JP4483447B2 - 酸発生剤及びレジスト組成物 - Google Patents
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Description
また、光感度が高く、露光後経時での変化の少ないポジ型感光性組成物として、エステル基を1個以上有するベンゼンスルホン酸等のアニオンを有する酸発生剤が有効である(例えば、特許文献1)が、ラフネスを改善することと、パターンの形状を改善することを両立させることは困難であった。
すなわち、本発明は、〔1〕下式(I)で示される塩に係るものである。
〔式中、Q1〜Q5は、互いに独立に、水素原子、炭素数1〜16個の分岐していてもよいアルキル基、炭素数1〜16個の分岐していてもよいアルコキシ基、ハロゲン原子、炭素数6〜12個のアリール基、炭素数7〜12のアラルキル基、シアノ基、メルカプト基、炭素数1〜16のアルキルチオ基、ヒドロキシ基、ニトロ基又は下式(I’)で示される基を表す。
該アリール基の少なくとも1つの水素原子は、アルキル、シクロアルキル、アルコキシ、ヒドロキシ又はハロゲン原子で置換されていてもよい。該アラルキル基の芳香環上の少なくとも1つの水素原子は、アルキル、シクロアルキル、アルコキシ、ヒドロキシ又はハロゲン原子で置換されていてもよい。
−COOR (I’)
(Rは、炭素数6〜12のアリール基、式(II’)又は式(II’’)を表す。
、
(R1とR2は、互いに独立に、炭素数1〜12のアルキル、炭素数3〜12のシクロアルキル、炭素数7〜12のアラルキル又は炭素数6〜12のアリールを表す。該アラルキルもしくは該アリールにおける芳香環上の少なくとも1つの水素原子は、アルキル、シクロアルキル、アルコキシ、ヒドロキシもしくはハロゲン原子で置換されていてもよい。
R1とR2とが結合して、単環又は多環を形成し、隣接する−C(Ra)−と共に炭化水素基を形成してもよい。
Raは、炭素数1〜8個のアルキル基を表す。該アルキル基における末端を除く−CH2−が、−CO−、−O−、−S−で置換されていてもよい。
R3とR4は、互いに独立に、水素原子、炭素数1〜12のアルキル、炭素数3〜12のシクロアルキル、炭素数7〜12のアラルキル又は炭素数6〜12のアリールを表す。該アラルキルもしくは該アリールにおける芳香環上の少なくとも1つの水素原子は、アルキル、シクロアルキル、アルコキシ、ヒドロキシもしくはハロゲン原子で置換されていてもよい。
R3とR4とが結合して、単環又は多環を形成し、隣接する−CH−と共に炭化水素基を形成してもよい。
ただし、Q1、Q2、Q3、Q4及びQ5のうち少なくとも一つは、下式(II)で示される基である。
(R1、R2、Raは、前記の定義と同じである。)
A+は、対イオンを表す。〕
(式中、P1〜P3は、互いに独立に、水素原子、水酸基、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1〜6のアルコキシ基を表す。)
(式中、P4、P5は、互いに独立に、水素原子、水酸基、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1〜6のアルコキシ基を表す。)
(式中、P6、P7は、互いに独立に、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基を表すか、又はP6とP7とが結合して隣接のS+と共に環を形成して、炭素数3〜7の脂環式炭化水素基を形成する。該脂環式炭化水素基の少なくとも1個の−CH2−がカルボニル基、酸素原子もしくは硫黄原子に置換されていてもよい。P8が水素原子を表し、P9が炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基もしくは置換されていてもよい芳香環基を表すか、又はP8とP9とが結合して、隣接の−CHCO−と共に環を形成して、2−オキソシクロアルキルを形成する。)
(式中、P10〜P21は、互いに独立に、水素原子、水酸基、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1〜6のアルコキシ基を表す。Yは、硫黄原子又は酸素原子を表す。mは、0又は1を表す)
式中、Q1〜Q5は、互いに独立に、水素原子、炭素数1〜16個の分岐していてもよいアルキル基、炭素数1〜16個の分岐していてもよいアルコキシ基、ハロゲン原子、炭素数6〜12個のアリール基、炭素数7〜12のアラルキル基、シアノ基、メルカプト基、炭素数1〜16のアルキルチオ基、ヒドロキシ基、ニトロ基又は前記の式(I’)で示される基を表す。
