JP4367304B2 - 冷凍装置 - Google Patents

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Description

本発明は、冷媒を圧縮して蒸気圧縮式冷凍サイクルを行う冷媒回路を備えた冷凍装置に関し、特に、冷媒回路の膨張機構を構成する膨張機が圧縮機に機械的に連結された冷凍装置に関するものである。
従来より、冷媒回路で冷媒を循環させて冷凍サイクルを行う冷凍装置が知られており、空調機などに広く利用されている。
例えば特許文献1の冷凍装置は、冷媒回路に膨張機構と圧縮機構とが接続されている。上記膨張機構は、スクロール型の流体機械から成る膨張機で構成されている。一方、上記圧縮機構は、ロータリー型の流体機械から成る圧縮機で構成されている。これら膨張機及び圧縮機は、回転軸によって機械的に連結されている。そして、膨張機で冷媒が膨張すると、冷媒の膨張動力が回転軸を介して圧縮機の回転動力に変換される。つまり、この冷凍装置は、膨張機で得られた動力(膨張動力)を圧縮機の駆動動力として利用することで、エネルギー効率の高い冷凍サイクル、すなわち高COPでの冷凍サイクルの実現化を図るようにしている。
ところが、特許文献1の冷凍装置においては、冷媒回路が閉回路であること、及び膨張機と圧縮機との回転数が同じ回転数となることを理由に、圧縮機の動力回収効率が低下し、高COPの冷凍サイクルを達成することが困難となる。この点について以下に説明する。
閉回路となる冷媒回路においては、膨張機を通過する冷媒の質量流量Meと圧縮機を通過する冷媒の質量流量Mcとは等しくなる。ここで、Me=Ve×de(Ve:膨張機を通過する冷媒の体積循環量、de:膨張機の冷媒吸入密度)、Mc=Vc×dc(Vc:圧縮機を通過する冷媒の体積循環量、dc:圧縮機の冷媒吸入密度)の関係式が成り立つ。また、体積循環量(Vc、Ve)は、各流体機械のシリンダ容積×各流体機械の回転数によって定まる。
ここで、膨張機の質量流量Meと圧縮機の質量流量Mcとは等しいため、上式より、Ve/Vc=de/dcの関係が成り立つ。なお、Ve/Vcは、膨張機と圧縮機の回転数が同じであるため、各流体機械のシリンダ容積によって定まる固定値となる。したがって、この冷凍装置では、密度比(de/dc)に基づいて各流体機械のシリンダ容積を設計することで、膨張機と圧縮機の冷媒質量流量Me、Mcをバランスさせることができる。
ところが、この種の冷凍装置を空調機などに用いる場合には、その使用条件によって上記密度比(de/dc)を一定に保つことが困難な場合がある。具体的に、例えば冷房運転と暖房運転とを切り換えて行う空調機において、冷房運転は、暖房運転と比較すると、利用側熱交換器(蒸発器)における冷媒の蒸発圧力が高くなるため、圧縮機の冷媒吸入密度dcが上昇する。その結果、圧縮機を通過する冷媒の質量流量Mcに対して膨張機を通過する冷媒の質量流量Meが小さくなり、膨張機と圧縮機の冷媒質量流量をバランスできなくなる。したがって、この冷凍装置において、所望の冷凍サイクルを行うことが困難となるという問題があった。
この問題に対しては、特許文献2に開示されているように、冷媒回路に膨張機をバイパスするバイパス配管を設けるという対策が提案されている。つまり、膨張機を通過する冷媒の質量流量Meが圧縮機を通過する冷媒の質量流量Mcに対して小さい場合には、放熱後の冷媒の一部をバイパス管へ導入することで、膨張機をバイパスさせるようにし、冷媒回路全体としての質量流量のバランスを図るようにしている。
特開2001−107881号公報 特開2001−116371号公報
しかし、特許文献2の冷凍装置では、冷媒の一部が膨張機をバイパスするため、膨張機では、バイパスさせた冷媒の内部エネルギー分だけ膨張動力が減少することになる。したがって、圧縮機の回収動力も減少し、冷凍装置のCOPが低下してしまうという問題が生じる。
本発明は、このような問題点に鑑みて創案されたものであり、その目的は、圧縮機を通過する冷媒の質量流量と、膨張機を通過する冷媒の質量流量とのバランスを図りながら、高COPを達成可能な冷凍装置を提供することである。
本発明は、膨張機で膨張された冷媒と膨張機に吸入される冷媒とを熱交換させる内部熱交換器を有する気液分離器を用いるようにしたものである。
具体的に、第1の発明は、圧縮機(11)、熱源側熱交換器(21)、膨張機(12)、及び利用側熱交換器(22)が接続されて冷凍サイクルを行う冷媒回路(10)を備え、上記圧縮機(11)と膨張機(12)とが機械的に連結され該膨張機(12)の膨張動力を回収する冷凍装置を前提としている。そして、この冷凍装置は、膨張機(12)で膨張された冷媒を液冷媒とガス冷媒とに分離して一時的に貯留する気液分離器(40)を備え、上記気液分離器(40)が、該気液分離器(40)で分離された液冷媒と、膨張機(12)に吸入される冷媒とを熱交換させる内部熱交換部(50)を備えているものである。
上記第1の発明では、冷媒回路(10)に気液分離器(40)が設けられる。気液分離器(40)は、膨張機(12)で膨張された後の気液二相状態の冷媒を、ガス冷媒と液冷媒とに分離する。また、気液分離器(40)には、内部熱交換部(50)が設けられる。内部熱交換部(50)は、膨張機(12)に吸入される冷媒と気液分離器(40)に貯留された液冷媒とを熱交換させる。
ここで、膨張機(12)に吸入される冷媒は、膨張機(12)で膨張された後の液冷媒よりも高温となるため、内部熱交換部(50)では、膨張機(12)に吸入される冷媒が冷却される。このため、膨張機(12)の吸入冷媒密度deを大きくすることができる。したがって、例えば冷房運転時において、圧縮機(11)を通過する冷媒の質量流量Mcが大きくなった場合にも、これに追随させて膨張機(12)に吸入される冷媒を冷却することで、膨張機(12)を通過する冷媒の質量流量Meを大きくし、両者の冷媒質量流量McとMeとをバランスさせることができる。
第2の発明は、第1の発明の冷凍装置において、運転条件に応じて内部熱交換部(50)における冷媒の熱交換量を変更する熱交換量調整機構(60)を備えているものである。ここで、「熱交換量調整機構」は、運転条件に応じて熱交換量を微調整できるという意味に加え、熱交換量を実質的にゼロにするか所定値にするかの2段階の調整(ON/OFF制御)できるという意味を含むものである。
上記第2の発明では、膨張機(12)に吸入される冷媒と、気液分離器(40)で分離された液冷媒との熱交換量が、運転条件に応じて熱交換量調整機構(60)によって変更される。このため、運転条件の変化によって膨張機(12)の冷媒質量流量Meが圧縮機(11)の冷媒質量流量Mcよりも大きくなった場合に、内部熱交換部(50)における熱交換量を調整することで、膨張機(12)の冷媒質量流量Meと圧縮機(11)の冷媒質量流量Mcとを等量とすることができる。
第3の発明は、第2の発明の冷凍装置において、気液分離器(40)が、分離された液冷媒が貯留する液貯留部(41)と、該液貯留部(41)に隣接するとともに膨張機(12)に吸入される冷媒が流通する伝熱管(50)とを備え、上記伝熱管(50)が、上記液貯留部(41)内の液冷媒と該伝熱管(50)内の冷媒とを熱交換させる内部熱交換部を構成しているものである。
上記第3の発明では、気液分離器(40)に内部熱交換部としての伝熱管(50)が設けられる。この伝熱管(50)は、液貯留部(41)と隣接するようにして配置される。このため、膨張機(12)に吸入される冷媒は、伝熱管(50)を流通する際、伝熱管(50)の外表面に貯留された液冷媒によって冷却される。したがって、膨張機(12)の吸入冷媒密度deを確実に大きくすることができる。
