JP4364584B2 - 切削工具 - Google Patents

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本発明は、切削工具に関し、特に内部給油機構を備えた切削工具に関する。
近年、機械加工における環境問題の改善の一環として、切削油剤を使用したいわゆる湿式切削加工において切削油剤の使用量の削減がはかられている。これは環境問題の改善のみならず切削油剤のコスト削減といった効果をもたらす。切削油剤削減の具体的な例として、一般的な切削油剤を用いる場合には微少量の切削油剤と高圧エアーとを混合させたオイルミストと呼ばれる切削用媒体を用いる事例や高い潤滑性をもつ特殊な切削油剤を極微少量使用する最小量潤滑(以下、MQLという。)と呼ばれる切削用媒体を用いる事例等がある。一方、このような切削油剤の削減に伴い、切削油剤の潤滑作用や冷却作用を最大限に引き出すために切削油剤を正確に塗布する技術の進歩が望まれている。
切削工具において切削用媒体を集中的に塗布することを課題としたものに、図8 乃至図10に例示するバイトがある。図8、図9、図10はそれぞれこのバイトの正面図、上面図、左側面図である。これらの図に示すように、工具本体(1)に、ノズル(20)が着脱可能に取り付けられ、これら工具本体(1)およびノズル(20)には、外部から供給された切削油剤、オイルミスト、冷風等の切削用媒体を噴射穴(20a)から切れ刃部(4a)の刃先に向けて吐出させるための油穴(5)が形成されている。この油穴(5)は、軸線が互いに交差する複数の直線部(5a〜5e)とそれらの端部同士を滑らかに連結する曲線部(5ab〜5de)とから構成されている。このような構成により、油穴(5)内の切削用媒体の流通がスムーズになるとともに、乱流および圧力損失の抑制が図られる。(例えば、特許文献1参照)
特開平11−291101号公報
しかしながら、上述した従来バイトでは、工具本体(1)内部に設けられた油穴(5)が一部精密鋳造によって形成されているため油穴(5)の形状の制約や製作コストの高騰といった問題があった。
本発明は、上述した問題に鑑みなされたものであり、その目的は、切削油剤の損失を抑え効率的に切削油剤を切れ刃部近傍に塗布し、且つ切削用媒体の流通経路の製作が容易且つ安価な切削工具を提供することにある。
上記課題を解決するために、工具本体と、該工具本体に備えられた少なくとも1つの切れ刃部と、該工具本体の内部に、該工具本体の外部から切削用媒体を供給される供給側開口部と、上記切れ刃部方向に向く吐出側開口部とを連通する油穴と、を備えた切削工具において、上記油穴は、上記供給側開口部および上記吐出側開口部以外の他の開口部であって、閉塞されておらず外部に開放された開口部を有する油穴を含む複数の直線的に延びる油穴を連結してなり、上記供給側開口部から上記吐出側開口部にわたる油穴には、切削用媒体の流通経路をなすチューブが少なくとも1本内装され、上記チューブは、直線状および滑らかに湾曲した曲線状からなる流通経路を形成していることを特徴とする切削工具である。
上述した発明によれば、該工具本体に2つ以上の直線状の穴を交差させた油穴が内設された場合、上記交差した部分に屈曲部が生じるが、上記油穴に内装されたチューブが上記屈曲部において滑らかに湾曲し内径が一定な流通経路を形成すれば、切削用媒体の乱流や切削油剤の損失が抑えられる。また、流通経路の加工上、上記流通経路の途中に不必要な開口が生じても、その開口を埋栓等で塞ぐことが不要であることから、油穴加工の時間短縮と低コスト化がはかられる。さらに、上記油穴の内径は内装されるチューブの外径よりも大きければ特に制約されることがないので、上記油穴の設計、加工の自由度が高められる。
