JP4359547B2 - インクジェット記録用紙 - Google Patents
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Description
この点からインクジェット記録用紙は、光沢感、風合いが共に良く、更に像の鮮明性が要求されている。
しかしながら、顔料塗布紙製造時の塗布量、乾燥条件、カレンダー条件等の影響が大きく、本願の条件では必ずしも十分な効果が得られない。
しかしながら、従来の光沢度(JIS法、測定角度60度)では、受像層表面での拡散反射の影響が大きく、目視での光沢感との相関が低く必ずしも目的の品質のものが得られないことが明らかとなった。
本発明は、光沢感、風合いが共に良く、鮮明な画質を形成するのに好適なインクジェット記録用紙を提供することを目的とする。
<4> 前記ロングニップカレンダー処理のニップ圧が100kN/m以上であることを特徴とする上記<1>〜<3>のいずれか1項に記載のインクジェット記録用紙。
<5> 前記基紙の層が含む顔料が、炭酸カルシウム、及びクレーの少なくとも一方であることを特徴とする上記<1>〜<4>のいずれか1項に記載のインクジェット記録用紙。
<6> 前記基紙の層が含む接着剤が、カゼイン、ポリビニルアルコール、及びラテックスから選択される1種以上であることを特徴とする上記<1>〜<5>のいずれか1項に記載のインクジェット記録用紙。
<7> 前記インク受像層が平均一次粒子径20nm以下の無機顔料微粒子を有することを特徴とする上記<1>〜<6>のいずれか1項に記載のインクジェット記録用紙。
<8> 前記無機顔料微粒子がシリカであり、シラノール基の密度が2〜3個/nmであることを特徴とする上記<7>に記載のインクジェット記録用紙。
<9> 前記インク受像層が水溶性樹脂を含有し、該水溶性樹脂が鹸化度70〜99%のポリビニルアルコールであることを特徴とする上記<1>〜<8>のいずれか1項に記載のインクジェット記録用紙。
<10> 前記無機顔料微粒子と前記水溶性樹脂との含有比が1.5:1〜10:1であることを特徴とする上記<9>に記載のインクジェット記録用紙。
<11> 前記インク受像層中の水溶性樹脂の含有量がインク受像層の全固形分質量に対して、9〜40質量%であることを特徴とする上記<9>または<10>に記載のインクジェット記録用紙。
このような構成とすることにより、高い光沢感が得られ、風合いに優れ、かつ鮮明な画質を形成するのに好適なインクジェット記録用紙を提供することができる。
本発明のインクジェット記録用紙は、基体の一方の面にインク受像層を有する。
該基体は、原紙の少なくと一方の面に顔料及び接着剤を含む塗布層を有する基紙を有し、該基紙の両面に被膜形成性樹脂で被覆してなる。
像鮮明度光沢が50未満であると高い光沢感、風合い、及び鮮明な画質のいずれかが不良となる場合があり、70を超えるとフォトライクな風合いが低下する場合がある。
(1)顔料塗布した基紙の平面性を向上させる。
(2)被覆形成製樹脂で被覆した基体の平面性を向上させる。
(3)原紙の地合を向上させる。
等があり、中でも、(1)、(2)の方法が好ましい。
更に、上記方法を以下に詳細に説明する。
(2)上記の基紙の平面性の戻りを起こすことなく、被膜形成性樹脂により基紙を被覆し、更に平面性の向上を行なうドライ法と押し出しコートや貼り合わせが好ましい。
特に、コート紙としては、前記顔料と接着剤とを含む層面が120〜300℃の表面温度の金属ロールを有するロングニップカレンダーにより処理されたコート紙であることも好ましく、特に表面温度の金属ロールが150〜200℃であることが好ましい。
前記原紙をカレンダー処理する際のニップ圧としては、例えば、100kN/m以上が好ましく、100〜600kN/mがより好ましい。
該塗布層は、例えば、水系溶媒に溶解・分散して調製した溶液を公知の塗布方法により原紙の少なくとも一方の面に塗布して形成することができる。
該公知の塗布方法としては、例えば、ロールコーター、グラビアコーター、ダイコーター、カーテンコーター、スプレーコーター、ブレードコーター、ロッドコーター、含浸コーター、キャストコーター、エアーナイフコーター等が挙げられる。
前記接着剤としては、澱粉、変性澱粉、カゼイン、ポリビニルアルコール、SBR、MBR等のラテックス、硫酸バリウム等が挙げられる。
前記その他助剤としては、分散剤、消泡剤、潤滑剤、耐水化剤、粘性改良剤、保水剤、防腐剤、染料等が挙げられる。
