分割部121によるMACパケットの分割に伴い、各PHYブロックデータに対応するPHYヘッダを夫々生成し、生成したPHYヘッダを対応するPHYブロックデータと関連づけて送信メモリ13に記憶させる。以下、PHYヘッダについて説明する。
図2に示すように、PHYヘッダ生成部122により生成されるPHYヘッダには、識別情報、当該識別情報の誤り検出のためのCRC等が含まれる。
識別情報には、分割された各PHYブロックデータに固有の情報が含まれており、PHYブロックデータからMACパケットを再生する際や、再送するPHYブロックを識別する際、再送されたPHYブロックを既存のPHYブロックと合わせてMACパケットを再生する際等に用いられる。
具体的に、識別情報には、自己のPHYブロックデータが属するMACパケットを識別するための「パケットID」や、同一のMACパケットについて何個のPHYブロックに分割されたかを示す「個数」(MACパケットを構成するPHYブロックの総数)、自己のPHYブロックデータのMACパケットにおける構成順序、即ち、一のMACパケットを構成する全PHYブロックデータのうち、自己のPHYブロックデータが何番目にあたるかを示した「PHY BLK番号」が含まれている。ここで、「PHY BLK番号」は、後述するデータ受信装置20において、PHYヘッダに誤りが生じたPHYブロックを推測できるよう、MACパケットを構成する順序に応じて、連続する番号が付与することが好ましい。
また、識別情報には、PHYブロックデータに対応するMACパケットについて、PHYブロック単位での再送可能な回数を示した「再送カウンタ」が含まれている。ここで「再送カウンタ」は、再送可能回数が識別可能であれば、そのビット構成は特に問わないものとする。本実施形態では、残りの再送可能回数を数値で表すものとし、例えば、再送カウンタが1であれば、このMACパケットに属するPHYブロックは残り1回再送が可能であることを意味し、再送カウンタが0であれば、このMACパケットに属するPHYブロックについては再送を行わないことを意味する。なお、PHYヘッダ生成部122は、同一のパケットに属した複数のPHYブロックデータにかかる再送カウンタの初期値を、共通の値に設定するようになっている。本実施形態では、再送カウンタはそのMACパケットに属する複数のPHYブロックを一括して再送するたびにデクリメントされる。
ところで、上述したPHYブロックの再送が頻発すると、PHY層で処理が滞ることになるため、上位層での処理を妨げる可能性がある。DAAなどの動作の結果による送信機の急激な送信停止によるバースト誤りを重点的に救いたい。データ通信システムが、ある程度のスループットが取れるように設計されているならば、急激な送信停止が発生する状況が短期間に頻発する可能性は低い。即ち、一のMACパケットを構成するPHYブロックのいくつかが、送信停止によりデータ受信装置20に到達しなかった場合、その再送手続きにおいて再送されたPHYブロックが、再度別の送信停止に巻き込まれて到達できない可能性は非常に低い。そのため、「再送カウンタ」に設定するカウンタ値の初期値は、できるだけ小さな値とすることが好ましく、本実施形態では、「再送カウンタ」の初期値を最大で「1」、即ち、PHYブロック単位での再送を1回限りとする。これにより、データの中身、素性を理解せず、QoSなどに対応した細やかな再送制御が不可能であるPHYブロック単位での再送による遅延時間の短縮を図り、上位層の動作を妨げないようにしている。
また、「再送カウンタ」の初期値は、送信対象となるMACパケットの特性に応じて設定することが好ましい。例えば、送信される情報の遅延に対する要求が非常に厳しく、再送により遅延したデータが届いても意味をなさないような場合には、「再送カウンタ」の初期値として「0」を設定してもよい。この場合、一のMACパケットに属する一連のPHYブロックの送信中に送信停止が発生したとしても、PHYブロック単位での再送が行われないことは言うまでもない。
上記した再送カウンタの初期値は、図1に示すように、パケットヘッダ付加部111から入力される再送の可否に関する情報、遅延の程度に関する情報、何回程度の再送により遅延を許容するかに関する情報等を示したヘッダ情報に基づいて、PHYヘッダ生成部122により設定される。なお、パケットヘッダ付加部111は、上位のレイヤと連携することで上記した再送の可否に関する情報、遅延の程度に関する情報、何回程度の再送により遅延を許容するかに関する情報等を決定するようになっている。
また、PHYヘッダに含まれる「CRC」は、PHYヘッダに含まれた識別情報の誤りを検出するための誤り検出用データである。PHYヘッダ生成部122は、パケットヘッダ付加部111から取得した情報に基づいて、PHYブロックデータ毎に識別情報を生成し、この識別情報のCRCを算出した後、当該識別情報及びCRCの組をPHYヘッダとして、対応するPHYブロックデータに関連づけて送信メモリ13に記憶させる。
第2符号化器123は、PHYヘッダ生成部122により生成されたPHYヘッダに対し、第2の誤り訂正符号化方式及び所定の符号化率で誤り訂正符号化を施すことで、符号化済PHYヘッダを生成し、生成した符号化済PHYヘッダを対応するPHYブロックデータに関連づけ、PHYヘッダの再送カウンタが「0」でないものについては、送信メモリ13に記憶させる。
PHYヘッダ付加部124は、第2符号化器123により生成された符号化済PHYヘッダを、当該符号化済PHYヘッダに対応するPHYブロックデータの先頭に付加することでPHYブロックを生成し、送信無線部14に出力する。
なお、PHYヘッダ付加部124は、同一のMACパケットに属する複数のPHYブロックを、各PHYブロックのPHY BLK番号に応じた順序(昇順又は降順)で送信無線部14に出力するものとする。具体的に、PHYヘッダ付加部124は、送信メモリ13に記憶された各PHYヘッダを参照し、パケットIDが同一の符号化済PHYヘッダを、PHY BLK番号に応じた順序で順次対応するPHYブロックデータに付加し、PHYブロックとして送信無線部14に出力する。
上記の送信制御を行うことで、PHYブロックの送信について以下の規則が遵守される。まず、第1の規則として、一のMACパケットにかかる複数のPHYブロックの送信は、纏めて行われる。即ち、一のMACパケットにかかるPHYヘッダの送信(再送)時は、他のMACパケットに属するPHYブロックの送信(再送)を挟まずに、連続的に行われる。なお、制御情報を伝達するための制御PHYブロックについては、これに限らないものとするが、制御ブロックの挿入はあまり頻繁でないことが好ましく、一のMACパケット中に連続して挿入されないことがより好ましい。制御ブロックを連続して送信する場合には、MACパケットの切れ目に挿入されることが好ましい。
第2の規則として、同一のMACパケットに属する複数のPHYブロックが、1回の送信の間に送られる順序は、PHYヘッダに含まれた、PHY BLK番号の順序(昇順又は降順)に従う。なお、再送の場合は、PHY BLK番号が不連続になる場合があるが、その場合においても、PHY BLK番号に応じた順序で、再送対象となったPHYデータが送信される。これらの規則は、受信側で、PHYブロックヘッダに誤りが検出された場合に、そのヘッダ情報、PHYブロックの素性に関する情報を推定するために利用される。
再送制御部125は、PHYブロックの再送を指示する再送要求情報が受信無線部17により受信されたことを検知すると、送信メモリ13に記憶されたPHYブロックのうち、再送要求情報で指示された再送対象のPHYブロックにかかるPHYヘッダの「再送カウンタ」の値を1デクリメントする。そして、再送制御部125は、この更新したPHYヘッダのCRCをPHYヘッダ生成部122に算出させ、新たに生成されたPHYヘッダの誤り訂正符号化を第2符号化器123に施させる。
さらに、再送制御部125は、PHYヘッダ付加部124を制御し、再送対象として新たに送信メモリ13に記憶された符号化済PHYヘッダを、当該符号化済PHYヘッダに対応するPHYブロックデータの先頭に付加させることで、再送用のPHYブロックを生成し、送信無線部14に出力する。なお、再送時において、PHYヘッダの再送カウンタが「0」となったものについては、送信無線部14に出力後、PHYヘッダ付加部124により、当該PHYブロックにかかるPHYブロックデータ、PHYヘッダ及び符号化済PHYヘッダが送信メモリ13から削除される。
また、再送制御部125は、データ受信装置20から送信された後述するPHY12宛のAck又はNackを、受信無線部17を介して受信し、後述する所定の処理を実行する。また、再送制御部125は、後述するピギーバック構成を取る場合、データ受信装置20から送信された後述するMAC11宛のAck又はNackを、受信無線部17を介して受信すると、このAck又はNackをMAC11に出力する。
送信メモリ13は、半導体メモリで構成される記憶媒体を備え、PHYブロックの生成にかかる各種データや、再送用のPHYブロックにかかる各種データを記憶する。また、送信メモリ13は、磁気的、光学的記録媒体若しくは半導体メモリで構成される不揮発性の記憶媒体を備え、データ送信装置10の動作に必要なプログラムや当該プログラムの実行に係るデータも記憶する。
送信無線部14は、コグニティブ無線等の所定の無線方式に対応した無線送信装置であって、入力されたPHYブロックを適切な形態の無線信号に変換し、送信アンテナ15を介してデータ受信装置20等の外部装置に送信する。
さらに、送信無線部14は、自己のデータ送信装置10が送信する無線信号の周波数帯域やタイムスロットについて、所定の制御チャンネルを用いて予めデータ受信装置20に通知している。なお、制御チャンネルは、予め周波数や帯域幅の定められた固定のチャンネルでもよいが、何らかのネゴシエーションプロセスを行ってデータ受信装置20に受信させるように設計すれば、任意に変動するチャンネルとしてもよい。
