JP4368756B2 - ステンレス鋼板及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ステンレス鋼板及びその製造方法に関する。特に、本発明は、軟質で高い加工率に至るまで優れた成形性を維持するとともに、優れた耐食性を有するCu含有ステンレス鋼板及びそのステンレス鋼板の安価且つ安定した製造方法に関するものである。
近年、ユーザー要望の多様化や成形に関するシミュレーション技術の発達によって、ステンレス鋼成形品の形状がますます複雑化している。
複雑な形状のステンレス鋼成形品は、従来、多数の工程を経て製造され、特に、ステンレス鋼板が加工硬化して成形が困難になった場合には、中間工程で軟化のための焼鈍処理(中間焼鈍)を施す必要があった。しかし、中間工程での軟化焼鈍処理は成形工程を複雑にし、実機製造ラインでの生産を困難なものとするので、製品(ステンレス鋼成形品)が高価となっていた。
このため、近年では、軟質で高い加工率に至るまで優れた成形性を維持できる成形素材としてのステンレス鋼板の開発が切望されている。
なお、例えば、主に地下水の汲み上げに使用される家庭井戸ポンプ用タンクは、ポンプの小型化に伴って、その形状は極めて複雑化なものとなっているし、その内部は水を蓄えた状態にある。したがって、前記の家庭井戸ポンプ用タンクの素材としては、上述の優れた成形性だけではなく、優れた耐食性をも有するステンレス鋼板が要求されるようになっている。
優れた成形性に加えて優れた耐食性をも有するステンレス鋼板が成形素材として要求される点においては、流し台や洗面台においても同様である。また、遊技用コインも人の手で繰返し握られることから耐汗性が必要であり、したがって、その素材となるステンレス鋼板には前記の場合と同様に優れた成形性と優れた耐食性とが要求される。
従来、ステンレス鋼成形品の素材としては、SUS304の鋼板が広く用いられてきた。このSUS304は準安定オーステナイト(γ)系ステンレス鋼に属し、加工誘起マルテンサイト(α′)変態を伴う比較的大きな加工硬化により変形部(断面積減少部)が充分に硬化し、くびれ等変形部のみの局所的変形が抑制され、材料が均一変形することで優れた成形性(いわゆる「TRIP効果」)を示す。しかし、最近の複雑な製品形状に対してSUS304を素材として用いると、多工程での成形中に加工が困難となって中間焼鈍が必要となる問題があった。
このため、高価なNiの代わりに、安価でほぼ同等のオーステナイト安定化作用を有するCuを添加し、加工硬化率を調整することによって成形性を改善したステンレス鋼が特許文献1〜6に開示されている。
しかし、特許文献1〜6で提案されたステンレス鋼の場合には、鋼中へのCu固溶度が比較的小さく、鋼中にCuやCuを含む第二相が析出したり、表面にCuが濃化したりして、耐食性が劣化する場合があった。また、鋼中に固溶しないCu(つまり、未固溶のCu)は加工性の改善に寄与しないという問題もあった。このため、特許文献1〜6で提案されたステンレス鋼を用いても、必ずしも成形性と耐食性の両方に優れるステンレス鋼板が得られるというものではなかった。
なお、鋼中にCuやCuを含む第二相を析出させたり、表面にCuを濃化させたりすることによって、ステンレス鋼に抗菌性を付与することができる。このため、特許文献7〜10には、上記の鋼中へのCuやCuを含む第二相の析出、あるいは、表面へのCu濃化によって、抗菌性を有するステンレス鋼が開示されている。しかし、既に述べたように鋼中に固溶しないCuは加工性の改善に寄与しない。このため、これら特許文献7〜10で提案されたステンレス鋼を用いると、優れた成形性が得られないことがあった。
特開昭56−146862号公報 特開平7−70714号公報 特開平9−3605号公報 特開平9−13149号公報 特開平10−102210号公報 特開平10−121207号公報 特開平8−60302号公報 特開平10−140295号公報 特開平11−1785号公報 特開平11−172380号公報
