JP4367027B2 - 画像表示装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、3次元画像を表示する画像表示装置に関し、特に所望の場所を光透過状態と光散乱状態とに切り替えることが可能なスクリーンを積層し、2次元画像に対応する3次元スクリーンを形成し、そのスクリーンに画像を投射することで3次元画像を表示する画像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
3次元画像を表示する表示装置が種々提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)。特許文献1に記載の表示装置は、光透過状態と光散乱状態とを切り替え可能な液晶セルを積層した液晶セル群を備える。そして、各液晶セルのうちいずれか1つの液晶セルのみを光散乱状態にするようにして、各液晶セルを順次走査していく。特許文献1に記載の表示装置は、液晶セルを順次走査する際、各液晶セルを光散乱状態にするタイミングと、光散乱状態の液晶セルに対応する2次元画像を投射するタイミングとを同期させて3次元画像を表示する。
【0003】
特許文献2に記載の表示装置は、2次元表示板を積層し、各2次元表示板の一部を部分的に光散乱状態にすることにより、3次元画像を表示する。そして、積層された2次元表示板に対し光を照射して、3次元画像をカラーで表示する。
【0004】
また、特許文献3には、表示したい画像の輪郭に合わせて、1枚のスクリーンの一部を光散乱状態にし、他の領域を光透過状態にする表示装置が記載されている。特許文献3に記載の表示装置では、光散乱状態にした箇所に表示画像が表示される。観察者は、光透過状態の領域を介してスクリーンの後ろにある物も観察することができるが、表示画像をそれらの物より手前にあるものとして観察することができる。
【0005】
また、写真や絵画等に示される画像を元に、3次元データを作成する方法が提案されている(例えば、特許文献4、特許文献5参照。)。さらに、テレビジョン映像をリアルタイムに立体映像にすることができる技術が非特許文献1などに紹介されている。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−139700号公報(段落0018−0036、第1図−第5図)
【0007】
【特許文献2】
特開平8−280044号公報(段落0009−0025、第1図−第7図)
【0008】
【特許文献3】
特開平5−191726号公報(段落0010−0016、第1図−第5図)
【0009】
【特許文献4】
特開平9−185712号公報(第3頁−第6頁、第1図−第25図)
【0010】
【特許文献5】
特開平10−307926号公報(第1頁−第13頁、第1図−第50図)
【0011】
【非特許文献1】
”テレビ映像をリアルタイムで立体映像に”、[online]、[平成15年4月29日検索]、インターネット<URL:http://www.zdnet.co.jp/mobile/0211/14/n_mercury.html>
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
各液晶セルを走査する方式である特許文献1に記載の表示装置では、フリッカーを防止するために、各液晶セルの応答を非常に速くする必要がある。また、特許文献1には、16個の液晶セルを積層した場合が例示されているが、積層する液晶セルの数を増加するとフリッカーの防止が困難になるため、積層できる液晶セルの数に上限がある。また、時分割で画像を投射することになるため、画像の明るさが低下してしまう。例えば、16個の液晶セルを走査する場合、本来の明るさの1/16の明るさしか得られない。
【0013】
特許文献2に記載の表示装置では、光散乱状態の領域を重ねて3次元の形状を形成している。3次元画像に着色する場合、ライトから光を照射して着色する。そのため、照明光の色でしかカラー表示を行えない。また、3次元画像の解像度を上げる場合には、光を散乱させる領域を小さくできるようにする必要がある。すると、駆動ドライバが増えて生産コストが上昇してしまう。
【0014】
特許文献3に記載の表示装置は、スクリーンの背後にある物に対し、表示画像を浮き上がらせて、観察者が臨場感を得られるように表示することができる。しかし、スクリーンを1枚しか配置していないので、画像そのものは2次元表示である。
【0015】
そこで、本発明は、3次元画像を容易に明るく表示できるようにすることを目的とする。また、フルカラーの3次元画像を表示できるようにすることを目的とする。また、高解像度の3次元画像を表示できるようにすることを目的とする。また、画像表示装置の生産コストを抑えられるようにすることを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明の態様1は、2次元画像を投射する画像投射装置と、光を通過させる光透過状態と光を散乱させる光散乱状態とを呈する表示領域が個々に光透過状態と光散乱状態とを呈する複数の分割領域を有するスクリーンを2枚以上含み、各スクリーンの対応する分割領域が重なるように配置されたスクリーン群と、各スクリーンにおける個々の分割領域を光透過状態または光散乱状態に変化させるスクリーン群制御部とを備え、スクリーン群制御部は、2次元画像のうちの各スクリーンの分割領域に対応せしめられたそれぞれの画像領域について演算された奥行き情報に基き、画像領域毎に、画像領域に対応するスクリーンを決定し、当該スクリーン内で当該画像領域が投射される分割領域を光散乱状態にし、それ以外の分割領域を光透過状態にすることによって3次元スクリーンを形成し、画像投射装置より2次元画像を3次元スクリーンに投射することにより3次元画像を表示させることを特徴とする画像表示装置を提供する。
【0017】
本発明の態様2は、態様1において、スクリーン群制御部が、2次元画像を構成する各画像領域毎に、画像領域が投射される場所に重なるように配置された対応する各分割領域のうちの一つの分割領域のみを光散乱状態にするか、あるいは、画像領域が投射される場所に重なるように配置された対応する各分割領域を全て光透過状態にする画像表示装置を提供する。
【0018】
本発明の態様3は、2次元画像を投射する画像投射装置と、光を通過させる光透過状態と光を散乱させる光散乱状態と前記光散乱状態よりも光の散乱の程度が低い中間状態とを呈する表示領域が個々に光透過状態と光散乱状態と中間状態とを呈する複数の分割領域を有するスクリーンを2枚以上含み、各スクリーンの対応する分割領域が重なるように配置されたスクリーン群と、各スクリーンにおける個々の分割領域を光透過状態、光散乱状態または中間状態にするスクリーン群制御部とを備え、スクリーン群制御部は、2次元画像のうちの各スクリーンの分割領域に対応せしめられたそれぞれの画像領域について演算された奥行き情報に基き、画像領域毎に、画像領域に対応するスクリーンを決定し、当該スクリーン内で当該画像領域が投射される分割領域を光散乱状態または中間状態にし、それ以外の分割領域を光透過状態にすることによって3次元スクリーンを形成し、画像投射装置より2次元画像を3次元スクリーンに投射することにより3次元画像を表示させることを特徴とする画像表示装置を提供する。
【0019】
本発明の態様4は、態様3において、スクリーン群制御部が、2次元画像を構成する各画像領域毎に、画像領域が投射される場所に重なるように配置された対応する各分割領域のうち隣接するスクリーンに設けられた2つの分割領域を中間状態にするか、画像領域が投射される場所に重なるように配置された対応する各分割領域のうちの一つの分割領域のみを光散乱状態にするか、あるいは、画像領域が投射される場所に重なるように配置された対応する各分割領域を全て光透過状態にする画像表示装置を提供する。
【0020】
本発明の態様5は、態様4において、スクリーン群制御部が、分割領域の状態を周期的に光透過状態と光散乱状態とに切り替えることによって分割領域を中間状態とし、隣接するスクリーンに設けられた対応する2つの分割領域を中間状態にする場合、画像投射装置側の分割領域を光散乱状態としてもう一方の分割領域を光透過状態とする期間と、画像投射装置側の分割領域を光透過状態としてもう一方の分割領域を光散乱状態とする期間とを周期的に設ける画像表示装置を提供する。
【0021】
本発明の態様6は、態様1から態様5のいずれかにおいて、画像投射装置が、動画の2次元画像を投射し、スクリーン群制御部が、画像投射装置が投射する2次元画像の変化に伴い、2次元画像の画素に対して決定される奥行き情報に基づいて、各スクリーンの各分割領域の状態を更新し、3次元スクリーンを形成する画像表示装置を提供する。そのような構成によれば、スクリーン群に動画の3次元画像を表示することができる。
【0022】
本発明の態様7は、態様1から態様6のいずれかにおいて、スクリーン上に投射された2次元画像の画素が、分割領域よりも小さい画像表示装置を提供する。そのような構成によれば、一つの分割領域に投射される各画素の奥行き座標を減縮することができ、スクリーンの数を減らすことができる。その結果、生産コストの上昇を抑えることができる。
【0023】
本発明の態様8は、態様1から態様7のいずれかにおいて、2次元画像が入力される画像入力手段と、前記2次元画像の画素に対応付けられる奥行き情報が入力される奥行き情報入力手段とを備え、画像投射装置は、画像入力手段に入力された2次元画像を投射し、スクリーン群制御部は、奥行き情報入力手段に入力された奥行き情報に基づいて、2次元画像の各画像領域の画像を表示するスクリーンの分割領域を決定し、3次元スクリーンを形成する画像表示装置を提供する。
