JP4372312B2 - 熱交換型廃蒸気回収装置 - Google Patents

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  • Vaporization, Distillation, Condensation, Sublimation, And Cold Traps (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばシュリンクトンネルやスチーマーやゴムの加硫器等の各種蒸気使用装置から廃棄される廃蒸気を、熱交換して回収することにより、建屋の内部あるいは外部でモヤモヤと立ち込める廃蒸気を無くすことのできる熱交換型廃蒸気回収装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の廃蒸気回収装置としては、大型のブロアーを設置して廃蒸気を吸引し、数十メートル程度の長尺のダクトパイプを介して建屋の外に排出することが行われていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の廃蒸気回収装置では、ダクトパイプから排出される廃蒸気が屋外でモヤモヤと立ち昇り、環境問題を引き起こすことがあった。特に住宅密集地においては、たとえ屋外であっても環境問題となるのである。また、上記従来の大型ブロアーを用いる方法では、長尺のダクトパイプを含めて、設置の費用が高価なものとなる問題があった。
【0004】
従って本発明の技術的課題は、モヤモヤと廃蒸気が立ち昇ることが無い安価な廃蒸気回収装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために講じた本発明の手段は、蒸気使用装置から廃蒸気を吸引して所定箇所へ排出するものにおいて、蒸気使用装置を真空吸引手段と接続し、当該真空吸引手段がエゼクターと液体タンクと循環ポンプを具備すると共に、エゼクターの吸引口の上部に多数の細孔から成るノズルを取り付け、エゼクターのディフューザ部を液体タンク内に配置して、液体タンク内でディフューザ部の下端が入り込むように気液分離筒を設け、当該気液分離筒の上端を開放したことを特徴とする熱交換型廃蒸気回収装置にある。
【0006】
【発明の実施の形態】
エゼクターと液体タンクと循環ポンプを具備する真空吸引手段は、液体タンク内の液体例えば冷却水を、循環ポンプでエゼクターと液体タンクを循環させることにより、エゼクターで真空吸引力を発生させる。蒸気使用装置から排出される廃蒸気は、エゼクターに吸引されて液体タンクに至り、このタンク内の冷却水と熱交換して凝縮され復水となる。
【0007】
凝縮した復水は、液体タンクが所定の液位に達すると外部に排出したり、あるいは、循環ポンプを介して所定箇所に圧送することができる。
【0008】
廃蒸気をエゼクターで吸引して液体タンク内で熱交換して復水とすることにより、モヤモヤと立ち昇る廃蒸気を無くすことができる。また、大型のブロアーや長尺のダクトパイプが不要となり、装置を安価なものとすることができる。
【0009】
【実施例】
本実施例においては図1に示すように、蒸気使用装置としてシュリンクトンネル1を用いて、真空吸引手段2と接続した例を示す。
【0010】
シュリンクトンネル1は、トンネル6内を通過するビン等の容器にラベルを貼り付けるためのものであり、ラベルの収縮及び貼り付けに蒸気を供給するものである。シュリンクトンネル1上部の廃蒸気収集ルーフ3の上端部に、廃蒸気回収パイプ4を接続して、他端を真空吸引手段2のエゼクター5と接続する。
【0011】
真空吸引手段2は、エゼクター5と液体タンク7と循環ポンプ8で構成する。エゼクター5の吸引口9とパイプ4を接続し、吸引口9の上部に多数の細孔11から成るノズル11を取り付けると共に、エゼクター5のディフューザ部10を液体タンク7内に配置する。液体タンク7内でディフューザ部10の下端が入り込むように気液分離筒12を設ける。気液分離筒12は上端13を開放すると共に、循環ポンプ8の反対側に複数の貫通孔14を設ける。
【0012】
液体タンク7は、上部に取り付けたバルブ15を介して外部と連通させる。液体タンク7には、タンク7内に循環液体としての冷却水を供給する冷却水供給管16を接続すると共に、下部にはタンク7内の液体温度を検出する温度センサ17を取り付ける。温度センサ17で検出した液体温度に応じて冷却水供給管16から供給する冷却水の量を制御することによって、タンク7内の液体温度即ち真空吸引手段2を循環する液体の温度を任意に調節することができるものである。
【0013】
液体タンク7の下部に循環ポンプ8を接続する。循環ポンプ8の吸引側を液体タンク7と、反対の吐出側をエゼクター5のノズル11部と接続する。循環ポンプ8の駆動により、液体タンク7内の冷却流体をエゼクター5に供給して吸引力を発生して、吸引口9から廃蒸気を吸引することができるものである。
【0014】
循環ポンプ8とエゼクター5の循環路18を分岐して、余剰液体排出路19をバルブ20を介して取り付ける。液体タンク7内で所定の温度に調節された循環液体としての温水を、この余剰液体排出路19から図示しない温水利用箇所へ供給することができるものである。
【0015】
循環ポンプ8を駆動してエゼクター5で吸引力を発生し、廃蒸気回収パイプ4を介してシュリンクトンネル1の廃蒸気を吸引する。このように廃蒸気を吸引する場合、同時に空気も吸引してしまうことが多くある。廃蒸気と空気の混合流体は、エゼクター5に吸引されてディフューザ部10から気液分離筒12内の冷却液体中に投入され、廃蒸気は熱交換されて凝縮して復水となり、混合空気は凝縮することなく気液分離筒12の上端13からタンク7の上方に至り、バルブ15から外部に輩出される。このように廃蒸気を吸引して復水とすることによって、モヤモヤと立ち昇る廃蒸気を完全に消滅することができる。
【0016】
凝縮した復水は循環ポンプ8からエゼクター5を経てタンク7内へと循環する。この場合、循環する液体の温度を調節することによって、ノズル11とエゼクター5での真空吸引力を任意に調節することができる。
【0017】
本実施例においては、エゼクター5のノズル11に多数の細孔を設けたことにより、ノズルが単孔の場合と比較して、ノズル11から噴射される液体の表面積を大きくすることができ、より多量の廃蒸気を効率良く吸引することができるものである。尚、本実施例においては、蒸気使用装置としてシュリンクトンネル1を用いた例を示したが、食品や繊維用のスチーマーやオートクレーブあるいはゴムの直接加硫器等蒸気を直接に使用する装置にも同様に使用することができるものである。
【0018】
【発明の効果】
上記のように本発明は、廃蒸気をエゼクターで吸引して液体タンク内で熱交換して復水とすることにより、モヤモヤと立ち昇る廃蒸気を無くすことができると共に、大型のブロアーや長尺のダクトパイプが不要となり、装置を安価なものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱交換型廃蒸気回収装置の実施例を示す一部断面構成図である。
【符号の説明】
1 シュリンクトンネル
2 真空吸引手段
4 廃蒸気回収パイプ
5 エゼクター
7 液体タンク
8 循環ポンプ
9 吸引口
11 細孔ノズル
12 気液分離筒
17 温度センサ

Claims (1)

  1. 蒸気使用装置から廃蒸気を吸引して所定箇所へ排出するものにおいて、蒸気使用装置を真空吸引手段と接続し、当該真空吸引手段がエゼクターと液体タンクと循環ポンプを具備すると共に、エゼクターの吸引口の上部に多数の細孔から成るノズルを取り付け、エゼクターのディフューザ部を液体タンク内に配置して、液体タンク内でディフューザ部の下端が入り込むように気液分離筒を設け、当該気液分離筒の上端を開放したことを特徴とする熱交換器。
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