JP4362247B2 - 無菌充填ノズル及び無菌充填方法 - Google Patents

無菌充填ノズル及び無菌充填方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、固形物を含有する液体を無菌状態で口栓を持たない不定形の容器に充填するのに好適な充填装置の無菌充填ノズル及び無菌充填方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、液体や固形物入りの液体(以下充填液と呼ぶ)を容器に充填する場合には、充填液の種類、充填される容器の種類、或いは充填する環境等に対して、種々の充填方法、充填装置やその装置に用いられる充填ノズルが提案されている。充填液の殺菌については、充填後に熱で殺菌する方法と、先に殺菌した容器に殺菌した充填液を無菌室内で充填する方法がある。容器への充填については、容器の口栓(注入口)と充填ノズルを近付けてパッキンを介してシールして充填する方法や、口栓を持たない不定形容器では、上部を開いて保持した開口部に充填ノズルの先端を挿入して充填する方法がある。充填する充填液の分量については、ピストンを用いて容積を計量する方法や、流量と時間を計測して算出する方法がある。その他、充填後にノズルの先端に残った充填液が滴下しないように吸入する方法などがある。
このような従来の充填方法は、それぞれの充填液や容器や環境の種類の特定の組合せに対して利点を有するが、組合わせが異なる場合はいろいろ問題が発生した。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
固形物を多く含む液体を口栓を具備しない不定形容器(パウチ等)に無菌の環境で充填する充填ノズルには、次に示すような条件が要求される。
(1)充填作業開始前や充填作業終了後の充填ノズルの殺菌・洗浄は、充填ノズルを分解しないで行うことができること。
(2)固形分を含む充填液の固形分を開閉弁部に挟み込むことなく充填できること。
(3)特に薄い野菜の皮や細い繊維を弁の隙間に引込むことなく切断できること。
(4)充填動作終了後のノズルに残った液が滴下する後垂れを無くすこと(特に、口栓を持たない不定形容器では、容器の入口に充填液が付着すると熱シール性が阻害される)。
(5)充填液の液垂れが開閉弁部の特定の位置に集中する傾向を排除すること。
(6)無菌室を小さくし、可動部分のシールを確実に行い、環境の維持に優れていること。
本発明は、上記課題を改善し、固形物を多く含む充填液を、例えば口栓を具備しない不定形容器等に無菌の環境で充填することができる無菌充填ノズル及び方法を提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
充填ノズルは、大きく分けて、上部外筒,中間外筒及び下部外筒からなる外筒と、該外筒の中心部を上下動するプラグロッドと、上部外筒の上に取付けられ、プラグロッドを上下に駆動し、かつ最大,中間及び最小の3つのストロークを有するサーボシリンダとから成る。
中間外筒の上部にはリニアベアリングを設けている。また、中間外筒の下部にはフランジによって外筒内壁と繋がり上方伸びて開く薄肉筒と蒸気入口管(接続管)を設けている。下部外筒は、大,中及び小の3段に縮径された内径部を備えている。ここで、下部外筒の大内径部に蒸気出口管を設け、中内径部にフラッシングエア入口管を設け、小内径部に充填液入口管を設けている。また、下部外筒の下端部には、エア入口管を備えた筒状のエア吹出管を螺着している。
プラグロッドは、上部に摺動筒部を有し、下部にプラグ部を有し、中間部にプラグ部より大径の摺動弁部を有し、これらを若干径の小さいロッドで連結してなる。そして、上部の摺動筒部と中間外筒に設けた薄肉筒とによりラビリンス通路を形成している。また、中間部の摺動弁部と中内径部を滑嵌合させて、上記フラッシングエア入口管を開閉する流れ平行弁である開閉弁を形成している。さらに、下部のプラグ部を小径部と滑嵌合させて、上記充填液入口管を開閉する充填液の流れ方向と直角方向に弁体が移動する弁、いわゆるピストン弁(液弁)を形成している。サーボシリンダが最大ストローク摺動したときには、充填液の注入口をプラグ部で閉じ、中間ストローク摺動したときには充填液の注入口を開き、最小ストローク摺動したときにはプラグ部と摺動弁部をそれぞれ開く。このとき、プラグロッドと外筒の間は、全面に亙って形成される隙間を通じて連通するので、適宜の入口管と出口管を開閉して洗浄液を上記隙間に流すことにより、充填ノズルの外筒内の洗浄を行うことができる。
