JP4373541B2 - ポジ型感活性エネルギー線性ドライフィルム及びパターン形成方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、活性エネルギー線硬化型樹脂組成物としてウレタン結合を有する樹脂を使用することにより高い感度を示し、且つドライフィルムの取り扱いに優れた、特に電子デバイスの回路形成、印刷用材料等に有用なパターンを形成するポジ型感活性エネルギー線性ドライフィルムに係わる。
【0002】
【従来の技術及びその課題】
従来、スルーホール部及び/又は非貫通部(以下、これらを単に「スルーホール部」と呼ぶことがある。)を有するプリント基板に感光性液状レジスト組成物をスプレー、ロール又はシルクスクリーン等により塗装又は印刷して感光性レジスト被膜を形成する方法が一般的に行われている。しかしながらこれらの方法により液状レジスト組成物を直接基材に塗装又は印刷すると、スルーホール部の内部には十分なレジスト被膜が形成されず、エッチング工程でスルーホール部の内部の銅、銀等の導電性被膜がエッチング液により一部ないし全てが溶解して、断線などの不具合を生じるといった問題点があった。
【0003】
そこで、近年、スルーホール部をエッチング液から保護するために、基材にポジ型感光性液状レジスト組成物を塗装してなるポジ型ドライフィルムレジストが使用されてきている。該ポジ型感光性液状レジスト組成物としては、例えば、カルボキシル基を含む重合体、多ビニルエーテル化合物及び活性エネルギー線照射により分解して酸を発生する化合物からなる可視光にも感光する組成物が、例えば特開平6−313134号公報、特開平6−313135号公報、特開平6−313136号公報、特開平6−308733号公報、特開平6−295064号公報及び特開平7−146552号公報等に記載されている組成物が使用されている。
該組成物は、この組成物から形成された塗膜を加熱すると、カルボキシル基とビニルエーテル基との付加反応により架橋して、溶剤やアルカリ水溶液に対して不溶性となり、さらに、活性エネルギー線を照射し且つ照射後加熱すると、発生した酸の触媒作用で架橋構造が切断されて照射部分が溶剤やアルカリ水溶液に対して再び可溶性になるというメカニズムで機能する感光性組成物である。
【0004】
しかしながら、このポジ型感光性組成物をポリエチレンテレフタレート等の基材に塗布し、乾燥したポジ型ドライフィルムは、(1)ポジ型感光性被膜の機械的性質が十分でないためにドライフィルムを巻き取りした際に該被膜がワレたり、基材から剥がれたりするためドライフィルムの取り扱いが難しいこと、(2)ドライフィルムを使用してプリント基板表面にポジ型感光性被膜を形成する方法として、ポジ型感光性被膜面をプリント基板と重ねドライフィルムに熱を掛けてラミネートし、次いでポリエチレンテレフタレート基材をポジ型感光性被膜から剥離する方法が通常行われているが、この剥離の際にポジ型感光性被膜と基板との付着性が劣るために剥離後のポリエチレンテレフタレート基材表面に一部もしくは全部のポジ型感光性被膜が残り易くなること、(3)ポジ型感光性被膜の機械的特性が十分でないためにエッチング液により該被膜部が浸食されて洗い流されたりするために微細なレジストパターンが形成できなくなるといった問題点があった。
また、ポジ型感光性ドライフィルムとして、特表平5−506106号公報には酸不安定基を有するポリマー、光酸発生剤からなる固体感光層を軟質薄ポリマーフィルム支持体に形成してなる乾燥フィルムフォトレジストが記載されている。しかしながら、該公報のものは、光照射すると光酸発生剤により発生した酸の作用によりポリマーの光酸不安定基が分解し、照射部分のみが現像液に溶解してポジ型像を与えるものであるが、未照射被膜部分と照射被膜部分に対する現像液の未溶解又は溶解が明確でないために繊細な画像が形成できないといった欠点があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、従来からのポジ型感光性ドライフィルムの欠点を解決するために鋭意検討を重ねた結果、今回ウレタン結合を有する感活性エネルギー線性樹脂組成物をポジ型ドライフィルムとして使用することにより、ドライフィルムを折り曲げても感光性被膜がワレや剥離を起こす恐れがないので取り扱いが容易であり、また現像、エッチング処理により微細なレジストパターンを提供できる形成することができることを見い出し、本発明を完成するに至った。即ち、本発明は
