JP4369832B2 - 受信レベル測定回路 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、移動通信システムの受信機などで用いられる受信レベル測定回路に関し、特に、受信機などにおける帯域内雑音の近傍の受信レベルを精度良く測定する受信レベル測定回路に関する。
移動体通信システムでは、限られた周波数等の資源を有効に利用する方法として様々な多元接続の方法が考案されており、CDMA(Code Division Multiple Access:符号分割多元接続)方式と称される方法が注目されている。CDMA方式の中で、特に通信する各チャネル毎に個別の拡散符号を割り当てて多重化し、また、送信シンボルにパイロットシンボルを挿入して伝送し、受信側ではパイロットシンボルの逆拡散信号から振幅位相変動を抽出し、それを用いて受信シンボルの補正を行い検波するDS−CDMA(Direct Sequence − Code Division Multiple Access:直接拡散符号分割多元接続)方式では、その方式に特有の閉ループ制御型送信電力制御を行うために受信機において受信波のレベル測定を行う必要があることが知られている。
まず、従来のCDMA受信機における受信レベル測定回路の構成例について、図11を使って説明する。図11は、従来の受信レベル測定回路の一構成例を示すブロック図である。従来の受信レベル測定回路は、図11に示すように、RSSI検出部81と、A/D部(A/D変換部)82と、RSSI平均化部83と、電圧/dB変換部84とから構成されている。
従来の受信レベル測定回路の各部について説明する。
RSSI検出部81は、無線周波数帯域の受信信号の受信信号電界強度(Received Signal Strength Indicator:RSSI)を検出し、電圧出力する。なお、この部位は、市販のRSSI検出用のIC等で実現される。A/D部82は、電圧出力されたRSSIのアナログ値をデジタル値に変換する。RSSI平均化部83は、検出されたRSSIを平均化する。電圧/dB変換部84は、平均化されたRSSIの電圧値をdB値に変換する。なお、この部位は、RSSIの電圧値対RSSIのdB値の変換テーブルを予め作成しておき、それを参照することで実現できる。
次に、従来の受信レベル測定回路の動作について図11を使って説明する。従来の受信レベル測定回路では、受信機に入力された無線周波数帯域の受信信号が、RSSI検出部81に入力され、受信信号のRSSIが検出されてアナログの電圧値で出力され、A/D部82でデジタル値に変換され、RSSI平均化部83において所定の平均化を施され、電圧/dB変換部84にてdB値に変換されて、受信機に入力された信号の受信レベルの測定結果がRSSIのdB値で出力される。
なお、受信レベル測定回路の従来技術としては、平成8年11月5日公開の特開平8−293822号「受信電界強度検出信号補正回路」(出願人:沖電気工業株式会社、発明者:児玉昭宣)がある(特許文献1参照。)。この従来技術は、受信電波の電界強度を検出する機能を有する無線装置において、前記電界強度と前記受信電波の電界強度の真値との差分を測定し、該差分を量子化したデータを記憶装置に格納し、前記データを用いて前記電界強度を補正する受信電界強度検出信号補正回路であり、これにより、安定したRSSIを出力でき、同様の無線装置が複数存在する場合に、各受信部のRSSI特性を統一できるものである。
しかしながら、従来の受信レベル測定回路では、DS−CDMA方式において複数の送受信機がそれぞれ同一の無線周波数帯域を使用して通信を行うため、受信機に入力された信号の全てが希望波レベルとは限らず、干渉波レベルを含んでいるにもかかわらず、単一に受信レベルとして測定されてしまうという問題点があった。また、無線周波数帯域におけるRSSI測定では、理論的に受信機無線部の帯域内雑音以下のレベルは測定できず、全レベルで正確な受信レベルが測定できないという問題点があった。
そこで、上記従来の技術における受信レベル測定回路の問題点を解消する方法として、本出願人による「受信レベル測定方法及び受信レベル測定回路」がある(特許文献2参照。)。がある。この発明によれば、ベースバンド部において、希望波レベル、干渉波レベルを分離して測定し、RSSIを用いて受信AGC等の補正を行うことにより、受信機無線部の帯域内雑音以下のレベルまで測定可能な受信レベル測定方法及び回路を実現することができる。
特開平8−293822号公報 特許第3474826号公報
しかしながら、上記した「受信レベル測定方法及び受信レベル測定回路(特許文献2)」では、検出されたRSSIが受信機の帯域内雑音を無視することができないレベルになった場合には、検出されたRSSIの非線形性により、ベースバンド部で求めた希望波レベルを正しく補正することができず、誤差が大きくなるという問題があった。
図12には、仮に帯域内雑音電力が−100dBであるとした場合における入力電力とRSSIの検出値の一例を示してある。
一般的に、受信機に入力される電力が帯域内雑音電力と比較して十分に高い電力となる場合には、RSSIと入力電力の値はほぼ一致し、また、受信機に入力される電力が帯域内雑音電力よりも低い電力となる場合には、RSSIは帯域内雑音電力値の近傍の値となる。
また、一般的に、受信機においては直交検波部への入力電力が一定になるように自動利得制御(AGC)されることが知られているが、このAGCは上述のRSSIに基づいて行われる。
しかし、帯域内雑音の近傍では、検出できるRSSIは実際の入力電力と帯域内雑音とを加算した値であるため、これをもとにAGCをかけると、実際の入力信号が一定になるようには制御されないことになる。すなわち、帯域内雑音レベルの近傍では、帯域内雑音電力分低い電力が直交検波部に入力されることとなり、ベースバンド部における希望波レベルが低く測定されることになる。
本発明は、このような従来の事情に鑑み為されたもので、例えば、移動通信システムの受信機などにおいて、帯域内雑音の近傍の受信レベルを精度良く測定することができる受信レベル測定回路を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る受信レベル測定回路では、次のようにして、受信信号に含まれる希望波のレベルを取得(測定)する。
すなわち、電界強度検出手段が、無線周波数帯域の受信信号に基づいて、電界強度を検出する。電界強度補正手段が、前記電界強度検出手段により検出された電界強度と仮想雑音とを加算することで、当該電界強度を補正する。無線周波数帯域受信信号利得制御手段が、前記電界強度検出手段により検出された電界強度に基づいて、前記無線周波数帯域の受信信号のレベルを利得制御する。ベースバンド変換手段が、前記無線周波数帯域受信信号利得制御手段により利得制御された受信信号をベースバンドの受信信号へ変換する。希望波レベル検出手段が、前記ベースバンド変換手段により得られたベースバンドの受信信号に基づいて、当該受信信号に含まれる希望波のレベルを検出する。希望波レベル補正手段が、前記電界強度補正手段により得られた補正後の電界強度を用いて、前記希望波レベル検出手段により検出された希望波のレベルを補正する。そして、前記希望波レベル補正手段により得られた補正後の希望波のレベルを受信信号に含まれる希望波のレベルとして取得する。
従って、例えば、移動通信システムの受信機などにおいて、帯域内雑音の近傍の受信レベルを精度良く取得(測定)することができる。
ここで、受信信号としては、種々な信号が用いられてもよく、例えば、送信側でCDMA方式の拡散符号により拡散された信号が用いられる。
また、希望波としては、種々な信号が用いられてもよく、例えば、パイロットシンボルの信号を用いることができ、この場合、例えば、送信側と受信側とで同一のパイロットシンボルが設定される。
また、レベルとしては、種々なレベルが用いられてもよく、例えば、電力のレベルや、振幅のレベルなどを用いることができる。
また、無線周波数帯域の受信信号の電界強度としては、例えば、受信信号電界強度(RSSI:Received Signal Strength Indicator)が用いられる。
また、電界強度を補正するための仮想雑音としては、種々なものが用いられてもよく、例えば、帯域内雑音に基づくものを用いることができ、一例として、入力電力のレベルが帯域内雑音のレベル以下である場合には検出される電界強度と同じレベルのものを仮想雑音として、入力電力のレベルが帯域内雑音のレベルを超える場合には入力電力のレベルが帯域内雑音のレベルであるときに検出される電界強度と同じレベルのもの(一定値)を仮想雑音とするようなことができる。
また、検出された電界強度と仮想雑音とは、例えば、真値で加算される。