また、上記のプラグロッドの上端をスイベル継手を介して回転自在にサーボシリンダのロッドと連結するとともに、プラグロッドの上部に直角に突出するカムフォロワを設け、このカムフォロワを上部外筒に設けたカム溝に嵌装する構成としても良い。この場合、プラグロッドを下降させて開閉弁(ピストン弁)が閉じる際に該プラグロッドを円周方向に回転させるようにする一方、サーボシリンダを任意位置で停止可能なものとし、最下限位置ではプラグロッドの下端を下部外筒の下端から突出させるように構成しても良い。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明の無菌充填ノズルの実施例を図1〜図9によって説明する。
(構成)
図1、図2及び図3は、それぞれ本発明の充填ノズルが待機中、充填中及び洗浄中の状態にあるときの縦断面図を示し、図4及び図5は図1の上部及び下部の拡大図を示すものである。
これらの図に示されるように、充填ノズル1は、該充填ノズルを一体に纏めている外筒10を有する。外筒10は、上部外筒11,中間外筒12及び下部外筒13から形成されており、これらの外筒11,12及び13は、半割継手金具10a,10bによりフランジ結合されている。
上部外筒11は、薄肉の筒で、その上部にサーボシリンダ14が取付けられ、その内部に上下に伸縮するサーボシリンダ14のロッド14aが収容されている。ロッド14aの先端には、T字形溝を備えた継手金具15が螺着されている。サーボシリンダ14は、ロッド14aの先端を図3に示す位置で停止させ、かつ可変速に駆動できるように構成されている。
中間外筒12は、複数の部材から成り、上半分が厚肉筒部12a、下半分が薄肉筒部12bとなっている。厚肉筒部12aの上部内側にはリニアベアリング(メタル)12cが設けられ、薄肉筒部12bの下部外周には蒸気入口管(接続管)12dが設けられている。また、中間外筒12の内側には隙間を隔てて仕切筒16が配設されている。仕切筒16は、その下部に設けられたフランジ16aによって薄肉筒部12bの内壁下端に連接されている。
【0006】
下部外筒13の内径は、上から下に向かって3段に縮径され、大内径部13a、中内径部13b,小内径部13cとなっている。他方、下部外筒13の外径は大小2段となっている。下部外筒13の大内径部13aの下部外側には、蒸気出口管13dが設けられ、中内径部13bの下部外周にはフラッシングエア入口管13eが設けられ、小内径部13cの上下の中間部外周には充填液を導く充填液入口管13fが設けられ、その下部外周には雄ねじ13gが設けられている。下部外筒13の下端には、エア吹出管17が取付けられている。エア吹出管17は、下部外筒13の下端外壁と相俟って先細筒状のエア通路を形成している。エア吹出管17は、その外周にエア入口管17aを備え、ユニオンナット17bによって下部外筒13下部の雄ねじ13gに螺着されている。
【0007】
外筒10内には、該外筒の中心部を上下動するプラグロッド20が配設されている。プラグロッド20は、複数の部材で構成されているが、その連結方法については説明を省略する。
プラグロッド20の上端にはT字形突起が設けられている。T字形突起は、継手金具15のT字形溝に係合させてサーボシリンダ14のロッド14aに連結されている。プラグロッド20の上部には、大径の摺動筒部20aが備えられ、その下部には小径のプラグ部20bが備えられている。摺動筒部20aとプラグ部20bとの間で下側寄りには、中径の摺動弁部20c及びこれらを繋ぐロッド部20d,20eが備えられている。摺動筒部20aは、中間外筒12のリニアベアリング12cに摺動自在に内嵌装されている。摺動弁部20cは、パッキン20fを備えており、下部外筒13の中内径部13bに液密で摺動自在に内嵌装されている。小径のプラグ部20bは、上部にパッキン20gを備えており、小内径部13b内に液密で摺動自在に嵌装されている。
