JP4366762B2 - 可逆性情報記録媒体及びそれを用いたカード - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、図形及び文字等の可視情報の記録及び消去を繰り返し行う可逆性情報記録媒体に関するものであり、特に、記録層を構成する形状記憶材料の粒子形状を、「熱と圧力」/「熱」により変形させることによる記録層の「透明」/「白濁」を利用した可視情報の記録及び消去を繰り返し行う可逆性情報記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
可逆性の記録媒体は、主にプリペイドカードやポイントカード等のカード分野で用いられている。これら可逆性の記録には、特開平2−188293記載に代表されるロイコ染料や、特開平1−163094記載に代表される有機低分子を用いたものがある。
一般に、ロイコ染料を用いた場合では透明もしくは白の背景色から、青もしくは黒への変化を、また、有機低分子を用いた場合では透明から白色への変化をその画像表示に用いている。
【0003】
これらの可逆性情報記録媒体への画像の書き込みには、外部からの熱刺激が利用され、印字の精密さや読み書き装置の小型化の必要性からサーマルヘッドが多く用いられ、取り扱い易いものとなっている。
しかし、れらの可逆性情報記録媒体は、一部のロイコ染料を用いた場合を除きカラー化が困難であり、さらに、記録・消去の繰り返し耐久性が十分ではなかった。
また、特開平5−238181記載に代表される、液晶と2色性染料を用いた記録層を電場及び熱により記録・消去を行なう可逆性表示媒体が知られているが、コントラストが低く、視認性が不十分であるといえる。
【0004】
また、近年、特開平6−139616記載に代表されるような、高密度情報記録向けに開発されてきた形状記憶樹脂を用いた記録技術が、例えば、特開平10−297110記載のポリウレタン系形状記憶樹脂を用いた記録媒体で知られるように、可視情報の記録に対しても応用がなされている。
しかし、これらポリウレタン系の形状記憶樹脂を可視情報に応用した場合、背景と印字部のコントラストが低く、図形や文字などの明瞭さは不十分なものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、可逆性情報記録媒体において、情報の記録・消去が取り扱い易く、カラー表示が容易であり、また、記録・消去の繰り返しの耐久性に優れ、且つ、コントラストが高く図形や文字などが明瞭に視認される可逆性情報記録媒体を提供することを課題とするものである。
また、その可逆性情報記録媒体を用いたカードを提供することを課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、基材上に、形状記憶樹脂に熱溶融性樹脂フィラーが分散した形状記憶材料の粒子と該粒子を定着させるバインダーを主成分とする記録層を設けたことを特徴とする可逆性情報記録媒体である。
【0007】
また、上記発明による可逆性情報記録媒体において、前記粒子の粒径が1μmから10μmの範囲であることを特徴とする可逆性情報記録媒体である。
【0008】
また、本発明は、基材上に、着色層、形状記憶樹脂に熱溶融性樹脂フィラーが分散した形状記憶材料の粒子と該粒子を定着させるバインダーを主成分とする記録層、保護層を積層して設けたことを特徴とする可逆性情報記録媒体である。
【0009】
また、上記発明による可逆性情報記録媒体において、前記粒子の粒径が1μmから10μmの範囲であることを特徴とする可逆性情報記録媒体である。
【0010】
また、本発明は、上記発明による可逆性情報記録媒体を、一部もしくは全面に設けたことを特徴とするカードである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1は、本発明による可逆性情報記録媒体の一実施例を示す断面図である。
図1に示すように、可逆性情報記録媒体は、基材(1)上に記録層(2)が設けられたものである。
記録層(2)は、形状記憶材料の粒子(12)と、この粒子を定着させるバインダー(22)を主成分とするものである。
【0012】
