JP4364434B2 - 薄膜形状記憶合金アクチュエータ及びその製造方法 - Google Patents

薄膜形状記憶合金アクチュエータ及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
発明の属する技術分野
本発明は、操作性の高い形状記憶合金装置を提供するための装置及びそれに関連する方法を提供する。詳しくは、本発明は、個別にアドレス指定可能な薄膜形状記憶合金アクチュエータを備える装置に関連する。
【0002】
発明の背景
形状記憶合金は、記憶維持特性を備える一群の材料からなる。形状記憶合金要素は、高温度の形状で形状記憶され得、比較的変形する低温度の形状をもつ。周囲の温度が変化すると、結晶組織における相の転移が起こる。低温度では、形状記憶合金は比較的変形しやすく、マルテンサイト相と呼ばれる形で存在する。一方、高温度では、これらの材料は剛性が高く可撓性を有しないオーステナイト相に転移する。相の転移が起こる温度を活性温度と呼ぶ。形状記憶合金要素は、転移温度よりかなり高い温度に加熱されている時に特定の形状に形状記憶させることが可能である。形状記憶合金は、それぞれの転移温度より高く加熱されると素早く且つ広範囲な保持性の撓みエネルギーに対して強力な一定の力で、その記憶形状に繰り返し戻ることが観察された。形状記憶合金が高温度で形状記憶された形状を記憶するという特性があるため、有用な動作及び方向の動きが必要なアクチュエータ装置に好適である。
【0003】
可撓性のカテーテルなどの従来の操作可能な要素の形成における形状記憶合金選択の基本は、その微細構造が転移する時に化学的にその形状が変化する能力である。低温では、形状記憶合金は比較的柔らかくヤング率はおよそ3000MPaである。マルテンサイト相では、形状記憶合金は形状記憶特性に悪影響を与えることなく、任意の方向におよそ5%変形させることが可能である。少しでも活性温度を超えて加熱すると、転移プロセスが始まり、材料は硬くなって曲がらなくなり、材料はオーステナイト相或いは親相(paretnt phase)となり、ヤング率は約6900MPaである。形状記憶合金材料は、過度に形状記憶させたり圧迫されなければ、その構造は予め形状記憶させられた形状即ち記憶形状に戻ろうとする。冷却すると、形状記憶合金は再び柔らかくなり、別のサイクルを始めるために機械的に変形を受け得る。活性化して記憶状態に戻ることによって機械的な曲がりが起こり、アクチュエータ装置などの装置に好適な形状であれば、有用な動作をもたらす。計測できる曲がりの戻りは比較的小さいが、その戻る力とエネルギーは非常に高く一定であることが確認された。
【0004】
一般的な形状記憶合金には、ニチノールと呼ばれるニッケルとチタニウムの合金(NiTi)があり、それらの含有率の割合は様々である。特定の形状記憶合金の活性温度は、その成分によって様々である。合金が転移温度まで加熱されると、オーステナイト相に戻り、強大な力でその形状に戻る。材料が高い温度で形状記憶する際の温度は、合金の成分を変えたり特定の熱処理によって調節することが可能である。例えば、NiTi合金の活性温度は、100℃以上から0℃以下に容易に変えることができる。しかしながら、形状回復プロセスは、僅か数度或いは場合によってはそれ以下の範囲で起こり、その範囲で制御され得る。形状記憶合金を好適な焼き鈍し温度に加熱している時に、物理的な制限により形状記憶合金のアクチュエータ要素を様々な形状にすることが可能である。NiTiは、シートやチューブ、ワイヤの形状で販売されており、その転移温度も様々である。形状記憶合金要素の記憶された形状への転換は温度による。しかしながら、変形の割合は、冷却と加熱の速度に大きく左右される。温度変化の速度によって、アクチュエータが動作できる相対速度が決まる。素早く変形する形状記憶合金アクチュエータは、容易に加熱されたり冷却されたりしなければならない。そのため、エネルギーをより消費し過度の熱散逸が起こることが知られている。
【0005】
形状記憶合金アクチュエータは、カテーテルなどの様々な操作可能な装置に用いられてきた。しかしながら、これらの装置の操作性には制限があり、そしてその動きは回転方向ではなく面に制限されている場合が多い。形状記憶合金要素は、別のサイクルを開始するために機械的に変形されなければならない。それぞれの形状記憶要素は、バイアス要素またはその他の形状記憶要素の少なくとも1つと接続されている場合が多い。要素の1つが加熱されて所定の形状に戻る時、バイアス要素或いは他の記憶要素の活性化によって元の状態即ち形状に戻る。これによって動きを制御することができるが、一面についてのみであり、僅か2方向にしか制御することができない。更に、元のマルテンサイトの形状に形状記憶合金要素を戻すために反対の力が必要であるため、アクチュエータジョイントは過度に大きくなり、厄介である。一般に、これらの操作可能な装置を回転するためには複合的なジョイントが必要となる。操作性の範囲はジョイントによってかなり制限されるが、このジョイント部は要素が活性化されて冷却された後マルテンサイトの形状に戻る際に必要である。形状記憶合金を用いた従来の操作可能な装置は、比較的大きくその大きさを小さくするのは困難であった。従来のアクチュエータが比較的大きいのは、形状記憶アクチュエータが元の状態に戻るために必要な制御アームやジョイント、他の要素が大きいことによる。従って、このような従来の操作可能な装置の配置がかなり制限されることになる。現在入手可能な形状記憶合金装置は、非常に狭い幾何学的に複雑な空間で操作するのに必要な正確な制御ができない。更に、従来のアクチュエータは、素早く巧みな動きが必要な医療器具にはその速度が遅すぎる。形状記憶合金要素を含む大きな操作可能な装置は、マルテンサイトの状態からプログラムされた元のオーステナイト相に素早く転移するために必要な活性温度にするために多くの電流が必要な場合が多い。従来の形状記憶合金アクチュエータは、かなりのエネルギーを消費し、多量の熱を散逸する。従って、活性閾への冷却を遅くする必要があり、オーステナイト状態からマルテンサイト状態に移行するのが遅くなり、結果として装置の動作速度が遅くなる。
【0006】
従って、制限を受けずに三次元で正確に且つ操作性の高い効率的なアクチュエータ装置が待ち望まれている。不活性化した後に従来の形状記憶合金要素が第1の状態に戻るため、及び親相からマルテンサイト状態に戻るために、必要な制御アームやジョイント、その他の外側の機械装置を減らすことは好都合である。直線方向及び回転方向の動きに制限がない形状記憶合金アクチュエータが待ち望まれている。現状では従来の操作可能な装置が到達できない非常に狭く物理的に制限された領域でも、高い操作性をもった装置を提供することが重要である。更に、効果的な加熱システムが、形状記憶合金やその他の記憶可能な材料で形成された非常に細かくアクチュエータパターンを動作するために必要である。また、製造及び組立を簡単にするために、最少数の形状記憶合金シートから様々なアクチュエータアレイを形成することが望ましい。
発明の要約
本発明は、形状記憶合金アクチュエータ装置及びその製造方法を提供する。本発明の目的は、剛性が変化し直線方向及び回転方向の全方向に動く形状記憶合金装置を提供することである。
【0007】
本発明の一実施例では、形状記憶合金アクチュエータアレイは、様々なアレイ部分に相対的な動きを与える個別に形状記憶させた複数の形状記憶合金アクチュエータと、熱でアクチュエータを活性化させて初めの状態から所定の状態に戻るように少なくとも1つの形状記憶合金アクチュエータに隣接して配設された薄膜加熱要素とから形成される。形状記憶合金アクチュエータは、少なくとも2つの連結リングとの間に位置し、且つ連結リングの別の部分に沿った別の形状記憶合金アクチュエータに隣接して配置し得る。アクチュエータは、初めの状態にアクチュエータが戻るためのバイアス要素を備え、並んで一組になって配設され得る。並んだアクチュエータの各組は、連結リングの外周部に沿って形成され得、加熱されると所定の状態に拡張即ち伸長する少なくとも1つのアクチュエータと、加熱されると所定の状態に収縮する1つのアクチュエータとを含む。別法では、複数の形状記憶合金アクチュエータは、形状記憶合金或いはエラストマ材料或いはばねから形成された少なくとも1つの別のアクチュエータに対して動作するように位置し得る。加熱された時に伸長するように形状記憶させた形状記憶合金アクチュエータの合計の数は、加熱されると収縮するように形状記憶させた形状記憶合金アクチュエータの合計の数と同じ或いは異なっている。
【0008】
本発明の更なる目的は、初めの平面でない形状と実質的に平面な所定の形状をもつアクチュエータを備えた形状記憶合金アレイを提供することである。形状記憶合金アクチュエータはまた、実質的に平面な所定の形状に活性化されて戻ると有用な動作をなす初めのバックル形状を持ち得る。形状記憶アクチュエータがバックル形状であることは、異なったアレイ部分に相対的な動きを効果的に増幅するために有利である。
【0009】
本発明の更なる目的は、少なくとも1つのアクチュエータの組み合わせを活性化させて形状記憶合金装置の剛性を変えることである。
【0010】