また、受信信号のレベルの利得制御では、例えば、検出される電界強度が所定の一定値となるように受信信号のレベルを増幅器或いは可変減衰器などにより制御することが行われる。
また、ベースバンドの受信信号としては、例えば、同相成分(I成分)の信号及び直交成分(Q成分)の信号を用いることができる。
また、ベースバンド変換手段としては、例えば、直交検波を行う手段を用いることができる。
また、ベースバンドの受信信号に含まれる希望波のレベルを検出する態様としては、例えば、ベースバンドの受信信号から希望波に対応する所定のシンボル(例えば、パイロットシンボル)を用いて希望波の成分を抽出して当該希望波の成分のレベルを検出するような態様を用いることができる。
また、補正後の電界強度を用いて希望波のレベルを補正する態様としては、種々な態様が用いられてもよく、例えば、補正後の電界強度と希望波のレベルとを加算する態様や、補正後の電界強度と希望波のレベルとを加算して補正後の電界強度の下限値を減算する態様や、後述する式8と同じ或いは同様な式に基づいて計算する態様などを用いることができる。
また、本発明に係る受信レベル測定回路や受信レベル測定方法は、例えば、入力電力のレベルが帯域内雑音のレベル以下である近傍や、入力電力のレベルが帯域内雑音のレベルを超える近傍や、入力電力のレベルが他のレベルであるときのうちの、いずれかの範囲或いは2つ以上の範囲で使用することが可能である。
以上説明したように、本発明に係る受信レベル測定回路によると、無線周波数帯域の受信信号に基づいて電界強度を検出し、検出した電界強度と仮想雑音とを加算することで当該電界強度を補正し、検出した電界強度に基づいて無線周波数帯域の受信信号のレベルを利得制御し、利得制御した受信信号をベースバンドの受信信号へ変換し、当該変換により得られたベースバンドの受信信号に基づいて当該受信信号に含まれる希望波のレベルを検出し、補正後の電界強度を用いて検出した希望波のレベルを補正し、補正後の希望波のレベルを受信信号に含まれる希望波のレベルとして取得するようにしたため、例えば、帯域内雑音の近傍の受信レベルを精度良く取得することができる。
本発明に係る一実施例を図面を参照して説明する。
まず、図1を参照して、本実施例に係るRSSIの補正について概念的に説明する。
図1には、例えば図2に示される本例の受信レベル測定回路のようなものにおける、(a)入力電力と、(b)検出されるRSSI(検出RSSI)と、(c)補正後のRSSI(補正後RSSI)と、(d)仮想雑音と、(e)帯域内雑音との関係の一例を示してある。なお、グラフの横軸は入力電力[dBm]を表しており、縦軸は検出及び補正後のRSSIなどの大きさ[dBm]を表している。
ここで、(b)検出RSSIには帯域内雑音も含まれることから理想的には図示されるようになり、実際の(a)入力電力との差分が生じる。このような差分があると、(e)帯域内雑音の近傍におけるベースバンド部での希望波レベルが低く測定される。この差分を補正するために、(b)検出RSSIと(d)仮想雑音とを真値で加算して(c)補正後RSSIを算出する。また、図示されるように、(b)検出RSSIが例えば(d)仮想雑音以下になったときには、(b)検出RSSI自身を(d)仮想雑音と見立てて補正を行うというように、(b)検出RSSIに応じて(d)仮想雑音を変化させることも可能である。
この(c)補正後のRSSI(補正後RSSI)を用いて希望波レベルを補正することにより、帯域内雑音の近傍におけるベースバンド部での希望波レベルが低く測定される分を補正する。実際の入力が帯域内雑音に対して十分に低いレベルになれば、例えば「受信レベル測定方法及び受信レベル測定回路(特許文献2)」に記載されるように、AGC動作に関わらず、ベースバンド部における希望波レベルを正しく測定することができる。
次に、本実施例に係る受信レベル測定回路及び受信レベル測定方法を説明する。
本例の受信レベル測定回路は、送信側の送信機から無線により送信される信号を受信する受信側の受信機に設けられている。
本例の受信レベル測定回路は、受信信号電界強度(RSSI:Received Signal Strength Indicator)検出部1と、A/D(Analog to Digital)部2と、RSSI平均化部3と、電圧/dB変換部4と、RSSI補正部5を備えている。
また、本例の受信レベル測定回路は、自動利得制御(AGC:Automatoic Gain Control)部11と、発振器12と、直交検波部13と、A/D部14と、複数(本例では、複数であるN個)の希望波干渉波検出部A1〜ANと、加算器15と、加算器16と、dB変換部17と、希望波レベル補正部18と、干渉波レベル補正部19を備えている。
また、それぞれの希望波干渉波検出部A1〜ANは、同様な構成を有しており、符号生成部21と、逆拡散部22と、デジタルAGC部23と、参照用パイロットシンボル生成部24と、複素乗算器25と、希望波成分平均化部26と、加算器27と、希望波成分電力化部28と、干渉波成分電力化部29と、指数重み付け平均化部30と、フィンガSIR(Signal to Interference Ratio)測定部31を備えている。
無線周波数帯域の受信信号がRSSI検出部1及びAGC部11に入力される。受信信号は、送信側の送信機により、DS−CDMA方式を用いて、所定の拡散率で拡散変調されており、また、直交変調されている。
RSSI検出部1は、無線周波数帯域の受信信号の受信信号電界強度(RSSI)を検出し、当該検出結果をA/D部2及びAGC部11へ電圧出力する。
A/D部2は、RSSI部1から電圧出力されたアナログ値のRSSIをデジタル値へ変換して出力する。
RSSI平均化部3は、A/D部3から出力される検出されたRSSIを平均化して、その結果を電圧/dB変換部4へ出力する。
電圧/dB変換部4は、RSSI平均化部3から電圧出力されたRSSIの平均値をdB値へ変換してRSSI補正部5へ出力する。
RSSI補正部5は、電圧/dB変換部4から出力されるRSSIの平均値を補正して、当該補正結果を希望波レベル補正部18及び干渉波レベル補正部19へ出力する。
ここで、RSSI補正部5では、入力されるRSSIの平均値が受信機の帯域内雑音を無視することができないレベルになった場合に、当該RSSIの平均値に応じて仮想雑音レベルを加算することにより当該RSSIの平均値を補正する。一例として、図1を参照して説明したような補正を行う。
なお、本例では、RSSI検出部1ではRSSIをアナログ電圧値で出力し、この時点で既に単位は[dB]である。そして、電圧/dB変換部4では、電圧で示されたdB値をデジタルコード値へ変換する。RSSI補正部5では、このようなデジタルコード値をいったん真値へ変換して仮想雑音を加算してdB値に戻す。
AGC部11は、RSSI部1により検出されて入力されるRSSI電圧を用いて、無線周波数帯域の受信信号の電力(受信電力)を一定にするように制御し、当該電圧制御後の受信信号を直交検波部13へ出力する。
発振器12は、所定の周波数を有する搬送波を発振して、当該搬送波を直交検波部13へ出力する。
直交検波部13は、発振器12から入力される搬送波を用いて、AGC部11から入力される無線周波数帯域の受信信号を復調して、ベースバンドの同相成分及び直交成分へダウンコンバートする。
A/D部14は、直交検波部13においてダウンコンバートされたアナログのベースバンド受信信号をデジタル値へ変換して、それぞれの希望波干渉波検出部A1〜ANの逆拡散部22へ出力する。
複数の希望波干渉波検出部A1〜ANのそれぞれは、フィンガ(Finger)毎の希望波成分及び干渉波成分を検出し、更にその比(SIR)を求めるものであり、本例では、デジタル変換されたベースバンド受信信号から、希望波成分、干渉波成分、フィンガSIRを求める。
加算器15は、複数の希望波干渉波検出部A1〜ANから出力される希望波成分を加算して、当該加算結果をdB変換部17へ出力する。
加算器16は、複数の希望波干渉波検出部A1〜ANから出力されるフィンガSIR(フィンガ毎のSIR)を加算して、当該加算結果をdB変換部17へ出力する。
dB変換部17は、加算器15からの出力であるフィンガ合成後の希望波成分電力をdB値へ変換して希望波レベル補正部18及び干渉波レベル補正部19へ出力するとともに、加算器16からの出力である合成後SIRをdB値へ変換して干渉波レベル補正部19へ出力する。
希望波レベル補正部18は、RSSI補正部5において補正されたRSSIと、送信側での拡散変調により拡散された信号の拡散率と、受信機において測定された希望波成分電力を絶対電力値へ補正するための固定補正値を入力して、dB変換部17から入力される希望波成分の電力を補正し、当該補正結果として得られる希望波受信レベルを出力する。
