JP4372098B2 - ネットワークにおける特定サービスの最適ルーティング方法並びに同ネットワークに用いられるサーバ及びルーティングノード - Google Patents
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Description
荷分散装置間で、最適な宛先に転送する方法もある。
特許文献1に記載された技術は、ルーティングプロトコルに帯域情報に関する属性を新たに設け、ルーティング情報と併せて他ネットワークから流入したトラヒックの帯域情報を自ネットワーク内の他ボーダルータに通知し自ネットワーク内から流出するトラヒックの帯域情報を他ネットワークのボーダルータに通知するというものである。これにより、特許文献1の技術では、少ない設備投資および改造により、入力可能帯域情報を自動的に全ボーダルータに通知することができて、ネットワーク管理者の手間を省くとともに、人為的なミスを抑えることが可能となる。
また、特許文献2に記載の技術では、サーバの負荷や記憶容量の使用状況などに応じて最適なサーバを選択することができるが、データベースのサーバとして何があり、どのサーバがどの情報をもつかを事前にサーバ情報管理テーブルにもっていなければならない。即ち、あくまで、サーバ負荷や記憶容量の使用状況のみが更新対象である。
これは、ネットワークの世界では前述した負荷分散装置で既に実現している方法と同じである。そのため、前述したものと同様の課題がある。また、上記特許文献2には、上記のサーバ情報管理テーブルをルータにもたせることも可能である旨が開示されているが、単にルータにサーバ管理情報をもたせても、ネットワーク上のサーバ群の情報をネットワーク内で自動的に認識して共有・更新し、当該ネットワークで現在提供されているサービスの内容や稼動状況をユーザが意識することなく、ネットワーク独自に最適な宛先を選択
することは不可能である。
また、該サービス識別子として、URL(Uniform Resource Locater)を用いることもできる。
さらに、同一のサービス内容を提供する該サーバとしてマスターサーバとミラーサーバとが存在する場合において、該マスターサーバが、定期的に該サービス稼動状況通知メッセージを自己が接続されているルーティングノードへ通知し、該ルーティングノードが、該サービス稼動状況通知メッセージにより該マスターサーバが一定期間稼動停止していると判断すると、該ミラーサーバについての該サービス情報の登録を削除するとともに、当該サービス情報の削除を該ルーティングプロトコルにより該ネットワーク内の各ルーティングノードに伝達して反映させることもできる。
さらに、本発明のネットワークに用いられるルーティングノードは、複数のサーバと、該サーバに対するサービスアクセス要求を当該サービスアクセス要求に付与されている宛先情報に従ってルーティングする複数のルーティングノードとをそなえたネットワークに用いられるものであって、自己と接続されているサーバ又は他のルーティングノードから該サーバで提供するサービス内容に関する情報(サービス情報)を受信して、該サービス情報の登録及び更新を管理するサービス情報管理手段と、該サービス情報管理手段での該サービス情報の登録・更新に伴って、該サービス情報を、該ルーティングノード間の経路制御に用いられるルーティングプロトコルに従って前記各ルーティングノード間で交換されるルーティング情報に含めてさらに他のルーティングノードへ伝達するサービス情報伝達手段と、該サービス情報管理手段の該サービス情報に基づいて該サービスアクセス要求の宛先情報を選択的に変更して最適な宛先へルーティングするルーティング制御手段とをそなえ、さらに、同一のサービス内容を提供する該サーバとしてマスターサーバとミラーサーバとが存在する場合において、該サービス情報管理手段が、該マスターサーバへ該ミラーサーバが自己の提供するサービス内容の更新を行なう際に該マスターサーバへの直接アクセスを可能とする直接アクセス用宛先情報を要求する手段と、該要求に対して該マスターサーバから受信される該直接アクセス用宛先情報を該サービス情報に含めて他のルーティングノードに伝達する手段とをそなえたことを特徴としている。
また、該サービス情報管理手段は、該サービス識別子としてURLを保持・管理するのが好ましい。
また、該サービス情報管理手段は、該サーバから当該サーバの提供する該サービス内容が更新される毎に通知されるサービス更新メッセージを一定期間受信しないときは当該サービス内容についてのサービス情報の登録を削除する手段をそなえていてもよい。
また、同一のサービス内容を提供する該サーバとしてマスターサーバとミラーサーバとが存在する場合において、該サービス情報管理手段は、該マスターサーバが定期的に発行するサービス稼動状況通知メッセージにより該マスターサーバが一定期間稼動停止しているか否かを判断する手段と、該マスターサーバが稼動停止していると判断すると、該サービス情報管理手段における該ミラーサーバについての該サービス情報の登録を削除する手段とをそなえていてもよい。
