JP4435146B2 - 通信装置 - Google Patents

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Description

本発明は、他システムと周波数帯を共用する無線通信システムの通信装置に関する。
情報化社会の発展により、身近な場面で使用できる通信手段が飛躍的に増加しており、その通信速度の増加も著しい。通信速度を増加させるために、媒体のそれまでとは異なる利用方法が規定され始めている。これまでの殆どの無線通信においては、特定の帯域を特定の用途に限定して使用するよう法律で定めている。しかし、いくつかの帯域は免許不要で複数の用途に開放しているし、最近では、UWB(Ultra Wideband)のように非常に広い帯域を小電力近距離通信に限定して、他の用途と重ねるように開放することが決定している帯域もある。ただし、このような場合、ある通信が他の用途の無線に対して干渉波となる可能性が高い。
UWBに対する法制化では、ライセンスを持つシステムがあまり干渉波に強くない周波数では、UWBに対して、その周波数のライセンスを持つシステム、すなわち利用優先権を持つシステムの電波を検出したら、自システムの送信を停止するよう義務付けている。このような方法はDetect And Avoid(DAA)と呼ばれる。DAAの概念はより広くはコグニティブ無線通信の概念に含まれる。コグニティブ無線通信は環境をセンスし、認識して、環境に適応する方式であり、認識する対象を周辺の周波数利用状況とし、適応の方法をライセンス端末送信が検出された場合は送信を停止すると定義するとDAAと等価になる。
このような方法は優先権を持つシステムを保護するためには必要であるが、一方で突然の送信停止によってコグニティブ側の通信性能に影響がある。動画像伝送のための無線送受信機においては、例えば、通信状態を検出し検出された通信状態に基づいて、再送要求を行う(例えば、特許文献1参照)。通信状態は、受信電波の電界強度、エラー率、さらに、これらの時間的変化を含む。
特開2004−336729公報
上記特許文献1では、自システムの送信に他システムの干渉が乗ってきた場合にそれを検知する方法の1つとして電波の電界強度を挙げている。しかし、電界強度の時間変化については、どのような変化を検出し、単に電界強度を検出した場合と比較してどのように検出性能が改善するかの開示はない。
コグニティブ無線通信システムでは、その周波数でライセンスを持つ端末が送信を開始すると直ちにその周波数での送信を停止する。この時、送信機から受信機への送信停止の通知は、受信機がその周波数の復調を行うまでには殆どの場合、間に合わない。したがって、受信機はライセンス端末送信をコグニティブ送信機からの信号と誤認してしまう可能性がある。受信機でビットエネルギーに応じた尤度で誤り訂正復号行うような場合、誤り訂正性能が劣化する。コグニティブ無線通信システムのような干渉の原因に応じて送受信の挙動が変化するシステムでは、単に通信性能が劣化したかを検知するのではなく、劣化した原因を検出したい。
この発明は、上述した事情を考慮してなされたものであり、受信信号に変化が有った場合に、その変化の原因を検出し、原因に対応して適切な対応を行うことで通信性能の劣化を防ぐ通信装置を提供することを目的とする。
上述の課題を解決するため、本発明の通信装置は、受信している受信信号に含まれる各周波数帯において、受信パワーの時間変化の受信特徴量を抽出する抽出手段と、前記各周波数帯を利用する可能性がある少なくとも1つのシステム名と、該システムに属する通信装置が送信を開始あるいは停止することを示すイベント情報と、該イベント情報に対応する前記通信装置からの送信信号の時間波形変化形状に対応する送信特徴量と、を対応づけて記憶している記憶手段と、前記受信パワーが変化したと推測される前記受信特徴量の変化を検出した時に、前記受信特徴量と、前記送信特徴量のそれぞれとを比較して、前記受信特徴量に一致する送信特徴量があるか否かを判定する判定手段と、前記判定手段で一致する送信特徴量があると判定された場合に、該送信特徴量に対応するイベント情報およびシステム名を前記記憶手段から選択する選択手段と、前記受信信号を復調する復調手段と、を具備し、前記記憶手段は、少なくとも、自システムに属する通信装置が他システムに属する他通信装置からの送信を検出して送信を停止することを示すイベント情報と、該イベント情報に対応する、通信装置からの送信信号の時間波形変化形状の特徴量と、を記憶し、前記判定手段が、自システムに属する通信装置が他システムに属する他通信装置からの送信を検出して送信を停止するイベントを検出した際に、前記特徴量が一致すると判断された時刻を含むタイムスロットの信号について、前記復調手段は、前記第1の周波数帯で受信した信号のうちの前記特徴量が一致すると判定された時刻を含むタイムスロットの信号を復調しないことを特徴とする。
本発明の通信装置によれば、受信信号パワーに変化が有った場合に、その変化の原因を検出し、原因に対応して適切な対応を行うことで通信性能の劣化を防ぐことができる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態に係る通信装置について詳細に説明する。なお、以下の図面では実施形態の動作に本質的に関連する部分のみを図示し、直接関連しない部分は省略している。
本実施形態の通信装置である受信機は、受信する周波数帯において、その周波数帯のライセンス端末の送信開始時のランプアップ波形を把握しておく。また、受信機は、コグニティブ送信機が送信を停止した場合のパワーの変化の形状を把握しておく。本実施形態の通信装置は、受信パワーの変化をこれらの波形と形状に照らし合わせることによって、受信パワーの時間変化の内、ライセンス端末の送信開始に伴うコグニティブ送信機の急な送信停止といった人為的な変化を検出する。
その結果、本実施形態の受信機は、ライセンス端末送信に伴うコグニティブ端末の送信停止といった人為的な変化と、フェージングによる受信パワー減少といった自然現象的な変化を見分けることができ、その後の復調性能を上げることができる。さらに、受信機は、誤り検出と併用することで再送要求するブロックの選択精度を上げることが可能である、というように、通信性能を向上させることができる。
図1は本実施形態の受信機の代表的なブロック図である。
受信機100は、例えば、コグニティブ無線システムの受信機である。この受信機に送信する送信機は、使用している周波数帯で利用優先権を持つ通信システム(以下、ライセンスシステムと呼ぶ)の端末(以下、ライセンス端末と呼ぶ)の電波を検出したら送信を停止する機能を有している。
図2にこれらのコグニティブ送信機200、コグニティブ受信機が所属する通信システムの動作の概念図を示す。本実施形態の受信機100に送信を行っている送信機200がおり、その他に送信機200が使用する可能性がある周波数帯のライセンスシステム端末250が電波の届く範囲に存在する。送信機200は、データ入力端子204から入力されたデータを無線信号生成部205によって適切な形状の無線信号にして、アンテナ201から放射する。ただし、送信機200は、さらにキャリアセンス部202を有し、この送信機200が利用する周波数帯において、定期的にキャリアセンスを行っている。キャリアセンスの結果、例えば、ライセンスシステム端末250の送信が検出された場合、送信制御部203はその周波数帯の利用を中止するように無線信号生成部205を制御する。このような場合、受信機100は、その周波数帯において、送信機200からの信号が正しく受信できなくなるというイベントと、受信機100もライセンスシステム端末250から電波が届く範囲に居るならば、そのライセンスシステム端末の電波による干渉を受け始めるというイベントの2つのイベントを経験する。
本実施形態は、受信機100において、このような人為的なイベント、すなわち、フェージング、シャドウイング等の伝播環境の変化とは明らかに異なる意図的なイベントを検出する構成と、これを利用して通信性能を改善する構成を提供するものである。以下、図1に示した受信機の構成を説明する。
アンテナ2で受信した電波はプリアンプ(LNA:low noise amplifier)で増幅される。増幅された信号はダウンコンバータ103でベースバンド信号に変換される。ダウンコンバータ103は、ミキサのみでなく周波数変換に必要な各種の機能、例えばフィルタや局発信号、必要に応じて利得調整機能も含まれ、所望の周波数帯がアナログ/デジタル(A/D)変換器105の入力帯域に変換されるように構成されている。さらに、必要があれば、ダウンコンバータ103は2段構成になっていても、すなわち、スーパーヘテロダイン受信機の構成を取っていてもよい。ベースバンド信号に変換された信号は、利得調整アンプ(VGA:Variable Gain Amplifier)104でA/D変換に適した振幅範囲に調整された後、A/D変換器105でデジタル信号に変換される。得られたデジタル信号は、ベースバンド処理部106で復調処理され、信号に含まれるデータが抽出されてデータ出力端子111から出力される。
一方、LNA102の出力は分岐されて受信パワーの時間変化の特徴量を抽出する特徴量抽出部107に入力される。特徴量抽出部107は、入力した信号から、その受信機が受信している周波数帯について、受信パワーの時間変化の特徴量を抽出する。その後、比較・推定部109は、受信パワーに時間変化があったかどうかを検出する。
特徴量としては何種類か、さらに、その組み合わせが可能である。代表的な特徴量として受信パワーが変化していく形状そのものがある。他には、受信パワーの時間波形変化形状の微分値や、さらには微分値と積分値(平均値)の組み合わせなどが特徴量として使用できる。特徴量の詳細は後に図7、図8等を参照して説明する。
また、受信機100は特徴量記憶部108を有する。特徴量記憶部108は、送信開始や送信停止等のイベントを検出したい通信システムの、該当するイベントが発生した場合の端末が送信する送信信号を受信した受信パワーの特徴量または複数の特徴量の組み合わせを、通信システム名、イベントとセットで記憶している。これらの特徴量は、それぞれ送信特徴量とも称し、対象となっている通信システムが通信を行う周波数帯とともに記憶されている。
特徴量抽出部107の出力は比較・推定部109に出力される。比較・推定部109は、特徴量記憶部108に記憶された特徴量のうち、その周波数帯を利用する可能性がある通信システムに関するイベントとセットで記憶された特徴量を取り出し、検出された特徴量と比較する。比較・推定部109は、比較の結果、検出された特徴量が記憶されていた1つ以上の特徴量と合致した場合、受信中の周波数帯において受信パワーに人為的と推測される時間変化が検出されたと判断して、その合致した特徴量に対応する通信システムとイベントとを比較結果出力端子110から出力する。
次に、図3を用いて、図1の受信機の具体的な動作の例を説明する。図3の横軸は時間である。図3(A)はある周波数帯の利用法を記している。その周波数帯では、コグニティブ送信機および受信機は時間をタイムスロットに区切って利用する。1タイムスロットは、一定のキャリアセンス期間とそれに続く送信期間、それらの間に設けられた若干のガードタイムからなる。送信機200は、キャリアセンス期間の間に、その周波数帯の電波を受信する。その期間中にライセンス端末からの送信と推測される送信が検出されなければ、続く送信期間で送信を行う。これをタイムスロットごとに繰り返す。
ここで仮に、図3(B)のようにその周波数帯でライセンス端末が送信を開始したとする。図3(B)はライセンス端末が送信を開始する際のパワー変化の形状である。なお、受信機100は多くの場合、この形状をそのまま観測することはない。
図3(C)は送信機200の送信パワーの変化の様子である。タイムスロット内の送信期間に相当する期間のみでパワーが出力されている。なお、送信期間の始めと終わりのパワーの立ち上がり/立ち下がりがなだらかなのは、急激な立ち上がり/立ち下がりによるスペクトル広がり、スプリアス放射を抑圧するためである。このようななだらかな立ち上がり/立ち下がりはランプアップ/ランプダウンと呼ばれ、コグニティブ端末に限らずスペクトルマスクが規定されている殆どの無線送信機で採用されている。図3(B)のライセンス端末も同様にランプアップ/ランプダウンを行っており、図3(B)には送信開始時のランプアップ形状が図示されている。
