JP4363383B2 - 有機金属化学気相成長法用原料液及び該原料液を用いたHf−Si含有複合酸化物膜の製造方法 - Google Patents

有機金属化学気相成長法用原料液及び該原料液を用いたHf−Si含有複合酸化物膜の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、有機金属化学気相成長法(Metal Organic Chemical Vapor Deposition、以下、MOCVD法という。)を用いてHfSiO膜やHfSiON膜等のHf−Si含有複合酸化物膜を成膜する際の金属原料を1液としたMOCVD法用原料液及び該原料液を用いたHf−Si含有複合酸化物膜の製造方法に関するものである。
高誘電体ゲート絶縁膜としてシリコン酸化膜が使用されているが、近年LSIの高集積化に伴って、シリコン酸化膜の薄膜化が進んでいる。膜厚が100nm以下の薄さとなった薄膜にはトンネル電流が流れて絶縁効果が低下してしまうため、シリコン酸化膜でのこれ以上の薄膜化は限界となっている。
そのためシリコン酸化膜に代わるゲート絶縁膜が要望されており、候補としてハフニウムとシリコンが含有した酸化物膜、具体的にはHf-Si-O膜やHf-Si-O-N膜のようなHf−Si含有複合酸化物膜が注目されている。これらHf−Si含有複合酸化物膜の製造方法としては、スパッタリング、イオンプレーティング、塗布熱分解、ゾルゲル等のMOD(Metal Organic Deposition)が挙げられるが、上記製造方法に比べて組成制御性、段差被覆性に優れること、半導体製造プロセスとの整合性等の面からMOCVD法が最適な膜製造プロセスとして検討されている。
Hf−Si含有複合酸化物膜を成膜するための材料としては、金属塩化物や金属アルコキシド、DPM錯体などがある。有機Si化合物としては、テトラキスエトキシシラン(以下、Si(C25O)4という。)やSiCl6、有機Hf化合物としては、テトラキスターシャリーブトキシハフニウム(以下、Hf(t-C49O)4という。)やテトラキスジピバロイルメタネートハフニウム(以下、Hf(DPM)4という。)等が検討されている。
しかし、有機金属化合物を用いるMOCVD法では、適当な有機金属化合物原料の選択と合成が重要な課題となり、必ずしも所望の金属材料に対して適切な有機金属化合物原料が存在しているとは限らない。
このような上記問題点を解決する方策として、MOCVD法によりHf含有薄膜を成膜する方法として、成膜室内に、少なくとも1種若しくは複数種のM[N(C25)2]4(但し、Mは金属(Siを含む)元素)にて表される有機物原料を導入し、CVD法にて、金属(合金を含む)膜、若しくは、金属化合物膜を堆積し、堆積後に堆積中の温度よりも高い温度にて熱処理を行う成膜方法が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。上記成膜方法により、半導体装置や電子装置の成膜面に凹凸があっても、金属及びその化合物を制御性と均一性良く堆積することができるようにして、良好な性能を持つ半導体装置や電子装置を製造できる。
特開2002−167672号公報(請求項1、段落[0005])
しかしながら、上記特許文献1に示される成膜方法では、所望の金属化合物膜を堆積した後に膜質の改善を目的とする熱処理を施さなければならないため、工程が煩雑になり、また、膜を堆積する温度よりも高い温度で熱処理を行うことから基材を痛めてしまうおそれがあった。
本発明の目的は、高い成膜速度を有するMOCVD法用原料液及び該原料液を用いたHf−Si含有複合酸化物膜の製造方法を提供することにある。
本発明の別の目的は、下地との密着性が良好なMOCVD法用原料液を用いたHf−Si含有複合酸化物膜の製造方法を提供することにある。
請求項1に係る発明は、有機Hf化合物と有機Si化合物とを混合割合が重量比(有機Hf化合物/有機Si化合物)で0.001〜0.5重量%の範囲内となるように混合して有機Hf化合物を有機Si化合物中に溶解させ、この溶解液を20〜100℃で加熱して調製したことを特徴とするMOCVD法用原料液である。
請求項1に係る発明では、Hf−Si含有複合酸化物膜のような複数の金属を含有する膜の有機金属化合物原料を1液とした原料液であり、この原料液は有機Si化合物と有機Hf化合物とを所定の割合で混合して有機Hf化合物を有機Si化合物中に溶解させることにより1液とし、更に所定の温度範囲で加熱して調製することにより得られる。このようにして調製された1液MOCVD法用原料液には、有機Hf化合物と有機Si化合物とで形成されるHf−Si混合金属多核分子となった中間体が含まれると考えられ、この中間体が基材表面に初期成膜核を形成するため、本発明の原料液を使用することで高い成膜速度が得られる。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明であって、有機Si化合物が次の式(1)又は式(2)で表されるMOCVD法用原料液である。
Figure 0004363383
但し、R1とR2とが互いに同一であるとき、R1及びR2は炭素数1〜4の直鎖又は分岐状アルキル基であり、R1とR2とが互いに異なるとき、R1は炭素数1〜2のアルキル基であり、R2は炭素数2〜4の直鎖又は分岐状アルキル基であり、nは1〜4の整数である。
Figure 0004363383
但し、R3は炭素数1〜4の直鎖又は分岐状アルキル基であり、mは1〜4の整数である。
請求項2に係る発明では、上記式(1)又は式(2)で表される有機Si化合物は室温で液体として存在し、かつ有機Hf化合物を溶解することが可能であり、気化安定性、成膜速度及び段差被覆性に優れるため好適である。
請求項3に係る発明は、請求項1に係る発明であって、有機Hf化合物が次の式(3)で表されるMOCVD法用原料液である。
Figure 0004363383
但し、R4及びR5は炭素数1〜2のアルキル基であり、R4とR5は互いに同一でも異なっていてもよい。
請求項4に係る発明は、請求項1に係る発明であって、有機Hf化合物が次の式(4)で表されるMOCVD法用原料液である。
Figure 0004363383
但し、R6は炭素数1〜4の直鎖又は分岐状アルキル基である。
請求項3又は4に係る発明では、上記式(3)又は式(4)で表される有機Hf化合物は有機Si化合物に溶解し易く、気化安定性、成膜速度及び段差被覆性に優れるため好適である。
請求項5に係る発明は、請求項1ないし4いずれか1項に記載のMOCVD法用原料液を用いてHf−Si含有複合酸化物膜を作製することを特徴とするHf−Si含有複合酸化物膜の製造方法である。
請求項5に係る発明では、前述した本発明の1液としたMOCVD法用原料液を用いることで、従来の2液からなるMOCVD法用原料液をそれぞれ供給して膜を作製した場合に比べて、高い成膜速度で膜を作製することができ、また得られたHf−Si含有複合酸化物膜は基材と高い密着性を有する。
請求項6に係る発明は、請求項1ないし4いずれか1項に記載のMOCVD法用原料液に使用される有機Si化合物と同一又は異なる組成を有する有機Si化合物を還元ガスとともに熱分解して基材表面にSi膜を成長させる工程と、請求項1ないし4いずれか1項に記載のMOCVD法用原料液を酸化剤とともに供給して熱分解させ、成長させたSi膜表面にHfSiO膜を作製する工程とを含むHf−Si含有複合酸化物膜の製造方法である。
請求項6に係る発明では、基材表面にSi膜を成長させた後に、このSi膜表面にHfSiO膜を作製するため、得られたHfSiO膜は基材との密着性がより向上する。
請求項7に係る発明は、請求項1ないし4いずれか1項に記載のMOCVD法用原料液に使用される有機Si化合物と同一又は異なる組成を有する有機Si化合物を還元ガスとともに熱分解して基材表面にSi膜を成長させる工程と、請求項1ないし4いずれか1項に記載のMOCVD法用原料液を酸化剤及び窒素源とともに供給して熱分解させ、成長させたSi膜表面にHfSiON膜を作製する工程とを含むHf−Si含有複合酸化物膜の製造方法である。