の送受等に用いられる制御メッセージに、ネットワーク上で提供されているサービスに関する情報(どのサーバ1,2がどのようなサービスを提供しているか等の情報)も付加す
るようになっている。
〔A〕サーバによる提供サービス内容通知及び稼動状況通知方式
まず、サーバ1(又は2)と当該サーバ1(又は2)に接続されているルータ3A,3Bとの間でやりとりするプロトコルASRP(ApplicationServices
Registration Protocol)を定義する。登録したいサービスがあるサーバ1(又は2)は、現在の自己からネットワークに繋がるルータ(ASRPをサポートしているルータ)3A(3B)との間にTCP(TransmissionControl Protocol)コネクションを設定する。なお、ASRPのTCPポート番号
は周知(Well−Known)のポートでなければ何でもよいが、例えば、未使用(unsigned)のポート番号“4634”を使用する。
1.ADD_SERVICE(command値:1)
自サーバ1,2が提供するサービス内容を通知するためのコマンドである。length値は可変であり、コマンドデータ内容は図3に示すように定義する。この図3に示すように、ADD_SERVICEコマンドの場合、コマンドデータフィールド33には、以下の各種パラメータが設定される。
サービスの種類を表す。ビット0のみ定義。例えば、ビット0が“0”ならサービス内容更新処理対象外、“1”ならサービス内容更新処理対象を表す。なお、サービス内容更
新処理とは、提供しているサービスの内容が更新された際、そのことを通知する処理であり、ルータ3A,3Bにおけるサービスの稼動判別に用いられる。
例えば、“1”で自サーバが該当サービスのマスターであることを示し、“2”で自サーバがミラーであることを示す。
(3)サービス識別子長(2オクテット)
次のサービス識別子の長さを格納する。
サーバ1(2)で行なっているサービスの種別を示す。サーバ1,2が提供しているサービス内容が一意に認識できる値を格納する。一例として、WWWサーバであれば、“http://www.foo.bar/”といったURL(UniformResource Locator)とする。なお、「サービスタイプ」が「ミラー」であっても、マ
スターサーバ1で提供しているURLの内容を格納する。これにより、マスターサーバ1のサービスと同一であることが判別可能となる。
そのサービスの提供しているポート番号の数(下記のポート1〜ポートnの、nの値)を格納する。
(6)ポート番号1〜n(各2オクテット)
そのサービスの提供しているポート番号を表す。一例として、http(hyper
text transfer protocol)であれば80が格納される。
2.KEEPALIVE(command値:2)
自サーバ1(2)が稼動していることを通知するためのメッセージである。length値は0とする(コマンドデータ内容はない)。
3.SERVICE_DOWN(command値:3)
自サーバ1(2)で提供している特定のサービスが何らかの原因でダウンした際に、それを通知するメッセージである。length値は可変であり、コマンドデータの内容は例えば図4に示すように定義する。この図4における各種パラメータの内容は上記のADD_SERVICEコマンドの場合と同一である。
4.CLOSE_SERVER(command値:4)
サーバ1(2)自体がシャットダウン等でサービスの提供ができなくなる際に通知するメッセージである。length値は0とする(コマンドデータ内容はない)。
5.SERVICE_UPDATE(command値:5)
サービス内容更新処理対象のサービスに対してのみ通知が行なわれるメッセージである。自サーバ1(2)で提供しているサービスの内容が更新された際に通知を行なう。length値は0とする(コマンドデータ内容はない)。
6.DIRECT_ADDR_REQ(command値:6)
本メッセージのみルータ3A(又は3B)からサーバ1(又は2)に対して送信される。マスターサーバ1の直接アクセス用アドレス(後述)の要求メッセージである。length値は0とする(コマンドデータ内容はない)。
7.DIRECT_ADDR_RESP(command値:7)
上記DIRECT_ADDR_REQに対する応答であり、自己がマスターサーバ1である時は直接アクセス用アドレスを返すメッセージである。length値は直接アクセス用アドレスの長さを格納し、コマンドデータ内容は、直接アクセス用アドレスの内容を格納する。
バ1を立ち上げる際に、サーバ1側で少なくとも1つ用意する。この「直接アクセス用アドレス」は、どのユーザ端末5,6でも使用していないアドレスである必要がある。ちなみに、直接アクセス用アドレスの指定においては、マスターサーバ1のアドレスにおけるサブネットと同一のサブネットをもたせるようにする。これは、マスターサーバ1のアドレス宛と直接アクセス用アドレス宛の双方が同一方向にルーティングされるようにする必要があるからである。