干渉波レベル補正部19は、RSSI補正部5において補正されたRSSIと、送信側での拡散変調により拡散された信号の拡散率と、干渉波成分電力を絶対電力値へ補正するための固定補正値を入力して、受信機において測定されたSIR及び希望波成分(dB変換部17から入力されるSIR及び希望波成分)から干渉波成分の電力を求め、更にそれを絶対電力値へ補正するための固定補正値を用いて干渉波成分電力を補正し、当該補正結果として得られる干渉波受信レベルを出力する。
それぞれの希望波干渉波検出部A1〜ANについて説明する。本例では、全ての希望波干渉波検出部A1〜ANは同様な構成を有しているため、希望波干渉波検出部A1を代表させて説明する。
符号生成部21は、参照用の拡散符号を生成して逆拡散部22へ出力する。
逆拡散部22は、A/D部14からの出力であるベースバンドの受信信号と、符号生成部21からの出力である参照用の拡散符号(参照用符号)との相関演算を行うことで逆拡散を行い、その結果をデジタルAGC部23へ出力する。
デジタルAGC部23は、逆拡散部22から入力される逆拡散後の信号を送信側の拡散率に応じてシフトアップして複素乗算器25へ出力する。
参照用パイロットシンボル生成部24は、後記する振幅位相変動量を求めるための参照用のパイロットシンボルを生成して複素乗算器25へ出力する。
複素乗算器25は、デジタルAGC部23から出力されるデジタルAGC後の信号と、参照用パイロットシンボル生成部24から出力される参照用パイロットシンボルの信号との複素共役乗算を行って振幅位相変動量を求め、その結果を希望波成分ベクトルとして希望波成分平均化部26及び加算器27へ出力する。
希望波成分平均化部26は、複素乗算器25からの出力である希望波成分ベクトルを平均化して、その結果を希望波成分電力化部28及び加算器27へ出力する。
加算器27は、希望波成分平均化部26からの出力である平均化後の希望波成分ベクトルと、複素乗算器25からの出力である平均前の希望波成分ベクトルとの差分を求め、当該差分を干渉波成分ベクトルとして干渉波成分電力化部29へ出力する。
希望波成分電力化部28は、希望波成分平均化部26から出力される希望波成分ベクトルの電力を求めて、その結果を希望波成分の電力として加算器15及びフィンガSIR測定部31へ出力する。
干渉波成分電力化部29は、加算器27から出力される干渉波成分ベクトルの電力を求めて、その結果を干渉波成分の電力として指数重み付け平均化部30へ出力する。
指数重み付け平均化部30は、干渉波成分電力化部29により電力化された干渉波成分の電力を長区間にわたって指数重み付け平均し、その結果をフィンガSIR測定部31へ出力する。
フィンガSIR測定部31は、希望波成分電力化部28からの出力である希望波成分電力と、指数重み付け平均化部30からの出力である重み付け平均後の干渉波成分電力との比を求めて、その結果をフィンガ毎のSIR(フィンガSIR)として加算器16へ出力する。
次に、図2に示される本例の受信レベル測定回路により行われる受信レベル測定方法の動作の一例を示す。
受信機に入力された無線周波数帯域の受信信号は、RSSI検出部1に入力され、RSSIが検出される。なお、この部位は、例えば、市販のRSSI検出用のIC等で実現することが可能である。
検出されたRSSIは電圧で出力され、電圧出力されたRSSIはA/D部2においてデジタル信号へ変換される。
デジタル変換されたRSSI電圧は、RSSI平均化部3において平均化を施される。所定の平均化をRSSI平均化部3において行った後、電圧/dB変換部4においてRSSI電圧をdB値へ変換する。この部位は、例えば、RSSIの電圧対RSSIのdB値の変換テーブルを予め作成しておいて、それを参照することで実現することが可能である。
その後、RSSI補正部5において、RSSIに関して補正を行う。この補正結果を用いて、帯域内雑音の近傍におけるベースバンド検出の希望波レベルの落ち込みを、希望波レベル補正部18及び干渉波レベル補正部19で補正することになる。
また、無線周波数帯域の受信信号は、RSSI電圧を用いて、AGC部11において利得制御が行われて、受信電力が一定になるように制御される。更に、受信信号は、直交検波部13において、発振器12からの搬送波により、ベースバンドの同相成分及び直交成分へダウンコンバートされる。ダウンコンバートされたベースバンドの受信信号は、A/D部14でデジタル信号へ変換される。デジタル変換されたベースバンドの受信信号は、逆拡散部22に入力されて、符号生成部21からの参照用の拡散符号との相関演算が行われて、逆拡散される。逆拡散後の受信シンボルは、デジタルAGC部23に入力される。デジタルAGC部23では、送信側の拡散変調における拡散率に応じて、逆拡散後の信号をシフトアップする。
ここで、図3には、逆拡散前の信号の振幅をAとした場合における、送信側の拡散率と逆拡散後の振幅との理想的な関係の一例を示してある。
図3に示されるように、拡散率により振幅が異なり、逆拡散後のビット数が低拡散率の時に少なくなる。このため、これより後段の処理を固定小数点演算で取り扱うことを想定した場合には、ビット数の減少は特性劣化を招く要因となり得る。そこで、本例では、デジタルAGC部23は、逆拡散後のビット数が一定になるように、拡散率に応じたシフトアップを行い、演算ビット数の減少による劣化を防ぐことを実現する。
デジタルAGC後における受信シンボルのうちパイロットシンボル部分は、参照用パイロットシンボル生成部24からの参照用パイロットシンボルと複素乗算器25において複素共役乗算を施され、その計算結果を振幅位相変動量すなわち希望波成分ベクトルとして出力する。更に、希望波成分平均化部26において所定のパイロットシンボル数分の平均化を行う。また、加算器27で平均化後の希望波成分ベクトルと平均前の希望波成分ベクトルとの差分をとり、これを干渉波成分ベクトルとする。
希望波成分ベクトルについては、希望波成分電力化部28においてその電力を求めて出力される。一方、干渉波成分ベクトルについては、干渉波成分電力化部29において電力化及び所定のパイロットシンボル数分の平均化を行って出力される。また、干渉波成分に関しては、更に指数重み付け平均化部30において長区間にわたる平均化を行って出力される。求められた希望波成分電力及び干渉波成分電力を用いて、フィンガSIR測定部31においてその比が求められる。
DS−CDMA方式では、マルチパスを逆拡散により分離することが可能であるため、分離された遅延波をそれぞれ異なる希望波干渉波検出部A1〜ANに割り当てることにより、各パス毎の希望波成分及び干渉波成分及びSIRを求めることができ、更に、それを全ての遅延波について合成することにより求める希望波成分及び干渉波成分及びSIRを得ることができる。
また、次のようにして、複数の希望波干渉波検出部A1〜ANからの希望波成分、SIRから合成後の希望波成分、干渉波成分を得る。
希望波成分に関しては、各希望波干渉波検出部A1〜ANにおいて検出された希望波成分電力を加算器15により加算する。これにより、分離された各パスの希望波成分電力の和を求めて、合成後の希望波成分電力を求めることができる。
一方、合成後のSIRは各フィンガ毎のSIRを加算器16で加算することにより求めることができる。合成後の希望波成分電力及び合成後のSIRは、それぞれ、dB変換部17においてdB変換される。dB変換された合成後の希望波成分電力は希望波レベル補正部18と干渉波レベル補正部19に入力され、dB変換された合成後のSIRは、干渉波レベル補正部19に入力される。
次に、図4を参照して、希望波レベル補正部18及び干渉波レベル補正部19について説明する。
図4には、無線部で検出されるRSSI(無線部検出RSSI)と、ベースバンドで検出される希望波成分(ベースバンド検出希望波成分)との関係の一例を模式的に示してある。グラフの横軸は受信電界を表しており、縦軸は無線部検出RSSI及びベースバンド検出希望波成分を表している。また、受信電界が受信機の帯域内雑音レベル以下である領域Aと、受信電界が受信機の帯域内雑音レベルより大きい領域Bを示してある。
ここで、領域Aは、RSSIが一定の最低値となってフロアを引く領域であるため、フロントのAGC部11では利得が変動せず、AGCがきかない領域となる。つまり、RSSIがフロアを引いているのは、希望波成分より帯域内雑音の方が大きいために、帯域内雑音に対してAGC制御しているような状態となることによる。帯域内雑音は、例えば、個々の受信機などの装置に固有の値が設定されて用いられ、或いは、測定などにより動的に可変に設定されてもよい。
