JP4360661B2 - 生体光計測装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、生体光計測装置に関し、特に、照射用光ファイバ及び検出用光ファイバの検査用のファントムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、生体内部を簡便且つ生体に害を与えずに計測する装置が臨床医学及び脳科学等の分野で切望されていた。この要望に対し、可視から赤外の波長の光を生体に照射し、生体を通過した光を検出することで生体内部を計測する装置が、例えば、特開平9−98972号公報(以下、「文献1」と記す)もしくは特開平9−149903号公報(以下、「文献2」と記す)に記載されていた。
【0003】
これらの文献に記載の「生体光計測装置」は、異なる変調周波数の光を発生する、及び生体通過光から生体通過光強度画像(トポグラフィ画像)を生成し表示させる信号処理装置と、信号処理装置で発生した光を生体に照射し生体を通過した光を集光して信号処理装置に出力する計測プローブとから構成されていた。
【0004】
信号処理装置は、集光された光が入射されるフォトダイオードから出力される生体通過光強度を表す電気信号(以下、「生体通過光強度信号」と記す)から波長及び照射位置に対応する反射光強度をそれぞれ分離するロックインアンプと、ロックインアンプの出力をデジタル信号に変換するA/D変換器と、A/D変換後の生体通過光強度信号から計測点毎の酸化及び還元ヘモグロビン濃度の相対変化量を計算し、この相対変化量を生体通過光強度画像(トポグラフィ画像)として表示する表示装置とから構成されていた。
【0005】
計測プローブは、信号処理装置から出射される異なる変調周波数の光を生体に誘導し異なる位置に照射する照射用光ファイバと、生体を通過した光を集光しフォトダイオードに誘導する検出用光ファイバと、照射用光ファイバ及び検出用光ファイバの先端を交互に格子状配列させる光ファイバ固定部材と、この光ファイバ固定部材を生体に固定する固定ベルトとから構成されていた。この光ファイバ固定部材は、例えば、四辺形をした厚さ3mm程度の熱可逆性プラスチックシートの基盤を生体の計測部位の形状に沿うように曲面形状に形成する、あるいは熱可逆性プラスチックシートの基盤をヘルメットあるいはキャップ形状に形成する等のように、計測部位に応じて種々用意していた。また、光ファイバ固定部材には、生体に光を照射・検出する複数の位置毎に穴があけられ、この穴に光ファイバフォルダが配置されていた。この光ファイバフォルダは、中空状のホルダ本体、ナットねじ、光ファイバ固定ねじから構成され、このナットねじにより光ファイバ固定部材にホルダ本体が固定して取り付けられていた。このホルダ本体の内部に、照射用光ファイバもしくは検出用光ファイバを挿入し、生体表面に光ファイバを軽く接触させて光ファイバ固定ねじで固定していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者は、前記従来技術を検討した結果、以下の問題点を見いだした。
従来の生体光計測装置では、生体通過光という微弱な光を扱うということと、複数の光ファイバ、及び照射用光ファイバに照射光を供給するレーザ装置、並びに検出用光ファイバで誘導された通過光フォトダイオード及び増幅器等を多数使用していたので、生体通過光計測の前には、それぞれの特性が所定値内に収まり、使用状態での特性が所定値以内に収まっていることを確認する必要があった。さらには、光ファイバという一般的に折り曲げ等に対する耐性が比較的弱い部材で計測プローブが形成されているので、照射用及び検出用光ファイバに損傷等の障害が発生していないかを生体通過光計測の前に確認する必要があった。この問題を解決する方法として、生体への計測プローブの装着が正常に成されているかの確認によって、計測プローブ及び装置本体の動作確認を一緒に行う方法が考えられるが、異常が検出された場合に、その異常が装着不備に起因するものなのか、あるいは計測プローブ及び装置本体に起因するものなのかにを特定する必要があるために、多くの時間が必要となり、診断効率が低下してしまうという問題があった。
【0007】
このために、従来の生体光計測装置では、透明のアクリル容器中に10%程度の希釈牛乳を散乱体として満たしたものをファントムとして使用していた。このとき、従来の生体光計測装置では、外部からの光の進入を防止すると共に、照射用光ファイバから照射された照射光の乱反射等を防止するために、アクリル容器の内周面がつや消し黒等で全面塗装されていた。
しかしながら、従来のファントムは、散乱体として希釈牛乳を使用していたので、牛乳が腐食してしまい、長期間の連続使用ができないという問題があった。