このようなランプアップ/ランプダウンの期間は、多くの場合、その端末が属する通信システムの仕様で決定されている。ランプアップ/ランプダウン期間は通常、スペクトルマスクを満足させる最小の期間に設定されることが多い。期間が仕様で定められると、多くの場合、その期間内のパワー変化の形状も一定の範囲に決まり、同じ仕様とマスクにしたがっているならば、送信機の実装方法によらず似たような形状になる。
図3(B)のようなタイミングでその周波数のライセンス端末が送信を開始すると、送信機200は、これを送信期間中に検出することはできないため、図3(C)の左から2番目の山のようにそのタイムスロット中の送信期間は送信を最後まで行う。送信機200は、次のタイムスロットのキャリアセンス期間内にライセンス端末からの送信を検出するので、その次の送信期間の送信を中止する。さらに、その次のタイムスロットでもキャリアセンス期間にライセンス端末からの送信が引き続き行われていることを検出するので、送信は中止したままである。
送信機200がこのような動作を行った場合、その送信パワーの変化の形状は、図3(C)のように、送信停止をするまでは定期的に一定パワーが出力され、送信停止以降はパワーが出力されないような波形となる。送信期間の途中で送信を中止することはないので、1タイムスロット分の送信期間の間は必ず連続的に送信パワーが検出される。
なお、システム構成が異なり、送信機が送信期間中に急に送信を停止する通信システムもあるかもしれない。例えば、送信機が自身のキャリアセンス検出結果以外に、他端末から、ライセンスシステムに対する干渉の可能性があるという通知を受けて送信を停止する機能を持つ場合などである。そのような場合は、特徴量記憶部108に送信機のランプダウン波形を記憶しておき、受信パワーの変化が検出されたときに、ランプダウン波形に対応する特徴量と比較するような構成を取ると良い。
一方、受信機100は、その周波数帯で、図3(D)のようにこれらの送信が適当な比率で加算されたような電波を受信する。2つめのタイムスロットの送信期間中では、本来受信すべき送信機200の送信パワーに加えて、途中からライセンス端末のランプアップ波形に相当する波形でパワーが増大している。その次のタイムスロットでは、送信機200が送信を停止したのでライセンス端末からの送信のみが受信される。
本実施形態の受信機100は、各々の周波数帯において、その周波数帯のライセンスシステムを知っておく。具体的には、特徴量記憶部108に、そのライセンスシステムに属するライセンス端末のランプアップ波形、受信機100の構成によってはさらにランプダウン波形に対応する特徴量を記憶しておく。前述のように、1つのシステム仕様に対応するランプアップ波形は端末によらずおおよそ似通った波形となるので、特徴量記憶部108はそれらを包含するような範囲で特徴量を記憶しておく。望ましくは、特徴量記憶部108は、特徴量のみでなく、それらの波形そのものも記憶しておくと良い。
比較・推定部109は、ある周波数帯で受信中に、受信パワーが変化したと推測される特徴量の変化を検出したら、その周波数帯で起こる可能性がある時間波形変化形状を特徴量記憶部108から抽出し、この形状と検出した変化を比較する。すなわち、比較・推定部109は、人為的変化であるその周波数帯のライセンス端末送信開始の特徴量、あるいは、送信機200の送信停止時のパワー変化の特徴量、もし、後述するようにフェージングやシャドウイングなどの人為的でない変化も検出するならば、その特徴量と比較する。比較・推定部109による比較の結果が、合致すると推定できる範囲の中に入っているならば、その特徴量が示すイベント、通信システムを特定する。比較・推定部109は、イベント、すなわち送信開始か送信停止か、通信システム、すなわち送信開始や停止をしたのがコグニティブシステム端末かライセンス端末か、さらに、コグニティブシステムが利用する1周波数帯の中に複数のライセンスシステムが存在する場合があるので、どのライセンスシステムかを特定する。
図3(D)のような変化形状の例では、比較・推定部109は、検出された受信パワーの変化の波形から得られる特徴量を、特徴量記憶部108に記憶した図3(B)、図3(C)の波形に相当する特徴量と比較し、その双方に合致すると推定するので、その結果を比較結果出力端子110から出力する。
その周波数帯におけるライセンスシステムが1種類ではない場合、比較・推定部109は複数のライセンスシステムに対応する特徴量と比較を行う。特徴量の種類と比較の方法によるが、受信された電波が弱かったり、他の雑音に埋もれていたりするような場合、いずれか1つのライセンスシステムであると断定できない場合がある。また、ライセンスシステムが1種類であったとしても、雑音に埋もれているような場合、そのライセンスシステムのものであるとも、ないとも断定できない場合がある。
そこで、比較・推定部109は、比較・推定結果を、どのイベントにどの程度の確率で合致したかという形で出力してもよい。特徴量記憶部108に保存したその周波数帯に対応するイベントが複数ある場合、あるイベントとの合致率は何%、別のイベントとの合致率は何%といった具合である。
ただし、複数のライセンスシステムに対するそれぞれの合致率を出力する場合には、それらの複数のライセンスシステムのいずれかである確率も出力すると良い。すなわち、検出されたパワー変化がいずれかのライセンスシステムに合致する確率はα%といった形で出力する。すると、アンライセンスシステムまたは雑音である確率は(100−α)%と判断でき、αの値によっては、送信機への検出結果を通知し、送信停止の解除などに利用できる。
本実施形態の受信機を提供する目的は、特に、送信機200が送信停止をしたかどうかをできるだけ速く正確に判断することなので、送信機200の送信停止波形と合致するかどうかは必ず判断する。さらに、他のライセンスシステムの送信開始が同時に発生しているかどうかも判断するのは、その事実が確認できれば送信機200が送信停止をした確率はより高いと判断できるため、また、干渉によって雑音が増加した信号に対して適切な処理を行うため、さらには、送信機が止める必要の無いライセンスシステム送信以外の送信を検出して送信停止を行った場合に、受信機から送信機に検出結果を通知することで、送信停止の解除の判断を助けるためである。
次に、このように検出した受信パワーの人為的な変化、推定したイベント、システムを利用する形態を説明する。図5は、検出結果を誤り訂正性能の向上に利用する形態である。図1と異なる部分はベースバンド処理部106の内容が一部図示されていることと、比較結果がベースバンド処理部106内の処理に利用される経路を図示したことである。
ベースバンド処理部106は、ベースバンド信号にダウンコンバートされA/D変換器105でデジタル信号化された生の無線信号を復調し、デジタルデータビット列を出力する処理を行う部分である。その詳細な内容は複雑で通信システムにより多岐に渡るので省略するが、大抵の無線受信機では、シンボル列を1,0が識別されたビット列に変換する部分に誤り訂正復号部がある。
図5では、A/D変換された信号は、まず、フィルタ、等化器、OFDMならばFFTなどを含むベースバンド処理前半部501によって、誤り訂正復号ができる状態まで処理される。その後、de−IL誤り訂正復号部502によってデインターリーブおよび誤り訂正復号され、その出力はさらに誤り検出されるなどベースバンド処理後半部503によって適宜処理されて、適切な形状のビット列にされてデータ出力端子111から出力される。
一方、比較・推定部109の出力は尤度変更情報生成部504に入力される。この時、比較・推定部109からは、受信パワーに変化があった場合、その変化がどのような通信システムによるどのようなイベントであったかが出力される。ただし、誤り訂正性能向上のために利用する場合は、比較・推定部109はその他にどの程度の比率で本来受信すべき信号が入力されているか、全パワーはどの程度であったかも併せて出力すると良い。
尤度変更情報生成部504は、誤り訂正の際に、信号のS/N比が推定された値よりも実際は悪い部分の信頼度を低く評価させるための情報を生成する。de−IL誤り訂正復号部502は、尤度が高い程、信号のS/N比をより信頼して誤り訂正を行う。尤度変更情報生成部504は、この尤度を変更する情報を生成し、de−IL誤り訂正復号部502に供給する。
送信機は、送信データビット列に対して、長いビット単位で誤り訂正を掛けた後、インターリーブし、バースト誤りがあってもそれが誤り訂正復号の際に分散するようにして送信している。図3のようなタイムスロット構成で仮に、ライセンス端末検出による送信機200の送信停止が比較的短い期間で終了し、かつ、インターリーブする単位が非常に大きく、送信停止の影響が少ないような場合には、送信停止があっても誤り訂正によってある程度、救済することが可能である。
通常の誤り訂正では、受信されたパワーに応じて尤度を調整することが多い。受信された信号のS/N比に対応して尤度を決定する方がより性能が良いが、信号からS/N比を推定するのは簡単ではなく、殆どの場合、雑音の大部分は熱雑音であると仮定してS/N比の代わりに受信パワーを用いる。フェージングなどの自然現象によって受信パワーが変化する場合は、そのような仮定で正しく動作するが、SINR(信号対干渉雑音比:信号電力と雑音電力+干渉電力との比)に影響する程度に大きい干渉信号が入力する場合には、パワーはS/N比の代わりにはならない。極端な場合、干渉のみが受信されていてもそのパワーが大きければ、そのシンボルの信頼性を高く評価してしまう。干渉のみを受信している時は当然受信されたデータは誤っているので、信頼性を高く評価すると、デインターリーブによってその部分が全体に広がり、全体の誤り訂正結果に悪影響を及ぼす。
本実施形態の受信機100は、図3の2つめのタイムスロットでは、送信機200からの信号とライセンス端末250からの信号が混ざった信号を受信する。さらに3つめ、4つめのタイムスロットでは干渉のみを受信する。
そこで、尤度変更情報生成部504は、2つ目のタイムスロットで受信した信号に対しては、ライセンス端末が送信開始していることを受けて、尤度を低く評価するよう、de−IL誤り訂正復号部502に指示をする。また、3つめ以降のタイムスロットで受信した部分は、干渉のみであって受信すべき信号を含まないので、受信した信号は復調せず、誤り訂正時に使用しないようにde−IL誤り訂正復号部502に指示をする。
2つ目のタイムスロットで尤度を低くする際、どの程度低くするかについてはいくつか方法がある。
最も単純には、一律に何割と決めて下げてしまう、例えば信頼性をそれ以外の部分の半分としてしまう、あるいは、3つ目以降のタイムスロットと同様に、復調せずに評価の対象から外してしまう方法がある。
より性能を向上させるためには、前述のように比較・推定部109が受信パワーとその中の干渉の比率も出力し、そこから、S/N比(正しくはSINR)を推定してSINRに応じた尤度に変更させるとよい。
また、2つ目のタイムスロットでの受信信号は、送信期間内の各時刻において、干渉が含まれる比率が異なる。そこで、さらに細かい制御を行うならば、各々のシンボルについてその尤度を変更していくようにしてもよい。
ただし、比較・推定部109によるイベントの推定は少なくとも3つめのタイムスロットの送信期間を受信するまでは完了しないので、2番目のタイムスロットを含むデータの誤り訂正のタイミングによっては、尤度の変更は間に合わない可能性がある。しかし、十分長いシンボル列についてインターリーブを行っているならば、長時間のデータを保持してまとめて処理するため、間に合う場合が多い。