図4に示されるように、無線部検出RSSI(本例では、RSSI検出部1による検出結果)は、受信電界が帯域内雑音レベル以下(領域A)になると、フロアを引いてしまって正しく検出されなくなり、無線部AGC(本例では、AGC部11によるAGC)が適切にはかからなくなる。一方、この領域Aでは、(本例では、希望波干渉波検出部A1〜ANにより)ベースバンドでの希望波成分を線形に検出することができる。
また、受信電界が帯域内雑音レベルより大きい(領域Bである)場合には、無線部検出RSSI(本例では、RSSI検出部1による検出結果)を正しく検出することができることから無線部AGC(本例では、AGC部11によるAGC)が正しくかかるため、ベースバンドでの希望波成分は飽和してしまい正しく検出されない。
また、領域Aと領域Bとの境界付近では、すなわち、帯域内雑音の近傍の領域では、上述したように帯域内雑音の影響が無視できなくなり、より高いRSSIを検出してしまい、結果として、ベースバンドでの希望波成分が低く見えるようになってしまう。このため、本例においては、領域Aでは、ベースバンド検出希望波成分を利用し、また、領域Bでは、ベースバンド検出希望波成分に、無線部検出RSSIに補正を加えて得られる補正後RSSIを補正値として加える。
ここで、希望波レベル補正部18により行われる補正について詳しく説明する。
まず、補正後のRSSIを用いて、検出(測定)した希望波成分電力の傾きを補正する。また、結果として、無線部で検出されたRSSIが下限値に達すると(図4中の領域A)、RSSIによる傾きの補正を行わないようになる。すなわち、単位を[dB]として、(補正後の希望波レベル=補正前の希望波レベル+補正後のRSSI)となる。
この式により、無線部において正しくAGCがかからない領域(領域A)では、RSSIによる補正は行わずに、正しくAGCがかかる領域(領域B)では、RSSIによる補正が実現される。
更に、希望波レベル補正部18では、ベースバンド検出の希望波成分を絶対電力に直す補正を行う。これは、例えば、拡散変調することにより得られる拡散利得と、希望波干渉波検出部A1〜ANにおけるデジタルAGCに対する補正値を固定のパラメータとして有して、これを補正後の希望波レベルに加えることにより、求める希望波レベルの絶対電力値を得ることができる。
このような固定の補正の一例を示す。
まず、受信機に干渉が無い場合を考える、すなわち受信電力は全て希望波である。この場合、ベースバンドで逆拡散を行うと拡散利得が得られる。すなわち、単位を[dB]として、(理想の希望波レベル=干渉が無い場合における無線部RSSI)である。この理想の希望波レベルに対して、ベースバンドで検出する希望波レベルには、演算時におけるフォーマットや実現法によって、固定のオフセットがかかる。このオフセットを吸収するために、干渉が無い状態である受信信号を入力したときにおける理想の希望波レベルと測定した希望波レベルとの差を固定の補正値パラメータとして保持しておき、測定した希望波レベルにこの補正値を加えて、絶対電力値に直す。
また、干渉波レベル補正部19により行われる補正について詳しく説明する。
希望波レベルと干渉波レベルとSIRの関係は、単位を[dB]として、(SIR=希望波レベル−干渉波レベル+拡散利得)となる。
干渉波レベル補正部19は、合成後のSIRを用いて、希望波レベル補正部18において行った補正に対して前記式の関係が保たれるように、絶対電力値に補正する。すなわち、単位を[dB]として、(補正後の干渉波レベル=補正後の希望波レベル−SIR+拡散利得)である。
このような動作により、希望波レベル及び干渉波レベルをそれぞれ精度良く測定することができる。
以上のように、本例の受信レベル測定回路では、受信信号の電界強度(RSSI)を検出する受信信号電界強度検出機能(RSSI検出部1)と、受信信号を直交検波する直交検波機能(直交検波部13など)と、直交検波された受信信号から希望波成分と干渉波成分を検出してそれぞれの電力及びその電力比(希望波電力対干渉波電力比:SIR)を求める複数の希望波干渉波検出機能(希望波干渉波検出部A1〜AN)と、複数の希望波干渉波検出機能により検出された希望波成分電力を合成して合成希望波電力として出力する合成希望波電力算出機能(加算器15)と、複数のSIRから合成後のSIRを求めるSIR合成機能(加算器16)と、所定の補正方法により補正されたRSSIを用いて合成希望波電力を補正する合成希望波電力補正機能(希望波レベル補正部18)と、補正後の合成希望波電力と合成後のSIRから合成後の干渉波電力を求める合成干渉波電力算出機能(干渉波レベル補正部19)を備えた。
また、本例の受信レベル測定回路では、検出された電界強度(RSSI)が受信機の帯域内雑音を無視できないレベルになった場合には、検出された電界強度(RSSI)に応じて仮想雑音レベルを加算することにより検出された電界強度(RSSI)を補正する補正方法を用いており、当該補正後のRSSIを希望波レベルの補正に使用する。
以上のように、本例の受信レベル測定回路では、上記のような受信品質測定法により、希望波成分、干渉波成分を分離して測定し、なおかつ受信機無線部における帯域内雑音の近傍レベルにおいても、線形性を保って測定を行うことができる。
このように、本例の受信レベル測定回路では、AGC部11が正常に動作しない領域(雑音レベル>希望波レベル)において線形に検出することができる希望波レベルと、それ以外の領域で線形に検出することができるRSSIを組み合わせて、補正後の希望波レベルを求めるに際して、帯域内雑音の近傍において、検出RSSIに仮想雑音を加算する補正を行うことにより、受信レベルを線形に検出することが可能である。
ここで、本例の受信レベル測定回路では、例えば、後述する図5〜図10を用いて示す受信レベル測定回路の説明で用いる式8、式9と同一の式或いは同様な式を用いて補正後の希望波レベルや補正後の干渉波レベルを検出することも可能である。
一例として、本例では、後述する式8において、式8中のRSSI(検出RSSI)の代わりにRSSI補正部5による補正後RSSIを用いて、式8中のRSSI_FLR(検出RSSIの下限値)の代わりに補正後RSSIについての下限値を用いる。
また、例えば、後述する図5〜図10を用いて示す受信レベル測定回路のような構成において、電圧/dB変換部44と希望波レベル補正部51との間に本例のようなRSSI補正部を設けるような構成を用いることも可能である。
また、本例の受信レベル測定回路では、例えば、後述する図5〜図10を用いて示す受信レベル測定回路と同様なものと組み合わせることも可能である。一例として、入力電力のレベルが帯域内雑音の近傍のレベルである場合などの所定のレベル範囲である場合には本例の受信レベル測定回路のような構成及び動作を使用し、入力電力のレベルが他のレベル範囲である場合には後述する図5〜図10を用いて示す受信レベル測定回路のような構成及び動作を使用することが可能である。
なお、本例の受信レベル測定回路では、RSSI検出部1の機能により電界強度検出手段が構成されており、RSSI平均化部3の機能やRSSI補正部5の機能により電界強度補正手段が構成されており、AGC部11の機能により無線周波数帯域受信信号利得制御手段が構成されており、発振器12の機能や直交検波部13の機能によりベースバンド変換手段が構成されており、希望波干渉波検出部A1〜AN及び加算器15の機能により希望波レベル検出手段が構成されており、希望波レベル補正部18の機能により希望波レベル補正手段が構成されている。
次に、図5〜図10を参照して、本発明に関する技術の例を示す(特許文献2参照。)。
本技術例は、移動通信システムの受信機で用いられる受信レベル測定方法及び受信レベル測定回路に関し、特に、受信機の帯域内雑音以下の受信レベルであっても精度良く受信レベルが測定できる受信レベル測定方法及び受信レベル測定回路に関する。
本技術例は、希望波レベル、干渉波レベルを分離して測定し、なおかつ受信機無線部の帯域内雑音以下のレベルまで正確に測定可能な受信レベル測定方法及び受信レベル測定回路を提供することを目的とする。
本技術例の概要(1)〜(5)を示す。
(1)検出された電界強度が予め定められた特定値以下となった場合は、希望波電力のレベルを希望波受信レベルとして出力し、前記検出された電界強度が前記特定値を上回った場合は、前記希望波電力のレベルに前記検出された電界強度のレベルを加算する補正を行い、希望波受信レベルとして出力することを特徴とする受信レベル測定方法。
この構成では、希望波レベル、干渉波レベルを分離して測定し、受信電界強度が特定値以下(帯域内雑音以下)の場合には希望波電力のレベルを希望波受信レベルとし、特定値を上回る(帯域内雑音以上の)場合には、希望波電力のレベルに電界強度のレベルを加算して補正し、希望波受信レベルとしているので、受信機無線部の帯域内雑音以下のレベルまで測定可能とすることができる。