【0008】
また、従来の照射用及び検出用光ファイバは、生体に設定される側の端部に、円筒状に形成されたプローブケースが配置されていた。このプローブケースは、一方の側面が先端に近づくに従って徐々にその直径が細くなるように形成されており、その内周部にはバネ機構が内蔵され、このバネ機構の揺動側に光ファイバが固定されていた。このバネ機構の力によって、光ファイバの先端部分を生体に接触される側に押し出す構成となっていた。このために、従来のファントムでは、照射用及び検出用光ファイバの先端部分を液体中に配置した場合に、プローブケース内のバネ機構等に希釈牛乳が進入してしまうために、ファントムの使用後に照射用及び検出用光ファイバの先端部分であるプローブケースを洗浄する必要があった。このために、従来の生体光計測装置では、複数の光ファイバ、及び照射用光ファイバに照射光を供給するレーザ装置、並びに検出用光ファイバで誘導された通過光フォトダイオード及び増幅器等の動作確認及び調整に多くの時間を要してしまうという問題があった。このために、生体光計測装置が使用できるまでに多くの時間を要し、診断効率が低下してしまうという問題があった。
【0009】
本発明の目的は、照射用及び検出用光ファイバ並びに装置本体の検査を容易に行うことが可能な生体光計測装置用ファントムを提供することにある。
本発明の他の目的は、長期間の使用に耐え、かつ調整及び動作確認後の洗浄を不要とすることが可能な生体光計測装置のファントムを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下記のとおりである。
【0011】
光源から光ファイバで誘導した複数波長の光を生体に照射する誘導照射手段と、前記生体内を通過した光を検出する検出手段と、前記検出した通過光から前記被検体の生体通過光強度画像を生成する画像生成手段とを有する生体光計測装置において、前記光ファイバ及び前記誘導照射手段並びに前記検出手段を検査するためのファントムを備え、前記ファントムは、前記誘導照射手段及び前記検出手段を挿入する挿入口と、該挿入された前記誘導照射手段から照射される前記光を散乱させる散乱部材とを有している。
【0012】
前記散乱部材は、前記生体に近い散乱係数を有する。さらに前記ファントムは、前記散乱部材の背面に前記誘導照射手段で照射される前記光の照射光量を低減させる光吸収体を有する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について、発明の実施の形態(実施例)とともに図面を参照して詳細に説明する。
なお、発明の実施の形態を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
【0014】
図1は本発明の実施の形態1の生体光計測装置の概略構成を説明するための図であり、1は光源部、2は光モジュール、3は半導体レーザ、8は照射用光ファイバ、9はファントム、10は検出用光ファイバ、11はフォトダイオード、12はロックインアンプモジュール、16はA/D変換器、17は制御部、18は記録部、19は処理部、20は入出力部を示す。ただし、制御部17における計測値の処理を除く他の構成は、周知の手段及び機構を用いる。
【0015】
実施の形態1では、例えば、ファントム9に設けた図示しない光散乱反射体に光を照射し、この光散乱反射体で検出された通過光から照射用及び検出用光ファイバ8,10が正常であるかを、計測チャンネルの個数すなわち計測位置が12の場合について説明する。もちろん、光照射位置及び光検出位置の数をさらに増減された場合であっても、適用可能である。
【0016】
図1において、光源部1は4個の光モジュール2から構成されている。各光モジュール2は、可視から赤外の波長領域中で複数の波長、例えば780nm及び830nmの二波長の光をそれぞれ放射する2個の半導体レーザ3から構成されている。これらの二波長の値は、780nmと830nmとに限定されるものではなく、また、波長数も二波長に限定されるものではない。この光源部1については、半導体レーザ3の代わりに発光ダイオードを用いてもよい。この光源1に含まれる全ての半導体レーザ8個は、それぞれ発振周波数の異なる図示しない発振器で構成される発振部により、それぞれ変調される。ただし、この変調として、実施の形態1では正弦波によるアナログ変調の場合を示すが、これに限定されることはなく、それぞれ異なる時間間隔の矩形波によるデジタル変調を用いてもよい。また、光モジュール2には、それぞれの半導体レーザから放射された780nm及び830nmの波長の光を1本の光ファイバ(照射用光ファイバ8)に導入させる図示しない光ファイバ結合器とが備えられている。
