JP4366111B2 - 有機el表示素子及び有機el表示素子の製造方法 - Google Patents

有機el表示素子及び有機el表示素子の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は有機EL表示素子及び有機EL表示素子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、液晶表示素子に用いるカラーフィルタとして、スペーサが形成されたカラーフィルタが知られている(特許文献1参照)。このスペーサは、着色樹脂領域を重ね合わせて形成された土台に支持されている。
【0003】
さらに、無機EL表示素子に用いるカラーフィルタとして、スペーサが形成されたカラーフィルタが知られている(特許文献2参照)。このスペーサは、無機EL素子とカラーフィルタとの接触を防止している。さらに、このスペーサは遮光性を有しており、且つ着色樹脂領域間に形成されている。これにより、このスペーサは、隣接する着色樹脂領域からの光漏れを抑制している。
【0004】
【特許文献1】
特許第3255107号公報
【特許文献2】
特許第2766096号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、隣接する着色樹脂領域からの光漏れを抑制する遮光性スペーサを有するカラーフィルタの場合、当該カラーフィルタを有機EL素子に貼り合わせる際に、スペーサと有機EL素子との接触面積は大きくなる。このため、微小な粉塵等がスペーサと有機EL素子との間に介在すると、貼り合わせ時に粉塵が有機EL層を押圧することで、有機EL層が損傷するリスクが増大する。特に、有機EL層は圧力に対して非常に弱く化学的にも不安定であるため、貼り合わせの際に有機EL層が損傷すると、有機EL表示素子の信頼性が低下してしまう。一方、このような遮光性スペーサを設けないと、隣接する着色樹脂領域からの光漏れにより有機EL表示素子のコントラストが低下してしまう。
【0006】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、有機EL素子との貼り合わせに好適なカラーフィルタを提供し、信頼性に優れた高コントラストの有機EL表示素子の製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の有機EL表示素子は、有機EL層を有する有機EL素子と、有機EL素子に対向して貼り合わされたカラーフィルタとを備え、カラーフィルタは、有機EL層の発光方向に位置する透明基板上の有機EL層側に形成されたブラックマトリックスと、ブラックマトリックスの開口に形成された複数の着色樹脂領域と、ブラックマトリックス上の一部の領域に形成され、有機EL層と透明基板との間に介在するスペーサとを備え、ブラックマトリックス上の別の領域に遮光壁が形成されており、遮光壁の透明基板からの高さは、スペーサの透明基板からの高さよりも低いことを特徴とする。
【0008】
なお、「透明基板」における「基板」は樹脂フイルム等の「薄膜」を含むものである。
【0009】
上記カラーフィルタによれば、有機EL層から発光した光は、発光方向に位置する透明基板に入射する。透明基板には、ブラックマトリックス及び複数の着色樹脂領域が形成されており、ブラックマトリックスに照射された光は遮蔽され、着色樹脂領域に入射した光は、当該着色樹脂領域を透過することで波長選択されて外部に出力される。ここで、ブラックマトリックス上には遮光壁が形成されているので、有機EL層から発光した光が光漏れにより隣接する着色樹脂領域を透過することは抑制される。それ故に、このカラーフィルタを用いれば、隣接する複数の着色樹脂領域に入射する光同士の相互干渉が抑制され、高コントラストの有機EL表示素子を実現できる。
【0010】
また、上述のように、有機EL層は圧力に対して非常に弱いものであるため、有機EL素子とカラーフィルタを貼り合わせる際に、かかる遮光壁自体が有機EL層を損傷し、有機EL表示素子の信頼性が低下するおそれがある。しかしながら、このカラーフィルタでは、遮光壁の透明基板からの高さがスペーサの透明基板からの高さよりも低い。このため、貼り合わせの際に、スペーサのみが有機EL素子に接触しており、遮光壁は有機EL素子に接触することがない。したがって、上記カラーフィルタは貼り合わせに好適であり、このカラーフィルタを用いれば有機EL層の損傷を抑制でき、信頼性に優れた有機EL表示素子を実現できる。
【0011】
また、上記カラーフィルタでは、スペーサを支持するための土台が形成された後に、スペーサ及び遮光壁は同時に形成されることを特徴とする。このカラーフィルタでは、まずスペーサを支持するための土台が形成される。しかる後、スペーサ及び遮光壁が同時に形成される。その結果、遮光壁の透明基板からの高さは、スペーサの透明基板からの高さよりも低くなっている。したがって、スペーサと遮光壁を同時に形成できるので、カラーフィルタを製造する際の製造工程を簡略化できる。
【0012】
また、上記カラーフィルタにおけるスペーサ及び遮光壁は、感光性樹脂から成ることを特徴とする。このカラーフィルタでは、スペーサ及び遮光壁が感光性樹脂から成るので、これらはフォトリソグラフィー法により形成され得る。このため、スペーサ及び遮光壁の微細加工性を向上できる。
【0013】
また、上記カラーフィルタにおける遮光壁は、光散乱性を有することを特徴とする。遮光壁が光散乱性を有していると、有機EL層から発光して遮光壁に入射する光は遮光壁に吸収されずに散乱される。これにより、有機EL層から発光した光を効率的に外部に出射できる。
【0014】
さらに、本発明の有機EL表示素子の製造方法は、透明基板上に形成されたブラックマトリックスと、ブラックマトリックスの開口に形成された複数の着色樹脂領域と、ブラックマトリックス上の一部の領域に形成されたスペーサと、ブラックマトリックス上の別の領域に形成された遮光壁とを備え、遮光壁の透明基板からの高さが、スペーサの透明基板からの高さよりも低いカラーフィルタを用意する工程と、(1)有機EL層を有する有機EL素子上に光硬化性樹脂を塗布する工程と、(2)有機EL素子に対向するように上述のカラーフィルタのスペーサ側を位置合わせして貼り合わせる工程と、(3)光硬化性樹脂に対して光を照射して光硬化性樹脂を硬化させることで有機EL素子とカラーフィルタとを接着する工程と、を備えたことを特徴とする。