【0024】
本発明の態様9は、態様1から態様7のいずれかにおいて、2次元画像が入力される画像入力手段を備え、スクリーン群制御部が、画像入力手段に入力された2次元画像から、2次元画像内に表されている各要素に対応する画素群を抽出し、抽出した画素群に含まれる画素に対して奥行き情報を生成する画像表示装置を提供する。
【0025】
本発明の態様10は、態様1から態様9のいずれかにおいて、一端に壁面を有し他端が開口した中空部材を備え、スクリーン群は、各スクリーンの表示領域が中空部材の開口した箇所を向くようにして中空部材の内部に配置され、画像投射装置は、スクリーン群に2次元画像を投射するように中空部材の内部に配置され、中空部材は、遮光材料によって形成されている画像表示装置を提供する。そのような構成によれば、3次元画像を表示しない場合に、観察者に壁面の色を観察させることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明の画像表示装置の一例を示す模式的外観図である。図1に示すように、画像表示装置10は、スクリーン群1と、画像投射装置2と、制御装置(スクリーン群制御部)4とを備える。スクリーン群1は、スクリーン3を複数備えている。各スクリーン3は、透明基板間に液晶を挟持した表示素子であり、光を通過させる光透過状態と、光を散乱させる光散乱状態とを、外部からの信号によって切り替えることが可能である。各スクリーン3において、光透過状態と光散乱状態とを呈する表示領域は、複数の分割領域を有している(すなわち、複数の分割領域に分割されている)。そして、各分割領域に対応する透明電極を用いて液晶に電圧を印加することにより、個々の分割領域毎に光透過状態と光散乱状態とを切り替えることができる。また、各スクリーンの表示領域はそれぞれ同様に分割されていて、対応する分割領域が重なり合うように各スクリーン3が積層される。スクリーン群1の駆動電圧は、図示しないバッテリによって供給される。
【0027】
画像投射装置2は、スクリーン群1に画像を投射する。画像を投射する効率を考慮すると、画像投射装置2を各スクリーン3の中心から延びる法線方向に配置することが最も効率的である。しかし、そのように配置すると、観察者8の目に直接光が入る場合がある。そのため、画像投射装置2とスクリーン群1とを結ぶ線と各スクリーン3の中心から延びる法線との交差角が30°以上になるように、画像投射装置2を傾けて配置することが好ましい。そのような角度であれば、観察者8の目に直接光が入らないようにすることができる。
【0028】
画像投射装置2よりスクリーン群1に光が投射されることによって、光散乱状態となった分割領域は光を散乱し観察者8に明るく認識される。画像投射装置2がスクリーン群1に画像を投射すると、その画像は光散乱状態となった分割領域で表示される。また、光透過状態なった分割領域は、普通のガラスと同様の透明な状態になる。なお、本発明において、透明とは、光の垂直透過率が50%以上、好ましくは80%以上である状態を意味する。
【0029】
画像投射装置2は、カラーの2次元画像を投射することが好ましい。その画像が、光散乱状態の分割領域に投射されることによって、2次元画像の色がそのまま分割領域において表示される。従って、複数の色を用いて描かれている2次元画像を投射すれば、各色がそのままスクリーン上に表示される。
【0030】
また、画像投射装置2が投射する2次元画像を構成する画素の数は、1枚のスクリーン3に設けられる分割領域の数よりも多い。例えば、図1では、1枚のスクリーン3に9個の分割領域を設けた場合を示している。これに対し、画像投射装置2は、例えば1600個(400個×400個)の画素によって構成される2次元画像を投射する。従って、スクリーン3上に投射されたときの画素の大きさは、分割領域よりも小さい。
【0031】
制御装置4は、画像投射装置2に2次元画像のデータを出力する。この2次元画像の画素に対しては、画像中に表される要素(言い換えると、画像中に描かれる対象)の奥行きを示す奥行き情報が決定される。
【0032】
また、2次元画像のうち、共通の分割領域に投射される画素が存在する領域を画像領域と記す。図2は、画像領域の概念を表す説明図である。図2に示すように、スクリーン3が9個の分割領域を有しているのであれば、2次元画像には9個の画像領域が定められる。各画像領域は、各スクリーン3の分割領域に対応し、1個の画像領域は、対応する分割領域に投射される。例えば、図2に示す画像領域200(観察者から見て上段右側の画像領域)は、観察者から見て上段右側の分割領域201に対応し、この画像領域200の画像は、分割領域201に向かって投射される。
【0033】
また、前述のように、各スクリーン3は、対応する分割領域が重なり合うように積層される。ここで、「対応する分割領域」とは、スクリーンは異なっているが各スクリーンにおいて同じ位置に配置されている分割領域のことである。例えば、図1に示す分割領域5,5,5は、スクリーンは異なっているが、いずれも観察者8からみて下段左側に配置されている。従って、分割領域5,5,5は、互いに対応する分割領域である。また、「対応する分割領域が重なり合う」とは、画像投射装置2から照射された共通の光が、互いに対応する各分割領域を通過するように配置された状態を指す。
【0034】
図3(a)に示すように、画像投射装置2から照射された光は広がるので、「対応する分割領域が重なり合う」ようにする場合、画像投射装置2から遠いスクリーンほど、個々の分割領域のサイズを大きくする。具体的には、各分割領域のサイズが、画像投射装置2と各スクリーンとの距離に比例して大きくなるように定める。また、対応する分割領域は、同一の画像領域が投射されるように配置される。図3(a)に示す例では、画像投射装置2に近い方のスクリーン3の分割領域5ともう一方のスクリーン3の分割領域5が対応するが、画像投射装置2からの距離に比例して、分割領域5のサイズを分割領域5のサイズよりも大きくする。この結果、分割領域5を通過した光は、分割領域5に対応する分割領域5を通過する。同様に、分割領域5と分割領域5とが対応するが、画像投射装置2からの距離に比例して、分割領域5のサイズを分割領域5のサイズよりも大きくする。この結果、分割領域5を通過した光は、分割領域5に対応する分割領域5を通過する。
【0035】
また、図3(b)に示すように、画像投射装置2を各スクリーン3から遠ざけた場合、画像投射装置2と各スクリーンとの距離に比例して各分割領域のサイズを定めると、分割領域のサイズの差異はわずかになる。この場合、各スクリーンの分割領域のサイズを同一にしてもよい。なお、各スクリーンの分割領域のサイズを同一にすると、図3(b)に例示する分割領域5を通過した光の一部は、分割領域5に対応していない分割領域5を通過するが、その光はわずかであり、無視できる。従って、画像投射装置2と各スクリーンとの距離に比例して定めた分割領域のサイズの差異がわずかであるために各スクリーンの分割領域のサイズを同一にした場合も、「対応する分割領域が重なり合う」状態に含まれる。
【0036】
制御装置4は、2次元画像内の各画像領域をスクリーン群1内で表示する場合、画像領域における奥行き情報に基づいて、画像領域を表示するスクリーンの分割領域を決定する。制御装置4は、その分割領域を光散乱状態にする。制御装置4は、2次元画像内の他の画像領域についても、画像領域を表示するスクリーンの分割領域を決定し、その分割領域を光散乱状態にする。従って、2次元画像は、画像領域毎に異なるスクリーンに表示されることになる。この結果、スクリーン群1に表示された画像は3次元画像になる。
【0037】
制御装置4は、2次元画像内の画像領域をスクリーン3上に表示する場合、その画像領域が投射される場所に重なるように配置された各分割領域のうち、一つの分割領域のみを光散乱状態にする。例えば、観察者側のスクリーン上の分割領域5(図1参照)を光散乱状態にして、分割領域5に画像領域の画像を表示するとする。この場合、制御装置4は、分割領域5に重なるように配置された他の分割領域5,5を光透過状態にする。
【0038】
ただし、制御装置4は、画像領域に要素が含まれていない場合、その画像領域が投射される場所に重なるように配置された各分割領域を全て光透過状態にしてもよい。この場合、その分割領域は透明な状態として観察される。例えば、制御装置4が、対応する分割領域5,5,5(図1参照)を全て光透過状態にした場合、観察者8は、その分割領域を透明状態として認識する。制御装置4は、2次元画像に応じて、各スクリーンの各分割領域を光散乱状態または光透過状態にすることで、3次元スクリーンを形成し、画像投射装置2からこの3次元スクリーンに2次元画像を投射して3次元画像を表示させる。
【0039】
図4は、画像表示装置10における表示素子(スクリーン)3の一構成例を示す模式的断面図である。図4において、一対の基板101,108の相対する面には、透明電極102,107が設けられる。さらに内側には配向膜103,106が設けられる。そして、配向膜103,106の間に、液晶を含み、スペーサ(図示せず)によって厚みが制御された複合体層104が挟持される。そして、シール層105によって複合体層104が封止される。
【0040】
基板101,108の材質は、透明性が確保できれば特に限定されない。基板101,108として、ガラス基板やプラスチック基板を使用することができる。また、表示素子3の形状は、平面状である必要はなく湾曲していてもよい。