請求項7に係る発明では、基材表面にSi膜を成長させた後に、このSi膜表面にHfSiON膜を作製するため、得られたHfSiON膜は基材との密着性がより向上する。
本発明のMOCVD法用原料液は、Hf−Si含有複合酸化物膜のような複数の金属を含有する膜の有機金属化合物原料を1液とした原料液であり、この原料液は有機Si化合物と有機Hf化合物とを所定の割合で混合して有機Hf化合物を有機Si化合物中に溶解させることにより1液とし、更に所定の温度範囲で加熱して調製することにより得られる。このようにして調製された1液MOCVD法用原料液には、有機Hf化合物と有機Si化合物とで形成されるHf−Si混合金属多核分子となった中間体が含まれると考えられ、この中間体が基材表面に初期成膜核を形成するため、本発明の原料液を使用することで高い成膜速度が得られる。
また、Hf−Si含有複合酸化物膜の製造方法は、前述した本発明のMOCVD法用原料液を用いてHf−Si含有複合酸化物膜を作製することを特徴とする。前述した本発明の1液としたMOCVD法用原料液を用いることで、従来の2液からなるMOCVD法用原料液をそれぞれ供給して膜を作製した場合に比べて、高い成膜速度で膜を作製することができ、また得られたHf−Si含有複合酸化物膜は基材と高い密着性を有する。
次に本発明を実施するための最良の形態を説明する。
本発明のMOCVD法用原料液は、Hf−Si含有複合酸化物膜のような複数の金属を含有する膜の有機金属化合物原料を1液とした原料液であり、有機Hf化合物と有機Si化合物とを混合割合が重量比(有機Hf化合物/有機Si化合物)で0.001〜0.5重量%の範囲内となるように混合して有機Hf化合物を有機Si化合物中に溶解させることにより1液とし、更にこの溶解液を20〜100℃で加熱して調製することにより得られる。このようにして調製された1液MOCVD法用原料液を使用することで高い成膜速度が得られ、更に緻密でかつ密着性の高いHf−Si含有複合酸化物膜が得られる。その理由としては、本発明の原料液には、混合液の大部分を占める有機Si化合物中に、有機Hf化合物と有機Si化合物とで形成される、例えば次の式(5)で表されるようなHf−Si混合金属多核分子となった中間体が含まれると考えられ、このような構造を有する中間体が基材表面に初期成膜核を形成し、更に有機Si化合物、有機Hf化合物及びこれらの中間体の蒸気が熱分解して酸化剤と反応することにより生成するHf−Si含有複合酸化物がこの初期成膜核を中心としてHf−Si含有複合酸化物が堆積し始めると推定される。このように初期成膜核を形成した後に、Hf−Si含有複合酸化物が堆積するため、高い成膜速度が得られる。また、初期成膜核を中心として成膜されるため、緻密な膜が形成される。更に、初期成膜核が基材との密着性を高めることから密着性の高いHf−Si含有複合酸化物膜が得られる。なお、式(5)中の点線は緩やかな結合を表している。
Figure 0004363383
なお、上記式(5)では有機Si化合物及び有機Hf化合物ともに窒素を含有する化合物を用いた際の中間体を表したが、有機Si化合物又は有機Hf化合物のいずれか一方又は双方の化合物として、酸素を含有する化合物を用いた場合であっても、上記式(5)に示される中間体に類似する構造を有するHf−Si混合金属多核分子の形態をとると考えられる。
有機Hf化合物と有機Si化合物との混合割合を上記範囲内に規定したのは、下限値未満であると有機Hf化合物の含有割合が少なすぎるため、良質なHf−Si含有複合酸化物膜を作製することができず、上限値を越えると有機Hf化合物の含有割合が多すぎてしまい、Hf−Si混合金属多核分子となった中間体が形成し難くなってしまうためである。特に好ましい混合割合は重量比(有機Hf化合物/有機Si化合物)で0.01〜0.1重量%の範囲内である。また、有機Hf化合物と有機Si化合物とを所定の割合で混合し更に溶解させた溶解液を上記温度範囲で加熱したのは、有機Hf化合物に有機Si化合物を安定に攻撃させてHf−Si混合金属多核分子となった中間体を形成させるためである。特に好ましい溶解液の加熱温度範囲は20〜100℃である。また加熱時間は30分〜1時間が好ましい。
本発明のMOCVD法用原料液に使用される有機Si化合物は次の式(1)又は式(2)でそれぞれ表される。
Figure 0004363383
但し、R1とR2とが互いに同一であるとき、R1及びR2は炭素数1〜4の直鎖又は分岐状アルキル基であり、R1とR2とが互いに異なるとき、R1は炭素数1〜2のアルキル基であり、R2は炭素数2〜4の直鎖又は分岐状アルキル基であり、nは1〜4の整数である。
Figure 0004363383
但し、R3は炭素数1〜4の直鎖又は分岐状アルキル基であり、mは1〜4の整数である。
上記式(1)で表される化合物の代表例としては、Si[(CH3)2N]4、Si[(C25)2N]4、Si[(C37)2N]4、Si[(C49)2N]4、Si[(CH3)(C25)N]4、Si[(CH3)(C37)N]4、Si[(CH3)(C49)N]4、Si[(C25)(C37)N]4、Si[(C25)(C49)N]4、SiH[(CH3)2N]3などが挙げられる。
また上記式(2)で表される化合物の代表例としては、Si[(CH3)O]4、Si[(C25)O]4、Si[(C37)O]4、Si[(C49)O]4、SiH[(CH3)O]3などが挙げられる。なお、上記代表例で示した化合物以外であっても上記式(1)又は上記式(2)を満たす有機Si化合物であれば本発明の原料液とすることができることは言うまでもない。
上記式(1)又は式(2)でそれぞれ表される有機Si化合物は室温で液体として存在し、かつ有機Hf化合物を溶解することが可能であり、気化安定性、成膜速度及び段差被覆性に優れるため好適である。
また、本発明のMOCVD法用原料液に使用される有機Hf化合物は次の式(3)又は式(4)で表される。
Figure 0004363383
但し、R4及びR5は炭素数1〜2のアルキル基であり、R4とR5は互いに同一でも異なっていてもよい。
Figure 0004363383
但し、R6は炭素数1〜4の直鎖又は分岐状アルキル基である。
上記式(3)で表される化合物の代表例としては、Hf[(CH3)2N]4、Hf[(C25)2N]4、Hf[(CH3)(C25)N]4が挙げられる。上記式(4)で表される化合物の代表例としては、Hf(t-C49O)4が挙げられる。なお、上記代表例で示した化合物以外であっても上記式(3)又は上記式(4)を満たす有機Hf化合物であれば本発明の原料液とすることができることは言うまでもない。
上記式(3)又は式(4)で表される有機Hf化合物は有機Si化合物に溶解し易く、気化安定性、成膜速度及び段差被覆性に優れるため好適である。
なお、本発明のMOCVD法用原料液で使用される有機Hf化合物と有機Si化合物にそれぞれ配位している配位子は、同一構造の配位子からなる組合せでもよいが、異なる構造の配位子からなる組合せ、例えば、有機Si化合物としてSi原子にジメチルアミノ基が配位したSiH[(CH3)2N]3と有機Hf化合物としてHf原子にジエチルアミノ基が配位したHf[(C25)2N]4を使用した1液MOCVD法用原料液を用いることで、中間体として形成されるHf−Si混合金属多核分子に立体障害を生じ、この立体障害からHf元素とSi元素の四面体位置が対称性が崩れてより分解し易くなるため、初期成膜核の形成が促進される。
次に本発明のHf−Si含有複合酸化物膜の製造方法を説明する。