(1)ADD_SERVICEメッセージを生成して自己に接続されているルータ3に発行することにより、自サーバ1,2で提供するサービス内容に関する情報を当該ルータ3に通知するサービス通知部としての機能
(2)上記のKEEPALIVE,SERVICE_DOWN,CLOSE_SERVERメッセージを生成して同ルータ3に発行することにより、自サーバ1,2のサービス稼動状況をルータ3に通知するサービス稼動状況通知部としての機能
(3)サービス内容に更新があると、更新後のサービス内容に関する情報をSERVICE_UPDATEメッセージにより自サーバ1,2に接続されているルータ3に通知するサービス更新通知部としての機能
(4)自サーバ1以外に自サーバ1と同一のサービス内容を提供するミラーサーバ2が存在する場合において、ミラーサーバ2が、当該ミラーサーバ2で提供するサービス内容の更新を行なう際に、自サーバ1への直接アクセスを可能とする直接アクセス用アドレスをDIRECT_ADDR_RESPメッセージにより自サーバ1に接続されているルータ3に通知する直接アクセス用アドレス通知部としての機能
そして、サーバ1(2)のASRPによる動作(TCPコネクションを設定した後)は以下の通りとなる。
(2)その後は、定期的にKEEPALIVEメッセージを送信する。
(3)自サーバ1(2)において、あるサービスが停止したことを認識した場合は、SERVICE_DOWNパケットを送信する。
(5)提供しているサービスがサービス内容更新処理の対象であり、且つ、該当サービスの内容を更新した際は、SERVICE_UPDATEパケットを送信する。
(6)ルータ3側からDIRECT_ADDR_REQメッセージを受信し、且つ、自サーバ1(2)が提供しているサービスにマスターサーバがあった場合、直接アクセス用アドレスをDIRECT_ADDR_RESPメッセージに格納して、ルータ3に送信する。
(1)サービス内容更新処理フラグ
ユーザが設定可能な値。サービス内容更新処理を行なう/行なわないの別を指定する(例えば、行なう場合は“1”、行なわない場合は“0”とする)。
(2)サービス内容満了(expire)時間
ユーザが設定可能な値。サービス内容が更新されてからサービス内容が「満了(expire)」と認識されるまでの時間を設定する。
なお、サービス内容更新処理実行フラグが“1”の時は、以下の処理を追加で行なう。即ち、サーバ1(2)からSERVICE_UPDATEパケットを受信した場合は、当該SERVICE_UPDATEパケット中の「サービス識別子」と同一の「サービス識別子」をもち、且つ、「サーバアドレス」がSERVICE_UPDATEパケットの送信元アドレスと同一である、登録サービステーブル21中のエントリを検索し、そのエントリ中にあるサービスexpire時間を、現在の時刻からサービス内容満了時間を加算した時刻に変更する。そして、登録サービステーブル21の全エントリを検索し、サービス満了時間が設定されており、且つ、その時刻が現在時刻よりも過去の時刻であるエントリを削除する。
〔B〕ルータ間でのサービス情報のやりとり
次に、ルータ3間でのサービス情報のやりとりを行なう方式について説明する。
コルであるBGP4(BorderGateway Protocol Version4)を拡張して、上述したASRPによって得られた各サーバ1,2のサービス情報を付加する。
ビット毎に意味がある。それぞれの内容とサービス情報の属性を記述する際の設定値は以下のように定義する。
(a)ビット0:オプショナルビット
“0”はwell−knownを示し、BGP4をサポートする全ルータ3が理解できなければならない属性を示す。“1”ならオプショナルを示し、全ルータ3が知っているとは限らない属性を示す。サービス情報の内容は追加で定義するものなので、本ビット“1”とする。
“0”は非通過を示し、この属性をサポートしていないルータ3において、本属性を削除することを示す。“1”は通過を示し、この属性をサポートしていないルータ3は、本属性を通過、伝搬させることを示す。サービス情報は、全ルータ3に渡らなければならないため、本ビットは“1”とする。
ルータ3が本属性を理解できずに通過させた時、“1”を設定するビット。
(d)ビット3(属性長フィールドの長さ):“0”ならば、「属性長」フィールドが1オクテット長であることを示す。“1”ならば「属性長」フィールドが2オクテット長であることを示す。本フィールドは属性の値の長さに応じて決定する。
(2)属性タイプコードフィールド442
属性の種別を示す。BGP4ではwell−known,オプショナル双方で1〜10,14〜16が定義されている。サービス情報の属性を記述するためには、いくつかの追加属性が必要であるが、既に定義されている値以外で一意にタイプコードを設定する。詳細については後述する。