【0041】
また、基板101,108上に設けられる透明電極102,107として、ITO(酸化インジウム−酸化錫)のような金属酸化物などの透明な電極材料を使用することができる。以下、透明電極102,107が設けられた基板101,108を電極付き基板という。
【0042】
複合体層104は、透明な一対の電極付き基板間に、液晶とその液晶に溶解可能な硬化性化合物とを含有する組成物を挟持させ、熱や紫外線、電子線などの手段を用いて硬化性化合物を硬化させて複合体として形成される。
【0043】
一対の配向処理済みの電極付き基板の配向方向の組合せは、特に限定されない。配向方向の組合せは、平行であっても直交する組み合わせであってもよい。
【0044】
例えば、電極付き基板の電極表面上に樹脂薄膜の配向膜103,106を設け、配向膜103,106にラビング処理を施して電極表面の液晶を配向させる機能を付与する。誘電率異方性が正の液晶を使用する場合には、電極表面上の樹脂薄膜をラビング処理して用いることが透明性の点では好ましい。
【0045】
誘電率異方性が負の液晶を使用する場合には、電極付き基板において、複合体層104と接触する側に液晶分子のプレチルト角が基板表面に対して60度以上であるようにする処理が施されていると、配向欠陥を少なくすることができ、透明性が向上するため好ましい。この場合、ラビング処理を施さなくてもよい。プレチルト角は70度以上であることがより好ましい。なお、プレチルト角を、基板表面に垂直の方向を90度として規定する。
【0046】
複合体層104を形成する複合体を構成する液晶として、公知の液晶から適宜選択できる。ラビング処理が施された配向膜103,106やプレチルト角を制御することができる電極付き基板を用いることによって、誘電率異方性が正の液晶も誘電率異方性が負の液晶も使用可能であるが、より高い透明性や応答速度の面では誘電率異方性が負の液晶が好ましい。また、駆動電圧を低下させるためには誘電率異方性の絶対値が大きい方が好ましい。
【0047】
また、複合体を構成する硬化性化合物も透明性を有することが好ましい。さらに、硬化後に、電圧を印加したときに液晶のみが応答するように液晶と硬化性化合物とが分離していると、駆動電圧を下げることができるので好ましい。
【0048】
本発明では、液晶に溶解可能な硬化性化合物のうち、未硬化時の液晶と硬化性化合物との混合物の配向状態を制御可能であって、硬化する際に高い透明性を保持することができる硬化性化合物が使用される。
【0049】
硬化性化合物として、式(1)の化合物や式(2)の化合物を例示できる。
−O−(R―O―Z―O―(RO―A ・・・式(1)
−(OR―O―Z’―O―(RO)―A ・・・式(2)
【0050】
ここで、A,A,A,Aのそれぞれは、独立的に、硬化部位となるアクリロイル基、メタクリロイル基、グリシジル基またはアリル基であり、R,R,R,Rのそれぞれは、独立的に、炭素数2〜6のアルキレン基であり、Z,Z’のそれぞれは、独立的に、2価のメソゲン構造部であり、m,n,o,pのそれぞれは、独立的に、1〜10の整数である。ここで、「独立的に」とは、組み合わせが任意であって、どのような組み合わせも可能であることを意味する。
【0051】
式(1)および式(2)におけるメソゲン構造Z,Z’と硬化部位A,A,A,Aとの間に、R,R,R,Rを含む分子運動性の高いオキシアルキレン構造を導入することによって、硬化時に、硬化過程において硬化部位の分子運動性を向上でき、短時間で十分に硬化させることが可能になる。
【0052】
式(1)および式(2)における硬化部位A,A,A,Aは、光硬化や熱硬化が可能な上記の官能基であればいずれでもよいが、なかでも、硬化時の温度を制御できることから光硬化に適するアクリロイル基、メタクリロイル基であることが好ましい。
【0053】
式(1)および式(2)におけるR,R,RおよびRの炭素数については、その分子運動性の観点から1〜6が好ましく、炭素数2のエチレン基および炭素数3のプロピレン基がさらに好ましい。
【0054】
式(1)および式(2)におけるメソゲン構造部Z,Z’として、1,4−フェニレン基の連結したポリフェニレン基を例示できる。1,4−フェニレン基の一部または全部を1,4−シクロへキシレン基で置換したものであってもよい。また、1,4−フェニレン基や置換した1,4−シクロへキシレン基の水素原子の一部または全部が、炭素数1〜2のアルキル基、ハロゲン原子、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基などの置換基で置換されていてもよい。
【0055】
好ましいメソゲン構造部Z,Z’として、1,4−フェニレン基が2個連結したビフェニレン基(以下、1,4−フェニレン基が2個連結したビフェニレン基を4,4−ビフェニレン基ともいう。)、3個連結したターフェニレン基、およびこれらの水素原子の1〜4個が、炭素数1〜2のアルキル基、フッ素原子、塩素原子またはカルボキシル基に置換されたものを挙げることができる。最も好ましいものは、置換基を有しない4,4−ビフェニレン基である。メソゲン構造部を構成する1,4−フェニレン基または1,4−シクロへキシレン基同士の結合は全て単結合でもよいし、以下に示すいずれかの結合でもよい。
【0056】
【化1】
Figure 0004367027
【0057】
式(1)および式(2)におけるm,n,o,pは、それぞれ独立的に、1〜10であることが好ましく、1〜4がさらに好ましい。あまり大きいと液晶との相溶性が低下し、硬化後の表示素子の透明性を低下させるからである。
【0058】
図5に、本発明において使用できる硬化性化合物の例を示す。液晶と硬化性化合物とを含有する組成物は、式(1),(2)で表される硬化性化合物を含め、複数の硬化性化合物を含有していてもよい。例えば、組成物に、式(1)および式(2)においてm,n,o,pの異なる複数の硬化性化合物を含有させると、液晶との相溶性を向上させることができる場合がある。
【0059】
液晶と硬化性化合物とを含有する組成物は硬化触媒を含有していてもよい。光硬化の場合、ベンゾインエーテル系、アセトフェノン系、フォスフィンオキサイド系などの一般に光硬化性樹脂に用いられる光重合開始剤を使用できる。熱硬化の場合は、硬化部位の種類に応じて、パーオキサイド系、チオール系、アミン系、酸無水物系などの硬化触媒を使用でき、また、必要に応じてアミン類などの硬化助剤を使用することもできる。
【0060】
硬化触媒の含有量は、含有する硬化性化合物の20重量%以下が好ましく、硬化後に硬化樹脂の高い分子量や高い比抵抗が要求される場合は1〜10重量%とすることがさらに好ましい。
【0061】
液晶分子を、基板表面に対してプレチルト角が60度以上になるように配向させる処理方法として、垂直配向剤を使用する方法がある。垂直配向剤を使用する方法として、例えば、界面活性剤を用いる方法や、アルキル基やフルオロアルキル基を含むシランカップリング剤などで基板界面を処理する方法、または日産化学工業社製のSE1211やJSR社製のJALS−682−R3等の市販の垂直配向剤を用いる方法がある。垂直配向状態から任意の方向に液晶分子が倒れた状態を作るためには、公知のどのような方法を採用してもよい。垂直配向剤をラビングしてもよい。また、電圧が基板101,108に対して斜めに印加されるように、透明電極101,107にスリットを設けたり、電極101,107上に三角柱を配置する方法を採用してもよい。
【0062】
二つの基板101,108間にある複合体層104の厚さを、スペーサ等で規定することができる。その厚さは1〜50μmが好ましく、3〜30μmがさらに好ましい。複合体層104の厚さが薄すぎるとコントラストが低下し、厚すぎると駆動電圧が上昇する傾向が増大するため好ましくない場合が多い。
【0063】
シール層105として、透明性の高い樹脂であれば公知のどのようなものを使用することも可能である。透明性の高い樹脂を使用すれば、画像表示装置は全面に亘って透明感が高まり、空中に浮かんだように見える状態が強調される。例えば、基板101,108としてガラス基板を使用した場合には、ガラスの屈折率に近い屈折率を有するエポキシ樹脂やアクリル樹脂を使用すれば、空中に透明なガラスが浮いているような状態を実現できる。
【0064】
以上のように作製されたスクリーン3は、表示画素の透過状態と散乱状態との間の応答速度が3ms以下と非常に速くすることができる。また、従来の液晶による散乱透過モードと比べると視野角依存性が良好であり、斜めから見たときにも非常に良好な透過状態を得ることができるようにすることができる。例えば、上記した組成の硬化性化合物と液晶とを含有する複合体を使用した場合、垂直から40度傾けて見た場合もほとんどヘイズがないようにすることができる。
【0065】
スクリーン3のサイズとして、対角線の長さが10cm程度のものから3m程度の大きいものを含め、どのようなサイズのものも使用することができる。
【0066】
スクリーン3の表裏の表面には、反射防止膜または紫外線遮断膜を設けることが好ましい。例えば、スクリーン3の表裏に、SiOやTiOなどの誘電体多層膜よりなるARコート(低反射コート)処理を施すことにより、基板表面での外光の反射を減らすことができ、コントラストをより向上させることができる。
【0067】
また、スクリーン3において、高開口率のアクティブ素子(TFTなどの3端子素子やTFDなどの2端子素子)を駆動素子として用い、スタティック駆動をさせた場合は、高速応答のドットマトリクス表示が可能である。