1、 非感活性エネルギー線性支持基材表面にビニルエーテルウレタン系化合物、(B)重量平均分子量が1000〜200,000及び酸基含有量が樹脂1kgあたり0.5〜10当量の範囲内である酸基含有ウレタン系樹脂及び(C)光酸発生剤を必須成分として含有する樹脂組成物を塗装した後、加熱架橋させて形成される固体状のポジ型感活性エネルギー線性ウレタン系樹脂層を有することを特徴とするポジ型感活性エネルギー線性ドライフィルム並びにそのフィルムを使用してなるパターン形成方法に係わる。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明で使用する非感活性エネルギー線性支持基材は、例えば、ポジ型感活性エネルギー線性樹脂層を支持基材に固定化するとともに被着物(例えば、プリント基板等)表面に対する貼り付けを容易に行うことができるように設けられる基材である。該基材としては、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、アラミド、カプトン、ポリメチルペンテン、ポリエチレン、ポリプロピレン等のフィルムの何れも使用できるが、特にポリエチレンテレフタレートフィルムを使用することが、コストおよび感光性ドライフィルムとしての良好な特性を得る上で最も最適であると言える。支持基材の膜厚は、通常1〜100、特に10〜40の範囲内が好ましい。
【0007】
また、これら支持基材上に上記したポジ型感活性エネルギー線性樹脂組成物をローラー法、スプレー法、シルクスクリーン法等にて塗布もしくは印刷することによって、感光性ポジ型ドライフィルムを製造することができる。勿論、該感光性樹脂組成物の被膜の基材からの剥離性を高める為に基材に予め離型剤(シリコーン、ワックス等)を支持基材に塗布しておいても構わない。ポジ型感活性エネルギー線性樹脂層の膜厚は、通常1〜100μm、特に5〜40μmの範囲内が好ましい。
支持基材表面に塗布もしくは印刷した樹脂組成物は、基材に熱ラミネートする前に約50〜150℃、好ましくは約80〜120℃の範囲内で加熱して被膜層を架橋させると、感光性ポジ型ドライフィルムの折り曲げ性等の機械的性質が向上するので、加熱を施すことが特に好ましい。
【0008】
本発明で使用するポジ型感活性エネルギー線性樹脂組成物は、感活性エネルギー線を照射することにより樹脂組成物が分解し現像液に溶解性を示すものである。
本発明ドライフィルムで使用するポジ型感活性エネルギー線性ウレタン系樹脂層の各成分について、以下に説明する。
不飽和ポリウレタン系化合物(A)
本不飽和化合物(A)は、ビニルエーテルウレタン系化合物、ビニルエステルウレタン系化合物、及びプロペニルエステルウレタン系化合物から選ばれる少なくとも1種の不飽和ウレタン系化合物(A)である。
ビニルエーテルウレタン系化合物としては、1分子中にビニルエ−テル基(式−R′−O−CH=CH2[ここで、R′はエチレン、プロピレン、ブチレンなどの炭素数1〜6の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキレン基を表わす])を約1〜4個、好ましくは2〜4個と1分子中に1個以上のウレタン結合を有する不飽和化合物であり、例えば、下記したポリイソシアネート化合物、必要に応じて下記1分子中に2個以上の水酸基含有化合物及びヒドロキシエチルビニルエーテルのようなヒドロキシアルキルビニルエーテルとの反応物;ビスフエノールA、ビスフエノールF、ビスフエノールS、フエノール樹脂などのポリフエノール化合物、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトールなどのポリオール類及び上記ポリイソシアネート化合物及びクロロエチルビニルエーテルなどのハロゲン化アルキルビニルエーテルとの縮合物等が挙げられる。特に、上記ポリフエノール化合物とハロゲン化アルキルビニルエーテルとの縮合物及び芳香環をもつポリイソシアネート化合物とヒドロキシアルキルビニルエーテルとの反応物が、エツチング耐性、形成されるパターンの精度等の観点から好適である。
【0009】
ビニルエステルウレタン系化合物としては、1分子中にビニルエステル基を約1〜4個、好ましくは2〜4個及び1分子中に1個以上のウレタン結合を有する低分子量又は高分子量の化合物であり、例えば、下記したポリイソシアネート化合物、必要に応じて下記1分子中に2個以上の水酸基含有化合物及び乳酸ビニルのようなヒドロキシビニルエステルとの反応物が挙げられる。
また、プロペニルエステルウレタン化合物としては、1分子中にプロペニルエステル基を約1〜4個、好ましくは2〜4個及び1分子中に1個以上のウレタン結合を有する低分子量又は高分子量の化合物であり、例えば、下記したポリイソシアネート化合物、必要に応じて下記1分子中に2個以上の水酸基含有化合物及びヒドロキシプロペニルエステルとの反応物が挙げられる。
【0010】
化合物(A)は、常温で液状であるか又はその融点もしくは軟化点が150℃以下、特に130℃以下のものが、可視光線照射前の加熱時に、樹脂(B)中のカルボキシル基やフェノール基と化合物(A)中の不飽和基との付加反応が起りやすく好ましい。
また、不飽和化合物(A)として、ビニルエーテルウレタン系化合物は樹脂(B)中のカルボキシル基と化合物(A)中のビニルエーテル基との付加反応が起りやすいのでこのものを使用することが好ましい。
【0011】