【0015】
この製造方法では、カラーフィルタと有機EL素子との間隙に充填された光硬化性樹脂が光の照射により硬化することで、両者が接着し固定される。このため、外部からの水分や酸素が有機EL層に侵入せずに有機EL表示素子を製造できる。ここで、上記カラーフィルタでは、遮光壁が形成されているため、前述のように高コントラストの有機EL表示素子を製造することができる。また、上記カラーフィルタでは、遮光壁の透明基板からの高さがスペーサの透明基板からの高さよりも低い。それ故、このカラーフィルタを有機EL素子に貼り合わせる際に、スペーサのみが有機EL素子に接触しており、遮光壁は有機EL素子に接触することがないので、有機EL層の損傷を抑制できる。したがって、この製造方法を用いれば、信頼性に優れた高コントラストの有機EL表示素子を製造することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、実施の形態に係るカラーフィルタ及び有機EL表示素子の製造方法について説明する。なお、同一要素には同一符号を用い、重複する説明は省略する。
【0017】
(第1実施形態)
まず、図1〜図4を参照しながら第1実施形態に係るカラーフィルタcの構造について説明する。
【0018】
図1は、第1実施形態に係るカラーフィルタcの平面図であり、図2は図1に示したカラーフィルタcのII−II矢印断面図である。図3は、図1に示したカラーフィルタcのIII−III矢印断面図である。図4(a)は図1に示したカラーフィルタcのVI−VI矢印断面図であり、図4(b)は図4(a)に示したカラーフィルタcの変形例を示す図である。
【0019】
このカラーフィルタcを有機EL素子eに対向して貼り合わせることにより、有機EL表示素子ed(図5及び図6参照)は製造される。有機EL素子eは有機EL層82を有しており、有機EL層82から発光した光はカラーフィルタcを透過して外部に出射される。これにより、有機EL表示素子edのフルカラー表示を実現している。また、有機EL素子eは、有機EL層82を保護するためのバリア膜(防湿膜)8を最表面に有している。
【0020】
カラーフィルタcでは、透明基板1上にブラックマトリックス3が形成されている。ブラックマトリックス3の開口31には光学フィルターとしての複数の着色樹脂領域4R,4G,4Bが形成されている。なお、透明基板1は有機EL層82の発光方向(厚み方向)に位置しており、ブラックマトリックス3は透明基板1上の有機EL層82側に形成されている。
【0021】
ブラックマトリックス3は遮光膜であり、格子状にパターニングされている。このブラックマトリックス3は、複数の着色樹脂領域4R,4G,4Bを透過する光を分離することによりクロストーク(混色)を防止している。
【0022】
複数の着色樹脂領域4R,4G,4Bは、赤色の着色樹脂領域4R,緑色の着色樹脂領域4G及び青色の着色樹脂領域4Bであり、三原色が一組となって画素(ピクセル)を構成する。複数の着色樹脂領域4R,4G,4Bは、ストライプ状に周期性を有して形成されており、大画面フルカラー表示を実現している。
【0023】
ブラックマトリックス3及び複数の着色樹脂領域4R,4G,4Bは、表示素子として機能する有効領域sを構成している。有効領域sに照射された光のうち、ブラックマトリックス3に照射された光は遮蔽され、複数の着色樹脂領域4R,4G,4Bに照射された光は透過する。例えば、着色樹脂領域4Bに入射した光は、着色樹脂領域4Bを透過することで波長選択され、外部に青色光として出力される。
【0024】
ブラックマトリックス3及び着色樹脂領域4R,4G,4Bは、バリア膜(防湿膜)5によって被覆されていると好ましい。バリア膜5は、水分や反応生成物等を透過しない。バリア膜5を用いれば、ブラックマトリックス3又は着色樹脂領域4R,4G,4B等から発生する水分や反応生成物等が浮遊して有機EL層82に混入する可能性を低減できる。
【0025】
ブラックマトリックス3上には、柱状のスペーサ6と、スペーサ6を支持するための土台Bと、遮光壁61とが複数設けられる。
【0026】
スペーサ6は、有機EL層82と透明基板1との間に介在するように設けられており、有機EL素子eとカラーフィルタcとが衝突することを防止している。スペーサ6は、ブラックマトリックス3の直上に位置していると好ましい。この場合、カラーフィルタcに入射する光はスペーサ6によって遮光されることなく着色樹脂領域4R,4G,4Bを通過して外部に出射される。
【0027】
スペーサ6は、高さ方向に沿った断面が略台形であると好ましい。これにより、スペーサ6は安定して下地に設置されるので、スペーサ6の倒壊が抑制される。なお、スペーサ6は、例えば畝状又は椀状であってもよい。
【0028】
1個のスペーサ6に着目すると、スペーサ6は頂面anを有している。頂面anの形状は略長方形であるが、円又は楕円であってもよい。さらに、頂面anは曲面であってもよく、この場合、貼り合わせ時に頂面anへの応力集中を緩和することができる。貼り合わせ時の応力集中が緩和されると、有機EL層82の損傷は抑制される。
【0029】
また、有効領域sの面積をSとして、有効領域s内に設置されたスペーサ6の頂面anの面積の総和をAとしたとき、AのSに対する比率Rは0.05%以上、1%以下であると好ましい。比率Rが0.05%より小さい場合、貼り合わせ時にスペーサ6の頂面anが有機EL素子eに及ぼす圧縮応力は大きくなる。この場合、有機EL素子eの最表面層であるバリア膜8が破損する可能性がある。バリア膜8が破損すると、バリア膜8に保護されていた有機EL層82が損傷する。こうなると、有機EL層82を構成する有機EL発光材料が失活してしまうため好ましくない。
【0030】
