JP4363009B2 - 印刷装置、印刷方法及びプログラム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷装置、印刷方法及びプログラムに関する。
【0002】
【背景技術】
被印刷体(紙、布、フィルム等)にドットを形成して画像を印刷する印刷制御装置では、画像を印刷するための被印刷体の種類、印刷を実行するためのアプリケーションプログラムの出力命令等に応じて、予め用意されている解像度(低解像度〜高解像度)の何れかを適宜選択して、被印刷体に画像を選択された解像度で印刷している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
画像を印刷する際の解像度が高解像度から低解像度へ移行するにつれて、画像を形成する基となるドットの大きさは大きくなる。被印刷体に低解像度の画像の印刷を行う場合、低解像度の画像はある程度の大きさを有するドットを用いて印刷されるので、印刷画像の輪郭部分が滑らかではなくなり、印刷画像の品質が低下してしまう可能性がある。
そこで、本発明は、低解像度での画像の品質を向上させることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための主たる発明は、
画像データを複数の大きさのドットを形成するための印刷データに変換し、前記印刷データに基づいて被印刷体にドットを形成可能な印刷装置であって、
主走査方向に移動し、インク滴を吐出する印刷ヘッドと、
前記印刷データの解像度よりも高い解像度の前記画像データを、前記印刷データに変換する変換部と、
最小単位のインク滴の吐出タイミングを定め、前記印刷ヘッドが前記主走査方向へ1画素分移動する過程で複数生成可能なパルスを、前記印刷データの内容に応じて選択的に生成するパルス生成部と、
前記パルスに同期して、前記最小単位のインク滴を吐出するための駆動信号を前記印刷ヘッドに供給する駆動信号供給部と
を有し、
前記複数の大きさのドットは、
第1の大きさのドットと前記第1の大きさのドットよりも小さな第2の大きさのドットとを含み、
前記パルス生成部は、
前記第2の大きさのドットを形成する場合に、複数の前記パルスを前記印刷ヘッドが前記主走査方向へ1画素分移動する過程で生成し、
前記第1の大きさのドットを形成する場合に、前記第2の大きさのドットを形成する場合よりも多くの前記パルスを、前記印刷ヘッドが前記主走査方向へ1画素分移動する過程で生成し、かつ、
前記第1の大きさのドットを形成する場合における前記最小単位のインク滴同士の着弾位置の間隔が、前記第2の大きさのドットを形成する場合における前記最小単位のインク滴同士の着弾位置の間隔よりも狭くなるように、前記パルスの生成間隔を定める、印刷装置である。
本発明の上記以外の目的、及び、その特徴とするところは、本明細書及び添付図面の記載により明らかとなる。
【0005】
【発明の実施の形態】
===開示の概要===
本明細書および添付図面の記載により、少なくとも、以下の事項が明らかとなる。
画像データを複数の大きさのドットを形成するための印刷データに変換し、前記印刷データに基づいて被印刷体にドットを形成可能な印刷制御装置であって、前記印刷データは、前記印刷データの解像度より高い解像度の前記画像データを変換したものであることを特徴とする印刷制御装置。
前記印刷制御装置によれば、複数の大きさのドットを形成するための印刷データは、この印刷データの解像度より高い解像度の画像データを変換して得られるので、低解像度での印刷画像の品質を向上させることが可能となる。
【0006】
また、かかる印刷制御装置において、前記画像データは、前記画像データを前記印刷データへ変換するためのドライバ手段に供給されたデータであることとしてもよい。
前記印刷制御装置によれば、画像データが印刷データへ変換される前段で印刷データの解像度より高い解像度を有しているので、この画像データを用いて低解像度での印刷画像の品質を向上させることができる。
【0007】
また、かかる印刷制御装置において、前記画像データは、CMYK表色系データへ色変換された後に、前記印刷データに変換されることとしてもよい。
前記印刷制御装置によれば、画像データをCMYK表色系へ色変換したデータを用いて、低解像度での印刷画像の品質を向上させることができる。
【0008】
また、かかる印刷制御装置において、前記画像データは、各画素とドットの形成の要否とが対応する形態の画素データとされた後に、前記印刷データに変換されることとしてもよい。
前記印刷制御装置によれば、各画素とドットの形成の要否とが対応する形態とされた画素データを用いて、低解像度での印刷画像の品質を向上させることができる。
【0009】
また、かかる印刷制御装置において、前記画素データにおける複数画素と前記印刷データにおける単一画素とをそれぞれ対応させ、前記画素データは、前記複数画素内でドットの形成を必要とする画素数に応じて、前記単一画素に複数の大きさのドットの何れかを形成するための前記印刷データに変換されることとしてもよい。
前記印刷制御装置によれば、複数画素内でのドットを形成するための画素数に応じて、単一画素に複数の大きさのドットの何れかを形成するための印刷データを得ることにより、低解像度での印刷画像の品質を向上させることができる。
【0010】
また、かかる印刷制御装置において、前記画素データにおける複数画素と前記印刷データにおける単一画素とをそれぞれ対応させ、前記画素データは、前記複数画素内でドットの形成を必要とする画素数が所定数以上のとき、前記単一画素に所定の大きさの第一ドットを形成し、前記複数画素内でドットの形成を必要とする画素数が所定数未満のとき、前記単一画素に前記第一ドットより小さい第二ドットを形成するための前記印刷データに変換されることとしてもよい。
前記印刷制御装置によれば、複数画素内でのドットを形成するための画素数に応じて、単一画素に異なる大きさの第一ドットまたは第二ドットを形成するための印刷データを得ることにより、低解像度での印刷画像の品質を向上させることができる。
【0011】
また、かかる印刷制御装置において、前記画素データにおける複数画素と、前記印刷データにおける単一画素とをそれぞれ対応させ、前記画素データは、前記複数画素内でドットの形成を必要とする画素数が所定数未満のとき、前記複数画素内でドットの形成を必要とする画素位置に応じて、前記単一画素の所定位置に前記第二ドットを形成するための前記印刷データに変換されることとしてもよい。
前記印刷制御装置によれば、複数画素内でのドットを形成するための画素が所定数未満且つ所定位置であるとき、単一画素の所定位置に第二ドットを形成するための印刷データを得ることにより、低解像度での印刷画像の品質を向上させることができる。
【0012】
また、かかる印刷制御装置において、前記画素データにおける複数画素と前記印刷データにおける単一画素とをそれぞれ対応させ、前記画素データは、所定方向の複数の画素列を単位として前記複数より少ない数の画素列に変換され、その後、前記複数より少ない数の画素列のうち隣接する複数画素内でドットの形成を必要とする画素数及び画素位置に応じて、前記単一画素の所定位置に複数の大きさのドットの何れかを形成するための前記印刷データに変換されることとしてもよい。
前記印刷制御装置によれば、先ず、画素データにおける所定方向の複数の画素列をそれぞれ前記複数より少ない数の画素列に変換し、次に、前記複数より少ない数の画素列のうち隣接する複数画素内でドットの形成を必要とする画素数及び画素位置に応じて、単一画素の所定位置に複数の大きさのドットの何れかを形成するための印刷データを得ることにより、低解像度での印刷画像の品質を向上させることができる。
【0013】
また、かかる印刷制御装置において、前記画素データにおける複数画素と前記印刷データにおける単一画素とをそれぞれ対応させ、前記画素データは、前記複数画素を単位とするブロック内でドットの形成を必要とする画素数及び画素位置に応じて、前記単一画素の所定位置に複数の大きさのドットの何れかを形成するための前記印刷データに変換されることとしてもよい。
前記印刷制御装置によれば、前記複数画素を単位とするブロック内でドットの形成を必要とする画素数及び画素位置に応じて、単一画素の所定位置に複数の大きさのドットの何れかを形成するための印刷データを効率的に得ることにより、低解像度での印刷画像の品質を向上させることができる。
【0014】
また、かかる印刷制御装置において、前記画素データにおける複数画素と前記印刷データにおける単一画素とをそれぞれ対応させ、前記複数画素の画像データは、コンピュータにて前記印刷データに変換され、この変換された印刷データが、印刷装置に供給されることとしてもよい。
前記印刷制御装置によれば、複数画素の画像データはコンピュータにて印刷データに変換され、この変換後の印刷データが印刷装置に供給されるので、コンピュータから印刷装置への印刷データの転送時間が短くなり、スループットが低下することなく、低解像度での印刷画像の品質を向上させることができる。
【0015】
また、かかる印刷制御装置において、前記被印刷体を副走査方向へ搬送するための搬送手段と、前記副走査方向と交差する主走査方向へ移動してインクを吐出することによって前記被印刷体に印刷を行うための印刷ヘッドと、を有することとしてもよい。
前記印刷制御装置によれば、被印刷体を搬送するための搬送手段と、被印刷体に印刷を行うための印刷ヘッドとを有する装置を用いて、低解像度での印刷画像の品質を向上させることができる。
【0016】
画像データを複数の大きさのドットを形成するための印刷データに変換し、前記印刷データに基づいて被印刷体にドットを形成可能な印刷制御装置であって、前記印刷データは、前記印刷データの解像度より高い解像度の前記画像データを変換したものであり、前記画像データは、前記画像データを前記印刷データへ変換するためのドライバ手段に供給され、前記画像データは、CMYK表色系データへ色変換され更にハーフトーン処理されることによって、各画素とドットの形成の要否とが対応する形態の画素データとされた後に、前記印刷データに変換され、前記画素データにおける複数画素と前記印刷データにおける単一画素とをそれぞれ対応させ、前記画素データは、前記複数画素内でドットの形成を必要とする画素数が所定数以上のとき、前記単一画素に所定の大きさの第一ドットを形成し、前記複数画素内でドットの形成を必要とする画素数が所定数未満のとき、前記単一画素に前記第一ドットより小さい第二ドットを形成するための前記印刷データに変換され、前記画素データにおける複数画素と前記印刷データにおける単一画素とをそれぞれ対応させ、前記画素データは、前記複数画素内でドットの形成を必要とする画素数が所定数未満のとき、前記複数画素内でドットの形成を必要とする画素位置に応じて、前記単一画素の所定位置に前記第二ドットを形成するための前記印刷データに変換され、前記画素データにおける複数画素と前記印刷データにおける単一画素とをそれぞれ対応させ、前記画素データは、所定方向の複数の画素列を単位として前記複数より少ない数の画素列に変換され、その後、前記複数より少ない数の画素列のうち隣接する複数画素内でドットの形成を必要とする画素数及び画素位置に応じて、前記単一画素の所定位置に第一ドットまたは第二ドットを形成するための前記印刷データに変換され、前記画素データにおける複数画素と前記印刷データにおける単一画素とをそれぞれ対応させ、前記複数画素の画像データは、コンピュータにて前記印刷データに変換され、この変換された印刷データが、印刷装置に供給され、前記被印刷体を副走査方向へ搬送するための搬送手段と、前記副走査方向と交差する主走査方向へ移動してインクを吐出することによって前記被印刷体に印刷を行うための印刷ヘッドとを有する、ことを特徴とする印刷制御装置も実現可能である。
