JP4362278B2 - 画像形成装置および複写装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成装置および複写装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、トナーとキャリアとを含む二成分現像剤を保持するケースと、ケース中に保持するトナーを静電潜像が形成された感光体等の像坦持体表面に供給する現像ローラとを有する現像装置を備える電子写真方式の画像形成装置がある。
【0003】
電子写真方式の画像形成装置には、一例として、静電潜像が形成された感光体表面に対して現像ローラを用いてトナーを付着させることで該感光体表面にトナー像を形成し、このトナー像を用紙等に転写した後、転写したトナー像を加熱ローラ等の加熱定着部材によって加熱溶融させて用紙に定着させる。このような画像形成装置には、プリンタエンジンに対する用紙の供給タイミングを調整するレジストローラ等のレジスト部材を備えているものがある。
【0004】
上述した画像形成装置では、プリンタエンジンにおける感光体、感光体に接触配置された現像ローラや転写ローラ等の感光体に連動して動作すべき部材、加熱ローラ、レジストローラ等を、モータ等の単一の駆動源の駆動力によって駆動するようにしたものがある。これによって、画像形成装置の小型化を図り、消費電力や装置コストを低下させることができる。
【0005】
ところで、電子写真方式の画像形成装置では、形成する画像濃度が適性値になるような調整(プロセス制御)を自動的に行なうものがある。
【0006】
このようなプロセス制御を行なう画像形成装置としては、例えば、画像形成装置を長時間休止させた場合に、画像形成装置を長時間休止させた状態で感光体上に形成される画像濃度と、それ以外の場合に感光体上に形成される画像濃度とに基づいて、ケース中のトナー濃度を制御するための基準値を調整するようにした画像形成装置がある(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
また、例えば、電源がOFFになってからの再度ONになるまでの経過時間や加熱ローラの温度変化に応じて、感光体上に形成される画像濃度の調整を行なうようにした画像形成装置がある(例えば、特許文献2参照)。
【0008】
さらに、例えば、電源投入時の加熱ローラの温度が所定温度以下である場合、以降の所定枚数までの連続作像動作に際しては、ケース中のトナー濃度を制御するための基準値を所定の間隔で調整するようにした画像形成装置がある(例えば、特許文献3参照)。
【0009】
【特許文献1】
特開2001−296733公報
【特許文献2】
特開2002−14498公報
【特許文献3】
特開2001−125365公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述したように、プリンタエンジンにおける感光体、現像ローラおよび転写ローラと、加熱ローラと、レジストローラとを単一のモータによって駆動する画像形成装置において、上述した特許文献1、2、3に示すようなプロセス制御を行なうと、消費電力を低下させるために画像形成装置が備える各部を単一の駆動源によって駆動するようにしているにも拘わらず、プロセス制御に必要のない加熱ローラも駆動されてしまう。
【0011】
また、加熱ローラは回転時よりも非回転時の方がより早く昇温するという立ち上がり特性を有しており、上述したように、プリンタエンジンにおける感光体、現像装置および転写装置と加熱ローラとレジストローラとを単一のモータによって駆動する画像形成装置において上述したようなプロセス制御をプリントジョブの実行前に行なうと、加熱ローラの昇温が遅れてファーストプリント時間が低下してしまう。
【0012】
この対策として、定着機構と駆動源との間にクラッチを設け、このクラッチによりモータの駆動力を必要時のみに加熱ローラに伝達することが考えられるが、これにより構成が複雑化し、コストアップしてしまう。
【0013】
別の対策として、加熱ローラの昇温を早めるために、加熱ローラを昇温させるヒータのパワーを上げることが考えられるが、消費電力を低下させるために単一のモータを用いているにも拘わらず、却って消費電力が増加してしまうことが考えられる。
【0014】
また、別の対策として、プリントジョブの実行後にプロセス制御を行なうようにすることが考えられるが、この場合にも、プロセス制御を行なわないわけにはいかないという一方で、パフォーマンスが低下するためにプリントジョブを実行する毎にプロセス制御を行なうわけにはいかないため、適性なタイミングでプロセス制御を行なう必要がある。
【0015】
本発明の目的は、適正なタイミングでプロセス制御を行なうとともに、プリンタエンジンにおける像坦持体およびこの像坦持体の動作に連動すべき部材とレジストローラと加熱定着部材とを単一の駆動源の駆動力によって駆動する画像形成装置であっても加熱ローラの昇温を早めてファーストプリント時間を早くすることである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明の画像形成装置は、トナーとキャリアとを含む現像剤を保持する現像装置を備え、静電潜像が形成された像坦持体表面に前記現像装置が保持するトナーを供給することで該像坦持体表面にトナー像を形成し、このトナー像を記録媒体に転写するプリンタエンジンと、前記プリンタエンジンに対する前記記録媒体の供給タイミングを調整するレジスト部材と、転写されたトナーを加熱溶融させて前記記録媒体に定着させる加熱定着部材と、少なくとも前記像担持体と前記レジスト部材と前記加熱定着部材とをメインモータによって駆動する駆動機構と、電源投入時に、前記加熱定着部材の温度を検出する温度検出手段とを有し、電源投入時に前記メインモータを駆動せずに起動処理を行なうとともに、前記加熱定着部材の温度を検出し、該検出した温度が規定温度以下であれば前記像坦持体表面に形成されるトナー像の濃度が適性値になるように調整するプロセス制御の実行を許可し、前記検出した温度が規定温度以下でなければ前記プロセス制御の実行を禁止し、作像動作の実行指示が有った場合に、該作像動作終了後に前記プロセス制御実行の許可又は禁止を判断して、実行が許可されていれば前記プロセス制御を行なった後に、実行が禁止されていれば前記プロセス制御を行なわずに、前記像坦持体を初期化する作像後処理を実行するよう制御する制御手段を具備することを特徴とする。
