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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、所定の始動条件の成立に基づいて各々が識別可能な複数種類の識別情報の可変表示を行って表示結果を導出表示する表示装置と、前記始動条件の成立に基づいて前記表示結果をその導出表示以前に決定する事前決定手段と、を備え、該事前決定手段が表示結果を予め定められた特定表示結果とすることを決定したときに前記表示装置に前記特定表示結果を表示した後に遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御するパチンコ機等の遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
遊技機として、遊技球などの遊技媒体を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技媒体が入賞すると、所定個の賞球が遊技者に払い出されるものがある。さらに、識別情報を可変表示可能な可変表示手段が設けられ、当該識別情報の可変表示の表示結果が特定の表示結果となった場合に遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御可能となるように構成されたものがある。
【0003】
特定遊技状態とは、所定の遊技価値が付与された遊技者にとって有利な状態を意味する。具体的には、特定遊技状態は、例えば可変入賞球装置の状態が打球が入賞しやすい遊技者にとって有利な状態(大当り遊技状態)、遊技者にとって有利な状態となるための権利が発生した状態、景品遊技媒体払出の条件が成立しやすくなる状態などの、所定の遊技価値が付与された状態である。
【0004】
パチンコ遊技機では、特別図柄(識別情報)を表示する可変表示手段の表示結果があらかじめ定められた特定の表示態様の組合せとなることを、通常、「大当り」という。大当りが発生すると、例えば、大入賞口が所定回数開放して打球が入賞しやすい大当り遊技状態に移行する。そして、各開放期間において、所定個(例えば10個)の大入賞口への入賞があると大入賞口は閉成する。そして、大入賞口の開放回数は、所定回数(例えば15ラウンド)に固定されている。なお、各開放について開放時間(例えば29.5秒)が決められ、入賞数が所定個に達しなくても開放時間が経過すると大入賞口は閉成する。また、大入賞口が閉成した時点で所定の条件(例えば、大入賞口内に設けられているVゾーンへの入賞)が成立していない場合には、大当り遊技状態は終了する。
【0005】
また、可変表示手段において最終停止図柄(例えば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、特定の表示結果と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出をリーチ演出という。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。リーチ状態において、変動パターンを通常状態における変動パターンとは異なるパターンにすることによって、遊技の興趣が高められている。そして、可変表示手段に可変表示される図柄の表示結果がリーチ状態となる条件を満たさない場合には「はずれ」となり、可変表示状態は終了する。遊技者は、大当りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
【0006】
上述した遊技機は、第1種に分類される遊技機であるが、従来、第1種パチンコ遊技機の遊技盤面の他、第2種や第3種に分類される各遊技機の遊技盤面をもあらかじめ準備しておき、その遊技盤面を切り換えることで各分類の遊技を行うことができる遊技機が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
また、分類の異なる遊技機の遊技盤面でなく、例えば第2種に分類される遊技機において、いわゆる可変入賞球装置の内部構造を切り換えて異なる構造となるように構成されているパチンコ遊技機も提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0008】
【特許文献1】
特開平6−134093号公報 (第2−4頁、第1図)
【特許文献2】
特開平6−238047号公報 (第6−7頁、第5〜7図)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献1に記載の遊技機では、遊技店の店員が遊技盤面を交換する必要があるため、一連の遊技において複数種類の遊技盤面による遊技を行うことができるわけではない。従って、遊技の興趣の向上を図ることは困難であるばかりでなく、遊技の興趣を低下させてしまうおそれすらあるという課題があった。
【0010】
また、特許文献2に記載の遊技機は、第2種パチンコ遊技機における可変入賞球装置の内部構造を切り換える構成とされているが、外見上あまり差異のない複数種類の内部構造の各可変入賞球装置によって各遊技盤面が構成されているので、遊技の興趣が向上されることはあまり期待できないという課題があった。
【0011】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、遊技盤面の態様を一連の遊技において適宜切り換えることができ、多様な遊技演出を行うことができるようにすることで、遊技の興趣を向上させることができる遊技機を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、請求項1に係る発明においては、各々を識別可能な複数種類の識別情報(例えば、特別図柄、飾り図柄)が外面側より視認可能に配された可変表示部材(例えば、回転ドラム115A,115B,115C,116)が回転駆動されることによって識別情報の可変表示を行い、前記識別情報の表示結果が特定表示結果となったときに遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)とする遊技機であって、各々が異なる前記可変表示部材を用いて可変表示を行う複数の表示手段(例えば、ドラム表示装置9B,ドラム表示装置9C)と、前記複数の表示手段のうち少なくとも一つの表示手段による前記識別情報の可変表示を遊技者に視認可能とする表示面を複数(例えば、回転ドラムによる表示器を含む第2表示面9b、第3表示面9c)有する表示ユニット(例えば、可変表示装置9)と、該表示ユニットを回動させ、前記複数の表示面のうち遊技者の可視領域に臨む表示面(例えば、表示枠9w内に表れる表示面)を何れか一つの表示面から他の表示面に切り換える表示面切換手段(例えば、演出制御用CPU101におけるステップS706を実行する部分)と、識別情報の可変表示内容を事前に決定する事前決定手段(例えば、演出制御用CPU101におけるステップS801を実行する部分)と、前記複数の表示手段の制御を行い、前記事前決定手段による事前決定に従い所定の表示面での前記識別情報の可変表示を実行させる可変表示制御手段(例えば、演出制御用CPU101におけるステップS704,S706,S708を実行する部分)と、を備え、前記表示面切換手段は、遊技における所定条件が成立したときに、前記表示ユニットを回動させて遊技者の可視領域に臨む表示面を、所定の表示結果(例えば、特定表示結果)が導出表示された表示面(例えば、第1表示面9aまたは第2表示面9b)と、前記所定の表示結果以外の表示結果(例えば、非特定表示結果)が導出表示された表示面(例えば、第2表示面9bまたは第1表示面9a)と、に交互に切り換える処理(例えば、図50(C)〜図50(G)、図51(C)〜図51(I)に示す処理)を実行し、前記複数の表示手段のうち一方の表示手段(例えば、ドラム表示装置9C)は取付板(例えば、取付基板96,97)の一方の面に取り付けられ、他方の表示手段(例えば、ドラム表示装置9B)は該取付板の他方の面に取り付けられ、前記一方の表示手段における可変表示部材の内面側に、前記一方の表示手段における可変表示部材の内面側から光を照射する演出用の発光体(例えば、バックライト)が設けられ、前記取付板に、前記演出用の発光体からの光を透過させて前記他方の表示手段に光を照射するための透過穴(例えば、バックライト透過穴94)が設けられ、前記演出用の発光体を、前記他方の表示手段による識別情報の可変表示に伴う演出用の発光体としても用いることが可能であり、前記表示面切換手段により遊技者の可視領域に臨む表示面が前記一方の表示手段を含む表示面(例えば、第3表示面9c)に切り換えられたとき及び前記他方の表示手段を含む表示面(例えば、第2表示面9b)に切り換えられたときに、切り換え後の表示面において遊技者に視認される前記表示手段による識別情報の可変表示に伴う演出として前記発光体を駆動させる共通発光体制御手段(例えば、バックライトに駆動信号を出力するライト駆動回路)を備えたことを特徴とする。このように構成することにより、可変表示部材が異なる表示手段を有する表示面を一連の遊技演出において切り換えることができ、多様な遊技演出を行うことができるようになる。また、所定の表示結果となるか否かを表示面の切り換えによって演出することで遊技者の期待感を向上させ、遊技の興趣を向上させることができる。さらに、発光体を異なる表示面で共通に使用することができ、部品点数を削減することができる。
【0013】
また、請求項2に係る発明においては、各々を識別可能な複数種類の識別情報(例えば、特別図柄、飾り図柄)の可変表示を行い、前記識別情報の表示結果が特定表示結果となったときに遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)とする遊技機であって、各々が異なる駆動方式を用いて可変表示を行う複数種類の表示手段(例えば、LCD9A、ドラム表示装置9B、ドラム表示装置9C)と、前記複数種類の表示手段のうち少なくとも一つの表示手段による前記識別情報の可変表示を遊技者に視認可能とする表示面を複数(例えば、画像を画面表示するLCDを含む第1表示面9aと、回転ドラムによる表示器を含む第2表示面9bまたは第3表示面9c)有する表示ユニット(例えば、可変表示装置9)と、該表示ユニットを回動させ、遊技者の可視領域に臨む表示面(例えば、表示枠9w内に表れる表示面)を何れか一つの表示面から他の表示面に切り換える表示面切換手段(例えば、演出制御用CPU101におけるステップS706を実行する部分)と、識別情報の可変表示内容を事前に決定する事前決定手段(例えば、演出制御用CPU101におけるステップS801を実行する部分)と、前記複数種類の表示手段の制御を行い、前記事前決定手段による事前決定に従い所定の表示面での前記識別情報の可変表示を実行させる可変表示制御手段(例えば、演出制御用CPU101におけるステップS704,S706,S708を実行する部分)と、を備え、前記表示面切換手段は、遊技における所定条件が成立したときに、前記表示ユニットを回動させて遊技者の可視領域に臨む表示面を、所定の表示結果(例えば、特定表示結果)が導出表示された表示面(例えば、第1表示面9aまたは第2表示面9b)と、前記所定の表示結果以外の表示結果(例えば、非特定表示結果)が導出表示された表示面(例えば、第2表示面9bまたは第1表示面9a)と、に交互に切り換える処理(例えば、図50(C)〜図50(G)、図51(C)〜図51(I)に示す処理)を実行し、前記複数種類の表示手段は、複数種類の識別情報が外面側より視認可能に配された可変表示部材が回転駆動されることによって識別情報の可変表示を行う複数の表示手段(例えば、ドラム表示装置9B,9C)を含み、前記複数の表示手段のうち一方の表示手段(例えば、ドラム表示装置9C)は取付板(例えば、取付基板96,97)の一方の面に取り付けられ、他方の表示手段(例えば、ドラム表示装置9B)は該取付板の他方の面に取り付けられ、前記一方の表示手段における可変表示部材の内面側に、前記一方の表示手段における可変表示部材の内面側から光を照射する演出用の発光体(例えば、バックライト)が設けられ、前記取付板に、前記演出用の発光体からの光を透過させて前記他方の表示手段に光を照射するための透過穴(例えば、バックライト透過穴94)が設けられ、前記演出用の発光体を、前記他方の表示手段による識別情報の可変表示に伴う演出用の発光体としても用いることが可能であり、前記表示面切換手段により遊技者の可視領域に臨む表示面が前記一方の表示手段を含む表示面(例えば、第3表示面9c)に切り換えられたとき及び前記他方の表示手段を含む表示面(例えば、第2表示面9b)に切り換えられたときに、切り換え後の表示面において遊技者に視認される前記表示手段による識別情報の可変表示に伴う演出として前記発光体を駆動させる共通発光体制御手段(例えば、バックライトに駆動信号を出力するライト駆動回路)を備えたことを特徴とする。このように構成することにより、駆動方式の異なる表示手段を有する表示面を一連の遊技演出において切り換えることができ、多様な遊技演出を行うことができるようになる。また、所定の表示結果となるか否かを表示面の切り換えによって演出することで遊技者の期待感を向上させ、遊技の興趣を向上させることができる。さらに、発光体を異なる表示面で共通に使用することができ、部品点数を削減することができる。
【0014】
また、請求項3に係る発明においては、前記所定条件は、遊技者の可視領域に臨む表示面での識別情報の表示状態がリーチ表示状態(例えば、図43(B)の状態)となる旨が前記事前決定手段により事前決定されたこと(例えば、図43に示す演出が実行されることが決定されたこと。なお、表示面が切り換えられるのは、例えば図43(B)の状態となったときである。)を含むことを特徴とする。このように構成することにより、リーチ表示態様となったときに表示面を切り換えることができ、多様な遊技演出を行うことができるとともに、リーチ表示態様での可変表示の表示結果について多様な遊技演出を行うことができる。
【0015】
また、請求項4に係る発明においては、遊技者の可視領域に臨む表示面での識別情報の表示状態がリーチ表示状態となったことにもとづいて実行される所定のリーチ演出(例えば、図44に示す演出)において、段階的に前記演出内容が切り換えられる演出(例えば、図44に示す演出において第1表示面9a→第2表示面9b→第3表示面9cと表示面が切り換わる演出)が行われ、前記所定条件は、前記リーチ演出において演出内容を切り換えるタイミング(例えば、図44(B)が表示されたタイミングと、図44(D)が表示されたタイミング)となったことを含むことを特徴とする。このように構成することにより、表示面の切り換えによって演出内容を切り換えることができ、多様な遊技演出を行うことができる。
【0016】
また、請求項5に係る発明においては、識別情報の表示結果が表示面における所定の表示ライン(例えば、LCD9Aの左中右図柄のライン、ドラム表示装置9Bの左中右図柄のライン)で特定表示結果となったときに特定遊技状態とされ、前記表示ユニットが有する複数の表示面には、当該表示面に表される前記表示ラインのライン数が互いに異なる表示面(例えば、第1表示面9aと第2表示面9b)を含み、前記表示面切換手段は、表示面をライン数が異なる他の表示面に切り換える処理(例えば、図44(B)から図44(C)の状態となるように切り換える処理)を実行することを特徴とする。このように構成することにより、表示ライン数の異なる表示面に切り換えることで多様な遊技演出を行うことができる。
【0018】
また、請求項6に係る発明においては、前記表示面切換手段は、前記所定条件の成立に基づいて前記基準表示面から前記基準表示面と異なる表示面を遊技者の可視領域に臨ませ、前記可変表示制御手段により識別情報の可変表示を行い表示結果を表示したあと(例えば、ステップS853にてNと判定されたあと、あるいは大当り表示処理が終了したあと)、前記基準表示面が遊技者の可視領域に臨む位置に表示面を切り換える処理(例えば、ステップS853にてNと判定されたあとの処理、あるいは大当り表示処理が終了したあとの処理。具体的には、例えばステップS706にて実行される。)を実行し、前記可変表示制御手段により前記基準表示面を用いて次の可変表示を開始させる基準表示面回帰処理(例えば、ステップS706にて表示面を第1表示面9aに切り換える処理)を繰り返し実行することを特徴とする。このように構成することにより、常に一定の表示面から可変表示を開始することができ、表示面の切り換え状態を遊技者に容易に把握させることができる。
【0019】
また、請求項7に係る発明においては、前記表示面切換手段は、前記表示ユニットを一方向に回動させることによって前記複数の表示面のうち遊技者の可視領域に臨む表示面を何れか一つの表示面から他の表示面に切り換える通常回動処理(例えば、図44(B)から図44(C)の状態となるように切り換える処理)と、前記表示ユニットを一方向に回動させることによって前記複数の表示面のうち遊技者の可視領域に臨む表示面を何れか一つの表示面から他の表示面に切り換える処理が完了する前に、前記表示装置を逆方向に回動させることによって遊技者の可視領域に臨む表示面を元の表示面に戻す逆回動処理(例えば、図46(B)から、図46(C)を経由して、図46(D)の状態となるように切り換える処理)と、を実行する機能を有し、前記事前決定手段による事前決定に従い前記通常回動処理と前記逆回動処理のうちいずれかを選択(例えば、飾り図柄表示パターンを選択することによって選択される)して実行することを特徴とする。このように構成することにより、表示ユニットの回動方向を踏まえた多様な遊技演出を行うことができるようになり、遊技の興趣を向上させることができる。
【0020】
また、請求項8に係る発明においては、前記複数種類の表示手段は、複数種類の識別情報が外面側より視認可能に配された可変表示部材(例えば、回転ドラム115A,115B,115C,116)が回転駆動されることによって識別情報の可変表示を行う表示手段(例えば、ドラム表示装置9B,9C)を含み、前記可変表示部材の回転駆動制御を行う駆動制御手段(例えば、演出制御用CPU101)を備え、同一の前記駆動制御手段にて、複数の表示面で使用される各表示手段の回転駆動制御を行う(例えば、ドラム表示装置9Bは第1表示面9aで用いられるときも第2表示面9bで用いられるときも演出制御用CPU101による同一の制御によって回転駆動制御され、ドラム表示装置9Cは第2表示面9bで用いられるときも第3表示面9cで用いられるときも演出制御用CPU101による同一の制御によって回転駆動制御される)ことを特徴とする。このように構成することにより、駆動制御手段を異なる表示面に配されている各表示手段で共通に使用することができ、部品点数を削減することができる。
【0021】
また、請求項9に係る発明においては、前記事前決定手段は、前記複数の表示面のうち何れか1つの表示面と他の1つの表示面とに決定用データが割り振られている決定用データテーブル(例えば、図36に示す停止時表示面決定用テーブル)を用いて、前記何れか1つの表示面と前記他の1つの表示面との何れの表示面にて識別情報の可変表示を行うかを決定(例えば、ステップS811)し、前記表示面切換手段は、前記何れか1つの表示面(例えば、第1表示面9a)で識別情報の可変表示が実行されたときと比較して、前記他の1つの表示面で識別情報の可変表示が実行されたときの方が高確率で特定表示結果となる(例えば、図36に示す停止時表示面決定テーブルに基づいて飾り図柄停止時の表示面が決定される場合、大当り時には第1表示面9aは選択されず、第2表示面9bまたは第3表示面9cが選択されるので、第1表示面9aで可変表示がなされているときは大当りへの期待が持てず、第2表示面9bまたは第3表示面9cで可変表示がなされているときは大当りへの期待が持てることになる。)ように、表示面を切り換える処理を実行することを特徴とする。このように構成することにより、表示面によって特定表示結果となる確率が異なるので、表示面によって遊技者の期待感を変化させ、遊技の興趣を向上させることができる。
【0022】
また、請求項10に係る発明においては、前記特定表示結果は、前記特定遊技状態に制御し、該特定遊技状態終了後に該特定遊技状態とは異なる遊技状態であって遊技者にとって有利な特別遊技状態(例えば、確変状態)に制御する特別表示結果と、該特別表示結果とは異なる非特別表示結果と、を含み、前記表示面切換手段は、遊技における所定条件の成立したときに前記表示ユニットを回動させ、遊技者の可視領域に臨む表示面を所定の表示結果として前記特別表示結果が導出表示された表示面(例えば、第2表示面9b)と、前記非特別表示結果が導出表示された表示面(例えば、第1表示面9a)と、に交互に切り換える処理(例えば、図52(C)〜図52(I)に示す処理)を実行することを特徴とする。このように構成することにより、可変表示部材が異なる表示手段を有する表示面を一連の遊技演出において切り換えることができ、多様な遊技演出を行うことができるようになる。また、特別表示結果となるか否かを表示面の切り換えによって演出することで遊技者の期待感を向上させ、遊技の興趣を向上させることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。
【0024】
まず、遊技機の一例である第1種パチンコ遊技機の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機を正面からみた正面図、図2〜図4は遊技盤の前面を示す正面図である。
【0025】
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤を除く。)と、を含む構造体である。
【0026】
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4と打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には遊技領域7が形成されている。
【0027】
遊技領域7の中央付近には、所定の始動条件の成立(例えば、後述する始動入賞口14への始動入賞)に基づいて各々が識別可能な複数種類の識別情報としての飾り図柄の可変表示を行って表示結果を導出表示する可変表示装置9が設けられている。詳細は後述するが、この例では、可変表示装置9は、飾り図柄を可変表示する複数の表示装置を有し、各表示装置によって形成される複数種類の表示面を切り換える機能を有している。なお、表示面とは、飾り図柄の可変表示演出を遊技者に視認させるために表示枠9w内に形成された面である。可変表示装置9の上方には、それぞれが識別情報としての特別図柄を可変表示するための特別図柄可変表示器11が設けられている。
【0028】
可変表示装置9の下方には、開閉動作を行う可変入賞球装置15を兼用する始動入賞口14が設けられている。始動入賞口14に入った入賞球は、遊技盤6の背面に導かれ、始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。
【0029】
可変表示装置6の下方には、特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド等を駆動することで開状態とされる大入賞口20が設けられている。大入賞口20は、大入賞口扉24を開閉することによって開状態あるいは閉状態とされる。
【0030】
大入賞口20から遊技盤6の背面に導かれた入賞球のうち一方(V入賞領域)に入った入賞球はV入賞スイッチ22で検出され、もう一方(10カウント入賞領域)に入った入賞球はカウントスイッチ23で検出される。遊技盤6の背面には、大入賞口20内の経路を切り換えるためのソレノイド21Aも設けられている。
【0031】
ゲート32に遊技球が入賞しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄始動記憶が上限に達していなければ、所定の乱数値が抽出される。そして、普通図柄表示器10において表示状態が変化する可変表示を開始できる状態であれば、普通図柄表示器10の可変表示が開始される。普通図柄表示器10において表示状態が変化する可変表示を開始できる状態でなければ、普通図柄始動記憶の値が1増やされる。可変表示装置9の下部には、普通図柄始動記憶数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄始動記憶表示器41が設けられている。ゲート32への入賞がある毎に、普通図柄始動記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。なお、特別図柄、飾り図柄、および普通図柄を一つの表示装置で可変表示するように構成することもできる。
【0032】
この実施の形態では、左右のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって普通図柄の可変表示が行われ、可変表示は所定時間(例えば29秒)継続する。そして、可変表示の終了時に左側のランプが点灯すれば当りとなる。当りとするか否かは、ゲート32に遊技球が入賞したときに抽出された乱数の値が所定の当り判定値と一致したか否かによって決定される。普通図柄表示器10における可変表示の表示結果が当りである場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になって遊技球が入賞しやすい状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態に変化する。
【0033】
さらに、確変状態では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数とのうちの一方または双方が高められ、遊技者にとってさらに有利になる。また、確変状態等の所定の状態では、普通図柄表示器10における可変表示期間(変動時間)が短縮されることによって、遊技者にとってさらに有利になるようにしてもよい。
【0034】
遊技盤6には、複数の入賞口29,30,33,39が設けられ、遊技球の入賞口29,30,33,39への入賞は、それぞれ入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aによって検出される。遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾ランプ25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球を吸収するアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、効果音を発する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cが設けられている。さらに、遊技領域7における各構造物(大入賞口20等)の周囲には装飾LEDが設置されている。天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cおよび装飾用LEDは、遊技機に設けられている装飾発光体の一例である。
【0035】
そして、この例では、左枠ランプ28bの近傍に、賞球残数があるときに点灯する賞球ランプ51が設けられ、右枠ランプ28cの近傍に、補給球が切れたときに点灯する球切れランプ52が設けられている。さらに、図1には示されていないが、パチンコ遊技機1に隣接して、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするカードユニット50が設置される。
【0036】
打球発射装置から発射された遊技球は、打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。打球が始動入賞口14に入り始動口スイッチ14aで検出されると、図柄の可変表示を開始できる状態であれば、特別図柄可変表示器11において特別図柄が可変表示(変動)を始めるとともに、可変表示装置9において飾り図柄が可変表示(変動)を始める。図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、始動入賞記憶数を1増やす。
【0037】
特別図柄可変表示器11における特別図柄の可変表示と、可変表示装置9における飾り図柄の可変表示とは、ともに一定時間が経過したときに停止する。後述する事前決定手段が特別図柄表示器11の表示結果を予め定められた特定表示結果(大当り図柄)とすることを決定したときに特別図柄表示器11に大当り図柄を表示した後に遊技者にとって有利な特定遊技状態(大当り遊技状態)に移行する。すなわち、大入賞口20が、一定時間経過するまで、または、所定個数(例えば10個)の打球が入賞するまで開放する。そして、大入賞口20の開放中に打球がV入賞領域に入賞しV入賞スイッチ22で検出されると、継続権が発生し大入賞口20の開放が再度行われる。継続権の発生は、所定回数(例えば15ラウンド)許容される。なお、この例では、停止時の特別図柄が大当り図柄である場合には、停止時の飾り図柄が大当りを示唆する図柄(例えば、左中右の図柄が同一図柄)となるように構成されている。なお、以下の説明において、飾り図柄の停止図柄について、大当りを示唆する図柄を「大当り図柄」ということがある。
【0038】
停止時の特別図柄可変表示器11における特別図柄が確率変動を伴う大当り図柄(確変図柄)である場合には、次に大当りとなる確率が高くなる。すなわち、確変状態という遊技者にとってさらに有利な状態となる。なお、この例では、停止時の特別図柄が確変図柄である場合には、停止時の飾り図柄が確変を示唆する図柄(例えば、左中右の図柄が特定の同一図柄)となるように構成されている。なお、以下の説明において、飾り図柄の停止図柄について、確変大当りを示唆する図柄を「確変図柄」ということがある。
【0039】
可変表示装置9の上方には、始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち始動入賞記憶数を表示する特別図柄始動記憶表示器18が設けられている。特別図柄始動記憶表示器18には、4つのLEDによる始動記憶表示部が設けられている。有効始動入賞がある毎に、始動記憶表示部の点灯数を1増やす。そして、特別図柄の可変表示が開始される毎に、始動記憶表示部の点灯数を1減らす。
【0040】
可変表示装置9は、この例では3つの表示面を有する。図2には、表示枠9w内に形成され得る3つの表示面のうちの第1表示面9aが遊技者に正対している状態が示されている。第1表示面9aでは、例えば「左」、「中」、「右」の3つの可変表示部(図柄表示エリア)を有する液晶表示装置(LCD:Liquid Crystal Display)9Aと、例えば「左」、「中」、「右」の3つの可変表示部を構成する可変表示部材としての回転ドラム115A,115B,115Cを有するドラム表示装置9Bとによる図柄の可変表示が行われる。
【0041】
また、図3には、表示枠9w内に形成され得る3つの表示面のうちの第2表示面9bが遊技者に正対している状態が示されている。第2表示面9bでは、ドラム表示装置9Bと、例えば1つの可変表示部を構成する可変表示部材としてのドラム116を有するドラム表示装置9Cとによる図柄の可変表示が行われる。第2表示面9bでは、ドラム表示装置9Cによって、円盤状の形状を成すドラム116が垂直方向を中心軸に回転することによる図柄の可変表示が行われる。すなわち、各図柄が横方向に移動していく可変表示がなされる。
【0042】
さらに、図4には、表示枠9w内に形成され得る3つの表示面のうちの第3表示面9cが遊技者に正対している状態が示されている。第3表示面9cでは、ドラム表示装置9Cによる図柄の可変表示が行われる。第3表示面9cでは、ドラム表示装置9Cによって、円盤状の形状を成すドラム116が遊技機の前後方向を中心軸に回転することによる図柄の可変表示が行われる。本例では、第3表示面9cでは、表示される各図柄の全てが視認される状態で可変表示が行われ、ドラム116の回転が停止したときに所定位置(例えば真上)で停止している図柄が停止図柄とされる。
【0043】
図5〜図7は、可変表示装置9の外観構成の例を示す外観斜視図である。図5は、表示枠9w内に第1表示面9aが表れている状態の可変表示装置9の外観構成の例を示す外観斜視図である。図6は、表示枠9w内に第2表示面9bが表れている状態の可変表示装置9の外観構成の例を示す外観斜視図である。図7は、表示枠9w内に第3表示面9cが表れている状態の可変表示装置9の外観構成の例を示す外観斜視図である。
【0044】
図5に示す状態のときは第1表示面9aが遊技者に正対していることになり、図6に示す状態のときは第2表示面9bが遊技者に正対していることになり、図7に示す状態のときは第3表示面9cが遊技者に正対していることになる。
【0045】
第1表示面9aに表れるLCD9Aと、第1表示面9aおよび第2表示面9bに表れるドラム表示装置9Bは、それぞれ取付基板97の一方の面に取り付けられている。また、第2表示面9bおよび第3表示面9cに表れるドラム表示装置9Cは、取付基板96の一方の面に取り付けられている。取付基板97と取付基板96とは、互いの他方の面が接触した状態で固定される。
【0046】
