図20は従来のCFカードの一例を概略的に説明する図であり、図21は図20におけるソケットを内設回路基板と共に説明する図、図22は図20の第1フレームを説明する図、図23は図20のシールド板を説明する図、図24は図20の第1フレーム完成体を説明する図、図25は図20の第2フレームを説明する図、図26は図20の第2フレーム完成体を説明する図、図27は図20のCFカードの組立状態を説明する図である。
また、図28は従来のコネクタ装置を概略的に説明する図であり、図29は従来のCFカードとコネクタ装置間の接続状態を説明する図、図30は従来のCFカードにおける問題点を説明する図、図31は従来のコネクタ装置における問題点を説明する図である。
なお図では、コネクタ装置が回路基板実装用のコネクタである場合を例として説明する。
従来のCFカード1を示す図20で、(a)は全体を一部切断視した斜視図であり、(b)は切断視した図示領域を矢印aのように平面視した図であり、(c)は(b)図を矢印a1〜a1′で切断したときの断面を示した図である。
図20で従来のCFカード1は、上記CFA規格に適合するソケット端子111が該CFA規格に合致するように配置されてなるソケット11と、上記ソケット端子111に繋がる内設回路基板12と、第1フレーム131とシールド板132とからなる第1フレーム完成体13と、第2フレーム141ともう一つの上記シールド板132とからなる第2フレーム完成体14とで構成されている。
そして上記第1フレーム完成体13と第2フレーム完成体14とを上記ソケット11を長手方向と平行する両側面で挟んで密着固定させることで、該ソケット11の相手コネクタに対する接続領域Aが端面に露出し且つ上記内設回路基板12が上記2個のシールド板間に絶縁を保って位置させられる所要のCFカード1が図示のように構成できるようになっている。
そしてかかるCFカード1では、上記接続領域Aの長手方向両側の側壁面1′,1″に、上記CFA規格で規定された幅“w1”と“w2”で所定深さの案内案内溝1a,1bが上記接続領域A側の端面から所定長さに形成されていると同時に、上記第1フレーム完成体13側のシールド板132と第2フレーム完成体14側のシールド板132とはそれぞれの四隅近傍の対応位置に突出して設けた舌片132aの当接によって導通するようになっている。
そして、上記側壁面1′側の案内案内溝1aの上記幅“w1”と側壁面1″側の案内溝1bの上記幅“w2”とは“w1<w2”が成立するようになっている。
なお上記第1フレーム完成体13と第2フレーム完成体14とは、第1フレーム完成体側の上記第1フレーム131の該第2フレーム完成体との当接面131-1(図では上面)の四隅近傍に突出して設けた突起131aと、第2フレーム完成体側の上記第2フレーム141の第1フレーム完成体との当接面141-1(図では下面)の該突起対応位置に設けた図示されない凹孔との嵌合で相互間の位置決めが実現できるようになっている。
ここで理解し易くするため、図21乃至図26で上記各構成部材のそれぞれを詳細に説明する。
ソケットと内設回路基板を実装時の状態で説明する図21で、(a)は全体斜視図であり(b)は平面図(c)はその側面図である。
図で上記CFA規格で規定されたソケット11は、規格化された2種類各複数個のソケット端子111と、規格化された絶縁体112とからなる。
そしてこの場合のソケット端子111は、一端が図示されないソケットコンタクトで他端が内設回路基板12に対応する基板コンタクト111aに形成され、上記ソケットコンタクトの領域を所定ピッチで二列に整列するように上記絶縁体112に植設したときに該絶縁体の底面112aから突出する上記基板コンタクト111aの領域が同一面上に等ピッチで整列するように形成されているものである。
また上記絶縁体112は、その長手方向の各端面112bに該絶縁体ひいてはソケット11を上記各フレーム完成体13,14に位置決めするための突起112cが上記底面112aと一致する位置に設けられていると共に、該突起112cを除く領域の端子行方向すなわち幅方向側面112dそれぞれには上記底面側が凹んだ凹の段差面112eが形成されているものである。
また上記CFA規格で規定された内設回路基板12の所定の端辺近傍には、上記ソケット11の各基板コンタクト111aと対応する接続電極12aが図示されない回路に繋がった状態で形成されている。
従って、上記基板コンタクト111aと上記接続電極12aとを合致させた状態で例えば通常のはんだ接続手段等で両者を接続することで、図示のようにソケット11を内設回路基板12に実装することができる。
一方上記第1フレームを説明する図22で、(a)は前記第2フレームに対する当接面を上面とする平面図であり(b)はその裏面図である。
図22で方形枠の一辺の中央部が長さ“b1”だけ切除され結果的に平面視が角張った“C”字形をなすこの場合の第1フレーム131は、内法サイズが少なくとも上記内設回路基板12を越える大きさで外形サイズが上記CFA規格で規定され、且つ厚さが上記ソケット11の絶縁体幅のほぼ1/2に形成されているものである。
なお上記切除長さ“b1”は、図21のソケット絶縁体112の突起112cを除く長手方向長さ“b2”に対応するようになっている。
更に、上記切除によって生ずる突出片131bには、上記切除域に上記ソケット11をそのソケットコンタクト側が露出するように前記第2フレームに対する当接面131-1側から嵌め込んだときの絶縁体112の上記突起112cと対応するそれぞれの領域に、該突起111cの厚さ方向のほぼ半分だけの嵌入で該絶縁体が位置決めできる凹の段差面131cが図(a)で示すように上記当接面131-1側に形成されているが、上記突起111cよりも長く形成されている該各凹の段差面131cの最奥部には該凹の段差面から図(b)で示す裏面側に達する貫通孔131dが形成されている。
また上記各突出片131bに繋がる枠片131e1と131e2のそれぞれには、上記当接面131-1とそれぞれの外面131′との稜線域に図20で説明した案内溝1a,1bそれぞれの断面視片側を形成する大きさの窪み131f1と131f2とが上記突出片側端面から所定長さに形成され、更に該各枠片間を繋ぐ連結片131e3側の端部近傍で上記各貫通孔131dと対応する図示P1とP2の位置には該各貫通孔131d同様の貫通孔131gが上記凹の段差面131c同様の凹の段差面131hを備えて設けられている。