キャリアセンス部16は、送信無線部14が送信する無線信号の採り得る周波数帯域について、受信アンテナ18及び受信無線部17を介して取得する電波からキャリアセンスを行う。また、キャリアセンス部16は、ある周波数帯域及びタイムスロットにおいて、ライセンス端末の送信信号や許容できないレベルの干渉波等を検出すると、送信無線部14の次のタイムスロットにおける、その周波数帯での送信を制止する。
受信無線部17は、受信アンテナ18を介してデータ受信装置20等の外部装置から送信される各種情報を受信する。特に本実施形態では、受信無線部17は、MACパケット(PHYブロック)の送信に応じて、データ受信装置20から送信されるAck(Acknowledgment)や、Nack(Negative Acknowledgment)等を受信する。以下、明細書内ではMACパケットが正しく受信されたこと、あるいは1MACパケットのその回の送信の全てのPHYブロックが正しく受信されたことを送信機に伝えることを「Ackを返す」、一部受信が出来なかったことを伝えることを「Nackを返す」と表現する。Nackは基本的に再送要求とする。
次に、図3、図4−1及び図4−2を参照しながら、データ受信装置20について説明する。なお、図3は、データ受信装置20の構成を示すブロック図である。また、図4は、図3のデータ受信装置20の動作を説明するための図である。
図3に示すように、データ受信装置20は、受信アンテナ21、受信無線部22、PHY層に対応する処理を行うPHY23、MAC層に対応する処理を行うMAC24、受信メモリ25、送信無線部26、送信アンテナ27等を備える。
受信無線部22は、データ送信装置10の送信無線部14の無線方式に対応した無線受信装置であって、受信アンテナ21を介して受信した無線信号を復調し、PHY23に出力する。
PHY23は、PHYブロック分割部231、PHYヘッダ抽出部232、PHYヘッダ復号器233、CRCチェック部234、再送回数チェック部235、再送処理部236、パケット合成部237を備える。
PHYブロック分割部231は、復調された無線信号からPHYブロックの切れ目を検出し、PHYブロック毎に分割する。
PHYヘッダ抽出部232は、分割されたPHYブロックから符号化済PHYヘッダを抽出し、PHYヘッダ復号器233に出力する。
PHYヘッダ復号器233は、第2の誤り符号化方式に対応する復号化方式により、抽出された符号化済PHYヘッダを誤り訂正復号し、復号したPHYヘッダをCRCチェック部234に出力する。
CRCチェック部234は、PHYヘッダに含まれたCRCに基づいて、当該PHYヘッダのCRCチェックを行い、このCRCチェックの結果を、検査対象となったPHYヘッダと、当該PHYヘッダに対応するPHYブロックデータと、ともに再送回数チェック部235に出力する。
再送回数チェック部235は、入力されたPHYヘッダのうち、当該PHYヘッダのCRCチェックの結果がOKで、且つ、パケットIDが同一のPHYヘッダに対応するPHYブロックデータを、対応するPHYヘッダと関連付けて受信メモリ25に記憶させる。この際、再送回数チェック部235は、各PHYヘッダに格納されたPHY BLK番号に基づいて、PHY BLK番号に応じた順序(昇順又は降順)となるよう、PHYブロックデータを記憶させるものとする。なお、PHYブロックデータの記憶時において、再送回数チェック部235は、受信されたPHYブロックが初回の送信か再送かを判断するため、受信メモリ25を参照し、同じパケットIDのPHYブロックが記憶されているか否かを判定する。
また、再送回数チェック部235は、入力されたPHYヘッダのうち、当該PHYヘッダのCRCチェックの結果がOKのPHYヘッダに含まれる「個数」を参照し、この「個数」と受信メモリ25に記憶されたPHYブロックデータの個数とを比較することで、一のMACパケットを構成する全てのPHYブロックデータが、受信メモリ25に記憶されているか否かを判定する。この判定により、一のMACパケットを構成する全てのPHYブロックデータが記憶されていると判断した場合には、再送回数チェック部235は、受信メモリ25に記憶されたPHYブロックデータに係る処理を、パケット合成部237に渡す。
また、再送回数チェック部235は、上記判定の結果、一のMACパケットを構成する全てのPHYブロックデータが記憶されていないと判断した場合には、入力されたPHYヘッダのうち、CRCチェックの結果がOKだったPHYヘッダの再送カウントの値を参照する。ここで、再送カウンタの値が1以上である場合には、該PHYヘッダのPHY BLK番号に基づいて、PHYヘッダのCRCチェックの結果がNGとなったPHYブロックのPHY BLK番号を判定し、このPHY BLK番号を再送処理部236に出力又は受信メモリ25に記憶させる。なお、再送対象となるPHY BLK番号の判定方法については後述する。
また、再送回数チェック部235は、初回の送信と判断した場合であっても、再送カウンタの値に0が確認されたPHYブロックデータ群については、再送対象となるPHY BLK番号を導出せず、受信メモリ25に記憶されたCRCがOKのPHYブロックデータに係る処理を、パケット合成部237に渡す。この時、正しく受信されなかったPHYブロックデータ、即ち、CRCチェックの結果がNGのPHYヘッダに対応するPHYブロックデータの部分については、いくつかの取り扱い可能である。
例えば、正しく受信されなかったPHYブロックデータの部分を空白とすることで次段に渡さず、正常に受信されたPHYブロックデータのみで、パケット合成部237にMACパケットを再構成させてもよい。また、正常に受信されなかった場合であっても、多少のPHYブロックデータが含まれることがあるため、CRCがNGのPHYヘッダに対応するPHYブロックデータについても、CRCがOKのPHYヘッダに対応するPHYブロックデータと同様に受信メモリ25に記憶させ、両PHYブロックデータを併せて、パケット合成部237に渡す態様としてもよい。
さらに、RSSI(Received Signal Strength Indicator)やEVM(Error Vector Magnitude)等の測定装置によって、PHYヘッダのCRCがNGとなった原因を推測できるような場合には、これら測定装置の測定結果から推測されるPHYブロックデータの信頼性に応じて、PHYヘッダのCRCがNGのPHYブロックの尤度を変更し、この尤度情報とともにパケット合成部237に処理を渡す態様としてもよい。なお、この態様の場合、PHYブロックの尤度を測定する手段を別途備えることとしてもよいし、図3に示した何れかの機能部(例えば、受信無線部22)がPHYブロックの尤度を測定する手段を備えることとしてもよい。
また、再送回数チェック部235は、受信されたPHYブロックを再送と判断した場合、その再送分で受信されたPHYブロックデータのうち、CRCチェックの結果がOKのPHYヘッダに対応するPHYブロックデータを、当該PHYヘッダとともに受信メモリ25に記憶させる。この時、再送分のPHYブロックデータは、対応するPHYヘッダのPHY BLK番号に基づいて、既に記憶された同一のパケットIDを有するPHYブロックデータととともに、PHY BLK番号に応じた順序となるよう受信メモリ25に記憶される。
再送分のPHYブロックデータを受信メモリ25に記憶した後、再送回数チェック部235は、再送されたPHYブロックデータにより、一のMACパケットを構成する全てのPHYブロックデータが受信メモリ25に記憶されたか否かを判定し、全てのPHYブロックデータが記憶されたと判断した場合には、当該PHYブロックデータに係る処理をパケット合成部237に渡す。
また、PHYブロックデータが一度再送されたにもかかわらず、再度PHYヘッダのCRCチェックの結果がNGとなるような場合がある。このような場合、PHYヘッダの再送カウンタの値が0でないならば、このPHYヘッダに含まれたPHY BLK番号を再送処理部236に再度出力する。PHYブロックの再送時において、CRCチェックの結果がNGのPHYヘッダに対応するPHYブロックデータについては、初回の受信時と同様に受信メモリ25に記憶せず、破棄する態様としてもよいし、受信メモリ25にPHYヘッダと対応付けて記憶させる態様としてもよい。
なお、再送により再送カウンタに値が0に更新されたPHYブロックについての処理は、上述した再送カウンタが0の場合と同様である。ただし、CRCチェックの結果がNGのPHYブロックを受信メモリ25に記憶させる場合には、これまでの受信でNGだったものから、比較的特性の良いものを選定して、パケット合成部237の処理に渡すこととしてもよい。また、CRCチェックの結果がNGとなった全てのPHYブロックを最大比合成等の処理に付すべくパケット合成部237の処理に渡すこととしてもよい。ここで、PHYブロックの特性の善し悪しは、受信電力の高低等に基づいて判断するものとし、この受信電力は、受信無線部22によりPHYブロックの受信毎に測定されるものとする。
上記した再送にかかる例外処理として、過去の受信でPHYヘッダのCRCチェックの結果がOKだったPHYブロックデータが、再送時において再度受信される場合が考えられる。このような場合には、PHYヘッダのCRCがOKとなったPHYブロックデータのうち、何れか一のPHYブロックデータを選択する態様としてもよい。また、RSSIやEVMの値などによって、夫々の受信の信頼性を測定しているならば、CRCチェックがOKとなったPHYヘッダに対応するPHYブロックデータのうち、信頼性のより優れたPHYブロックデータを選択する態様としてもよいし、また、それらの値を利用して最大比合成する等してもよい。