【0017】
したがって、電源ON時の加熱定着部材の温度が規定温度以下である場合に限ってプロセス制御を行なうことにより、例えば、電源OFF後直ちに電源ONとされた場合のように、不必要である状況下でプロセス制御を行なうことがなく、適正なタイミングでプロセス制御を行なうことができる。
【0018】
ところで、加熱ローラは回転時よりも非回転時の方がより早く昇温するという立ち上がり特性を有している。
【0019】
したがって、プロセス制御を行なうタイミングを、電源をONしてから一回目の作像動作終了後とするため、電源ON時におけるプリンタの起動処理を駆動源を駆動することなく行なうことができるので、プリンタエンジンにおける像坦持体およびこの像坦持体の動作に連動すべき部材とレジスト部材と加熱定着部材とを単一の駆動源の駆動力によって駆動する画像形成装置であっても、加熱定着部材の昇温を早めることができ、これによって電源をONしてから一回目の作像動作までの時間(ファーストプリント時間)を早くすることができる。
【0020】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の画像形成装置において、前記制御手段は、前記作像動作の非実行状態が所定時間連続した場合に、通常待機時よりも消費電力が低い省エネモードを設定するとともに、該省エネモードの設定下で前記作像動作の実行が指示された場合に前記加熱定着部材の温度を検出し、該検出した温度が規定温度以下であれば前記プロセス制御の実行を許可し、前記検出した温度が規定温度以下でなければ前記プロセス制御の実行を禁止することを特徴とする。
【0021】
したがって、作像動作の非実行状態が所定時間連続した場合に省エネモードを設定する画像形成装置で、省エネモードから復帰した時の加熱定着部材の温度が規定温度以下である場合に限ってプロセス制御を行なうことにより、例えば、省エネモードを設定後直ちに作像動作の実行が宣言された場合のように、不必要である状況下でプロセス制御を行なうことがなく、適正なタイミングでプロセス制御を行なうことができる。また、プロセス制御を行なうタイミングを、省エネモードから復帰してから一回目の作像動作終了後とするため、省エネモードからの復帰処理をメイン駆動源を駆動することなく行なうことができるので、プリンタエンジンにおける像坦持体およびこの像坦持体の動作に連動すべき部材とレジスト部材と加熱定着部材とを単一の駆動源の駆動力によって駆動する画像形成装置であっても、加熱定着部材の昇温を早めることができ、これによって省エネモードから復帰してから一回目の作像動作までの時間(ファーストプリント時間)を早くすることができる。
【0022】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の画像形成装置において、前記プロセス制御は、前記像坦持体表面に形成した基準パターンに現像装置よりトナーを付与してトナー像を形成し、像濃度検出手段によって検出した前記基準パターンのトナー像の濃度に基づいて前記現像装置にトナーを供給して前記現像装置が保持するトナーとキャリアとの混合比を調整することで、前記像坦持体表面に形成されるトナー像の濃度を調整することで行なわれることを特徴とする。
【0023】
したがって、前記基準パターンのトナー像の濃度に基づいて現像装置が保持するトナーとキャリアとの混合比を調整することにより、像坦持体表面に形成されるトナー像の濃度調整を良好に行なうことができる。
【0024】
請求項4記載の発明は、請求項1、2または3記載の画像形成装置において、トナー像を形成するトナーは、THF可溶分のゲルパーミエーションクロマトグラフィによる分子量分布値が1000から10000の間に少なくとも一つのピークを有し、該分子量分布の半値幅が分子量15000以下である。
【0025】
したがって、耐オフセット性および熱保存性が良好で、低温での定着性に優れたトナーを用いることで、従来と比較して、加熱定着部材が低温でも定着を可能とし、加熱ローラの昇温を待機することによるファーストプリントの遅れを低減して、従来のプリンタと比較してファーストプリント時間を早くすることができる。
【0026】
請求項5記載の発明の複写装置は、原稿の画像を読み取る画像読取装置と、前記画像読取装置が読み取った画像を記録媒体に形成する請求項1ないし4のいずれか一に記載の画像形成装置と、を具備する。
【0027】
したがって、請求項1ないし4のいずれか一に記載の発明と同様の作用を得ることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施の形態について図1ないし図9を参照して説明する。本実施の形態は、画像形成装置として電子写真方式のプリンタへの適用例を示す。
【0029】
図1は、本実施の形態のプリンタを示す縦断側面図である。プリンタ1のハウジング2には、記録媒体としてのシート状の用紙3を積層状態で収納する手差しトレイ5と、プリンタ1の電源のON/OFFを行なう電源スイッチ6(図4参照)とが設けられている。ハウジング2内には、用紙3を積層状態で収納する給紙カセット7が設けられている。手差しトレイ5および給紙カセット7には、普通紙等の用紙が収納されていてもよいし、OHPシート等が収納されていてもよい。
【0030】
手差しトレイ5または給紙カセット7には、手差しトレイ5または給紙カセット7から電子写真方式のプリンタエンジン8や定着装置9を経由して排紙トレイ10に至る用紙経路11が連通されている。この用紙経路11に対しては、ハウジング2内に設けられた手差し給紙ローラ12または給紙ローラ13によって、手差しトレイ5または給紙カセット7に収納された用紙3が一枚ずつ給送される。
