JP4365574B2 - 紙幣処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、適用する国や取扱券種の変更を容易に行うことのできる紙幣処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、紙幣処理装置は、ユーザや保守員により装置の操作、処理した紙幣の集計作業を行うPC(パーソナルコンピュータ)などを基本とする主制御部と、紙幣の搬送機構と紙幣の搬送制御用CPUを持った紙幣搬送部と、紙幣を判別するための複数のセンサと、それらを制御するCPUや制御回路を持った紙幣判別部などによって構成されている。特に、海外向けの紙幣処理装置においては、同一のハードウェアを用い、紙幣を判別するための判別パラメータの書き換えを行うことで、複数国向けに製品を出荷することが可能である。
【0003】
従来の紙幣処理装置では、紙幣判別部及び主制御部に、工場出荷時に設置する国の取扱券種に合わせた判別用パラメータを設定し、書き込みを行って製品出荷を行っていた。また、出荷済みの紙幣処理装置やユーザ設置後の紙幣処理装置を他国向けや、異なる取扱券種に切り替える場合は、工場出荷時と同様に、紙幣制御部及び主制御部に設定した判別用パラメータの書き換え作業を行う必要があった。
【0004】
特に、取り扱う紙幣自体の判別処理を行う紙幣判別部と計数・金額集計を行う主制御部は、設置対象国やその国の券種種別に応じて判別用パラメータを変更する必要がある。また、紙幣判別部と主制御部との間では券種判別結果の通知を行うため、各々の装置に対して確実に判別用パラメータの変更作業が必要であった。
【0005】
また、このような設置対象国やその国の券種種別に応じて判別パラメータを変更する方法として、変更する紙幣を搬送し、紙幣判別部で得られたデータを外部装置に出力し、外部装置で演算して真偽判定に必要なデータを生成し、このデータを装置に入力し、前記紙幣判別部での紙幣識別レベルとして使用している(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
【特許文献1】
特開平9−245218号公報(第3頁)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、紙幣判別部の判別用パラメータは、装置内の記憶部に格納しており、紙幣処理装置の取扱券種や国変更を行う場合は、保守員が変更用の判別用パラメータファイルを記録したメディアを持参し、判別用パラメータを前記メディアを搭載した専用装置を用いて書き換える作業を行っていた。
【0008】
また、主制御部や搬送制御部においても設定変更を要する場合があり、装置毎に独立した作業が多数発生する。このため、主制御部と紙幣判別部との間に取扱国の変更作業に誤りがあると、紙幣判別部が判別した券種情報と主制御部に定義された券種情報との間にインターフェース上で不一致が生じ、誤動作や誤計数などの重大な問題が発生する可能性があった。
【0009】
また、上記特許文献1に示されているように、現地において、適用券種変更に伴う大量のデータ収集を専用の外部装置で行うものでは、収集結果に伴なう判別レベルを紙幣選別機にダウンロードする必要があった。
【0010】
そこでこの発明は、上記問題点を解決するためになされたもので、紙幣判別部の判別用パラメータ、ユーザ個別パラメータを紙幣処理装置の主制御部が一元管理することにより、紙幣処理装置の取扱券種や国変更を容易に、且つミスのない方法で行うことのできる紙幣処理装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、券種の異なる複数の紙幣を処理する紙幣処理部と、この紙幣処理部と通信可能に接続され当該紙幣処理部を制御する主制御部を備えた紙葉類処理装置であって、前記紙幣処理部は、紙幣を供給する供給部と、この供給部によって供給された紙幣を搬送する搬送路と、この搬送路上の紙幣を判別する第1の判別パラメータを有する紙幣判別部と、この紙幣判別部の判別結果に基づき紙幣を券種別に区分して複数の収納庫の何れかに搬送する搬送制御部と、を備え、前記主制御部は、記憶部と、前記紙幣処理部の紙幣判別部と通信するためのインターフェース部と、これらを制御するCPUと、を備え、前記記憶部は、アプリケーションプログラム及び保守プログラムと、国番号及び券種番号を検索インデックスとして検索可能な紙幣判別パラメータ並びに国番号及