第4の発明は、第3の発明の冷凍装置において、冷媒回路(10)の冷媒の循環方向を換えて冷却運転と加熱運転とを切り換えて行うための冷媒切換機構(31,33)を備え、熱交換量調整機構(60)は、冷却運転時にだけ内部熱交換部(50)における冷媒の熱交換を行わせるものである。
上記第4の発明では、冷媒回路(10)に冷媒切換機構(31,33)が設けられる。この冷媒切換機構(31,33)は、冷媒の循環方向を切り換えることにより、利用側熱交換器(22)が蒸発器となる冷房運転と、利用側熱交換器(21)が放熱器となる暖房運転とが切換えられる。
ここで、熱交換量調整機構(60)は、冷房運転時にだけ内部熱交換部(50)での冷媒の熱交換を行わせる。このため、膨張機(12)の冷媒質量流量Meが圧縮機(11)の冷媒質量流量Mcよりも小さくなりやすい冷房運転時において、膨張機(12)の吸入冷媒密度deを増大させ、膨張機(12)の冷媒質量流量Meと圧縮機(11)の冷媒質量流量Mcとを等量とすることができる。
一方、暖房運転時には、膨張機(12)の吸入冷媒密度deと圧縮機(11)の吸入冷媒密度dcとの密度比に応じて膨張機(12)及び圧縮機(11)のシリンダ容積比を設計することで、膨張機(12)の冷媒質量流量Meと圧縮機(11)の冷媒質量流量MCとを等量とすることができる。したがって、熱交換量調整機構(60)によって内部熱交換部(50)での冷媒の熱交換を行う必要はない。
第5の発明は、第3又は第4の発明の冷凍装置において、熱交換量調整機構(60)は、冷媒を伝熱管(50)をバイパスさせて膨張機(12)に吸入させるバイパス管(46)と、伝熱管(50)を流通する冷媒流量を調整する第1電動弁(36)と、上記バイパス管(46)の冷媒流量を調整する第2電動弁(37)とで構成されているものである。
上記第5の発明では、第1,第2電動弁(36,37)の開度調整により、伝熱管(50)における冷媒の熱交換量が調整される。具体的に、例えば第1電動弁(36)が全開され、第2電動弁(37)が全閉されると、伝熱管(50)に流れる冷媒流量が最大となり、伝熱管(50)における冷媒の熱交換量も最大に調整される。一方、例えば第1電動弁(36)が全閉され、第2電動弁(37)が全開されると、伝熱管(50)に流れる冷媒流量が実質的にゼロとなり、伝熱管(50)における冷媒の熱交換量もゼロとなる。以上のように、第1,第2電動弁(36,37)の開度を所定開度に調整することで、伝熱管(50)における熱交換量をゼロから最大値までの間で調整できる。したがって、運転条件に応じた冷媒の熱交換を行うことができ、膨張機(12)の冷媒質量流量Meと圧縮機(11)の冷媒質量流量Mcとを等量とすることができる。
第6の発明は、第4の発明の冷凍装置において、熱交換量調整機構(60)は、四路切換弁(32)で構成されているものである。
上記第6の発明では、熱交換量調整機構(60)としての四路切換弁(32)の切換によって冷媒の流れが変更される。このため、例えば冷房運転時には、伝熱管(50)に冷媒を流すように四路切換弁(32)を切り換える一方、暖房運転時には、伝熱管(50)に冷媒を流さないように四路切換弁(32)を切り換えることで、両運転時において、膨張機(12)の冷媒質量流量Meと圧縮機(11)の冷媒質量流量Mcとを等量とすることができる。
第7の発明は、第4の発明の冷凍装置において、熱交換量調整機構(60)が、冷媒を伝熱管(50)をバイパスさせて膨張機(12)に吸入させるバイパス管(46)と、伝熱管(50)の冷媒の流通を許容又は禁止する第1電磁開閉弁(34)と、上記バイパス管(46)の冷媒の流通を許容又は禁止する第2電磁開閉弁(35)とで構成されているものである。
上記第7の発明では、第1,第2電磁開閉弁(34,35)の開閉によって伝熱管(50)における冷媒の流れが変更される。具体的に、例えば冷房運転時には、第1電磁開閉弁(34)を開の状態とし、第2電磁開閉弁(35)を閉の状態とすることで、伝熱管(50)に冷媒を流通させ、該伝熱管(50)で冷媒の熱交換を行わせることができる。一方、例えば暖房運転時には、第1電磁開閉弁(34)を閉の状態とし、第2電磁開閉弁(35)を開の状態とすることで、冷媒をバイパス管(46)に流通させる一方、伝熱管(50)に冷媒を流通させないようにできる。つまり、この状態では、伝熱管(50)で冷媒の熱交換を行わせないようにできる。したがって、両運転時において、膨張機(12)の冷媒質量流量Meと圧縮機(11)の冷媒質量流量Mcとを等量とすることができる。
第8の発明は、第4の発明の冷凍装置において、熱交換量調整機構(60)は、配管と逆止弁(81,82,83,84)との組み合わせにより構成されているものである。
上記第8の発明では、熱交換量調整機構(60)としての所定の配管経路と逆止弁(81,82,83,84)が設けられる。このため、例えば冷房運転時には、伝熱管(50)に冷媒を流れるようにし、暖房運転時には、伝熱管(50)に冷媒を流さないよう逆止弁(81,82,83,84)及び配管経路を設けることで、両運転時において、膨張機(12)の冷媒質量流量Meと圧縮機(11)の冷媒質量流量Mcとを等量とすることができる。
第9の発明は、第1から第8の発明の冷凍装置において、冷媒回路(10)には、気液分離器(40)のガス冷媒を圧縮機(11)の吸入側に送る第1インジェクション配管(44)と、該第1インジェクション配管(44)の冷媒流量を調整するガス制御弁(38)を備えているものである。
上記第9の発明では、気液分離器(40)で分離されたガス冷媒を第1インジェクション配管(44)を経由して圧縮機(11)の吸入側に送ることができる。したがって、必要に応じて、いわゆるガスインジェクションを行うことができ、また、そのガスインジェクション量をガス制御弁(38)の開度変更により調整することができる。
第10の発明は、第1から第9のいずれか1の発明の冷凍装置において、冷媒回路(10)には、気液分離器(40)の液冷媒を圧縮機(11)の吸入側に送る第2インジェクション配管(48)と、該第2インジェクション配管(48)の冷媒流量を調整する液制御弁(39)を備えているものである。
上記第10の発明では、気液分離器(40)で分離された液冷媒を第2インジェクション配管(48)を経由して圧縮機(11)の吸入側に送ることができる。したがって、必要に応じて、いわゆる液インジェクションを行うことができ、また、その液インジェクション量を液制御弁(39)の開度変更により調整することができる。
第11の発明は、第1から第10のいずれか1の発明の冷凍装置において、冷媒回路(10)には、複数の利用側熱交換器(22a,22b,22c)が並列に接続され、上記各利用側熱交換器(22a,22b,22c)に流入する冷媒流量をそれぞれ調整する複数の流量調整弁(61a,61b,61c)を備えているものである。
上記第11の発明は、冷媒回路(10)に複数の利用側熱交換器(22a,22b,22c)が設けられる。すなわち、この冷凍装置では、複数の利用側熱交換器(22a,22b,22c)で同時に冷却(冷房)あるいは加熱(暖房)を行うことが可能となる。また、各利用側熱交換器(22a,22b,22c)に対応する複数の流量調整弁(61a,61b,61c)の開度を調整することにより、利用側熱交換器(22a,22b,22c)に流入する冷媒流量を個別に調整することができる。
第12の発明は、第1から第11のいずれか1の発明の冷凍装置において、冷媒回路(10)の冷媒として二酸化炭素が用いられているものである。
