JP4370108B2 - プロジェクト管理システムおよびプロジェクト管理方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数チームが連携して遂行するプロジェクトの日程を管理するプロジェクト管理技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、様々な日程管理システムが用いられている。例えば、特許文献1には、システム設計の開発工程において一貫した進捗管理を行うと共に、各工程毎にシステム開発計画を見直しながらバランスのとれた質の高いシステム設計を可能にするシステム監査支援用システムが開示されている。
【0003】
ところで、従来の日程管理システムの多くは、日程計画を表すファイルをそれぞれ独立に管理する独立型、および、日程計画を表すファイルをデータベースに蓄積して一括管理するデータベース型の、いずれかに分類することができる。独立型では、日程計画を表すファイル各々の管理をOS(Operating System)に任せ、OSを通じてファイルの読み書きを行っている。これに対し、データベース型では、日程計画を表すファイル各々を同じデータデースに蓄積することで、日程管理システムが一元管理する。ここで、日程計画は、何をいつ又はいつまでにすべきかを示す業務項目(業務名称および期日のセット)の集合という形で定義される。各業務項目は、他の業務項目との関連付け(工程上の前後関係や無関係など)がなされている。
【0004】
【特許文献1】
特開平7-114467号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
さて、複数チームが連携して遂行するプロジェクトの日程を、従来の日程管理システムで管理する場合、独立型およびデータベース型のいずれにおいても、チーム毎に自チームが携わるプロジェクト部分の日程計画を表すファイルを作成し、ファイル間リンクと呼ばれる技術により、チーム間の成果の受け渡し日(例えば、部品aを製造するチームAおよび部品aから製品bをセットみ立てるチームB間における部品aの受け渡し日)が自動整合するようにファイル同士をリンクするのが一般的である。このため、従来の日程管理システムでプロジェクトの日程を管理すると、次の問題が発生する。
【0006】
(1)チーム間で合意するまで日程変更の予定をシステムに反映できない。
【0007】
プロジェクト全体の日程は、チーム間での合意に基づいて計画される。ファイル間リンクでは、一方のチームが日程を変更すると、リンクされている他のチームの日程を自動変更してしまう。このため、他チームから合意を再度得るまでは、システム上に日程変更の予定を反映させることができない。
【0008】
(2)システムの処理負荷が大きい。
【0009】
複数チームが連携して遂行するプロジェクトの場合においても、各チームの日程計画には、複数の業務項目が含まれるのが一般的である。そして、自チームが遂行する業務項目の全てが他のチームの日程に影響を与える分けではない。つまり、日程計画に含まれる業務項目のうち、他チームの業務項目とリンクをとる必要があるものと、ないものとが混在する。しかし、従来の日程管理システムではこれらを区別していないため、ファイル間リンクにより一方から他方へ日程の変更を反映させる場合に、関係のない業務項目までチェック対象となり、システムの処理負荷が大きくなってしまう。
【0010】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、業務項目の日程変更の予定がプロジェクトに与える影響を速やかに検出し、この影響をプロジェクトに携わる複数チーム間で合意前に共有できるようにすることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明のプロジェクト管理システムは、チーム毎に設けられ、対象チームが携わるプロジェクト部分の日程を管理する複数のチーム日程管理装置と、前記複数のチーム日程管理装置がアクセス可能な、複数チームが連携するプロジェクト部分の日程を保持する共有日程保持装置と、を備える。そして、前記複数のチーム日程管理装置各々は、自装置が管理するプロジェクト部分の日程のうち他チームの日程と連携する日程を、前記共有日程保持装置が保持する前記他チームの日程に関連付けて操作者に通知する。
【0012】
具体的には、例えば、前記チーム日程管理装置は、対象チームが携わるプロジェクト部分を構成する業務項目のうち、他チームの業務項目と連携する当該対象チームでの業務項目である共有項目毎に、当該共通項目の識別情報及び当該共通項目の日程を示す日程情報が記憶された共有項目記憶手段と、対象チームが携わるプロジェクト部分を構成する業務項目のうち、前記共通項目以外の当該対象チームでの業務項目である固有項目毎に、当該固有項目の識別情報及び当該固有項目の日程を示す日程情報が記憶された固有項目記憶手段と、前記共有項目記憶手段に記憶されている共有項目毎の識別情報及び日程情報を、前記共有日程保持装置の前記日程管理テーブルに登録する共有項目登録手段と、前記共有日程保持装置に保持されている前記リンク管理テーブルから、前記共有項目記憶手段に記憶されている共有項目の識別情報と一致する識別情報と対応付けられている他チームの共通項目の識別情報を取得し、前記共有日程保持装置に保持されている前記日程管理テーブルから、前記取得した識別情報と一致する識別情報の共通項目の日程情報を検索する共有項目検索手段と、前記共有項目記憶手段に記憶されている共有項目毎の日程情報を、前記共有項目検索手段が検出した日程情報に関連付けて表示する項目表示手段と、を有する。
【0013】
本発明によれば、複数チームが連携するプロジェクト部分の日程は、プロジェクトの他の部分から独立して、前記共有日程保持装置にて保持される。したがって、業務項目の日程変更の予定がプロジェクトに与える影響の検出は、前記共有日程保持装置に保持されている情報をチェック対象とすればよい。このため、業務項目の日程変更の予定がプロジェクトに与える影響を速やかに検出できる。