本発明は、上記現状に鑑みてなされたもので、その目的は、家庭井戸ポンプ用タンク、流し台、洗面台や遊技用コインなどの素材として好適な、軟質で高い加工率に至るまで優れた成形性を推持するとともに、優れた耐食性を有するCu含有ステンレス鋼板及びそのステンレス鋼板の安価且つ安定した製造方法を提供することである。
本発明の要旨は、下記(1)〜(2)に示すステンレス鋼板及び(3)に示すステンレス鋼板の製造方法にある。
(1)質量%で、C:0.03%以下、Si:2.0%以下、Mn:0.1〜4%、Cr:10.0〜20.0%、Ni:4.0〜10.0%、Cu:1.0〜5.0%、Mo:0.05〜4.0%、N:0.03%以下を含み、残部はFe及び不純物からなり、下記の(1)式で表されるfn1の値及び(2)式で表されるfn2の値がそれぞれ−30〜−10及び40〜65を満足するステンレス鋼板であって、ステンレス鋼板表層部の金属酸化物層中のCr、Mn及びCuの含有量がそれぞれ質量%で、Cr:8%以上、Mn:1.5%以上及びCu:20%以下であることを特徴とするステンレス鋼板。
fn1=497−462(C+N)−9.2Si−8.1Mn−13.7Cr−20(Ni+Cu)−18.5Mo・・(1)
fn2=−53+6.2Ni+18.6Cu+0.7Cr+3.2Mn+9.3Mo・・(2)
ここで、(1)式及び(2)式中の元素記号は、その元素の質量%での鋼中含有量を表す。
(2)質量%で、C:0.03%以下、Si:2.0%以下、Mn:0.1〜4%、Cr:10.0〜20.0%、Ni:4.0〜10.0%、Cu:1.0〜5.0%、Mo:0.05〜4.0%、N:0.02%未満を含み、残部はFe及び不純物からなり、下記の(1)式で表されるfn1の値及び(2)式で表されるfn2の値がそれぞれ−10〜30及び65〜100を満足するステンレス鋼板であって、ステンレス鋼板表層部の金属酸化物層中のCr、Mn及びCuの含有量がそれぞれ質量%で、Cr:8%以上、Mn:1.5%以上及びCu:20%以下であることを特徴とするステンレス鋼板。
fn1=497−462(C+N)−9.2Si−8.1Mn−13.7Cr−20(Ni+Cu)−18.5Mo・・(1)、
fn2=−53+6.2Ni+18.6Cu+0.7Cr+3.2Mn+9.3Mo ・・(2)
ここで、(1)式及び(2)式中の元素記号は、その元素の質量%での鋼中含有量を表す。
(3)900〜1100℃で行う最終焼鈍工程及びその後に施す硝酸:100g/L以上、弗酸:3g/L以上、Feイオン濃度:12g/L以下及び温度:30℃以上の酸性水溶液中での酸洗処理工程を含むことを特徴とする上記(1)又は(2)に記載のステンレス鋼板の製造方法。
なお、鋼板表層部の金属酸化物層中における元素の含有量は「ESCA分析」で定量化される値を指す。「ESCA分析」とは、具体的にはX線光電子分光法をいう。また、本発明でいう鋼板表層部の「金属酸化物」層には水酸化物を含むものとする。
「硝酸:100g/L以上」とは水溶液1L中に硝酸が100g以上含まれることを指し、「弗酸:3g/L以上」、「Feイオン濃度:12g/L以下」も同様に水溶液1L中に含まれる弗酸(フツ化水素)が3g以上、Feイオン濃度が12g以下であることを指す。
以下、上記(1)〜(2)のステンレス鋼板に係る発明及び(3)のステンレス鋼板の製造方法に係る発明をそれぞれ(1)〜(3)の本発明という。合わせて、本発明ということがある。
(1)〜(2)の本発明のステンレス鋼板は、軟質で高い加工率に至るまで優れた成形性を維持するとともに、優れた耐食性を有するので、家庭井戸ポンプ用タンク、流し台、洗面台や遊技用コインなどの素材として利用することができる。このステンレス鋼板は、(3)の本発明の方法によって、工業的に安価且つ安定して製造することができる。
本発明者らは、前記した課題を解決するために、鋼板の素材としてSUS304をベースとするステンレス鋼の化学組成及び鋼板表層部に形成される金属酸化物層の組成について種々検討を行い、下記の知見を得た。