油穴の加工上、供給側開口部と吐出側開口部とを連通する油穴は、直線的に延びる複数の油穴を連結してなり、上記複数の油穴のうち少なくとも1つの油穴が上記供給側開口部および上記吐出側開口部以外の他の開口部を有する場合には、供給側開口部と吐出側開口部とを連通する油穴を流通する切削用媒体が上記他の開口部から漏れてしまうため、上記他の開口部を塞ぐ埋栓等が必要である。この発明では、上記供給側開口部と上記吐出側開口部とを連通する油穴には、切削用媒体の流通経路をなすチューブが内挿されることで、切削用媒体が上記他の開口部から漏れることなく、すべて切れ刃に向けて吐出される。上記埋栓が不要なため、油穴加工の時間短縮と低コスト化がはかられる。上記埋栓を省略することができ、油穴加工の時間短縮と低コスト化がはかられる。
本発明に係る切削工具において、上記チューブは変形可能であることが好ましい。そうすれば、上記チューブは油穴の屈曲部において自由に湾曲することができ、滑らかに湾曲し内径が一定な流通経路を容易に形成することができる。さらに、上記チューブ内壁面と切削用媒体の摩擦係数が低下し流通速度の損失が抑えられるとともに、上記チューブを内装する油穴を該切削工具内部に形成するにあたっては、油穴内壁面に高品位な表面あらさが要求されないので、例えばドリルによる比較的安価な穴明け加工で済む。
本発明に係る切削工具において、上記チューブは該工具本体から着脱可能とされることが好ましい。そうすることにより、継続使用しチューブ内部に汚れ又は損傷が生じた場合、上記チューブを該工具本体から取り外し内壁面を洗浄したり新しいチューブへ交換したりするのが容易となる。
本発明の切削工具において、該工具本体に備えられた切れ刃部それぞれに対して1本〜10本の独立したチューブが備えられることが好ましい。このような構成とすれば、各々の切れ刃部に対して同一種のチューブを1本ずつ設けられた場合、上記切れ刃部に同一種、略同一量、略同一流速、略同一圧力の切削用媒体を噴射することができ、各々の切れ刃部は、切削用媒体による効果が略同一に得られ損傷の平均化がはかられる。また、各々の切れ刃部に異種の切削用媒体を流通させることができ、それぞれの切れ刃部に対して適した切削用媒体を噴射することが可能となる。さらに、各々の切れ刃部に対して異種のチューブを1本ずつ設けられた場合、各々の切れ刃部に対して個別に切削用媒体の噴射速度や噴射量を調節が可能となる。一方、各々の切れ刃部に対して2本以上のチューブが設けられれば、各々のチューブに例えば高圧エアーと切削油剤といった異種の切削用媒体を同時に流通させ、所望の位置へ噴射することができる。また、例えばチューブの内径が1mm以下の小径のものを多数設けることにより切削用媒体の高い噴射速度と充分な噴射量を両立できる。なお、工具本体内部に設けられるチューブの挿入穴のスペース的な事情、噴射する切削用媒体の種類、チューブの設定内径から考えて10本以下が適当である。
本発明に係る切削工具において、切れ刃部方向に向く吐出側開口部にノズルが該工具本体に着脱可能に装着され、上記ノズルに切削用媒体を噴射する噴射穴が形成され、上記ノズルとチューブの端部とが連結され、上記噴射穴は上記チューブの流通経路に連通するとともに切れ刃部方向に向けられることが好ましい。そうすれば、上記切れ刃部に向く吐出側開口部からノズルを突設した場合、上記ノズルは切りくずの擦過による変形や摩耗に応じて交換することが可能であるとともに、上記変形や摩耗を抑制するような硬質材料を使用することができる。さらに、上記ノズルの噴射穴の直径をチューブの内径と相違させることができ、上記噴射穴からの切削用媒体の噴射速度を高めるとともに、切削用媒体に含まれる切削油剤の粒径の調整が可能となる。