可変表示装置9には、回動時の位置確認を行うためのセンサ用突起91,92,93が備えられている。センサ用突起91は取付基板97に設けられ、センサ用突起92はドラム表示装置9Cの外枠98に設けられ、センサ用突起93は取付基板96に設けられている。各センサ用突起91,92,93は、回転軸95を中心とした円の円周上近傍に位置するように配されている。また、各センサ用突起91,92,93は、第1表示面9aが表れている状態(図5の状態)でのセンサ用突起91の位置と、第2表示面9bが表れている状態(図6の状態)でのセンサ用突起92の位置と、第3表示面9cが表れている状態(図7の状態)でのセンサ用突起93(図7には表れていない)の位置とが一致するように配されている。
【0047】
この例では、遊技機に、所定位置にセンサ用突起91,92,93のいずれかが位置しているか否かを感知するための突起センサ(基準表示面検出手段)118a,118b(図12参照)が備えられている。突起センサ118aは、第2表示面9bが表れている状態(図6の状態)でのセンサ用突起91の位置に備えられ、突起センサ118bは、第2表示面9bが表れている状態(図6の状態)でのセンサ用突起92の位置に備えられている。各突起センサ118a,118bは、それぞれ、センサ用突起91,92,93のいずれかを感知すると、センサ用突起検出信号を演出制御基板に向けて出力する。第1表示面9aが遊技者に正対している状態(図5の状態)では、突起センサ118bのみがセンサ用突起検出信号の出力状態となる。第2表示面9bが遊技者に正対している状態(図6の状態)では、突起センサ118aおよび突起センサ118bがセンサ用突起検出信号の出力状態となる。第3表示面9cが遊技者に正対している状態(図7の状態)では、突起センサ118aのみがセンサ用突起検出信号の出力状態となる。演出制御基板では、各突起センサ118a,118bからのセンサ用突起検出信号の受信状態にもとづいて、可変表示装置9の回動位置を把握することができる。
【0048】
また、可変表示装置9には、バックライトの照射する光を透過させるためのバックライト透過穴94が各取付基板96,97を貫通した穴によって形成されている。このバックライト透過穴94によって、ドラム表示装置9Cのドラム116を背面側から照らすバックライトが照射する光が、ドラム表示装置9B側に透過される。従って、ドラム表示装置9Cのバックライトがドラム表示装置9Bのバックライトとしても機能することになる。よって、ドラム表示装置9B用のバックライトを別途備える必要がなくなり、部品点数を減らすことができる。
【0049】
この例では、可変表示装置9が回転軸95を軸に正方向(表示枠9w内において表示面が上方に移動していく方向)に回転することによって、遊技者に正対する表示面が、第1表示面9aから第2表示面9b、第2表示面9bから第3表示面9cに切り替えられる。また、可変表示装置9が回転軸95を軸に逆方向(表示枠9w内において表示面が下方に移動していく方向)に回転することによって、遊技者に正対する表示面が、第3表示面9cから第2表示面9b、第2表示面9bから第1表示面9aに切り替えられる。
【0050】
図8は、ドラム表示装置9Bにおける各ドラム115A,115B,115Cに表示される図柄の例を示す説明図である。各ドラム115A,115B,115Cに表示される図柄は、図8に示すように、それぞれ同一の「3」、「5」、「7」、「9」の4図柄である。この例では、図柄番号0〜3の順番に可変表示され、図柄番号3の図柄(「9」)が表示されると、次に、図柄番号0の図柄(「3」)が表示される。なお、この例では、LCD9Aに表示される左中右図柄は、ドラム表示装置9Bの各ドラム115A,115B,115Cに表示される図柄と同一の4図柄であるものとする。
【0051】
図9は、ドラム表示装置9Cにて表示される図柄の例を示す説明図である。図9(A)には、第2表示面9bの下段領域に表示され、横方向に図柄が変動される横回転図柄の例が示されている。横回転図柄は、ドラム表示装置9Cにおけるほぼリング形状を成すドラム116の外周側面に表示される図柄である。また、図9(B)には、第3表示面9cに表示され、いわゆるルーレットのような回転変動によって所定の確定領域を通る図柄が変動されるルーレット回転図柄の例が示されている。ルーレット回転図柄は、ドラム表示装置9Cにおけるドラム116の円形面に表示される図柄である。
【0052】
図9(A)に示すように、横回転図柄は、「Fever」の文字、「星」の図形、「全回転」の文字、「星」の図形、「チャンス」の文字、「星」の図形の6図柄である。この例では、図柄番号0〜5の順番に可変表示され、図柄番号5の図柄(「星」の図形)が表示されると、次に、図柄番号0の図柄(「Fever」の文字)が表示される。
【0053】
また、図9(B)に示すように、ルーレット回転図柄は、「3」、「5」、「7」、「9」、「Fever」の文字、「全回転」の文字、および、それらの各文字の間にそれぞれ表示される「星」の図形の12図柄である。この例では、ドラム116が反時計回りに回転することによって可変表示がなされる。すなわち、図柄番号0〜11の順番に確定領域に位置するように可変表示され、図柄番号11の図柄(「星」の図形)が確定領域に位置すると、次に、図柄番号0の図柄(「3」の文字)が確定領域に位置するような表示がなされる。そして、可変表示の停止時に、図9(B)に示す矢印が差している図柄が確定図柄となる。すなわち、図9(B)に示す矢印が差す領域が確定領域となる。図9(B)に示す矢印は、所定の位置に固定されており、ルーレット回転図柄の可変表示中も位置が移動することはない。
【0054】
図10は、主基板31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図10には、払出制御基板37、ランプドライバ基板35、音声出力基板70および演出制御基板80も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する基本回路53と、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aおよびクリアスイッチ921からの信号を基本回路53に与えるスイッチ回路58と、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、大入賞口20を開閉するソレノイド21および大入賞口内の経路を切り換えるためのソレノイド21Aを基本回路53からの指令に従って駆動するソレノイド回路59とが搭載されている。クリアスイッチ921は、例えば遊技機に設置されている電源基板に搭載されている。
【0055】
なお、図10には示されていないが、カウントスイッチ短絡信号もスイッチ回路58を介して基本回路53に伝達される。また、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a等のスイッチは、センサと称されているものでもよい。すなわち、遊技球を検出できる遊技媒体検出手段(この例では遊技球検出手段)であれば、その名称を問わない。
【0056】
また、基本回路53から与えられるデータに従って、大当りの発生を示す大当り情報、可変表示装置9および特別図柄可変表示器11における図柄の可変表示開始に利用された始動入賞球の個数を示す有効始動情報、確率変動が生じたことを示す確変情報等の情報出力信号を、遊技機裏面に設置されている情報端子盤を介してホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路64が搭載されている。
【0057】
基本回路53は、ゲーム制御用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段(変動データを記憶する手段)としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54,RAM55はCPU56に内蔵されている。すなわち、CPU56は、1チップマイクロコンピュータである。なお、1チップマイクロコンピュータは、少なくともRAM55が内蔵されていればよく、ROM54およびI/Oポート部57は外付けであっても内蔵されていてもよい。なお、CPU56はROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、CPU56が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているCPUについても同様である。
【0058】
また、RAM(CPU内蔵RAMであってもよい。)55の一部または全部が、電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。
【0059】
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、遊技盤に設けられている普通図柄始動記憶表示器41、特別図柄始動記憶表示器18および装飾ランプ25等の表示制御を行うとともに、枠側に設けられている天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28c、賞球ランプ51および球切れランプ52の表示制御を行う。なお、各ランプはLEDその他の種類の発光体でもよい。すなわち、ランプやLEDは発光体の一例であり、以下、ランプ・LEDと総称することがある。また、可変表示装置9の上部および左右部には、可変表示装置飾りLED(センター飾りLED)が設置され、大入賞口の内部には大入賞口内飾りLEDが設置され、大入賞口の左右には、大入賞口左飾りLEDおよび大入賞口右飾りLEDが設置されている。演出制御手段は、それらの発光体の制御も行う。
【0060】
なお、ランプ・LEDを駆動するための駆動信号は、ランプドライバ基板35において作成される。また、遊技機に演出手段としての可動部材が設置されている場合には、可動部材を駆動するためのモータやソレノイド等の演出用駆動手段61を駆動するための駆動信号も、ランプドライバ基板35において作成される。
【0061】
また、特別図柄を可変表示する特別図柄可変表示器11、飾り図柄を可変表示する可変表示装置9、および普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10の表示制御は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段によって行われる。
【0062】
図11は、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、ROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、主基板31からのストローブ信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104および駆動回路106を介してLCD9Aおよびドラム表示装置9B,9Cを含む可変表示装置9の表示制御や表示面切換制御を行うとともに、出力ポート104および駆動回路107を介して特別図柄可変表示器11および普通図柄表示器10の表示制御を行う。
【0063】
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート108および出力ドライバ109を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。また、演出制御用CPU101に入出力するバス(アドレスバス、データバス、および書込/読出信号等の制御信号ラインを含む)はバスドライバ105を介してランプドライバ基板35まで延長されている。
【0064】
ランプドライバ基板35において、演出制御用CPU101に入出力するバスは、バスレシーバ351を介して出力ポート352および拡張ポート353に接続される。出力ポート352から出力される各ランプを駆動する信号は、ランプドライバ354で増幅され各ランプに供給される。また、出力ポート352から出力される各LEDを駆動する信号は、LED駆動回路355で増幅され各LEDに供給される。そして、演出用駆動手段61を駆動する信号は、駆動回路356で増幅され各ランプに供給される。
【0065】
この実施の形態では、遊技機に設けられているランプ・LEDおよび演出用駆動手段は、演出制御基板80に搭載されている演出用CPU101を含む演出制御手段によって制御される。また、特別図柄可変表示器11、可変表示装置9、普通図柄表示器10およびランプ・LED等を制御するためのデータがROMに格納されている。演出用CPU101は、ROMに格納されているデータにもとづいて特別図柄可変表示器11、可変表示装置9、普通図柄表示器10およびランプ・LED等を制御する。そして、ランプドライバ基板35に搭載されている出力ポート352および各駆動回路を介して、ランプ・LEDおよび演出用駆動手段が駆動される。従って、機種変更を行う場合に、演出制御基板80を新たな機種のものに交換すれば、ランプドライバ基板35を交換せずに機種変更を実現することができる。
【0066】
なお、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70は独立した基板であるが、それらは、例えば、遊技機裏面において、1つのボックスに収容された状態で設置される。また、拡張ポート353は、機種変更を行う場合に、ランプ・LED等の数が増加した場合を考慮して設置されるが、設置されていなくてもよい。演出用の可動部材等が存在しない場合には駆動回路356は設けられなくてもよいが、機種変更を行う場合に、演出用の可動部材等が設置された場合を考慮すると、演出用の可動部材等が存在しない場合にも設けられていることが好ましい。
【0067】
音声出力基板70において、演出制御基板80からの音番号データは、入力ドライバ702を介して、例えばデジタルシグナルプロセッサによる音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じたデータを音声データROM704から読み出し、読み出したデータに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。
【0068】
音声データROM704に格納されている音番号データに応じたデータは、所定期間(例えば特別図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。音声合成用IC703は、音番号データを入力すると、音声データROM704内の対応するデータに従って音出力制御を行う。対応するデータに従った音出力制御は、次の音番号データを入力するまで継続される。そして、音声合成用IC703は、次の音番号データを入力すると、新たに入力した音番号データに対応した音声データROM704内のデータに従って音出力制御を行う。
【0069】
この実施の形態では、演出制御手段が演出制御基板80に搭載されている1つの演出制御用マイクロコンピュータ(演出制御用CPU101)で実現され、スピーカ27から出力される音声や効果音は演出制御用CPU101を含む演出制御手段によって制御されるのであるが、演出制御手段は、音声出力基板70に音番号データを出力する。音声出力基板70において、音声データROM704には、遊技の進行に伴って出現しうる音声や効果音を実現するための多数のデータが格納され、それらのデータは音番号データに対応付けられている。従って、演出制御手段は、音番号データを出力するだけで音出力制御を実現することができる。なお、音番号データは例えば1バイトデータであり、シリアル信号線またはパラレル信号線によって音声出力基板70に転送される。
【0070】
図12は、可変表示装置9におけるドラム表示装置9B,9Cの駆動に関する演出制御基板80内の回路構成例を示す回路図である。図12には、ドラム表示装置9Bにおける回転ドラム115A,115B,115C、回転ドラム115A,115B,115Cを回転駆動するドラムモータ(ステッピングモータ)113A,113B,113B、回転ドラム115A,115B,115Cの内部に設置されているドラムランプ114A,114B,114C、回転ドラム115A,115B,115Cが所定の回転の基準位置に位置していることを検出するドラムセンサ120A,120B,120Cも示されている。また、図12には、ドラム表示装置9Cにおける回転ドラム116、回転ドラム116を回転駆動するドラムモータ(ステッピングモータ)113D、回転ドラム116の内部に設置されているドラムランプ114D、回転ドラム116が基準位置に位置していることを検出するドラムセンサ120A,120Dも示されている。さらに、図12には、表示面の切換のための可変表示装置9の駆動に関する演出制御基板80内の回路構成も示されている。
【0071】
なお、ドラムランプ114A,114B,114C,114Dは、装飾効果を高めるために、回転ドラム115A,115B,115C,116に配されている図柄のうちの遊技者から視認し得る図柄に後方から光を照射するものである。ドラムランプ114A,114B,114C,114Dは、実際には、それぞれ複数のルナライト(熱陰極管)を含む。この例では、複数のルナライトには発色が異なるものが含まれている。例えば、白色ルナライトと赤色ルナライトとが設けられる。
【0072】
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従って、ドラムモータ113A,113B,113C,113Dの駆動制御およびドラムランプ114A,114B,114C,114Dの点灯制御を行う。具体的には、ドラムモータ113A,113B,113C,113Dの駆動制御およびドラムランプ114A,114B,114C,114Dの点灯制御を行うための信号を、出力ポート104を介してモータ駆動回路106aおよびライト駆動回路106bに与える。
【0073】
モータ駆動回路106aおよびライト駆動回路106bは、演出制御用CPU101からの信号に従って、ドラムモータ113A,113B,113C,113Dおよびドラムランプ114A,114B,114C,114Dを駆動する。
【0074】
また、演出制御用CPU101は、増幅回路121および入力ポート122を介して入力されるドラムセンサ120A,120B,120C,120Dの検出信号にもとづいて、回転ドラム115A,115B,115C,116の動作位置が所定の基準位置にきたか否かを判定する。演出制御用CPU101は、基準位置にきたあとの回転状態を監視(例えば、回転速度や回転時間を監視したり、ドラムモータ113A,113B,113C,113Dの駆動状態などを監視したりするようにすればよい)することで、回転中の任意のタイミングにおける回転ドラム115A,115B,115C,116の位置を認識することができる。
【0075】
この例では、演出制御用CPU101は、表示面切換モータ117の駆動制御を行う。具体的には、表示面切換モータ117の駆動制御を行うための信号を、出力ポート104を介してモータ駆動回路106aに与える。モータ駆動回路106aは、演出制御用CPU101からの信号に従って、表示面切換モータ117を駆動する。
【0076】
また、演出制御用CPU101は、入力ポート125を介して入力される突起センサ118a,118bの検出信号にもとづいて、可変表示装置9の動作位置が所定の基準位置にきたか否かを判定する。
【0077】
図13は、演出制御基板80におけるドラムモータ113A,113B,113C,113Dの駆動に関する部分の一構成例を示すブロック図である。図13に示すように、主基板31や演出制御基板80等の各種制御基板とは別に設けられている電源基板から、ドラムモータ113A,113B,113C,113Dの駆動用として+30V電圧が演出制御基板80に供給されている。+30V電圧は、各ドラムモータ113A,113B,113C,113D対応に設けられているスイッチング回路123A,123B,123C,123DおよびA−D変換器124に入力される。
【0078】
スイッチング回路123A,123B,123C,123Dは演出制御用CPU101の内蔵出力ポートからのスイッチング信号に応じて+30Vパルス波形(PWM波形)を生成する。例えば、スイッチング回路123Aにおいて、出力ポートからハイレベルが出力されている期間では、トランジスタTr1とトランジスタTr2がともに導通し、VA出力端子は0Vとなる。また、出力ポートからローレベルが出力されている期間では、トランジスタTr1とトランジスタTr2がともに遮断状態になり、ダイオードを介してVA出力端子に+30Vが現れる(ダイオードによる電圧降下は無視する。)。
【0079】
なお、図13にはスイッチング回路123Aの構成例のみが示されているが、スイッチング回路123B,123C,123Dの構成は、それぞれスイッチング回路123Aの構成と同じである。
【0080】
演出制御用CPU101は、A−D変換器124を介して+30電圧を監視する。そして、その値が+30Vからずれると、スイッチング回路123A,123B,123C,123Dに与えられるスイッチング信号のデューティ比を調整する。また、演出制御用CPU101は、回転ドラム115A,115B,115C,116を高速で回転させたり低速で回転させたりする際に、スイッチング回路123A,123B,123C,123Dに与えられるスイッチング信号のデューティ比を調整する。この例では、回転ドラム115A,115B,115C,116を高速で回転させるときにはデューティ比を76%に調整し、低速で回転させるときにはデューティ比を45%に調整する。回転速度が遅い場合に高トルクで回転ドラム115A,115B,115C,116を回転させると、回転ドラム115A,115B,115C,116の回転時に振れが生じたり、回転ドラム115A,115B,115C,116を停止させたときに停止位置がずれたりしてしまうおそれがあるが、上記のようにスイッチング信号のデューティ比を調整することで、ドラムモータ113A,113B,113C,113Dの各駆動コイルに印加される実効的な電源電圧を調整し、回転ドラム115A,115B,115C,116を回転させるためのトルクを加減するようにしているので、上記のような振れやずれを防止することができる。
【0081】
また、演出制御用CPU101から、出力ポート104を介してドラムモータ113A,113B,113C,113Dの各駆動コイルを駆動するためのモータ駆動信号が出力される。出力ポート104からのモータ駆動信号は、モータ駆動回路(増幅回路)106aA,106aB,106aC,106aDを介してドラムモータ113A,113B,113C,113Dの各駆動コイルの一端に印加される。各駆動コイルの他端には、演出制御用CPU101からのスイッチング信号に応じてスイッチング回路123A,123B,123C,123Dによって生成されたPWM波形が印加される。すなわち、スイッチング信号のデューティ比に応じたPWM波形が印加される。PWM波形は、各駆動コイルに対する実効的な電源電圧となる。よって、この例では、スイッチング信号のデューティ比を変化させることで、各駆動コイルに対する実効的な電源電圧を変化させていることになる。なお、モータ駆動回路106aA,106aB,106aC,106aDおよびスイッチング回路123A,123B,123C,123Dは、駆動手段であるドラムモータ113A,113B,113C,113Dを制御する駆動制御回路である。
【0082】
ドラムモータ113A,113B,113C,113Dには、位置検出のためのドラムセンサ(可変表示部材の基準位置を検出するための基準位置検出手段)120A,120B,120C,120Dが設置されている。ドラムセンサ120A,120B,120C,120Dの検出信号は、増幅回路121および入力ポート122を介して演出制御用CPU101に入力される。それぞれの回転ドラム115A,115B,115C,116の所定位置に、無反射部分が設けられている。そして、無反射部分を検出できるような位置に、例えば反射型フォトセンサによるドラムセンサ120A,120B,120C,120Dが設けられている。ドラムセンサ120A,120B,120C,120Dは、それぞれ、無反射部分を検知すると、そのことを示す検出信号を出力する。演出制御用CPU101は、検出信号によって回転ドラム115A,115B,115C,116の位置が所定位置にきたことを認識でき、その位置を基準として、回転中の任意のタイミングにおける回転ドラム115A,115B,115C,116の位置を認識することができる。その結果、表示図柄を認識することができる。なお、ドラムセンサ120A,120B,120C,120Dには、電源基板からの+12V電圧が供給される。
【0083】
次に遊技機の動作について説明する。図14は、主基板31における遊技制御手段(CPU56およびROM,RAM等の周辺回路)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され、リセット端子の入力レベルがハイレベルになると、CPU56は、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
【0084】
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスレジスタの初期化を行う(ステップS4)。また、内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化(ステップS5)を行った後、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS6)。なお、割込みモード2は、遊技制御用マイクロコンピュータ56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込みベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合成されるアドレスが、割込み番地を示すモードである。
【0085】
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ921の出力信号の状態を1回だけ確認する(ステップS7)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理を実行する(ステップS11〜ステップS14)。
【0086】
クリアスイッチ921がオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS8)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。この例では、バックアップフラグ領域に「55H」が設定されていればバックアップあり(オン状態)を意味し、「55H」以外の値が設定されていればバックアップなし(オフ状態)を意味する。
【0087】
バックアップありを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェック(この例ではパリティチェック)を行う(ステップS9)。ステップS9では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理にて同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
【0088】
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理を行う(ステップS10)。そして、バックアップRAM領域に保存されていたPC(プログラムカウンタ)の退避値がPCに設定され、そのアドレスに復帰する。
【0089】
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否かを確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
【0090】
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS11)。また、所定の作業領域(例えば、普通図柄判定用乱数カウンタ、普通図柄判定用バッファ、特別図柄左中右図柄バッファ、特別図柄プロセスフラグ、払出コマンド格納ポインタ、賞球中フラグ、球切れフラグ、払出停止フラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグ)に初期値を設定する作業領域設定処理を行う(ステップS12)。さらに、サブ基板(この実施の形態では払出制御基板35および演出制御基板80)を初期化するための初期化コマンドを各サブ基板に送信する処理を実行する(ステップS13)。初期化コマンドとして、可変表示装置9に表示される初期図柄を示すコマンド(演出制御基板80に対して)や賞球ランプ51および球切れランプ52の消灯を指示するコマンド等がある。
【0091】
そして、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるようにCPU56に設けられているCTCのレジスタの設定が行われる(ステップS14)。すなわち、初期値として2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。
【0092】
初期化処理の実行(ステップS11〜S14)が完了すると、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)が繰り返し実行される。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理が実行されるときには割込禁止状態とされ(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態とされる(ステップS19)。表示用乱数とは、可変表示装置9に表示される図柄を決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。初期値用乱数とは、大当りとするか否かを決定するための乱数を発生するためのカウンタ(大当り決定用乱数発生カウンタ)等の、カウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技制御処理において、大当り決定用乱数発生カウンタのカウント値が1周すると、そのカウンタに初期値が設定される。
【0093】
なお、表示用乱数更新処理が実行されるときには割込禁止状態とされるのは、表示用乱数更新処理が後述するタイマ割込処理でも実行されることから、タイマ割込処理における処理と競合してしまうのを避けるためである。すなわち、ステップS17の処理中にタイマ割込が発生してタイマ割込処理中で表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新してしまったのでは、カウント値の連続性が損なわれる場合がある。しかし、ステップS17の処理中では割込禁止状態にしておけば、そのような不都合が生ずることはない。
【0094】
タイマ割込が発生すると、CPU56は、レジスタの退避処理(ステップS20)を行った後、図15に示すステップS21〜S34の遊技制御処理を実行する。遊技制御処理において、CPU56は、まず、図示しない電源監視回路からの電源断信号(所定の監視電圧が所定レベル以下となったときに出力される信号であって、電力供給の停止が生ずるとして出力される信号)が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS21)。なお、電源断信号の出力を検出した場合には、CPU56は、電力供給停止時処理すなわち電力の供給停止のための準備処理を実行する。つまり、遊技の進行を制御する状態から遊技状態を保存させるための電力供給停止時処理を実行する状態に移行する。
【0095】
次いで、CPU56は、スイッチ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a等のスイッチの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS22)。
【0096】
次に、遊技制御に用いられる大当り判定用の乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(ステップS23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(ステップS24,S25)。
【0097】
図16は、各乱数を示す説明図である。各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1:大当りを発生させるか否か決定する(大当り判定用)
(2)ランダム2:大当りを発生させない場合にリーチとするか否かを決定する(リーチ判定用)
(3)ランダム3:大当り時における特別図柄の停止図柄を決定する(大当り図柄決定用=特別図柄判定用)。また、高確率状態(確変状態)を発生させるか否か決定する(確率変動判定用)。
(4)ランダム4:リーチ時の変動パターンを決定する(変動パターン決定用)。