(a)準安定オーステナイト系ステンレスである一般的なSUS304鋼板の場合には、複雑な形状に成形加工すると、成形の早期段階で、つまり加工率が低い段階で、硬さが飽和していわゆる「TRIP効果」が得られなくなり、このために、中間焼鈍を施す必要がある。
(b)準安定オーステナイト系ステンレスであるSUS304をベースにして、固溶強化元素であるC、N及びSiの含有量を調整して鋼を軟化させ、更に、適正量のCuを添加するとともに、引張試験における硬化指数であるn値を0.30〜0.45とすることで、高価な元素であるNiの含有量を増やすことなく、加工硬化の主因である転位密度の上昇と加工誘起マルテンサイト変態の発生とを調整することが可能になる。この場合には、高い加工硬化率に至るまで加工硬化を継続させることができ、「TRIP効果」と相俟って優れた成形性を維持することが可能で、成形加工における中間焼鈍を省略することができる。
(c)鋼板表層部の金属酸化物層中のCr、Mn及びCuの含有量を適正化することによって、優れた耐食性を確保することができる。
(d)鋼板表層部の金属酸化物層中のCr、Mn及びCuの含有量は、製造工程における最終焼鈍及びその後に施す酸洗処理の条件を制限することによって、比較的容易に調整することができる。
前記(1)〜(3)の本発明は、上記の知見に基づいて完成されたものである。
以下、本発明の各要件について詳しく説明する。なお、各元素の含有量の「%」表示は「質量%」を意味する。
(A)ステンレス鋼板の化学組成
C:0.03%以下
Cは添加しなくてもよい。添加すれば、侵入型固溶強化元素として鋼の強度を高める作用を有する。また、Cはオーステナイトを安定化する作用も有する。こうした効果を確実に得るには、Cの含有量は0.005%以上とすることが好ましい。しかし、Cの含有量が過度になると、鋼が硬化することに加えてオーステナイトが安定化しすぎて加工誘起マルテンサイト変態が抑制され、鋼の成形性が低下してしまう。特に、Cの含有量が0.03%を超えると成形性の低下が著しくなる。したがって、Cの含有量を0.03%以下とした。なお、Cの含有量は0.02%以下とすることが好ましい。
Si:2.0%以下
Siは添加しなくてもよい。添加すれば、鋼を脱酸する作用や固溶強化によって鋼の強度を高める作用を有する。こうした効果を確実に得るには、Siの含有量は0.1%以上とすることが好ましい。しかし、Siの含有量が過度になると、鋼が硬化して成形性が低下し、特に、その含有量が2.0%を超えると成形性の低下が著しくなる。したがって、Siの含有量を2.0%以下とした。なお、Siの含有量は1.6%以下とすることが好ましい。
Mn:0.1〜4%
Mnは、鋼板表層部の金属酸化物層に含まれて耐食性を高める作用を有する。Mnにはオーステナイトを安定化する作用や前記(2)式で表されるfn2の値を増加させて加工硬化を抑制する作用もある。しかし、その含有量が0.1%未満では前記の各効果が得られない。一方、Mnは4%を超えて含有させると、加工誘起マルテンサイト変態が起こらず、「TRIP効果」を得られなくなる場合がある。したがって、Mnの含有量を0.1〜4%とした。なお、Mnの含有量は0.2〜3.6%とすることが好ましい。
Cr:10.0〜20.0%
Crは、ステンレス鋼の基本元素であり、鋼板表層部の金属酸化物層に含まれて耐食性を高める作用を有するので10.0%以上含有させる必要がある。しかし、Crはフェライト安定化元素であるため、過度に含有させると鋼中にフェライトの残存を招き、特にその含有量が20.0%を超えると、鋼中におけるフェライトの残存が著しくなる。したがって、Crの含有量を10.0〜20.0%とした。なお、Crの含有量は12.0〜19.0%とすることが好ましい。
Ni:4.0〜10.0%
Niは、合金元素中で最も強力なオーステナイト安定化元素の一つであり、室温においてオーステナイト組織を得るために含有させることが必須であり、また、前記(2)式で表されるfn2の値を増加させて加工硬化を抑制する作用も有する。こうした効果を得るには、Niは少なくとも4.0%の含有量とする必要がある。しかし、Niを過度に含有させると加工誘起マルテンサイト変態を抑制して成形性が低下する上に合金コストも嵩んでしまう。特に、Niの含有量が10.0%を超えると、成形性の低下と合金コストの上昇が著しくなる。したがって、Niの含有量を4.0〜10.0%とした。なお、Niの含有量は4.4〜9.6%とすることが好ましい。