(2)受信信号の電界強度を検出する受信信号電界強度検出手段と、受信信号を直交検波する直交検波手段と、前記直交検波された受信信号から複数の希望波と複数の干渉波とを検出する希望波/干渉波検出手段と、前記検出された複数の希望波成分を加算して電力化し、希望波電力として出力する希望波成分電力化手段と、前記検出された電界強度が予め定められた特定値以下となった場合は、前記希望波電力のレベルを希望波受信レベルとして出力し、前記検出された電界強度が前記特定値を上回った場合は、前記希望波電力のレベルに前記検出された電界強度のレベルを加算する補正を行い、希望波受信レベルとして出力する希望波レベル補正手段とを備えることを特徴とする受信レベル測定回路。
この構成では、希望波レベル、干渉波レベルを分離して測定し、受信電界強度が特定値以下(帯域内雑音以下)の場合には希望波電力のレベルを希望波受信レベルとし、特定値を上回る(帯域内雑音以上の)場合には、希望波電力のレベルに電界強度のレベルを加算して補正し、希望波受信レベルとしているので、受信機無線部の帯域内雑音以下のレベルまで測定可能とすることができる。
(3)希望波/干渉波検出手段で検出された複数の干渉波成分を平均化して干渉波受信レベルを出力する干渉波成分平均化手段と、前記干渉波成分平均化手段からの出力に、拡散率と固定補正値にて補正を行って干渉波受信レベルを出力する干渉波レベル補正手段を設け、希望波レベル補正手段は、特定値を基準とした補正の他に、拡散率と固定補正値とを用いた補正を行う手段であることを特徴とする前記(2)記載の受信レベル測定回路。
(4)希望波/干渉波検出手段は、参照用の拡散符号を生成する符号生成部と、デジタル変換されたベースバンドの受信信号と前記符号生成部の出力である参照用符号との相関演算を行い、逆拡散する逆拡散部と、逆拡散後の信号について振幅レベル検出結果により当該逆拡散後の信号のレベルを正規化し、正規化後の受信信号を出力するデジタルAGC部と、前記デジタルAGC部から出力された信号の振幅レベルを検出し、振幅レベル検出結果を出力する振幅レベル検出部と、参照用パイロットシンボルを生成する参照用パイロットシンボル生成部と、前記デジタルAGC部と前記振幅レベル検出部の閉ループから出力された正規化後の信号のパイロットシンボルと前記参照用パイロットシンボルとの複素共役乗算を行い、振幅位相変動量を求める複素乗算器と、前記振幅位相変動量を平均化して希望波成分ベクトルを出力する振幅位相変動量平均化部と、前記平均化された振幅位相変動量と前記平均化の前の振幅位相変動量との差分を求め、干渉波成分ベクトルを出力する加算器と、前記振幅位相変動量平均化部から出力された希望波成分ベクトルと前記干渉波成分ベクトルを入力して、正規化された信号成分を補正して希望波成分ベクトルと干渉波成分ベクトルを出力するデジタルAGC補正部と、前記デジタルAGC補正部からの希望波成分ベクトルをスカラーに変換するベクトル/スカラー変換部と、前記デジタルAGC補正部からの干渉波成分ベクトルを電力化する干渉波成分電力化部と、前記電力化された干渉波成分を指数重み付け平均化する指数重み付け平均化部とを備えることを特徴とする前記(3)記載の受信レベル測定回路。
(5)前記(2)乃至(4)記載の受信レベル測定回路を備え、送信電力の制御に前記受信レベル測定回路からの出力を利用する基地局又は移動局を有することを特徴とする通信システム。
この構成では、受信機無線部の帯域内雑音以下のレベルまで測定された受信レベルで有効なる送信電力の制御を行うことができる。
本技術例の具体例を示す。
本技術例の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
なお、以下で説明する機能実現手段は、当該機能を実現できる手段であれば、どのような回路又は装置であっても構わず、また機能の一部又は全部をソフトウエアで実現することも可能である。更に、機能実現手段を複数の回路によって実現してもよく、複数の機能実現手段を単一の回路で実現してもよい。
上位概念的に説明すると、本技術例に係る受信レベル測定方法及び受信レベル測定回路は、検出された電界強度が予め定められた帯域内雑音以下となった場合は、希望波電力のレベルを希望波受信レベルとして出力し、検出された電界強度が帯域内雑音以上となった場合は、希望波電力のレベルに検出された電界強度のレベルを加算する補正を行い、希望波受信レベルとして出力するものであり、希望波レベル、干渉波レベルを分離して測定し、受信機無線部の帯域内雑音以下のレベルまで測定可能とすることができる。
機能実現手段で説明すると、本技術例に係る受信レベル測定回路は、受信信号の電界強度を検出する受信信号電界強度検出手段と、受信信号を直交検波する直交検波手段と、直交検波された受信信号から複数の希望波と複数の干渉波とを検出する希望波/干渉波検出手段と、検出された複数の希望波成分を加算して電力化する希望波成分電力化手段と、検出された電界強度が予め定められた帯域内雑音以下となった場合は、希望波電力のレベルを希望波受信レベルとして出力し、検出された電界強度が帯域内雑音以上となった場合は、希望波電力のレベルに検出された電界強度のレベルを加算する補正を行い、希望波受信レベルとして出力する希望波レベル補正手段とを備える受信レベル測定回路としており、希望波レベル、干渉波レベルを分離して測定し、受信機無線部の帯域内雑音以下のレベルまで測定可能とすることができる。
なお、本技術例の実施の形態における各手段と図5の各部との対応を示すと、受信信号電界強度検出手段は、RSSI検出部41、A/D部42、RSSI平均化部43、電圧/dB変換部44に相当し、直交検波手段は、AGC部45、直交検波部47、発振器46、A/D部48に相当し、希望波/干渉波検出手段は、希望波/干渉波検出部B1〜BNに相当し、希望波成分電力化手段は、加算器49、希望波成分電力化部50に相当し、干渉波成分平均化手段は、干渉波成分平均化部52、真値/dB変換部54に相当し、希望波レベル補正手段は、希望波レベル補正部53、真値/dB変換部54に相当し、干渉波レベル補正手段は、干渉波レベル補正部53、真値/dB変換部54に相当している。
まず、本技術例に係る受信レベル測定回路の構成について図5を使って説明する。
図5は、本技術例に係る受信レベル測定回路の構成ブロック図である。
本技術例の受信レベル測定回路は、従来の受信レベル測定回路と同様の部分として、RSSI検出部41と、A/D部(A/D変換部)42と、RSSI平均化部43と、電圧/dB変換部44とから構成され、更に本技術例の特徴部分として、AGC部45と、直交検波部47と、発振器46と、A/D部48と、複数の希望波/干渉波検出部B1〜BNと、加算器49と、希望波成分電力化部50と、希望波レベル補正部51と、干渉成分平均化部52と、干渉波レベル補正部53と、真値/dB変換部54とが設けられている。
次に、本装置の各部について具体的に説明する。
なお、従来と同様の構成部分であるRSSI検出部41とA/D部42とRSSI平均化部43と電圧/dB変換部44は、動作も従来と全く同様であるので説明を省略し、本技術例の特徴部分について具体的に説明する。
AGC部45は、自動利得制御(AGC:Automatic Gain Control)を行うもので、RSSI検出部41において検出されたRSSI電圧を用いて、受信電力を一定にするよう増幅(又は減衰)する。直交検波部47は、無線周波数帯域の受信信号を復調し、ベースバンドの同相、直交成分にダウンコンバートする。発振器46は、直交検波部47に搬送波を出力する。A/D部48は、直交検波部47においてダウンコンバートされたアナログベースバンド受信信号をデジタル値に変換する。
希望波/干渉波検出部B1〜BNは、デジタル変換されたベースバンド受信信号から希望波成分、干渉波成分を検出するもので、拡散符号毎に複数設けられている。DC−CDMA方式においては、マルチパスを分離して、各パス毎に希望波成分、干渉波成分を検出するために用いられる。なお、内部の詳細については、後述する。
加算器49は、複数の希望波/干渉波検出部B1〜BNからの希望波成分を加算して合成する。
希望波成分電力化部50は、加算器49からの出力である加算後の希望波成分を電力化する。希望波レベル補正部51は、電圧/dB変換部44においてdB変換された平均化後のRSSIと、RSSI検出部41の検出下限値と、送信側での拡散変調により拡散された信号の拡散率と、受信機において測定された希望波レベルを絶対電力値に補正するための固定補正値とを入力とし、希望波成分電力化部50からの希望波成分電力を補正する。補正の詳細については、後述する。