本発明の別の実施例は、側壁部分を有するカテーテル本体と、前記カテーテルの側壁部分に隣接し、個別に形成された形状記憶合金マイクロアクチュエータの格子状の網を有する形状記憶合金部分と、選択されたマイクロアクチュエータを活性化させるべく形状記憶合金部分に接続するアドレス指定可能な薄膜加熱要素とからなる形状記憶合金カテーテルを提供する。詳細には、形状記憶合金カテーテルは、アドレス指定可能な加熱要素によって加熱されると伸長する少なくとも1つのマイクロアクチュエータと、別のアドレス指定可能な加熱要素によって加熱されると収縮する少なくとも1つのマイクロアクチュエータとを備える装置をセグメント化されたジョイントに分割する連結リング即ち仲介スペーサを含む。少なくとも1つのマイクロアクチュエータからなる選択された組み合わせは、形状記憶合金部分の剛比を変えるために活性化され得る。本発明の別の実施例は、形状記憶合金マイクロアクチュエータから形成された格子状構造を含む形状記憶合金導管と、前記格子状構造の選択された形状記憶アクチュエータを活性化するべく格子状構造に形成された加熱要素の網とに関連する。加熱要素の網は、導管における少なくとも1つのアクチュエータからなる選択された組み合わせを活性化させて、導管の各部分の間に相対的な動きを与え、格子状構造部分の剛性を変え得る。格子状構造は、加熱されると伸長或いは収縮し得る中間の形状記憶合金マイクロアクチュエータを備える連結リングを含み得る。加熱要素の網はアドレス指定可能な薄膜加熱要素であり得る。このアドレス指定可能な薄膜加熱要素は、形状記憶合金導管の相対的な動き或いは剛性を変えるために少なくとも1つのマイクロアクチュエータからなる組み合わせを選択的に活性化するマイクロプロセッサユニットによって制御される。
【0011】
本発明の別の実施例では、形状記憶合金装置と関連する方法によって、体内で全方向に動けるように、個別に活性化され、所定の形状を備える逆方向に形状記憶された形状記憶合金アクチュエータと、所定の状態に戻るように少なくとも1つのアクチュエータからなる組み合わせを選択的に活性化させるために足場状の表面と接触する少なくとも1つの加熱要素とからなる足場状構造を含む形状記憶合金に医療器具を提供する。この足場状構造は、形状記憶合金医療器具の相対的な動きを支持するべく少なくとも2つの連結リングを含み得る。足場状構造内のアクチュエータは、足場状構造に対して長手方向或いは横方向に整合したバックル状表面を備える概ね長方形の形状であり得る。本発明の更なる目的は、別々にアドレス指定可能な薄膜ヒータのシステムを提供することである。このアドレス指定可能な薄膜ヒータは、所定の範囲内で足場構造のリングの傾斜或いは回転角を変えるべく少なくとも1つのアクチュエータからなる選択された組み合わせを熱で活性化する。複数の加熱要素は、少なくとも1つの形状記憶させたアクチュエータからなる選択された組み合わせを熱で活性化させて、中間の状態にし、体内で装置を相対的に動かしたり剛性を変えることが可能である。
【0012】
本発明の別の目的は、骨格状構造を持つ方向性アクチュエータ装置を提供することである。この骨格状構造は、それぞれが所定の形状を持つように形成され、逆方向に形状記憶させた形状記憶合金アクチュエータと、それぞれのアクチュエータが所定の状態に戻るように個別の局部的なヒータを有する加熱システムとからなる。更に骨格状構造は、アクチュエータ装置を相対的に動かすように、バックボーンと、熱で活性化されると収縮する形状記憶合金部分と、熱で活性化されると伸長する形状記憶合金部分とを含み得る。骨格状構造はまた、支持リブ付き籠状部分で形成することも可能である。方向アクチュエータの少なくとも一部は少なくとも1つのポリマーコーティングで覆われ得る。
【0013】
本発明の別の実施例は、骨格状構造と、相対的な動きを支持するための複数の仲介スペーサ即ち連結リングとを備えた熱で活性化される方向アクチュエータ装置を含む。仲介スペーサは更に、アクチュエータを連結するアクチュエータ延長部を含み得る。骨格状構造部分を相対的に動かすために、骨格状構造に対して長手方向に整合した少なくとも2つの長方形のアクチュエータと、骨格状構造に対して横方向に整合した少なくとも2つの長方形のアクチュエータとからなり得る。連結リングは、アクチュエータ装置に対して横方向に整合したアクチュエータを連結するためのアクチュエータ延長部で形成することも可能である。横方向に整合したアクチュエータは、加熱されると長さ方向に伸長する少なくとも1つのアクチュエータと、加熱されると長さ方向に収縮する少なくとも1つのアクチュエータとを含み得る。
【0014】
本発明の更なる目的は、形状記憶合金アクチュエータ装置の形成方法を提供することである。この方法は、少なくとも2つの側辺部によって画定された形状記憶合金材料のシートを選択する過程と、一連の間隔をおいた行及び列に沿ってシートの選択された窓状部分を除去することによって、アクチュエータが相対的に動くように、複数の形状記憶合金アクチュエータを形成する過程と、形状記憶合金アクチュエータを所定の状態に個別に形状記憶させる過程と、選択的に形状記憶合金アクチュエータを活性化させるためにアドレス指定可能な加熱要素の薄膜の網をシート上に配設する過程と、形状記憶合金アクチュエータアレイを形成するべくシートの側辺部を接合する過程とを含む。間隔をおいた行が連結リングを形成して、形状記憶合金アクチュエータアレイの相対的な動きを支持し得る。間隔をおいた列は、形状記憶合金アクチュエータの横方向の部分を概ね画定し得る。複数の形状記憶合金アクチュエータは、互いに並んだ一組に形成し得る。形状記憶させたそれぞれの形状記憶合金アクチュエータは、加熱されると所定の状態に戻り加熱された時に伸長或いは収縮するように形状記憶させることが可能である。アドレス指定可能な加熱要素の網は、少なくとも1つの形状記憶合金アクチュエータからなる組み合わせを選択的に活性化するためにマイクロプロセッサユニットに連結し得る。
【0015】
本発明の別の実施例では、複数のシートから形成されるアクチュエータを提供するために、形状記憶合金材料からなる追加の薄膜シートが選択され得る。第1の薄膜シートに形成された形状記憶合金アクチュエータは、加熱されると伸長するように形状記憶され、第2の薄膜シートに形成された形状記憶合金アクチュエータは、加熱されると収縮するように形状記憶され得る。本発明のこれらの目的及びその他の目的及び利点は図面を用いた以下の説明によってより明らかになるであろう。
【0016】
本発明の詳細な説明
本発明は、形状記憶合金アクチュエータ装置及びそれに関連する製造方法を提供する。本発明の以下の説明には、医療器具システム及びそれらの製造を含む様々な適用に好適な様々な実施例を含むことを理解されたい。以下の装置及び方法のために選択され得る形状記憶合金の種類には、一般にニチトールと呼ばれるニッケルチタニウム合金(NiTi)又は銅ニッケルアルミニウム、銅亜鉛アルミニウムが含まれる。記憶維持特性を備える他の種類の材料を用いて、本発明が提供する様々なアクチュエータの構成及び活性化システムを形成し得る。開示された実施例のそれぞれは、単独であったり、本発明の別の変更例及び実施態様と組み合わせてもよい。
【0017】
本発明の一実施態様に従って形成された形状記憶合金アクチュエータアレイ10が図1に概ね例示されている。形状記憶合金アクチュエータアレイ10は、複数の個別に形状記憶させた形状記憶合金アクチュエータ12及び14から形成され得、異なったアレイ部分の相対的な動きがもたらす。形状記憶合金アクチュエータ12及び14は、アクチュエータアレイ10の部分的なジョイントとなる少なくとも2つの連結リング16と18との間に位置し得る。それぞれの形状記憶合金アクチュエータ12は、連結リング16及び18に接する別の部分に沿った別のアクチュエータ14に隣接して位置し得る。アクチュエータ12及び14は、連結リング16及び18に沿った別の部分に沿って間隔をおいて配置され得、或いは組になって並んで位置する。並んで位置する場合、それぞれのアクチュエータの組は逆方向に形状記憶させたアクチュエータ12及び14を含み得るため、加熱されるとアクチュエータ12は所定の形状に拡張即ち伸長し、一方のアクチュエータ14は所定の形状に収縮する。活性化された時に伸長するように形状記憶させた形状記憶合金アクチュエータ12の合計の数と、活性化された時に収縮するように形状記憶させた形状記憶合金アクチュエータ14の合計数とは同じ或いは異なってもよい。アクチュエータ12及び14は、別のアレイアクチュエータに対して反対に伸長したり収縮したりするように形状記憶させることができ、アレイ10の相対的な動きをもたらすプッシュ−プル式の関係である。アクチュエータの多相の段或いは層20が分割されたジョイントのからなるアレイを形成し、様々なアクチュエータ構造を形成できる。
【0018】
図1に示されているように、分割されたアクチュエータアレイ10は概ね列状に形成され得る。アレイ10の全体の構造は、様々な医療装置の適用例によって断面形状が対称であったり非対称であったり様々であり得る。例えば、ガイドまたは診断用のカテーテルまたは装置の末端部分或いは他の任意の部分に取り付けるようにアレイを形成することも可能である。この場合、末端のカテーテル部分は体内の様々な空間や血管の内部で操作され得るが、アクチュエータの助けがなければ到達が極めて困難である。アレイアクチュエータの一連の収縮及び伸長の制御によって動く取り付け部或いはガイドとして動作する操作可能なカフ(cuff)の中にアレイ10を形成し得る。別法では、形状記憶合金アレイ10は、カテーテルまたは装置本体と共に一体的に形成され得る。多数の一連のアレイ10を互いに連結して、カテーテル本体に沿った様々な部分を独立して動かすことも可能である。図1に示されているように、アクチュエータアレイ10を改良して、選択されたアクチュエータ12及び14が活性化されて伸長或いは収縮する、選択された体内領域で高度に適合するステント装置にすることも可能である。多くの形状記憶合金が生体適合性を有することから、内視鏡を含む様々な医療器具に利用するために開発努力が促される。
