JP4367727B2 - 単結晶製造装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、単結晶の上部にあるクビレ部分を把持する把持具と、該把持具に接続された少なくとも2本の把持ワイヤーと、該各把持ワイヤーを巻き取るドラムとを具備する単結晶製造装置に関し、詳しくは、把持ワイヤーの巻き取り誤差が生じた場合でも、把持具が傾むくことなく且つ種結晶が破断することなく単結晶を引き上げ可能な単結晶製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の単結晶製造装置として、多結晶のシリコン融液に種結晶を接触させ、回転させながら徐々に引き上げて単結晶を成長させるCZ法(チョクラルスキー法、引き上げ法)による引き上げ装置が知られている。
【0003】
このCZ法によって単結晶を製造する場合、種結晶を溶融液に接触させたときの熱ショックで発生する転位を結晶表面から排除して単結晶を無転位化するために、直径を細長く絞る、「ダッシュズネック処理」が採用されている。
【0004】
このダッシュズネック処理を採用する装置においては、単結晶の重量は細く絞られたダッシュズネック部で負担するため、製造される単結晶の重量は、20〜100kg程度の小重量のものに限定して、ダッシュズネック部が破断するのを防いでいた。
【0005】
ところが、最近では、半導体の製造効率化の要請のため単結晶の大径化および長尺化が要求されてきており、各社より製造される単結晶の重量が増大しても、上記ダッシュズネックを破断することなく単結晶を引き上げることができる装置が提案されている。
【0006】
その一例として、例えば、特開平10-273381号公報の「結晶体の引上げ装置」(以下、「従来技術A」という。)や、特開平10-81581号公報の「単結晶引上装置」(以下、「従来技術B」という。)などが開示されている。これら従来技術AおよびBでは、「クビレ保持部」や「保持機構」(以下これらを「把持具」という。)を用いることにより、引き上げる単結晶の重量を増大しても、種結晶にかかる負荷荷重を抑制し、上記把持具側で残りの負荷荷重を負担する構成によりダッシュズネック部(以下、「種結晶部分」という。)が破断するのを防いでいる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来技術の引き上げ制御では、種結晶部分の負担する単結晶の成長荷重を一定にし、単結晶の成長に伴い増加する荷重を保持機構で負担するようにしている。具体的には、ある引き上げ時間毎に、単結晶の成長荷重と把持ワイヤーの負担荷重を検出し、この検出した単結晶の成長荷重から予め設定記憶される主軸の負担荷重を減算し設計値上の把持ワイヤーの負担荷重を求める。そして、この求められた負担荷重と上記検出された実測上の把持ワイヤー負担荷重との偏差を求め、この偏差に基づき上記設計値上の負担荷重を守るように把持ワイヤーの張力制御を行っている。
【0008】
ところが、このような張力制御では、上記実測上の成長荷重と設計値上の成長荷重との偏差が大きくなる傾向があり、これにより把持ワイヤーの巻取り制御が過剰に応答し、その結果、把持ワイヤーの巻きすぎあるいは巻き不足が発生する。
【0009】
つまり、従来では、この把持ワイヤーの巻きすぎあるいは巻き不足が発生すると、以下のような問題点があった。なお、この時の「巻きすぎ」および「巻き不足」による問題点を説明するため、図12に示す正常時と異常時の巻取り動作の概念図を用いて説明する(なお、この例では、主軸は、理想的なソリッド式を採用しており、「巻きすぎ」および「巻き不足」の異常は左側の把持ワイヤー巻取りドラム上で発生した場合とする。)。
【0010】
前者の巻きすぎが発生した場合、その巻きすぎ側の把持ワイヤーが主軸と他の把持ワイヤーに対して上方に引っ張られる。その結果、把持具が傾き、単結晶が重心よりずれて品質の悪い単結晶が製造されてしまう。また、後者の巻き不足が発生した場合は、その巻き不足側の把持ワイヤーが主軸と他の把持ワイヤーに対して下がる、つまりワイヤーがたるむ。その結果、たるんだ把持ワイヤー側の負担荷重が主軸、特に種結晶部分に移動し、最悪の事態では、その移動した負担荷重により種結晶部分が破断して単結晶を損失する。また単結晶の落下により装置にも損害を及ぼすことになる。
【0011】
また、上記「巻きすぎ」あるいは「巻き不足」が発生する他の要因として、例えば、把持ワイヤーの巻き取りドラム上で不均一な巻き取り(クロス巻きなど)が行われた場合などが考えられる。
【0012】
このように上記従来装置では、把持ワイヤーの「巻きすぎ」あるいは「巻き不足」等の制御上の巻取り誤差が生じると、把持具が傾き、それにより成長単結晶の品質が低下する、また、把持ワイヤーと主軸との間に張力変動が発生し、最悪の事態では、種結晶が破断するという問題点があった。
【0013】
そこで、本発明では、上記問題点を解消し、把持ワイヤーの巻き取り誤差が生じた場合でも、把持具が傾むくことなく且つ種結晶が破断することなく単結晶を引き上げ可能とする単結晶製造装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、
単結晶の上部にあるクビレ部分を把持する把持具と、該把持具に接続された少なくとも2本の把持ワイヤーと、該各把持ワイヤーを巻き取るドラムとを有する単結晶製造装置において、前記把持具を吊るす把持ワイヤーを引き上げ方向に支持する弾性部材を具備することを特徴とする。
【0015】
また、請求項2の発明は、
主ワイヤーに接続された種結晶を多結晶溶融液に浸漬し、該主ワイヤーをドラムで巻き取って該種結晶の下に単結晶を成長させるとともに、前記単結晶の上部にあるクビレ部分を把持する把持具と、該把持具に接続された少なくとも2本の把持ワイヤーと、該各把持ワイヤーを巻き取るドラムとを有する単結晶製造装置において、前記把持具を吊るす各把持ワイヤーを引き上げ方向に支持する弾性部材と、前記弾性部材の伸びを検出する弾性部材伸び検出手段と、前記単結晶の成長重量を検出する成長重量検出手段と、前記主ワイヤーの巻き取り速度を前記単結晶の成長速度の操作量を用いて制御するとともに、前記各把持ワイヤーの巻き取り速度を前記単結晶の成長速度および前記各把持ワイヤーの張力を予め設定された前記単結晶の負荷分担張力値に合せ込む速度の操作量を用いて制御する制御手段とを具備することを特徴とする。
【0016】
また、請求項3の発明は、請求項2の発明において、
前記制御手段は、前記各把持ワイヤーの張力を予め設定された前記単結晶の負荷分担張力値に合せ込む速度の操作量として、前記各把持ワイヤーの張力の設計値に相当する張力を前記弾性部材に与えるための速度の操作量を用いることを特徴とする。
【0017】
また、請求項4の発明は、請求項3の発明において、
前記単結晶の成長長さと該成長長さに応じた前記単結晶の成長速度との関係を設定した値を予め記憶する第1の記憶手段と、前記単結晶の成長長さを検出する成長長さ検出手段と、前記成長長さ検出手段により検出された成長長さを前記第1の記憶手段が記憶した関係にあてはめて、前記単結晶の成長速度を決定する成長速度決定手段と、前記単結晶の成長重量と該成長重量に応じた前記把持ワイヤーの負荷分担張力値との関係を設定した値を予め記憶する第2の記憶手段とを更に具備し、前記制御手段は、前記把持ワイヤー張力の設計値に相当する張力を前記弾性部材に与えるための速度の操作量を算出するに際して、前記把持ワイヤー巻取り速度の制御区間を設定する設定手段と、前記成長重量検出手段が検出した重量の該制御区間における変化量を前記第2の記憶手段が記憶した関係にあてはめて、当該把持ワイヤーの設計値上の負荷分担張力の変化量を求め、該求めた負荷分担張力値変化量と当該把持ワイヤーの弾性係数とを用いて前記弾性部材の設計値上の伸び変化量を算出する設計伸び変化量算出手段と、該算出した設計値上の伸び変化量を前記制御区間の時間を用いて速度量に変換して前記成長速度決定手段により決定された単結晶の成長速度を操作する操作量を算出する操作量算出手段とを有することを特徴とする。
【0018】
また、請求項5の発明は、請求項2の発明において、
前記制御手段は、前記把持ワイヤーの張力を予め設定された前記単結晶の負荷分担張力値に合せ込む速度の操作量として、前記把持ワイヤーの実測張力値と設計張力値を比較して前記実測張力値を前記設計張力値に合せ込む負帰還量を与える速度の操作量を用いることを特徴とする。
【0019】
また、請求項6の発明は、請求項5の発明において、
単結晶の成長重量と該成長重量に応じた前記把持ワイヤーの負荷分担張力値との関係が設定され、