なお、上記当接面131-1の四隅近傍に形成されている突起131aは図20で説明したものである。
更に、上記第1フレーム131の裏面すなわち外面131-2側は図(b)で示す如く、2箇所ずつ計4箇所の上記貫通孔131d,131g間を結ぶ領域の内側が所定深さの凹の段差面131jに形成されているものであり、後述するシールド板が装着し得るようになっている。
一方図23で、上記第1フレーム131に装着されるシールド板132は、上記凹の段差面131jに対応する大きさで該凹の段差面131jの深さ“b”にほぼ対応する厚さ“t”の板状体132aを主体とするものである。
そして該板状体132aを上記凹の段差面131jに搭載したときの上記4箇所の各貫通孔131d,131gと対応するそれぞれの位置には、該貫通孔に挿入し得る大きさの舌片132bが折り曲げた状態に立設されている。
そこで図24の(24−1)に示す如く、上記シールド板132の各舌片132bが上記第1フレーム131の各貫通孔131dと131gに挿入し得るように該シールド板132を下面131-2側から第1フレーム131に挿入した後、該舌片132bの先端を前記凹の段差面131c,131hに沿ってほぼ直角に折り曲げることで、該シールド板132が固定された第1フレーム完成体13を図(24−2)に示すように構成することができる。
なおこの状態で、上記舌片132b先端の外面132b′が該第1フレーム131の前記当接面131-1にほぼ一致するようになっている。
他方図22と同様に表裏面を(a)と(b)で示した図25で、内法サイズと外形サイズ及び厚さが上記第1フレーム131と等しいこの場合の第2フレーム141は、該第1フレーム131に対する当接面141-1に該第1フレーム131の突起131aに対応する大きさの凹穴141aを設けると共に、該第1フレーム131における窪み131f1と131f2とを左右逆の対称位置に同じ大きさの窪み141f2と141f1として設けたものである。
そして、上記凹穴141aと窪み141f2と141fを除く例えば凹の段差面141c,141j,141h、貫通穴141d,141g等他のすべての構成は、上記第1フレーム131と等しい位置に同じ大きさと形状をもって形成されているものである。
従って、該第2フレーム141と上記第1フレーム131それぞれの当接面141-1,131-1を前記突起131aと凹穴141aとの嵌合による位置決めで密着させたときに、図20で説明した2個の案内溝1a,1bが形成されると同時に、図21で説明したソケット11と内設回路基板12とが内設状態で位置決めし得る空間が形成できるようになっている。
そこで図26の(26−1)に示す如く、前記シールド板132の各舌片132bが上記第2フレーム141の各貫通孔141dと141gに挿入し得るように該シールド板132を上面141-2側から第2フレーム131に挿入した後、該舌片132bの先端を前述したように上記凹の段差面141c,141hに沿ってほぼ直角に折り曲げることで、該シールド板132が固定された第2フレーム完成体14を図(26−2)に示すように構成することができる。
なおこの状態で、上記舌片132b先端の外面132b′が該第2フレーム141の前記当接面141-1にほぼ一致することは前記第1フレーム完成体13の場合と同様である。
そこで図27に示す如く、先ず第2フレーム完成体14に対する当接面131-1を上側にした第1フレーム完成体13のシールド板内面(図では上面側)の内設回路基板対応領域に破線で示す如く絶縁テープS等を添付する。
次いで、図21で説明した内設回路基板12付のソケット11を矢印cの如く装着するが、この装着は内設回路基板付のソケット11における前記突起112cを矢印c1の如く第1フレーム131の前記凹の段差面131cに位置させることでソケットとしての位置決めと同時にが実現することができる。
なおこの時点で、ソケット絶縁体112の上記突起112cを除く領域は矢印c2のように該第1フレーム131の前述した突出片131b間の切除領域に位置すると共に、上記内設回路基板12とシールド板132間の絶縁も上記絶縁テープS等によって確保することができる。
次いで、第1フレーム完成体13に対する当接面141-1を下側とする第2フレーム完成体14を矢印c3の如くソケット11を介して上記第1フレーム完成体13に装着するが、この場合の装着は上記第1フレーム完成体13における前記突起131aと該第2フレーム完成体14における図示されない前記凹穴141aとの嵌合による位置決めで矢印c4の如く容易に実現することができる。
なお、第2フレーム完成体14のシールド板132の内面にも上述した絶縁テープS等が添付されていることは第1フレーム完成体の場合と同様である。
そして、上記第1フレーム完成体13の当接面131-1と第2フレーム完成体14の当接面141-1間を例えば熱接合や接着等の通常手段で固着せしめることで、所要のCFカード1を図20に示すように構成することができる。
かかるCFカード1では、2個のシールド板間に挟まれている内設回路基板12が該各シールド板と絶縁状態を保っていると同時に、該各シールド板132同士が各シールド板に設けられた4個の前記舌片132a相互の接触によって同電位に保たれているので、確実なシールド効果が得られるメリットがある。
一方上記CFカード1に対応する従来のコネクタ装置を本発明に係わる主要部を中心として概略的に説明する図28で、(a)は全体斜視図であり、(b)は矢印d方向から見た正面図、(c)は矢印d1〜d1′での断面図を実装基板と共に示した図である。
図でコネクタ装置5は、前記CFカード1をその幅方向両サイドの側辺で案内するために対向して配置される2個のほぼ“コ”字形をなすガイド部511,512と、該各ガイド部511,512の最奥部で該各ガイド部間を連結する位置に配置される端子植設部513とを少なくとも備えたコネクタ筐体51と、該コネクタ筐体51の上記端子植設部513に植設される2種類各複数個のプラグ端子52とからなる。
そしてこの場合のコネクタ筐体51は、片側の上記ガイド部511側の内側で他方の上記ガイド部512と対向する対向面511aには上記CFカード1における片側の案内溝1bに嵌合する大きさの線状突起511bが最奥部側すなわち上記端子植設部513側に所定長さで形成され、また他方の上記ガイド部512側の内側で上記ガイド部511と対向する対向面512aには上記CFカード1における他方の案内溝1aに嵌合する大きさの線状突起512bが最奥部側すなわち上記端子植設部513側に所定長さで形成されている。