干渉成分平均化部52は、複数の希望波/干渉波検出部B1〜BNからの干渉波成分を平均化する。干渉波レベル補正部53は、送信側での拡散変調により拡散された信号の拡散率と、受信機において測定された干渉波レベルを絶対電力値に補正するための固定補正値とを入力とし、干渉成分平均化部52からの干渉波成分電力を補正する。真値/dB変換部54は、希望波レベル補正部51の出力である補正後希望波レベルと、干渉波レベル補正部53の出力である補正後干渉波レベルを、それぞれdB変換する。
次に、本技術例に係る受信レベル測定回路の希望波/干渉波検出部B1〜BNの内部構成について、図6を用いて説明する。
図6は、本技術例に係る希望波/干渉波検出部B1〜BNの内部構成を示すブロック図である。本技術例に係る希望波/干渉波検出部B1〜BNの内部は、図6に示すように、符号生成部61と、逆拡散部62と、デジタルAGC部63と、振幅レベル検出部64と、参照用パイロットシンボル生成部65と、複素乗算器66と、振幅位相変動量平均化部67と、加算器68と、デジタルAGC補正部69と、ベクトル/スカラー変換部70と、干渉波成分電力化部71と、指数重み付け平均化部72とから構成されている。
希望波/干渉波検出部B1〜BNの内部の各部について説明する。
符号生成部61は、参照用の拡散符号を生成するもので、各希望波/干渉波検出部B1〜BNで異なる拡散符号が生成される。逆拡散部62は、A/D部48の出力であるベースバンドの受信信号と、符号生成部61の出力である参照用拡散符号との相関演算を行い逆拡散する。
デジタルAGC部63は、逆拡散後の信号レベルを後述の振幅レベル検出部64における振幅レベル検出結果に基づく正規化情報に従って正規化する。振幅レベル検出部64は、逆拡散後の信号の振幅レベルを検出し、デジタルAGC部63で正規化を行うための正規化情報を出力する。なお、デジタルAGC部63と振幅レベル検出部64による正規化(デジタルAGC)動作の具体例については、後述の動作説明の中で詳しく説明する。
参照用パイロットシンボル生成部65は、後述する振幅位相変動量を求めるための参照用パイロットシンボルを生成する。複素乗算器66は、正規化後の受信信号と参照用パイロットシンボルとの複素共役乗算を行い振幅位相変動量を求め、希望波成分ベクトルとする。振幅位相変動量平均化部67は、振幅位相変動量を平均化する。加算器68は、振幅位相変動量平均化部67の出力である平均化後振幅位相変動量と、平均前の振幅位相変動量との差分を求め、干渉波成分ベクトルとする。デジタルAGC補正部69は、デジタルAGC部63で行ったデジタルAGC成分を補正する。ベクトル/スカラー変換部70は、希望波成分ベクトルをスカラーに変換する。干渉波成分電力化部71は、干渉波成分ベクトルの電力を求める。指数重み付け平均化部72は、電力化された干渉波成分を長区間にわたり指数重み付け平均する。
次に、本技術例に係る受信レベル測定回路の動作について、図5及び図6を用いて説明する。
本技術例に係る受信レベル測定回路では、受信機に入力された無線周波数帯域の受信信号が、RSSI検出部41に入力され、RSSIが検出されてアナログの電圧値で出力され、A/D部42でデジタル値に変換され、RSSI平均化部43において所定の平均化を施され、電圧/dB変換部44にてdB値に変換されて、受信機に入力された信号の受信レベルの測定結果がRSSIのdB値で出力される。
一方、入力された無線周波数帯域の受信信号は、RSSI検出部41で検出されたRSSI電圧を用いて、AGC部45にて利得制御が行われ、受信電力が一定になるように制御される。そして、さらに直交検波部47において、発振器46からの搬送波によりベースバンドの同相、直交成分にダウンコンバートされる。ダウンコンバートされたベースバンドの受信信号は、A/D部48でデジタル信号に変換され、複数の希望波/干渉波検出部B1〜BNに並列に入力される。
ここで、希望波/干渉波検出部B1〜BNの内部の動作について説明する。
各希望波/干渉波検出部B1〜BNの内部では、入力されたベースバンドのデジタル受信信号が逆拡散部62に入力され、各符号生成部61から出力されるの参照用の拡散符号との相関演算が行われて逆拡散され、逆拡散後の受信シンボルが、デジタルAGC部63に入力される。
ここで、デジタルAGC部63と振幅レベル検出部64の動作について図7を用いて説明する。
図7は、逆拡散後のデジタルAGC部の動作を説明する図であり、(a)は、逆拡散後の受信レベルが小さい場合の動作を示し、(b)は、逆拡散後の受信レベルが大きい場合の動作を示している。図7(a)、(b)において、A(ax、ay)は逆拡散後の受信シンボルを示し、A’(ax’、ay’)はデジタルAGC後の受信シンボルを示している。
説明を簡単にするために、まず、振幅レベル検出部64の説明を行う。
振幅レベル検出部64では、図7中のA点に受信シンボルがあることを検出し、正規化するためにベクトルAの振幅を図7(a)の場合は何倍すべきかを求め、図7(b)の場合は何分の一すべきかを求める。或いは、回路簡単のため、図7(a)の場合は何ビット左シフトすると正規化されるかを求め、図7(b)の場合は何ビット右シフトすると正規化されるかを求める方法もある。仮にこの左右のシフト量をデジタルAGCシフト量とすると、このデジタルAGCシフト量が正規化情報としてデジタルAGC部63に入力される。
デジタルAGC部63では、このデジタルAGCシフト量に基づき、図7(a)、(b)で示すように、受信シンボルの振幅を制御し出力する。このデジタルAGC部63と振幅レベル検出部64でデジタルAGCシフト量を用いて閉ループを組むことにより、逆拡散後の受信シンボルの振幅を一定にすることができる。このデジタルAGCの動作により後段の複素乗算器66を固定小数点フォーマットで構成する場合、固定小数点フォーマットの管理やアンダーフローによる測定精度の劣化を防ぐことができる。
デジタルAGC部63及び振幅レベル検出部64によるデジタルAGC後の受信シンボルのうちパイロットシンボル部分は、参照用パイロットシンボル生成部65から出力される参照用パイロットシンボルと複素乗算器66にて複素共役乗算を施され、その計算結果が振幅位相変動量として出力される。そして、複素乗算器66から出力される振幅位相変動量は、振幅位相変動量平均化部67にて所定のパイロットシンボル数分の平均化が行われ、この平均化後の振幅位相変動量が希望波成分ベクトルとなる。また、複素乗算器66から出力される平均前の振幅位相変動量と、振幅位相変動量平均化部67から出力される平均化後の振幅位相変動量との差分が加算器68でとられ、これが干渉波成分ベクトルとなる。
デジタルAGC補正部69では、希望波成分ベクトルと干渉波成分ベクトルのそれぞれについて、前述したデジタルAGC部63及び振幅レベル検出部64で行ったデジタルAGCの成分をそれぞれ補正する。デジタルAGC成分を補正した希望波成分ベクトルは、ベクトル/スカラー変換部70にてその大きさ(スカラー)が求められて出力される。一方、デジタルAGC成分を補正した干渉波成分ベクトルは、干渉波成分電力化部71で電力化及び平均化が行われ、更に指数重み付け平均化部72において長区間にわたる平均化が行われて出力される。
ここで、この希望波成分及び干渉波成分について図8、図9及び式を用いて説明する。
図8は、フレームフォーマットの例を示す図であり、図9は、振幅位相変動量の平均化の様子を示す図である。
受信した信号には、図8に示すようにパイロットシンボルP1〜P4が周期的に挿入されているとする。そして、パイロットシンボルP1〜P4における振幅位相変動量ベクトルが図9に示すベクトルP1〜ベクトルP4であるとすると、平均化後の振幅位相変動量ベクトルは、図9に示すベクトルRになる。また、デジタルAGC成分の補正値をAとすると、希望波成分ベクトルのデジタルAGC補正部69出力は、式1のように表される。
Figure 0004369832
そして、更に、希望波成分ベクトルに対してベクトル/スカラー変換部70においてベクトル/スカラー変換を行うと、その出力Sは、式2で表すことができる。
Figure 0004369832
一方、平均化後の振幅位相変動量Rに対する平均前の振幅位相変動量P1〜P4の分散、すなわち干渉波成分ベクトルの分散で表される干渉波成分Iは、干渉波成分電力化部71からの出力であり、式3のように表される。
Figure 0004369832
更に、干渉波成分は指数重み付け平均化部72において長区間にわたり平均化が行われ、複数の希望波/干渉波検出部B1〜BNにおいて、各々、希望波成分(S)、干渉波成分(I)を求めることができる。DS−CDMA方式においては、マルチパスを逆拡散により分離することが可能なので、分離された遅延波をそれぞれ希望波/干渉波検出部B1〜BNに割り当ててやることにより、各パス毎の希望波成分(S)、干渉波成分(I)を求め、それを合成、平均することにより求める希望波レベル、干渉波レベルを得ることができる。