【0068】
また、スクリーン3に対する耐衝撃性を増すために、上下の基板101,108を固定させることが好ましい。
【0069】
図1には3枚のスクリーンを積層した場合を示しているが、スクリーンの枚数は3枚に限定されない。スクリーンの枚数は、2枚以上であればよい。より解像度を上げた立体感を出すためにはスクリーン3を10枚以上積層することが好ましく、さらに好ましくは30枚以上積層する。
【0070】
図1には1枚のスクリーンが3×3の9個の分割領域を備えている場合を例示しているが、1枚のスクリーンが備える分割領域の数は9個に限定されない。解像度の高い表示を実現するためには1枚のスクリーン3に100個以上の分割領域を設けることが好ましい。さらには1万個以上の分割領域を設けることが好ましい。
【0071】
分割領域を形成する場合には、例えば、図4に示す透明電極107をコモン電極とし、透明電極102として所望の分割領域と同形状のセグメント電極を配置すればよい。そして、スタティック駆動を行うことによって、分割領域をそれぞれ別々に光透過状態または光散乱状態にすることができる。また、透明電極107を複数の行電極とし、透明電極102を行電極に直交する複数の列電極としてもよい。そして、線順次駆動を行って所望の分割領域を光透過状態または光散乱状態にしてもよい。ただし、スタティック駆動では電圧を印加すべき分割領域以外の領域での印加電圧を0Vにすることができるのに対し、線順次駆動法では所望の分割領域以外の領域にも若干の電圧が印加される。このことから、スタティック駆動によりスクリーン3を駆動することが好ましい。スタティック駆動を採用する場合であっても、200個程度の分割領域を設けることができる。分割領域を1万個以上のように多数設ける場合には、線順次駆動を採用すればよい。
【0072】
図6は、スクリーン3の配置を示す説明図である。図5に示すように、隣り合うスクリーン3において、一方のスクリーンの複合体層の中心から、もう一方のスクリーンの複合体層の中心までの距離をd(mm)とする。また、各スクリーン3に正方形領域として設けられた分割領域の一辺の長さをs(mm)とする。このとき、dとsとは、以下の関係を満足していることが好ましい。
【0073】
0.01×s<d<10×s 式3
【0074】
特に、d<Sを満足していることが好ましい。
【0075】
また、図6では、隣接するスクリーン同士が直接接している場合を示しているが、隣接するスクリーン同士は直接接していなくても、光学的に接着されていればよい。ここで「光学的に接着されている」とは、スクリーン3同士が直接接していること、または、スクリーン間に、屈折率が基板101,108の屈折率とほぼ等しい物質が充填されていることを指す。ここでは、「屈折率がほぼ等しい」とは、具体的には屈折率の差が0.2以下であることをいうものとする。スクリーン間に物質を配置する場合、その物質の屈折率と、基板101,108の屈折率との差は0.2以下であることが好ましいが、0.1以下であることが特に好ましい。スクリーン3同士を光学的に接着する具体的な方法として、基板101,108の屈折率との差が0.2以下の屈折率を有する樹脂や液体を挟むように各スクリーン3を配置する方法がある。
【0076】
スクリーン間に光学的界面が存在するとそこで反射が生じ、光の利用効率が低下したり、画像がぼやけたりする。しかし、隣接するスクリーン同士を光学的に接着すると、光学的界面が存在しないので、そのような問題の発生を防ぐことができる。
【0077】
図7は、各スクリーン3を駆動する駆動回路の一構成例を示すブロック図である。図7に示す各コモン電極ドライバ15は、各スクリーン3のコモン電極(図4に示す透明電極107)の電位を設定する。各セグメント電極ドライバ16は、各スクリーン3のセグメント電極(図4に示す透明電極102)の電位を設定する。制御装置4は、各コモン電極ドライバ15および各セグメント電極ドライバ16に、コモン電極および各セグメント電極の電位を設定するように指示し、分割領域毎に電圧を印加したり、電圧印加を停止したりする。制御装置4は、各スクリーン3の各分割領域毎に電圧を印加したり、電圧印加を停止したりすることによって、各スクリーンの各分割領域を光透過状態または光散乱状態に設定する。
【0078】
図7では、制御装置4がスタティック駆動により各スクリーン3を駆動する場合を例に示した。線順次駆動を行う場合には、行電極を一本ずつ選択しながら行電極を走査し、各列電極の電位を選択行に応じて設定していけばよい。
【0079】
図8は、画像表示装置10が3次元画像を表示する状態の具体例を示す説明図である。なお、ここでは、一つの画像領域に一つの要素のみが表されている場合を例に説明する。画像投射装置2は、スクリーン群1に対して図8(c)に例示する2次元画像を投射するものとする。図8(c)に示す画像には、太陽、樹木、自動車が描かれている。また、この各要素(太陽、樹木、自動車)を構成する画素には、奥行き座標が奥行き情報として定められている。要素である太陽を構成する各画素には、観察者側から離れた位置を表す奥行き座標が対応付けられているとする。また、要素である樹木を構成する画素、要素である自動車を構成する画素には、それぞれ観察者から少し離れた位置を表す奥行き座標、観察者の近くの位置を表す奥行き座標が対応付けられているとする。
【0080】
制御装置4(図8において図示せず。)は、太陽を構成する各画素の奥行き座標に基づいて、観察者側から見て奥に配置されたスクリーン3を決定する。また、太陽が表されている画像領域が投射される分割領域は、観察者側から見て右上段の分割領域である。従って、制御装置4は、太陽の画素から決定したスクリーン3の右上段の分割領域21を、太陽を表示する分割領域として決定し、その分割領域21を光散乱状態にする(図8(a)参照。)。また、制御装置4は、スクリーン3の他の分割領域を光透過状態にする。
【0081】
同様に、制御装置4は、樹木を構成する各画素の奥行き座標に基づいて、観察者側から見て中央に配置されたスクリーン3を決定する。また、樹木が表されている画像領域が投射される分割領域は、観察者側から見て左上段および左中段の分割領域である。従って、制御装置4は、樹木の画素から決定したスクリーン3の左上段および左中段の分割領域22,23を、樹木を表示する分割領域として決定し、その分割領域22,23を光散乱状態にする(図8(a)参照。)。また、制御装置4は、スクリーン3の他の分割領域を光透過状態にする。
【0082】
同様に、制御装置4は、自動車を構成する各画素の奥行き座標に基づいて、観察者側から見て手前に配置されたスクリーン3を決定する。また、自動車が表されている画像領域が投射される分割領域は、観察者側から見て下段の分割領域である。従って、制御装置4は、自動車の画素から決定したスクリーン3の下段の分割領域24〜26を、自動車を表示する分割領域として決定し、その分割領域24〜26を光散乱状態にする(図8(a)参照。)。また、制御装置4は、スクリーン3の他の分割領域を光透過状態にする。
【0083】
制御装置4は、2次元画像の画像領域をスクリーン上に表示する場合、その画像領域が投射される場所に重なるように配置された各分割領域のうち、一つの分割領域のみを光散乱状態にする。例えば、太陽が表されている画像領域については、スクリーン3の右上段の分割領域21を光散乱状態にしているので、制御装置4は、他のスクリーン3,3の右上段の分割領域を光散乱状態にすることはない。なお、制御装置4は、画像領域に要素が含まれていない場合、その画像領域が投射される場所に重なるように配置された各分割領域を全て光透過状態にしてもよい。この場合、その分割領域は透明になり、その分割領域には画像が表示されない。
【0084】
図8(a)に示すように、各スクリーン3〜3の各分割領域の状態を設定し、スクリーン群1に向けて図8(c)に示す2次元画像を照射すると、太陽、樹木および自動車を表す3次元画像として表示される。すなわち、太陽は奥のスクリーン3上に表示され、樹木は中央のスクリーン3上に表示され、また自動車は手前のスクリーン3上に表示される(図8(b)参照。)。観察者8は、近くに自動車があり、少し離れた位置に樹木があり、さらに遠くに太陽があると認識することができる。観察者8は、奥行きのある画像を見ることができ、高い臨場感のある映像を楽しむことができる。
【0085】
また、各スクリーン3を走査しているわけではないので、明るい3次元画像を容易に表示することができる。
【0086】
また、画像投射装置2が、複数の色を用いて描かれているカラーの2次元画像を投射すれば、各色がそのままスクリーン上に表示される。よって、観察者8は、カラー表示を楽しむことができる。
【0087】
画像投射装置2は、動画の2次元画像を投射してもよい。この場合、動画の2次元画像の画素に対して決定される奥行き情報の変化にあわせて、各スクリーンの各分割領域の状態を更新すればよい。例えば、図8に例示する画像において、画像投射装置2が、自動車が遠ざかるように変化する動画を投射するとする。また、その動画の最初の2次元画像において、自動車の画像を構成する各画素の奥行き座標は観察者に近い位置を示しているとする。また、自動車が移動した画像において、自動車の各画素の奥行座標は、観察者から少し離れた位置を示しているとする。制御装置4は、自動車の画素の奥行き座標にあわせて、図8(a)に示す状態から、スクリーン3の下段の分割領域を光散乱状態にするように分割領域の状態を更新する。動画の投射とともに、このように分割領域の状態を更新すれば、自動車が遠ざかる動画を3次元画像として表示することができる。
