JP4362560B2 - レーザー墨出し器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はレーザー墨出し器本体が基台に対して水平回転自在であり、この水平回転の動力伝達を行なう駆動部側のウォームギヤとこれに歯合するウォームホイールギヤとの間のバックラッシを詰める方向にウォームギヤを付勢させることによりレーザー墨出し器本体の水平回転方向の振れ及び停止位置のズレを防ぐレーザー墨出し器に関する。
【0002】
【従来の技術】
レーザー墨出し器は、鉛直姿勢を基準にしたレーザーモジュールから直線状のレーザー光を室内の壁面や天井面などに向けて照射して、このレーザー光による水平方向や鉛直方向の墨出し線を基準にした建築・内装等の作業に役立てる基準器である。
【0003】
ところで、レーザー墨出し器による墨出し作業中に、墨出し線を水平方向に移動させたり垂直方向の墨出し線の向きを回転させて次の作業の基準線にすることがよくある。このような場合、従来ではレーザー墨出し器を手で持ち上げてその向きを変える方法が一般的に採られていたが、最近ではレーザー墨出し器を床等の上に置いたままその上のレーザー墨出し器本体だけを手で水平方向に回してレーザー光の向きを変えることが出来るレーザー墨出し器が出現するに至っている。
【0004】
ところがレーザー墨出し器本体を手で回す機種のレーザー墨出し器は、作業者が墨出し位置に居てレーザー光による墨出し線の動きや停止位置を確認しながらレーザー墨出し器の向きを変えることができないので、レーザー墨出し器の向きを変えるもう一人の作業者が必要であった。このため墨出し作業に手間と時間を要し、煩わしさがあった。
【0005】
これに対応させて出願人は、本出願より以前にレーザー墨出し器をリモコン操作で水平方向に回転制御させる特許出願を済ませている。この先立つ特許出願のレーザー墨出し器は、レーザー墨出し器本体の水平回転制御を、モーターと、このモーターの出力回転を減速させる減速ギヤ機構と、この減速ギヤ機構と連動するウォームギヤとを回転台の下面に備え、当該ウォームギヤと歯合するウォームホイールギヤを基台に支持させており、モーターでウォームギヤを回転させてこのウォームギヤがウォームホイールギヤの周りを水平方向に回転する動力伝達構造を有する。つまりウォームギヤとともにレーザー墨出し器本体を水平方向に回転させようとしたのである。このようにウォームギヤとウォームホイールギヤを用いたのは、レーザー墨出し器本体に微細でゆっくりとした回転を与えて、レーザー光による墨出し線の動きを安定させて、所望の位置に正確に止めることが出来るようにするためである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、当社において、上述したウォームギヤとウォームホイールギヤによる噛み合わせによるレーザー墨出し器の回転試験を繰り返し行なった結果、双方のギヤの間にバックラッシがあることにより極めて微細であるが、水平回転時及び停止時においてウォームギヤが軸方向に振れて移動したり停止することが判明した。この振れなどによる誤差は微細であってもレーザー光の照射先ではその誤差が拡大されてレーザー墨出し器の精度に大きな影響をもたらす。このため、とくに停止時において所望の正確な位置にレーザー光による墨出し線を映し出す筈であったのが、墨出し精度に大きく影響する数mm程度以上にズレ位置することがあった。
【0007】
ところで、パックラッシとは、ギヤを噛み合わせたときの歯面間の遊び又は隙間をいい、ギヤを製作するときの精度の誤差及び使用中の温度上昇による膨張などによって歯がせりあって噛み合いが正しく行われないようになるのを防ぐために必要なものである。
【0008】
このため発明者は、双方のギヤの歯と歯の噛み合いにおいてバックラッシによる機能を維持させつつ、ウォームギヤの軸方向の振れを無くし、円滑な動力伝達が得られるようにする技術の開発に取りかかった。
そして、その後における鋭意・検討を重ね、幾度の試験を重ねてきた結果、ついに上述した点を改良したレーザー墨出し器の試作品を完成し、今回の出願をするまでに至った。
【0009】
このような経緯を経て完成するに至った本発明は、レーザー墨出し器の基台上のレーザー墨出し器本体を水平方向に回転させるウォームギヤをウォームホイールギヤに押し当てる方向とウォームギヤの歯面をウォームホイールギヤの歯面に押し当てる方向にバネで付勢させて、ウォームギヤの歯とウォームホイールギヤの歯の噛み合いにおけるバックラッシを詰めることにより、ウォームギヤの動きや停止における振れ及びガタつきを無くし、延いてはレーザー光による墨出し線の振れや位置ずれを無くし、所望の正確な位置に墨出し線を安定した状態で映し出すことができるレーザー墨出し器を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決する手段】