したがって、できるならば、デインターリーブは、デインターリーブする単位を一旦まとめてから行う形態が望ましい。もし、受信した信号を入力された順にデインターリーブを施してから記憶しておく形態を取る場合には、どのシンボルがいつ受信したものか、後から参照できるようにしておき、de−IL誤り訂正復号部502は、後から尤度変更情報が入力されても、それに対応して尤度が変更できるようにしておくと良い。
また、干渉のみ受信しているときに受信された信号を誤り訂正時に使用しない構成は、図5の構成以外にもある。例えば、ダウンコンバータ103、VGA105等々、de−IL誤り訂正復号部502より以前のいずれかのブロックにおいて出力を遮断できる構成にしておけばよい。このような場合、干渉のみの場合に出力がない、すなわちパワーが殆どない信号が出力されるので、誤り訂正復号時の尤度判断をパワーに基づいて行う通常の構成でも尤度を低く評価させることができる。
同様に、比較・推定部109の判断が間に合えば、そのようなde−IL誤り訂正復号部502より以前のブロックにおいて、重畳されている干渉量に応じて出力パワーを下げるように制御すれば、de−IL誤り訂正復号部502の尤度判断は通常のパワーによる判断を用いる構成を使うことができる。
図6に、本実施形態の通信装置の構成が特に有効である周波数利用形態の一例を示す。図6では横軸が時間、縦軸が周波数であり、送信機200が利用する周波数および時間を模式的に四角で囲ってある。図3では1つの周波数帯を利用していたが、図6では複数の周波数帯を同時に利用する。各周波数帯の下段は本実施形態の受信機100が受信した、その周波数帯での受信パワーの波形である。
送信機200は、例えば中心周波数f1,f2,f3の3つの帯域幅の異なる周波数帯域を利用する。図3と同様に、時間はタイムスロットに区切られており、各タイムスロットでは若干のガードインターバルを挟んで、キャリアセンス期間と送信期間が設定されている。データは細かいブロックに分割されて送信され、ブロックは図の矢印のような流れで送信される。太い点線で示した部分がブロックの切れ目となっている。それぞれの周波数帯で切れ目の間隔が異なっているのは、それぞれの周波数帯の帯域幅が異なっているので、同じビット長のブロックを送信するのに必要な時間が異なるためである。複数の周波数帯で並列的にブロックが送信される。
キャリアセンス期間において、その周波数帯で、ライセンス端末の送信や許容できないレベルの干渉波などを検出した場合、送信機200はそれに続く送信期間での送信を停止する。その場合、帯域幅によって異なる数のブロックが送信されない結果となる。このような形態では、送信停止があっても、その後の通信が全て途絶えるのではなく、とりあえずは、送信停止した周波数帯の送信停止したタイムスロットに入っていたブロックのみが送信されないだけで済む。送信停止した周波数帯のその後に続くタイムスロットで送信を再開するか、他の周波数帯を新たに確保するか、減ったままで通信を継続するのかは通信システムの設計による。しかし、通信レートが減ることはあっても、急な送信停止によってブロックが届かないような事態は少なくとも問題が発生した周波数帯の1タイムスロット分に限定することができる。また、インターリーブをする単位が十分な数のブロックを含むならば、図6のような形態では、急な送信停止があってもその内のごく一部のブロックが送受信されないだけなので、誤り訂正で救済できる可能性が大きい。
図6では、f2において図3と同じ事態が発生している。スペースの都合で、ライセンス端末の送信パワー変化のグラフは記載していないが、2つ目のタイムスロットにおいてライセンス端末250が送信を開始し、3つ目のタイムスロットのキャリアセンス期間において送信機200がそれを検出し、続く送信期間での送信を停止している。
この時、ブロックAのうち、f3で送信された最後の部分を除く部分は、そのとき送信を開始したライセンス端末からの干渉の影響を受けている。同様にブロックBのf2で送信された部分、ブロックCの全部と、ブロックDの前半部分は、送信停止によって受信機100には届いていない。
このような状態でも他の部分が比較的低い誤り率で到着していれば、誤り訂正で救済できる可能性がある。この時、ブロックA,B,C,Dのような誤りが多いと推定されるブロック、すなわち、f2で受信された干渉が大きい部分や、全く送られていない部分の尤度、信頼性を、本実施形態の構成に基づいて低く、あるいは復調を止めて受信されていないものとすることによって、誤り訂正復号の性能を向上させることができる。
図1においては、特徴量抽出部107はダウンコンバートされる前の無線周波数の信号から特徴量を抽出している。特徴量抽出部107は、その周波数帯で受信した信号のパワーを検出し、特徴量を抽出する。図1のような構成では、特徴量抽出部107への入力以前に、特徴量を抽出すべき周波数帯が選択されていない場合には、例えば、受信機として、ダウンコンバータ103以降で周波数帯の選択を行う構成であるならば、特徴量抽出部107のはじめに対象とする周波数帯を選択するためのフィルタが配置される。
周波数帯が選択されたら、次に、選択した周波数帯のパワーを検出する。パワー検出は、例えば、入力した信号を全波整流、半波整流等、整流して、その包絡線または平均値を検出する。包絡線検出の場合には、ピークホールド回路とそれに続く平滑化回路、平均値検出の場合には適切な時定数のローパスフィルタによって行う。
無線周波数信号からではなく、他の部分から特徴量を抽出してもかまわない。例えば、中間周波数のいずれか、あるいはベースバンドまでダウンコンバートされてからでもかまわない。VGA105通過後でもパワーに関する特徴量抽出は可能である。その場合は、VGA105で利得が調整されている量を知っている必要がある。VGA105の利得調整信号をそのまま利用する形態については後に図9を参照して説明する。
さらには、A/D変換された後でも、利得調整アンプの調整量も含めて振幅情報が保持されている部分なら、すなわち、誤り訂正復号されるまでならば、パワー検出は可能である。
図6のように複数の周波数帯を同時に利用する形態で、さらに、送信機200が送信停止を周波数帯ごとに独立して行う場合では、各周波数帯それぞれ別々にパワーを検出する必要がある。このような場合、特徴量抽出部107の中で各周波数帯を分けて、それぞれの周波数帯についてパワーを検出してもよい。しかし、図6のような周波数多重信号を受信する場合、いずれかの段階で各々の信号を復調するために周波数帯ごとに分離するので、分離した後にそれぞれパワー検出し、特徴量抽出する形態がシンプルでよい。仮に、周波数を分離するのがA/D変換の後であっても、周波数帯分離後が望ましい。
受信パワー波形を検出する際のピークホールド後の平滑化時定数やローパスフィルタの積分時定数は下記のように決定する。
少なくともその周波数帯で受信しているコグニティブ送信機200の信号については、変調によるビット変化があまり残らない程度、すなわち、1シンボル長の数倍程度長い時定数とする。このようにすると、場合によってはランプアップ、ランプダウンの波形が本来のランプアップ波形、ランプダウン波形よりなまった波形として検出されることがある。そのような場合には、特徴量記憶部108に記憶しておく波形もその時定数で検出した場合のなまった波形にしておくとよい。
その周波数帯を利用するライセンス端末送信に関しては、コグニティブシステムが複数のライセンスシステムの帯域を統合した広い帯域を利用する可能性が強いことを考慮すれば、コグニティブ信号と同等以下のシンボルレート、殆どの場合ははるかに遅いシンボルレートであると考えられる。はるかに遅い場合に、コグニティブ送信機200からの信号を積分する際と同じ時定数を用いれば、変調によるパワーの変化を平滑化することは難しい。しかし、ランプアップ波形を検出することを主目的にするならば、ランプアップ時には通常データ変調は行わないので、ランプアップ以外のパワー変化は無く、検出は可能である。したがって、ランプアップ波形との比較はランプアップ期間の波形に限定して行う、すなわち、図3(B)において波形の立ち上がりの部分のみを記憶して、受信されたパワー変化と記憶した波形との比較をすることが望ましい。
ライセンスシステムのシンボルレートがその周波数帯のコグニティブ送信のシンボルレートに近い場合には、コグニティブの変調が平滑化される構成ならば、ライセンスシステムの変調も平滑化される。この時、ライセンスシステムのランプアップ波形も本来の波形よりなまって検出される可能性が高いが、その場合は、コグニティブの場合と同様になまった波形を記憶して、比較すれば良い。
本実施形態では数種類の特徴量を想定している。次に、特徴量の種類について説明する。
最も直感的な特徴量は、受信パワーの時間波形変化形状そのものである。すなわち、特徴量記憶部108は、図3(B)に示したライセンス端末が送信開始する際のランプアップ波形そのものを各周波数帯のライセンスシステムごとに記憶する。さらに、図3(C)に示したようなコグニティブ送信機200が送信を停止する際のパワー変化の形状を記憶しておく。
この場合、特徴量の比較は、その周波数帯で受信されたパワー、例えば図3(D)の形状と、記憶しておいたイベントに対応するパワー時間波形変化形状との相関値が一定の範囲内に入っているかどうかで行う。
相関の計算は、一般的な相関式
Figure 0004435146
によって行う。wは受信されたパワー変化の波形、wは記憶されているいずれかのイベントに対応するパワー変化の波形である。は位相共役を示す。wの位相が意味を成さない場合には、w=wである。時刻TからTの期間について相関を取る。パワー変化の波形が振幅を除いて完全に一致すれば、相関は1となる。
特徴量の比較をするにあたって、意味のある受信パワーの変化が発生したことを検出し、それをトリガとして記憶したイベントに対応するパワー変化波形との比較を開始する。開始のトリガについてはいくつかの方法が可能である。
1つは、その周波数帯で問題なく送信を行っている場合に受信されるべき受信パワー波形と異なる形状が受信されたと推測される場合をトリガとして、イベントとして記憶された形状との比較を開始する方法である。
そのために受信機は、問題無く送信を行っている場合に受信される理想的な受信パワー波形を知っており、いずれかの記憶領域にそれを保持している。保持する記憶領域は特徴量記憶部108であってもよいし、別途設けられていても良い。波形は例えば図6の周波数帯f1で示された波形のようである。受信機は、記憶された波形と、受信波形の相関を取る。正常に受信されている状態ならば、タイムスロットの同期は取れているはずなので、受信機は、どのタイミングで相関を取ればよいかは判っている。そこで、タイムスロットのタイミングを合わせて相関を取る。
もちろん、受信動作の最初でまだ同期が取れていない段階であれば、記憶された波形を時間方向にずらしていって相関が最大となるタイミングを検出し、それ以降は、タイムスロットに同期して、そのタイミングを固定する。少なくとも最初の同期の間には、送信に問題が発生しないことが望ましい。問題が発生した場合には、同期がまともにとれなくなるので、それによって送信停止を検出することになる。
また、図6のように複数の周波数帯でタイムスロットが同期しているような場合には、周波数帯ごとに別々に相関を取るタイミングの同期を取る必要は無く、いずれか1つの周波数帯で同期を確立したら、そのタイミングを他の周波数帯にも流用すればよい。その際、周波数帯を切り出すためのフィルタの時定数の差や配線の差によって、若干のずれが起こることがある。そのようなことが想定される場合には、個々にタイミングを取っても良い。しかし、フィルタの時定数のずれや配線の差は、予め既知であるので、ずれの分だけ補正したタイミングを利用すればよい。
受信されたパワーは、通常、熱雑音やパソコンなどの電子機器が放射する干渉雑音を含んでいる。さらに、パワーを検出する際の積分時定数やピークホールド出力の平滑化時定数とシンボルレートの関係によっては、中に含まれる情報に対応した変調によってパワーにリップルが発生する。そのため、そこそこ受信できている状態では相関値は1に近い値にはなるものの、完全に1にはならないことが多い。変調によるリップルによって下がる相関値の量は、変調方式やシンボルレート、各種時定数から、測定をしなくても既知である。もちろん、受信機は、送信機200がその周波数帯で送信してくるシンボルレートや変調方式は知っているし、さらに、その周波数帯のライセンスシステムが利用するシンボルレートや変調方式も知っていると仮定している。ライセンスシステムについては、通信システムによっては複数の変調方式やシンボルレートをサポートする場合がある。このような場合、それぞれを別の通信システムと考えて、個別に比較を行っていけばよいので、それぞれの場合について相関値がどの程度下がるか知っておけばよい。