【0014】
また、前記チーム日程管理装置は、自装置に記憶されている共有項目の情報を、前記共有日程保持装置にて保持されている当該共有項目の日程と影響する他チームの共有項目の情報に関連付けて表示するので、自装置に記憶されている共有項目の情報を変更することなく、他チームの共有項目が自装置に記憶されている共有項目に与える影響を操作者に知らせることができる。したがって、前記影響をプロジェクトに携わる複数チーム間で合意前に共有することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について説明する。
【0016】
図1は、本発明の一実施形態が適用されたプロジェクト日程管理システムの概略図である。図示するように、本実施形態のプロジェクト管理システムは、チーム毎に設けられた複数のチーム日程管理装置1と、ネットワーク3を介して複数のチーム日程管理装置1がアクセス可能に構成された共有日程保持装置2と、を有する。
【0017】
チーム日程管理装置1は、対象チームが携わるプロジェクト部分の日程計画を管理する。図2は、チーム日程管理装置1の概略構成図である。図示するように、チーム日程管理装置1は、GUI(Graphical User Interface)部11と、ネットワークIF部12と、記憶部13と、演算部14と、を有する。
【0018】
GUI部11は、キーボード、マウス等の入力装置およびCRT、LCD等の表示装置を用いて、記憶部2に記憶するデータの入出力、ユーザよりの指示受付、および、ユーザへの情報表示を行う。
【0019】
ネットワークIF部12は、ネットワーク3を介して共有日程保持装置2と通信を行う。
【0020】
記憶部13には、対象チームが携わるプロジェクト部分の日程計画を表すチーム日程ファイル11が記憶されている。チーム日程ファイル11は、対象チームが携わるプロジェクト部分を構成する業務項目のうち、他チームの業務項目の日程と影響しない業務項目である固有項目の情報を管理するための固有項目管理テーブル111と、対象チームが携わるプロジェクト部分を構成する業務項目のうち、他チームの業務項目の日程と影響する業務項目である共有項目の情報を管理するための共有項目管理テーブル112と、を有する。ここで、固有項目、共有項目の情報には、項目毎に、業務項目の識別情報(項目ID)、名称、日程(期日または期間)、および、対象チームが携わるプロジェクト部分の識別情報(プロジェクトID)が含まれる。
【0021】
なお、一般に、プロジェクト管理では、業務項目を、タスクおよびマイルストーンを用いて表現する。タスクは、例えば部品の製造工程といった、作業が持続時間を持つ業務項目の表現(期間や時間を表す帯)に用いられる。マイルストーンは、部品の納品といった、作業が持続時間を持たない業務項目の表現(日や時刻を表す点)に用いられる。共有項目は、基本的にチーム間での成果の受け渡し日であるので、マイルストーンで表現される。
【0022】
演算部14は、チーム日程ファイル更新部141と、プロジェクト共有項目管理テーブル更新部142と、影響項目検出部143と、日程計画表作成部144と、を有する。
【0023】
チーム日程ファイル更新部141は、GUI部11を介して受け付けた操作者の指示に従い、記憶部13のチーム日程ファイル131を更新する。
【0024】
プロジェクト共有項目管理テーブル更新部142は、GUI部11を介して受け付けた操作者の指示に従い、ネットワークIF部12を介して共有日程保持装置2にアクセスし、共有日程保持装置2に保持されている後述するプロジェクト共有管理テーブル231を更新する。
【0025】
影響項目検出部143は、ネットワークIF部12を介して共有日程保持装置2にアクセスし、共有日程保持装置2に保持されている後述するプロジェクト共有管理テーブル231から、共有項目管理テーブル112に登録されている自チームの共有項目の情報、および/または、自チームの共有項目の日程と影響する他チームの共有項目の情報を入手する。
【0026】
日程計画表作成部144は、チーム日程ファイル131に基づいて、自チームが携わるプロジェクト部分の日程計画表(ガントチャート)のイメージデータを作成し、GUI部11を介してモニタに表示する。この際、日程計画表に含まれている自チームの共有項目を、影響項目検出部143が検出した共有項目に関連付けて表示する。
【0027】
図1に戻って説明を続ける。共有日程保持装置2は、複数チームが連携するプロジェクト部分の日程計画を管理する。図3は、共有日程管理装置2の概略構成図である。図示するように、共有日程管理装置2は、ネットワークIF部22と、記憶部23と、演算部24と、を有する。
【0028】
ネットワークIF部2は、ネットワーク3を介してチーム日程管理装置1と通信を行う。
【0029】
記憶部23には、複数チームが連携するプロジェクト部分の日程計画、つまり、各チームの共有項目の情報を管理するためのプロジェクト共有項目管理テーブル231が記憶されている。プロジェクト共有項目管理テーブル231は、日程管理テーブル232と、リンク管理テーブル233とを有する。
【0030】
日程管理テーブル232には、チーム毎に共有項目の情報が登録される。図4は、日程管理テーブル232のデータ構成例を示す図である。図示するように、日程管理テーブル232は、プロジェクトを遂行するチーム毎に設けられたチーム別日程管理テーブル2321で構成される。チーム別日程管理テーブル2321には、対象チーム携わるプロジェクト部分の識別情報であるプロジェクトID2322が付与されている。また、チーム別日程管理テーブル2321に登録されるレコード2328は、このレコードの識別情報である管理番号を登録するためのフィールド2323と、このレコードが対象とする共有項目の識別情報である項目IDを登録するためのフィールド2324と、このレコードが対象とする共有項目の名称を登録するためのフィールド2325と、このレコードが対象とする日程(期日)を登録するためのフィールド2326と、合意フラグを登録するためのフィールド2327と、を備えて構成される。ここで、合意フラグは、フィールド2326に登録されている期日が、このレコードが対象とする共有項目を遂行するチームと、当該共有項目の期日と影響する共有項目を遂行する他チームとの間で合意を得られているか否かを示すフラグである。合意が得られていない場合、フィールド2326に登録されている期日は、いずれか一方のチームから提出された希望期日という扱いになる。