上記第12の発明では、冷媒回路(10)に冷媒として二酸化炭素が充填される。この二酸化炭素は、他の冷媒と比較して、冷凍サイクルの高低差圧を大きくすることができるため、膨張機(12)で得られる冷媒の膨張動力を増大させることができる。
上記第1の発明によれば、気液分離器(40)で分離された液冷媒と、膨張機(12)に吸入される冷媒とを内部熱交換部(50)で熱交換させることにより、膨張機(12)の吸入冷媒密度de、すなわち質量流量Meを増大できるようにしている。したがって、内部熱交換部(50)において、所定の熱交換量で冷媒の熱交換を行うことにより、圧縮機(11)と膨張機(12)の冷媒質量流量(MeとMc)をバランスさせることができ、この冷凍装置で所望の冷凍サイクルを行うことができる。
ここで本発明は、特許文献2のように、冷媒の一部を膨張機からバイパスさせることなく、冷媒質量流量MeとMcをバランスさせることができる。すなわち、特許文献2の冷凍装置では、膨張機の膨張動力が低下してCOPも低下してしまうが、本発明では、全ての冷媒を膨張機(12)に導入できるため、このようなCOPの低下を回避することができる。
また、本発明では、気液分離器(40)で分離した液冷媒と膨張機(12)に吸入される冷媒とを熱交換させている。ここで、同じ種類の冷媒において、液状態の冷媒は、二相状態の冷媒、あるいはガス状態の冷媒と比較して熱通過率が高いため、内部熱交換部(50)における熱交換率を向上させることができる。したがって、膨張機(12)に吸入される冷媒を効果的に冷却でき、その結果、内部熱交換部(50)及び気液分離器(40)をコンパクトに設計することができる。
さらに、本発明では、気液分離器(40)が内部熱交換部(50)を兼用しているため、気液分離器(40)と内部熱交換部(50)とを個別に設ける場合と比較して、冷凍装置のコンパクト化を図ることができる。
また、本発明では、気液分離器(40)で分離した液冷媒を所定の配管や熱交換器に搬送することができる。このため、例えば二相状態の冷媒が配管や熱交換器を流通する場合と比較して、配管中の圧力損失を低減できる。また、二相状態の冷媒が配管や熱交換器を流通すると、冷媒通過音が騒音となりやすくなるが、本発明では、これを防止することができる。
上記第2の発明によれば、熱交換量調整機構(60)を設けることで、運転条件に応じて内部熱交換部(50)の熱交換量を調整できるようにしている。したがって、この冷凍装置において、運転条件の変化に追随して、圧縮機(11)と膨張機(12)の冷媒質量流量(MeとMc)とをバランスさせることができる。
上記第3の発明によれば、気液分離器(40)の液貯留部(41)に伝熱管(50)を設けることにより、伝熱管(50)内を流通する膨張機(12)の吸入冷媒と、気液分離器(40)で分離された液冷媒とを確実に熱交換できるようにしている。このため、膨張機(12)の吸入冷媒密度を確実に増加させて、圧縮機(11)と膨張機(12)の冷媒質量流量(MeとMc)をバランスさせることができる。
上記第4の発明によれば、膨張機(12)の冷媒質量流量Meが圧縮機(11)の冷媒質量流量Mcよりも小さくなりやすい冷房運転時にだけ、内部熱交換部(50)での冷媒の熱交換を行うようにしている。したがって、冷房運転時において、確実に圧縮機(11)と膨張機(12)の冷媒質量流量(MeとMc)とをバランスさせることができる。
一方、暖房運転時には、膨張機(12)の吸入冷媒密度deと圧縮機(11)の吸入冷媒密度dcとの密度比に応じて膨張機(12)及び圧縮機(11)のシリンダ容積比を設計することで、圧縮機(11)と膨張機(12)の冷媒質量流量(MeとMc)とをバランスさせることができる。
上記第5の発明によれば、熱交換量調整機構(60)として、第1,第2電動弁(36,37)及びバイパス管(46)を設けている。そして、第1,第2電動弁(36,37)の開度を所定開度に調整することで、伝熱管(50)における冷媒の熱交換量を調整できるようにしている。したがって、運転条件に応じて圧縮機(11)と膨張機(12)の冷媒質量流量(MeとMc)とを高精度にバランスさせることができる。
また、第1電動弁(36)を全開状態とすると同時に第2電動弁(37)を全閉状態とすることで、冷房運転時だけ冷媒を伝熱管(50)に流し、冷媒の熱交換を行うことができる。したがって、第3の発明の作用効果を得ることができる。
上記第6の発明によれば、熱交換量調整機構(60)として、四路切換弁(32)を設けている。そして、四路切換弁(32)の切換によって、伝熱管(50)に冷媒を流す状態と、冷媒を流さない状態とに冷媒の流れを変更できるようにしている。このため、四路切換弁(32)の切換によって冷房運転時だけ冷媒を伝熱管(50)に流し、冷媒の熱交換を行うことができる。したがって、第3の発明の作用効果を容易に得ることができる。
上記第7の発明によれば、熱交換量調整機構(60)として、第1,第2電磁開閉弁(34,35)及びバイパス管(46)を設けている。そして、第1電磁開閉弁(34)を開の状態とすると同時に第2電磁開閉弁(35)を閉の状態とすることで、冷房運転時だけ冷媒を伝熱管(50)に流し、冷媒の熱交換を行うことができるようにしている。したがって、第3の発明の作用効果を得ることができる。
上記第8の発明によれば、熱交換量調整機構(60)として、所定の配管経路と逆止弁(81,82,83,84)を設けている。このため、これらの配管経路と逆止弁(81,82,83,84)との組み合わせによって、冷房運転時にだけ伝熱管(50)に冷媒を流す一方、暖房運転時には伝熱管(50)に冷媒を流さないようにできる。したがって、冷媒切換手段(31)による冷媒の循環方向の切換制御のみで第3の発明を実現することができる。
上記第9の発明によれば、気液分離器(40)で分離されたガス冷媒を圧縮機(11)の吸入側に送り、ガスインジェクションを行うことができる。したがって、圧縮機(11)の吸入冷媒の過熱度を調整し、この冷凍装置において最適な冷凍サイクル制御を行うことができる。
上記第10の発明によれば、気液分離器(40)で分離された液冷媒を圧縮機(11)の吸入側に送り、液インジェクションを行うことができる。したがって、第9の発明と同様の効果を得ることができる。また、第9の発明のガスインジェクションと本発明の液インジェクションを組み合わせることで、一層細かい冷凍サイクル制御を行うことができる。
また、本発明によれば、膨張機(12)より流出した冷媒に含まれる冷凍機油を、気液分離器(40)で分離された液冷媒とともに圧縮機(11)の吸入側に戻すことができる。
上記第11の発明によれば、複数の利用側熱交換器(22a,22b,22c)を設けることで、この冷凍装置を、いわゆるマルチタイプの空調機などに利用できる。また、各利用側熱交換器(22a,22b,22c)に流入する冷媒流量を各流量調整弁(61a,61b,61c)で調整できるため、各利用側熱交換器(22a,22b,22c)の冷却(冷房)能力などを個別に調整することができる。
ここで、各利用側熱交換器(22a,22b,22c)へは気液分離器(40)で分離した液冷媒を送ることができるため、例えば二相状態の冷媒と比較して上記流量調整弁(61a,61b,61c)における流量調整を容易に行うことができる。同時に、比較的長くなる配管での冷媒の圧力損失や冷媒通過音による騒音を低減できる。
上記第12の発明によれば、冷媒回路(10)の冷媒として二酸化炭素を用いることで、他の冷媒と比較して、冷凍サイクルの高低差圧を大きくすることができる。したがって、膨張機(12)の回収動力を向上させることができ、この冷凍装置のCOPを一層向上させることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
《発明の実施形態1》