【0017】
画像データを複数の大きさのドットを形成するための印刷データに変換し、前記印刷データに基づいて被印刷体にドットを形成可能な印刷装置の印刷方法であって、前記印刷データは、前記印刷データの解像度より高い解像度の前記画像データを変換したものであることを特徴とする印刷方法。
前記印刷方法によれば、低解像度での印刷画像の品質を向上させることができる。
【0018】
画像データを複数の大きさのドットを形成するための印刷データに変換し、前記印刷データに基づいて被印刷体にドットを形成可能な印刷制御装置に、前記印刷データの解像度より高い解像度の前記画像データを変換して前記印刷データを得るための機能を、実現することを特徴とするプログラム。
前記プログラムによれば、低解像度での印刷画像の品質を向上させるための制御を実現することが可能となる。
【0019】
画像データを複数の大きさのドットを形成するための印刷データに変換し、前記印刷データに基づいて被印刷体にドットを形成可能な印刷制御装置と、前記印刷装置と接続されるコンピュータ本体と、を有するコンピュータシステムであって、前記印刷データは、前記印刷データの解像度より高い解像度の前記画像データを変換したものである、ことを特徴とするコンピュータシステムも実現可能である。
【0020】
===コンピュータシステムの構成例===
図1は、本発明の印刷制御装置を有するコンピュータシステムの構成例を示すブロック図である。図1において、印刷装置としてのカラーインクジェットプリンタ2は印刷装置であり、また、カラーインクジェットプリンタ2と、コンピュータ4と、表示装置(CRT21や不図示のLCD等)と、入力装置(不図示のキーボードやマウス等)と、ドライブ装置(不図示のフレキシブルドライブ装置やCD−ROMドライブ装置等)とから、コンピュータシステムが構築される。なお、本実施形態では、カラーインクジェットプリンタ2と、コンピュータ4内部のプリンタドライバ10とから、印刷制御装置が構成される。この場合、カラーインクジェットプリンタ2にプリンタドライバ10を取り込んだ形態のものを印刷制御装置としてもよい。
【0021】
コンピュータ4は、CRT6を表示駆動するためのビデオドライバ8と、カラーインクジェットプリンタ2を印刷駆動するためのドライバ手段としてのプリンタドライバ10と、これらのビデオドライバ8及びプリンタドライバ10を駆動制御するためのアプリケーションプログラム12と、を有するものである。ビデオドライバ8は、アプリケーションプログラム12からの表示命令に従って、処理対象となる画像データを適宜処理した後にCRT6に供給している。CRT6は、ビデオドライバ8から供給された画像データに応じた画像を表示する。また、プリンタドライバ10は、アプリケーションプログラム12からの印刷命令に従って、処理対象となる画像データを適宜処理した後に印刷データPDとしてカラーインクジェットプリンタ2に供給している。ビデオドライバ8、プリンタドライバ10、及びアプリケーションプログラム12は、コンピュータ4内に用意されたオペレーティングシステムOS(不図示)によって動作を制御されている。
【0022】
<プリンタドライバ10の構成例>
プリンタドライバ10は、解像度変換モジュール14と、色変換モジュール16と、ハーフトーンモジュール18と、ディザテーブル20と、誤差メモリ22と、ガンマテーブル24と、解像度多値変換モジュール26と、ラスタライザ28と、ユーザインターフェース表示モジュール30と、UIプリンタインターフェースモジュール32と、色変換ルックアップテーブルLUTと、を備えたものである。
【0023】
解像度変換モジュール14は、アプリケーションプログラム12から出力されるユーザが指定する画像データ(アウトラインフォントの文字データ、イラストデータ等)を、被印刷体に印刷する際の解像度より高い解像度のカラー画像データに変換するものである。例えば、被印刷体に画像を印刷する際の解像度が360×360dpiに指定される場合、上記の文字データ、イラストデータ等を720×720dpiのカラー画像データに変換する。なお、解像度変換モジュール14による変換後のカラー画像データは、RGBの3原色の色成分からなるRGB表色系データである。
【0024】
色変換ルックアップテーブルLUTは、解像度変換モジュール14から出力されるRGB表色系データとCMYK表色系データとの変換関係を対応付けたものである。色変換モジュール16は、色変換ルックアップテーブルLUTを参照することによって、解像度変換モジュール14から出力されるRGBのカラー画像データを、各画素単位で、カラーインクジェットプリンタ2が利用可能な複数のインク色の多階調データに変換する。なお、色変換モジュール16による変換後の多階調データは、例えば256階調の階調値を有している。
【0025】
ハーフトーンモジュール18は、ディザ法を行うためのディザテーブル20、γ補正を行うためのガンマテーブル24を参照したり、誤差拡散法を行う場合は拡散された誤差を記憶するための誤差メモリ22を使用したりすることによって、色変換モジュール16から出力される多階調データにハーフトーン処理を行って、画素データとしてのハーフトーン画像データを生成するものである。なお、CMYKのハーフトーン画像データは、解像度変換モジュール14から出力されるRGBのカラー画像データと同等の解像度(例えば720×720dpi)を有している。また、ハーフトーン画像データは、各画素単位で、ドットを表示する場合は論理値"1"となり、ドットを表示しない場合は論理値"0"となる2値データである。
【0026】
解像度多値変換モジュール26は、ハーフトーンモジュール18から得られる2値のハーフトーン画像データを、被印刷体に画像を印刷する際の解像度を有する多値のハーフトーン画像データに変換するものである。2値のハーフトーン画像データの解像度(例えば720×720dpi)は、多値のハーフトーン画像データの解像度(例えば360×360dpi)より高い。なお、解像度多値変換モジュール26の詳細については後述する。
【0027】
ラスタライザ28は、解像度多値変換モジュール26から得られる多値のハーフトーン画像データを、カラーインクジェットプリンタ2に供給するためのデータ順に配列し、印刷データPDとしてカラーインクジェットプリンタ2に供給している。なお、印刷データPDは、印刷ヘッドが主走査方向へ移動する際のドットの形成状態を示すラスタデータと、被印刷体が主走査方向と交差する副走査方向へ逐次移動するための搬送量を示すデータと、を有している。
【0028】
ユーザインターフェース表示モジュール30は、印刷に関係する様々なウィンドウを表示する機能と、これらのウィンドウ内においてユーザからの入力指示を受け取る機能とを有している。
【0029】
UIプリンタインターフェースモジュール32は、ユーザインターフェース表示モジュール30とカラーインクジェットプリンタ2との間に介在し、双方向のインターフェースを行うものである。つまり、UIプリンタインターフェースモジュール32は、ユーザがユーザインターフェース表示モジュール30に指示をすると、ユーザインターフェース表示モジュール30からの命令を解読して得られる各種コマンドCOMをカラーインクジェットプリンタ2へ供給する方向のインターフェースを行う。一方、UIプリンタインターフェースモジュール32は、カラーインクジェットプリンタ2からの各種コマンドCOMをユーザインターフェース表示モジュール30へ供給する方向のインターフェースも行う。
【0030】
以上より、プリンタドライバ10は、カラーインクジェットプリンタ2に印刷データPDを供給する機能と、カラーインクジェットプリンタ2との間で各種コマンドCOMを入出力する機能とを実現するものである。なお、プリンタドライバ10の機能を実現するためのプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体として、フレキシブルディスク、CD−ROM、光磁気ディスク、ICカード、ROMカートリッジ、パンチカード、バーコード等の符号が印刷された印刷物、コンピュータの内部記憶装置、外部記憶装置等の様々な媒体に記録された状態で、コンピュータ4に供給される。また、プリンタドライバ10の機能を実現するためのプログラムを、インターネット上に公開されるWWW(World Wide Web)サーバ等からコンピュータ4へダウンロードするようにしてもよい。
【0031】
===印刷装置(インクジェットプリンタ)の構成例===
<カラーインクジェットプリンタの構成例>
図2、図3、図4、及び図5を参照しつつ、印刷装置としてカラーインクジェットプリンタを例にとって、その概要について説明する。なお、図2は、本実施形態のカラーインクジェットプリンタの全体構成を説明するための図である。図3は、本実施形態のカラーインクジェットプリンタのキャリッジ周辺を説明するための概略図である。図4は、本実施形態のインクジェットプリンタの搬送ユニット周辺を説明するための図である。図5は、本実施形態のインクジェットプリンタの搬送ユニット周辺を説明するための斜視図である。
本実施形態のインクジェットプリンタは、紙搬送ユニット100、インク吐出ユニット200、クリーニングユニット300、キャリッジユニット400、計測器群500、および制御ユニット600を有する。
【0032】