図2は、本発明による可逆性情報記録媒体の他の例を示す断面図である。
図2に示すように、この可逆性情報記録媒体は、基材(1)上に着色層(3)、記録層(2)、及び保護層(4)が設けられたものである。
そして、この記録層(2)は、形状記憶材料の粒子(12)と、この粒子を定着させるバインダー(22)を主成分とするものである。
【0013】
図3は、図1及び図2に示す形状記憶材料の粒子(12)を拡大して説明する模式図である。図3に示すように、この形状記憶材料の粒子(12)は、ゴム弾性を有する形状記憶樹脂(32)に熱溶融性樹脂フィラー(42)が分散したものである。
【0014】
図4(a)及び(b)は、本発明による可逆性情報記録媒体の概念を説明する模式図である。図4(a)は、可逆性情報記録媒体の一次記憶状態を示し、また、図4(b)は、可逆性情報記録媒体の二次記憶状態を示している。
本発明による可逆性情報記録媒体は、熱と圧力により一次記憶状態から二次記憶状態へ転移し、また、熱により二次記憶状態から一次記憶状態へ転移する可逆性を有する情報記録媒体である。
【0015】
一次記憶状態から二次記憶状態への転移は、形状記憶材料の粒子(12)中に含まれる熱溶融性樹脂フィラー(42)の溶融温度以上の熱と、変形に必要な圧力を与え、形状記憶材料の粒子(12)を押しつぶした形に変形させた後、加熱を断ち、その変形が固定化するまで圧力のみを与え続けることにより行われる。
また、二次記憶状態から一次記憶状態への転移は、二次記憶状態の可逆性情報記録媒体に、熱溶融性樹脂フィラー(42)の溶融温度以上の熱を与えることで、形状記憶材料の粒子(12)中に含まれるゴム弾性を有する形状記憶樹脂(32)のゴム弾性により形状記憶材料の粒子(12)が元の形状に戻ることにより行われる。
【0016】
図4(a)に示す一次記憶状態においては、形状記憶材料の粒子(12A)は、球状に近いものである。この際は、外部からの入射光(I)は、形状記憶材料の粒子(12A)中の形状記憶樹脂(32A)及び熱溶融性樹脂フィラー(42A)によって散乱され、その散乱光(D1)は多く、透過光(T1)は少ないものとなる。従って、可逆性情報記録媒体は白濁・不透明なものとなり、可逆性情報記録媒体の下方に配置された着色層などは隠ぺいされてしまう。
【0017】
また、図4(b)に示す二次記憶状態においては、形状記憶材料の粒子(12B)は、板状に近いものである。この際は、外部からの入射光(I)は、形状記憶材料の粒子(12B)中の形状記憶樹脂(32B)及び熱溶融性樹脂フィラー(42B)によって散乱されるが、その散乱光(D2)は少なく、透過光(T2)は多いものとなる。従って、可逆性情報記録媒体は白濁しない透明なものとなり、可逆性情報記録媒体の下方に配置された着色層などは明瞭に視認されるものとなる。
本発明による可逆性情報記録媒体は、この様な現象を用いて可逆的に情報の記録・消去を行うものである。
【0018】
本発明における可逆性情報記録媒体の基材は、機械的に強靭で柔軟性や可とう性を有するポリエチレン、ポリプロピレン、その他の高分子材料で厚さ10〜100μmのフィルム等が用いられる。コーティングや印刷時の搬送性や加工性を考慮すると25〜50μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムが好ましく用いられる。また、着色層を設けず着色フィルムを用いる事ができる。
【0019】
可逆性情報記録媒体の記録層は、主に、ゴム弾性を有する形状記憶樹脂に熱溶融性樹脂フィラーが分散した形状記憶材料の粒子とバインダーとから構成される。この形状記憶性を持つ粒子は、基材上に配列またはランダムに分散させて用いる。そして、粒子の粒径を1〜10μmに加工したものを用いる事が好ましい。
これは、粒径が1μm以下の場合には白濁しない透明な状態と白濁・不透明な状態とのコントラストが得にくくなり、また、10μm以上の場合には加熱・冷却に対する応答が得にくくなるといった不具合が生じるためである。
【0020】