【0019】
図2Aに示されているように、アクチュエータアレイ10は、一連の個別の段或いは層20からなり得る。アクチュエータの組12及び14は、それぞれの段20の共通の連結リング16と18との間に周囲方向に整合して並んで組になって位置し得る。段20の個数及び各段のアクチュエータの組12及び14の個数は、適用例によって様々である。それぞれの組12と14のそれぞれのアクチュエータは、独自にアドレス指定可能な薄膜加熱要素22で構成するのが望ましく、この薄膜加熱要素22は、それぞれのアクチュエータを熱で活性化して初めの形状から変形させる。この場合、特定のアドレス指定可能な薄膜ヒータ22を活性化して選択されたアクチュエータ12及び14を活性化してアクチュエータアレイ10のリングとリングの傾斜角を変えることができる。ヒータ要素22は、アクチュエータアレイ10の内側表面或いは外側表面に配置することができ、更にアクチュエータ12の本体の中に埋め込むことも可能である。好ましくは形状記憶合金から形成されるアクチュエータ12は、熱或いは他の活性刺激によって活性化され得る。指令に応じて特定のアクチュエータ12及び14を選択的に活性化するために、電流が加熱要素22または抵抗に直接流され得る。多数のアクチュエータ12及び14の加熱要素22のためのリード線24を同じ段20の別のアクチュエータに連結したり、或いはアレイ10の別の段に位置する別のアクチュエータに連結して、アレイの動きを制御する薄膜ヒータの網を形成することが可能である。この場合、アレイ10のアクチュエータ12及び14の個数は比較的多く、容易に網状にすることが可能であり、薄膜加熱或いは作動システムによって選択的に活性化することも可能である。薄膜加熱網の実施は、対応させるが別々にアクチュエータアレイ10の特定の設計と製造を行うことが可能である。形状記憶合金から理想のアクチュエータパターンに形成する際、別々にアドレス指定可能な加熱要素22の相補的な薄膜層が、最終的に組み立てる前に、アクチュエータパターンに重ねて取り付けることが可能である。アクチュエータ表面26の比較的広い部分に熱を加え、アクチュエータの一端或いは一部に局部的に制限はしない。選択的に活性化すると、任意の組のアクチュエータ14が収縮してアレイ10に理想的な動きをもたらし、一方相対するアクチュエータ12は伸長してアレイが元の位置に戻るように逆の動きをもたらす。別々に形状記憶させたアクチュエータ12及び14は、互いに反対向きに動作して、アレイ10に理想的な動きを与える。
【0020】
図2B及び図2Cに示されているように、本発明の別の実施例は、アクチュエータアレイ10の任意の特定の段20の傾斜したアクチュエータの組32及び34を含む。これら及び本発明の別の例にも示されているように、アクチュエータ32及び34の端部はノッチ36を備えるように形成するのが好ましい。アクチュエータ32の本体と端部は任意の形状にすることが可能であるが、ノッチ36によってアクチュエータの伸長及び収縮による動きの制限が低減される。複数の形状記憶合金アクチュエータ32及び34を、連結リング16と18との間に角度を付けて配置することも可能である。アクチュエータ32及び34は、図2Bに示されているように、その端部が互いに向き合うように配置したり或いは図2Cに示されているように平行に配置することもできる。どちらの形状の場合も、アクチュエータ32は、反対方向に形状記憶させた少なくとも1つの別のアクチュエータ34に相反して動作するように配置され得る。従って、アクチュエータ32は、バイアス要素34で元の形状記憶させた形状に戻ることが可能である。バイアス要素34が、アクチュエータが元の形状及び寸法に戻り得るバネ或いは圧電或いは空気式の要素などの装置或いは形状記憶合金、エラストマ材料から形成され得る。例えば、圧電要素は、その要素にある電圧が加えられると選択された方向にバイアス力を供給し得る。アクチュエータ32及び34は、力の増幅原理による利益を得られる角度に配置することも可能である。隣接する連結リング16と18との間の方向及び回転の動きの利益を得られる範囲は、収縮或いは伸長の力が減少しても達成され得る。図2B及び図2Cに示されているアクチュエータアレイの段20は、収縮アクチュエータ34に隣接して交互に配置された伸長アクチュエータ32を含み得る。同様に形状記憶させたアクチュエータをアクチュエータアレイの特定の段20に二つ以上のグループで配置することもできる。収縮或いは伸長するように形状記憶させたアレイ部分の同数のアクチュエータ32及び34によって特にバランスのとれた動きがもたらされる。アクチュエータアレイ10の特定の連結リング間或いは仲介スペーサ16と18との間にある反対方向に形状記憶させたアクチュエータ32及び34の数は、理想的な動きの範囲及びその他の可変パラメータに左右される。例示したように、仲介スペーサの様々な位置のアクチュエータは、多数の段のアクチュエータアレイの様々な組み合わせを形成し得る。本発明の実施例の説明では、環状の連結部分16及び18を用いるが、別の形状でもよい。医療器具は、大きさや形状が様々であり、様々な断面形状を持つ。従って、アクチュエータアレイ10は、これらの様々な装置に相補的に形成或いは適合する連結部分16及び18を含み得る。
【0021】
比較的少ない数のアクチュエータ部品を用いる特定の適用例では、アクチュエータ装置は、個別に形成された形状記憶合金マイクロアクチュエータからなる格子状の網と、選択されたマイクロアクチュエータの活性のために、形状記憶合金部分と接続したアドレス指定可能な薄膜加熱要素とを含み得る。マイクロアクチュエータの多数の段は、マイクロアクチュエータを分割して分解されたジョイント部にするために、ここに記載した連結リングで分割することも可能である。指定されたアレイ部分の少なくとも1つのマイクロアクチュエータがアドレス指定可能な加熱要素によって伸長するように変形し、マイクロアクチュエータの少なくとも1つが別のアドレス指定可能な加熱要素によって加熱されると収縮するように変形し得る。選択された組み合わせのマイクロアレイを活性化して、形状記憶合金部分の相対的な剛性を変えることが可能である。マイクロアクチュエータは、ここに記載の任意のアレイ形状或いは同様の組み合わせに配置することが可能である。小型の装置或いは超小型の装置は、比較的省エネルギーで動作する必要があり、その設計は単純であり、微調整が可能であることが望ましい。図3A及び図3Bは、初めの形状と形状記憶させた所定の形状をもつバックル状のアクチュエータ30を示す。図3Aに示されているように、アクチュエータ30は、初めに変形されて活性化された時にアクチュエータが伸長するように伸長された形状LAに形状記憶され得る。別法では、図3Bに示されるように、アクチュエータ30は、初めに延長された時アクチュエータが収縮するように形状記憶されるように、収縮された形状LBにプログラムされ得る。どちらの場合も、バックル状のアクチュエータ30は、活性化されると初めに変形された形状から所定の形状に変形する。ここに記載した形状記憶アクチュエータによって、完全に圧迫された場合に実質的かつ一様な力が働き、部分的に圧迫或いは活性化された場合は同様の動作がなされる。マルテンサイト形態の形状記憶合金は初めは容易に変形でき可撓性を有するが、熱が加えられてオーステナイト形態、即ち親形態に戻ると形状記憶合金はより硬くなり曲がらなくなる。アクチュエータは、螺旋形或いはまっすくなワイヤ、波型、ねじれた形態を含む平面或いは非平面の様々な形状にすることができるが、図3A及び図3Bに示されるようなバックル形状は有用な効果をもたらす。初めのバックル状に形成されたアクチュエータによって、実質的に平面が所定の形状に戻る時に効率的且つ有用な動作がもたらされる。収縮或いは伸長の動きに必要な力は、延長したバックル状のアクチュエータを用いることで軽減できる。バックル形状は、直線的な動きとは異なり、曲げの運動によって力の増幅原理が利用でき、バックル状のアクチュエータの伸長される長さが大きくなる。形状記憶合金アレイ全体が、初めにバックル状或いは平面でない形状で実質的に平面が所定の形状のアクチュエータで形成され得る。
【0022】