しかし、熱雑音やPC(Personal Computer)による干渉雑音の受信信号パワーに対する比率は、受信機の場所や、受信機の場所と送信機200との距離、フェージングの状態などによって変化する。したがって、相関値の下がり方も時間や状況に対応して変化するため、一律にいくつと予め決めることは難しい。
そこで、受信機はまず、その周波数帯において、一定の期間、例えば、最初の相関をとるためのタイミングを取る期間で、受信パワーと記憶された波形との相関を取り、その結果の値を検出する。この時、相関値が1より著しく低い、送信機200が送信を停止したと思われるほど低い場合には、送信停止と判断する。大抵の場合には、そのようなことはなく、そこそこ1に近い値が得られる。
特徴量記憶部108は、その一定期間の測定によって得られた値を参照値として記憶する。なお、参照値の取得は単純に一定期間の相関値の平均値でよいし、時間の近い相関値の比率を高くし時間の古い相関値の比率を低く評価するようなフィルタ的処理によって算出した値でもよい。
その後さらに、継続的に相関を取って相関値を取得する。比較・推定部109は、波形の1単位、例えば、図6のf1の下段に示した波形の内、1山1周期分の相関を取得したら、その値を参照値と比較する。あるいは、1周期ではなく、複数の山を1単位としてまとめて測定し、その値を参照値と比較してもよい。図6のように、繰り返し波形の場合は、相関値の一時的なずれが発生しないよう、相関値取得の単位はその周期の整数倍が望ましい。結果として、送信停止が検出できれば良いので、特徴量記憶部108は、事実上は送信停止前に1周期、送信停止後に1周期、合計2周期分記憶しておけば十分である。その際、相関取得の1単位の間に測定されたパワー波形については、状況に応じてしばらく記憶しておく。
比較・推定部109の比較の結果、新たに取得した相関値が参照値に対して一定の許容範囲に入っていれば、パワー波形に意味のある変化は発生していないと判断し、測定を継続する。一方、新たに取得した相関値が許容範囲外となっていれば、何かの変化が発生したと考えられる。変化が発生した場合については後述する。
意味のある変化が発生しなかった場合には、新たに取得した相関値を参照値の一部に入れ込む。参照値が一定期間の相関値の平均値であるならば、参照値として用いる相関値の測定期間のうち、新たに取得した相関値の期間に対応する分だけ、古い値から捨てて、新たに取得した相関値を入れて、新たに平均を取り直す。参照値がフィルタ的処理によって求められているならば、新たな相関値をそのフィルタ関数に入力して適宜処理を行えばよい。
このように参照値を常に更新することによって、例えばフェージングやシャドウイング、あるいは端末の移動に伴う受信パワーの変化といった緩やかな変化を除去して、意図的な挙動による急激なパワー変化のみを検出できるようになる。したがって、参照値の平均化やフィルタリングはあまりその期間や時定数を長く取らない方が良い。少なくとも、フェージングの影響によるパワー変化による相関値の変化が、相関値と参照値を比較したときに許容範囲を出てしまう、あるいは許容範囲の大部分を占めてしまうようなことがない程度には短くすべきである。
なお、新たな相関を取る際のタイミングは、受信のためのスロットタイミングを取る部分からの信号によって随時修正し、相関取得時のタイミングずれによる相関値減少が発生しないように、できるだけ正しいタイミングで相関を取得すると良い。また、相関値の許容範囲については、例えば、その参照値に対して一定の比率だけ下がった下限までとすればよい。そこそこ受信できているのに相関値が1にならない原因は、雑音のパワーであることが多い。雑音のパワーを除いた送信信号のパワー波形がどの程度変化したかを見るために、そのパワー波形の変化の割合が一定の比率以内であるかどうかを検出したいので、一定比率の下限を許容範囲とすればよい。
一定の比率の設定については、フェージング等の微少な影響によって許容範囲を出ないこと、雑音の微少な変動によって許容範囲を出ないこと、検出したい程度に大きいパワーで受信された、すなわち、距離的に近くで送信されたライセンス端末送信開始波形が受信されたとき、許容範囲から出ること、コグニティブ送信機200が送信を停止したとき、許容範囲から出ること、といった条件を満たすように決定するとよい。
このようにして、相関を取り続けていると、何かの現象によって許容範囲を出る。この時、前述のように、1単位の相関を取り終わるまでは、そのときの波形を記憶しているので、比較・推定部109は、その波形と、場合によってはそれ以降の波形をつなげて、特徴量記憶部108に記憶している、特定のイベントに対応する波形と比較する。
例えば図3(D)のような波形が受信されたとする。その周波数帯で発生する可能性があるイベント、具体的には、その周波数帯のライセンス端末の送信開始、コグニティブ送信機200の送信停止、後述する他のアンライセンス端末の送信開始など、その他の場合もあるが、そのようなイベントに対応する波形と相関を取る。
送信機200の送信停止の波形は、図3(C)のようであり、これは、正しく動作していることを確認するために取るときの相関と同様に受信パワー変化波形とタイミングを正しく合わせて相関を取る。ただし、パワーが無くなった時点以降ではタイミングが取れないので、少なくとも、パワーが検出された部分でタイミングを正しく取り、そのタイミングをそれ以降に適用する。この時、図3(D)のようにライセンス端末のパワーも同時に受信している場合には、検出される相関値は1にはならない。ただし、もし、送信機200が受信機とは位置的に反対にあるライセンス端末の送信を検出して送信停止し、受信機にはそのライセンス端末の送信は届かないような場合には相関値は1に近い値になる。有意な相関があるかどうかの判断は相関値が一定以上の値であるかどうかで行うが、図3(D)のように他のパワー、例えばライセンス端末の送信パワー、が混在している場合があるので、イベント検出の際にはその閾値は低めに設定する。また、閾値はフェージング等で微少量減少しただけのような変化を検出しない程度に高くする。
ライセンス端末送信開始の波形は図3(B)のようであるが、周期波形ではないので、タイミングを合わせることが難しい。そこで、変化があった周辺で一方の波形を時間的に少しずつずらして、複数の相関値を取り、その中でもっとも大きい値を採用する。この場合も同様に相関値が閾値以上であるかどうかで、そのイベントが発生したかどうかを判断する。また、ライセンス端末の送信パワーが低い場合や、周波数帯に占める周波数的比率によっては、十分なパワーがライセンス端末から送信されていてもこのパワーはコグニティブ送信機の送信を受信した時のパワーよりもずっと小さい可能性がある。したがって、それぞれのライセンスシステムに対してどの程度のパワーが受信されたら意味があるのかを知っておき、それに対して、相関値の下限を決定すると良い。下限の値は、コグニティブ送信機からの受信パワーに対するライセンス端末からの受信パワーの比率によっても変化する。
もし、ライセンス端末送信が図3のコグニティブ送信と同様にタイムスロットを有していて、比較的速い周期的送信を行っているならば、ランプアップ波形を検出するだけでなく、コグニティブ送信を検出するのと同様にその周期を検出してもよい。
イベント検出を開始するトリガの他の方法としては、特に明確なトリガ検出を行わず、送信機の送信停止波形やライセンス端末の送信開始波形のような波形と、受信パワー波形との間で常時相関を取り続けて、一定以上の相関が取れたら、そのイベントが発生したと判断してもよい。送信停止波形のような部分的に周期を持つような波形はタイミングを合わせて、1周期経過ごとに相関を取り続ける。ライセンス端末の送信開始波形は周期を持たないので、細かい時間間隔で繰り返し相関をとり続ける。
時間間隔は、特徴量記憶部108に記憶された送信開始波形の変化の速さに対応させる。すなわち、最もよく合っているタイミングから1間隔ずれた場合に、相関値が著しく減少してしまわない程度に細かくする。少なくとも、そのランプアップ波形の形状が持つスペクトル成分の最大値、例えばピーク周波数から10dBダウンの高周波側周波数、の逆数程度の間隔よりは細かく取ることが望ましい。
どちらの波形でも一定以上の相関が取れたら、そのイベントを検出したことを比較・推定部109から出力する。大抵の場合、コグニティブ送信機の信号よりもライセンス端末信号の方が弱いので、コグニティブ送信機の送信停止の方が検出し易い。したがって、ライセンス端末送信開始は受信パワーが十分でなく検出できないことが多い可能性がある。しかし、その場合でも、コグニティブ送信機の送信停止は検出できるので、人為的な変化を検出したいという本発明の目的は達成できる。
コグニティブ送信機の送信と重なった部分でライセンス端末からの送信が検出できなくとも、コグニティブ送信機が送信を停止しなければならない程度に近いライセンス端末からの送信があれば、少なくとも、キャリアセンス期間のような期間には検出でき、送信機は送信停止できる。したがって、受信データと重なった微小な変化が検出できなくとも動作上の不都合はあまりない。
ただし、両方のイベントが検出できた方が、コグニティブ送信機や受信機の判断の信頼性が上がるので、両方検出する方が望ましい。例えば、ライセンス端末からの電波の受信パワーと、コグニティブ送信機からの電波の受信パワーが殆ど同等で、送信停止が検出できない場合もある。例えば、図3(D)において、ライセンス端末からの送信により、一定パワーが検出されている時の受信レベルが、それ以前のコグニティブ送信機からのパワーのレベルと等しいような場合である。両方のイベントを検出していれば、このような場合でも、ライセンス端末からのランプアップ波形が検出できるので、送信停止を検出できる。
なお、本実施形態の受信機が図3のキャリアセンス期間において、その周波数帯で受信動作をできない場合がある。具体的にはFDD(Frequency Division Duplex)を行っていて、その期間には、他の周波数帯でその次の送信期間の送信を行うためのキャリアセンスに受信機が利用されているような場合である。そのような場合、キャリアセンス期間と、周波数の切り替えに要するその前後の一部の期間とでは、受信周波数帯でのパワー検出は行えない。このような場合は、例えば図3(D)において、キャリアセンス期間が抜けて検出されるので、その部分をその後の処理の対象から外しておけばよい。
運悪く、キャリアセンス期間にライセンスシステムのランプアップが丸ごと入ってしまっているようなことがあって、特徴量の種類によってはライセンスシステムの送信開始を検出できないこともある。しかし、本実施形態の通信装置は複数のイベントの組み合わせを総合して判断するようにしているので、少なくとも、送信機の送信停止は検出でき、それによって、その後の動作をある程度は行うことができる。
(微分値による比較)
波形の形状そのものを特徴量とし、相関によって評価する方法の他に、いくつかの種類の特徴量と、比較の方法が可能である。その1つは、受信されたパワー波形の微分値を利用する方法である。この場合、特徴量抽出部107は波形そのものを利用する場合と同様に、パワー波形を検出し、その後その波形を微分する。パワー波形の変化が、正しく受信されている場合に現れる以外の部分での有意に大きい微分値が検出された場合に何かのイベントが発生したと判断する。