本発明のHf−Si含有複合酸化物膜の製造方法は、前述した本発明のMOCVD法用原料液を用いてHf−Si含有複合酸化物膜を作製することを特徴とする。前述した本発明の1液としたMOCVD法用原料液を用いることで、従来の2液からなるMOCVD法用原料液をそれぞれ供給して膜を作製した場合に比べて、高い成膜速度で膜を作製することができる。その理由としては、MOCVD装置の成膜室に供給された原料液のうち、先ず中間体が熱分解して成膜に寄与する初期成膜核を形成し、この初期成膜核が基板表面に修飾する。続いて有機Si化合物、有機Hf化合物及びこれらの中間体の蒸気が熱分解して酸化剤と反応することによりHfSiOが生成する。生成したHfSiOが加熱された基板上に近づくと、基板表面に修飾した初期成膜核を中心としてHfSiOが堆積し始めるため、従来の2液からなるMOCVD法用原料液を使用した場合に比べて、高い成膜速度で膜を作製することができると考えられる。また初期成膜核を中心としてHfSiOが堆積するため、得られたHf−Si含有複合酸化物膜は緻密に形成され、かつ基材と高い密着性を有する。
本発明のHf−Si含有複合酸化物膜の製造方法をHf-Si-O膜を形成する方法を例にとって説明する。
図1に示すように、MOCVD装置は、成膜室10と蒸気発生装置11を備える。成膜室10の内部にはヒータ12が設けられ、ヒータ12上には基板13が保持される。この成膜室10の内部は圧力センサー14、コールドトラップ15及びニードルバルブ16を備える配管17により真空引きされる。成膜室10にはニードルバルブ36、ガス流量調節装置34を介して酸化剤供給管37が接続される。蒸気発生装置11は原料容器18を備え、この原料容器18は本発明のMOCVD法用原料液を貯蔵して密閉される。原料容器18にはガス流量調節装置19を介してキャリアガス供給管21が接続され、また原料容器18には供給管22が接続される。供給管22にはニードルバルブ23及び溶液流量調節装置24が設けられ、供給管22は気化器26に接続される。気化器26にはニードルバルブ31、ガス流量調節装置28を介してキャリアガス供給管29が接続される。気化器26は更に配管27により成膜室10に接続される。また気化器26には、ガスドレイン32及びドレイン33がそれぞれ接続される。
この装置では、N2、He、Ar等の不活性ガスからなるキャリアガスがキャリアガス供給管21から原料容器18内に供給され、原料容器18に供給されたキャリアガス圧により原料容器18に貯蔵されているMOCVD法用原料液を供給管22を介して気化器26に搬送する。気化器26で気化されて蒸気となった有機Si化合物、有機Hf化合物及びこれらの中間体は、更にキャリアガス供給管28から気化器26へ供給されたキャリアガスにより配管27を経て成膜室10内に供給される。供給された有機Si化合物、有機Hf化合物及びこれらの中間体の蒸気が熱分解して、酸化剤供給管37から成膜室10内に供給された酸化剤と反応することにより、HfSiOが生成し、これらが基材表面に積層することにより、Hf-Si-O膜が形成される。酸化剤としては、O2、H22、N2Oが挙げられる。
また、図2に示すように、ニードルバルブ39、ガス流量調節装置38を介して窒素源供給管41を成膜室10に接続し、窒素源を成膜室10内に直接供給するような構成とすることでHfSiON薄膜を作製することができる。窒素源としては、N2、NH3が挙げられる。
また、本発明のHf−Si含有複合酸化物膜の別の製造方法を説明する。
基材、例えばシリコン基板を空気中に放置した状態を維持すると、空気中に含まれる酸素が基板表面のSiと反応して基板表面に自然酸化膜(SiO2)を形成する。この自然酸化膜を表面に有している状態でHf−Si含有複合酸化物膜を形成すると、形成したHf−Si含有複合酸化物膜の密着性に劣る問題がある。
そこで本発明のHf−Si含有複合酸化物膜の別の製造方法では、先ず有機Si化合物を還元ガスとともに熱分解して基材表面にSi膜を成長させる。具体的には、Si基板表面に形成されたSiO2表面にSi膜を成長させる。基材表面に成長させたSi膜の表層はSi−Hの構造になっていると考えられ、このSi−H構造が後に続く工程においてHf−Si含有複合酸化物膜を形成した際の密着性向上に寄与すると推定される。その具体的な理由としては、基材表面に成長させたSi−Hが原料液中の中間体が熱分解した初期成膜核と反応して、基材表面に初期成膜核がより容易に修飾し、続いて生成したHfSiOが加熱された基板上に近づくと、基板表面に修飾しているSi−Hと初期成膜核を中心としてHfSiOが堆積し始めるため、より密着性が高いHfSiO膜が得られると考えられる。Si膜を成長させるために使用する有機Si化合物は、前述した本発明のMOCVD法用原料液に使用される有機Si化合物と同一組成でもよいし、又は異なる組成を有していてもよい。また還元ガスとしては、H2ガスが好ましい。成長させるSi膜の膜厚は0.1〜10nm程度、好ましくは2nmであれば十分その効果が発現できる。
続いて前述した本発明のMOCVD法用原料液を酸化剤とともに供給して熱分解させ、成長させたSi膜表面にHfSiO膜を形成する。酸化剤には、O2、H22、N2Oなどを使用する。このように、基材表面にSi膜を成長させた後に、このSi膜表面にHfSiO膜を形成することでSi基板とHfSiO膜との界面層を安定に形成することができる。
また、前述した本発明のMOCVD法用原料液を酸化剤及び窒素源とともに供給して熱分解させることで、HfSiON薄膜を作製することができる。窒素源には、N2、NH3を使用する。
次に本発明の実施例を比較例とともに詳しく説明する。
<実施例1>
先ず、有機Hf化合物としてHf[(C25)2N]4を、有機Si化合物としてSi[(C25)2N]4をそれぞれ用意した。次に、有機Hf化合物と有機Si化合物とを混合割合が重量比(有機Hf化合物/有機Si化合物)で0.001重量%となるように室温で混合して有機Hf化合物を有機Si化合物中に溶解させた。続いてこの溶解液を60℃で2時間加熱して1液のMOCVD法用原料液を調製した。また、有機Hf化合物と有機Si化合物との混合割合を重量比(有機Hf化合物/有機Si化合物)で0.01重量%、0.1重量%、0.2重量%及び0.5重量%にそれぞれ変更して、混合割合の異なる合計5種類のMOCVD法用原料液を調製した。
続いて、調製した5種類のMOCVD法用原料液を用いてHf-Si-O薄膜をそれぞれ成膜した。具体的には、先ず、基板として基板表面にSiO2膜(厚さ5000Å)を形成したシリコン基板を5枚ずつ用意し、基板を図1に示すMOCVD装置の成膜室に設置した。次いで、基板温度を600℃、気化温度を70℃、圧力を約266Pa(2torr)にそれぞれ設定した。反応ガスとしてO2ガスを用い、その分圧を1000ccmとした。次に、キャリアガスとしてArガスを用い、MOCVD法用原料液を0.1g/分の割合でそれぞれ供給し、成膜時間が1分、2分、3分、4分及び5分となったときにそれぞれ1枚ずつ成膜室より取出した。
<実施例2>
有機Si化合物をSiH[(CH3)2N]3に代えた以外は実施例1と同様にして混合割合の異なる5種類のMOCVD法用原料液をそれぞれ調製し、実施例1と同様にして基板上にHf-Si-O薄膜を成膜した。
<実施例3>
有機Si化合物をSi[(CH3)2N]4に代えた以外は実施例1と同様にして混合割合の異なる5種類のMOCVD法用原料液をそれぞれ調製し、実施例1と同様にして基板上にHf-Si-O薄膜を成膜した。
<実施例4>
有機Hf化合物をHf[(CH3)2N]4に、有機Si化合物をSi[(CH3)2N]4にそれぞれ代えた以外は実施例1と同様にして混合割合の異なる5種類のMOCVD法用原料液をそれぞれ調製し、実施例1と同様にして基板上にHf-Si-O薄膜を成膜した。
<実施例5>
有機Hf化合物をHf[(CH3)2N]4に、有機Si化合物をSiH[(CH3)2N]3にそれぞれ代えた以外は実施例1と同様にして混合割合の異なる5種類のMOCVD法用原料液をそれぞれ調製し、実施例1と同様にして基板上にHf-Si-O薄膜を成膜した。
<実施例6>