【0031】
リンク管理テーブル233には、日程管理テーブル232に登録されている共有項目間の関連付けを行うリンク情報が登録される。図5は、リンク管理テーブル233のデータ構成例を示す図である。図示するように、リンク管理テーブル233に登録されるレコード2335は、リンク元となる共有項目のプロジェクトID、項目IDを登録するためのフィールド2331、2332と、リンク先となる共有項目のプロジェクトID、項目IDを登録するためのフィールド2333、2334と、を備えて構成される。ここで、プロジェクトID、項目IDは、日程管理テーブル232で登録されているものと同じものである。また、リンク情報により互いに関連付けられる共有項目は、チーム間の成果の受け渡しといった、一方の日程が他方の日程に影響を与える関係にあるものである。互いに関連付けられる共有項目のどれをリンク元、リンク先とするかについて特段の決まりはないが、本実施形態では、プロジェクト上前段に位置する項目をリンク元とするようにしている。
【0032】
図3に戻って説明を続ける。演算部24は、プロジェクト共有項目管理テーブル更新部241を有する。プロジェクト共有項目管理テーブル更新部241は、ネットワークIF部22を介してアクセスしてきたチーム日程管理装置1の指示に従い、記憶部23に記憶されているプロジェクト共有項目管理テーブル231の内容を更新したり、プロジェクト共有項目管理テーブル231から情報を読み出して、当該チーム日程管理装置1に送信したりする。なお、プロジェクト共有項目管理テーブル231で管理する共有項目のプロジェクトID、項目IDは、プロジェクト共有項目管理テーブル更新部241が当該共有項目をプロジェクト共有項目管理テーブル231に新規登録する際に生成し、これを当該共有項目の情報を送信したチーム日程管理装置1に送信してもよい。そして、チーム日程管理装置1は、共有日程保持装置2より受信したプロジェクトID、項目IDを共有項目の情報に含めて、自身の共有項目管理テーブル132に登録する。
【0033】
上記構成のチーム日程管理装置1や共有日程保持装置2は、例えば図6に示すような、CPU901と、メモリ902と、HDD等の外部記憶装置903と、CD-ROMやDVD-ROMやICカードなどの記憶媒体からデータを読み取る読取装置904と、キーボードやマウスなどの入力装置906と、モニタやプリンタなどの出力装置907と、ネットワーク3に接続するための通信装置908と、これらの各装置を接続するバス909と、を備えた一般的なコンピュータシステムにおいて、CPU901がメモリ902上にロードされたプログラムを実行することで実現できる。このプログラムは、読取装置904を介して記憶媒体から、あるいは、通信装置908を介してネットワーク3から、外部記憶装置903にダウンロードされ、それから、メモリ902上にロードされてCPU901により実行されるようにしてもよい。あるいは、外部記憶装置903を経由せずに、メモリ902上に直接ロードされ、CPU901により実行されるようにしてもよい。なお、この場合において、記憶部13、23には、メモリ902や外部記憶装置903が利用される。また、ネットワークIF部12、22は、通信装置908が該当する。
【0034】
次に、チーム日程管理装置1の動作について説明する。
【0035】
まず、チーム日程管理装置1の影響検出処理について説明する。ここで、影響検出処理とは、チームが携わるプロジェクト部分の日程計画を変更し、チーム日程管理装置1のチーム日程ファイル131が更新された場合に、この更新が他チームが携わるプロジェクト部分の日程計画に与える影響を検出するための処理である。上述したように、チーム日程ファイル131の更新は、チーム日程ファイル更新部141がGUI部11を介して受け付けた操作者の指示に従い行う。
【0036】
図7は、チーム日程管理装置1の影響検出処理の動作を説明するための図である。このフローは、例えば影響項目検出部143が、GUI部11を介して操作者より影響検出要求を受け付けることで行われる。
【0037】
まず、影響項目検出部143は、記憶部13のチーム日程ファイル131に登録されている共有項目管理テーブル132から、共有項目の情報を1つ抽出する(S1001)。以下、抽出した共有項目を注目項目と呼ぶ。
【0038】
次に、影響項目検出部143は、ネットワークIF部12を介して共有日程管理装置2にアクセスし、プロジェクト共有項目管理テーブル更新部241を介して記憶部23の日程管理テーブル232から、注目項目の情報に含まれているプロジェクトIDを持つチーム別日程管理テーブル2321を特定する。そして、特定したチーム別日程管理テーブル2321から、注目項目の情報に含まれている項目IDと一致し、且つ、合意済みであることを示す合意フラグを持つ共有項目(合意項目と呼ぶ)のレコード2328を特定する。それから、影響項目検出部143は、プロジェクト共有項目管理テーブル更新部241を介して、この合意項目のレコード2328の情報を入手する(S1002)。
【0039】
次に、影響項目検出部143は、注目項目の情報に含まれている日程と、合意項目のレコード2328に含まれている日程とを比較する(S1003)。
【0040】
両者が一致する場合(S1003でYes)、注目項目の日程は変更されていないものと判断し、日程計画表作成部144に注目項目の情報を渡して、注目項目のみの表示を指示する。これを受けて、日程計画表作成部144は、例えば予め用意された日程計画表のテンプレート(雛形)中に、注目項目の日程を示すマークを配置する(S1006)。それから、S1007へ進む。上述したように、共有項目の日程は、持続時間のない点(日や時刻を表す点)であるので、注目項目はマイルストーンで表現される。