前述したとおり、本実施形態では、PHYブロックの送信順序に関する規則により、同一のMACパケットに属する複数のPHYブロックの送信中には、別のMACパケットに属するPHYブロックは送信されてこない。これにより、複数のPHYブロックのうち、途中でいくつかのPHYブロックが受信できなかったとしても、パケットIDが異なるPHYブロックが検出された時点で、それ以上、その前のMACパケットに属するPHYブロックを受信メモリ25に保持する必要がないと判断できる。即ち、そのMACパケットに属するPHYブロックのその後の処理、例えばMACパケット再構築、再送処理を開始してよいことが判断できる。
また、前述したとおり、本実施形態では、PHYブロックの送信順序に関する規則により、同一MACパケットに属する複数のPHYブロックは、そのPHY BLK番号の大小が入れ替わることが無いよう送信されてくる。これは、特にPHYヘッダのCRCチェックの結果がNGとなったPHYブロックデータを、パケット合成部237に送るような構成を採用する場合には必須の条件となる。
再送処理部236は、再送回数チェック部から入力されるPHY BLK番号又は受信メモリ25に記憶された再送対象のPHY BLK番号に基づいて、当該PHY BLK番号に対応するPHYブロックの再送を要求する再送要求情報(後述するNack−p)を生成し、送信無線部26を介してデータ送信装置10に送信する。また、再送処理部236は、受信したMACパケット(PHYブロック)に対するAckを生成し、送信無線部26を介してデータ送信装置10に送信する。
また、再送処理部236は、後述するピギーバック構成を取る場合、MAC24から入力された後述するMAC11宛のAck又はNackを、送信無線部26を介してデータ送信装置10に送信する。
パケット合成部237は、再送回数チェック部235からの指示に基づいて、受信メモリ25に記憶された同一のパケットIDを有するPHYブロックデータを、PHY BLK番号の順序に基づいて再構成(合成)し、一のMACパケットを再生する。
以下、図5及び図6を参照して、PHY23の再送処理にかかる動作について説明する。図5は、一のMACパケットにかかるPHYブロックの初回の送信時において、PHYブロックi〜i+3が、データ受信装置20により受信された際の状態を模式的に示した図である。なお、図5では、PHYブロック分割部231〜CRCチェック部234の処理により、PHYブロックi〜i+3のうち、PHYブロックi+2を除いてPHYヘッダのCRCチェックの結果がOKと判定されているものとする。
図5の示すように、CRCチェックの結果がNGとなったPHYブロックi+2のPHYヘッダの内容(パケットID、再送カウンタ等)は、前後に受信されたPHYブロック(PHYブロックi+1、PHYブロックi+3)のPHYヘッダの内容と異なっており、一見違うMACパケットに属しているように見える。しかしながら、CRCチェックの結果がNGであるため、これらの値の信憑性は低い。そのため、再送回数チェック部235は、CRCチェックの結果がOKのPHYヘッダの内容から、PHYブロックi+2のPHYヘッダの内容を推測する。
例えば、図5の例では、PHYブロックi+2に前後する、PHYブロックi+1及びPHYブロックi+3のPHYヘッダの内容から、PHYブロックi+2のPHYヘッダの「パケットID」が12345、「個数」が10、「再送カウンタ」の値が1であると判定(推測)する。さらに、再送処理部236は、PHYブロックi+1のPHYヘッダに格納されたPHY BLK番号4と、PHYブロックi+3のPHYヘッダに格納されたPHY BLK番号6から、PHYブロックi+2のPHYヘッダの「PHY BLK番号」は5と判定(推測)する。
ここで、PHY BLK番号の順序を守らないでPHYブロックが送信された場合には、PHYヘッダのCRCがNGとなったPHYブロックについて、それが本来どのPHY BLK番号のものであるかを判別することは困難となる。しかしながら、本実施形態では、PHYブロックの送信順序に関する規則により、同一MACパケットに属する複数のPHYブロックは、そのPHY BLK番号の大小が入れ替わることが無いよう送信されてくるため、PHYヘッダのCRCがNGとなったPHYブロックに隣接する、CRCがOKのPHYヘッダの内容から、CRCチェックの結果がNGのPHYヘッダの内容を推測することができる。これにより、PHYブロックの整合性を保つことが可能であり、受信したPHYブロックを有効に活用することが可能となる。
図6は、一のMACパケットにかかるPHYブロックの再送時において、再送されたPHYブロックj〜j+3のうち、PHYブロックj+2のCRCがNGとなった状態を模式的に示した図である。ここで、「パケットID」56789のMACパケットは、全PHYブロック数が16、初回の送信で4個のPHYブロックについて再送に付され、再送要求されたPHY BLK番号が夫々1、2、7、10であったとする。
図6に示したように、PHYブロックj〜j+3のうち、PHYブロックj+2のCRCチェックの結果がNGであったとしても、上述したPHYブロックの送信順序に関する規則により、同一MACパケットに属する複数のPHYブロックは、そのPHY BLK番号に応じた順序、即ち、1,2、7、10の順で送信されてくる。そのため、再送対象となったPHY BLK番号の順序と照らし合わせることで、CRCがNGのPHYブロックj+2の「パケットID」を56789と推測することができ、また、PHY BLK番号が「7」のPHYブロックであることが推測できる。
ここで、PHYヘッダのCRCチェックの結果がNGのPHYブロックにおいて、NGとなった理由がデータ送信装置10の送信停止によるものであるならば、そのPHYブロックで受信されたPHYブロックデータの主成分は雑音や干渉信号であるため、このPHYブロックをパケット合成部の処理に渡しても全く役に立たない。一方、フェージングや干渉信号の重畳等によりCRCがNGとなった場合には、本来のPHYブロック(PHYブロックデータ)の情報が含まれているため、このPHYブロックをパケット合成部237の処理に渡すことで、有効に活用できる場合がある。したがって、再送カウンタが0であり、且つ、全てのPHYブロックデータが揃わない際に、PHYヘッダのCRCがNGのPHYブロックをもパケット合成部237の処理に送るよう構成する場合には、CRCがNGとなった原因を推測可能な手段を別途備え、この推測結果に応じてCRCがNGのPHYブロックをパケット合成部237の処理に送るか否かを決定することが好ましい。
また、図5、6のような状況において、CRCがNGのPHYブロックがMACパケット間の切れ目に位置するような場合がある。このような場合、二つのMACパケットの、その送信回におけるPHYパケットの送信個数が分かっていれば、切れ目にあるCRCがNGのPHYブロックがどちらのMACパケットに属するかを推測することが可能である。この場合も、順番を守って送る方が切れ目を推定するアルゴリズムが単純になる。
図3、4に戻り、MAC24は、デインターリーバ241、パケット誤り訂正復号器242、パケットCRCチェック部243を備える。
デインターリーバ241は、パケット合成部237により再成されたMACパケットのインターリーブを解除し、パケット誤り訂正復号器242に出力する。
パケット誤り訂正復号器242は、第1の誤り訂正符号化方式に対応する誤り訂正復号方式により、インターリーブが解除されたMACパケットの誤り訂正復号を行い、パケットCRCチェック部243に出力する。
パケットCRCチェック部243は、MACパケットに付加されたCRCに基づいて、当該MACパケット全体のCRCチェックを行い、その結果がOKの場合は、パケットCRC及びパケットヘッダを取り除いた後、図示しない外部装置にパケットペイロードの形で送信する。なお、CRCチェックの結果がNGのMACパケットについては、そのパケットの内容に応じてMAC層の再送等が発生するが、その詳細な手順は本願の範囲ではないため省略する。
本実施の形態におけるPHYブロック単位での再送は、すべてのデータ再生を保証するものではなく、送信機の送信停止などによって発生した極端なバースト誤りに重点特化して救済することを目的としている。そのため、MACパケットのCRCチェックを行った段階でエラーが発生する可能性はあり、MACパケット単位でのエラーチェック機能を有することで、原因の異なる誤りにも対応できるようにしている。
受信メモリ25は、半導体メモリで構成される記憶媒体を備え、受信したPHYブロックにかかる各種データや、再送対象となったPHYブロックにかかる各種データを記憶する。また、受信メモリ25は、磁気的、光学的記録媒体若しくは半導体メモリで構成される不揮発性の記憶媒体を備え、データ受信装置20の動作に必要なプログラムや当該プログラムの実行に係るデータも記憶する。
送信無線部26は、所定の無線方式に対応した無線送信装置であって、再送処理部236から入力された再送要求情報を適切な形態の無線信号に変換し、送信アンテナ27を介してデータ送信装置10に送信する。
次に、図7、8を参照して、データ送信装置10とデータ受信装置20との間で行われる動作を説明する。図7は、データ送信装置10とデータ受信装置20との間で授受されるデータの流れを示した模式図である。また、図8は、再送発生時における、データ送信装置10とデータ受信装置20との間で授受されるデータの流れを示した模式図である。
まず、図7を参照して説明する。データ送信装置10において、MACパケットが「MAC11」から「PHY12」に出力され適宜処理された後、当該MACパケットにかかる複数のPHYブロックが、無線信号の形態でデータ受信装置20に送信される。図7では、PHYブロックA〜Dが送信されたことを示している。なお、上述したとおり、データ送信装置10では、送信したPHYブロックの再送カウンタが0でない限り、送信対象となったPHYブロック(例えば、PHYブロックA〜D)は、再送用として送信メモリ13に記憶される。