また上記各ガイド部511と512それぞれの実装基板側の端面(図では上面)511cと512cには、図(c)で示す実装基板55に対する実装位置を規定するための複数(図では各2個)の突起511d,511eと512d,512eが形成されている。
従って該各突起511d,511e,512d,512eの各先端面を結んで形成される面が実装基板55に対する実装面Dとなる。
そして上記各ガイド部511と512それぞれの先端域に位置する突起511dと512dは本コネクタ装置5としての実装基板55に対する実装時の安定度を増すために該各ガイド部の外面511′,512′側に偏って形成されており、また該各ガイド部の根元域に位置する突起511eと512eは実装基板55に対する固定用のねじ孔511f,512fを備えて形成されている。
更に上記端子植設部513には、上記プラグ端子52を植設するための端子孔513aが、前記CFカード1におけるソケット11の各ソケット端子111のソケットコンタクトと対応するそれぞれの位置に二列に形成されている。
一方上記プラグ端子52は、一端が上記ソケット端子111のソケットコンタクトに対応するプラグコンタクト52aで、それに続く上記端子孔513aに対応する固着部52bを経て上記実装面D側にオフセット曲げされた他端が上記実装基板55に対する接続コンタクト52cに形成されているものである。
そして特にこの場合の該接続コンタクト52cの領域は、すべてのプラグ端子52が上記実装面D上に位置するかまたは該実装面Dを僅かに越えるように形成されているので、結果的に端子列数(図では二列)に対応する2種類のプラグ端子52-1,52-2によって構成されることとなる。
そこで、かかる2種類のプラグ端子52-1,52-2をそれぞれのプラグコンタクト52a側からコネクタ筐体51の各端子孔513aに列を違えて圧入することで、2種類のプラグ端子52-1,52-2がコネクタ筐体51に植設されたコネクタ装置5を図示のように構成することができる。
他方上記実装基板55には、上記コネクタ装置5における各接続コンタクト52cと対応するそれぞれの位置に、図示されない回路に繋がる接続電極55aがパターン形成されている。
従って、該コネクタ装置5を上記突起511d〜512f側から実装基板55の所定位置換言すれば上記接続コンタクト52cと接続電極55aと対応する位置に搭載すると、その時点でコネクタ装置5の上記各突起511d〜512eの面を該実装基板55に当接することができるので、以後上記ねじ孔511f,512fの領域で該コネクタ装置5を実装基板55にねじ止め固定することができる。
かかるコネクタ装置5と前記CFカード1との接続状態を説明する図29で、(29−1)は接続前の状態を示し、また(29−2)は接続後の状態を図28のd方向から見て示した図である。
図の(29−1)で上述したCFカード1とコネクタ装置5では、該CFカード1の幅方向両サイドに形成されている案内溝1a,1bの幅が上述したように異なっていると共に、該CFカード1に対応するコネクタ装置5のガイド部511とガイド部512のそれぞれに設けられている線状突起511b,512bの大きさも上記案内溝1a,1bの幅に対応して異なっている。
従って予め表裏面を確認したCFカード1を矢印eの如くコネクタ装置5の各ガイド部511,512の間に挿入すると、CFカード1の案内溝1aにはコネクタ装置5のガイド部512の前述した線状突起512dが対応しまたCFカード1の案内溝1bにはコネクタ装置5のガイド部511の前述した線状突起511dが対応することから該CFカード1の最奥部までの挿入が可能となり、結果的に(29−2)で示す状態で該CFカード1とコネクタ装置5ひいては図28で説明した実装基板55との接続を実現することができる。
なお上記CFカード1を表裏逆の状態でコネクタ装置5に挿入すると、該CFカードの幅の狭い案内溝1aが幅の広い線状突起512bを持つガイド部512に挿入されるので、該カードの挿入が途中で停止して該CFカード1とコネクタ装置5ひいては実装基板55との接続を実現することができない。
従ってかかる構成になるCFカードとコネクタ装置では、誤挿入の発生がなく確実な接続が期待できるメリットがある。
図1は本発明になるCFカードの一例を説明する図であり、図2は図1におけるソケットを内設回路基板と共に説明する図、図3は本発明になるコネクタ装置を説明する図、図4は図1のCFカードと図3のコネクタ装置との接続状態を説明する図である。
また、図5は本発明になるCFカードの応用例を説明する図、図6は図5のCFカードに対応するコネクタ装置を説明する図、図7は図6のコネクタ装置における第1の接地端子を説明する図、図8は図6のコネクタ装置における第2の接地端子を説明する図、図9は図6のコネクタ筐体を説明する図(その1)、図10は図6のコネクタ筐体を説明する図(その2)、図11は接地端子のコネクタ筐体への装着工程を説明する図、図12は図5のCFカードと図7のコネクタ装置との接続状態を説明する図である。
更に、図13は図5のCFカードに対応する他のコネクタ装置を説明する図、図14は図13のコネクタ装置における第1の接地端子を説明する図、図15は図13のコネクタ装置における第2の接地端子を説明する図、図16は図13のコネクタ筐体を説明する図(その1)、図17は図13のコネクタ筐体を説明する図(その2)、図18は図13の各接地端子のコネクタ筐体への装着工程を説明する図、図19は図5のCFカードと図13のコネクタ装置との接続状態を説明する図である。
なお図ではいずれも図20で説明したCFカードと図28で説明したコネクタ装置に本発明を適用させる場合を例としているので、図20乃至図28で記した同じ部材や部位には同一の記号を付すと同時に重複する説明についてはそれを省略する。
本発明になるCFカードを図20同様に示す図1で、(a)は全体を一部切断視した斜視図、(b)は上記切断視領域を矢印aのように平面視した図、(c)は(b)図を矢印a1〜a1′で切断したときの断面を示した図である。
図1で本発明になるCFカード2は、図20で説明したCFカード1におけるソケット11のみを本発明に係わるソケット12に換えたものであることから、上記CFA規格に適合するソケット端子111が該CFA規格に合致するように配置されてなるソケット21と、前述した内設回路基板12と、前述した第1フレーム完成体13と、前述した第2フレーム完成体14とで構成されいる。