次に、複数の希望波/干渉波検出部B1〜BNからの希望波成分(S)、干渉波成分(I)から、合成、平均後の希望波レベル、干渉波レベルを得る動作について説明する。
希望波成分(S)に関しては、各希望波/干渉波検出部B1〜BNにおいて検出された希望波成分(式2)が、加算器49で加算され、これにより分離された各パスの希望波成分の和が求められて、合成後の希望波成分を求めることができ、更に希望波成分電力化部50で、合成された希望波成分が電力化される。一方、干渉波成分(I)は、各パス毎の干渉波成分(式3)が、干渉波成分平均化部52にて更に平均化される。これは、逆拡散により分離された各パスを合成する、いわゆるRAKE合成によって、希望波成分は合成され、また、干渉成分は各パス独立なので合成後は平均化されて抑圧されることを利用したものである。
次に、希望波成分、干渉波成分の補正方法の概念について図10を用いて説明する。
図10は、ベースバンド検出の希望波成分とRSSIの関係を模式的に示す図である。
図10に示すように、受信電界が帯域内雑音レベル近傍になると(図中領域A)、RSSI検出部41〜電圧/dB変換部44で検出される無線部検出のRSSIは、フロアを引いてしまい正しく検出されなくなり、無線部AGCも適切にはかからなくなる。一方、ベースバンドでの希望波成分は、領域Aでは線形に検出することができる。
これに対して、図中領域Bだと、無線部RSSIが正しく検出できるために、無線部AGCが正しくかかり、そのため、ベースバンドでの希望波成分はフロアを引いてしまい正しく検出できない。そこで、ベースバンドで検出された希望波成分と、RSSI検出部41〜電圧/dB変換部44で検出される無線部検出のRSSIとを用いて、領域Aではベースバンドで検出された希望波成分をそのまま利用し、領域Bではベースバンドで検出された希望波成分に無線部のRSSIを補正値として加えることにより、全受信電界領域において適切なる受信レベル検出を行うことができる。
上記補正方法を実現する具体的な方法について説明する。
まず、RSSI検出部41〜電圧/dB変換部44で検出できる無線部のRSSIの下限値をアナログのパラメータとして予め希望波レベル補正部51に保持しておく。図10においては、RSSIの曲線が、領域Aと領域Bとの境界線と交わる辺りの値をRSSIの下限値とする。そして、検出された無線部のRSSIが、この下限値に達して下限値以下になると無線部RSSIによる補正を行わないようにする。すなわち、補正後希望波レベル=補正前希望波レベル+(無線部検出RSSI−無線部検出RSSI下限値)である。この式により、無線部において正しくAGCがかからない領域(図10中領域A)ではRSSIの値の信頼性は低いのでRSSIによる補正は行わずに、正しくAGCがかかる領域(図10中領域B)ではRSSIによる補正が実現できる。
更に、希望波レベル補正部51では、ベースバンド検出の希望波レベルを絶対電力に直す補正を行う。これは、送信側で拡散変調することにより得られる拡散利得と、希望波/干渉波検出部B1〜BNの演算に対する固定の補正値とをパラメータとして保持しておき、これを上記無線部RSSIによる補正の後に、希望波レベルに加えることにより、求める希望波レベルの絶対電力値を得ることができる。
ここで、上記希望波/干渉波検出部B1〜BNの演算に対する固定の補正値の一例について説明する。
ここで、受信機で受信した受信波に干渉が無い場合を考える、すなわち受信電力は全て希望波である。この場合、ベースバンドで逆拡散を行うと拡散利得が得られる。すなわち、理想希望波レベル=干渉が無い場合における無線部RSSI+拡散利得である。この理想希望波レベルに対してベースバンドで検出する希望波レベルは、演算時のフォーマットや実現法によって固定のオフセットがかかる。このオフセットを吸収するために、干渉が無い状態である受信信号を入力したときの理想希望波レベルと測定希望波レベルとの差を固定の補正値パラメータとして保持しておき、測定希望波レベルにこの補正値を加えることによって、絶対電力値に直すことができる。
また、干渉波レベル補正部53では、この固定の補正のみが行われ、絶対電力値に補正されるようになっている。上記の補正の後、補正後希望波レベルと補正後干渉波レベルは、それぞれ真値/dB変換部54においてdB変換されて出力され、希望波レベル、干渉波レベルの測定結果が出力されるようになっている。
次に、本技術例の実施の形態に係る受信レベル測定回路を、W−CDMA(Wideband−Code Division Multiple Access:広帯域符号分割多重方式)の基地局に採用した場合を例に説明する。
W−CDMAの基地局では、クローズドループ(閉ループ)送信電力制御のために受信レベル測定と受信スロット平均SIR(Signal−to−Interference Ratio:希望波対干渉波電力比)検出を行う。レベル測定、SIR測定は、ユーザ情報、制御情報転送用チャネルDCH(Dedicated CHannel)の物理チャネルであるDPCH(Dedicated Physical data CHannel)の中の1つである制御情報用チャネルDPCCH(Dedicated Physical Control CHannel)にて伝送されるパイロットシンボルを用いて行われる。
次に、W−CDMAの基地局におけるレベル測定、SIR測定のアルゴリズムについて、図5と図6とを対応付けながら説明する。
DPCCHの各パスの逆拡散信号(各希望波/干渉波検出部B1〜BNにおける逆拡散部62出力)に対して、まず、デジタルAGCをかける(デジタルAGC部63、振幅レベル検出部64)。これは、後続の検波部(参照用パイロットシンボル生成部65、複素乗算器66に相当)に対する有効語調を最適化するために使用している。そして、デジタルAGC後のDPCCHのパイロットシンボルと参照用パイロットシンボルとの複素共役乗算(参照用パイロットシンボル生成部65、複素乗算器66)により、各シンボルのチャネル変動量Prot(i)を求め、チャネル変動量Prot(i)の同相成分、直交成分を個別に平均化し、式4によりProt(ave)を求め、希望波成分とする(振幅位相変動量平均化部67出力)。ここで、同相成分、直交成分を個別に平均化することにより、雑音の影響による希望波成分の誤差を抑圧し、希望波成分の測定精度を向上させることができる。
Figure 0004369832
また、この平均化後のチャネル変動量Prot(ave)と、平均化前の各シンボルにおけるチャネル変動量Prot(i)との差分Pdiff(i)を求め、干渉波成分とする(加算器68出力)。
そして、このProt(ave)に対して、デジタルAGC分の補正を補正項Aにより行い、これをパス毎のSとして式5により求める(ベクトル/スカラー変換部70出力、つまり希望波/干渉波検出部B1〜BNからの希望波出力)。また、Pdiff(i)に対しても、同様にデジタルAGC分の補正を補正項Aにより行った後電力化して、更に平均化してこれをパス毎の干渉波電力Pow<I>として式6により求める(指数重み付け平均化部72出力、つまり希望波/干渉波検出部B1〜BNからの干渉波出力)。
Figure 0004369832
Figure 0004369832
ここで、複数フィンガ存在するときは、このパス毎のSを振幅加算(加算器49)した後、電力化してRAKE合成後の希望波電力Pow<S>とし(希望波成分電力化部50)、また、パス毎のPow<I>を平均化し(干渉成分平均化部52)、これをRAKE合成後の干渉波電力(平均)Pow<I>とする(式7)。
Figure 0004369832
以上のように求めた希望波電力pow<S>から、送信側でDPCCHに乗せられるG値(Gain Factor)分の補正と、前記した特定値を基準とした補正、及び拡散率と固定補正値とを用いた補正を行っ希望波受信レベルを求める。更に、干渉波電力(平均)Pow<I>から、前記した拡散率と固定補正値とを用いた補正を行って干渉波受信レベルを求める。この補正後の希望波受信レベル、干渉波受信レベルからSIRを求めることができる。
補正式を以下に示す。補正後の希望波受信レベルをRSCPとすると、RSCPは式8のように表される。式8では、RSSIは無線部で検出されるRSSIを示し、Gは送信側DPCCHに乗ぜられるG値(Gain Factor)を示し、RSSI_FLRは無線部で検出できるRSSIの下限値を示し、PGは拡散率を示し、FIXED_CPSTは固定補正値を示す。
Figure 0004369832
一方、干渉波レベルをISCPとすると、ISCPは、式9のように表される。
Figure 0004369832
その結果、SIRは、式8及び式9から式10で導き出される。
Figure 0004369832
なお、上記説明した受信レベル測定回路に関して、DSP(Digital Signal Processor)にて実現可能である。