【0088】
また、画像領域が投射される場所が変化するような動画であれば、制御装置4は、光散乱状態にしていた分割領域を光透過状態にし、その隣の分割領域を光散乱状態にすればよい。例えば、図8に示す例において、太陽が左に移動するような動画を投射するのであれば、太陽が表されている画像領域が投射される分割領域が変化するので、それにあわせて分割領域21を光透過状態に変化させ、その隣の分割領域を光散乱状態にすればよい。
【0089】
同じ要素を構成する画素であっても、奥行き座標が同一であるとは限らない。例えば、要素が自動車である場合、自動車を表している複数の画素の奥行き座標が全て同一であるとは限らない。また、二つの要素が互いに近くに表されていて、その二つの要素を構成する各画素の奥行き座標が同一でない場合もある。例えば、同一の画像領域内で太陽および鳥という二つの要素が近くに表されているとする。このとき、太陽を表している画素とおよび鳥を表している画素の奥行き座標が全て同一であるとは限らない。個々の画素の奥行き座標に一対一に対応するようにスクリーンを設けるとすると、スクリーンの数が増加して生産コストが上昇してしまう。このような場合、互いに近傍に位置する各画素の奥行き座標を一つの値に揃えるように減縮すればよい。スクリーン上に投射されたときの画素の大きさは、分割領域よりも小さいので、一つの分割領域に投射される各画素の奥行き座標を一つの値に揃えるように減縮することができる。この結果、その領域の各画素の奥行き座標が多少異なっていたとしても、その各画素を一つのスクリーン上に投射することができる。従って、スクリーンの数を少なくして生産コストを抑えることができる。
【0090】
以下、奥行き座標を一つの値に揃えるように減縮する例について説明する。画像領域および画像領域に表される要素の位置関係は、図9(a)〜図9(d)に示す態様に分類される。図9では、要素が星である場合を例示している。そして、要素を構成する複数の画素の奥行き座標は同一の値に揃えられていないものとする。
【0091】
要素が表されていない領域は、背景となる領域である。背景となる領域の画素には、奥行き座標として、背景であることを示す特別な値が決定される。以下に説明する図9(a)〜図9(d)に示す態様では、背景となる領域の奥行き座標は用いられない。
【0092】
図9(a)は、一つの要素51が一つの画像領域61内で表される態様である。この態様では、制御装置4は、要素51を構成する各画素の奥行き座標の平均値を算出し、各画素に決定されている奥行き座標を、算出した平均値に置換すればよい。すると、要素を構成する各画素に対して決定された奥行き座標は、一つの値(平均値)に揃えられる。制御装置4は、算出した平均値から、要素51を含む画像領域61が表示されるスクリーンを決定する。
【0093】
図9(b)は、一つの要素52が複数の画像領域(図9(b)に示す例では二つの画像領域61,62)に跨って表され、その複数の画像領域には、他の要素が表されていない態様を示す。この態様では、制御装置4は、要素52を構成する各画素の奥行き座標の平均値を算出し、要素52の各画素に決定されている奥行き座標を、算出した平均値に置換する。制御装置4は、置換後の奥行き座標から、要素52を含む画像領域61,62が表示されるスクリーンを決定する。このように奥行き座標を置換すると、要素52の各部分52,52を構成する各画素の奥行き座標は、いずれも同一の値に置換される。従って、部分52を表示するスクリーンと部分52を表示するスクリーンは同一である。
【0094】
また、制御装置4は、以下のように要素52の各画素の奥行き座標を置換してもよい。すなわち、制御装置4は、各画像領域61,62に表される要素52の各部分52,52のうち、面積が大きい方の部分(本例では部分52)を構成する各画素の奥行き座標の平均値を算出する。そして、要素52の各画素の奥行き座標を、部分52における奥行き座標の平均値で置換してもよい。
【0095】
図9(c)は、複数の要素(図9(c)に示す例では、第一要素55および第二要素56)が一つの画像領域61内に表される態様を示す。この態様では、制御装置4は、第一要素55を構成する各画素の奥行き座標および第二要素56を構成する各画素の奥行き座標全体の平均値を算出する。そして、第一要素55の各画素に対して決定されている奥行き座標および第二要素56の各画素に対して決定されている奥行き座標を、算出した平均値で置換する。制御装置4は、算出した平均値から、第一要素55および第二要素56を含む画像が表示されるスクリーンを決定する。なお、この場合、第一要素55および第二要素56は同一スクリーン上に表示される。しかし、全ての要素が同一スクリーンに表示されるわけではないので、観察者は画像全体を3次元画像として観察することができる。
【0096】
また、制御装置4は、以下のように第一要素55および第二要素56の各画素の奥行き座標を置換してもよい。すなわち、制御装置4は、画像領域61に表示される第一要素55および第二要素56のうち、面積が大きい方の要素(本例では第一要素55)を構成する各画素の奥行き座標の平均値を算出する。そして、第一要素55および第二要素56の各画素の奥行き座標を、第一要素55における奥行き座標の平均値で置換してもよい。
【0097】
図9(d)は、一つの要素(図9(d)に示す例では第一要素57)が複数の画像領域(図9(d)に示す例では二つの画像領域61,62)に跨って表され、その複数の画像領域の中に他の要素(図9(d)に示す例では第二要素58)が表示される態様を示す。制御装置4は、第一要素57が跨る各画像領域61,62毎に、奥行き座標を揃える。図9(d)に示す例では、画像領域61には、第一要素57の部分57と第二要素58が含まれる。制御装置4は、部分57を構成する各画素の奥行き座標および第二要素58を構成する各画素の奥行き座標全体の平均値を算出する。そして、部分57の各画素に対して決定されている奥行き座標および第二要素58の各画素に対して決定されている奥行き座標を、算出した平均値で置換する。制御装置4は、算出した平均値から、部分57および第二要素58を含む画像領域61が表示されるスクリーンを決定する。また、制御装置4は、画像領域61に表される部分57および第二要素58のうち、面積が大きい方(本例では第二要素58)を構成する各画素の奥行き座標の平均値を算出し、部分57および第二要素58の各画素の奥行き座標を、算出した平均値で置換してもよい。
【0098】
制御部4は、他の画像領域62においても同様に奥行き座標を揃える。図9(d)に示す例では、画像領域62には第一要素57の部分57しか表されていない。この場合、制御装置4は、部分57を構成する各画素の奥行き座標全体の平均値を算出する。そして、部分57の各画素に対して決定されている奥行き座標を、算出した平均値で置換する。制御装置4は、算出した平均値から、部分57を含む画像領域62が表示されるスクリーンを決定する。
【0099】
なお、この態様では、部分57,57は、同一のスクリーンに表示されない場合がある。
【0100】
なお、奥行き座標の平均値を算出する場合、一つの要素(または部分)を構成する全ての画素の奥行き座標を用いなくてもよい。すなわち、一つの要素(または部分)を構成する画素のうちの一部の画素の奥行き座標を抽出し、その奥行き座標から平均値を算出してもよい。
【0101】
図10は、ロケットが移動する動画における画像領域の例を示す。図10(a)に示すように2次元画像の左下に表されるロケット71が、図10(b)に示すように右上方向に移動するものとする。図10(a)に示す2次元画像を表示する場合、ロケット71は、一つの画像領域61に表されている。従って、画像領域61内のロケット71を構成する各画素の奥行き座標の平均値は、図9(a)に示した場合と同様に、算出すればよい。
【0102】
また、ロケット71が移動した状況を示す図10(b)の2次元画像を表示する場合、ロケット71は複数の画像領域61〜64に跨って表される。従って、この場合、図9(b)に示した場合と同様に、奥行き座標の平均値を算出すればよい。制御装置4は、ロケット71を構成する各画素の奥行き座標の平均値を算出し、ロケット71の各画素に決定されている奥行き座標を、算出した平均値に置換する。制御装置4は、置換後の奥行き座標から、画像領域61〜64が表示されるスクリーンを決定する。
【0103】
また、各画像領域61〜64に表されるロケット71の各部分71から71のうち、最も面積が大きい部分71を構成する各画素の奥行き座標の平均値を算出してもよい。そして、ロケット71の各画素の奥行き座標を、部分71おける奥行き座標の平均値で置換してもよい。
【0104】
このような画像表示装置により、各種画像を3次元画像として表示することができる。例えば、2次元のアニメーション画像や2次元の実写画像、あるいは静止画、動画など、各種画像を3次元画像として表示することができる。
【0105】
また、ここでは、2次元画像の画像領域をスクリーン上に表示する際に、その画像領域が投射される場所に重なるように配置された各分割領域のうち、一つの分割領域のみを光散乱状態にする場合を説明した。この場合、観察者8は、2次元画像の各画像領域が、それぞれのスクリーンの位置に表示されているように認識する。スクリーンとスクリーンの間の位置に画像が表示されていると観察者8に認識させることもできる。この場合、各スクリーンの各分割領域は、光透過状態および光散乱状態の他に、光散乱状態よりも光の散乱の程度が低い中間状態を呈するようにする。中間状態は、分割領域の状態を周期的に光透過状態と光散乱状態とに切り替えることによって実現することができる。ある分割領域が、光透過状態と光散乱状態とに周期的に切り替えられると、平均的な光の散乱の程度は、光散乱状態の場合よりも低くなる。