該アリール基の少なくとも1つの水素原子は、アルキル、シクロアルキル、アルコキシ、ヒドロキシ又はハロゲン原子で置換されていてもよい。該アラルキル基の芳香環上の少なくとも1つの水素原子は、アルキル、シクロアルキル、アルコキシ、ヒドロキシ又はハロゲン原子で置換されていてもよい。
ただし、Q1、Q2、Q3、Q4及びQ5のうち少なくとも一つは、前記の式(II)で示される基である。
Q1〜Q5における炭素数1〜16の分岐していてもよいアルコキシ基の例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、イソペンチルオキシ基、デシルオキシ基、ドデシルオキシ基、ヘキサデシルオキシ基などが挙げられる。
Q1〜Q5における炭素数6〜12個のアリール基としては、フェニル基、トリル基、メトキシフェニル基、ナフチル基などが挙げられる。
Q1〜Q5における炭素数7〜12のアラルキル基としては、ベンジル基、クロロメトキシフェニルエチル基、メトキシベンジル基などが挙げられる。
Q1〜Q5におけるハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。
Q1〜Q5における炭素数1〜16のアルキルチオ基としては、直鎖でも分岐でもよく、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、t−ブチルチオ、ペンチルチオ、ヘキシルチオ、オクチルチオ、デシルチオ、ドデシルチオ、ヘキサデシルチオなどが挙げられる。
該炭素数6〜12のアリール基として、フェニル、トリル、メトキシフェニル、ナフチルなどが挙げられる。
炭素数7〜12のアラルキル基としては、ベンジル基、クロロベンジル基、メトキシベンジル基などが挙げられる。
R1とR2とが結合して、単環又は多環を形成し、隣接する−C(Ra)−と共に炭化水素基を形成してもよい。
Raは、炭素数1〜8個のアルキル基を表す。該アルキル基における末端を除く−CH2−が、−CO−、−O−、−S−で置換されていてもよい。
式(II’’)におけるR3とR4は、互いに独立に、水素原子、炭素数1〜12のアルキル、炭素数3〜12のシクロアルキル、炭素数7〜12のアラルキル又は炭素数6〜12のアリールを表す。該アラルキルもしくは該アリールにおける芳香環上の少なくとも1つの水素原子は、アルキル、シクロアルキル、アルコキシ、ヒドロキシもしくはハロゲン原子で置換されていてもよい。
R3とR4とが結合して、単環又は多環を形成し、隣接する−CH−と共に炭化水素基を形成してもよい。
R1、R2、R3、R4における炭素数3〜12のシクロアルキルとして、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが挙げられる。
R1、R2、R3、R4における置換されていてもよい炭素数7〜12のアラルキルとして、ベンジル、クロロメトキシフェニルエチル、メトキシベンジルなどが挙げられる。
R1、R2、R3、R4における置換されていてもよい炭素数6〜12のアリールとして、フェニル、トリル、メトキシフェニル、ナフチルなどが挙げられる。
上記置換基において、好ましくは(a-1)のメチル基、又は(a-2)のエチル基が挙げられる。
式(II’’)の例として、1−メチルエチル、1−エチルプロピル、1−フェニルエチル、1−フェニルプロピル、1−メチル−2−フェニルエチル、1−メチル−3−フェニルプロピル、1,3−ジフェニルプロピル、1−メチル−1−シクロヘキシルメチル、1−フェニル−シクロヘキシルメチル、1−シクロヘキシル−3−フェニルプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロオキシル、2−アダマンチル、2−ノルボルニル等が挙げられる。
式(II)の好ましい例として、下式(II*)で示される基が挙げられる。
(式中、Rは、メチル基又はエチル基である。)
(式中、P1〜P3は、互いに独立に、水素原子、水酸基、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1〜6のアルコキシ基を表す。)
(式中、P10〜P21は、互いに独立に、水素原子、水酸基、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1〜6のアルコキシ基を表す。Yは、硫黄原子又は酸素原子を表す。mは、0又は1を表す。)