紙搬送ユニット100は、被印刷体である例えば紙Sを印刷可能な位置に送り込み、印刷時に所定の方向(図2において紙面に垂直な方向(以下、副走査方向という))に所定の移動量で紙Sを移動させるためのものである。すなわち、紙搬送ユニット100は、紙Sを搬送する搬送機構として機能する。紙搬送ユニット100は、紙挿入口102A及びロール紙挿入口102Bと、給紙モータ(不図示)と、給紙ローラ104と、プラテン106と、紙送りモータ(以下、PFモータという)108と、紙送りモータドライバ(以下、PFモータドライバという)110と、紙送りローラ112Aと排紙ローラ112Bと、フリーローラ114Aとフリーローラ114Bとを有する。ただし、紙搬送ユニット100が搬送機構として機能するためには、必ずしも、これらの構成要素を全て要するというわけではない。
【0033】
紙挿入口102Aは、被印刷体である紙Sを挿入するところである。給紙モータ(不図示)は、紙挿入口102Aに挿入された紙Sをプリンタ内に搬送するモータであり、パルスモータで構成される。給紙ローラ104は、紙挿入口102Aに挿入された紙Sをプリンタ内に自動的に搬送するローラであり、給紙モータによって駆動される。給紙ローラ104は、略D形の横断面形状を有している。給紙ローラ104の円周部分の周囲長さは、PFモータ108までの搬送距離よりも長く設定されているので、この円周部分を用いて被印刷体をPFモータ108まで搬送できる。なお、給紙ローラ104の回転駆動力と分離パッド(不図示)の摩擦抵抗とによって、複数の被印刷体が一度に給紙されることを防いでいる。
【0034】
プラテン106は、印刷中の紙Sを支持する。PFモータ108は、被印刷体である例えば紙Sを紙搬送方向に送り出すモータであり、DCモータで構成される。PFモータドライバ110は、PFモータ108の駆動を行うためのものである。紙送りローラ112Aは、給紙ローラ104によってプリンタ内に搬送された紙Sを印刷可能な領域まで送り出すローラであり、PFモータ108によって駆動される。フリーローラ114Aは、紙送りローラ112Aと対向する位置に設けられ、紙Sを紙送りローラ112Aとの間に挟むことによって紙Sを紙送りローラ112Aに向かって押さえる。
【0035】
排紙ローラ112Bは、印刷が終了した紙Sをプリンタの外部に排出するローラである。排紙ローラ112Bは、不図示の歯車により、PFモータ108によって駆動される。フリーローラ114Bは、排紙ローラ112Bと対向する位置に設けられ、紙Sを排紙ローラ112Bとの間に挟むことによって紙Sを排紙ローラ112Bに向かって押さえる。
【0036】
インク吐出ユニット200は、被印刷体である例えば紙Sにインクを吐出するためのものである。インク吐出ユニット200は、ヘッド202と、ヘッドドライバ204とを有する。ヘッド202は、インク吐出部であるノズルを複数有し、各ノズルから断続的にインクを吐出する。ヘッドドライバ204は、ヘッド202を駆動して、ヘッドから断続的にインクを吐出させるためのものである。
【0037】
クリーニングユニット300は、ヘッド202のノズルの目詰まりを防止するためのものである。クリーニングユニット300は、ポンプ装置302と、キャッピング装置304とを有する。ポンプ装置302は、ヘッド202のノズルの目詰まりを防止するため、ノズルからインクを吸い出すものであり、ポンプモータ306とポンプモータドライバ308とを有する。ポンプモータ306は、ヘッド202のノズルからインクを吸引する。ポンプモータドライバ308は、ポンプモータ306を駆動する。キャッピング装置304は、ヘッド202のノズルの目詰まりを防止するため、印刷を行わないとき(待機時)に、ヘッド202のノズルを封止する。
【0038】
キャリッジユニット400は、ヘッド202を所定の方向(図1において紙面の左右方向(以下、主走査方向という))に走査移動させるためのものである。キャリッジユニット400は、キャリッジ402と、キャリッジモータ(以下、CRモータという)404と、キャリッジモータドライバ(以下、CRモータドライバという)406と、プーリ408と、タイミングベルト410と、ガイドレール412とを有する。キャリッジ402は、主走査方向に移動可能であって、ヘッド202を固定している(従って、ヘッド202のノズルは、主走査方向に沿って移動しながら、断続的にインクを吐出する)。また、キャリッジ402は、インクを収容するインクカートリッジ414を着脱可能に保持している。CRモータ404は、キャリッジ402を主走査方向に移動させるモータであり、DCモータで構成される。CRモータドライバ406は、CRモータ404を駆動するためのものである。プーリ408は、CRモータ404の回転軸に取付けられている。タイミングベルト410は、プーリ408によって駆動される。ガイドレール412は、キャリッジ402を主走査方向に案内する。
【0039】
計測器群500には、リニア式エンコーダ502と、ロータリー式エンコーダ504と、紙検出センサ506と、紙幅センサ508とがある。リニア式エンコーダ502は、キャリッジ402の位置を検出するためのものである。ロータリー式エンコーダ504は、紙送りローラ112Aの回転量を検出するためのものである。なお、エンコーダの構成等については、後述する。紙検出センサ506は、印刷される紙Sの先端の位置を検出するためのものである。この紙検出センサ506は、給紙ローラ104が紙送りローラ112Aに向かって紙Sを搬送する途中で、紙Sの先端の位置を検出できる位置に設けられている。なお、紙検出センサ506は、機械的な機構によって紙Sの先端を検出するメカニカルセンサである。詳しく言うと、紙検出センサ506は紙搬送方向に回転可能なレバーを有し、このレバーは紙Sの搬送経路内に突出するように配置されている。そのため、紙Sの先端がレバーに接触し、レバーが回転させられるので、紙検出センサ506は、このレバーの動きを検出することによって、紙Sの先端の位置を検出する。紙幅センサ508は、キャリッジ402に取付けられている。紙幅センサ508は、発光部510と受光部512を有する光学センサであり、紙Sによって反射された光を検出することにより、紙幅センサ508の位置における紙Sの有無を検出する。そして、紙幅センサ508は、キャリッジ402によって移動しながら紙Sの端部の位置を検出し、紙Sの幅を検出する。また、紙幅センサ508は、キャリッジ402の位置によって、紙Sの先端を検出できる。紙幅センサ508は、光学センサなので、紙検出センサ506よりも位置検出の精度が高い。
【0040】
制御ユニット600は、プリンタの制御を行うためのものである。制御ユニット600は、CPU602と、タイマIC604と、インターフェース部606と、ASIC608と、メモリ610と、DCコントローラ612とを有する。CPU602は、プリンタ全体の制御を行うためのものであり、DCコントローラ612、PFモータドライバ110、CRモータドライバ406、ポンプモータドライバ308及びヘッドドライバ204に制御指令を与える。タイマIC604は、CPU602に対して周期的に割り込み信号を発生する。インターフェース部606は、プリンタの外部に設けられた図1に示すコンピュータ4との間で印刷データPD、各種コマンドCOM等の送受信を行う。ASIC608は、コンピュータ4からインターフェース部606を介して送られてくる印刷情報に基づいて、印刷の解像度やヘッドの駆動波形等を制御する。メモリ610は、ASIC608及びCPU602のプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するためのものであり、PROM、RAM、EEPROM等の記憶手段を有する。DCコントローラ612は、CPU602から送られてくる制御指令と計測器群500からの出力に基づいて、PFモータドライバ110及びCRモータドライバ406を制御する。
【0041】
<エンコーダの構成について>
図6は、リニア式エンコーダ502の説明図である。
リニア式エンコーダ502は、キャリッジ402の位置を検出するためのものであり、リニアスケール532と検出部534とを有する。
リニアスケール532は、所定の間隔(例えば、1/180インチ(1インチ=2.54cm))毎にスリットが設けられており、プリンタ本体側に固定されている。
検出部534は、リニアスケール532と対向して設けられており、キャリッジ402側に設けられている。検出部534は、発光ダイオード534Aと、コリメータレンズ534Bと、検出処理部534Cとを有しており、検出処理部534Cは、複数(例えば、4個)のフォトダイオード534Dと、信号処理回路534Eと、2個のコンパレータ534Fa、534Fbとを備えている。
【0042】
発光ダイオード534Aは、両端の抵抗を介して電圧Vccが印加されると光を発し、この光はコリメータレンズに入射される。コリメータレンズ534Bは、発光ダイオード534Aから発せられた光を平行光とし、リニアスケール532に平行光を照射する。リニアスケール532に設けられたスリットを通過した平行光は、固定スリット(不図示)を通過して、各フォトダイオード534Dに入射する。フォトダイオード534Dは、入射した光を電気信号に変換する。各フォトダイオード534Dから出力される電気信号は、コンパレータ534Fa、534Fbにおいて比較され、比較結果がパルスとして出力される。そして、コンパレータ534Fa、534Fbから出力されるパルスENC−A及びパルスENC−Bが、リニア式エンコーダ502の出力となる。
【0043】
図7は、リニア式エンコーダ502の2種類の出力信号の波形を示すタイミングチャートである。図7Aは、CRモータ404が正転しているときにおける出力信号の波形のタイミングチャートである。図7Bは、CRモータ404が反転しているときにおける出力信号の波形のタイミングチャートである。
【0044】
図7A及び図7Bに示す通り、CRモータ404の正転時および反転時のいずれの場合であっても、パルスENC−AとパルスENC−Bとは、位相が90度ずれている。CRモータ404が正転しているとき、すなわち、キャリッジ402が主走査方向に移動しているときは、図7Aに示す通り、パルスENC−Aは、パルスENC−Bよりも90度だけ位相が進んでいる。一方、CRモータ404が反転しているときは、図7Bに示す通り、パルスENC−Aは、パルスENC−Bよりも90度だけ位相が遅れている。各パルスの1周期Tは、キャリッジ402がリニアスケール532のスリットの間隔(例えば、1/180インチ(1インチ=2.54cm))を移動する時間に等しい。
【0045】