従って、上記第1フレーム完成体13と第2フレーム完成体14とを上記ソケット21の長手方向と平行する両側面に挟んで密着固定させることで、該ソケット21の相手コネクタに対する接続領域Aが端面に露出させられると共に、上記内設回路基板12が第1フレーム完成体13におけるシールド板132と第2フレーム完成体14におけるシールド板132との間に絶縁を保って位置させられることも前記CFカード1の場合と同様である。
更に、上記接続領域Aの長手方向両側の側壁面1′,1″に上記CFA規格で規定された幅“w1”と“w2”で所定深さの案内溝1a,1bが形成されて、また上記第1フレーム完成体側のシールド板132と第2フレーム完成体側のシールド板132とが該各シールド板132に形成されているそれぞれ4箇所(図示のP1〜P4)の前記舌片132b相互間の当接によって導通するようになっていることも図20で説明したCFカード1と同様である。
そして上記ソケット21を内設回路基板12と共に説明する図2で、(2−1)はソケットを示し、(2−2)は内設回路基板との接続状態を平面視して示したものである。
すなわち図(2−1)で、ソケット21は前述したソケット端子111と前記ソケット11の絶縁体112に対応する絶縁体211とからなるが、特にこの場合の該絶縁体211は上記絶縁体112における突起112cのみを本発明にかかわる突起211aに変えたものであり、その他の領域は絶縁体112と同等に形成されているものである。
そして上記突起211aは、その領域を抽出して平面視した円内図(a)に示す如く、該絶縁体211の底面211b側に所定の大きさで延出させた位置決め突起211a′を前記突起112cに追加形成したものである。
なお上記位置決め突起211a′は、該絶縁体211をその突起211aの領域での位置決めで前記第1フレーム131に前記同様に装着し得る大きさに設定されている。
従って、上記ソケット端子111を前記同様に該絶縁体211に植設することで、ソケット21を図示のように構成することができる。
そこで図21の場合と同様に該ソケット21を上記内設回路基板12に実装するが、この場合の該ソケット21に対する内設回路基板12の位置決めは該内設回路基板12の接続電極形成側の端辺12′を上記上記位置決め突起211a′の先端面211a″に当接させた状態で両者をはんだ接続することで、ソケット21と内設回路基板12とが位置決めされた状態で接続された内設回路基板付きソケットを(2−2)に示す如く構成することができる。
従って以後前述した工程を経てCFカードを組み立てることで、図30の(30−2)で説明した問題点が抑制された所要のCFカード2を容易に実現することができる。
一方本発明になるコネクタ装置を説明する図3で、(a)は全体斜視図であり、(b)は図28同様の正面図である。
図3でコネクタ装置6は、本発明に係わるコネクタ筐体61と、前述した2種類各複数個のプラグ端子52とからなる。
すなわちこの場合のコネクタ筐体61は、前記コネクタ筐体51における各ガイド部511と512を、それぞれの基板実装側の端面511c,512cに設ける突起511dと512dのみを本発明に係わる突起61aと61bに変えたガイド部611と612にしたものであり、その他の領域は上記コネクタ筐体51と同等に形成されているものである。
そして上記突起61aと61bは、上記突起511dと512dが上記端面511cと512cそれぞれの外面511′,512′側に偏って形成されているのに対して、上記端面511c,512cの全幅にわたって形成されているものである。
このことは上記正面図(b)で示す如く、CFカード挿入側には上記突起61aと61bの各端面を含む厚さの天井壁61a′,61b′が全幅にわたって現出することから上述した端面511c,512cによる前記天井壁512″がCFカード挿入側の端面に現出しないことを示している。
そしてこの場合の上記天井壁61a′,61b′の厚さ“t”は、前記CFカード2における溝幅の大きい案内溝1bの溝幅よりも更に大きい。
従って、結果的に図31で説明したCFカードとしての傾いた挿入が抑制できることを示している。
そこで、上述した2種類のプラグ端子52-1,52-2のそれぞれを前述したようにプラグコンタクト52a側から上記コネクタ筐体61の各端子孔513aに列を異ならせて圧入することで、2種類のプラグ端子52-1,52-2がコネクタ筐体61に植設されたコネクタ装置6を図示のように構成することができる。
なおかかるコネクタ装置6でも、上記各ガイド部611,612それぞれの内側に前述した線状突起511b,512bが形成されていることは前記コネクタ装置5の場合と同様であり、また上記各プラグ端子52-1,52-2それぞれの接続コンタクト52cが上記各突起61a,511e,61b,512eの先端面を結ぶ前記実装面Dと一致することも前記コネクタ装置5の場合と同様である。
従って、図28で説明した如く上記コネクタ装置6を上記実装面D側から前記実装基板55の所定位置に搭載することで上記各接続コンタクト52cを該実装基板55の各接続電極55aに接触させられるので、以後該コネクタ筐体61の前記ねじ孔511f,512fの領域で該コネクタ装置6を上記実装基板55にねじ止め固定することができる。
かかるコネクタ装置6と前記CFカード2との接続状態を説明する図4で、(4−1)は接続前の状態を示し、また(4−2)は接続後の状態を図29同様に示した図である。
図の(4−1)で上述したCFカード2とコネクタ装置6では、該CFカード2の幅方向両サイドに形成されている案内溝1a,1bと、コネクタ装置6の各ガイド部611,612のそれぞれに設けられている線状突起511b,512bとが対応して位置している。
従って予め表裏面を確認したCFカード2を矢印eの如くコネクタ装置6の各ガイド部611,612の間に挿入することで、CFカード2の案内溝1aにはコネクタ装置6の前述した線状突起512bが嵌合し他の案内溝1bにはコネクタ装置6のガイド部611の前述した線状突起511bが嵌合することから、該CFカード2を各ガイド部611,612ひいてはコネクタ装置6の最奥部まで挿入することができて、結果的に(4−2)で示す状態で該CFカード2とコネクタ装置6換言すれば前記実装基板55との接続を実現することができる。