式(IIb)において、P4及びP5は、互いに独立に、水素原子、水酸基、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1〜6のアルコキシ基を表し、アルキル基及びアルコキシ基は、炭素数3以上の場合は直鎖でも分岐していてもよい。
P1、P2、P3、P4及びP5の具体的なアルキル基の例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基などが挙げられ、アルコキシ基の例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などが挙げられる。
P8が水素原子を表し、P9が炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基もしくは置換されていてもよい芳香環基を表すか、又はP8とP9とが結合して隣接の−CHCO−と共に環を形成して、2−オキソシクロアルキルを形成する。
P6、P7、P9における具体的な炭素数1〜6のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基などが挙げられ、また炭素数3〜10のシクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基などが挙げられる。
P9における芳香環の例としては、フェニル、トリル、キシリル、ナフチル等が挙げられる。
P8とP9とが結合して、隣接の−CHCO−と共に形成する2−オキソシクロアルキルの例として、2−オキソシクロヘキシル、2−オキソシクロペンチル等が挙げられる。
。
(Q1〜Q5、P1〜P3は、前記の定義と同じである。)
(Q1〜Q5、P6〜P9は、前記の定義と同じである。)
(Q1〜Q5、P10〜P21、Y、mは、前記の定義と同じである。)
(Q1〜Q5、P4、P5は、前記の定義と同じである。)
式(III)で示される塩は、例えば目的のスルホン酸塩のアニオン部と同じ構造を有するスルホン酸の銀塩と相当するトリフェニルスルホニウムブロマイドとを反応させる方法;特開平8−311018号公報に記載された方法に従い、相当するアリルグリニャール試薬とチオニルクロライドとを反応させ、得られた生成物とトリオルガノシリルスルホニウムハライドとを反応させ、トリアリルスルホニウムハライドを得て、目的のスルホン酸塩のアニオン部と同じ構造を有するスルホン酸の銀塩と得られたトリアリルスルホニウムハライドとを反応させる方法で製造できる。
式(III)におけるP1、P2又はP3が水酸基であるスルホン酸は、例えば特開平8−157451号公報に記載された方法に従い、目的のスルホン酸塩のアニオン部と同じ構造を有するスルホン酸とベンゼン環にt−ブトキシ基を有するトリフェニルスルホニウム塩とを反応させる方法等で製造できる。
式(IIa)において、P1、P2、P3は、互いに独立に水素原子、水酸基、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1〜6のアルコキシ基を表し、アルキル基及びアルコキシ基は、炭素数3以上の場合は直鎖でも分岐していてもよい。
式(IIb)において、P4及びP5は、互いに独立に水素原子、水酸基、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1〜6のアルコキシ基を表し、アルキル基及びアルコキシ基は、炭素数3以上の場合は直鎖でも分岐していてもよい。
P1、P2、P3、P4及びP5の具体的なアルキル基の例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基などが挙げられ、アルコキシ基の例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などが挙げられる。
具体的なアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基などが挙げられ、またシクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基などが挙げられる。
酸に不安定な基としては、カルボン酸エステル構造−COOXにおけるXが挙げられる。
エステルは正確には基名ではなく、化合物名に相当するが、−COO−を、ここではエステルと呼ぶ。例えば、−COOCH3をメチルエステルと呼ぶ。