有機Hf化合物をHf(t-C49O)4に、有機Si化合物をSiH[(CH3)2N]3にそれぞれ代えた以外は実施例1と同様にして混合割合の異なる5種類のMOCVD法用原料液をそれぞれ調製し、実施例1と同様にして基板上にHf-Si-O薄膜を成膜した。
<実施例7>
有機Hf化合物をHf[(CH3)2N]4に代えた以外は実施例1と同様にして混合割合の異なる5種類のMOCVD法用原料液をそれぞれ調製し、実施例1と同様にして基板上にHf-Si-O薄膜を成膜した。
<実施例8>
有機Hf化合物をHf(t-C49O)4に、有機Si化合物をSi[(CH3)2N]4にそれぞれ代えた以外は実施例1と同様にして混合割合の異なる5種類のMOCVD法用原料液をそれぞれ調製し、実施例1と同様にして基板上にHf-Si-O薄膜を成膜した。
<比較例1>
有機Hf化合物と有機Si化合物との混合割合を重量比(有機Hf化合物/有機Si化合物)で0.0005重量%及び0.6重量%にそれぞれ変更した以外は実施例1と同様にして、混合割合の異なる合計2種類のMOCVD法用原料液をそれぞれ調製し、実施例1と同様にして基板上にHf-Si-O薄膜を成膜した。
<比較例2>
先ず、有機Hf化合物としてHf[(C25)2N]4を、有機Si化合物としてSi[(C25)2N]4をそれぞれ用意し、これらの有機Si化合物と有機Hf化合物をそれぞれMOCVD法用原料液とした。即ち、用意した有機Si化合物と有機Hf化合物をそれぞれ独立した2液からなるMOCVD法用原料液とした。
続いて、調製したMOCVD法用原料液を用いてHf-Si-O薄膜を成膜した。具体的には、先ず、基板として基板表面にSiO2膜(厚さ5000Å)を形成したシリコン基板を5枚ずつ用意し、基板を図3に示すMOCVD装置の成膜室に設置した。また有機Si化合物原料液を原料容器18に、有機Hf化合物原料液を原料容器42にそれぞれ貯蔵密閉した。図3中の原料容器42にはガス流量調節装置43を介してキャリアガス供給管44が接続され、また原料容器42には供給管46が接続されている。供給管46にはニードルバルブ47及び溶液流量調節装置48が設けられ、供給管46は気化器26に接続されている。次いで、基板温度を600℃、気化温度を70℃、圧力を約266Pa(2torr)にそれぞれ設定した。反応ガスとしてO2ガスを用い、その分圧を1000ccmとした。次に、キャリアガスとしてArガスを用い、有機Si化合物原料液及び有機Hf化合物原料液をそれぞれ独立して供給し、成膜時間が1分、2分、3分、4分及び5分となったときにそれぞれ1枚ずつ成膜室より取出した。なお、成膜時における有機Si化合物原料液及び有機Hf化合物原料液の供給割合を変化させることにより、実施例1〜8における混合割合の異なる5種類のMOCVD法用原料液を用いて成膜したHf-Si-O薄膜と同様の組成となるHf-Si-O薄膜を成膜した。
<比較試験1>
実施例1〜8及び比較例1,2でそれぞれ得られたHf-Si-O薄膜について、得られたHf-Si-O薄膜の成膜時間あたりの膜厚試験及び密着性を調べるピール試験を行った。
(1)膜厚試験
成膜を終えた基板上のHf-Si-O薄膜を断面SEM(走査型電子顕微鏡)像から膜厚を測定した。
(2)ピール試験
成膜を終えた基板の平坦部分に成膜された各薄膜について次のようなピール試験を行った。先ず、成膜を終えた各薄膜をカッターナイフを用いて所定の大きさに切断して100の切断マス目を作成した。次にマス目を作成した薄膜の上に粘着性セロハンテープを密着させた。続いてこのセロハンテープを薄膜から剥がし、100のマス目に切断された薄膜のうち、セロハンテープにより剥離した数と、基板上に残留した数とをそれぞれ調べた。
<評価>
得られた成膜時間あたりの膜厚及びピール試験の結果を表1及び表2にそれぞれ示す。なお、ピール試験は、切断マス目100枚当たりの基板残留数を示す。
Figure 0004363383
Figure 0004363383
表1及び表2より明らかなように、比較例1の本発明の混合割合の範囲外とした原料液を用いて成膜した膜は、密着性、成膜速度に劣る結果となった。また比較例2の2液の原料液を用いて成膜した膜は、時間が進んでもあまり膜厚が厚くならず、成膜の安定性が悪いことが判る。これに対して実施例1〜8の1液とした原料液を用いて成膜した膜は、比較例1,2に比べて非常に成膜速度が高く、成膜安定性が高い結果が得られた。また、ピール試験において比較例1の本発明の混合割合の範囲外とした原料液を用いて成膜した膜や比較例2の2液による原料液を用いて成膜した膜ではほぼ半数のマス目が剥離しているのに対し、実施例1〜8の1液による原料液を用いて成膜した膜では殆どのマス目が基板に残留しており密着性が高い結果となった。
<実施例9>
実施例1で使用された混合割合の異なる5種類のMOCVD法用原料液を用意し、このMOCVD法用原料液を用いてHf-Si-O薄膜を成膜した。具体的には、先ず、基板として基板表面にSiO2膜(厚さ5000Å)を形成したシリコン基板を5枚ずつ用意し、基板を図1に示すMOCVD装置の成膜室に設置した。次いで、基板温度を600℃、気化温度を70℃、圧力を約266Pa(2torr)にそれぞれ設定した。還元ガスとしてH2ガスを用い、その分圧を1ccmとした。次に、キャリアガスとしてArガスを用い、有機Si化合物としてSi[(C25)2N]4を0.1g/分の割合でそれぞれ供給し、Si[(C25)2N]4を熱分解して基板表面にSi膜を成長させた。成膜時間が2分となったときに有機Si化合物及び還元ガスの供給を停止した。次に、反応ガスとしてO2ガスを用い、その分圧を1000ccmとした。次に、キャリアガスとしてArガスを用い、MOCVD法用原料液を0.1g/分の割合でそれぞれ供給し、成長させたSi膜表面にHf-Si-O薄膜を作製した。成膜時間が1分、2分、3分、4分及び5分となったときにそれぞれ1枚ずつ成膜室より取出した。
<比較例3>
有機Hf化合物と有機Si化合物との混合割合を重量比(有機Hf化合物/有機Si化合物)で0.0005重量%及び0.6重量%にそれぞれ変更した以外は実施例9と同様にして、混合割合の異なる合計2種類のMOCVD法用原料液をそれぞれ調製し、実施例9と同様にして基板上にHf-Si-O薄膜を成膜した。
<比較例4>
比較例2で使用された有機Si化合物と有機Hf化合物がそれぞれ独立した2液からなるMOCVD法用原料液を用意した。
続いて、このMOCVD法用原料液を用いてHf-Si-O薄膜を成膜した。具体的には、先ず、基板として基板表面にSiO2膜(厚さ5000Å)を形成したシリコン基板を5枚ずつ用意し、基板を図3に示すMOCVD装置の成膜室に設置した。また有機Si化合物原料液を原料容器18に、有機Hf化合物原料液を原料容器42にそれぞれ貯蔵密閉した。次いで、基板温度を600℃、気化温度を70℃、圧力を約266Pa(2torr)にそれぞれ設定した。還元ガスとしてH2ガスを用い、その分圧を1ccmとした。次に、キャリアガスとしてArガスを用い、有機Si化合物としてSi[(C25)2N]4を0.1g/分の割合でそれぞれ供給し、Si[(C25)2N]4を熱分解して基板表面にSi膜を成長させた。成膜時間が2分となったときに有機Si化合物及び還元ガスの供給を停止した。次に、反応ガスとしてO2ガスを用い、その分圧を1000ccmとした。次に、キャリアガスとしてArガスを用い、有機Si化合物原料液及び有機Hf化合物原料液をそれぞれ独立して供給し、成長させたSi膜表面にHf-Si-O薄膜を作製した。成膜時間が1分、2分、3分、4分及び5分となったときにそれぞれ1枚ずつ成膜室より取出した。なお、成膜時における有機Si化合物原料液及び有機Hf化合物原料液の供給割合を変化させることにより、実施例9における混合割合の異なる5種類のMOCVD法用原料液を用いて成膜したHf-Si-O薄膜と同様の組成となるHf-Si-O薄膜を成膜した。
<比較試験2>