【0106】
そして、制御装置4は、画素が投射される場所に重なるように配置された各分割領域のうち隣接するスクリーンに設けられた2つの分割領域を中間状態にする。例えば、図11に示すように、観察者8から見て手前のスクリーン3と中央のスクリーン3において、それぞれ上段中央の分割領域を中間状態にする。この状態で画像投射装置2が画像を投射すると、観察者8に、手前のスクリーン3と中央のスクリーン3との間の位置に、上段中央の画像が表示されているように認識させることができる。
【0107】
対応する2つの分割領域を中間状態にする場合、例えば、制御装置4は、以下のように2つのスクリーンを駆動する。制御装置4は、一方の分割領域の状態を周期的に光透過状態と光散乱状態とに切り替え、その分割領域を中間状態とする。もう一つの分割領域の状態も周期的に光透過状態と光散乱状態とに切り替え、その分割領域も中間状態にする。ただし、制御装置4は、画像投射装置側の分割領域を光散乱状態としてもう一方の分割領域を光透過状態とする期間と、画像投射装置側の分割領域を光透過状態としてもう一方の分割領域を光散乱状態とする期間とを周期的に設ける。
【0108】
図12は、制御装置4が、隣接するスクリーンに設けられた対応する2つの分割領域を中間状態にしている状況の例を示す。図12(a)に示す例では、制御装置4は、画像投射装置側の分割領域の状態を、一定期間(ここではTとする。)毎に光透過状態と光散乱状態とに切り替える。また、制御装置4は、もう一方の分割領域の状態も、期間T毎に光透過状態と光散乱状態とに切り替える。この結果、2つの分割領域はいずれも中間状態になる。ただし、制御装置4は、画像投射装置側の分割領域を光散乱状態に切り替えるタイミングで、もう一方の分割領域を光透過状態に切り替える。また、制御装置4は、画像投射装置側の分割領域を光透過状態に切り替えるタイミングで、もう一方の分割領域を光散乱状態に切り替える。このように駆動された分割領域に対して画像投射装置2から画像を投射すると、観察者8に、隣接するスクリーン間の位置に画像が表示されているように認識させることができる。
【0109】
図12(b)に示す例では、制御装置4は、画像投射装置側の分割領域の状態を、交互に光透過状態と光散乱状態とに切り替える。このとき、制御装置4は、光散乱状態に切り替えてから期間Tが経過したときに、光散乱状態から光透過状態に切り替え、光透過状態に切り替えてから期間Tが経過したときに、光透過状態から光散乱状態に切り替えるものとする。制御装置4は、もう一方の分割領域の状態も同様に、交互に光透過状態と光散乱状態とに切り替える。ただし、制御装置4は、画像投射装置側の分割領域を光散乱状態に切り替えるタイミングと、もう一方の分割領域を光透過状態に切り替えるタイミングとをずらす。この結果、制御装置4は、画像投射装置側の分割領域を光散乱状態としてもう一方の分割領域を光透過状態とする期間(図12(b)に示す期間T)と、画像投射装置側の分割領域を光透過状態としてもう一方の分割領域を光散乱状態とする期間(図12に示す期間T)とを周期的に設けることになる。このように駆動された分割領域に対して画像投射装置2から画像を投射すると、観察者8に、隣接するスクリーン間の位置に画像が表示されているように認識させることができる。
【0110】
図12では、二つの分割領域をそれぞれ同じ期間ずつ光散乱状態にする場合を示している。二つの分割領域において、光散乱状態にする期間が異なっていてもよい。二つの分割領域における光散乱状態にする期間を変えることによって、隣接するスクリーン間の任意の位置に画像が表示されているように観察者に認識させることができる。
【0111】
なお、制御装置4は、2つの分割領域を中間状態にする場合、画素の奥行き情報に基づいて、互いに隣接する二つのスクリーンを決定すればよい。
【0112】
図13は、一枚のスクリーンに設ける分割領域の数を多くし、かつ積層するスクリーン3の枚数を多くした場合の3次元画像の例を示す。画像投射装置2が人間の顔を表す2次元画像を投射する場合、制御装置4は、各画像領域における画素の奥行き座標から画素を表示するスクリーンを決定し、そのスクリーン上で画素を表示する分割領域を光散乱状態にする。なお、制御装置4は、対応する各分割領域のうち、一つの分割領域のみを光散乱状態にする。従って、図13(a)に示す画像を表示するスクリーン群1の断面は、図13(b)に示すようになる。
【0113】
スクリーン群1は、光散乱状態にした分割領域の集合によって、人間の顔の形状の散乱面を形成している。この場合、白色光下では、観察者は、白い顔の形状のみを認識する。このスクリーン群1に対して画像投射装置2が人間の顔を表す2次元画像を投射すると、画像は散乱面で散乱され、観察者は、人間の顔の3次元画像を認識することができる。画像投射装置2がフルカラーの画像を投射すれば、観察者は、色の付いた現実感のある画像を認識することができる。
【0114】
本発明では、スクリーン3を走査して画像を表示しているわけではないので、図13に示すように多数のスクリーンを積層することができる。従って、高解像度の3次元画像を表示することができる。
【0115】
次に、制御装置4が奥行き情報を生成する態様と、制御装置4に奥行き情報が入力される態様とをそれぞれ説明する。制御装置4に2次元画像が入力され、その2次元画像に基づいて制御装置4が奥行き情報を作成してもよい。また、制御装置4が、2次元画像の入力および予め2次元画像の画素に対して決定された奥行き情報の入力を受け付けてもよい。
【0116】
図14は、制御装置4が2次元画像に基づいて奥行き情報を作成する場合の制御装置の構成例を示すブロック図である。2次元画像入力部41には2次元画像が入力され、2次元画像入力部41はその2次元画像を画像投射装置2に出力する。画像投射装置2は、2次元画像入力部41が出力した2次元画像をスクリーン群1に投射する。
【0117】
また、2次元画像入力部41は、入力された2次元画像を位置算出部42にも出力する。位置算出部42は、2次元画像に基づいて、2次元画像の画素の奥行き情報を決定する。位置算出部42は、各画素に対して決定された奥行き情報をスクリーン振り分け部43に出力する。スクリーン振り分け部43は、画素に対して決定された奥行き情報に基づいて、各画像領域を表示する各スクリーンの分割領域を決定する。スクリーン振り分け部43は、この処理を画像領域毎に行う。そして、各画像領域について、画像領域を表示するスクリーンおよび画像領域が投射される分割領域を決定したならば、画像領域を表示することになる各分割領域を光散乱状態にするように各スクリーン3を駆動する。
【0118】
位置算出部42は、例えば、プログラムに従って動作するCPUによって実現される。
【0119】
図15は、位置算出部42が奥行き情報を作成する際の処理経過の例を示す流れ図である。位置算出部42は、2次元画像に含まれる各要素を抽出する(ステップS1)。例えば、2次元画像入力部41から図8(c)に例示する画像を入力されたならば、太陽、樹木、自動車などの各要素を構成する画素群を抽出する。続いて、位置算出部42は、2次元画像の平面におけるX,Y座標に垂直なZ座標(奥行き座標)を、抽出した画素群の各画素に付与することにより、画素の奥行き方向の位置を決定する(ステップS2)。
【0120】
特許文献4,5に、2次元画像の輪郭を特定し、その輪郭が示す画像を3次元データにする方法が記載されている。位置算出部42は、これらの方法と同様に、3次元データを作成し、3次元データ作成時に算出するZ座標を奥行き情報とすればよい。なお、特許文献4,5に記載されている方法では、オペレータが2次元座標内の画像の輪郭を指定する。従って、特許文献4,5に記載の方法で3次元データを作成する場合には、オペレータが画像の輪郭を指定するためのディスプレイ装置(図示せず。)を各スクリーン3とは別に設けておけばよい。位置算出部42は、このディスプレイ装置に2次元画像を表示して、太陽、樹木、自動車などの輪郭の指定をオペレータに促し、指定された輪郭に基づいて太陽、樹木、自動車などの奥行き座標(3次元データのZ座標)を算出すればよい。
【0121】
また、非特許文献1に紹介されている技術(動画をリアルタイムに立体映像にする技術)を位置算出部42に適用して、画像を立体化するときに得られるZ座標を奥行き座標としてもよい。オペレータの操作なしに奥行き情報を生成することができるので、非特許文献1に紹介されている技術を位置算出部42に適用して奥行き情報を算出することが好ましい。
【0122】
ただし、奥行き情報を生成する方法は、特定の方法に限定されない。位置情報算出部42は、他の方法によって2次元画像から奥行き情報を生成してもよい。
【0123】
図16は、制御装置4に2次元画像および奥行き座標がそれぞれ入力される場合の制御装置の構成例を示すブロック図である。2次元画像入力部41に、2次元画像が入力され、その2次元画像を画像投射装置2に出力する。奥行き情報入力部44には、予め2次元画像の画素に対して決定された奥行き情報が入力される。スクリーン振り分け部43の動作は、図14に示す構成の場合と同様である。
【0124】