上記ポリイソシアネート化合物としては、例えば、脂肪族系ジイソシアネート化合物として、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチレンジイソシアネート、1,4−テトラメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、1,2−プロピレンジイソシアネート、1,2−ブチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2,3−ブチレンジイソシアネート、1,3−ブチレンジイソシアネート等:脂環式系ジイソシアネート化合物として、例えばイソホロンジイソシアネート、4,4′−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、メチルシクロヘキサン−2,4−(又は−2,6−)ジイソシアネート、1,3−(又は1,4−)ジ(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−シクロペンタンジイソシアネート、1,2−シクロヘキサンジイソシアネート等:芳香族ジイソシアネート化合物として、例えばキシリレンジイソシアネート、メタキシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、1,4−ナフタレンジイソシアネート、4,4′−トルイジンジイソシアネ−ト、4,4′−ジフェニルエーテルジイソシアネート、(m−又はp−)フェニレンジイソシアネート、4,4′−ビフェニレンジイソシアネート、3,3′−ジメチル−4,4′−ビフェニレンジイソシアネート、ビス(4−イソシアナトフェニル)スルホン、イソプロピリデンビス(4−フェニルイソシアネート)等:その他のポリイソシアネート類として、例えばトリフェニルメタン−4,4′,4″−トリイソシアネート、1,3,5−トリイソシアナトベンゼン、2,4,6−トリイソシアナトトルエン、4,4′−ジメチルジフェニルメタン−2,2′,5,5′−テトライソシアネートなどの3個以上のイソシアネ−ト基を有するポリイソシアネート化合物、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブチレングリコール、ポリアルキレングリコール、トリメチロ−ルプロパン、ヘキサントリオ−ルなどのポリオールの水酸基に対してイソシアネート基が過剰量となる量のポリイソシアネート化合物を反応させてなる付加物、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4′−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)などのビューレットタイプ付加物、イソシアヌル環タイプ付加物。
【0012】
これらのうち、特にイソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等が好ましい。
上記1分子中に2個以上の水酸基含有化合物としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール(分子量6000以下)、ポリプロピレングリコール(分子量6000以下)、テトラメチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,2−ブタンジオール、3−メチル−1,2−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、2,3−ジメチルトリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、3−メチル−4,3−ペンタンジオール、3−メチル−4,5−ペンタンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、1,4−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール、ヒドロキシピヴァリン酸ネオペンチルグリコールエステル、1,4−シクロヘキサンジメタノール、トリシクロデカンジメタノール、ポリカプロラクトン、水添ビスフェノールA、水添ビスフェノールF、水添ビスフェノールA及び水添ビスフェノールFのアルキレンオキサイド付加物などのグリコール類;ビス(ヒドロキシエチル)テレフタレートなどのポリエステルジオール類、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ジグリセリン、トリグリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ソルビトール、マンニットなどの3価以上のアルコール類及び上記グリコール類及び/又は3価以上のアルコールにε−カプロラクトンなどのラクトン類を付加させたポリラクトンポリオール類などが挙げられる。これらのものは1種もしくは2種以上混合して使用することができる。
【0013】