キャリッジ402の位置の検出は、以下のように行う。まず、パルスENC−A又はENC−Bについて、立ち上がりエッジ又は立ち下りエッジを検出し、検出されたエッジの個数をカウントする。このカウント数に基づいて、キャリッジ402の位置を演算する。カウント数は、CRモータ404が正転しているときに一つのエッジが検出されると『+1』を加算し、CRモータ404が反転しているときに一つのエッジが検出されると『−1』を加算する。パルスENCの周期はリニアスケール532のスリット間隔に等しいので、カウント数にスリット間隔を乗算すれば、カウント数が『0』のときのキャリッジ402の位置からの移動量を求めることができる。つまり、この場合におけるリニア式エンコーダ502の解像度は、リニアスケール532のスリット間隔となる。また、パルスENC−AとパルスENC−Bの両方を用いて、キャリッジ402の位置を検出しても良い。パルスENC−AとパルスENC−Bの各々の周期はリニアスケール532のスリット間隔に等しく、かつ、パルスENC−AとパルスENC−Bとは位相が90度ずれているので、各パルスの立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジを検出し、検出されたエッジの個数をカウントすれば、カウント数『1』は、リニアスケール532のスリット間隔の1/4に対応する。よって、カウント数にスリット間隔の1/4を乗算すれば、カウント数が『0』のときのキャリッジ402の位置から移動量を求めることができる。つまり、この場合におけるリニア式エンコーダ502の解像度は、リニアスケール532のスリット間隔の1/4となる。
【0046】
キャリッジ402の速度Vcの検出は、以下のように行う。まず、パルスENC−A又はENC−Bについて、立ち上がりエッジ又は立ち下りエッジを検出する。一方、パルスのエッジ間の時間間隔をタイマカウンタによってカウントする。このカウント値から周期T(T=T1、T2、・・・)が求められる。そして、リニアスケール532のスリット間隔をλとすると、キャリッジの速度は、λ/Tとして順次求めることができる。また、パルスENC−AとパルスENC−Bの両方を用いて、キャリッジ402の速度を検出しても良い。各パルスの立ち上がりエッジと立ち下がりエッジを検出することにより、リニアスケール532のスリット間隔の1/4に対応するエッジ間の時間間隔をタイマカウンタによってカウントする。このカウント値から周期T(T=T1、T2、・・・)が求められる。そして、リニアスケール532のスリット間隔をλとすると、キャリッジの速度Vcは、Vc=λ/(4T)として順次求めることができる。
【0047】
なお、ロータリー式エンコーダ504では、プリンタ本体側に設けられた上記リニアスケール532の代わりに紙送りローラ112Aの回転に応じて回転する回転円板552を用いる点と、キャリッジ402に設けられた検出部534の代わりにプリンタ本体側に設けられた検出部554を用いる点が異なるだけで、他の構成はリニア式エンコーダ502とほぼ同様である(図5参照)。
【0048】
===ヘッドのノズル配置例===
図8は、ヘッド202の下面におけるノズルの配列を説明するための図である。ヘッド202の下面には、ブラックノズル列Kと、カラーノズル列としてのイエローノズル列Y、マゼンタノズル列M、シアンノズル列Cとが形成されている。
【0049】
ブラックノズル列Kは180個のノズル#1〜#180(白丸)を有している。180個のノズル#1〜#180(白丸)は、図2に示す副走査方向に沿って、一直線上に一定の間隔(ノズルピッチk・D)でそれぞれ整列している。また、イエローノズル列Yは60個のノズル#1〜#60(白三角)を有し、マゼンタノズル列Mは60個のノズル#1〜#60(白四角)を有し、シアンノズル列Cは60個のノズル#1〜#60(白菱形)を有している。180個のノズル#1〜#60(白三角、白四角、白菱形)は、図2に示す副走査方向に沿って、一直線上に一定の間隔(ノズルピッチk・D)でそれぞれ整列している。ここで、Dは、副走査方向における最小のドットピッチ(つまり、印刷用紙Pに形成されるドットの最高解像度での間隔)であり、例えば解像度が1440dpiであれば1/1440インチ(約17.65μm)である。また、kは、1以上の整数である。
【0050】
例えば、各ノズルには、各ノズルを駆動してインク滴を吐出させるための駆動素子として不図示のピエゾ素子が設けられている。しかし、ピエゾ素子に限定されるものではない。インク室内に配置された発熱抵抗体に電流を流して急速に発熱させることでインク室内のインクを気化させ、その際に発生する気泡(バブル)の圧力でインクをノズルから吐出させる方法を適用してもよい。
【0051】
なお、印刷時には、印刷用紙Pが間欠的に所定の搬送量で副走査方向へ搬送され、この間欠的な搬送の間にキャリッジ402が主走査方向へ移動して各ノズルからインク滴が吐出される。
【0052】
===本実施形態の印刷方法===
次に、図9、図10、図11を用いて本実施形態の印刷方法について説明する。
図9は本実施形態の印刷方法を説明するためのフローチャートである。
図10は、720×720dpiの解像度を有する2値のハーフトーン画像データを、360×360dpiの多値のハーフトーン画像データに変換することを説明するための模式図である。なお、図10では、説明の便宜上、720dpiを24マス、360dpiを12マスで表すものとする。つまり、1マスは1画素を形成するための領域となる。また、図10では、説明の便宜上、例えばC表色のハーフトーン画像データに関する模式図であるものとする。他のM表色、Y表色、K表色のハーフトーン画像データも同様である。
【0053】
図11は、制御ユニット600とヘッドドライバ204との関係を示す図である。図11(a)は、1画素領域に大ドットを形成することを説明するものである。つまり、コンピュータ4が印刷データPDを構成する1画素単位のデータ"11"を制御ユニット600に供給すると、CPU602は、キャリッジ402が主走査方向へ1画素分移動する過程で、大ドットを形成するための複数パルスをヘッドドライバ204に供給する。ヘッドドライバ204は、複数パルスに同期して360×360dpiの解像度に対応する最小単位のインク滴を吐出するための駆動信号をヘッド202に供給する。これにより、ヘッド202は、複数パルスに同期して360×360dpiの解像度に対応する最小単位のインク滴を被印刷体の1画素領域に連続吐出する。例えば、CPU602が1画素単位のデータ"11"に応答して3個のパルスを発生すると、ヘッド202は、最小単位のインク滴が一部重なり合うように被印刷体の1画素領域に連続吐出する。これにより、1画素領域には、最小単位の3つのインク滴が一部重なり合って大ドットが形成されることになる。
【0054】
また、図11(b)は、1画素領域の左側に小ドットを形成することを説明するものである。つまり、コンピュータ4が印刷データPDを構成する1画素単位のデータ"10"を制御ユニット600に供給すると、CPU602は、キャリッジ402が主走査方向へ1画素分移動する過程で、1画素領域の左側に小ドットを形成するための単一パルスをヘッドドライバ204に供給する。ヘッドドライバ204は、単一パルスに同期して360×360dpiの解像度に対応する最小単位のインク滴を吐出するための駆動信号をヘッド202に供給する。これにより、ヘッド202は、単一パルスに同期して360×360dpiの解像度に対応する最小単位のインク滴を被印刷体の1画素領域の左側に吐出する。例えば、CPU602が1画素単位のデータ"10"に応答して上記3個のパルスのうち左側の1個のパルスのみを発生すると、ヘッド202は、最小単位のインク滴を被印刷体の1画素領域の左側に吐出する。これにより、1画素領域の左側には、小ドットが形成されることになる。
【0055】
また、図11(c)は、1画素領域の右側に小ドットを形成することを説明するものである。つまり、コンピュータ4が印刷データPDを構成する1画素単位のデータ"01"を制御ユニット600に供給すると、CPU602は、キャリッジ402が主走査方向へ1画素分移動する過程で、1画素領域の右側に小ドットを形成するための単一パルスをヘッドドライバ204に供給する。ヘッドドライバ204は、単一パルスに同期して360×360dpiの解像度に対応する最小単位のインク滴を吐出するための駆動信号をヘッド202に供給する。これにより、ヘッド202は、単一パルスに同期して360×360dpiの解像度に対応する最小単位のインク滴を被印刷体の1画素領域の右側に吐出する。例えば、CPU602が1画素単位のデータ"01"に応答して上記3個のパルスのうち右側の1個のパルスのみを発生すると、ヘッド202は、最小単位のインク滴を被印刷体の1画素領域の右側に吐出する。これにより、1画素領域の右側には、小ドットが形成されることになる。
【0056】
また、図11(d)は、1画素領域にドットを形成しないことを説明するものである。つまり、コンピュータ4が印刷データPDを構成する1画素単位のデータ"00"を制御ユニット600に供給すると、CPU602は、キャリッジ402が主走査方向へ1画素分移動する過程で、1画素領域にドットを形成するためのパルスをヘッドドライバ204に供給しなくなる。
【0057】
先ず、電源が投入されると、制御ユニット600は、メモリ610から読み出された初期化プログラムデータの解読結果に従って、CRモータドライバ406、PFモータドライバ110、ヘッドドライバ204、ポンプモータドライバ308に初期化のための制御信号を供給する。これにより、キャリッジ402は、CRモータ404の駆動力が伝達されて予め定められた初期位置で停止する。つまり、ヘッド202は、キャリッジ402と同じ初期位置で停止する。
【0058】
この初期状態において、アプリケーションプログラム12がユーザからの印刷指示に基づいて、ユーザからの印刷指示を実行するための印刷命令を出力すると、ビデオドライバ8はユーザが指定する画像データをCRT6に表示するための処理を行い、一方、プリンタドライバ8はユーザが指定する画像データを印刷データPDに変換してカラーインクジェットプリンタ2に供給するための以下のシーケンスを実行開始する。なお、画像データは、例えば360×360dpiの解像度を有する印刷データPDに変換されるものとする(S2)。
【0059】
解像度変換モジュール14では、アプリケーションプログラム12から出力されたユーザが指定する画像データを、被印刷体に印刷する際の解像度より高い、例えば720×720dpiの解像度を有するRGB表色系のカラー画像データに変換する(S4)。
【0060】
色変換モジュール16では、色変換ルックアップテーブルLUTを参照することによって、解像度変換モジュール14から出力されるRGB表色系のカラー画像データを、各画素単位で、カラーインクジェットプリンタ2が利用可能な複数のインク色を有するCMYK表色系の多階調のカラー画像データに変換する(S6)。
【0061】