一方、比率Rが1%より大きい場合、貼り合わせ時にスペーサ6の頂面anがバリア膜8に及ぼす引っ張り応力が大きくなる。この場合においてもバリア膜8が破損する可能性がある。また、スペーサ6の頂面anに粉塵等の異物が付着するリスクは増大する。さらに、ブラックマトリックス3の直上にスペーサ6を配置させるため、ブラックマトリックス3の開口31を狭くする必要がある。ブラックマトリックス3の開口率が低下すると、カラーフィルタcを通過する光量が抑制される。こうなると、有機EL表示素子edの輝度が低下するため好ましくない。
【0031】
比率Rはスペーサ6の頂面anの面積に依存する。頂面anの面積及び形状は、スペーサ6を形成する際のフォトマスクのパターンデータにより制御可能である。さらに、フォトマスクを用いて露光をする際の露光条件、例えば露光量、或いは露光時間を調整することにより、頂面anの形状を制御できる。したがって、所望のパターンデータを有するフォトマスクを利用し、最適条件にて露光を行ってスペーサ6を形成すれば、所望の比率Rが得られる。
【0032】
土台Bは、ブラックマトリックス3の直上に形成され、スペーサ6を支持している。土台Bは、着色樹脂領域4R,4G,4Bから形成されると好ましい。例えば、図4(a)に示す土台Bは着色樹脂領域4B上に形成された着色樹脂領域4Gから成るが、着色樹脂領域4G上に形成された着色樹脂領域4Bから成ってもよい。かかる土台Bを形成することにより、スペーサ6の透明基板1からの高さHSを高くすることができる。
【0033】
また、土台Bは、図4(b)に示すように2以上の着色樹脂領域4R,4G,4Bから成るとしてもよい。例えば、土台Bは着色樹脂領域4B上に形成された土台B1(着色樹脂領域4G)、及び土台B2(着色樹脂領域4R)により構成される。図4(b)に示す土台Bは、図4(a)に示す土台Bに比してスペーサ6の透明基板1からの高さHSを更に高くすることができる。
【0034】
また、スペーサ6の高さH6と土台Bの高さHBの和は3μm以上、20μm以下が好ましい。
【0035】
スペーサ6の高さH6と土台Bの高さHBの和が3μmより小さい場合には、カラーフィルタc、特にブラックマトリックス3、着色樹脂領域4R,4G,4Bに混入した粉塵等の異物が、貼り合わせ時に有機EL層82を保護するバリア膜8を押圧することで、有機EL層82が損傷する場合があるため好ましくない。
【0036】
一方、スペーサ6の高さH6と土台Bの高さHBの和が20μmより大きい場合には、カラーフィルタcと有機EL層82との離隔距離が大きくなる。この場合の有機EL表示素子edは、視野角に依存して輝度が低下し、さらに視差による色ずれが顕著に生じるため好ましくない。
【0037】
なお、スペーサ6の高さH6は、透明基板1を下側にして置いた場合における、スペーサ6の下地表面から頂点までの離隔距離である。土台Bの高さHBは、透明基板1を下側にして置いた場合における、土台Bの下地表面から頂点までの離隔距離である。
【0038】
遮光壁61は、ブラックマトリックス3における土台Bが形成されていない領域上に複数形成されている。例えば遮光壁61は、複数の着色樹脂領域4R,4G,4Bの境界を形成するブラックマトリックス3上に周期的に設けられている。これにより、例えば有機EL層82から発光した光が着色樹脂領域4Rに入射する際に、光漏れによる光が隣接する着色樹脂領域4G,4Bを透過してしまうことは抑制される。それ故に、このカラーフィルタcを用いれば、隣接する複数の着色樹脂領域4R,4G,4Bに入射する光同士の相互干渉が抑制される。したがって、高精彩且つ高コントラストの有機EL表示素子edを実現できる。
【0039】
ここで、スペーサ6は土台Bに支持されているので、遮光壁61の透明基板1からの高さHWは、スペーサ6の透明基板1からの高さHSよりも低くなっている。すなわち、遮光壁61の高さH61は、スペーサ6の高さH6及び土台Bの高さHBの和よりも低い。特に、高さH61は、高さH6及び高さHBの和よりも0.2〜2μm低いと好ましい。ここで、遮光壁61の高さH61は、透明基板1を下側にして置いた場合における、遮光壁61の下地表面から頂点までの離隔距離である。
【0040】
上述のカラーフィルタcを有機EL素子eに貼り合わせる際に、有機EL素子eに接触するのはスペーサ6の頂面anのみであり、遮光壁61は有機EL素子eに接触することはない。このため、貼り合わせ時に有機EL層82を損傷しないようなスペーサ6を遮光壁61とは別個独立に形成することができる。それ故に、遮光壁61により高コントラストを維持しながら、適切なスペーサ6を形成することにより貼り合わせ時の有機EL層82の損傷を抑制できる。
【0041】
したがって、カラーフィルタcを用いれば、貼り合わせ時の有機EL層82の損傷を抑制でき、信頼性に優れた高コントラストの有機EL表示素子edを実現できる。
【0042】
なお、遮光壁61の透明基板1からの高さHWは、透明基板1を下側にして置いた場合における、透明基板1の上面から遮光壁61の頂点までの離隔距離である。また、スペーサ6の透明基板1からの高さHSは、透明基板1を下側にして置いた場合における、透明基板1の上面からスペーサ6の頂点までの離隔距離である。
【0043】
また、遮光壁61は光散乱性を有すると好ましい。遮光壁61が光散乱性を有していると、有機EL層82から発光して遮光壁61に入射する光は遮光壁61に吸収されずに散乱される。これにより、有機EL層82から発光した光を効率的に外部に出射できるので、高輝度の有機EL表示素子edが得られる。
【0044】
以上説明したように、上述のカラーフィルタcは、有機EL層82の発光方向に位置する透明基板1上の有機EL層82側に形成されたブラックマトリックス3と、ブラックマトリックス3の開口31に形成された複数の着色樹脂領域4R,4G,4Bと、有機EL層82と透明基板1との間に介在するスペーサ6とを備え、ブラックマトリックス3上に遮光壁61が形成されており、遮光壁61の透明基板1からの高さHWは、スペーサ6の透明基板1からの高さHSよりも低い。
【0045】
続いて、図5及び図6を参照しながらカラーフィルタcから作製された有機EL表示素子edの構造について説明する。