前記インク受像層は、平均一次粒子径が20nm以下の無機顔料微粒子、水溶性樹脂、媒染剤、及び架橋剤を少なくとも含んで構成されることが好ましく、必要に応じて、耐光性向上剤等の他の成分を含んでいてもよい。また、インク受像層は、後述のように、WOW法により基体上に形成される態様が好ましい。
前記インク受像層は、平均一次粒子径が20nm以下の無水顔料微粒子を含有することが好ましい。
前記無機顔料微粒子としては、例えば、シリカ微粒子、コロイダルシリカ、二酸化チタン、硫酸バリウム、珪酸カルシウム、ゼオライト、カオリナイト、ハロイサイト、雲母、タルク、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸カルシウム、ベーマイト、擬ベーマイト等を挙げることができる。中でも、シリカ微粒子が特に好ましい。
前記湿式法では、ケイ酸塩の酸分解により活性シリカを生成し、これを適度に重合させ凝集沈降させて含水シリカを得る方法が主流である。一方、乾式法は、ハロゲン化珪素の高温気相加水分解による方法(火炎加水分解法)、ケイ砂とコークスとを電気炉中でアークにより加熱還元気化し、これを空気で酸化する方法(アーク法)により無水シリカを得る方法が主流である。
従って、本発明においては、微粒子表面におけるシラノール基の密度が2〜3個/nm2であるシリカ(シリカ微粒子)を用いることが好ましい。
このようにして得た多孔質のインク受像層は、インクジェット記録において、毛細管現象によって急速にインクを吸収し、インク滲みのない真円性の良好なスポットを形成することができる。
具体的には、前記PB比(i:p)としては、1.5:1〜10:1が好ましい。前記PB比が10:1を超える、即ち、PB比が大きくなりすぎると、膜強度が低下し、乾燥時にひび割れを生じやすくなることがあり、1.5:1未満、即ちPB比が小さすぎると、空隙が樹脂により塞がれ易くなる結果、空隙率が減少してインク吸収性が低下することがある。
この場合、前記PB比としては5:1以下が好ましく、インクジェットプリンターで高速インク吸収性をも確保する観点からは、2:1以上であることが好ましい。
前記水溶性樹脂としては、例えば、親水性構造単位としてヒドロキシル基を有する樹脂である、ポリビニルアルコール(PVA)、カチオン変性ポリビニルアルコール、アニオン変性ポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、セルロース系樹脂〔メチルセルロース(MC)、エチルセルロース(EC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)等〕、キチン類、キトサン類、デンプン;エーテル結合を有する樹脂であるポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリプロピレンオキサイド(PPO)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリビニルエーテル(PVE);アミド基又はアミド結合を有する樹脂であるポリアクリルアミド(PAAM)、ポリビニルピロリドン(PVP)等が挙げられる。
また、解離性基としてカルボキシル基を有する、ポリアクリル酸塩、マレイン酸樹脂、アルギン酸塩、ゼラチン類を挙げることができる。
上記の中でも、特にポリビニルアルコール類が好ましい。
前記含有量が、9重量%未満であると、膜強度が低下し、乾燥時にひび割れを生じやすくなることがあり、40重量%を超えると、空隙が樹脂により塞がれ易くなる結果、空隙率が減少してインク吸収性が低下することがある。
前記媒染剤はカチオン性のポリマー(カチオン性媒染剤)を用いることができ、インク受像層中に存在させることにより、アニオン性染料を色材として有する液状インクとの間で相互作用し色材を安定化し、耐水性や経時滲みを向上させることができる。
前記ポリマー媒染剤としては、第1級〜第3級アミノ基及びその塩、又は第4級アンモニウム塩基を有する単量体(媒染モノマー)の単独重合体や、該媒染モノマーと他のモノマー(以下、「非媒染ポリマー」という。)との共重合体又は縮重合体として得られるものが好ましい。また、これらのポリマー媒染剤は、水溶性ポリマー、又は水分散性のラテックス粒子のいずれの形態でも使用できる。
その他、共重合可能なモノマーとして、N―ビニルイミダゾール、N―ビニル−2−メチルイミダゾール等も挙げられる。