一方、データ受信装置20では、データ送信装置10から無線信号を受信すると、上述した手順により同一のMACパケットに属する一連のPHYブロックが正しく受信されたか否か、即ち、全てのPHYヘッダのCRCチェックの結果がOKか否かが判定される。ここで、PHYブロックが正しく受信されたと判断されると、「PHY23」のパケット合成部237から「MAC24」に再生したMACパケットが出力される。
ここで、再送処理部236は、再生したMACパケットにかかるPHYブロックの再送カウンタの値が0でない場合には、データ送信装置10の「PHY12」に向けたAckであるAck−pを生成し、データ送信装置10に送信する。なお、Ack−pには、再生したMACパケットのパケットID、即ち、データ送信装置10から受信された一のMACパケットのパケットIDが含まれているものとする。「PHY23」が再生したMACパケットを「MAC24」に出力した際、再送カウンタの値が0である場合には、PHYブロック単位での再送手順は終了したと自ずと判断できるため、データ送信装置10にAck−pは送信されないものとする。本実施の形態ではACKやNACKはMACパケット単位で返す。すなわち、1MACパケットについての1回の送信に複数のPHYブロックが含まれるとき、その複数についてのACKやNACKを1まとめにして返し、ACK, NACKの量を削減する。
データ送信装置10では、データ受信装置20からAck−pを受信すると、再送制御部125は、受信無線部17により受信されたAck−pを解析し、このAck−pに含まれたパケットIDに対応するPHYブロックに関するデータを送信メモリ13から削除する。
また、データ受信装置20のパケットCRCチェック部243は、再生されたMACパケット全体のCRCチェックの結果がOKである場合、MACパケットに対するAckであるAck−mを生成し、送信無線部26を介してデータ送信装置10の「MAC11」に向けて送信する。
Ack−mを受信したデータ送信装置10では、Ack−mが「MAC11」に出力される。ここで、Ack−pとAck−mの2つのAckをデータ送信装置10に個別的に返す態様としたが、これに限らず、例えば、Ack−mを送信する際に、Ack−pをピギーバックする態様としてもよい。ピギーバックによりAck−m及びAck−pを送信する場合には、以下のような構成を採用することで実現することができる。
まず、データ受信装置20の「MAC24」は、Ack−mを生成した段階で、これがどのパケットIDのMACパケットに対するAckであるかを「PHY23」に通知する。具体的には、パケットCRCチェック部243が、MACパケットのヘッダに含まれたパケットIDを参照し、このパケットIDを再送処理部236に出力する。
再送処理部236は、通知されたパケットIDが、「PHY12」に送信するAckに含まれるパケットIDと同一、即ち、受信メモリ25に記憶したPHYブロックデータのパケットIDと比較し、一致すると判断した場合、そのAck−mを送信するためのPHYブロックを生成する際、当該PHYヘッダにAck−pに相当する情報をピギーバックする。即ち、データ送信装置10の「PHY12」に向けたAckであることと、当該Ackに対応するパケットIDのMACパケットに対するAck−mであること、を同一のPHYブロックのヘッダに記述する。このような態様は、PHYヘッダを可変長にし、オプションフィールドによって通知することで対処できる。また、後述のように、PHYヘッダを間引いて送るような場合には、間引いた部分に挿入する態様としてもよい。
ところで、データ受信装置20の「MAC24」から送信される、「MAC11」へのAck−mは、一般にパケット長が短く、PHYブロックに分割してもその数はあまり大きくならない。そこで、Ackであることを通知するためのフィールドとして、PHYヘッダの一部を流用する態様としてもよい。例えば、個数フィールド及びPHY BLK番号フィールドが夫々6ビット分の容量を有し、Ack−mが8個のPHYブロックで構成できるとすると、これらのフィールドの容量は実際の所3ビットで十分である。したがって、このような場合には、個数フィールドを使用して8個のPHYブロックからなることを示し、PHY BLK番号フィールドの下3ビットにPHYブロック番号を記憶し、上3ビットを「PHY23」から「PHY12」へのAckであることを示すためのフラグを記憶することとしてもよい。
また、PHYブロックの最大個数が非常に多く、パケットIDの最大値がPHYブロックの最大個数に比べ、あまり大きくないような構成とするならば、パケットIDをPHY BLK番号フィールドに組み込む態様としてもよい。具体的には、PHY BLK番号のビット数から個数フィールドで実際に使用するビット数を引いた残りのPHY BLK番号フィールドの部分を、パケットID用として用いることができる。
なお、初回の送信であっても再送カウンタの値が0である場合には、Ack−p同様ピギーバックによるAckもデータ送信装置10に返さないものとする。この理由は、再送カウンタの値が0であるため、データ送信装置10ではこのAck−pにかかるPHYブロックの処理は完了しており、当該PHYブロックに関するデータは送信メモリ13には無いためである。また、データ受信装置20においても、再送カウンタの値が0のPHYブロック群については、CRCチェックの結果に依らず直ちにMACパケットに再生させるため、当該PHYブロックにかかる処理は完了しているからである。つまり、「PHY12」及び「PHY23」では、処理対象となったPHYブロックにかかる処理は既に終了しており、データ送信装置10にAckが送られても何の役にも立たないためである。
ところで、PHYヘッダに対するCRCチェックの結果が全てOKであっても、MACパケット全体に対するCRCチェックの結果はOKとならないような場合がある。この場合、再送が行われるとしてもMAC層の処理、即ち「MAC24」で独立して行われるので、「PHY23」では送受信が完了したと見なすことができる。データ受信装置20の「MAC24」は、MACパケット全体に対するCRCチェックの結果がNGであるため、Ack−mの代わりにNack−mを送信するような場合にも、上記と同様にCRCチェックの結果がNGとなったMACパケットのパケットIDを「PHY23」に通知する。「PHY23」はそれを受け、Ackを返すべきパケットIDが受信メモリ25に記憶されていれば、ピギーバック等を行いデータ送信装置10に送信する。この場合、「PHY23」が「PHY12」に送信するのは、NackではなくAckとなる。
また、例外処理として、「MAC24」がAckもNackも返さないような場合が考えられる。このような場合、「MAC24」はその旨をパケットIDとともに「PHY23」に通知するよう構成することで対応することができる。具体的に、「PHY23」は「MAC24」からパケットIDが入力されたにもかかわらず、AckもNackも入力されないような場合、この例外処理が発生したと判断する。「PHY23」はこれを受け、受信メモリ25に記憶されたパケットIDに基づいて、データ送信装置10の「PHY12」にAckを返すべきパケットIDであると判断したら、独自にAck−pを生成してデータ送信装置10の「PHY12」に送信する。
次に、図8を参照して、再送発生時における、データ送信装置10とデータ受信装置20との間で行われる動作を説明する。なお、図7と同様の動作部分については説明を省略する。
図8では、データ送信装置10からデータ受信装置20に最初に送信されたPHYブロックA〜Dのうち、PHYブロックBのCRCがNGとなった場合を示している。このような場合、データ受信装置20の再送処理部236は、PHYブロックBの再送を指示するNack−p(再送要求情報)を生成して、データ送信装置10の「PHY12」に送信する。
データ送信装置10の再送制御部125は、データ受信装置20からのNack−pを受け、当該Nack−pで要求されたPHYブロックBを再送させる。この時、PHYブロックBにかかる再送カウンタの値1を1デクリメントして0とする。同時に、再送制御部125は、このMACパケットについては再送することはないので、送信メモリ13に記憶したこのMACパケット(パケットID)にかかるデータを削除する。
データ受信装置20に再送されたPHYブロックBは、CRCチェック部234によるPHYヘッダのCRCチェックの結果がOKであった場合、パケット合成部237により、受信メモリ25に記憶された当該PHYブロックBと同一のMACパケットに属する他のPHYブロックと合成され、一のMACパケットが再生された後、「MAC1」に出力される。この時、PHYブロックBの再送カウンタの値が0である場合、再送処理部236は、このPHYブロックBを含むMACパケットに関する処理は終了したものと判断し、AckもNackも生成しない。また、受信メモリ25に記憶された、このMACパケットに関するデータを削除する。
「PHY23」のパケット合成部237からMACパケットを受け取った「MAC24」のパケットCRCチェック部243では、再生されたMACパケットに対応して、Ack−m(またはNack)を生成し、データ送信装置10の「MAC11」に送信する。
次に、図9を参照して、データ通信システムの周波数利用形態の一例を説明する。なお、図9では、横軸が時間、縦軸が周波数を示しており、本実施形態のデータ送信装置10及びデータ受信装置20が利用する周波数及び時間を模式的に矩形で囲っている。
本実施形態のデータ送信装置10は、例えば、中心周波数f1、f2、f3の三つの帯域幅の異なる周波数帯域を利用する。時間はタイムスロットに区切られており、各タイムスロットでは若干のガードインターバルを挟んで、キャリアセンス期間と送信期間が設定されている。なお、本実施形態のデータ送信装置10は、1台で三つの周波数帯域を同時に利用するものとする。
図9において、データ送信装置10から送信されるPHYブロックは、図中矢印のような流れで送信され、点線で示した部分がPHYブロックの切れ目となっている。ここで、各周波数帯域でPHYブロックの切れ目の間隔が異なっているのは、夫々の周波数帯域での帯域幅が異なっているため、同じビット長のPHYブロックを送信するのに必要な時間が異なるためである。なお、複数の周波数帯域で並列的にPHYブロックが送信されているものとする。