Cu:1.0〜5.0%
Cuは、Niと同様に極めて有効なオーステナイト安定化元素であり、また、前記(2)式で表されるfn2の値を増加させて加工硬化を抑制する作用も有する。こうした効果を得るには、Cuは1.0%の含有量とする必要がある。しかし、一方においてCuは鋼板表層部の金属酸化物層に大きな影響を与える元素でもあり、多量に含有させると、粒界等へ析出して耐食性を劣化させ、また、熱間加工性の低下も招く。特に、その含有量が5.0%を超えると、耐食性と熱間加工性の低下がともに著しくなる。したがって、Cuの含有量を1.0〜5.0%とした。なお、Cuの含有量は1.2〜4.6%とすることが好ましい。
N:0.03%以下
Nは添加しなくてもよい。添加すれば、侵入型固溶強化元素として鋼の強度を高める作用がある。また、オーステナイトを安定化する作用を有する。こうした効果を確実に得るには、Nの含有量は0.005%以上とすることが好ましい。しかし、Nの含有量が過度になると、鋼が硬化することに加えてオーステナイトが安定化しすぎて加工誘起マルテンサイト変態が抑制され、鋼の成形性が低下してしまう。特に、Nの含有量が0.03%を超えると成形性の低下が著しくなる。したがって、Nの含有量を0.03%以下とした。なお、Nの含有量は0.02%以下とすることが好ましい。
Mo:0.05〜4.0%
Moは、ステンレス鋼板の耐食性を一層高める作用を有する。この効果は、Moの含有量が0.05%以上の場合に確実に得られる。しかし、Moを4.0%を超えて含有させても上記の効果は飽和し合金コストが嵩むばかりである。したがって、Moの含有量を0.05〜4.0%とした。なお、Moの含有量は0.1〜3.6%とすることが好ましい。
fn1の値:−30〜30
準安定オーステナイト系ステンレス鋼板が、優れた耐食性に加えて成形加工中での中間焼鈍処理を必要としないほどの優れた成形性をも有するためには、CからMoまでの各元素の含有量を既に述べた範囲に調整するだけではなく、前記(1)式で表されるfn1の値を−30〜30の範囲とする必要がある。
すなわち、前述のように成分含有量を調整した鋼において、fn1の値が−30〜30の場合には、準安定オーステナイト系ステンレス鋼板の引張試験における硬化指数であるn値が0.30〜0.45となって高い加工率に至るまで加工硬化を継続させることが可能になり、「TRIP効果」と相俟って優れた成形性が得られるようになる。fn1の値は−25〜25とすることが好ましい。なお、前記(1)式で表されるfn1の値が大きいほど加工硬化が大きくなる。
fn2の値:40〜100
準安定オーステナイト系ステンレス鋼板が、優れた耐食性に加えて成形加工中での中間焼鈍処理を必要としないほどの優れた成形性をも有するためには、CからMoまでの各元素の含有量及び上述のfn1の値を−30〜30の範囲に調整するだけではなく、前記(2)式で表されるfn2の値を40〜100とする必要もある。
すなわち、成分含有量及びfn1の値が既に述べた範囲にある鋼において、fn2の値が40〜100の場合には、準安定オーステナイト系ステンレス鋼板の引張試験における硬化指数であるn値が0.30〜0.45となって高い加工率に至るまで加工硬化を継続させることが可能になって、「TRIP効果」と相俟って優れた成形性が得られるようになる。なお、n値は、前記(2)式で表されるfn2の値の増加に伴って減少し、しかも、低伸び域に対して高伸び域での増加率が小さくなる。前記fn2の値は45〜90とすることが好ましい。
また、fn1とfn2は、どちらも加工硬化と関連のある指標であり、fn1が大きいと加工誘起マルテンサイト変態による加工硬化が大きくなるのでfn2を大きくしてオーステナイト相の加工硬化を小さくすることが好ましい。従って、より好ましい組み合わせは、以下の範囲である。