なお上記CFカード2を表裏逆の状態でコネクタ装置6に挿入すると、該CFカード2の幅の狭い案内溝1aが幅の広い線状突起512bを持つガイド部612に挿入されるので、該カードの挿入が途中で停止し該CFカード2とコネクタ装置6ひいては実装基板55との接続が実現できないことは前記コネクタ装置5の場合と同様であり誤挿入を抑制することができる。
そしてかかるCFカード2とコネクタ装置6では、CFカード2を図31で説明したようにコネクタ装置6にたいして斜めに挿入しようとしても、CFカード2の各案内溝1a,1bと対応するそれぞれの領域が上述した突起61a,61bに当接することから、該CFカード2としての挿入が実現できず、結果的に斜め挿入に基づくプラグ端子としての変形や破損が抑制できるメリットがある。
本発明になるCFカードの応用例を説明する図5で、(a)は全体斜視図であり、(b)は(a)における本発明に係わる主要部Eを矢印aの如く平面視した図、(c)は(b)図を矢印a1〜a1′で切断したときの断面図である。
図で本発明になるCFカード3は、図1で説明したCFカード2の各シールド板132における4箇所(図示P1〜P4箇所)に設けられた舌片132bの内の該カード挿脱操作側に位置する2箇所(図示P1,P2)と対応する領域が、それぞれの側壁面1′,1″からの切り込みで上記舌片132bが露出する位置まで台形状凹部3aが形成されているものである。
なお該台形状凹部3aは、図20で説明した第1フレーム131と図25で説明した第2フレーム141における連結片側の各凹の段差面131h,141hと対応するそれぞれの領域を、外面側から貫通孔131g,141gまで台形状凹部131k,141kとして削除することで容易に実現することができる。
そして、この場合の上記各台形状凹部131k,141kは上述したように貫通孔131g,141gの領域まで形成されていることから、CFカードとして構成した図示状態では、該台形状凹部3aの領域に該CFカードの両面に露出して位置する2個のシールド板132の各舌片132b同士が相互に当接して露出することとなる。
かかる構成になるCFカード3では、上記2個のシールド板132が短絡したまま常時該CFカード3から露出しているので、CFカードとしての保管時や運搬時等に例えば積み重ねた状態のまま上記シールド板露出域を図示されない治具等で接地電位に短絡しておくことで、CFカードとしてのシールド効果と共に外部電磁界や静電気の遮蔽効果が得られるメリットがある。
図5で説明したCFカード3に対応するコネクタ装置を実装基板56と共に説明する図6で、(a)は全体斜視図、(b)は(a)を矢印d方向から見た正面図である。
図6で本発明になるコネクタ装置7は、本発明に係わるコネクタ筐体71と、該コネクタ筐体71の各ガイド部711,712に固定される第1の接地端子72と第2の接地端子73と、前述した2種類各複数個のプラグ端子52とからなり、該第1の接地端子72と第2の接地端子73とは対をなして互いに対象に形成されているものである。
なお上記コネクタ筐体71は、前記コネクタ筐体61における各ガイド部611と612のみを本発明に係わるガイド部711と712に変えたものであり、その他の領域は上記コネクタ筐体61と等しく形成されているものである。
そして上記コネクタ筐体71の各ガイド部711と712に上記各接地端子72と73を対応させて固定した状態では、該各接地端子72,73の実装基板56に対する上記接続端子72c,73cが上記コネクタ筐体71における前記実 装面Dから突出した状態になり、該各接続端子72c,73cを前記実装基板55同様の接続電極を備えた実装基板56の該接続端子対応位置に形成されている端子孔56aに挿入して接続することで、該実装基板56上の図示されないアース回路に接続できるようになっている。
ここで理解し易くするため、先に図7と図8で上記2種類の接地端子72,73を説明し、図9と図10で上記コネクタ筐体71を説明する。
片側の接地端子を説明する図7で、(a)は全体斜視図であり(b)は(a)を矢印e1方向から見た側面図である。
図で例えば燐青銅の如くばね性のある金属板からなる接地端子72は、ほぼL形に打ち抜かれたブランクの角部領域での折り曲げ成形で形成される一辺を上記コネクタ筐体71に対する固定片72aとし、他片を図5で説明したCFカード3に対する接続片72bとするものである。
そして上記固定片72aは、上記折り曲げ域72a′からコネクタ筐体71に対する固着部72dを経た後の自由端側が前記実装基板56の端子孔56aに対応する上記接続端子72cに形成され、また上記接続片72bは上記折り曲げ域に繋がる位置決め部72eから自由端側が所定幅“w”に縮幅された舌片域72fに形成され、更に該舌片域72fの自由端側先端は上記固定片側に折り返された接続コンタクト72gに形成されているものである。
そして上記舌片域72fは、その長さ方向のほぼ中間線72f′で上記固定片側に僅かな角度“α”に鈍角曲げされている。
なお、上記固着部72dには上記コネクタ筐体71に対する固着の確実化を図るために複数(図では2箇所)の小突起72d′が厚さ方向に突出して形成され、また上記位置決め部72eには上記コネクタ筐体71に対する位置決めの確実化を図るために幅方向に突出する複数(図では2箇所)の突起がバルジ72e′として形成されている。
従って上記接地端子72を上記固着部72dと位置決め部72eとの領域で上記コネクタ筐体71に位置決めして固定することで、接触片72bの先端に位置する上記接続コンタクト72gをフリーの状態にすることができる。
また他方の接地端子を説明する図8で、(a)は全体斜視図であり(b)は(a)を矢印e2方向から見た側面図である。
図で前記接地端子72と同じ材料の同じブランクからなる接地端子73は、前記折り曲げ域72a′と前記中間線72f′におけるそれぞれの折り曲げ方向を該接地端子72に対して逆にしたものであり、結果的に該接地端子72とは対称的になっているものである。
従って、折り曲げ域73a′を含む固定片73aには固着部73dと接続端子73cが形成されまた接触片73bには位置決め部73eと舌片域73fと接続コンタクト73gが形成されていることは上記接地端子72と同様であり、また舌片域73fのほぼ中間に位置する中間線73f′で上記固定片73a側に角度“α”で鈍角曲げされていることも該接地端子72と同様である。