微分値は、例えば、図7のようである。図7(A)はその周波数帯で正常に受信が行われている場合であり、図7(A)の上段は検出したパワーの波形であり、図7(A)の下段はそれを微分した値である。立ち上がり、立ち下がりの部分にインパルス的な微分が発生している他はほぼ0である。受信信号の信号対雑音比が低い場合には雑音による微少な受信パワーの変化があり、これが微分値に現れる。しかし、大抵の場合その値は小さいので、イベントが発生したと判断するための閾値を設けることで解決できる。微分値は図7(A)のように正負に現れる。正の微分値と負の微分値では受信パワーに発生した変化の性質が異なるので、符号は残したまま、正負それぞれに対して閾値を設けて判断すると良い。なお、受信パワーを正規化(一定振幅化)する前に検出を行う場合で、雑音が熱雑音支配であるならば、閾値は受信パワーの平均値によらず一定で良い。ただし、PCなどによる干渉雑音の影響が強いならば、時間あるいは場所の移動によって閾値を調整する機能を設けるとよい。具体的には、受信の始め、あるいは、変化があったときに、暫く観測を行って雑音による影響を除去できる閾値を決定するなどである。相関の場合と同様に、それ以前の一定期間の微分値について雑音が支配的と推測される期間から閾値を決定しても良い。すなわち、正しく受信されていても大きな微分値が検出される期間を除く期間の微分値についての最大あるいは平均値+3σ(σは検出値のばらつきの標準偏差)の値に、若干のマージンを加えた値としてもよい。閾値を決定する際は、当然、(相関の場合も同様であるが)何かイベント検出したような部分は除いて算出する。
波形相関を取る場合と同様に、通常は正常に動作していることを確認する。すなわち、送信期間の初めにおいて、ある予測される値前後の正の微分係数が検出され、送信期間の終わりにおいて、別の予測される値前後の負の微分係数が検出されることを確認する。予測される値は、波形相関の場合と同様に前のいくらかの期間の平均などから決定している。閾値を超えるものについてはこれだけが検出されているのが正常に受信されている状態である。
何かイベントが発生した場合、すなわち、図7(C)のようにライセンス端末が送信を開始し、図7(B)のように送信機がそれを検出して、続く送信期間での送信を停止した場合には、受信パワーの微分値は図7(D)のようになって、図7(A)の状態が保たれなくなる。
ライセンス端末が送信を開始した前後では、そのランプアップ波形に対応した比較的小さい正の微分値が連続的に検出され、その近辺で、コグニティブ送信機の立ち下がりに対応する負の微分値が検出された後、本来なら立ち上がりに対応する正の微分値が検出されるはずなのに、それが検出されない。比較・推定部109は、本来検出されるべきタイミングでないタイミングで正の微分係数が検出されたことで、コグニティブ送信機以外の何かが送信を開始したことを検出できる。特徴量記憶部108には、その周波数帯のライセンスシステムのランプアップ波形に対応する微分値が継続する期間と、そのライセンスシステムの電波が届く範囲にいる場合に受信される電波による微分値の最小量(閾値に対応)とが記憶されている。同様に、コグニティブ送信機の送信が停止したときには、立ち下がりの後に立ち上がりが検出されないことも記憶しておく。比較・推定部109は、正負の閾値を超えた微分値が観測された場合、あるいは、正常受信時にあるべき値が観測されなかった場合に、そのパターンと特徴量記憶部108の内容とを比較し、何が発生したかを推定して出力する。すなわち、比較・推定部109は、微分値の正負の符号が一致し、さらに、その微分値の大きさが特徴量記憶部108に記憶されている微分値の大きさよりも大きいかどうかを判定する。
なお、送信期間に対するタイミングの取り方は波形相関を取る場合と同様である。
このように微分を用いる場合には、基本的には値の大小によって検出するので、パワー検出する際の積分、平滑化の時定数の決定の仕方に注意が必要である。積分が十分でないと変調成分の変化によるパワー変化が残留し、これによって不要な微分成分が発生して、不必要なパワー変化検出をしてしまう。それを避けるために検出閾値を上げれば、必要なパワー変化検出ができない可能性がある。
したがって、少なくともコグニティブ送信については変調成分が残らないように十分に積分する必要がある。その際ランプアップ波形がなまる可能性があるが、なまった状態で記憶しておけばよいのは波形相関の場合と同様である。一方、ライセンス端末送信については、それが有る場合に有ることを検出したいので、ランプアップ波形に対応する微分値はもちろん記憶しておくが、変調成分が積分によって平滑化されきれずに残って、さまざまな微分値が出てもよい。通信システムを推定できない可能性はあるが、これによって、少なくとも、異常が発生していることは検出できるからである。そのような状態では変調成分のシンボルレートに対応した周期で山状の微分値が検出される。その周波数のライセンスシステムのシンボルレートを特徴量記憶部108に記憶しておけば、その周期からライセンスシステムを推定することも可能である。
(受信パワー平均値)
図7は、微分によって速い変化を捕らえたものであったが、特徴量としてはもっとゆっくりしたパワー検出と微分でもよい。図8を用いて説明する。
図8(A)の上段は図7と同様に、正常に受信された場合の受信パワー形状である。これを送信期間に限定してパワー検出をし、その平均値を出力したものが図8(A)下段である。図8(A)下段に示した値はパワー検出期間内の平均値であるので、その期間で一定、すなわち、値を1つのみ持っている。
受信機500は、前後のパワー検出期間で検出された平均値を前後の期間に対して微分する。ディスクリートな処理であるので、事実上は差分をとることになる。図8(A)の状態で各期間の差分を取ると、正常に受信されているので、期間ごとにパワーの差は殆ど無く、差分値は常時おおよそ0である(図示しない)。
このとき、図8(C)に示したようにライセンス端末が送信を開始し、図8(B)のように送信機がそれを検出して、続く送信期間での送信を停止した場合には、受信機でのパワー検出は図8(D)のようになる。すなわち、ライセンス端末送信がコグニティブ送信に重なった2つめの送信期間では、検出されたパワーの平均値が増加する。コグニティブ送信機が送信を停止した3つめの送信期間ではパワーの平均値が減少する。前のタイムスロットとの差分を取ると図8(E)のようになる。2つめの送信期間で少し増加し、3つめで大きく減少する。
受信機が、差分の増減を判定する際に雑音による変動を除去するために閾値を設けるのは図7の場合と同様である。また、閾値はフェージングによる影響も除去できる程度に大きくしておくと良い。フェージングはゆっくりであるから、それによってコグニティブ送信の受信パワーが揺らいでも差分値は非常に小さい。
受信機は、2つめの送信期間で閾値を超えたプラスの差分値が検出されたことによって、何か自システム以外の通信システムが送信を開始したことを検出できる。さらに、次の送信期間で閾値を超えたマイナスの差分値が検出されたことによって、自システムあるいは前の期間で送信を行った通信システムが送信を停止したことを検出できる。その際、差分値のみでなく、図8(D)下段の平均値も一緒に通知されれば、3つめの送信期間では、正しく受信されている場合に受信されるだけのパワーが受信されていないことがわかり、これから、送信停止したのは自システムであることが識別できる。
特徴量記憶部108には、一定値以上のプラスの差分が検出された場合は、他システムからの送信開始であること、一定値以上のマイナスの差分が検出された場合は、自システムまたは他システムの送信停止であり、平均値の変化の形状によってどちらが停止したかが記憶されている。
なお、パワー検出は平均化をするので、期間はもっと長くても良く、ランプアップ、ランプダウン部分を含めても良い。さらには、キャリアセンス期間を含めたタイムスロットまるごとの平均パワーでもよい。
このような形態では、送信パワーコントロールをする通信システムの場合は、タイムスロットごとにパワーの増減があるので、それを誤検出する可能性がある。そのような通信システムでは、パワー変化に関する情報を送信機からもらっておいて、影響を予め除去して評価するとよい。
図8のようなタイムスロットごとの検出は、VGAへの制御信号を流用して行うことができる。図9を参照して説明する。VGAは前述のようにA/D変換器7に入力する信号が一定範囲になるように調整するためのものである。VGA901に入力する制御信号の生成は、ベースバンド処理部902で行う。また、この制御信号はそれ以前の段階に別途設けられたアナログのVGA制御信号生成機能によって生成されてもよい。前のタイムスロットでパワーがやや増加した場合には、A/D変換器105の入力範囲に入るように利得を下げ、減少した場合には、利得を上げて信号レベルが下がり過ぎて量子化雑音の影響が大きくならないようにする。
VGA以前でパワー検出する場合には、本当の受信パワーを検出できるが、VGAの後ろで検出する場合には、VGAで利得調整された結果しかわからない。後者の場合にはVGAへの制御信号の生成方法として、これまでの制御分を保持しておき、それを増減させてVGAの本体へ印加する電圧や電流を調整するような構成をとる。特徴量抽出部903は、VGA901からVGAに印加される電圧値または電流値を取得して、受信平均パワーを抽出する。この場合、VGAに外部から入力する制御信号そのものは増減を示すだけであって、そこからパワーを推測することはできない。しかし、VGAへ印加される電圧または電流は受信パワーに対応しているので、それを取ってくるか、あるいは、保持している過去情報と、増減分とを併せてパワー情報を再構成すればよい。
VGA901は、A/D変換器105の前だけでなく、ダウコンバータ内のミキサの前にも配置される可能性があるが、いずれの制御信号を利用してもかまわないし、併用してもよい。結果として1スロット分の受信平均パワーが検出できればよい。
VGA901への制御信号が完全に出力パワーを一定に保つような制御信号であれば、制御信号をそのまま流用できる。しかし、一定範囲になる程度にしか制御しない場合は、制御信号を生成する過程で検出した受信パワー情報を併用すると良い。
(アンライセンスシステム送信の特徴量の利用)
本実施形態の受信機は、特徴量として、自システムの送信とライセンスシステムの送信だけでなく、同じ周波数帯を利用する可能性があるアンライセンスシステム送信の特徴量を把握しておき、比較・推定して利用してもよい。例えば、規格の異なるコグニティブシステムやUWBの送信などである。特徴量の抽出や比較・推定の方法はこれまで述べてきた方法と同様である。これらのアンライセンスシステムをライセンスシステムや自システムの送信と区別するポイントはいくつかある。
UWBの場合は、非常に広帯域である。本実施形態の受信機が受信する各周波数帯においてそれぞれのパワーを検出するが、UWBは大抵の場合、その中を全部使用するような帯域幅で送られてくる。大変広帯域であるためランプアップ、ランプダウンも速く、その周波数帯の帯域幅で切り出した結果、本実施形態の通信システムの送信機と同等あるいはそれ以上の速さとなる可能性が高い。殆どのライセンスシステムは狭帯域であり、本実施形態の送信機および受信機が利用する周波数帯の一部を利用するだけなので、ランプアップ、ランプダウンは遅い。そこで、受信機は、本実施形態の送信機が送信してくるタイムスロットに対応するタイミング以外で、本実施形態の送信機相当、あるいはそれ以上の速さのランプアップランプダウンを検出したら、それはUWBのような広帯域のアンライセンスシステムのものであると判断できる。
また、図6のように複数の周波数帯を利用する通信システムの場合には、各周波数で検出された変化を周波数方向に比較することによって、UWBを見分けることができる。UWBは非常に広帯域であるので、全部ではなくとも複数の周波数帯で同時に、周波数帯f2のようなパワー変化が起こる可能性がある。
本実施形態の受信機の比較・推定部109は、複数の周波数帯で検出した特徴量を、タイミングを合わせて比較する機能を有しており、複数の周波数帯でほぼ同時に、非常に速いパワー変化を検出したら、UWBあるいはPCなどが近づいたためであり、ライセンスシステムの送信開始ではないと判断できる。