これらの中でも、ポリエチレングリコール、ポリカプロラクトン、ポリプロピレングリコール、テトラメチレングリコール、トリメチロールプロパンなどが好適である。
【0014】
酸基含有ウレタン系樹脂(B)
酸基含有ウレタン系樹脂(B)は、上記したポリイソシアネート化合物、1分子中に1個以上の水酸基と1個以上の酸基を有するヒドロキシ酸化合物及び必要に応じて1分子中に1個以上の水酸基を含有する化合物をそれ自体公知の方法で反応させて得られる実質的に遊離のイソシアネート基を有さないウレタン系樹脂である。ポリイソシアネート化合物としては、上記したと同様のものを挙げることができる。
上記ヒドロキシ酸化合物としては、例えば、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロール酪酸、ジメチロール吉草酸、酒石酸、1,2−ヒドロキシステアリン酸、パラヒドロキシ安息香酸、サリチル酸、リンゴ酸、乳酸、ヒドロキシ酢酸、2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロピオン酸等が挙げられる。
【0015】
また、必要に応じて使用できる1分子中に2個以上の水酸基を有する化合物としては、上記したと同様のものを使用することができる。
また、必要に応じて1分子中に1個の水酸基を含有する化合物としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール等を単独もしくは2種以上混合して使用することができる。
酸基含有ウレタン系樹脂(B)は約1000〜約200,000、好ましくは約5,000〜約150,000、更に好ましくは約20,000〜約100,000の範囲内の重量平均分子量が好ましい。一方、酸基の含有量は樹脂1kgあたり約0.5〜約10当量、好ましくは約0.5〜約8当量、更に好ましくは約0.5〜約5当量の範囲であり、酸基の含有量が約0.5/kg未満になると、活性エネルギー線照射前の加熱により形成される膜の架橋度が十分でなく、またアルカリ現像液に対する活性エネルギー線照射部の溶解性が低く現像性が低下する傾向があり、一方約10当量を超えると、組成物の貯蔵安定性が悪くなる傾向がある。
【0016】
上記した化合物(A)と酸基含有ウレタン系樹脂(B)との配合比は、両者の総合計重量%換算で化合物(A)/樹脂(B)が0.5〜50/99.5〜50重量%、好ましくは1〜30/99〜70重量%、更に好ましくは1〜15/99〜85重量%の範囲内が好ましい。化合物(A)の重量%が0.5未満(樹脂(B)が99.5を超える)と非照射部の耐現像液性が低下する傾向があり、一方化合物(A)の重量%が50を超える(樹脂(B)が50を下回る)と感度及び貯蔵安定性が低下する傾向があるので好ましくない。
光酸発生剤(C)
本発生剤(C)としては、例えば活性エネルギー線照射により酸を発生する化合物であり、この発生した酸を触媒として、樹脂を分解させるものであり、従来から公知のものを使用することができる。
該光酸発生剤として用いられる化合物及び混合物の例には、ジアゾニウム、ホスホニウム、スルホニウム及びヨードニウム塩:ハロゲン化合物:有機金属/有機ハロゲンの組み合わせ:強酸、例えばトルエンスルホン酸のベンゾイン及びo−ニトロベンジルエステル:並びに米国特許番号4371605に記載されるN−ヒドロキシアミド及びN−ヒドロキシイミドスルホネート類が含まれる。アリ−ルナフトキノンジアジド−4−スルホネート類も含まれる。好適な光可溶化剤は、ジアリ−ルヨ−ドニウムまたはトリアリ−ルスルホニウム塩である。これらは一般に、複合金金属ハロゲン化物イオンの塩、例えばテトラフルオロポロエート、ヘキサフルオロアンチモネート、ヘキサフルオロアルセネートおよびへキサフルオロホスフ−トなどの形態で存在している。
【0017】
感光性を示す酸発生剤の他の有効な群には、正対イオンとして芳香族オニウム酸発生剤を有するアニオン基が付加しているオリゴマ−類およびポリマー類が含まれる。上記ポリマ−類の例には、米国特許番号4,661,429のコラム9、1‐68行およびコラム10、1‐14行(ここでは参照にいれられる)に記述されているポリマー額が含まれる。
【0018】
化学放射線の利用可能波長に対するスペクトル感度を調整する目的で、このシステムに増感剤を添加するのが望ましい。この必要性はこの系の要求および使用する特定感光性化合物に依存している。例えば、300nm未満の波長にのみ応答するヨードニウムおよびスルホニウム塩の場合、ベンソフエノンおよびそれらの誘導体、多環状芳香族炭化水素類、例えはべリレン、ピレンおよびアントラセン、並びにそれらの誘導体などを用いることで、より長い波長に感光させることができる。ジアリ−ルヨ−ドニウムおよびトリアリ−ルスルホニウム塩の分解もまた、ビス−(p-N,N-ジメチルアミノペンジリデン)−アセトンで感光性が与えられ得る。3~4個の原子から成る鎖長を有するアントラセンに結合したスルホニウム塩は、有効な光可溶化剤である。MG.Tilleyの博士論文、North Dakota State University、Fargo、ND(1988)[Diss.Abstr.lnt.B、4 9、8 7 91(19 8 9):Chem.Abstr.、111、39942u]に記述されている化合物は、好適な種類の光可溶化剤である。他の好適な酸発生剤は、ATASS、即ちへキサフルオロアンチモン酸3‐(9‐アントラセニル)プロビルジフエニルスルホニウムである。この化合物では、アントラセンとスルホニウム塩とが、3個の炭素から成る鎖で結合している。ここで用いられてもよい酸発生剤の追加的例は、ジフエニルヨードニウムトシレート、ベンゾイントシレート、およびへキサフルオロアンチモン酸トリアリールスルホニウムである。