前記制御手段は、前記把持ワイヤーの実測張力値と設計張力値を比較して前記実測張力値を前記設計張力値に合せ込む負帰還量を与える速度の操作量を算出するに際して、前記成長重量検出手段が検出した重量を前記設定した関係値にあてはめて、当該把持ワイヤーの設計値上の負荷分担張力を求め、該求めた負荷分担張力と当該弾性部材の弾性係数とを用いて前記弾性部材の設計値上の伸びを算出する設計伸び算出手段と、該算出した設計値上の伸びと前記弾性部材伸び検出手段により検出された実測上の伸びとを比較し、現在の設計値と実測値間の誤差伸びを算出する誤差伸び算出手段と、該算出した誤差伸びを前記制御区間の時間を用いて速度量に変換して前記成長速度決定手段により決定された単結晶の成長速度を操作する操作量を算出する操作量算出手段とを有することを特徴とする。
【0020】
また、請求項7の発明は、
種結晶に接続されたシャフトを保持するシャフト保持部と、前記シャフトに接続された種結晶を多結晶溶融液に浸漬し、該シャフトを引き上げて該種結晶の下に単結晶を成長させるシャフト引き上げ部と、前記単結晶の上部にあるクビレ部分を把持する把持具と、該把持具に接続された少なくとも2本の把持ワイヤーと、前記シャフトとともにシャフト保持部に保持され前記各把持ワイヤーを巻き取るドラムとを有する単結晶製造装置において、前記把持具を吊るす各把持ワイヤーを引き上げ方向に支持する弾性部材と、前記弾性部材の伸びを検出する弾性部材伸び検出手段と、前記単結晶の成長重量を検出する成長重量検出手段と、前記シャフトの引き上げ速度を前記単結晶の成長速度の操作量を用いて制御するとともに、前記各把持ワイヤーの巻き取り速度を前記各把持ワイヤーの張力を予め設定された前記単結晶の負荷分担張力値に合せ込む速度の操作量を用いて制御する制御手段とを具備することを特徴とする。
【0021】
また、請求項8の発明は、請求項7の発明において、
前記制御手段は、前記把持ワイヤーの張力を予め設定された前記単結晶の負荷分担張力値に合せ込む速度の操作量として、前記把持ワイヤー張力の設計値に相当する張力を前記弾性部材に与えるための速度の操作量を用いることを特徴とする。
【0022】
また、請求項9の発明は、請求項8の発明において、
前記単結晶の成長長さと該成長長さに応じた前記単結晶の成長速度との関係を設定した値を予め記憶する第1の記憶手段と、前記単結晶の成長長さを検出する成長長さ検出手段と、前記成長長さ検出手段により検出された成長長さを前記第1の記憶手段が記憶した関係にあてはめて、前記単結晶の成長速度を決定する成長速度決定手段と、前記単結晶の成長重量と該成長重量に応じた前記把持ワイヤーの負荷分担張力値との関係を設定した値を予め記憶する第2の記憶手段とを更に具備し、前記制御手段は、前記把持ワイヤー張力の設計値に相当する張力を前記弾性部材に与えるための速度の操作量を算出するに際して、前記把持ワイヤー巻取り速度の制御区間を設定する設定手段と、前記成長重量検出手段が検出した重量の該制御区間における変化量を前記第2の記憶手段が記憶した関係にあてはめて、当該把持ワイヤーの設計値上の負荷分担張力の変化量を求め、該求めた負荷分担張力値変化量と当該把持ワイヤーの弾性係数とを用いて前記弾性部材の設計値上の伸び変化量を算出する設計伸び変化量算出手段と、該算出した設計値上の伸び変化量を前記制御区間の時間を用いて速度量に変換して前記把持ワイヤーの巻取り速度の操作量を算出する操作量算出手段とを有することを特徴とする。
【0023】
また、請求項10の発明は、請求項7の発明において、
前記制御手段は、前記把持ワイヤーの張力を予め設定された前記単結晶の負荷分担張力値に合せ込む速度の操作量として、前記把持ワイヤーの実測張力値と設計張力値を比較して前記実測張力値を前記設計張力値に合せ込む負帰還量を与える速度の操作量を用いることを特徴とする。
【0024】
また、請求項11の発明は、請求項10の発明において、
単結晶の成長重量と該成長重量に応じた前記把持ワイヤーの負荷分担張力値との関係が設定され、
前記制御手段は、前記把持ワイヤーの実測張力値と設計張力値を比較して前記実測張力値を前記設計張力値に合せ込む負帰還量を与える速度の操作量を算出するに際して、前記成長重量検出手段が検出した重量を前記設定した関係値にあてはめて、当該把持ワイヤーの設計値上の負荷分担張力を求め、該求めた負荷分担張力と当該弾性部材の弾性係数とを用いて前記弾性部材の設計値上の伸びを算出する設計伸び算出手段と、該算出した設計値上の伸びと前記弾性部材伸び検出手段により検出された実測上の伸びとを比較し、現在の設計値と実測値間の誤差伸びを算出する誤差伸び算出手段と、該算出した誤差伸びを前記制御区間の時間を用いて速度量に変換して前記把持ワイヤーの巻取り速度の操作量を算出する操作量算出手段とを有することを特徴とする。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係わる単結晶製造装置の一実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の一実施の形態に係わる単結晶製造装置の概略構成を示す図であり、この例では、種結晶(10)をワイヤー(1)を用いて昇降させる主軸ワイヤー方式を採用するとともに、成長単結晶(11)のクビレ部分(11a)を把持する把持具(13)を2本の把持ワイヤー(2a、2b)を用いて昇降させる場合の装置構成を示している。
【0026】
尚、本発明に直接関係しない結晶の回転、ルツボの昇降及び回転機構は省略し構成用件を明確にしている。
【0027】
同図に示すように、本実施形態の単結晶製造装置では、従来装置の把持具(13)を吊るす把持ワイヤーa、b(2a、2b)を滑車a、b(8a、8b)を介して把持ワイヤー巻取りドラムa、b(5a、5b)で巻き取る構成に加えて、上記滑車a、b(8a、8b)を弾性部材である滑車バネa、b(20a、20b)で支持するとともに、この滑車バネa、b(5a、5b)の伸び量を検出するリニアセンサー21a、21bを設ける。また、制御装置19が、ロードセル(7)により検出された単結晶の成長重量GW[n]と、上記滑車バネa、b(20a、20b)の弾性係数を用いて上記滑車バネa、b(20a、20b)の設計値上の伸びを予測し、この予測された設計値上の伸びに応じて把持ワイヤーa、b(2a、2b)の巻取り速度を制御する手段を具備する。
【0028】
ここで、滑車バネ(20a、20b)は、上記従来技術で述べたような外乱による把持ワイヤーa、b(2a、2b)の巻取り誤差(「巻きすぎ」あるいは「巻き不足」)が生じた場合でも、把持具(13)が傾くのを抑える機能と、把持ワイヤーの負荷重量が種結晶(10)へ移動するのを抑える機能とを有している。
【0029】
なお、この抑制機能をわかりやすくするため図2に示す正常時と異常時の巻取り動作の概念図を用いて説明しておく(なお、この例では、主軸は、理想的なソリッド式を採用しており、「巻きすぎ」および「巻き不足」の異常は左側の把持ワイヤー巻取りドラム側で発生した場合とする。)。図2に示すように、左側の図は、把持具が水平で、主ワイヤーと把持ワイヤー間に無用な張力変動が生じていない、つまり把持ワイヤー側で「巻きすぎ」および「巻き不足」等の巻取り誤差が生じていない場合を示している。これに対して、右側の図は、予期せぬ外乱により把持ワイヤーの巻取り誤差が生じた場合の異常状態を示している。ここで、右側の図の異常状態において、最初に、「巻きすぎ」について説明する。把持ワイヤーの巻きすぎが生じると、従来では、その巻きすぎにより把持ワイヤーが上方に引っ張られて把持具が傾くのだが、本実施例では、滑車バネを設けたことにより、この滑車バネの弾性による伸び(吸収作用)により、その巻きすぎによる張力変動分だけ滑車バネが下方に伸びて把持具が傾くのを抑えている。次に、「巻き不足」について説明する。把持ワイヤーの巻き不足が生じると、従来では、その巻き不足により把持ワイヤーがたるみ、その結果、把持ワイヤーの負荷張力が種結晶部分に移動するのだが、本実施例では、滑車バネの弾性による縮み(吸収作用)により、巻き不足による張力変動分だけ滑車バネが上方に縮んで、上記たるみによる把持ワイヤーから種結晶への負荷張力の移動を抑えている。
【0030】
なお、上記滑車バネによる吸収率は、滑車バネと把持ワイヤーの弾性係数により決定するものであり、言うまでも無く、上述した例での特色を十分に得る為には、滑車バネの伸び長が把持ワイヤーの伸び長より数倍大きいことが望ましく、上記従来技術での不都合を解消し得るものを使用するものとする。
【0031】