また、形状記憶材料の粒子を基材上に定着するためのバインダーとしては、例えば、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリ塩化ビニル―酢酸ビニル共重合系樹脂、ポリエステル系樹脂、メラミン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリイミド系樹脂等の公知の熱可塑性樹脂、紫外線又は電子線硬化樹脂の単独あるいは混合体を用いることができる。
なお、バインダーを用いる場合の厚みは、使用する形状記憶材料の粒子の大きさによって、粒子径の30%〜200%の厚み、通常は5〜20μmの厚さを印刷法、コーティング法により設けることができる。
【0021】
形状記憶樹脂としては、スチレン・ブタジエン共重合ゴム、ポリブタジエンゴム、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、ブチルゴム、エチレン・プロピレン・ジエン共重合ゴム、ニトリルゴム、シリコンゴム、ポリウレタン系ゴム等のゴム弾性を有する樹脂の単独または混合体を、或いは加硫などの架橋処理を加えて用いることができる。
【0022】
また、形状記憶樹脂に分散する熱溶融性樹脂フィラーとしては、融点が60〜200℃、好ましくは80〜160℃で、すみやかに熱により融解し、冷却時の結晶化が速い樹脂を用いる。例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレンなどのポリオレフィン系樹脂や、ポリオレフィン系樹脂とポリフェニレンエーテル樹脂、ポリカーボネート樹脂などのポリマーアロイを用いる事ができる。
【0023】
形状記憶材料は、ゴム弾性を有する形状記憶樹脂中に、熱溶融性樹脂フィラーを20〜50%の割合で配合し、熱溶融性樹脂フィラーの粒径が0.5〜1μm程度になるようにアロイ化して調製する。
【0024】
着色層は、通常の着色インキ、蛍光インキ、赤外線発色インキ、紫外線発色インキ等の単体もしくはこれらを混合して用い、従来公知のグラビア印刷法、スクリーン印刷法、オフセット印刷法等の印刷方式を用いて直接基材上に、或いは、あらかじめ用意された絵柄転写シートを用いて0.1〜20μmの厚さに設けることができる。
【0025】
また、金属光沢を有する反射層を用いることも可能であり、この場合は、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、ラミネート法などを用い、例えば、Al、Cr、Sn、Ni、Cu等を反射が十分に得られる程度の厚さ0.03〜0.1μmに設ける事ができる。
【0026】
保護層は、記録層以下を保護する役割を果たすものであり、透明で、機械的に強靭、柔軟性や可とう性を有するポリエチレン、ポリプロピレン、その他の高分子材料の厚さ10〜100μmのフィルム等を熱ラミネート法により一体化することにより設けることができる。
コーティングや印刷時の搬送性や加工性を考慮すると12〜50μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムが好ましく用いられる。また、例えば、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリ塩化ビニル―酢酸ビニル共重合系樹脂、ポリエステル系樹脂、メラミン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリイミド系樹脂等の公知の熱可塑性樹脂、紫外線又は電子線硬化樹脂の単独あるいは混合体を印刷法、コーティング法により膜厚0.2〜20μmに設けることができる。
【0027】
図5は、本発明による可逆性情報記録媒体をカードに用いた一実施例を示す断面図である。
図5に示すように、本発明によるカードは、カード支持体(6)、接着層(5)、可逆性情報記録媒体(7)で構成されたものである。
【0028】
カード支持体は、可逆性情報記録媒体を貼りあわせる対象として用いるものであり、材料としては白色、有色或いは透明なポリ塩化ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合系樹脂等の材料が使用できる。
厚みとしては、印刷適性を考慮し、50μm〜2mmの範囲から選択される。
カード支持体は、好ましくはセンターコアとオーバーシートにより構成し、厚さを100μm前後としたシートを用いるとよい。