【0031】
手差し給紙ローラ12および給紙ローラ13は、それぞれ、手差しトレイ5および給紙カセット7に収納された用紙3の最上位紙に当接するように付勢されており、後述するプリントジョブの実行に際しては、手差し給紙ローラ12または給紙ローラ13のいずれか一方が駆動される。
【0032】
プリンタエンジン8は、円筒状に形成されて軸心周りに回転自在とされた像坦持体としての感光体14や、感光体14の周囲に配設された帯電装置15、光走査装置16、現像装置17、転写装置18を有している。
【0033】
帯電装置15は、感光体14表面を一様に帯電させる。帯電装置15は、例えば、外周面を感光体14表面に接触させて配設されて感光体14との間に帯電電圧を印加することによって感光体14表面を帯電させる接触方式の帯電ローラであってもよいし、感光体14表面を非接触帯電させるコロナ放電方式のコロナチャージャ等であってもよい。
【0034】
光走査装置16は、帯電装置15によって一様に帯電された感光体14表面を画像データに基づいて露光走査することにより、感光体14表面に静電潜像を書き込む。公知の技術であるため詳細な図示および説明を省略するが、一例として、光走査装置16は、光を発する光源と、光源で発した光を走査させるポリゴンミラー、ポリゴンミラーを回転させるモータ、および、ポリゴンミラーで走査された光をレンズを介して感光体へ向けて反射させるミラー等によって構成することができる。
【0035】
現像装置17は、トナーボトル19から供給されるトナーおよびキャリアからなる二成分現像剤を保持するケース20と、ケース20内に保持されたトナーを感光体14表面に供給する現像ローラ21とを備えており、現像ローラ21の動作によって感光体14表面にトナーを供給することにより、光走査装置16による光走査によって感光体14表面に書き込まれた静電潜像を顕像化する。また、現像装置17は、ケース20内の透磁率を検出することによりケース20内におけるトナー濃度を検出するセンサ22を備えている。ケース20内には、ケース20内のトナーおよびキャリアを攪拌する攪拌部材20aが設けられている。
【0036】
公知の技術であるため説明を省略するが、トナーボトル19は、螺旋状に巻回された螺旋状突起を内周面に備え、螺旋軸心方向を中心として回転されることによりトナーボトルの螺旋軸心方向の一端側に設けられたトナー吐出口から現像装置のケースにトナーを供給する。トナー吐出口からケースまでは、図示しないトナー経路によって連通されている。
【0037】
本実施の形態のプリンタ1で用いられるトナーは、トナーのTHF(Tetra hydro Fran)可溶分により求められるGPC(Gel Permeation Chromatography)による分子量分布の値が1000〜10000の間に少なくとも一つのピークを有し、該分子量分布の半値幅が分子量15000以下に設定されている。なお、本実施の形態のプリンタで用いられるトナーについては、従来周知のトナーと同様であるため説明を省略するが、THF可溶分により求められるGPCによる分子量分布の値が1000〜10000の間に少なくとも一つのピークを有し、該分子量分布の半値幅が分子量15000以下に設定されているトナーを用いることにより、良好な耐ホットオフセット性および良好な熱保存性を得ることができる。
【0038】
ここで、表1は本実施の形態のプリンタ1で用いられるトナーの組成を示しており、表2および表3は該トナーの特性を示している。
【0039】
【表1】
Figure 0004362278
【0040】
【表2】
Figure 0004362278
【0041】
【表3】
Figure 0004362278
【0042】
表1、表2および表3からも判るように、本実施の形態のプリンタ1で用いるトナーは、低融点でありながら、耐オフセット性および熱保存性が良好であることが判る。すなわち、本実施の形態のプリンタ1で用いるトナーは、低温での定着性が良好であることが判る。
【0043】
転写装置18は、感光体14との間に転写電圧を印加することにより、感光体14表面に付着するトナーを、用紙経路11中を搬送される用紙3に転写する。本実施の形態の転写装置18は、軸心を用紙搬送方向に直交する方向に沿って配列されて、外周面を感光体14の表面に接触させたローラ形状を有している。
【0044】
感光体14の回転方向で現像装置17より下流側には、後述するプロセス制御処理に際して、感光体14表面に形成された基準パターン画像の濃度を検出するセンサ23が設けられている。センサ23は、後述するプロセス制御処理に際して感光体14表面に形成される基準パターン画像に対するからの出力値Vspと、後述するプロセス制御処理に際して感光体14表面に形成される基準パターン画像以外の非画像領域に対する出力値Vsgとに基づいて、Vsp/Vsgで表わされるVpを出力する。
【0045】
本実施の形態では、現像装置17における現像ローラ21、転写装置18を「プリンタエンジン8において感光体の動作に連動すべき部材」とする。なお、「プリンタエンジン8において感光体の動作に連動すべき部材」は、現像ローラ21、転写装置18に限るものではなく、例えば、接触帯電方式の帯電装置を用いる場合、この帯電装置も「プリンタエンジン8において感光体の動作に連動すべき部材」に含む。また、例えば、外周面を感光体14に接触させたクリーニングローラによって感光体14表面に残存するトナーを除去する図示しないクリーニング装置を設ける場合、このクリーニング装置を「プリンタエンジン8において感光体の動作に連動すべき部材」に含めるようにしてもよい。
【0046】
用紙経路11のプリンタエンジン8より用紙搬送方向上流側には、レジスト部材としてのレジストローラ24が設けられている。レジストローラ24には、レジストローラ24方向に付勢されたピンチローラ25が当接されており、手差しトレイ5または給紙カセット7から給送された用紙3をこのピンチローラ25との間で狭持することで一旦停止させ、感光体14表面に形成されたトナー像が、感光体14と転写装置18との対向位置である転写位置へ移動するタイミングに合わせて回転することで該用紙3を転写位置へ送りこむ。