酸に不安定な基を含むカルボン酸エステル構造として、例えば、メチルエステル及びtert−ブチルエステルに代表されるアルキルエステル;メトキシメチルエステル、エトキシメチルエステル、1−エトキシエチルエステル、1−イソブトキシエチルエステル、1−イソプロポキシエチルエステル、1−エトキシプロピルエステル、1−(2−メトキシエトキシ)エチルエステル、1−(2−アセトキシエトキシ)エチルエステル、1−〔2−(1−アダマンチルオキシ)エトキシ〕エチルエステル、1−〔2−(1−アダマンタンカルボニルオキシ)エトキシ〕エチルエステル、テトラヒドロ−2−フリルエステル及びテトラヒドロ−2−ピラニルエステルのようなアセタール型エステル;イソボルニルエステル及び2−アルキル−2−アダマンチルエステル、1−(1−アダマンチル)−1−アルキルアルキルエステルのような脂環式エステルなどが挙げられる。
このようなカルボン酸エステルを有する重合単位へ導くモノマーは、メタクリル酸エステルやアクリル酸エステルのような(メタ)アクリル系のものでもよいし、ノルボルネンカルボン酸エステル、トリシクロデセンカルボン酸エステル、テトラシクロデセンカルボン酸エステルのように、カルボン酸エステル基が脂環式モノマーに結合したものでもよい。
このような嵩高い基を含むモノマーとしては、(メタ)アクリル酸2−アルキル−2−アダマンチル、(メタ)アクリル酸1−(1−アダマンチル)−1−アルキルアルキル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸2−アルキル−2−アダマンチル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−(1−アダマンチル)−1−アルキルアルキル、α−クロロアクリル酸2−アルキル−2−アダマンチル、α−クロロアクリル酸1−(1−アダマンチル)−1−アルキルアルキル、などが挙げられる。
とりわけ(メタ)アクリル酸2−アルキル−2−アダマンチルやα−クロロアクリル酸2−アルキル−2−アダマンチルをモノマーとして用いた場合は、解像度が優れるので好ましい。このような(メタ)アクリル酸2−アルキル−2−アダマンチルやα−クロロアクリル酸2−アルキル−2−アダマンチルの代表例としては、例えばアクリル酸2−メチル−2−アダマンチル、メタクリル酸2−メチル−2−アダマンチル、アクリル酸2−エチル−2−アダマンチル、メタクリル酸2−エチル−2−アダマンチル、アクリル酸2−n−ブチル−2−アダマンチル、α−クロロアクリル酸2−メチル−2−アダマンチル、α−クロロアクリル酸2−エチル−2−アダマンチル、などが挙げられる。これらの中では、特に(メタ)アクリル酸2−エチル−2−アダマンチル又はα−クロロアクリル酸2−エチル−2−アダマンチルを用いた場合、感度、耐熱性のバランスがよいので好ましい。本発明において、必要に応じて、酸の作用により解裂する基を持つ他のモノマーを併用してもよい。
ArF露光の場合は、光吸収が大きくて好ましくはないが、KrF露光の場合は光吸収の問題が無いので、ヒドロキシスチレンの重合単位を用いることができる。
また、(メタ)アクリロイロキシ−γ−ブチロラクトンは、ラクトン環がアルキルで置換されていてもよいα−もしくはβ−ブロモ−γ−ブチロラクトンにアクリル酸もしくはメタクリル酸を反応させるか、又はラクトン環がアルキルで置換されていてもよいα−もしくはβ−ヒドロキシ−γ−ブチロラクトンにアクリル酸ハライドもしくはメタクリル酸ハライドを反応させることにより製造できる。
式(IIIa)、(IIIb)で示される重合単位に導くためのモノマーは、具体的には例えば、次のような水酸基を有する脂環式ラクトンの(メタ)アクリル酸エステル、それらの混合物等が挙げられる。これらのエステルは、例えば対応する水酸基を有する脂環式ラクトンと(メタ)アクリル酸類との反応により製造し得る(例えば特開2000−26446号公報)。
R3及び/又はR4がアルキルである場合の具体例としては、メチル、エチル、プロピルなどが挙げられ、同じくヒドロキシアルキルである場合の具体例としては、ヒドロキシメチル、2−ヒドロキシエチルなどが挙げられる。
R3及び/又はR4が基−COOZである場合は、カルボキシルがエステルとなったものであり、Zに相当するアルコール残基としては、例えば、置換されていてもよい炭素数1〜8程度のアルキル、2−オキソオキソラン−3−又は−4−イルなどを挙げることができ、ここにアルキルの置換基としては、水酸基や脂環式炭化水素残基などが挙げられる。