本発明に係る切削工具において、該工具本体の外部から切削用媒体を供給される供給側開口部にプラグが該工具本体に着脱可能に装着され、上記プラグに挿通穴が設けられ、上記挿通穴にチューブが挿通され、且つ固定されていることが好ましい。そうすれば、チューブは油穴内での動きが抑制され、切削用媒体の流通が安定させられる。
次に本発明の実施例1について図1乃至図3を参照しながら説明する。図1、図2はそれぞれこの実施例のバイトの正面図、下面図である。図3は切削用媒体の流通経路の屈曲部を拡大した図である。図1および図2に示すように、工具本体は、略棒状をなし、切れ刃部を備えたチップが装着される頭部と、工作機械の刃物台(図示しない)等に把持されるシャンク部とから構成される。上記頭部には切れ刃部のすくい面とほぼ同一面をなすチップ座形成面と、このチップ座形成面の先端部に上記チップを着座させるチップ座が凹設されている。上記チップは例えばレバーロック、ピンロック、ビス止め、クランプオン等の固定手段により上記チップ座に強固に固定されている。
該工具本体(1)の内部には例えばドリル等による穴明け加工によって油穴(5a乃至5d)が内設され、この油穴(5a乃至5d)に切削用媒体の流通経路となるチューブ(7)が内装される。この実施例ではシャンク部の後端面に開口する供給側開口部(6b)を備えた油穴(5a)が該工具本体(1)の軸線(O)に沿って設けられ、上記油穴(5a)に連通する小径の油穴(5b)が油穴(5a)の軸線(O)に沿って先端側へ向かって直線的に延びる。油穴(5c)は、該工具本体(1)の下面の開口部から上方へ延び油穴(5b)に略直角に交差し、さらに上方へ直線的に延び、かつ油穴(5b)に略平行に延びる油穴(5d)に略直角に交差する。油穴(5b)と油穴(5c)、油穴(5c)と油穴(5d)は、図2に示すように互いに連通し且つ交差部が略直角な屈曲部をなす。そして、油穴(5d)はチップ座形成面(3)に開口し切れ刃部(4a)の方向に向く吐出側開口部(6a)を有する
上述した油穴(5a〜5d)に少なくとも1本のチューブ(7)が内装される。このチューブ(7)は容易に曲げることができる柔軟性をもつチューブ(7)が好ましく、例えば樹脂製チューブやゴム製チューブ等が好ましい。また、チューブ(7)は、摩擦係数の低い材質からなるもの又は摩擦係数の低い被膜が被覆されたものが好ましい。また、チューブ(7)内壁面の表面あらさは良好なことが好ましい。そのようなチューブ(7)によれば、図3に示すように油穴(5b)と油穴(5c)との交差部および油穴(5c)と油穴(5d)との交差部の略直角な屈曲部において、上記チューブ(7)は、内径が略一定に保たれながら滑らかに湾曲し、全長にわたって内壁面の摩擦抵抗が低減されるので、上記チューブ(7)内を流通する切削用媒体の乱流、流速、圧力の低下、切削油剤の損失が抑えられ、切れ刃部(4a)に集中して切削用媒体を噴射でき十分な量の切削油剤を塗布できる。
この実施例のバイトでは、油穴(5a〜5d)内を直接切削用媒体が流通しないので、切削用媒体の流通量、流速、圧力および切削油剤の損失を向上させるため油穴の直径や屈曲部の形状の改良を行ってきた従来の内部給油機構付き切削工具にくらべ、油穴(5a〜5d)の直径をこの油穴(5a〜5d)に内装されるチューブ(7)の外径以上、該工具本体(1)剛性の許容範囲内とすれば、油穴(5a〜5d)の直径や屈曲部の形状に関する設計面、加工上の自由度が高い。また、油穴の加工上、供給側開口部(6b)と吐出側開口部(6a)とを連通する油穴(5a〜5d)の途中に、油穴(5c)のように工具本体(1)の表面に開口する開口部が形成される。この油穴(5c)の開口部は、加工上必要であるが、流通経路としては必要ない。このように油穴(5a〜5d)の途中に不必要な開口が生じたときには、図2では従来の内部給油機構付き切削工具と同様にその開口を埋栓(10)により塞いだ形態を示しているが、本実施形態に係る切削工具によれば、切削用媒体が漏れるおそれがないので、上記埋栓(10)を省略でき、油穴(5a〜5d)加工の時間短縮と低コスト化がはかられる。