実施形態1の冷凍装置は、空調機(1)に適用されるものである。この空調機(1)は、室内の冷房運転と暖房運転とを切り換えて行うように構成されている。
図1に示すように、空調機(1)は、冷媒回路(10)を備えている。冷媒回路(10)では、冷媒が循環することで蒸気圧縮式の冷凍サイクルが行われる。この冷媒回路(10)には、冷媒として二酸化炭素(CO)が充填されている。
また、冷媒回路(10)には、圧縮機(11)、膨張機(12)、室外熱交換器(21)、室内熱交換器(22)、気液分離器(40)、第1四路切換弁(31)、及び第2四路切換弁(32)が接続されている。
圧縮機(11)及び膨張機(12)は、それぞれ固有のシリンダ容積を有するロータリピストン型の流体機械により構成されている。上記圧縮機(11)と膨張機(12)とは、モータ(13)の回転軸によって互いに連結されている。圧縮機(11)は、膨張機(12)における冷媒の膨張により得られた動力(膨張動力)と、モータ(13)へ通電して得られる動力との両方によって回転駆動される。この際、上記圧縮機(11)及び膨張機(12)は、互いに回転軸と連結しているため、それぞれの回転速度が常に等しくなる。したがって、冷媒回路(10)において、膨張機(12)を通過する冷媒の体積循環量Veと圧縮機(11)を通過する冷媒の体積循環量Vcとの比率(Ve/Vc)は、各流体機械(11,12)のシリンダ容積比によって定まる固定値となっている。このシリンダ容積比は、上記Ve/Vcの比と、この空調機(1)の暖房時における膨張機(12)の吸入冷媒密度deと圧縮機(11)の吸入冷媒密度dcとの密度比de/dcとが等量となる、すなわち、膨張機(12)を通過する冷媒の質量流量Meと圧縮機(11)を通過する冷媒の質量流量Mcとが等量となるように設計されている。
室外熱交換器(21)及び室内熱交換器(22)は、いわゆるクロスフィン型のフィン・アンド・チューブ熱交換器で構成されている。上記室外熱交換器(21)へは、図外のファンによって室外空気が送風される。この室外熱交換器(21)では、室外空気と冷媒との間で熱交換が行われる。一方、室内熱交換器(22)へは、図外のファンによって室内空気が送風される。この室内熱交換器(22)では、室内空気と冷媒との間で熱交換が行われる。
膨張機(12)の吐出側には気液分離器(40)が接続されている。上記気液分離器(40)は、膨張機(12)で膨張された2相状態の冷媒を、液冷媒とガス冷媒とに分離する密閉容器である。気液分離器(40)の内部には、分離した液冷媒が貯留する液貯留部(41)が下部の空間に形成され、分離したガス冷媒が貯留するガス貯留部(42)が上部の空間に形成されている。
気液分離器(40)の液貯留部(41)には、分離液管(43)が接続されている一方、気液ガス貯留部(42)には、分離ガス管(44)が接続されている。上記分離液管(43)は、気液分離器(40)で分離した液冷媒を第2四路切換弁(32)へ送る配管である。上記分離ガス管(44)は、気液分離器(40)で分離したガス冷媒を圧縮機(11)の吸入側に送る、いわゆるガスインジェクション配管(第1インジェクション配管)である。この分離ガス管(44)には、圧縮機(11)の吸入側に送るガス冷媒の流量を調整するガス制御弁(38)が設けられている。
また、気液分離器(40)には、液貯留部(41)と隣接するようにして該気液分離器(40)の内部を貫通する伝熱管(50)が設けられている。この伝熱管(50)の一端は、室外熱交換器(21)の一端と接続し、他端は第2四路切換弁(32)と接続している。そして、伝熱管(50)は、液貯留部(41)内の液冷媒と該伝熱管内の冷媒とを熱交換させる内部熱交換部を構成している。
第1四路切換弁(31)及び第2四路切換弁(32)は、それぞれ第1から第4までのポートを備えている。第1四路切換弁(31)は、第1ポートが圧縮機(11)の吐出側と接続し、第2ポートが室外熱交換器(21)の他端と接続し、第3ポートが圧縮機(11)の吸入側と接続し、第4ポートが室内熱交換器(22)の一端と接続している。一方、第2四路切換弁(32)は、第1ポートが分離液管(43)を介して気液分離器(40)の液貯留部(41)と接続し、第2ポートが気液分離器(40)の伝熱管(50)と接続し、第3ポートが膨張機(12)の吸入側と接続し、第4ポートが室内熱交換器(22)の他端と接続している。
上記第1,第2四路切換弁(31,32)は、第1ポートと第2ポートとを連通させると同時に第3ポートと第4ポートとを連通させる第1状態(図1の実線で示す状態)と、第1ポートと第4ポートとを連通させると同時に第2ポートと第3ポートとを連通させる第2状態(図1の破線で示す状態)とに切換可能に構成されている。
そして、第1四路切換弁(31)は、冷房運転と暖房運転とを切り換えて行うために冷媒の循環方向を切り換える冷媒切換機構を構成している。一方、第2四路切換弁(32)は、内部熱交換部(50)における冷媒の熱交換量を変更する熱交換量調整機構(60)を構成し、空調機(1)の冷房運転時だけ伝熱管(50)における冷媒の熱交換をさせる。
−運転動作−
次に、実施形態1の空調機(1) の冷房運転時及び暖房運転時の動作について説明する。
(冷房運転)
図2に示すように、冷房運転時には、第1四路切換弁(31)が第1状態に、第2四路切換弁(32)が第2状態に設定される。この状態でモータ(13)に通電すると、冷媒回路(10)で冷媒が循環して冷凍サイクルが行われる。その際、室外熱交換器(21)が放熱器となり、室内熱交換器(22)が蒸発器となる。また、冷凍サイクルの高圧圧力は、冷媒である二酸化炭素の臨界圧力よりも高く設定される。
圧縮機(11)からは、超臨界状態の高圧冷媒が吐出される。この高圧冷媒は、第1四路切換弁(31)を通って室外熱交換器(21)へ流入する。室外熱交換器(21)では、高圧冷媒が室外空気へ放熱する。
室外熱交換器(21)で放熱した高圧冷媒は、気液分離器(40)の伝熱管(50)を流通する。この際、高圧冷媒は、気液分離器(40)の液貯留部(41)に貯留された液冷媒と熱交換して冷却される。伝熱管(50)を流出した高圧冷媒は、第2四路切換弁(32)を通って膨張機(12)へ流入する。膨張機(12)では、高圧冷媒が膨張し、この高圧冷媒の内部エネルギーが圧縮機(11)の回転動力に変換される。膨張機(12)での膨張により、高圧冷媒は圧力が低下し、超臨界状態から気液二層状態に変化する。
膨張機(12)で減圧された低圧冷媒は、気液分離器(40)の容器内に流入する。気液分離器(40)では、気液二相状態の低圧冷媒が液冷媒とガス冷媒とに分離される。液貯留部(41)に貯留された低圧液冷媒は、伝熱管(50)を流通する高圧冷媒と熱交換して加熱される。一方、ガス貯留部(42)に貯留された低圧ガス冷媒は、ガス制御弁(38)が所定開度で適宜開放されることで、分離ガス管(44)を経由して圧縮機(11)の吸込側に戻される。
液貯留部(41)の低圧液冷媒は、分離液管(43)、第2四路切換弁(32)を通過した後、室内熱交換器(22)に流入する。室内熱交換器(22)では、低圧冷媒が室内空気から吸熱して蒸発する。この際、低圧冷媒で冷却された室内空気が室内に供給される。室内熱交換器(22)で蒸発した低圧冷媒は、第1四路切換弁(31)を通過して圧縮機(11)に吸入される。
(暖房運転)
図3に示すように、暖房運転時には、第1四路切換弁(31)が第2状態に、第2四路切換弁(32)が第1状態に設定される。この状態でモータ(13)に通電すると、冷媒回路(10)で冷媒が循環して冷凍サイクルが行われる。その際、室内熱交換器(22)が放熱器となり、室外熱交換器(21)が蒸発器となる。また、冷凍サイクルの高圧圧力は、冷房運転時と同様に、冷媒である二酸化炭素の臨界圧力よりも高く設定される。