【0047】
定着装置9は、用紙に転写されたトナー像を形成するトナー粒を加熱溶融させる加熱定着部材としての加熱ローラ26と、トナー像が転写された用紙に対して加圧する加圧ローラ27とを備えており、加熱ローラ26および加圧ローラ27によって加熱および加圧することでトナー像を用紙3に定着させる。加熱ローラ26および加圧ローラ27は用紙搬送方向に直交する方向を軸心方向として配設されており、加熱ローラ26の内周部には加熱ローラ26を昇温させるヒータ28(図4参照)が軸心方向に沿って設けられている。
【0048】
また、定着装置9は、加熱ローラ26の温度を検出するサーミスタ29およびサーモスイッチ30を備えている。公知の技術であるが、サーミスタ29は、温度によって電気抵抗が変化する半導体素子である。また、サーモスイッチ30は、検出した温度に応じた電流を、サーモスイッチ30に接続されたヒューズ31に流す。公知の技術であるが、ヒューズ31は、既知の抵抗値を有しており、流れた電流に応じて発熱し、過剰電流が流れると溶断する。すなわち、ヒューズ31は、加熱ローラ26の温度が所定温度以上に上昇した場合に飛ぶようになっている。
【0049】
ここで、図2は、回転時と非回転時とにおける加熱ローラ26の温度の立ち上がり特性を示している。図2からも判るように、加熱ローラ26は、回転時よりも非回転時の方がより早く昇温するという立ち上がり特性を有している。
【0050】
定着装置9より用紙搬送方向下流側には、ピンチローラ32aが当接された排紙ローラ32が設けられている。排紙ローラ32は、トナー像定着後の用紙3を排紙トレイ10上に排出する。排紙ローラ32の近傍には、排紙センサ33が設けられている。排紙センサ33は、プリンタエンジン8を通過した用紙が通過することによって出力が変化する。
【0051】
本実施の形態のプリンタ1では、上述した感光体14、現像装置17、転写装置18、レジストローラ24、手差し給紙ローラ12、給紙ローラ13、加熱ローラ26および排紙ローラ32を、単一の駆動源としてのメインモータ34(図3参照)から伝達される駆動力によって駆動する。
【0052】
ここで、図3は、メインモータ34の駆動力を、メインモータ34によって駆動される各部に伝達するギア構成を示す側面図である。図3に示すように、メインモータ34の駆動軸35には、ギア36を介して、現像装置17の現像ローラ21を回転駆動するギア37が連結されている。このギア37には、ギア38,39,40,41を介して、ギア42が連結されている。ギア42は、回転中心が加熱ローラ26の軸心と同心円上に位置するように加熱ローラ26に固定されている。これにより、メインモータ34を駆動するとギア42が回転駆動され、ギア42とともに加熱ローラ26が回転駆動される。加圧ローラ27は、外周面が加熱ローラ26の外周面に圧接されているため、加熱ローラ26の回転に連動して回転する。
【0053】
また、メインモータ34の駆動軸35には、ギア43,44を介して、ギア45が連結されている。ギア45は、回転中心が感光体14の軸心と同心円上に位置するように感光体14に固定されている。これにより、メインモータ34を駆動するとギア45が回転駆動され、ギア45とともに感光体14が回転駆動される。
【0054】
ギア43には、ギア46を介して、トナーボトルクラッチ47が連結されている。トナーボトルクラッチ47は、回転中心がトナーボトル19を回転させる図示しないボトル回転機構の回転中心と同心円上に位置するようにボトル回転機構に連結されている。トナーボトルクラッチ47は、ON状態にあるときにボトル回転機構に対してメインモータ34の駆動力を伝達し、OFF状態にあるときにボトル回転機構に対するメインモータ34からの駆動力の伝達を遮断する。これにより、メインモータ34が駆動するとともにトナーボトルクラッチ47がON状態にある場合にのみ、ボトル回転機構が回転駆動される。
【0055】
さらに、メインモータ34の駆動軸35には、2段ギア48が連結されており、この2段ギア48にはギア49を介してギア50が連結されている。ギア50は、レジストクラッチ51を介して、回転中心がレジストローラ24の軸心と同心円上に位置するようにレジストローラ24に連結されている。レジストクラッチ51は、ON状態にあるときにレジストローラ24に対してメインモータ34の駆動力を伝達し、OFF状態にあるときにレジストローラ24に対するメインモータ34からの駆動力の伝達を遮断する。これにより、メインモータ34が駆動するとともにレジストクラッチ51がON状態にある場合にのみ、レジストローラ24が回転駆動される。
【0056】
ギア49には、ギア52,53,54を介して、ギア55が連結されている。ギア55は、手差用給紙クラッチ56を介して、回転中心が手差し給紙ローラ12の軸心と同心円上に位置するように手差し給紙ローラ12に連結されている。手差用給紙クラッチ56は、ON状態にあるときに手差し給紙ローラ12に対してメインモータ34の駆動力を伝達し、OFF状態にあるときに手差し給紙ローラ12に対するメインモータ34からの駆動力の伝達を遮断する。これにより、メインモータ34が駆動するとともに手差用給紙クラッチ56がON状態にある場合にのみ、手差し給紙ローラ12が回転駆動される。
【0057】
ギア52は、給紙クラッチ57を介して、回転中心が給紙ローラ13の軸心と同心円上に位置するように給紙ローラ13に連結されている。給紙クラッチ57は、ON状態にあるときに給紙ローラ13に対してメインモータ34の駆動力を伝達し、OFF状態にあるときに給紙ローラ13に対するメインモータ34からの駆動力の伝達を遮断する。これにより、メインモータ34が駆動するとともに給紙クラッチ57がON状態にある場合にのみ、給紙ローラ13が回転駆動される。
【0058】