(5)ランダム5:普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(6)ランダム6:ランダム1の初期値を決定する(ランダム1初期値決定用)
(7)ランダム7:ランダム5の初期値を決定する(ランダム5初期値決定用)
ここで、リーチについて説明する。一般には、例えば左中右の3図柄で構成される特別図柄における最終停止図柄(例えば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、特定表示結果と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出をリーチ演出という。この例では、特別図柄が1図柄であるため、特別図柄だけではリーチ演出を行うことができない。従って、本例では、飾り図柄を用いてリーチ演出が行われることとし、特別図柄の変動に関連して変動表示される飾り図柄がリーチ状態であるかのような状態となっている場合についても「リーチ状態」ということにする。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。リーチ状態において、変動パターンを通常状態における変動パターンとは異なるパターンにすることによって、遊技の興趣が高められている。
【0098】
図15に示された遊技制御処理におけるステップS23では、CPU56は、(1)の大当り判定用乱数、(2)のリーチ判定用乱数、(3)の大当り図柄決定用乱数、および(5)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数または初期値用乱数である。なお、遊技効果を高めるために、上記(1)〜(7)の乱数以外の乱数も用いられている。
【0099】
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス制御では、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、特別図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。また、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
【0100】
次いで、CPU56は、特別図柄に関する演出制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定して演出制御コマンドを送出する処理を行う(特別図柄コマンド制御処理:ステップS28)。また、普通図柄に関する演出制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定して演出制御コマンドを送出する処理を行う(普通図柄コマンド制御処理:ステップS29)。
【0101】
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS30)。
【0102】
また、CPU56は、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS31)。具体的には、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの何れかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に賞球個数を示す払出制御コマンドを出力する。払出制御基板37に搭載されている払出制御用CPUは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
【0103】
そして、CPU56は、始動入賞記憶数の増減をチェックする記憶処理を実行する(ステップS32)。また、遊技機の制御状態を遊技機外部で確認できるようにするための試験信号を出力する処理である試験端子処理を実行する(ステップS33)。さらに、所定の条件が成立したときにソレノイド回路59に駆動指令を行う(ステップS34)。可変入賞球装置15または大入賞口20を開状態または閉状態としたり、大入賞口20内の遊技球通路を切り替えたりするために、ソレノイド回路59は、駆動指令に応じてソレノイド16,21,21Aを駆動する。その後、レジスタの内容を復帰させ(ステップS35)、割込許可状態に設定する(ステップS36)。
【0104】
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。なお、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
【0105】
図17は、CPU56が実行する特別図柄プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。図17に示す特別図柄プロセス処理は、図15のフローチャートにおけるステップS26の具体的な処理である。CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う際に、変動短縮タイマ減算処理(ステップS310)を行い、遊技盤6に設けられている始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち遊技球が始動入賞口14に入賞する始動入賞が発生していたら(ステップS311)、始動口スイッチ通過処理(ステップS312)を行った後に、内部状態に応じて、ステップS300〜S308のうちのいずれかの処理を行う。変動短縮タイマは、特別図柄の変動時間が短縮される場合に、変動時間を設定するためのタイマである。
【0106】
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄の可変表示を開始できる状態になるのを待つ。特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、始動入賞記憶数を確認する。始動入賞記憶数が0でなければ、特別図柄の可変表示の結果、大当りとするか否か決定する。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に移行するように更新する。
【0107】
特別図柄停止図柄設定処理(ステップS301):特別図柄の可変表示後の左中右図柄の停止図柄を決定する。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に移行するように更新する。
【0108】
変動パターン設定処理(ステップS302):特別図柄の可変表示の変動パターン(可変表示態様)を、ランダム4の値に応じて決定する。また、変動時間タイマをスタートさせる。このとき、演出制御基板80に対して、左中右最終停止図柄と変動態様(変動パターン)を指令する情報とが送信される。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に移行するように更新する。
【0109】
特別図柄変動処理(ステップS303):所定時間(ステップS302の変動時間タイマで示された時間)が経過すると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に移行するように更新する。
【0110】
特別図柄停止処理(ステップS304):可変表示装置9において表示される全図柄が停止されるように制御する。具体的には、特別図柄停止を示す演出制御コマンドが送信される状態に設定する。そして、停止図柄が大当り図柄の組み合わせである場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に移行するように更新する。そうでない場合には、内部状態をステップS300に移行するように更新する。
【0111】
大入賞口開放開始処理(ステップS305):大入賞口を開放する制御を開始する。具体的には、カウンタやフラグを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放する。また、プロセスタイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、大当り中フラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に移行するように更新する。
【0112】
大入賞口開放中処理(ステップS306):大入賞口ラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御基板80に送出する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。最後の大入賞口の閉成条件が成立したら、内部状態をステップS307に移行するように更新する。
【0113】
特定領域有効時間処理(ステップS307):V入賞スイッチ22の通過の有無を監視して、大当り遊技状態継続条件の成立を確認する処理を行う。大当り遊技状態継続の条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態をステップS305に移行するように更新する。また、所定の有効時間内に大当り遊技状態継続条件が成立しなかった場合、または、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態をステップS308に移行するように更新する。
【0114】
大当り終了処理(ステップS308):大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御手段に行わせるための制御を行う。そして、内部状態をステップS300に移行するように更新する。
【0115】
図18は、この実施の形態で用いられる変動パターンの一例を示す説明図である。図18において、「EXT」とは、2バイト構成の演出制御コマンドにおける2バイト目のEXTデータを示す。また、「時間」は図柄の変動時間(識別情報の可変表示期間)を示す。
【0116】
「通常変動」とは、リーチ態様を伴わない変動パターンである。なお、「リーチ態様」とは、特別図柄によって表されるものは勿論であるが、この例では、特別図柄とともに変動表示される飾り図柄によってリーチ態様であるかのように表される表示態様をも含む概念であるとする。
【0117】
「ノーマルリーチ」とは、リーチ態様を伴うが変動結果(停止図柄)が大当りを生じさせるものとならない変動パターンである。「リーチA」は、「ノーマルリーチ」とは異なるリーチ態様を持つ変動パターンである。また、リーチ態様が異なるとは、リーチ変動時間において異なった態様の変動態様(速度や回転方向等)となることをいう。例えば、「ノーマル」では単に1種類の変動態様によってリーチ態様が実現されるのに対して、「リーチA」では、変動速度や変動方向が異なる複数の変動態様を含むリーチ態様が実現される。
【0118】
また、「リーチB」は、「ノーマルリーチ」および「リーチA」とは異なるリーチ態様を持つ変動パターンである。そして、「リーチC」は、「ノーマルリーチ」、「リーチA」および「リーチB」とは異なるリーチ態様を持つ変動パターンである。なお、「リーチA」、「リーチB」および「リーチC」では、大当りとなる場合と大当りとならない場合とがある。
【0119】
この実施の形態では、さらに、短縮表示パターンが用いられる。短縮表示パターンは、特別図柄の変動時間が例えば1.0秒という極めて短い変動パターンである。
【0120】
図19は始動口スイッチ通過処理(ステップS312)を示すフローチャートである。始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、始動入賞記憶数が最大値である4に達しているかどうか確認する(ステップS111)。始動入賞記憶数が4に達していなければ、始動入賞記憶数を1増やし(ステップS112)、大当り判定用乱数等の各乱数の値を抽出し、それらを始動入賞記憶数の値に対応した保存領域(特別図柄判定用バッファ)に格納する(ステップS113)。なお、乱数を抽出するとは、乱数を生成させるためのカウンタからカウント値を読み出して、読み出したカウント値を乱数値とすることである。ステップS113では、図7に示された乱数のうち、ランダム1〜ランダム5、ランダム9およびランダム10が抽出される。そして、変動時間を短縮するか否かの判定を行うための変動時間短縮判定時間をセットする(ステップS114)。
【0121】
図20(A)は、大当り判定モジュールで用いられる大当り判定テーブルの一例を示す説明図である。また、図20(B)は、停止図柄判定モジュールで用いられる停止図柄判定テーブルの一例を示す説明図である。さらに、図20(C)は、リーチ判定モジュールで用いられるリーチ判定テーブルの一例を示す説明図である。図20(A)に示すように、この実施の形態では、低確率時(非確変時)では大当り判定値は「3」であり、高確率時(確変時)では大当り判定値は「3」、「7」、「79」、「103」、「107」である。また、図20(B)に示すように、停止図柄判定値(確変判定値)は、大当り図柄決定用乱数と同じ「0」〜「11」の範囲の値であり、それぞれが所定の停止図柄と対応付けされている。各停止図柄判定値は、それぞれ「確変」あるいは「非確変」に対応付けされている。さらに、図20(C)に示すように、低確率時(非確変時)ではリーチ判定値は「0」、「1」、「11」であり、高確率時ではリーチ判定値は「0」、「1」、「9」、「11」、「12」である。
【0122】
図21は、大当り判定モジュールを示すフローチャートである。大当り判定処理において、CPU56は、まず、そのときの状態が確変中であるか否か判定し(ステップS141)、確変中であれば、図20(A)に示された大当り判定テーブル中の高確率時のテーブルを使用することに決定する(ステップS142)。確変中でなければ、大当り判定テーブル中の低確率時のテーブルを使用することに決定する(ステップS143)。
【0123】
そして、抽出されているランダム1の値に一致する値が大当り判定テーブル中にあるか否か判定し(ステップS144,S145)、一致する値があれば大当りとすることにし(ステップS146)、一致する値がなければ大当りとしないことに決定する(ステップS147)。
【0124】
図22は、停止図柄判定モジュールを示すフローチャートである。なお、停止図柄判定モジュールは確変判定モジュールでもある。停止図柄判定モジュールでは、大当り時の停止図柄と、確変大当りとするか否かが決定される。停止図柄判定処理において、CPU56は、大当り図柄決定用乱数を抽出し(ステップS148)、図20(B)に示された停止図柄判定テーブルを使用して、抽出されているランダム3の値に一致する停止図柄判定値が対応付けされている停止図柄および確変/非確変の別を、停止図柄および確変/非確変の別とすることに決定する(ステップS149)。例えば、ステップS148にて大当り乱数「1」が抽出された場合には、一致する停止図柄判定値が対応付けされている「3」を大当り図柄とすることに決定し、その停止図柄判定値が対応付けされている「確変大当り」とすることに決定する。
【0125】
図23は、リーチ判定モジュールを示すフローチャートである。リーチ判定処理において、CPU56は、まず、そのときの状態が確変中であるか否か判定し(ステップS151)、確変中であれば、図20(C)に示されたリーチ判定テーブル中の高確率時のテーブルを使用することに決定する(ステップS152)。確変中でなければ、リーチ判定テーブル中の低確率時のテーブルを使用することに決定する(ステップS152)。
【0126】
そして、抽出されているランダム2の値に一致する値がリーチ判定テーブル中にあるか否か判定し(ステップS154,S155)、一致する値があればリーチすることにし(ステップS156)、一致する値がなければリーチしないことに決定する(ステップS157)。
【0127】
図24は、変動開始時処理を示すフローチャートである。変動開始時処理は、特別図柄通常処理(ステップS300)と、特別図柄停止図柄設定処理(ステップS301)と、変動パターン設定処理(ステップS302)とを含む処理である。変動開始時処理において、CPU56は、特別図柄の変動を開始することができる状態(特別図柄プロセスフラグの値がステップS301を示す値となっている場合)には(ステップS51)、始動入賞記憶数の値を確認する(ステップS52)。なお、特別図柄プロセスフラグの値がステップS301を示す値となっている場合とは、可変表示装置9において図柄の変動がなされておらず、かつ、大当り遊技中でもない場合である。
【0128】
始動入賞記憶数が0でなければ、始動入賞記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出すとともに(ステップS53)、始動入賞記憶数の値を1減らし、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS54)。すなわち、始動入賞記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、始動入賞記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
【0129】
次いで、CPU56は、大当り判定モジュールを実行する(ステップS55:事前決定手段)。ここでは、大当り判定モジュールにおいて、ステップS53で保存領域から読み出したランダム1の値にもとづいて大当りとするか否かの判定が行われる。また、ステップS55で実行される大当り判定モジュールでは、確変中であるか否かが確認され、その確認結果に応じた処理が行われる。
【0130】
大当りとすることに決定した場合には(ステップS56)、CPU56は、停止図柄判定モジュールを実行する(ステップS57)。ここでは、停止図柄判定モジュールにおいて、ステップS53で保存領域から読み出したランダム3の値にもとづいて大当り図柄および確変大当りとするか否かが決定される。また、ステップS57で実行される停止図柄判定モジュールでは、確変中であるか否かが確認され、その確認結果に応じた処理が行われる。また、変動パターン決定用乱数(ランダム4)の値にもとづいて特別図柄の変動パターンを決定する(ステップS58)。ここでは、変動パターン11〜14のうちのいずれかの変動パターンが決定される(図18参照)。
【0131】
大当りとしないことに決定した場合には(ステップS56)、CPU56は、停止図柄を「C」とすることに決定し(ステップS59)、リーチ判定モジュールを実行する(ステップS60:事前決定手段)。ここでは、リーチ判定モジュールにおいて、ステップS53で保存領域から読み出したランダム2の値にもとづいてリーチとするか否かの判定が行われる。また、ステップS60で実行されるリーチ判定モジュールは、ステップS56ではずれと決定された場合にのみ実行される。そして、変動パターン決定用乱数(ランダム4)の値にもとづいて特別図柄の変動パターンを決定する(ステップS62)。ここでは、変動パターン2〜10のうちのいずれかの変動パターンが決定される(図18参照)。
【0132】
大当りとせずリーチにもしないことに決定した場合には、CPU56は、確変中か否かを確認する(ステップS63)。確変中あれば変動パターンをはずれ時短縮変動パターンとすることに決定する(ステップS64)。確変状態でなければランダム4の値に応じて変動パターンをはずれ時の通常変動パターンとすることに決定する(ステップS65)。なお、はずれ時短縮変動パターンは、特別図柄の変動時間が例えば1.0秒という通常変動パターンよりも変動期間が短い変動パターンである。また、この実施の形態では、はずれ時短縮変動パターンではないはずれ時の変動パターンは変動パターン1のみであるから(図18参照)、ランダム4の値にもとづく抽選を行わなくてもよい。
【0133】
以上のようにして、特別図柄の変動開始が可能となったときに図柄変動の表示態様を大当りとするか、リーチ態様とするか、はずれとするか、確変とするか、演出に用いる変動パターンが決定されるとともに特別図柄の停止図柄が決定される。その後、遊技制御手段は、決定結果にもとづく制御コマンド(変動パターンを特定可能な制御コマンドや、停止図柄を特定可能な特別図柄指定コマンド)を演出制御手段に送信する処理を行う。
【0134】
図25は、2msタイマ割込処理における記憶処理(ステップ31)を示すフローチャートである。記憶処理において、CPU56は、始動入賞記憶カウンタのカウント値が前回始動入賞記憶カウンタのカウント値と同じであるか否か確認する(ステップS161)。同じでなければ、すなわち始動入賞記憶数に変化が生じていれば、始動入賞記憶数に応じた始動入賞記憶指定のコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットし(ステップS162)、サブルーチンであるコマンドセット処理を実行する(ステップS163)。そして、始動入賞記憶カウンタのカウント値を、前回始動入賞記憶カウンタに設定しておく(ステップS164)。
【0135】
以上の処理によって、始動入賞記憶数が変化したときには、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段に対して、始動入賞記憶数指定の演出制御コマンドが送信される(ステップS161〜S163)。
【0136】
次に、遊技制御手段から演出制御手段に対する制御コマンドの送出方式について説明する。図26は、主基板31から演出制御基板80に送信される演出制御コマンドの信号線を示す説明図である。図26に示すように、この実施の形態では、演出制御コマンドは、演出制御信号D0〜D7の8本の信号線で主基板31から演出制御基板80に送信される。また、主基板31と演出制御基板80との間には、ストローブ信号(演出制御INT信号)を送信するための演出制御INT信号の信号線も配線されている。なお、図26には、演出制御コマンドの例が示されているが、他の電気部品制御基板(この実施の形態では払出制御手段)への制御コマンドも、8本の信号線と1本のINT信号の信号線によって送信される。
【0137】
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」とされる。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい。
【0138】
図27に示すように、演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御手段は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。従って、演出制御手段から見ると、演出制御INT信号は、演出制御コマンドデータの取り込みの契機となる取込信号に相当する。
【0139】
演出制御コマンドは、演出制御手段が認識可能に1回だけ送出される。認識可能とは、この例では、演出制御INT信号のレベルが変化することであり、認識可能に1回だけ送出されるとは、例えば演出制御コマンドデータの1バイト目および2バイト目のそれぞれに応じて演出制御INT信号が1回だけパルス状(矩形波状)に出力されることである。なお、演出制御INT信号は図27に示された極性と逆極性であってもよい。
【0140】
図28は、演出制御基板80に送出される演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図28に示す例において、コマンド8000(H)〜8009(H)は、特別図柄を可変表示する特別図柄可変表示器11における特別図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンドである。なお、変動パターンを指定するコマンド(変動パターンコマンド)は変動開始指示も兼ねている。
【0141】
コマンド88XX(H)(X=4ビットの任意の値)は、普通図柄の変動パターンに関する演出制御コマンドである。コマンド89XX(H)は、普通図柄の停止図柄を指定する演出制御コマンドである。コマンド8A00(H)は、普通図柄の可変表示の停止を指示する演出制御コマンドである。
【0142】
コマンド91XX(H)は、特別図柄の停止図柄を指定する演出制御コマンドである。「XX」には図柄番号が設定される。また、コマンドA000(H)は、特別図柄の可変表示の停止を指示する演出制御コマンドである。コマンドBXXX(H)は、大当り遊技開始から大当り遊技終了までの間に送出される演出制御コマンドである。そして、コマンドC000(H)〜EXXX(H)は、特別図柄の変動および大当り遊技に関わらない可変表示装置9の表示状態に関する演出制御コマンドである。
【0143】
コマンドD000(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンドである。
【0144】
コマンドE0XX(H)は、特別図柄始動記憶表示器18における始動入賞記憶数を示す演出制御コマンドである。例えば、演出制御手段は、特別図柄始動記憶表示器18における4個のLEDのうち「XX(H)」で指定される個数のLEDを点灯させる。すなわち、コマンドE0XX(H)は、保留個数という情報を報知するために設けられている特別図柄始動記憶表示器18の制御を指示するコマンドである。なお、特別図柄始動記憶表示器18の点灯個数に関するコマンドが、点灯個数の増減を示すように構成されていてもよい。また、この実施の形態では、始動入賞記憶の上限値は4であるから、「XX」は0〜4のいずれかである。
【0145】
また、コマンドE400(H)は、高確率状態から低確率状態になったときに送信されるコマンドであり、コマンドE401(H)は、低確率状態から高確率状態になったときに送信されるコマンドである。
【0146】
演出制御基板80の演出制御手段は、主基板31の遊技制御手段から上述した演出制御コマンドを受信すると図28に示された内容に応じて可変表示装置9、特別図柄可変表示器11および普通図柄表示器10の表示状態を変更するとともに、ランプ・LEDの表示状態を変更し、必要ならば音声出力基板70に対して音番号データを出力する。なお、図28に示された例以外の制御コマンドも遊技制御手段から演出制御手段に送信される。例えば、賞球ランプ51や球切れランプ52の表示状態、特別図柄始動記憶表示器18および普通図柄始動記憶表示器41の点灯個数を示す制御コマンド等や、大当り遊技に関するより詳細な演出制御コマンドも遊技制御手段から演出制御手段に送信される。
【0147】
可変表示の開始を示す可変表示開始指定コマンドおよび可変表示態様を特定可能な可変表示態様指定コマンドは、変動パターン指定の演出制御コマンドで実現され、識別情報の表示結果を特定可能な識別情報指定コマンドは、左図柄指定、中図柄指定、右図柄指定の演出制御コマンドで実現され、可変表示の終了を示す可変表示終了指定コマンドは、特別図柄停止の演出制御コマンドで実現されている。また、この実施の形態では、変動パターン指定の演出制御コマンドが可変表示の開始を示す可変表示開始指定コマンドおよび可変表示態様を特定可能な可変表示態様指定コマンドとして兼用されているが、可変表示開始指定コマンドと可変表示態様を特定可能な可変表示態様指定コマンドとを別にしてもよい。
【0148】
次に、演出制御手段の動作を説明する。図29は、演出制御用CPU101が実行するメイン処理を示すフローチャートである。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔を決めるための2msタイマの初期設定等を行うための初期化処理が行われる(ステップS701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)の確認を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の演出制御処理を実行する。
【0149】
この実施の形態では、タイマ割込は2ms毎にかかる。すなわち、演出制御処理は、2ms毎に起動される。また、この実施の形態では、タイマ割込処理ではフラグセットのみがなされ、具体的な演出制御処理はメイン処理において実行されるが、タイマ割込処理で演出制御処理を実行してもよい。
【0150】
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、ドラムセンサ120A,120B,120C,120Dがオンしたか否か判定するセンサ処理を行う(ステップS704)。さらに、受信した演出制御コマンドを解析する(コマンド解析実行処理:ステップS705)。次いで、演出制御用CPU101は、ドラムモータ113A,113B,113C,113D,117に対して駆動信号を出力し、所定の回転数分ドラムモータ113A,113B,113C,113D,117を回転させるモータ制御処理を行う(ステップS706)。
【0151】
この実施の形態では、ドラムモータ113A,113B,113C,113D,117の駆動方式として1−2相励磁方式が用いられる。従って、具体的には、モータ制御処理(ステップS706)において、基準励磁パターンを含む8種類の励磁パターンデータが繰り返しドラムモータ113A,113B,113C,113D,117に出力される。
【0152】
この例では、回転ドラム115A,115B,115Cは、96ステップ(1図柄あたり24ステップ)の励磁パターンが与えられると1回転する。従って、1回転するうちに、96/8=12の基準励磁パターンが各ドラムモータ113A,113B,113Cに与えられる。また、演出制御用CPU101は、24ステップの励磁パターンが出力されると、回転ドラム115A,115B,115Cが1図柄分回転したと認識することができる。
【0153】
また、この例では、回転ドラム116は、672ステップ(横回転図柄は1図柄あたり112ステップ、ルーレット回転図柄は1図柄あたり56ステップ)の励磁パターンが与えられると1回転する。従って、1回転するうちに、672/8=84の基準励磁パターンがドラムモータ113Dに与えられる。また、演出制御用CPU101は、横回転図柄については112ステップの励磁パターンが出力されると1図柄分回転したと認識し、ルーレット回転図柄については56ステップの励磁パターンが出力されると1図柄分回転したと認識することができる。
【0154】
演出制御手段のRAMには、例えば、ドラム表示装置9Bの左中右図柄の現在表示図柄を示すデータエリアが用意される。そして、モータ制御処理において、24ステップの励磁パターンが出力されると、現在表示図柄を示すデータが+1される。ドラムセンサ120A,120B,120Cの検出信号がオンした時点で、現在表示図柄を示すデータには、その時点で表示される図柄に対応したデータが設定される。すなわち、初期化される。そして、24ステップの励磁パターンが出力される毎に、現在表示図柄を示すデータが1図柄分ずつ更新される。
【0155】
同様に、演出制御手段のRAMには、例えば、横回転図柄とルーレット回転図柄の現在表示図柄を示すデータエリアが用意される。そして、モータ制御処理において、112ステップの励磁パターンが出力されると横回転図柄を示すデータが+1され、56ステップの励磁パターンが出力されるとルーレット回転図柄を示すデータが+1される。ドラムセンサ120Dの検出信号がオンした時点で、現在表示図柄を示すデータには、その時点で表示される図柄に対応したデータが設定される。すなわち、初期化される。そして、112ステップの励磁パターンが出力される毎に横回転図柄を示すデータが1図柄分ずつ更新され、56ステップの励磁パターンが出力される毎にルーレット回転図柄を示すデータが1図柄分ずつ更新される。
【0156】
次いで、演出制御用CPU101は、ドラムランプ114A〜114Dの点灯/消灯を制御するドラムランプ処理を行う(ステップS707)。また、演出制御プロセス処理を行う(ステップS708)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態に対応したプロセスを選択して実行する。そして、予告乱数カウンタを更新する処理を実行する(ステップS709)。その後、ステップS702のタイマ割込フラグの確認を行う処理に戻る。
【0157】
なお、本実施形態における演出制御用CPU101は、ステップS701およびステップS706のサブルーチンにおいて、突起センサ118bからのセンサ用突起検出信号のみが入力された状態にあるか否かを判定することによって遊技者の可視領域に臨む表示面が基準表示面(本実施形態では第1表示面9a)であるか否かを判定し(表示面判定手段)、基準表示面が基準位置となるように表示面切換モータ117を駆動させる処理と、回転ドラム115A,115B,115C,116が基準位置にないときに回転ドラム115A,115B,115C,116を回転させて基準位置となるように駆動する処理(可変表示部材初期化処理)と、を実行する機能を有している。
【0158】
次に、主基板31からの演出制御コマンド受信処理について説明する。図30は、主基板31から受信した演出制御コマンドを格納するためのコマンド受信バッファの一構成例を示す説明図である。この例では、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよく、例えば、図柄指定コマンド格納領域を3個(2×3=6バイトのコマンド受信バッファ)、それ以外の変動パターン指定などのコマンド格納領域を1個(2×1=2バイトのコマンド受信バッファ)のようなバッファ構成としてもよい。音声制御手段や、ランプ制御手段においても同様に、リングバッファ形式でないバッファ形式としてもよい。