次に、或る1つのサービス情報を通知する際に必要となる、追加属性の属性タイプコード,属性値を以下の表1に示すように定義する。ここで、各属性における属性タイプコード値を定義しているが、定義した値はこの限りではなく、全体で一意に決定されていればよい。
〔C〕サービス情報に基づくサービス毎の最適経路の決定・更新方式
次に、上述したメッセージによって得られたサービス情報から、ルータ3において、サービス毎に最適経路を決定,更新する方式について説明する。
登録サービステーブル21(図5参照)の「サービス識別子長」,「サービス識別子」に相当する情報である。
(2)マスターアドレス:登録サービステーブル21の「サーバアドレス」に相当する情報である。
マスターサーバ1に対する「直接アクセス用アドレス」に相当する情報である。
(4)最適アドレス
登録サービステーブル21の「サーバアドレス」に相当する情報である。ただし、それぞれのサービスにおいて、自ルータ3における最適な宛先アドレスが指定される。
登録サービステーブル21の「ポート数」,「ポート番号1」〜「ポート番号n」に相当する情報である。ただし、それぞれのサービスにおけるマスターサーバ1のポート情報が指定される。
(6)ポート数(最適)/ポート数1〜n(最適)
登録サービステーブル21の「ポート数」,「ポート番号1〜n」に相当する情報である。ただし、それぞれのサービスにおける最適な宛先アドレスにおけるポート情報が指定される。
サービスを提供するマスターサーバ1が停止したことを認識した際の、サービス満了(expire)時刻が設定される。マスターサーバ1が停止していなければ本領域は0とする。なお、本領域の詳細については後述する。
そして、各ルータ3では、ピアのルータからUPDATEメッセージが送信された時、もしくは、自ルータ3の登録サービステーブル内容が更新された時、宛先サーバ選択テーブル22の内容を更新(サービスを追加/更新)する。
そして、上記の検索で該当した宛先サーバ選択テーブル22のエントリE_t内のサーバアドレス(U_addr)と自ルータ3との距離(ホップ数)をルーティングテーブルから獲得し(U_hopとする)(ステップA4)、獲得した2つのホップ数E_hop,U_hopを比較する(ステップA5)。
であるかをチェックし(ステップA7)、「マスター」である場合は、該当する宛先サーバ選択テーブル22中のエントリE_tにあるマスターアドレス,直接アクセス用アドレス,ポート数(マスター),ポート数1〜n(マスター)の内容を、更新データの内容〔マスターアドレス=U_addr,直接アクセス用アドレス=U_daddr,ポート数(マスター)=U_port,ポート番号1〜n(マスター)=U_p1〜Upn〕にそれぞれ書き換える(ステップA8)。なお、「サーバタイプ(servertype)」が「マスター」でない(「ミラー」)であった場合(ステップA7でNoの場合)は、かかる書き換えは行なわず、既存の登録内容が維持される。
終了し(ステップB1のNoルート)、エントリD_tがあれば(ステップB1のYesルートからステップB2)、削除データのサーバタイプが「マスター」であるか否かをチェックする(ステップB3)。
その結果、「マスター」のエントリが存在しない場合は処理を終了するが(ステップB7のNoルート)、存在する場合は、宛先サーバ選択テーブル22にエントリを1つ追加(エントリA_tとする)し、検索したマスターサーバのエントリ内容〔サービス識別子長,サービス識別子,マスターアドレス,直接アクセス用アドレス,ポート数(マスター),ポート番号1〜n(マスター)〕を設定する(ステップB7のYesルートからステップB8)。
ポロジの変化)に応じて、最適な宛先を選択することが可能となる。
まず、ルータ3は、宛先サーバ選択テーブル22の全エントリにおけるマスター満了時刻をチェックし、“0”でない場合、現在時刻とマスター満了時刻とを比較し、マスター満了時刻の方が古い時刻であった場合は、該当エントリを削除する。これにより、マスター満了時間によるサービス停止処理が行なえることとなる。
次に、上述した処理を実現するルータ3の実施例を図17に示す。なお、この図17には、本実施形態の要部を示しており、ルータ全体の構成を示してはいない。この図17に示すように、本実施形態のルータ3は、それぞれ、パケット識別部10,テーブル設定部11,ミラーサーバアクセス用アドレス変換部12,最適宛先決定部(負荷分散処理部)13,マスターサーバ宛アドレス変換部14,ルーティング処理部15,ASRP処理部16及びBGP4処理部17等をそなえて構成されている。ただし、ASRP処理部16は、少なくとも、サーバ1,2に接続されているルータ3A,3Bに実装されていればよく、他のルータ3については必ずしも必要ない。
(1)サーバ1,2の提供するサービス種別を示すサービス識別子(URL)を含むサービス情報を保持・管理する機能(テーブル設定部11)
(2)サーバ1,2からASRPによるKEEPALIVEパケットやSERVICE_DOWNパケット,CLOSE_SERVERパケット等により通知される当該サーバのサービス稼動状況に応じてサービス情報を更新する機能(ASRP処理部17,テーブル設定部11)