なお、手差用給紙クラッチ56と給紙クラッチ57とは、いずれか一方がON状態にある場合、他方がOFF状態となるように制御される。これにより、メインモータ34からの駆動力は、手差用給紙クラッチ56および給紙クラッチ57により、手差し給紙ローラ12または給紙ローラ13のいずれか一方に伝達される。
【0059】
加えて、ギア42には、ギア32b,32cを介して、排紙ローラ32を回転駆動するギア32dが連結されている。
【0060】
本実施の形態では、メインモータ34,ギア36〜46,トナーボトルクラッチ47,ギア48〜50,レジストクラッチ51,ギア52〜55,手差用給紙クラッチ56および給紙クラッチ57によって駆動機構59が実現されている。
【0061】
このように、感光体14、現像装置17、転写装置18、レジストローラ24および加熱ローラ26を、単一のメインモータによって駆動することにより、複数のモータを用いる場合と比較して、消費電力の低減を図るとともに、プリンタ1の小型化を図ることができる。
【0062】
次に、プリンタ1が備える各部の電気的接続について図4を参照して説明する。図4は、プリンタ1が備える各部の電気的接続を示すブロック図である。
【0063】
プリンタ1は、プリンタ1が備える各部を駆動制御する制御部58を備えている。特に図示しないが、制御部58は、プリンタ1が備える各部を駆動制御するCPUや、ROMやRAM等によって構成されてCPUが実行する各種制御プログラムを記憶するプログラムファイルや、制御プログラムの実行に際して使用される各種データが設定されるテーブルおよびバッファ等を備える記憶装置を接続することにより構成されるマイクロコンピュータを主体として構成されている。また、特に図示しないが、制御部58は計時機能を有しており、この計時機能を利用して、プリントジョブを実行しない状態が予め設定された規定待機時間以上連続したことを判断することができる。プリンタ1は、プリントジョブを実行しない状態が予め設定された規定待機時間以上連続した場合に、プリンタ1の動作モードを、プリンタ1が備える各部を休止状態とする省エネモードに設定する。ここに、モード設定手段としての機能が実現される。なお、プリンタ1の動作モードを省エネモードに設定する技術については公知の技術であるため説明を省略する。
【0064】
記憶装置には、例えば、後述するプロセス制御処理に際して参照される基準パターンのデータ等が記憶されている。
【0065】
制御部58の記憶装置には、図5に示すように、後述するプロセス制御選択実行処理に際して参照され、同様に後述するフラグ設定処理で0または1がセットされるプロセス制御フラグエリア60が確保されている。プロセス制御フラグエリア60には、通常、0がデフォルトとして設定されている。
【0066】
また、記憶装置には、図6に示すように、後述するプロセス制御選択実行処理に際して参照される温度判定テーブル61が設けられている。温度判定テーブル61に設定される判定温度値Tsは、例えば、トナーを溶融させ、用紙に定着させることが可能である温度に基づいて設定される値である。本実施の形態では、温度判定テーブル61に設定される判定温度値Tsに基づいて取得される温度を規定温度とする。
【0067】
さらに、記憶装置には、図7に示すように、補正値ファイル62が格納されている。補正値ファイル62は、センサ23の出力値に基づき取得されるVpと、濃度補正値ΔVtrefとを対応付けて記憶するファイル構造を備えている。ここで、センサ23の出力値に基づき取得されるVpは、上述したように、Vp=Vsp/Vsgで表わされる。また、補正値ファイル62における濃度補正値ΔVtrefは、例えば、実験等により予め設定される。
【0068】
加えて、記憶装置には、図8に示すように、後述するプロセス制御選択実行処理のプロセス制御に際して、センサ22の目標濃度値Vtrefが設定される目標値設定テーブル63が設けられている。目標値設定テーブル63に設定されるセンサ22の目標濃度値Vtrefは、Vtref=Vtp+ΔVtrefで表わされる。詳細は後述するが、トナーボトル19からケース20へ供給されるトナー量は、目標値設定テーブル63に設定された目標濃度値Vtrefに応じて決められる。
【0069】
制御部58には、メインモータ34が接続されている。メインモータ34は、制御部58からの制御信号に応じて回転駆動される。
【0070】
また、制御部58には、レジストクラッチ51、手差用給紙クラッチ56、給紙クラッチ57およびトナーボトルクラッチ47が接続されている。各クラッチ47,51,56,57は、制御部58によってそれぞれON/OFF駆動される。
【0071】
さらに、制御部58には、排紙センサ33、サーミスタ29およびサーモスイッチ30が接続されている。制御部58は、排紙センサ33の出力変化に基づいて、排紙トレイ10に用紙3が排紙されたか否かを判断する。制御部58は、サーミスタ29における電気抵抗の変化に基づいて加熱ローラ26の温度を検出する。上述したように、サーモスイッチ30が検出する加熱ローラ26の温度が所定温度以上になるとヒューズ31が飛んで制御部58への信号出力が断たれるため、制御部58は、サーモスイッチ30からの検出信号の有無に応じて加熱ローラ26の昇温限界を判断し、サーモスイッチ30からの検出信号の出力が断たれた場合には加熱ローラ26の温度が所定温度以上になったと判断して、ヒータ28による加熱ローラ26の昇温を停止する。
【0072】
また、制御部58には、電源スイッチ6が接続されている。電源スイッチ6は、プリンタ1の電源のON/OFF状態を制御部に出力する。制御部58は、電源スイッチ6から出力される信号に基づいてプリンタ1の状態を判断する。
【0073】
加えて、特に図示しないが、制御部58には、例えば、パーソナルコンピュータ等の図示しない外部装置との間でデータ通信を行なうインターフェイスが接続されている。インターフェイスを介して外部装置から受信するデータとしては、例えば、実プリントデータおよびこの実プリントデータのプリントコマンド等によって構成されるプリントデータがある。本実施の形態では、インターフェイスを介して外部装置からプリントデータを受信することにより、該プリントデータ中の実プリントデータに基づく作像動作の実行が宣言される。ここに、作像宣言手段としての機能が実現される。
