JP4370864B2 - 化学増幅型ポジ型レジスト組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体の微細加工に用いられる化学増幅型のレジスト組成物に関するものである。
半導体の微細加工には、通常、レジスト組成物を用いたリソグラフィプロセスが採用されており、リソグラフィにおいては、レイリー(Rayleigh)の回折限界の式で表されるように、原理的には露光波長が短いほど解像度を上げることが可能である。半導体の製造に用いられるリソグラフィ用露光光源は、波長436nmのg線、波長365nmのi線、波長248nmのKrFエキシマレーザー、波長193nmのArFエキシマレーザーと、年々短波長になってきており、次世代の露光光源として、波長157nmのFエキシマレーザーが有望視され、その後は波長13nm以下の軟X線(EUV)が光源として提案されている。
エキシマレーザー等の、g線、i線より短い波長の光源は、照度が低いため、レジストの感度を高める必要があることから、スルホニウム塩等の塩から露光により発生する酸の触媒作用を利用し、その酸により解裂する基を有する樹脂を含有するいわゆる化学増幅型レジストが用いられている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2001−5184号公報(第1頁、第4頁)
しかしながら、従来公知の化学増幅型レジスト組成物では、パターンの矩形性が悪いため、エッチング後の線幅の均一性が悪くなるという問題点が生じる。
本発明の目的は、ArFやKrFなどのエキシマレーザーリソグラフィに適した、感度や解像度などの各種のレジスト性能が良好であるとともに、特に改善されたプロファイルの矩形性を与える化学増幅型のポジ型レジスト組成物を提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討を加えた結果、脂環式炭化水素基を含む含窒素化合物と、酸に不安定な基を持つ重合単位を有し、それ自身はアルカリ水溶液に不溶又は難溶であるが、酸の作用でアルカリ水溶液に可溶となる樹脂と、式(I)で示される酸発生剤とを含有する化学増幅型ポジ型レジスト組成物が、感度や解像度などの各種のレジスト性能が良好であるとともに、特に改善されたパターンの矩形性を与えることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、式(D1)、式(D2)、式(D3)、式(D4)及び式(D6)からなる群から選ばれる少なくとも1種の式で示される含窒素化合物と、
Figure 0004370864
酸に不安定な基を持つ重合単位を有し、それ自身はアルカリ水溶液に不溶又は難溶であるが、酸の作用でアルカリ水溶液に可溶となる樹脂と、下式(I)で示される酸発生剤とを含有する化学増幅型ポジ型レジスト組成物に係るものである。
Figure 0004370864
(式中、Q1、Q2、Q3、Q4及びQ5は、互いに独立に、水素原子、水酸基、炭素数1〜12の分岐していてもよいアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、又は電子吸引基を表す。
+は、下式(Va)、(Vb)又は(Vc)で示される。
Figure 0004370864
(式中、P1〜P3は、互いに独立に、水素原子、水酸基、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1〜6のアルコキシ基を表す。)
Figure 0004370864
(式中、P、Pは、互いに独立に、水素原子、水酸基、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1〜6のアルコキシ基を表す。)
Figure 0004370864
(式中、P、Pは、互いに独立に、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、又はPとPとが結合して2価の炭素数3〜7の脂肪族炭化水素基を表し、隣接するSと共に環を形成する。該2価の脂肪族炭化水素基の少なくとも1個の−CH2−がカルボニル基、酸素原子もしくは硫黄原子に置換されていてもよい。Pが水素原子を表し、Pが炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基もしくは置換されていても良い芳香環基を表すか、又はPとPとが結合して脂肪族炭化水素基を表し、隣接する−CHCO−と共に環を形成する。))
本発明の化学増幅型のポジ型レジスト組成物は、矩形性が改善されたレジストパターンを与え、また感度、解像度などのレジスト諸性能も良好である。したがって、この組成物はArFやKrFなどのエキシマレーザーリソグラフィに適しており、それによって高い性能のレジストパターンを与える。
本発明の化学増幅型のポジ型レジスト組成物は、前記の式(D1)、式(D2)、式(D3)、式(D4)及び式(D6)からなる群から選ばれる少なくとも1種の式で示される含窒素化合物と、酸に不安定な基を持つ重合単位を有し、それ自身はアルカリ水溶液に不溶又は難溶であるが、酸の作用でアルカリ水溶液に可溶となる樹脂と、下式(I)で示される酸発生剤とを含有することを特徴とし、これにより露光後の引き置きに伴う酸の失活による性能劣化を改良できる
該含窒素化合物は、市販品があれば、それをそのまま使用することができるほか、常法に従って製造することも可能である。また、本発明において、含窒素化合物を必要に応じて併用することもできる