(3)サーバ1,2から当該サーバ1,2の提供するサービス内容が更新される毎に通知されるASRPによるSERVICE_UPDATEパケット(サービス更新メッセージ)を一定期間受信しないときは当該サービス内容についてのサービス情報の登録を削除する機能(ASRP処理部17,テーブル設定部11)
(4)ASRPによるSERVICE_UPDATEパケットを一定期間受信しない場合でも非更新対象のサービス内容についてのサービス情報の登録は維持する機能(ASRP処理部17,テーブル設定部11)
(5)マスターサーバ1がASRPにより定期的に発行するKEEPALIVEパケット(サービス稼動状況通知メッセージ)によりマスターサーバ1が一定期間稼動停止しているか否かを判断する機能(ASRP処理部17)
(6)当該機能によりマスターサーバ1が稼動停止していると判断すると、テーブル設定部11におけるミラーサーバ2についてのサービス情報の登録を削除する機能(テーブル設定部11)
(7)他ルータ3からBGP4により定期的に受信されるべきKEEPALIVEメッセージ(生死確認情報)の受信を監視することにより当該他ルータ3の稼動状況を監視する機能(BGP4処理部16)
(8)当該BGP4のKEEPALIVEメッセージの監視により他ルータ3の稼動停止が確認されると、テーブル設定部11において自己が保有するサービス情報のうち当該稼動停止した他ルータ3についてのサービス情報を削除する機能(テーブル設定部11)
(9)マスターサーバ1へミラーサーバ2が自己の提供するサービス内容の更新を行なう際に該マスターサーバへの直接アクセスを可能とする直接アクセス用アドレスを要求する機能(ASRP処理部17)
(10)当該要求に対してマスターサーバ1から受信される直接アクセス用アドレスをサービス情報に含めて他ルータ3に伝達する機能(BGP4処理部16)
次に、ミラーサーバアクセス用アドレス変換部12,最適宛先決定部13,マスターサーバ宛アドレス変換部14及びルーティング処理部15は、上述したサービス情報管理部18でのサービス情報(宛先サーバ選択テーブル22,下記のマスターサーバ宛変更テーブル23及び宛先変更テーブル24)に基づいてサービスアクセス要求の宛先情報(アドレス)をサービス内容(サービス識別子)単位で選択的に変更して最適な宛先へルーティングするルーティング制御部19としての機能を実現するものである。
象から除外する(マスターサーバ1への直接アクセスを可能にする)ための機能を有するもので、ここでは、例えば図12に示すようなマスターサーバ宛変更テーブル23を有している。
以上の処理によって、ミラーサーバ2からマスターサーバ1宛のフレームのみ、宛先ア
ドレスが「直接アクセス用アドレス」に変換されることとなる。
この宛先変更テーブル24には、アドレス(マスター),ポート(マスター),アドレス(最適)およびポート(最適)の組がエントリとして登録されるようになっており、最適宛先決定部13は、ミラーサーバアクセス用アドレス変換部12からの入力フレームの送信先アドレス及び送信先ポート番号を抽出し、それぞれをアドレス(マスター)及びポート(マスター)とみなして、同一内容をもつエントリがあるかどうかをこの宛先変更テーブル24において検索し、エントリがあった場合は、入力フレームの送信先アドレス及び送信先ポート番号をそれぞれ宛先変更テーブル24のアドレス(最適)及びポート(最適)の内容に変更して出力する。
即ち、宛先サーバ選択テーブル22にエントリが追加された場合、テーブル設定部11は、図20に示すように、当該追加エントリのマスターアドレスをA13_maddr、最適アドレスをA13_saddr、ポート数(マスター)をA13_port、ポート番号1〜n(マスター)をA13_mp1〜A13_mpn、ポート番号1〜n(最適)をA13_sp1〜A13_spnとして(ステップE1)、宛先変更テーブル24にエントリを1つ追加して、当該追加エントリのアドレス(マスター)としてA13_maddr、ポート(マスター)としてA13_mpk(ただし、k=1〜A13_port)、アドレス(最適)としてA13_saddr、ポート(最適)としてA13_spkをそれぞれ設定する。なお、宛先サーバ選択テーブル22に追加されたエントリのポート数A13_portが複数(n個)ある時は、上記の処理が全てのポートについて順に行なわれて、n個のエントリが追加されることになる(ステップE2)。
このマスターサーバ宛復旧テーブル25には、直接アクセス用アドレスと変更アドレスとの組がエントリとして登録されるようになっており、マスターサーバ宛アドレス変換部
14は、最適宛先決定部13からの入力フレームの送信先アドレスを抽出し、その内容をマスターサーバ宛復旧テーブル25中の「直接アクセス用アドレス」とみなし、同一のアドレスをもつエントリを検索し、エントリが存在する場合は、入力フレームの送信先アドレスをテーブル25中の対応する変更アドレスに変更して出力するようになっている。これにより、マスターサーバ1宛に直接送るフレーム(直接アクセス用アドレスをもっているフレーム)は、実際のマスターサーバ宛フレームに変更されることとなる。