本発明の概念に従って形成された別のアクチュエータ構造40が図4に示されている。図4に示されている足場状のアクチュエータ40は、アレイ10の軸に対して回転方向に動けるように形成され得る。カテーテル(図示せず)等の医療器具の部分は、足場状構造40を含み得る。この足場状構造40は、個別にアドレス指定可能であり形状記憶合金アクチュエータ42及び44が活性化されると、回転方向の動きを含む全方向に体内で動くように形成されている。ここに記載した別の薄膜加熱要素及びシステムに類似の少なくとも1つの加熱要素22は、足場状構造の表面26に接続し、少なくとも1つのアクチュエータ42の組み合わせを選択的に活性化して所定の状態に戻す。足場状構造40は少なくとも2つの連結リング46及び48を含み得、形状記憶合金医療器具の相対的な動きが支持される。足場状構造40のアクチュエータ42及び42は、バックル状の表面26を備えた概ね矩形の形状を含む。このバックル状の表面26は、足場状構造に対して長手方向或いは横方向に整合するか或いはその任意の組み合わせである。体内で装置を動かすために、加熱要素22によって、少なくとも1つの形状記憶させたアクチュエータ42の選択された組み合わせを、熱で活性化させて中間の状態或いは最終的な形状記憶させた状態に戻す。本発明の好適な実施例によれば、図4に示されるように、足場構造の段50に横方向にそれぞれ整合したアクチュエータ42及び44は、活性化された時に伸長或いは収縮するように交互に形状記憶され得る。同じように形状記憶された形状記憶合金アクチュエータ42のそれぞれを選択的に活性化することによって、相対するアレイ部分が隣接するアレイ部分に対して時計回り或いは反時計回りに動く。反対の動きは、足場状構造の段の反対側に形状記憶させた別のアクチュエータ44を活性化させることによって相対するアレイ部分間に相対的な回転方向の動きが与えられて達成され得る。図4に示されているように、アクチュエータ足場状構造40は、活性化されると収縮或いは伸長するアクチュエータ42及び44の多数の段或いは段50から形成され得る。それぞれの段或いは相の個々のアクチュエータ42が特定の方向に回転方向に動くように交互に伸長或いは収縮するように形状記憶され得る。多数の回転する段或いは相50を積み重ねることによって、足場状構造全体或いはアレイ40の実質的な回転を増幅し得る。回転方向の動きの範囲は、活性化された時と活性化されていない時のアクチュエータの全体の長さの変化によって部分的に決まるか或いは段50の数によって決まり得る。本明細書に記載した長手方向或いは横方向のアクチュエータ、或いは傾斜したアクチュエータの全てと同様に、これらの要素の相対的な大きさ及び寸法は、理想的な直線方向或いは回転方向の動きを与えるように変更することが可能である。
【0023】
図5に示した本発明の別の実施例は、連結リング46及び48の間に配置された形状記憶合金アクチュエータ42及び44と、アクチュエータアレイ10の相対的な回転方向の動きを支持するアクチュエータ延長部45とを含む。前記した任意のアクチュエータ形状及び段を組み合わせて、熱で活性化される方向性アクチュエータ装置の骨格状構造を形成し得る。この骨格状構造は、方向性アクチュエータ部分の相対的な動きを支持するべく、複数の仲介スペーサ或いは連結リング46及び48で形成される。仲介スペーサ46及び48は、特定の相50に位置するアクチュエータに連結するためにアクチュエータ延長部45を更に含み得る。個別のアクチュエータ延長部は、アクチュエータの各端部或いは交互の端部で隣接する連結リングと連結するように形成され得、アクチュエータは1つのアクチュエータ延長部45を共有し得る。
【0024】
ここに記載した任意のアクチュエータ部分を組み合わせて、様々な形状記憶合金装置を形成することが可能である。アレイの軸に対して横方向或いは長手方向または傾斜した方向の任意の組み合わせにアクチュエータを配置することが可能である。しかしながら、アレイの特定の段のアクチュエータが、直線方向及び回転方向の動きを含む全ての方向にアクチュエータがバランスを保って動くように、一定の決められた方向を持つことが望ましい。例えば、骨格状構造が、その骨格状構造に対して長手方向に整合した少なくとも2つの長方形のアクチュエータ12及び14と、骨格状構造部分の相対的な動きのためにその骨格状構造に対して横方向に整合した少なくとも2つの長方形のアクチュエータ42及び44とからなり得る。一連の連結リング16及び18は、アクチュエータ装置に対して横方向に整合したアクチュエータ42及び44を連結するアクチュエータ延長部45で形成することが可能である。横方向に整合したアクチュエータは、加熱されると長さが伸長する少なくとも1つのアクチュエータ42と、加熱されると長さが収縮する少なくとも1つのアクチュエータ44とを含み得る。アドレス指定可能な薄膜ヒータを用いて活性化して選択されたアクチュエータを制御することが可能であるため、正確に全方向に動くように多数の形状記憶アクチュエータがアレイに含まれ得る。アクチュエータアレイの幾つか或いは全てのアクチュエータの選択された加熱によって、形状記憶合金装置が、広範囲な動きの制御及び可変剛性を備える。記憶機能を備えた別の好適な材料を用いて、形状記憶合金の代わりに同様のアクチュエータ装置を提供することが可能である。更に、本明細書に記載した複数のアクチュエータアレイを組み合わせて、更に広範囲に動く複雑な構造を形成することが可能である。アレイ部分の組み合わせを更に組み合わせて、指或いは手のように突き出た形状、或いは別の任意の機械的な有用な構造に形成して、全方位に制御された動きを得ることが可能である。
【0025】
本発明の概念に従って形成された熱で活性化される方向性アクチュエータ装置が図6、図7及び図8に同様に示されている。アクチュエータ装置は、ポリマーコーティング68で覆われた一連のリブ付き部分60を備える形状記憶合金骨格状構造60を含み得る。この骨格状構造60はまた、所定の形状を持つように形成された2つの形状記憶合金アクチュエータ62及び64からなるバックボーン65と、各アクチュエータが所定の形状に戻るように個別に局部的なヒータ72を備える加熱システム70とを含み得る。形状記憶合金バックボーンのアクチュエータ部分64は、熱で活性化されると収縮し、別のバックボーン部分62は熱で活性化されると膨張或いは伸長するため、アクチュエータ装置に正確な動きを与え得る。また骨格状構造60は、バックボーン部分65に沿って形成されたリブ付き籠状部分66を含み得る。このリブ付き籠状部分66は様々な形状の形状記憶合金のリブ付き部分を含み得、別々にアドレス指定可能な薄膜ヒータによって活性化され得る(図示せず)。ここに記載した別のアクチュエータアレイと同様に、リブ付き籠状部分66をカテーテル本体の末端部分を支持するように形成され得る。更に、方向性アクチュエータ60のある部分は1つ或いは複数のポリマーコーティング68で覆うことが可能である。分離したポリマーコーティングは、骨格状構造60の選択された部分に沿って薄膜加熱要素72を支持し得る。ここに記載した他のアクチュエータアレイと同様に図6に示された実施例は、互いにある動きとその逆の動きを与える逆方向に形状記憶させた一組の形状記憶合金アクチュエータ62及び64を含み得る。アクチュエータの初めに変形された形状とその所定の形状との間の全方向の動きは、有用な動作と方向性のある動きを与える中間の様々な形状を含む。図8は、図6及び図7に示されたアクチュエータ装置に類似のパターンレイアウトを示し、それは一枚の形状記憶合金のシートから形成され得る。様々なセンサ或いはトランスデューサ或いはその両方の組み合わせが、加熱要素72の近傍等の形状記憶合金構造60の様々な部分に沿って含まれ得る。
【0026】
図7及び図8に示されるように、アクチュエータ装置60は、形状記憶合金骨格状バックボーン構造65が正確に動く或いは曲がるように設計され得る。操作できるアクチュエータアレイ60は、カテーテルカフ(catheter cuff)として用いられ得、現在利用されているカテーテルの先端或いは他の部分に取り付けられ得る。光学式或いは圧力式、温度式または他のタイプの様々な検出装置やトランスデューサが、操作可能な装置の部分に含まれ得る。別法では、骨格状構造60自体が、内視鏡やカテーテルなどの操作可能な装置の形状記憶合金部分として立体的に形成され得る。ここに記載された形状記憶合金装置の全体或いは選択された部分の剛比は、選択された数のアクチュエータを加熱即ち活性化して比較的硬質のオーステナイト状態に転移させることで変えることができ、一方その他の活性化されていないアクチュエータは、比較的軟質のマルテンサイト状態に保たれる。例えば、誘導カテーテル及びワイヤなどの装置は体内の経路を通過するためにある程度の剛性と可撓性の両方を必要とする場合が多い。好ましくないねじれに耐え、且つ血管などの狭い経路内で操作する際の力に応答するべく、装置は適度なトルク制御と剛性をそなえなければならない。一方カテーテルは、周囲に目立った外傷を与えることなくこれらの領域を通過するために十分な可撓性を有しなければならない。カテーテルは、全体が形状記憶合金で形成された本体部分や好ましくは生物学適合性のポリマー材料で形成されたカテーテルの側壁部分に隣接した部分を少なくとも含み得る。形状記憶合金部分は、骨格状構造形状或いは前記したアクチュエータアレイの任意の組み合わせである。
【0027】
本発明の別の実施態様は、極めて操作性の高い形状記憶合金アクチュエータアセンブリの製造及びその方法を含む。記載した実施例では、複数の別々の形状記憶合金シート或いは片から形成されるが、好適な材料からなる一枚のシートからこれらのアクチュエータ装置を形成することは極めて効率的であり有利である。アクチュエータ装置のパターンレイアウトの例が図9に示されている。このアクチュエータ装置は、一枚の形状記憶合金シート80から一連の間隔を置いた行及び列に沿って選択された窓状部分81及び83を除去することによって形成された、複数の形状記憶合金アクチュエータ82及び84を含む。形状記憶合金アクチュエータ装置は、少なくとも2つの側辺部87及び89によって画定された一枚の形状記憶合金材料80を初めに選択して形成され、複数の形状記憶合金アクチュエータ82及び84が、図9に例示された一連の間隔をおいた行及び列に沿ったシートの選択された窓状部分81及び83を除去することによって関連するアクチュエータが動くように形成されている。形状記憶合金アクチュエータ82及び84は、選択的に形状記憶合金アクチュエータを活性化する薄膜シート(図示せず)上にアドレス指定可能な加熱要素の網を配設する前に、個別に形状記憶させて所定の状態にされ得る。加熱要素と形状記憶合金シートからなる側辺部87及び89は、最終的にアクチュエータアレイを形成するべく取り付けられ得る。
【0028】