び券種番号に依存しないユーザ個別パラメータからなる第2の判別パラメータと、を備え、前記保守プログラムは、取扱券種を変更する際に、捜査員によって指定された国番号及び券種番号を検索アドレスとして前記記憶部に記憶し、前記アプリケーションプログラムは、変更済みの国番号及び券種番号で検索された紙幣判別パラメータ及びユーザ個別パラメータを前記インターフェース部を介して前記紙幣判別部に送信し、前記紙幣判別部は、前記主制御部から受信した前記紙幣判別パラメータ及びユーザ個別パラメータに基づいて、搬送される紙幣を判別することを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図1乃至図4を参照して説明する。
【0013】
図1は、本発明の実施の形態に係る、紙幣処理部1の表搬送経路を示す概略側断面図である。
【0014】
この紙幣処理部1は、複数金種の、サイズの異なる複数枚の紙幣Bを混在させて一括して投入したものに対し、全ての紙幣の表裏を揃えてその金種別に分類して収納庫に集積するためのものである。
【0015】
ここで、紙幣Bの搬送方向について説明する。紙幣Bは、表(F:表を上にした状態)、裏(B:裏を上にした状態)、正(F:紙幣の表もしくは裏の印刷が正立した状態)、逆(R:紙幣の表もしくは裏の印刷が倒立した状態)の4種類あり、これらを組み合わせた表正(FF)、表逆(FR)、裏正(BF)、裏逆(BR)からなる4種類の搬送方向が形成される。
【0016】
従って、表搬送経路とは、紙幣Bの搬送方向が表であるFF及びFRの紙幣Bが、図示矢印A1、A2、A3、A4、A5、A7の方向に搬送され集積される場合の搬送経路である。
【0017】
紙幣処理部1は、紙幣Bを供給する供給部10と、この供給部10に供給された紙幣Bを1枚づつ取り出す取出ローラ14と、この取出ローラ14によって取り出された紙幣Bを搬送路16に繰り出す搬送ローラ15と、繰り出された紙幣Bを搬送する搬送路16と、この搬送路16の途中に配置され、搬送される紙幣Bの判別を行う紙幣判別装置19と、この紙幣判別装置19の判別結果に基づき紙幣Bを振り分ける複数の振分ゲートG1〜G8、及び複数の搬送路41〜43と、振り分けられた紙幣Bを集積する収納庫60〜65とで構成されている。
【0018】
また、紙幣処理部1はインターフェース50を介して主制御部51に接続されている。
【0019】
供給部10は、4種類の搬送方向が混在する紙幣Bを当接して整位するステージ11と、ステージ11に対して鉛直方向に立設したバックアッププレート12とで構成されている。また、このバックアッププレート12は、バネ13の付勢力によってステージ11に沿って左側に移動可能になっている。このようにして供給された紙幣Bは、バックアッププレート12により取出ローラ14側に圧接される。
【0020】
取出ローラ14は、回転しながら、圧接された紙幣Bを1枚づつ取出し、搬送ローラ15に繰り出す。繰り出された紙幣Bは、搬送路16を搬送し、紙幣判別装置19に供給される。
【0021】
紙幣判別装置19は、図3に示すように紙幣Bの判別を行う紙幣判別部20と、搬送される紙幣Bの行き先を決定する搬送制御部30とで構成される。
【0022】
紙幣判別部20は、紙幣Bの材質に係わる光学的特性や磁気的特性を検出するための複数のセンサ1〜nと、これらセンサ1〜nの出力信号を増幅する増幅回路1〜nと、この増幅回路1〜nの出力信号をA/D変換するためのA/D変換部24と、このA/D変換部24でA/D変換されたデータを論理演算する論理回路部23とで構成した信号処理回路と、この信号処理回路の出力信号から真偽(本物か偽物か)、正損(正券か損券か)を判別する他、紙幣判別部20の全体を制御するCPU21と、このCPU21によってアクセスされる記憶部25と、及びCPU21で判別された結果やデータを主制御部51との間で通信するためのI/F部22とで構成される。なお、詳細は後述する。
【0023】
また、搬送制御部30は、紙幣判別部20の判別結果により、搬送される紙幣Bの行き先を決定して、紙幣の搬送制御を行うCPU31と、このCPU31によってアクセスされる記憶部33と、紙幣判別部20とのI/F部32とで構成される。
【0024】
図1の振分ゲートG1は、例えば、リジェクト券と、処理券とに振り分けるゲートである。
【0025】