次に、本発明のレジスト組成物を構成する樹脂成分について説明する。この樹脂は、酸に不安定な基を持つ重合単位を有し、それ自身はアルカリ水溶液に不溶又は難溶であるが、酸の作用でアルカリ水溶液に可溶となるものであり、具体的には、酸の作用により一部の基が解裂し、解裂後はアルカリ水溶液に可溶性となるものである。
このような、アルカリ現像液に対しては溶解抑止能を持つが、酸に対しては不安定な基は、公知の各種保護基であることができる。例えば、tert−ブチル;tert−ブトキシカルボニルもしくはtert−ブトキシカルボニルメチルのような4級炭素が酸素原子に結合する基;テトラヒドロ−2−ピラニル、テトラヒドロ−2−フリル、1−エトキシエチル、1−(2−メチルプロポキシ)エチル、1−(2−メトキシエトキシ)エチル、1−(2−アセトキシエトキシ)エチル、1−〔2−(1−アダマンチルオキシ)エトキシ〕エチルもしくは1−〔2−(1−アダマンタンカルボニルオキシ)エトキシ〕エチルのようなアセタール型の基;又は3−オキソシクロヘキシル、4−メチルテトラヒドロ−2−ピロン−4−イル(メバロニックラクトンから導かれる)もしくは2−メチル−2−アダマンチル、2−エチル−2−アダマンチルのような非芳香族環状化合物の残基などが挙げられる。
これらの基がフェノール性水酸基の水素原子又はカルボキシル基の水素原子に置換することになる。これらの保護基は、公知の保護基導入反応によって、フェノール性水酸基又はカルボキシル基を有するアルカリ可溶性樹脂に導入することができる。また、このような基を有する不飽和化合物を一つのモノマーとする共重合によって、上記の樹脂を得ることもできる。
このようなモノマーのうち、酸の作用により解裂する基として、例えば2−アルキル−2−アダマンチル、1−(1−アダマンチル)−1−アルキルアルキルのような脂環族を含む嵩高い基を有するものを使用すると解像度が優れるので好ましい。
このような嵩高い基を含むモノマーとしては、(メタ)アクリル酸2−アルキル−2−アダマンチル、(メタ)アクリル酸1−(1−アダマンチル)−1−アルキルアルキル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸2−アルキル−2−アダマンチル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−(1−アダマンチル)−1−アルキルアルキルなどが挙げられる。
とりわけ(メタ)アクリル酸2−アルキル−2−アダマンチルをモノマーとして用いた場合は、解像度が優れるので好ましい。このような(メタ)アクリル酸2−アルキル−2−アダマンチルの代表例としては、例えばアクリル酸2−メチル−2−アダマンチル、メタクリル酸2−メチル−2−アダマンチル、アクリル酸2−エチル−2−アダマンチル、メタクリル酸2−エチル−2−アダマンチル、アクリル酸2−n−ブチル−2−アダマンチルなどが挙げられる。これらの中では、特に(メタ)アクリル酸2−エチル−2−アダマンチルを用いた場合、感度、耐熱性のバランスが良いので好ましい。本発明において、必要に応じて、酸の作用により解裂する基を持つ他のモノマーを併用してもよい。
(メタ)アクリル酸2−アルキル−2−アダマンチルは、通常、2−アルキル−2−アダマンタノール又はその金属塩とアクリル酸ハライド又はメタクリル酸ハライドとの反応により製造できる。
本発明における樹脂は、上記のような酸に不安定な基を有する重合単位の他に、酸の作用により解裂しないか又は解裂しにくい他の重合単位を含有することも可能である。含有し得る他の重合単位としては、例えば、アクリル酸やメタクリル酸のような遊離のカルボン酸基を有するモノマーの重合単位、無水マレイン酸や無水イタコン酸のような脂肪族不飽和ジカルボン酸無水物の重合単位、2−ノルボルネンの重合単位、(メタ)アクリロニトリルの重合単位、各種(メタ)アクリル酸エステル類の重合単位などを挙げることができる。
ArF露光の場合は光吸収が大きくて好ましくはないが、KrF露光の場合は光吸収の問題が無いので、ヒドロキシスチレンの重合単位を用いることができる。
特に、本発明における樹脂において、酸に不安定な基を持つ重合単位のほかに、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシ−1−アダマンチルから導かれる重合単位、(メタ)アクリル酸3、5−ジヒドロキシ−1−アダマンチルから導かれる重合単位、ラクトン環がアルキルで置換されていてもよい(メタ)アクリロイロキシ−γ−ブチロラクトンから導かれる重合単位、下式(IVa)で示される重合単位及び(IVb)で示される重合単位からなる群から選ばれた少なくとも1種の重合単位を含有することは、レジストの基板への接着性の点で好ましい。
Figure 0004370864

(式中、R9、R10、R11、R12は、互いに独立に水素原子又はメチルを表し、nは1〜3の数を表す。R10又はR12が複数のとき、互いに同一でも異なってもよい。)
(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシ−1−アダマンチル、(メタ)アクリル酸3、5−ジヒドロキシ−1−アダマンチルは、市販されているが、例えば対応するヒドロキシアダマンタンを(メタ)アクリル酸又はそのハライドと反応させることにより、製造することもできる。
また、(メタ)アクリロイロキシ−γ−ブチロラクトンは、ラクトン環がアルキルで置換されていてもよいα−もしくはβ−ブロモ−γ−ブチロラクトンにアクリル酸もしくはメタクリル酸を反応させるか、又はラクトン環がアルキルで置換されていてもよいα−もしくはβ−ヒドロキシ−γ−ブチロラクトンにアクリル酸ハライドもしくはメタクリル酸ハライドを反応させることにより製造できる。