〔E〕最適宛先決定の動作例
以下、上述したルータ3の実装機能に基づく実際の動作(最適宛先決定)例について図24を参照しながら説明する。なお、この図24において、マスターサーバ1のアドレスはa、直接アクセス用アドレスはA、ミラーサーバ2のアドレスはbとし、マスターサーバ1及びミラーサーバ2は、それぞれ、サービス識別子としての或るURL(例えば、“http://www.foo.bar/”)により特定されるサービスを提供しているものとする。また、マスターサーバ1ではポート番号=80、ミラーサーバ2ではポート番号=8080でそれぞれ同一サービスを提供している。さらに、この図24では、ルータ3A,3Bにおける、マスターサーバ1とミラーサーバ2から得られた上記の各種テーブル21,22,23,24,25の内容も図示している。
、端末5(アドレスはc)から送信元アドレス=c,送信先アドレス=a,ポート番号=80のフレーム(パケット)が送信される。このパケットは、ルータ3Aに到着し、ルータ3A内で宛先変更処理が行なわれる。
この場合、ルータ3Aのマスターサーバ宛変更テーブル23には、送信元アドレス=c及び送信先アドレス=aと一致するエントリが無いので、ミラーサーバアクセス用アドレス変換部12によるアドレス変換は行なわれず、受信パケットは最適宛先決定部13に入力される。
即ち、まず、ミラーサーバアクセス用アドレス変換部12では、マスターサーバ宛先変更テーブル23のエントリと送信元アドレスが異なるためヒットせず、アドレス変換は行なわれない。次に、最適宛先決定部13では、宛先変更テーブル24に、送信先アドレス=a及びポート番号=80をそれぞれ送信先アドレス=b及びポート番号=8080に変更するエントリが存在するので、送信先アドレスを「a」から「b」に、ポート番号を「80」から「8080」にそれぞれ変更する。
次に、ミラーサーバ2がマスターサーバ1のウェブコンテンツを更新する際の処理について説明する。
即ち、まず、ミラーサーバアクセス用アドレス変換部12では、マスターサーバ変更テーブル23に、送信元アドレス=b,送信先アドレス=aのフレームについては、送信先アドレスを「A」に変更するエントリが存在しているため、当該受信フレームの送信先アドレスを「A」に変更する。
レス変換部14では、マスターサーバ復旧テーブル25にヒットするエントリがないため、アドレス変換は行なわない。
まず、ミラーサーバアクセス用アドレス変換部12では、マスターサーバ宛変更テーブル23にヒットするエントリが無いため、アドレス変換は行なわれない。次に、最適宛先決定部13においても、宛先変更テーブル24にヒットするエントリが無いため、アドレス変換は行なわれない。最後に、マスターサーバ宛アドレス変換部14では、マスターサーバ宛復旧テーブル25に、送信先アドレスAをアドレス=aに変更するエントリが存在するため、当該フレームの送信先アドレスを「a」に変更する。
〔F〕本実施形態の効果ないし利点
以上のように、本実施形態によれば、ルータ3間で用いられるルーティングプロトコルであるBGP4のメッセージに、ネットワーク上に散在するサーバ1,2で提供しているサービスの内容に関する情報(サービス情報)を追加することで、ネットワーク上の全サービスに対する情報をネットワーク全体で共有することが可能となっているため、ネットワーク上で提供されている各種サービスの種別及び場所をルータ3が自動認識することができ、端末5,6がその情報を意識することなく、最適な宛先へのルーティングが可能となる。したがって、特定のサーバ(サービス)への負荷を効率良く分散させて負荷集中を抑制することが可能となる。
さらに、本実施形態のASRPに或るサービス内容更新処理対象の情報が処理対象であった場合、及び、ルータ3に設定された一定期間の間サービス内容更新の通知を受信しなかった場合、ルータ3では、登録サービステーブル21から該当サーバのエントリ(サービス情報)を削除するので、一定期間サービス内容の更新を行なっていなかった場合は、
該当サーバがサービスを稼動していても、中継先のリストから外れることとなる。
しては、最適宛先決定部13での宛先変換対象とならないようにしているため、ミラーサーバ2がマスターサーバ1に対してアクセスを行なう際は、最適宛先経路の選択は行なわずに、必ずマスターサーバ1宛へ通信が行なわれることとなる。したがって、特定サービス内容を反映しているサーバ群(ミラーサーバ2)は、提供しているサービス内容の更新を確実かつ正確に行なえることになる。
Claims (19)
- 複数のサーバと、該サーバに対するサービスアクセス要求を当該サービスアクセス要求に付与されている宛先情報に従ってルーティングする複数のルーティングノードとをそなえたネットワークにおいて、