fn1:−10〜30の場合、fn2:65〜100
他方、fn1が小さいと加工誘起マルンサイト変態のTRIP効果が小さいためfn2を小さくしてオーステナイト相の加工硬化を大きくすることが好ましい。従って、より好ましい組み合わせは、以下の範囲である。
fn1:−30〜−10の場合、fn2:40〜65
前記(1)の本発明に係るステンレス鋼板の化学組成は、上記のCからMoまでの各元素と、残部がFe及び不純物からなり、前記(1)式で表されるfn1の値及び前記(2)式で表されるfn2の値がそれぞれ−30〜−10及び40〜65である。
前記(2)の本発明に係るステンレス鋼板の化学組成は、上記のCからMoまでの各元素と、残部がFe及び不純物からなり、前記(1)式で表されるfn1の値及び前記(2)式で表されるfn2の値がそれぞれ−10〜30及び65〜100である。
なお、前記のCからMo以外に、(1)〜(2)の本発明に係るステンレス鋼板には、工業的側面からの添加元素、例えば溶製時脱酸剤として使用されるCaや希土類元素、熱間加工性を高めるB等の元素が、必要に応じてそれぞれ0.05%以下の量で含まれていても差し支えない。
(B)鋼板表層部の金属酸化物層
本発明のステンレス鋼板は、(A)項で述べた化学組成を有することに加えて、優れた耐食性の確保のために、鋼板表層部の金属酸化物層中のCr、Mn及びCuの含有量をそれぞれ8%以上、1.5%以上及び20%以下に制限するものである。すなわち、前記鋼板表層部の金属酸化物層中におけるCrとMnの含有量がそれぞれ8%以上と1.5%以上の場合、金属酸化物層は優れた耐食性を有する。しかし、金属酸化物層中におけるCuの含有量が20%を超えると、たとえ金属酸化物層中に8%以上のCrと1.5%以上のMnとが含まれていても、金属酸化物層の耐食性は低下してしまう。したがって、鋼板表層部の金属酸化物層中のCr、Mn及びCuの含有量をそれぞれ8%以上、1.5%以上及び20%以下とした。なお、前記鋼板表層部の金属酸化物層中のCr、Mn及びCuの含有量はそれぞれ10%以上、2.0%以上及び15%以下とすることが好ましい。なお、鋼板表層部の金属酸化物層中のCr及びMnの含有量の上限は、鋼板表面の色合い等の違いの発生を避けるとの観点から、それぞれ50%程度と10%程度が好ましい。また、Cuの含有量の下限は成形性との兼ね合いとの観点から、0.5%程度になる。
既に述べたように、本発明でいう鋼板表層部の金属酸化物層中のCrなど各元素の含有量とは、「ESCA分析」で定量化される値を指す。また、「ESCA分析」とは、具体的にはX線光電子分光法(electron spectroscope for chemical analysis)をいい、前記鋼板表層部の「金属酸化物」は水酸化物を含むものである。
(C)製造方法
前記(A)項に記載の化学組成を有するステンレス鋼板表層部の金属酸化物層中における「ESCA分析」で定量化されるCr、Mn及びCuの含有量を前記(B)項に記載の値にするためには、例えば、製造工程における最終焼鈍及びその後に実施される酸洗条件を以下のようにするのが好ましい。
先ず、最終焼鈍は900〜1100℃の温度範囲で行うのが好ましい。最終焼鈍温度が900℃未満の場合には、CuやCuを含む第二相が析出して耐食性の大幅な低下をきたす場合がある。一方、最終焼鈍温度が1100℃を超えると、結晶粒が粗大化して成形品表面に肌荒れが生じる場合がある。
したがって、(3)の本発明における最終焼鈍工程は900〜1100℃の温度範囲で行うように規定した。なお、前記(A)項に記載の化学組成を有するステンレス鋼板の場合には、工業生産における通常の昇温速度で上記の900〜1100℃に昇温して1秒以上保持する最終焼鈍処理によって、例えば、JIS G 0551(1998)で規定されるオーステナイト結晶粒度番号で8.0以上の細粒が容易に得られる。上記の最終焼鈍工程は950〜1080℃の温度範囲で行うことが一層好ましい。
上記のようにして昇温・保持して最終焼鈍した後は、硝酸:100g/L以上、弗酸:3g/L以上、Feイオン濃度:30g/L以下及び温度:30℃以上の酸性水溶液中で酸洗処理するのが好ましい。