【0041】
一方、両者が一致しない場合(S1003でNo)、注目項目の日程は変更されているものと判断し、この日程変更により影響を受ける他チームの共有項目を抽出する。具体的には、プロジェクト共有項目管理テーブル更新部241を介して記憶部23のリンク管理テーブル233から、合意項目のプロジェクトIDおよび項目IDのセットに関連付けられているプロジェクトIDおよび項目IDのセットを特定する。次に、日程管理テーブル232から、前記特定したセットに含まれているプロジェクトIDを持つチーム別日程管理テーブル2321を特定する。そして、特定したチーム別日程管理テーブル2321から、前記特定したセットに含まれている項目IDと一致し、且つ、合意済みであることを示すフラグを持つ他チームの共有項目(他チーム合意項目と呼ぶ)のレコード2328を特定する。それから、影響項目検出部143は、プロジェクト共有項目管理テーブル更新部241を介して、この他チーム合意項目のレコード2328の情報を入手する(S1004)。
【0042】
次に、影響項目検出部143は、日程計画表作成部144に注目項目および他チーム合意項目の情報を渡して、両項目の表示を指示する。これを受けて、日程計画表作成部144は、前記日程計画表のテンプレート中に、注目項目および他チーム合意項目の日程を示すマークを、両者の関連が識別できるように配置する(S1005)。それから、S1007へ進む。なお、注目項目の日程(計画変更後の日程)が、他チーム合意項目の日程(チーム間で合意済みの日程)に対して、遅延するのか、それとも、前倒しになるのかを識別できるように両者を色分けするとよい。
【0043】
さて、S1007において、影響項目検出部143は、共有項目管理テーブル132から、共有項目の情報を全て抽出したか否かを判断する。抽出していないならば、S1001に戻る。抽出したならば、日程計画表作成部144に、固有項目の表示を指示する。これを受けて、日程計画表作成部144は、記憶部13のチーム日程ファイル131に登録されている固有項目管理テーブル133から、各固有項目の情報を読み出す。そして、各固有項目の日程を示すマーク(タスクあるいはマイルストーン)を、前記日程計画表のテンプレート中に配置する(S1008)。以上のようにして、自チームが携わるプロジェクト部分の日程計画表が、日程変更による他チームへの影響が認識できる形態で作成される。この日程計画表は、GUI部11を介してモニタに表示され、操作者に提示される。
【0044】
次に、チーム日程管理装置1の共有日程更新処理について説明する。ここで、共有日程更新処理とは、共有日程管理装置2が保持する日程管理テーブル232の登録内容を更新する処理である。
【0045】
図8は、チーム日程管理装置1の共有日程更新処理の動作を説明するための図である。このフローは、例えばプロジェクト共有項目管理テーブル更新部142が、GUI部11を介して操作者よりプロジェクト共有項目の更新要求を受け付けることで行われる。
【0046】
まず、プロジェクト共有項目管理テーブル更新部142は、ネットワークIF部12を介して共有日程管理装置2にアクセスし、プロジェクト共有項目管理テーブル更新部241を介して記憶部23の日程管理テーブル232から、操作者より指定されたプロジェクトID、あるいは、予め登録されているプロジェクトIDを持つチーム別日程管理テーブル2321を特定し、このチーム別日程管理テーブル2321の各レコード2328を入手する。そして、GUI部11を介してモニタに、入手した各レコード2328の情報を表示して(S2001)、更新対象のレコードの指定および更新内容を、操作者より受け付けるのを待つ(S2002)。
【0047】
さて、プロジェクト共有項目管理テーブル更新部142は、ユーザより、フィールド2327に合意を示すフラグが登録されたレコードが指定されて更新内容「要望登録」が要求された場合、フィールド2323にユニークな管理番号が登録された新たなレコード2328を、前記特定したチーム別日程管理テーブル2321に追加し、このレコード2328のフィールド2324、2325に、前記指定されたレコードのフィールド2324、2325の内容をコピーする。また、フィールド2327に未合意を示すフラグを登録する。そして、フィールド2326に、GUI部11を介してユーザより受け付けた希望日程を登録する(S2003)。
【0048】
また、プロジェクト共有項目管理テーブル更新部142は、ユーザより、フィールド2327に合意を示すフラグが登録されたレコードが指定されて更新内容「再合意」が要求された場合、リンク管理テーブル233を用いて、前記特定したチーム別日程管理テーブル2321(第1テーブルと呼ぶ)のプロジェクトIDおよび前記指定されたレコード2327のフィールド2324に登録されている項目IDのセットと関連付けられているプロジェクトIDおよび項目IDのセットを特定する。次に、日程管理テーブル232から、前記特定したセットに含まれているプロジェクトIDを持つチーム別日程管理テーブル2321(第2テーブルと呼ぶ)を特定する。そして、第2テーブルから、前記特定したセットに含まれている項目IDと一致し且つ未合意であることを示すフラグを持つ共有項目(他チーム未合意項目と呼ぶ)のレコード2328と、前記特定した項目IDと一致し且つ合意であることを示すフラグを持つ共有項目(他チーム合意項目と呼ぶ)のレコード2328と、を特定する(S2004)。
【0049】
次に、プロジェクト共有項目管理テーブル更新部142は、第1テーブルに登録されている、ユーザより指定されたレコードのフィールド2326に登録されている日程を、他チーム未合意項目のレコードのフィールド2326に登録されている日程に変更する(S2005)。それから、他チーム合意項目のレコードを第2テーブルから削除すると共に、他チーム未合意項目のレコードのフィールド2327に登録されているフラグを「未合意」から「合意済み」に変更する(S2006)。
【0050】