前記非媒染モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸アルキルエステル;(メタ)アクリル酸シクロヘキシル等の(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル;(メタ)アクリル酸フェニル等の(メタ)アクリル酸アリールエステル;(メタ)アクリル酸ベンジル等のアラルキルエステル;スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バーサチック酸ビニル等のビニルエステル類;酢酸アリル等のアリルエステル類;塩化ビニリデン、塩化ビニル等のハロゲン含有単量体;(メタ)アクリロニトリル等のシアン化ビニル;エチレン、プロピレン等のオレフィン類、等が挙げられる。
中でも、メチルアクリレート、エチルアクリレート、メチルメタアクリレート、エチルメタアクリレート、ヒドロキシエチルメタアクリレートが好ましい。
前記非媒染モノマーも、一種単独で、又は二種以上組合せて使用できる。
本発明のインクジェット記録用紙のインク受像層は、無機顔料微粒子及び水溶性樹脂を含む塗布層(多孔質層)に、更に架橋剤及び媒染剤を少なくとも含む溶液(架橋剤溶液)が付与され、該架橋剤により前記水溶性樹脂が架橋反応により硬化されることが好ましい。
尚、前記架橋剤は、一種単独でも、2種以上を組合わせてもよい。
架橋剤溶液中の架橋剤の濃度としては、架橋剤溶液の重量に対して、0.05〜10重量%が好ましく、0.1〜7重量%が特に好ましい。
架橋剤溶液を構成する溶媒としては、一般に水が使用され、該水と混和性の有機溶媒を含む水系混合溶媒であってもよい。
前記有機溶剤としては、架橋剤が溶解するものであれば任意に使用することができ、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、グリセリン等のアルコール;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン;酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル;トルエン等の芳香族溶剤;テトラヒドロフラン等のエーテル、及びジクロロメタン等のハロゲン化炭素系溶剤等を挙げることができる。
インク受像層は、主として上記無機顔料微粒子と水溶性樹脂とからなるが、その他必要に応じて、下記成分を含んでいてもよい。
色材の劣化を抑制する目的で、各種の紫外線吸収剤、酸化防止剤、一重項酸素クエンチャー等を含んでいてもよい。
前記紫外線吸収剤としては、桂皮酸誘導体、ベンゾフェノン誘導体、ベンゾトリアゾリルフェノール誘導体等が挙げられる。例えば、α−シアノ−フェニル桂皮酸ブチル、o−ベンゾトリアゾールフェノール、o−ベンゾトリアゾール−p−クロロフェノール、o−ベンゾトリアゾール−2,4−ジ−t−ブチルフェノール、o−ベンゾトリアゾール−2,4−ジ−t−オクチルフェノール等が挙げられる。ヒンダートフェノール化合物も紫外線吸収剤として使用でき、具体的には少なくとも2位又は6位のうち1ヵ所以上が分岐アルキル基で置換されたフェノール誘導体が好ましい。
前記耐光性向上剤の添加量としては、インク受像層塗布液の0.01〜10重量%が好ましい。
更に、塗布適性や表面品質を高める目的で各種の界面活性剤を、表面の摩擦帯電や剥離帯電を抑制する目的で、イオン導電性を持つ界面活性剤や電子導電性を持つ金属酸化物微粒子を、表面の摩擦特性を低減する目的で各種のマット剤を含んでいてもよい。
既述のように、インク受像層には、前記架橋剤溶液を付与する過程で媒染剤と架橋剤が導入されることが好適である。即ち、インク受像層は、平均一次粒子径20nm以下の無機顔料微粒子と水溶性樹脂とを含有するインク受像層塗布液を塗布し、該塗布と同時に、又は形成された塗布層の乾燥途中であって該塗布層が減率乾燥速度を示すようになる前に、該塗布層に水溶性樹脂を架橋させうる架橋剤と媒染剤とを含有する溶液を付与した後、該溶液を付与した塗布層を架橋硬化させる方法(WOW法;Wet On Wet法)により形成されることが好ましい。
即ち、平均一次粒子径20nm以下のシリカ微粒子を水中に添加して(例えば、10〜20重量%)、高速回転湿式コロイドミル(例えば、クレアミックス(エム・テクニック(株)製))を用いて、例えば10000rpm(好ましくは5000〜20000rpm)の高速回転の条件で20分間(好ましくは10〜30分間)分散させた後、ポリビニルアルコール水溶液(例えば、シリカの1/3程度の重量のPVAとなるように)を加え、更に上記と同じ回転条件で分散を行うことにより調製することができる。得られた塗布液は均一ゾルであり、これを下記塗布方法で基体(支持体)上に塗布形成することにより、三次元網目構造を有する多孔質性のインク受像層を形成することができる。