アクチュエータアレイ10は、2つの連結リング及び一連の形状記憶合金アクチュエータからなる1個又は複数の層90から形成することができる。アクチュエータの行は、形状記憶合金アクチュエータアレイ10の相対的動きを支持する連結リング86及び88を形成するように十分に間隔をおいて設けられる。アクチュエータの列も、形状記憶合金アクチュエータ82及び84の側部を画定するべく間隔をおいて設けられる。選択された窓状部81及び83を形状記憶合金シート80から除去して、個々のアクチュエータ82及び84を形成することができる。勿論、窓状部81及び83の形状及びサイズは、個々のアクチュエータ82及び84及びアレイ10全体の所望の形状に従って変えることができる。図9に示す特定の実施態様では、選択された大きい「I字形」部分(81)及び小さい「I字形」部分(83)が、1枚のシート80から交互に除去されて、それぞれ対をなして横方向に並んだ複数の刻み日付形状記憶合金アクチュエータ82及び84が形成されている。大きい除去部分81は、アクチュエータ対とアクチュエータ対との間の空間となり、小さい除去部分83は、各対内で個々のアクチュエータを分割している。アクチュエータ82及び84は、それらが形状記憶合金84のシート又は形状記憶能力を有する類似の材料のシートから形成される前、または後に形状記憶させることができる。形状記憶合金80のシート上に薄膜ヒータ(図示せず)を配設する前に個々のアクチュエータ82及び84を形状記憶させることが望ましいが、アクチュエータを形成・形状記憶させる前に、形状記憶合金のシート及びヒータを初めに結合しておくことが望ましいこともある。
【0029】
形状記憶合金アクチュエータは、加熱即ち活性化により所定の形状へと動くように、個別に若しくは全体的に形状記憶させることができる。形状設定は、適切な加熱処理の間に、NiTi要素を所望の形状のワイヤ、マンドレル又は固定具上に拘束することによって達成することができる。形状記憶合金要素の形状及び特性の両方を設定するべく選択される熱処理パラメータは、多くの場合、特定の用途のために実験的に決定される。通常、所定の形状は、約1〜2分間400℃程度の温度で、又は5分間若しくはそれより長い時間500℃〜800℃に近い温度で設定することができる。形状記憶合金要素に、これらの高温において機械的な応力を加えて、所望の形状記憶された形状を形成することができる。加熱処理時間をより長くすること及び加熱処理温度をより高くすることによって、形状記憶合金要素の駆動温度が高くなり、且つそれらの最大発生力が限定されることが観察されてきたが、このような条件では、多くの場合熱応答がより鋭くなる。形状記憶させるプロセスの最後では、一般的に水焼入れ又は急冷用の空気を当てることによって急激な冷却を行う。後者の急冷用空気の適用は、比較的小さい固定具に部品が取り付けられている場合に特に適している。ここに説明した形状記憶させる手順は、形状記憶合金要素を設定する単なる一例に過ぎず、他のよく知られた形状記憶方法及び装置も同様に本発明に適用することができる。例えば、活性化された時に収縮するように形状記憶されるアクチュエータ84は、アクチュエータに沿って又はアクチュエータ間を行方向に延在する凹状部分を有する加熱用固定具に配置することができる。活性化時に伸長するように形状記憶されるアクチュエータ82は、同様にアクチュエータに沿って又はその間を行方向に延在するマンドレル又はワイヤ部分を有する加熱用固定具上に配置され得る。図9に示すパターンに含められているアクチュエータ対の各行内の個々のアクチュエータ82は、伸長するように形状記憶され得る。同様に、各対内の補完的なアクチュエータ84は収縮するように形状記憶され得る。公知の方法によって改変できる適切な加熱用固定具を用いて、複数の行又は列について同時に形状記憶させることもできる。ここに説明した形状記憶プロセスは、効率的かつ時間をかけずにかなり多くの数のアクチュエータ82及び84を設定することができる。アクチュエータアレイパターンに形状記憶及び冷却する際に、柔軟なアクチュエータ82及び84は変形され、即ち機械的に応力を加えられて、バックル状の形状又は他の好都合な形状となり得、また一方で薄膜加熱網(図示せず)が設けられる。図9に示す1枚のアレイシート80の縁部87及び89は、最終的に接合されて、図1に示す器具に類似した形状記憶合金アクチュエータチューブを形成し得る。そのアレイ内のアクチュエータ82が選択的に高温に加熱されると、形状記憶合金の内部構造が、(As)と称する温度においてマルテンサイト層からオーステナイト層に変化し始め、その変化は(Af)と称するより高い温度において終了する。このプロセスの間にアクチュエータはその元の形状記憶された形状に戻り、その際にかなりの力を発生する。冷却時に、材料は(Ms)と称する温度においてより変形し易いマルテンサイト状態に回復し始め、その転移は(Mf)として知られるより低い温度において終了する。これらの層転移のための温度範囲は、形状記憶合金の組成によって大きく変わってくる。例えば、NiTiの駆動温度は、体温のような通常必要とされる温度に近い温度で材料を正確に活性化するように調節することができる。医療器具の用途のために形状記憶合金を選択・形状記憶させる時には、これらの温度範囲は、体温から余り離れていない許容範囲内に収めるのが好ましい。ここに説明したアクチュエータのパターンは、1枚のシート構造及びそれを形状記憶させるために特に適したものであるが、ここに開示した考え方に基づいて、複数の記憶保持材料のシートから任意のアレイの形状を形成し、適切に形状記憶させることができる。
【0030】
ここに開示するアクチュエータアレイの形状は、一方向性又は両方向性の形状記憶合金の何れからも形成できることに注意しなければならない。一方向性合金は、1種類の高温時の形状記憶された形状を有する。両方向性合金は、低温時形状と高温時形状の両方を有する。両方向性合金は一定の用途において有用であるが、一方向性形状記憶合金は、形状記憶方法の複雑さがより少なく、回復可能な変形量が両方向合金(2%)よりかなり大きい(6〜8%)。両方向合金の他の弱点の中には、冷却時のそれらの変形力が相対的に小さいということもある。従って、装置は、一方向性形状記憶合金と、冷却時に初期の変形された形状を回復するために形状記憶合金要素に対して作用するバイアス力とを備えることが好ましいと認識されている。上述のように、ここに開示する形状記憶アクチュエータと共に多くのバイアス要素が用いられ得、その例としてはバネ、エラストマー、及び他の逆方向に形状記憶された形状記憶合金アクチュエータ等がある。第1のアクチュエータは、低温から高温への加熱プロセスの間に所定の長さだけその長さが伸長するように、加熱処理され形状記憶させ得る。同時に、第2のアクチュエータは、活性化時にその長さが短くなる、即ち収縮するように形状記憶させ得る。これらの逆方向に形状記憶されたアクチュエータを、本明細書に記載のように中間のスペーサに配置して、アクチュエータアレイのあらゆる方向への直線的な動き又は回転する動きを得ることができる。
【0031】
本発明の一面は、アクチュエータアレイ内で相反する方向に形状記憶されたアクチュエータによって得られる動き及び反対方向の動きに関連するものであるが、本明細書に開示する他の概念として、アドレス指定可能な薄膜加熱要素システムがある。図10に示すように、薄膜加熱要素網100を、1枚の予め形成された形状記憶合金材料シート110の上に被着することができる。形状記憶合金材料シート110上にアクチュエータアレイパターンを形成した後、補足的な薄膜加熱要素122を加えることもできる。或いは、上述のように、アクチュエータパターンを、両シートを結合した後に形成することができる。薄膜加熱要素網100の設計及び用途は、比較的複雑即ち入り組んだ形状の形状記憶アクチュエータアレイの設計において、大きな柔軟性を与えるものである。任意の形状又は設計で形成された多くのアクチュエータ102を、アレイの重量やサイズを著しく増すことがない、隣接するアドレス指定可能な薄膜加熱要素122を用いて選択的に活性化することができる。形状記憶合金アクチュエータ102を、比較的広く露出されたその表面領域126の上から効果的に加熱して、そのアクチュエータ120を特定の制御されプログラムされた方式でその設定された形状に動かすことができる。図10において、アドレス指定可能な薄膜加熱要素122は薄膜加熱要素網100の一部として配線即ち接続されている。アレイ内の各アクチュエータに隣接して配置された薄膜加熱要素122に接続されているリードワイヤ124を通して、活性化のため電流がシステムに供給される。アクチュエータの全ての列又は行は共通のヒータライン124を共有し得るが、各薄膜加熱要素122は個別にアドレス指定可能で、選択的に活性化できる。図10に示すように、複数のアクチュエータヒータに対してダイオード120を取付けることによって、アレイ内の他の薄膜加熱要素122に付随的な影響を与えることなく、特定のヒータを選択的に活性化することができるようになる。しかし、ダイオードなしで各ヒータに直接配線する方式も、逆方向電流が許容範囲内である場合には用いることができる。薄膜加熱要素122は、それぞれが対応する形状記憶合金アクチュエータ102を活性化するための他の種類の熱伝達要素または抵抗器を有し得る。最適なアドレスラインの数は、各行におけるアクチュエータの数が各列におけるアクチュエータの数と等しいか近い数である構成の場合に達成できることがわかっている。この方式では、過剰な数のアドレスラインが不要で、同様に比較的少ない数のアドレスラインで比較的多数のヒータを制御することの困難さも避けられる。勿論、薄膜加熱要素網100は、任意の数のアドレスライン、及び各アドレスラインについて任意の数のアドレス指定可能な薄膜加熱要素を有し得る。薄膜加熱要素網100は、各行又は列に接地ワイヤ128を設けることによって完成する。接地ワイヤ128は、アレイパターンに形成されたアクチュエータ102同士の間に形成された中間スペーサ106及び108即ち連結リングに沿って延在する。加えて、様々なセンサ、トランスデューサ114又はその両方をアクチュエータアレイパターンに含めて、動き又は周囲の条件についてのフィードバックを得ることができる。曲げ又は撓みセンサ114は、応力ゲージ又は圧電抵抗素子のような、アクチュエータアレイ部分の相対的位置を表す信号を供給するものである。イメージ化技術や類似の方法を実施する際の助けとなり得る他のセンサとしては、電気化学センサ、磁気抵抗センサ、電位センサ、ホール効果センサ、化学センサ又はpHセンサ等が挙げられる。同様に、アレイは、音響出力信号又は他の有用な信号を発生する様々なトランスデューサを有し得る。入力及び出力装置の任意の組合せを、アクチュエータアレイ全体に配置して、所望の測定値及び位置情報を得ることができる。