次に、チーム日程管理装置1の影響確認処理について説明する。ここで、影響検出処理とは、他チームから当該他チームが携わるプロジェクト部分の日程計画の変更が要望され、共有日程保持装置2に保持されている当該他チームのチーム別日程管理テーブル2321が更新された場合に、その変更が自チームが携わるプロジェクト部分の日程計画に与える影響を確認するための処理である。
【0051】
図9は、チーム日程管理装置1の影響確認処理の動作を説明するための図である。このフローは、例えば影響項目検出部143が、GUI部11を介して操作者より影響確認要求を受け付けることで行われる。
【0052】
まず、影響項目検出部143は、記憶部13のチーム日程ファイル131に登録されている共有項目管理テーブル132から、共有項目の情報を1つ抽出する(S3001)。以下、抽出した共有項目を注目項目と呼ぶ。
【0053】
次に、影響項目検出部143は、ネットワークIF部12を介して共有日程管理装置2にアクセスし、プロジェクト共有項目管理テーブル更新部241を介して記憶部23のリンク管理テーブル232から、注目項目のプロジェクトIDおよび項目IDが、リンク元あるいはリンク先として登録されているリンク情報のレコード2335を抽出する。そして、抽出したレコード2335に基づいて、注目項目と関連付けられている他チームの共有項目のプロジェクトIDおよびリンクIDを特定する(S3002)。
【0054】
それから、影響項目検出部143は、共有日程管理装置2の記憶部23の日程管理テーブル232から、S3002で特定したプロジェクトIDを持つチーム別日程管理テーブル2321を特定する。そして、特定したチーム別日程管理テーブル2321から、S3002で特定した項目IDと一致し、且つ、未合意であることを示すフラグを持つ共有項目(他チーム未合意項目と呼ぶ)のレコード2328を検索する(S3003)。
【0055】
他チーム未合意項目のレコード2328を検出できなかった場合(S3004でNo)、影響項目検出部143は、注目項目の日程に影響を与える共有項目に日程変更の要望はないものと判断し、日程計画表作成部144に注目項目の情報を渡して、注目項目のみの表示を指示する。これを受けて、日程計画表作成部144は、例えば予め用意された日程計画表のテンプレート(雛形)中に、注目項目の日程を示すマークを配置する(S3006)。それから、S3007へ進む。上述したように、共有項目の日程は、持続時間のない点(日や時刻を表す点)であるので、注目項目はマイルストーンで表現される。
【0056】
一方、他チーム未合意項目のレコード2328を検出できた場合(S3004でYes)、影響項目検出部143は、注目項目の日程に影響を与える共有項目に日程変更の要望があるものと判断し、日程計画表作成部144に注目項目および他チーム未合意項目の情報を渡して、両項目の表示を指示する。これを受けて、日程計画表作成部144は、前記日程計画表のテンプレート中に、注目項目および他チーム未合意項目の日程を示すマークを、両者の関連が識別できるように配置する(S3005)。それから、S3007へ進む。なお、注目項目の日程(計画変更後の日程)が、他チーム未合意項目の日程(他チームが新たに要望する未合意の日程)に対して、遅延するのか、それとも、前倒しになるのかを識別できるように両者を色分けするとよい。
【0057】
さて、S3007において、影響項目検出部143は、共有項目管理テーブル132から、共有項目の情報を全て抽出したか否かを判断する。抽出していないならば、S3001に戻る。抽出したならば、日程計画表作成部144に、固有項目の表示を指示する。これを受けて、日程計画表作成部144は、記憶部13のチーム日程ファイル131に登録されている固有項目管理テーブル133から、各固有項目の情報を読み出す。そして、各固有項目の日程を示すマーク(タスクあるいはマイルストーン)を、前記日程計画表のテンプレート中に配置する(S3008)。以上のようにして、自チームが携わるプロジェクト部分の日程計画表が、他チームの日程変更による自チームの影響が認識できる形態で作成される。この日程計画表は、GUI部11を介してモニタに表示され、操作者に提示される。
【0058】
次に、2つのチームA、Bが連携してプロジェクトを遂行する場合を想定し、本実施形態のプロジェクト日程管理システムの動作について説明する。
【0059】
図10は、チームA、B間において合意済みであるプロジェクト全体の日程計画表を示している。図10において、一点鎖線より上側がチームAが携わるプロジェクト部分の業務項目であり、一点鎖線より下側がチームBが携わるプロジェクト部分の業務項目である。また、帯(長方形)のマークで示されている業務項目がタスクであり、点(菱形)のマークで示されている業務項目がマイルストーンである。図10に示すプロジェクトの日程計画は、次のようになものとなる。すなわち、チームAは発注書を作成し(タスクTA1)、これを3月14日にチームBへ提出する(マイルストーンMA1)。チームBは、3月14日にチームAから発注書を受領し(マイルストーンMB1)、部品Xを作成する(タスクTB1)。そして、作成した部品Xを4月20日にチームAへ提出する(マイルストーンMB2)。一方、チームAは、部品Yを作成し(タスクTA2)、4月20日に部品Yを完成させる(マイルストーンMA3)。また、4月20日にチームBから部品Xを受領する(マイルストーンMA2)。そして、部品X、Yを用いて製品をセットみ立て(タスクTA3)、6月20日に製品を完成させる(マイルストーンMA4)。
【0060】
図10において、チームAの業務項目のうち、日程の変更がチームBの日程計画に影響する業務項目は、マイルストーンMA1、MA2の2つである。その他の業務項目は、この2つの業務項目の日程が変更されない限り、チームBの日程計画に影響を与えない。したがって、チームAのチーム日程管理装置1の共有項目管理テーブル132には、マイルストーンMA1、MA2の2つの業務項目の情報が共有項目の情報として登録される。その他の業務項目(タスクTA1〜TA3、マイルストーンMA3、MA4)の情報は、固有項目の情報として、固有項目管理テーブル133に登録される。