そこで、R3及び/又はR4が−COOZで示されるカルボン酸エステル残基である場合の具体例としては、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、2−ヒドロキシエトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、2−オキソオキソラン−3−イルオキシカルボニル、2−オキソオキソラン−4−イルオキシカルボニル、1,1,2−トリメチルプロポキシカルボニル、1−シクロヘキシル−1−メチルエトキシカルボニル、1−(4−メチルシクロヘキシル)−1−メチルエトキシカルボニル、1−(1−アダマンチル)−1−メチルエトキシカルボニルなどが挙げられる。
2−ヒドロキシ−5−ノルボルネン、
5−ノルボルネン−2−カルボン酸、
5−ノルボルネン−2−カルボン酸メチル、
5−ノルボルネン−2−カルボン酸−t−ブチル、
5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−シクロヘキシル−1−メチルエチル、
5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−(4−メチルシクロヘキシル)−1−メチルエチル、
5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)−1−メチルエチル、
5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−メチル−1−(4−オキソシクロヘキシル)エチル、
5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−(1−アダマンチル)−1−メチルエチル、
5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−メチルシクロヘキシル、
5−ノルボルネン−2−カルボン酸2−メチル−2−アダマンチル、
5−ノルボルネン−2−カルボン酸2−エチル−2−アダマンチル、
5−ノルボルネン−2−カルボン酸2−ヒドロキシ−1−エチル、
5−ノルボルネン−2−メタノール、
5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物など。
そして、酸に不安定な基として特に、(メタ)アクリル酸2−アルキル−2−アダマンチル、(メタ)アクリル酸1−(1−アダマンチル)−1−アルキルアルキルから導かれる重合単位を用いる場合は、該重合単位が樹脂の全重合単位のうち15%以上となるようにすることが有利である。
また、酸に不安定な基を持つ重合単位に加えて、酸の作用で解裂しにくい他の重合単位、例えば、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシ−1−アダマンチルから導かれる重合単位、(メタ)アクリル酸3、5−ジヒドロキシ−1−アダマンチル、α−(メタ)アクリロイロキシ−γ−ブチロラクトンから導かれる重合単位、β−(メタ)アクリロイロキシ−γ−ブチロラクトンから導かれる重合単位、式(IIIa)、(IIIb)で示される重合単位、ヒドロキシスチレンから導かれる重合単位、式(VII)で示される重合単位、脂肪族不飽和ジカルボン酸無水物から導かれる重合単位である式(VIII)で示される無水マレイン酸から導かれる重合単位、式(IX)で示される無水イタコン酸から導かれる重合単位などを存在させる場合は、それらの重合単位の合計が、樹脂の全重合単位のうち20〜90%の範囲となるようにすることが好ましい。
R14、R15及びR16は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル、シクロアルキル、アリール又はアルコキシを表す。該アルキル、シクロアルキル、アリール、又はアルコキシは、それぞれ独立に、水酸基、アミノ基、又は炭素数1〜6のアルコキシ基、で置換されていてもよい。該アミノ基は、炭素数1〜4のアルキル基で置換されていてもよい。また、該アルキルは、炭素数1〜6程度が好ましく、該シクロアルキルは、炭素数5〜10程度が好ましく、該アリールは、炭素数6〜10程度が好ましく、該アルコキシは、炭素数1〜6程度が好ましい。