リジェクト券とは、紙幣判別部20で判別された紙幣Bが偽券または折れ、破れ、スキューなどにより判別のできない「判別不能券」を指し、その判別信号を搬送制御部30が受信すると、振分ゲートG1を右側(時計方向)に回動することにより、判別不能券をリジェクト集積部80に集積する。
【0026】
また、「処理券」とは、紙幣判別部20で判別された紙幣Bが真券で正券(再流通可能券)、又は真券で損券(流通不能券)を指し、その判別信号を搬送制御部30が受信すると、振分ゲートG1を左側(反時計方向)に回動する。
【0027】
振分ゲートG2は、表裏振分ゲートである。紙幣判別部20で判別された紙幣Bの搬送方向が裏正(BF)もしくは裏逆(BR)である場合、その判別信号を搬送制御部30が受信すると、その紙幣Bが表裏反転機構45を通るように振分ゲートG2を右側(時計方向)に回動する。
【0028】
表裏反転機構45とは、紙幣判別装置19の紙幣判別部20で判別された紙幣Bの搬送方向が裏正(BF)もしくは裏逆(BR)である場合に、表裏反転機構45によってこれを反転し夫々表逆(FR)、表正(FF)にする。このようにして反転された紙幣Bは、搬送路43を通り振分ゲートG4〜G8で振り分けられ、収納庫60〜65のいずれかに集積される。
【0029】
次に、図2を用いて裏搬送経路の説明を行う。図2は、紙幣処理部1の裏搬送経路を示す概略側断面図である。
【0030】
ここで、裏搬送経路とは、紙幣Bの搬送方向が裏である裏正(BF)及び裏逆(BR)の紙幣Bが、図示矢印A1、A2、A3、A6、A7の方向に搬送される経路である。搬送された紙幣は紙幣判別部20の判別結果に応じて収納庫60〜65のいずれかに集積される。
【0031】
収納庫60〜65は、紙幣処理部1を操作するオペレータによって、券種に対応付けられる。すなわち、主制御部51は券種に対応した収納庫の場所を図3の搬送制御部30に指示して設定する。
【0032】
図3は、紙幣判別装置19の紙幣判別部20と搬送制御部30、及び主制御部51の処理ブロック図である。
【0033】
紙幣判別部20のセンサ1〜nは、例えば、紙幣Bの形状を検知するための形状検知、紙幣Bの厚さを検知するための厚さ検知、紙幣Bの印刷パターンを検知するためのパターン検知、紙幣Bの磁性を検知するための磁気検知などを行うためのセンサ1〜nである。これらのセンサ1〜nの出力信号は、各々増幅回路1〜nで増幅される。
【0034】
これらの増幅回路1〜nで増幅されたセンサ1〜nの出力信号は、記述していないマルチプレクサなどのセレクタで選択されてA/D変換部24に接続される。A/D変換部24は、上記セレクタに接続されるセンサ1〜nの出力信号の数と紙幣判別部20の処理能力により複数のA/D変換器が使用される。
【0035】
このA/D変換されたデータは、論理演算する論理回路部23に接続される。論理回路部23は、上記A/D変換されたセンサ1〜nの出力信号に所定の論理演算を行い、真偽及び正損判別可能なデータを生成する。
【0036】
次に、記憶部25について説明する。
【0037】
この記憶部25は、不揮発性記憶部25aと揮発性記憶部25bとで構成される。不揮発性記憶部25aには、紙幣判別用の判別プログラム26と、主制御部51とのデータ通信を行うためのコマンドプログラム27が格納されている。
【0038】
また、揮発性記憶部25bには、主制御部51から通知された第2の判別パラメータである紙幣判別パラメータ59を展開し生成した判別パラメータ28や、ユーザ個別パラメータ60から生成したユーザ個別パラメータ29が格納されている。
【0039】
次に、判別処理の説明を行う。以上の構成において、紙幣判別部20の判別処理は、判別プログラム26が上記判別パラメータ28とユーザ個別パラメータ29で構成される第1の判別パラメータを参照することによって、設置国に応じた紙幣判別が行われる。
【0040】
CPU21は、論理回路部23からの真偽及び正損判別可能なデータと、記憶部25の第1の判別パラメータとを比較し、真偽(本物か偽物か)、正損(正券か損券か)を判別する。また、CPU21は、判別結果やデータをI/F部22を介して主制御部51との間で所定の通信手段により送受信する他、上記判別結果を搬送制御部30に送信する。
【0041】
搬送制御部30のCPU31は、記憶部33の搬送制御ファームウェア34に従って動作するもので、搬送制御パラメータ35を参照して、上記判別された結果に基づき紙幣Bの区分先を決定する。
【0042】
次に、主制御部51の処理を説明する。主制御部51は、CPU53と、記憶部55と、紙幣判別部20と通信するためのI/F部54とで構成される。