実施例9及び比較例3,4でそれぞれ得られたHf-Si-O薄膜について、得られたHf-Si-O薄膜の成膜時間あたりの膜厚試験及び密着性を調べるピール試験を上記比較試験1と同様にして行った。
<評価>
得られた成膜時間あたりの膜厚及びピール試験の結果を表3にそれぞれ示す。なお、ピール試験は、切断マス目100枚当たりの基板残留数を示す。
Figure 0004363383
表3より明らかなように、比較例3の本発明の混合割合の範囲外とした原料液を用いて成膜した膜は、密着性、成膜速度に劣る結果となった。また比較例4の2液の原料液を用いて成膜した膜は、時間が進んでもあまり膜厚が厚くならず、成膜の安定性が悪いことが判る。また、密着性を示すピール試験では、低い数値しか得られず、密着性が若干劣る結果となった。これに対して実施例9の1液とした原料液を用いて成膜した膜は、比較例3、4に比べて非常に成膜速度が高く、成膜安定性が高い結果が得られ、更に密着性に優れた膜が得られた。
<実施例10>
先ず、有機Hf化合物としてHf[(C25)2N]4を、有機Si化合物としてSi[(C25)O]4をそれぞれ用意した。次に、有機Hf化合物と有機Si化合物とを混合割合が重量比(有機Hf化合物/有機Si化合物)で0.001重量%となるように室温で混合して有機Hf化合物を有機Si化合物中に溶解させた。続いてこの溶解液を60℃で1時間加熱して1液のMOCVD法用原料液を調製した。また、有機Hf化合物と有機Si化合物との混合割合を重量比(有機Hf化合物/有機Si化合物)で0.01重量%、0.1重量%、0.2重量%及び0.5重量%にそれぞれ変更して、混合割合の異なる合計5種類のMOCVD法用原料液を調製した。
続いて、調製した5種類のMOCVD法用原料液を用いて実施例1と同様にして基板上にHf-Si-O薄膜をそれぞれ成膜した。
<実施例11>
有機Hf化合物をHf[(CH3)2N]4に代えた以外は実施例10と同様にして混合割合の異なる5種類のMOCVD法用原料液をそれぞれ調製し、実施例1と同様にして基板上にHf-Si-O薄膜を成膜した。
<実施例12>
有機Hf化合物をHf[(CH3)(C25)N]4に代えた以外は実施例10と同様にして混合割合の異なる5種類のMOCVD法用原料液をそれぞれ調製し、実施例1と同様にして基板上にHf-Si-O薄膜を成膜した。
<実施例13>
有機Hf化合物をHf(t-C49O)4に代えた以外は実施例10と同様にして混合割合の異なる5種類のMOCVD法用原料液をそれぞれ調製し、実施例1と同様にして基板上にHf-Si-O薄膜を成膜した。
<比較試験3>
実施例10〜13でそれぞれ得られたHf-Si-O薄膜について、得られたHf-Si-O薄膜の成膜時間あたりの膜厚試験及び密着性を調べるピール試験を上記比較試験1と同様にして行った。
<評価>
得られた成膜時間あたりの膜厚及びピール試験の結果を表4にそれぞれ示す。なお、ピール試験は、切断マス目100枚当たりの基板残留数を示す。
Figure 0004363383
表4より明らかなように、実施例10〜13の1液とした原料液を用いて成膜した膜は、非常に成膜速度が高く、成膜安定性が高い結果が得られ、更に密着性に優れた膜が得られた。
<実施例14〜18>
有機Si化合物をSi[(CH3)2N]4に、有機Hf化合物をHf[(CH3)(C25)N]4、Hf(CH3O)4、Hf(C25O)4、Hf(n-C37O)4並びにHf(n-C49O)4に代えた以外は実施例1と同様にして混合割合の異なる5種類のMOCVD法用原料液をそれぞれ調製し、実施例1と同様にして基板上にHf-Si-O薄膜を成膜した。
<実施例19〜23>
有機Si化合物をSi[(C25)2N]4に、有機Hf化合物をHf[(CH3)(C25)N]4、Hf(CH3O)4、Hf(C25O)4、Hf(n-C37O)4並びにHf(n-C49O)4に代えた以外は実施例1と同様にして混合割合の異なる5種類のMOCVD法用原料液をそれぞれ調製し、実施例1と同様にして基板上にHf-Si-O薄膜を成膜した。
<実施例24〜30>
有機Si化合物をSi[(n-C37)2N]4に、有機Hf化合物をHf[(CH3)2N]4、Hf[(C25)2N]4、Hf[(CH3)(C25)N]4、Hf(CH3O)4、Hf(C25O)4、Hf(n-C37O)4並びにHf(n-C49O)4に代えた以外は実施例1と同様にして混合割合の異なる5種類のMOCVD法用原料液をそれぞれ調製し、実施例1と同様にして基板上にHf-Si-O薄膜を成膜した。
<実施例31〜37>
有機Si化合物をSi[(n-C49)2N]4に、有機Hf化合物をHf[(CH3)2N]4、Hf[(C25)2N]4、Hf[(CH3)(C25)N]4、Hf(CH3O)4、Hf(C25O)4、Hf(n-C37O)4並びにHf(n-C49O)4に代えた以外は実施例1と同様にして混合割合の異なる5種類のMOCVD法用原料液をそれぞれ調製し、実施例1と同様にして基板上にHf-Si-O薄膜を成膜した。
<実施例38〜44>
有機Si化合物をSi[(CH3)(C25)N]4に、有機Hf化合物をHf[(CH3)2N]4、Hf[(C25)2N]4、Hf[(CH3)(C25)N]4、Hf(CH3O)4、Hf(C25O)4、Hf(n-C37O)4並びにHf(n-C49O)4に代えた以外は実施例1と同様にして混合割合の異なる5種類のMOCVD法用原料液をそれぞれ調製し、実施例1と同様にして基板上にHf-Si-O薄膜を成膜した。
<実施例45〜51>
有機Si化合物をSi[(CH3)(n-C37)N]4に、有機Hf化合物をHf[(CH3)2N]4、Hf[(C25)2N]4、Hf[(CH3)(C25)N]4、Hf(CH3O)4、Hf(C25O)4、Hf(n-C37O)4並びにHf(n-C49O)4に代えた以外は実施例1と同様にして混合割合の異なる5種類のMOCVD法用原料液をそれぞれ調製し、実施例1と同様にして基板上にHf-Si-O薄膜を成膜した。
<実施例52〜58>
有機Si化合物をSi[(CH3)(n-C49)N]4に、有機Hf化合物をHf[(CH3)2N]4、Hf[(C25)2N]4、Hf[(CH3)(C25)N]4、Hf(CH3O)4、Hf(C25O)4、Hf(n-C37O)4並びにHf(n-C49O)4に代えた以外は実施例1と同様にして混合割合の異なる5種類のMOCVD法用原料液をそれぞれ調製し、実施例1と同様にして基板上にHf-Si-O薄膜を成膜した。
<実施例59〜65>
有機Si化合物をSi[(C25)(n-C37)N]4に、有機Hf化合物をHf[(CH3)2N]4、Hf[(C25)2N]4、Hf[(CH3)(C25)N]4、Hf(CH3O)4、Hf(C25O)4、Hf(n-C37O)4並びにHf(n-C49O)4に代えた以外は実施例1と同様にして混合割合の異なる5種類のMOCVD法用原料液をそれぞれ調製し、実施例1と同様にして基板上にHf-Si-O薄膜を成膜した。
<実施例66〜72>
有機Si化合物をSi[(C25)(n-C49)N]4に、有機Hf化合物をHf[(CH3)2N]4、Hf[(C25)2N]4、Hf[(CH3)(C25)N]4、Hf(CH3O)4、Hf(C25O)4、Hf(n-C37O)4並びにHf(n-C49O)4に代えた以外は実施例1と同様にして混合割合の異なる5種類のMOCVD法用原料液をそれぞれ調製し、実施例1と同様にして基板上にHf-Si-O薄膜を成膜した。
<実施例73〜79>
有機Si化合物をSi(CH3O)4に、有機Hf化合物をHf[(CH3)2N]4、Hf[(C25)2N]4、Hf[(CH3)(C25)N]4、Hf(CH3O)4、Hf(C25O)4、Hf(n-C37O)4並びにHf(n-C49O)4に代えた以外は実施例1と同様にして混合割合の異なる5種類のMOCVD法用原料液をそれぞれ調製し、実施例1と同様にして基板上にHf-Si-O薄膜を成膜した。
<実施例80〜83>