そこで上記接地端子73を上記固着部73dと位置決め部73eとの領域で上記コネクタ筐体71に位置決めして固定することで、接触片73bの先端に位置する上記接続コンタクト73gを上記接地端子72同様にフリーの状態にすることができる。
一方上記接地端子72と73を装着するコネクタ筐体を説明する図9と図10で、図9の(a)はコネクタ筐体の全体斜視図であり(b)は(a)を矢印f〜f′で一部断面視した正面図であり、また図10の(c)は図9の破線Fで示す本発明に係わる主要部の斜視図、(d)は上記主要部の詳細図で(1)は平面図,(2)は側面図,(3)は矢印f1〜f1′での断面図,(4)は矢印f2〜f2′での断面図,(5)は(1)の裏面図,(6)は矢印f3〜f3′での断面図である。
図9で本発明に係わるコネクタ筐体71は、上述した如く前記コネクタ筐体61の各ガイド部611と612におけるカード挿脱操作側端部すなわち先端面近傍に接地端子固定部711a,712aを追加形成したガイド部711と712とに変えたものである。
従って、該各ガイド部711,712のそれぞれに前述した突起511e,512eと突起61a,61bが形成され、また該各ガイド部711,712それぞれの内側の所定位置に前述した線状突起511bと512bが形成されていることも前記コネクタ筐体61の場合と同様である。
更に、上記コネクタ筐体71における前記各端子孔513aに前述した2種類のプラグ端子52を植設したときに、該各プラグ端子52の前述した接続コンタクト52cが上記各突起511e,512e,61a,61bの先端面を結ぶ前記実装面Dと一致することも前記コネクタ筐体61の場合と同様である。
そして特に本発明に係わる接地端子固定部712aは、図7における片側のガイド部712の主要部を抽出した図10に示す如く、接地端子73の位置決め部73eが厚さ方向での圧入で位置決めし得る大きさで該位置決め部の厚さに対応する深さの凹の段差面712bと、該凹の段差面712bに上記接地端子73を位置決め圧入したときの該接地端子73の上記折り曲げ域73a′と上記固着部73dとが圧入できる大きさの圧入溝712cと、該接地端子73を位置決めしたときの上記舌片域73fと対応する領域には該舌片域73fの前記幅“w”を越える幅“w1”の凹案内溝712dを少なくとも備えており、更に該凹案内溝712dのCFカード挿脱操作側の端部には接地端子73の接続コンタクト73gが該ガイド部712の内側に突出し得るように該ガイド部712を貫通する切り込み部712eに形成されている。
なおガイド部712の上記圧入溝712cと対応する位置で前記実装面D側に突出して形成されている突起712gは、前記接地端子73の該ガイド部712に対する固着の確実化を図るために設けているものであり、その実装面側の端面712g′の位置は上記実装面Dに一致するようになっている。
また上記凹案内溝712dの底面は、凹の段差面712bから上記切り込み部712eまでの間が接地端子73における接続コンタクト側の前記傾斜“α”に対応した傾斜面712fになっている。
更に接地端子73の上記位置決め部73eは、該位置決め部に設けた前記バルジ73e′の凹の段差面壁面への圧入で接地端子73に確実に位置決めし得ると同時に、上記固着部73dは該固着部に設けた前記小突起73d′の圧入案内溝壁面への圧入で該接地端子73に確実に固着できるようになっている。
なお、ガイド部712における上記凹の段差面712bの該カイド部先端面からの形成位置は、上記接地端子73を該凹の段差面の領域で該ガイド部に固定したときの該接地端子73の接続コンタクト73gが、前記CFカード3を該コネクタ筐体71に正規位置まで挿入したときの該CFカード3における前記台形状凹部3aに位置するように設定されている。
そこで上記接地端子73を、その位置決め部73eの外面73e″がガイド部712の前記外面512′と一致する位置までガイド部外面側から上記凹の段差面712bに圧入すると、該接地端子73の上記固着部73dも同時に上記圧入案内溝712cに圧入されることから、該接地端子73をガイド部712の接地端子固定部712aに装着することができる。
そしてこの状態で、接地端子73の接続端子73cの領域が前記実装面Dから突出すると共に、上記凹案内溝712d内に位置する舌片域73fの先端の接続コンタクト73gが上記切り込み部712eに位置する。
そしてかかる接地端子固定部712aは、上記コネクタ筐体71の他方のガイド部711にも対称的な接地端子固定部711aとして形成されている。
そこで図11に示す如く、前記2種類のプラグ端子52が植設されている上記コネクタ筐体71に、片方のガイド部712には図8で説明した接地端子73を矢印g1のように上述した手順で圧入して固着せしめ、次いで他方のガイド部711に図7で説明した接地端子72を前記同様に矢印g2の如く圧入して固着せしめることで、図5で説明したCFカード3に対応する所要のコネクタ装置7を図6で示すように構成することができる。
上記CFカード3とコネクタ装置7との接続状態を説明する図12で、(12−1)は接続前の状態を示し、(12−2)は接続時の状態を主要部を平面視して時系列的に示した図である。
すなわち図の(12−1)で、上述したCFカード3とコネクタ装置7では、該CFカード3の幅方向両サイドに形成されている案内溝1a,1bと、コネクタ装置7の各ガイド部711,712のそれぞれに設けられている図示されない線状突起511b,512bとが対応して位置していることは、前記CFカード2とコネクタ装置6の場合と同様である。
そしてこの時点では、上記CFカード3における前記台形状凹部3aとコネクタ装置7における上記接地端子73の接続コンタクト73gとが、図(12−2)の(1)で示す如く、離れた状態にある。
そこで、予め表裏面を確認したCFカード3を矢印hの如くコネクタ装置7の各ガイド部711,712の間に挿入することで、CFカード3の案内溝1aにはコネクタ装置7の前述した線状突起512bが嵌合し他の案内溝1bにはコネクタ装置7の前述した線状突起511bが嵌合するので、該CFカード3を各ガイド部711,712ひいてはコネクタ装置7の最奥部まで挿入することができる。
そして上記CFカード3をコネクタ装置7に挿入した初期の時点では、図(12−2)の(2)で示す如く、コネクタ装置7の上記接続コンタクト73gが、CFカード3の側壁面1′(コネクタ装置7の他方の接続コンタクト72gはCFカード3の側壁面1″)上にある。