ほぼ同時というのは、UWBの種類によっては、非常に高速の周波数ホッピングを行っており、UWB上のホッピングバンドが異なっていると、検出タイミングが微少にずれる可能性があるからである。しかし、ホッピング間隔が本実施形態の送信機の送信期間より十分に短ければ、ほぼ同時程度のずれで検出される。また、周波数ホッピングによる周期的な送信パターンが非常に短期間に検出されるので、そのような速さを検出できる特徴量を利用しているならば、そのパターンを特徴量記憶部108に記憶しておき、検出結果と比較して、通信システムを特定することができる。
このようにアンライセンスシステムの送信パターンが既知である場合には、それのランプアップ、ランプダウン波形や、周波数の利用法、周波数ホッピングパターン等を知っておき、特徴量記憶部108に記憶しておくことで、アンライセンスシステムの通信システム特定を行うことができる。アンライセンスシステムであることが確認された場合は、例えば、受信に影響が無いならば、その周波数を利用し続けるよう送信機に制御チャンネルを介して通知するなどして、利用可能な周波数が減ることを防ぐことができる。
また、放電時の雑音やPCの雑音のような広帯域ではあるけれども、特定のパターンに分類できず、ライセンスシステムともアンライセンスシステムとも、自システムとも特定できないようなパターンを検出することがある。このような場合は、送信機に対して、特定できなかったパターンであることと、可能であれば、検出した特徴量を通知するとよい。特定の特徴量に合致しなくても、統計的な性質、例えば、周期的な周波数に線スペクトル状に発生するなどといった特徴から、PCの雑音であることが判断できる可能性があるからである。
また、送信機が複数の受信機に対して送信を行っている場合に、特定の受信機以外の受信機では全く検出されていなければ、非常に近距離の無線、あるいは雑音であることが識別できる。広帯域で、コグニティブシステムと同様の周波数帯を利用する近距離無線の殆どはアンライセンスシステムである可能性が高いので、送信機が送信を継続できると判断できる可能性がある。
(シャドウイング)
さらに、複数の周波数帯を同時に検出する機能は、シャドウイングを見分け、そのパラメータを検出し、本実施形態のパワー検出動作を補正する際に利用できる。シャドウイングはゆっくりではあるけれども、殆ど全部の周波数でほぼ同時に同じような時間波形変化形状で発生するので、その特性によってシャドウイングを見分けることができる。
この場合、比較・推定部109の比較・検出機能を、非常にゆっくりとした変化、すなわち、数十、数百、あるいはそれ以上のタイムスロットに渡るゆっくりとした変化を検出できるように構成する。これには、特徴量記憶部108に、過去のパワー検出結果や特徴量抽出結果、あるいは、過去の特徴量参照値を時系列で一定期間記憶しておけばよい。その際、異常検出、イベント検出した際の値は除いておくことが望ましい。正常に受信された場合のみに限定して長期的な変化を検出する際の対象とする。
これらから、長期的な変化形状を検出する。シャドウイングやフェージングによる長期的な変化は、イベント検出の機能では閾値以下であり、何かのイベントとは識別されない程度の変化である。これを時系列で並べて、ゆっくりした時間的な変化形状を検出する。さらに、それを周波数方向に比較し、ほぼ全部の受信周波数帯で、同様の傾向で減少または増加しているならばシャドウイングであると判断できる。
ただし、利用する周波数帯の分布が非常に広帯域である場合、低周波側では、シャドウイングによるパワーの減少幅は小さく、高周波側では大きくなる。利用する周波数が非常に広帯域な場合には、そのような特徴からもこれがシャドウイングであると判断できる。
また、シャドウイングと殆ど同列に扱える現象として、送信機または受信機の移動によって、受信パワーがゆっくりと変化する場合も、同じ方法で検出できる。これらの補正方法に関しては、フェージングに関する補正方法と同様なので、フェージングの補正方法の部分でまとめて述べる。
(フェージング)
フェージングは、本実施形態で想定しているような広帯域、あるいは、複数の周波数帯を利用する通信システムでは、殆どの場合、周波数選択性フェージングであり、複数の周波数帯間でその発生の仕方に殆ど相関が無い。したがって、個々の周波数帯それぞれについて判断する。その点を除けば、検出方法はシャドウイングの場合と同様である。すなわち、特徴量を検出した結果を、その時点から遡って過去の比較的長い一定期間について記憶する。期間については、フェージングは速くても数十msから、長い時は数秒数十秒といった期間にわたって変化するので、特徴量記憶部108は100ms程度の長さに対応するタイムスロット分を記憶しておくことが望ましい。その際、変化が急激であるなど、何かイベントが発生したと判断される場合の特徴量は除外する。
なお、検出する長さは、そのコグニティブシステムの伝搬モデルからおおよそのフェージングの速さの範囲を決定できるので、それに基づいて決定しても良い。
また、特徴量として短期の微分係数を用いる場合のように短期に正負の値を取る場合には、その絶対値の変化を検出すると良い。
次に、比較・推定部109は特徴量を並べた結果が時間的に一定の傾向を示しているかどうか判断する。記憶している期間の全期間に渡っている必要は無いが、10ms程度の長さに渡って、一定方向の変化、すなわち、受信パワーの単調増加、単調減少があるかどうか判断する。なお、前述したように、送信機のパワー制御による増減があった場合は、それを受信機が知っており、そのような変化は予め補正することが望ましい。
特徴量や受信パワーの変化は、多くの場合、多少のばらつきがある。長期的には単調増加であっても、増加の割合が小さい場合には、タイムスロット単位で見た場合、ばらつきによって、ほんの少量減少しているようなこともある。そのような値によって単調増加でないと判断されてはならないので、ばらつきにスムージングを施してから判断するのが望ましい。検出の際にパワーや特徴量そのものではなく、特徴量の参照値として過去の一定タイムスロット分を平均化処理、ローパスフィルタ処理をしたようなものを用いれば、既にスムージングされているので、スムージングを改めて行う必要はない。
ある程度の期間にわたって単調減少または単調増加が見られた場合には、フェージング、シャドウイング、あるいは端末の移動などの現象が発生したと判断できる。また、前述のように、複数の周波数帯の比較によってフェージングとシャドウイング・移動を区別することができ、複数の周波数帯の変化傾向に相関がなければ、フェージングであると判断できる。
(シャドウイング、フェージングの補正)
次に、このように検出したシャドウイングやフェージングを補正する方法を説明する。この補正は、比較・推定部109で行う。なお、前述のように、イベント検出の閾値以下となるように検出時の閾値を決定しているので、シャドウイングやフェージングによるゆっくりとした変化に対する補正は必ずしも必要ではないが、補正を行うことによって、例えば検出閾値を下げて、検出感度を上げることが可能となる。
シャドウイングやフェージングによると思われる特徴量の単調増加または単調減少が観測されたら、まず、その変化の割合、すなわち、微分係数を算出する。単調な変化であるといっても、その微分係数が一定であることはあまりない。前述のように、スムージング等によってばらつきを抑えても、ゆっくりとした変化は残り、微分係数はやはり一定にはならない。これが、この検出によって本来検出したいフェージング等による変化である。微分係数としては、時間のもっとも若いものを採用する。このようにすると、その時点でどの方向にどの程度変化しようとしているのかにそって補正ができる。
補正のための微分係数を決定したら、次には、微分係数に、前回の特徴量検出から今回の検出までの時間を掛けて、予測される変化分を算出する。算出した予測変化分を、そのタイムスロット、あるいはその時点で検出された特徴量から減算する。その際、絶対値評価を行ったものについては、絶対値を減らすような方向に減算を行う。その結果、特徴量が補正されるので、補正された特徴量に対して、相関や閾値判断なのどの比較・推定処理を、これまで述べたのと同様の方法で行う。
フェージングの場合には、このような処理を周波数帯ごとに行う。シャドウイングや端末の移動の場合でも、同様に周波数帯ごとに行ってもよい。しかし、周波数範囲が比較的狭く、受信中の全周波数帯で殆ど増減の仕方が変わらないような場合には、1つの周波数帯、例えば、周波数範囲の中央近辺の周波数帯において検出した微分係数を他の周波数帯にも適用すれば良い。その際、周波数帯ごとに受信パワーが異なる場合がある。例えば、1Hzあたりの送信スペクトル密度が一定で、周波数帯ごとに帯域幅が異なるような場合である。このように、システム的に受信パワーが異なっているような場合は、受信機はどの程度異なっているかは既知であるので、受信機が知っているパワーの比率によって微分係数を補正して使用すれば良い。
シャドウイングや移動でも、周波数範囲が広い場合には、1つの微分係数では済ませられない場合がある。このような場合は、複数の周波数帯の微分係数を検出して、その間を補間するような方法を用いると良い。例えば、最小周波数の周波数帯と、最大周波数の周波数帯について微分係数を検出し、その間を直線で結んで、他の周波数帯につては、得られた直線上の対応する周波数の値を採用する。あるいは、両端2点だけではなく、中間も含めた複数の周波数について微分係数の検出を行い、その結果を直線、あるいは、適当な次数の曲線で結んで、同様に処理しても良い。その際、もちろん、周波数帯ごとのパワー補正は行う。
なお、このように、いくつかの周波数帯の測定結果やそれを処理したものを他の周波数帯に流用する場合や、周波数帯方向の特徴量の比較を行う場合は、特徴量を検出するまでの周波数帯ごとの回路の特性差によっても、特徴量の大きさが微妙に変化することがある。受信機は、予めそのような特性差が判るならば、その値による補正を施した結果を用いて判断することが望ましい。
(ランプダウンの検出)
また、本実施形態の応用として、例えば、ライセンス端末やアンライセンスシステムのランプアップだけでなく、ランプダウンの特徴量を保存しておき、同様の検出を行って、通信終了を検出することもできる。ただし、その周波数帯では送信停止をしてしまい送信機との通信を行っていない場合は、送信停止後も継続的に受信動作を行う必要がある。
(送信機への適用)
さらに、本実施形態のような検出機構を、キャリアセンスを行う送信機が備えていて、人為的な変化を検出できるようにしても良い。すなわち、キャリアセンス期間にランプアップ波形を観測したら、本実施形態の構成を利用して、通信システムを特定する。キャリアセンス期間の間におおよそのランプアップ波形が観測できる場合に有効である。あるいは、ランプアップ時間がタイムスロット長より十分に長い場合などには、複数のキャリアセンス期間を総合して判断することが可能である。判断の結果、明らかに、アンライセンスシステムのものであると判断でき、受信感度に著しい影響を及ぼさない場合は、送信停止を行わなくて済む可能性がある。
この場合の本実施形態の通信装置である送信機を図4に示す。以下、既に説明した装置部分と同様なものは同一の番号を付してその説明を省略する。図3(B)に示すような人的な変化を検出する形態である。図2の場合と同様に、キャリアセンス部202は、この送信機200が利用する周波数帯において、定期的にキャリアセンスを行う。キャリアセンスの結果、例えば、ライセンスシステム端末250の送信が検出された場合、キャリアセンス部202はその周波数帯の利用を中止する指令を含んだ送信制御信号を出力する。
(再送判断)
次に、本実施形態の検出結果を再送判断に用いる形態を説明する。
本実施形態の受信機および送信機は少なくとも制御チャンネルの送受信ができる通信機能を有している。制御チャンネルはどのような形態で実現されていても良いが、少なくとも、再送に関する制御情報のやり取りができる程度の伝送容量を有している。また、再送情報以外にもこれまでに述べた送受信機間の制御情報を、制御チャンネルを介してやり取りする。
図6のように、複数の周波数帯を同時に使用し、かつ、データ、すなわち、ブロックが同一タイムスロット内では、周波数方向に流れていく状況を想定する。