【0017】
従って、光源部1から放射される二波長光を混合した光は、各光モジュール2に接続される4本の照射用光ファイバ8の先端部分から照射対象となるファントム9に照射される。このとき、各照射用光ファイバ8は図示しない計測プローブに固定され、それぞれ異なる位置に光を照射する。ただし、実施の形態1では、照射用光ファイバ8及び検出用光ファイバ10の先端部分は、交互に正方格子上に配置される。なお、計測プローブの詳細については、特開平9−149903号公報に記載される。
【0018】
光散乱反射体を通過した光すなわち生体通過光は、5本の検出用光ファイバ10でそれぞれ集光され、各検出用光ファイバ10の他端に接続される光検出器であるフォトダイオード11で検出される。このフォトダイオード11としては、高感度な光計測が実現可能な周知のアバランシェフォトダイオードが望ましい。また、光検出器としては、光電子増倍管等の光電変換素子ならば他のものでもよい。
【0019】
これらのフォトダイオード11で生体通過光は電気信号(生体通過光強度信号)に変換された後、変調信号の選択的な検出回路、例えば複数のロックインアンプから構成されるロックインアンプモジュール12で、照射位置且つ波長に対応した変調信号が選択的に検出される。このとき、ロックインアンプモジュール12から出力される変調信号は、波長及び照射位置に対応する生体通過強度信号にそれぞれ分離されたものである。ただし、実施の形態1では、二波長の光を用いて12の計測位置での計測を行うので、計測すべき信号数は24となる。従って、実施の形態1のロックインアンプモジュール12では、合計24個の図示しないロックインアンプを用いる。ただし、デジタル変調を用いた場合には、変調信号検出としてデジタルフィルタもしくはデジタルシグナルプロセッサを用いる。
【0020】
ロックインアンプモジュール12からアナログ出力される生体通過光強度信号は、24チャンネルのA/D変換器(アナログデジタル変換器)16によりそれぞれデジタル信号に変換される。それぞれのデジタル信号は、波長及び照射位置毎の生体通過光強度信号である。これらの計測は、制御部17により制御されている。
【0021】
デジタル信号に変換された生体通過光強度信号は、記録部18で記録される。記録部18に記録された生体通過光強度信号は処理部19において読み出され、該処理部19において、一般の生体光計測の場合には、各検出位置の生体通過光強度信号から求められる脳活動に伴う酸素化ヘモグロビン濃度変化及び脱酸素化ヘモグロビン濃度変化、さらにはこれらヘモグロビン濃度総量が計算され、複数の計測位置の経時情報として入出力部20の図示しない表示画面上に表示される、あるいは、複数の計測位置の経時情報は記録部18に格納される。なお、各検出位置の生体通過光強度信号から酸素化及び脱酸素化ヘモグロビン濃度変化並びにヘモグロビン濃度総量を計算する方法については、文献1及び文献2に記載されているので、詳細な説明は省略する。
【0022】
一方、ファントム9を用いた生体光計測装置での計測は、図2に示すように、計測プローブが生体表面に正常に接触されているかを確認するモードと同じ、照射用及び検出用光ファイバ8,10の検出光の信号レベルを確認するモードに設定することによって行う。
【0023】
このモードに設定することによって、処理部19は照射用及び検出用光ファイバ8,10の配列位置と、隣接される光ファイバ間に設定される通過光強度の計測位置とが表示される。ただし、図2に示す照射用及び検出用光ファイバ8,10のそれぞれの位置は、ファントム9に装着した照射用及び検出用光ファイバ8,10の位置と一致するように、予め設定する。これによって、通過光強度の計測位置は、隣接する照射用及び検出用光ファイバ8,10との間の位置として、設定される。
【0024】
ここで、計測を開始することによって、例えば、赤色で表示される信号レベルが予め設定された値に収まらない光ファイバ位置の特定が容易となる。なお、本実施の形態では、信号レベルが予め設定された値に収まっている光ファイバ位置は、緑色で表示させる構成となっている。
なお、図2において、84のStart釦をクリックすることで、信号確認を開始する。
83のRepeat Time入力部は入力した時間により信号確認を繰り返し自動的に行うことを目的としている。繰り返し行っている信号確認を止めるのは85のStop釦により行う。
検出された信号レベルが適正、弱い、強いの情報を信号レベル表示部41に色によって識別できるように表示する。
【0025】
本発明によるファントムで適正な信号レベル表示にならない場合は、何らかの故障があると判断することが可能となり、この確認を簡易的に顧客が使用前に行うことができ、データの信頼性向上とメンテナンスを迅速に行える。