【0019】
また、上記した以外にも、例えば鉄−アレン錯体類、ルテニウムアレン錯体類、シラノ−ル−金属キレート錯体類、トリアジン化合物類、ジアジドナフトキノン化合物類、スルホン酸エステル類、スルホン酸イミドエステル類、ハロゲン系化合物類等を使用することができる。更に特開平7-146552号公報、特願平9-289218号に記載の酸発生剤も使用することができる。
光酸発生剤の配合割合は、化合物(A)と樹脂(B)との合計100重量部に対して約0.1〜40重量部、特に約0.2〜20重量部の範囲で含有することが好ましい。
【0020】
本発明ドライフィルムで使用するポジ型感活性エネルギー線性樹脂組成物は、上記した各成分を有機溶剤分散もしくは溶解(着色剤に顔料を用いた場合は顔料を微分散)させた有機溶剤系樹脂組成物を使用することができる。
該樹脂組成物を溶解もしくは分散するために使用する溶剤としては、例えば、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等)、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチル、安息香酸メチル、プロピオン酸メチル等)、エーテル類(テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン等)、セロソルブ類(メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ジエチレングリコールモノメチルエーテル等)、芳香族炭化水素(ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等)、ハロゲン化炭化水素(クロロホルム、トリクロロエチレン、ジクロロメタン等)、アルコール(エチルアルコール、ベンジルアルコール等)、その他(ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等)等が挙げられる。また、上記樹脂組成物は、該組成物中のカルボキシル基を塩基性化合物により中和し、得られた中和物を水に溶解もしくは分散してなる水性樹脂組成物も使用することができる。
【0021】
上記本発明ドライフィルムで使用する樹脂組成物は乾燥した状態で室温で固形状であればよい。
上記本発明ドライフィルムで使用する樹脂組成物においては、形成される膜を露光する際に発生する酸によって酸加水分解反応が露光部分で生じるが、この酸加水分解反応をスムーズに進行させるには水分が存在することが望ましい。このため上記組成物中に、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、メチルセルロース、エチルセルロース等の親水性樹脂を含有させておくことによって、形成される塗膜中に上記反応に必要な水分を容易に取り込ませるようにすることができる。かかる親水性樹脂の添加量は、通常、樹脂成分100重量部に対して一般に20重量部以下、好ましくは0.1〜10重量部の範囲内とすることができる。
【0022】
また、本発明で使用する上記樹脂組成物においては、上記した成分以外に必要に応じて、有機溶剤や水性現像液での溶解性を良くしたり、また、逆に悪くしたりすることができる、水もしくは有機溶剤に不溶性もしくは溶解(又は分散)を示す上記したその他の樹脂を必要に応じて配合することができる。具体的には、例えば、フェノール系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ビニル系樹脂、酢酸ビニル樹脂、エポキシ系樹脂、シリコン系樹脂、フッ素系樹脂及びこれらの2種以上の混合物もしくは変性物等が挙げられる。
【0023】
また、形成されたドライフィルムに適当な可撓性、非粘着性等を付与するために、本発明で使用する樹脂組成物には、フタル酸エステル等の可塑剤、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂等を添加することができる。
さらに、本発明で使用する樹脂組成物には、必要に応じて、流動性調節剤、可塑剤、染料、顔料等の着色剤等を添加してもよい。
【0024】
本発明方法は、上記した工程を含むものであれば用途等特に制限なしに適用することができる。