圧縮機(11)からは、超臨界状態の高圧冷媒が吐出される。この高圧冷媒は、第1四路切換弁(31)を通って室内熱交換器(22)へ流入する。室内熱交換器(22)では、高圧冷媒が室内空気へ放熱する。この際、高圧冷媒で加熱された室内空気が室内に供給される。
室内熱交換器(22)で放熱した高圧冷媒は、第2四路切換弁(32)を通って膨張機(12)へ流入する。膨張機(12)では、高圧冷媒が膨張し、この高圧冷媒の内部エネルギーが圧縮機(11)の回転動力に変換される。膨張機(12)での膨張により、高圧冷媒は圧力が低下し、超臨界状態から気液二層状態に変化する。
膨張機(12)で減圧された低圧冷媒は、気液分離器(40)の容器内に流入する。気液分離器(40)では、気液二相状態の低圧冷媒が液冷媒とガス冷媒とに分離される。液貯留部(41)に貯留された低圧液冷媒は、分離液管(43)及び第2四路切換弁(32)を通った後、伝熱管(50)を流通する。この際、液貯留部(41)の液冷媒と伝熱管(50)内の液冷媒とは、実質的に等温となるため、ほとんど熱交換されない。
伝熱管(50)を流出した低圧冷媒は、室外熱交換器(21)に流入する。室外熱交換器(21)では、低圧冷媒が室外空気から吸熱して蒸発する。室内熱交換器(22)で蒸発した低圧冷媒は、第1四路切換弁(31)を通過して圧縮機(11)に吸入される。
−実施形態1の効果−
上記実施形態1によれば、気液分離器(40)に内部熱交換部として伝熱管(50)を設けている。そして、第2四路切換弁(32)の切換によって、伝熱管(50)を流通して膨張機(12)に吸入される冷媒と、気液分離器(40)で分離された液冷媒とを冷房運転時だけ熱交換させるようにしている。このため、冷房運転時において、膨張機(12)に吸入される冷媒を冷却でき、膨張機(12)の吸入冷媒密度deを増大させることができる。その結果、従来の冷凍装置の冷房運転時には、上述した理由により圧縮機(11)の冷媒質量流量Mcが膨張機(12)の冷媒質量流量Meよりも大きくなってしまうのに対し、本実施形態では、膨張機の冷媒質量流量Meを大きくできるため、両者McとMeとをバランスさせることができる。したがって、この冷凍装置で所望の冷凍サイクルを行うことができる。
ここで、本実施形態では、特許文献2のように、冷媒の一部を膨張機からバイパスさせることなく、冷媒質量流量MeとMcをバランスさせている。このため、特許文献2の冷凍装置では、膨張機の膨張動力が低下してCOPも低下してしまうのに対し、本実施形態では、全ての冷媒を膨張機(12)に導入できるため、このようなCOPの低下を回避することができる。
また、上記実施形態では、気液分離器(40)で分離した液冷媒と膨張機(12)に吸入される冷媒とを熱交換させている。ここで、同種の冷媒において、液状態の冷媒は、二相状態の冷媒、あるいはガス状態の冷媒と比較して熱通過率が高いため、内部熱交換部(50)における熱交換率を向上させることができる。したがって、膨張機(12)に吸入される冷媒を効果的に冷却でき、その結果、内部熱交換部(50)をコンパクトに設計することができる。
さらに、上記実施形態では、気液分離器(40)が内部熱交換部(50)を兼用しているため、気液分離器(40)と内部熱交換部(50)とを個別に設ける場合と比較して、冷凍装置のコンパクト化を図ることができる。
さらに、上記実施形態では、気液分離器(40)で分離されたガス冷媒を圧縮機(11)の吸入側に送り、いわゆるガスインジェクションを行えるようにしている。したがって、圧縮機(11)の吸入冷媒の過熱度を調整し、この冷凍装置において最適な冷凍サイクルの制御を行うことができる。
<実施形態1の変形例>
次に、実施形態1の変形例の冷凍装置について説明する。この変形例の冷凍装置は、空調機(1)の利用側熱交換器である室内熱交換器が複数設けられているものである。つまり、この変形例の冷凍装置は、マルチタイプの空調機に適用されるものである。以下に、実施形態1と異なる点について説明する。
この変形例の冷媒回路(10)には、第1から第3までの室内熱交換器(22a,22b,22c)が並列に接続されている。各室内熱交換器(22a,22b,22c)には、図示しないファンがそれぞれ設けられており、各室内熱交換器(22a,22b,22c)へは、対応するファンによって室内空気がそれぞれ送風されている。また、冷媒回路(10)には、各室内熱交換器(22a,22b,22c)に対応する第1から第3までの流量調整弁(61a,61b,61c)が設けられている。各流量調整弁(61a,61b,61c)は、各室内熱交換器(22a,22b,22c)に分岐して流入する冷媒流量をそれぞれ調整可能に構成されている。なお、この変形例の運転動作は、各冷媒が複数の室内熱交換器(22a,22b,22c)に分岐して流入し、再び合流すること以外は、実施形態1と同様となっている。
この変形例においても、冷房運転時に伝熱管(50)で冷媒の熱交換を行うことにより、膨張機(12)に吸入される冷媒を冷却し、膨張機(12)の吸入冷媒密度deを増大させることができる。したがって、圧縮機(11)と膨張機(12)の冷媒質量流量(McとMe)をバランスさせることができ、冷媒回路(10)において所望の冷凍サイクルを行うことができる。
また、この変形例では、複数の室内熱交換器(22a,22b,22c)を設けることで、この冷凍装置を、いわゆるマルチタイプの空調機(1)に適用できる。さらに、各室内熱交換器(22a,22b,22c)に流入する冷媒流量を各流量調整弁(61a,61b,61c)で調整できるため、各室内熱交換器(22a,22b,22c)の冷房能力や暖房能力を個別に調整することができる。ここで、各室内熱交換器(22a,22b,22c)へは気液分離器(40)で分離した液冷媒を送ることができるため、例えば二相状態、あるいはガス状態の冷媒と比較して上記流量調整弁(61a,61b,61c)における流量調整を容易に行うことができる。
また、このマルチタイプでは、室内熱交換器(22a,22b,22c)と室外熱交換器(21)との間の連絡配管が長くなりやすいため、仮に二相状態の冷媒が連絡配管を流れると、冷媒の圧力損失が増大しやすく、この際に生じる冷媒通過音が騒音となりやすくなる。一方、本実施形態では、気液分離器(40)で分離した液冷媒を連絡配管に流通させることができるため、上述したような圧力損失や騒音を効果的に低減することができる。
《発明の実施形態2》
次に、実施形態2の冷凍装置について説明する。実施形態2の冷凍装置は、実施形態1の冷凍装置と冷媒回路(10)の構成が異なるものである。以下に、実施形態1と異なる点について説明する。
図5に示すように、冷媒回路(10)には、実施形態1と同様、圧縮機(11)、膨張機(12)、室外熱交換器(21)、室内熱交換器(22)、気液分離器(40)、第1四路切換弁(31)、及び第2四路切換弁(33)が接続されている。
実施形態1と異なり、実施形態2の気液分離器(40)では、伝熱管(50)の一端が膨張機(12)の吸入側と接続し、他端は液流入管(45)を介して第2四路切換弁(33)と接続している。この液流入管(45)には、伝熱管(50)を流通する冷媒の流通を許容又は禁止する第1電磁開閉弁(34)が設けられている。また、液流入管(45)において、第1電磁開閉弁(34)と第2四路切換弁(33)との間には、バイパス管(46)の一端が接続されている。バイパス管(46)の他端は、膨張機(12)の吸入側と接続している。つまり、バイパス管(46)は、冷媒を伝熱管(50)をバイパスさせて膨張機(12)に吸入させるものである。また、バイパス管(46)には、該バイパス管(46)の冷媒の流通を許容又は禁止する第2電磁開閉弁(35)が設けられている。以上のような構成において、バイパス管(46)及び第1,第2電磁開閉弁(34,35)は、伝熱管(50)における冷媒の熱交換量を変更する熱交換量調整機構(60)を構成し、空調機(1)の冷房運転時だけ伝熱管(50)における冷媒の熱交換をさせる。
