JP4359729B2 - 熱交換器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、空気や水などの流体の対流を利用した熱交換器で、暖房や冷房などに最適なものである。
【0002】
【従来の技術】
いままでに、対流が発生するような装置は、それこそ数え切れないほどの種類がある。しかし、空気や水などの流体の対流を積極的に起こさせるという熱交換器は、今までに存在しなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
この発明の目的は、効率的に対流を起こさせる構成にした熱交換器を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、その表面と裏面とに走行方向を上下方向にした凸条を交互に形成し、上記凸条に対応する反対面を凹部にした可撓性を有する板材をロール状に巻いてロール体を構成するとともに、供給用メインパイプと戻り用メインパイプとを可撓性を有する多数の熱交換パイプで連通させ、これら熱交換パイプを一定の方向に整列させて構成したパイプマットを、その熱交換パイプと上記板材の凸条とを交差させて上記ロール体を構成した板材間に介在させ、上記板材と板材との間に熱交換パイプと直交する方向の流体通路を形成した点に特徴を有する。
第2の発明は、上記パイプマットは、上記供給側メインパイプと戻り側メインパイプとの間を接続した複数の熱交換パイプの中央部分を折り返して折り返し部とし、上記供給用メインパイプと、上記戻り側メインパイプとが、上記折り返し部を境にして隣合う構成にしてなり、このパイプマットを上記板材上に置いて、上記板材をロール状に巻き上げてなる点に特徴を有する。
第3の発明は、上記板材の凸条の頂部に、熱交換パイプ保持用の複数の凸部を形成してなる点に特徴を有する。
【0005】
【発明の実施の形態】
ポリプロピレン系の合成樹脂からなる可撓性を有する板材pは、その表面sと裏面bとに、凸条1、2を交互に形成するとともに、表面s側に形成した凸条1の反対側は裏面bにおいて凹部1aとなり、裏面b側に形成した凸条2の反対側は表面sにおいて凹部2aとなるようにしている。
なお、上記表面および裏面という表現は、説明の便宜上使っている用語であって、表面sと裏面bとの間で、機能上の主従があるわけではない。
上記のようにした凸条1、2は、板材Pの幅方向に走行させるとともに、それらをすべて平行にしている。しかも、これら各凸条1、2の頂部には小さな凸部3、4を形成している。
【0006】
このようにした板材pには、ポリプロピレン系の合成樹脂からなるパイプマットmを敷いて、それを図1に示すようにロール巻きにするが、このパイプマットmの構成は次のとおりである。
供給用メインパイプ5と戻り用メインパイプ6とを設けるとともに、これら両メインパイプ5、6間は多数の熱交換パイプ7を介して接続されている。そして、図3のパイプマットmは、熱交換パイプ7の中央部分を折り返して、その部分を折り返し部7aとするとともに、供給用メインパイプ5に対すると熱交換パイプ7の接続部分と、戻り用メインパイプ6に対する熱交換パイプ7の接続部分とは、互いに半ピッチずらすようにしている。したがって、両メインパイプ5、6を、図3に示すように並べたときに、供給用メインパイプ5側に接続した部分と戻り用メインパイプ6に接続した部分とが、折り返し部7aを境にして、お互いに隣合う。
【0007】
ただし、上記両メインパイプ5、6から折り返し部7aまでの長さは、板材pの長手方向の長さよりもわずかに短い程度にしている。
なお、図中符号8は供給用メインパイプの端部に設けたコネクタ、9は戻り用メインパイプの端部に設けたコネクタである。また、符号10は熱交換パイプ7を、一定の間隔を保って保持するスペーサーで、熱交換パイプ7の長さ方向に複数設けている。
【0008】
上記のようにしたパイプマットmを、平面的に広げた板材pの上に置くが、このとき凸条1と熱交換パイプ7とが直交するようにする。
そして、板材pを、両メインパイプ5、6を中心にして図1に示すようにロール状に巻き上げてロール体rを構成すれば、板材pの表面sと裏面bとが重なり合う部分において、図4に示すように、凸条1と2との間に熱交換パイプ7が挟まれたようになる。
【0009】
したがって、熱交換パイプ7が走行する方向と直交する方向に、凸部1、2と凹部1a、2aとによる流体通路11が形成されることになる。つまり、板材pの表面sと裏面bとに凸条1、2を交互に形成し、しかも、それら凸条1、2に対応する反対側に凹部1a、2aを形成するようにしたので、ロール体rを構成したとき、重なり合う板材pの間に十分な流体通路11が形成されることになる。この流体通路11は、ロール体r内に何重にも形成されるので、この流体通路11に煙突効果を期待できる。
また、メインパイプ5、6から折り返し部7aまでの長さが、板材pの長手方向の長さにほぼ匹敵するので、熱交換パイプ7が、上記ロール体rの中心から一番外側まで行き渡ることになる。
【0010】
上記のようにロール体rを構成したら、今度は、上記流体通路11を上下方向に特定しながら、パイプマットmの供給用メインパイプ5に流体を供給すると、その流体は、ロール体rの中心からその一番外側まで達し、そこから折り返し部7aを通って戻り用メインパイプ6に戻ってくる。このように流体が流れる過程で、流体通路11内で熱交換作用が行われる。
したがって、流体として温水を流したときには、流体通路11にはその下から上に向かっての空気の対流が起きる。反対に、流体として冷水を流せば、流体通路11にはその上から下に向かっての空気の対流が起きる。この対流を利用して、暖房あるいは冷房をすることができる。しかも、板材と板材との間の流体通路11で煙突効果も期待できるので、効率的に対流を促すことができる。
【0011】
なお、この実施例では、板材pをロール体rにして使用しているが、より強い対流を起こさせて大きな冷暖房効果を発揮させたいなら、ロール体rの巻数を多くすればよい。
【0012】