また、リニアセンサー(21a、21b)は、単結晶引き上げ時におけるある時点での滑車バネa、b(20a、20b)の伸び量を測定する。尚、この時測定された滑車バネの伸び量値は、制御装置19に出力される。
【0032】
すなわち、この構成によると、外乱による把持ワイヤーの巻取り誤差が生じた場合でも、把持ワイヤーを支持する滑車バネの吸収作用により、把持具が傾くのを抑制できるので、結晶成長軸を一定にして引き上げ、より品質の良い単結晶を製造することができる。また、上記滑車バネの吸収作用により、把持ワイヤーの負担する負荷荷重が種結晶へ移動するのを抑制できるので、種結晶が破断するのを防ぎ、安全に単結晶を引き上げることができる。
【0033】
また、この構成によると、把持ワイヤーを主ワイヤーより速く巻き上げて把持するような場合、滑車バネが伸びることにより、ゆっくりと単結晶に力が加わり単結晶に振動を与えない。
【0034】
また、把持具の図示しない把持爪が把持するのは同時であることが望ましいが、このタイミングがずれても滑車バネのバネ定数が把持ワイヤーのそれ(バネ定数)より大きいので、左右のアンバランス量は小さくなる。
【0035】
ここで、本実施例での制御に関する演算タイミングについて説明する。図3は、演算タイミングの基準となる接点と区間との関係を示す概念図であり、同図に示すように、接点nは、時間tの経過とともに、接点0、接点1、…、接点n−1、接点n、接点n+1、…と変化し、時間軸上の演算タイミングを示す。一方、区間i−1は、接点n−1と接点nとの間隔を示し、接点と同様に、時間tの経過とともにカウントさせる。接点および区間がカウントされる間隔は、所望のタイミング(例えば、1秒、60秒)に設定する。
【0036】
次に、ドラム回転角度値(θ、θa、θb)の検出方法について、図1に示す主ワイヤー巻取り駆動機構(4)および把持ワイヤー巻取り駆動機構a、b(6a、6b)の構成を示して説明する。なお、図4では、主ワイヤー巻取り駆動機構(4)および把持ワイヤー巻取り駆動機構a、b(6a、6b)の構成は基本的に同じであるため、ここでは、ワイヤーの巻取り駆動機構の構成として一つのみ示しておく。図4に示すように、主ワイヤー巻取りドラム3と把持ワイヤー巻取りドラムa、b(5a、5b)の回転角度値(θ、θa、θb)の検出は、その主ワイヤー巻取りドラム3と把持ワイヤー巻取りドラムa、b(5a、5b)の回転速度に応じたパルスを発生するロータリーエンコーダ(RE)(63)と、このロータリーエンコーダ(RE)(63)が発生したパルスを計数するパルスカウンタ(PC)(65)とを用いて行っている。なお、図5は、ドラム回転角度θの概念を示す概念図であり、同図に示すように、ドラム回転角度θ[i−1]は、区間i−1の間に主ワイヤー巻取りドラム3および把持ワイヤー巻取りドラムa、b(5a、5b)が回転した角度として定義する。
【0037】
また、この時のドラム回転角度(θ、θa、θb)の検出動作を式で表すと以下のようになる
Figure 0004367727
(なお、上記式(0)において、θ[i−1]:区間i−1の主ワイヤー巻取りドラム(3)のドラム回転角度、t[n]:接点nの時間、t[n−1]:接点n−1の時間、ω(t):主ワイヤー巻取りドラム(3)の回転角速度、を示す。)
Figure 0004367727
(なお、上記式(1)において、θa[i−1]:区間i−1の把持ワイヤー巻取りドラムa(5a)のドラム回転角度、t[n]:接点nの時間、t[n−1]:接点n−1の時間、ωa(t):把持ワイヤー巻取りドラムa(5a)の回転角速度、を示す。)
Figure 0004367727
(なお、上記式(2)において、θb[i−1]:区間i−1の把持ワイヤー巻取りドラムb(5b)のドラム回転角度、t[n]:接点nの時間、t[n−1]:接点n−1の時間、ωb(t):把持ワイヤー巻取りドラムb(5b)の回転角速度、を示す。)
図6は、本実施の形態に係る図1に示す制御装置19の全体構成を示すブロック図であり、図1に示す周辺部(主ワイヤー巻取りドラム4、把持ワイヤー巻取り駆動機構6a、把持ワイヤー巻取り駆動機構6b、ロードセル7、直径センサー15、実測直径算出部16、液位センサー17、液位変化量算出部18、リニアセンサー21a、リニアセンサー21b)の構成とともに示している。なお、この制御装置19では、主ワイヤー(1)と把持ワイヤーa、b(2a、2b)の巻取り制御に関する構成部分のみを示している。
【0038】
ここで、主ワイヤーメカニック巻取り長さ算出部191は、主ワイヤー巻取り駆動機構4より取得したθを基に主ワイヤーメカニック巻取り長さを算出する。
【0039】
また、TS[n]算出部192は、ロードセル7により測定された結晶重量GW[n]と、後述するTHa[n]算出部197により算出したTHa[n](把持ワイヤーa(2a)の負荷張力)と、THb[n]算出部199により算出したTHb[n](把持ワイヤーb(2b)の負荷張力)とを用いて、主ワイヤー(1)にかかる負荷張力(TS[n])を算出する。なお、この時使用する演算式を以下に示す。
【0040】
Figure 0004367727
(ここで、GW[n]:接点nでロードセル7により測定された結晶重量、THa[n]:接点nでの把持ワイヤーa(2a)の負荷張力値、THb[n]:接点nでの把持ワイヤーb(2b)の負荷張力値)
また、主ワイヤー伸び補正部193は、主ワイヤー巻取り駆動機構4にて検出された主ワイヤー巻取りドラム3の回転角度θと、上記TS[n]算出部192により算出したTS[n]と、各種設計値とを用いて、制御区間での主ワイヤーの伸び量と、この伸び量を考慮した主ワイヤーの巻取り速度を操作する操作量(SLCw[n])を算出する。なお、この時の算出方法を、具体的に演算式を用いて説明する。
【0041】
まず、ある制御区間での主ワイヤーの伸び量を求める場合について説明する。なお、ワイヤーの伸び量を求めるには、ドラム上に巻き取られた部分での伸び長の変化量と、そのドラムから垂下する垂下部分での伸び長の変化量を求めれば良い。
【0042】
そこで、まず、主ワイヤーのドラム上に巻き取られた部分での伸び長の変化量を求める場合、以下に示す演算式
Figure 0004367727
(ここで、(デルタ)SLWELW[i−1]:区間i−1の主ワイヤー巻取りドラム(3)部での伸び長の変化量、rd:主ワイヤー巻取りドラム(3)の半径、rw:主ワイヤー(1)の半径、φ:主ワイヤー巻取りドラム(3)上で巻かれる主ワイヤー(1)のトラバース角、θ[i−1]:区間i−1の主ワイヤー巻取りドラム(3)のドラム回転角度、ε(TS[n]):接点nの伸び率、TS[n]:接点nの主ワイヤー(1)にかかる負荷張力、ε(TS[n−1]):接点n−1の伸び率、TS[n−1]:接点n−1の主ワイヤー(1)にかかる負荷張力)
と、
Figure 0004367727
(ここで、SLWELW[n]:接点nの主ワイヤー巻取りドラム(3)部での伸び長、(デルタ)SLWELW[k]:区間kの主ワイヤー巻取りドラム(3)部での伸び長の変化量)
とを実行することにより算出する。
【0043】
また、主ワイヤー巻取りドラム(3)部から垂下する垂下部での伸び長の変化量を求める場合、以下に示す演算式
Figure 0004367727
(ここで、SLWELS[n]:接点nの垂下部伸び長、rd:主ワイヤー巻取りドラム(3)の半径、rw:主ワイヤー(1)の半径、φ:主ワイヤー巻取りドラム(3)上で巻かれる主ワイヤー(1)のトラバース角、θ[k]:区間kの主ワイヤー巻取りドラム(3)の回転角度、SLWELW[n]:接点nの主ワイヤー巻取りドラム(3)部での伸び長、ε(TS[n]):接点nの伸び率、TS[n]:接点nの主ワイヤー(1)にかかる負荷張力)
と、
Figure 0004367727
(ここで、(デルタ)SLWELS[i−1]:区間i−1の垂下部伸び長変化量、SLWELS[n]:接点nの垂下部伸び長、SLWELS[n−1]:接点n−1の垂下部伸び長)
とを実行することにより算出する。
【0044】
このように、ある制御区間での主ワイヤー(1)の伸び量を求めることで、より正確な単結晶の実成長長さを求めることができる。
【0045】
次に、この求められた伸び量を用いて、主ワイヤーの巻取り速度を操作する操作量(SLCw[n])を算出する場合について説明する。
【0046】
操作量(SLCw[n])を算出する場合、以下に示す演算式
Figure 0004367727
(ここで、SLCw[n]:接点nの主ワイヤー(1)の伸びを補正する操作量、(デルタ)SLWELW[i−1]:区間i−1の巻取り部伸び長変化量、(デルタ)SLWELS[i−1]:区間i−1の垂下部伸び長変化量、(デルタ)t[i−1]:区間i−1内の時間)