切削用媒体は該工具本体(1)の外部に設けられた図示しない切削用媒体の供給装置から配管を通じて供給される。該工具本体(1)のシャンク部(1b)後端面から外部へ延びるチューブ(7)の端部は、上記配管に接続され、切削用媒体を供給されることになる。シャンク部(1b)後端面の油穴(5a)の開口部では上記油穴(5a)に嵌入する突部(8a)と上記シャンク部(1b)後端面と当接するフランジ部(8b)とを有するプラグ(8)が着脱可能に装着され、このプラグ(8)の突部(8a)とフランジ部(8b)との両端面を貫通する穴(8c)にチューブ(7)が挿通され固定されている。上記チューブ(7)を取り外すときには上記プラグ(8)を該工具本体(1)から取り外してから行う。このようにチューブ(7)が着脱可能とされれば、寿命に至ったチューブ(7)を新品に交換したり、汚れたチューブ(7)の内壁面を洗浄したり、内径の異なるチューブ(7)に交換したりすることができる。
該工具本体(1)の頭部(1a)のチップ座形成面(3)における油穴(5d)の開口部(6d)には、切削用媒体の噴射穴(9a)を備えたノズル(9)が着脱可能に装着され、上記噴射穴(9a)にチューブ(7)の端部が連通するように接続されている。上記ノズル(9)は上記開口部(6d)に埋設されても突設されてもよい。切れ刃部(4a)へ集中して正確に切削油剤を塗布するためには、上記ノズル(9)を切れ刃部(4a)に近接する位置に設け、且つ上記噴射穴(9a)を切れ刃部(4a)の方向に向ける必要がある。そのため、上記ノズル(9)は切りくずの擦過により変形や摩耗するおそれがないように例えば軟金属や鋼等が用いられるのが好ましい。逆に噴射穴(9a)を上記開口部(6d)から突出させる必要がない場合等にはノズル(9)を省略した簡略な構成でもよい。上記ノズル(9)の噴射穴(9a)はチューブ(7)の内径より小さくできる。そうすれば、上記噴射穴(9a)からの切削用媒体の噴射速度を高めるとともに、切削用媒体に含まれる切削油剤の粒径の拡大がはかられ、切れ刃部へ集中して十分な量の切削油剤が塗布できる。
次に、本発明の実施例2について図4および図5を参照しながら説明する。図4はこの実施例のバイトの正面図である。図5はこのバイトに使用するチューブおよびノズルの斜視図である。工具本体の構造は、実施例1と同一なため説明を省略し、特徴部分のみ説明する。
この実施例の特徴は、切れ刃部(4a)に向けて2種類の切削用媒体が噴射できることにある。すなわち工具本体(1)に独立した2本のチューブ(7A、7B)が内装されており、それぞれのチューブ(7A、7B)に異なる切削用媒体が流通し、切れ刃部(4a)に噴射されるのである。上記チューブ(7A、7B)は上述した実施例1に用いられるチューブ(7)と同様である。以上の構成によれば、実施例1の作用効果に加え、例えば切れ刃部(4a)を潤滑、冷却する切削用媒体と切りくずの排出を良化する高圧エアーというような異種の切削用媒体を同時に切れ刃部(4a)に噴射することが可能となる。また、内径の小さいチューブ(7A、7B)を複数備えることにより、高い噴射速度と十分な噴射量の切削用媒体を切れ刃部(4a)に噴射できる。
なお、チューブ(7A、7B)の本数は、この実施例に示した2本に限定されず2本より多くてもよい。しかし、油穴の直径拡大による該工具本体(1)の剛性低下、噴射する切削用媒体の種類、チューブ(7A、7B)の最小内径、製作コスト等から考えてチューブ(7A、7B)の本数は10本以下が適当である。