酸性水溶液において硝酸を100g/L以上とすることで、Cuが溶解して鋼板表層部に濃化することを避けることができるので、比較的容易に、「ESCA分析」で定量化される鋼板表層部の金属酸化物層中のCu含有量が20%以下になる。なお、酸性水溶液において硝酸を100g/L以上とすれば、Cuによってステンレス鋼板の表面が赤銅色に着色することも防止できる。
また、酸性水溶液において弗酸を3g/L以上とすることで、焼鈍により発生するスケールの除去を効率よく行うことが可能となる。
更に、酸性水溶液におけるFeイオン濃度を12g/L以下とすることで、酸性水溶液の劣化による鋼板表層部でのCuの濃化や焼鈍により発生するスケールの残存を比較的容易に防止することができる。
上記の量の硝酸、弗酸及びFeイオンを含む酸性水溶液は、特に、その温度が30℃以上の場合に化学反応が迅速に生じて、大きな効果が得られる。
したがって、(3)の本発明における酸洗処理工程は、硝酸:100g/L以上、弗酸:3g/L以上、Feイオン濃度:12g/L以下及び温度:30℃以上の酸性水溶液中で行うように規定した。
なお、酸性水溶液における硝酸の量は110g/L以上が一層好ましく、その上限は経済面及び環境的な面から、300g/L程度とするのが好ましい。また、酸性水溶液における弗酸の量は5g/L以上が一層好ましく、その上限は経済面及び環境的な面から、また効果が飽和するという点から、20g/L程度とするのが好ましい。更に、酸性水溶液におけるFeイオン濃度は、液の使用回数等を無視すれば、25g/L以下が一層好ましく、脱スケール能力のみからいえば、その下限値は新液での0g/Lが好ましい。そして、酸性水溶液の温度は35℃以上が一層好ましく、その上限は効果の飽和や、蒸気が発生して作業環境が悪化することを防ぐ観点から、80℃程度とするのが好ましい。
なお、900〜1100℃での最終焼鈍工程の後に、上述の硝酸:100g/L以上、弗酸:3g/L以上、Feイオン濃度:12g/L以下及び温度:30℃以上の酸性水溶液中での酸洗処理工程を実施しさえすればよく、必ずしも最終焼鈍工程のために昇温・保持した温度域から直接、前記の酸性水溶液中に浸漬しなくてもよい。例えば、焼鈍により発生するスケールの除去をより効率的に行うための処理として、酸性水溶液中への浸漬に先立って、中性塩電解酸洗処理を施してもよいし、300〜500℃程度に保持した塩浴槽(ソルトバス)を通過させてもよい。
したがって、(3)の本発明においては、製造工程中に、「900〜1100℃で行う最終焼鈍」及び「その後に施す硝酸:100g/L以上、弗酸:3g/L以上、Feイオン濃度:12g/L以下及び温度:30℃以上の酸性水溶液中での酸洗処理」を含むように規定した。
以下、実施例により本発明を更に詳しく説明する。
表1に示す化学組成を有するステンレス鋼を、真空溶解炉を用いて溶製し、鋼塊とした。表1において、鋼a〜h、lは化学組成が本発明で規定する範囲内の鋼であり、鋼i〜kは化学組成が本発明で規定する範囲から外れた比較例の鋼である。なお、比較例の鋼のうち鋼iはSUS304に相当する鋼である。
Figure 0004368756
次いで、上記の鋼a〜lを通常の方法によって鋼片とし、熱間圧延によって厚さ4.0mmの熱延鋼板にした後、鋼の化学組成に応じて1000〜1100℃で中間焼鈍した。この中間処理の後、更に通常の方法で厚さ1.5mmまで冷間圧延した。
このようにして得た厚さ1.5mmの冷延鋼板に、表2に示す温度で最終焼鈍を施し、更に、表2に示す条件で酸洗処理を施した。なお、最終焼鈍における保持時間は180秒とした。
Figure 0004368756
上記のようにして得た酸洗処理後の厚さ1.5mmの鋼板について、焼鈍により発生するスケールの残存の有無を目視で判定した。
また、前記酸洗処理後の厚さ1.5mmの鋼板から各種の試験片を採取して、鋼板表層部の金属酸化物層の組成、耐食性、ビッカース硬さ(以下、「Hv硬さ」という。)、引張特性及び成形性を調査した。