【0159】
主基板31からの演出制御用のINT信号は演出制御用CPU101の割込端子に入力されている。例えば、主基板31からのINT信号がオン状態になると、演出制御用CPU101において割込がかかる。そして、演出制御用CPU101は、割込処理において演出制御コマンドの受信処理を実行する。演出制御コマンドの受信処理において、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドデータを、コマンド受信個数カウンタが示す受信コマンドバッファに格納する。
【0160】
図31は、コマンド解析処理(ステップS705)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
【0161】
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+1しておく。
【0162】
受信した演出制御コマンドが特別図柄指定コマンドであれば(ステップS613)、そのコマンドのEXTデータを停止図柄格納エリアに格納する(ステップS614)。なお、特別図柄指定コマンドであるか否かは、2バイトの演出制御コマンドにおける1バイト目(MODEデータ)によって直ちに認識できる。
【0163】
また、受信した演出制御コマンドが変動パターン指定の演出制御コマンドであれば(ステップS615)、演出制御用CPU101は、そのコマンドのEXTデータを変動パターンデータ格納領域に格納し(ステップS616)、変動パターン受信フラグをセットする(ステップS617)。
【0164】
受信した演出制御コマンドが始動入賞記憶数指定の演出制御コマンドであれば(ステップS618)、演出制御用CPU101は、RAMにおける始動入賞数記憶領域の始動入賞記憶数を演出制御コマンドで指定された数に更新する(ステップS619)。また、可変表示装置9において表示色が変化する始動記憶表示エリア18の数を更新する(ステップS620)。
【0165】
そして、ステップS612で読み出した受信コマンドがその他の演出制御コマンドである場合には、受信コマンドに対応するフラグをセットする(ステップS621)。
【0166】
図32は、図29に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS706)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S806のうちのいずれかの処理が行われる。各処理において、以下のような処理が実行される。
【0167】
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):コマンド受信割込処理によって、変動時間を特定可能な演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を受信したか否か確認する。具体的には、変動パターンコマンドが受信されたことを示すフラグ(変動パターン受信フラグ)がセットされたか否か確認する。変動パターン受信フラグは、コマンド解析処理によって、変動パターン指定の演出制御コマンドが受信されたことが確認された場合にセットされる(ステップS617)。
【0168】
飾り図柄演出設定処理(ステップS801):飾り図柄の演出内容を決定する。具体的には、飾り図柄の停止図柄、飾り図柄の停止図柄を表示させる表示面、および飾り図柄の変動パターンを決定する。飾り図柄の停止図柄は、特別図柄の停止図柄に合致した図柄組合せとされる。また、飾り図柄の変動パターンは、特別図柄の変動時間だけ、変動パターンコマンドが示す特別図柄の変動パターンに合致したものに決定される。
【0169】
図柄変動開始処理(ステップS802):特別図柄の変動が開始されるように制御する。また、可変表示装置9による飾り図柄の表示演出が開始されるように制御する。
【0170】
図柄変動中処理(ステップS803):特別図柄および飾り図柄における変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミングを制御するとともに、変動時間の終了を監視する。
【0171】
図柄停止待ち設定処理(ステップS804):変動時間の終了時に、特別図柄停止を指示する演出制御コマンド(特別図柄停止の演出制御コマンド)を受信していたら、特別図柄の変動を停止し停止図柄(確定図柄)を表示する制御を行う。また、このとき、飾り図柄の変動も停止して停止図柄を表示する。
【0172】
大当り表示処理(ステップS805):変動時間の終了後、確変大当り表示または通常大当り表示の制御を行う。
【0173】
大当たり遊技中処理(ステップS806):大当たり遊技中の制御を行う。例えば、大入賞口開放前表示や大入賞口開放時表示の演出制御コマンドを受信したら、ラウンド数の表示制御等を行う。
【0174】
図33は、変動パターンテーブル毎に設定されているプロセスデータの一構成例を示す説明図である。プロセスデータは、プロセスタイマ設定値と演出制御実行データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。各演出制御実行データは、特別図柄の変動パターンを構成する各変動態様が記載されている特別図柄制御実行データと、飾り図柄の変動パターンを構成する各変動態様が記載されている飾り図柄制御実行データと、ランプ制御実行データとを含む。特別図柄制御実行データは、特別図柄の変動期間中における特別図柄可変表示器11の表示状態を示すデータが設定されている。例えば、特別図柄制御実行データ1には、可変表示開始時の特別図柄可変表示器11の表示状態を示すデータが設定されている。また、ランプ制御実行データは、特別図柄の変動期間中におけるランプ・LEDの表示状態を示すデータが設定されている。例えば、ランプ制御実行データ1には、可変表示開始時のランプ・LEDの表示状態を示すデータが設定されている。そして、特別図柄の変動期間中において、表示状態を切り替えるタイミング(例えば可変表示装置9において新たなキャラクタが登場するタイミング、ランプ・LEDを点灯状態から消灯状態に切り替えるタイミング)が到来すると、演出制御手段は、プロセスデータにおける次の演出制御実行データに従って、特別図柄、飾り図柄、およびランプ・LEDの表示状態を制御する。また、プロセスタイマ設定値には、その変動態様での変動時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセスデータを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ演出制御実行テーブルに設定されている変動態様で、特別図柄、飾り図柄、およびランプ・LEDを変動表示させる制御を行う。
【0175】
図33に示すプロセスデータは、図柄制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセスデータは、特別図柄の各変動パターンと飾り図柄の各変動パターンとの組合せのそれぞれに応じて用意されている。
【0176】
図34は、図32に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターン受信フラグがセットされたか否か確認する(ステップS871)。セットされていたら、そのフラグをリセットする(ステップS872)。そして、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄演出設定処理(ステップS801)に対応した値に変更する(ステップS873)。
【0177】
図35は、演出制御基板80で使用される乱数を示す説明図である。この例では、飾り図柄の停止時に遊技者に正対している表示面の決定に用いられる飾り図柄停止時表示面決定用乱数(表示面決定用乱数)と、停止時に遊技者に正対している表示面での飾り図柄の停止図柄の決定に用いられる飾り図柄停止図柄決定用乱数と、飾り図柄の変動パターンの決定に用いられる飾り図柄変動パターン決定用乱数とが使用される。
【0178】
この例では、飾り図柄停止図柄決定用乱数として、LCD9Aにおける飾り図柄の左右図柄の停止図柄の決定に用いられるLCD左右図柄決定用乱数と、LCD9Aにおける飾り図柄の中図柄の停止図柄の決定に用いられるLCD中図柄決定用乱数と、ドラム表示装置9Bにおける飾り図柄の左右図柄の停止図柄の決定に用いられるドラム左右図柄決定用乱数と、ドラム表示装置9Bにおける飾り図柄の中図柄の停止図柄の決定に用いられるドラム中図柄決定用乱数と、ドラム表示装置9Cにおける飾り図柄の停止図柄の決定に用いられるドラム停止図柄決定用乱数と、が使用される。なお、演出制御基板80では、遊技効果を高めるためなどのために、上記の乱数以外の乱数も用いられる。
【0179】
図36は、停止時表示面決定用テーブルの例を示す説明図である。停止時表示面決定用テーブルには、表示面決定用乱数の抽出値と比較される比較値が予め設定されている。そして、表示面決定用乱数の抽出値と同値の比較値に対応付けされている表示面が、飾り図柄の停止時に遊技者に正対している表示面として決定される。
【0180】
図36に示すように、リーチにもならないはずれ時には、100/150の確率で第1表示面9aに決定され、50/150の確率で第2表示面9bに決定される。また、大当りとならないリーチ時には、40/150の確率で第1表示面9aに決定され、100/150の確率で第2表示面9bに決定され、10/150の確率で第3表示面9cに決定される。さらに、大当り時には、70/150の確率で第2表示面9bに決定され、80/150の確率で第3表示面9cに決定される。
【0181】
図37は、飾り図柄の停止図柄の決定方法を説明するための説明図である。図37に示すように、リーチにもならないはずれで、かつ停止表示面が第1表示面9aとされることが決定された場合には、LCD9Aおよびドラム表示装置9Bでの停止図柄がともにはずれを示す図柄となるように、飾り図柄の停止図柄を決定する。また、リーチにもならないはずれで、かつ停止表示面が第2表示面9bとされることが決定された場合には、ドラム表示装置9Bおよびドラム表示装置9Cでの停止図柄がともにはずれを示す図柄となるように、飾り図柄の停止図柄を決定する。
【0182】
大当りとならないリーチで、かつ停止表示面が第1表示面9aとされることが決定された場合には、LCD9Aまたはドラム表示装置9Bの少なくともいずれか一方でリーチを示す図柄となるように、飾り図柄の停止図柄を決定する。また、大当りとならないリーチで、かつ停止表示面が第2表示面9bとされることが決定された場合には、ドラム表示装置9Bでリーチを示す図柄となり、ドラム表示装置9Cではずれを示す図柄となるように、飾り図柄の停止図柄を決定する。さらに、大当りで、かつ停止表示面が第3表示面9cとされることが決定された場合には、ドラム表示装置9Cではずれを示す図柄となるように、飾り図柄の停止図柄を決定する。
【0183】
大当りで、かつ停止表示面が第2表示面9bとされることが決定された場合には、ドラム表示装置9Bおよびドラム表示装置9Cで大当りを示す図柄となるように、飾り図柄の停止図柄を決定する。さらに、大当りで、かつ停止表示面が第3表示面9cとされることが決定された場合には、ドラム表示装置9Cで大当りを示す図柄となるように、飾り図柄の停止図柄を決定する。
【0184】
図38は、飾り図柄変動パターンの一例を示す説明図である。この実施の形態では、主基板31からの変動パターンコマンド(図18参照)の各種類と、最終停止表示面との組合せに対応して、それぞれ飾り図柄の変動パターンが予め設定されている。なお、変動パターンコマンド6を受信し最終停止表示面を第1表示面9aとした場合と、変動パターンコマンド6を受信し最終停止表示面を第2表示面9bとした場合とについては、それぞれ3種類の飾り図柄の変動パターンが予め設定されている。すなわち、この例では、27種類の飾り図柄の変動パターンが予め用意されている。飾り図柄変動パターンを決定するときには、受信した変動パターンコマンドのEXTデータと、その変動パターンコマンドに従って決定された停止表示面とに対応している飾り図柄変動パターンが選択される。飾り図柄の変動パターンは、対応する変動パターンコマンドが示す変動時間の期間中、その変動パターンコマンドにもとづく特別図柄の変動に関連して飾り図柄を変動させるための変動パターンとされている。例えば、リーチAを指定する変動パターンコマンドに対応する飾り図柄の変動パターンは、飾り図柄の変動表示によってリーチAの変動態様を表すように設定されている。また、飾り図柄の変動パターンは、対応する停止表示面にて確定図柄が表示されるような変動パターンとされている。
【0185】
飾り図柄変動パターンテーブルに設定されている変動パターンとしては、LCD9Aやドラム表示装置9Bにおける左中右図柄が回転して左、右、中の順番で停止する変動表示を行うものや、ドラム表示装置9Cにおける横回転図柄やルーレット回転図柄が回転したあと停止する変動表示を行うものの他、例えば、左中右図柄、横回転図柄、あるいはルーレット回転図柄の変動速度が速い変動パターンや、変動速度が遅い変動パターン、飾り図柄が停止位置を過ぎたあとに戻ってくる戻り演出を行う変動パターン、変動速度が突然速くなるすべり演出を行う変動パターンなどが考えられる。
【0186】
図39は、演出制御プロセス処理における飾り図柄演出設定処理(ステップS801)を示すフローチャートである。飾り図柄演出設定処理において、演出制御用CPU101は、受信した変動パターンコマンドにもとづいて、停止表示面を第1表示面9a、第2表示面9bまたは第3表示面9cのいずれにするか決定する(ステップS811)。ステップS811では、受信した変動パターンコマンドにもとづいて大当り、リーチ、はずれの何れかを判定し、表示面決定用乱数を抽出し、停止時表示面決定用テーブル(図36参照)を用いて、飾り図柄の停止時に遊技者に正対させる表示面(停止表示面)を決定する処理が実行される。
【0187】
次いで、ステップS811にて決定された飾り図柄の停止時に遊技者に正対させる表示面における飾り図柄の停止図柄を決定する(ステップS812)。ステップS812では、ステップS811にて決定された停止表示面に表される表示装置9A,9B,9Cでの飾り図柄の停止図柄の決定に用いられる飾り図柄停止図柄決定用乱数を抽出し、図示しない飾り図柄停止図柄決定用のテーブルを用いて飾り図柄の停止図柄が決定される。なお、飾り図柄停止図柄決定用のテーブルは、停止図柄の決定結果が図37に示した規則に従った内容となるように、飾り図柄停止図柄決定用乱数の抽出値と比較される比較値が予め設定されたテーブルである。
【0188】
そして、飾り図柄の変動パターン(可変表示装置9の表示面切換パターンを含む)を決定する(ステップS813)。すなわち、飾り図柄変動パターンテーブルに設定されている飾り図柄変動パターンのうち、受信した変動パターンコマンドと、ステップS811にて決定した停止表示面との組合せに対応した飾り図柄変動パターンのいずれかを飾り図柄の変動パターンに決定する。従って、受信した変動パターンコマンドにもとづく特別図柄の変動パターンに対応した飾り図柄の変動パターンが決定される。なお、受信した変動パターンコマンドに対応する飾り図柄変動パターンが複数ある場合(この例では、変動パターン6の変動パターンコマンドを受信していた場合)には、ステップS813にて、飾り図柄演出決定用乱数を抽出し、図示しない飾り図柄変動パターン決定用テーブルを用いて一の飾り図柄変動パターンを決定する。なお、飾り図柄変動パターン決定用テーブルは、飾り図柄演出決定用乱数の抽出値と比較される比較値が予め設定されたテーブルである。この比較値は、それぞれ、選択され得るいずれかの飾り図柄変動パターンに対応付けされている。そして、演出制御プロセスフラグを図柄変動開始処理(ステップS802)に対応した値に更新する(ステップS814)。
【0189】
図40は、演出制御プロセス処理における図柄変動開始処理(ステップS802)を示すフローチャートである。図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、まず、使用するプロセスデータを選択する(ステップS881)。次いで、選択されたプロセスデータの最初に設定されているプロセスタイマをスタートし(ステップS882)、特別図柄制御実行データ1の内容に従って特別図柄可変表示器11を制御して特別図柄の変動表示を行い(ステップS883)、飾り図柄制御実行データ1の内容に従って可変表示装置9を制御して飾り図柄の変動表示や表示面の切換制御を行う(ステップS884)。また、プロセスデータ中のランプ制御実行データ1にもとづいてランプ・LED制御を行う(ステップS885)。例えば、ランプ制御実行データ1の内容に応じた信号を各ランプ・LEDに与える。なお、各制御実行データにはROMのアドレスが設定され、そのアドレスから始まる領域に、より詳細な制御データを格納しておき、それらの制御データに従って制御を行うように構成してもよい。
【0190】
また、変動パターンに応じた音番号データを音声出力基板70に出力する(ステップS886)。音声出力基板70において、音声合成用IC703は、音番号データに応じたデータを音声データROM704から読み出し、読み出したデータに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム707で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。
【0191】
その後、変動時間タイマ(特別図柄の変動時間に応じたタイマ)をスタートし(ステップS887)、演出制御プロセスフラグの値を図柄変動中処理に対応した値にする(ステップS888)。
【0192】
図41は、演出制御プロセス処理における図柄変動中処理(ステップS803)を示すフローチャートである。図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS831)、演出制御実行テーブルの切替えを行う(ステップS832)。すなわち、プロセスデータにおいて、次に設定されているプロセスタイマをスタートさせるとともに(ステップS833)、その次に設定されている特別図柄制御実行データの内容に従って特別図柄可変表示器11を制御する(ステップS834)。具体的には、表示制御用CPU101が特別図柄制御実行データの内容に従って特別図柄可変表示器11を制御する。また、次に設定されている飾り図柄制御実行データの内容に従って可変表示装置9を制御して飾り図柄の表示状態や可変表示装置9の切換状態を制御する(ステップS835)。さらに、プロセスデータ中の次に設定されているランプ制御実行データにもとづいてランプ・LED制御を行う(ステップS836)。
【0193】
変動時間タイマがタイムアウトしていたら(ステップS837)、演出制御用CPU101は、飾り図柄停止図柄格納領域に格納されているドラム表示装置9Bにおける左右中の停止図柄を示すデータや、ドラム表示装置9Cにおける停止図柄を示すデータのうち、停止表示面に表されているドラム表示装置9B,9Cに関するデータをロードする(ステップS838)。そして、停止図柄を表示した状態でドラムモータの回転を停止するまでにドラムモータに与えられるべきパルスステップ数を算出する(ステップS839)。なお、算出されたステップ数は所定のワークエリアにセットされる。モータ制御処理では、セットされたステップ数に応じた数の励磁パターンをドラムモータに出力する。
【0194】
そして、演出制御用CPU101は、特別図柄停止の演出制御コマンドの受信を監視するための監視タイマをスタートさせ(ステップS840)、演出制御プロセスフラグの値を図柄停止待ち処理に対応した値にする(ステップS841)。
【0195】
図42は、演出制御プロセス処理における図柄停止待ち処理(ステップS804)を示すフローチャートである。図柄停止待ち処理において、演出制御用CPU101は、特別図柄停止を指示する演出制御コマンドを受信しているか否か確認する(ステップS851)。図柄停止を指示する演出制御コマンドを受信していれば、記憶されている停止図柄で特別図柄を停止させる制御を行う(ステップS852)。また、このとき、決定されている停止図柄で飾り図柄を停止させる制御を行う。具体的には、LCD9Aに飾り図柄の停止図柄を表示させたり、ドラム表示装置9B,9Cにて停止図柄が表示されたときにドラムモータの駆動を停止してすなわち励磁を解除したりする。ドラム表示装置9B,9Cにおいて停止図柄が表示されたか否かは、現在表示図柄を示すデータが停止図柄を示すデータと一致したか否かによって確認することができる。
【0196】
そして、ステップS852で大当り図柄を表示した場合には(ステップS853のY)、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS805)に対応した値に設定する(ステップS855)。ステップS852で大当り図柄を表示しない場合(はずれ図柄を表示した場合)には(ステップS853のN)、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に設定する(ステップS854)。
【0197】
特別図柄停止を指定する演出制御コマンドを受信していない場合には、監視タイマがタイムアウトしているかどうか確認する(ステップS856)。タイムアウトした場合には、何らかの異常が発生したと判断して、エラー画面を表示する制御を行う(ステップS857)。そして、ステップS853に移行する。なお、エラー画面は、例えば可変表示装置9のLCD9Aに表示する。従って、エラー画面を表示するときには、可変表示装置9は、必要に応じて、第1表示面9aが遊技者に正対するように表示面の切換制御を行う。
【0198】
この例では、第1表示面9aが可変表示装置9の基準表示面とされる。従って、ステップS852で大当り図柄を表示しない場合には(ステップS853のN)、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信待ち処理に移行する前に、第1表示面9aが遊技者に正対するように表示面の切換制御を行う。また、ステップS852で大当り図柄を表示した場合には(ステップS853のY)、演出制御用CPU101は、大当り表示処理が終了したあと、第1表示面9aが遊技者に正対するように表示面の切換制御を行う。
【0199】
図43〜図46は、飾り図柄変動パターンの具体例を説明するための説明図である。
【0200】
図43は、飾り図柄変動パターン7による飾り図柄の可変表示演出の例を示す説明図である。演出制御用CPU101は、先ず、飾り図柄の可変表示開始タイミングになると、遊技者に正対している第1表示面9aのLCD9Aおよびドラム表示装置9Bにおける各図柄が高速変動を開始するための制御を行う(図43(A))。高速変動を開始させると、その後の所定の左図柄停止タイミングでLCD9Aの左図柄を停止させたあと、右図柄停止タイミングでLCD9Aの右図柄を停止させ、LCD9Aの図柄がリーチ表示態様を示す状態となるようにする(図43(B))。
【0201】
リーチ表示を行うと、演出制御用CPU101は、可変表示装置9を制御して、遊技者に正対する表示面を第1表示面9aから第2表示面9bに切り換える処理を実行する(例えば、ステップS835にて第1表示面9aから第2表示面9bへの切り換え指示がなされ、その後のステップS706にて切り換え処理が実行される)。この例では、演出制御用CPU101は、第2表示面9bが遊技者に正対する位置まで可変表示装置9の回動動作を行ったときに、第1表示面9aにてLCD9Aに表示されていたリーチ図柄が第2表示面9bにおけるドラム表示装置9Bに表示されている状態となるように、ドラム表示装置9Bの左右図柄を停止させる制御を実行する(図43(C)。例えば、ステップS835にて第2表示面9bに切り換えられたときにドラム表示装置9Bの左右図柄を所定図柄で停止させるための指示がなされ、その後のステップS706にてドラム表示装置9Bの左右図柄の停止処理が実行される)。従って、第1表示面9aから第2表示面9bに切り換えられても、切換前と同一のリーチ表示がなされていることになる。
【0202】
そして、演出制御用CPU101は、所定の図柄停止タイミングになると、ドラム表示装置9Bの中図柄を停止させるとともに、ドラム表示装置9Cの横回転図柄を停止させる制御を行う(図43(D)。例えば、ステップS839にてドラム表示装置9Cの回転を所定の停止図柄で停止させるための指示がなされ、その後のステップS706にてドラム表示装置9Cの図柄の停止処理が実行される。)。ここでは、第2表示面9bにおける停止図柄は、はずれを示唆する図柄(単に「はずれ図柄」ということがある)の組合せとなる。所定期間はずれ図柄を停止図柄として表示すると、演出制御用CPU101は、次回の可変表示演出に備えて、可変表示装置9を制御して、遊技者に正対する表示面を第1表示面9aに切り換える処理を実行する(例えば、図柄停止待ち処理内のステップS853の処理のあとの処理で第1表示面9aへの切り換え指示がなされ、その後のステップS706にて切り換え処理が実行される)。
【0203】
図44は、飾り図柄変動パターン8による飾り図柄の可変表示演出の例を示す説明図である。演出制御用CPU101は、先ず、飾り図柄の可変表示開始タイミングになると、遊技者に正対している第1表示面9aのLCD9Aおよびドラム表示装置9Bにおける各図柄が高速変動を開始するための制御を行う(図44(A))。高速変動を開始させると、その後の所定の左図柄停止タイミングでLCD9Aの左図柄を停止させたあと、右図柄停止タイミングでLCD9Aの右図柄を停止させる制御を実行し、LCD9Aの図柄がリーチ表示態様を示す状態となるようにする(図44(B))。
【0204】
リーチ表示を行うと、演出制御用CPU101は、可変表示装置9を制御して、遊技者に正対する表示面を第1表示面9aから第2表示面9bに切り換える処理を実行する(例えば、ステップS835にて第1表示面9aから第2表示面9bへの切り換え指示がなされ、その後のステップS706にて切り換え処理が実行される)。この例では、演出制御用CPU101は、第2表示面9bが遊技者に正対する位置まで可変表示装置9の回動動作を行ったときに、第1表示面9aにてLCD9Aに表示されていたリーチ図柄が第2表示面9bにおけるドラム表示装置9Bに表示されている状態となるように、ドラム表示装置9Bの左右図柄を停止させる制御を実行する(図44(C)。例えば、ステップS835にて第2表示面9bに切り換えられたときにドラム表示装置9Bの左右図柄を所定図柄で停止させるための指示がなされ、その後のステップS706にてドラム表示装置9Bの左右図柄の停止処理が実行される。)。従って、第1表示面9aから第2表示面9bに切り換えられても、切換前と同一のリーチ表示がなされていることになる。
【0205】
次いで、演出制御用CPU101は、所定の横回転図柄停止タイミングで、予め定められている所定図柄(例えば、飾り図柄変動パターン8では常に所定図柄で停止するように定められている。この例では、「チャンス」が該当するものとする。)で横回転図柄が停止するように、ドラム表示装置9Cのドラム116の回転を停止するための制御を行う(図44(D)。例えば、ステップS839にてドラム表示装置9Cの回転を所定の停止図柄で停止させるための指示がなされ、その後のステップS706にてドラム表示装置9Cの図柄の停止処理が実行される。)。横回転図柄を停止させると、演出制御用CPU101は、可変表示装置9を制御して、遊技者に正対する表示面を第2表示面9bから第3表示面9cに切り換える処理を実行する(図44(E)。例えば、ステップS835にて第2表示面9bから第3表示面9cへの切り換え指示がなされ、その後のステップS706にて切り換え処理が実行される)。この例では、演出制御用CPU101は、第3表示面9cが遊技者に正対する位置まで可変表示装置9の回動動作を行ったときに、ルーレット回転図柄が高速回転している状態となるように、ドラム表示装置9Cのドラム116を再度回転させる制御を実行する(図44(E)。例えば、ステップS835にてドラム116を再度回転させるための指示がなされ、その後のステップS706にてドラム116を再度回転させる処理が実行される。)。
【0206】
そして、演出制御用CPU101は、所定の図柄停止タイミングになると、決定されている停止図柄が確定領域で停止するように、ドラム表示装置9Cのドラム116の回転を停止させ、ルーレット回転図柄を停止させる(図44(F)。例えば、ステップS835にてドラム116の回転を停止させるための指示がなされ、その後のステップS706にてドラム116の回転を停止させる処理が実行される。)。ここでは、第3表示面9cにおける停止図柄は、はずれを示唆する図柄(この例では「星を示す図柄」)となる。所定期間はずれ図柄を停止図柄として表示すると、演出制御用CPU101は、次回の可変表示演出に備えて、可変表示装置9を制御して、遊技者に正対する表示面を第1表示面9aに切り換える処理を実行する(例えば、図柄停止待ち処理内のステップS853の処理のあとの処理で第1表示面9aへの切り換え指示がなされ、その後のステップS706にて切り換え処理が実行される)。
【0207】
図45は、飾り図柄変動パターン10による飾り図柄の可変表示演出の例を示す説明図である。演出制御用CPU101は、先ず、飾り図柄の可変表示開始タイミングになると、遊技者に正対している第1表示面9aのLCD9Aおよびドラム表示装置9Bにおける各図柄が高速変動を開始する(図45(A))。高速変動が開始されると、演出制御用CPU101は、その後の所定の表示面切換タイミングで、可変表示装置9を制御して、遊技者に正対する表示面を第1表示面9aから第2表示面9bに切り換える処理を実行する(図45(B)。例えば、ステップS835にて第1表示面9aから第2表示面9bへの切り換え指示がなされ、その後のステップS706にて切り換え処理が実行される。)。この例では、演出制御用CPU101は、第2表示面9bが遊技者に正対する位置まで可変表示装置9の回動動作を行ったときに、第2表示面9bにおけるドラム表示装置9Bによる左中右図柄と、ドラム表示装置9Cによる横回転図柄とが、高速変動されている状態となるように、ドラム表示装置9Bおよびドラム表示装置9Cを制御する(図45(B)。例えば、ステップS835にて第2表示面9bに切り換えられる前にドラム表示装置9Bの左中右図柄とドラム表示装置9Cによる横回転図柄とが高速回転を開始するための指示がなされ、その後のステップS706にてドラム表示装置9Bの左中右図柄とドラム表示装置9Cによる横回転図柄とを高速回転させる処理が実行される)。
【0208】
次いで、演出制御用CPU101は、所定の左図柄停止タイミングでドラム表示装置9Bの左図柄を停止させたあと、右図柄停止タイミングでドラム表示装置9Bの右図柄を停止させるための制御を行い、ドラム表示装置9Bの図柄がリーチ表示態様を示す状態となるようにする(図45(C)。例えば、ステップS835にてドラム表示装置9Bの左図柄を停止させるための指示がなされ、その後のステップS706にてドラム表示装置9Bの左図柄を所定の図柄で停止させる処理が実行され、ステップS835にてドラム表示装置9Bの右図柄を所定の図柄で停止させるための指示がなされ、その後のステップS706にてドラム表示装置9Bの右図柄を停止させる処理が実行される)。
【0209】
そして、演出制御用CPU101は、所定の図柄停止タイミングになると、決定されている停止図柄となるように、ドラム表示装置9Bの中図柄とドラム表示装置9Cの横回転図柄を停止させるための制御を行う(図45(D)。例えば、ステップS835にてドラム表示装置9Bの中図柄とドラム表示装置9Cの横回転図柄を停止させるための指示がなされ、その後のステップS706にてドラム表示装置9Bの中図柄とドラム表示装置9Cの横回転図柄を停止させる処理が実行される)。ここでは、第2表示面9bにおける停止図柄は、はずれを示唆する図柄となる。所定期間はずれ図柄を停止図柄として表示すると、演出制御用CPU101は、次回の可変表示演出に備えて、可変表示装置9を制御して、遊技者に正対する表示面を第1表示面9aに切り換える処理を実行する(例えば、図柄停止待ち処理内のステップS853の処理のあとの処理で第1表示面9aへの切り換え指示がなされ、その後のステップS706にて切り換え処理が実行される)。
【0210】
図46は、飾り図柄変動パターン9による飾り図柄の可変表示演出の例を示す説明図である。演出制御用CPU101は、先ず、飾り図柄の可変表示開始タイミングになると、遊技者に正対している第1表示面9aのLCD9Aおよびドラム表示装置9Bにおける各図柄の高速変動を開始させるための制御を行う(図46(A))。高速変動を開始させると、その後の所定の左図柄停止タイミングでLCD9Aの左図柄を停止させたあと、右図柄停止タイミングでLCD9Aの右図柄を停止させるための制御を実行し、LCD9Aの図柄がリーチ表示態様を示す状態となるようにする(図46(B))。