【0029】
図5に示すカードの接着層は、可逆性情報記録媒体をカード支持体に接着させるためのものであり、軟化点150℃以下の高分子材料を印刷法又はコーティング法により膜厚0.5〜20μmに塗布し設けられる。
高分子材料としては、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニル―酢酸ビニル共重合系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂が単独或いは混合して用いられる。
【0030】
【実施例】
以下に、本発明の実施例を挙げて詳細に説明する。
<実施例1>
厚み100μの黒色PETフィルムから成る基材に、記録層をグラビア法を用いて膜厚10μm厚に設けた。記録層に用いたEPDM/PPアロイは、PPの融点以下の温度(110℃)で、8%の架橋剤(シオシアヌル酸)を加え、40分間溶融・混練したのち、機械粉砕及び凍結粉砕等の既存の粉砕手法を用いて4μm径の粒子状に加工した。
【0031】
用いたインキ組成
(記録層)
EPDM/PPアロイ(粉砕品:4μm径) 40重量部
(三井化学株式会社:三井エプタロイ
/EPDM100重量部:PP重量部)
ポリエステル系樹脂 40重量部
(東洋紡績株式会社:バイロン1400)
トルエン 100重量部
メチルエチルケトン 100重量部
【0032】
得られた可逆性情報記録媒体は白濁状のものであった。この白濁状の可逆性情報記録媒体に、約140℃の熱板(ホットスタンプ:セラミック製、面積1.0×2.5cm)を1kgf/cm2 で1秒間押し当て、圧を保持したまま熱源を切ることにより透明状態になった。下方にある基材の黒色PETが確認できた。
そしてサーマルヘッド(京セラ製薄膜ヘッド、8dot/mm、1000Ω)を用いて、印加エネルギー0.6mJ/dotで印字を試みたところ、熱を与えた部分が元の白濁状となり、明瞭な文字が判読できた。
【0033】
<実施例2>
厚み25μmのPETフィルムの片面にAlを0.8μmの厚さに蒸着した基材に、記録層をグラビア法を用いて膜厚10μm厚に設けた。記録層に用いたEPDM/PPアロイは、PPの融点以下の温度(110℃)で、8%の架橋剤(シオシアヌル酸)を加え、40分間溶融・混練したのち、機械粉砕及び凍結粉砕等の既存の粉砕手法を用いて4μm径の粒子状に加工した。記録層を設けた後、12μmのPETフィルムを加熱ロールによりラミネートし、可逆性記録媒体を得た。
【0034】
用いたインキ組成
(記録層)
EPDM/PPアロイ(粉砕品:4μm径) 40重量部
(三井化学株式会社:三井エプタロイ
/EPDM100重量部:PP重量部)
ポリエステル系樹脂 40重量部
(東洋紡績株式会社:バイロン1400)
トルエン 100重量部
メチルエチルケトン 100重量部
【0035】
得られた可逆性情報記録媒体は白濁状のものであった。この白濁状の可逆性情報記録媒体に、約140℃の熱板(ホットスタンプ:セラミック製、面積1.0×2.5cm)を1kgf/cm2 で1秒間押し当て、圧を保持したまま熱源を切ることにより透明状態になった。下方にあるAl蒸着の金属光沢が確認できた。そしてサーマルヘッド(京セラ製薄膜ヘッド、8dot/mm、1000Ω)を用いて、印加エネルギー0.6mJ/dotで印字を試みたところ、熱を与えた部分が元の白濁状となり、明瞭な文字が判読できた。
【0036】
<実施例3>
厚み25μmのPETフィルムの片面にAlを0.8μmの厚さに蒸着した基材に、記録層をグラビア法を用いて膜厚10μm厚に設けた。記録層に用いたEPDM/PPアロイは、PPの融点以下の温度(110℃)で、8%の架橋剤(シオシアヌル酸)を加え、40分間溶融・混練したのち、機械粉砕及び凍結粉砕等の既存の粉砕手法を用いて4μm径の粒子状に加工した。記録層を設けた後、12μmのPETフィルムを120℃の加熱ロールによりラミネート後、基材の蒸着面の反対側に接着層をグラビア法を用いて膜厚5μmに設け、可逆性情報記録媒体を得た。この可逆性情報記録媒体をカード支持体の一部に120℃の加熱プレス法を用いて一体化した。
【0037】
用いたインキ組成