以上の目的を達成するために提案される本発明は、レーザー墨出し器本体側のウォームギヤと基台側のウォームホイールギヤとを歯合させてウォームギヤをモーターで駆動させてレーザー墨出し器本体を水平方向に回転させことができる構造を有するレーザー墨出し器において、
前記モーターから減速ギヤ機構を経て前記ウォームギヤに至る駆動部を支持している支持部材が回転台の下面に枢着されて、ウォームギヤをウォームホイールギヤに押し当てる方向への付勢が、該支持部材をバネで付勢させることにより行なわれ、
前記ウォームギヤがその支持軸に僅かながら軸方向に進退自在に支持されて、該ウォームギヤの片側歯面をウォームホイールギヤの片側歯面に押し当てる方向への付勢が、該ウォームギヤを前記軸方向の一方に向けてバネで付勢させることにより行なわれるように構成されていることを特徴とする。
【0011】
本発明におけるレーザー墨出し器の水平方向の回転は、基台に対してその上部のレーザー墨出し器本体が水平方向に回転することをいい、本発明におけるレーザー墨出し器には、レーザー墨出し器本体の下部を構成している回転台上に水平方向の墨出し線及び垂直方向の墨出し線のうちの1又は複数をレーザー光によって壁面や天井面に映し出すために必要な部品が搭載されている。この他、地墨スポットを照射するものも含まれる。
【0012】
ところで、レーザー墨出し器を用いた墨出し作業中に作業位置を横方向に移動して行なうとき、直角方向に向きを変えた墨出し線が必要なときがよくある。これらのときにはレーザー墨出し器の向きを水平方向に回転させればよく、この回転はレーザー墨出し器本体が基台に水平方向に組み付けられているので、レーザー墨出し器本体を手で回して行なうことができるが、リモコン端末器の操作によりモーターを駆動させて行なうのを主とする。
【0013】
レーザー墨出し器本体の下部を構成している回転台の下面に沿った位置には、回転台を含めたレーザー墨出し器本体を水平方向に回転させるモーターと、このモーターの回転を減速して伝える減速ギヤ機構と、この減速ギヤ機構により減速された動力で低速回転するウォームギヤとが備えられており、このウォームギヤはその基台中心寄りの対向方向には基台中央部分により支持されたウォームホイールギヤに歯合している。このためモーターでウォームギヤを回転させると、ウォームホイールギヤとの歯合を通じてウォームギヤの方がウォームホイールギヤの周りを回転する。ウォームギヤは回転台を介してレーザー墨出し器本体に支持されているため、リモコン端末器のスイッチ操作によりモーターを右回り或いは左回りに回転させることにより、レーザー墨出し器本体は対応した方向に回転する。
【0014】
このウォームギヤの歯とウォームホイールギヤの歯とは常時噛み合った状態にあり、双方の歯と歯の間には、噛み合いを円滑に進めるためにバックラッシといわれる隙間が必要であるが、このバックラッシがあることによってウォームギヤが軸方向に僅かながら振れるとレーザー光による墨出し線の照射角度に微細な誤差が生じる。この角度の誤差は微細で微妙であってもレーザー光の照射先で大きく広がった角度になるため、所望の位置に合わせた正確な墨出し線が得られない。つまり精度の高いレーザー墨出し器を実現出来ない。
【0015】
本発明の特徴はこのバックラッシによる利点を失わせることなく、ウォームギヤとウォームホイールギヤの歯間の隙間を詰めてウォームギヤの振れなどが生じないようにした点にある。
【0016】
その方法として本発明では、ウォームギヤをウォームホイールギヤに押し当てる方向にバネで付勢させとともに、ウォームギヤの片側歯面をウォームホイールギヤの片側歯面に押し当てる方向にバネで付勢させることによって実現した。また、このようにバネで付勢させてウォームギヤに後退する余地を持たせておけば双方の歯と歯の噛み合いがせりあって厳しくなることはなく円滑な噛み合いが実現できる。
【0017】
なお、ウォームギヤの歯面の片側とウォームホイールギヤの歯面の片側とを接当させた場合、双方の歯と歯の噛み合いにおいてバックラッシの隙間が無くなるわけではなく、もう片側の歯面側には却って大きな隙間が生じる。しかしこのように歯面の片側側どうしが常に接当するように付勢させておけば、ウォームギヤはその支持軸方向に振れたりガタついたりしない。
【0018】