また、画像表示装置は、一端に壁面を有し他端が開口した中空部材を筐体として備え、その中空部材の内部に、スクリーン群および画像投射装置を配置する構成であってもよい。図17は、このように画像表示装置が筐体を備える場合の構成例を示す断面図である。筐体となる中空部材250は、図17に示すように、一端に壁面251を有し、他端が開口している。スクリーン群1は、各スクリーン3の表示領域が中空部材250の開口した箇所を向くようにして、中空部材250の内部に配置される。
【0125】
また、画像投射装置2は、スクリーン群1に2次元画像を投射するように、中空部材250の内部のスクリーン群1と壁面251との間の空間に配置される。より具体的には、壁面251と、中空部材250の側面252と、壁面251に最も近いスクリーンの壁面側の面を含む平面253とによって囲まれた空間内に、スクリーン群1を向くようにして配置される。
【0126】
中空部材250は、遮光材料によって形成されている。そのため、各スクリーン3の分割領域が光透過状態になったとき、観察者には壁面251の色を観察させることになる。このように、中空部材250を設けることによって、画像を表示せず、各分割領域を光透過状態にするときに、壁面251の色を観察させるようにすることができる。
【0127】
また、画像投射装置2から投射される光が垂直に各スクリーン3に入射するように画像投射装置2を配置すると、各分割領域を光透過状態にしたときに、画像投射装置2が観察者に観察されることになる。各分割領域を光透過状態にしたときに、画像投射装置2が観察者に観察されないようにする場合には、画像投射装置2から投射される光が斜めに各スクリーン3に入射するように画像投射装置2を配置すればよい。
【0128】
【実施例】
以下に本発明の実施例を示す。実施例中、「部」は重量部を意味する。
【0129】
〔例1〕
シアノ系ネマチック液晶(メルク社製BL−006,誘電率異方性は正)95部,図5の(c)に示される未硬化の硬化性化合物を5部,ベンゾインイソプロピルエーテル0.15部をブレンドし、カイラル剤(メルク社製S−811とメルク社製C15の重量比1:1の混合物)2.5部を溶解した混合物を調整した。
【0130】
そして、透明電極102,107上に形成したポリイミド薄膜を一方向にラビングした一対の基板101,108を、ラビング方向が直交するように対向させ、直径が13μmの樹脂ビーズを微量散布し、四辺に幅約1mmで印刷した透明なエポキシ樹脂により貼り合わせて作製したセル中に上記混合組成物を注入した。このようにして形成された電気光学セルを25℃に保持した状態で、主波長が約365nmのHgXeランプにより、上側より3mW/cm2、下側より同じく約3mW/cm2の紫外線を3分間照射してスクリーン3を得た。
【0131】
図5の(c)の化合物は、式(1)でA1,A2がアクリロイル基で、R1,R2がプロピレン基で、Zのメソゲン構造部が4,4’−ビフェニレン基で、n、mがともに1である場合に相当する。
【0132】
このようにして作製されたスクリーン3に矩形波50Hz、50Vrmsの電圧を10分印加した後電圧を除去する操作を10回繰り返した。その後、530nmを中心波長とした半値幅約20nmの測定光源を用いた透過率測定系(光学系のF値11.5)で透過率を測定したところ、電圧を印加しない状態で80%であり、この値を50Vrms印加した時の透過率で割ったコントラストの値は28であった。
【0133】
スクリーン3において、表示領域の縦横それぞれの方向を24分割して、576個(24×24)の分割領域を設けるようにした。また、そのスクリーン3を3枚重ねてスクリーン群1とした。スクリーン3に使用したガラス基板厚は1.1mmであり、スクリーン同士を接着する際には、スクリーン間に5mm厚のガラス基板を挟んだ。このようにして、隣接するスクリーンにおいて、一方のスクリーンの複合体層の中心からもう一方のスクリーンの複合体層の中心までの距離dを7mm程度にした。図18は、例1における分割領域のサイズを示す説明図である。図18に示すように、画像投射装置2から、画像投射装置2に最も近いスクリーンの体積中心(スクリーンの複合体層の中心)までの距離を1000mmとした。また、画像投射装置2に最も近いスクリーンの各分割領域のサイズを10.00mm×10.00mmとした。さらに、各スクリーンの分割領域のサイズは、画像投射装置2と各スクリーンとの距離に比例して大きくなるように定めた。スクリーン間距離が7mmであるので、画像投射装置2に2番目に近いスクリーンの各分割領域のサイズを、10.07mm×10.07mmとした。さらに、画像投射装置2から最も遠いスクリーン(図18で図示略)の各分割領域のサイズを10.14mm×10.14mmとした。
【0134】
投射画像の奥行き座標からスクリーン群のどのスクリーンのどの場所を散乱させるかを判断し制御装置4から信号を送りスクリーンを駆動した。また、画像投射装置2として、セイコーエプソン株式会社製のプロジェクタ(型番:ELP−50)を使用した。このプロジェクタは、800×600画素の解像度があり、カラー画像を投射することが可能である。この結果、多少表示の粗さが目立つ感じがするが、従来の2次元表示より格段に高臨場感が得られる3次元画像を表示することができた。
【0135】
〔例2〕
図4に示す模式的断面図を持つスクリーン3を次のように作製した。まず、誘電率異方性が負であるネマチック液晶(チッソ社製AG−1016XX)を80部、図5の(a)で示される硬化性化合物を20部、ベンゾインイソプロピルエーテルを0.2部ブレンドし、混合組成物を調製した。
【0136】
次いで、透明電極102,107の上に垂直配向用ポリイミド膜(JSR社製JALS−682−R3)を形成した、長さ200mm,幅200mm,厚さ1.1mmの一対のガラス製の基板101,108を、ポリイミド薄膜が対向するようにして設置し、その間隙に微量の直径6μmの樹脂ビーズを配してから、基板101,108の四辺に約1mm幅のエポキシ樹脂層を印刷により設け、これを張り合わせて硬化し、スクリーン3の周辺部が透明の樹脂のシール層105でシールされる状態にした。シール層105の一部を開放しておき、シール層105の硬化後、このようにして形成されたセル中に上記混合組成物を注入して電気光学セルを得て、その後シール層105の開放部を透明なエポキシ樹脂で封止し、硬化して、図4に示すシール層105を完成させた。次に、垂直配向用ポリイミド膜の働きで液晶分子が基板面に垂直方向に配向性を示すような状態に保ったまま硬化性化合物を硬化し、複合体層104を形成した。
【0137】
具体的には、混合組成物を注入された液晶セルを40℃に保持した状態で、主波長が約365nmのHg−Xeランプにより、上側より約2.5mW/cm2、下側より同じく約2.5mW/cm2の紫外線を10分間照射し、表示部外の周辺を透明の樹脂層でシールしたスクリーン3を得た。
【0138】
スクリーン3の複合体の透過光線散乱状態の立ち上がり時間は約1.5msで、立ち下がり時間は約2msであった。
【0139】
スクリーン3において、表示領域の縦横それぞれの方向を64分割して、4096個(64×64)の分割領域を設けるようにした。また、そのスクリーン3を20枚重ねてスクリーン群1とした。スクリーン3に使用したガラス基板厚は1.1mmであり、スクリーン同士を接着する際には、スクリーン間に3mm厚のガラス基板を挟んだ。このようにして、隣接するスクリーンにおいて、一方のスクリーンの複合体層の中心からもう一方のスクリーンの複合体層の中心までの距離dを5mm程度とした。例1と同様に、画像投射装置2から、画像投射装置2に最も近いスクリーンの体積中心までの距離を1000mmとした。また、画像投射装置2に最も近いスクリーンの各分割領域のサイズを10.00mm×10.00mmとした。さらに、各スクリーンの分割領域のサイズは、画像投射装置2と各スクリーンとの距離に比例して大きくなるように定めた。スクリーン間距離が5mmであるので、画像投射装置2に2番目に近いスクリーンの各分割領域のサイズを10.05mm×10.05mmとした。画像投射装置2に3番目に近いスクリーンの各分割領域のサイズを10.10mm×10.10mmとした。このように、画像投射装置2から遠ざかるほど分割領域のサイズを大きくし、画像投射装置2側から数えて20番目のスクリーンにおける各分割領域のサイズを10.85mm×10.85mmとした。
【0140】
また、ガラスには透明性の高いノンアルカリガラスを使用した。投射画像の奥行き座標からスクリーン群のどのスクリーンのどの場所を散乱させるかを判断し制御装置4から信号を送りスクリーンを駆動した。なお、画像投射装置2として、例1と同じプロジェクタを使用した。この結果、従来の2次元表示より格段に高臨場感が得られる3次元画像を表示することができた。
【0141】
〔例3〕
例1と同様に、3個のスクリーンを有する画像表示装置を作製した。ただし、各スクリーン間の距離を5mmとした。また、画像投射装置2から、画像投射装置2に最も近いスクリーンの体積中心までの距離を5000mmとした。さらに、画像投射装置2に最も近いスクリーンの各分割領域のサイズを10.00mm×10.00mmとした。各スクリーンの分割領域のサイズを、画像投射装置2と各スクリーンとの距離に比例して大きくなるように定めると仮定すると、画像投射装置2に2番目に近いスクリーンの各分割領域のサイズは、10.01mm×10.01mmとなり、画像投射装置2から最も遠いスクリーンの各分割領域のサイズは、10.02mm×10.02mmとなる。この場合、各スクリーンの分割領域のサイズの差異はわずかであるので、全てのスクリーンの分割領域のサイズを10.00mm×10.00mmとした。この画像表示装置においても、例1と同様に3次元画像を表示することができた。