【0046】
図5及び図6は、有機EL表示素子edの断面図である。この有機EL表示素子edは、上述のカラーフィルタcと有機EL素子eとを、光硬化性樹脂を介して貼り合わせて作製される。有機EL素子eは、透明基板2上に画素電極9及びTFT(薄膜トランジスタ)10がアレイ配置されたTFTアレイ基板上に、有機EL層82、透明電極81及びバリア膜8が順次形成されて成る。
【0047】
この有機EL表示素子edの構造では、スペーサ6が有機EL素子e側でなくカラーフィルタc側に固定して設置されている。このため、スペーサ6とバリア膜8との間には、振動又は温度変化による摩擦又は衝突が生じない。このため、バリア膜8が破損することによる有機EL層82のダメージは生じない。
【0048】
次に、カラーフィルタcを構成する透明基板1、ブラックマトリックス3、着色樹脂領域4R,4G,4B、土台B、バリア膜5、スペーサ6、及び遮光壁61の材料について説明する。
【0049】
透明基板1の材料は、好適には無アルカリガラスであるが、低アルカリガラス等の無機材料の他、PET,PES,PC等の透明樹脂材料を用いてもよい。
【0050】
ブラックマトリックス3は、例えばカーボンブラックや金属酸化物等の遮光性を有する顔料を分散した遮光性樹脂、金属酸化物/金属からなる。
【0051】
複数の着色樹脂領域4R,4G,4Bは、透明樹脂中に少なくとも一種類の有機顔料又は無機顔料を分散配合した樹脂であればよい。特に、透明樹脂に感光性を付与したいわゆる顔料分散レジストが好ましく、微細なパターンを形成することができ、高精彩なフルカラー表示が可能となる。
【0052】
ここで、顔料分散レジストは、溶剤中に顔料等の着色材料が分散され、さらにバインダー樹脂、光重合性モノマー及び光重合開始剤が溶解又は分散されて成る。なお、その他に任意の添加剤が溶解又は分散されていてもよい。
【0053】
バインダー樹脂は、未露光部がアルカリ溶液により現像されるバインダー樹脂か、又は着色材料の分散媒体として作用するバインダー樹脂であればよい。例えば、(メタ)アクリレート化合物を一つのモノマーとし、且つ分子内にカルボキシル基を有する(メタ)アクリル系共重合体を用いることが好ましい。
【0054】
光重合性モノマーは、不飽和カルボン酸であり、典型的には、例えばアクリル酸、メタクリル酸等がある。アクリル酸及びメタクリル酸は、それぞれ単独で、又は両者を組み合わせてもよく、さらにクロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸等の不飽和カルボン酸を任意に加えてもよい。
【0055】
光重合開始剤には、この分野で通常用いられているものであって、例えば、アセトフェノン系、ベンゾイン系、ベンゾフェノン系、チオキサントン系、s−トリアジン系光重合開始剤等があり、これらをそれぞれ単独で、又は二種類以上を組み合わせてもよい。光重合開始剤は、(メタ)アクリレート系共重合体及び光重合性モノマーの合計100重量部に対して、好ましくは1〜40重量部の範囲で含有される。なお、光重合開始剤に加えて光開始助剤を用いる場合は、光重合開始剤と光開始助剤の合計量が上記範囲(1〜40重量部の範囲)となることが好ましい。
【0056】
着色材料としては、顔料分散レジストに通常用いられる有機顔料又は無機顔料がある。無機顔料としては、例えば金属酸化物や金属錯塩のような金属化合物があり、具体的には、鉄、コバルト、アルミニウム、カドミウム、鉛、胴、チタン、マグネシウム、クロム、亜鉛、アンチモン等の金属の酸化物又は複合金属酸化物がある。また、有機顔料としては、例えば、カラーインデックス(Colour Index:C.I.)(The Society of Dyers and Colourists出版)において、ピグメント(Pigment)に分類されている化合物が挙げられる。具体的には、以下のようなカラーインデックス(C.I.)番号の化合物があるが、これらに限定されるわけではない。
【0057】
C.I.ピグメントイエロー20,24,31,53,83,86,93,94,109,110,117,125,137,138,139,147,148,150,153,154,166及び173;
C.I.ピグメントオレンジ13,31,36,38,40,42,43,51,55,59,61,64,65,及び71;
C.I.ピグメントレッド9,97,105,122,123,144,149,166,168,176,177,180,192,215,216,224,242,及び254;
C.I.ピグメントバイオレット14,19,23,29,32,33,36,37及び38;
C.I.ピグメントブルー15(15:3,15:4,15:6等),21,22,28,60及び64;
C.I.ピグメントグリーン7,10,15,25,36及び47;
C.I.ピグメントブラウン28;
C.I.ピグメントブラック1及び7。
【0058】
これらの着色材料は、それぞれ単独で、又は二種類以上組み合わせてもよく、着色感光性樹脂組成物中の全固形分量を基準に、10〜50重量%含まれることが好ましい。また、着色材料は、顔料に加えてその他の染料や蛍光物質を含んでもよく、これにより発色を整えることができる。
【0059】
土台Bは、複数の着色樹脂領域4R,4G,4Bのうち、少なくとも一つの着色樹脂領域と同一の材料を含む。例えば、土台Bは着色樹脂領域4Gと同一の材料から成る。
【0060】
バリア膜5は、ケイ素、アルミニウム等の酸化物、窒化物、酸窒化物の膜、又はポリビニルアルコール、エチレンビニルアルコール樹脂、アクリル系樹脂、メタクリル系樹脂等の透明樹脂膜を単独又は積層して成る。
【0061】
スペーサ6及び遮光壁61は、同一の感光性樹脂から成ると好ましい。この場合、フォトリソグラフィー法によりスペーサ6及び遮光壁61を同時に形成することができる。それゆえに、スペーサ6及び遮光壁61の微細加工性は向上し、カラーフィルタcの製造工程は簡略化される。
【0062】