【0211】
リーチ表示がなされると、演出制御用CPU101は、可変表示装置9を制御して、遊技者に正対する表示面を第1表示面9aから第2表示面9bに切り換える方向に移動させる処理を実行し(図46(C)。例えば、ステップS835にて第1表示面9aから第2表示面9bへ切り換える方向に回動させるための指示がなされ、その後のステップS706にて回動させる処理が実行される。)、第2表示面9bが遊技者に正対する位置まで移動する前に、可変表示装置9を逆回転させて、第1表示面9aが遊技者に正対する位置まで戻す制御を実行する(図46(D)。例えば、ステップS835にて第2表示面9bから第1表示面9aへ切り換える方向に回動させるための指示がなされ、その後のステップS706にて回動させる処理が実行される)。
【0212】
遊技者に正対する表示面を第1表示面9aに戻すと、演出制御用CPU101は、所定の中図柄停止タイミングでLCD9Aの中図柄を停止させ、左図柄停止タイミングでドラム表示装置9Bの左図柄を停止させ、さらに右図柄停止タイミングでドラム表示装置9Bの右図柄を停止させるための制御を行い、この例では、ドラム表示装置9Bの図柄がリーチ表示態様を示す状態となるようにする(図46(E)。例えば、ステップS835にてLCD9Aの中図柄を停止させるとともに、ドラム表示装置9Bの左右図柄を停止させるための指示がなされ、その後のステップS706にてドラム表示装置9Bの左右図柄を停止させる処理が実行される)。
【0213】
そして、演出制御用CPU101は、所定の図柄停止タイミングになると、決定されている停止図柄となるように、ドラム表示装置9Bの中図柄を停止させるための制御を行う(図46(F)。例えば、ステップS835にてドラム表示装置9Bの中図柄を停止させるための指示がなされ、その後のステップS706にてドラム表示装置9Bの中図柄を停止させる処理が実行される。)。ここでは、第1表示面9aにおける停止図柄は、はずれを示唆する図柄となる。この例では、停止図柄が第1表示面9aで表示されるので、次回の可変表示演出に備えて表示面を切り換えておく必要はない。
【0214】
図47は、演出制御基板80から音声出力基板70に出力される音番号データの一例を示す説明図である。図47に示すように、音番号データには、飾り図柄の変動パターンに応じた音番号データ、および大当り遊技中における音番号データが含まれる。なお、この例では、飾り図柄の変動パターンに応じた音番号データによる出力音は、特別図柄の変動パターンにも対応している。
【0215】
図48は、本発明の概要を示す概念図である。図48に示すように、本発明の遊技機は、駆動方式が異なる複数種類の表示手段9P,9Q,9Rと、複数種類の表示手段9P,9Q,9Rのうち少なくとも一つの表示手段によって互いに異なる駆動方式で識別情報の可変表示が実行される表示面を複数有する表示ユニット9Xと、表示ユニット9Xを回動させ、遊技者の可視領域に臨む表示面(例えば、表示枠9w内に表れている表示面を意味し、遊技者に正対している状態の表示面に限らない概念である。)を何れか一つの表示面から他の表示面に切り換える表示面切換手段80rと、識別情報の可変表示内容を事前に決定する事前決定手段80pと、複数種類の表示手段9P,9Q,9Rの制御を行い、事前決定手段80pによる事前決定に従い所定の表示面での識別情報の可変表示を実行させる可変表示制御手段80qとを備える。表示面切換手段80rは、遊技における所定条件(例えば、リーチ演出の演出内容を切り換える所定のタイミングが到来したときに成立する条件)の成立に基づいて、表示ユニット9Xを回動させ識別情報の可変表示に用いる表示面を切り換える処理を実行する。
【0216】
上記のように、遊技における所定条件の成立にもとづいて、識別情報の可変表示に用いる表示面を切り換える構成としたので、可変表示における表示態様を一連の遊技演出(例えばリーチ演出)において切り換えることができ、多様な遊技演出を行うことができるようになる。よって、遊技の興趣を向上させることができる。
【0217】
また、上述したように、識別情報の可変表示に用いる表示面を切り換えるための所定条件に、遊技者の可視領域に臨む表示面での識別情報の表示状態がリーチ表示状態となったことを含むように構成(例えば図43、図44参照)されているので、リーチ表示状態となったときに表示面を切り換えることができ、多様な遊技演出を行うことができるとともに、リーチ表示状態での可変表示の表示結果について遊技者に期待感を持たせることができる。
【0218】
また、上述したように、遊技者の可視領域に臨む表示面での識別情報の表示状態がリーチ表示状態となったことにもとづいて実行される所定のリーチ演出において、段階的に演出内容が切り換えられる演出(例えば図44参照)が行われ、識別情報の可変表示に用いる表示面を切り換えるための所定条件に、リーチ演出において演出内容を切り換えるタイミング(例えば図44(B)のようなリーチ表示となったタイミング、図44(D)のような演出の発展を示唆するような図柄が表示されたタイミング)となったことを含むように構成されているので、表示面の切り換えによって演出内容を切り換えること(例えばリーチ演出を発展させること)ができ、多様な遊技演出を行うことができるようになる。
【0219】
また、上述したように、識別情報の表示結果が表示面における所定の表示ライン(例えば、第1表示面9aにおけるLCD9Aの左中右図柄のラインとドラム表示装置9Bの左中右図柄のライン、第2表示面9bにおけるドラム表示装置9Bの左中右図柄のライン。)で特定表示結果となったときに特定遊技状態とされ、表示装置が有する複数の表示面には、当該表示面に表される表示ラインのライン数が互いに異なる表示面(例えば、第1表示面9aではLCD9Aの左中右図柄のラインとドラム表示装置9Bの左中右図柄のラインの2ライン、第2表示面9bではドラム表示装置9Bの左中右図柄のラインの1ライン。)を含み、表示面をライン数が異なる他の表示面(本実施の形態においてはライン数の多い表示面からライン数の少ない表示面)に切り換える(例えば、第1表示面9aから第2表示面に切り換える)ように構成されているので、多様な遊技演出を行うことができる。上記の例では、特に、表示面に表される表示ラインのライン数を減少させるようにしたので、表示面の切り換えによって遊技者に対してわかりやすい表示を行うことができるようになる。
【0220】
なお、上述した実施の形態では、表示面に表される表示ラインのライン数を減少させる第1表示面9aから第2表示面に切り換える例について説明したが、第2表示面9bから第1表示面9aに切り換える可変表示演出を実行するようにしてもよい。このように構成すれば、表示面に表される表示ラインのライン数を増加させる演出を行うことができ、多様な遊技演出を行うことができる。また、上記のように、表示面に表される表示ラインのライン数を増加させる構成とすれば、表示面の切り換えによって大当り表示される可能性のあるライン数が増えるため、大当りへの期待度を増進させることができるようになる。すなわち、見た目上の大当りラインを増やすことができるため、大当りとなりやすいと遊技者に認識させるような演出を行うことができる。
【0221】
また、上述したように、発光駆動されることにより表示面(例えば第3表示面9c)に表される識別情報を内面側から照射する演出用の発光体であるバックライトの光を他の表示面(例えば第2表示面9b)に向けて透過させるバックライト透過穴94を設け、バックライトを、表示面が切り換えられても、他の表示面に表される識別情報の照射のために発光駆動される構成とされているので、発光体を異なる表示面で共通に使用することができ、部品点数を削減することができる。なお、バックライトは、いずれの表面においても、演出制御基板80に搭載されているライト駆動回路(図12等には表されていない)からの共通の駆動信号によって発光駆動される。このライト駆動回路は、演出制御用CPU101によって制御される。
【0222】
また、上述したように、可変表示装置9が有する複数の表示面のうちあらかじめ定められた1つの表示面(例えば第1表示面9a)が基準表示面として設定され、基準表示面以外の表示面(例えば第2表示面9b、第3表示面9c)を用いた識別情報の可変表示が終了する毎に、遊技者に正対する表示面を基準表示面に戻す構成としているので、常に同じ表示面から可変表示を開始することができ、表示面の切り換え状態を遊技者に容易に把握させることができる。
【0223】
なお、図36に示す選択率は一例であり、他の割合で比較値を振り分けて、他の選択率で各表示面が選択されるようにしてもよい。例えば、大当り時は、第1表示面9aが選択されない構成とされているが、大当り時にも第1表示面9aが選択されえるようにしてもよい。ただし、この場合も、遊技の興趣を高めるため、第1表示面9aの選択率が、第2表示面9bや第3表示面9cよりも低くなるように停止時表示面決定用テーブルを設定しておくことが望ましい。
【0224】
また、上述したように、可変表示装置9aを途中で逆方向に回転させることなく一方向に回転させることによって遊技者の可視領域に臨む表示面を他の表示面に切り換える通常回転処理(例えば図44(A)から図44(B)に切り換える処理)と、可変表示装置9aを一方向に回転させることによって遊技者の可視領域に臨む表示面を他の表示面に切り換える処理が完了する前に、可変表示装置9aを逆方向に回転させることによって遊技者の可視領域に臨む表示面を元の表示面に戻す逆回転処理(例えば図46(B)、図46(C)、図46(D)と切り換えられる処理)と、を実行する機能を有し、通常回転処理と逆回転処理のうちいずれかを選択(例えば飾り図柄変動パターンを選択することによって選択される)して実行するように構成されているので、多様な遊技演出を行うことができるようになり、遊技の興趣を向上させることができる。
【0225】
また、上述したように、ドラム表示装置9Bを複数の表示面にて共通に使用する構成としているので、ドラム表示装置9Bが備える各ドラムの回転駆動を制御するための構成を複数の表示面において共通に使用することができる。従って、部品点数を削減することができる。
【0226】
また、上述したように、ドラム表示装置9Cを複数の表示面にて共通に使用する構成としているので、ドラム表示装置9Cが備えるドラムの回転駆動を制御するための構成を複数の表示面において共通に使用することができる。従って、部品点数を削減することができる。
【0227】
また、上述したように、可変表示装置9が有する複数の表示面に比較値が割り振られている停止時表示面決定用テーブル(図36参照)を用いて、何れの表示面にて識別情報の可変表示を行うかを決定(最終停止図柄を表示させる演出を行う表示面を決定)し、予め定められた1つの表示面で識別情報の可変表示が実行されたときと比較して、他の一の表示面で識別情報の可変表示が実行されたときの方が高確率で大当りとなる(例えば、図36では、第1表示面9aよりも第2表示面9bの方が高確率であり、さらに第3表示面9cの方が高確率となるように構成されている)ように、表示面を切り換える処理を実行する構成とされているので、多様な遊技演出を行うことができるようになり、遊技の興趣を向上させることができる。
【0228】
また、上述したように、所定の表示面で切り換え先の表示面を予告するように表示を行う構成としたので、多様な遊技演出を行うことができるようになり、遊技の興趣を向上させることができる。具体的には、第2表示面9bにおいて、「チャンス」なる図柄を表示(図44(D))し、第3表示面9cへの切り換えを予告するようにしているので、遊技者の期待感を増進させることができる。なお、上述した実施の形態において、第2表示面9bにおいて、「全回転」なる図柄を表示することによって、第1表示面9aへの切り換えを予告するようにしてもよい。また、例えば、「表示面チェンジ!」、「ルーレット面へ!」など、表示面の切り換えによる演出の発展を示唆するような表示であれば、どのような表示であってもよい。
【0229】
また、上述したように、遊技機に設けられている可変表示装置9、普通図柄表示器10、特別図柄可変表示器11およびランプ・LED等の演出用の表示手段や、スピーカ27などの演出手段が、演出制御基板80に搭載されている一つの演出制御用CPU101によって制御されるように構成されているので、機種変更を行う場合に、演出制御基板80を新たな機種のものに交換すれば、ランプドライバ基板35や音声出力基板70を交換せずに機種変更を実現することができる。
【0230】
なお、上述した実施の形態では、演出手段が一つの演出制御用CPU101によって制御される構成としていたが、複数のCPUによって制御される構成としてもよい。この場合、例えば、可変表示装置9、普通図柄表示器10および特別図柄可変表示器11と、ランプ・LEDと、スピーカ27とが、それぞれ別個のCPUによって制御される構成とすればよい。また、この場合、主基板31から各制御手段に向けてそれぞれ制御コマンドが送信される構成としてもよく、あるいは主基板31からの制御コマンドが1の制御手段(例えば、可変表示装置9などを制御する表示制御手段)に送信され、主基板31からの制御コマンドを受信した制御手段が他の制御手段(例えば、ランプ・LEDを制御する発光体制御手段、スピーカ27を制御する音声制御手段)に向けて制御コマンドを送信する構成としてもよい。なお、上記の他の制御手段に、LCD9Aを制御する制御手段や、ドラム表示装置9B,9Cを制御する制御手段が含まれていてもよい。
【0231】
また、上述した実施の形態では、図柄の可変表示の終了後に、可変表示装置9を所定の基準位置(第1表示面9aが遊技者に正対している位置)に戻す構成としていたが、上述した遊技機では、上記の基準位置に戻す制御と同様の制御によって、遊技機への電源投入時に、可変表示装置9が基準位置に位置するように設定する構成とされている。具体的には、演出制御用CPU101は、電源投入時および可変表示の終了後に、突起センサ118a,118bからのセンサ用突起検出信号の入力状態を確認し、可変表示装置9が基準位置に位置していることを示す状態(突起センサ118bからのセンサ用突起検出信号のみが入力されている状態)でなければ、基準位置となるまで(突起センサ118bからのセンサ用突起検出信号のみの入力状態となるまで)可変表示装置9を逆回転(表示枠9wにおいて表示面が下方に移動する方向への回転)させる制御を行う。
【0232】
なお、電源投入時に、上記のように可変表示装置9の基準位置を設定するとともに、各ドラム115a,115b,115c,116の所定の基準位置(例えば、各ドラム115a,115b,115cについては、第1表示面9aにおいて「3」、「5」、「7」が表示される位置)を設定する構成としてもよい。
【0233】
また、上述した実施の形態では、各表示面9a,9b,9cが遊技者に正対する位置で位置検出を行う構成としていたが、その他の位置でも位置検出を行う構成としてもよい。このように構成すれば、表示面の切り換え途中における可変表示装置9の現在位置を確認することができる。
【0234】
また、上述した実施の形態では、リーチ演出にて可変表示装置9の表示面切換処理を行う構成としていたが、例えばリーチとなることを予告するリーチ予告、大当りとなることを予告する大当り予告演出、複数回の可変表示にてリーチや大当りとなることを予告する連続予告演出などの他の演出において、可変表示装置9の表示面切換処理を行う構成としてもよい。例えば、連続予告演出として、複数回の可変表示に亘って同一の表示面で停止図柄が表示されるようにしたり、複数回の可変表示に亘って第1表示面9a〜第3表示面9cで順次停止図柄が表示されるようにしたりすることが考えられる。また、連続予告において、各可変表示において所定の規則(第1表示面9a〜第3表示面9cで順次停止図柄が表示されるという規則)に従った表示面切換処理が実行され、その規則がくずれた演出がなされたとき(第1表示面9a、第2表示面9b、第1表示面9aの順番で順次停止図柄が表示されたとき)に、高確率でリーチや大当りとなるようにしてもよい。
【0235】
また、上述した実施の形態では、可動式の表示装置として、ドラム表示装置9Bとドラム表示装置9Cを備える構成としたが、可動部材はドラムに限らず、ベルトやリールなどの他の部材であってもよい。
【0236】
また、上述した実施の形態では、LCD9Aとドラム表示装置9B,9Cといった駆動方式の異なる表示手段を用いる構成としていたが、すべて可動式の表示手段により構成されていてもよい。この場合、上述した実施の形態において、LCD9Aに変えて、ドラム表示装置9Bと同様の構成をなす可動式の表示手段を用いるようにすればよい。このように構成すれば、上述した実施の形態と同様の効果を得ることができる。また、駆動方式を統一することができるため、淡々名構成で可変表示装置を構成することができるようになる。なお、駆動方式には、例えば、液晶駆動回路を駆動源とする駆動方式(LCD9Aの駆動方式)、モータを駆動源とする駆動方式(ドラム表示装置9Bおよびドラム表示装置9Cの駆動方式)、ソレノイドを駆動源とする駆動方式など、各種の駆動源によって表示手段を駆動する各種の方式がある。
【0237】
また、上述した実施の形態では、駆動方式の異なる複数種類の表示手段(LCD9A,ドラム表示装置9B,9C)によって異なる表示態様で識別情報(例えば、飾り図柄)の可変表示が実行される複数の表示面(例えば、第1表示面9a、第2表示面9b、第3表示面9c)のうち少なくとも1つの表示面を用いて可変表示を実行する可変表示装置9を備える構成としたが、駆動方式が同じ複数種類の表示手段によって異なる表示態様で識別情報の可変表示が実行される複数の表示面のうち少なくとも1つの表示面を用いて可変表示を実行する可変表示装置9を備える構成としてもよい。例えば、複数種類の識別情報(例えば、飾り図柄)を有する回転体(例えば、回転ドラム115A,115B,115C,116等)を駆動することにより当該識別情報を可変表示可能な複数種類の機械式の表示手段(例えば、ドラム表示装置9B、ドラム表示装置9C等)によって異なる表示態様で識別情報の可変表示が実行される複数の表示面のうち少なくとも1つの表示面を用いて可変表示を実行する可変表示装置9を備える構成としてもよい。
【0238】
また、上述した実施の形態では特に言及していないが、表示枠9w内に表れていないドラムの回転駆動は停止させておくようにすることが好ましい。例えば、第1表示面9aではドラム116は遊技者から見えないので、ドラム表示装置9Cの駆動を停止しておくようにすればよい。また、例えば、第3表示面9cではドラム115a,115b,115cは遊技者から見えないので、ドラム表示装置9Bの駆動を停止しておくようにすればよい。このように構成すれば、消費電力を低減させることができる。
【0239】
また、上記の実施の形態では、始動入賞記憶数を最大4個であるとしていたが、3個以下あるいは5個以上とされていてもよい。さらに、あらかじめ定められた所定条件の成立によって、始動入賞記憶数の上限が変化するように構成されていてもよい。具体的には、例えば、通常時は最大4個であるが、大当りが発生した場合には、大当り遊技状態が終了するまで、最大15個となるようにすることが考えられる。
【0240】
また、上記の実施の形態では、発光体制御に関して演出用CPU101とバス接続されるランプドライバ基板35を設け、音制御に関してデータROMが搭載されている音声出力基板70に対して演出用CPU101からデータ(音番号データ)を出力するように構成したが、双方を同様の構成にしてもよい。すなわち、発光体制御に関しても音制御に関しても演出用CPU101とバス接続されるそれぞれのドライバ基板を設けたり、発光体制御に関しても音制御に関してもそれぞれの基板にデータROMを搭載したりして演出用CPU101からデータ(制御データ番号を指定するデータ)を出力するように構成してもよい。
【0241】
また、前述したように、本実施の形態では、前述した回転ドラム115A,115B,115Cが所定の回転の基準位置に位置しているか否かを検出するドラムセンサ120A,120B,120Cが設けられている。そして、演出制御用CPU101は、電源投入時(初期化処理S701実行時)に回転ドラム115A,115B,115Cを所定方向に所定回数(最低1回転)させ、ドラムモータ113A,113B,113C内に内蔵された位置センサからの検出信号が入力されたらその位置を基準位置として認識させるために、回転ドラム115A,115B,115Cにおける現在の図柄の表示位置を把握するために演出制御基板80のRAMに設けられた位置カウンタのデータに初期値(00H)をセット(記憶)する。そしてその位置カウンタのデータを参照して、バックアップ復旧をしない場合には初期図柄(電源投入時に表示することが設定されている図柄、朝イチ出目)、を停止表示させ、バックアップ復旧する場合にはバックアップデータに基づいて電源投入時に主基板31のCPU56から送信される図柄の指定コマンドにより指定される図柄(電源断時に表示していた図柄)を停止表示させるという一連の回転ドラム115A,115B,115Cの初期位置復帰処理(可動表示部材初期化処理)を実行する。
【0242】
また、上記した回転ドラム115A,115B,115Cの初期位置復帰処理の開始後、基準表示面(この実施の形態では、第1表示面9a)が基準位置にあるか否かを感知する突起センサ118a,118bも同様に、演出制御用CPU101の電源投入時に、表示面(可変表示装置9)を所定方向(基準表示面である第1表示面9aに戻る方向)に回転させ、突起センサ118a,118bからの検出信号を判定し、基準となる第1表示面9aが遊技者の可視領域に臨む位置となったことが判定されたらその位置を基準位置とするために可変表示装置9における現在の遊技者の可視領域に臨む表示面を把握するために演出制御基板80のRAMに設けられた表示面位置カウンタのデータに初期値(00H)をセット(記憶)する。そして、その表示面位置カウンタのデータを参照して、バックアップ復旧をしない場合には初期表示面(電源投入時に表示することが設定されている表示面、例えば、第1表示面9a、朝イチ表示面)を遊技者の可視領域に臨む位置に配置させ、バックアップ復旧をする場合にはバックアップデータに基づいて電源投入時に主基板31のCPU56から送信される図柄の指定コマンドにより特定される表示面(電源断時に遊技者の可視領域に臨む位置に配置されていた表示面)を停止表示させるという一連の表示面の初期位置復帰処理を実行する。
【0243】
図49に電源投入時に実行される初期位置復帰処理および表示面初期化処理のタイミングチャートを示す。aで電源が投入されると、回転ドラム115A,115B,115Cのドラムモータ113A,113B,113Cと、可変表示装置9の表示面切換モータ117が駆動する。なお、表示面切換モータ117は正回転(第1表示面9aが遊技者の可視領域に臨む表示面となるような方向の回転)の駆動を開始する。回転ドラム115A,115B,115Cは、ドラムモータ113A,113B,113Cにより駆動され、dでドラムセンサ120A,120B,120Cによって基準位置が検出されることにより、回転ドラム115A,115B,115Cによって、表示されている識別情報を認識することができる。そして、dで朝イチ出目(電源投入時指定の出目)を停止表示させる。
【0244】
一方、表示面切換モータ117は、高速で正転し、bで突起センサ118a,118bの両方でセンサの入力があると、第2表示面9bが遊技者の可視領域に臨む表示面であることが認識され、更に正回転を続けることにより、eで第1表示面が遊技者の可視領域に臨む表示面であることを示す突起センサ118bからのみの信号入力が得られるが、表示面切換モータ117は正回転を続ける。つまり、本来停止させたい第1表示面9aとなるeの位置よりも回転させすぎたfの位置となったあとに表示面切換モータ117を停止させる。そして、fの位置から低速で逆回転をさせることによりgで第1表示面9aを遊技者の可視領域に臨む表示面となるように駆動する。このように、表示させたい面を一旦通り過ぎたあとに低速で戻って位置出しを行うことにより、より正確な位置に基準表示面である第1表示面9aを表示させることができる。また、電源投入後の正回転を高速で行うことにより時間を短縮させることができる。
【0245】
上記したように、回転ドラム115A,115B,115Cの初期位置復帰処理による回転ドラム115A,115B,115Cの駆動と、可変表示装置9の第1表示面9a,第2表示面9b、第3表示面9cの切換駆動とが同時に実行されるため、電源投入時における初期化処理を短時間で終了させることができるという効果がある。
【0246】
なお、図49には、電源投入時に実行される初期位置復帰処理および表示面初期化処理のタイミングチャートを示したが、CPU56が実行するメイン処理にてバックアップがあると判定されたとき(ステップS8にてY)には、上記の朝イチ出目(電源投入時指定の出目)を表示させる処理に代えて電源断時の図柄を表示させるように回転ドラム115A,115B,115Cを駆動制御し、さらに、上記の基準表示面を遊技者の可視領域に臨ませる処理に代えて表示面切換モータ117も同様に電源断時の表示面を表示させる制御を行う。
【0247】
上述した実施の形態では、リーチ演出について数パターンの例を説明したが、可変表示装置9の表示面切換処理を含む他の表示パターンによるリーチ演出を行うようにしてもよい。図50〜図52に他の表示パターンによるリーチ演出の一例を示す。
【0248】
図50および図51は、遊技者の可視領域に臨む表示面を所定の表示結果として特定表示結果が導出表示された表示面と、はずれを示す表示結果(非特定表示結果)が導出表示された表示面と、に交互に切り換える処理によりリーチ演出を実行している。
【0249】
図50に示すように、第1表示面9aにて、LCD9Aおよびドラム表示装置9Bが可変表示を開始し(A)、所定期間経過後に表示結果が導出表示される(C)。この実施の形態では、第1表示面9aには、特定遊技状態に制御される特定表示結果が表示されている。そして、所定期間経過後に演出制御用CPU101は、演出制御メイン処理におけるステップS706で現在遊技者に正対した位置に表示されている第1表示面9aから第2表示面9bが遊技者に正対した位置に表示されるように切り換える処理を行う(D)。このとき演出制御用CPU101は、第2表示面9bに切り換える処理を実行するとともに、飾り図柄制御実行データの内容にしたがってドラム表示装置9Bおよびドラム表示装置9Cの表示を非特定表示結果が導出表示されるように制御する(E)。次いで、所定期間経過後に再び第1表示面9aが遊技者に正対した位置となるように切り換え(F)、変動を停止させる(G)。
【0250】
この実施の形態では、第1表示面9aにて、LCD9Aおよびドラム表示装置9Bにともに大当りとなる「7」、「7」、「7」が表示され、第2表示面9bにて、ドラム表示装置9Bおよびドラム表示装置9Cに、ともにはずれとなる「5」、「9」、「9」および「星の図形」が表示される。つまり、第1表示面9aが遊技者に正対した位置に表示されるということは、特定遊技状態となることを示し、第2表示面9bが遊技者に正対した位置に表示されるということは、はずれとなることを示している。
【0251】
図51では、第1表示面9aにて、LCD9Aおよびドラム表示装置9Bに非特定表示結果が導出表示されると(C)、所定期間経過後に演出制御CPU101は、演出制御メイン処理におけるステップS706で現在遊技者に正対した位置に表示されている第1表示面9aから第2表示面9bが遊技者に正対した位置に表示されるように切り換える処理を実行するとともに、飾り図柄制御実行データの内容にしたがってドラム表示装置9Bおよびドラム表示装置9Cの表示を特定表示結果が導出表示されるように制御する(E)。そして、はずれとなる第1表示面9aと、大当りとなる第2表示面9bと、を交互に切り換える処理を所定回数行った後(F)〜(H)、最終停止図柄が表示される(I)。
【0252】
この実施の形態では、第1表示面9aにて、LCD9Aおよびドラム表示装置9Bにともにはずれとなる「7」、「5」、「9」および「5」、「7」、「7」が表示され、第2表示面9bにて、ドラム表示装置9Bおよびドラム表示装置9Cに、ともに大当りとなる「9」、「9」、「9」および「Fever」が表示される。つまり、第1表示面9aが遊技者に正対した位置に表示されるということは、はずれとなることを示し、第2表示面9bが遊技者に正対した位置に表示されるということは、特定遊技状態となることを示している。
【0253】
上記した図50および図51の2つの実施形態では、所定の表示結果としての特定表示結果と、所定の表示結果以外の表示結果としての非特定表示結果と、が表示された表示面を交互に切り換える処理を実行する構成となっているが、所定の表示結果として大当り遊技状態終了後に特別遊技状態(例えば、確変状態)を伴う特別表示結果と、大当り遊技状態終了後に特別遊技状態を伴わない非特別表示結果と、を交互に表示させる再抽選遊技にて実行されるようにしてもよい。
【0254】
図52に、再抽選遊技にて実行される演出の一例を示す。可変表示を行い。LCD9Aおよびドラム表示装置9Bに非特別表示結果が導出表示されると(C)、所定期間停止後、演出制御用CPU101は、演出制御メイン処理におけるステップS706で遊技者に正対した位置に表示されている第1表示面9aから第2表示面9bが遊技者に正対した位置に表示されるように切り換える処理を実行するとともに、特別表示結果がドラム表示装置9Bに表示されるように制御する(E)。そして、非特別表示結果が表示された第1表示面9aと、特別表示結果が表示された第2表示面9bと、を交互に切り換える処理を数回行った後(F)〜(H)、最終停止図柄が表示される(I)。
【0255】
この実施の形態では、第1表示面9aにて、LCD9Aおよびドラム表示装置9Bにともに大当り遊技状態終了後に特別遊技状態を伴わない非特別表示結果として「9」、「9」、「9」および「5」、「5」、「5」が表示され、第2表示面9bにて、ドラム表示装置9Bに大当り遊技状態終了後に特別遊技状態を伴う特別表示結果として「7」、「7」、「7」が表示され、ドラム表示装置9Cには、大当りであることを示す「Fever]が表示される。つまり、第1表示面9aが遊技者に正対した位置に表示されるということは、大当り遊技状態終了後に特別遊技状態としての確変状態を伴わない非確変大当りとなることを示し、第2表示面9bが遊技者に正対した位置に表示されるということは、大当り遊技状態終了後に特別遊技状態としての確変状態を伴う確変大当りとなることを示している。
【0256】
このように、確変大当りとなる特別表示結果と、非確変大当りとなる非特別表示結果と、が表示された表示面を交互に切り換える処理を実行することで、図50(C)で非特別表示結果が表示されたときに、次に表示される表示面(この実施の形態では第2表示面9b)に図52(E)に示す特別表示結果が表示されるのではないかという期待を遊技者に抱かせることができる。また、はずれとなる非特定表示結果と、大当りとなる特定表示結果と、が表示された表示面を交互に切り換える処理を実行することで、図51(C)で、はずれとなる非特定表示結果が表示されても、次に表示される表示面(この実施の形態では第2表示面9b)に図51に示す特定表示結果が表示されるため大当りとなるのではないかという期待を遊技者に抱かせることができる。そのため、遊技における興趣を向上させることができる。
【0257】
なお、所定の表示結果としてリーチ状態の表示面が表示された表示面と、所定の表示結果以外の表示結果としてリーチ状態とならない表示面と、を交互に表示させるようにしてもよい。
【0258】
また、上述したように、本実施形態におけるドラム表示装置9Bは、第1表示面9aおよび第2表示面9bで共通して使用される。また、図8に示すようにドラム表示装置9Bの各ドラム115A,115B,115Cに表示される図柄はそれぞれ同一の「3」、「5」、「7」、「9」の4図柄である。そのため、図52(C)にて、第1表示面9aが遊技者に正対した位置に表示されているときにドラム表示装置9Bに「5」、「5」、「5」が表示されているときには、第2表示面9bが遊技者に正対した位置に表示されたときにドラム表示装置9Bに「7」、「7」、「7」が表示される。つまり、図52(C)でドラム表示装置9Bに「5」、「5」、「5」が表示されてから図52(E)でドラム表示装置9Bに「7」、「7」、「7」が表示されるまでに、演出制御用CPU101は、演出制御メイン処理におけるステップS706でドラム表示装置9Bの各ドラム115A,115B,115Cの制御を行う必要がない。このように、演出制御手段としての演出制御用CPU101の負担を軽減させるような構成としてもよい。
【0259】
【発明の効果】
以上のように、請求項1記載の発明では、可変表示部材が異なる表示手段を有する表示面を一連の遊技演出において切り換えることができ、多様な遊技演出を行うことができるようになる。また、所定の表示結果となるか否かを表示面の切り換えによって演出することで遊技者の期待感を向上させ、遊技の興趣を向上させることができる。さらに、発光体を異なる表示面で共通に使用することができ、部品点数を削減することができる。
【0260】