【0032】
アドレス指定可能な加熱要素、センサ、及びトランスデューサの回路網は、アクチュエータアレイの相対的動きのため、少なくとも1つの形状記憶合金アクチュエータの組合せを選択的に活性化するためにマイクロプロセッサ制御ユニット(図示せず)に接続して制御することができる。前記アレイは、形状記憶合金マイクロアクチュエータから形成された格子状構造と、前記格子状構造の周りに形成された、前記格子状構造内の選択された形状記憶アクチュエータを活性化するための加熱要素網を有する形状記憶合金導管の一部を形成し得る。また、その導管は、導入器(introducer)またはカニューレの少なくとも一部を形成し得る。加熱要素網は、前記導管における少なくとも1個のアクチュエータの選択された組合せを活性化して、導管の部分間の相対的な動きを与えたり、格子構造の部分の相対的剛性の変化をもたらす。格子状構造は更に、加熱された時に伸長又は収縮する中間の形状記憶合金マイクロアクチュエータを備えた連結リングを有し得る。加熱要素網は、形状記憶合金の導管の相対的な動き又は剛性の変化をもたらすために少なくとも1個のマイクロアクチュエータの組合せを選択的に活性化する、マイクロプロセッサユニットによって制御されるアドレス指定可能な薄膜加熱要素から形成されたものであり得る。
【0033】
図10及び図11は、2つの個別に形状記憶されたシート110及び130を用いて形状記憶合金アクチュエータアレイを製造する方法を提供する本発明の実施態様の1つを示す。図11に示すように、アクチュエータデバイスは、熱で活性化された時に伸長又は収縮の何れかを行う個別に形状記憶されたアクチュエータ102及び104をそれぞれが有し得る、2以上の独立した重複する形状記憶合金のシート110及び130で形成することもできる。これらのシートの各々は、個別の薄膜ヒータ網100又は連結された加熱システムを有し得る。形状記憶合金の各シート110及び130を別々に製造することが、アクチュエータ120及び140の形状記憶プロセスの助けとなり得る。例えば、同じシート110上に形成された全てのアクチュエータ102を、活性化時に伸長又は収縮するように同じ方式で形状記憶させることができる。上述のように、1個又は複数の加熱固定具は、アクチュエータの行又は列全体にわたって同時に形状記憶させることができる。形状記憶合金アクチュエータ104の追加のシート130を個別にかつ反対方向に形状記憶させて、アクチュエータアレイパターンを完成することができる。図11は、図10に示すものに類似した形状記憶金属パターンの、重複し且つ位置がずらされたシート110及び130を示す。最終的なアクチュエータアレイは、溶接によって、そうでなければ周知の方法によりアレイパターンの縁部を接合することによって形成することができる。
【0034】
図12A及び図12Bは、本発明によって形成され得るアクチュエータアレイの動作の単純化して示した制御流れ図である。ここに開示するアクチュエータデバイス及びシステム用の他の制御活性化システムも適合し得ることを理解されたい。図12Aに示すように、コンピュータがアレイ内の任意の数のアクチュエータの動き即ち活性化を制御し、様々なセンサ及びトランスデューサを介してアレイからフィードバックを受取り、指示を送ることができる。ここに開示する構成は、クローズドループフィードバック情報を提供するが、センサ及び出力レイアウトを適宜構成し直すことによって制御及びモニタリングシステムをオープンループシステムに構成することもできる。アドレス指定可能な加熱要素、センサ、及びトランスデューサの回路網は、形状記憶合金アクチュエータアレイの選択的活性化及びモニタリングのため、マイクロプロセッサ制御ユニットに接続され制御され得る。少なくとも1個のアクチュエータの様々な組合せを活性化して、アレイの部分と部分との間の相対的な動きを得たり、或いはアレイの選択された部分の相対的な剛性を変化させることができる。アクチュエータは、マイクロプロセッサユニットにより制御されるアドレス指定可能な薄膜加熱要素で活性化することができる。
【0035】
これらの基本的な構成要素を有する他の構成を選択することもできるが、図面の構成では、コンピュータが電源回路に接続され、アクチュエータ及び出力トランスデューサにコマンド信号を送る。この信号は、アレイ内の出力トランスデューサに達する前に適宜調整され得、増幅、フィルタリング、又は他の所望の調整を受け得る。様々なセンサをアクチュエータアレイの様々な部分に配置して、アクチュエータの動作状態関連情報、周囲の条件、又は他の任意の選択されたパラメータを得ることができる。例えば、光学的な、圧力の、温度の、又は他の種類のセンシングデバイス即ちトランスデューサデバイスを、操作可能なカテーテル又はその一部として形成された形状記憶合金アレイの一部に含めることができる。このアレイセンサ及びトランスデューサは、アレイの相対的動き、及びアレイ及びその周囲内の既存の条件についてのフィードバックを供給する。曲げ又は撓みセンサは、アクチュエータアレイの或る部分の位置に関する情報を供給するもので、歪みゲージ又は圧電抵抗素子のようなデバイスであり得る。イメージ化技術及び類似の方法を実施する際の助けとなり得る他のセンサとしては、電気化学センサ、電磁気センサ、電位センサ、温度センサ、ホール効果センサ、化学センサ、又はpHセンサ等が挙げられる。前記アレイは、音響信号又は他の有用な信号を発生する様々な出力トランスデューサを有し得る。従って、入力及び出力デバイスの任意の組合せを、アクチュエータアレイ全体にわたって配置して、所望の測定値及び相対位置情報を得ることができる。
【0036】
図12Bに単純化された制御流れ図が示されており、この流れ図は、選択されたアレイ部分を活性化し、その動きをモニタリングする方法を示している。所望の動きを決めたときに、ユーザインプットとして制御システムにその要求を入力する。この情報は、単なるマイクロプロセッサユニットへの直接の命令として供給されるか、或いはジョイスティック又は他の方向操作機構のような追加の周辺装置から供給されるものであり得る。アクチュエータアレイの選択された形状及び所望の動きを入力すると、発生した情報が、形状及び経路発生器によって、アクチュエータアレイの特定の領域即ちセグメントに基づいてセグメント化即ち分割される。所望の形状及び動きに基づき、アレイの様々なセグメント内の選択されたジョイントが活性化される。アレイ内の各ジョイントを効果的に動かすために、それぞれ少なくとも1個のアクチュエータを設けられ得る。対応するアクチュエータについての測定されたジョイント角即ち実際のジョイント角との比較が連続的に行われ、所望の角度が達成されたか否かが判定される。単純なブール代数的比較に基づいて、所望の形状にアクチュエータが活性化されるか、又はその形状に保持される。選択されたアクチュエータの計算された角度が測定された角度と異なってる場合は、その差が計算される。個別に調節可能な薄膜加熱要素のような制御される加熱要素でアクチュエータを活性化することによって、可変量の電力がアクチュエータに供給される。薄膜加熱要素網の全体が、形状記憶合金アクチュエータアレイ全体の制御された活性化及び動きを与え得る。アクチュエータを活性化するために必要な電力、及び選択されたアクチュエータを動かす即ち曲げる程度は、ジョイントの実際の角度と所望の角度との間の差に正比例する。生じたアレイの動きをポール撓みセンサ(pole deflection sensor)によって測定する前に活性化が生じ得るように、追加の待機時間即ち遅れをプロセスに加えることができる。実際のジョイント角が計算上のジョイントの角度に達した時即ち等しくなった時には、所望の形状及び経路が達成される。アレイの各セグメントについて、このセグメント内で適用可能な全てのジョイント角を計算することができ、必要ならば、対応するアクチュエータ全てを、所望のアレイ形状を達成するために必要な程度に活性化する。これらの計算、測定、及び比較処理は全て、マイクロプロセッサユニットの助けにより同時に容易かつ速やかに行うことができる。このサイクルの終了時、又は別のアレイ形状がユーザから要求される前に、ジョイント内の各アクチュエータ及びアレイの様々なセグメントの位置即ち曲がりを維持するために十分な電力が必要であり得る。保持のための電力のレベルは、周囲温度及び形状記憶合金アレイの熱効率のような様々な動作条件に応じて決まることは明らかである。