ところがこの方向にウォームギヤ付勢させるだけでは、噛み合いが浅くなって噛み合いが安定しない。また長期間の使用により双方の歯と歯が滑る可能性が残る。このためウォームギヤをウォームホイールギヤに向けてバネで付勢させて双方の歯と歯の噛み合いを深くさせるようにした。
【0019】
本発明において、2つの方向を合成した方向とはこのことをいう。
【0020】
ウォームギヤをウォームホイールギヤに向けて付勢させる具体的な構造としては、ウォームギヤを回転させるモーターと、このモーターから出力された回転を低速回転させる減速ギヤ機構と、この減速ギヤ機構に連動するウォームギヤとを支持板などの1つの支持部材で支持し、この支持部材を回転台の下面にウォームギヤがウォームホイールギヤに接当・離反するようにピンで枢着させ、さらにウォームギヤがウォームホイールギヤに接当する方向に支持部材をバネで付勢させる方法を最適とする。
【0021】
なお、ウォームギヤとウォームホイールギヤの歯どうしを深く噛み合わせても、ウォームギヤには付勢力に対抗した力が加わることにより、円滑な噛み合いが出来なくなるようなことはない。
【0022】
【発明の実施の形態】
続いて添付図面に従って本発明に係るレーザー墨出器の具体的な実施の形態について詳述する。
図1は本発明の1実施の形態に係るレーザー墨出し器(以下、本実施例のレーザー墨出し器、と略称する)を示した側面断面図であり、図2は平面図である。これら各図においては、内部がよくわかるように、上部の外形を形成しているカバーを取り外して示している。
【0023】
図1及び図2をもとに本実施例のレーザー墨出し器1の概要を説明する。
本実施例のレーザー墨出し器1は、基台3上にレーザー墨出し器本体2を組み付けたもので構成されている。
【0024】
基台3は、下面から下方に向けて脚部M・・を支持させた脚部取付部3a・・が突出形成されており、中央に短筒部3bが上方に向けて突出形成された椀形状を有する。
【0025】
この短筒部3bの外周には基台3の内底に接する状態でウォームホイールギヤ4を上方から嵌挿されており、さらにこのウォームホイールギヤ4の上方から、ボールベアリング6と、上端にフランジ面が形成されており内壁に段部が突出形成された端筒形状を有する回転台取付台9と、ボールベアリング5とが、順に前記短筒部3bに嵌挿されている。そして、その上方から前記筒部3b上端の外周面に形成されているネジ部3cに大径のナット7が螺合により締結されて、これらウォームホイールギヤ4とボールベアリング6と回転台取付台9とボールベアリング5とが基台3内に固定されている。このように回転台取付台9と前記短筒部3bとの間にボールベアリング5,6を介在させたことにより、回転台取付台9は基台3に対して水平回転自在になる。
【0026】
次にレーザー墨出し器本体2について説明する。
レーザー墨出し器本体2の下端部を構成している回転台8は、前記基台2上部の椀内に入る大きさを有する大きさの円板形状を有し、その中央部に前記ポールベアリング5の外周径に相当する開口8aが形成され、外周端が多少上方に立ち上げられてリブ8bが形成された形状を有する。この回転台8は、中央の開口8aを前記ボールベアリング5の上端縁に嵌め入れるようにして前記回転台取付台9上にビス止めされて固定されている。このためレーザー墨出し器本体2は基台3に対して水平回転自在である。
【0027】
この回転台8の上面の周方向を均等分割する数箇所には柱材11・・が上方に向けて立設されており、この柱材11・・の上端に前記回転台8と対称な形状を有する上部台12が固定されている。そしてこの上部台12の中央の穴12aにジャイロ17がビス13・・で止められて配設されており、このジャイロ17に取付台14が揺動自在に支持されており、この取付台14の下部に段付円筒形状を有する鏡筒15の上部が装着されている。このため鏡筒15はジャイロ17により揺動自在に吊下げられた状態となっている。
【0028】
また前記取付台14の上面には、水平及び垂直方向にレーザー光による墨出し線を照射するレーザーモジュール12,16を支持しているレーザーモジュール取付台20が装着されている。また前記鏡筒15内には地墨スポットのレーザー光を照射するレーザーモジュール21が内装されている。
【0029】
小径になっている鏡筒15の下部15aには、円盤形状を有する揺動板23が固定されている。このため鏡筒15の下部15aはこの揺動板23よりも数cm程度下方に突出した状態になっている。
【0030】
そして、前記揺動板23の外周縁近傍における周方向を均等する数箇所の上下位置に、鏡筒15の揺動を磁気静止させる磁石22・・,26・・が備えられている。24は上部の磁石22・・の固定板である。