R17は、アルキル又はシクロアルキルを表す。該アルキル又はシクロアルキルは、それぞれ独立に、水酸基、アミノ基、炭素数1〜6のアルコキシ基、で置換されていてもよい。該アミノ基は、炭素数1〜4のアルキル基で置換されていてもよい。また、該アルキルは、炭素数1〜6程度が好ましく、該シクロアルキルは、炭素数5〜10程度が好ましい。
Aは、アルキレン、カルボニル、イミノ、スルフィド又はジスルフィドを表す。該アルキレンは、炭素数2〜6程度であることが好ましい。
また、R12〜R18において、直鎖構造と分岐構造の両方をとり得るものについては、そのいずれでもよい。
但し、前記式[3]化合物におけるR12、R13およびR18は何れも水素原子であることはない。
R19〜R21は同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1〜6個のアルキル基、炭素数1〜6個のアミノアルキル基、炭素数1〜6個のヒドロキシアルキル基または6〜20個の置換もしくは非置換のアリール基を表し、ここで
R19とR20は互いに結合して環を形成していてもよい。
また、クェンチャーとしての塩基性化合物を用いる場合は、レジスト組成物の全固形分量を基準に、0.01〜1重量%程度の範囲で含有するのが好ましい。 本発明の組成物は、また、必要に応じて、増感剤、溶解抑止剤、他の樹脂、界面活性剤、安定剤、染料など、各種の添加物を少量含有することもできる。
例えば、エチルセロソルブアセテート、メチルセロソルブアセテート及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートのようなグリコールエーテルエステル類;乳酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル及びピルビン酸エチルのようなエステル類;アセトン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン及びシクロヘキサノンのようなケトン類;γ−ブチロラクトンのような環状エステル類などを挙げることができる。これらの溶剤は、それぞれ単独で、又は2種以上組み合わせて用いることができる。
上記において、本発明の実施の形態について説明を行なったが、上記に開示された本発明の実施の形態は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれらの実施の形態に限定されない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内でのすべての変更を含むものである。
フラスコに、メタクリル酸2−エチル−2−アダマンチル39.7g(0.16モル)とp−アセトキシスチレン103.8g(0.64モル)とイソプロパノール265gを入れ、窒素雰囲気下にて75℃まで昇温した。その溶液に、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)11.05g(0.048モル)をイソプロパノール22.11gに溶かした溶液を滴下した。75℃で約0.3時間、還流下で約12時間熟成した後アセトンで希釈し、反応液を大量のメタノールに注いで重合物を沈殿させ、濾別した。得られたメタクリル酸2−エチル−2−アダマンチルとp−アセトキシスチレンとの共重合体は250g(ただし、メタノールを含んだウェットケーキの重量)であった。
フラスコに、参考例3で得られたメタクリル酸2−エチル−2−アダマンチルとp−アセトキシスチレンとの共重合体(20:80)250g、4−ジメチルアミノピリジン10.3g(0.084 モル)及びメタノール202gを入れ、還流下にて20時間熟成した。冷却後、反応液を氷酢酸7.6g(0.126モル)で中和し、大量の水に注ぐことにより沈殿させた。析出した重合物を濾別し、アセトンに溶解させた後、大量の水に注いで沈殿させる操作を計3回繰り返して精製した。得られたメタクリル酸2−エチル−2−アダマンチルとp−ヒドロキシスチレンとの共重合体は95.9gであった。また、重量平均分子量は約8600、分散度は1.65(GPC法:ポリスチレン換算)であり、共重合比は核磁気共鳴(13C−NMR)分光計により、約20:80と求められた。この樹脂を樹脂A1とする。