また、実施形態1と異なり、第1四路切換弁(31)は、第1ポートが圧縮機(11)の吐出側と接続し、第2ポートが室外熱交換器(21)の一端と接続し、第3ポートが圧縮機(11)の吸入側と接続し、第4ポートが室内熱交換器(22)の一端と接続している。一方、第2四路切換弁(33)は、第1ポートが分離液管(43)を介して気液分離器(40)の液貯留部(41)と接続し、第2ポートが室外熱交換器(21)の他端と接続し、第3ポートが液流入管(45)を介して気液分離器(40)の伝熱管(50)と接続し、第4ポートが室内熱交換器(22)の他端と接続している。
これら第1,第2四路切換弁(31,33)は、実施形態1と同様に、第1と第2の状態に切換可能に構成されている。そして、第1,第2四路切換弁(31,33)は、冷房運転と暖房運転とを切り換えて行うために冷媒の循環方向を切り換える冷媒切換機構を構成している。
−運転動作−
次に、実施形態2の空調機(1) の冷房運転時及び暖房運転時の動作について説明する。
(冷房運転)
図6に示すように、冷房運転時には、第1四路切換弁(31)が第1状態に、第2四路切換弁(33)が第2状態に設定される。また、第1電磁開閉弁(34)が開の状態となり、第2電磁開閉弁(35)が閉の状態となる。この状態でモータ(13)に通電すると、冷媒回路(10)で冷媒が循環して冷凍サイクルが行われる。その際、室外熱交換器(21)が放熱器となり、室内熱交換器(22)が蒸発器となる。また、冷凍サイクルの高圧圧力は、冷媒である二酸化炭素の臨界圧力よりも高く設定される。
圧縮機(11)からは、超臨界状態の高圧冷媒が吐出される。この高圧冷媒は、第1四路切換弁(31)を通って室外熱交換器(21)へ流入する。室外熱交換器(21)では、高圧冷媒が室外空気へ放熱する。
室外熱交換器(21)で放熱した高圧冷媒は、第2四路切換弁(33)、液流入管(45)を通過した後、伝熱管(50)を流通する。この際、高圧冷媒は、気液分離器(40)の液貯留部(41)に貯留された液冷媒と熱交換して冷却される。伝熱管(50)を流出した高圧冷媒は、膨張機(12)へ流入する。膨張機(12)では、高圧冷媒が膨張し、この高圧冷媒の内部エネルギーが圧縮機(11)の回転動力に変換される。膨張機(12)での膨張により、高圧冷媒は圧力が低下し、超臨界状態から気液二層状態に変化する。
膨張機(12)で減圧された低圧冷媒は、気液分離器(40)の容器内に流入する。気液分離器(40)では、気液二相状態の低圧冷媒が液冷媒とガス冷媒とに分離される。液貯留部(41)に貯留された低圧液冷媒は、伝熱管(50)を流通する高圧冷媒と熱交換して加熱される。一方、ガス貯留部(42)に貯留された低圧ガス冷媒は、ガス制御弁(38)が所定開度で適宜開放されることで、分離ガス管(44)を経由して圧縮機(11)の吸込側に戻される。
液貯留部(41)の低圧液冷媒は、分離液管(43)、第2四路切換弁(33)を通過した後、室内熱交換器(22)に流入する。室内熱交換器(22)では、低圧冷媒が室内空気から吸熱して蒸発する。この際、低圧冷媒で冷却された室内空気が室内に供給される。室内熱交換器(22)で蒸発した低圧冷媒は、第1四路切換弁(31)を通過して圧縮機(11)に吸入される。
(暖房運転)
図7に示すように、暖房運転時には、第1四路切換弁(31)が第2状態に、第2四路切換弁(33)が第1状態に設定される。また、第1電磁開閉弁(34)が閉の状態となり、第2電磁開閉弁(35)が開の状態となる。この状態でモータ(13)に通電すると、冷媒回路(10)で冷媒が循環して冷凍サイクルが行われる。その際、室内熱交換器(22)が放熱器となり、室外熱交換器(21)が蒸発器となる。また、冷凍サイクルの高圧圧力は、冷房運転時と同様に、冷媒である二酸化炭素の臨界圧力よりも高く設定される。
圧縮機(11)からは、超臨界状態の高圧冷媒が吐出される。この高圧冷媒は、第1四路切換弁(31)を通って室内熱交換器(22)へ流入する。室内熱交換器(22)では、高圧冷媒が室内空気へ放熱する。この際、高圧冷媒で加熱された室内空気が室内に供給される。
室内熱交換器(22)で放熱した高圧冷媒は、第2四路切換弁(33)、バイパス管(46)を通って膨張機(12)へ流入する。膨張機(12)では、高圧冷媒が膨張し、この高圧冷媒の内部エネルギーが圧縮機(11)の回転動力に変換される。膨張機(12)での膨張により、高圧冷媒は圧力が低下し、超臨界状態から気液二層状態に変化する。
膨張機(12)で減圧された低圧冷媒は、気液分離器(40)の容器内に流入する。気液分離器(40)では、気液二相状態の低圧冷媒が液冷媒とガス冷媒とに分離される。この際、伝熱管(50)には冷媒が流通していないため、液貯留部(41)の液冷媒は熱交換されない。
液貯留部(41)の低圧液冷媒は、分離液管(43)、第2四路切換弁(33)を通過した後、室外熱交換器(21)に流入する。室外熱交換器(21)では、低圧冷媒が室外空気から吸熱して蒸発する。室外熱交換器(21)で蒸発した低圧冷媒は、第1四路切換弁(31)を通過して圧縮機(11)に吸入される。
−実施形態2の効果−
上記実施形態2においては、第1,第2電磁開閉弁(34,35)の状態を切り換えることにより、冷房運転時にだけ伝熱管(50)で冷媒の熱交換を行うようにしている。そして、冷房運転時において、膨張機(12)の吸入冷媒密度deを増大させるようにしている。したがって、圧縮機(11)と膨張機(12)の冷媒質量流量(McとMe)をバランスさせることができ、冷媒回路(10)において所望の冷凍サイクルを行うことができる。
<実施形態2の変形例>
次に、実施形態2の変形例の冷凍装置について説明する。この変形例1の冷凍装置は、実施形態2の第1,第2電磁開閉弁(34,35)に換えて、第1,第2電動弁(36,37)を設けるようにしたものである。以下に、実施形態2と異なる点について説明する。
図8に示すように、この変形例の冷媒回路(10)において、液流入管(45)には、開度可変な第1電動弁(36)が設けられている。この第1電動弁(36)は、伝熱管(50)を流通する冷媒流量を調整可能に構成されている。また、バイパス管(46)には、開度可変な第2電動弁(37)が設けられている。この第2電動弁(37)は、バイパス管(46)の冷媒流量を調整可能に構成されている。そして、バイパス管(46)及び第1,第2電動弁(36,37)は、伝熱管(50)における冷媒の熱交換量を変更する熱交換量調整機構(60)を構成している。
この変形例では、第1,第2電動弁(36,37)の開度を調整することにより、伝熱管(50)を流れる冷媒の流量を調整し、伝熱管(50)での冷媒の熱交換量を調整することができる。したがって、運転条件に応じて圧縮機(11)と膨張機(12)の冷媒質量流量(MeとMc)とを高精度にバランスさせることができる。
また、第1電動弁(36)を全開状態とすると同時に第2電動弁(37)を全閉状態とすることで、冷房運転時だけ冷媒を伝熱管(50)に流し、冷媒の熱交換を行うことができる。
《発明の実施形態3》
次に、実施形態3の冷凍装置について説明する。実施形態3の冷凍装置は、実施形態1の冷凍装置と冷媒回路(10)の構成が異なるものである。以下に、実施形態1と異なる点について説明する。