前記インク受像層塗布液には、必要に応じて、更に界面活性剤、pH調整剤、帯電防止剤等を添加することもできる。
ここで、「塗布層が減率乾燥速度を示すようになる前」とは、通常、インク受像層塗布液の塗布直後から数分間を指し、この間においては、塗布された塗布層中の溶剤の含有量が時間に比例して減少する現象である恒率乾燥速度を示す。該恒率乾燥速度を示す時間については、化学工学便覧(p.707〜712、丸善(株)発行、昭和55年10月25日)に記載されている。
例えば、前記架橋剤溶液中に含有する架橋剤として硼砂や硼酸を使用する場合には、60〜100℃での加熱を5〜20分間行うことが好ましい。
この場合、インク受像層塗布液及び架橋剤と媒染剤とを含む架橋剤溶液を、該インク受像層塗布液が基体(支持体)と接触するようにして基体(支持体)上に同時塗布(重層塗布)し、その後乾燥硬化させることによりインク受像層を形成することができる。
例えば、架橋剤溶液に含有する架橋剤として硼砂や硼酸を使用する場合は、60〜100℃で5〜20分間加熱することが好ましい。
尚、バリアー層液には、前記媒染剤を含有させることもできる。
また、カレンダー処理時のロール間の線圧としては、50〜400kg/cmが好ましく、100〜200kg/cmがより好ましい。
この点を考慮すると、インクジェット記録の場合には、インク受像層の層厚としては、10〜50μmが好ましい。
前記空隙率及び細孔メジアン径は、水銀ポロシメーター(商品名:ボアサイザー9320−PC2、(株)島津製作所製)を用いて測定することができる。
前記ヘイズ値は、ヘイズメーター(HGM−2DP:スガ試験機(株))を用いて測定することができる。
尚、インク受像層は、基体(支持体)の片面のみに設けてもよいし、カール等の変形を抑制する等の目的で、基体(支持体)の両面に設けてもよい。インク受像層を基体(支持体)の片面のみに設ける場合は、その反対側の表面、あるいはその両面に、光透過性を高める目的で反射防止膜を設けることもできる。
前記被膜形成性樹脂層は基紙の両面に設けられ、少なくとも被膜形成性樹脂を含んでなる。該層は必要に応じて、他の成分を含有していてもよい。
該層は、光沢性の向上の目的で基紙とインク受像層との間に設けることにより、インク受像層上の表面反射像がシャープに映るような、画像上の観察位置に依存しない光沢感(艶やかさ、平滑さ)を持つインク受像層を形成することができる。
[原紙の作製]
パルプ試料として、LBKP100部からなる木材パルプをダブルディスクリファイナー(刃型、クリアランスを適宜調節した)によりカナディアンフリーネス300mlまで叩解し、エポキシ化ベヘン酸アミド0.5部、アニオンポリアクリアミド1.0部、ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン0.1部及びカチオンポリアクリルアミド0.5部を対パルプ絶乾質量比で添加し、更に填料として炭酸カルシウム15部(パルプのスラリー中での含有率(固形分含有率):12.8%)を添加し、長網抄紙機を用いて坪量150g/m2となるように抄紙し原紙を得た。
(コート層の形成)
得られた原紙の両面に、下記成分からなる塗布液をインラインにて、固形分量で20g/m2塗布・乾燥し、原紙の両面にコート層(塗布層)を形成した。
(1)炭酸カルシウム 50部
(2)クレイ(製品名:サテントン5HB、林化成(株)製) 50部
(3)MBRラテックス(製品名:ナルスターMR−170、日本エーアンドエル(株)製、45%) 12部
(4)ポリビニルアルコール(製品名:PVA−10、クラレ(株)製、10%水溶液) 5部
(5)イオン交換水 100部
得られたコート層を形成した基紙は、表1の条件の金属ロール温度、ニップ圧にてロングニップカレンダー処理を行い密度を1.03g/m3に調整して顔料塗布紙を得た。
前記カレンダー処理を施した顔料塗布紙のフェルト面(表面)、ワイヤー面(裏面)の両面に、コロナ放電処理を行った後、アナターゼ型酸化チタン13.6部及び微量の群青を含有した高密度ポリエチレン70部と、低密度ポリエチレン30部とを熱溶融押出機にて20μmとなるようにコーティングし、光沢面からなる樹脂被覆紙(基体)を作成した。
下記組成中の(1)及び(2)を混合し、高速回転式コロイドミル(クレアミックス、エム・テクニック(株)製)を用いて、回転数10000rpmで20分間分散させた後、下記(3)1Nアンモニア水と、下記(4)ポリビニルアルコール9%水溶液とを加え、更に上記と同一条件で分散を行い、インク受像層塗布液を調製した。