該サーバで提供するサービス内容に関する情報(以下、サービス情報という)を、該ルーティングノード間の経路制御に用いられるルーティングプロトコルに従って前記各ルーティングノード間で高官されるルーティング情報に含めて送受することにより、各ルーティングノードにおいて登録・更新し、
該ルーティングノードが、それぞれ、自己の保有する該サービス情報に基づいて該サービスアクセス要求の宛先情報を選択的に変更して最適な宛先へルーティングし、さらに、
同一のサービス内容を提供する該サーバとしてマスターサーバとミラーサーバとが存在する場合において、
該ミラーサーバが、自己の提供するサービス内容の更新を行なうためのアクセス要求を該ミラーサーバと接続されているルーティングノードへ送信し、
該ルーティングノードは、該アクセス要求の宛先情報を該マスターサーバへの直接アクセスを可能とする直接アクセス用宛先情報に変換して該アクセス要求データのルーティングを行なうことを特徴とする、ネットワークにおける特定サービスの最適ルーティング方法。 - 該サーバで提供するサービス種別を示すサービス識別子を含む該サービス情報を、該ルーティングプロトコルを用いて各ルーティングノードにおいて登録・更新し、
該ルーティングノードが、それぞれ、該サービス識別子に基づいて該サービス種別単位で該サービスアクセス要求のルーティングを行なうことを特徴とする、請求項1に記載のネットワークにおける特定サービスの最適ルーティング方法。 - 該サービス識別子として、URL(Uniform Resource Locater)を用いることを特徴とする、請求項2に記載のネットワークにおける特定サービスの最適ルーティング方法。
- 該サーバが、自己のサービス稼動状況をサービス稼動状況通知メッセージにより自己が接続されているルーティングノードに通知し、
当該ルーティングノードが、該サービス稼動状況通知メッセージにより通知されたサービス稼動状況に応じて自己が保有する該サービス情報を更新するとともに、該サービス情報の更新を該ルーティングプロトコルにより該ネットワーク内の各ルーティングノードに伝達して反映させることを特徴とする、請求項1に記載のネットワークにおける特定サービスの最適ルーティング方法。 - 該サーバが、自己の提供する該サービス内容が更新される毎にサービス更新メッセージを当該サーバが接続されているルーティングノードに送信し、
該ルーティングノードが、該サーバから該サービス更新メッセージを一定期間受信しないときは該サービス内容についてのサービス情報の登録を削除するとともに、当該サービス情報の削除を該ルーティングプロトコルにより該ネットワーク内の各ルーティングノードに伝達して反映させることを特徴とする、請求項1に記載のネットワークにおける特定サービスの最適ルーティング方法。 - 該ルーティングノードが、該サービス更新メッセージを一定期間受信しない場合でも非更新対象のサービス内容についてのサービス情報の登録は維持することを特徴とする、請求項5に記載のネットワークにおける特定サービスの最適ルーティング方法。
- 同一のサービス内容を提供する該サーバとしてマスターサーバとミラーサーバとが存在する場合において、
該マスターサーバが、定期的に該サービス稼動状況通知メッセージを自己が接続されているルーティングノードへ通知し、
該ルーティングノードが、該サービス稼動状況通知メッセージにより該マスターサーバが一定期間稼動停止していると判断すると、該ミラーサーバについての該サービス情報の登録を削除するとともに、当該サービス情報の削除を該ルーティングプロトコルにより該ネットワーク内の各ルーティングノードに伝達して反映させることを特徴とする、請求項4に記載のネットワークにおける特定サービスの最適ルーティング方法。 - 該ルーティングノードが、それぞれ、他のルーティングノードから該ルーティングプロトコルにより定期的に受信されるべき生死確認情報の受信を監視することにより該他のルーティングノードの稼動状況を監視し、該他のルーティングノードの稼動停止が確認されると、自己が保有するサービス情報のうち当該稼動停止した他のルーティングノードについてのサービス情報を削除するとともに、当該サービス情報の削除を該ルーティングプロトコルにより該ネットワーク内の各ルーティングノードに伝達して反映させることを特徴とする、請求項1に記載のネットワークにおける特定サービスの最適ルーティング方法。
- 複数のサーバと、該サーバに対するサービスアクセス要求を当該サービスアクセス要求に付与されている宛先情報に従ってルーティングする複数のルーティングノードとをそなえたネットワークに用いられる該サーバであって、
自己が提供するサービス内容に関する情報(以下、サービス情報という)を自己と接続されているルーティングノードに通知するサービス通知手段と、
自己のサービス稼動状況を該ルーティングノードに通知するサービス稼動状況通知手段とをそなえるとともに、
自己以外に自己と同一のサービス内容を提供するミラーサーバが存在する場合において、該ミラーサーバが、該ミラーサーバの提供するサービス内容の更新を行なう際に自己への直接アクセスを可能とする直接アクセス用宛先情報を自己に接続されているルーティングノードへ通知する直接アクセス用宛先情報通知手段をそなえたことを特徴とする、ネットワークに用いられるサーバ。 - 該サービス通知手段が、