ハーフトーンモジュール18では、ディザ法を行うためのディザテーブル20、γ補正を行うためのガンマテーブル24を参照したり、誤差拡散法を行う場合は拡散された誤差を記憶するための誤差メモリ22を使用したりすることによって、色変換モジュール16から出力されたCMYK表色系の多階調のカラー画像データにハーフトーン処理を行って、720×720dpiの解像度を有するCMYK表色系それぞれの2値のハーフトーン画像データ(画素データ)を生成する。なお、図10(a)は、ハーフトーンモジュール18から出力されたC表色系の2値のハーフトーン画像データ(例えばアルファベット文字『A』)であり、各画素単位でドット表示を行う位置にのみ論理値"1"を付記し、論理値"0"の付記を省略している(S8)。
【0062】
解像度多値変換モジュール26では、ハーフトーンモジュール18から出力された2値のハーフトーン画像データを、横方向の2列の画素列を単位として画素列L1〜L12に分割する。次に、解像度多値変換モジュール26では、各画素列L1〜L12に対して、縦方向の隣接する2画素を単位とする論理和演算を行って縦方向の2ビットデータを1ビットデータへ変換する。これにより、2列の画素列L1〜L12は、1列の画素列L1'〜L12'へ変換される。つまり、図10(a)の720×720dpiの解像度を有する2値のハーフトーン画像データは、図10(b)の720×360dpiの解像度を有する2値のハーフトーン画像データへ一旦変換される(S10)。
【0063】
解像度多値変換モジュール26では、各画素列L1'〜L12'を横方向の隣接する2画素C1〜C12に分割する。次に、解像度多値変換モジュール26では、各画素列L1'〜L12'の2画素C1〜C12に対して、ドットの形成を必要とする論路値"1"の画素数及び画素位置を検出する。これにより、解像度変換モジュール26では、2画素C1〜C12を1画素C1'〜C12'へ変換し、1画素C1'〜C12'に上記の画素数及び画素位置に応じた2ビットデータを付与することになる(S12)。
【0064】
解像度多値変換モジュール26では、ステップS12の検出結果において、ドットの形成を必要とする論理値"1"の画素数が2画素であるものと判別したとき(S14:YES)、該当する1画素C1'〜C12'に論理値"11"を付与する(S16)。
【0065】
一方、解像度多値変換モジュール26では、ステップS12の検出結果において、ドットの形成を必要とする論理値"1"の画素数が2画素ではないものと判別したとき(S14:NO)、ドットの形成を必要とする論理値"1"の画素数が1画素であるかどうか(S18)、更に、ドットの形成を必要とする論理値"1"の画素位置が左側(または右側)であるかどうか(S20)等を判別し、この判別結果に応じた処理を実行しなければならない。
【0066】
解像度多値変換モジュール26では、ステップS12の検出結果において、ドットの形成を必要とする論理値"1"の画素数が1画素且つ画素位置が左側であるものと判別すると(S18:YES、S20:YES)、該当する1画素C1'〜C12'に論理値"10"を付与する(S22)。また、ステップS12の検出結果において、ドットの形成を必要とする論理値"1"の画素数が1画素且つ画素位置が右側であるものと判別すると(S18:YES、S20:NO)、該当する1画素C1'〜C12'に論理値"01"を付与する(S24)。また、ドットの形成を必要とする論理値"1"の画素数が0画素であるものと判別すると(S18:NO)、該当する1画素C1'〜C12'に論理値"00"を付与する(S26)。これにより、図10(a)の720×720dpiの解像度を有する2値のハーフトーン画像データは、図10(b)の過程を経て、図10(c)の360×360dpiの解像度を有する多値のハーフトーン画像データへ変換される。
【0067】
ラスタライザ28では、解像度多値変換モジュール26から出力されたCMYK表色系の多値のハーフトーン画像データを、カラーインクジェットプリンタ2に供給するためのデータ順に配列し、印刷データPDとしてカラーインクジェットプリンタ2に供給する(S28)。
【0068】
カラーインクジェットプリンタ2では、印刷を行うとき、CPU602が図10(c)の各画素の2ビットデータに応じたパルスを発生する。これにより、図10(d)に示すように、印刷画像の各画素は、大ドット、左側の小ドット、右側の小ドット、無ドットを適宜組み合わせたものとなり、低解像度での印刷画像の品質は向上する。詳述すると、印刷解像度は360×360dpiと低解像度ではあるが、図10(d)の矢印Xの部分では、大ドットおよび小ドットを適宜配列してアルファベット文字『A』における上部のエッジ部分を明確に印刷でき、一方、図10(d)の矢印Yの部分では、大ドットおよび小ドットを適宜配列してアルファベット文字『A』における下部の線細りを防止でき、低解像度での印刷画像の品質は向上することとなる。また、画像データはプリンタドライバ10にて印刷データに変換され、この印刷データがカラーインクジェットプリンタ2に供給されるので、カラーインクジェットプリンタ2では、印刷のためのスループットを低下させることなく、低解像度での印刷画像の品質を向上させることが可能となる。なお、一般に、低解像度印刷時は、高解像印刷時よりも、印刷時の微少紙送り回数が少なくてすむ。したがって、本実施形態によれば、印刷データの転送時のみならず、印刷動作時においても、スループットを低下させることなく、低解像度での印刷画像の品質を向上させるという効果が奏される。かかる効果は、プリンタとコンピュータが別々に構成される印刷制御装置においても、プリンタがプリンタドライバ10を備え機器間での印刷データ転送が不要な印刷制御装置においても奏される。
【0069】
なお、図9は、図10の変換を実現するための一処理手順を示すものであり、図10の変換を実現できる他の処理手順に置き換えることも可能である。特に、図9のステップS10の処理は、複数の画素列を前記複数より少ない数の画素列へ変換すればよく、本実施形態の印刷方法で説明している2列から1列への変換に限定されるものではない。つまり、本発明の効果が得られる範囲内で、変換前及び変換後の画素列の数は適宜選択可能である。
【0070】
また、解像度変換モジュール14から出力される2値のハーフトーン画像データの解像度は、解像度多値変換モジュール26から出力される多値のハーフトーン画像データの解像度より高い解像度であればよく、本実施形態の印刷方法で説明している解像度に限定されるものではない。つまり、前者の解像度が後者の解像度より高いほど、低解像度での印刷画像の品質は向上することになる。
【0071】
また、CPU602から出力される1画素単位のパルス数は、本実施形態の印刷方法で説明している3パルスに限定されるものではない。例えば、1画素単位のパルス数が3パルスより多いパルス数に設定されているとき、小ドットを形成するためのパルス数を複数としてもよい。
【0072】
===本実施形態の印刷例===
次に、図12を参照して、被印刷体上における実際の印刷画像について説明する。図12(a)は、本実施形態の変換を実行しない場合の印刷文字を示し、図12(b)は、本実施形態の変換を実行した場合の印刷文字を示している。なお、印刷文字の解像度は360×360dpiである。図12(a)では、文字の輪郭が滑らかではないので、文字の形状が判別しにくい状態である。ところが、図12(b)では、本実施形態の変換を実行しているので、文字の輪郭が滑らかになって、360×360dpiの低解像度の印刷を行う環境において、きれいな印刷文字を提供することが可能となる。なお、文字以外のイラスト等においても、文字同様の効果を得ることが可能となる。
【0073】
===本実施形態の他の印刷方法===
次に、図13、図14、図15、図16を用いて本実施形態の他の印刷方法について説明する。
図13は本実施形態の他の印刷方法を説明するためのフローチャートである。
【0074】
図14は、720×720dpiの解像度を有する2値のハーフトーン画像データを、360×360dpiの多値のハーフトーン画像データに変換することを説明するための模式図である。なお、図14では、説明の便宜上、720dpiを24マス、360dpiを12マスで表すものとする。つまり、1マスは1画素を形成するための領域となる。また、図14では、説明の便宜上、例えばC表色のハーフトーン画像データに関する模式図であるものとする。他のM表色、Y表色、K表色のハーフトーン画像データも同様である。
【0075】
図15は、制御ユニット600とヘッドドライバ204との関係を示す図である。図15(a)は、1画素領域に大ドットを形成することを説明するものである。つまり、コンピュータ4が印刷データPDを構成する1画素単位のデータ"011"を制御ユニット600に供給すると、CPU602は、キャリッジ402が主走査方向へ1画素分移動する過程で、大ドットを形成するための複数パルスをヘッドドライバ204に供給する。ヘッドドライバ204は、複数パルスに同期して360×360dpiの解像度に対応する最小単位のインク滴を吐出するための駆動信号をヘッド202に供給する。これにより、ヘッド202は、複数パルスに同期して360×360dpiの解像度に対応する最小単位のインク滴を被印刷体の1画素領域に連続吐出する。例えば、CPU602が1画素単位のデータ"011"に応答して3個のパルスを発生すると、ヘッド202は、最小単位のインク滴が一部重なり合うように被印刷体の1画素領域に連続吐出する。これにより、1画素領域には、最小単位の3つのインク滴が一部重なり合って大ドットが形成されることになる。
【0076】
また、図15(b)は、1画素領域の左側に小ドットを形成することを説明するものである。つまり、コンピュータ4が印刷データPDを構成する1画素単位のデータ"010"を制御ユニット600に供給すると、CPU602は、キャリッジ402が主走査方向へ1画素分移動する過程で、1画素領域の左側に小ドットを形成するための単一パルスをヘッドドライバ204に供給する。ヘッドドライバ204は、単一パルスに同期して360×360dpiの解像度に対応する最小単位のインク滴を吐出するための駆動信号をヘッド202に供給する。これにより、ヘッド202は、単一パルスに同期して360×360dpiの解像度に対応する最小単位のインク滴を被印刷体の1画素領域の左側に吐出する。例えば、CPU602が1画素単位のデータ"010"に応答して上記3個のパルスのうち左側の1個のパルスのみを発生すると、ヘッド202は、最小単位のインク滴を被印刷体の1画素領域の左側に吐出する。これにより、1画素領域の左側には、小ドットが形成されることになる。
【0077】