【0043】
記憶部55は、紙幣処理部1を制御するためのアプリケーションプログラム56と、紙幣判別部20へ判別パラメータの伝送を行うためのコマンドプログラム57と、保守員が点検や機能変更の際に用いる保守プログラム58と、複数国分の券種種別や国毎の紙幣判別パラメータ59及びユーザ個別パラメータ60からなる第2の判別パラメータ55aとで構成される。
【0044】
図4は、主制御部51の紙幣判別パラメータ59及びユーザ個別パラメータ60からなる第2の判別パラメータ55aの構造を示す図である。
【0045】
図4(A)は、紙幣判別パラメータ59、及びユーザ個別パラメータ60の構造を示す図である。図4(A)に示す紙幣判別パラメータ59は、複数国分の紙幣判別パラメータからなるデータベースである。
【0046】
このデータベースは、国番号1〜nからなる国番号(国コード)や、券種番号1〜mからなる券種番号(券種コード)の検索インデックスで引用可能なデータベースであり、そのマトリックスで指定される番地には、国番号/券種番号毎のパラメータとして、検知1(形状検知)、検知2(厚さ検知)、検知3(パターン検知)などの紙幣判別パラメータが格納されている。この紙幣判別パラメータには、他に、券種判別パラメータ、真偽判別パラメータ、及び正損判別パラメータなどがある。
【0047】
ここで、図4(B)を用いて紙幣判別パラメータ59の詳細を説明する。図4(B)には、紙幣判別パラメータ59の国番号1、券種番号1の検索インデックスで引用される国番号1・券種番号1のパラメータと、国番号1、券種番号2の検索インデックスで引用される国番号1・券種番号2のパラメータを一例として示してある。
【0048】
国番号1・券種番号1のパラメータは、検知1〜kからなるk種類の検知手段のパラメータで構成される。例えば、検知1(形状検知)は、紙幣Bの形状を検知するためのパラメータで、その中のパラメータ1は紙幣Bの検知エリアを示すデータで、パラメータ2は紙幣の長さに関する閾値で、図示していないパラメータ3は紙幣Bの幅に関する閾値である。
【0049】
また、検知2(厚さ検知)は、紙幣Bの厚さを検知するためのパラメータで、その中のパラメータ1は紙幣Bの検知エリアを示すパラメータで、パラメータ2は紙幣Bの1枚の厚さに関する閾値である。
【0050】
同様に、国番号1・券種番号1のパラメータとしてk種類の検知手段がある場合は、k種類の検知についてその中のパラメータ1〜jが設定される。
【0051】
国番号1・券種番号2のパラメータについては、上記、国番号1・券種番号1のパラメータと同様の構成をしているため説明を省略する。
【0052】
次に、券種判別パラメータ、真偽判別パラメータ、及び正損判別パラメータについて説明する。券種判別パラメータは、上記紙幣判別パラメータの中にあって券種判別を行うためのパラメータで、例えば検知1(形状検知)や検知3(パターン検知)などのパラメータをいう。また、真偽判別パラメータは、紙幣Bの真偽判別を行うためのパラメータで、例えば検知4(磁気検知)や図示していない蛍光検知などのパラメータをいう。さらに正損判別パラメータは、紙幣Bの正損判別を行うためのパラメータで、図示していない透過検知(紙幣Bを照明し、その透過光量を検知する)などのパラメータをいう。
【0053】
次に、ユーザ個別パラメータ60の説明を行う。ユーザ個別パラメータ60は、国コードや券種コードに依存しないデータで、ユーザの好みに合わせた正損検知レベルや真偽判定レベルを示すデータがパラメータ1〜nとして記憶部55aに格納される。
【0054】
例えば、ユーザ個別パラメータ60のパラメータ1は現在の正損判別閾値をα1だけ移動し、損券(再流通しない券)と判別される紙幣Bの数量を減らすためのパラメータである。また、パラメータ2は現在の検知4(磁気検知)の判別閾値をα2だけ移動し、検知4(磁気検知)によるリジェクト枚数(排除券枚数)の数量を減らすためのパラメータである。以下同様にパラメータ3〜nが設定される。このように設定することにより、設置国や環境によるユーザの状況に対応した紙幣Bの判別が可能になる。
【0055】
次に、図1乃至図4を参照しながら主制御部51を用いて、紙幣処理部1の工場出荷時に設定された取扱国とは異なる国、または券種種別の設定変更について説明する。
【0056】