また、摺動筒部20aは、その下側の大半が下側に開く薄肉のスカート筒となっている。このスカート筒は、厚肉筒部12aおよび薄肉筒部12bの内壁と仕切筒16の外壁との間に間隙を設けて挿入されている。これにより、蒸気入口管12dから入り摺動筒部20aのスカート筒部の内壁と仕切筒16の外壁の間の隙間を通って上昇し、折返して仕切筒16の内壁とロッド部20dとの間の隙間を通って下降し大内径部13aの内側に通ずるラビリンス通路(図4中のL参照)が形成される。また、プラグ部20bは、小内径部13cに形成された充填液入口管13f用の開口孔13hとともに、ピストン弁を形成している。プラグ部20bには、円錐状に窪んだ下端の中心から垂直に上り、かつ水平に屈折してロッド部20eの側面に開口する細孔20hが設けられている。細孔20hはエア通路を形成する。
【0008】
工場内の一般空間と無菌室が天板30により画成されている。すなわち、天板30の下側が無菌室、上側が工場内の一般空間である。天板30の開口部の周りには、深溝トラフ31が気密に固設されている。充填ノズル1の蒸気入口管12dの下部の適宜の位置には、覆蓋32が取付けられている。覆蓋32は、その周端部に垂直に垂下ったカーテン部32aを備えており、その下端部が深溝トラフ31の中に挿入されている。深溝トラフ31には消毒剤を含む水が所定高さに満たされている。この水は図示省略の循環ポンプによって緩やかに循環される。これにより、充填ノズル1の下端を容器の中に挿入すべく充填ノズル1を上下動させても、カーテン部32aは常にトラフ31内の水に浸かっているようになっている。なお、図1には、口栓を持たない不定形容器40の開口した上端部が示されている。
無菌室内を一度、無菌状態にしておき、その後無菌エアを同無菌室内に送り続けて同室内を陽圧に維持することで、無菌状態を維持しても良い。
【0009】
(作用)
上記構成の無菌充填ノズル1の作用を説明する。
充填を行う前は、充填ノズル1は、図1に示す待機状態にある。このとき、サーボシリンダ14は、ロッド14aをその全ストロークを延ばされており、これにより、プラグロッド20は下がって最下限の位置にある。このとき、プラグ部20bの下端は下部外筒13に螺着されたエア吹出管17の下端と一致している。
まず、無菌状態の不定形容器(パウチ)40がその開いた口を上側にして充填ノズル1の真下に送られて停止すると、充填ノズル1は図示省略の昇降装置によって所定距離(例えば40mm程度)下降して小内径部13cの下端の充填液注入口13iを不定形容器40の中に挿入する(図2の容器40参照)。
【0010】
次いで、サーボシリンダ14がロッド14aを縮めてプラグロッド20を中間位置まで引上げてプラグ部20bの下端を開口孔13hの上側に一致させて、開口孔13hを開閉する、いわゆるピストン弁を全開させる。これにより、図示省略の計量装置で計量された所定量の殺菌済みの充填液が容器40内に充填される。この状態が図2に示されている。
この充填が終わったら、サーボシリンダ14のロッド14aをその全ストロークを延ばして、充填ノズル1を図1に示す待機位置に戻す。このとき、下部外筒13側の開口孔13hとプラグ部20bは、流れ直角弁(ピストン弁)を形成しているので、プラグ部20bの下降に際して充填液中の固形物は切断されて掻き落される。このため、プラグ部20bがその上下から挟まれて止められることはない。プラグロッド20が定位置まで下降すると、下降したプラグ部20bの下端面には、下部外筒13の小内径部13cの内壁面からしごき取られた充填液の液や固形物が垂下がるように付着している。このため、図示省略のクリーンエア供給源の開閉弁を開いて、圧縮クリーンエアをフラッシングエア入口管13e及びエア吹出管17のエア入口管17aに供給する。フラッシングエア入口管13eから入ったエアは、小内径部13cとプラグブ部20bとの隙間から、細孔20hを通ってプラグ部20bの下端中央側から吹出す。エア入口管17aから入ったエアは、エア吹出管17を通って、外側から付着した充填液を吹飛ばす。次いで、図示省略の昇降装置で充填ノズル1を元の位置まで上昇させた後、容器40は、下流のステーションに送られて、該容器内の空気抜き、その開口部のシーリング等の工程を経て無菌室を出る。
【0011】