【0037】
上述のような実施例を参照して本発明について説明してきたが、好適な実施例及び方法の説明は限定を意図するものではない。本発明の全ての態様は、ここに開示する特定の図面の表示、形状又は相対的特性に限定されるものでなく、これらは様々な条件や変数に左右される。ここに開示する発明の実施例の形態及び詳細を様々に変更することができ、また本発明の他の実施形態は本明細書を参照することにより当業者には明らかとなろう。従って、本発明の真の範囲内での、そのような明細書記載事項の変形又は変更は請求項に記載の技術的範囲に含まれることになる。
【0038】
【図面の簡単な説明】
【図1】 薄膜形状記憶合金アクチュエータアレイの斜視図である。
【図2A】 連結リング間に位置する別の形状記憶合金アクチュエータの斜視断面略図である。
【図2B】 連結リング間に位置する別の形状記憶合金アクチュエータの斜視断面略図である。
【図2C】 連結リング間に位置する別の形状記憶合金アクチュエータの斜視断面略図である。
【図3A】 初期の形状と形状記憶させた所定の形状をもつバックル状のアクチュエータの斜視図である。
【図3B】 初期の形状と形状記憶させた所定の形状をもつバックル状のアクチュエータの斜視図である。
【図4】 相対するアレイ部分の間に回転方向の動きを与える薄膜形状記憶合金アクチュエータアレイの斜視図である。
【図5】 アクチュエータアレイの相対的な回転方向の動きを支持するアクチュエータ延長部と連結リングとの間に位置する形状記憶合金アクチュエータの斜視断面図である。
【図6】 形状記憶合金骨格状構造とポリマーコーティングされたリブ付き部分とを備えた熱的に活性化された方向アクチュエータ装置の側面図である。
【図7】 図6に例示した実施例に類似のアクチュエータ装置であって、形状記憶合金骨格状構造の正確な動きと曲げが可能な、該アクチュエータ装置の斜視図である。
【図8】 形状記憶合金のシートから形成された、図6及び図7に示された実施例に類似の熱で活性化されるアクチュエータのレイアウトの正面図である。
【図9】 間隔をおいた一連の行及び列に沿って選択された窓状部分を除去することによって形成された複数の形状記憶合金アクチュエータが設けられた形状記憶合金アクチュエータ装置のパターンレイアウトの斜視図である。
【図10】 形状記憶合金材料からなる1枚の予備形成されたシート上に被着された薄膜熱システムを例示する模式的な線図の正面図である。
【図11】 熱で活性化されると伸長したり収縮したりする個別に形状記憶させたアクチュエータを含み得る二つの別々の形状記憶合金シートを重ねることによって形成されたアクチュエータ装置のためのパターンレイアウトの正面図である。
【図12A】 形状記憶合金アレイ内部の別々にアドレス指定可能なアクチュエータの網を動作するための制御機構を例示する単純化したブロック図である。
【図12B】 形状記憶合金アレイ内部の別々にアドレス指定可能なアクチュエータの網を動作するための制御機構を例示する単純化したブロック図である。

Claims (49)

  1. 形状記憶合金製のアクチュエータアレイであって、
    異なるアクチュエータアレイの部分の相対的な動きを与える、複数の別個に形状記憶された形状記憶合金アクチュエータと、
    その初期の形状から動かすために前記形状記憶合金アクチュエータを熱で活性化する、形状記憶合金アクチュエータの少なくとも1つに隣接して配設された薄膜加熱要素とを有し、
    前記形状記憶合金アクチュエータが、少なくとも2つの連結リングの間に配設され、それぞれの形状記憶合金アクチュエータが、前記連結リングと一体的に形成され、かつ前記連結リングの側辺部によって画定され、
    各形状記憶合金アクチュエータが、前記形状記憶合金アクチュエータをその初期形状に回復させるためのバイアス要素となる別の形状記憶合金アクチュエータを有し、各形状記憶合金アクチュエータとそのバイアス要素となる別の形状記憶合金アクチュエータとが2以上の対をなして横方向に並んだ形態で配設されることを特徴とする形状記憶合金アクチュエータアレイ。
  2. 前記形状記憶合金アクチュエータが、列状に並んだアレイを形成するべく複数の連結リングの間に配設されることを特徴とする請求項1に記載の形状記憶合金アクチュエータアレイ。
  3. 少なくとも1つの形状記憶合金アクチュエータが、前記連結リングの異なる部分に沿って別の形状記憶合金アクチュエータに隣接して配設されることを特徴とする請求項1に記載の形状記憶合金アクチュエータアレイ。
  4. 少なくとも1個の形状記憶合金アクチュエータが、加熱された時、所定の形状に伸長することを特徴とする請求項3に記載の形状記憶合金アクチュエータアレイ。
  5. 少なくとも1個の形状記憶合金アクチュエータが、加熱された時、所定の形状に収縮することを特徴とする請求項3に記載の形状記憶合金アクチュエータアレイ。
  6. 少なくとも1個の形状記憶合金アクチュエータが、少なくとも1個の別の形状記憶合金アクチュエータに対して反対方向に作用することを特徴とする請求項3に記載の形状記憶合金アクチュエータアレイ。
  7. 前記形状記憶合金アクチュエータが、対をなして、前記連結リングの側辺部に沿って横方向に並んだ形態で配設されていることを特徴とする請求項1に記載の形状記憶合金アクチュエータアレイ。
  8. 形状記憶合金アクチュエータの対の一方の形状記憶合金アクチュエータが、加熱された時、初期形状から所定の形状に伸長することを特徴とする請求項7に記載の形状記憶合金アクチュエータアレイ。
  9. 形状記憶合金アクチュエータの対の一方の形状記憶合金アクチュエータが、加熱された時、初期形状から所定の形状に収縮することを特徴とする請求項に記載の形状記憶合金アクチュエータアレイ。
  10. 少なくとも1個の形状記憶合金アクチュエータが、初期形状は平坦でない形状で、且つ実質的に平坦な所定の形状を有することを特徴とする請求項1に記載の形状記憶合金アクチュエータアレイ。
  11. 少なくとも1個の形状記憶合金アクチュエータが、初期形状はバックル状の形状で、且つ実質的に平坦な所定の形状を有することを特徴とする請求項1に記載の形状記憶合金アクチュエータアレイ。
  12. 少なくとも1個の形状記憶合金アクチュエータが、実質的に平坦な初期形状を有し、且つ相対的長さの異なる実質的平坦な所定の形状を有するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の形状記憶合金アクチュエータアレイ。
  13. 前記形状記憶合金アクチュエータアレイが、加熱された時に初期形状から収縮する少なくとも1個の形状記憶合金アクチュエータと、加熱された時に初期形状から伸長する少なくとも1個の形状記憶合金アクチュエータとを有することを特徴とする請求項1に記載の形状記憶合金アクチュエータアレイ。
  14. 形状記憶合金アクチュエータアレイにおける加熱された時に所定の形状に収縮する形状記憶合金アクチュエータの数が、形状記憶合金アクチュエータアレイにおける加熱された時に所定の形状に伸長する形状記憶合金アクチュエータの数と等しいことを特徴とする請求項13に記載の形状記憶合金アクチュエータアレイ。
  15. 少なくとも1個の形状記憶合金アクチュエータが、加熱されて、その初期形状から中間の形状に動き得ることを特徴とする請求項1に記載の形状記憶合金アクチュエータアレイ。
  16. 少なくとも1個の形状記憶合金アクチュエータの選択された組合せが加熱されて、形状記憶合金アクチュエータアレイの剛性が変化し得ることを特徴とする請求項1に記載の形状記憶合金アクチュエータアレイ。
  17. 形状記憶合金製のカテーテルであって、
    側壁部で形成されたカテーテル本体部と、
    個別に形状を付けられた形状記憶合金アクチュエータの格子状網を有する前記カテーテルの側壁部分に隣接して配設された形状記憶合金部分と、
    選択された形状記憶合金アクチュエータの活性化のための、前記形状記憶合金部分に結合されたアドレス指定可能な薄膜加熱要素とを有し、
    前記形状記憶合金アクチュエータが、セグメント化されたジョイントに配設され、
    前記形状記憶合金アクチュエータをセグメント化されたジョイントに分割するための連結リングを更に有し、
    前記形状記憶合金アクチュエータは、それぞれ2つの前記連結リングの間に配設され、かつ前記連結リングと一体的に形成され、
    形状記憶合金アクチュエータが、前記形状記憶合金アクチュエータをその初期形状に回復させるためのバイアス要素となる別の形状記憶合金アクチュエータを有し、各形状記憶合金アクチュエータとそのバイアス要素となる別の形状記憶合金アクチュエータとが2以上の対をなして横方向に並んだ形態で配設されることを特徴とする形状記憶合金カテーテル。
  18. 前記形状記憶合金部分が、
    アドレス指定可能な加熱要素によって加熱された際に伸長する少なくとも1個の形状記憶合金アクチュエータと、
    別のアドレス指定可能な加熱要素によって加熱された時に収縮する少なくとも1個の形状記憶合金アクチュエータとを有することを特徴とする請求項17に記載の形状記憶合金カテーテル。
  19. 前記形状記憶合金部分が、前記形状記憶合金部分の相対的剛性を変化させるため、少なくとも1個の形状記憶合金アクチュエータの選択された組合せを加熱するための、少なくとも1個のアドレス指定可能な加熱要素を有することを特徴とする請求項17に記載の形状記憶合金カテーテル。