シリカ微粒子と水溶性樹脂との重量比(PB比/(1):(4))は、3.5:1であった。
(1)シリカ微粒子 9.9部
(平均一次粒子径7nm;アエロジル300、日本アエロジル(株)製)
(2)イオン交換水 72.6部
(3)1Nアンモニア水(pH調整剤) 5.3部
(4)ポリビニルアルコール9%水溶液(水溶性樹脂) 31.4部
(PVA420、(株)クラレ製、鹸化度81.8%、重合度2000)
(1)硼砂6% 25部
(2)界面活性剤10%水溶液 2部
(F−144D、大日本インキ化学工業(株)製)
(3)イオン交換水 68.3部
(4)ポリアリルアミン20%水溶液 3部
(媒染剤、分子量5000)
(5)ポリフィックス700 1.7部
(昭和高分子(株)製)
実施例1の[顔料塗布紙の作成]において、塗布量、金属ロール温度を表1の通りに変更し、[樹脂被覆紙の作成]において、被覆樹脂、樹脂被覆方法及び厚さを表1の通りに変更した以外は、実施例1と同様に行ってインクジェット記録用紙を得た。
実施例1の[顔料塗布紙の作成]において、塗布量、カレンダー処理方法、金属ロール温度を表1の通りに変更した以外は、実施例1と同様に行ってインクジェット記録用紙を得た。
参考例1の[顔料塗布紙の作成]において、塗布量、金属ロール温度を表1の通りに変更した以外は、参考例1と同様に行ってインクジェット記録用紙を得た。
実施例1の(コート層の形成)において乾燥をせずに、[顔料塗布紙の作成]において、塗布液、塗布量、及びカレンダー処理方法、金属ロール温度、ニップ圧を表1の通りに変更し、[樹脂被覆紙の作成]において、被覆方法、厚さを表1の通りに変更した以外は、実施例1と同様に行ってインクジェット記録用紙を得た。コート層用塗布液Bは下記に示す。
(1)クレイ(製品名:サテントン5HB、林化成(株)製) 80部
(2)アクリル中空ポリマー(製品名:SX866、JSR(株)製) 20部
(3)カゼイン(製品名:カゼイン、三井物産(株)製) 12部
(4)ウレタンラテックス(製品名:スーパーフレックス170、第一工業製薬(株)製、33%) 5部
(5)ロート油(製品名:ロート油48、佐藤製油(株)製、50%) 1部
(6)イオン交換水 100部
実施例3の[顔料塗布紙の作成]において、塗布量を表1の通りに変更し、[樹脂被覆紙の作成]において、被覆方法、厚さを表1の通りに変更した以外は、実施例3と同様に行ってインクジェット記録用紙を得た。
実施例1の[顔料塗布紙の作成]において、塗布量、カレンダー処理方法、金属ロール温度を表1の通りに変更した以外は、実施例1と同様に行ってインクジェット記録用紙を得た。
比較例1の[顔料塗布紙の作成]において、塗布量、カレンダー処理方法、金属ロール温度を表1の通りに変更し、[樹脂被覆紙の作成]において、厚さを表1の通りに変更した以外は、比較例1と同様に行ってインクジェット記録用紙を得た。
実施例1の[顔料塗布紙の作成]において、塗布量を表1の通りに変更し、カレンダー処理をなくし、[樹脂被覆紙の作成]において、厚さを表1の通りに変更した以外は、実施例1と同様に行ってインクジェット記録用紙を得た。
実施例1の[顔料塗布紙の作成]において、塗布液、塗布量、カレンダー処理方法を表1の通りに変更し、[樹脂被覆紙の作成]において、厚さを表1の通りに変更した以外は、実施例1と同様に行ってインクジェット記録用紙を得た。
実施例1の[顔料塗布紙の作成]において、コート層用塗布液を塗布せずに、また、カレンダー処理をせずに、表1の通りに変更し、[樹脂被覆紙の作成]において、厚さを表1の通りに変更した以外は、実施例1と同様に行ってインクジェット記録用紙を得た。
比較例5の[樹脂被覆紙の作成]において、厚さを表1の通りに変更した以外は、比較例5と同様に行ってインクジェット記録用紙を得た。
実施例1において、樹脂被覆紙に代えて表1の通りに変更した以外は、実施例1と同様に行ってインクジェット記録用紙を得た。
実施例1において、樹脂被覆紙に代えて表1の通りに変更した以外は、実施例1と同様に行ってインクジェット記録用紙を得た。
上記より得られた実施例及び比較例のインクジェット記録用紙のそれぞれについて、以下の評価を行った。評価結果は、下記表1に示す。
印画前のインクジェット記録用紙のインク受像層表面における像鮮明度光沢を像鮮明度光沢計(DGM−30,(株)村上色彩技術研究所製,ASTM E430(2003)に準拠)にて測定した。数値が高い程良好であることを示す。