式(IVa)、(IVb)で示される重合単位に導くためのモノマーは、具体的には例えば、次のような水酸基を有する脂環式ラクトンの(メタ)アクリル酸エステル、それらの混合物等が挙げられる。これらのエステルは、例えば対応する水酸基を有する脂環式ラクトンと(メタ)アクリル酸類との反応により製造し得る(例えば特開2000-26446号公報)。
Figure 0004370864
(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシ−1−アダマンチル、(メタ)アクリル酸3、5−ジヒドロキシ−1−アダマンチルから導かれる重合単位、α−(メタ)アクリロイロキシ−γ−ブチロラクトンから導かれる重合単位、β−(メタ)アクリロイロキシ−γ−ブチロラクトンから導かれる重合単位、式(IVa)、(IVb)で示される重合単位は、それらのいずれかを樹脂中に存在させることにより、それを含むレジストの基板への接着性が向上するだけでなく、レジストの解像性の向上にも寄与する。
ここで、(メタ)アクリロイロキシ−γ−ブチロラクトンとしては、例えば、α−アクリロイロキシ−γ−ブチロラクトン、α−メタクリロイロキシ−γ−ブチロラクトン、α−アクリロイロキシ−β,β−ジメチル−γ−ブチロラクトン、α−メタクリロイロキシ−β,β−ジメチル−γ−ブチロラクトン、α−アクリロイロキシ−α−メチル−γ−ブチロラクトン、α−メタクリロイロキシ−α−メチル−γ−ブチロラクトン、β−アクリロイロキシ−γ−ブチロラクトン、β−メタクリロイロキシ−γ−ブチロラクトン、β−メタクリロイロキシ−α−メチル−γ−ブチロラクトンなどが挙げられる。
これらの場合、酸に不安定な基としては、2−アルキル−2−アダマンチル、1−(1−アダマンチル)−1−アルキルアルキルを用いるほうが、ドライエッチング耐性の面で有利である。
また、2−ノルボルネンの重合単位を含む樹脂は、その主鎖に直接脂環基を有するために頑丈な構造となり、ドライエッチング耐性に優れるという特性を示す。2−ノルボルネンの重合単位は、例えば対応する2−ノルボルネンの他に無水マレイン酸や無水イタコン酸のような脂肪族不飽和ジカルボン酸無水物を併用したラジカル重合により主鎖へ導入し得る。したがって、2−ノルボルネンの重合単位は、その二重結合が開いて形成されるものであり式(VI)で表すことができる。また、脂肪族不飽和ジカルボン酸無水物の重合単位である無水マレイン酸の重合単位、無水イタコン酸の重合単位は、それらの二重結合が開いて形成されるものであり、それぞれ式(VII)及び(VIII)で表すことができる。
Figure 0004370864
ここで、式(VI)中のR17及びR18は、互いに独立に、水素原子、炭素数1〜3のアルキル、炭素数1〜3のヒドロキシアルキル、カルボキシル、シアノもしくは基−COOZ(Zはアルコール残基である)を表すか、又はR17とR18が結合して、−C(=O)OC(=O)−で示されるカルボン酸無水物残基を形成することもできる。
17及び/又はR18がアルキルである場合の具体例としては、メチル、エチル、プロピルなどが挙げられ、同じくヒドロキシアルキルである場合の具体例としては、ヒドロキシメチル、2−ヒドロキシエチルなどが挙げられる。
17及び/又はR18が基−COOZである場合は、カルボキシルがエステルとなったものであり、Zに相当するアルコール残基としては、例えば、置換されていてもよい炭素数1〜8程度のアルキル、2−オキソオキソラン−3−又は−4−イルなどを挙げることができ、ここにアルキルの置換基としては、水酸基や脂環式炭化水素残基などが挙げられる。
そこで、R17及び/又はR18が−COOZで示されるカルボン酸エステル残基である場合の具体例としては、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、2−ヒドロキシエトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、2−オキソオキソラン−3−イルオキシカルボニル、2−オキソオキソラン−4−イルオキシカルボニル、1,1,2−トリメチルプロポキシカルボニル、1−シクロヘキシル−1−メチルエトキシカルボニル、1−(4−メチルシクロヘキシル)−1−メチルエトキシカルボニル、1−(1−アダマンチル)−1−メチルエトキシカルボニルなどが挙げられる。
また式(VI)で示される重合単位に導くためのモノマーとして、具体的には例えば、次のような化合物を挙げることができる。
2−ノルボルネン、
2−ヒドロキシ−5−ノルボルネン、
5−ノルボルネン−2−カルボン酸、
5−ノルボルネン−2−カルボン酸メチル、
5−ノルボルネン−2−カルボン酸−t−ブチル、
5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−シクロヘキシル−1−メチルエチル、
5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−(4−メチルシクロヘキシル)−1−メチルエチル、
5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)−1−メチルエチル、
5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−メチル−1−(4−オキソシクロヘキシル)エチル、
5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−(1−アダマンチル)−1−メチルエチル、