該サービス内容に更新があると、更新後の該サービス内容に関する情報を該ルーティングノードへ通知するサービス更新通知手段をそなえて構成されたことを特徴とする、請求項9に記載のネットワークに用いられるサーバ。 - 複数のサーバと、該サーバに対するサービスアクセス要求を当該サービスアクセス要求に付与されている宛先情報に従ってルーティングする複数のルーティングノードとをそなえたネットワークに用いられる該ルーティングノードであって、
自己と接続されているサーバ又は他のルーティングノードから該サーバで提供するサービス内容に関する情報(以下、サービス情報という)を受信して、該サービス情報の登録及び更新を管理するサービス情報管理手段と、
該サービス情報管理手段での該サービス情報の登録・更新に伴って、該サービス情報を、該ルーティングノード間の経路制御に用いられるルーティングプロトコルに従って前記各ルーティングノード間で交換されるルーティング情報に含めてさらに他のルーティングノードへ伝達するサービス情報伝達手段と、
該サービス情報管理手段の該サービス情報に基づいて該サービスアクセス要求の宛先情報を選択的に変更して最適な宛先へルーティングするルーティング制御手段とをそなえ、さらに、
同一のサービス内容を提供する該サーバとしてマスターサーバとミラーサーバとが存在する場合において、
該サービス情報管理手段が、
該マスターサーバへ該ミラーサーバが自己の提供するサービス内容の更新を行なう際に該マスターサーバへの直接アクセスを可能とする直接アクセス用宛先情報を要求する手段と、
該要求に対して該マスターサーバから受信される該直接アクセス用宛先情報を該サービス情報に含めて他のルーティングノードに伝達する手段とをそなえたことを特徴とする、ネットワークに用いられるルーティングノード。 - 該サービス情報管理手段が、該サーバの提供するサービス種別を示すサービス識別子を含む該サービス情報を保持・管理するように構成されるとともに、
該ルーティング制御手段が、該サービス識別子に基づいて該サービス種別単位で該サービスアクセス要求のルーティングを行なうように構成されたことを特徴とする、請求項11に記載のネットワークに用いられるルーティングノード。 - 該サービス情報管理手段が、該サービス識別子としてURL(Uniform Resource Locater)を保持・管理することを特徴とする、請求項12に記載のネットワークに用いられるルーティングノード。
- 該サービス情報管理手段が、
該サーバから通知される当該サーバのサービス稼動状況に応じて該サービス情報を更新する手段をそなえたことを特徴とする、請求項11に記載のネットワークに用いられるルーティングノード。 - 該サービス情報管理手段が、
該サーバから当該サーバの提供する該サービス内容が更新される毎に通知されるサービス更新メッセージを一定期間受信しないときは当該サービス内容についてのサービス情報の登録を削除する手段をそなえたことを特徴とする、請求項11に記載のネットワークに用いられるルーティングノード。 - 該サービス情報管理手段が、
該サービス更新メッセージを一定期間受信しない場合でも非更新対象のサービス内容についてのサービス情報の登録は維持する手段をそなえたことを特徴とする、請求項15に記載のネットワークに用いられるルーティングノード。 - 同一のサービス内容を提供する該サーバとしてマスターサーバとミラーサーバとが存在する場合において、
該サービス情報管理手段が、
該マスターサーバが定期的に発行するサービス稼動状況通知メッセージにより該マスターサーバが一定期間稼動停止しているか否かを判断する手段と、
該マスターサーバが稼動停止していると判断すると、該サービス情報管理手段における該ミラーサーバについての該サービス情報の登録を削除する手段とをそなえたことを特徴とする、請求項11に記載のネットワークに用いられるルーティングノード。 - 該サービス情報管理手段が、
他のルーティングノードから該ルーティングプロトコルにより定期的に受信されるべき生死確認情報の受信を監視することにより該他のルーティングノードの稼動状況を監視する手段と、
該監視により該他のルーティングノードの稼動停止が確認されると、該サービス情報管理手段において自己が保有するサービス情報のうち当該稼動停止した他のルーティングノードについてのサービス情報を削除する手段とをそなえたことを特徴とする、請求項11に記載のネットワークに用いられるルーティングノード。 - 該ルーティング制御手段が、
該ミラーサーバから受信されるアクセス要求の宛先情報を該直接アクセス用宛先情報に変換する宛先変換手段をそなえたことを特徴とする、請求項12に記載のネットワークに用いられるルーティングノード。
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