請求項2記載の発明では、駆動方式の異なる表示手段を有する表示面を一連の遊技演出において切り換えることができ、多様な遊技演出を行うことができるようになる。また、所定の表示結果となるか否かを表示面の切り換えによって演出することで遊技者の期待感を向上させ、遊技の興趣を向上させることができる。さらに、発光体を異なる表示面で共通に使用することができ、部品点数を削減することができる。
【0261】
請求項3記載の発明では、リーチ表示態様となったときに表示面を切り換えることができ、多様な遊技演出を行うことができるとともに、リーチ表示態様での可変表示の表示結果について多様な遊技演出を行うことができる。
【0262】
請求項4記載の発明では、表示面の切り換えによって演出内容を切り換えることができ、多様な遊技演出を行うことができる。
【0263】
請求項5記載の発明では、表示ライン数の異なる表示面に切り換えることで多様な遊技演出を行うことができる。
【0265】
請求項6記載の発明では、常に一定の表示面から可変表示を開始することができ、表示面の切り換え状態を遊技者に容易に把握させることができる。
【0266】
請求項7記載の発明では、表示ユニットの回動方向を踏まえた多様な遊技演出を行うことができるようになり、遊技の興趣を向上させることができる。
【0267】
請求項8記載の発明では、駆動制御手段を異なる表示面に配されている各表示手段で共通に使用することができ、部品点数を削減することができる。
【0268】
請求項9記載の発明では、表示面によって特定表示結果となる確率が異なるので、表示面によって遊技者の期待感を変化させ、遊技の興趣を向上させることができる。
【0269】
請求項10の発明では、可変表示部材が異なる表示手段を有する表示面を一連の遊技演出において切り換えることができ、多様な遊技演出を行うことができるようになる。また、特別表示結果となるか否かを表示面の切り換えによって演出することで遊技者の期待感を向上させ、遊技の興趣を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 パチンコ遊技機を正面からみた正面図である。
【図2】 第1表示面が表示枠内に表れている状態の遊技盤の前面を示す正面図である。
【図3】 第2表示面が表示枠内に表れている状態の遊技盤の前面を示す正面図である。
【図4】 第3表示面が表示枠内に表れている状態の遊技盤の前面を示す正面図である。
【図5】 第1表示面が遊技者に正対している状態の可変表示装置を示す外観斜視図である。
【図6】 第2表示面が遊技者に正対している状態の可変表示装置を示す外観斜視図である。
【図7】 第3表示面が遊技者に正対している状態の可変表示装置を示す外観斜視図である。
【図8】 ドラム表示装置9Bの表示図柄の例を示す説明図である。
【図9】 ドラム表示装置9Cの表示図柄の例を示す説明図である。
【図10】 遊技制御基板(主基板)の回路構成例を示すブロック図である。
【図11】 演出制御基板、ランプドライバ基板および音声出力基板の回路構成例を示すブロック図である。
【図12】 演出制御基板内のドラムモータやドラムランプの制御等に関する部分ついての回路構成を示すブロック図である。
【図13】 演出制御基板におけるドラムモータの駆動に関する部分の一構成例を示すブロック図である。
【図14】 主基板におけるCPUが実行するメイン処理を示すフローチャートである。
【図15】 2msタイマ割込処理を示すフローチャートである。
【図16】 各乱数を示す説明図である。
【図17】 特別図柄プロセス処理を示すフローチャートである。
【図18】 変動パターンの一例を示す説明図である。
【図19】 始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。
【図20】 大当り判定テーブル、停止図柄判定テーブルおよびリーチ判定テーブルの一例を示す説明図である。
【図21】 大当り判定モジュールを示すフローチャートである。
【図22】 停止図柄判定モジュールを示すフローチャートである。
【図23】 リーチ判定モジュールを示すフローチャートである。
【図24】 変動開始時処理を示すフローチャートである。
【図25】 記憶処理を示すフローチャートである。
【図26】 演出制御コマンドの信号線を示す説明図である。
【図27】 制御コマンドを構成する8ビットの制御信号とINT信号との関係を示すタイミング図である。
【図28】 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。
【図29】 演出制御用CPUが実行するメイン処理を示すフローチャートである。
【図30】 コマンド受信バッファの構成を示す説明図である。
【図31】 コマンド解析処理を示すフローチャートである。
【図32】 演出制御プロセス処理を示すフローチャートである。
【図33】 プロセスデータの一構成例を示す説明図である。
【図34】 変動パターンコマンドコマンド受信待ち処理を示すフローチャートである。
【図35】 演出制御基板で用いられる各乱数を示す説明図である。
【図36】 停止時表示面決定用テーブルを示す説明図である。
【図37】 特別図柄の表示結果および停止表示面と飾り図柄の停止図柄との関係を示す説明図である。
【図38】 変動パターンコマンドおよび停止表示面と飾り図柄変動パターンとの関係を示す説明図である。
【図39】 飾り図柄演出設定処理を示すフローチャートである。
【図40】 図柄変動開始処理を示すフローチャートである。
【図41】 図柄変動中処理を示すフローチャートである。
【図42】 図柄停止待ち処理を示すフローチャートである。
【図43】 飾り図柄変動パターンの具体例を示す説明図である。
【図44】 飾り図柄変動パターンの具体例を示す説明図である。
【図45】 飾り図柄変動パターンの具体例を示す説明図である。
【図46】 飾り図柄変動パターンの具体例を示す説明図である。
【図47】 音番号データの一例を示す説明図である。
【図48】 本発明の概要を示す概念図である。
【図49】 電源投入時に実行される初期位置復帰処理および表示面初期化処理のタイミングチャートである。
【図50】 飾り図柄変動パターンの具体例を示す説明図である。
【図51】 飾り図柄変動パターンの具体例を示す説明図である。
【図52】 飾り図柄変動パターンの具体例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 パチンコ遊技機
9 可変表示装置
9A LCD
9B ドラム表示装置
9C ドラム表示装置
31 主基板
35 ランプドライバ基板
56 CPU
70 音声出力基板
80 演出制御基板
101 演出制御用CPU[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention provides a display device that displays a display result by variably displaying a plurality of types of identification information each identifiable based on the establishment of a predetermined start condition, and the display result based on the establishment of the start condition. Predetermining means for determining the display result before the derivation display, and the predetermination means displays the specific display result on the display device when it is determined that the display result is a predetermined specific display result. The present invention relates to a gaming machine such as a pachinko machine that is controlled later to a specific gaming state advantageous to the player.
[0002]
[Prior art]
As a gaming machine, a game medium such as a game ball is launched into a game area by a launching device, and when a game medium wins a prize area such as a prize opening provided in the game area, a predetermined number of prize balls are paid out to the player. There is something to be done. Furthermore, variable display means capable of variably displaying the identification information is provided, so that when the display result of the variable display of the identification information becomes a specific display result, it can be controlled to a specific gaming state advantageous to the player. There is something configured.
[0003]
The specific game state means a state advantageous for a player who is given a predetermined game value. Specifically, the specific gaming state is, for example, a state in which the state of the variable winning ball apparatus is advantageous for a player who is easy to win a ball (a big hit gaming state), or a state in which a right to be advantageous for a player has occurred. A state in which a predetermined game value is given, such as a state where conditions for paying out premium game media are easily established.
[0004]
In a pachinko gaming machine, the fact that the display result of the variable display means for displaying a special symbol (identification information) is a combination of specific display modes determined in advance is usually called “big hit”. When a big hit occurs, for example, the big winning opening is opened a predetermined number of times, and the game shifts to a big hit gaming state in which a hit ball is easy to win. And in each open period, if there is a prize for a predetermined number (for example, 10) of the big prize opening, the big prize opening is closed. And the number of times of opening the special winning opening is fixed to a predetermined number (for example, 15 rounds). An opening time (for example, 29.5 seconds) is determined for each opening, and even if the number of winnings does not reach a predetermined number, the big winning opening is closed when the opening time elapses. Further, when a predetermined condition (for example, winning in the V zone provided in the big prize opening) is not established at the time when the big prize opening is closed, the big hit gaming state is ended.
[0005]
In addition, the symbols other than the symbol that becomes the final stop symbol (for example, the middle symbol of the left and right middle symbols) on the variable display means continue for a predetermined time and stop, swing, or expand in a state that matches the specific display result. The possibility of big hits continues before the final result is displayed due to a reduced or deformed state, or multiple symbols changing synchronously with the same symbol, or the position of the display symbol changing. An effect performed in a state in which the player is in a state (hereinafter, these states are referred to as reach states) is referred to as reach effect. Further, the reach state and its state are referred to as a reach mode. Furthermore, variable display including reach production is called reach variable display. In the reach state, the interest of the game is enhanced by making the variation pattern different from the variation pattern in the normal state. And when the display result of the symbol variably displayed on the variable display means does not satisfy the condition for reaching the reach state, it becomes “displaced”, and the variable display state ends. A player plays a game while enjoying how to generate a big hit.
[0006]
The gaming machine described above is a gaming machine classified as the first type, but conventionally, the gaming board surface of each gaming machine classified as the second type or the third type in addition to the gaming board surface of the first type pachinko gaming machine. Have been prepared in advance, and a gaming machine that can play games of each classification by switching the gaming board surface has been proposed (see, for example, Patent Document 1).
[0007]
There are also pachinko machines that are configured so as to be different structures by switching the internal structure of a so-called variable winning ball device in a gaming machine classified as
[0008]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Laid-Open No. 6-134093 (page 2-4, FIG. 1)
[Patent Document 2]
JP-A-6-238047 (Pages 6-7, FIGS. 5-7)
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the gaming machine described in
[0010]
Further, the gaming machine described in
[0011]
The present invention has been made to solve the above-described problems, and by switching the aspect of the game board surface as appropriate in a series of games, and enabling various game effects, It is an object of the present invention to provide a gaming machine that can improve the fun of gaming.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above-described object, in the invention according to
[0013]
Further, in the invention according to claim 2, when a plurality of types of identification information (for example, special symbols, decorative symbols) that can be individually identified are variably displayed, and the display result of the identification information becomes a specific display result A gaming machine having a specific gaming state advantageous to the player (for example, a big hit gaming state),EachPlural types of display means (for example, LCD 9A, drum display device 9B, drum display device 9C) that perform variable display using different driving methods, and at least one display means among the plural types of display meansBefore byVariable display of identification informationThat the player can seeDisplayMultipleA display unit (for example, a variable display device 9) having (for example, a first display surface 9a including an LCD for displaying an image on the screen, and a second display surface 9b or a third display surface 9c including a display by a rotating drum); A display surface switching means (for example, a display surface switching means (for example, a display surface appearing in the display frame 9w) that turns the display unit to face the player's visible region from one display surface to another display surface) The part for executing step S706 in the effect control CPU 101), the predetermining means for determining the variable display contents of the identification information in advance (for example, the part for executing step S801 in the effect control CPU 101), and the plurality of types of display. Variable display control means for controlling the means and executing variable display of the identification information on a predetermined display surface in accordance with the predetermination by the predetermination means (example: If, a portion) for performing the steps S704, S706,
[0014]
Further, in the invention according to
[0015]
In the invention according to
[0016]
In the invention according to
[0018]
Claims6In the present invention, the display surface switching means causes the display surface different from the reference display surface to face the player's visible area from the reference display surface based on the establishment of the predetermined condition, and the variable display control means After the variable display of the identification information is performed and the display result is displayed (for example, after it is determined as N in step S853 or after the big hit display process is finished), the position where the reference display surface faces the player's visible area (For example, the process after the determination of N in step S853 or the process after the jackpot display process is completed. Specifically, for example, the process is executed in step S706). Then, a reference display surface regression process in which the variable display control means starts the next variable display using the reference display surface (for example, the display surface is changed to the first display in step S706). And executes repeatedly a process) of switching the
[0019]
Claims7In the invention according to the present invention, the display surface switching means may change the display surface facing the player's visible area from any one of the plurality of display surfaces by rotating the display unit in one direction. Normal display processing (for example, processing to switch to the state of FIG. 44B to FIG. 44C) and the display unit by rotating the display unit in one direction. Before the process of switching the display surface facing the player's visible area from any one display surface to the other display surface is completed, the player's visible area is rotated in the reverse direction. Reverse rotation processing for returning the display surface facing to the original display surface (for example, processing for switching from FIG. 46B to FIG. 46D through FIG. 46C) Have the ability to perform, before In accordance with the foregoing pre-determined by the predetermination means normal rotation process and selects one of the inverse rotation process (e.g., as selected by selecting a decoration pattern display pattern) and executes in. With this configuration, various game effects can be performed based on the rotation direction of the display unit, and the entertainment of the game can be improved.
[0020]
Claims8In the invention according to the above, the plurality of types of display means are rotationally driven by a variable display member (for example, the
[0021]
Claims9In the invention according to the present invention, the prior determination means includes a determination data table in which determination data is allocated to any one display surface and the other display surface among the plurality of display surfaces (for example, Using the stop display surface determination table shown in FIG. 36, it is determined which of the one display surface and the other display surface the identification information is variably displayed on. For example, in step S811, the display surface switching unit compares the other one with the other one when the variable display of the identification information is performed on any one of the display surfaces (for example, the
[0022]
Claims10In the invention according to the present invention, the specific display result is controlled to the specific game state, and after the specific game state is finished, the game state is different from the specific game state and is advantageous to the player (for example, the probability change). State) and a special display result that is different from the special display result, and the display surface switching means rotates the display unit when a predetermined condition is established in the game, A display surface (for example, the
[0023]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, an embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings.