図10のように、送るべきパケットデータ(A)に誤り訂正(FEC:Forward Error Correction)、インターリーブ(IL:interleave)(B)を掛けた後、ブロックデータ(C)に分割して、誤り検出符号を付け(D)て誤り訂正符号化した(E)ブロックヘッダをブロックデータに付加して(F)、ブロックを生成するような系を想定する。
受信機では、各周波数帯を受信した後、ブロックヘッダのみ誤り訂正復号して、誤り検出し、再送ブロックを判定すると仮定する。ブロックヘッダのみ別途誤り訂正を掛けて、誤り検出をブロックヘッダのみで行うのは、細かい単位に分割されたブロックについての処理を軽くして、受信機の負荷を減らすためである。
このような再送処理系では、図6におけるブロックBのようなブロックはブロックヘッダが誤らないために、f2で送信されたブロックの後ろの部分が受信されていなくても誤ったブロックと認識されない可能性がある。しかし、この方法を図1の形態と併用すると、パワー変化の検出によってf2の周波数帯の3つめの送信期間では正しく受信されていないことが判っているので、ブロックBは誤っていると検出できる。
(受信機の構成)
受信機の構成は図11のようである。図1の構成をベースとし、ベースバンド処理部106の構成は図5と同様である。ただし、誤り訂正復号部1103はブロックヘッダに関する誤り訂正復号を行い、パケットに関するデインターリーブ、誤り訂正復号はベースバンド処理後半部503において行う。誤り検出等を行うベースバンド処理後半部503では、ブロックヘッダの誤りを検出した後、誤りがあったブロックについては再送制御部1101に通知する。
比較・推定部109は、図6のf2の3つめの送信期間については、データが受信されていないことを再送制御部1101に通知する。再送制御部1101は、ベースバンド処理後半部503に問い合わせて、その部分に相当するブロックが誤っていると判断されているかどうか確かめる。誤っていないと判断された場合には、誤っているブロックに追加させる。このようにすることによって、誤りブロックの検出をより精度よく行うことができる。そして、再送制御部1101は制御チャンネルを介して送信機に再送を要求するための情報を再送制御情報出力端子1102から出力する。
なお、比較・推定部109は、図6のf2の2つめの送信期間については、干渉が乗っていること、さらに可能であれば、推測される信号対雑音干渉比、さらには、大きな干渉が乗っていると思われる送信期間内の部分について再送制御部1101に通知する。
再送制御部1101は、まずは、ベースバンド処理後半部503に問い合わせて、その部分に相当するブロックが誤っていると判断されているかどうか確かめる。この場合、干渉の大きさによっては誤り訂正で訂正できる可能性があるので、乗っている干渉の大きさから、誤り訂正できる範囲か、すなわち、再送が必要かどうか判断してもよい。あるいは、イベント検出できる程度に大きな干渉が乗っているのだから、その部分については再送するブロックであると判断してもよい。
これらの判断をするためには、どのブロックがどの周波数帯のどのタイムスロットで受信されたかを知っている必要がある。そのために、ベースバンド処理前半部501において、ブロックを切り分ける際に、それらの情報を付加し、一緒に後段に流すようにすると良い。
ベースバンド処理後半部503は、誤りがあるブロックを含んでいるパケットについては、再送の結果、ブロックが揃うまで記憶部(図示しない)に保持する。全てのブロックが誤り無く揃ったパケットについては、パケットデータ部分を並べて、パケットに関するデインターリーブ、誤り訂正復号等を行い、データ出力端子111から出力する。
(変形例)
パケットをブロックに分割してブロック単位で再送する別の方法として、以下のような方法が可能である。この方法では、上記のイベント検出機能を併用すると、相乗効果によりその性能が著しく向上する。図12に送信側の処理、図13に受信側の処理、図14に受信機のベースバンド処理部近傍のブロック図を示す。内符号と外符号を利用した方法である。
図12に示すように、まず、送信機はパケットペイロード(A)にまずパケットヘッダと誤り検出符号(CRC:Cyclic Redundancy Check)を付加し、パケットを生成する(B)。生成したパケットを外符号で誤り訂正符号化した後、パケット単位でインターリーブする(C)。これを細かいブロックに分割する(D)。
ブロックに分割するのは、以下のような理由による。本実施形態が前提としているような、干渉検出による突然の送信停止が発生する通信システムでは、送信停止によってデータが受信されない。受信されなかったデータによってパケットが誤ると、パケット再送が頻発してスループットが落ちる。そこで、送信停止のために届かなかった部分に限定して再送をすることで、再送データによるトラフィックの圧迫を防ぐ。
ブロックに分割したら、内符号で誤り訂正を掛け(E)、図6で示すような適切な形態の無線信号に変換して送信する。
受信機では、図14に示すように、ベースバンド処理前半部501において適宜フィルタ、等化等の処理をした後、受信した無線信号をブロックに再分割する(図13(A))。これを誤り訂正復号前半部1401において、まず内符号に関して誤り訂正復号し(図13(B))、その際検出した尤度情報を付加する(図13(C))。さらに、尤度情報を付加した信号を記憶部(図示しない)に記憶する。
次に、これらのブロックを誤り訂正復号後半部1402において、デインターリーブし、外符号について誤り訂正復号してパケットを再生する(図13(D))。続いてベースバンド処理後半部503において、パケットについて誤り検出(CRCチェック)を行う。その結果、誤りが検出されたら、再送制御部1001に通知する。
一方で、受信機は、これまで記述してきたように、受信した各周波数帯のパワー変化の特徴量からイベントを検出する。その結果を再送制御部1001に通知する。
再送制御部1001は、ベースバンド処理後半部503からそのパケットについて誤りが検出されたと通知されたら、記憶しておいた尤度情報を付加した信号を参照し、尤度から誤りが発生している可能性が高いブロックを選択する。さらに、比較・推定結果に基づいて、尤度によらず、誤りが発生している可能性が高いブロックを選択する。例えば、図6のf2の2つめのタイムスロット後半や3つめのタイムスロットで一部または全部が受信されたブロックである。これらを選択したら、再送制御情報出力端子1002から制御チャンネルを介して送信機に送る再送要求を出力する。
尤度のみの判断では、干渉によってパワーが増加している場合など、尤度が高くても誤りの原因になっている部分を判断できないことがある。このようにイベント検出情報を併用することによって、このような事態を回避し、誤りの原因となっている部分、ブロックを的確に特定して再送を行うことができる。結果として、パケットの遅延の増加を抑圧し、さらに、無駄な再々送を減らして再送トラフィックを抑圧することが可能となる。
その際、干渉によって尤度が正しく判断されなかったブロックがパケット誤りの主原因であると判断されたならば、イベント検出に引っかからなかった尤度のみから選択された再送ブロックの中で、比較的尤度が高いものは再送対象から除外しても良い。干渉や送信停止が主原因でパケットが誤った場合、その部分が正しく受信されていれば、フェージング等による通常の誤りは誤り訂正の範囲内である可能性があるためである。このようにすると再送トラフィックを抑圧できる。
なお、もちろん、図10や図12〜図14の再送方法において、図5で示したような誤り訂正復号の際の尤度を、特徴量の比較・推定結果に基づいて変更するような構成を取ってもよい。特に、図12〜図14の構成では、イベント検出による誤り訂正の際の尤度変更を十分に行っておけば、再送のブロック選択を完全に尤度のみに基づいて行うことも可能である。
しかし、全くデータが受信されていない図6のf2の3つめのタイムスロットのような部分については、全く受信されていないことを尤度から再判断するより、比較・推定結果を用いて、直接ブロックを選択した方が単純かつ明確であるので、併用することが望ましい。さらに、尤度情報変更の際、比較・推定結果をデータに付加して記憶しておき、付加された比較・推定結果を用いるような構成をとることも可能である。
なお、周波数帯やタイムスロットとブロックを対応させる方法については、図10の形態と同様の方法を取ればよい。
さらに、他の再送方法として、図12〜図14の方法のように、パケット単位での誤り検出を行ってから、ブロックに戻って、再送ブロックを選択するような方法において、内符号の尤度検出の代わりに、図10のようなブロックヘッダとブロックヘッダの誤り検出を使用することも可能である。
すなわち、まず、図12(A)から(D)のようなステップでブロックデータ分割まで行う。その際、外符号に対応する誤り訂正符号化がパケットにかける誤り訂正の全てになるので、十分な符号化率で符号化しておく。次に、図10(D)から(F)に対応する処理によって、ブロックヘッダを生成し、図12(D)で分割されたブロックデータ部分に付加して、ブロックを生成する。これを図6で示したような適切な形態の無線信号に変換して送信する。
受信機では、無線信号を受信したら、適宜処理をしてブロックに再分割する。分割されたブロックからブロックヘッダを分離し、ブロックヘッダについて誤り検出(CRC)を行う。その結果を、対応するブロックデータとともに記憶しておく。ブロックデータをパケット単位で集めて、デインターリーブ、誤り訂正復号を行い、パケットを再生したら、パケットについて誤り検出(CRCチェック)を行う。その結果、誤りが検出されたら、図10の場合と同様にブロックヘッダが誤っていたブロックと、イベント検出結果を併用して、パケット誤りの原因となっているブロックを選択する。その結果、ブロックヘッダに誤りがあるブロックと、ブロックヘッダが誤っていなくとも、ブロックデータ部の方に誤りが発生したと思われるブロックを選択して再送に掛けることができる。
このように、パケットの誤り検出結果からブロックに戻って再送を掛ける方法では、ブロックがいくつか誤っていたとしても、パケットにかけた誤り訂正とインターリーブで救済できるものは、救済して出力することができる。ブロック単位で誤り検出を行って、その結果のみに基づいて再送をかける方法と比較して、再送するブロックの数を減らすことができる。しかし、再送をかける際のブロック選択が難しいので、本実施形態のようにパワー変化の観察によるイベント検出によって、ブロック選択の精度を上げ、その結果、無駄な再送を減らすことができる。
以上に示した実施形態によれば、ライセンス端末送信に伴うコグニティブ端末の送信停止といった人為的な変化と、フェージングによる受信パワー減少といった自然現象的な変化を見分けることができ、信号の誤認を防ぐことができる。したがって、その後の復調性能を上げることができる。さらに、受信機は、誤り検出と併用することで再送要求するブロックの選択精度を上げることが可能である、というように、通信性能を向上させることができる。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
本実施形態の代表的な通信装置のブロック図。 本実施形態の通信装置の動作環境を示す図。 図1の通信装置の動作例を説明するための図。 本実施形態の通信装置が送信機の場合の通信装置のブロック図。 特徴量検出結果を誤り訂正性能の向上に利用する通信装置のブロック図。 本実施形態の通信装置が有効な周波数利用形態を説明するための図。 特徴量として微分値を利用する場合の本実施形態の通信装置の動作例を説明するための図。 特徴量として受信パワー平均値を利用する場合の本実施形態の通信装置の動作例を説明するための図。 VGAの制御信号を利用してタイムスロットごとの特徴量を検出する場合の本実施形態の通信装置のブロック図。 再送に適用する場合の本実施形態の通信装置の動作例を説明するための図。 再送制御を行う場合の本実施形態の通信装置のブロック図。 再送に適用する場合の本実施形態の通信装置の動作例を説明するための図。 再送に適用する場合の本実施形態の通信装置の動作例を説明するための図。 図11の変形例の通信装置のブロック図。
符号の説明