5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−メチルシクロヘキシル、
5−ノルボルネン−2−カルボン酸2−メチル−2−アダマンチル、
5−ノルボルネン−2−カルボン酸2−エチル−2−アダマンチル、
5−ノルボルネン−2−カルボン酸2−ヒドロキシ−1−エチル、
5−ノルボルネン−2−メタノール、
5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物など。
本発明で用いる樹脂は、パターニング露光用の放射線の種類や酸に不安定な基の種類などによっても変動するが、一般には、樹脂の全重合単位中の酸に不安定な基を持つ重合単位を10〜80%の範囲で含有することが好ましい。
そして、酸に不安定な基として特に、(メタ)アクリル酸2−アルキル−2−アダマンチル、(メタ)アクリル酸1−(1−アダマンチル)−1−アルキルアルキルから導かれる重合単位を用いる場合は、該重合単位が樹脂の全重合単位のうち15%以上となるようにすることが有利である。
また、酸に不安定な基を持つ重合単位に加えて、酸の作用で解裂しにくい他の重合単位、例えば、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシ−1−アダマンチルから導かれる重合単位、(メタ)アクリル酸3、5−ジヒドロキシ−1−アダマンチル、α−(メタ)アクリロイロキシ−γ−ブチロラクトンから導かれる重合単位、β−(メタ)アクリロイロキシ−γ−ブチロラクトンから導かれる重合単位、式(IVa)、(IVb)で示される重合単位、式(VI)で示される重合単位、脂肪族不飽和ジカルボン酸無水物から導かれる重合単位である式(VII)で示される無水マレイン酸から導かれる重合単位、式(VIII)で示される無水イタコン酸から導かれる重合単位などを存在させる場合は、それらの重合単位の合計が、樹脂の全重合単位のうち20〜90%の範囲となるようにすることが好ましい。
なお、2−ノルボルネン類及び脂肪族不飽和ジカルボン酸無水物を共重合モノマーとする場合には、これらは重合しにくい傾向があるので、この点を考慮し、これらは過剰に使用することが好ましい。
本発明のレジスト組成物を構成するもう一つの成分である酸発生剤としては、その物質自体に、あるいはその物質を含むレジスト組成物に、光や電子線などの放射線を作用させることにより、その物質が分解して酸を発生する。酸発生剤から発生する酸が前記樹脂に作用して、その樹脂中に存在する酸の作用で開裂する基を開裂させることになる。
本発明における酸発生剤は、下式(I)で示される。
Figure 0004370864
(式中、Q1、Q2、Q3、Q4及びQ5は、互いに独立に、水素原子、水酸基、炭素数1〜12の分岐していてもよいアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、又は電子吸引基を表す。
+は、下式(Va)、(Vb)又は(Vc)で示される。
Figure 0004370864
(式中、P1〜P3は、互いに独立に、水素原子、水酸基、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1〜6のアルコキシ基を表す。)
Figure 0004370864
(式中、P、Pは、互いに独立に、水素原子、水酸基、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1〜6のアルコキシ基を表す。)
Figure 0004370864
(式中、P、Pは、互いに独立に、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、又はPとPとが結合して炭素数3〜7の脂肪族炭化水素基を表し、隣接するSと共に環を形成する。該脂肪族炭化水素基の少なくとも1個の−CH2−がカルボニル基、酸素原子もしくは硫黄原子に置換されていてもよい。Pが水素原子を表し、Pが炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基もしくは置換されていても良い芳香環基を表すか、又はPとPとが結合して脂肪族炭化水素基を表し、隣接する−CHCO−と共に環を形成する。)
式(I)において、炭素数1〜12の分岐していてもよいアルキル基の例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デカン基、ドデカン基などが挙げられる。
炭素数1〜12のアルコキシ基の例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などが挙げられる。
また、式(I)で示される酸発生剤における電子吸引基として、具体的には、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;シアノ基、ニトロ基、カルボニル基、スルホニル基、トリフルオロメチル基、パーフルオロエチル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロオクチル基などが挙げられる。
式(Va)におけるP、P、Pが、アルキル基又はアルコキシ基である場合に、炭素数3以上のときは直鎖でも分岐していてもよい。
式(Vb)におけるP及びPが、アルキル基又はアルコキシ基である場合に、炭素数3以上のときは直鎖でも分岐していてもよい。
、P、P、P及びPの具体的なアルキル基の例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基などが挙げられ、アルコキシ基の例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などが挙げられる。