【0026】
図3は本実施の形態のファントムの概略構成を説明するための外観図であり、図4は本実施の形態のファントムの概略構成を説明するための断面図である。
【0027】
図3及び図4において、301はプローブケース、302は挿入口、303はケース部材、304は散乱反射部材、305は移動空間、306は光路確認部材、307はスリット孔、308は光吸収体を示す。
【0028】
図3に示すように、本実施の形態のファントムは、内面が黒色で塗装されたあるいは黒色の部材で形成されたケース部材303の上面側に照射用及び検出用光ファイバ8,10の一端に配置されるプローブケース301を挿入する挿入口302が配置される。ケース部材303はこれに310の蓋を設けて、部材303と蓋310は蝶番311にて取付ける。部材306を使用しないときは、蝶番のバネ機構によりスリット孔307の光の進入は遮断される。この状態を常とし、部材306を使用するときは蓋をあけて使用する。前記挿入口302の内周面には、例えば、スポンジ等の柔軟性を有すると共に、プローブケース301の挿入時にケース部材303とプローブケース301の外周面との間の隙間を塞ぎ、ケース部材303の内部に外部から光が進入してしまうことを防止する部材が配置されている。このように、挿入口302の内周面にスポンジ等の柔軟性を有する部材を配置することによって、当該ファントムへの照射用及び検出用光ファイバ8,10の脱着が容易となるので、計測前の検査に要する時間を減少させることができる。
【0029】
また、ケース部材303の側面部には、散乱反射部材304の裏面側に光路確認部材306を挿入し、移動させるためのスリット孔307が水平に形成されている。このスリット孔307には、光路確認部材306の未挿入時にケース部材303の内部に外部からの光の進入を防止するための遮光部材として、蓋310を設けて、該蓋310と部材303は蝶番311にて取り付けられる。
【0030】
図4に示すように、挿入口302が配置される面と対向する面側すなわち下面側には散乱反射部材304が配置されている。この散乱反射部材304としては、例えばシリコンを含む樹脂や白濁性の樹脂で形成された生体に近い散乱係数を有するものならば、他の物質でもよいことはいうまでもない。
【0031】
また、本実施の形態のファントムでは、ケース部材303の下面と散乱反射部材304との間には、外部から挿入された光路確認部材306が移動可能な空間である移動空間305が形成されている。従って、この移動空間305に光吸収体を備えた光路確認部材306を挿入し移動させることによって、光吸収体が移動された部分では、照射用光ファイバ8の先端部から散乱反射体304に照射された光が、対向面の光吸収体で吸収されるので、検出用光ファイバ10での集光量が減少することとなる。その結果、例えば、計測点毎の酸化及び還元ヘモグロビン濃度の相対変化量から計算された生体通過光強度画像を表示させるモードでの検査時には、生体通過光強度画像の変化から照射用光ファイバ8から照射された光の光路を観察することができる。従って、生体光計測装置の開発時等では、部材6により照射光量を低減(光を吸収)させることにより、信号が大きく変化するため、目的の光路部に図5に示すように光吸収体308を配置させ信号がきちんと変化しているか、つまり位置検出がされていることを確認することができる。
【0032】
光路確認部材306としては、例えば、図5に示すように、例えばアクリル樹脂等からなる平板状の基材309に、例えば、ポリエステル、アクリルなどが用いられる。
【0033】
以上説明したように、本実施の形態の生体光計測装置では、ケース部材303の上面側に照射用及び検出用光ファイバを挿入する挿入口302を設けると共に、ケース部材303内の下面側に散乱反射部材304が配置される構成となっているので、挿入口302に照射用及び検出用光ファイバ8,10を配置するのみで、照射用光ファイバ8から照射された光を減衰させて、検出用光ファイバ10で集光させることができる。従って、照射用及び検出用光ファイバ8,10並びに装置本体の検査を容易に行うことができる。従って、診断効率を向上することができる。
【0034】
このとき、本実施の形態のファントムでは、散乱反射部材304を固体状の部材で形成しているので、プローブケース301の内部等に異物が挿入してしまうことを防止することができる。従って、生体光計測装置の調整及び動作確認後の洗浄等が不要となる。また、長期間の使用に耐え得る。
【0035】