フラスコに、メタクリル酸2−エチル−2−アダマンチル59.6g(0.24モル)とp−アセトキシスチレン90.8g(0.56モル)とイソプロパノール279gを入れ、窒素雰囲気下にて75℃まで昇温した。その溶液に、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)11.05g(0.048モル)をイソプロパノール22.11gに溶かした溶液を滴下した。75℃で約0.3時間、還流下で約12時間熟成した後アセトンで希釈し、反応液を大量のメタノールに注いで重合物を沈殿させ、濾別した。得られたメタクリル酸2−エチル−2−アダマンチルとp−アセトキシスチレンとの共重合体は250g(ただし、メタノールを含んだウェットケーキの重量)であった。
フラスコに、参考例5で得られたメタクリル酸2−エチル−2−アダマンチルとp−アセトキシスチレンとの共重合体(30:70)250g、4−ジメチルアミノピリジン10.8g(0.088 モル)及びメタノール239gを入れ、還流下にて20時間熟成した。冷却後、反応液を氷酢酸8.0g(0.133モル)で中和し、大量の水に注ぐことにより沈殿させた。析出した重合物をアセトンに溶解させた後、水に注いで沈殿させる操作を計3回繰り返して精製した。得られたメタクリル酸2−エチル−2−アダマンチルとp−ヒドロキシスチレンとの共重合体の結晶は102.8gであった。また、重量平均分子量は約8200、分散度1.68(GPC法:ポリスチレン換算)であり、共重合比は核磁気共鳴(13C−NMR)分光計により、約30:70と求められた。この樹脂を樹脂A2とする。
酸発生剤B1中間体の合成
フラスコに、2−メチル−2−アダマンタノール9.3gを乾燥ジメチルホルムアミド50mlに溶解させ、60%NaH2.2gを添加し、50℃で1.5時間撹拌した。この溶液をAとする。別のフラスコに、5−スルホイソフタル酸一ナトリウム塩5.0gを乾燥ジメチルホルムアミド50mlに溶解させ、カルボニルジイミダゾール6.0gを添加し、25℃〜45℃で45分撹拌した。ここに、溶液Aを添加し、50℃〜60℃で6時間保温した。冷却後、塩化ナトリウム水溶液とクロロホルムで抽出分液を行い、クロロホルム層に硫酸マグネシウムを加え、乾燥ろ過し、濃縮後、クロマト精製を実施した。得量2.5g、収率23.8%。
フラスコに、SIPMAD-Na0.8gを、メタノールに溶解させ、トリフェニルスルホニウムクロライド0.4gの水溶液4.8gを添加し、室温で一晩撹拌した。撹拌後、酢酸エチル100g加え、イオン交換水50gで5回洗浄を繰り返した。有機層を濃縮後、クロロホルムを20g仕込み、濃縮乾固し、掻き取ることによって目的物を0.70g(収率61.4%)得た。
この化合物が次式で示される構造を有することを、NMR(日本電子製“GX-270’’)、質量分析(LCはHP製1100、MASSはHP製LC/MSD)で確認した。
1.61-2.04 (m, 24H); 2.42-2.51 (m, 2H); 7.75−7.87 (m, 15H) ; 8.37 (d, 2H) ; 8.46 (t, 1H)
MS(ESI(+)Spectrum):M+ 263.1
MS(ESI(−)Spectrum):M− 541.2
酸発生剤B2の合成
B1の合成において、2−メチル−2−アダマンタノールの代わりに2−エチル−2−アダマンタノールを用いることにより、酸発生剤B2を得た。
この化合物が次式で示される構造を有することを、NMR(日本電子製“GX-270’’)、質量分析(LCはHP製1100、MASSはHP製LC/MSD)で確認した。
0.77 (t, 6H); 1.61-2.02 (m, 24H); 2.27 (q, 4H); 2.48-2.52 (m, 2H); 7.75−7.90 (m, 15H) ; 8.39 (d, 2H) ; 8.47 (t, 1H)
MS(ESI(+)Spectrum):M+ 263.0
MS(ESI(−)Spectrum):M− 569.2
B3の合成において、5−スルホイソフタル酸の代わりに4−スルホ安息香酸を用いることにより、酸発生剤B3を得た。
この化合物が次式で示される構造を有することを、NMR(日本電子製“GX-270’’)で確認した。
1.57-2.05 (m, 12H); 2.45 (s, 2H); 7.69−7.91 (m, 19H)
フラスコにシクロヘキサノール16.1部、トルエン60部を仕込み、撹拌しながら、5-スルホイソフタル酸15.0部を加え、6時間還流脱水した。反応後冷却し、その反応溶液を濃縮し、ジエステル体の粗生成物39.5部を得た。このジエステル体全量にメタノール220部を加え、その後、酸化銀を7.5部添加し、室温で12時間攪拌した。その後、2度ろ過し、ろ液を撹拌しながら、p−トリルジフェニルスルホニウム アイオダイド21.7部とメタノール217部の混合溶液を添加した。12時間攪拌し、ろ過後、ろ液を濃縮し、酢酸エチル200部を加え、イオン交換水100部で3回洗浄し、得られた有機層を濃縮した。ここへノルマルヘプタン200部を加え、リパルプ、デカント、濃縮する操作を7回繰り返した後、さらにノルマルヘプタン200部を加えると粉状になり、ろ過し、減圧乾燥することにより白色結晶を19.4部得た。