また、図15(c)は、1画素領域の右側に小ドットを形成することを説明するものである。つまり、コンピュータ4が印刷データPDを構成する1画素単位のデータ"001"を制御ユニット600に供給すると、CPU602は、キャリッジ402が主走査方向へ1画素分移動する過程で、1画素領域の右側に小ドットを形成するための単一パルスをヘッドドライバ204に供給する。ヘッドドライバ204は、単一パルスに同期して360×360dpiの解像度に対応する最小単位のインク滴を吐出するための駆動信号をヘッド202に供給する。これにより、ヘッド202は、単一パルスに同期して360×360dpiの解像度に対応する最小単位のインク滴を被印刷体の1画素領域の右側に吐出する。例えば、CPU602が1画素単位のデータ"001"に応答して上記3個のパルスのうち右側の1個のパルスのみを発生すると、ヘッド202は、最小単位のインク滴を被印刷体の1画素領域の右側に吐出する。これにより、1画素領域の右側には、小ドットが形成されることになる。
【0078】
また、図15(d)は、1画素領域の左側及び右側に小ドットを形成することを説明するものである。つまり、コンピュータ4が印刷データPDを構成する1画素単位のデータ"100"を制御ユニット600に供給すると、CPU602は、キャリッジ402が主走査方向へ1画素分移動する過程で、1画素領域の左側及び右側に小ドットを形成するための複数パルスをヘッドドライバ204に供給する。ヘッドドライバ204は、複数パルスに同期して360×360dpiの解像度に対応する最小単位のインク滴を吐出するための駆動信号をヘッド202に供給する。これにより、ヘッド202は、複数パルスに同期して360×360dpiの解像度に対応する最小単位のインク滴を被印刷体の1画素領域の左側に吐出する。例えば、CPU602が1画素単位のデータ"100"に応答して上記3個のパルスのうち左側及び右側の2個のパルスのみを発生すると、ヘッド202は、最小単位のインク滴を被印刷体の1画素領域の左側及び右側に吐出する。これにより、1画素領域の左側及び右側には、小ドットが形成されることになる。
【0079】
また、図15(e)は、1画素領域にドットを形成しないことを説明するものである。つまり、コンピュータ4が印刷データPDを構成する1画素単位のデータ"000"を制御ユニット600に供給すると、CPU602は、キャリッジ402が主走査方向へ1画素分移動する過程で、1画素領域にドットを形成するためのパルスをヘッドドライバ204に供給しなくなる。
【0080】
図16は、4画素のブロックの中でドットの形成を必要とする画素数及び画素位置の関係を示す図である。図16(a)は、ドットの形成を必要とする画素数が3画素以上であること説明するものである。この場合、コンピュータ4は、ブロック内での画素位置に関わらず、印刷データPDを構成する1画素単位のデータ"011"を制御ユニット600に供給する。図16(b)は、ドットの形成を必要とする画素数が2画素以下且つ画素位置が左側であることを説明するものである。この場合、コンピュータ4は、印刷データPDを構成する1画素単位のデータ"010"を制御ユニット600に供給する。図16(c)は、ドットの形成を必要とする画素数が2画素以下且つ画素位置が右側であることを説明するものである。この場合、コンピュータ4は、印刷データPDを構成する1画素単位のデータ"001"を制御ユニット600に供給する。図16(d)は、ドットの形成を必要とする画素数が2画素且つ画素位置が上側または下側であることを説明するものである。この場合、コンピュータ4は、印刷データPDを構成する1画素単位のデータ"100"を制御ユニット600に供給する。
【0081】
先ず、電源が投入されると、制御ユニット600は、メモリ610から読み出された初期化プログラムデータの解読結果に従って、CRモータドライバ406、PFモータドライバ110、ヘッドドライバ204、ポンプモータドライバ308に初期化のための制御信号を供給する。これにより、キャリッジ402は、CRモータ404の駆動力が伝達されて予め定められた初期位置で停止する。つまり、ヘッド202は、キャリッジ402と同じ初期位置で停止する。
【0082】
この初期状態において、アプリケーションプログラム12がユーザからの印刷指示に基づいて、ユーザからの印刷指示を実行するための印刷命令を出力すると、ビデオドライバ8はユーザが指定する画像データをCRT6に表示するための処理を行い、一方、プリンタドライバ8はユーザが指定する画像データを印刷データPDに変換してカラーインクジェットプリンタ2に供給するための以下のシーケンスを実行開始する。なお、画像データは、例えば360×360dpiの解像度を有する印刷データPDに変換されるものとする(S102)。
【0083】
解像度変換モジュール14では、アプリケーションプログラム12から出力されたユーザが指定する画像データを、被印刷体に印刷する際の解像度より高い、例えば720×720dpiの解像度を有するRGB表色系のカラー画像データに変換する(S104)。
【0084】
色変換モジュール16では、色変換ルックアップテーブルLUTを参照することによって、解像度変換モジュール14から出力されるRGB表色系のカラー画像データを、各画素単位で、カラーインクジェットプリンタ2が利用可能な複数のインク色を有するCMYK表色系の多階調のカラー画像データに変換する(S106)。
【0085】
ハーフトーンモジュール18では、ディザ法を行うためのディザテーブル20、γ補正を行うためのガンマテーブル24を参照したり、誤差拡散法を行う場合は拡散された誤差を記憶するための誤差メモリ22を使用したりすることによって、色変換モジュール16から出力されたCMYK表色系の多階調のカラー画像データにハーフトーン処理を行って、720×720dpiの解像度を有するCMYK表色系それぞれの2値のハーフトーン画像データ(画素データ)を生成する。なお、図14(a)は、ハーフトーンモジュール18から出力されたC表色系の2値のハーフトーン画像データ(例えばアルファベット文字『A』)であり、各画素単位でドット表示を行う位置にのみ論理値"1"を付記し、論理値"0"の付記を省略している(S108)。
【0086】
解像度多値変換モジュール26では、ハーフトーンモジュール18から出力された2値のハーフトーン画像データを、例えば縦2画素×横2画素の4画素を単位とするブロックに分割する。次に、解像度多値変換モジュール26では、各ブロックに対して、ドットの形成を必要とする論路値"1"の画素数及び画素位置を検出する。これにより、解像度変換モジュール26では、4画素のブロックを1画素へ変換し、この1画素に上記の画素数及び画素位置に応じた3ビットデータを付与することになる(S110)。
【0087】
解像度多値変換モジュール26では、ステップS110の検出結果において、ドットの形成を必要とする論理値"1"の画素数が3画素以上であるものと判別したとき(S112:YES)、該当する1画素に論理値"011"を付与する(S114)。
【0088】
一方、解像度多値変換モジュール26では、ステップS110の検出結果において、ドットの形成を必要とする論理値"1"の画素数が3画素以上ではないものと判別したとき(S112:NO)、ドットの形成を必要とする論理値"1"の画素数が2画素であるかどうか(S116)、ステップS116を肯定した場合は、ドットの形成を必要とする論理値"1"の画素位置が左側のみであるかどうか(S118)、更に、ドットの形成を必要とする論理値"1"の画素位置が右側のみであるかどうか(S120)等を判別し、この判別結果に応じた処理を実行しなければならない。
【0089】
解像度多値変換モジュール26では、ステップS110の検出結果において、ドットの形成を必要とする論理値"1"の画素数が2画素且つ画素位置が左側のみであるものと判別すると(S116:YES、S118:YES)、該当するブロックの変換後の1画素に論理値"010"を付与する(S122)。また、ステップS110の検出結果において、ドットの形成を必要とする論理値"1"の画素数が2画素且つ画素位置が右側のみであるものと判別すると(S116:YES、S118:NO、S120:YES)、該当するブロックの変換後の1画素に論理値"001"を付与する(S124)。また、ステップS110の検出結果において、ドットの形成を必要とする論理値"1"の画素数が2画素且つ画素位置が左側または右側の何れでもないものと判別すると(S116:YES、S118:NO、S120:YES)、上記2画素の画素位置はブロックの上側または下側ということになるので、該当するブロックの変換後の1画素に論理値"100"を付与する(S126)。
【0090】
解像度多値変換モジュール26では、ステップS116を否定した場合は、ドットの形成を必要とする論理値"1"の画素数が1画素であるかどうか(S128)、更に、ドットの形成を必要とする論理値"1"の画素位置が左側(または右側)であるかどうか(S130)等を判別し、この判別結果に応じた処理を実行しなければならない。
【0091】
解像度多値変換モジュール26では、ステップS110の検出結果において、ドットの形成を必要とする論理値"1"の画素数が1画素且つ画素位置が左側であるものと判別すると(S128:YES、S130:YES)、該当するブロックの変換後の1画素に論理値"010"を付与する(S122)。また、ステップS110の検出結果において、ドットの形成を必要とする論理値"1"の画素数が1画素且つ画素位置が右側であるものと判別すると(S128:YES、S130:NO)、該当するブロックの変換後の1画素に論理値"001"を付与する(S124)。また、ステップS110の検出結果において、ドットの形成を必要とする論理値"1"の画素数が1画素ではないものと判別すると(S128:NO)、ドットを形成しないということなので、該当するブロックの変換後の1画素に論理値"000"を付与する(S132)。これにより、図14(a)の720×720dpiの解像度を有する2値のハーフトーン画像データは、図14(b)の360×360dpiの解像度を有する多値のハーフトーン画像データへ変換される。
【0092】
ラスタライザ28では、解像度多値変換モジュール26から出力された多値のハーフトーン画像データを、カラーインクジェットプリンタ2に供給するためのデータ順に配列し、印刷データPDとしてカラーインクジェットプリンタ2に供給する(S134)。
【0093】
カラーインクジェットプリンタ2では、印刷を行うとき、CPU602が図14(b)の各画素の3ビットデータに応じたパルスを発生する。これにより、図14(c)に示すように、印刷画像の各画素は、大ドット、左側の小ドット、右側の小ドット、左右両側の小ドット、無ドットを適宜組み合わせたものとなり、低解像度での印刷画像の品質は向上する。
【0094】
なお、図13は、図14の変換を実現するための一処理手順を示すものであり、図14の変換を実現できる他の処理手順に置き換えることも可能である。
【0095】