実施形態3の冷媒回路(10)には、図9に示すように、実施形態1の第1四路切換弁と同様にして、四路切換弁(31)が設けられている一方、実施形態1の第2四路切換弁(32)は設けられていない。四路切換弁(31)は、冷房運転と暖房運転とを切り換えて行うために冷媒の循環方向を切り換える冷媒切換機構を構成している。
一方、本実施形態では、室外熱交換器(21)と室内熱交換器(22)とが第1配管(71)によって接続されている。第1配管(71)には、室外熱交換器(21)寄りの第1逆止弁(81)と、室内熱交換器(22)寄りの第2逆止弁(82)とが設けられている。第1配管(71)において、室外熱交換器(21)と第1逆止弁(81)との間には、液流入管(45)の一端が接続されている。この液流入管(45)の他端は伝熱管(50)の一端と接続されている。伝熱管(50)の他端は、膨張機(12)の吸入側と接続されている。また、液流入管(45)には、第3逆止弁(83)が設けられている。
本実施形態の分離液管(43)は、一端が気液分離器(40)の液貯留部(41)に接続され、他端は第1配管(71)における第1逆止弁(81)と第2逆止弁(82)との間に接続されている。また、第1配管(71)において、第2逆止弁(82)と室内熱交換器(22)との間には、第2配管(72)の一端が接続されている。第2配管(72)の他端は、膨張機(12)の吸入側と気液分離器(40)との間の配管に接続されている。この第2配管(72)には、第4逆止弁(84)が設けられている。
上記第1逆止弁(81)は、第1配管(71)における分離液管(43)の接続部から液流入管(45)の接続部へ向かう冷媒の流通のみを許容する。上記第2逆止弁(82)は、第1配管(71)における分離液管(43)の接続部から第2配管(72)の接続部へ向かう冷媒の流通のみを許容する。上記第3逆止弁(83)は、第1配管(71)から伝熱管(50)へ向かう冷媒の流通のみを許容する。上記第4逆止弁(84)は、第1配管(71)から膨張機(12)の吸入側へ向かう冷媒の流通のみを許容する。
以上のように、第1配管(71)、第2配管(72)、液流入管(45)、及び伝熱管(50)を連結し、この回路に逆止弁(81,82,83,84)を設けることにより、本実施形態の冷媒回路(10)では、いわゆるブリッジ回路と類似の回路が構成されている。そして、この回路は、伝熱管(50)における冷媒の熱交換量を変更する熱交換量調整機構(60)を構成し、空調機(1)の冷房運転時だけ伝熱管(50)における冷媒の熱交換をさせる。
−運転動作−
次に、実施形態3の空調機(1) の冷房運転時及び暖房運転時の動作について説明する。
(冷房運転)
図10に示すように、冷房運転時には、四路切換弁(31)が第1状態に設定される。この状態でモータ(13)に通電すると、冷媒回路(10)で冷媒が循環して冷凍サイクルが行われる。その際、室外熱交換器(21)が放熱器となり、室内熱交換器(22)が蒸発器となる。また、冷凍サイクルの高圧圧力は、冷媒である二酸化炭素の臨界圧力よりも高く設定される。
圧縮機(11)からは、超臨界状態の高圧冷媒が吐出される。この高圧冷媒は、四路切換弁(31)を通って室外熱交換器(21)へ流入する。室外熱交換器(21)では、高圧冷媒が室外空気へ放熱する。
室外熱交換器(21)で放熱した高圧冷媒は、液流入管(45)の第3逆止弁(83)を通過して伝熱管(50)を流通する。この際、高圧冷媒は、気液分離器(40)の液貯留部(41)に貯留された液冷媒と熱交換して冷却される。伝熱管(50)を流出した高圧冷媒は、膨張機(12)へ流入する。膨張機(12)では、高圧冷媒が膨張し、この高圧冷媒の内部エネルギーが圧縮機(11)の回転動力に変換される。膨張機(12)での膨張により、高圧冷媒は圧力が低下し、超臨界状態から気液二層状態に変化する。
膨張機(12)で減圧された低圧冷媒は、気液分離器(40)の容器内に流入する。この際、気液二相状態の低圧冷媒は、液冷媒とガス冷媒とに分離される。液貯留部(41)に貯留された低圧液冷媒は、伝熱管(50)を流通する高圧冷媒と熱交換して加熱される。一方、ガス貯留部(42)に貯留された低圧ガス冷媒は、ガス制御弁(38)が所定開度で適宜開放されることで、分離ガス管(44)を経由して圧縮機(11)の吸込側に戻される。
液貯留部(41)の低圧液冷媒は、分離液管(43)を経由して第1配管(71)の第2逆止弁(82)を通過し、室内熱交換器(22)に流入する。室内熱交換器(22)では、低圧冷媒が室内空気から吸熱して蒸発する。この際、低圧冷媒で冷却された室内空気が室内に供給される。室内熱交換器(22)で蒸発した低圧冷媒は、四路切換弁(31)を通過して圧縮機(11)に吸入される。
(暖房運転)
図11に示すように、暖房運転時には、四路切換弁(31)が第2状態に設定される。この状態でモータ(13)に通電すると、冷媒回路(10)で冷媒が循環して冷凍サイクルが行われる。その際、室内熱交換器(22)が放熱器となり、室外熱交換器(21)が蒸発器となる。また、冷凍サイクルの高圧圧力は、冷房運転時と同様に、冷媒である二酸化炭素の臨界圧力よりも高く設定される。
圧縮機(11)からは、超臨界状態の高圧冷媒が吐出される。この高圧冷媒は、四路切換弁(31)を通って室内熱交換器(22)へ流入する。室内熱交換器(22)では、高圧冷媒が室内空気へ放熱する。この際、高圧冷媒で加熱された室内空気が室内に供給される。
室内熱交換器(22)で放熱した高圧冷媒は、第1配管(71)を経由して第2配管(72)の第4逆止弁(84)を通過し、膨張機(12)へ流入する。膨張機(12)では、高圧冷媒が膨張し、この高圧冷媒の内部エネルギーが圧縮機(11)の回転動力に変換される。膨張機(12)での膨張により、高圧冷媒は圧力が低下し、超臨界状態から気液二層状態に変化する。
膨張機(12)で減圧された低圧冷媒は、気液分離器(40)の容器内に流入する。気液分離器(40)では、気液二相状態の低圧冷媒が液冷媒とガス冷媒とに分離される。この際、伝熱管(50)には冷媒が流通していないため、液貯留部(41)の液冷媒はほとんど熱交換されない。
液貯留部(41)の低圧液冷媒は、分離液管(43)を経由して第1配管(72)の第1逆止弁(81)を通過し、室外熱交換器(21)に流入する。室外熱交換器(21)では、低圧冷媒が室外空気から吸熱して蒸発する。室外熱交換器(21)で蒸発した低圧冷媒は、四路切換弁(31)を通過して圧縮機(11)に吸入される。
−実施形態3の効果−
上記実施形態3においては、所定の配管経路と逆止弁(81,82,83,84)の組み合わせによって、冷房運転時にだけ伝熱管(50)で冷媒の熱交換を行うようにしている。そして、冷房運転時において、膨張機(12)の吸入冷媒密度deを増大させるようにしている。したがって、圧縮機(11)と膨張機(12)の冷媒質量流量(McとMe)をバランスさせることができ、冷媒回路(10)において所望の冷凍サイクルを行うことができる。
ここで、本実施形態では、四路切換弁(31)の切換制御のみで冷房運転と暖房運転との切換に応じて伝熱管(50)での冷媒の熱交換の有無を切り換えることができる。このため、冷媒回路(10)における制御動作を容易に行うことができる。
《その他の実施形態》
本発明は、上記実施形態について、以下のような構成としてもよい。
上記実施形態では、気液分離器(40)で分離されたガス冷媒を分離ガス管(44)を経由して圧縮機(11)の吸入側に送れるようにしている。しかしながら、これに換わって、あるいはこれに加えて、気液分離器(40)で分離された液冷媒を圧縮機(11)の吸入側に送る液インジェクション配管を設けるようにしてもよい。