【0074】
次に、記憶装置に記憶された制御プログラムに基づいてCPUが実行するフラグ設定処理について図9を参照して説明する。図9は、記憶装置に記憶された制御プログラムに基づいてCPUが実行するフラグ設定処理を概略的に説明するフローチャートである。フラグ設定処理は、電源スイッチ6の操作によってプリンタ1の電源が投入された場合、または、パーソナルコンピュータ等の外部装置から転送されたプリントデータを受信することにより省エネモードから復帰した場合に開始される。
【0075】
電源スイッチ6の操作によってプリンタ1の電源が投入されたと判断する、または、パーソナルコンピュータ等の外部装置から転送されたプリントデータを受信することにより省エネモードから復帰したと判断するまで待機しており(S1のN)、電源スイッチ6の操作によってプリンタ1の電源が投入されたと判断する、または、パーソナルコンピュータ等の外部装置から転送されたプリントデータを受信することにより省エネモードから復帰したと判断した場合には(S1のY)、サーミスタ29からの出力値に基づいて、定着装置9における加熱ローラ26の温度を検出し(S2)、温度判定テーブル61を参照して、検出した加熱ローラ26の温度が判定温度値Tsに基づいて取得される温度以下であるか否かを判断する(S3)。ここに、ステップS2によって、温度検出手段としての機能が実行される。
【0076】
検出した加熱ローラ26の温度が判定温度値Tsに基づいて取得される温度以下であると判断した場合(S3のY)、プロセス制御フラグエリア60に1をセットする(S4)。
【0077】
一方、検出した加熱ローラ26の温度が判定温度値Tsに基づいて取得される温度以下ではないと判断した場合(S3のN)、プロセス制御フラグエリア60に0をセットしたまま処理を終了する。
【0078】
次に、記憶装置に記憶された制御プログラムに基づいてCPUが実行するプロセス制御選択実行処理について図10を参照して説明する。図10は、記憶装置に記憶された制御プログラムに基づいてCPUが実行するプロセス制御選択実行処理を概略的に説明するフローチャートである。プロセス制御選択実行処理は、パーソナルコンピュータ等の外部装置から転送されたプリントデータを受信した場合に開始される。
【0079】
プリントデータを受信すると、作業が終了したと判断するまで(S12のN)、受信したプリントデータに基づくプリントジョブを実行する(S11)。公知の技術であるため説明を省略するが、ステップS11では、受信したプリントデータに含まれる実プリントデータに基づいて光走査装置16を駆動制御して、帯電装置15によって一様に帯電された感光体14表面に静電潜像を形成し、現像ローラ21によって静電潜像を顕像化したトナー像を、転写装置18によって用紙3に転写する。そして、トナー像が転写された用紙3が定着装置6を通過する際に、加熱ローラ26によって用紙3上のトナーを加熱溶融させるとともに、加圧ローラ27によって加圧することで、転写されたトナー像を用紙3に定着させ排紙トレイ10に排紙する。このとき、駆動機構59によって、感光体14と現像ローラ21と転写装置18とレジストローラ24と加熱ローラ26とが、単一のメインモータ34の駆動力によって駆動されることにより用紙3上に対する作像動作が行われるため、ここに、作像手段としての機能が実行される。
【0080】
受信したプリントデータに基づくプリントジョブが終了したと判断すると(S12のY)、プロセス制御フラグエリア60をチェックする(S13)。
【0081】
チェックしたプロセス制御フラグエリア60に1がセットされている場合(S13のY)、以下に説明するプロセス制御処理を行ない(S14)、チェックしたプロセス制御フラグエリア60に0がセットされている場合(S13のN)、プロセス制御処理を行なわずにステップS15に進む。ここに、ステップS14によって、プロセス制御手段としての機能が実現される。
【0082】
ここで、ステップS4で実行するプロセス制御処理は、まず、プリンタエンジン8において、感光体14表面を一様に帯電させ、一様に帯電させた感光体14表面に対して、光走査装置16によって基準パターン潜像を形成し、この基準パターンの静電潜像に現像装置17によってトナーを付着させることで感光体14表面に基準パターン画像を形成する。ここに、基準画像形成手段としての機能が実現される。そして、センサ23からの出力値Vpに基づいて、感光体14表面の基準パターン画像の濃度を検出する。ここに、像濃度検出手段としての機能が実現される。また、センサ22からの出力値Vtpに基づいて、ケース20中のトナー濃度を検出する。ここに、トナー濃度検出手段としての機能が実現される。
【0083】
続いて、センサ23からの出力値Vp、および、センサ22からの出力値Vtpに基づいて、補正値ファイル62より濃度補正値ΔVtrefを取得する。そして、センサ22からの出力値Vtpと濃度補正値ΔVtrefとを加算して目標濃度値Vtrefを取得し、取得した目標濃度値Vtrefを目標値設定テーブル63に設定する。その後、目標濃度値Vtrefを参照して、メインモータ34の駆動中にトナーボトルクラッチ47をONにしてトナーボトル19を回転させ、トナー吐出口およびトナー経路を介してケース20内にトナーを供給する。ここに、トナー供給手段としての機能が実現される。
【0084】
そして、プロセス制御フラグエリア60に0をセットし(S16)、作像後処理を実行して(S17)、処理を終了する。なお、ステップS17で実行する作像後処理については公知の技術であるため説明を省略する。
【0085】
本実施の形態のプリンタ1によれば、プリンタ1が電源ONとされたとき、または、省エネモードから復帰したときの定着装置9の加熱ローラ26の温度に応じてプロセス制御処理を行なうか否かを判定するため、例えば、電源OFF後直ちに電源ONとされた場合のように、不必要である状況下でプロセス制御処理を行なうことがなく、適正なタイミングでプロセス制御処理を行なうことができる。