【0061】
同様に、図10において、チームBの業務項目のうち、日程の変更がチームAの日程計画に影響する業務項目は、マイルストーンMB1、MB2の2つである。タスクTB1は、この2つの業務項目の日程が変更されない限り、チームAの日程計画に影響を与えない。したがって、チームBのチーム日程管理装置1の共有項目管理テーブル132には、マイルストーンMB1、MB2の2つの業務項目の情報が共有項目の情報として登録される。タスクTB1の情報は、固有項目の情報として、固有項目管理テーブル133に登録される。
【0062】
図11は、プロジェクト全体の日程計画表が図10である場合に、共有日程管理装置2の日程管理テーブル232に登録されるチームA、B各々のチーム別日程管理テーブル2321を示している。図示するように、チームAのチーム別日程管理テーブル2321(プロジェクトID:A)には、マイルストーンMA1の情報(項目ID:MA1、業務名称:発注書提出、日程:3/14、合意フラグ:合意済み)のレコードと、マイルストーンMA2の情報(項目ID:MA2、業務名称:部品X受領、日程:4/20、合意フラグ:合意済み)のレコードとが登録される。また、チームBのチーム別日程管理テーブル2321(プロジェクトID:B)には、マイルストーンMB1の情報(項目ID:MB1、業務名称:発注書受領、日程:3/14、合意フラグ:合意済み)のレコードと、マイルストーンMB2の情報(項目ID:MB2、業務名称:部品X提出、日程:4/20、合意フラグ:合意済み)のレコードとが登録される。
【0063】
図12は、プロジェクト全体の日程計画表が図10である場合における、共有日程管理装置2のリンク管理テーブル233を示している。ここで、プロジェクトID、項目IDには、図11に示すものと同じものを用いている。図12に示すように、チームAのマイルストーンMA1がチームBのマイルストーンMB1と関連付け(リンク)され、チームBのマイルストーンMB2がチームAのマイルストーンMA2と関連付け(リンク)されている。
【0064】
さて、以上のような状況において、プロジェクト全体の完了を早めたいという要望が発生し、チームAがこの要望に応えるために、自身が携わるプロジェクト部分の各業務項目の日程を1週間ほど前倒しし、自身のチーム日程管理装置1のチーム日程ファイル131を更新したとする。図13は、この更新より変更された、チームAが携わるプロジェクト部分の日程計画表を示している。図10に対してマイルストーンMA1〜MA4の日程が1週間前倒しされている。チームAは、この日程変更がチームBが携わるプロジェクト部分の日程計画に与える影響を検出するために、自身のチーム日程管理装置1に影響検出要求を入力する。これを受けてチーム日程管理装置1は、図7に示す影響検出処理を実行し、チームBが携わるプロジェクト部分の日程計画に与える日程変更の影響が反映された、チームAが携わるプロジェクト部分の日程計画表を作成する。
【0065】
図14は、影響検出処理によりチームAのチーム日程管理装置1に表示される、チームBが携わるプロジェクト部分の日程計画に与える日程変更の影響が反映された、チームAが携わるプロジェクト部分の日程計画表の表示例を示す図である。この図では、チームAが携わるプロジェクト部分の業務項目のうちマイルストーンMA1、MA2に対する日程変更が、チームBが携わるプロジェクト部分の日程計画に影響を与えることを示している。この例では、マイルストーンMA1、MA2について、チーム日程ファイル131に登録されている変更後(未合意)の日程と、共有日程管理装置2のプロジェクト共有項目管理テーブル231に登録されている変更前(合意済み)の日程とが識別できるように、例えば色分けして表示される。このとき、変更後の日程が、合意済みの日程に対して前倒しなのか、それとも遅延なのかも識別できるように、色分けしてもよい。図14において、符号401は、チームBが携わるプロジェクト部分の日程計画に影響を与えるマイルストーンMA1、MA2各々についての説明であり、この説明には、マイルストーンMA1、MA2各々と関連付けられるチームBの業務項目(マイルストーンMB1、MB2)の説明も含む。チームAは、この表示内容から、自チームが携わるプロジェクト部分の日程計画の変更がチームBの日程計画に与える影響を把握することができ、チームBと再打合せが必要か否かの判断等に役立たせることができる。
【0066】
さて、チームAは、自身が携わるプロジェクト部分の日程変更後の日程計画について、マイルストーンMA1、MA2がチームBの日程計画に影響を与えることを確認したならば、自身のチーム日程管理装置1にプロジェクト共有項目の更新要求を入力し、チーム日程管理装置1に図8に示す共有日程更新処理を実行させる。そして、マイルストーンMA1、MA2の指定および更新内容「要望登録」を入力し、さらに、マイルストーンMA1、MA2の変更後の日程を入力して、チーム日程管理装置1に図8のS2003を実行させ、共有日程管理装置2のプロジェクト共有項目管理テーブル231に、マイルストーンMA1、MA2各々について、変更後の日程を含む未合意のレコードを登録させる。
【0067】
図15は、チームAが図10から図13に示す日程計画に変更した場合であって、チームBと再合意していない状態において、共有日程管理装置2の日程管理テーブル232に登録されるチームAのチーム別日程管理テーブル2321を示している。図示するように、チームAのチーム別日程管理テーブル2321(プロジェクトID:A)には、マイルストーンMA1、MA2のそれぞれについて、合意済みのレコード(マイルストーンMA1:管理番号「001」、マイルストーンMA2:管理番号「002」)および未合意のレコード(マイルストーンMA1:管理番号「003」、マイルストーンMA2:管理番号「004」)が登録される。
【0068】