また、この実施例では、板材pの表面sおよび裏面bに凸条1、2を交互に形成したが、このように交互に形成することによって、パイプマットmを板材pの表面sにも裏面bにも置くことができるし、流体通路11をより大きく確保することができる。もし、表面s側だけに凸条を形成した場合には、表面s側に必ずパイプマットmを置かなければならない。したがって、この板材pの向きが特定されてしまい、それだけロール体rを完成させるときの作業効率が悪くなる。
ただし、この発明においては、板材と板材との間に流体通路11が形成されればよいので、凸条が必須の構成要素になるわけではない。例えば、流体通路を構成するためには、板材と板材との間に間隔が保たれればよいので、板材に突起を形成するようにしてもよいし、それらの間に別部材を介在させるようにしてもよい。
【0013】
なお、表面sだけに凸条が形成されている場合には、流体通路11を大きく確保できない。この流体通路11は、流体の対流を促す重要な機能を果たすので、その大きさが小さくなると、対流が発生し難くなる。ただし、流体通路11が大きすぎると、今度は、熱交換パイプ7の放熱量が相対的に不足するので、かえって対流が起こり難くなる。したがって、実際には、熱交換パイプ7の太さなどに応じて凸条1、2の山の高さが決められることになる。
さらに、この実施例では、凸条1、2のそれぞれに凸部3、4を形成しているが、この凸部3、4は熱交換パイプ7に常にぴったりと接触している必要はなく、全体的にパイプマットmが下方にズレ落ちないようにするためのものである。したがって、パイプマットmがズレ落ちないように別な手当がされているのであれば、この凸部3は不要になる。
【0014】
なお、この実施例のパイプマットmは、折り返し部7aを設けて、両メインパイプ5、6をロール体rの中心にまとめて位置させるようにしたが、例えば、両メインパイプを板材pの両外端に位置させるようにして、熱交換パイプ7を直線状に配置するようにしてもよい。どのようなパイプマットmを用いるかは、全体の配管や場所などの諸条件に応じて決めればよいことである。
また、板材pおよびパイプマットmの両方をポリプロピレン系の合成樹脂製としたが、その材質は特に問わない。ただし、この実施例のようにロール体rとして用いるときには、板材pおよび熱交換パイプ7に可撓性がなければならないこと当然である。
【0015】
上記のようにした熱交換器の用途としては、前記した冷暖房装置があるが、例えば、パイプマットmを太陽熱の収熱器に接続しておけば、それこそクリーンエネルギーによる暖房装置として用いることができる。太陽熱だけでなく、地下水や温泉の湯などを使うことによって、クリーンエネルギーを活用した装置として用いることができる。
また、太陽熱による温水をパイプマットmに流通させ、かつ、このロール体rを風呂などに入れるようにすれば、湯沸かし手段としても使える。この湯沸かし手段は、太陽熱で沸かした湯を循環させて、その循環過程での放熱を利用するので、太陽熱を効率的に活用できる。しかも、積極的に対流を促すので熱効率もよくなる。
一方、パイプマットmに冷水を流せば、冷房装置になることはもちろんであるが、このときには、パイプマットmに水滴が付着するので、この水滴を回収するようにすれば、除湿器としても使える。
【0016】
【発明の効果】
第1の発明によれば、板材と板材との間に熱交換パイプを配置したので、この板材の間に流体が対流し、熱交換パイプの熱を効率的に利用できる。しかも、この熱源を太陽熱や地熱などを用いれば、クリーンエネルギーによる熱交換器となる。
また、板材に凸条を形成しているので、板材同士の間隔を保つのに、特別な部材が必要ない。
しかも、板材の両側に凸条が形成されるので、板材のどちらの面も主従なく使える。
さらに、板材を巻き上げてロール状にすることによって、煙突効果で積極的に対流を発生させられるので、より効率的な熱交換が可能である。
第2の発明によれば、パイプマットの両メインパイプをまとめて位置させることができる。
第3の発明によれば、凸部によってパイプマットがズレ落ちるのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】板材をロール巻にした状態の斜視図である。
【図2】板材の一部をカットして示した斜視図である。
【図3】パイプマットを板材に置いた状態の平面図である。
【図4】ロール体を構成する板材を直線状に展開した状態の拡大部分断面図である。
【符号の説明】
p 板材
1、2 凸条
1a、2a 凹部
5 供給用メインパイプ
6 戻り用メインパイプ
7 熱交換パイプ
r ロール体
Claims (3)
- その表面と裏面とに走行方向を上下方向にした凸条を交互に形成し、上記凸条に対応する反対面を凹部にした可撓性を有する板材をロール状に巻いてロール体を構成するとともに、供給用メインパイプと戻り用メインパイプとを可撓性を有する多数の熱交換パイプで連通させ、これら熱交換パイプを一定の方向に整列させて構成したパイプマットを、その熱交換パイプと上記板材の凸条とを交差させて上記ロール体を構成した板材間に介在させ、上記板材と板材との間に熱交換パイプと直交する方向の流体通路を形成したことを特徴とする熱交換器。
- 上記パイプマットは、上記供給側メインパイプと戻り側メインパイプとの間を接続した複数の熱交換パイプの中央部分を折り返して折り返し部とし、上記供給用メインパイプと、上記戻り側メインパイプとが、上記折り返し部を境にして隣合う構成にしてなり、このパイプマットを上記板材上に置いて、上記板材をロール状に巻き上げてなる請求項1に記載の熱交換器。
- 上記板材の凸条の頂部に、熱交換パイプ保持用の複数の凸部を形成してなる請求項1または2に記載の熱交換器。
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- 1999-07-09 JP JP19515699A patent/JP4359729B2/ja not_active Expired - Fee Related
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