次に本発明の実施例3について図6および図7を参照しながら説明する。図6はこの実施例に係るドリルの正面図である。図7はこのドリルに内装されるチューブ(7A、7B、7C)の斜視図である。図6に示すように、工具本体(1)は略棒状をなし、基端側には図示しない刃物台又はチャックホルダに把持されるシャンク部(1b)と、先端側には切れ刃部(4a)を備えた頭部(1a)と、から構成される。この上記頭部(1a)の外周部には先端面から軸線(O)方向に沿って一対のフルート溝(11a、11b)が延設されている。各フルート溝(11a、11b)先端部の該工具本体(1)の壁面にはチップ座が凹設され、それぞれのチップ座に中心刃チップ(4A)と外周刃チップ(4B)とが切れ刃部(4a、4b)を該工具本体(1)の先端面から突出するように配設され、互いの切れ刃部(4a、4b)の軸線(O)回りの回転軌跡が該軸線(O)付近から外周部に至るまで径方向に連続するように該径方向にずらされて着脱可能に取り付けられている。さらに外周刃チップ(4B)が配設されたフルート溝(11b)の基端側には、上記外周刃チップ(4B)から離間して面取りチップ(4C)が着脱可能に取り付けられている。
シャンク部(1b)の後端面に開口しシャンク部(1b)断面の中央付近に軸線(O)に沿って油穴(5A)が形成される。この油穴(5A)に連通し、この油穴(5A)の先端部から油穴(5B)と油穴(5C)とが枝分かれし、油穴(5B)は面取りチップ(4C)の方向に向いて延びフルート溝(11b)の側壁に開口する。油穴(5C)は該工具本体(1)先端側へ軸線(O)に沿って延びている。上記油穴(5C)に連通し、この油穴(5C)の先端部から油穴(5D)と油穴(5E)とが枝分かれし、油穴(5D)は中心刃チップ(4A)の方向へ向かって延びフルート溝(11a)の側壁に開口し、油穴(5E)は外周刃チップ(4B)の方向へ向かって延び、フルート溝(11b)の側壁に開口する。
該工具本体(1)に備えられた切削用媒体の流通経路において最も上流側となる油穴(5A)には図7に示す3本のチューブ(7A、7B、7C)が内装され、チューブ(7A)は油穴(5B)を通り面取りチップ(4C)を臨む開口付近まで延びる。チューブ(7B、7C)はともに油穴(5C)を通り、その後チューブ(7B)は油穴(5D)へ、チューブ(7C)は油穴(5E)へ別れ、それぞれ中心刃チップ(4A)、外周刃チップ(4B)を臨む開口付近まで延びる。
この実施例のドリルはシャンク部(1b)が例えば図示しないチャックホルダに把持され、このチャックホルダから上記シャンク部(1b)後端面に開口部を有する油穴(5A)へ供給される。上記開口部にはプラグ(8)が上記開口部の内壁との気密性を高めた状態で固着され、上記プラグにはチューブ(7A、7B、7C)が気密性を高めた状態で接続されるのが好ましい。そうすると、切削用媒体は上記チューブ(7A、7B、7C)へ損失なく確実に供給され、切れ刃部(4a、4b、4c)へ十分な切削用媒体を供給することができる。
この実施例のように複数の切れ刃部(4a、4b、4c)が備えられた切削工具において、上記切れ刃部(4a、4b、4c)のそれぞれに対して1本ずつ独立したチューブ(7A、7B、7C)を内装すれば、従来の油穴付き切削工具のように流通経路の下流側で分岐した油穴間の切削用媒体の流通量が不均一となるおそれがなく、各々の切れ刃部(4a、4b、4c)に略同一量、略同一流速、略同一圧力の切削用媒体を噴射することができる。そのようなことから、各々の切れ刃部(4a、4b、4c)は、切削用媒体による冷却、潤滑効果が略同一となり、損傷の平均化がはかられる。また、上記チューブ(7A、7B、7C)個別に異なる切削用媒体を流通させることができ、切れ刃部(4a、4b、4c)個別にその損傷形態に応じて適した切削用媒体を噴射することも可能となる。さらに、切れ刃部(4a、4b、4c)個別に異種のチューブを1本ずつ設けることもでき、その場合、各々の切れ刃部に対する切削用媒体の噴射速度や噴射量が調節でき、切れ刃部(4a、4b、4c)個別にその損傷形態に応じて適した切削用媒体を噴射することも可能となる。なお、この実施例のドリルは工具回転、工具固定を問わず適用可能である。