感光性樹脂は、形成されたスペーサ6及び遮光壁61が下地に対して充分な密着力及び耐圧強度を有するものであればよく、好ましくは、弾性変形領域が大きい樹脂組成物である。例えば、不飽和カルボン酸及び/又は不飽和カルボン酸無水物、エポキシ基含有不飽和化合物、並びにこれ以外のオレフィン系不飽和化合物の共重合体、エチレン性不飽和結合を有する重合性化合物、感放射線重合開始剤、並びに着色剤を含有する組成物がある。
【0063】
なお、スペーサ6と遮光壁61とは、非感光性樹脂から成るとしてもよく、別々の材料から成るとしてもよい。
【0064】
また、スペーサ6は、押し込み硬度が4kgf/mm2以上、16kgf/mm2以下となる樹脂から成ることが好ましい。スペーサ6の押し込み硬度(ダイナミック硬度)とは、室温(25℃付近)、大気圧(1atm付近)下において、スペーサ6の高さH6が10%減少する場合の圧縮応力の値である。
【0065】
押し込み硬度が16kgf/mm2より大きい場合には、有機EL素子eとカラーフィルタcとの貼り合わせ工程において、光硬化性樹脂の収縮により光硬化性樹脂と有機EL素子eとの接合面に発生する引っ張り応力が大きくなるため好ましくない。一方、押し込み硬度が4kgf/mm2より小さい場合には、カラーフィルタcと有機EL素子eとが衝突することで有機EL層82が損傷することによって、有機EL表示素子edの表示品質が低下するおそれがある。
【0066】
スペーサ6が感光性樹脂から成る場合には、スペーサ6の押し込み硬度は、例えばベーク時間に依存する。このため、ベーク時間を調整することによりスペーサ6の押し込み硬度を調整することができる。すなわち、ベーク時間を長くすると感光性樹脂は硬化するため、スペーサ6の押し込み硬度の値は小さくなる。
【0067】
続いて、図1〜図4に示した第1実施形態に係るカラーフィルタc、及び図5,図6に示した有機EL表示素子edの製造方法について説明する。下記工程(1)〜工程(7)を順次実施することで、カラーフィルタc及び有機EL表示素子edを製造することができる。
【0068】
工程(1)ブラックマトリックス形成工程
まず、透明基板1上に遮光膜(遮光性樹脂膜又は金属遮光膜)を形成し、遮光膜上にレジストを塗布する。塗布には、スピンコータ、ロールコータ、ダイコータ等を用いる。次に、ブラックマトリックス3の形状に対応する開口部を有するフォトマスクを介して、紫外線等の光をレジストが塗布された透明基板1に照射する。しかる後、現像することによってレジストパターンを形成する。このレジストパターンを用いて、レジストで保護されていない遮光膜を腐食除去する。遮光膜の腐食除去は、遮光膜に対して腐食性を有する液体に浸漬することで行う。その後、不要なレジストを剥離除去することで、ブラックマトリックス3が透明基板1上に形成される。
【0069】
工程(2)着色樹脂領域及び土台形成工程
次に、ブラックマトリックス3が形成された透明基板1上に、例えば、青色の顔料分散レジストを塗布する。塗布には、スピンコータ、ダイコータ等を用いる。レジスト塗布の後、70℃〜120℃でプリベークを行う。さらに、着色樹脂領域4Bに対応するパターンを有するフォトマスクを介して紫外線等の光を照射する。しかる後、基板をアルカリ溶液に浸漬することで光が照射されていない領域の着色樹脂領域4Bを溶解除去する。さらに、基板を純水で充分洗浄した後にオーブン、ホットプレート等を用いて160〜250℃に加熱し、残存した着色樹脂領域4Bを硬化・焼付けする。
【0070】
この工程をさらに2回、すなわち赤色に対しては着色樹脂領域4Rを、緑色に対しては着色樹脂領域4Gを、同様にパターニングすることで赤、緑及び青色の着色樹脂領域4R,4G,4Bのストライプ状の配列を周期的に形成する。
【0071】
このとき、隣接する着色樹脂領域、例えば着色樹脂領域4Gと着色樹脂領域4Bとの境界において、土台Bを形成する。土台Bは、例えば着色樹脂領域4B上に形成された着色樹脂領域4Gから成るため、着色樹脂領域4Gの形成と同時に土台Bを形成することができる。これにより、カラーフィルタcの製造工程を簡略化することができる。このようなフォトリソグラフィー法を用いると、精密な段差を形成することができる。なお、着色樹脂領域4R,4G,4Bの形成には、フォトリソグラフィー法のほか、電着法又は印刷法を用いてもよい。
【0072】
工程(3)バリア膜形成工程
しかる後、ブラックマトリックス3及び着色樹脂領域4R,4G,4Bを被覆するようにバリア膜5を形成すると好ましい。バリア膜5の形成方法は、その材料によって種々選択可能である。バリア膜5の材料が金属の酸化物、窒化物、酸窒化物等の場合は、例えばスパッタ法、プラズマCVD法又は蒸着法が用いられる。また、バリア膜5の材料がポリビニルアルコール、エチレンビニルアルコール樹脂、アクリル系樹脂、メタクリル系樹脂等の場合は、例えばカーテンコータ、ドクターブレード、キャップコータ等の湿式塗布法、又は蒸着等の乾式法が用いられる。
【0073】
工程(4)スペーサ及び遮光壁形成工程
続いて、バリア膜5上に感光性樹脂を塗布した後にプリベークを行う。この感光性樹脂は、ポジ型又はネガ型のいずれでもよく、例えばアクリル系の光硬化・熱硬化型樹脂が好ましい。塗布は、スピンコータ等を用いて行う。続いて、スペーサ6及び遮光壁61を形成するためのパターンを有するフォトマスクを用いて露光する。しかる後、アルカリ水溶液により現像することで非露光部を除去し、ベークを行う。その結果、スペーサ6は土台B上に形成され、遮光壁61は着色樹脂領域4R,4G,4B間のブラックマトリックス3上に形成される。このため、遮光壁61の透明基板1からの高さHWは、スペーサ6の透明基板1からの高さHSよりも低くなっている。さらに、スペーサ6及び遮光壁61は同時に形成されるので、カラーフィルタcの製造工程を簡略化できる。なお、スペーサ6の押し込み硬度は感光性樹脂の材料にも依存するが、ベーク時間及びベーク温度を増加させると、当該押し込み硬度を増加させることができる。
【0074】
また、スペーサ6及び遮光壁61は、非感光性樹脂から成るとしてもよい。この場合、まずバリア膜5上に非感光性樹脂と感光性樹脂とを順次積層する。続いて、最表面となる感光性樹脂をフォトリソグラフィー法によりパターニングし、非感光性樹脂をエッチングする。しかる後、不要な感光性樹脂を除去することで、非感光性樹脂から成るスペーサ6及び遮光壁61を形成する。