有機Si化合物をSi(C25O)4に、有機Hf化合物をHf(CH3O)4、Hf(C25O)4、Hf(n-C37O)4並びにHf(n-C49O)4に代えた以外は実施例1と同様にして混合割合の異なる5種類のMOCVD法用原料液をそれぞれ調製し、実施例1と同様にして基板上にHf-Si-O薄膜を成膜した。
<実施例84〜90>
有機Si化合物をSi(n-C37O)4に、有機Hf化合物をHf[(CH3)2N]4、Hf[(C25)2N]4、Hf[(CH3)(C25)N]4、Hf(CH3O)4、Hf(C25O)4、Hf(n-C37O)4並びにHf(n-C49O)4に代えた以外は実施例1と同様にして混合割合の異なる5種類のMOCVD法用原料液をそれぞれ調製し、実施例1と同様にして基板上にHf-Si-O薄膜を成膜した。
<実施例91〜97>
有機Si化合物をSi(n-C49O)4に、有機Hf化合物をHf[(CH3)2N]4、Hf[(C25)2N]4、Hf[(CH3)(C25)N]4、Hf(CH3O)4、Hf(C25O)4、Hf(n-C37O)4並びにHf(n-C49O)4に代えた以外は実施例1と同様にして混合割合の異なる5種類のMOCVD法用原料液をそれぞれ調製し、実施例1と同様にして基板上にHf-Si-O薄膜を成膜した。
<比較試験4>
実施例14〜97でそれぞれ得られたHf-Si-O薄膜について、得られたHf-Si-O薄膜の成膜時間あたりの膜厚試験及び密着性を調べるピール試験を上記比較試験1と同様にして行った。
<評価>
得られた成膜時間あたりの膜厚及びピール試験の結果を表5〜表21にそれぞれ示す。なお、ピール試験は、切断マス目100枚当たりの基板残留数を示す。
Figure 0004363383
Figure 0004363383
Figure 0004363383
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Figure 0004363383
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Figure 0004363383
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Figure 0004363383
Figure 0004363383
Figure 0004363383
Figure 0004363383
表5〜表21より明らかなように、実施例14〜97の1液とした原料液を用いて成膜した膜は、前述した比較例1に比べて非常に成膜速度が高く、成膜安定性が高い結果が得られた。また、ピール試験結果において、実施例14〜97の原料液を用いて成膜した膜は殆どのマス目が基板に残留しており密着性が高い結果となった。
<実施例98〜104>
有機Si化合物をSi[(CH3)2N]4に、有機Hf化合物をHf[(CH3)2N]4、Hf[(C25)2N]4、Hf[(CH3)(C25)N]4、Hf(CH3O)4、Hf(C25O)4、Hf(n-C37O)4並びにHf(n-C49O)4に代えた以外は実施例1と同様にして混合割合の異なる5種類のMOCVD法用原料液をそれぞれ調製し、実施例9と同様にして基板上にSi膜を成長させ、このSi膜表面にHf-Si-O薄膜を作製した。
<実施例105〜110>
有機Hf化合物をHf[(CH3)2N]4、Hf[(CH3)(C25)N]4、Hf(CH3O)4、Hf(C25O)4、Hf(n-C37O)4並びにHf(n-C49O)4に代えた以外は実施例1と同様にして混合割合の異なる5種類のMOCVD法用原料液をそれぞれ調製し、実施例9と同様にして基板上にSi膜を成長させ、このSi膜表面にHf-Si-O薄膜を作製した。
<実施例111〜117>
有機Si化合物をSi[(n-C37)2N]4に、有機Hf化合物をHf[(CH3)2N]4、Hf[(C25)2N]4、Hf[(CH3)(C25)N]4、Hf(CH3O)4、Hf(C25O)4、Hf(n-C37O)4並びにHf(n-C49O)4に代えた以外は実施例1と同様にして混合割合の異なる5種類のMOCVD法用原料液をそれぞれ調製し、実施例9と同様にして基板上にSi膜を成長させ、このSi膜表面にHf-Si-O薄膜を作製した。
<実施例118〜124>
有機Si化合物をSi[(n-C49)2N]4に、有機Hf化合物をHf[(CH3)2N]4、Hf[(C25)2N]4、Hf[(CH3)(C25)N]4、Hf(CH3O)4、Hf(C25O)4、Hf(n-C37O)4並びにHf(n-C49O)4に代えた以外は実施例1と同様にして混合割合の異なる5種類のMOCVD法用原料液をそれぞれ調製し、実施例9と同様にして基板上にSi膜を成長させ、このSi膜表面にHf-Si-O薄膜を作製した。
<実施例125〜131>
有機Si化合物をSi[(CH3)(C25)N]4に、有機Hf化合物をHf[(CH3)2N]4、Hf[(C25)2N]4、Hf[(CH3)(C25)N]4、Hf(CH3O)4、Hf(C25O)4、Hf(n-C37O)4並びにHf(n-C49O)4に代えた以外は実施例1と同様にして混合割合の異なる5種類のMOCVD法用原料液をそれぞれ調製し、実施例9と同様にして基板上にSi膜を成長させ、このSi膜表面にHf-Si-O薄膜を作製した。
<実施例132〜138>
有機Si化合物をSi[(CH3)(n-C37)N]4に、有機Hf化合物をHf[(CH3)2N]4、Hf[(C25)2N]4、Hf[(CH3)(C25)N]4、Hf(CH3O)4、Hf(C25O)4、Hf(n-C37O)4並びにHf(n-C49O)4に代えた以外は実施例1と同様にして混合割合の異なる5種類のMOCVD法用原料液をそれぞれ調製し、実施例9と同様にして基板上にSi膜を成長させ、このSi膜表面にHf-Si-O薄膜を作製した。
<実施例139〜145>
有機Si化合物をSi[(CH3)(n-C49)N]4に、有機Hf化合物をHf[(CH3)2N]4、Hf[(C25)2N]4、Hf[(CH3)(C25)N]4、Hf(CH3O)4、Hf(C25O)4、Hf(n-C37O)4並びにHf(n-C49O)4に代えた以外は実施例1と同様にして混合割合の異なる5種類のMOCVD法用原料液をそれぞれ調製し、実施例9と同様にして基板上にSi膜を成長させ、このSi膜表面にHf-Si-O薄膜を作製した。
<実施例146〜152>
有機Si化合物をSi[(C25)(n-C37)N]4に、有機Hf化合物をHf[(CH3)2N]4、Hf[(C25)2N]4、Hf[(CH3)(C25)N]4、Hf(CH3O)4、Hf(C25O)4、Hf(n-C37O)4並びにHf(n-C49O)4に代えた以外は実施例1と同様にして混合割合の異なる5種類のMOCVD法用原料液をそれぞれ調製し、実施例9と同様にして基板上にSi膜を成長させ、このSi膜表面にHf-Si-O薄膜を作製した。
<実施例153〜159>
有機Si化合物をSi[(C25)(n-C49)N]4に、有機Hf化合物をHf[(CH3)2N]4、Hf[(C25)2N]4、Hf[(CH3)(C25)N]4、Hf(CH3O)4、Hf(C25O)4、Hf(n-C37O)4並びにHf(n-C49O)4に代えた以外は実施例1と同様にして混合割合の異なる5種類のMOCVD法用原料液をそれぞれ調製し、実施例9と同様にして基板上にSi膜を成長させ、このSi膜表面にHf-Si-O薄膜を作製した。
<実施例160〜166>
有機Si化合物をSi(CH3O)4に、有機Hf化合物をHf[(CH3)2N]4、Hf[(C25)2N]4、Hf[(CH3)(C25)N]4、Hf(CH3O)4、Hf(C25O)4、Hf(n-C37O)4並びにHf(n-C49O)4に代えた以外は実施例1と同様にして混合割合の異なる5種類のMOCVD法用原料液をそれぞれ調製し、実施例9と同様にして基板上にSi膜を成長させ、このSi膜表面にHf-Si-O薄膜を作製した。
<実施例167〜173>