また、解像度変換モジュール14から出力される2値のハーフトーン画像データの解像度は、解像度多値変換モジュール26から出力される多値のハーフトーン画像データの解像度より高い解像度であればよく、本実施形態の印刷方法で説明している解像度に限定されるものではない。つまり、前者の解像度が後者の解像度より高いほど、低解像度での印刷画像の品質は向上することになる。
【0096】
また、CPU602から出力される1画素単位のパルス数は、本実施形態の印刷方法で説明している3パルスに限定されるものではない。例えば、1画素単位のパルス数が3パルスより多いパルス数に設定されているとき、小ドットを形成するためのパルス数を複数としてもよい。
【0097】
更に、印刷データPDを構成する1画素単位のデータは、3ビットデータに限定されるものではなく、例えば2ビットデータであってもよい。この場合、各ブロック内で、ドットの形成を必要とする画素数が3画素以上であるとき、または、ドットの形成を必要とする画素数が2画素且つ画素位置が上側または下側であるとき、コンピュータ4は、ブロック内での画素位置に関わらず、印刷データPDを構成する1画素単位のデータ"11"を制御ユニット600に供給する。また、各ブロック内で、ドットの形成を必要とする画素数が2画素以下且つ画素位置が左側であるとき、コンピュータ4は、印刷データPDを構成する1画素単位のデータ"10"を制御ユニット600に供給する。また、各ブロック内で、ドットの形成を必要とする画素数が2画素以下且つ画素位置が右側であるとき、コンピュータ4は、印刷データPDを構成する1画素単位のデータ"01"を制御ユニット600に供給する。また、各ブロック内で、ドットの形成を必要とする画素が存在しないとき、コンピュータ4は、印刷データPDを構成する1画素単位のデータ"00"を制御ユニット600に供給する。そして、本実施形態を実行すると、図10(d)と同様の多値のハーフトーン画像データを得ることができ、図12(b)と同様の印刷画像を得ることができる。
【0098】
ところで、被印刷体に低解像度の画像(文字、イラスト等)の印刷を行う場合、低解像度の画像はある程度の大きさを有するドット(大ドット)を用いて印刷されるので、印刷画像の輪郭部分が滑らかではなくなり、印刷画像の品質が低下してしまう可能性がある。そこで、印刷画像の輪郭部分のみを大ドットから小ドットへ置き換えることにより、印刷画像の品質の低下を防止することが可能となる。しかしながら、印刷を行うための基となる画像データが低解像度のままであるので、例えば、低解像度の文字、罫線等の輪郭を大ドットから小ドットへ置き換えると、文字、罫線等が細く貧弱に見えてしまう可能性がある。
【0099】
そこで、印刷データPDは、このデータの解像度より高い解像度を有する画像データを基に得られるので、低解像度での印刷画像の品質を向上させることが可能となる。
【0100】
また、画像データは、プリンタドライバ10に供給されたデータであることとしてもよい。
これにより、画像データは印刷データPDへ変換される前段で印刷データPDの解像度より高い解像度を有しているので、この画像データを用いて低解像度での印刷画像の品質を向上させることができる。
【0101】
また、画像データは、色変換モジュール16でCMYK表色系データへ色変換された後に、印刷データPDに変換されることとしてもよい。
これにより、画像データを色変換したCMYK表色系データを用いて、低解像度での印刷画像の品質を向上させることができる。
【0102】
また、画像データは、ハーフトーンモジュール18でCMYK表色系の2値のハーフトーン画像データ(画素データ)とされた後に、印刷データPDに変換されることとしてもよい。
これにより、2値のハーフトーン画像データを用いて、低解像度での印刷画像の品質を向上させることができる。
【0103】
また、2値のハーフトーン画像データにおける複数画素と、印刷データPDにおける単一画素とをそれぞれ対応させ、2値のハーフトーン画像データは、複数画素内でドットの形成を必要とする画素数に応じて、単一画素に複数の大きさのドットの何れかを形成するための印刷データPDに変換されることとしてもよい。
これにより、複数画素内でのドットを形成するための画素数に応じて、単一画素に複数の大きさのドットの何れかを形成するための印刷データPDを得ることにより、低解像度での印刷画像の品質を向上させることができる。
【0104】
また、2値のハーフトーン画像データにおける複数画素と印刷データPDにおける単一画素とをそれぞれ対応させ、2値のハーフトーン画像データは、複数画素内でドットの形成を必要とする画素数が所定数以上のとき、単一画素に大ドットを形成し、複数画素内でドットの形成を必要とする画素数が所定数未満のとき、小ドットを形成するための印刷データPDに変換されることとしてもよい。これにより、複数画素内でのドットを形成するための画素数に応じて、単一画素に異なる大きさのドットを形成するための印刷データPDを得ることにより、低解像度での印刷画像の品質を向上させることができる。
【0105】
また、2値のハーフトーン画像データにおける複数画素と印刷データPDにおける単一画素とをそれぞれ対応させ、2値のハーフトーン画像データは、複数画素内でドットの形成を必要とする画素数が所定数未満のとき、複数画素内でドットの形成を必要とする画素位置に応じて、単一画素の左右何れかの位置に小ドットを形成するための印刷データPDに変換されることとしてもよい。
これにより、複数画素内でのドットを形成するための画素が所定数未満且つ所定位置であるとき、単一画素の左右何れかの位置に小ドットを形成するための印刷データPDを得ることにより、低解像度での印刷画像の品質を向上させることができる。
【0106】
また、2値のハーフトーン画像データにおける複数画素と印刷データPDにおける単一画素とをそれぞれ対応させ、2値のハーフトーン画像データは、所定方向の複数の画素列を単位として複数より少ない数の画素列に変換され、その後、前記複数より少ない数の画素列のうち隣接する複数画素内でドットの形成を必要とする画素数及び画素位置に応じて、単一画素の所定位置に複数の大きさのドットの何れかを形成するための印刷データに変換されることとしてもよい。
これにより、先ず、画素データにおける所定方向の複数の画素列をそれぞれ前記複数より少ない数の画素列に変換し、次に、前記複数より少ない数の画素列のうち隣接する複数画素内でドットの形成を必要とする画素数及び画素位置に応じて、単一画素の所定位置に複数の大きさのドットの何れかを形成するための印刷データPDを得ることにより、低解像度での印刷画像の品質を向上させることができる。
【0107】
また、2値のハーフトーン画像データにおける複数画素と印刷データPDにおける単一画素とをそれぞれ対応させ、2値のハーフトーン画像データは、複数画素を単位とするブロック内でドットの形成を必要とする画素数及び画素位置に応じて、単一画素の所定位置に複数の大きさのドットの何れかを形成するための印刷データPDに変換されることとしてもよい。
これにより、複数画素を単位とするブロック内でドットの形成を必要とする画素数及び画素位置に応じて、単一画素の所定位置に複数の大きさのドットの何れかを形成するための印刷データPDを効率的に得ることにより、低解像度での印刷画像の品質を向上させることができる。
【0108】
また、2値のハーフトーン画素データにおける複数画素と印刷データPDにおける単一画素とをそれぞれ対応させ、複数画素のハーフトーン画像データは、コンピュータ4にて印刷データPDに変換され、この変換された印刷データPDが、カラーインクジェットプリンタ2に供給されることとしてもよい。
これにより、複数画素のハーフトーン画像データはコンピュータ4にて印刷データPDに変換され、この変換後の印刷データPDがカラーインクジェットプリンタ2に供給されるので、コンピュータ4からカラーインクジェットプリンタ2への印刷データPDの転送時間が短くなり、印刷のためのスループットが低下することなく、低解像度での印刷画像の品質を向上させることができる。
【0109】
また、被印刷体を副走査方向へ搬送するための搬送手段(PFモータ108、PFモータドライバ110)と、副走査方向と交差する主走査方向へ移動してインクを吐出することによって被印刷体に印刷を行うためのヘッド202と、を有することとしてもよい。
これにより、被印刷体を搬送するための搬送手段108、110と、被印刷体に印刷を行うためのヘッド202とを有する装置を用いて、低解像度での印刷画像の品質を向上させることができる。
【0110】
===その他の実施の形態===
以上、一実施形態に基づき本発明に係る印刷制御装置、印刷方法、プログラム、及びコンピュータシステムについて説明したが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。
【0111】
被印刷体上の印刷画像を構成する各画素において、小ドットを、左位置、右位置に加えて上位置、下位置に形成することとしてもよい。これにより、低解像度の印刷画像を基の画像データの精細度に近づけることが可能となる。
【0112】
上記の実施形態において、被印刷体として紙Sを適用しているが、これに限定されるものではない。つまり、本発明では、被印刷体としてフィルム、布、金属薄板等を適用することも可能である。
【0113】
また、カラーインクジェットプリンタ2に対して、コンピュータ本体、表示装置、入力装置、フレキシブルディスクドライブ装置、及びCD−ROMドライブ装置がそれぞれ有する機能または機構の一部を持たせてもよい。例えば、カラーインクジェットプリンタ2が、画像処理を行う画像処理部、各種の表示を行う表示部、及びデジタルカメラ等により撮影された画像データを記録した記録メディアを着脱するための記録メディア着脱部を備える構成としてもよい。
【0114】
上記の実施形態において、カラーインクジェットプリンタ2を適用しているが、これに限定されるものではない。つまり、本発明は、モノクロインクジェットプリンタ、インクジェット方式以外のプリンタ等に適用することも可能である。更に、本発明は、ファクシミリ装置、複写機等の印刷装置に適用することも可能である。
【0115】
【発明の効果】
本発明によれば、低解像度の印刷画像の品質を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のコンピュータシステムの構成例を示すブロック図である。
【図2】本実施形態のカラーインクジェットプリンタの全体構成を説明するための図である。
【図3】本実施形態のカラーインクジェットプリンタのキャリッジ周辺を説明するための概略図である。
【図4】本実施形態のインクジェットプリンタの搬送ユニット周辺を説明するための図である。
