JP4367313B2 - コネクタ - Google Patents
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Description
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、検知部とランスの突き当たりに起因する嵌合抵抗の発生を確実に感得できるようにすることを目的とする。
両ハウジングの嵌合過程においては、検知部がランスに突き当たるより前に、端子金具同士の接触に起因する嵌合抵抗も、シール部材と相手側ハウジングとの接触に起因する嵌合抵抗も発生しないので、作業者は、検知部とランスの突き当たりに起因して嵌合抵抗が発生したことを確実に感得することができる。
複数のランスが、検知部の進入経路を中心とする円周上に配置され、ランスがその配置円の中心に向かって弾性撓みする形態とされているので、検知部を各ランス毎に分割して配置した形態とせずに、1つの検知部を複数のランスに対して突き当てるようにすることができ、ひいては、検知部の形状を簡素化することができる。
以下、本発明を具体化した実施形態1を図1乃至図16を参照して説明する。本実施形態のコネクタは、互いに嵌合・離間を可能とされた第1ハウジング10と第2ハウジング60とからなる。
第1ハウジング10は、合成樹脂製であり、その内部には複数(本実施形態では6室)のキャビティ11が形成されている。キャビティ11は、前後方向に細長く、前端部は第1ハウジング10の前端面にタブ挿入口12として開口されていると共に、後端部は端子挿入口13として第1ハウジング10の後端面に開口されている。また、各キャビティ11には、その内壁に沿って前方へ片持ち状に延出した形態のランス14が形成されている。
第1端子金具50が第1ハウジング10のキャビティ11に対して正規位置に挿入されている状態で、第1ハウジング10を第2ハウジング60の嵌合筒部62内に嵌入させると、第2ハウジング60の検知部63が撓み空間19内に嵌入される。このとき、第1ハウジング10のランス14は撓み空間19内に進出していないため、検知部63は、ランス14と干渉することなくの撓み空間19内への嵌入を進める。検知が撓み空間19内への嵌入を開始した後、タブ72が第1ハウジング10のタブ挿入口12からキャビティ11内に進入するとともに、嵌合筒部62の前端部内周が一括ゴム栓30の外周のリップ部30aに当接する。この状態から、さらに両ハウジング10,60の嵌合を進めると、タブ72が第1端子金具50の角筒部51内に進入して弾性接触片(図示せず)に対して弾接的に接触するともに、一括ゴム栓30の外周のリップ部30aが嵌合筒部62の内周との当接によって弾性的に変形させられる。タブ72と弾性接触片の弾性接触と一括ゴム栓30の弾性変形によって嵌合抵抗が発生するが、この嵌合抵抗が発生した時点では、検知部63の前端はランス14の前端を通過している。
即ち、第1ハウジング10が嵌合筒部62内に嵌入し、検知部63の前端部が撓み空間19内に嵌入されると、図3に示すように、撓み空間19(即ち、検知部63の嵌入空間)に進出しているランス14の前端部に対して、検知部63の前端が突き当たる。この突き当たりにより、それ以上の両ハウジング10,60の嵌合動作が規制されるので、これをもって半挿入状態の第1端子金具50が存在している、ということが判る。
しかし本実施形態では、両ハウジング10,60の嵌合過程において、検知部63が、ランス14が弾性撓みしている場合にそのランス14に突き当たる位置を通過した後で、第1端子金具50と第2端子金具70が接触するとともに、一括ゴム栓30が第2ハウジング60と接触する構成としている。換言すると、検知部63がランス14に突き当たるより前に、第1端子金具50と第2端子金具70との弾性接触に起因する嵌合抵抗も、一括ゴム栓30と第2ハウジング60との接触に起因する嵌合抵抗も発生しないようになっている。したがって、作業者は、検知部63とランス14の突き当たりに起因して嵌合抵抗が発生したことを確実に感得することができる。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施態様も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記実施形態では検知部がランスとの突き当たり位置を通過した後に第1端子金具と第2端子金具が接触を開始するようにしたが、本発明によれば、検知部がランスに突き当たるのと同時に、第1端子金具と第2端子金具が接触を開始してもよい。
(2)上記実施形態では検知部がランスとの突き当たり位置を通過した後にシール部材(一括ゴム栓)と第2ハウジングが接触を開始するようにしたが、本発明によれば、検知部がランスに突き当たるのと同時に、シール部材と第2ハウジングとが接触を開始してもよい。
(3)上記実施形態ではシール部材(一括ゴム栓)を第1ハウジングに装着したが、本発明によれば、シール部材を第2ハウジングに装着してもよい。
(4)上記実施形態では第1端子金具に電線が接続され、第2端子金具が電線に接続されないジョイントターミナルとして機能するようにしたが、本発明によれば、第2端子金具に電線が接続され、第1端子金具が電線に接続されないジョイントターミナルとして機能するようにしてもよい。
(5)上記実施形態では第1端子金具に電線が接続され、第2端子金具が電線に接続されないジョイントターミナルとして機能するようにしたが、本発明によれば、第1端子金具と第2端子金具の双方に電線を接続してもよい。
(6)上記実施形態ではランスが略円弧状に配置されているが、本発明によれば、ランスがほぼ直線状に配置されていてもよい。
14…ランス
30…一括ゴム栓(シール部材)
50…第1端子金具
60…第2ハウジング
63…検知部
70…第2端子金具
Claims (2)
- 第1ハウジングと、
前記第1ハウジングに挿入される第1端子金具と、
前記第1ハウジングの内部に設けられ、前記第1端子金具が挿入する過程では弾性撓みし、前記第1端子金具が正規挿入された状態では弾性復帰して前記第1端子金具に対して抜止め状態に係止するランスと、
前記第1ハウジングと嵌合可能な第2ハウジングと、
前記第2ハウジングに設けられ、前記両ハウジングの嵌合に伴って前記第1端子金具に接続される第2端子金具と、
前記第2ハウジングに設けられ、前記第1ハウジングと嵌合する過程では、弾性撓みしている前記ランスに対して突き当たることで前記両ハウジングの嵌合動作を規制し、弾性復帰している前記ランスとは干渉せずに前記両ハウジングの嵌合動作を許容する検知部とを備え、
前記両ハウジングの嵌合過程においては、前記検知部が、前記ランスが弾性撓みしている場合にそのランスに突き当たる位置を通過した後で、前記第1端子金具と前記第2端子金具が接触するようになっているコネクタにおいて、
前記第1ハウジングと前記第2ハウジングのうちいずれか一方のハウジングには、前記両ハウジングが嵌合した状態ではその両ハウジングの間をシールするシール部材が設けられ、
前記両ハウジングの嵌合過程では、前記検知部が、前記ランスが弾性撓みしている場合にそのランスに突き当たる位置を通過した後で、前記シール部材が相手側のハウジングと接触し、前記検知部が前記ランスに突き当たるより前に前記シール部材と前記相手側のハウジングとの接触に起因する嵌合抵抗が発生しないようになっていることを特徴とするコネクタ。 - 複数の前記ランスが、前記検知部の進入経路を中心とする円に概ね沿うように配置されており、
前記ランスが、その配置円の中心に向かって弾性撓みする形態とされていることを特徴とする請求項1記載のコネクタ。
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