【0031】
この他、前記柱材11・・には、本実施例のレーザー墨出し器1の電源となる乾電池30・・が電池ケース31・・に収容された状態で備えられており、またこの柱材11には制御回路基板60が装着されている。このようにして回転台8を含めた上方の部分全体でレーザー墨出し器本体2が構成されており、このレーザー墨出し器本体2は基台3に対して水平方向に回転自在となっている。この回転は手でレーザー墨出し器本体2を回して行なうことが出来る他、図示しないリモコン端末器の操作により遠隔制御できるようになっている。
【0032】
図1を参照しつつ図3に示すように、前記基台3の内底には3本のピン44,45,46を介してバネ体47が支持されており、このバネ体47を前記ウォームホイールギヤ4の下部周側面に付勢力をもたせて接当させてある。このため、レーザー墨出し器本体2はこのバネ体47の付勢力に勝る力で手で回すと、ウォームホイールギヤ4は基台3の短筒部3b及びその下面に対して空滑りして回転する。
【0033】
レーザー墨出し器本体2の遠隔操作による回転は、回転台8の下面に備えられている駆動手段40により行われる。
【0034】
次に本発明の要部となるこの駆動手段40の駆動構造を、図1を参照しつつ図4乃至図6により説明する。
これら各図に示すように、レーザー墨出し器本体2側の駆動手段40の動力伝達部は、小形のモーター42と、当該モーター42の回転を減速させる減速ギヤ機構50と、当該減速ギヤ機構50の出力軸50aに支持された平歯車59と、当該平歯車59に歯合するギヤ部分43bが一端に形成されたウォームギヤ43とによって構成されている。
モーター42と減速ギヤ機構50は支持部材である支持板41の下面に枢着されている。ウォームギヤ43は支持軸52に遊嵌状態で支持されており、この支持軸52は前記支持板41の一端を下方に折曲させて形成されている軸受部分41bと支持軸52の下面に装着されている支持部材4上で固着されている筒形軸受53とによってその両端部分が装着されている。このようにして各部材を装着した前記支持板41は、前記枢着ピン48を支点としてウォームギヤ43がウォームホイールギヤ4に当接・離反する回転台8の下面に片支持状態で枢着されている。
【0035】
そして前記枢着ピン48の下部にスプロケット56を支持させ、さらにこのスプロケット56に嵌装させたバネ55の両端を当該支持板41の一点と前記回転板8に形成されている開口8bに係止させて、ウォームギヤ43がウォームホイールギヤ4に当接するように支持板41を矢(A)方向に付勢させている。このためウォームギヤ43の歯43aはウォームホイールギヤ4の歯4aに軽く押し付けられた状態で歯合している。
【0036】
このように構成したことによって、前記モーター42が回転すると、その回転は減速ギヤ機構50により減速されて平歯車52が回転し、さらにこの平歯車52を通じてウォームギヤ43が回転してウォームホイールギヤ4の周りの歯4a・・・・に沿って周方向に回転する。このモーター42はリモコン端末器のスイッチの切替操作により左回転又は右回転を選択することができるため、ウォームギヤ43を支持しているレーザー墨出し器本体2は左右いずれかの水平方向に回転する。
【0037】
ところで本実施例においては、図5及び図7に示すように、前記軸受部分41bと前記筒形軸受53との間の間隔L1はウォームギヤ43の長さL2よりも若干広してある。さらにウォームギヤ43の前記軸受部分41b側の端面に軸心を中心とする大径の凹部43cが形成されており、この凹部43c内から前記軸受部分41bに向けてコイルバネ54を支持軸52に支持させてある。このため、ウォームギヤ43は矢(B)方向に付勢されてウォームギヤ43の歯43aの片側歯面がウォームホイールギヤ4の歯4aの片側歯面に接するまで移動して位置している。このように構成したことにより、ウォームギヤ43はウォームホイールギヤ4に当接し且つ双方の歯43a,4aとの噛み合いの隙間であるバックラッシを詰めることができる。
【0038】
次にこのバックラッシについて説明する。
図8はバックラッシを説明するための図であり、同図に示すように、例えばウォームギヤ43とウォームホイールギヤ4のように、2つのギヤどうしの噛み合いにおいて一方のギヤの歯間が他方のギヤの歯幅と略等しいと、噛み合いが厳しくなって円滑な動力伝達が行なわれない。このため、一方のギヤの歯間(t1)を他方のギヤの歯幅(t2)よりも広くする考え方が一般的である。この間隔の差(S1+S2)がバックラッシである。このようにバックラッシは双方のギヤの円滑な噛み合いを維持させる利点がある。