【0075】
上記工程(1)〜工程(4)を実行することによりカラーフィルタcが完成する。
【0076】
工程(5)塗布工程
一方、予め作製した有機EL素子e上にスピンコータ等を用いて光硬化性樹脂、例えば紫外線硬化樹脂を塗布する。この有機EL素子eは有機EL層82を有している。
【0077】
工程(6)貼り合わせ工程
さらに、光硬化性樹脂が塗布された有機EL素子eに対向するように、前述のカラーフィルタcを貼り合わせ装置によって位置合わせ(アライメント)して貼り合わせる。このカラーフィルタcでは、遮光壁61の透明基板1からの高さHWが、スペーサ6の透明基板1からの高さHSよりも低くなっている。このため、貼り合わせ時に遮光壁61が有機EL素子eに接触することはなく、スペーサ6のみが有機EL素子eに接触する。それ故に、有機EL素子eに含まれる有機EL層82の損傷を抑制できる。さらに、遮光壁61は光硬化性樹脂の流れを阻害しにくいので、光硬化性樹脂の脱泡処理を容易に実施することができる。
【0078】
工程(7)接着工程
最後に、有機EL素子eとカラーフィルタcとの間隙に充填された光硬化性樹脂に対して光を照射して光硬化性樹脂を硬化させる。その結果、カラーフィルタcと有機EL素子eとを接着し、固定することができる。これにより有機EL表示素子edが完成する。
【0079】
この製造方法では、カラーフィルタcと有機EL素子eとの間隙に充填された光硬化性樹脂が光の照射により硬化することで、両者が接着し固定される。このため、外部からの水分や酸素が有機EL層82に侵入せずに有機EL表示素子edを製造できる。ここで、カラーフィルタcでは、遮光壁61が形成されているため、前述のように高精彩且つ高コントラストの有機EL表示素子edを製造することができる。また、カラーフィルタcでは、遮光壁61の透明基板1からの高さHWがスペーサ6の透明基板1からの高さHSよりも低い。このカラーフィルタcを有機EL素子eに貼り合わせる際に、スペーサ6が有機EL素子eに接触しており、遮光壁61は有機EL素子eに接触することがないので、有機EL層82の損傷を抑制できる。したがって、この製造方法を用いれば、信頼性に優れた高コントラストの有機EL表示素子edを製造することができる。
【0080】
(第2実施形態)
図7を参照しながら第2実施形態に係るカラーフィルタc1の構造について説明する。
【0081】
図7は、第2実施形態に係るカラーフィルタc1の平面図である。このカラーフィルタc1は、遮光壁61の配置のみ図1に示したカラーフィルタcと相違する。カラーフィルタc1の遮光壁61は、隣接する異色の着色樹脂領域間に形成されるだけでなく、隣接する同色の着色樹脂領域間にも形成されている。例えば、遮光壁61は着色樹脂領域4G同士の間のブラックマトリックス3の直上にも形成されている。この遮光壁61は、特定の画素のみから出射される光と隣接する画素から出射される光とを分離できる。これにより、画素間のコントラストを向上させることができる。なお、カラーフィルタc1の材料及びカラーフィルタc1を用いて有機EL表示素子を製造する方法に関しては、第1実施形態に係るカラーフィルタcと同様である。
【0082】
(第3実施形態)
図8及び図9を参照しながら第3実施形態に係るカラーフィルタc2の構造について説明する。
【0083】
図8は、第3実施形態に係るカラーフィルタc2の平面図であり、図9(a)は、図8に示したカラーフィルタc2のIX−IX矢印断面図である。図9(b)は、図9(a)に示したカラーフィルタc2の変形例である。
【0084】
このカラーフィルタc2では、スペーサ6及び土台Bのみが、図1に示したカラーフィルタcと相違する。このカラーフィルタc2は、複数のスペーサ6を有しており、複数のスペーサ6はそれぞれ頂面a1,a2,a3,・・・,anを有している。頂面a1,a2,a3,・・・,anはそれぞれ椀状の凹部a1t,a2t,a3t,・・・,antを有しており、凹部a1t,a2t,a3t,・・・,antは柱状、畝状等の形状を有していてもよい。凹部a1t,a2t,a3t,・・・,antによって、貼り合わせ時の頂面a1,a2,a3,・・・,anがバリア膜8に及ぼす応力を分散できるため、バリア膜8が破損しにくくなり、有機EL層82の損傷は抑制される。
【0085】
凹部a1t,a2t,a3t,・・・,antは、図9に示すように、例えば土台Bの存在により形成される。環状の土台Bをブラックマトリックス3上に形成し、その土台Bがスペーサ6に埋設されるようにスペーサ6を形成する。すなわち、スペーサ6は土台Bを被覆している。これにより、スペーサ6の頂面a1,a2,a3,・・・,anの周縁部には環状の突起が形成される。換言すれば、スペーサ6の頂面a1,a2,a3,・・・,anの中央部に凹部a1t,a2t,a3t,・・・,antが形成される。
【0086】
なお、図9(a)は、土台Bが着色樹脂領域4Gから成る場合のカラーフィルタc2を示している。図9(b)は、土台Bが土台B1及び土台B2から成る場合のカラーフィルタc2を示している。この場合、例えば土台B1は着色樹脂領域4Gから成り、土台B2は着色樹脂領域4Gから成る。これにより、土台B1のみを用いた場合に比してスペーサ6の透明基板1からの高さHSを更に高くすることができる。すなわち、凹部a1t,a2t,a3t,・・・,antの深さは更に深くなるともいえる。
【0087】
また、スペーサ6の頂面a1,a2,a3,・・・,anの面積の総和をA、有効領域sの面積をSとしたとき、AのSに対する比率Rは0.05%以上、1%以下であることが好ましい。
【0088】
なお、カラーフィルタc2の材料及びカラーフィルタc2を用いて有機EL表示素子edを製造する方法に関しては、第1実施形態に係るカラーフィルタcと同様である。
【0089】
続いて、図10を用いて頂面anの面積について詳説する。
【0090】