本発明の実施例1に係るバイトの正面図である。 図1に示すバイトの下面図である。 図1に示すバイトの切削用媒体の流通経路の屈曲部を拡大した図である。 本発明の実施例2に係るバイトの正面図である。 図4に示すバイトに使用するチューブとノズルの斜視図である。 本発明の実施例3に係るドリルの正面図である。 図6に示すドリルに内装されるチューブの斜視図である。 従来の内部給油機構を備えたバイトの正面図である。 図8に示すバイトの上面図である。 図8に示すバイトの左側面図である。
1 工具本体
1a 頭部
1b シャンク部
2 チップ座
3 チップ座形成面
4 チップ
4a、4b、4c 切れ刃部
5a、5b、5c、5d 油穴
6a 吐出側開口部
6b 供給側開口部
6A、6B、6C、6D 開口部
7、7A、7B、7C チューブ
8 プラグ
9 ノズル
9a 噴射穴
10 埋栓
11a、11b フルート溝

Claims (7)

  1. 工具本体と、
    該工具本体に備えられた少なくとも1つの切れ刃部と、
    該工具本体の内部に、該工具本体の外部から切削用媒体を供給される供給側開口部と、上記切れ刃部方向に向く吐出側開口部とを連通する油穴と、を備えた切削工具において、
    上記油穴は、上記供給側開口部および上記吐出側開口部以外の他の開口部であって、閉塞されておらず外部に開放された開口部を有する油穴を含む複数の直線的に延びる油穴を連結してなり、
    上記供給側開口部から上記吐出側開口部にわたる油穴には、切削用媒体の流通経路をなすチューブが少なくとも1本内装され、
    上記チューブは、直線状および滑らかに湾曲した曲線状からなる流通経路を形成していることを特徴とする切削工具。
  2. 上記チューブが変形可能とされることを特徴とする請求項1に記載の切削工具。
  3. 上記チューブが樹脂製チューブ又はゴム製チューブとされることを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれか1項に記載の切削工具。
  4. 上記チューブは該工具本体から着脱可能とされることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の切削工具。
  5. 該工具本体に備えられた切れ刃部それぞれに対して1本〜10本の独立したチューブが備えられることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の切削工具。
  6. 切れ刃部方向に向く吐出側開口部にノズルが該工具本体に着脱可能に装着され、上記ノズルに切削用媒体を噴射する噴射穴が形成され、上記ノズルとチューブの端部とが連結され、上記噴射穴は上記チューブの流通経路に連通するとともに切れ刃部方向に向けられることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の切削工具。
  7. 該工具本体の外部から切削用媒体を供給される供給側開口部にプラグが該工具本体に着脱可能に装着され、上記プラグに挿通穴が設けられ、上記挿通穴にチューブが挿通され、且つ固定されていることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の切削工具。
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