【図5】本実施形態のインクジェットプリンタの搬送ユニット周辺を説明するための斜視図である。
【図6】リニア式エンコーダ502の説明図である。
【図7】リニア式エンコーダ502の2種類の出力信号の波形を示すタイミングチャートである。
【図8】ヘッド202の下面におけるノズルの配列を説明するための図である。
【図9】本実施形態の印刷方法を説明するためのフローチャートである。
【図10】720×720dpiの解像度を有する2値のハーフトーン画像データを、360×360dpiの多値のハーフトーン画像データに変換することを説明するための模式図である。
【図11】制御ユニット600とヘッドドライバ204との関係を示す図である。
【図12】被印刷体上における実際の印刷画像を示す図である。
【図13】本実施形態の他の印刷方法を説明するためのフローチャートである。
【図14】720×720dpiの解像度を有する2値のハーフトーン画像データを、360×360dpiの多値のハーフトーン画像データに変換することを説明するための模式図である。
【図15】制御ユニット600とヘッドドライバ204との関係を示す図である。
【図16】4画素のブロックの中でドットの形成を必要とする画素数及び画素位置の関係を示す図である。
【符号の説明】
2 カラーインクジェットプリンタ
4 コンピュータ
6 CRT
8 ビデオドライバ
10 プリンタドライバ
12 アプリケーションプログラム
14 解像度変換モジュール
16 色変換モジュール
18 ハーフトーンモジュール
20 ディザテーブル
22 誤差メモリ
24 ガンマテーブル
26 解像度多値変換モジュール
28 ラスタライザ
30 ユーザインターフェース表示モジュール
32 UIプリンタインターフェースモジュール
100 紙搬送ユニット
102A 紙挿入口
102B ロール紙挿入口
104 給紙ローラ
106 プラテン
108 PFモータ
110 PFモータドライバ
112A 紙送りローラ
112B 排紙ローラ
114A、114B フリーローラ
200 インク吐出ユニット
202 ヘッド
204 ヘッドドライバ
300 クリーニングユニット
302 ポンプ装置
304 キャッピング装置
306 ポンプモータ
308 ポンプモータドライバ
400 キャリッジユニット
402 キャリッジ
404 CRモータ
406 CRモータドライバ
408 プーリ
410 タイミングベルト
412 ガイドレール
500 計測器群
502 リニア式エンコーダ
504 ロータリー式エンコーダ
506 紙検出センサ
508 紙幅センサ
532 リニアスケール
534A 発光ダイオード
534B コリメータレンズ
534C 検出処理部
534D フォトダイオード
534E 信号処理回路
534Fa、534Fb コンパレータ
600 制御ユニット
602 CPU
604 タイマIC
606 インターフェース部
608 ASIC
610 メモリ
612 DCコントローラ

Claims (9)

  1. 画像データを複数の大きさのドットを形成するための印刷データに変換し、前記印刷データに基づいて被印刷体にドットを形成可能な印刷装置であって、
    主走査方向に移動し、インク滴を吐出する印刷ヘッドと、
    前記印刷データの解像度よりも高い解像度の前記画像データを、前記印刷データに変換する変換部と、
    最小単位のインク滴の吐出タイミングを定め、前記印刷ヘッドが前記主走査方向へ1画素分移動する過程で複数生成可能なパルスを、前記印刷データの内容に応じて選択的に生成するパルス生成部と、
    前記パルスに同期して、前記最小単位のインク滴を吐出するための駆動信号を前記印刷ヘッドに供給する駆動信号供給部と
    を有し、
    前記複数の大きさのドットは、
    第1の大きさのドットと前記第1の大きさのドットよりも小さな第2の大きさのドットとを含み、
    前記パルス生成部は、
    前記第2の大きさのドットを形成する場合に、複数の前記パルスを前記印刷ヘッドが前記主走査方向へ1画素分移動する過程で生成し、
    前記第1の大きさのドットを形成する場合に、前記第2の大きさのドットを形成する場合よりも多くの前記パルスを、前記印刷ヘッドが前記主走査方向へ1画素分移動する過程で生成し、かつ、
    前記第1の大きさのドットを形成する場合における前記最小単位のインク滴同士の着弾位置の間隔が、前記第2の大きさのドットを形成する場合における前記最小単位のインク滴同士の着弾位置の間隔よりも狭くなるように、前記パルスの生成間隔を定める、印刷装置。
  2. 請求項1記載の印刷装置であって、
    前記変換部は、
    前記画像データを、各画素とドットの形成の要否とが対応する形態の画素データとした後に、前記印刷データに変換することを特徴とする印刷装置。
  3. 請求項2記載の印刷装置であって、
    前記画素データにおける複数画素と前記印刷データにおける単一画素とをそれぞれ対応させ、
    前記変換部は、
    前記複数画素内でドットの形成を必要とする画素数に応じて、前記画素データを、前記単一画素に複数の大きさのドットの何れかを形成するための前記印刷データに変換することを特徴とする印刷装置。
  4. 請求項3記載の印刷装置であって、
    前記変換部は、
    前記複数画素内でドットの形成を必要とする画素数が所定数以上のとき、前記画素データを、前記単一画素に前記第1の大きさのドットを形成するための前記印刷データに変換し、
    前記複数画素内でドットの形成を必要とする画素数が所定数未満のとき、前記画素データを、前記単一画素に前記第2の大きさのドットを形成するための前記印刷データに変換することを特徴とする印刷装置。
  5. 請求項2乃至4の何れか1項に記載の印刷装置であって、
    前記画素データにおける複数画素と前記印刷データにおける単一画素とをそれぞれ対応させ、
    前記変換部は、
    前記複数画素内でドットの形成を必要とする画素数が所定数未満のとき、前記画素データを、前記複数画素内でドットの形成を必要とする画素位置に応じた前記単一画素の所定位置に、前記最小単位のインク滴を吐出するための前記印刷データに変換し、
    前記パルス生成部は、
    前記印刷ヘッドが前記主走査方向へ1画素分移動する過程における前記単一画素の所定位置に対応するタイミングで、前記パルスを生成することを特徴とする印刷装置。
  6. 請求項2乃至5の何れか1項に記載の印刷装置であって、
    前記画素データにおける複数画素と前記印刷データにおける単一画素とをそれぞれ対応させ、
    前記変換部は、
    前記画素データを、所定方向の複数の画素列を単位として前記複数より少ない数の画素列に変換し、その後、前記複数より少ない数の画素列のうち隣接する複数画素内でドットの形成を必要とする画素数及び画素位置に応じて、前記単一画素の所定位置に複数の大きさのドットの何れかを形成するための前記印刷データに変換することを特徴とする印刷制御装置。
  7. 請求項2乃至5の何れか1項に記載の印刷装置であって、
    前記画素データにおける複数画素と前記印刷データにおける単一画素とをそれぞれ対応させ、
    前記変換部は、
    前記画素データを、前記複数画素を単位とするブロック内でドットの形成を必要とする画素数及び画素位置に応じて、前記単一画素の所定位置に複数の大きさのドットの何れかを形成するための前記印刷データに変換し、
    前記パルス生成部は、
    前記印刷ヘッドが前記主走査方向へ1画素分移動する過程における前記単一画素の所定位置に対応するタイミングで、前記ドットの大きさに応じた数の前記パルスを生成することを特徴とする印刷装置。
  8. 画像データを複数の大きさのドットを形成するための印刷データに変換し、前記印刷データに基づいて印刷ヘッドからインク滴を吐出させ、被印刷体にドットを形成する印刷装置の印刷方法であって、
    前記印刷データの解像度よりも高い解像度の前記画像データを、前記印刷データに変換すること、
    最小単位のインク滴の吐出タイミングを定め、前記印刷ヘッドが主走査方向へ1画素分移動する過程で複数生成可能なパルスを、前記印刷データの内容に応じて選択的に生成すること、
    前記パルスに同期して、前記最小単位のインク滴を吐出するための駆動信号を前記印刷ヘッドに供給すること
    を行い、
    前記複数の大きさのドットは、
    第1の大きさのドットと前記第1の大きさのドットよりも小さな第2の大きさのドットとを含み、
    前記第2の大きさのドットを形成する場合に、複数の前記パルスを前記印刷ヘッドが前記主走査方向へ1画素分移動する過程で生成し、
    前記第1の大きさのドットを形成する場合に、前記第2の大きさのドットを形成する場合よりも多くの前記パルスを、前記印刷ヘッドが前記主走査方向へ1画素分移動する過程で生成し、かつ、前記第1の大きさのドットを形成する場合における、前記最小単位のインク滴同士の着弾位置の間隔が、前記第2の大きさのドットを形成する場合における、前記最小単位のインク滴同士の着弾位置の間隔よりも狭くなるように、前記パルスの生成間隔を定める、印刷方法。
  9. 画像データを複数の大きさのドットを形成するための印刷データに変換し、前記印刷データに基づいて印刷ヘッドからインク滴を吐出させ、被印刷体にドットを形成する印刷装置に、
    前記印刷データの解像度よりも高い解像度の前記画像データを、前記印刷データに変換すること、
    最小単位のインク滴の吐出タイミングを定め、前記印刷ヘッドが主走査方向へ1画素分移動する過程で複数生成可能なパルスを、前記印刷データの内容に応じて選択的に生成すること、
    前記パルスに同期して、前記最小単位のインク滴を吐出するための駆動信号を前記印刷ヘッドに供給すること
    を行わせ、
    前記複数の大きさのドットは、
    第1の大きさのドットと前記第1の大きさのドットよりも小さな第2の大きさのドットとを含み、
    前記第2の大きさのドットを形成する場合に、複数の前記パルスを前記印刷ヘッドが前記主走査方向へ1画素分移動する過程で生成させ、
    前記第1の大きさのドットを形成する場合に、前記第2の大きさのドットを形成する場合よりも多くの前記パルスを、前記印刷ヘッドが前記主走査方向へ1画素分移動する過程で生成させ、かつ、前記第1の大きさのドットを形成する場合における、前記最小単位のインク滴同士の着弾位置の間隔が、前記第2の大きさのドットを形成する場合における、前記最小単位のインク滴同士の着弾位置の間隔よりも狭くなるように、前記パルスの生成間隔を定めさせることを特徴とするプログラム。
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