を実行することにより算出される。
【0047】
この算出された操作量により、主ワイヤー(1)が伸びたことによる制御上のずれを補正することができる。
【0048】
また、GR[n]算出部194は、主ワイヤー巻取り駆動機構4より得たθを基に主ワイヤーメカニック巻取り長さ算出部191が算出した主ワイヤー巻取り長さと、上記主ワイヤー伸び補正部193により算出された主ワイヤーの伸び量と、液位センサー17と液位変化量算出部18により算出された液位変化量((デルタ)MP)から求められる単結晶の実成長長さ(GL[n])に応じて単結晶の成長速度(GR)を決定する。すなわち、このGR[n]がワイヤー巻取り速度のベースとなるものである。なお、具体的には、単結晶の成長長さ(GL[n])と該成長長さ(GL[n])に応じた単結晶の成長速度(GR[n])との関係を設定した値を予め記憶するテーブルを備え、入力されたGL[n]に応じて該当するGR[n]を決定している。
【0049】
また、目標直径算出部195は、上記単結晶の実成長長さ(GL[n])を用いて目標直径を算出するものであり、具体的には、単結晶の実成長長さ(GL[n])と該実成長長さ(GL[n])に応じた単結晶の目標直径との関係を設定した値を予め記憶するテーブルを備え、入力されたGL[n]に応じて該当する単結晶の目標直径値を算出している。
【0050】
また、直径制御操作量算出部196(PID制御等)は、上記目標直径算出部195により算出された目標直径値と、直径センサー15と実測直径算出部16とを用いて算出された単結晶の実測上の直径値GD[n]との偏差に基づき、単結晶の直径を守るための操作量(SLC(FB)[n])を算出する。
【0051】
また、THa[n]算出部197は、リニアセンサー21aにより測定された滑車バネa(20a)の伸び(LSa[n]−LSa[0])と、後述する設計値記憶部205に記憶される滑車バネa(20a)の弾性係数(バネ定数[mm/kg])ksaとを用いて、把持ワイヤーa(2a)にかかる負荷張力(THa[n])を算出する。なお、この時使用する演算式を以下に示す。
【0052】
Figure 0004367727
(ここで、LSa[n]−LSa[0]:接点nでのリニアセンサー21aにより測定された滑車バネa(20a)の伸び、ksa:滑車バネの弾性係数)
また、把持ワイヤーa伸び補正部198は、把持ワイヤー巻取り駆動機構a(6a)にて検出された把持ワイヤー巻取りドラムa(5a)の回転角度θaと、上記THa[n]算出部197により算出したTHa[n]と、各種設計値とを用いて、制御区間での把持ワイヤーa(2a)の伸び量と、この伸び量を考慮した把持ワイヤーa(2a)の巻取り速度(すなわち、上記GR[n])の補正操作量(HLaCw[n])を算出する。なお、この時の算出方法を、具体的に演算式を用いて説明する。
【0053】
まず、ある制御区間での把持ワイヤーa(2a)の伸び量を求める場合について説明する。ワイヤーの伸び量を求めるには、上述した主ワイヤーの時と同様にして、ドラム上に巻き取られた部分での伸び長の変化量と、そのドラムから垂下する垂下部分での伸び長の変化量を求めれば良い。
【0054】
そこで、まず、把持ワイヤーa(2a)のドラム上に巻き取られた部分での伸び長の変化量を求める場合、以下に示す演算式
Figure 0004367727
(ここで、(デルタ)HLaWELW[i−1]:区間i−1の把持ワイヤー巻取りドラムa(5a)部での伸び長の変化量、rda:把持ワイヤー巻取りドラムa(5a)の半径、rwa:把持ワイヤーa(2a)の半径、φa:把持ワイヤー巻取りドラムa(5a)上で巻かれる把持ワイヤーa(2a)のトラバース角、θa[i−1]:区間i−1の把持ワイヤー巻取りドラムa(5a)のドラム回転角度、εa(THa[n]):接点nの伸び率、THa[n]:接点nの把持ワイヤーa(2a)にかかる負荷張力、εa(THa[n−1]):接点n−1の伸び率、THa[n−1]:接点n−1の把持ワイヤーa(2a)にかかる負荷張力)
と、
Figure 0004367727
(ここで、HLaWELW[n]:接点nの把持ワイヤー巻取りドラムa(5a)部での伸び長、(デルタ)HLaWELW[k]:区間kの把持ワイヤー巻取りドラムa(5a)部での伸び長の変化量)
とを実行することにより算出する。
【0055】
また、把持ワイヤーa(2a)のドラムから垂下する垂下部での伸び長の変化量を求める場合、以下に示す演算式
Figure 0004367727
(ここで、HLaWELS[n]:接点nの垂下部伸び長、WILa:把持を開始(接触)した時に把持ワイヤーa(2a)が把持ワイヤー巻取りドラムa(5a)から垂下した長さ(以下、「ワイヤー初期垂下長」という。)、rda:把持ワイヤー巻取りドラムaの半径、rwa:把持ワイヤーa(2a)の半径、φa:把持ワイヤー巻取りドラムa(5a)上で巻かれる把持ワイヤーa(2a)のトラバース角、θa[k]:区間kの把持ワイヤー巻取りドラムaの回転角度、HLaWELW[n]:接点nの把持ワイヤー巻取りドラムa(5a)部での伸び長、εa(THa[n]):接点nの伸び率、THa[n]:接点nの把持ワイヤーa(2a)にかかる負荷張力)
と、
Figure 0004367727
(ここで、(デルタ)HLaWELS[i−1]:区間i−1の垂下部伸び長変化量、HLaWELS[n]:接点nの垂下部伸び長、HLaWELS[n−1]:接点n−1の垂下部伸び長)
を実行することにより算出される。
【0056】
これにより、ある制御区間での把持ワイヤー2(2a)の伸び量が求められる。
【0057】
次に、この求められた伸び量を用いて、把持ワイヤー2(2a)の巻取り速度を操作する操作量(HLaCw[n])を算出する場合について説明する。
【0058】
操作量(HLaCw[n])を算出する場合、以下に示す演算式
Figure 0004367727
(HLaCw[n]:接点nの把持ワイヤーa(2a)の伸びを補正する操作量、(デルタ)HLaWELS[i−1]:区間i−1の巻取り部伸び長変化量、(デルタ)HLaWELS[i−1]:区間i−1の垂下部伸び長変化量、(デルタ)t[i−1]:区間i−1内の時間)
を実行することにより算出される。
【0059】
この算出された操作量により、把持ワイヤーa(2a)が伸びたことによる制御上のずれを補正することができる。
【0060】
また、THb[n]算出部199は、リニアセンサー21bにより測定された滑車バネb(20b)の伸び(LSb[n]−LSb[0])と、後述する設計値記憶部205に記憶される滑車バネb(20b)の弾性係数(バネ定数[mm/kg])ksbとを用いて、把持ワイヤーa(2a)にかかる負荷張力(THb[n])を算出する。なお、この時使用する演算式を以下に示す。
【0061】
Figure 0004367727
(ここで、LSb[n]−LSb[0]:接点nでのリニアセンサー21bにより測定された滑車バネb(20b)の伸び、ksb:滑車バネの弾性係数)
また、把持ワイヤーb伸び補正部200は、把持ワイヤー巻取り駆動機構b(6b)にて検出された把持ワイヤー巻取りドラムb(5b)の回転角度θbと、上記THb[n]算出部199により算出したTHb[n]と、各種設計値とを用いて、制御区間での把持ワイヤーb(2b)の伸び量と、この伸び量を考慮した把持ワイヤーb(2b)の巻取り速度(すなわち、上記GR[n])の補正操作量(HLbCw[n])を算出する。なお、この時の算出方法を、具体的に演算式を用いて説明する。
【0062】
まず、ある制御区間での把持ワイヤーb(2b)の伸び量を求める場合について説明する。ワイヤーの伸び量を求めるには、ドラム上に巻き取られた部分での伸び長の変化量と、そのドラムから垂下する垂下部分での伸び長の変化量を求めれば良い。
【0063】
そこで、まず、把持ワイヤーb(2b)のドラム上に巻き取られた部分での伸び長の変化量を求める場合、以下に示す演算式
Figure 0004367727
(ここで、(デルタ)HLbWELW[i−1]:区間i−1の把持ワイヤー巻取りドラムb(5b)部での伸び長の変化量、rdb:把持ワイヤー巻取りドラムb(5b)の半径、rwb:把持ワイヤーb(2b)の半径、φb:把持ワイヤー巻取りドラムb(5b)上で巻かれる把持ワイヤーb(2b)のトラバース角、θb[i−1]:区間i−1の把持ワイヤー巻取りドラムb(5b)のドラム回転角度、εb(THb[n]):接点nの伸び率、THb[n]:接点nの把持ワイヤーb(2b)にかかる負荷張力、εb(THb[n−1]):接点n−1の伸び率、THb[n−1]:接点n−1の把持ワイヤーb(2b)にかかる負荷張力)