(記録層)
EPDM/PPアロイ(粉砕品:4μm径) 40重量部
(三井化学株式会社:三井エプタロイ
/EPDM100重量部:PP重量部)
ポリエステル系樹脂 40重量部
(東洋紡績株式会社:バイロン1400)
トルエン 100重量部
メチルエチルケトン 100重量部
(接着層)
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 30重量部
(日清化学工業株式会社:ソルバインA)
ポリエステル樹脂 30重量部
(東洋紡績株式会社:バイロン3200)
トルエン 100重量部
メチルエチルケトン 100重量部
【0038】
得られた可逆性情報記録媒体は白濁状のものであった。この白濁状の可逆性情報記録媒体に、約140℃の熱板(ホットスタンプ:セラミック製、面積1.0×2.5cm)を1kgf/cm2 で1秒間押し当て、圧を保持したまま熱源を切ることにより透明状態になった。下方にあるAl蒸着の金属光沢が確認できた。そしてサーマルヘッド(京セラ製薄膜ヘッド、8dot/mm、1000Ω)を用いて、印加エネルギー0.6mJ/dotで印字を試みたところ、熱を与えた部分が元の白濁状となり、明瞭な文字が判読できた。
【0039】
【発明の効果】
本発明は、可逆性情報記録媒体において、基材上に、形状記憶樹脂に熱溶融性樹脂フィラーが分散した形状記憶材料の粒子と該粒子を定着させるバインダーを主成分とする記録層を設けたので、情報の記録・消去が取り扱い易く、カラー表示が容易であり、また、記録・消去の繰り返しの耐久性に優れ、且つ、コントラストが高く図形や文字などが明瞭に視認される可逆性情報記録媒体となる。
【0040】
また、本発明は、上記可逆性情報記録媒体を、一部もしくは全面に設けたカードであるので、情報の記録・消去が取り扱い易く、カラー表示が容易であり、また、記録・消去の繰り返しの耐久性に優れ、且つ、コントラストが高く図形や文字などが明瞭に視認されるカードとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による可逆性情報記録媒体の一実施例を示す断面図である。
【図2】本発明による可逆性情報記録媒体の他の例を示す断面図である。
【図3】図1及び図2に示す形状記憶材料の粒子を拡大して説明する模式図である。
【図4】(a)は、本発明による可逆性情報記録媒体の一次記憶状態の概念を説明する模式図である。(b)は、本発明による可逆性情報記録媒体の二次記憶状態の概念を説明する模式図である。
【図5】本発明による可逆性情報記録媒体をカードに用いた一実施例を示す断面図である。
【符号の説明】
1…基材
2…記録層
3…着色層
4…保護層
5…接着層
6…カード支持体
7…可逆性情報記録媒体
12…形状記憶材料の粒子
12A…一次記憶状態における形状記憶材料の粒子
12B…二次記憶状態における形状記憶材料の粒子
22…バインダー
32…形状記憶樹脂
32A…一次記憶状態における形状記憶樹脂
32B…二次記憶状態における形状記憶樹脂
42…熱溶融性樹脂フィラー
42A…一次記憶状態における熱溶融性樹脂フィラー
42B…二次記憶状態における熱溶融性樹脂フィラー
D1、D2…散乱光
I…入射光
T1、T2…透過光

Claims (5)

  1. 基材上に、形状記憶樹脂に熱溶融性樹脂フィラーが分散した形状記憶材料の粒子と該粒子を定着させるバインダーを主成分とする記録層を設けたことを特徴とする可逆性情報記録媒体。
  2. 前記粒子の粒径が1μmから10μmの範囲であることを特徴とする請求項1記載の可逆性情報記録媒体。
  3. 基材上に、着色層、形状記憶樹脂に熱溶融性樹脂フィラーが分散した形状記憶材料の粒子と該粒子を定着させるバインダーを主成分とする記録層、保護層を積層して設けたことを特徴とする可逆性情報記録媒体。
  4. 前記粒子の粒径が1μmから10μmの範囲であることを特徴とする請求項3記載の可逆性情報記録媒体。
  5. 請求項1乃至請求項4記載の可逆性情報記録媒体を、一部もしくは全面に設けたことを特徴とするカード。
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