また、(Vc)において、PとPとが結合して炭素数3〜7の脂肪族炭化水素基を表す場合に、該脂肪族炭化水素基の少なくとも1個の−CH2−がカルボニル基、酸素原子もしくは硫黄原子に置換されていてもよい。
、P、P8、Pがアルキル基の場合には、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基などが挙げられ、またシクロアルキル基の場合には具体的にはシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基などが挙げられる。
式(I)におけるアニオンの具体的な例としては、次のようなイオンを挙げることができる。
Figure 0004370864
Figure 0004370864
Figure 0004370864
Figure 0004370864
Figure 0004370864
Figure 0004370864
Figure 0004370864
Figure 0004370864
Figure 0004370864
Figure 0004370864
Figure 0004370864
また、式(Va)、(Vb)、(Vc)で示される対イオンの具体的な例としては、次のようなイオンを挙げることができる。
Figure 0004370864
Figure 0004370864
Figure 0004370864
本発明のレジスト組成物は、レジスト組成物の全固形分量を基準に、含窒素化合物を0.01〜1重量%程度、樹脂を80〜99.89重量%程度、そして酸発生剤を0.1〜19.99重量%程度の範囲で含有することが好ましい。
本発明の組成物は、また、必要に応じて、増感剤、溶解抑止剤、他の樹脂、界面活性剤、安定剤、染料など、各種の添加物を少量含有することもできる。
本発明のレジスト組成物は、通常、上記の各成分が溶剤に溶解された状態でレジスト液組成物とされ、シリコンウェハーなどの基体上に、スピンコーティングなどの常法に従って塗布される。ここで用いる溶剤は、各成分を溶解し、適当な乾燥速度を有し、溶剤が蒸発した後に均一で平滑な塗膜を与えるものであればよく、この分野で一般に用いられている溶剤が使用しうる。
例えば、エチルセロソルブアセテート、メチルセロソルブアセテート及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートのようなグリコールエーテルエステル類;乳酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル及びピルビン酸エチルのようなエステル類;アセトン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン及びシクロヘキサノンのようなケトン類;γ−ブチロラクトンのような環状エステル類などを挙げることができる。これらの溶剤は、それぞれ単独で、又は2種以上組み合わせて用いることができる。
基体上に塗布され、乾燥されたレジスト膜には、パターニングのための露光処理が施され、次いで脱保護基反応を促進するための加熱処理を行った後、アルカリ現像液で現像される。ここで用いるアルカリ現像液は、この分野で用いられる各種のアルカリ性水溶液であることができるが、一般には、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドや(2−ヒドロキシエチル)トリメチルアンモニウムヒドロキシド(通称コリン)の水溶液が用いられることが多い。
上記において、本発明の実施の形態について説明を行なったが、上記に開示された本発明の実施の形態は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれらの実施の形態に限定されない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内でのすべての変更を含むものである。
次に実施例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によってなんら限定されるものではない。例中、含有量ないし使用量を表す%及び部は、特記ないかぎり重量基準である。また重量平均分子量は、ポリスチレンを標準品として、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィーにより求めた値である。
含窒素化合物合成例1(含窒素化合物D1の合成)
1−アダマンタンアミン2.0gをピリジン10.0gに溶解し、0℃に冷却し、ピバリン酸クロライド2.39gを滴下した後、室温で17時間反応した。
反応後、氷水100g中にチャージして得られた結晶を濾取し、n−ヘプタンでリパルプ洗浄後、濾過、乾燥して白色結晶2.65g(収率85.1%)を得た。
MS、NMRにより、下記構造であることを確認した。
Figure 0004370864
含窒素化合物合成例2(含窒素化合物D2の合成)
1−アダマンタンアミン2.0gをピリジン10.0gに溶解し、0℃に冷却し、シクロヘキサンカルボニルクロライド2.91gを滴下した後、室温で17時間反応した。
反応後、氷水100g中にチャージして得られた結晶を濾取し、n−ヘプタンでリパルプ洗浄後、濾過、乾燥して白色結晶2.85g(収率82.5%)を得た。
MS、NMRにより、下記構造であることを確認した。
Figure 0004370864
含窒素化合物合成例3(含窒素化合物D3の合成)