さらには、本実施の形態のファントムでは、固体状の部材で散乱反射体を構成しているので、生体と同様に、照射用及び検出用光ファイバ8,10と散乱反射部材304との接触面において反射現象を生じさせることが可能となるので、生体への装着時により近い状態での検査が可能となる。
【0036】
なお、本実施の形態のファントムでは、光路確認部材306を散乱反射部材304の裏面側に挿入するための移動空間305及びスリット孔307を配置する構成としたが、これに限定されることはなく、照射用及び検出用光ファイバ8,10の検出光の信号レベルを確認するモード等での検査のみで使用する場合には、光路確認部材306を散乱反射部材304の裏面側に挿入するための移動空間305及びスリット孔307を設ける必要がないことはいうまでもない。これによって、ファントムの構造を簡略化できるという効果が得られる。
【0037】
また、本実施の形態では、計測プローブが生体表面に正常に接触されているかを確認するモードと同じ、照射用及び検出用光ファイバ8,10の検出光の信号レベルを確認するモードに設定することに、ファントム9を用いた生体光計測装置の動作確認を行う構成としたが、これに限定されることはなく、例えば、A/D変換後の生体通過光強度信号レベルを時系列で入出力部20の表示画面上に直接表示させるモード、あるいは計測点毎の酸化及び還元ヘモグロビン濃度の相対変化量から計算された生体通過光強度画像を表示させるモードにおいて、照射用あるいは検出用光ファイバ8,10をファントム9から取り外す等の外的要因を与え、その変化を観察することによっても可能なことはいうまでもない。
【0038】
また、本実施の形態では、ケース部材303を黒色の部材で形成する、あるいは内面に黒色の塗装を施すこととしたが、これに限定されることはなく、明度が低く色ならば他の色でもよいことはいうまでもない。
【0039】
以上、本発明者によってなされた発明を、前記発明の実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は、前記発明の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは勿論である。
【0040】
【発明の効果】
本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下記の通りである。
【0041】
(1)照射用及び検出用光ファイバ並びに装置本体の検査を容易に行うことができる。
(2)長期間の使用に耐え得る生体光計測装置のファントムを提供することができる。
(3)生体光計測装置の調整及び動作確認後の洗浄を不要とすることができる。
(4)診断効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の生体光計測装置の概略構成を説明するための図である。
【図2】生体に装着された計測プローブにおける照射用及び検出用光ファイバの検出光の信号レベルを確認するモードにおける表示の一例である。
【図3】本実施の形態のファントムの概略構成を説明するための外観図である。
【図4】本実施の形態のファントムの概略構成を説明するための断面図である。
【図5】本実施の形態の光路確認部材の概略構成を説明するための図である。
【符号の説明】
1…光源部、2…光モジュール、3…半導体レーザ、8…照射用光ファイバ、9…ファントム、10…検出用光ファイバ、11…フォトダイオード、12…ロックインアンプモジュール、16…A/D変換器、17…制御部、18…記録部、19…処理部、20…入出力部、301…プローブケース、302…挿入口、303…ケース部材、304…散乱反射部材、305…移動空間、306…光路確認部材、307…スリット孔、308…光吸収体

Claims (3)

  1. 光源から光ファイバで誘導した複数波長の光を生体に照射する誘導照射手段と、前記生体内を通過した光を検出する検出手段と、前記検出した通過光から前記被検体の生体通過光強度画像を生成する画像生成手段とを有する生体光計測装置において、
    前記光ファイバ及び前記誘導照射手段並びに前記検出手段を検査するためのファントムを備え、前記ファントムは、前記誘導照射手段及び前記検出手段を挿入する挿入口と、該挿入された前記誘導照射手段から照射される前記光を散乱させる散乱部材とを有していることを特徴とする生体光計測装置。
  2. 前記散乱部材は、前記生体に近い散乱係数を有することを特徴とする請求項1記載の生体光計測装置。
  3. 前記ファントムは、前記散乱部材の背面に前記誘導照射手段で照射される前記光の照射光量を低減させる光吸収体を有することを特徴とする請求項1記載の生体光計測装置。
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