上記充填工程中は、図示省略の蒸気供給源から蒸気入口管12dに蒸気が送られる。この蒸気は、前述のラビリンス通路を経て圧力を落とし、大内径部13aとロッド部20dの間を通り、蒸気出口管13dから室外に排出される。このとき、中間外筒12内は、充填ノズル1の外側に対して常に正圧に保たれている。また、中間外筒12は、長いラビリンス通路を備えているので、プラグロッド20が上下動してもリニアベアリング12cとの摺動部から外気が下部外筒13内に侵入することはない。なお、充填液の種類によっては、上述の蒸気に代えて圧縮クリーンエアを用いても良い。
【0012】
次ぎに、充填作業開始前の殺菌洗浄及び充填作業後の充填ノズル1の洗浄を行う場合には、充填ノズル1の下端のエア吹出管17に洗浄用キャップ50(図3参照)を気密に装着し、サーボシリンダ14のロッド14aを最上限の位置まで引上げて図3に示す洗浄状態にする。この洗浄状態では、プラグロッド20の摺動弁部20cが下部外筒13の大内径部13aに移動することにより両者の間に隙間が生じ、プラグ部20bが中内径部13bに移動することにより両者の間に隙間が生じる。このため、中間外筒12及び下部外筒13の内壁とプラグロッド20の外壁の間はラビリンス通路を含めて全体が連通する。従って、蒸気入口管12dから蒸気、消毒液、またはクリーンエアを供給して充填液入口管13fから排出すれば、図示省略の充填液タンクを含め充填バルブ1を分解することなく内部の充填液と接触する全ての部分を殺菌洗浄することができる。
【0013】
図6〜図8に示した無菌充填ノズル1′は、前述の無菌充填ノズル1と類似の構造をしているので、理解を容易にするために無菌充填ノズル1と同じ又は類似の構成要素については同じ番号を用いて説明する。
図6は、無菌ノズル1′の上下の中間部を省略した一部を断面とした側面図を示し、図7は図6の上部を左から視た側断面図を示し、図8は図7のF-F断面図を示し、図9はプラグロッドの動作を示す図である。
これらの図に示されるように、充填ノズル1′は、該充填ノズルを一体に纏めている外筒10´を有する。外筒10′は、該外筒を形成する上部外筒11′を除いて、充填ノズル1の中間外筒12及び下部外筒13と同じものを有する。
外筒11′は、長さ及び肉厚が充填ノズル1のものより大きくなっていて、その側壁には、区間A〜B及びC〜D(図6参照)の直線部と、両区間を繋ぐ区間B〜Cの逆S字形の曲線部より成る溝カム11a′とを備えている。
上部外筒11′の上部にはサーボシリンダ14′が取付けられている。上下に伸縮するサーボシリンダ14′のロッド14a′は上部外筒11′内に収容されている。ロッド14a′の先端には、T字形溝を備えた継手金具15′を回転自在に支承するスイベル継手60が螺着されている。サーボシリンダ14′はロッド14a′の先端を任意位置で停止させることができ、可変速で移動可能である。
【0014】
プラグロッド20は、その上端に設けたT字形突起をスイベル継手60の継手金具15′のT字形溝に係合させることにより、サーボシリンダ14′のロッド14a′に回転自在に連結されている。T字形突起の下側には、カムフォロワ61を有する回転駆動リング62が割リングを介して2本のねじによって取付けられている。
カムフォロワ61は、上部外筒11′のカム溝11a′に嵌装されて案内され、プラグロッド20がサーボシリンダ14′によって上下に移動するときに、直線及び回転の運動を規制している。カム溝11a′の区間B〜Cの曲線部は、緩やかに傾斜を強めた後、緩やかに戻る近似の正弦曲線となっている。この曲線部に沿ってプラグロッド20が回転し、その回転角度θ(図8参)は60°程度である。
【0015】
上記構成の充填ノズル1′の作用を図6〜図9を参照しながら説明する。図9は、サーボシリンダ14′が同じ速度でロッド14a′を伸縮させた時のプラグロッド20の動作を示す図である。
同図において、時間t0でカムフォロワ61がストローク位置Cにあるときには、プラグロッド20の下部のプラグ部20bの下端は、下部外筒13の下端と一致していて図1に示す待機状態となっている。
【0016】