そしてCFカード3が該コネクタ装置7の最奥図に到達すると、図(12−2)の(3)で示す如く、コネクタ装置7の上記接続コンタクト73gが、CFカード3の上記台形状凹部3aに到達しするが、この時点で接続コンタクト73gが該台形状凹部3aに露出するシールド板132の舌片132bに当接する。
そして、この場合の該シールド板132はCFカード3の両面に配置されていると同時に上記舌片132bによって各シールド板間が導通している。
従って、上記コネクタ装置7を前述したように実装基板56に実装した後に上記CFカード3を挿入することで、上記各シールド板132を上記接地端子72,73を介して接地電位に繋げることができる。
なお、上記CFカード3を抜くと、上記シールド板132と接地端子72,73間の導通がなくせることから、シールド板の接地電位への接続が解除できることは明らかである。
かかる構成になるCFカードとコネクタ装置では、CFカードやコネクタ装置としてのシールド効果と共に外部電磁界や静電気の遮蔽効果が得られるメリットがある。
図5で説明したCFカード3に対応する他のコネクタ装置を実装基板56と共に説明する図13で、(a)は全体斜視図、(b)は図6同様に(a)を矢印d方向から見た正面図である。
図13で本発明になるコネクタ装置8は、本発明に係わるコネクタ筐体81と、該コネクタ筐体81の各ガイド部811,812に固定される第1の接地端子82,第2の接地端子83と、前述した2種類各複数個のプラグ端子52とからなり、上記第1の接地端子82と第2の接地端子83とは対をなすように互いに対称に形成されているものである。
なお上記コネクタ筐体81は、前記コネクタ筐体71と同様に前述したコネクタ筐体61における各ガイド部611と612のみを本発明に係わるガイド部811と812に変えたものであり、その他の領域は上記コネクタ筐体61と等しく形成されているものである。
そして上記コネクタ筐体81の各ガイド部811と812に上記各接地端子22と83を固定した状態では、該各接地端子82,83の実装基板56に対する接続端子82c,83cが上記コネクタ筐体81における前記実装面Dから突出した状態になり、該各接続端子82c,83cを該実装基板56の該接続端子対応位置に形成されている端子孔56aに挿入して接続することで、該実装基板56上の図示されないアース回路に接続できるようになっている。
ここで前記コネクタ装置7と同様に、先に図14と図15で上記第1の接地端子72と第2の接地端子73を説明し、図16と図17で上記コネクタ筐体81を説明する。
片側の第1の接地端子を説明する図14で、(a)は全体斜視図であり(b)は(a)を上方から見た平面図である。
図でばね性のある金属板からなる第1の接地端子82は、コネクタ筐体に対する固定片82aと、それに繋がる突出片82bと接続端子82cと舌片域82dを備えているものである。
そして上記各構成部材の相対的な位置は、固定片82aの巾方向片側に寄せて該固定片から延出する突出片82bの片側側辺に前記接続端子82cが直交して形成されていると共に、該固定片82aの上記突出片延出側の端辺から前記第1の接地端子72における舌片域72fに対応する舌片域82dが該固定片に対して90°を僅かに越える鋭角に折り曲げ形成されているものである。
そして、該舌片域82dの先端には上記固定片の反対側に折り返された接続コンタクト82eが上記接地端子72における接続コンタクト72g同様に形成され、また上記接続端子82cの根元域には板厚方向に僅かに突出する小突起82c′が更に固定片82aの領域には上記小突起82c′と同様の小突起82a′がそれぞれバルジとして形成されている。
なお上記固定片82bの大きさは、巾“d1”が断面視コ字形をなす前記ガイド部711の底巾にほぼ対応し、長さ“d2”が該ガイド部711の底部の厚さにほぼ対応するように設定されているものである。
一方他方の第2の接地端子を説明する図15で、(a)は全体斜視図であり(b)は(a)を上方から見た平面図である。
図で第2の接地端子83は上記第1の接地端子82と同じブランク材を使用し、該接地端子82と対をなすように対象的に折り曲げて形成したものである。
すなわち、上記固定片82aと同じ大きさの固定片83aに対する舌片域83dの折り曲げ方向と接続コンタクト83eの折り返し方向とをそれぞれ逆にしたものである。
従って上記第1の接地端子82と該第2の接地端子83とをそれぞれの固定片82a,83aを同一面上で整列させることで、第1の接地端子の接続端子82cと第2の接地端子の接続端子83cとを同一面上で整列指せられると同時に第1の接地端子の接続コンタクト82eと第2の接地端子の接続コンタクト83eとを対向させることができる。
なお、上記固定片83aの領域にバルジとしての小突起83a′が形成され、また上記接続端子83cの根元域にバルジとしての小突起83c′が形成されていることも上記第1の接地端子82と同様である。
一方上記各接地端子82,83を装着するコネクタ筐体を説明する図16と図17で、図16の(a)はコネクタ筐体の全体斜視図、(b)は前記図9同様に(a)を矢印f〜f′で一部断面視した正面図であり、図17の(c)は図16の破線Fで示す本発明に係わる主要部の斜視図、(d)は上記主要部の詳細を示したものであり(1)は平面図,(2)は側面図,(3)は図9同様の矢印f1〜f1′での断面図,(4)は図9同様の矢印f2〜f2′での断面図,(5)は(1)の裏面図,(6)は図9同様の矢印f3〜f3′での断面図である。
図16で本発明に係わるコネクタ筐体81は、前記コネクタ筐体71の各ガイド部711,712を、その接地端子固定部711a,712aのみを本発明に係わる接地端子固定部811a,812aに変えたガイド部811,812にしたものである。
従って該各ガイド部811,812のそれぞれに、前述した突起511e,512eと突起61a,61b及び前記突起711g,712gが形成され、また該各ガイド部811,812それぞれの内側の所定位置に前述した線状突起511bと512bが形成されていることとなる。
また、上記コネクタ筐体81における前記各端子孔513aに前述した2種類のプラグ端子52を植設したときに、該各プラグ端子52の前述した接続コンタクト52cが上記各突起511e,512e,61a,61bの先端面を結ぶ前記実装面Dと一致することも前記コネクタ筐体71の場合と同様である。