500ml 4口フラスコに攪拌棒、温度計、コンデンサーを装着した後、室温にてトルエン72.4 g、ジシクロヘキシルアミン18.1 g、15.3%炭酸ナトリウム水溶液100gを仕込んだ。この液を攪拌しながら氷浴で5℃まで冷却した。別に、シクロヘキシルカルボニルクロリド17.6gをトルエン17.6gに溶解した液を滴下ロートに仕込み、フラスコに装着後、内温5〜10℃の範囲で30分で滴下した。滴下後室温にて16時間、その後50〜55℃にて4.5時間攪拌した。攪拌終了後酢酸エチル1000mlに投入し分液にて水層を分離した。油層を1.5%塩酸水200mlで洗浄し、次に水300mlで3回洗浄した。洗浄済みの油層をエバポレータで濃縮し、最終的に80℃、3Torrで濃縮した。濃縮マス19.5gを得た。50〜55℃で濃縮マスをメタノール50gに攪拌溶解し室温まで冷却した。この液に濃塩酸5gを加え攪拌しながら、室温にて水50gを30分かけて滴下した。滴下中に結晶が析出したがそのまま滴下を続けた。滴下終了後室温にて30分攪拌した。攪拌終了後グラスフィルターにて結晶を濾過した。次に結晶を水200mlで洗浄した。得られた結晶を80℃、3Torr、で8時間乾燥した。無色の結晶16.5gを得た。結晶はガスクロマトグラフにて分析し、純度は100%であった。収率はジシクロヘキシルアミン基準で55.7%であった。分析機器は島津GC−14A、30mキャピラリーカラム(DB-1、J & W Sientific 社品)を使用し、下記構造であることを確認した。
Figure 0004370864
含窒素化合物合成例4(含窒素化合物D4の合成)
1000ml 4口フラスコに攪拌棒、温度計、コンデンサーを装着した後、室温にてトルエン174g、ジシクロヘキシルアミン43.5gを仕込んだ。別に、イソフタロイルジクロリド20.3gをトルエン20.3gに溶解した液を滴下ロートに仕込み、フラスコに装着後、内温18〜25℃の範囲で攪拌下60分で滴下した。滴下後室温にて1時間攪拌した。次に15.3%炭酸ナトリウム水溶液199.5gを滴下ロートに仕込み、20〜22℃で60分で滴下した。滴下後室温にて7時間攪拌し、その後60℃に昇温し酢酸エチル300mlを仕込み分液にて水層を分離した。次に油層を水300mlで3回洗浄した。洗浄済みの油層をエバポレータで濃縮し、最終的に70℃、10Torrで濃縮した。濃縮マス56.4gを得た。60〜65℃で濃縮マスをメタノール120gに攪拌溶解し室温まで冷却した。この液に濃塩酸8.3gを加え攪拌しながら、室温にて水120gを30分かけて滴下した。滴下中に結晶が析出したがそのまま滴下を続けたところ粘稠な団子状となった。滴下終了後5℃以下に冷却し4時間保温した。析出マスは冷却で固化した。デカンテーシヨンにて固化物を取り出し、乳鉢で粉砕後グラスフィルターに移し、水500mlで洗浄した。この粉体を70℃、10Torrで8時間乾燥し乾燥粉体49.5gを得た。60〜65℃で乾燥粉体をメタノール100gに溶解し、60〜65℃で水25gを10分で滴下した。次に20℃まで冷却し20〜18℃で2時間攪拌した。攪拌終了後グラスフィルターで濾過し、次に80%メタノール水100gで洗浄した。ウエットケーキを80℃、3Torrで8時間乾燥した。無色の結晶46.6gを得た。結晶はガスクロマトグラフにて分析し、純度は99.2%であった。収率はイソフタロイルジクロリド基準で94.6%であった。分析機器は島津GC−14A、30mキャピラリーカラム(DB-1、J & W Sientific 社品)を使用し、下記構造であることを確認した。

Figure 0004370864
酸発生剤合成例1(酸発生剤B1の合成)
フラスコに2,4,6−トリイソプロピル−3−ニトロベンゼンスルホン酸20部、アセトニトリル80部、アセトン40部を仕込み、室温で16時間攪拌した。ここへ酸化銀7.46部を加え16時間攪拌した。これをろ過し、濃縮することで23.68部の2,4,6−トリイソプロピル3−ニトロベンゼンスルホン酸銀を得た。
フラスコに2,4,6−トリイソプロピル3−ニトロベンゼンスルホン酸銀20部とメタノール185.35部を仕込み、ここへp−トリルジフェニルスルホニウムヨーダート18.53部とメタノール185.35部の混合溶液を滴下した。滴下後16時間攪拌し、濾過後濾液を濃縮した。ここへクロロホルム300部を加え、イオン交換水75部で3度洗浄した。その後濃縮し、攪拌後t−ブチルメチルエーテルで晶析を行い、22.07部の目的物を得た。
この化合物が次式で示される4−メチルフェニルジフェニルスルホニウム 2,4,6−トリイソプロピル3−ニトロベンゼンスルホナートであることを、NMR(日本電子製“GX-270”)で確認した。
Figure 0004370864
1H−NMR(ジメチルスルホキシド−d6、内部標準物質テトラメチルシラン):δ(ppm)
1.10-1.19 (m, 18H); 2.44 (s, 3H); 2.46−2.56 (m, 1H) ; 4.61−4.71 (m, 1H) ; 4.972 (br, 1H); 7.32 (s, 1H); 7.59−7.62 (m, 2H) ; 7.74−7.88 (m, 12H)
樹脂合成例1(樹脂A1の合成)
メタクリル酸2−エチル−2−アダマンチル、5−メタクリロイルオキシ−2,6−ノルボルネンラクトン、α−アクリロイロキシ−γ−ブチロラクトンをモル比35:40:25(12.42g:12.70g:5.58g)で仕込み、そこにDOXを全モノマーの1.0重量倍(30.70g)加え、溶液とした。更に開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルを全モノマーの3モル%(0.70g)加え、溶液とした。別途、1,4−ジオキサンを全モノマーの1.5重量倍(46.04g)を仕込み、その後、87℃に昇温し、そこに、上記モノマー溶液を87℃、1時間で仕込み、同温度で5時間攪拌した。反応マスを冷却後、大量のメタノールで沈澱させる作業を3回行い精製し、乾燥したところ、平均分子量約8900の下記の共重合体25.4g(収率82.7%)を得た。