本技術例に係る実施の形態の受信レベル測定回路によれば、複数の希望波/干渉波検出部B1〜BNにおいて、逆拡散によりマルチパスを分離し、分離された遅延波から各パス毎の希望波成分と干渉波成分を検出し、各希望波/干渉波検出部B1〜BNで検出された希望波成分は加算器49で合成し、干渉波成分は、干渉成分平均化部52で平均化しているので、希望波レベル、干渉波レベルを別々に測定でき、受信波に含まれる不要な干渉波成分を除いた希望波成分のレベルを受信レベルとして取得できる効果がある。
また、本技術例に係る受信レベル測定回路によれば、各希望波/干渉波検出部B1〜BNで検出された希望波成分を合成した希望波レベルに対して、希望波レベル補正部51において、帯域内雑音以下のレベルでは、希望波レベルをそのまま用い、帯域内雑音以上のレベルでは、希望波レベルに無線部検出のRSSIを加えて補正し、受信レベル測定結果としているので、受信機無線部の帯域内雑音以下のレベルまで測定可能な受信レベル測定回路を実現できる効果がある。
そして、本技術例に係る受信レベル測定回路をCDMA無線通信システムの基地局及び移動局に採用することによって、検出された電界強度が予め定められた特定値(RSSIの下限値)以下となった場合は、希望波電力のレベルを希望波受信レベルとして出力し、検出された電界強度が特定値を上回った場合は、希望波電力のレベルに検出された電界強度のレベルを加算する補正を行い、希望波受信レベルとして出力するので、受信レベルを全受信電界にわたって精度良く測定でき、閉ループ制御型の送信電力制御を有効に行うことができる効果がある。具体的には、本技術例に係る受信レベル測定回路を備え、送信電力の制御に受信レベル測定回路からの出力を利用する送受信機を、基地局又は移動局に設置することで実現できる。
本技術例によれば、検出された電界強度が予め定められた特定値以下となった場合は、希望波電力のレベルを希望波受信レベルとして出力し、検出された電界強度が特定値を上回った場合は、希望波電力のレベルに検出された電界強度のレベルを加算する補正を行い、希望波受信レベルとして出力する受信レベル測定方法としているので、希望波レベル、干渉波レベルを分離して測定し、受信電界強度が特定値以下(帯域内雑音以下)の場合には希望波電力のレベルを希望波受信レベルとし、特定値を上回る(帯域内雑音以上)場合には、希望波電力のレベルに電界強度のレベルを加算して補正し、希望波受信レベルとしているので、受信機無線部の帯域内雑音以下のレベルまで測定可能とすることができる効果がある。
また、本技術例によれば、受信信号電界強度検出手段で受信信号の電界強度を検出し、直交検波手段で受信信号を直交検波し、希望波/干渉波検出手段で直交検波された受信信号から複数の希望波と複数の干渉波とを検出し、希望波成分電力化手段で検出された複数の希望波成分を加算して電力化し、希望波電力として出力し、希望波レベル補正手段で検出された電界強度が予め定められた特定値以下となった場合は、希望波電力のレベルを希望波受信レベルとして出力し、検出された電界強度が特定値を上回った場合は、希望波電力のレベルに検出された電界強度のレベルを加算する補正を行い、希望波受信レベルとして出力する受信レベル測定回路としているので、希望波レベル、干渉波レベルを分離して測定し、受信電界強度が特定値以下(帯域内雑音以下)の場合には希望波電力のレベルを希望波受信レベルとし、特定値を上回る(帯域内雑音以上)場合には、希望波電力のレベルに電界強度のレベルを加算して補正し、希望波受信レベルとしているので、受信機無線部の帯域内雑音以下のレベルまで測定可能とすることができる効果がある。
また、本技術例によれば、上記受信レベル測定回路を備え、送信電力の制御に受信レベル測定回路からの出力を利用する基地局又は移動局を有する通信システムとしているので、受信機無線部の帯域内雑音以下のレベルまで測定された受信レベルで有効なる送信電力の制御を行うことができる効果がある。
以上に、本発明に関する技術の例を示した(特許文献2参照。)。
ここで、本発明に係る受信レベル測定回路などの構成としては、必ずしも以上に示したものに限られず、種々な構成が用いられてもよい。また、本発明は、例えば、本発明に係る処理を実行する方法或いは方式や、このような方法や方式を実現するためのプログラムや当該プログラムを記録する記録媒体などとして提供することも可能であり、また、種々な装置やシステムとして提供することも可能である。
また、本発明の適用分野としては、必ずしも以上に示したものに限られず、本発明は、種々な分野に適用することが可能なものである。
また、本発明に係る受信レベル測定回路などにおいて行われる各種の処理としては、例えばプロセッサやメモリ等を備えたハードウエア資源においてプロセッサがROM(Read Only Memory)に格納された制御プログラムを実行することにより制御される構成が用いられてもよく、また、例えば当該処理を実行するための各機能手段が独立したハードウエア回路として構成されてもよい。
また、本発明は上記の制御プログラムを格納したフロッピー(登録商標)ディスクやCD(Compact Disc)−ROM等のコンピュータにより読み取り可能な記録媒体や当該プログラム(自体)として把握することもでき、当該制御プログラムを当該記録媒体からコンピュータに入力してプロセッサに実行させることにより、本発明に係る処理を遂行させることができる。
本発明の一実施例に係る入力電力、検出RSSI、補正後RSSI、仮想雑音、帯域内雑音の関係の一例を示す図である。 本発明の一実施例に係る受信レベル測定回路の構成例を示す図である。 拡散率と逆拡散後の振幅との関係の一例を示す図である。 ベースバンド検出の希望波成分と無線部における検出RSSIの一例を模式的に示す図である。 受信レベル測定回路の構成例を示す図である。 希望波/干渉波検出部の内部構成例を示す図である。 逆拡散後におけるデジタルAGC部の動作の一例を説明するための図である。 フレームフォーマットの一例を示す図である。 振幅位相変動量の平均化の様子の一例を示す図である。 ベースバンド検出の希望波成分とRSSIとの関係の一例を模式的に示す図である。 受信レベル測定回路の一構成例を示す図である。 入力電力、帯域内雑音、RSSIの関係の一例を示す図である。
符号の説明
1、41、81・・RSSI検出部、 2、14、42、48、82・・A/D部、 3、43、83・・RSSI平均化部、 4、44、84・・電圧/dB変換部、 5・・RSSI補正部、 11、45・・AGC部、 12、46・・発振器、 13、47・・直交検波部、 15、16、27、49、68・・加算器、 17・・dB変換部、 18、51・・希望波レベル補正部、 19、53・・干渉波レベル補正部、 21、61・・符号生成部、 22、62・・逆拡散部、 23、63・・デジタルAGC部、 24、65・・参照用パイロットシンボル生成部、 25、66・・複素乗算器、 26・・希望波成分平均化部、 28、50・・希望波成分電力化部、 29、71・・干渉波成分電力化部、 30、72・・指数重み付け平均化部、 31・・フィンガSIR測定部、 A1〜AN・・希望波干渉波検出部、 52・・干渉波成分平均化部、 54・・真値/dB変換部、 64・・振幅レベル検出部、 67・・振幅位相変動量平均化部、 69・・デジタルAGC補正部、 70・・ベクトル/スカラー変換部、

Claims (1)

  1. 受信信号に含まれる希望波のレベルを取得する受信レベル測定回路において、
    無線周波数帯域の受信信号に基づいて電界強度を検出する電界強度検出手段と、
    前記電界強度検出手段により検出された電界強度と仮想雑音とを加算することで当該電界強度を補正する電界強度補正手段と、
    前記電界強度検出手段により検出された電界強度に基づいて前記無線周波数帯域の受信信号のレベルを利得制御する無線周波数帯域受信信号利得制御手段と、
    前記無線周波数帯域受信信号利得制御手段により利得制御された受信信号をベースバンドの受信信号へ変換するベースバンド変換手段と、
    前記ベースバンド変換手段により得られたベースバンドの受信信号に基づいて当該受信信号に含まれる希望波のレベルを検出する希望波レベル検出手段と、
    前記電界強度補正手段により得られた補正後の電界強度を用いて、前記希望波レベル検出手段により検出された希望波のレベルを補正する希望波レベル補正手段と、を備え、
    前記希望波レベル補正手段により得られた補正後の希望波のレベルを受信信号に含まれる希望波のレベルとして取得する、
    ことを特徴とする受信レベル測定回路。
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