【0086】
また、本実施の形態のプリンタ1によれば、プロセス制御処理を行なうタイミングをプリントジョブ実行後とするため、電源ON時におけるプリンタ1の起動処理に際してメインモータ34を駆動させる必要がない。上述したように、加熱ローラ26は回転時よりも非回転時の方がより早く昇温するという立ち上がり特性を有しているため、電源ON時におけるプリンタ1の起動処理をメインモータ34を駆動することなく行なうことで加熱ローラ26の昇温を早めることができ、プリンタ1の電源ONとされてから、または、省エネモードから復帰してから一回目の作像動作までの時間(ファーストプリント時間)を早くすることができる。
【0087】
さらに、本実施の形態のプリンタ1によれば、低温での定着性が良好なトナーを用いているため、従来の定着温度と比較して、定着温度を低く設定することができ、加熱ローラ26の昇温を待機することによるファーストプリントの遅れを低減し、従来のプリンタと比較してファーストプリント時間を早くすることができる。
【0088】
なお、本実施の形態では、感光体14を像担持体として、感光体14表面に形成した基準パターン画像の濃度を検出するようにしたが、これに限るものではなく、例えば、感光体14表面に形成したトナー像を図示しない中間転写ベルト等の中間転写媒体を介して用紙に転写する中間転写方式の画像形成装置における中間転写ベルトを像担持体としてもよい。
【0089】
次に、本発明の第2の実施の形態について図11を参照して説明する。本実施の形態は、複写装置への適用例を示す。なお、第1の実施の形態と同一部分は同一符号で示し、説明も省略する。
【0090】
図11は、本実施の形態の複写装置を示す縦断側面図である。図11に示すように、複写装置70は、原稿の画像を読み取る画像読取装置としてのスキャナ71と、スキャナ71で読み取った画像を用紙に形成するプリンタ1とによって構成されている。また、複写装置70における電源スイッチ6は、複写装置70の電源のON/OFFを行なう。
【0091】
公知の技術であるため説明を省略するが、スキャナ71は、原稿が載置されるコンタクトガラス72や、このコンタクトガラス72上に載置された原稿の画像をコンタクトガラス72を介して露光走査する露光光学系73、および、露光光学系73が露光走査した原稿画像を光学的に読み取る読取センサ74等を有している。露光光学系73は、光を発する光源75と、原稿からの反射光を読取センサ76に導くミラー77,78,79、および、ミラー79からの反射光を読取センサ74に結像するレンズ74a等によって構成され、光源75およびミラー77,78,79は、コンタクトガラス72に沿って往復動する走行体80,81に搭載されている。走行体80,81は、図示しない単一のスキャナモータによって、2:1の速度比で駆動される。
【0092】
原稿画像の複写に際しては、光源75を点灯させた状態で走行体80,81を走行させることにより、コンタクトガラス72上に載置された原稿画像を露光走査し、原稿画像を読み取る。
【0093】
プリンタ1は、スキャナ71が読み取った画像データに基づいて、光走査装置16によって感光体14表面を露光走査することにより、感光体14表面に静電潜像を形成する。以降、第1の実施の形態と同様にして、用紙3に画像を形成する。
【0094】
本実施の形態では、スキャナ71により原稿の画像を読み取り、スキャナ71が読み取った画像データ(プリントデータ)に基づいてプリンタ1で画像を形成する動作を複写動作とする。
【0095】
特に図示しないが、複写装置70は、操作者によって操作されることにより複写動作の実行を宣言するスタートキーを備えている。スタートキー操作されることにより複写動作、すなわち、プリンタにおける作像動作の実行が宣言されるため、ここに、作像宣言手段としての機能が実現される。
【0096】
複写装置70は、第1の実施の形態のプリンタ1と同様に、スキャナ71による原稿画像の読み取りやプリンタ1による画像形成を一定期間行なわない場合、省電力モードを設定し、復帰を待機する。
【0097】
本実施の形態の複写装置70によれば、上述した第1の実施の形態のプリンタ1が奏する効果と同様の効果を奏することができる。
【0098】
【発明の効果】
請求項1記載の発明の画像形成装置によれば、電源ON時の加熱定着部材の温度が規定温度以下である場合に限ってプロセス制御を行なうことにより、例えば、電源OFF後直ちに電源ONとされた場合のように、不必要である状況下でプロセス制御を行なうことがなく、適正なタイミングでプロセス制御を行なうことに加えて、プロセス制御を行なうタイミングを、電源をONしてから一回目の作像動作終了後とするため、電源ON時におけるプリンタの起動処理をメインモータを駆動することなく行なうことができるので、像坦持体とプリンタエンジンにおいて像坦持体の動作に連動すべき部材とレジスト部材と加熱定着部材とを単一の駆動源の駆動力によって駆動する画像形成装置であっても、回転時よりも非回転時の方がより早く昇温するという立ち上がり特性を有する加熱定着部材の昇温を早めることができ、これによって電源をONしてから一回目の作像動作までの時間(ファーストプリント時間)を早くすることができる。
【0099】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の画像形成装置において、作像動作の非実行状態が所定時間連続した場合に省エネモードを設定する画像形成装置で、省エネモードから復帰した時の加熱定着部材の温度が規定温度以下である場合に限ってプロセス制御を行なうことにより、例えば、省エネモードを設定後直ちに作像動作の実行が宣言された場合のように、不必要である状況下でプロセス制御を行なうことがなく、適正なタイミングでプロセス制御を行なうことに加えて、プロセス制御を行なうタイミングを、省エネモードから復帰してから一回目の作像動作終了後とするため、省エネモードからの復帰処理をメインモータを駆動することなく行なうことができるので、像坦持体とプリンタエンジンにおいて像坦持体の動作に連動すべき部材とレジスト部材と加熱定着部材とを単一の駆動源の駆動力によって駆動する画像形成装置であっても、加熱定着部材の昇温を早めることができ、これによって省エネモードから復帰してから一回目の作像動作までの時間(ファーストプリント時間)を早くすることができる。