有機Si化合物をSi(C25O)4に、有機Hf化合物をHf[(CH3)2N]4、Hf[(C25)2N]4、Hf[(CH3)(C25)N]4、Hf(CH3O)4、Hf(C25O)4、Hf(n-C37O)4並びにHf(n-C49O)4に代えた以外は実施例1と同様にして混合割合の異なる5種類のMOCVD法用原料液をそれぞれ調製し、実施例9と同様にして基板上にSi膜を成長させ、このSi膜表面にHf-Si-O薄膜を作製した。
<実施例174〜180>
有機Si化合物をSi(n-C37O)4に、有機Hf化合物をHf[(CH3)2N]4、Hf[(C25)2N]4、Hf[(CH3)(C25)N]4、Hf(CH3O)4、Hf(C25O)4、Hf(n-C37O)4並びにHf(n-C49O)4に代えた以外は実施例1と同様にして混合割合の異なる5種類のMOCVD法用原料液をそれぞれ調製し、実施例9と同様にして基板上にSi膜を成長させ、このSi膜表面にHf-Si-O薄膜を作製した。
<実施例181〜187>
有機Si化合物をSi(n-C49O)4に、有機Hf化合物をHf[(CH3)2N]4、Hf[(C25)2N]4、Hf[(CH3)(C25)N]4、Hf(CH3O)4、Hf(C25O)4、Hf(n-C37O)4並びにHf(n-C49O)4に代えた以外は実施例1と同様にして混合割合の異なる5種類のMOCVD法用原料液をそれぞれ調製し、実施例9と同様にして基板上にSi膜を成長させ、このSi膜表面にHf-Si-O薄膜を作製した。
<比較試験5>
実施例98〜187でそれぞれ得られたHf-Si-O薄膜について、得られたHf-Si-O薄膜の成膜時間あたりの膜厚試験及び密着性を調べるピール試験を上記比較試験1と同様にして行った。
<評価>
得られた成膜時間あたりの膜厚及びピール試験の結果を表22〜表39にそれぞれ示す。なお、ピール試験は、切断マス目100枚当たりの基板残留数を示す。
Figure 0004363383
Figure 0004363383
Figure 0004363383
Figure 0004363383
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Figure 0004363383
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Figure 0004363383
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Figure 0004363383
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Figure 0004363383
Figure 0004363383
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表22〜表39より明らかなように、実施例98〜187の1液とした原料液を用いて成膜したHfSiO膜は、前述した比較例2に比べて非常に成膜速度が高く、成膜安定性が高い結果が得られた。また、ピール試験結果において、実施例98〜187の原料液を用いて成膜したHfSiO膜は殆どのマス目が基板に残留しており密着性が高い結果となった。
<実施例188>
有機Si化合物をSi[(CH3)2N]4に、有機Hf化合物をHf[(CH3)2N]4に代えた以外は実施例1と同様にして混合割合の異なる5種類のMOCVD法用原料液を用意し、このMOCVD法用原料液を用いてHf-Si-O-N薄膜を成膜した。具体的には、先ず、基板として基板表面にSiO2膜(厚さ5000Å)を形成したシリコン基板を5枚ずつ用意し、基板を図1に示すMOCVD装置の成膜室に設置した。次いで、基板温度を600℃、気化温度を70℃、圧力を約266Pa(2torr)にそれぞれ設定した。還元ガスとしてH2ガスを用い、その分圧を1ccmとした。次に、キャリアガスとしてArガスを用い、有機Si化合物としてSi[(C25)2N]4を0.1g/分の割合でそれぞれ供給し、Si[(C25)2N]4を熱分解して基板表面にSi膜を成長させた。成膜時間が2分となったときに有機Si化合物及び還元ガスの供給を停止した。次に、反応ガスとしてO2ガス及びN2を用い、その分圧をそれぞれ1000ccmとした。次に、キャリアガスとしてArガスを用い、MOCVD法用原料液を0.1g/分の割合でそれぞれ供給し、成長させたSi膜表面にHf-Si-O-N薄膜を作製した。成膜時間が1分、2分、3分、4分及び5分となったときにそれぞれ1枚ずつ成膜室より取出した。
<実施例189〜194>
有機Hf化合物をHf[(C25)2N]4、Hf[(CH3)(C25)N]4、Hf(CH3O)4、Hf(C25O)4、Hf(n-C37O)4並びにHf(n-C49O)4に代えた以外は実施例188と同様にして混合割合の異なる5種類のMOCVD法用原料液をそれぞれ調製し、実施例188と同様にして基板上にSi膜を成長させ、このSi膜表面にHf-Si-O-N薄膜を作製した。
<実施例195〜201>
有機Si化合物をSi[(C25)2N]4に、有機Hf化合物をHf[(CH3)2N]4、Hf[(C25)2N]4、Hf[(CH3)(C25)N]4、Hf(CH3O)4、Hf(C25O)4、Hf(n-C37O)4並びにHf(n-C49O)4に代えた以外は実施例188と同様にして混合割合の異なる5種類のMOCVD法用原料液をそれぞれ調製し、実施例188と同様にして基板上にSi膜を成長させ、このSi膜表面にHf-Si-O-N薄膜を作製した。
<実施例202〜208>
有機Si化合物をSi[(n-C37)2N]4に、有機Hf化合物をHf[(CH3)2N]4、Hf[(C25)2N]4、Hf[(CH3)(C25)N]4、Hf(CH3O)4、Hf(C25O)4、Hf(n-C37O)4並びにHf(n-C49O)4に代えた以外は実施例188と同様にして混合割合の異なる5種類のMOCVD法用原料液をそれぞれ調製し、実施例188と同様にして基板上にSi膜を成長させ、このSi膜表面にHf-Si-O-N薄膜を作製した。
<実施例209〜215>
有機Si化合物をSi[(n-C49)2N]4に、有機Hf化合物をHf[(CH3)2N]4、Hf[(C25)2N]4、Hf[(CH3)(C25)N]4、Hf(CH3O)4、Hf(C25O)4、Hf(n-C37O)4並びにHf(n-C49O)4に代えた以外は実施例188と同様にして混合割合の異なる5種類のMOCVD法用原料液をそれぞれ調製し、実施例188と同様にして基板上にSi膜を成長させ、このSi膜表面にHf-Si-O-N薄膜を作製した。
<実施例216〜222>
有機Si化合物をSi[(CH3)(C25)N]4に、有機Hf化合物をHf[(CH3)2N]4、Hf[(C25)2N]4、Hf[(CH3)(C25)N]4、Hf(CH3O)4、Hf(C25O)4、Hf(n-C37O)4並びにHf(n-C49O)4に代えた以外は実施例188と同様にして混合割合の異なる5種類のMOCVD法用原料液をそれぞれ調製し、実施例188と同様にして基板上にSi膜を成長させ、このSi膜表面にHf-Si-O-N薄膜を作製した。
<実施例223〜229>
有機Si化合物をSi[(CH3)(n-C37)N]4に、有機Hf化合物をHf[(CH3)2N]4、Hf[(C25)2N]4、Hf[(CH3)(C25)N]4、Hf(CH3O)4、Hf(C25O)4、Hf(n-C37O)4並びにHf(n-C49O)4に代えた以外は実施例188と同様にして混合割合の異なる5種類のMOCVD法用原料液をそれぞれ調製し、実施例188と同様にして基板上にSi膜を成長させ、このSi膜表面にHf-Si-O-N薄膜を作製した。
<実施例230〜236>