図12は、実施形態2の冷凍装置に、上記液インジェクション配管(第2インジェクション配管)(48)を設けた一例である。この液インジェクション配管(48)は一端が、液貯留部(41)と第2四路切換弁(33)との間の配管に接続し、他端が圧縮機(11)の吸入配管と接続している。また、液インジェクション配管(48)には、該液インジェクション配管(48)の冷媒流量を調整する液制御弁(39)が設けられている。
以上の構成により、気液分離器(40)で分離された液冷媒を液インジェクション配管(48)を経由して圧縮機(11)の吸入側に送り、いわゆる液インジェクションを行うことができる。この際、液制御弁(39)によって液インジェクション量を調整することで、圧縮機(11)の吸入冷媒の過熱度を調整することができる。したがって、この冷凍装置で最適な冷凍サイクル制御を行うことができる。また、ガスインジェクション配管(44)によるガスインジェクションと液インジェクション配管(48)による液インジェクションを組み合わせることで、一層細かい冷凍サイクル制御を行うことができる。さらに、上記液インジェクション配管(48)は、膨張機(12)より流出した冷媒に含まれる冷凍機油を、気液分離器(40)で分離された液冷媒とともに圧縮機(11)の吸入側に戻す、いわゆる油戻し配管として利用することもできる。
また、上記実施形態では、圧縮機(11)及び膨張機(12)をロータリピストン型の流体機械で構成しているが、これに限らず、例えばスクロール型、スイング型、マルチベーン型などの容積式の流体機械などで構成してもよいし、これらの容積式の流体機械(ロータリピストン型も含む)を組み合わせて構成してもよい。
さらに、上記実施形態では、冷媒として二酸化炭素を用いているが、これに限らず、HFC系冷媒、HC系冷媒、水、空気、アンモニアなどの自然冷媒等を用いても良い。
以上説明したように、本発明は、冷媒を圧縮して蒸気圧縮式冷凍サイクルを行う冷媒回路を備え、膨張機と圧縮機とが機械的に連結された冷凍装置について有用である。
本発明の実施形態1に係る空調機の冷媒回路図である。 実施形態1の冷房運転時における冷媒の流れを示す冷媒回路図である。 実施形態1の暖房運転時における冷媒の流れを示す冷媒回路図である。 実施形態1の変形例に係る空調機の冷媒回路図である。 実施形態2に係る空調機の冷媒回路図である。 実施形態2の冷房運転時における冷媒の流れを示す冷媒回路図である。 実施形態2の暖房運転時における冷媒の流れを示す冷媒回路図である。 実施形態2の変形例に係る空調機の冷媒回路図である。 実施形態3に係る空調機の冷媒回路図である。 実施形態3の冷房運転時における冷媒の流れを示す冷媒回路図である。 実施形態3の暖房運転時における冷媒の流れを示す冷媒回路図である。 実施形態3の変形例に係る空調機の冷媒回路図である。
(1) 空調機
(10) 冷媒回路
(11) 圧縮機
(12) 膨張機
(13) モータ
(21) 室外熱交換器(熱源側熱交換器)
(22) 室内熱交換器(利用側熱交換器、22a,22b,22c)
(31) 四路切換弁(冷媒切換機構)
(32) 四路切換弁(熱交換量調整機構)
(33) 四路切換弁(冷媒切換機構)
(34) 第1電磁開閉弁
(35) 第2電磁開閉弁
(36) 第1電動弁
(37) 第2電動弁
(38) ガス制御弁
(39) 液制御弁
(40) 気液分離器
(41) 液貯留部
(42) ガス貯留部
(44) 分離ガス管(第1インジェクション配管)
(46) バイパス管
(48) 液インジェクション配管(第2インジェクション配管)
(50) 伝熱管(内部熱交換部)
(60) 熱交換量調整機構
(61) 流量調整弁(61a,61b,61c)
(81〜84) 逆止弁

Claims (12)

  1. 圧縮機(11)、熱源側熱交換器(21)、膨張機(12)、及び利用側熱交換器(22)が接続されて冷凍サイクルを行う冷媒回路(10)を備え、上記圧縮機(11)と膨張機(12)とが機械的に連結され該膨張機(12)の膨張動力を回収する冷凍装置であって、
    膨張機(12)で膨張された冷媒を液冷媒とガス冷媒とに分離して一時的に貯留する気液分離器(40)を備え、
    上記気液分離器(40)は、該気液分離器(40)で分離された液冷媒と、膨張機(12)に吸入される冷媒とを熱交換させる内部熱交換部(50)を備えている冷凍装置。
  2. 請求項1に記載の冷凍装置において、
    運転条件に応じて内部熱交換部(50)における冷媒の熱交換量を変更する熱交換量調整機構(60)を備えている冷凍装置。
  3. 請求項に記載の冷凍装置において、
    気液分離器(40)は、分離された液冷媒が貯留する液貯留部(41)と、該液貯留部(41)に隣接するとともに膨張機(12)に吸入される冷媒が流通する伝熱管(50)とを備え、
    上記伝熱管(50)が、上記液貯留部(41)内の液冷媒と該伝熱管(50)内の冷媒とを熱交換させる内部熱交換部を構成している冷凍装置。
  4. 請求項2又は3に記載の冷凍装置において、
    冷媒回路(10)の冷媒の循環方向を換えて冷房運転と暖房運転とを切り換えて行うための冷媒切換機構(31,33)を備え、
    熱交換量調整機構(60)は、冷却運転時にだけ内部熱交換部(50)における冷媒の熱交換を行わせる冷凍装置。
  5. 請求項3又は4に記載の冷凍装置において、
    熱交換量調整機構(60)は、冷媒を伝熱管(50)をバイパスさせて膨張機(12)に吸入させるバイパス管(46)と、伝熱管(50)を流通する冷媒流量を調整する第1電動弁(36)と、上記バイパス管(46)の冷媒流量を調整する第2電動弁(37)とで構成されている冷凍装置。
  6. 請求項4に記載の冷凍装置において、
    熱交換量調整機構(60)は、四路切換弁(32)で構成されている冷凍装置。
  7. 請求項4に記載の冷凍装置において、
    熱交換量調整機構(60)は、冷媒を伝熱管(50)をバイパスさせて膨張機(12)に吸入させるバイパス管(46)と、伝熱管(50)の冷媒の流通を許容又は禁止する第1電磁開閉弁(34)と、上記バイパス管(46)の冷媒の流通を許容又は禁止する第2電磁開閉弁(35)とで構成されている冷凍装置。
  8. 請求項4に記載の冷凍装置において、
    熱交換量調整機構(60)は、配管と逆止弁(81,82,83,84)との組み合わせにより構成されている冷凍装置。
  9. 請求項1から8のいずれか1に記載の冷凍装置において、
    冷媒回路(10)には、気液分離器(40)のガス冷媒を圧縮機(11)の吸入側に送る第1インジェクション配管(44)と、該第1インジェクション配管(44)の冷媒流量を調整するガス制御弁(38)を備えている冷凍装置。
  10. 請求項1から9のいずれか1に記載の冷凍装置において、
    冷媒回路(10)には、気液分離器(40)の液冷媒を圧縮機(11)の吸入側に送る第2インジェクション配管(48)と、該第2インジェクション配管(48)の冷媒流量を調整する液制御弁(39)を備えている冷凍装置。
  11. 請求項1から10のいずれか1に記載の冷凍装置において、
    冷媒回路(10)には、複数の利用側熱交換器(22a,22b,22c)が並列に接続され、
    上記各利用側熱交換器(22a,22b,22c)に流入する冷媒流量をそれぞれ調整する複数の流量調整弁(61a,61b,61c)を備えている冷凍装置。
  12. 請求項1から11のいずれか1に記載の冷凍装置において、
    冷媒回路(10)の冷媒として二酸化炭素が用いられている冷凍装置。
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