キャリアセンス期間において、いずれかの周波数帯域でライセンス端末の送信や許容できないレベルの干渉波等が検出された場合、データ送信装置10はその周波数帯のそれに続く送信期間での送信を停止する。その場合、周波数帯域幅によって異なる数のPHYブロックが送信されない結果となる。このような状態では、送信停止があっても、その後の通信が全部途絶えるのではなく、とりあえずは送信停止した帯域の送信停止したタイムスロットに入るべきだったPHYブロックのみが送信されないことになる。
送信停止した帯域において、その後に続くタイムスロットで送信を再開するか、他の帯域を新たに確保するか、減ったままの帯域で通信を継続するのかはシステムの設計による。しかし、通信レートが減ることはあっても、急な送信停止によってPHYブロックが届かないような事態は少なくとも問題が発生した周波数帯域の1タイムスロット分に限定することができる。また、図9のような形態では、急な送信停止があっても一のMACパケットのうち、一部のPHYブロックが送受信されないだけであることがわかる。
さらに、図9のような形態では、各周波数帯域の帯域幅はある程度広く、また、利用する全周波数帯域の帯域幅が十分広ければ、フェージングの殆どは周波数選択性フェージングとなる。したがって、第1の誤り訂正符号化の符号化率を低めにし、十分な長さでインターリーブを施すことによって、周波数選択性フェージングによる誤りは分散・平均化されて訂正可能となり、フェージングによるバースト誤りは非常に少なくなる。
このような形態では、第1の誤り訂正符号化とインターリーブによる誤り訂正は、有効性が高く、誤りが発生するのは、上述の送信停止のような状況によって予定外のバースト誤りが発生した場合に限定される。したがって、このような形態において、本実施形態の再送制御方法は、送信停止によるバースト誤りを救済するのに特に有効である。
なお、本実施形態では、第1符号化器112とインターリーバ113とによって施される誤り訂正符号化により、フェージング程度の誤りを十分救済できることを説明したが、この時、符号化率にある程度余裕を持たせておけば、送信停止によるバースト誤りに起因するPHYブロックの受信失敗も、フェージング等による誤りがあまり発生していない状態では、救済できる可能性がある。
そこで、再送回数チェック部235は、一のMACパケット分のPHYブロックを受信した段階で、CRCチェックの結果がNGとなったPHYブロックが占める割合を判定し、この判定結果に応じてパケット合成部237に処理を渡す態様としてもよい。具体的に、再送回数チェック部235は、CRCチェックの結果がNGとなったPHYブロックが占める割合が所定の割合以内であった場合、再送カウンタの値が1以上であっても再送手続きを行わず、MACパケットを再生すべくパケット合成部237に処理を渡す態様としてもよい。ここで、判定の指標となる割合は、使用環境に応じて適宜設定可能であるものとする。
例えば、伝搬路が理想的で、受信CNR(Carrier to Noise Ratio)が非常に良好な状態と、伝搬損やフェージングが大きい状態では、許容できる割合の値は異なってくる。この割合を決定する方法の一例としては、平均的な伝搬損やフェージング状態を一意に決定しておき、その分を差し引いて割合を決定することができる。即ち、平均的な伝搬路の状態におけるEb/N0の期待値と、第1の誤り訂正符号化によって所望のビット誤り率を規定するEb/N0の差に相当するdB数の割合だけ、誤ったPHYブロックを許容するようにしてもよい。さらに、受信パワー等からある程度その時のEb/N0の値を予測することができるならば、その予測値と第1の誤り訂正符号化によって所望のビット誤り率を規定するEb/N0の差に相当するdb数の割合だけ、誤ったPHYブロックを許容するようにしてもよい。
また、本実施形態において、第1及び第2の誤り訂正方式、符号化率は使用環境に応じて適宜設定可能である。以下、第1及び第2の誤り訂正方式、符号化率について説明する。
上述したように、第1の誤り訂正符号化はPHYブロックよりもビット数の多いMACパケットに対して施され、その後インターリーブされる。一方、第2の誤り訂正符号化が施されるPHYヘッダは、PHYブロック全体より十分少ないビット数で表される。また、本実施形態では、PHYヘッダにはインターリーブを施していない。この理由は、PHYヘッダは、そのPHYヘッダの中で閉じている必要があり、またビット数が非常に小さいため、インターリーブをかけてもその効果は小さいためである。PHYヘッダは数10ビット程度であり、MACパケットは少なくともPHYヘッダの10倍から数100倍程度の大きさを有している。したがって、パケット誤り率もこのビット数の違いに比例した程度の差がある。
無線通信では、一般的にフェージング等によっても再送が発生する可能性があるが、本実施形態では、第1の誤り訂正符号化とインターリーブ、当該インターリーブの効果が有効な周波数配置によって、フェージングによる再送は多くないと仮定し、主な再送は送信停止等によるバースト誤りに起因するものとしている。
データ送信装置において送信停止が発生した場合、データ受信装置に入力される信号は雑音又は干渉波である。これらをデータ受信装置が復調したとしても全く意味のないビット列が出力されるため、PHYヘッダのCRCはOKとなる確率は極めて低い。この送信停止のような場合を想定して、CRCのNGが発生するようにするならば、インターリーブが施されていない分だけPHYヘッダはフェージングによるビット誤り率が大きいことを考慮して、第2の誤り訂正符号化は第1の誤り訂正符号化と比較して、より強い誤り訂正であることが好ましい。フェージング等によるデータ本体の誤りは、第1の誤り訂正符号化とインターリーブによって救済できるので、フェージングによってPHYヘッダが誤らないようにする。すなわち、第1と第2の誤り訂正符号化器に仮に同じ誤り訂正符号を用いるならば、PHYヘッダの符号化率を下げるとよい。このように強い誤り訂正符号化を施したとしても、雑音のみが入力した場合にCRCチェックの結果がOKとなる確率は極めて低いため、送信停止による誤りはほぼ完全に検出することが可能であり、一方でフェージング等による誤りを少なくすることができる。
一方で、もし第1の誤り訂正符号化とインターリーブがフェージング等による誤りを十分には救済せず、再送に頼って救済するようなシステムの場合では、MAC層以上での再送量を減らすため、PHYヘッダの誤り訂正能力も低くするとよい。PHYヘッダのCRCがフェージングによってNGとなったPHYブロックは、PHYブロックデータの部分もフェージングによって特性が劣化している可能性が強い。この特性が劣化した部分について再送を行えば、MACパケットの誤りの原因となる部分を限定的に再送できることになる。このように、PHYブロック単位でのピンポイントな再送が可能であるため、再送量を減少させることができ、且つ、MACパケットの誤り率を減少させることができる。ただし、MACパケットに施した誤り訂正が十分な量である場合には、フェージングによるMACパケットのエラー、再送は殆ど発生しないので、PHYブロック単位での再送は発生するだけ無駄になってしまう。
上記の見解から、最も好ましい形態は、第1と第2の誤り訂正符号化が同等の誤り訂正能力を持つことであるといえる。すなわち、MACパケットに十分な誤り訂正が施されている場合には、図9に示したような形態がインターリーブの効果を増強し、非常に強い平均化特性によってフェージングによる誤りは殆ど訂正することができる。このような場合は、PHYヘッダにも十分な誤り訂正を施して、送信停止によるバースト誤りのみ救済すれば、送信停止による極端なバースト誤りに限定して再送をかけることができ、無駄な再送が発生しない。一方、MACパケットに施す誤り訂正があまり強くない場合には、フェージングによってMACパケット単位の誤りが発生する可能性がある。このような場合、PHYヘッダの誤り訂正も少なめにすることによって、MACパケットの誤りの原因となる特性の劣化したPHYブロックを特定して、再送に付すことができる。
なお、PHYブロック単位での再送は、送信停止による受信失敗時に限定するものとし、第1の誤り訂正符号化の強さによらず第2の誤り符号化を非常に強く施すこととしてもよい。また、MACパケット単位での再送を減らす目的でPHYヘッダの誤り訂正を弱く施し、再送の殆どをPHYブロック単位で行われるようにしてもよい。後者の場合、上述のようにPHYヘッダはその短さ故にパケット誤りが発生しにくいので、より弱い符号を積極的に用いてPHYヘッダのCRCエラーが出やすいようにしてもよい。
上記において、同等の誤り訂正能力とは、単に同じ符号と符号化率ということではなく、インターリーブの有無も含めて誤り訂正能力が等しい状態を意味している。したがって、仮に同じ誤り訂正符号を用いるのならば、同等の誤り訂正能力を得るために、PHYヘッダに施す第2の誤り訂正符号の符号化率を低くする必要がある。本実施形態において、PHYヘッダのサイズはほぼ固定であるが、MACパケットのサイズは可変であるので、MACパケットのサイズは平均値を用いてインターリーブの効果を規定することが好ましい。MACパケットに限らず、誤り訂正能力は評価条件に応じて変化するので、そのシステムの種々の稼働状態において、夫々の平均的な状況における誤り訂正能力で判断するとよい。
例えば、第1の誤り訂正符号化の符号や符号化率は、伝搬路の損失の状態で何種類かから選択するようなシステムがあるが、このような場合には、それぞれの種類に対応して第2の誤り訂正符号化の符号や符号化率も夫々規定しておくことが好ましい。誤り訂正符号の種類は種々存在するが、PHYヘッダのように少ないビット数で一塊であるような場合はリード・ソロモン符号のようなブロック符号、MACパケットのような長いビットを持つ場合は畳み込み符号やターボ符号等を用いるとよい。