図10(a)〜図10(d)は、スペーサ6の模式的な斜視図及び断面図である。図10(a)は、曲面から成る頂面anを有する椀状のスペーサ6の模式的な斜視図であり、図10(b)はその断面図である。図10(c)は、図10(a)に示すスペーサ6の頂面anに、椀状の凹部antを有するスペーサ6の模式的な斜視図であり、図10(d)はその断面図である。なお、凹部antは頂面anに複数設けられていてもよい。
【0091】
頂面anの面積は、スペーサ6の高さH6を規定する頂点からΔだけ下地側における下地表面BSに平行な平面で切断したスペーサ6の断面積とする。この断面積は、図10(b)に示すように、断面が円形の場合は直径Dにより規定される。また、図10(d)に示すように、断面が円形のリング状の場合は外径D及び内径Dtにより規定される。なお、Δは0.2μmに設定されている。
【0092】
【実施例】
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0093】
(実施例1)〜(実施例5)
以下の工程(1)〜工程(7)を順次実施することでカラーフィルタc及び有機EL素子edを製造した。なお、(実施例1)〜(実施例5)の相違点は、スペーサ及び遮光壁形成工程(工程(4))のみである。工程(4)においては、所望の比率R及び押し込み硬度を有するスペーサ6を形成するべく、フォトマスクのパターンデータ及びスペーサ6のベーク時間を調整した。
【0094】
工程(1)ブラックマトリックス形成工程
まず、スパッタリング法によって、厚さ0.2μmの酸化クロム/クロムの積層構造膜を形成した縦横100mm×100mm、板厚0.63mmの無アルカリガラス製の透明基板1(OA−10、日本電気硝子社製)を準備した。続いて、透明基板1上にレジスト(OFPR−13、東京応化製)を1.1μmの厚さで塗布した。さらに、レジストをプリベークし、格子状のパターンを有するフォトマスクを用いて露光し、現像した。しかる後、硝酸第二セリウム−アンモニウム液を用いて酸化クロム/クロム膜をエッチングし、レジスト剥離、洗浄、乾燥を経てブラックマトリックス3を透明基板1上に形成した。
【0095】
工程(2)着色樹脂領域及び土台形成工程
次に、赤色パターン用の感光性着色材料(CR−8130、富士フイルムアーチ社製)を基板上にスピンコート法により塗布して赤色の着色樹脂領域4Rを形成し、プリベーク(90℃、1分間)を行った。しかる後、周期的なストライプ状の開口パターンを有するフォトマスクを用いて露光し、炭酸ナトリウム−重炭酸ナトリウム水溶液を用いて現像し、ポストベーク(240℃、20分間)を行った。これにより、ブラックマトリックス3の開口31に厚さ1.3μmの赤色ストライプ状の着色樹脂領域4Rを形成した。
【0096】
同様に、緑色パターン用の感光性着色材料(CG−8130、富士フイルムアーチ社製)を用いて、所定の位置に厚さ1.4μmの緑色ストライプ状の着色樹脂領域4Gを形成した。さらに同様に、青色パターン用の感光性着色材料(CB−8130、富士フイルムアーチ社製)を用いて、所定の位置に厚さ1.3μmの青色ストライプ状の着色樹脂領域4Bを形成した。
【0097】
ここで、隣接する着色樹脂領域、例えば赤色の着色樹脂領域4Rと青色の着色樹脂領域4Bとの間にあるブラックマトリックス3上において感光性樹脂材料を重ね合わせ、周辺部より略1.0μm高いスペーサ6の土台Bを形成した。この場合、土台Bは着色樹脂領域4R上に形成された着色樹脂領域4Bから成る。
【0098】
工程(3)バリア膜形成工程
次に、バリア膜5として厚さ略200nmの酸窒化ケイ素膜を、RFスパッタ装置(SPF−530H、アネルバ製)を用いてスパッタリングすることで基板上に形成した。スパッタリングの条件は、ターゲット(Bドープ高純度ケイ素)、圧力(0.5Pa)、雰囲気(アルゴン50sccm、酸素1.3sccm、窒素2.6sccm)、印加パワー(0.48W)、電極間距離(70%)、基板回転数(24rpm)、処理時間(30分)で行った。このように作製されたバリア膜5の各波長に対する透過率を示すグラフを図11に示す。
【0099】
工程(4)スペーサ及び遮光壁形成工程
さらに、バリア膜5上に、カーボンブラック添加によりOD値が0.5/μmの遮光性を有するアクリル系の光硬化・熱硬化型樹脂を、スピンコート法により塗布した。しかる後、光硬化・熱硬化型樹脂のプリベークを行い、その膜厚を5μmとした。次に、スペーサ6に対応する開口部を有するフォトマスクを用いて露光量800mJ/cm2で露光し、炭酸ナトリウム−重炭酸ナトリウム水溶液により現像して非露光部を除去した。さらに、240℃で20分間ベークすることで、赤、緑、及び青色で構成される画素の間隙部、すなわちブラックマトリックス3上にスペーサ6を形成した。ここで、スペーサ6は土台B上に形成され、土台Bの高さHBとスペーサ6の高さHSの合計は4.8μmであった。また、スペーサ6を形成すると同時にブラックマトリックス3上に遮光壁61も形成した。この遮光壁61の高さHWは4.3μmであった。なお、この場合のスペーサ6の押し込み硬度は、8kgf/mm2であった。これにより、カラーフィルタcが得られた。
【0100】
工程(5)塗布工程
一方、洗浄した無アルカリガラス製の透明基板2上に、透明電極82として厚さ30nmのTPDを蒸着した。続いて、有機EL層82を構成する発光材料のモデル物質として、化学的に不安定な金属カルシウムを厚さ40nmとなるようTPD上に蒸着した。さらに、厚さ200nmの酸窒化ケイ素膜をスパッタすることでバリア膜8を形成して、有機EL素子eのモデル素子(以下、有機EL素子eと表記)を作製した。
【0101】
この有機EL素子e上に、光硬化性樹脂(スミフラッシュXR−98、住友化学社製)をスピンコータにより塗布し、減圧して光硬化性樹脂を脱泡処理した。
【0102】
工程(6)貼り合わせ工程
次に、この有機EL素子eに対向するように、カラーフィルタcを位置合わせして貼り合わせを行った。ここで、貼り合わせには貼り合わせ装置を使用し、1気圧のガス圧で加圧して行った。
【0103】
工程(7)接着工程