と、
Figure 0004367727
(ここで、(デルタ)HLbWELW[n]:接点nの把持ワイヤー巻取りドラムb(5b)部での伸び長、(デルタ)HLbWELW[k]:区間kの把持ワイヤー巻取りドラムb(5b)部での伸び長の変化量)
とを実行することにより算出する。
【0064】
また、把持ワイヤーb(2b)のドラムから垂下する垂下部での伸び長の変化量を求める場合、以下に示す演算式
Figure 0004367727
(ここで、HLbWELS[n]:接点nの垂下部伸び長、WILb:把持を開始(接触)した時に把持ワイヤーb(2b)が把持ワイヤー巻取りドラムb(5b)から垂下した長さ(以下、「ワイヤー初期垂下長」という。)、rdb:把持ワイヤー巻取りドラムbの半径、rwb:把持ワイヤーb(2b)の半径、φb:把持ワイヤー巻取りドラムb(5b)上で巻かれる把持ワイヤーb(2b)のトラバース角、θb[k]:区間kの把持ワイヤー巻取りドラムbの回転角度、HLbWELW[n]:接点nの把持ワイヤー巻取りドラムb(5b)部での伸び長、εb(THb[n]):接点nの伸び率、THb[n]:接点nの把持ワイヤーb(2b)にかかる負荷張力)
と、
Figure 0004367727
(ここで、(デルタ)HLbWELS[i−1]:区間i−1の垂下部伸び長変化量、HLbWELS[n]:接点nの垂下部伸び長、HLbWELS[n−1]:接点n−1の垂下部伸び長)
を実行することにより算出される。
【0065】
これにより、ある制御区間での把持ワイヤー2(2b)の伸び量が求められる。
【0066】
次に、この求められた伸び量を用いて、把持ワイヤー2(2b)の巻取り速度を操作する操作量(HLbCw[n])を算出する場合について説明する。
【0067】
操作量(HLbCw[n])を算出する場合、以下に示す演算式
Figure 0004367727
(HLbCw[n]:接点nの把持ワイヤーb(2b)の伸びを補正する操作量、(デルタ)HLbWELS[i−1]:区間i−1の巻取り部伸び長変化量、(デルタ)HLbWELS[i−1]:区間i−1の垂下部伸び長変化量、(デルタ)t[i−1]:区間i−1内の時間)
を実行することにより算出される。
【0068】
この算出された操作量により、把持ワイヤーb(2b)が伸びたことによる制御上のずれを補正することができる。
【0069】
また、滑車バネa伸び補正部201は、ロードセル7により検出された単結晶(11)の成長重量GW[n]と、設計値記憶部205に予め記憶される単結晶の成長重量に応じた把持ワイヤーa(2a)の負荷分担張力値との関係を示す負荷分担張力値情報(図7参照)と、滑車バネa(2a)の弾性係数(ksa)とを用いて、把持ワイヤー懸垂張力の設計値(THP)による滑車バネa(20a)の伸び分に相当する分の把持ワイヤーb(2b)を巻き込むための操作量(HLaCs[n])を算出する。なお、この操作量は、2つの意味があり、第1の意味として、滑車バネa(20a)を上記把持ワイヤー懸垂張力の設計値(THP)による伸び分にあわせることで、図7に示すような把持ワイヤーa(2a)の負荷分担、つまり張力制御を行うことである。また、第2の意味として、滑車a(8a)が下降した長さを相殺する、つまり単結晶の成長重量に伴い滑車バネa(20a)が伸び分だけ把持ワイヤーa(2a)を巻き取るものである。
【0070】
具体的には、ロードセル7により検出されたある制御区間での単結晶の結晶重量(GW[n])、(GW[n−1])を上記負荷分担張力値情報(図7参照)にあてはめて、設計値上の把持ワイヤーの負荷張力変化量を求める。そして、この値を2倍して滑車バネa(20a)の張力変化量に変換し、この値に滑車バネa(20a)の弾性係数(ksa)を乗算することにより設計値上の滑車バネa(20a)の伸び変化量を予測する。そして、この伸び変化量を上記制御区間の時間変位(デルタ)t[i−1]で除算することで速度量に変換する。そして最後に、この値を2倍する。これは、滑車バネa(2a)の伸び(高さ)を補正する場合、巻取りドラムでその伸び(高さ)の2倍巻き取ることでその伸び(高さ)を補正できるためである。
【0071】
なお、この算出方法を具体的に演算式を用いて説明する。
【0072】
上記操作量(HLaCs[n])を算出する場合、以下に示す演算式
Figure 0004367727
(ここで、HLaCs[n]:接点nの単結晶(11)の成長重量に伴う滑車バネ(20a)の伸び補正を行う操作量、THP(GW[n]):接点nの単結晶(11)の成長重量による設計値上の把持ワイヤーの負荷張力、THP(GW[n−1]):接点n−1の単結晶(11)の成長重量による設計値上の把持ワイヤーの負荷張力、ksa:滑車バネa(20a)の弾性係数、(デルタ)t[i−1]:区間i−1内の時間)
を実行することにより算出される。
【0073】
また、滑車バネb伸び補正部202は、上記滑車バネa伸び補正部201と同じようにして、ロードセル7により検出された単結晶(11)の成長重量GW[n]と、設計値記憶部205に予め記憶される単結晶の成長重量に応じた把持ワイヤーの負荷分担張力値との関係を示す負荷分担張力値情報(図7参照)と、滑車バネb(2b)の弾性係数(ksb)とを用いて、把持ワイヤー懸垂張力の設計値(THP)による滑車バネb(20b)の伸び分に相当する分の把持ワイヤーb(2b)を巻き込むための操作量(HLbCs[n])を算出する。なお、この操作量は、2つの意味があり、第1の意味として、滑車バネb(20b)を上記把持ワイヤー懸垂張力の設計値(THP)による伸び分にあわせることで、図7に示すような把持ワイヤーb(2b)の負荷分担、つまり張力制御を行うことである。また、第2の意味として、滑車b(8b)が下降した長さを相殺する、つまり単結晶の成長重量に伴い滑車バネb(20b)が伸び分だけ把持ワイヤーb(2b)を巻き取るものである。
【0074】
具体的には、ロードセル7により検出されたある制御区間での単結晶の結晶重量(GW[n])、(GW[n−1])を上記負荷分担張力値情報(図7参照)にあてはめて、設計値上の把持ワイヤーの負荷張力変化量を求める。そして、この値を2倍して滑車バネb(20b)の張力変化量に変換し、この値に滑車バネb(20b)の弾性係数(ksb)を乗算することにより設計値上の滑車バネb(20b)の伸び変化量を予測する。そして、この伸び変化量を上記制御区間の時間変位(デルタ)t[i−1]で除算することで速度量に変換する。そして最後に、この値を2倍する。これは、滑車バネb(2b)の伸び(高さ)を補正する場合、巻取りドラムでその伸び(高さ)の2倍巻き取ることでその伸び(高さ)を補正できるためである。
【0075】
なお、この算出方法を具体的に演算式を用いて説明する。
【0076】
上記操作量(HLbCs[n])を算出する場合、以下に示す演算式
Figure 0004367727
(ここで、HLbCs[n]:接点nの単結晶(11)の成長重量に伴う滑車バネb(20b)の伸び補正を行う操作量、THP(GW[n]):接点nの単結晶(11)の成長重量による設計値上の把持ワイヤーの負荷張力、THP(GW[n−1]):接点n−1の単結晶(11)の成長重量による設計値上の把持ワイヤーの負荷張力、ksb:滑車バネb(20b)の弾性係数、(デルタ)t[i−1]:区間i−1内の時間)
を実行することにより算出される。
【0077】
また、滑車バネa伸び誤差補正部203は、ロードセル(7)により検出された単結晶の成長重量(GW[n])と、設計値記憶部205に予め記憶される単結晶の成長重量に応じた把持ワイヤーの負荷分担張力値との関係を示す負荷分担張力値情報(図7参照)と、滑車バネa(20a)の弾性係数(ksa)と、リニアセンサーa(21a)により測定された滑車バネa(20a)の実測伸び長(LSa[n]−LSa[0])とを用いて、現時点での滑車バネa(2a)の実測上の伸び量と設計値上の伸び量との誤差伸び量を求め、この求められた誤差伸び量から把持ワイヤーa(2a)の巻取り速度(すなわち、上記GR[n])を操作する操作量(HLaCsd)を算出する。なお、この操作量の意味は、各外乱要因に起因する把持ワイヤーa(2a)の負荷張力の誤差を負帰還制御するためのものである。
【0078】