例えば、図4の国番号1は日本で、券種番号1〜券種番号4がそれぞれ千円、2千円、5千円、万円に対応している。国番号2はUSAで、券種番号1〜券種番号4がそれぞれ1ドル、5ドル、10ドル、20ドルに対応している。そして、紙幣判別パラメータ59には、上記対応関係の国番号及び券種番号に相当するパラメータが設定され、登録されている。
【0057】
一方、紙幣処理部1の収納庫はスペースに限りがあるため、収納庫に対応して取扱券種が設定される。例えば、収納庫60〜65に対応して、第1取扱券種(千円正券)、第2取扱券種(5千円正券)、第3取扱券種(万円正券)、第4取扱券種(千円損券)、第5取扱券種(5千円損券)、第6取扱券種(万円損券)に設定されている。この場合にあって、例えば、この中の第1取扱券種(千円正券)を1ドル正券に変更し、第4取扱券種(千円損券)を1ドル損券に変更する場合の保守員の対応を説明する。この場合の取扱券種は3種類で、この3種類の紙幣判別結果がそれぞれ正券、損券に区分されるため6種類の収納庫に集積される。
【0058】
保守員は、図3に示す主制御部51の保守プログラム58を起動し、保守プログラム58の一つである取扱国変更プログラムをアクセスする。そして、国番号1(日本)の券種番号1〜券種番号4、及び国番号2(USA)の券種番号1〜券種番号4からなる登録済みのデータベースから、第1取扱券種の取扱国として国番号2(USA)、及び券種番号1(1ドル)を指定する。なお、前述したように取扱券種の収納庫は既に設定されている。
【0059】
主制御部51は、入力された国番号2及び券種番号1がデータベースに存在することを確認し、第1取扱券種の国番号、券種番号の検索アドレスを主制御部51の記述していない書き換え可能な記憶部55aに登録する。この登録により主制御部51の取扱券種が指定される。このようにして第1取扱券種である図4(A)の国1・券種1の情報格納番地が国2・券種1に変更される。
【0060】
また、正券と損券の判別は、紙幣判別パラメータ59の中の正損判別パラメータの閾値及びユーザ個別パラメータ60のパラメータ1に従って行われ、その判別結果に基づき対応する収納庫に収納されるのは前述した通りである。従って、1ドルの判別結果が損券の場合は、事前に設定した第4取扱券種の収納庫63に集積される。
【0061】
国や取扱券種を変更する保守員作業はこれで完了する。
【0062】
次に、取扱券種変更に伴なう主制御部51のアプリケーションプログラム56の動作を説明する。
【0063】
アプリケーションプログラム56が起動されると、CPU53は、紙幣判別パラメータ59の更新済みの取扱国・券種番号で検索された紙幣判別パラメータ及びユーザ個別パラメータをI/F54を介して、紙幣判別部20へ送信する。
【0064】
紙幣判別部20のCPU21は、この第2の判別パラメータを受信し、紙幣判別パラメータ59から判別パラメータ28を生成する。この処理によって、判別対象国、及び券種が変更される。
【0065】
このようにして、主制御部51の記憶部55の紙幣判別パラメータ59に登録されたデータベースの範囲で、同じ装置で数か国分の紙幣判別が可能になる。
【0066】
次に、ユーザ個別パラメータ29の変更方法を説明する。
【0067】
保守員は、主制御部51の保守プログラム58の中の記述していない専用プログラムを起動し、ユーザ個別パラメータ60を変更し、登録処理を行うことによりユーザ個別パラメータ60の更新処理が行われる。このようにして更新された更新済みユーザ個別パラメータ60は、紙幣判別パラメータ59と同様にアプリケーションプログラム56の起動時にI/F54を介して紙幣判別装置19の紙幣判別部20へ送信される。紙幣判別部20のCPU21は、受信したデータを展開しユーザ固別パラメータ29を生成する。
【0068】
このようにして、主制御部51の紙幣判別パラメータ59とユーザ個別パラメータ60から構成される第2の判別パラメータは、紙幣判別部25の判別パラメータ28及びユーザ個別パラメータ29に展開され、紙幣判別のための第1の判別パラメータになる。
【0069】
このようにして、本実施例では図1の収納庫60〜62をそれぞれ1ドル正券、5千円正券、及び万円正券として使用し、さらに収納庫63〜65をそれぞれ1ドル損券、5千円損券、及び万円損券として使用することができる。
【0070】
以上の操作によって、複数の国の券種を混在して設定することが可能であるだけでなく、その何れかの収納庫を他の国の任意の券種に変更することが可能となる。もちろん設定もしくは変更しようとする国、及び券種の紙幣判別パラメータ59が存在することが条件となることは当然である。