さて、チームAは、以上のようにして、自身が携わるプロジェクト部分の日程変更後の日程計画を、共有日程管理装置2の日程管理テーブル232に登録されるチームAのチーム別日程管理テーブル2321に反映させたならば、チームBに対して日程計画の変更の希望を連絡する。この連絡方法としては、チームAの管理者がチームBの管理者へ電話等を使って連絡する他に、例えば共有日程管理装置2が、日程管理テーブル232に、フィールド2327に未合意を示すフラグが登録されたレコードが追加されるのを監視し、そのようなレコードが追加されたならば、リンク管理テーブル233を用いて、このレコードの項目IDおよびこのレコードが登録されたチーム別日程管理テーブル2321のプロジェクトIDのセットに関連付けられている項目IDおよびプロジェクトIDのセットを検出し、検出したセットに含まれているプロジェクトIDに関連付けられて予め登録されているメールアドレス等にメッセージを自動送信するなどといった方法が考えられる。
【0069】
さて、チームBは、チームAの日程計画の変更希望の連絡を受け取ると、この日程変更がチームBが携わるプロジェクト部分の日程計画にどのような影響を与えるかを確認するために、自身のチーム日程管理装置1に影響確認要求を入力する。これを受けてチーム日程管理装置1は、図9に示す影響確認処理を実行し、チームAが携わるプロジェクト部分の日程計画の変更の影響が反映された、チームBが携わるプロジェクト部分の日程計画表を作成する。
【0070】
図16は、影響確認処理によりチームBのチーム日程管理装置1に表示される、チームAが携わるプロジェクト部分の日程計画の変更の影響が反映された、チームBが携わるプロジェクト部分の日程計画表の表示例を示す図である。この図では、チームBが携わるプロジェクト部分の業務項目のうちマイルストーンMB1、MB2が、チームAが携わるプロジェクト部分の日程計画の影響を受けることを示している。この例では、マイルストーンMB1、MB2について、チーム日程ファイル131に登録されている合意済みの日程と、共有日程管理装置2のプロジェクト共有項目管理テーブル231に登録されている、マイルストーンMB1、MB2各々と関連付けられているチームAの業務項目(マイルストーンMA1、MA2)の未合意の日程とが識別できるように、例えば色分けして表示される。このとき、未合意の日程が、合意済みの日程に対して前倒しなのか、それとも遅延なのかも識別できるように、色分けしてもよい。図16において、符号402は、チームAが携わるプロジェクト部分の日程計画から影響を受けるマイルストーンMB1、MB2各々についての説明であり、この説明には、マイルストーンMB1、MB2各々と関連付けられているチームAの業務項目(マイルストーンMA1、MA2)の説明も含む。チームBは、この表示内容から、チームAが携わるプロジェクト部分の日程計画の変更が自チームの日程計画に与える影響を把握することができ、チームAと再打合せが必要か否かの判断等に役立たせることができる。
【0071】
さて、チームBは、自身が携わるプロジェクト部分の日程計画について、マイルストーンMB1、MB2がチームAの日程計画の変更から受ける影響を確認したならば、チームAと再打合せを行うなどして、プロジェクトの日程計画の調整を行う。そして、チームAの日程計画の変更に再合意するならば、自身のチーム日程管理装置1のチーム日程ファイル131を、再合意後の日程計画に合わせて更新すると共に、チーム日程管理装置1にプロジェクト共有項目の更新要求を入力し、チーム日程管理装置1に図8に示す共有日程更新処理を実行させる。そして、マイルストーンMB1、MB2の指定および更新内容「再合意」を入力し、チーム日程管理装置1に図8のS2004〜S2006を実行させる。これにより、共有日程管理装置2のプロジェクト共有項目管理テーブル231に登録されているマイルストーンMB1、MB2各々のレコードについて、日程がこれらと関連付けられているマイルストーンMA1、MA2各々の未合意のレコードの日程と一致するように更新する。また、共有日程管理装置2のプロジェクト共有項目管理テーブル231に登録されているマイルストーンMA1、MA2各々について、合意済みのレコードを削除すると共に、未合意のレコードを合意済みに変更する(フィールド2327のフラグを未合意から合意済みに変更する)。
【0072】
以上の処理により、チームA、Bが連携して遂行するプロジェクトの日程計画が、チームAからの要望に従って変更される。
【0073】
以上、本発明の一実施形態について説明した。
【0074】
本実施形態において、複数チームが連携するプロジェクト部分の日程は、プロジェクトの他の部分から独立して、共有日程保持装置2にて保持される。したがって、業務項目の日程変更の予定がプロジェクトに与える影響の検出は、共有日程保持装置2に保持されている情報をチェック対象とすればよい。このため、チーム日程管理装置1は、業務項目の日程変更の予定がプロジェクトに与える影響を速やかに検出できる。
【0075】
また、チーム日程管理装置1は、自装置に記憶されている共有項目の情報を、共有日程保持装置2にて保持されている当該共有項目の日程と影響する他チームの共有項目の情報に関連付けて表示する。このため、自装置に記憶されている共有項目の情報を変更することなく、他チームの共有項目が自装置に記憶されている共有項目に与える影響を操作者に知らせることができる。したがって、業務項目の日程変更の予定がプロジェクトに与える影響を、プロジェクトに携わる複数チーム間で合意前に共有することができる。
【0076】
なお、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。例えば、上記の実施形態において、チーム日程管理装置1が有するプロジェクト共有項目管理テーブル更新部142および影響項目検出部143のうちの少なくとも1つを、日程共有保持装置2に持たせるようにしてもよい。
【0077】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、業務項目の日程変更の予定がプロジェクトに与える影響を速やかに検出し、この影響をプロジェクトに携わる複数チーム間で合意前に共有することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一実施形態が適用されたプロジェクト日程管理システムの概略図である。