【0100】
請求項3記載の発明によれば、請求項1または2記載の画像形成装置において、基準パターンのトナー像の濃度に基づいて現像装置が保持するトナーとキャリアとの混合比を調整することにより、像坦持体表面に形成されるトナー像の濃度調整を良好に行なうことができる。
【0101】
請求項4記載の発明によれば、請求項1、2または3記載の画像形成装置において、トナー像を形成するトナーを、THF可溶分のゲルパーミエーションクロマトグラフィによる分子量分布値が1000から10000の間に少なくとも一つのピークを有し、該分子量分布の半値幅が分子量15000以下として、耐オフセット性および熱保存性が良好で、低温での定着性に優れたトナーを用いることで、従来と比較して、加熱定着部材が低温でも定着を可能とし、加熱ローラの昇温を待機することによるファーストプリントの遅れを低減して、従来のプリンタと比較してファーストプリント時間を早くすることができる。
【0102】
請求項5記載の発明の複写装置によれば、請求項1ないし4のいずれか一に記載の発明と同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態のプリンタを示す縦断側面図である。
【図2】回転時と非回転時とにおける加熱ローラの温度の立ち上がり特性を示すグラフである。
【図3】メインモータの駆動力を、メインモータによって駆動される各部に伝達するギア構成を示す側面図である。
【図4】プリンタが備える各部の電気的接続を示すブロック図である。
【図5】プロセス制御フラグエリアの構成を示す説明図である。
【図6】温度判定テーブルの構成を示す説明図である。
【図7】補正値ファイルのファイル構造を示す説明図である。
【図8】目標値設定テーブルの構成を示す説明図である。
【図9】記憶装置に記憶された制御プログラムに基づいてCPUが実行するフラグ設定処理を概略的に説明するフローチャートである。
【図10】記憶装置に記憶された制御プログラムに基づいてCPUが実行するプロセス制御選択実行処理を概略的に説明するフローチャートである。
【図11】本発明の第2の実施の形態の複写装置を示す縦断側面図である。
【符号の説明】
1 画像形成装置
8 プリンタエンジン
14 像坦持体
17 現像装置
24 レジスト部材
26 加熱定着部材
34 駆動源
59 駆動機構
70 複写装置
71 画像読取装置

Claims (5)

  1. トナーとキャリアとを含む現像剤を保持する現像装置を備え、静電潜像が形成された像坦持体表面に前記現像装置が保持するトナーを供給することで該像坦持体表面にトナー像を形成し、このトナー像を記録媒体に転写するプリンタエンジンと、
    前記プリンタエンジンに対する前記記録媒体の供給タイミングを調整するレジスト部材と、
    転写されたトナーを加熱溶融させて前記記録媒体に定着させる加熱定着部材と、
    少なくとも前記像担持体と前記レジスト部材と前記加熱定着部材とをメインモータによって駆動する駆動機構と、
    電源投入時に、前記加熱定着部材の温度を検出する温度検出手段とを有し
    電源投入時に前記メインモータを駆動せずに起動処理を行なうとともに、前記加熱定着部材の温度を検出し、該検出した温度が規定温度以下であれば前記像坦持体表面に形成されるトナー像の濃度が適性値になるように調整するプロセス制御の実行を許可し、前記検出した温度が規定温度以下でなければ前記プロセス制御の実行を禁止し、
    作像動作の実行指示が有った場合に、該作像動作終了後に前記プロセス制御実行の許可又は禁止を判断して、実行が許可されていれば前記プロセス制御を行なった後に、実行が禁止されていれば前記プロセス制御を行なわずに、前記像坦持体を初期化する作像後処理を実行するよう制御する制御手段を具備することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記制御手段は、前記作像動作の非実行状態が所定時間連続した場合に、通常待機時よりも消費電力が低い省エネモードを設定するとともに、
    省エネモードの設定下で前記作像動作の実行が指示された場合に前記加熱定着部材の温度を検出し、該検出した温度が規定温度以下であれば前記プロセス制御の実行を許可し、前記検出した温度が規定温度以下でなければ前記プロセス制御の実行を禁止することを特徴とする、請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記プロセス制御は、前記像坦持体表面に形成した基準パターンに現像装置よりトナーを付与してトナー像を形成し、像濃度検出手段によって検出した前記基準パターンのトナー像の濃度に基づいて前記現像装置にトナーを供給して前記現像装置が保持するトナーとキャリアとの混合比を調整することで、前記像坦持体表面に形成されるトナー像の濃度を調整することで行なわれることを特徴とする、請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. トナー像を形成するトナーは、THF可溶分のゲルパーミエーションクロマトグラフィによる分子量分布値が1000から10000の間に少なくとも一つのピークを有し、該分子量分布の半値幅が分子量15000以下である請求項1、2または3記載の画像形成装置。
  5. 原稿の画像を読み取る画像読取装置と、
    前記画像読取装置が読み取った画像を記録媒体に形成する請求項1ないし4のいずれか一に記載の画像形成装置と、
    を具備する複写装置。
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