以上のように、本実施形態によれば、一のパケットを構成するPHYブロックデータ毎に識別情報と、当該識別情報の誤りが検出可能な誤り検出用データとを対応付けたPHYブロックを生成するとともに、再送用として送信メモリ13に記憶することで、誤りが生じたPHYブロックを効率的に検出することができ、また、当該ブロックの再送要求に対し迅速に対応することが可能であるため、一のパケットにかかるPHYブロックの再送を効率的に行うことができる。
さらに、物理層ブロックヘッダに、パケット本体の誤り訂正能力に近い誤り訂正能力で、パケット本体の誤り訂正符号化とは別途かけ、また、誤り検出可能なように物理層ブロックヘッダを構成することによって、フェージングなどで微妙に誤っている物理層ブロックヘッダは誤り訂正が可能であり、送信停止などによってバースト的に誤った物理層ブロックを見分けて再送することができ、その結果再送量を減らすことができる。
また、送信停止のような突発的に発生する通信障害に対しても、再送カウンタに指示された再送回数で十分、送信停止によるバースト誤りを救済することが可能であるため、パケットの性質を理解しない物理層での再送による遅延を減少させることができ、伝送効率を向上させることができる。
なお、上述したように、本実施形態では同一のMACパケットに属する複数のPHYブロックのPHYヘッダは、パケットID、個数、再送カウンタ等の共通情報を含んでいる。これは、何れかのPHYブロックが受信できなかった時に、前後のPHYブロックから推測するために必要である。しかし、CRCエラーが発生しにくい状況、或いは、CRCがNGのPHYブロックが二つ続いたり、一つのMACパケットに属するPHYブロック送信中に複数のPHYブロックのCRCがNGになることが殆どない場合には、例えば、PHYヘッダを、所定数のPHYブロックデータおきに付加する態様としてもよいし、所定数のPHYブロックデータおきに共通情報を付加する態様としてもよい。このような場合、どのPHYブロックのPHYヘッダに共通情報が含まれているかがデータ受信装置で判別できるよう、予めルールを決定しておき、データ送信装置及びデータ受信装置間で共有しておく必要がある。
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態のデータ通信システムについて説明する。なお、上述した第1の実施形態と同様の要素については、同一の符号を付し、その説明は適宜省略する。
本実施形態のデータ送信装置30は、図10に示すように、図1で示したデータ送信装置10の構成に加え、時間を計時するタイマ部19を備える。
本実施形態の再送制御部125は、タイマ部19により計時される時間に基づき、PHYヘッダ付加部124からPHYブロックが出力されたタイミングでカウントを開始し、所定時間を経過したか否かを判定する。また、再送制御部125は、データ受信装置40からAck−p又はNack−pを受信したタイミングでカウントをクリアする。
本実施形態のデータ受信装置40は、図11に示すように、図2で示したデータ受信装置20の構成に加え、時間を計時するタイマ部28を備える。
本実施形態の再送回数チェック部235は、タイマ部28により計時される時間に基づき、再送対象となったPHYブロックに関する情報を再送処理部236に出力したタイミングでカウントを開始し、所定時間を経過したか否かを判定する。また、再送回数チェック部235は、データ送信装置30から再送されたPHYブロック(PHYヘッダ、PHYブロックデータ)が入力されたタイミングでカウントをクリアする。
以下、図12、13を参照して、本実施形態のデータ送信装置30とデータ受信装置40との間で行われる動作を説明する。ここで、図12は、データ送信装置10とデータ受信装置20との間で授受されるデータを模式的に示した図である。
まず、データ送信装置30のMAC11は、「MAC11」からMACパケットが「PHY12」に入力されたタイミングで、MACタイマを起動し、所定時間(MAC制限時間)までカウントする。以下、パケットヘッダ付加部111によりカウントされる時間をMACタイマという。続いて、再送制御部125は、PHYヘッダ付加部124からPHYブロックA〜Dが出力されたタイミングで、タイマ部19を起動し、所定時間(PHY制限時間)までカウントする。以下、再送制御部125によりカウントされる時間をPHYタイマという。
データ受信装置40に送信されたA〜DのPHYブロックのうち、CRCチェック部234によりPHYブロックBにかかるPHYヘッダのCRCチェックの結果がNGと判定されると、「PHY23」の再送処理部236では、PHYブロックBの再送を指示するNack−p(再送要求情報)を生成し、データ送信装置10の「PHY12」に向けて送信する。
ここで、データ送信装置30の再送制御部125は、データ受信装置40からNack−pを受け取るとPHYタイマをクリアし、Nack−pに対応するPHYブロックの再送処理を行う。また、図12に示すようにNack−pが受信できなかった場合等、PHY制限時間までにNack−pが受信できなかった場合には、再送制御部125は、送信メモリ13に記憶された全てのPHYブロックA〜Dをデータ受信装置40に再送させる。この時、PHYブロックA〜Dにかかる再送カウンタの値は、再送制御部125により1デクリメントされ、その値が0となった場合には、PHYブロックA〜Dにかかる各種データが送信メモリ13から削除される。
一方、データ受信装置40の「PHY23」は、再送されたPHYブロックA〜Dを受信すると、これらPHYブロックA〜Dと、受信メモリ25に記憶された他のPHYブロックとを合成し、MACパケットを再生した後、「MAC24」に出力する。ここで、「PHY23」の再送処理部236は、再送されたPHYブロックA〜Dの再送カウンタの値が0である時、Ack−p又はNack−pの送信は行わない。また、再生されたMACパケットに関するデータを受信メモリ25から削除する。
続いて、「MAC24」のパケットCRCチェック部243は、再生されたMACパケットを受けて、Ack−mを生成し、データ送信装置30の「MAC11」に向けて送信する。
データ送信装置30のMAC11は、データ受信装置40からAck−mを受け取るとMACタイマをクリアし、このMACパケットにかかる処理は終了したと判断する。
また、MAC制限時間までにAck−mが受信できなかった場合には、そのMACパケットの性質に応じて、MAC層での全再送を行う、あるいは、パケットを破棄するなど適切に処理を行う。なお、本実施形態では、MAC制限時間に対して、PHY制限時間は十分短い時間に設定されているものとする。
次に、図13を参照して、データ受信装置40での再送タイマに関する動作を説明する。ここで、図13は、データ送信装置30からデータ受信装置20に最初に送信されたA〜DのPHYブロックのうち、PHYブロックBのCRCチェックの結果がNGとなった場合を示している。
このような場合、「PHY23」の再送回数チェック部235は、再送処理部236にPHYブロックBの再送を指示するとともに、このタイミングでタイマ部28を起動し、所定時間(再送制限時間)までカウントする。以下、再送回数チェック部235によりカウントされる時間を再送タイマという。
データ送信装置30の再送制御部125では、データ受信装置40からのNack−pを受けて、当該Nack−pで要求されたPHYブロックBを再送する。ここで、データ受信装置40の再送回数チェック部235は、再送分のPHYブロックBが入力されたタイミングで再送タイマをクリアし、当該PHYブロックBのPHYヘッダのCRCチェックの結果がOKだった場合には、パケット合成部237に処理を移すことで、受信メモリ25に記憶したPHYブロックから、MACパケットを再生させ「MAC24」に出力ささせる。
なお、図13に示すように再送分のPHYブロックBが受信できなかった場合等、再送制限時間までに再送分のPHYブロックが受信できなかった場合には、再送回数チェック部235は、パケット合成部237に直ちに処理を移し、受信メモリ25に記憶したPHYブロックからMACパケットを再生させ、「MAC24」に出力させる。ここで、再生されたMACパケットは不完全な状態であるため破棄することとしてもよいが、MACパケットレベルで施したインターリーブと誤り訂正により、救済できる可能性があるため、本実施形態では、「MAC24」に出力を行うものとする。
続いて、「MAC24」のパケットCRCチェック部243では、再生されたMACパケットのCRCチェックを行い、その結果に応じてAck−m又はNack―mをデータ送信装置30の「MAC11」に送信する。なお、図13では、Nack−mを送信した状態を示している。データ送信装置30のMAC11がNack−mを受信すると、MACタイマをクリアする。
ここで、再送制限時間は、図12で説明したPHY制限時間より若干長いタイムアウト値にしておく必要がある。さもないと、PHY制限時間より、再送制限時間を先に経過してしまい、PHY制限時間切れで再送されたPHYブロックが届く前に、データ受信装置40の「PHY23」が不完全なMACパケットを「MAC24」に出力してしまうからである。したがって、MAC制限時間は、再送制限時間よりも長い時間に設定しておく必要がある。
以上のように、本実施形態によれば、一のパケットを構成するPHYブロックデータ毎に識別情報と、当該識別情報の誤りが検出可能な誤り検出用データとを対応付けたPHYブロックを生成するとともに、再送用として送信メモリ13に記憶することで、誤りが生じたPHYブロックを効率的に検出することができ、また、当該ブロックの再送要求に対し迅速に対応することが可能であるため、一のパケットにかかるPHYブロックの再送を効率的に行うことができる。また、所定の制限時間に基づいてPHYブロックの再送を制御することで、再送による遅延を所定の時間内に納めることが可能となる。