印画前のインクジェット記録用紙のインク受像層表面における測定角度20度での光沢(度)を、デジタル変角光沢度計(UGV−50DP,スガ試験機(株)製)にて測定した。また、測定値から、下記基準に従い評価を行った。
〔基準〕
A: インク受像層上の表面反射像がシャープで艶やかな、写真ライクな光沢感を有していた(≧15%)。
B: 表面反射像のシャープさ、艶やかさに若干欠けるが、比較的高い光沢感を有していた(10〜15%)。
C: 表面反射像のシャープさに欠け、良好な光沢感が認められなかった(≦10%)。
上記で得られたインクジェット記録用紙に対して、現在、高級記録紙として評価されている銀塩写真印画紙(製品名:フジカラーペーパーFA−P、富士写真フイルム(株)製)の風合いと目視による比較をした。
これを下記基準にしたがって評価した。
[基準]
A:銀塩写真印画紙と同様以上であり、非常に良好であった。
B:銀塩写真印画紙に近いレベルであり、良好であった。
C:記録用紙としては支障を来さない程度の風合いを有するものの、充分な程度ではなかった。
D:記録用紙としての風合いは悪かった。
上記で得られたインクジェット記録用紙に対して、セイコーエプソン(株)製のインクジェットプリンタPM−970Cを用いて人物、風景の画像を印画し、これを目視観察して下記基準にしたがって評価した。
A:画像は輝き感や奥行き感を有して鮮やかで鮮鋭であり、画像品質は非常に良好であった。
B:画像はある程度の輝き感や奥行き感、鮮やかさ、鮮鋭さを有し、画像品質は良好であった。
C:画像は支障を来さない程度の画像品質を有するものの、充分な程度ではなかった。
D:画像の品質は悪かった。
一方、比較例7,8の像鮮明度光沢が40以上であっても顔料塗布層及び樹脂塗布塗布層を持たない場合、風合いが全くでないことが分かる。
Claims (11)
- 原紙の少なくとも一方の面に顔料と接着剤とを含む層を有した基紙の両面を被膜形成性樹脂で被覆した基体の少なくとも一方の面にインク受像層を設けてなるインクジェット記録用紙において、該記録用紙表面の像鮮明度光沢(ASTM E430規定)が40以上であり、かつ、前記基紙が105℃でキャストドラム乾燥されたキャストコート紙又は基紙が120〜300℃の表面温度の金属ロールを有するロングニップカレンダーにより処理されたコート紙であることを特徴とするインクジェット記録用紙。
- 前記被膜形成性樹脂が押し出しコート又は貼り合わせにより基紙に被覆されたことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録用紙。
- 前記像鮮明度光沢50〜70であることを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェット記録用紙。
- 前記ロングニップカレンダー処理のニップ圧が100kN/m以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のインクジェット記録用紙。
- 前記基紙の層が含む顔料が、炭酸カルシウム、及びクレーの少なくとも一方であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のインクジェット記録用紙。
- 前記基紙の層が含む接着剤がカゼイン、ポリビニルアルコール、及びラテックスから選択される1種以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のインクジェット記録用紙。
- 前記インク受像層が平均一次粒子径20nm以下の無機顔料微粒子を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のインクジェット記録用紙。
- 前記無機顔料微粒子がシリカであり、シラノール基の密度が2〜3個/nmであることを特徴とする請求項7に記載のインクジェット記録用紙。
- 前記インク受像層が水溶性樹脂を含有し、該水溶性樹脂が鹸化度70〜99%のポリビニルアルコールであることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のインクジェット記録用紙。
- 前記無機顔料微粒子と前記水溶性樹脂との含有比が1.5:1〜10:1であることを特徴とする請求項9に記載のインクジェット記録用紙。
- 前記インク受像層中の水溶性樹脂の含有量がインク受像層の全固形分質量に対して、9〜40質量%であることを特徴とする請求項9または10に記載のインクジェット記録用紙。
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