100…受信機、103…ダウンコンバータ、105…変換器、106…ベースバンド処理部、107…特徴量抽出部、108…特徴量記憶部、109…比較・推定部、110…比較結果出力端子、111…データ出力端子、200…コグニティブ送信機、200…送信機、201…アンテナ、202…キャリアセンス部、203…送信制御部、204…データ入力端子、205…無線信号生成部、250…ライセンスシステム端末、250…ライセンス端末、500…受信機、501…ベースバンド処理前半部、502…訂正復号部、503…ベースバンド処理後半部、504…尤度変更情報生成部、902…ベースバンド処理部、903…特徴量抽出部、1101…再送制御部、1102…再送制御情報出力端子、1103…誤り訂正復号部、1401…訂正復号前半部、1402…訂正復号後半部。

Claims (15)

  1. 受信している受信信号に含まれる各周波数帯において、受信パワーの時間変化の受信特徴量を抽出する抽出手段と、
    前記各周波数帯を利用する可能性がある少なくとも1つのシステム名と、該システムに属する通信装置が送信を開始あるいは停止することを示すイベント情報と、該イベント情報に対応する前記通信装置からの送信信号の時間波形変化形状に対応する送信特徴量と、を対応づけて記憶している記憶手段と、
    前記受信パワーが変化したと推測される前記受信特徴量の変化を検出した時に、前記受信特徴量と、前記送信特徴量のそれぞれとを比較して、前記受信特徴量に一致する送信特徴量があるか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段で一致する送信特徴量があると判定された場合に、該送信特徴量に対応するイベント情報およびシステム名を前記記憶手段から選択する選択手段と、
    前記受信信号を復調する復調手段と、を具備し、
    前記記憶手段は、少なくとも、自システムに属する通信装置が他システムに属する他通信装置からの送信を検出して送信を停止することを示すイベント情報と、該イベント情報に対応する、通信装置からの送信信号の時間波形変化形状の特徴量と、を記憶し、
    前記判定手段が、自システムに属する通信装置が他システムに属する他通信装置からの送信を検出して送信を停止するイベントを検出した際に、前記特徴量が一致すると判断された時刻を含むタイムスロットの信号について、
    記復調手段は、前記第1の周波数帯で受信した信号のうちの前記特徴量が一致すると判定された時刻を含むタイムスロットの信号を復調しないことを特徴とする通信装置。
  2. 受信している受信信号に含まれる各周波数帯において、受信パワーの時間変化の受信特徴量を抽出する抽出手段と、
    前記各周波数帯を利用する可能性がある少なくとも1つのシステム名と、該システムに属する通信装置が送信を開始あるいは停止することを示すイベント情報と、該イベント情報に対応する前記通信装置からの送信信号の時間波形変化形状に対応する送信特徴量と、を対応づけて記憶している記憶手段と、
    前記受信パワーが変化したと推測される前記受信特徴量の変化を検出した時に、前記受信特徴量と、前記送信特徴量のそれぞれとを比較して、前記受信特徴量に一致する送信特徴量があるか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段で一致する送信特徴量があると判定された場合に、該送信特徴量に対応するイベント情報およびシステム名を前記記憶手段から選択する選択手段と、
    前記受信信号を復調する復調手段と、
    誤り訂正復号に使用する尤度を変更する指示を生成する生成手段と、
    前記指示に応じて尤度を変更して誤り訂正復号を行う復号手段と、を具備し、
    前記記憶手段は、少なくとも、自システムに属する通信装置が他システムに属する他通信装置からの送信を検出して送信を停止することを示すイベント情報と、該イベント情報に対応する、通信装置からの送信信号の時間波形変化形状の特徴量と、を記憶し、
    前記判定手段が、自システムに属する通信装置が他システムに属する他通信装置からの送信を検出して送信を停止するイベントを検出した際に、前記特徴量が一致すると判断された時刻を含むタイムスロットの信号について、
    記生成手段は、前記第1の周波数帯で受信した信号のうちの前記特徴量が一致すると判定された時刻を含むタイムスロットに対応する尤度を低くすることを特徴とする通信装置。
  3. 受信している受信信号に含まれる各周波数帯において、受信パワーの時間変化の受信特徴量を抽出する抽出手段と、
    前記各周波数帯を利用する可能性がある少なくとも1つのシステム名と、該システムに属する通信装置が送信を開始あるいは停止することを示すイベント情報と、該イベント情報に対応する前記通信装置からの送信信号の時間波形変化形状に対応する送信特徴量と、を対応づけて記憶している記憶手段と、
    前記受信パワーが変化したと推測される前記受信特徴量の変化を検出した時に、前記受信特徴量と、前記送信特徴量のそれぞれとを比較して、前記受信特徴量に一致する送信特徴量があるか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段で一致する送信特徴量があると判定された場合に、該送信特徴量に対応するイベント情報およびシステム名を前記記憶手段から選択する選択手段と、
    前記受信信号を復調する復調手段と、を具備し、
    前記記憶手段は、少なくとも、自システムに属する通信装置が他システムに属する他通信装置からの送信を検出して送信を停止することを示すイベント情報と、該イベント情報に対応する、通信装置からの送信信号の時間波形変化形状の特徴量と、を記憶し、
    前記判定手段が、自システムに属する通信装置が他システムに属する他通信装置からの送信を検出して送信を停止するイベントを検出した際に、前記特徴量が一致すると判断された時刻を含むタイムスロットの信号について、所定の再送処理を行い、
    前記信号の誤り訂正を行う訂正手段と、
    前記訂正手段による誤り訂正の結果と、前記選択手段が選択したイベント情報およびシステムと、によって再送要求するブロックを選出するブロック選出手段と、
    自システムに属する通信装置に、前記信号を構成するブロックを単位として再送要求を行う要求手段と、をさらに具備し、
    前記所定の再送処理は、前記要求手段前記再送要求するブロックの再送要求を行うことであることを特徴とする通信装置。
  4. 前記ブロックの誤り検出を行うブロック誤り検出手段と、
    複数の前記ブロックによって構成されるパケットを単位として誤り検出を行うパケット誤り検出手段と、
    前記パケットに誤りが検出された場合に、前記ブロック誤り検出手段による該パケットに含まれるブロックの誤り検出結果と、前記選択手段が選択したイベント情報およびシステムと、によって、再送要求をすべきブロックを選択するブロック選択手段と、をさらに具備し、
    前記要求手段は、前記ブロック選択手段が選択したブロックの再送要求を行うことを特徴とする請求項に記載の通信装置。
  5. 複数の前記ブロックによって構成されるパケットを単位として誤り検出を行うパケット誤り検出手段と、
    前記パケットに誤りが検出された場合に、前記訂正手段による誤り訂正で使用された尤度情報と、前記選択手段が選択したイベント情報およびシステムと、によって、再送要求をすべきブロックを選択するブロック選択手段と、をさらに具備することを特徴とする請求項に記載の通信装置。
  6. 前記抽出手段は、前記受信特徴量として受信パワーの時間波形変化形状を抽出し、
    前記判定手段は、前記抽出手段が抽出した時間波形変化形状と、前記記憶手段が記憶している時間波形変化形状と、の相関値をある期間で計算して特徴量を比較し、該相関値が閾値以上であるか否かを判定することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の通信装置。
  7. 前記抽出手段は、前記受信特徴量として受信パワーの時間波形変化形状の微分値を抽出し、
    前記記憶手段は、前記イベント情報に対応する送信信号の時間波形変化形状ごとに対応する閾値を記憶していて、
    前記判定手段は、前記抽出手段が抽出した抽出微分値と、前記記憶手段が記憶している記憶閾値と、を符号と大きさとを含めて比較し、前記抽出微分値と前記記憶閾値との符号が一致し、前記抽出微分値の大きさが前記記憶閾値よりも大きい場合に、特徴量が一致していると判定することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の通信装置。
  8. 前記抽出手段は、前記受信特徴量として、当該通信装置が所属する通信システムによって規定されたタイムスロットの送信期間ごとの受信平均パワー値を抽出し、
    前記記憶手段は、前記イベント情報に対応する送信信号の前記時間波形変化形状をタイムスロット単位ごとの送信平均パワー値の形状として記憶していて、
    前記判定手段は、前記受信平均パワー値と前記送信平均パワー値の形状の比較により、特徴量の一致を判定することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の通信装置。
  9. 受信パワー情報を使用して利得を制御する制御信号を生成する生成手段と、
    前記制御信号に応じて利得を制御する制御手段と、をさらに具備し、
    前記抽出手段は、前記受信パワー情報を使用してタイムスロットでの受信平均パワーを検出することを特徴とする請求項に記載の通信装置。
  10. 前記記憶手段は、前記送信特徴量として複数種類の特徴量を有し、複数の特徴量の組み合わせと1つの前記イベント情報とを対応させて記憶していることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の通信装置。
  11. 前記判定手段は、前記受信特徴量に一致する前記送信特徴量があると判定された場合、該受信特徴量に対応する周波数帯以外の周波数帯についても、該周波数帯に対応する特徴量と前記送信特徴量のそれぞれとを比較することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の通信装置。
  12. 前記抽出手段は、ある周波数帯で現時点から一定期間の過去の間に測定された特徴量のゆるやかな変化を抽出する計算手段と、
    該計算手段の結果に基づいて、特徴量の一定時間後の変化分を予測する予測手段と、
    前記一定時間後対応する時間に検出された前記受信特徴量から前記変化分を減算して該受信特徴量を補正して補正特徴量を生成する補正手段と、をさらに具備し、
    前記判定手段は、前記補正特徴量と前記送信特徴量のそれぞれとを比較することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の通信装置。
  13. 前記記憶手段は、前記送信特徴量として、前記各周波数帯において利用優先権を有するシステムの送信機が送信を開始する際の送信信号の時間波形変化形状の特徴量を記憶していることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の通信装置。
  14. 前記記憶手段は、前記送信特徴量として、前記各周波数帯で利用優先権を持たないシステムの送信機が送信を開始する際の送信信号の時間波形変化形状の第1の特徴量を記憶していることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の通信装置。
  15. 前記判定手段が、前記受信特徴量が、前記第1の特徴量に一致し、さらに、自システムに属する通信装置が他システムに属する通信装置からの送信を検出して送信を停止する際の時間波形変化形状の特徴量に一致すると判定した場合に、前記自システムに属する通信装置に送信停止を解除する要求を通知する通知手段をさらに具備することを特徴とする請求項14に記載の通信装置。
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