充填を開始するためには、まず、サーボシリンダ14′のロッド14a′のストロークを縮めて時間t1でカムフォロワ61をB位置に移す。すると、プラグ部20bは円周方向に角度θだけ回転しながら上昇し、B位置ではプラグ部20bの下端は開口孔13hの上側に一致し、図2に示す状態と同じ充填中の状態となる。この状態で充填液の充填を行い、充填を終えた時間t2からサーボシリンダ14′のロッド14a′のストロークを伸ばして、カムフォロワ61を時間t3までストローク位置Cを経由して位置D側寄りに移動させる。時間t3の位置Cまでは、プラグ部20bは円周方向に回転しながら下降して、前述のように、プラグ部20bの下端が下部外筒13の下端と一致する。次いで、位置Cを越えて真っすぐ下降して位置D側に移動すると、プラグ部20bの下端は下部外筒13の下端より下側に距離h(図6参照)、例えば4〜5mm程度突出する。さらに、プラグ部20bの下端が位置Cまで真っすぐ引戻し、引続いて時間t4まで複数回(図では2回)その突出及び引戻しを繰り返す。この後、時間t4〜t5の間に、プラグ部20bの下端中央の細孔20hとエア吹出管17とから、それらの内外から空気を吹出して付着した充填液を吹飛ばす。次いで、容器40を送出して、時間t5のところで次の充填サイクルに戻る。時間t0とt5の間の時間Tcは、1回の充填に要するサイクルタイムで、例えば1.5秒程度である。なお、図9では、サーボシリンダ14′の駆動速度を常時一定としたが、速度を変えて時間を調節するようにしても良い。
【0017】
時間t6に示すストローク位置Aは、カムフォロワ61が最上限の位置に移動しており、図3に示す状態と同じような洗浄回路を形成する状態にあることを示している。
こうして、上記した無菌充填ノズル1´を用いることにより、プラグロッド20を回転させながら下降させてプラグ部20bと下部外筒13とで形成されるピストン弁を閉じ、さらに、プラグ部20bの下端を下部外筒13の下端から突出させて元に戻す動作を複数回繰返した後、内外からエアによる吹払いを行う方法を実施することができる。この方法は、請求項2に記載された無菌充填方法に対応するものである。
【0018】
【発明の効果】
本発明の無菌充填ノズルによって次の効果が得られる。
(1)従来より行われていた充填作業後の人手による分解洗浄作業を、該ノズルを分解することなく自動で行うことができるので、洗浄作業の効率を高めることができる。
(2)充填液の充填通路の開閉弁を、プラグロッドを用いて構成した、充填液の流れ方向と直角の弁である、いわゆるピストン弁としているので、従来の流れ平行弁のように閉弁時に固形物を上下から挟んで止められることがなくなり、固形物を含む充填液の充填に好適である。
(3)充填液の開閉弁を、上下動とともに回転を行うプラグロッドを用いて構成した弁としたので、充填液入口管の開口孔とプラグロッドの先端で形成する切断刃の相対速度を大きくすることができる。したがって、プラグロッドによる固形物の切断を効果的に行うことができ、固形物を挟んでプラグロッドの動作を留めてしまうような不具合が発生することを確実に防止することができる。
【0019】
(4)充填液の開閉弁を、上下動とともに回転を行うプラグロッドを用いて構成した弁としたので、この充填液の開閉弁を閉じると、小内径部とプラグロッドの間に残る充填液が円周方向に広がるので、充填液が円周の特定部分に片寄って集まって液垂れを助長するような不具合が生じることを防止することができる。
(5)充填終了時にノズル下端に付着する充填液を中心部及び外周部の両方からエアで吹き払うようにしているので、充填液の後垂れによる不具合の発生を完全に防止することができる。
(6)請求項2に記載の方法によれば、小内径部とプラグロッドの間に残る充填液を円周方向に均一に広げ、さらにプラグロッドを下方に突出させた後元に戻す動作を複数回繰り返して、該ノズル内の隙間に残った充填液をしごき出すことができるので、後垂れを無くすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の無菌充填ノズルの待機中の縦断面図である。
【図2】 本発明の無菌充填ノズルが充填中の状態にある様子を示す縦断面図である。
【図3】 本発明の無菌充填ノズルが洗浄中の状態にある様子を示す縦断面図である。
【図4】 図1に示した無菌充填ノズルの上半分を示す拡大図である。
【図5】 図1に示した無菌充填ノズルの下半分を示す拡大図である。