【0142】
【発明の効果】
本発明による画像表示装置は、2次元画像を投射する画像投射装置と、光を通過させる光透過状態と光を散乱させる光散乱状態とを呈する表示領域が個々に光透過状態と光散乱状態とを呈する複数の分割領域を有するスクリーンを2枚以上含み、各スクリーンの対応する分割領域が重なるように配置されたスクリーン群と、各スクリーンにおける個々の分割領域を光透過状態または光散乱状態に変化させるスクリーン群制御部とを備え、スクリーン群制御部は、2次元画像のうちの各スクリーンの分割領域に対応せしめられたそれぞれの画像領域について演算された奥行き情報に基き、画像領域毎に、画像領域に対応するスクリーンを決定し、当該スクリーン内で当該画像領域が投射される分割領域を光散乱状態にし、それ以外の分割領域を光透過状態にすることによって3次元スクリーンを形成し、画像投射装置より2次元画像を3次元スクリーンに投射することにより3次元画像を表示させる。従って、明るい3次元画像を容易に表示することができる。また、多数のスクリーンを積層することができるので、高解像度の3次元画像を実現することができる。
【0143】
また、2次元画像を投射する画像投射装置と、光を通過させる光透過状態と光を散乱させる光散乱状態と前記光散乱状態よりも光の散乱の程度が低い中間状態とを呈する表示領域が個々に光透過状態と光散乱状態と中間状態とを呈する複数の分割領域を有するスクリーンを2枚以上含み、各スクリーンの対応する分割領域が重なるように配置されたスクリーン群と、各スクリーンにおける個々の分割領域を光透過状態、光散乱状態または中間状態にするスクリーン群制御部とを備え、スクリーン群制御部は、2次元画像のうちの各スクリーンの分割領域に対応せしめられたそれぞれの画像領域について演算された奥行き情報に基き、画像領域毎に、画像領域に対応するスクリーンを決定し、当該スクリーン内で当該画像領域が投射される分割領域を光散乱状態または中間状態にし、それ以外の分割領域を光透過状態にすることによって3次元スクリーンを形成し、画像投射装置より2次元画像を3次元スクリーンに投射することにより3次元画像を表示させる。従って、明るい3次元画像を容易に表示することができる。また、多数のスクリーンを積層することができるので、高解像度の3次元画像を実現することができる。また、スクリーン間の位置に画像が表示されているように観察者に感じさせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の画像表示装置の一例を示す模式的外観図。
【図2】 画像領域の概念を表す説明図。
【図3】 各スクリーンの分割領域のサイズの広がりを示す説明図。
【図4】 スクリーンの一構成例を示す模式的断面図。
【図5】 表示素子に用いることのできる硬化性化合物を例示する図。
【図6】 スクリーンの配置を示す説明図。
【図7】 各スクリーンを駆動する駆動回路の一構成例を示すブロック図。
【図8】 画像表示装置が3次元画像を表示する状態の具体例を示す説明図。
【図9】 画像領域および画像領域に表される要素の位置関係の各態様を示す説明図。
【図10】 要素が移動する動画における画像領域の例を示す説明図。
【図11】 隣接するスクリーンの分割領域を中間状態にする状況を示す説明図。
【図12】 2つの分割領域を中間状態にしている状況の例を示す説明図。
【図13】 3次元画像の例を示す説明図。
【図14】 制御装置の構成例を示すブロック図。
【図15】 奥行き情報を作成する際の処理経過の例を示す流れ図。
【図16】 制御装置の構成例を示すブロック図。
【図17】 筐体を設けた場合の画像表示装置の構成例を示す断面図。
【図18】 例1における分割領域のサイズを示す説明図。
【符号の説明】
1 スクリーン群
2 画像投射装置
3 スクリーン
4 制御装置
8 観察者
41 2次元画像入力部
42 位置算出部
43 スクリーン振り分け部
101,108 ガラス基板
102,107 透明電極
103,106 配向膜
104 複合体層
105 シール層

Claims (10)

  1. 2次元画像を投射する画像投射装置と、
    光を通過させる光透過状態と光を散乱させる光散乱状態とを呈する表示領域が個々に光透過状態と光散乱状態とを呈する複数の分割領域を有するスクリーンを2枚以上含み、各スクリーンの対応する分割領域が重なるように配置されたスクリーン群と、
    各スクリーンにおける個々の分割領域を光透過状態または光散乱状態に変化させるスクリーン群制御部とを備え、
    スクリーン群制御部は、2次元画像のうちの各スクリーンの分割領域に対応せしめられたそれぞれの画像領域について演算された奥行き情報に基き、画像領域毎に、画像領域に対応するスクリーンを決定し、当該スクリーン内で当該画像領域が投射される分割領域を光散乱状態にし、それ以外の分割領域を光透過状態にすることによって3次元スクリーンを形成し、画像投射装置より2次元画像を3次元スクリーンに投射することにより3次元画像を表示させる
    ことを特徴とする画像表示装置。
  2. スクリーン群制御部は、2次元画像を構成する各画像領域毎に、画像領域が投射される場所に重なるように配置された対応する各分割領域のうちの一つの分割領域のみを光散乱状態にするか、あるいは、画像領域が投射される場所に重なるように配置された対応する各分割領域を全て光透過状態にする請求項1に記載の画像表示装置。
  3. 2次元画像を投射する画像投射装置と、
    光を通過させる光透過状態と光を散乱させる光散乱状態と前記光散乱状態よりも光の散乱の程度が低い中間状態とを呈する表示領域が個々に光透過状態と光散乱状態と中間状態とを呈する複数の分割領域を有するスクリーンを2枚以上含み、各スクリーンの対応する分割領域が重なるように配置されたスクリーン群と、
    各スクリーンにおける個々の分割領域を光透過状態、光散乱状態または中間状態にするスクリーン群制御部とを備え、
    スクリーン群制御部は、2次元画像のうちの各スクリーンの分割領域に対応せしめられたそれぞれの画像領域について演算された奥行き情報に基き、画像領域毎に、画像領域に対応するスクリーンを決定し、当該スクリーン内で当該画像領域が投射される分割領域を光散乱状態または中間状態にし、それ以外の分割領域を光透過状態にすることによって3次元スクリーンを形成し、画像投射装置より2次元画像を3次元スクリーンに投射することにより3次元画像を表示させる
    ことを特徴とする画像表示装置。
  4. スクリーン群制御部は、2次元画像を構成する各画像領域毎に、画像領域が投射される場所に重なるように配置された対応する各分割領域のうち隣接するスクリーンに設けられた2つの分割領域を中間状態にするか、画像領域が投射される場所に重なるように配置された対応する各分割領域のうちの一つの分割領域のみを光散乱状態にするか、あるいは、画像領域が投射される場所に重なるように配置された対応する各分割領域を全て光透過状態にする
    請求項3に記載の画像表示装置。
  5. スクリーン群制御部は、分割領域の状態を周期的に光透過状態と光散乱状態とに切り替えることによって前記分割領域を中間状態とし、隣接するスクリーンに設けられた対応する2つの分割領域を中間状態にする場合、画像投射装置側の分割領域を光散乱状態としてもう一方の分割領域を光透過状態とする期間と、画像投射装置側の分割領域を光透過状態としてもう一方の分割領域を光散乱状態とする期間とを周期的に設ける請求項4に記載の画像表示装置。
  6. 画像投射装置は、動画の2次元画像を投射し、
    スクリーン群制御部は、画像投射装置が投射する2次元画像の変化に伴い、2次元画像の画素に対して決定される奥行き情報に基づいて、各スクリーンの各分割領域の状態を更新し、3次元スクリーンを形成する
    請求項1、2、3、4または5のいずれかに記載の画像表示装置。
  7. スクリーン上に投射された2次元画像の画素は、分割領域よりも小さい請求項1、2、3、4、5または6のいずれかに記載の画像表示装置。
  8. 2次元画像が入力される画像入力手段と、
    前記2次元画像の画素に対応付けられる奥行き情報が入力される奥行き情報入力手段とを備え、
    画像投射装置は、画像入力手段に入力された2次元画像を投射し、
    スクリーン群制御部は、奥行き情報入力手段に入力された奥行き情報に基づいて、2次元画像の各画像領域の画像を表示するスクリーンの分割領域を決定し、3次元スクリーンを形成する
    請求項1から請求項7のうちのいずれかに記載の画像表示装置。
  9. 2次元画像が入力される画像入力手段を備え、
    スクリーン群制御部は、画像入力手段に入力された2次元画像から、2次元画像内に表されている各要素に対応する画素群を抽出し、抽出した画素群に含まれる画素に対して奥行き情報を生成する
    請求項1から請求項7のうちのいずれかに記載の画像表示装置。
  10. 一端に壁面を有し他端が開口した中空部材を備え、
    スクリーン群は、各スクリーンの表示領域が中空部材の開口した箇所を向くようにして中空部材の内部に配置され、
    画像投射装置は、スクリーン群に2次元画像を投射するように中空部材の内部に配置され、
    中空部材は、遮光材料によって形成されている
    請求項1から請求項9のうちのいずれかに記載の画像表示装置。
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