被着基材としては、下記した用途で使用される導電体、絶縁体、半導体、及びこれらのものが組み合わさった基材を使用することができる。
【0025】
該用途としては、例えば、産業分野別には、電気部品関係、照明関係、電気素子関係、半導体関係、印刷関係、印刷回路関係、電子通信関係、電力関係等の電気類;計測関係、光学関係、表示関係、音響関係、制御関係、自動販売関係、信号関係、情報記録関係等の物理類;無機化学類、有機化学関係、高分子化学関係、冶金関係、繊維等の化学・冶金・繊維類;分離・混合関係、金属加工関係、塑性加工関係、印刷関係、容器関係、包装関係等の処理・輸送類;農水産関係、食品関係、発酵関係、家庭用品関係、健康・娯楽関係等の生活用品類;機械工学類などが挙げられる。
【0026】
本発明方法は、(1)非感活性エネルギー線性支持基材表面に(A)ビニルエーテルウレタン系化合物、ビニルエステルウレタン系化合物、及びプロペニルエステルウレタン系化合物から選ばれる少なくとも1種の不飽和ウレタン系化合物、(B)重量平均分子量が1000〜200,000及び酸基含有量が樹脂1kgあたり0.5〜10当量の範囲内である酸基含有ウレタン系樹脂及び(C)光酸発生剤を必須成分として含有する樹脂組成物で形成される固体状のポジ型感活性エネルギー線性ウレタン系樹脂層を設けたポジ型感活性エネルギー線性ドライフィルムを、
(2)被着材表面に、該被着材表面と該ドライフィルムのウレタン系樹脂層とが面接するように貼付け、
(3)必要に応じて該ドライフィルムの非感活性エネルギー線性支持基材を剥離した後、
(4)所望のパターンが得られるように表面から活性エネルギー線をマスクを介して照射もしくは直接に照射させ、必要に応じて加熱処理した後、
(5)次いで、(3)工程で非感活性エネルギー線性支持基材を剥離していない場合は剥離した後、
(6)ポジ型感活性エネルギー線性ウレタン系樹脂層を現像処理することにより不必要な部分の該ウレタン系樹脂層を除去してレジストパターン被膜を形成する工程を含み、そして上記した(1)、(2)又は(3)のいずれかの工程において加熱処理を含むパターン形成方法である。
【0027】
貼付けは、ドライフィルムのポジ型感活性エネルギー線性樹脂被膜層面と被着体(例えば、非貫通及び/又は貫通のホールを有する導電性基板面等)とが面接するように重ね合わせ、次いで該ドライフィルムの支持基材面上から加圧しながら熱ラミネートして導電性基板面と樹脂被膜層面とを接合させることができる。熱ラミネートは、例えば、導電性基板を加熱及び/又はドライフィルムの支持基材面上から加熱することにより行うことができる。上記加熱は通常60〜150℃、特に80〜120℃の温度範囲が好ましい。
該被着材表面と該ドライフィルムを貼付ける際に、液体、例えばJonesの米国特許番号3,645,772に記載されている如き接着剤促進溶液、或いはFickesに記載されている如きレジスト層用溶媒、もしくは膨潤剤を用いて基質表面を処理することにより該被着材表面と該ドライフィルムとの接着性を改善することができる。この液体はJsaacsonの米国特許番号3,629,036に開示されているフォトレジスト溶液のように光感光性を有していてもよい。また、真空積層装置を使用して貼付けてもよい。
【0028】
上記した加熱処理は、化合物(A)と酸基含有ウレタン系樹脂(B)との架橋反応が実質的に起こる温度条件、例えば、約60℃〜約150℃の温度で約1分〜約30分間加熱が行なわれる。
活性エネルギー線を照射する方法としては、例えば、フォトマスクを介して活性エネルギー線を照射する方法、レーザー走査により直接描画法などにより行うことができる。
活性エネルギー線としては、例えば紫外線、可視光線、レーザー光(近赤外線、可視光レーザー、紫外線レーザー等)が挙げられる。その照射量は、通常0.5〜2000mJ/cm2、好ましくは1〜1000mJ/cm2の範囲内が好ましい。
【0029】
また、活性エネルギー線の照射源としては、従来から使用されているもの、例えば超高圧、高圧、中圧、低圧の水銀灯、ケミカルランプ、カーボンアーク灯、キセノン灯、メタルハライド灯、蛍光灯、タングステン灯、太陽光等の各光源により得られる光源や紫外カットフィルターによりカットした可視領域の光線や、可視領域に発振線を持つ各種レーザー等が使用できる。高出力で安定なレーザー光源として、アルゴンレーザー、あるいはYAGレーザーの第二高調波(532nm)が好ましい。
また、ドライフィルムの支持基材層をポジ型感活性エネルギー線性樹脂被膜層から剥離する。この操作は次の活性エネルギー線照射のあとに行ってもよい。
【0030】
活性エネルギー線が照射された基板は、該照射により発生した酸の存在下で前記硬化塗膜の架橋構造を切断が生じるような温度条件、例えば、約60℃〜約150℃の温度で約1分〜約30分間加熱を行なうことが好ましい。