[0024]
First, the overall configuration of a first type pachinko gaming machine that is an example of a gaming machine will be described. FIG. 1 is a front view of a pachinko gaming machine as seen from the front, and FIGS. 2 to 4 are front views showing the front of the game board.
[0025]
The
[0026]
As shown in FIG. 1, the
[0027]
Near the center of the
[0028]
Below the
[0029]
Below the
[0030]
Of the winning balls led from the grand prize opening 20 to the back of the
[0031]
When a game ball wins the
[0032]
In this embodiment, the left and right lamps (the symbols become visible when lit) are alternately lit, so that the normal symbols are variably displayed, and the variable display continues for a predetermined time (for example, 29 seconds). If the left lamp is turned on at the end of the variable display, it is a win. Whether or not to win is determined by whether or not the value of the random number extracted when the game ball wins the
[0033]
Further, in the probability variation state, the probability that the stop symbol in the
[0034]
The
[0035]
In this example, a
[0036]
The game balls launched from the hit ball launching device enter the
[0037]
Both the variable display of the special symbol on the special symbol
[0038]
When the special symbol on the special symbol
[0039]
Above the
[0040]
The
[0041]
FIG. 3 shows a state in which the
[0042]
Further, FIG. 4 shows a state in which the
[0043]
5 to 7 are external perspective views showing examples of the external configuration of the
[0044]
In the state shown in FIG. 5, the
[0045]
The
[0046]
The
[0047]
In this example, protrusion sensors (reference display surface detection means) 118a and 118b (see FIG. 12) for sensing whether or not any of the
[0048]
In the
[0049]
In this example, the
[0050]
FIG. 8 is an explanatory diagram showing an example of symbols displayed on the
[0051]
FIG. 9 is an explanatory diagram showing an example of symbols displayed on the
[0052]
As shown in FIG. 9 (A), the horizontal rotation symbols are “Fever”, “star”, “full rotation”, “star”, “chance”, “star”. It is 6 designs of a figure. In this example, when the symbols of
[0053]
Also, as shown in FIG. 9 (B), the roulette rotation symbols are “3”, “5”, “7”, “9”, “Fever”, “full rotation”, and their 12 symbols of a “star” figure displayed between each character. In this example, the
[0054]
FIG. 10 is a block diagram illustrating an example of a circuit configuration in the
[0055]
Although not shown in FIG. 10, the count switch short circuit signal is also transmitted to the
[0056]
Further, according to data given from the
[0057]
The
[0058]
Further, a part or all of the RAM (may be a CPU built-in RAM) 55 is a backup RAM backed up by a backup power source created on the power supply board. That is, even if the power supply to the gaming machine is stopped, a part or all of the contents of the
[0059]
In this embodiment, the effect control means mounted on the
[0060]
A drive signal for driving the lamp / LED is generated in the
[0061]
Further, the display control of the special symbol
[0062]
FIG. 11 is a block diagram illustrating a circuit configuration example of the
[0063]
Further, the
[0064]
In the
[0065]
In this embodiment, lamps / LEDs and effect driving means provided in the gaming machine are controlled by effect control means including
[0066]
The
[0067]
In the
[0068]
The data corresponding to the sound number data stored in the
[0069]
In this embodiment, the effect control means is realized by one effect control microcomputer (effect control CPU 101) mounted on the
[0070]
FIG. 12 is a circuit diagram showing a circuit configuration example in the
[0071]
Note that the drum lamps 114A, 114B, 114C, and 114D emit light from behind to the symbols that can be seen by the player among the symbols arranged on the
[0072]
The
[0073]
The motor drive circuit 106a and the light drive circuit 106b drive the
[0074]
Further, the
[0075]
In this example, the
[0076]
Further, the
[0077]
FIG. 13 is a block diagram illustrating a configuration example of a portion related to driving of the
[0078]
[0079]
FIG. 13 shows only a configuration example of the switching circuit 123A, but the configurations of the switching
[0080]
The
[0081]
Further, a motor drive signal for driving each drive coil of the
[0082]
The
[0083]
Next, the operation of the gaming machine will be described. FIG. 14 is a flowchart showing a main process executed by game control means (
[0084]
In the initial setting process, the
[0085]
Next, the
[0086]
If the
[0087]
After confirming that there is a backup, the
[0088]
If the check result is normal, the
[0089]
In this embodiment, it is confirmed whether or not the data in the backup RAM area is stored by using both the backup flag and the check data, but only one of them may be used. That is, either the backup flag or the check data may be used as an opportunity for executing the state recovery process.
[0090]
In the initialization process, the
[0091]
Then, a CTC register set in the
[0092]
When the execution of the initialization process (steps S11 to S14) is completed, the display random number update process (step S17) and the initial value random number update process (step S18) are repeatedly executed in the main process. When the display random number update process and the initial value random number update process are executed, the interrupt disabled state is set (step S16). When the display random number update process and the initial value random number update process are finished, the interrupt enabled state is set. (Step S19). The display random number is a random number for determining a symbol displayed on the
[0093]
Note that when the display random number update process is executed, the interrupt is prohibited. The display random number update process is also executed in the timer interrupt process described later, and thus conflicts with the process in the timer interrupt process. This is to avoid that. That is, if a timer interrupt is generated during the process of step S17 and the counter value for generating the display random number is updated during the timer interrupt process, the continuity of the count value is impaired. There is a case. However, such an inconvenience does not occur if the interrupt is prohibited during the process of step S17.
[0094]
When the timer interrupt occurs, the
[0095]
Next, the
[0096]
Next, a process of updating the count value of each counter for generating each determination random number such as a big hit determination random number used for game control is performed (step S23). The
[0097]
FIG. 16 is an explanatory diagram showing each random number. It is explanatory drawing which shows each random number. Each random number is used as follows.
(1) Random 1: Decide whether or not to generate a big hit (for big hit judgment)
(2) Random 2: Determines whether or not to reach when no big hit is generated (for reach determination)
(3) Random 3: A special symbol stop symbol at the time of jackpot is determined (for jackpot symbol determination = special symbol determination). Also, it is determined whether or not a high probability state (probability variation state) is to be generated (for probability variation determination).
(4) Random 4: A variation pattern at the time of reach is determined (for variation pattern determination).
(5) Random 5: Determines whether or not to generate a hit based on a normal symbol (for normal symbol hit determination)
(6) Random 6: Determine the initial value of random 1 (for determining the random 1 initial value)
(7) Random 7: Determine the initial value of random 5 (for determining the random 5 initial value)
Here, the reach will be described. In general, for example, symbols other than the symbol that becomes the final stop symbol (for example, the middle symbol of the left and right middle symbols) in the special symbol composed of the three symbols on the left, middle, and right continue for a predetermined time and match the specific display result. The final result is displayed when it is stopped, swinging, enlarged, reduced, or deformed, or when multiple symbols change in synchronization with the same symbol, or the positions of the displayed symbols are switched. An effect performed in a state where the possibility of occurrence of a big hit before continuing (hereinafter, these states are referred to as reach states) is referred to as reach effect. In this example, since the special symbol is one symbol, the reach effect cannot be performed only with the special symbol. Therefore, in this example, the reach effect is performed using the decorative symbol, and the decorative symbol that is variably displayed in relation to the variation of the special symbol is also in the state of being in the reach state. Let's say “reach”. Further, the reach state and its state are referred to as a reach mode. Furthermore, variable display including reach production is called reach variable display. In the reach state, the interest of the game is enhanced by making the variation pattern different from the variation pattern in the normal state.
[0098]
In step S23 in the game control process shown in FIG. 15, the
[0099]
Further, the
[0100]
Next, the
[0101]
Further, the
[0102]
Further, the
[0103]
And CPU56 performs the memory | storage process which checks the increase / decrease in the number-of-start winning memory | storage number (step S32). In addition, a test terminal process, which is a process for outputting a test signal for enabling the control state of the gaming machine to be confirmed outside the gaming machine, is executed (step S33). Further, when a predetermined condition is satisfied, a drive command is issued to the solenoid circuit 59 (step S34). In order to open or close the variable winning
[0104]
With the above control, in this embodiment, the game control process is started every 2 ms. In this embodiment, the game control process is executed by the timer interrupt process. However, in the timer interrupt process, for example, only a flag indicating that an interrupt has occurred is set, and the game control process is performed by the main process. May be executed.
[0105]
FIG. 17 is a flowchart showing an example of a special symbol process processing program executed by the
[0106]
Special symbol normal processing (step S300): Waits until the variable symbol variable display can be started. When the special symbol variable display can be started, the start winning memory number is confirmed. If the start winning memorization number is not 0, it is determined whether or not to win the game as a result of variable display of special symbols. Then, the internal state (special symbol process flag) is updated so as to shift to step S301.
[0107]
Special symbol stop symbol setting process (step S301): The stop symbol of the left middle right symbol after variable display of the special symbol is determined. Then, the internal state (special symbol process flag) is updated so as to shift to step S302.
[0108]
Fluctuation pattern setting process (step S302): A variation pattern (variable display mode) of variable display of special symbols is determined according to a random 4 value. Also, a variable time timer is started. At this time, the left middle right final stop symbol and information for instructing the variation mode (variation pattern) are transmitted to the
[0109]
Special symbol variation process (step S303): When a predetermined time (the time indicated by the variation time timer in step S302) elapses, the internal state (special symbol process flag) is updated to shift to step S304.
[0110]
Special symbol stop process (step S304): Control is performed so that all symbols displayed on the
[0111]
Big winning opening opening process (step S305): Control for opening the big winning opening is started. Specifically, the counter and the flag are initialized, and the
[0112]
Processing during opening of a special winning opening (step S306): processing for sending an effect control command for displaying a large winning opening round to the
[0113]
Specific area valid time process (step S307): The presence / absence of passing through the
[0114]
Big hit end processing (step S308): Control for causing the effect control means to perform display control for notifying the player that the big hit gaming state has ended. Then, the internal state is updated so as to shift to step S300.
[0115]
FIG. 18 is an explanatory diagram showing an example of a variation pattern used in this embodiment. In FIG. 18, “EXT” indicates EXT data of the second byte in the effect control command having a two-byte structure. “Time” indicates a symbol variation time (variable display period of identification information).
[0116]
“Normal fluctuation” is a fluctuation pattern without a reach mode. It should be noted that the “reach mode” is, of course, expressed by a special symbol, but in this example, a display mode expressed as if it is a reach mode by a decorative symbol variably displayed together with the special symbol. The concept also includes
[0117]
“Normal reach” is a fluctuation pattern that involves a reach mode, but the fluctuation result (stop symbol) does not cause a big hit. “Reach A” is a variation pattern having a reach form different from “normal reach”. Further, the difference in reach mode means that the mode of change (speed, rotation direction, etc.) in a different mode in reach change time. For example, in “normal”, the reach mode is realized by only one type of change mode, whereas in “reach A”, a reach mode including a plurality of change modes with different speeds and directions of change is realized.
[0118]
Further, “reach B” is a variation pattern having a reach form different from “normal reach” and “reach A”. “Reach C” is a variation pattern having a reach form different from “normal reach”, “reach A”, and “reach B”. Note that “reach A”, “reach B”, and “reach C” may or may not be a big hit.
[0119]
In this embodiment, a shortened display pattern is further used. The shortened display pattern is a very short variation pattern in which the variation time of the special symbol is, for example, 1.0 second.
[0120]
FIG. 19 is a flowchart showing the start port switch passing process (step S312). In the start port switch passing process, the
[0121]
FIG. 20A is an explanatory diagram showing an example of a jackpot determination table used in the jackpot determination module. FIG. 20B is an explanatory diagram showing an example of a stop symbol determination table used in the stop symbol determination module. Further, FIG. 20C is an explanatory diagram illustrating an example of a reach determination table used in the reach determination module. As shown in FIG. 20A, in this embodiment, the big hit determination value is “3” at the time of low probability (non-probability change), and the big hit determination value is “3” at the time of high probability (when probability change). , “7”, “79”, “103”, “107”. As shown in FIG. 20B, the stop symbol determination value (probability change determination value) is a value in the range of “0” to “11”, which is the same as the big hit symbol determination random number, and each is a predetermined stop symbol. Are associated. Each stop symbol determination value is associated with “probability change” or “non-probability change”, respectively. Furthermore, as shown in FIG. 20C, the reach determination values are “0”, “1”, and “11” when the probability is low (non-probability change), and the reach determination value is “0” when the probability is high. , “1”, “9”, “11”, “12”.
[0122]
FIG. 21 is a flowchart showing the jackpot determination module. In the big hit determination process, the
[0123]
Then, it is determined whether there is a value that matches the extracted random 1 value in the jackpot determination table (steps S144 and S145), and if there is a matching value, the jackpot is determined (step S146). If there is no value to be determined, it is determined that no big hit is made (step S147).
[0124]
FIG. 22 is a flowchart showing the stop symbol determination module. The stop symbol determination module is also a probability variation determination module. In the stop symbol determination module, it is determined whether or not to make a stop symbol at the time of big hit and a probability variation big hit. In the stop symbol determination process, the
[0125]
FIG. 23 is a flowchart showing the reach determination module. In the reach determination process, the
[0126]
Then, it is determined whether or not there is a value that matches the extracted random 2 value in the reach determination table (steps S154 and S155), and if there is a matching value, the reach is determined (step S156) and the values match. If there is no value, it is decided not to reach (step S157).
[0127]
FIG. 24 is a flowchart showing processing at the start of fluctuation. The variation start process is a process including a special symbol normal process (step S300), a special symbol stop symbol setting process (step S301), and a variation pattern setting process (step S302). In the variation start process, the
[0128]
If the starting winning memory number is not 0, each random number value stored in the storage area corresponding to the starting winning memory number = 1 is read (step S53), the value of the starting winning memory number is decreased by 1, and each The contents of the storage area are shifted (step S54). That is, each random number value stored in the storage area corresponding to the start winning memory number = n (n = 2, 3, 4) is stored in the storage area corresponding to the starting winning memory number = n−1.
[0129]
Next, the
[0130]
When it is determined to be a big hit (step S56), the
[0131]
When it is decided not to make a big hit (step S56), the
[0132]
If it is decided not to make a big hit or reach, the
[0133]
As described above, when the variation of the special symbol becomes possible, the variation pattern used for the effect is to determine whether the symbol variation display mode is a big hit, reach mode, deviation, probability variation, etc. Is determined, and the stop symbol of the special symbol is determined. Thereafter, the game control means performs a process of transmitting to the effect control means a control command (a control command that can specify a fluctuation pattern or a special symbol designation command that can specify a stop symbol) based on the determination result.
[0134]
FIG. 25 is a flowchart showing the storage process (step 31) in the 2 ms timer interrupt process. In the storage process, the
[0135]
When the start winning memory number is changed by the above processing, an effect control command for designating the start winning memory number is transmitted to the effect control means mounted on the effect control board 80 (steps S161 to S163).
[0136]
Next, a method for sending a control command from the game control means to the effect control means will be described. FIG. 26 is an explanatory diagram showing a signal line of an effect control command transmitted from the
[0137]
In this embodiment, the effect control command has a 2-byte structure, the first byte represents MODE (command classification), and the second byte represents EXT (command type). The first bit (bit 7) of the MODE data is always “1”, and the first bit (bit 7) of the EXT data is always “0”. Note that such a command form is an example, and other command forms may be used. For example, a control command composed of 1 byte or 3 bytes or more may be used.
[0138]
As shown in FIG. 27, the 8-bit effect control command data of the effect control command is output in synchronization with the effect control INT signal. The effect control means mounted on the
[0139]
The production control command is sent only once so that the production control means can recognize it. In this example, “recognizable” means that the level of the production control INT signal changes, and that it is sent only once so as to be recognizable means that, for example, the first byte and the second byte of the production control command data respectively. Accordingly, the production control INT signal is output in a pulse shape (rectangular wave shape) only once. The effect control INT signal may have a polarity opposite to that shown in FIG.
[0140]
FIG. 28 is an explanatory diagram showing an example of the contents of the effect control command sent to the
[0141]
The command 88XX (H) (X = any value of 4 bits) is an effect control command related to a normal symbol variation pattern. Command 89XX (H) is an effect control command for designating a stop symbol of a normal symbol. Command 8A00 (H) is an effect control command for instructing stop of variable display of normal symbols.
[0142]
Command 91XX (H) is an effect control command for designating a special symbol stop symbol. A symbol number is set in “XX”. Command A000 (H) is an effect control command for instructing stop of variable symbol special display. The command BXXX (H) is an effect control command that is sent from the start of the big hit game to the end of the big hit game. The commands C000 (H) to EXXXX (H) are effect control commands relating to the display state of the
[0143]
Command D000 (H) is an effect control command for designating a customer waiting demonstration.
[0144]
The command E0XX (H) is an effect control command indicating the number of start winning memories stored in the special symbol
[0145]
The command E400 (H) is a command transmitted when the high probability state is changed to the low probability state, and the command E401 (H) is transmitted when the low probability state is changed to the high probability state. It is a command.
[0146]
When the effect control means of the
[0147]
The variable display start designation command indicating the start of variable display and the variable display mode designation command capable of specifying the variable display mode are realized by the variation pattern designation effect control command, and the identification information designation command capable of identifying the display result of the identification information. Is realized by an effect control command for designating the left symbol, middle symbol, and right symbol, and a variable display end designating command indicating the end of variable display is realized by an effect control command for stopping the special symbol. In this embodiment, the production control command for specifying the variation pattern is also used as the variable display start specifying command for indicating the start of variable display and the variable display mode specifying command for specifying the variable display mode. The designation command and the variable display mode designation command that can specify the variable display mode may be separated.
[0148]
Next, the operation of the effect control means will be described. FIG. 29 is a flowchart showing main processing executed by the
[0149]
In this embodiment, the timer interrupt takes every 2 ms. That is, the effect control process is activated every 2 ms. In this embodiment, only the flag is set in the timer interrupt process, and the specific effect control process is executed in the main process, but the effect control process may be executed in the timer interrupt process.
[0150]
In the effect control process, the
[0151]
In this embodiment, a 1-2 phase excitation method is used as a driving method for the
[0152]
In this example, the
[0153]
Further, in this example, the
[0154]
In the RAM of the effect control means, for example, a data area indicating the current display symbol of the left middle right symbol of the
[0155]
Similarly, in the RAM of the effect control means, for example, a data area indicating the current display symbols of the horizontal rotation symbol and the roulette rotation symbol is prepared. In the motor control process, when the 112-step excitation pattern is output, the data indicating the horizontal rotation symbol is incremented by one, and when the 56-step excitation pattern is output, the data indicating the roulette rotation symbol is incremented by one. When the detection signal of the
[0156]
Next, the
[0157]
It should be noted that the
[0158]
Next, an effect control command reception process from the
[0159]
An INT signal for effect control from the
[0160]
FIG. 31 is a flowchart illustrating a specific example of command analysis processing (step S705). The effect control command received from the
[0161]
In the command analysis process, the
[0162]
If the received effect control command is a special symbol designation command (step S613), the EXT data of the command is stored in the stop symbol storage area (step S614). Whether or not it is a special symbol designation command can be immediately recognized by the first byte (MODE data) in the 2-byte effect control command.
[0163]
If the received effect control command is an effect control command for designating a variation pattern (step S615), the
[0164]
If the received effect control command is an effect control command for designating the start prize memory number (step S618), the
[0165]
If the received command read in step S612 is another effect control command, a flag corresponding to the received command is set (step S621).
[0166]
FIG. 32 is a flowchart showing the effect control process (step S706) in the main process shown in FIG. In the effect control process, any one of steps S800 to S806 is performed according to the value of the effect control process flag. In each process, the following process is executed.
[0167]
Fluctuation pattern command reception waiting process (step S800): It is confirmed whether or not an effect control command (variation pattern command) capable of specifying the fluctuation time is received by the command reception interrupt process. Specifically, it is confirmed whether or not a flag (variation pattern reception flag) indicating that a variation pattern command has been received is set. The variation pattern reception flag is set when it is confirmed by command analysis processing that a variation pattern designation effect control command has been received (step S617).
[0168]
Decoration symbol effect setting processing (step S801): The effect contents of the decoration symbol are determined. Specifically, the decorative symbol stop symbol, the display surface on which the decorative symbol stop symbol is displayed, and the decorative symbol variation pattern are determined. The stop symbol of the decorative symbol is a symbol combination that matches the stop symbol of the special symbol. Also, the decorative pattern variation pattern is determined to match the variation pattern of the special symbol indicated by the variation pattern command for the variation time of the special symbol.
[0169]
Symbol variation start processing (step S802): Control is performed so that the variation of the special symbol is started. In addition, control is performed so that a decorative display effect of the
[0170]
Symbol variation processing (step S803): Controls the switching timing of each variation state (variation speed) constituting the variation pattern in the special symbol and the decorative symbol, and monitors the end of the variation time.
[0171]
Symbol stop waiting setting process (step S804): If an effect control command (special symbol stop effect control command) for instructing special symbol stop is received at the end of the variation time, the variation of the special symbol is stopped and the stop symbol ( Control to display the fixed symbol). At this time, the variation of the decorative symbol is also stopped and the stopped symbol is displayed.
[0172]
Big hit display process (step S805): After the end of the fluctuation time, the control of the probability variable big hit display or the normal big hit display is performed.
[0173]
Process during jackpot game (step S806): Control during jackpot game is performed. For example, when an effect control command for display before opening the big winning opening or display when opening the big winning opening is received, display control of the number of rounds is performed.
[0174]
FIG. 33 is an explanatory diagram of a configuration example of process data set for each variation pattern table. The process data is composed of data obtained by collecting a plurality of combinations of process timer set values and presentation control execution data. Each effect control execution data includes special symbol control execution data in which each variation aspect constituting the variation pattern of the special symbol is described, and decorative symbol control execution in which each variation aspect constituting the variation pattern of the decoration symbol is described Data and lamp control execution data. In the special symbol control execution data, data indicating the display state of the special symbol
[0175]
The process data shown in FIG. 33 is stored in the ROM of the
[0176]
FIG. 34 is a flowchart showing a variation pattern command reception waiting process (step S800) in the effect control process shown in FIG. In the variation pattern command reception waiting process, the
[0177]
FIG. 35 is an explanatory diagram showing random numbers used in the
[0178]
In this example, as the decorative design stop symbol determination random number, it is used for determining the LCD left / right design stop random number used for determining the left / right design stop symbol of the
[0179]
FIG. 36 is an explanatory diagram showing an example of a table for determining a display surface at a stop time. In the stop display surface determination table, a comparison value to be compared with the extracted value of the display surface determination random number is set in advance. Then, the display surface associated with the comparison value having the same value as the extracted value of the display surface determination random number is determined as the display surface facing the player when the decorative design is stopped.
[0180]
As shown in FIG. 36, at the time of detachment that cannot be reached, the
[0181]
FIG. 37 is an explanatory diagram for explaining a method for determining a decorative symbol stop symbol. As shown in FIG. 37, when it is determined that the display cannot be reached and the stop display surface is the
[0182]
When it is determined that the reach is not a big hit and the stop display surface is the
[0183]
When it is determined that the big display and the stop display surface is the
[0184]
FIG. 38 is an explanatory diagram showing an example of a decorative design variation pattern. In this embodiment, a decorative pattern variation pattern is set in advance corresponding to each type of variation pattern command (see FIG. 18) from the
[0185]
Examples of the variation pattern set in the decorative symbol variation pattern table include a variation display in which the left middle right symbol in the
[0186]
FIG. 39 is a flowchart showing a decorative symbol effect setting process (step S801) in the effect control process. In the decorative design effect setting process, the
[0187]
Next, the stop symbol of the decorative pattern on the display surface to be directly opposed to the player when the decorative symbol determined in step S811 is stopped is determined (step S812). In step S812, a random number for determining the decorative symbol stop symbol used to determine the decorative symbol for the decorative symbol in the
[0188]
Then, a decorative pattern variation pattern (including a display surface switching pattern of the variable display device 9) is determined (step S813). That is, one of the decorative design variation patterns corresponding to the combination of the received variation pattern command and the stop display surface determined in step S811 among the decorative design variation patterns set in the decorative design variation pattern table is decorated. Determine the design variation pattern. Therefore, the decorative pattern variation pattern corresponding to the special symbol variation pattern based on the received variation pattern command is determined. If there are a plurality of decorative pattern variation patterns corresponding to the received variation pattern command (in this example, the variation pattern command of
[0189]
FIG. 40 is a flowchart showing the symbol variation start process (step S802) in the effect control process. In the symbol variation start process, the
[0190]
Further, the sound number data corresponding to the variation pattern is output to the sound output board 70 (step S886). In the
[0191]
Thereafter, a variation time timer (a timer corresponding to the variation time of the special symbol) is started (step S887), and the value of the effect control process flag is set to a value corresponding to the symbol variation process (step S888).
[0192]
FIG. 41 is a flowchart showing the process during symbol variation (step S803) in the effect control process. In the process during symbol variation, when the process timer times out (step S831), the
[0193]
If the variable time timer has timed out (step S837), the
[0194]
Then, the
[0195]
FIG. 42 is a flowchart showing the symbol stop waiting process (step S804) in the effect control process. In the symbol stop waiting process, the
[0196]
When the big hit symbol is displayed in step S852 (Y in step S853), the
[0197]
If an effect control command designating special symbol stop has not been received, it is confirmed whether or not the monitoring timer has timed out (step S856). If the timeout has occurred, it is determined that some abnormality has occurred, and control to display an error screen is performed (step S857). Then, control goes to a step S853. The error screen is displayed on the
[0198]
In this example, the
[0199]
43 to 46 are explanatory diagrams for explaining specific examples of the decorative symbol variation pattern.