すなわち、前記した酸洗処理後の各鋼板から「ESCA分析」用の小試験片を採取し、通常の方法で脱脂と洗浄の処理を行った後、鋼板表層部の金属酸化物層の組成を分析した。なお、「ESCA分析」は、X線源をAl−Kα線、検出深さを5nm程度、パスエネルギーを37.7×10-19J(23.5eV)、分解能を1.1×10-19J(0.7eV)とする条件で行い、Cを除いたO(酸素)、Si、Cr、Mn、Fe、Ni、Mo及びCuの各元素について測定し、鋼板表層部の金属酸化物層における各元素濃度の定量値(質量%)を算出した。
耐食性は、各鋼板から縦横それぞれ100mmの正方形の試験片を採取し、60℃に保持した0.1%NaCl水溶液に100時間浸漬した後の錆発生の有無で評価した。
また、マイクロビッカース硬度計を用いて各鋼板表面のHv硬さを測定した。なお、試験力は49Nとし、5箇所測定した場合の最大値と最小値を除いた3つの値の平均値で評価した。
引張特性は、各鋼板から圧延方向と平行にJIS13B号引張試験片を2ケずつ採取し、インストロン型引張試験機を用いて通常の方法により室温で引張試験を行い、引張強さ、伸び及び加工硬化指数であるn値を測定し、各2回の引張試験結果を平均して評価した。なお、n値は10〜20%と25〜35%の伸びの範囲(つまり、変形域)で測定した。
成形性は「穴拡げ性」で評価した。すなわち、各鋼板から縦横それぞれ100mmの正方形の試験片を3ケずつ採取し、切削加工でその中央に直径が10mmの穴をあけ、深絞り試験機を用いて頂点角60°の円錐ポンチを30mm/分の初速で挿入して前記の穴を拡げ、割れ発生時の直径を測定し、下記(3)式で表される穴拡げ率を算出した。なお、各3回の試験結果を平均して評価した。
穴拡げ率(%)={(d−d0)/d0}×100・・・・・(3)
ここで、d0は穴拡げ前の穴直径(すなわち10mm)、dは割れ発生時の穴直径(mm)である。
更に、酸洗処理した鋼板の各一部ずつを用いて、通常の方法で圧下率40%の調質圧延を施し、酸洗処理したままの鋼板に対するのと同じ方法でHv硬さ及び成形性を調査した。
なお、酸洗処理したままの鋼板における特性の目標は、試験後の鋼板に錆の発生がない優れた耐食性と150%以上の穴拡げ率が得られる良好な成形性である。なお、焼鈍により発生するスケールの残存のないことも目標とした。
調質圧延後の鋼板における特性の目標は、100%以上の穴拡げ率が得られる良好な成形性である。
表3及び表4に各試験結果をまとめて示す。なお、表3及び表4においては、鋼板表層部の金属酸化物層に含まれる元素は、「ESCA分析」した元素のうちSi、Cr、Mn、Cu及びMoについて記載した。「焼鈍スケール」とは「焼鈍により発生するスケール」を意味し、耐食性欄の「○」印は、試験後の鋼板に錆が発生していなかったことを、「×」印は錆が発生していたことを示す。また、引張特性欄は、引張強さを「TS」、伸びを「El」で表記した。n値欄の「10/20」及び「25/35」はそれぞれ、伸びが10〜20%及び25ないし35%の範囲における値であることを示す。
Figure 0004368756
Figure 0004368756
表3及び表4から、試験番号1〜16の本発明の規定を満たすステンレス鋼板の場合、錆の発生がなくその耐食性は優れており、酸洗処理後に焼鈍により発生するスケールの残存もみられないことが明らかである。また、上記の試験番号1〜16のステンレス鋼板は、調質圧延前のHv硬さが117〜138、また、調質圧延後のHv硬さが286〜317で、試験番号22〜25の本発明の規定から外れた比較例のステンレス鋼板に比べて軟質で、n値は0.30〜0.45の範囲にあり、しかも、その値は伸びが10〜20%の範囲に比べて25〜35%の範囲の方が大きく、加工率が高い場合ほど大きいので、いわゆる「TRIP効果」が有効に発現し、優れた成形性を有していることも明らかである。すなわち、その穴拡げ率は調質圧延前が160〜244%、調質圧延後が115〜149%で、大きな値が得られている。