現像処理は、露光部のレジスト膜をアルカリ水溶液、有機溶剤、水などを用いて洗い流すことができる。アルカリ水溶液は、通常、苛性ソーダ、炭酸ソーダ、カセイカリ、アンモニア水等の水溶液を使用することができる。また、有機溶剤としては、例えば、1,1,1−トリクロロエタン、トリクレン、メチルエチルケトン、塩化メチレン等の溶剤を使って露光部を溶解することによって行うことができる。現像した後のレジスト膜は、水洗後、熱風等により乾燥され、導体上に目的とする画像が形成される。また、必要に応じて、エッチングを施し、露出した導体部を除去した後、レジスト膜を除去し、プリント回路板の製造を行うこともできる。エッチングは、例えば、プリント回路基板の導電性皮膜が銅である場合には、塩化第二銅などの酸性エッチング液、アンモニアエッチング液により露出した部分の導電性皮膜を除去することができる。本発明においては、スルーホール部の内部の銅が溶解することがなく断線を起こすことがない。
【0031】
上記エッチング工程後、必要に応じて残存するレジスト膜が除去される。残存レジスト膜の除去は、レジスト膜は溶解するが、基板及び基板表面の回路パターンである導電性皮膜を実質的に侵すことがない剥離剤を用いて行うことができ、例えば、アルカリ又は酸の水溶液や各種有機溶剤を使用することができる。
また、スルーホール部を有する導電性基板として、導電性回路パターンとスルーホール部及び/又は非貫通穴部を有する基板を使用した場合にも、スルーホール部、非貫通穴及び細線回路パターン部に対するレジスト膜の被覆が十分行われるため、電気絶縁性、耐薬品性などに対する信頼性の極めて高いソルダーレジストや層間絶縁膜を容易に形成することができる。
【0032】
【実施例】
本発明について実施例を掲げて詳細に説明する。なお、実施例及び比較例において「部」及び「%」はそれぞれ重量基準である。
ビニルエーテルウレタン系不飽和化合物(A−1)の製造例
トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート210部、ヒドロキシブチルビニルエーテル232部、ピリジン5滴を90℃で6時間反応させ、ジビニルエーテル化合物を得た。
ビニルエーテルウレタン系不飽和化合物(A−2)の製造例
トリメチロールプロパン1モルとトリレンジイソシアネート3モルとを反応させたポリイソシアネートの75%エチレングリコールジメチルエーテル溶液875部と2−ヒドロキシエチルビニルエーテル264部とをジブチル錫ジアセテート1部の存在下に35℃で3時間反応してビニルエーテル化合物B−3を得た。この化合物は1分子中にビニルエーテル基を3個含んでいた。固形分は約81%である。
【0033】
酸基含有ウレタン系樹脂(B−1)の製造例
エチルメチルケトン275部、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート233部、トリプロピレングリコール108部、ジメチロールブタン酸73部を80℃で10時間反応させて得られた反応物に、ヒドロキシ酢酸24部を75℃で11時間反応させて、重量平均分子量約47000、カルボキシル基1.4モル/Kg(酸価79mgKOH/g)の基体樹脂を得た。
【0034】
酸基含有ウレタン系樹脂(B−2)の製造例
エチルメチルケトン596部、イソホロンジイソシアネート576部、トリプロピレングリコール81部、ジメチロールブタン酸70部を80℃で10時間反応させて、重量平均分子量約40000、カルボキシル基1.6モル/kg(酸価88mgKOH/g)の基体樹脂を得た。
【0035】
ビニルエーテル化合物(D−1)の製造例
ビスフエノールA45.6部、2−クロロエチルビニルエーテル80ml及びトルエン100mlを250mlのフラスコに入れ、窒素置換後20部の水酸化ナトリウムを投入し、80℃30分加熱した。その後4.56部のテトラブチルアンモニウムブロマイドを20mlの2−クロロエチルビニルエーテルに溶解した溶液を投入し、95℃で5時間加熱反応させた。反応物を3回脱イオン水で洗浄した後、油層を分離した。油層を蒸留して未反応2−クロロエチルビニルエーテル及びトルエンを除去してビニルエーテル化合物D−1を得た。この化合物は分子量368で1分子中にビニルエーテル基を2個含んでいた。
【0036】
カルボキシル基含有樹脂(E−1)の製造例
アクリル酸216部、スチレン500部、n−ブチルメタアクリレート284部、アゾビスイソブチロニトリル50部よりなる混合物を、80℃に加熱し撹拌されているメチルイソブチルケトン600部中に2時間を要して滴下した後、その温度に更に2時間保つた重合体を得た。固形分約62.5%、カルボキシル基3モル/kg。
【0037】
実施例1
酸基含有ウレタン系樹脂(B−1)90部とビニルエーテルウレタン系不飽和化合物(A−1)10部、光酸発生剤(NAI−105、みどり化学株式会社製、商品名)5部、1,2,3−ベンゾトリアゾール2部をシクロヘキサノンに溶解して、固形分28%の感光液を得た。
得られた感光液を、ポリエチレンテレフタレートのフィルムに、乾燥塗膜が10μmになるよう、バーコーターで塗布し、120℃で10分間加熱して、ドライフィルムを作成した。得られたドライフィルムの性能を表1に示す。