なお、本実施形態のデータ送信装置30では、再送カウンタの値が0でなく、且つ、データ受信装置40から再送要求情報があった場合、又は、PHY制限時間に到達した時のみPHYブロックの再送を行っていたが、その態様はこれに限らないものとする。例えば、データ送信装置30が送信停止した場合には、その停止期間に係るPHYブロックがデータ受信装置に到達していないことをデータ送信装置30側では把握することができるため、データ受信装置40から再送要求情報が届く前に、データ送信装置30が送信停止したPHYブロックを自主的に再送する態様としてもよい。具体的には、以下の手順により実現することができる。
具体的には、再送制御部125が送信停止したPHYブロックを検知すると、当該PHYブロックに係る再送カウンタの値が0か否かを判定する。ここで、再送カウンタの値が1以上と判定すると、このPHYブロックに関係づけられたPHYヘッダの再送カウンタを1デクリメントした後、上記と同様の手順により、PHYヘッダ付加部124に再送用のPHYブロックを生成させ、送信無線部14を介してデータ受信装置40に自主的に再送を行う。なお、この時、再送カウンタの値が0となったPHYブロックについては、上記同様PHYヘッダ付加部124が送信メモリ13から削除するものとする。
これまで再送カウンタは同一MACパケットでは全てのPHYブロックで同時に増減していたが、自主的な再送を行う形態では、再送カウンタは同一MACパケット内でも自主的な再送の対象となったか否かでその値が異なるようになる。
一方、データ受信装置40では、送信停止があった送信回のPHYブロック群が受信されると、送信停止によりいくつかのPHYブロックが抜けているため、再送カウンタの値が0でない場合には、Nack−p(再送要求情報)を生成し、データ送信装置30に送信することになる。ここで、Nack−pが出力された後、データ送信装置30から自主的に再送されたPHYブロックが届く場合が考えられる。
上記のような場合、データ受信装置40は、まず自主的に再送されたPHYブロックが、再送要求情報で要求した全てのPHYブロックを充足するか否かを判定する。ここで、要求した全てのPHYブロックを充足すると判定した場合には、通常の再送と同様の手続きでMACパケットを再生し、次段に出力した後、受信メモリ25からそのMACパケットに関する情報を削除する。また、要求した全てのPHYブロックを充足しないと判定した場合には、データ送信装置30から再送されてくる可能性を考慮し、再送カウンタの値は0であっても再送制限時間を経過するまで待機する。なお、既にデータ送信装置から再送されたPHYブロックについては、上記と同様PHY23において適宜処理され、受信メモリ25に記憶される。
データ送信装置30では、PHYブロックの自主的な再送後、データ受信装置40からNack−pが届くので、このNack−pで要求されたPHYブロックの再送を行う。ここで、Nack−pには、先に自主再送したPHYブロックのブロック番号が含まれているが、送信メモリ13からは既に該当するPHYブロックは削除されているため、このPHYブロックについての再送は行われない。即ち、データ送信装置30は、再送要求されたPHYブロック番号の中から、送信メモリ13に記憶されている分だけを再送する。なお、PHYブロックの再送時には当該PHYブロックに係る再送カウンタの値が1デクリメントされる。ここで、再送カウンタの値が0となった場合には、データ送信装置10はそのMACパケットに関する全てのPHYブロックに関するデータを送信メモリ13から削除し、そのMACパケットに関する処理を終了する。
データ受信装置40では、データ送信装置30から正規の再送手続きによって送られてきたPHYブロックを受信すると、上記した第1の実施形態と同様の処理を行い、再送カウンタの値が0であれば、そのMACパケットに属するPHYブロックの処理を終了する。
また、データ受信装置40がNack−pを出す前に自主再送分のPHYブロックが到着することがある。ここで、自主再送分のPHYブロックを踏まえたNack−pの再生成が間に合わない場合には、既に生成されたNack−pをデータ送信装置30に送信し、上記と同様の手続きにより再送が行われる。一方、Nack−pの再生成が間に合う場合には、以下の処理が行われるものとする。
Nack−pの再生成が間に合うということは、データ受信装置40がNack−pを出す前にデータ送信装置30から自主再送されたPHYブロックが届いたことを識別したということである。この場合、Nack−pを出力していないのに再送分のPHYブロックが受信されているので、自主再送されたPHYブロックであることを明らかに識別することができる。
データ受信装置40は、データ送信装置30から受信されたPHYブロックが、自主再送されたPHYブロックであると識別した場合、Nack−pの送信を延期する。次いで、データ受信装置40は、受信メモリ25に既に記憶されたPHYブロックデータに基づいて、自主再送によって届いたPHYブロックにより一のMACパケットを再生できるか否か、即ち、欠落したPHYブロックが全部揃ったか否かを判定する。
ここで、データ受信装置40は、欠落したPHYブロックが全て揃ったと判定した場合には、受信した全てのPHYブロックをパケット合成部237に渡すことで、一のMACパケットを再生する。この時、送信が延期されたNack−pは、Nackではなく、Ack−pとされるか、MAC24からのAck−mにピギーバックされる形に変更されて、データ送信装置30に送信される。
また、データ受信装置40は、自主再送されたPHYブロックでは、欠落したPHYブロックを補完できなかったと判定した場合には、その欠落分のPHYブロックを要求するNack−pを生成し、データ送信装置30へと送信する。
上述したデータ送信装置30の自主再送にかかる手続きにおいて、データ送信装置30が自主再送を行うのは、再送カウンタの値が0でないPHYブロックに限る。なぜならば、再送カウンタが0のPHYデータが初回に送信された場合、このPHYデータが自主再送されると、データ受信装置40では初回に送信されたPHYデータが受信された段階で、それらを処理し、そのMACパケットに関する処理を終了し、当該MACパケットにかかるPHYブロックデータを受信メモリ25から削除してしまうため、再送されたPHYデータを有効に利用することができないためである。
なお、本実施形態の構成は、無線通信を利用したデータ送信装置、データ受信装置及びデータ通信システムに限定されるものではなく、同様の問題が発生する可能性のある有線通信、例えば、電力線通信システム等にも適用可能である。この場合、無線信号は変調信号、送信無線部は変調信号生成部、受信無線部は受信信号復調部となり、アンテナはインターネット網等の媒体に送出するインターフェースに置き換えられる。このようにすることによって、本実施形態の構成を適用することが可能となり、本実施形態の効果を同様に得ることができる。
第1の実施形態におけるデータ送信装置の機能構成を示したブロック図である。 第1の実施形態におけるデータ送信装置の動作を説明するための図である。 第1の実施形態におけるデータ受信装置の機能構成を示したブロック図である。 第1の実施形態におけるデータ受信装置の動作を説明するための図である。 第1の実施形態におけるデータ受信装置の動作を説明するための図である。 再送処理にかかる動作を説明するための図である。 再送処理にかかる動作を説明するための図である。 第1の実施形態におけるデータ通信システムの動作を説明するための図である。 第1の実施形態におけるデータ通信システムの動作を説明するための図である。 データ通信システムの利用形態の一例を説明するための図である。 第2の実施形態におけるデータ送信装置の機能構成を示したブロック図である。 第2の実施形態におけるデータ受信装置の機能構成を示したブロック図である。 第2の実施形態におけるデータ通信システムの動作を説明するための図である。 第2の実施形態におけるデータ通信システムの動作を説明するための図である。
符号の説明
10 データ送信装置
11 MAC
111 パケットヘッダ付加部
112 第1符号化器
113 インターリーバ
12 PHY
121 MACパケット分割部
122 PHYヘッダ生成部
123 第2符号化器
124 PHYヘッダ付加部
125 再送制御部
13 送信メモリ
14 送信無線部
15 送信アンテナ
16 キャリアセンス部
17 受信無線部
18 受信アンテナ
19 タイマ部
20 データ受信装置
21 受信アンテナ
22 受信無線部
23 PHY
231 PHYブロック分割部
232 PHYヘッダ抽出部
233 PHYヘッダ復号器
234 CRCチェック部
235 再送回数チェック部
236 再送処理部
237 パケット合成部
24 MAC
241 デインターリーバ
242 パケット誤り訂正復号器
243 パケットCRCチェック部
25 受信メモリ
26 送信無線部
27 送信アンテナ
28 タイマ部

Claims (18)

  1. 送信対象とするパケットを、第1の誤り訂正方式で符号化し、符号化パケットを生成する第1符号化手段と、
    前記符号化パケットをインターリーブするインターリーブ手段と、
    前記インターリーブ手段から出力された前記符号化パケットを分割し、複数の分割データを生成する分割手段と、
    前記分割データのうちの或る分割データについて、少なくとも、再送可能な回数を示す再送カウンタと、前記パケットにおける構成順序を示すブロック番号と、同一のパケットに属する全てのブロックの個数を示す個数情報と、当該分割データが属するパケットを識別するパケット識別情報と、を含む識別情報を生成する識別情報生成手段と、
    前記識別情報の誤り検出用データを算出する算出手段と、
    前記識別情報及び前記誤り検出用データを纏めて、前記第1の誤り訂正方式での符号化率より低い符号化率による第2の誤り訂正方式で符号化し、付加情報を生成する第2符号化手段と、