樹脂合成例2:樹脂A2の合成
メタクリル酸2−エチル−2−アダマンチル、メタクリル酸3−ヒドロキシ−1−アダマンチル、及びα−メタクリロイロキシ−γ−ブチロラクトンを、5:2.5:2.5のモル比(20.0部:9.5部:7.3部)で仕込み、全モノマーに対して2重量倍のメチルイソブチルケトンを加えて、溶液とした。そこに、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルを全モノマー量に対して2モル%添加し、80℃で約8時間加熱した。その後、反応液を大量のヘプタンに注いで沈殿させる操作を3回行い、精製した。その結果、重量平均分子量が約 9,200の共重合体を得た。この共重合体を樹脂A2とする。
次に、以下の含窒素化合物を用いてレジスト組成物を調製し、評価した例を示す。
<含窒素化合物>
D1:上記含窒素化合物合成例1、
D2:上記含窒素化合物合成例2、
D3:上記含窒素化合物合成例3、
D4:上記含窒素化合物合成例4、
D5:下式D5化合物(LACHEMA社製)
D6:下式D6化合物(SIGMA−ALDRICH社製)
D7:下式D7化合物(東京化成(株)製)
C1:2,6−ジイソプロピルアニリン

Figure 0004370864
D5 D6 D7
実施例1及び比較例1
以下の各成分を混合して溶解し、さらに孔径0.2μmのフッ素樹脂製フィルターで濾過して、レジスト液を調製した。
<酸発生剤>
B1:4−メチルフェニルジフェニルスルホニウム 2,4,6−トリイソプロピル3−ニトロベンゼンスルホナート 0.22部
B2:p-トリルジフェニルスルホニウム パーフルオロオクタンスルホネート 0.2部
<樹脂>
A1:10部
A2:10部
<含窒素化合物>
(種類及び量は表1記載) 0.0075部
<溶剤>
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 33.25部
2−ヘプタノン 33.25部
γ−ブチロラクトン 3.5部
シリコンウェハーにBrewer社製の有機反射防止膜用組成物である“ARC−29A−8”を塗布して215℃、60秒の条件でベークすることによって厚さ 780Åの有機反射防止膜を形成させ、次いでこの上に、上記のレジスト液を乾燥後の膜厚が0.30μmとなるようにスピンコートした。レジスト液塗布後は、ダイレクトホットプレート上にて、表1の「PB」の欄に示す温度で60秒間プリベークした。こうしてレジスト膜を形成したそれぞれのウェハーに、ArFエキシマステッパー〔(株)ニコン製の“NSR ArF”、NA=0.55、2/3Annular〕を用い、露光量を段階的に変化させてラインアンドスペースパターンを露光した。
露光後は、ホットプレート上にて表1の「PEB」の欄に示す温度で60秒間ポストエキスポジャーベークを行い、さらに2.38重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で60秒間のパドル現像を行った。
有機反射防止膜基板上のもので現像後のブライトフィールドパターンを走査型電子顕微鏡で観察し、その結果を表2に示した。なお、ここでいうブライトフィールドパターンとは、外枠がクロム層(遮光層)で、その枠の内側にガラス面(透光部)をベースとしてライン状にクロム層(遮光層)が形成されたレチクルを介した露光及び現像によって得られ、したがって露光現像後は、ラインアンドスペースパターンの周囲のレジスト層が除去され、さらにその外側に外枠相当のレジスト層が残るパターンである。
実効感度: 0.13μmのラインアンドスペースパターンが1:1となる露光量で表示した。
解像度: 実効感度の露光量で分離するラインアンドスペースパターンの最小寸法で表示した。
パターンの矩形性(T/B): プロファイルの矩形性の指標として、実効感度における0.13μmラインアンドスペースパターンの上部(T)と、下部(B)の寸法を断面写真より読み取り、その比で表した。T/Bが1に近いほど矩形性が優れることを意味する。


〔表1〕
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
例 No. 樹脂 酸発生剤 含窒素化合物 PB PEB
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
実施例1 A1/10部 B1/0.22部 D1/0.0075部 140℃ 125℃
実施例2 A1/10部 B1/0.22部 D2/0.0075部 140℃ 125℃
実施例3 A1/10部 B1/0.22部 D3/0.0075部 140℃ 125℃
実施例4 A1/10部 B1/0.22部 D4/0.0075部 140℃ 125℃
参考 A1/10部 B1/0.22部 D5/0.0075部 140℃ 125℃
実施例 A1/10部 B1/0.22部 D6/0.0075部 140℃ 125℃
参考 A1/10部 B1/0.22部 D7/0.0075部 140℃ 125℃
参考 A2/10部 B1/0.22部 D5/0.0075部 140℃ 125℃
───────────────────────────────────
比較例1 A1/10部 B1/0.22部 C1/0.0075部 140℃ 125℃