これに対して、試験番号17〜21のステンレス鋼板の場合、素材である鋼の化学組成は本発明の規定を満たすものの鋼板表層部の金属酸化物層の組成が本発明で規定する条件を外れるため、錆が発生して耐食性は低く、更に、一部には酸洗後に焼鈍により発生したスケールも残存している。
試験番号22及び23のステンレス鋼板の場合、鋼板表層部の金属酸化物層の組成は本発明で規定する条件を満たし優れた耐食性を示すものの、素材である鋼の化学組成が本発明の規定から外れるため、本発明例のステンレス鋼板(試験番号1〜16のステンレス鋼板)に比べて硬質であり、調質圧延前後における穴拡げ率は小さく、成形性に劣っている。なお、試験番号23のステンレス鋼板の場合は、酸洗後に焼鈍により発生するスケールも残存している。
Cuを多量に含有する鋼kを素材とする試験番号24及び25のステンレス鋼板の場合には、錆が発生しておりその耐食性は低いものである。また、調質圧延前後における穴拡げ率は小さく、成形性に劣っている。なお、試験番号25のステンレス鋼板の一部は赤銅色になっていた。これは、Cu又はCuを含む第二相が析出したためと考えられる。
本発明のステンレス鋼板は、錆の発生がなく優れた耐食性を有し、また、焼鈍により発生するスケールの残存もないし、その成形性評価としての穴拡げ率は、酸洗処理のままで150%以上、圧下率40%での調質圧延後で100%以上と大きく、良好な成形性をも有している。このため、家庭井戸ポンプ用タンク、流し台、洗面台や遊技用コインなどの素材として利用することができる。更に、本発明のステンレス鋼板は、本発明の方法によって、工業的に安価且つ安定して製造することができる。

Claims (3)

  1. 質量%で、C:0.03%以下、Si:2.0%以下、Mn:0.1〜4%、Cr:10.0〜20.0%、Ni:4.0〜10.0%、Cu:1.0〜5.0%、Mo:0.05〜4.0%、N:0.03%以下を含み、残部はFe及び不純物からなり、下記の(1)式で表されるfn1の値及び(2)式で表されるfn2の値がそれぞれ−30〜−10及び40〜65を満足するステンレス鋼板であって、ステンレス鋼板表層部の金属酸化物層中のCr、Mn及びCuの含有量がそれぞれ質量%で、Cr:8%以上、Mn:1.5%以上及びCu:20%以下であることを特徴とするステンレス鋼板。
    fn1=497−462(C+N)−9.2Si−8.1Mn−13.7Cr−20(Ni+Cu)−18.5Mo・・(1)、
    fn2=−53+6.2Ni+18.6Cu+0.7Cr+3.2Mn+9.3Mo ・・(2)
    ここで、(1)式及び(2)式中の元素記号は、その元素の質量%での鋼中含有量を表す。
  2. 質量%で、C:0.03%以下、Si:2.0%以下、Mn:0.1〜4%、Cr:10.0〜20.0%、Ni:4.0〜10.0%、Cu:1.0〜5.0%、Mo:0.05〜4.0%、N:0.02%未満を含み、残部はFe及び不純物からなり、下記の(1)式で表されるfn1の値及び(2)式で表されるfn2の値がそれぞれ−10〜30及び65〜100を満足するステンレス鋼板であって、ステンレス鋼板表層部の金属酸化物層中のCr、Mn及びCuの含有量がそれぞれ質量%で、Cr:8%以上、Mn:1.5%以上及びCu:20%以下であることを特徴とするステンレス鋼板。
    fn1=497−462(C+N)−9.2Si−8.1Mn−13.7Cr−20(Ni+Cu)−18.5Mo・・(1)、
    fn2=−53+6.2Ni+18.6Cu+0.7Cr+3.2Mn+9.3Mo ・・(2)
    ここで、(1)式及び(2)式中の元素記号は、その元素の質量%での鋼中含有量を表す。
  3. 900〜1100℃で行う最終焼鈍工程及びその後に施す硝酸:100g/L以上、弗酸:3g/L以上、Feイオン濃度:12g/L以下及び温度:30℃以上の酸性水溶液中での酸洗処理工程を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のステンレス鋼板の製造方法。
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