そして本発明に係わるこの場合の接地端子固定部811a,812aは、図15で説明した第2の接地端子83に対応する片側のガイド部812の主要部を抽出した図17に示す如く、断面がコ字形をなす該ガイド部812の底面に上記接地端子83の固定片83aが圧入し得る固着孔812bが形成され、また該固着孔812bにガイド部内面側から上記固定片83aを圧入したときの該接地端子83の上記接続端子83cと対応する領域には該接続端子83cが挿入できるスリット溝812cが前記突起712g領域までを含めて形成されている。
そして更に、該スリット溝812cに接続端子83cが挿入されたときの該接地端子83の上記舌片域83dと対応する領域は、該舌片域83dの幅“w”を越える幅“w1”でガイド部先端から切り込まれた切り込み部812dによって該ガイド部812の外側に逃げられるようになっている。
なお、上記ガイド部812底面の上記固着孔812bから該切り込み部812dまでの間は、図の(4)に示す如く先端側すなわち該切り込み部側が徐々に薄くなる斜面812eに形成されている。
更に、上記第2の接地端子83の上記接地端子固定部812aひいてはコネクタ筐体81への固着は、上記固定片83aの領域に設けた上記小突起83a′の上記固着孔812b壁面への圧入と、上記接続端子83cの根元域に設けた小突起83c′の上記スリット溝812c壁面への圧入とによって確実に実現できるようになっている。
そこで図18に示す如く、前記2種類のプラグ端子52が植設されている上記コネクタ筐体81の上記ガイド部811,812の間に配置した上記接地端子83を、その固定片83aが上記固着孔812bに位置すると同時にその接続端子83cがスリット溝812cに入るように例えば該接地端子83を図示左側に約90°回転させて圧入することで、該接地端子83をガイド部812の接地端子固定部812aに装着することができる。
そしてこの状態で、接地端子83の接続端子83cの領域が前記実装面Dから突出すると共に、該接地端子83の上記舌片域83d先端の前記接続コンタクト83eが上記切り込み部812d内で内側に向かって位置する。
一方、各ガイド部間に配置した接地端子82を矢印k2の如くその固定片82aの固着孔811bへの圧入とその接続端子82cのスリット溝811cへの圧入とでガイド部811に固着せしめることで該接地端子82をガイド部811の接地端子固定部811aに装着することができる。
そしてこの状態で、接地端子82の接続端子82c領域が前記実装面Dから突出すると共に該接地端子82の接続コンタクト82eが上記切り込み部811d内で内側に向かって位置することは上記接地端子83の場合と同様である。
従って、図5で説明したCFカード3に対応する他のコネクタ装置8を図18で示すように構成することができる。
かかるコネクタ装置8では、コネクタ筐体81に装着する各接地端子82,83が共にガイド部811,812の内側から該各ガイド部に装着されているため、CFカード3によって上記各接地端子82,83が外側に押圧されても接地端子としてのコネクタ筐体からの脱落が抑制できて長期間の使用が確保できると言う格別なメリットを得ることができる。
上記CFカード3とコネクタ装置8との接続状態を説明する図19で、(19−1)は接続前の全体状態を示し、(19−2)は接続時の状態を主要部を平面視して示したものである。
すなわち図の(19−1)で、上述したCFカード3とコネクタ装置8では、該CFカード3の幅方向両サイドに形成されている案内溝1a,1bと、コネクタ装置8の各ガイド部811,812の内側に設けられている図示されない線状突起511b,512bとが対応して位置していることは、前記コネクタ装置7の場合と同様である。
そしてこの時点では、上記CFカード3における前記台形状凹部3aとコネクタ装置8における上記接地端子83の接続コンタクト83eとが、図(19−2)の(1)で示す如く、離れた状態にある。
そこで、予め表裏面を確認したCFカード3を図12同様に矢印hの如くコネクタ装置8の各ガイド部811,812の間に挿入すると、前述した如くCFカード3の案内溝1aにはコネクタ装置8の前述した線状突起512bが嵌合し他の案内溝1bにはコネクタ装置8の前述した線状突起511bが嵌合するので、該CFカード3を各ガイド部811,812ひいてはコネクタ装置8の最奥部まで挿入することができる。
そして上記CFカード3をコネクタ装置8に挿入した初期の時点では、コネクタ装置8の上記接続コンタクト83eがCFカード3の側壁面1′上を摺動し、また他方の図示されない接続コンタクト82eがCFカード3の側壁面1″上を摺動することは前記コネクタ装置7の場合と同様である。
そしてCFカード3が該コネクタ装置8の最奥図に到達すると、図(19−2)の(2)で示す如く、コネクタ装置8の上記接続コンタクト83eがCFカード3の上記台形状凹部3aに到達し、また該コネクタ装置8の図示されない接続コンタクト82eがCFカード3の他方の台形状凹部3aに到達するが、この時点で各接続コンタクト82e,83eと該台形状凹部3aに露出するシールド板132の舌片132bとの接続が実現する。
そして、この場合の該シールト板132はCFカード3の両面に配置されていると同時に上記舌片132bによって各シールド板間が導通していることは前述した通りである。
従って、上記コネクタ装置8を前述したように実装基板56に実装した後に上記CFカード3を挿入することで、上記各シールド板132を上記接地端子82,83を介して接地電位に繋げることができる。
なお、上記CFカード3を抜くと、上記シールド板132と接地端子82,83間の導通がなくせることから、シールド板の接地電位への接続が解除できることは明らかである。
かかる構成になるCFカード3とコネクタ装置8では、CFカードやコネクタ装置としてのシールド効果と共に外部電磁界や静電気の遮蔽効果が得られると共に、上述した如くCFカード3による接地端子82,83のコネクタ筐体81からの脱落が抑制できることから寿命長期化による更なる生産性向上が図れるメリットがある。
なお、上述した接地端子72,73や82,83における各接続端子72c,73c,82c、83cを単なる舌片状から孔付きや切り欠け付き等に変えると、実装基板56に対するはんだ接続領域を増やせることから実装基板に対するはんだ接続の確実化が実現できるメリットがある。