具体的には、ロードセル7により検出されたある時点での単結晶の結晶重量(GW[n])を上記負荷分担張力値情報(図7参照)にあてはめて、設計値上の把持ワイヤーの負荷張力を求める。そして、この値を2倍して滑車バネa(20a)の張力変化量に変換し、この値に滑車バネa(20a)の弾性係数(ksa)を乗算することにより滑車バネa(20a)の設計値上の伸び量を予測する。そして、この値をリニアセンサーa(21a)により測定された滑車バネa(20a)の実測上の伸び量(LSa[n]−LSa[0])から減算して、現時点での滑車バネa(20a)の実測値と設計値間の誤差伸び量を算出する。そして、この値を上述の制御区間の時間で除算することにより、速度量に変換する。そして最後に、この値を2倍する。これは、滑車バネa(2a)の伸び(高さ)を補正する場合、巻取りドラムでその伸び(高さ)の2倍巻き取ることでその伸び(高さ)を補正できるためである。
【0079】
なお、この算出方法を具体的に演算式を用いて説明する。
【0080】
上記操作量(HLaCsd)を算出する場合、以下に示す演算式
Figure 0004367727
(ここで、HLaCsd:接点nでの外乱による把持ワイヤーa(2a)の巻取り誤差を修正する操作量、LSa[n]:接点nでの実測上の滑車バネa(20a)の長さ、LSa[0]:接点0での実測上の滑車バネa(20a)の長さ、THP(GW[n]):接点nの単結晶(11)の成長重量による設計値上の把持ワイヤーの張力値、、ksa:滑車バネa(20a)の弾性係数、(デルタ)t[i−1]:区間i−1内の時間)
を実行することにより算出される。
【0081】
また、滑車バネb伸び誤差補正部204は、ロードセル(7)により検出された単結晶の成長重量(GW[n])と、設計値記憶部205に予め記憶される単結晶の成長重量に応じた把持ワイヤーの負荷分担張力値との関係を示す負荷分担張力値情報(図7参照)と、滑車バネb(20b)の弾性係数(ksb)と、リニアセンサーb(21b)により測定された滑車バネb(20b)の実測伸び長(LSb[n]−LSb[0])とを用いて、現時点での滑車バネb(2b)の実測上の伸び量と設計値上の伸び量との誤差伸び量を求め、この求められた誤差伸び量から把持ワイヤーb(2b)の巻取り速度(すなわち、上記GR[n])を操作する操作量(HLbCsd)を算出する。なお、この操作量の意味は、各外乱要因に起因する把持ワイヤーb(2b)の負荷張力の誤差を負帰還制御するためのものである。
【0082】
具体的には、ロードセル7により検出されたある時点での単結晶の結晶重量(GW[n])を上記負荷分担張力値情報(図7参照)にあてはめて、設計値上の把持ワイヤーの負荷張力を求める。そして、この値を2倍して滑車バネb(20b)の張力変化量に変換し、この値に滑車バネb(20b)の弾性係数(ksb)を乗算することにより滑車バネb(20b)の設計値上の伸び量を予測する。そして、この値をリニアセンサーb(21b)により測定された滑車バネb(20b)の実測上の伸び量(LSb[n]−LSb[0])から減算して、現時点での滑車バネb(20b)の実測値と設計値間の誤差伸び量を算出する。そして、この値を上述の制御区間の時間で除算することにより、速度量に変換する。そして最後に、この値を2倍する。これは、滑車バネb(2b)の伸び(高さ)を補正する場合、巻取りドラムでその伸び(高さ)の2倍巻き取ることでその伸び(高さ)を補正できるためである。
【0083】
なお、この算出方法を具体的に演算式を用いて説明する。
【0084】
上記操作量(HLbCsd)を算出する場合、以下に示す演算式
Figure 0004367727
(ここで、HLbCsd:接点nでの外乱による把持ワイヤーb(2b)の巻取り誤差を修正する操作量、LSb[n]:接点nでの実測上の滑車バネb(20b)の長さ、LSb[0]:接点0での実測上の滑車バネb(20b)の長さ、THP(GW[n]):接点nの単結晶(11)の成長重量による設計値上の把持ワイヤーの張力値、ksb:滑車バネb(20b)の弾性係数、(デルタ)t[i−1]:区間i−1内の時間)
を実行することにより算出される。
【0085】
なお、設計値記憶部205には、上記演算式で用いるrd、rw、φ、WIL、ksa、ksb等のデータが記憶されている。
【0086】
このように、上記処理を行うことにより、主ワイヤー(1)の巻取り速度の操作量は、以下のような関係式
Figure 0004367727
で定義される。そして、このSLが主ワイヤー(1)の巻取り速度設定信号となり、主ワイヤー巻取り駆動機構4に出力される。これにより、主ワイヤー巻取り駆動機構4では、このSLに基づき主ワイヤー巻取りドラム3の回転速度を調整する。
【0087】
また、把持ワイヤーa(2a)の巻取り速度の操作量は、以下のような関係式
Figure 0004367727
で定義される。そして、このHLaが把持ワイヤーa(2a)の巻取り速度設定信号となり、把持ワイヤーa巻取り駆動機構6aに出力される。これにより、把持ワイヤーa巻取り駆動機構6aでは、このHLaに基づき把持ワイヤー巻取りドラムa(5a)の回転速度を調整する。
【0088】
また、把持ワイヤーb(2b)の巻取り速度の操作量は、以下のような関係式
Figure 0004367727
で定義される。そして、このHLbが把持ワイヤーb(2b)の巻取り速度設定信号となり、把持ワイヤーb巻取り駆動機構6bに出力される。これにより、把持ワイヤーb巻取り駆動機構6bでは、このHLbに基づき把持ワイヤー巻取りドラムb(5b)の回転速度を調整する。
【0089】
なお、上記滑車バネa伸び誤差補正部203と滑車バネb伸び誤差補正部204から算出された操作量(HLaCsd)と操作量(HLbCsd)が減算される、即ち操作量に負の符号の付く理由について図2を用いて説明する。図2に示すように、把持ワイヤーの巻取り誤差が生じた場合、例えば、巻きすぎ時には、吸収作用により滑車バネが伸びて、滑車の位置が低くなる。つまり、巻取り制御上この誤差分を修正するには、逆向きの巻取り、つまり把持ワイヤーを送り出す動作、即ち把持ワイヤーの巻取り速度を下げる動作を行わなければならない。また、巻き不足時には、吸収作用により滑車バネが縮み、滑車の位置が高くなる。このため、巻取り制御上この誤差分を修正するには、順向きの巻取り、つまり把持ワイヤーをより多く巻き取る動作、即ち把持ワイヤーの巻取り速度を上げる動作を行わなければならない。従って、この制御を実現するには、実測上の伸び量から設計値上の伸び量を引いて求められる操作量を、把持ワイヤーの巻き取り速度に減算する、即ち操作量に負の符号の付く必要がある。
【0090】
以上説明した把持ワイヤーの巻取り制御を行うことで、単結晶(11)の成長重量に伴なう滑車バネa、b(20a、20b)の伸びを補正しつつ、予期せぬ外乱による巻取り誤差を修正しながら単結晶を引き上げることができる。つまり、図1に示した滑車バネa、b(20a、20b)を設けたことによる不具合を解消するとともに、各負の要因によって発生する把持ワイヤーの引き上げ速度、つまり実結晶成長速度(GR)からのずれを補正しながら把持ワイヤーを巻き取ることができるので、より精度の高い引き上げ制御を実現して品質の良い単結晶を製造することができる。
【0091】
本実施例では、ロードセル7と直径センサー15の両センサーを使っているが、直径センサー信号に基づくSLC(FB)[n]の代わりにロードセル信号に基づくSLC(FB)[n]を演算し、光学センサーを使わない構成も可能である。又ロードセル7によって測定した結晶重量GW[n]の代わりに、単結晶の実成長長さGL[n]と光学センサー信号に基づく直径値GD[n]又は目標直径算出部195から得られる目標直径を用いて結晶重量を算出し、ロードセルを使わない構成も可能である。
【0092】
また、上記単結晶製造装置において、液位移動制御を行う場合は、次に示す演算式
Figure 0004367727
(ここで、Vmp:結晶長La−Lbにおける液位移動の為のルツボ速度の操作量、MPb−MPa:結晶長LaからLbの間に液位の高さをMPaからMPbに変える引き上げ条件、Tab(t):結晶長をLaからLbに成長させるのに要する時間) を実行することにより、液位移動の為のルツボ速度の操作量Vmpを算出する。
【0093】
そして、この算出された操作量を、上述の関係式(22)で定義される主ワイヤーの巻取り速度の操作量と、上述の関係式(23)で定義される把持ワイヤーa(2a)の巻取り速度の操作量および上述の関係式(24)で定義される把持ワイヤーb(2b)の巻取り速度の操作量に加算する。なお、この時、本発明とは直接関係しないルツボの押し上げ速度の操作量にも上記算出された操作量を加算する。
【0094】
これにより、液位移動制御を考慮した巻取り制御を実行できる。
【0095】