比較例2 A2/10部 B2/0.20部 D5/0.0075部 140℃ 125℃
比較例3 A2/10部 B2/0.20部 C1/0.0075部 140℃ 125℃
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
〔表2〕
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
例 No. 実効感度 解像度 パターンの矩形性
(mJ/cm2) (μm) (T/B)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
実施例1 27 0.12 0.97
実施例2 25 0.12 0.98
実施例3 27 0.12 1.05
実施例4 18 0.12 1.05
参考 35 0.12 0.98
実施例 26 0.12 0.96
参考 27 0.12 1.05
参考 54 0.12 1.05
────────────────────────
比較例1 35 0.12 0.89
比較例2 16 0.12 0.90
比較例3 20 0.12 0.89
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
本発明の化学増幅型のポジ型レジスト組成物は、半導体製造のためのArFやKrFなどのエキシマレーザーリソグラフィに好適に用いられる。

Claims (7)

  1. 式(D1)、式(D2)、式(D3)、式(D4)及び式(D6)からなる群から選ばれる少なくとも1種の式で示される含窒素化合物と、
    Figure 0004370864
    酸に不安定な基を持つ重合単位を有し、それ自身はアルカリ水溶液に不溶又は難溶であるが、酸の作用でアルカリ水溶液に可溶となる樹脂と、下式(I)で示される酸発生剤とを含有することを特徴とする化学増幅型ポジ型レジスト組成物。
    Figure 0004370864
    (式中、Q1、Q2、Q3、Q4及びQ5は、互いに独立に、水素原子、水酸基、炭素数1〜12の分岐していてもよいアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、又は電子吸引基を表す。
    +は、下式(Va)、(Vb)又は(Vc)で示される。
    Figure 0004370864
    (式中、P1〜P3は、互いに独立に、水素原子、水酸基、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1〜6のアルコキシ基を表す。)
    Figure 0004370864
    (式中、P、Pは、互いに独立に、水素原子、水酸基、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1〜6のアルコキシ基を表す。)
    Figure 0004370864
    (式中、P、Pは、互いに独立に、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、又はPとPとが結合して2価の炭素数3〜7の脂肪族炭化水素基を表し、隣接するSと共に環を形成する。該2価の脂肪族炭化水素基の少なくとも1個の−CH2−がカルボニル基、酸素原子もしくは硫黄原子に置換されていてもよい。Pが水素原子を表し、Pが炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基もしくは置換されていても良い芳香環基を表すか、又はPとPとが結合して脂肪族炭化水素基を表し、隣接する−CHCO−と共に環を形成する。))
  2. レジスト組成物の全固形分量を基準に、式(D1)、式(D2)、式(D3)、式(D4)及び式(D6)からなる群から選ばれる少なくとも1種の式で示される含窒素化合物を0.01〜1重量%、樹脂を80〜99.89重量%、酸発生剤を0.1〜19.99重量%の範囲で含有する請求項1記載の組成物。
  3. 樹脂の全重合単位中の酸に不安定な基を持つ重合単位の含有率が、10〜80%である請求項1又は2に記載の組成物。
  4. 樹脂中の酸に不安定な基を持つ重合単位が、(メタ)アクリル酸2−アルキル−2−アダマンチル又は(メタ)アクリル酸1−(1−アダマンチル)−1−アルキルアルキルの重合単位である請求項1〜のいずれかに記載の組成物。
  5. 樹脂が、酸に不安定な基を持つ重合単位のほかに、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシ−1−アダマンチルから導かれる重合単位、(メタ)アクリル酸3、5−ジヒドロキシ−1−アダマンチルから導かれる重合単位、ラクトン環がアルキルで置換されていてもよい(メタ)アクリロイロキシ−γ−ブチロラクトンから導かれる重合単位、下式(IVa)で示される重合単位及び(IVb)で示される重合単位からなる群から選ばれた少なくとも1種の重合単位を含有する請求項1〜のいずれかに記載の組成物。
    Figure 0004370864
    (式中、R9、R10、R11、R12は、互いに独立に水素原子又はメチルを表し、nは1〜3の数を表す。R10又はR12が複数のとき、互いに同一でも異なってもよい。)
  6. 樹脂が、さらに2−ノルボルネンから導かれる重合単位と脂肪族不飽和ジカルボン酸無水物から導かれる重合単位とを有する請求項1〜のいずれかに記載の組成物。
  7. さらに、界面活性剤を含有する請求項1〜のいずれかに記載の組成物。
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