  20. 前記形状記憶合金部分が、前記カテーテルの側壁部分とは異なる剛性を有するように熱で活性化され得ることを特徴とする請求項19に記載の形状記憶合金カテーテル。
  21. 前記形状記憶合金部分が、前記カテーテル本体部の少なくとも一部分を外囲していることを特徴とする請求項17に記載の形状記憶合金カテーテル。
  22. 微細加工されたセンサを更に有することを特徴とする請求項17に記載の形状記憶合金カテーテル。
  23. 微細加工されたトランスデューサを更に有することを特徴とする請求項17に記載の形状記憶合金カテーテル。
  24. 前記形状記憶合金が、NiTiであることを特徴とする請求項17に記載の形状記憶合金カテーテル。
  25. 形状記憶合金製の導管であって、
    少なくとも2つの連結リングの間に実質的に配設された相反する方向に形状記憶された形状記憶合金アクチュエータで形成された格子状構造と、
    前記格子状構造内の選択された形状記憶合金アクチュエータを活性化するための、前記格子状構造の周囲に配設された薄膜加熱要素で形成された薄膜加熱要素網とを有し、
    前記格子状構造内の前記形状記憶合金アクチュエータと前記連結リングとは一体的に形成され、
    前記格子状構造内において、各形状記憶合金アクチュエータが、前記形状記憶合金アクチュエータをその初期形状に回復させるためのバイアス要素となる前記相反する方向に形状記憶された別の形状記憶合金アクチュエータを有し、各形状記憶合金アクチュエータとそのバイアス要素となる別の形状記憶合金アクチュエータとが2以上の対をなして横方向に並んだ形態で配設されることを特徴とする形状記憶合金導管。
  26. 前記薄膜加熱要素網が、前記導管における少なくとも1個の形状記憶合金アクチュエータの選択された組合せを活性化して、導管の部分間の相対的な動きを与えることを特徴とする請求項25に記載の形状記憶合金導管。
  27. 前記薄膜加熱要素網が、前記導管における少なくとも1個の形状記憶合金アクチュエータの選択された組合せを活性化して、格子状構造の部分間の相対的な剛性を変えることを特徴とする請求項25に記載の形状記憶合金導管。
  28. 前記導管部分を分割する少なくとも2つの連結部材を更に有し、前記形状記憶合金アクチュエータが、前記連結部材の間に配設されていることを特徴とする請求項25に記載の形状記憶合金導管。
  29. 前記格子状構造が、加熱された時に伸長する少なくとも1個の形状記憶合金アクチュエータと、加熱された時に収縮する少なくとも1個の形状記憶合金アクチュエータとを有することを特徴とする請求項25に記載の形状記憶合金導管。
  30. 前記薄膜加熱要素網が、前記連結部材に沿って配設され、且つ少なくとも1個の形状記憶合金アクチュエータと連結されていることを特徴とする請求項25に記載の形状記憶合金導管。
  31. マイクロプロセッサユニットを更に有することを特徴とし、
    前記加熱要素が、前記形状記憶合金導管の相対的な動きのために少なくとも1個の形状記憶合金アクチュエータの組合せを選択的に活性化する、前記マイクロプロセッサによって制御されるアドレス指定可能な薄膜加熱要素であることを特徴とする請求項30に記載の形状記憶合金導管。
  32. 前記導管が、カテーテルの少なくとも一部を形成することを特徴とする請求項25に記載の形状記憶合金導管。
  33. 前記導管が、導入器(introducer)の少なくとも一部を形成することを特徴とする請求項25に記載の形状記憶合金導管。
  34. 前記導管が、カニューレの少なくとも一部を形成することを特徴とする請求項25に記載の形状記憶合金導管。
  35. 形状記憶合金製の医療器具であって、
    体内においてあらゆる方向の動きを提供するべく、所定の形状に設定された、個別に活性化され反対方向に形状記憶された形状記憶合金アクチュエータで形成された足場状部と、
    少なくとも1個の形状記憶合金アクチュエータの組合せを所定の状態へと選択的に活性化するため、前記足場状部表面と連結している少なくとも1つの薄膜加熱要素とを有し、
    前記足場状部が、前記形状記憶合金医療器具の相対的動きを支持するための、少なくとも2つの連結リングを更に有し、前記足場状部内の前記形状記憶合金アクチュエータは、それぞれ2つの前記連結リングの間に配設され、かつ前記連結リングと一体的に形成され、
    前記足場状部内において、各形状記憶合金アクチュエータが、前記形状記憶合金アクチュエータをその初期形状に回復させるためのバイアス要素となる前記反対方向に形状記憶された別の形状記憶合金アクチュエータを有し、各形状記憶合金アクチュエータとそのバイアス要素となる別の形状記憶合金アクチュエータとが2以上の対をなして横方向に並んだ形態で配設されることを特徴とする形状記憶医療合金器具。
  36. 少なくとも1個の形状記憶合金アクチュエータが、前記足場状部に対して長手方向に整合したバックル状の表面を有する実質的に矩形の形状であることを特徴とする請求項35に記載の形状記憶合金医療器具。
  37. 複数の薄膜加熱要素が、所定の範囲内で前記足場状部のリングとリングとの傾斜角を変えるべく少なくとも1個の形状記憶合金アクチュエータの選択された組合せを熱で活性化する、個別にアドレス指定可能な薄膜加熱要素網を提供することを特徴とする請求項36に記載の形状記憶合金医療器具。
  38. 少なくとも1個の形状記憶合金アクチュエータが、前記足場状部に対して横方向に整合したバックル状の表面を有する実質的に矩形の形状であることを特徴とする請求項35に記載の形状記憶合金医療器具。
  39. 複数の薄膜加熱要素が、所定の範囲内で前記足場状部のリングとリングとの回転角を変えるべく少なくとも1個の形状記憶合金アクチュエータの選択された組合せを熱で活性化する、個別にアドレス指定可能な薄膜加熱要素網を提供することを特徴とする請求項36に記載の形状記憶合金医療器具。
  40. 前記足場状部が、
    前記足場状部に対して長手方向に整合した実質的に細長い形状を有する少なくとも1個の形状記憶合金アクチュエータと、
    前記足場状部に対して横方向に整合した実質的に細長い形状を有する少なくとも1個の形状記憶合金アクチュエータとを有することを特徴とする請求項35に記載の形状記憶合金医療器具。
  41. 複数の薄膜加熱要素が、体内で前記器具を相対的に動かすために少なくとも1個の形状記憶合金アクチュエータの選択された組合せを熱で活性化する、個別にアドレス指定可能な薄膜加熱要素網を提供することを特徴とする請求項40に記載の形状記憶合金医療器具。
  42. 前記薄膜加熱要素が、前記足場状部における少なくとも1個のアクチュエータを、選択的に中間状態へと活性化することを特徴とする請求項35に記載の形状記憶合金医療器具。
  43. 形状記憶合金製アクチュエータアレイの製造方法であって、
    少なくとも2つの側辺部によって画定される形状記憶合金材料のシートを選択する過程と、
    一連の間隔をおいた行及び列に沿って前記シートの選択された窓状部分を除去することにより、前記形状記憶合金アクチュエータアレイの相対的動きを与える複数の形状記憶合金アクチュエータを形成する過程と、
    個々の形状記憶合金アクチュエータを所定の状態に形状記憶させる過程と、
    前記形状記憶合金アクチュエータを選択的に活性化するための、アドレス指定可能な薄膜加熱要素で形成された薄膜加熱要素網を前記シート上に配設する過程と、
    前記シートの側縁部を接合して、形状記憶合金アクチュエータアレイを形成する過程とを有し、
    前記複数の形状記憶合金アクチュエータを、2以上の対をなして横方向に並んだ形態に形成し、
    前記間隔をおいた行が、前記形状記憶合金アクチュエータアレイの相対的動きを支持するための連結リングを形成し、
    前記間隔をおいた列が、前記形状記憶合金アクチュエータの側部を概ね画定し、
    前記2対をなす前記複数の形状記憶合金アクチュエータの各対の一方が、他方の形状記憶合金アクチュエータをその初期形状に回復させるためのバイアス要素となることを特徴とする形状記憶合金アクチュエータアレイの製造方法。
  44. 少なくとも1つの前記形状記憶合金アクチュエータを、加熱された時に伸長するように形状記憶することを特徴とする請求項43に記載の方法。
  45. 少なくとも1つの前記形状記憶合金アクチュエータを、加熱された時に収縮するように形状記憶することを特徴とする請求項43に記載の方法。
  46. 重複する第1及び第2の薄膜シートとなるように、形状記憶合金材料の別の薄膜シートを選択する過程を更に有し、前記第1の薄膜シートに形成された前記形状記憶合金アクチュエータを、加熱された時に伸長するように形状記憶し、前記第2の薄膜シートに形成された前記形状記憶合金アクチュエータを、加熱された時に収縮するように形状記憶することを特徴とする請求項43に記載の方法。
  47. 前記第1及び第2の形状記憶合金材料の薄膜シートが、NiTiから形成されていることを特徴とする請求項46に記載の方法。
  48. 少なくとも1個の形状記憶合金アクチュエータの組合せを選択的に活性化するためのアドレス指定可能な薄膜加熱要素で形成された薄膜加熱要素網を、マイクロプロセッサユニットに接続する過程を更に有することを特徴とする請求項43に記載の方法。
  49. 前記形状記憶合金材料の薄膜シートが、NiTiであることを特徴とする請求項43に記載の方法。
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