また、図7乃至図9は、図6に示した設定値記憶部205内に記憶される各種設計値情報をグラフ化したものである。なお、この実施例では、図1に示すルツボ14内に多結晶のシリコン溶融液が500kgチャージされ、最大450kgの単結晶を引き上げることが可能であり、把持ワイヤーが2本ある場合の単結晶製造装置の設計値情報を示している。
【0096】
図7は、単結晶の成長重量GWに応じた主ワイヤー(1)と把持ワイヤーa、b(2a、2b)の負荷張力値の割合を示す特性グラフである。この場合、結晶成長重量(GW)が100kgに達するまで主ワイヤーで支持し、100kgに達した時点で把持具(13)を下降させている。そして、上記把持具(13)で図1に示す単結晶(11)のクビレ部分(11a)を把持した後、例えば、第1のプロット点では、主ワイヤー(1)側に負荷張力20kgが、把持ワイヤーa、b(2a、2b)側にそれそれ負荷張力40kgがかかり、以下この割合で増加するようになっている。
【0097】
図8は、設計値上の滑車バネa、b(20a、20b)にかかる負荷張力値と結晶重量(GW)との特性を示す特性グラフである。なお、同図からわかるように、滑車バネa、b(20a、20b)にかかる負荷張力値は、把持ワイヤーa、b(2a、2b)にかかる負荷張力の2倍の値になっている。
【0098】
図9は、設計値上の滑車バネa、b(20a、20b)の伸び値と滑車バネ張力値との特性を示す特性グラフであり、すなわち、滑車バネa、b(20a、20b)の弾性係数(バネ定数[mm/kg])の特性を示している。なお、この値は、使用する各滑車バネ毎に用意するのが望ましい。
【0099】
図10は、上記図7乃至図9のある任意のプロット点におけるデータを数値化したものである。
【0100】
次に、上記図1に示した単結晶製造装置の他の変形例として、主軸にソリドシャフトによる引上げ機構を採用した場合について説明する。
【0101】
図11は、主軸にソリドシャフトによる引上げ機構を採用した場合の単結晶製造装置の要部の概略構成を示す図であり、図1に示す構成部分と同一の部分については同一の符号を用いて説明する。
【0102】
図11に示すように、この単結晶製造装置では、種結晶(10)に接続されたシャフト(31)を保持するシャフト保持部(32)に、把持ワイヤー巻取りドラムa、b(5a、5b)および把持ワイヤー巻取り駆動機構a、b(6a、6b)が一体化されて保持されている。
【0103】
このように主軸がソリッドシャフトの構成では、
上述した主ワイヤー(1)の巻取り速度SLが、シャフト引き上げ速度に変更され、以下のような関係式
Figure 0004367727
で定義される。そして、このSLがシャフト引き上げ速度の設定信号となり、シャフト引き上げ部に出力される。これにより、シャフト引き上げ部では、このSLに基づきシャフトの引き上げ速度を調整する。
【0104】
また、把持ワイヤーa(2a)の巻取り速度は、以下のような関係式
Figure 0004367727
で定義される。そして、このHLaが把持ワイヤーa(2a)の巻取り速度設定信号となり、把持ワイヤーa巻取り駆動機構6aに出力される。これにより、把持ワイヤーa巻取り駆動機構6aでは、このHLaに基づき把持ワイヤー巻取りドラムa(5a)の回転速度を調整する。
【0105】
また、把持ワイヤーb(2b)の巻取り速度は、以下のような関係式となる
Figure 0004367727
で定義される。そして、このHLbが把持ワイヤーb(2b)の巻取り速度設定信号となり、把持ワイヤーb巻取り駆動機構6bに出力される。これにより、把持ワイヤーb巻取り駆動機構6bでは、このHLbに基づき把持ワイヤー巻取りドラムb(5b)の回転速度を調整する。
【0106】
つまり、この構成では、主軸のソリッドシャフト(31)を保持するシャフト保持部(32)に、把持ワイヤー巻取りドラムa、b(5a、5b)および把持ワイヤー巻取り駆動機構a、b(6a、6b)が一体化されて保持されているため、主軸のソリッドシャフトを引き上げる速度の操作量にGR[n]およびSLC(FB)[n]があることから、把持ワイヤーの巻取り速度の操作量には、上記GR[n]および上記SLC(FB)[n]が必要なくなる。また、この場合においても、液位移動制御を行う場合、主軸にVmpを加算すれば、把持側の巻取り速度の操作量には必要なくなる。また、言うまでも無く、主軸がソリッドシャフトなので主軸の引き上げ速度の操作量には、ワイヤーの伸び補正の操作量はいらなくなる。
【0107】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、把持具を吊るす把持ワイヤーを引き上げ方向に支持する弾性部材を具備するようにしたため、把持ワイヤーの巻取り誤差が生じた場合でも、上記弾性部材の吸収作用により把持具が傾くのを抑え且つ把持ワイヤーの負担する負荷張力が種結晶部分に移動するのを抑えることができるので、結晶成長軸を一定にして単結晶を引き上げ可能とし、より品質の良い単結晶を製造することができるとともに、負荷張力の移動による種結晶部分の破断を防ぎ、単結晶の損失および単結晶の落下により装置損害を未然に防止することができる。
【0108】
また、本発明によれば、把持具を吊るす各把持ワイヤーを引き上げ方向に支持する弾性部材と、この弾性部材の伸びを検出する弾性部材伸び検出手段と、単結晶の成長重量を検出する成長重量検出手段と、主ワイヤーの巻き取り速度を前記単結晶の成長速度の操作量を用いて制御するとともに、前記各把持ワイヤーの巻き取り速度を前記単結晶の成長速度および前記各把持ワイヤーの張力を予め設定された前記単結晶の負荷分担張力値に合せ込む速度の操作量を用いて制御する制御手段とを具備するようにしたため、従来の把持ワイヤーの張力制御に比べ、張力制御に必要な部分を最少にして、より安定した単結晶の引き上げ制御を可能とするとともに、弾性部材を設けたことによる不具合を解消するとともに、各負の要因によって発生する把持ワイヤーの引き上げ速度、つまり実結晶成長速度(GR)からのずれを補正しながら把持ワイヤーを巻き取ることができるので、より精度の高い引き上げ制御を実現して品質の良い単結晶を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係わる単結晶製造装置の概略構成を示す図。
【図2】本発明の一実施の形態に係わる単結晶製造装置における把持ワイヤーが正常に巻取られている状態と、巻取り誤差が生じた場合の状態を示す概念図。
【図3】演算タイミングの基準となる接点と区間との関係を示す概念図。
【図4】図1に示す把持ワイヤー巻取り駆動機構6a、6bの全体構成を示す図。
【図5】ドラム回転角度θの概念を示す概念図。
【図6】本実施の形態に係る図1に示す制御装置19の詳細な構成を示すブロック図。
【図7】単結晶の成長重量GWに応じた主ワイヤー(1)と把持ワイヤーa、b(2a、2b)の負荷張力値の割合を示す特性グラフ。
【図8】設計値上の滑車バネa、b(20a、20b)にかかる負荷張力値と結晶重量(GW)との特性を示す特性グラフ。
【図9】設計値上の滑車バネa、b(20a、20b)の伸び値と滑車バネ張力値との特性を示す特性グラフ。
【図10】図7乃至図9に示す特性グラフ上の所定の点における各種設計値情報を表に示した表図。
【図11】主軸にソリドシャフトによる引上げ機構を採用した場合の単結晶製造装置の要部の概略構成を示す図。
【図12】従来装置における把持ワイヤーが正常に巻取られている状態と、巻取り誤差が生じた場合の状態を示す概念図。
【符号の説明】
1…主ワイヤー
2a…把持ワイヤーa
2b…把持ワイヤーb
3…主ワイヤー巻取りドラム
4…主ワイヤー巻取り駆動機構
5a…把持ワイヤー巻取りドラムa
5b…把持ワイヤー巻取りドラムb
6a…把持ワイヤー巻取り駆動機構a
6b…把持ワイヤー巻取り駆動機構b
61…モーター
62…ギア
63…ロータリーエンコーダ
64…モーターアンプ
65…パルスカウンタ
7…ロードセル
8a…滑車a
8b…滑車b
9…種結晶保持部
10…種結晶
11…単結晶
11a…クビレ部分
12…多結晶シリコン溶融液
13…把持具
14…ルツボ
15…直径センサー
16…実測直径算出部
17…液位センサー
18…液位変化量算出部
19…制御装置
191…主ワイヤー巻取り長さ算出部
192…TS[n]算出部
193…主ワイヤー伸び補正部
194…GR[n]算出部
195…目標直径算出部
196…直径制御操作量算出部(PID)
197…THa[n]算出部
198…把持ワイヤーa伸び補正部
199…THb[n]算出部
200…把持ワイヤーb伸び補正部
201…滑車バネa伸び補正部
202…滑車バネb伸び補正部
203…滑車バネa伸び誤差補正部