【図2】図2はチーム日程管理装置1の概略構成図である。
【図3】図3は共有日程管理装置2の概略構成図である。
【図4】図4は日程管理テーブル232のデータ構成例を示す図である
【図5】図5はリンク管理テーブル233のデータ構成例を示す図である。
【図6】図6はチーム日程管理装置1および共有日程保持装置2のハードウエア構成例を示す図である。
【図7】図7はチーム日程管理装置1の影響検出処理の動作を説明する図である。
【図8】図8はチーム日程管理装置1の共有日程更新処理の動作を説明する図である。
【図9】図9はチーム日程管理装置1の影響確認処理の動作を説明する図である。
【図10】図10はチームA、B間において合意済みであるプロジェクト全体の日程計画表を示す図である。
【図11】図11はプロジェクト全体の日程計画表が図10である場合に、共有日程管理装置2の日程管理テーブル232に登録されるチームA、B各々のチーム別日程管理テーブル2321を示す図である。
【図12】図12はプロジェクト全体の日程計画表が図10である場合における、共有日程管理装置2のリンク管理テーブル233を示す図である。
【図13】図13はチームAが携わるプロジェクト部分の変更後の日程計画表を示す図である。
【図14】図14は影響検出処理によりチームAのチーム日程管理装置1に表示される、チームBが携わるプロジェクト部分の日程計画に与える日程変更の影響が反映されたチームAが携わるプロジェクト部分の日程計画表の表示例を示す図である。
【図15】図15はチームAが図10から図13に示す日程計画に変更した場合であって、チームBと再合意していない状態において、共有日程管理装置2の日程管理テーブル232に登録されるチームAのチーム別日程管理テーブル2321を示す図である。
【図16】図16は影響確認処理によりチームBのチーム日程管理装置1に表示される、チームAが携わるプロジェクト部分の日程計画の変更の影響が反映された、チームBが携わるプロジェクト部分の日程計画表の表示例を示す図である。
【符号の説明】
1…チーム日程管理装置、2・・・共有日程保持装置、3…ネットワーク、11・・・GUI部、12・・・ネットワークIF部、13・・・記憶部、14・・・演算部、22・・・ネットワークIF部、23・・・記憶部、24・・・演算部、131・・・チーム日程ファイル、132・・・共有項目管理テーブル、133・・・固有項目管理テーブル、141・・・チーム日程ファイル更新部、142・・・プロジェクト共有項目管理テーブル更新部、143・・・影響項目検出部、144・・・日程計画作成部、231・・・プロジェクト共有項目管理テーブル、232・・・日程管理テーブル、233・・・リンク管理テーブル、241・・・プロジェクト共有項目管理テーブル更新部
Claims (2)
- 複数チームが連携して遂行するプロジェクトの日程を管理するプロジェクト管理システムであって、
チーム毎に設けられ、対象チームが携わるプロジェクト部分の日程を管理する複数のチーム日程管理装置と、複数チームが連携するプロジェクト部分の日程を保持する共有日程保持装置とがネットワークを介して互いに接続して構成され、
前記共有日程保持装置は、
プロジェクト部分を構成する業務項目のうち、複数チームが連携するプロジェクト部分を構成する業務項目である共通項目毎に、当該共通項目の識別情報及び当該共通項目の日程を示す日程情報を、プロジェクトを遂行するチーム毎に記憶している日程管理テーブルと、
複数チームが連携する共通項目の識別情報を互いに対応付けて記憶しているリンク管理テーブルと、を保持し、
前記複数のチーム日程管理装置各々は、
対象チームが携わるプロジェクト部分を構成する業務項目のうち、他チームの業務項目と連携する当該対象チームでの業務項目である共有項目毎に、当該共通項目の識別情報及び当該共通項目の日程を示す日程情報が記憶された共有項目記憶手段と、
対象チームが携わるプロジェクト部分を構成する業務項目のうち、前記共通項目以外の当該対象チームでの業務項目である固有項目毎に、当該固有項目の識別情報及び当該固有項目の日程を示す日程情報が記憶された固有項目記憶手段と、
前記共有項目記憶手段に記憶されている共有項目毎の識別情報及び日程情報を、前記共有日程保持装置の前記日程管理テーブルに登録する共有項目登録手段と、
前記共有日程保持装置に保持されている前記リンク管理テーブルから、前記共有項目記憶手段に記憶されている共有項目の識別情報と一致する識別情報と対応付けられている他チームの共通項目の識別情報を取得し、前記共有日程保持装置に保持されている前記日程管理テーブルから、前記取得した識別情報と一致する識別情報の共通項目の日程情報を検索する共有項目検索手段と、
前記共有項目記憶手段に記憶されている共有項目毎の日程情報を、前記共有項目検索手段が検出した日程情報に関連付けて表示する項目表示手段と、を有すること
を特徴とするプロジェクト管理システム。 - 請求項1記載のプロジェクト管理システムであって、
前記日程管理情報の各々は、共通項目毎に、当該共通項目の日程が他チームと合意済みであるか否か示すフラグをさらに含み、
前記共有項目登録手段は、前記チーム日程管理装置の入力手段から、共有項目毎の日程情報の示す日程が他チームと合意済みであるか否かを示す情報の入力を受け付け、当該入力された情報に従い、共通項目毎の日程情報の示す日程が他チームと合意済みであるか否か示すフラグをさらに前記共有日程保持装置の前記日程管理テーブルに登録し、
前記共有項目検索手段は、前記共有日程保持装置に保持されている前記日程管理テーブルから、前記取得した識別情報と一致する識別情報の共通項目のフラグをさらに検索し、
前記共有項目表示手段は、前記共有項目検索手段が検出したフラグに基づいて、前記共有項目検索手段が検出した日程情報が示す日程が合意済みであるか否かが識別できるように表示すること
を特徴とするプロジェクト管理システム。
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