[0200]
FIG. 43 is an explanatory diagram showing an example of a decorative display variable display effect by the decorative
[0201]
When the reach display is performed, the
[0202]
Then, at the predetermined symbol stop timing, the
[0203]
FIG. 44 is an explanatory diagram showing an example of a decorative display variable display effect by the decorative
[0204]
When the reach display is performed, the
[0205]
Next, the
[0206]
Then, at the predetermined symbol stop timing, the
[0207]
FIG. 45 is an explanatory diagram showing an example of a decorative display variable display effect by the decorative
[0208]
Next, the
[0209]
Then, the
[0210]
FIG. 46 is an explanatory diagram showing an example of a decorative display variable display effect by the decorative
[0211]
When the reach display is made, the
[0212]
When the display surface facing the player is returned to the
[0213]
Then, the
[0214]
FIG. 47 is an explanatory diagram showing an example of sound number data output from the
[0215]
FIG. 48 is a conceptual diagram showing an outline of the present invention. As shown in FIG. 48, the gaming machine of the present invention differs from each other by a plurality of types of display means 9P, 9Q, 9R having different driving methods and at least one display means among the plurality of types of display means 9P, 9Q, 9R. A
[0216]
As described above, since the display surface used for variable display of the identification information is switched based on the establishment of the predetermined condition in the game, the display mode in the variable display can be switched in a series of game effects (for example, reach effects). And various game effects can be performed. Therefore, the interest of the game can be improved.
[0217]
In addition, as described above, the predetermined condition for switching the display surface used for variable display of the identification information includes that the display state of the identification information on the display surface facing the player's visible region is the reach display state. (See, for example, FIGS. 43 and 44), the display surface can be switched when reaching the reach display state, various game effects can be performed, and the display can be varied in the reach display state. The player can have a sense of expectation regarding the display result of the display.
[0218]
In addition, as described above, in the predetermined reach effect that is executed based on the display state of the identification information on the display surface facing the player's visible region being the reach display state, the effect contents are switched step by step. (For example, see FIG. 44), the timing for switching the content of the effect in the reach effect (for example, the reach display as shown in FIG. 44B), under a predetermined condition for switching the display surface used for variable display of the identification information. The timing of switching the display contents is changed by switching the display surface. (E.g., the development of reach production) can be performed, and various game productions can be performed.
[0219]
Further, as described above, the display result of the identification information is a predetermined display line on the display surface (for example, the left middle right design line of the
[0220]
In the above-described embodiment, the example of switching from the
[0221]
Further, as described above, the light of the backlight, which is a light emitter for production that emits the identification information represented on the display surface (for example, the
[0222]
Further, as described above, one predetermined display surface (for example, the
[0223]
Note that the selection rate illustrated in FIG. 36 is an example, and the display values may be selected at other selection rates by distributing the comparison values at other rates. For example, the
[0224]
Further, as described above, the normal rotation process (for example, FIG. 5) is performed by switching the display surface facing the player's visible region to another display surface by rotating the
[0225]
Further, as described above, since the
[0226]
Further, as described above, since the
[0227]
In addition, as described above, the display information determination table (see FIG. 36) at the time of stoppage in which the comparison values are assigned to the plurality of display surfaces of the
[0228]
In addition, as described above, since the display is made so that the display surface of the switching destination is notified in advance on the predetermined display surface, various game effects can be performed and the interest of the game is improved. Can do. Specifically, the symbol “chance” is displayed on the
[0229]
Further, as described above, the
[0230]
In the above-described embodiment, the presentation unit is controlled by one
[0231]
In the above-described embodiment, the
[0232]
When the power is turned on, the reference position of the
[0233]
In the above-described embodiment, the position detection is performed at the position where each
[0234]
In the above-described embodiment, the display surface switching process of the
[0235]
In the above-described embodiment, the movable display device includes the
[0236]
In the above-described embodiment, the display means having different driving methods such as the
[0237]
Further, in the above-described embodiment, a plurality of types of display means (for example, decorative symbols) that are variably displayed in different display modes are executed by a plurality of types of display means (
[0238]
Further, although not particularly mentioned in the above-described embodiment, it is preferable to stop the rotational driving of the drum that does not appear in the
[0239]
In the above-described embodiment, the maximum number of start winning memories is four, but may be three or less or five or more. Furthermore, the upper limit of the number of starting winning prizes may be changed by the establishment of a predetermined condition. Specifically, for example, the maximum number is 4 at normal time, but when a big hit occurs, it is conceivable to have a maximum of 15 until the big hit gaming state ends.
[0240]
In the above embodiment, the
[0241]
In addition, as described above, in the present embodiment,
[0242]
In addition, after the start of the initial position return processing of the
[0243]
FIG. 49 shows a timing chart of the initial position return process and the display surface initialization process executed when the power is turned on. When the power is turned on at a, the
[0244]
On the other hand, the display
[0245]
As described above, the rotation drums 115A, 115B, and 115C are driven by the initial position return processing of the rotation drums 115A, 115B, and 115C, and the
[0246]
FIG. 49 shows a timing chart of the initial position return process and the display surface initialization process executed when the power is turned on. When it is determined that there is a backup in the main process executed by the CPU 56 (step S8). In Y), the
[0247]
In the above-described embodiment, examples of several patterns for reach effects have been described. However, reach effects by other display patterns including display surface switching processing of the
[0248]
FIG. 50 and FIG. 51 show a display result (non-specific display result) indicating a deviation from a display surface from which a specific display result is derived and displayed with a display surface facing the player's visible region as a predetermined display result. The reach effect is executed by the process of alternately switching to the display surface.
[0249]
As shown in FIG. 50, the
[0250]
In this embodiment, “7”, “7”, “7”, which are big hits, are displayed on the
[0251]
In FIG. 51, when the non-specific display result is derived and displayed on the
[0252]
In this embodiment, “7”, “5”, “9” and “5”, “7”, “7” are displayed on the
[0253]
In the two embodiments shown in FIGS. 50 and 51 described above, the display surface on which the specific display result as the predetermined display result and the non-specific display result as the display result other than the predetermined display result are alternately displayed. It is configured to execute a switching process, but as a predetermined display result, a special display result with a special gaming state (for example, a probable change state) after the big hit gaming state ends, and a non-special game state without a special gaming state after the big hit gaming state ends. It may be executed in a re-lottery game in which special display results are displayed alternately.
[0254]
FIG. 52 shows an example of effects executed in the re-lottery game. Perform variable display. When the non-special display result is derived and displayed on the
[0255]
In this embodiment, on the
[0256]
In this way, the non-special display in FIG. 50C is performed by executing the process of alternately switching the display surface on which the special display result that is a probable variation big hit and the non-special display result that is a non-probable big hit is displayed. When the result is displayed, the game expects that the special display result shown in FIG. 52 (E) will be displayed on the next display surface (
[0257]
Note that a display surface on which a display screen in a reach state is displayed as a predetermined display result and a display surface that is not in a reach state as a display result other than the predetermined display result may be alternately displayed.
[0258]
Further, as described above, the
[0259]
【The invention's effect】
As described above, according to the first aspect of the present invention, the display surface having different display means on the variable display member can be switched in a series of game effects, and various game effects can be performed. In addition, it is possible to improve the player's sense of expectancy by enhancing the player's sense of expectation by directing whether or not a predetermined display result is obtained by switching the display surface.Furthermore, the light emitter can be used in common on different display surfaces, and the number of parts can be reduced.
[0260]
According to the second aspect of the present invention, it is possible to switch display surfaces having display means with different driving methods in a series of game effects, and to perform various game effects. In addition, it is possible to improve the player's sense of expectancy by enhancing the player's sense of expectation by directing whether or not a predetermined display result is obtained by switching the display surface.Furthermore, the light emitter can be used in common on different display surfaces, and the number of parts can be reduced.
[0261]
According to the third aspect of the present invention, the display surface can be switched when reaching the reach display mode, and various game effects can be performed, and various game effects can be displayed for the variable display display results in the reach display mode. It can be performed.
[0262]
In the invention described in
[0263]
According to the invention described in
[0265]
Claim6In the described invention, variable display can always be started from a fixed display surface, and the player can easily grasp the switching state of the display surface.
[0266]
Claim7In the described invention, various game effects can be performed based on the rotation direction of the display unit, and the entertainment of the game can be improved.
[0267]
Claim8In the described invention, the drive control means can be used in common by each display means arranged on different display surfaces, and the number of parts can be reduced.
[0268]
Claim9In the described invention, since the probability of a specific display result varies depending on the display surface, the player's expectation can be changed depending on the display surface, and the interest of the game can be improved.
[0269]
Claim10In this invention, the display surface having the display means with different variable display members can be switched in a series of game effects, and various game effects can be performed. In addition, it is possible to improve the player's sense of expectation by enhancing the player's expectation by producing the special display result by switching the display surface.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a front view of a pachinko gaming machine as viewed from the front.
FIG. 2 is a front view showing a front surface of the game board in a state where a first display surface appears in a display frame.
FIG. 3 is a front view showing a front surface of the game board in a state where a second display surface appears in a display frame.
FIG. 4 is a front view showing a front surface of the game board in a state in which a third display surface appears in a display frame.
FIG. 5 is an external perspective view showing the variable display device in a state where the first display surface faces the player.
FIG. 6 is an external perspective view showing the variable display device in a state where the second display surface faces the player.
FIG. 7 is an external perspective view showing the variable display device with a third display surface facing a player.
FIG. 8 is an explanatory diagram showing an example of a display symbol of the
FIG. 9 is an explanatory diagram showing an example of a display symbol of the
FIG. 10 is a block diagram showing a circuit configuration example of a game control board (main board).
FIG. 11 is a block diagram illustrating a circuit configuration example of an effect control board, a lamp driver board, and an audio output board.
FIG. 12 is a block diagram showing a circuit configuration of a part related to control of a drum motor and a drum lamp in an effect control board.
FIG. 13 is a block diagram illustrating a configuration example of a portion related to driving of a drum motor in an effect control board.
FIG. 14 is a flowchart showing main processing executed by the CPU on the main board.
FIG. 15 is a flowchart showing a 2 ms timer interrupt process.
FIG. 16 is an explanatory diagram showing each random number.
FIG. 17 is a flowchart showing a special symbol process.
FIG. 18 is an explanatory diagram showing an example of a variation pattern.
FIG. 19 is a flowchart showing a start-port switch passing process.
FIG. 20 is an explanatory diagram showing an example of a big hit determination table, a stop symbol determination table, and a reach determination table.
FIG. 21 is a flowchart showing a big hit determination module.
FIG. 22 is a flowchart showing a stop symbol determination module.
FIG. 23 is a flowchart illustrating a reach determination module.
FIG. 24 is a flowchart showing processing at the start of fluctuation.
FIG. 25 is a flowchart showing a storage process.
FIG. 26 is an explanatory diagram showing signal lines for an effect control command.
FIG. 27 is a timing chart showing a relationship between an 8-bit control signal and an INT signal constituting a control command.
FIG. 28 is an explanatory diagram showing an example of contents of an effect control command.
FIG. 29 is a flowchart showing main processing executed by the effect control CPU.
FIG. 30 is an explanatory diagram showing a configuration of a command reception buffer.
FIG. 31 is a flowchart showing command analysis processing;
FIG. 32 is a flowchart showing effect control process processing;
FIG. 33 is an explanatory diagram of a configuration example of process data.
FIG. 34 is a flowchart showing a variation pattern command command reception wait process.
FIG. 35 is an explanatory diagram showing random numbers used in the effect control board.
FIG. 36 is an explanatory diagram of a stop display surface determination table.
FIG. 37 is an explanatory diagram showing a display result of a special symbol and a relationship between a stop display surface and a stop symbol of a decorative symbol.
FIG. 38 is an explanatory diagram showing a relationship between a variation pattern command, a stop display surface, and a decorative design variation pattern.
FIG. 39 is a flowchart showing a decorative symbol effect setting process.
FIG. 40 is a flowchart showing a symbol variation start process.
FIG. 41 is a flowchart showing a process during symbol variation.
FIG. 42 is a flowchart showing a symbol stop waiting process.
FIG. 43 is an explanatory diagram showing a specific example of a decorative design variation pattern.
FIG. 44 is an explanatory diagram showing a specific example of a decorative design variation pattern.
FIG. 45 is an explanatory diagram showing a specific example of a decorative design variation pattern.
FIG. 46 is an explanatory diagram showing a specific example of a decorative design variation pattern.
FIG. 47 is an explanatory diagram showing an example of sound number data.
FIG. 48 is a conceptual diagram showing an outline of the present invention.
FIG. 49 is a timing chart of initial position return processing and display surface initialization processing that are executed when the power is turned on.
FIG. 50 is an explanatory diagram showing a specific example of a decorative design variation pattern.
FIG. 51 is an explanatory diagram showing a specific example of a decorative design variation pattern.
FIG. 52 is an explanatory diagram showing a specific example of a decorative design variation pattern.
[Explanation of symbols]
1 Pachinko machine
9 Variable display device
9A LCD
9B Drum display device
9C drum display
31 Main board
35 Lamp driver board
56 CPU
70 Audio output board
80 Production control board
101 CPU for effect control
Claims (10)
各々が異なる前記可変表示部材を用いて可変表示を行う複数の表示手段と、
前記複数の表示手段のうち少なくとも一つの表示手段による前記識別情報の可変表示を遊技者に視認可能とする表示面を複数有する表示ユニットと、
該表示ユニットを回動させ、前記複数の表示面のうち遊技者の可視領域に臨む表示面を何れか一つの表示面から他の表示面に切り換える表示面切換手段と、
識別情報の可変表示内容を事前に決定する事前決定手段と、
前記複数の表示手段の制御を行い、前記事前決定手段による事前決定に従い所定の表示面での前記識別情報の可変表示を実行させる可変表示制御手段と、を備え、
前記表示面切換手段は、遊技における所定条件が成立したときに、前記表示ユニットを回動させて遊技者の可視領域に臨む表示面を、所定の表示結果が導出表示された表示面と、前記所定の表示結果以外の表示結果が導出表示された表示面と、に交互に切り換える処理を実行し、
前記複数の表示手段のうち一方の表示手段は取付板の一方の面に取り付けられ、他方の表示手段は該取付板の他方の面に取り付けられ、
前記一方の表示手段における可変表示部材の内面側に、前記一方の表示手段における可変表示部材の内面側から光を照射する演出用の発光体が設けられ、
前記取付板に、前記演出用の発光体からの光を透過させて前記他方の表示手段に光を照射するための透過穴が設けられ、前記演出用の発光体を、前記他方の表示手段による識別情報の可変表示に伴う演出用の発光体としても用いることが可能であり、
前記表示面切換手段により遊技者の可視領域に臨む表示面が前記一方の表示手段を含む表示面に切り換えられたとき及び前記他方の表示手段を含む表示面に切り換えられたときに、切り換え後の表示面において遊技者に視認される前記表示手段による識別情報の可変表示に伴う演出として前記発光体を駆動させる共通発光体制御手段を備えたことを特徴とする遊技機。A variable display member in which a plurality of types of identification information capable of identifying each is arranged so as to be visible from the outer surface side is rotationally driven to perform variable display of identification information, and the display result of the identification information becomes a specific display result A gaming machine that is in a specific gaming state advantageous to the player when
Display means multiple performing variable display using the variable display member, each different,
A display unit having a plurality of tables示面that visible to the player the variable display of the previous SL identification information according to at least one display means of said multiple display means,
A display surface switching means for rotating the display unit and switching a display surface facing the player's visible region from the one display surface to the other display surface among the plurality of display surfaces;
Pre-determining means for pre-determining variable display contents of identification information;
Wherein performs control of multiple display means, and a variable display control means for executing the variable display of the identification information in a predetermined display surface in accordance with pre-determined by the pre-determination means,
The display surface switching means, when a predetermined condition in the gaming is satisfied, the display surface facing the display unit is rotated in the visible region of the player, a display surface on which predetermined display results derived displayed, the Execute processing to switch alternately to the display surface on which the display result other than the predetermined display result is derived and displayed ,
One display means of the plurality of display means is attached to one surface of the mounting plate, and the other display means is attached to the other surface of the mounting plate,
On the inner surface side of the variable display member in the one display means, there is provided an effect light emitter that emits light from the inner surface side of the variable display member in the one display means,
The mounting plate is provided with a transmission hole for transmitting light from the effect light emitter and irradiating the other display means with light, and the effect light emitter is formed by the other display means. It can also be used as a light emitter for production accompanying variable display of identification information,
When the display surface facing the player's visible area is switched to the display surface including the one display means by the display surface switching means and when the display surface is switched to the display surface including the other display means. A gaming machine comprising: common light emitter control means for driving the light emitter as an effect accompanying variable display of identification information by the display means visually recognized by a player on a display surface .
各々が異なる駆動方式を用いて可変表示を行う複数種類の表示手段と、
前記複数種類の表示手段のうち少なくとも一つの表示手段による前記識別情報の可変表示を遊技者に視認可能とする表示面を複数有する表示ユニットと、
該表示ユニットを回動させ、遊技者の可視領域に臨む表示面を何れか一つの表示面から他の表示面に切り換える表示面切換手段と、
識別情報の可変表示内容を事前に決定する事前決定手段と、
前記複数種類の表示手段の制御を行い、前記事前決定手段による事前決定に従い所定の表示面での前記識別情報の可変表示を実行させる可変表示制御手段と、を備え、
前記表示面切換手段は、遊技における所定条件が成立したときに、前記表示ユニットを回動させて遊技者の可視領域に臨む表示面を、所定の表示結果が導出表示された表示面と、前記所定の表示結果以外の表示結果が導出表示された表示面と、に交互に切り換える処理を実行し、
前記複数種類の表示手段は、複数種類の識別情報が外面側より視認可能に配された可変表示部材が回転駆動されることによって識別情報の可変表示を行う複数の表示手段を含み、
該複数の表示手段のうち一方の表示手段は取付板の一方の面に取り付けられ、他方の表示手段は該取付板の他方の面に取り付けられ、
前記一方の表示手段における可変表示部材の内面側に、前記一方の表示手段における可変表示部材の内面側から光を照射する演出用の発光体が設けられ、
前記取付板に、前記演出用の発光体からの光を透過させて前記他方の表示手段に光を照射するための透過穴が設けられ、前記演出用の発光体を、前記他方の表示手段による識別情報の可変表示に伴う演出用の発光体としても用いることが可能であり、
前記表示面切換手段により遊技者の可視領域に臨む表示面が前記一方の表示手段を含む表示面に切り換えられたとき及び前記他方の表示手段を含む表示面に切り換えられたときに、切り換え後の表示面において遊技者に視認される前記表示手段による識別情報の可変表示に伴う演出として前記発光体を駆動させる共通発光体制御手段を備えたことを特徴とする遊技機。It is a gaming machine that performs variable display of a plurality of types of identification information that can identify each, and that is in a specific gaming state that is advantageous to the player when the display result of the identification information is a specific display result,
A plurality of types of display means each for performing variable display using different driving methods;
A display unit having a plurality of tables示面that visible to the player the variable display of the previous SL identification information according to at least one display means among the plurality of types of display means,
A display surface switching means for rotating the display unit and switching a display surface facing the player's visible region from any one display surface to the other display surface;
Pre-determining means for pre-determining variable display contents of identification information;
Variable display control means for controlling the plurality of types of display means, and for performing variable display of the identification information on a predetermined display surface according to the prior decision by the prior decision means,
The display surface switching means, when a predetermined condition in the gaming is satisfied, the display surface facing the display unit is rotated in the visible region of the player, a display surface on which predetermined display results derived displayed, the Execute processing to switch alternately to the display surface on which the display result other than the predetermined display result is derived and displayed ,
The plurality of types of display means include a plurality of display means for variably displaying the identification information by rotating the variable display member in which the plurality of types of identification information are arranged so as to be visible from the outer surface side,
Of the plurality of display means, one display means is attached to one surface of the mounting plate, and the other display means is attached to the other surface of the mounting plate.
On the inner surface side of the variable display member in the one display means, there is provided an effect light emitter that emits light from the inner surface side of the variable display member in the one display means,
The mounting plate is provided with a transmission hole for transmitting light from the effect light emitter and irradiating the other display means with light, and the effect light emitter is formed by the other display means. It can also be used as a light emitter for production accompanying variable display of identification information,
When the display surface facing the player's visible area is switched to the display surface including the one display means by the display surface switching means and when the display surface is switched to the display surface including the other display means. A gaming machine comprising: common light emitter control means for driving the light emitter as an effect accompanying variable display of identification information by the display means visually recognized by a player on a display surface .
前記所定条件は、前記リーチ演出において演出内容を切り換えるタイミングとなったことを含むことを特徴とする請求項3記載の遊技機。In a predetermined reach effect that is executed based on the display state of the identification information on the display surface facing the player's visible region being the reach display state, an effect is performed in which the effect content is switched in stages,
The gaming machine according to claim 3, wherein the predetermined condition includes a timing for switching effect contents in the reach effect.
前記表示ユニットが有する複数の表示面には、当該表示面に表される前記表示ラインのライン数が互いに異なる表示面を含み、
前記表示面切換手段は、表示面をライン数が異なる他の表示面に切り換える処理を実行することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の遊技機。When the display result of the identification information becomes a specific display result on a predetermined display line on the display surface, a specific gaming state is set,
The plurality of display surfaces of the display unit include display surfaces in which the number of the display lines represented on the display surface is different from each other,
The display surface switching means, the gaming machine according to any one of claims 1 to 4, characterized in that performing the process of switching to another display surface number of lines is different display surface.
前記表示ユニットを一方向に回動させることによって前記複数の表示面のうち遊技者の可視領域に臨む表示面を何れか一つの表示面から他の表示面に切り換える通常回動処理と、
前記表示ユニットを一方向に回動させることによって前記複数の表示面のうち遊技者の可視領域に臨む表示面を何れか一つの表示面から他の表示面に切り換える処理が完了する前に、前記表示ユニットを逆方向に回動させることによって遊技者の可視領域に臨む表示面を元の表示面に戻す逆回動処理と、を実行する機能を有し、
前記事前決定手段による事前決定に従い前記通常回動処理と前記逆回動処理とのうちいずれかを選択して実行することを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の遊技機。The display surface switching means is
A normal rotation process for switching the display surface facing the player's visible region from the one display surface to the other display surface by rotating the display unit in one direction;
Before the process of switching the display surface facing the player's visible area from the one display surface to the other display surface is completed by rotating the display unit in one direction, Having a function of performing reverse rotation processing for returning the display surface facing the player's visible area to the original display surface by rotating the display unit in the reverse direction;
Game according to any one of claims 1 to 6, characterized in that selects and executes one of said normal rotation process and the inverse rotation process in accordance with pre-determined by the pre-determination means Machine.
前記可変表示部材の回転駆動制御を行う駆動制御手段を備え、
同一の前記駆動制御手段にて、複数の表示面で使用される各表示手段の回転駆動制御を行うことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の遊技機。The plurality of types of display means includes display means for performing variable display of the identification information by rotating and driving a variable display member in which the plurality of types of identification information is arranged to be visible from the outer surface side,
Drive control means for performing rotation drive control of the variable display member;
In the same said drive control means, the gaming machine according to any of claims 1 to 7, characterized in that the rotation drive control of the display means used in the plurality of display surfaces.
前記表示面切換手段は、前記何れか1つの表示面で識別情報の可変表示が実行されたときと比較して、前記他の1つの表示面で識別情報の可変表示が実行されたときの方が高確率で特定表示結果となるように、表示面を切り換える処理を実行することを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかに記載の遊技機。The pre-determining unit uses the determination data table in which determination data is allocated to any one display surface and the other display surface among the plurality of display surfaces. And one of the other display surfaces to determine whether the variable display of the identification information is performed,
The display surface switching means is configured such that when variable display of identification information is executed on the other one display surface, compared to when variable display of identification information is executed on any one of the display surfaces. so it becomes specific display results with high probability, the gaming machine according to any one of claims 1 to 8, characterized in that executes processing for switching the display surface.
前記特定遊技状態に制御し、該特定遊技状態終了後に該特定遊技状態とは異なる遊技状態であって遊技者にとって有利な特別遊技状態に制御する特別表示結果と、
該特別表示結果とは異なる非特別表示結果と、を含み、
前記表示面切換手段は、遊技における所定条件の成立したときに前記表示ユニットを回動させ、遊技者の可視領域に臨む表示面を所定の表示結果として前記特別表示結果が導出表示された表示面と、前記非特別表示結果が導出表示された表示面と、に交互に切り換える処理を実行することを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれかに記載の遊技機。The specific display result is
A special display result for controlling to the specific gaming state and controlling to a special gaming state which is different from the specific gaming state after the specific gaming state and is advantageous to the player;
A non-special display result different from the special display result,
The display surface switching means rotates the display unit when a predetermined condition in the game is established, and a display surface on which the special display result is derived and displayed with the display surface facing the player's visible area as a predetermined display result. When, the gaming machine according to any one of claims 1 to 9, characterized in that performing the non and special display results derived displayed display surface, to switch alternately process.
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