その後、高圧水銀ランプを用いて紫外線を光硬化性樹脂に照射し、80℃×2時間の熱処理を行うことで光硬化性樹脂を硬化させた。これにより、カラーフィルタcと有機EL素子eとを接着させて固定し、一体化させた。このようにして有機EL表示素子edのモデル表示素子(以下、有機EL表示素子edと表記)を作製した。
【0104】
(比較例1)
(実施例1)〜(実施例5)と同様にカラーフィルタc及び有機EL表示素子edを作製した。(比較例1)では、土台B及び遮光壁61は形成しなかった。また、所定の比率R及び押し込み硬度を有するスペーサ6を形成するべく、フォトマスクのパターンデータ及びスペーサ6のベーク時間を調整した。
【0105】
(評価及び結果)
工程(4)の後に、(実施例1)〜(実施例5)及び(比較例1)のカラーフィルタcにおいてスペーサ6の押し込み硬度をダイナミック超微小硬度計(DUH−201S、島津製作所製)を用いて評価した。圧子として、50μm径円錐ダイ圧子(東京ダイヤモンド工具製作所製)を用いて、スペーサ6に荷重をかけることでスペーサ6の押し込み硬度を測定した。
【0106】
また、工程(7)の後に、各々の有機EL表示素子edに対して60℃、85%RH環境下において200時間連続通電試験を行った。この試験の後に、各々の金属カルシウムのダメージを観察した。かかるダメージを表示部のダメージとして、表示品質の低下量を評価した。
【0107】
図12は、評価結果を示す表である。各々のカラーフィルタcにおいて、スペーサ6の頂面a1,a2,a3,・・・,anの形状は長方形であり、その頂面の面積をタテとヨコの寸法(μm)により算出した。その結果、(実施例1)〜(実施例3)では金属カルシウムにダメージは確認されなかった。また、(実施例4)ではスペーサ6に小ダメージが、(実施例5)では金属カルシウムに小ダメージが確認された。これは、(実施例4)ではスペーサ6の押し込み硬度が30kgf/mm2と大きい、すなわちスペーサ6が軟らかいこと、(実施例5)ではスペーサ6の押し込み硬度が2kgf/mm2と小さい、すなわちスペーサ6が硬いこと、にそれぞれ起因していると考えられる。
【0108】
一方、(比較例1)では金属カルシウムに(実施例4)及び(実施例5)と比較して大ダメージが確認された。これは、前述の比率Rが4.3%と大きいためと考えられる。
【0109】
図13は、スペーサ6の形状の一例を示す図である。このスペーサ6は、椀状の形状を有しており、高さ方向に沿った断面形状は略台形である。
【0110】
【発明の効果】
上記カラーフィルタを用いれば、有機EL素子との貼り合わせが好適であり、信頼性に優れた高コントラストの有機EL表示素子を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係るカラーフィルタの平面図である。
【図2】図1に示したカラーフィルタのII−II矢印断面図である。
【図3】図1に示したカラーフィルタのIII−III矢印断面図である。
【図4】図1に示したカラーフィルタのVI−VI矢印断面図である。
【図5】有機EL表示素子の断面図である。
【図6】有機EL表示素子の断面図である。
【図7】第2実施形態に係るカラーフィルタの平面図である。
【図8】第3実施形態に係るカラーフィルタの平面図である。
【図9】図8に示したカラーフィルタのIX−IX矢印断面図である。
【図10】スペーサの模式的な斜視図及び断面図である。
【図11】バリア膜の各波長に対する透過率を示すグラフである。
【図12】評価結果を示す表である。
【図13】スペーサの形状の一例を示す図である。
【符号の説明】
1…透明基板、3…ブラックマトリックス、31…開口、4R,4G,4B…着色樹脂領域、s…有効領域、6…スペーサ、61…遮光壁、B…土台、c,c1,c2…カラーフィルタ、a1,a2,a3,an…頂面、a1t,a2t,a3t,ant・・・凹部、5…バリア膜、e…有機EL素子、82…有機EL層、ed…有機EL表示素子。

Claims (5)

  1. 有機EL層を有する有機EL素子と、前記有機EL素子に対向して貼り合わされたカラーフィルタとを備え、
    前記カラーフィルタは、
    前記有機EL層の発光方向に位置する透明基板上の前記有機EL層側に形成されたブラックマトリックスと、前記ブラックマトリックスの開口に形成された複数の着色樹脂領域と、前記ブラックマトリックス上の一部の領域に形成され、前記有機EL層と前記透明基板との間に介在するスペーサとを備え、
    前記ブラックマトリックス上の別の領域に遮光壁が形成されており、
    前記遮光壁の前記透明基板からの高さは、前記スペーサの前記透明基板からの高さよりも低いことを特徴とする有機EL表示素子
  2. 前記スペーサを支持するための土台が形成された後に、前記スペーサ及び前記遮光壁は同時に形成されることを特徴とする請求項1に記載の有機EL表示素子
  3. 前記スペーサ及び前記遮光壁は、感光性樹脂から成ることを特徴とする請求項1又は2に記載の有機EL表示素子
  4. 前記遮光壁は、光散乱性を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の有機EL表示素子
  5. 透明基板上に形成されたブラックマトリックスと、前記ブラックマトリックスの開口に形成された複数の着色樹脂領域と、前記ブラックマトリックス上の一部の領域に形成されたスペーサと、前記ブラックマトリックス上の別の領域に形成された遮光壁とを備え、前記遮光壁の前記透明基板からの高さが、前記スペーサの前記透明基板からの高さよりも低いカラーフィルタを用意する工程と、
    機EL層を有する有機EL素子上に光硬化性樹脂を塗布する工程と、
    前記有機EL素子に対向するように前記カラーフィルタの前記スペーサ側を位置合わせして貼り合わせる工程と、
    前記光硬化性樹脂に対して光を照射して前記光硬化性樹脂を硬化させることで前記有機EL素子と前記カラーフィルタとを接着する工程と、
    を備えたことを特徴とする有機EL表示素子の製造方法。
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