    前記付加情報を、前記或る分割データに付加し、ブロックを生成するブロック生成手段と、
    前記ブロックを記憶する送信データ記憶手段と、
    同時に利用する複数の周波数帯をキャリアセンスするキャリアセンス手段と、
    前記ブロックを前記複数の周波数帯域を利用して送信し、かつ、何れかの前記周波数帯域において、前記キャリアセンス手段が干渉波を検出した際、当該周波数帯域における送信を停止する送信手段と、
    前記ブロックを受信した外部装置が前記ブロックの誤りを前記誤り検出用データにより検出した場合に前記外部装置が送信する、前記ブロックの再送要求を示す再送要求情報を受信する受信手段と、
    前記受信手段が前記再送要求情報を受信すると、前記ブロックを前記送信データ記憶手段から読み出し、前記送信手段を介して送信させる再送制御手段と、
    を備えたことを特徴とするデータ送信装置。
  2. 前記識別情報の前記再送カウンタの値に基づいて、当該識別情報を含むブロックが再送可能か否かを判別し、再送可能と判断した場合に、前記ブロックを前記送信データ記憶手段に記憶させる送信データ記憶制御手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載のデータ送信装置。
  3. 前記送信データ記憶制御手段は、前記再送カウントが1以上のブロックを、前記送信データ記憶手段に記憶させることを特徴とする請求項2に記載のデータ送信装置。
  4. 前記再送制御手段は、前記ブロックの再送を行う毎に、当該ブロックの識別情報に含まれた再送カウンタの値を1減算し、
    前記送信データ記憶制御手段は、前記再送カウントが0となったブロックを、前記送信データ記憶手段から削除することを特徴とする請求項2に記載のデータ送信装置。
  5. 前記識別情報生成手段は、同一のパケットに属する前記複数の分割データにかかる再送カウンタの初期値を、共通の値に設定することを特徴とする請求項2に記載のデータ送信装置。
  6. 前記識別情報生成手段は、前記再送カウンタの初期値を0又は1に設定することを特徴とする請求項5に記載のデータ送信装置。
  7. 前記識別情報の前記ブロック番号に応じた順序で前記ブロックを前記送信手段に送信させる送信制御手段を、さらに備えたことを特徴とする請求項1に記載のデータ送信装置。
  8. 前記識別情報の前記パケット識別情報が同一のブロックを、一括して前記送信手段に送信させる送信制御手段を、さらに備えたことを特徴とする請求項1に記載のデータ送信装置。
  9. 時間を計時するタイマ手段をさらに備え、
    前記再送制御手段は、前記タイマ手段により計時される時間に基づいて、所定の時間までに前記外部装置から前記再送要求情報を含む回答情報が受信されないと判断した場合に、前記送信データ記憶手段に記憶されたブロックを、前記送信手段を介して前記外部装置に送信させることを特徴とする請求項1に記載のデータ送信装置。
  10. 第1の誤り訂正方式で符号化され、パケット単位でインターリーブされた一の符号化パケットを構成する複数の分割データの夫々を、前記分割データのうちの或る分割データについて、少なくとも、再送可能な回数を示す再送カウンタと、前記パケットにおける構成順序を示すブロック番号と、同一のパケットに属する全てのブロックの個数を示す個数情報と、当該分割データが属するパケットを識別するパケット識別情報と、を含む識別情報及び当該識別情報の誤り検出用データが、前記第1の誤り訂正方式での符号化率より低い符号化率による第2の誤り訂正方式で符号化された付加情報が、前記或る分割データに付加されたブロック単位で、複数の周波数帯域を介して外部装置から受信する受信手段と、
    前記ブロック毎に、当該ブロックを前記分割データと付加情報とに分割する分割手段と、
    前記付加情報を誤り訂正復号し、前記識別情報及び誤り検出用データを取得する第1の復号手段と、
    前記誤り検出用データに基づいて、前記識別情報の誤りを検出する誤り検出手段と、
    前記誤り検出の結果、誤りが検出された識別情報が含まれるブロックの再送を要求する要求情報を生成する再送処理手段と、
    前記再送要求情報を前記外部装置に送信する送信手段と、
    前記外部装置から再送されたブロックに含まれる分割データと、先に受信した分割データとに基づいて、前記符号化パケットを再構成するパケット合成手段と、
    前記符号化パケットをデインターリーブするデインターリーブ手段と、
    前記デインターリーブされた前記符号化パケットを誤り訂正復号し、一のパケットを生成する第2の復号手段と、
    を備えたことを特徴とするデータ受信装置。
  11. 前記再送処理手段は、前記誤り検出手段により誤りが検出され、且つ、前記再送カウンタの値が1以上の識別情報が付加された分割データを、再送対象とすることを特徴とする請求項10に記載のデータ受信装置。
  12. 前記パケット合成手段は、前記ブロック番号に応じた順序で前記分割データを再構成することを特徴とする請求項10に記載のデータ受信装置。
  13. 前記再送処理手段は、前記再送対象となった分割データのうち、前記パケット識別情報が同一の分割データの再送を、一括して要求する再送要求情報を生成することを特徴とする請求項10に記載のデータ受信装置。
  14. 前記再送処理手段は、前記誤り検出の結果、同一の前記パケット識別情報に属する分割データの識別情報に、所定の割合以上の誤りが検出された場合に、当該識別情報が付加された分割データの再送を要求する再送要求情報を生成することを特徴とする請求項10に記載のデータ受信装置。
  15. 前記パケット合成手段は、同一のパケット識別情報が設定された分割データの識別情報のうち、少なくとも一の識別情報に再送カウンタの値が0と設定されている場合には、前記誤り検出の結果に依らず、受信した全ての分割データから前記符号化パケットを再構成することを特徴とする請求項10に記載のデータ受信装置。
  16. 前記パケット合成手段は、前記誤り検出の結果、同一の前記パケット識別情報に属する分割データについての識別情報に、所定の割合以下の誤りが検出された場合には、前記誤り検出の結果に依らず、受信した全ての分割データから前記符号化パケットを再構成することを特徴とする請求項10に記載のデータ受信装置。
  17. 時間を計時するタイマ手段をさらに備え、
    前記パケット合成手段は、前記タイマ手段により計時される時間に基づいて、所定の時間までに前記外部装置から前記再送要求情報で要求したブロックが受信されないと判断した場合には、前記誤り検出の結果に依らず、受信した全ての分割データから前記符号化パケットを再構成することを特徴とする請求項10に記載のデータ受信装置。
  18. データ送信装置と、データ受信装置とを含むデータ通信システムであって、
    前記データ送信装置は、
    送信対象とするパケットを、第1の誤り訂正方式で符号化し、符号化パケットを生成する第1符号化手段と、
    前記符号化パケットをインターリーブするインターリーブ手段と、
    前記インターリーブ手段から出力された前記符号化パケットを分割し、複数の分割データを生成する分割手段と、
    前記分割データのうちの或る分割データについて、少なくとも、再送可能な回数を示す再送カウンタと、前記パケットにおける構成順序を示すブロック番号と、同一のパケットに属する全てのブロックの個数を示す個数情報と、当該分割データが属するパケットを識別するパケット識別情報と、を含む識別情報を生成する識別情報生成手段と、
    前記識別情報の誤り検出用データを算出する算出手段と、
    前記識別情報及び前記誤り検出用データを纏めて、前記第1の誤り訂正方式での符号化率より低い符号化率による第2の誤り訂正方式で符号化し、付加情報を生成する第2符号化手段と、
    前記付加情報を、前記或る分割データに付加し、ブロックを生成するブロック生成手段と、
    前記ブロックを記憶する送信データ記憶手段と、
    同時に利用する複数の周波数帯をキャリアセンスするキャリアセンス手段と、
    前記ブロックを前記複数の周波数帯域を利用して送信し、かつ、何れかの前記周波数帯域において、前記キャリアセンス手段が干渉波を検出した際、当該周波数帯域における送信を停止する送信手段と、
    前記ブロックを受信した外部装置が前記ブロックの誤りを前記誤り検出用データにより検出した場合に前記外部装置が送信する、前記ブロックの再送要求を示す再送要求情報を受信する受信手段と、
    前記受信手段が前記再送要求情報を受信すると、前記ブロックを前記送信データ記憶手段から読み出し、前記送信手段を介して送信させる再送制御手段と、
    を備え
    前記データ受信装置は、
    前記データ送信装置から送信された前記ブロックを受信する受信手段と、
    前記ブロック毎に、当該ブロックを前記分割データと付加情報とに分割する分割手段と、
    前記付加情報を誤り訂正復号し、前記識別情報及び誤り検出用データを取得する第1の復号手段と、
    前記誤り検出用データに基づいて、前記識別情報の誤りを検出する誤り検出手段と、
    前記誤り検出の結果、誤りが検出された識別情報が含まれるブロックの再送を要求する要求情報を生成する再送処理手段と、
    前記再送要求情報を前記外部装置に送信する送信手段と、
    前記外部装置から再送されたブロックに含まれる分割データと、先に受信した分割データとに基づいて、前記符号化パケットを再構成するパケット合成手段と、
    前記符号化パケットをデインターリーブするデインターリーブ手段と、
    前記デインターリーブされた前記符号化パケットを誤り訂正復号し、一のパケットを生成する第2の復号手段と、
    を備えたことを特徴とするデータ通信システム。
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