【0039】
ところがこのようにバックラッシがあると、ウォームギヤ43は水平回転方向にブレが生じ易い。このブレによる角度の誤差はほんの僅かであってもレーザー光の照射先ではその角度が大きく拡大されて墨出し線の位置が大きくズレる。つまり正確な墨出し線が得られなくなる恐れがある。特にウォームギヤ43が停止した瞬間にこのブレが生じ易い。
【0040】
本実施例においては、このバックラッシによる利点を生かしつつバックラッシを詰めて、ウォームギヤ43延いてはレーザー墨出し器本体(2)のブレを防いだところにある。
その方法は、前述したように、前記バネ体55と前記コイルバネ54によりウォームギヤ43を矢(A)方向及び矢(B)方向に付勢させ、さらに図7及び図9に示すように、ウォームギヤ43の歯43aの片側歯面がウォームホイールギヤ4の歯4aの片側歯面に接当して深く噛み合うように付勢させたのである。つまりウォームギヤ43を矢(A)方向と矢(B)方向とを合成させた方向に付勢させたのである。これを判り易く示した図が図9である。
【0041】
【発明の効果】
以上、説明した本発明に係るレーザー墨出し器によれば、レーザー墨出し器本体側に支持させたウォームギヤを基台側に支持させたウォームホイールギヤに押し当てる方向にバネで付勢させるとともに、ウォームギヤの歯の片側歯面をウォームホイールギヤの歯の片側歯面に押し当てる方向にバネで付勢させてバックラッシを詰めるようにしたことによって、ウォームギヤの動きや停止における振れを無くすことが出来るようになったのである。この結果、レーザー光による墨出し線の振れを無くして所望の正確な位置に墨出し線を安定させて映し出すことが出来るようになったのである。
【0042】
また、ウォームギヤのウォームホイールギヤに当接する方向への付勢を、モーター及び減速機構とともに支持板に装着してこの支持板を回転台の下面に枢着させて片支持させ、さらにこの支持板をバネで付勢させて行なうようにしたことにより、ウォームギヤの支持及び付勢を安定させることが出来、しかも確実な噛み合いが得られるようになったのである。
【0043】
さらに、ウォームギヤの軸方向の付勢を、ウォームギヤを支持軸に対して僅かながら進退自在に支持するとともに、ウォームギヤを軸方向の一方に向けてパネで付勢させて行なうようにしたことによって、簡単な構造で確実な付勢が得られるようになったのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例に係るレーザー墨出し器の側面断面図である。
【図2】同じく平面図である。
【図3】基台の内部構造を示した平面断面図である。
【図4】本発明の要部である駆動部の構造を回転台の上から見た部分拡大図である。
【図5】本発明の要部である駆動部の構造を回転台の下から見た部分拡大図である。
【図6】本発明の要部である駆動部の構造を示した側面部分断面図である。
【図7】ウォームギヤとウォームホイールギヤとが噛み合った状態を示した平面断面図である。
【図8】ウォームギヤとウォームホイールギヤとの噛み合いによるバックラッシを説明するために示した図である。
【図9】本発明におけるウォームギヤとウォームホイールギヤとの噛み合いを示した図である。
【符号の説明】
1 レーザー墨出し器
2 レーザー墨出し器本体
3 基台
3a 短筒部
4 ウォームホイールギヤ
5 ボールベアリング
6 ボールベアリング
8 回転台
40 駆動部
41 支持板
42 モーター
43 ウォームギヤ
50 減速ギヤ機構
54 コイルバネ
55 バネ
Claims (1)
- レーザー墨出し器本体側のウォームギヤと基台側のウォームホイールギヤとを歯合させてウォームギヤをモーターで駆動させてレーザー墨出し器本体を水平方向に回転させことができる構造を有するレーザー墨出し器において、
前記モーターから減速ギヤ機構を経て前記ウォームギヤに至る駆動部を支持している支持部材が回転台の下面に枢着されて、ウォームギヤをウォームホイールギヤに押し当てる方向への付勢が、該支持部材をバネで付勢させることにより行なわれ、
前記ウォームギヤがその支持軸に僅かながら軸方向に進退自在に支持されて、該ウォームギヤの片側歯面をウォームホイールギヤの片側歯面に押し当てる方向への付勢が、該ウォームギヤを前記軸方向の一方に向けてバネで付勢させることにより行なわれるように構成されていることを特徴とするレーザー墨出し器。
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