【図6】 無菌充填ノズルの上部及び下部の一部を断面にして示す側面図である。
【図7】 図6に示した無菌充填ノズルの上部の縦断面図である。
【図8】 図7におけるF-F線断面図である。
【図9】 プラグロッドの動作を説明するための図である。
【符号の説明】
1 無菌充填ノズル
11 上部外筒
12 中間外筒
12c リニアベアリング
12d 蒸気入口管
13 下部外筒
13a 大内径部
13b 中内径部
13c 小内径部
13e フラッシングエア入口管
13f 充填液入口管
13g 雄ねじ
13i 充填液注入口
14 サーボシリンダ
14a ロッド
16 仕切筒
16a フランジ
17 エア吹出管
17a エア入口管
20 プラグロッド
20a 摺動筒部
20b プラグ部
20c 摺動弁部
20d ロッド部
20e ロッド部
20f パッキン
20g パッキン
20h 細孔
30 天板
31 深溝トラフ
32 覆蓋
32a カーテン部
1′ 無菌充填ノズル
11′ 上部外筒
11a′ カム溝
60 スイベル継手
61 カムフォロワ
62 回転駆動リング

Claims (2)

  1. 無菌の環境下で口栓を持たない不定形の容器に固形物を含む充填液の一定量を充填する無菌充填ノズルであって、
    上部にサーボシリンダが固設され、該サーボシリンダのロッドを収容する上部外筒と、上部にリニアベアリングと下部にフランジによって上下を仕切り上方に伸びる薄肉筒及び該フランジの上側に蒸気入口管を備えた中間外筒と
    上から大、中、小の内径部をこの順に備え、上記大内径部の下部に蒸気出口管を備え、上記中内径部の下部にフラッシングエア入口管を備え、上記小内径部の中間部に充填液入口管を備えた下部外筒と、
    上記下部外筒の下端部の外周に螺着され該下部外筒の外周部と相俟って環状のエア通路を形成し、エア入口管を備えたエア吹出管と、
    上端部が上記サーボシリンダのロッドと連結され、上部に外周部が上記リニアベアリングと滑嵌合し下側が下方に開く薄肉筒となった摺動筒部を備え、中間部の下側寄りにパッキンを備えた摺動弁部を備え、下部にパッキンを備えたプラグ部を備えたプラグロッドとから成り、
    上記プラグロッド上部の摺動筒部の薄肉筒と上記中間外筒の薄肉筒でラビリンス通路を形成し、上記摺動弁部と上記下部外筒の中内径部とを滑合させて、上記摺動弁部が大内径部内に移動したときに開く開閉弁を形成し、
    上記プラグ部と上記小内径部を滑嵌合させて充填液入口管と相俟ってピストン弁を形成し、
    上記プラグ部内に細孔からなるエア通路を設け、
    上記プラグロッドが下限位置にあるときは上記プラグ部は上記充填液入口管を閉じ、上記プラグロッドが中間位置にあるときは上記充填液入口管を開き、上記プラグロッドが上限位置にあるときは上記プラグ部は上記下部外筒の中内径部に位置し、上記摺動弁部は上記大内径部に移動して上記中間外筒及び下部外筒と上記プラグロッドとの間全体に隙間ができるように構成し、
    上記サーボシリンダを任意の指定位置で停止できるものとし、上記上部外筒の側壁に軸方向に沿って上下に配設され、円周方向の位置を異にする2つの直線部と、該2つの直線部を繋ぐ近似正弦曲線とより成るカム溝を設け、上記プラグロッドの上端をスイベル継手を介して回転自在に上記サーボシリンダのロッドの下端と連結するとともに、該プラグロッドの上部にカムフォロワを有する回転駆動リングを固設し、該カムフォロワアを上記上部外筒のカム溝に嵌装して、プラグロッドが上下動して上記ピストン弁を開閉するときに円周方向に回転するようにし、さらに、上記プラグロッドが最下限に下がったときには上記プラグロッドの下端が上記下部外筒の下端より下に突出するように構成したことを特徴とする無菌充填ノズル。
  2. 請求項1に記載の無菌充填ノズルを用いて、上記プラグロッドを下降させて上記ピストン弁を閉じるときに該プラグロッドを円周方向に回転させ、次いで、該プラグロッドの下端を上記下部外筒の下端より下側に若干突出させた後元に戻す動作を複数回繰返し、この後、上記プラグロッドの下端の細孔及び上記下部外筒の下端のエア吹出管からエアを吹出すことを特徴とする無菌充填方法。
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