有機Si化合物をSi[(CH3)(n-C49)N]4に、有機Hf化合物をHf[(CH3)2N]4、Hf[(C25)2N]4、Hf[(CH3)(C25)N]4、Hf(CH3O)4、Hf(C25O)4、Hf(n-C37O)4並びにHf(n-C49O)4に代えた以外は実施例188と同様にして混合割合の異なる5種類のMOCVD法用原料液をそれぞれ調製し、実施例188と同様にして基板上にSi膜を成長させ、このSi膜表面にHf-Si-O-N薄膜を作製した。
<実施例237〜243>
有機Si化合物をSi[(C25)(n-C37)N]4に、有機Hf化合物をHf[(CH3)2N]4、Hf[(C25)2N]4、Hf[(CH3)(C25)N]4、Hf(CH3O)4、Hf(C25O)4、Hf(n-C37O)4並びにHf(n-C49O)4に代えた以外は実施例188と同様にして混合割合の異なる5種類のMOCVD法用原料液をそれぞれ調製し、実施例188と同様にして基板上にSi膜を成長させ、このSi膜表面にHf-Si-O-N薄膜を作製した。
<実施例244〜250>
有機Si化合物をSi[(C25)(n-C49)N]4に、有機Hf化合物をHf[(CH3)2N]4、Hf[(C25)2N]4、Hf[(CH3)(C25)N]4、Hf(CH3O)4、Hf(C25O)4、Hf(n-C37O)4並びにHf(n-C49O)4に代えた以外は実施例188と同様にして混合割合の異なる5種類のMOCVD法用原料液をそれぞれ調製し、実施例188と同様にして基板上にSi膜を成長させ、このSi膜表面にHf-Si-O-N薄膜を作製した。
<実施例251〜257>
有機Si化合物をSi(CH3O)4に、有機Hf化合物をHf[(CH3)2N]4、Hf[(C25)2N]4、Hf[(CH3)(C25)N]4、Hf(CH3O)4、Hf(C25O)4、Hf(n-C37O)4並びにHf(n-C49O)4に代えた以外は実施例188と同様にして混合割合の異なる5種類のMOCVD法用原料液をそれぞれ調製し、実施例188と同様にして基板上にSi膜を成長させ、このSi膜表面にHf-Si-O-N薄膜を作製した。
<実施例258〜264>
有機Si化合物をSi(C25O)4に、有機Hf化合物をHf[(CH3)2N]4、Hf[(C25)2N]4、Hf[(CH3)(C25)N]4、Hf(CH3O)4、Hf(C25O)4、Hf(n-C37O)4並びにHf(n-C49O)4に代えた以外は実施例188と同様にして混合割合の異なる5種類のMOCVD法用原料液をそれぞれ調製し、実施例188と同様にして基板上にSi膜を成長させ、このSi膜表面にHf-Si-O-N薄膜を作製した。
<実施例265〜271>
有機Si化合物をSi(n-C37O)4に、有機Hf化合物をHf[(CH3)2N]4、Hf[(C25)2N]4、Hf[(CH3)(C25)N]4、Hf(CH3O)4、Hf(C25O)4、Hf(n-C37O)4並びにHf(n-C49O)4に代えた以外は実施例188と同様にして混合割合の異なる5種類のMOCVD法用原料液をそれぞれ調製し、実施例188と同様にして基板上にSi膜を成長させ、このSi膜表面にHf-Si-O-N薄膜を作製した。
<実施例272〜278>
有機Si化合物をSi(n-C49O)4に、有機Hf化合物をHf[(CH3)2N]4、Hf[(C25)2N]4、Hf[(CH3)(C25)N]4、Hf(CH3O)4、Hf(C25O)4、Hf(n-C37O)4並びにHf(n-C49O)4に代えた以外は実施例188と同様にして混合割合の異なる5種類のMOCVD法用原料液をそれぞれ調製し、実施例188と同様にして基板上にSi膜を成長させ、このSi膜表面にHf-Si-O-N薄膜を作製した。
<比較試験6>
実施例188〜278でそれぞれ得られたHf-Si-O-N薄膜について、得られたHf-Si-O-N薄膜の成膜時間あたりの膜厚試験及び密着性を調べるピール試験を上記比較試験1と同様にして行った。
<評価>
得られた成膜時間あたりの膜厚及びピール試験の結果を表40〜表58にそれぞれ示す。なお、ピール試験は、切断マス目100枚当たりの基板残留数を示す。
Figure 0004363383
Figure 0004363383
Figure 0004363383
Figure 0004363383
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Figure 0004363383
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Figure 0004363383
Figure 0004363383
Figure 0004363383
Figure 0004363383
Figure 0004363383
表40〜表58より明らかなように、実施例188〜278の1液とした原料液を用いて成膜したHfSiON膜は、非常に成膜速度が高く、成膜安定性が高い結果が得られた。また、ピール試験結果において、実施例188〜278の原料液を用いて成膜したHfSiON膜は殆どのマス目が基板に残留しており密着性が高い結果となった。
本発明の製造方法に用いるMOCVD装置の概略図。 窒素源供給可能な構造を有するMOCVD装置の概略図。 比較例2及び4の2液からなる原料液に用いるMOCVD装置の概略図。

Claims (7)

  1. 有機Si化合物と有機Hf化合物とを混合割合が重量比(有機Hf化合物/有機Si化合物)で0.001〜0.5重量%の範囲内となるように混合して前記有機Hf化合物を前記有機Si化合物中に溶解させ、前記溶解液を20〜100℃で加熱して調製したことを特徴とする有機金属化学気相成長法用原料液。
  2. 有機Si化合物が次の式(1)又は式(2)で表される請求項1記載の有機金属化学気相成長法用原料液。
    Figure 0004363383
    但し、R1とR2とが互いに同一であるとき、R1及びR2は炭素数1〜4の直鎖又は分岐状アルキル基であり、R1とR2とが互いに異なるとき、R1は炭素数1〜2のアルキル基であり、R2は炭素数2〜4の直鎖又は分岐状アルキル基であり、nは1〜4の整数である。
    Figure 0004363383
    但し、R3は炭素数1〜4の直鎖又は分岐状アルキル基であり、mは1〜4の整数である。
  3. 有機Hf化合物が次の式(3)で表される請求項1記載の有機金属化学気相成長法用原料液。
    Figure 0004363383
    但し、R4及びR5は炭素数1〜2のアルキル基であり、R4とR5は互いに同一でも異なっていてもよい。
  4. 有機Hf化合物が次の式(4)で表される請求項1記載の有機金属化学気相成長法用原料液。
    Figure 0004363383
    但し、R6は炭素数1〜4の直鎖又は分岐状アルキル基である。
  5. 請求項1ないし4いずれか1項に記載の有機金属化学気相成長法用原料液を用いてHf−Si含有複合酸化物膜を作製することを特徴とするHf−Si含有複合酸化物膜の製造方法。
  6. 請求項1ないし4いずれか1項に記載の有機金属化学気相成長法用原料液に使用される有機Si化合物と同一又は異なる組成を有する有機Si化合物を還元ガスとともに熱分解して基材表面にSi膜を成長させる工程と、
    請求項1ないし4いずれか1項に記載の有機金属化学気相成長法用原料液を酸化剤とともに供給して熱分解させ、前記成長させたSi膜表面にHfSiO膜を作製する工程と
    を含むHf−Si含有複合酸化物膜の製造方法。
  7. 請求項1ないし4いずれか1項に記載の有機金属化学気相成長法用原料液に使用される有機Si化合物と同一又は異なる組成を有する有機Si化合物を還元ガスとともに熱分解して基材表面にSi膜を成長させる工程と、
    請求項1ないし4いずれか1項に記載の有機金属化学気相成長法用原料液を酸化剤及び窒素源とともに供給して熱分解させ、前記成長させたSi膜表面にHfSiON膜を作製する工程と
    を含むHf−Si含有複合酸化物膜の製造方法。
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