204…滑車バネb伸び誤差補正部
205…設計値記憶部
206…Vmp算出部
20a…滑車バネa
20b…滑車バネb
21a…リニアセンサーa
21b…リニアセンサーb
31…ソリッドシャフト
32…シャフト保持部
33…ロードセル
34…シャフト保持部引き上げ部

Claims (11)

  1. 単結晶の上部にあるクビレ部分を把持する把持具と、該把持部に接続された少なくとも2本の把持ワイヤーと、該各把持ワイヤーを巻き取るドラムとを有する単結晶製造装置において、
    前記把持部単結晶の上部にあるクビレ部分を把持する把持具と、該把持具に接続された少なくとも2本の把持ワイヤーと、該各把持ワイヤーを巻き取るドラムとを有する単結晶製造装置において、前記把持具を吊るす把持ワイヤーを引き上げ方向に支持する弾性部材を具備することを特徴とする単結晶製造装置。
  2. 主ワイヤーに接続された種結晶を多結晶溶融液に浸漬し、該主ワイヤーをドラムで巻き取って該種結晶の下に単結晶を成長させるとともに、前記単結晶の上部にあるクビレ部分を把持する把持具と、該把持具に接続された少なくとも2本の把持ワイヤーと、該各把持ワイヤーを巻き取るドラムとを有する単結晶製造装置において、前記把持具を吊るす各把持ワイヤーを引き上げ方向に支持する弾性部材と、前記弾性部材の伸びを検出する弾性部材伸び検出手段と、前記単結晶の成長重量を検出する成長重量検出手段と、前記主ワイヤーの巻き取り速度を前記単結晶の成長速度の操作量を用いて制御するとともに、前記各把持ワイヤーの巻き取り速度を前記単結晶の成長速度および前記各把持ワイヤーの張力を予め設定された前記単結晶の負荷分担張力値に合せ込む速度の操作量を用いて制御する制御手段とを具備することを特徴とする単結晶製造装置。
  3. 前記制御手段は、前記各把持ワイヤーの張力を予め設定された前記単結晶の負荷分担張力値に合せ込む速度の操作量として、前記各把持ワイヤーの張力の設計値に相当する張力を前記弾性部材に与えるための速度の操作量を用いることを特徴とする請求項2記載の単結晶製造装置。
  4. 前記単結晶の成長長さと該成長長さに応じた前記単結晶の成長速度との関係を設定した値を予め記憶する第1の記憶手段と、前記単結晶の成長長さを検出する成長長さ検出手段と、前記成長長さ検出手段により検出された成長長さを前記第1の記憶手段が記憶した関係にあてはめて、前記単結晶の成長速度を決定する成長速度決定手段と、前記単結晶の成長重量と該成長重量に応じた前記把持ワイヤーの負荷分担張力値との関係を設定した値を予め記憶する第2の記憶手段とを更に具備し、前記制御手段は、前記把持ワイヤー張力の設計値に相当する張力を前記弾性部材に与えるための速度の操作量を算出するに際して、前記把持ワイヤー巻取り速度の制御区間を設定する設定手段と、前記成長重量検出手段が検出した重量の該制御区間における変化量を前記第2の記憶手段が記憶した関係にあてはめて、当該把持ワイヤーの設計値上の負荷分担張力の変化量を求め、該求めた負荷分担張力値変化量と当該把持ワイヤーの弾性係数とを用いて前記弾性部材の設計値上の伸び変化量を算出する設計伸び変化量算出手段と、該算出した設計値上の伸び変化量を前記制御区間の時間を用いて速度量に変換して前記成長速度決定手段により決定された単結晶の成長速度を操作する操作量を算出する操作量算出手段とを有することを特徴とする請求項3記載の単結晶製造装置。
  5. 前記制御手段は、前記把持ワイヤーの張力を予め設定された前記単結晶の負荷分担張力値に合せ込む速度の操作量として、前記把持ワイヤーの実測張力値と設計張力値を比較して前記実測張力値を前記設計張力値に合せ込む負帰還量を与える速度の操作量を用いることを特徴とする請求項2記載の単結晶製造装置。
  6. 単結晶の成長重量と該成長重量に応じた前記把持ワイヤーの負荷分担張力値との関係が設定され、
    前記制御手段は、前記把持ワイヤーの実測張力値と設計張力値を比較して前記実測張力値を前記設計張力値に合せ込む負帰還量を与える速度の操作量を算出するに際して、前記成長重量検出手段が検出した重量を前記設定した関係値にあてはめて、当該把持ワイヤーの設計値上の負荷分担張力を求め、該求めた負荷分担張力と当該弾性部材の弾性係数とを用いて前記弾性部材の設計値上の伸びを算出する設計伸び算出手段と、該算出した設計値上の伸びと前記弾性部材伸び検出手段により検出された実測上の伸びとを比較し、現在の設計値と実測値間の誤差伸びを算出する誤差伸び算出手段と、該算出した誤差伸びを前記制御区間の時間を用いて速度量に変換して前記成長速度決定手段により決定された単結晶の成長速度を操作する操作量を算出する操作量算出手段とを有することを特徴とする請求項5記載の単結晶製造装置。
  7. 種結晶に接続されたシャフトを保持するシャフト保持部と、前記シャフトに接続された種結晶を多結晶溶融液に浸漬し、該シャフトを引き上げて該種結晶の下に単結晶を成長させるシャフト引き上げ部と、前記単結晶の上部にあるクビレ部分を把持する把持具と、該把持具に接続された少なくとも2本の把持ワイヤーと、前記シャフトとともにシャフト保持部に保持され前記各把持ワイヤーを巻き取るドラムとを有する単結晶製造装置において、前記把持具を吊るす各把持ワイヤーを引き上げ方向に支持する弾性部材と、前記弾性部材の伸びを検出する弾性部材伸び検出手段と、前記単結晶の成長重量を検出する成長重量検出手段と、前記シャフトの引き上げ速度を前記単結晶の成長速度の操作量を用いて制御するとともに、前記各把持ワイヤーの巻き取り速度を前記各把持ワイヤーの張力を予め設定された前記単結晶の負荷分担張力値に合せ込む速度の操作量を用いて制御する制御手段とを具備することを特徴とする単結晶製造装置。
  8. 前記制御手段は、前記把持ワイヤーの張力を予め設定された前記単結晶の負荷分担張力値に合せ込む速度の操作量として、前記把持ワイヤー張力の設計値に相当する張力を前記弾性部材に与えるための速度の操作量を用いることを特徴とする請求項7記載の単結晶製造装置。
  9. 前記単結晶の成長長さと該成長長さに応じた前記単結晶の成長速度との関係を設定した値を予め記憶する第1の記憶手段と、前記単結晶の成長長さを検出する成長長さ検出手段と、前記成長長さ検出手段により検出された成長長さを前記第1の記憶手段が記憶した関係にあてはめて、前記単結晶の成長速度を決定する成長速度決定手段と、前記単結晶の成長重量と該成長重量に応じた前記把持ワイヤーの負荷分担張力値との関係を設定した値を予め記憶する第2の記憶手段とを更に具備し、前記制御手段は、前記把持ワイヤー張力の設計値に相当する張力を前記弾性部材に与えるための速度の操作量を算出するに際して、前記把持ワイヤー巻取り速度の制御区間を設定する設定手段と、前記成長重量検出手段が検出した重量の該制御区間における変化量を前記第2の記憶手段が記憶した関係にあてはめて、当該把持ワイヤーの設計値上の負荷分担張力の変化量を求め、該求めた負荷分担張力値変化量と当該把持ワイヤーの弾性係数とを用いて前記弾性部材の設計値上の伸び変化量を算出する設計伸び変化量算出手段と、該算出した設計値上の伸び変化量を前記制御区間の時間を用いて速度量に変換して前記把持ワイヤーの巻取り速度の操作量を算出する操作量算出手段とを有することを特徴とする請求項8記載の単結晶製造装置。
  10. 前記制御手段は、前記把持ワイヤーの張力を予め設定された前記単結晶の負荷分担張力値に合せ込む速度の操作量として、前記把持ワイヤーの実測張力値と設計張力値を比較して前記実測張力値を前記設計張力値に合せ込む負帰還量を与える速度の操作量を用いることを特徴とする請求項7記載の単結晶製造装置。
  11. 単結晶の成長重量と該成長重量に応じた前記把持ワイヤーの負荷分担張力値との関係が設定され、
    前記制御手段は、前記把持ワイヤーの実測張力値と設計張力値を比較して前記実測張力値を前記設計張力値に合せ込む負帰還量を与える速度の操作量を算出するに際して、前記成長重量検出手段が検出した重量を前記設定した関係値にあてはめて、当該把持ワイヤーの設計値上の負荷分担張力を求め、該求めた負荷分担張力と当該弾性部材の弾性係数とを用いて前記弾性部材の設計値上の伸びを算出する設計伸び算出手段と、該算出した設計値上の伸びと前記弾性部材伸び検出手段により検出された実測上の伸びとを比較し、現在の設計値と実測値間の誤差伸びを算出する誤差伸び算出手段と、該算出した誤差伸びを前記制御区間の時間を用いて速度量に変換して前記把持ワイヤーの巻取り速度の操作量を算出する操作量算出手段とを有することを特徴とする請求項10記載の単結晶製造装置。
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