このドライフィルムをスルーホールメッキ済みの両面銅張り積層板上に、ドライフィルムラミネーターを用いて張り付け、ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、レジスト皮膜付き基板を得た。この基板にポジ型パターンマスクを介して50mJ/cm2強度の紫外線水銀ランプを照射し、120℃で10分加熱し、0.75%炭酸ナトリウム水溶液を用いて現像した。その結果を表1に示す。
次に約40℃の塩化第二銅水溶液にてエッチングを行い、3%苛性ソーダー水溶液で剥離を行い、プリント配線板を得た。その結果を表1に示す。
【0038】
実施例2〜8
表1に記載の配合で感光液を製造し、次いで実施例1と同様にしてドライフィルムを製造した。得られたドライフィルムを使用して実施例1と同様にして試験を行った。その結果を表1に示す。
【0039】
比較例1〜2
表1に記載のものを配合し実施例1と同様にしてドライフィルムを製造した。得られたドライフィルムを使用して実施例1と同様にして試験を行った。その結果を表1に示す。
表1において、配合は部を示す。また、光酸発生剤はすべて実施例1と同様のものを使用した。また、配合で使用した樹脂及び化合物は、例えば、ビニルエーテルウレタン系不飽和化合物(A−1)は、A−1の如く略して記載した。
【0040】
ドライフィルム性能
試験方法は次のようにして行った。
貼付け作業性:ラミネーターを用いて、表面を研磨した銅張り積層板に、ドライフィルムを圧着させた。その後、支持基材を剥離し、樹脂層が銅張り積層板に完全に転写されているものを○(良好)とし、一部もしくは全部が支持基材に残っているものを×(不良)とした。
テント形成性:ラミネーターを用いて、表面を研磨したスルーホールを有する銅張り積層板に、ドライフィルムを圧着させた。その後、支持基材を剥離し、樹脂層がスルーホール上に中空状態で張り渡されているものを○(良好)とし、穴の上の樹脂膜が破れているものを×(不良)とした。
ドライフィルム貼付け後の試験結果
評価は次のようにして行った。
現像性:現像後に基板上にレジスト残渣が残らない状態を○(良好)とし、残渣が残った状態を×(不良)とした。
耐エッチング性:現像後の基板をエッチング処理し、非照射部(スルーホール上の中空樹脂膜部を含む)のレジストに変化が見られないものを○(良好)とし、膨潤もしくは溶解、剥離など欠陥が生じたものを×(不良)とした。
表1
【0041】
【発明の効果】
本発明において、ウレタン結合を有する感活性エネルギー線性樹脂組成物をポジ型ドライフィルムとして使用することにより、ドライフィルムを折り曲げても感光性被膜がワレや剥離を起こす恐れがないので取り扱いが容易であり、また現像、エッチング処理により微細なレジストパターンが形成できるといった顕著な効果を発揮するものである。
Claims (3)
- 非感活性エネルギー線性支持基材表面にビニルエーテルウレタン系化合物、(B)重量平均分子量が1000〜200,000及び酸基含有量が樹脂1kgあたり0.5〜10当量の範囲内である酸基含有ウレタン系樹脂及び(C)光酸発生剤を必須成分として含有する樹脂組成物を塗装した後、加熱架橋させて形成される固体状のポジ型感活エネルギー線性ウレタン系樹脂層を有することを特徴とするポジ型感活性エネルギー線性ドライフィルム。
- 上記樹脂組成物が、該樹脂(B)100重量部に対してビニルエーテルウレタン系化合物1〜30重量部及び光酸発生剤(C)1〜20重量部の範囲である請求項1に記載のポジ型感活性エネルギー線性ドライフィルム。
- (1)非感活性エネルギー線性支持基材表面にビニルエーテルウレタン系化合物、(B)重量平均分子量が1000〜200,000及び酸基含有量が樹脂1kgあたり0.5〜10当量の範囲内である酸基含有ウレタン系樹脂及び(C)光酸発生剤を必須成分として含有する樹脂組成物で形成される固体状のポジ型感活性エネルギー線性ウレタン系樹脂層を設けたポジ型感活性エネルギー線性ドライフィルムを、(2)被着材表面に、該被着材表面と該ドライフィルムのウレタン系樹脂層とが面接するように貼付け、(3)必要に応じて該ドライフィルムの非感活性エネルギー線性支持基材を剥離した後、(4)所望のパターンが得られるように表面から活性エネルギー線をマスクを介して照射もしくは直接に照射させ、必要に応じて加熱処理した後、(5)次いで、(3)工程で非感活性エネルギー線性支持基材を剥離していない場合は剥離した後、(6)ポジ型感活性エネルギー線性ウレタン系樹脂層を現像処理することにより不必要な部分の該ウレタン系樹脂層を除去してレジストパターン被膜を形成する工程を含み、そして上記した(1)、(2)又は(3)のいずれかの工程において加熱処理を含むことを特徴とするパターン形成方法。
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