この化合物が次式で示される構造を有することを、NMR(日本電子製“GX−270’’)で確認した。
1.19−1.92 (m, 20H); 2.44 (s, 3H); 4.93−5.03 (m, 2H); 7.46 (d, 2H) ; 7.62−7.78 (m, 12H) ; 8.63 (t, 1H);8.77(d, 2H)
以下の各成分を混合して溶解し、さらに孔径0.2μmのフッ素樹脂製フィルタで濾過して、レジスト液を調製した。
樹脂A2(固形分量) 5.0部
酸発生剤 :種類及び量は表1に記載
クェンチャー :2,6−ジイソプロピルアニリン 0.055部
溶剤 :プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 232.0部*
プロピレングリコールモノメチルエーテル 58.0部
*溶剤量には、樹脂溶液からの持ち込み分を含む。
B2:
B3:
B4:
例No. 酸発生剤 実効感度 解像度 パターン側壁
及びその量 [μC/cm2] [μm] の平滑性
実施例1 B1:1.47部(1.83mmol) 28.5 0.05 ○
実施例2 B2:1.52部(1.83mmol) 28.4 0.06 ○
実施例3 B3:1.12部(1.83mmol) 23.1 0.06 ○
比較例1 B4:1.26部(1.83mmol) 32.0 0.08 ×
Claims (9)
- 下式(I)で示される塩。
〔式中、Q1〜Q5は、互いに独立に、水素原子又は下式(II * )で示される基を表す。
(式中、R a は、炭素数1〜8個のアルキル基を表す。)
ただし、Q1、Q2、Q3、Q4及びQ5のうち少なくとも一つは、下式(II * )で示される基である。
A+は、式(IIa)で示される対イオンを表す。
(式中、P 1 〜P 3 は、互いに独立に、水素原子、水酸基、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1〜6のアルコキシ基を表す。)〕 - 式(II*)におけるRaがメチル又はエチルである請求項1記載の塩。
- 酸に不安定な基を持つ重合単位を有し、それ自身はアルカリ水溶液に不溶又は難溶であるが、酸の作用でアルカリ水溶液に可溶となる樹脂、及び請求項1又は2に記載の塩を含有することを特徴とする化学増幅型ポジ型レジスト組成物。
- 樹脂の全重合単位中に対して、酸に不安定な基を持つ重合単位の含有率が、10〜80%である請求項3に記載の組成物。
- 樹脂中の酸に不安定な基を持つ重合単位が、(メタ)アクリル酸2−アルキル−2−アダマンチル又は(メタ)アクリル酸1−(1−アダマンチル)−1−アルキルアルキルの重合単位である請求項3又は4に記載の組成物。
- 樹脂が、酸に不安定な基を持つ重合単位のほかに、さらに、p−ヒドロキシスチレンから導かれる重合単位、m−ヒドロキシスチレンから導かれる重合単位、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシ−1−アダマンチルから導かれる重合単位、(メタ)アクリル酸3、5−ジヒドロキシ−1−アダマンチルから導かれる重合単位、ラクトン環がアルキルで置換されていてもよい(メタ)アクリロイロキシ−γ−ブチロラクトンから導かれる重合単位、下式(IIIa)で示される重合単位及び(IIIb)で示される重合単位からなる群から選ばれた少なくとも1種の重合単位を含有する請求項3〜5のいずれかに記載の組成物。
(式中、R5は、水素原子又はトリフルオロメチルを表す。R6は、メチル又はトリフルオロメチルを表し、nは、0〜3の整数を表す。) - 樹脂が、さらに2−ノルボルネンから導かれる重合単位と脂肪族不飽和ジカルボン酸無水物から導かれる重合単位とを有する請求項3〜6のいずれかに記載の組成物。
- さらに、アミン類をクェンチャーとして含有する請求項3〜7のいずれかに記載の組成物。
- さらに、界面活性剤を含有する請求項3〜8のいずれかに記載の組成物。
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