【0071】
また、ユーザ固別パラメータ60も主制御部51が管理することで、紙幣判別装置19が故障などで交換した場合でもユーザ要望に沿った判別レベルを安定して提供することが可能である。
【0072】
以上説明したように、上記実施の形態によれば、
紙幣処理装置において、取扱券種や対応国を切り替える場合、紙幣判別装置の紙幣判別パラメータ及びユーザ個別パラメータを紙幣処理装置の主制御部が一元管理することで、次に述べる効果がある。
【0073】
(1)主制御部から紙幣判別装置の取り扱う国・券種種別コードを書き換えることで既設定状態の変更を容易に行うことができる。
【0074】
(2)主制御部は、複数分のパラメータを所有可能であるため、装置を他国へ移設、取扱券種を変更する際に、保守員は紙幣判別装置を機種変更するためのパラメータファイルや変更するための装置を持ち歩く必要がなくなった。
【0075】
(3)紙幣判別装置を変更する際も、ユーザ要望により設定済みのパラメータを気にせずに作業が行える。
【0076】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、紙幣判別装置の紙幣判別パラメータ及びユーザ個別パラメータを主制御部が一元管理することにより、紙幣判別装置の対象国や券種種別を変更する際、主制御部から取り扱う国・券種種別コードを書き換えることで既設定状態の変更を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る紙幣処理装置の表搬送経路を示す概略側断面図。
【図2】 本発明の実施の形態に係る紙幣処理装置の裏搬送経路を示す概略側断面図。
【図3】 本発明の実施の形態に係る紙幣処理装置の紙幣判別装置及び主制御部の処理ブロック図。
【図4】 主制御部の紙幣判別パラメータ及びユーザ個別パラメータならなる第2の判別パラメータの構造を示す図。
【符号の説明】
B 紙幣
G1〜G8 振分ゲート
1 紙幣処理部
10 供給部
11 ステージ
12 バックアッププレート
13 バネ
14 取出ローラ
15 搬送ローラ
16 搬送路
19 紙幣判別装置
20 紙幣判別部
25 記憶部
25a 不揮発性記憶部
25b 第1の判別パラメータ
30 搬送制御部
31、32、33 搬送ベルト
34 リジェクト集積部
45 表裏反転機構
50 インターフェース
51 主制御部
52 表示部
55 記憶部
55a 第2の判別パラメータ
60〜65 収納庫
Claims (2)
- 券種の異なる複数の紙幣を処理する紙幣処理部と、この紙幣処理部と通信可能に接続され当該紙幣処理部を制御する主制御部を備えた紙葉類処理装置であって、
前記紙幣処理部は、
紙幣を供給する供給部と、
この供給部によって供給された紙幣を搬送する搬送路と、
この搬送路上の紙幣を判別する第1の判別パラメータを有する紙幣判別部と、
この紙幣判別部の判別結果に基づき紙幣を券種別に区分して複数の収納庫の何れかに搬送する搬送制御部と、を備え、
前記主制御部は、
記憶部と、前記紙幣処理部の紙幣判別部と通信するためのインターフェース部と、これらを制御するCPUと、を備え、
前記記憶部は、
アプリケーションプログラム及び保守プログラムと、
国番号及び券種番号を検索インデックスとして検索可能な紙幣判別パラメータ並びに国番号及び券種番号に依存しないユーザ個別パラメータからなる第2の判別パラメータと、を備え、
前記保守プログラムは、
取扱券種を変更する際に、操作員によって指定された国番号及び券種番号を検索アドレスとして前記記憶部に記憶し、
前記アプリケーションプログラムは、
変更済みの国番号及び券種番号で検索された紙幣判別パラメータ及びユーザ個別パラメータを前記インターフェース部を介して前記紙幣判別部に送信し、
前記紙幣判別部は、
前記主制御部から受信した前記紙幣判別パラメータ及びユーザ個別パラメータに基づいて、搬送される紙幣を判別することを特徴とする紙幣処理装置。 - 正損検知または真偽検知を構成する形状検知、厚さ検知、磁気検知、の紙幣判別パラメータの閾値を国番号及び券種番号に関わらずユーザ個別パラメータで設定された所定の値移動し、損券枚数または排除券枚数を増減することができることを特徴とする請求項1記載の紙幣処理装置。
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