JP4359080B2 - 配管固定部材 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、配管を所定の配設個所に固定するために用いられる配管固定部材に関するものである。本発明の配管固定部材は自動車分野に用いられ、または配管を必要とするその他の各種産業機器分野等に用いられる。
【0002】
【従来の技術】
例えば自動車等車両の内部には圧力系統または電気系統等の多数の配管が配設されており、各配管は車両走行時の振動等によって配設箇所からずれることがないよう、配管固定部材によって車体の内面等に固定されている。
【0003】
そして従来、この種の用途に用いられる配管固定部材として、配管の配設箇所に取り付けられる金具と、この金具に保持されるとともに配管を弾性的に支持するゴム状弾性体とを有するものが知られているが、この従来の配管固定部材では金具に対してゴム状弾性体が加硫接着により一体化されているために、以下のような不都合がある。
【0004】
すなわち、金具に対してゴム状弾性体を加硫接着するには、金具をゴム成形型にインサートした状態でゴム状弾性体の加硫成形が行なわれる。このため成形型はその内部に金具を定置的に保持する構造を備えていなければならない。しかしながら金具には、限られた車内空間を有効に活用すべく様々な形状のものが用いられるために、ゴム状弾性体の形状が同じでも金具の形状が異なると異なるたびに、対応する別の成形型を用意しなければならない。また、金具の形状が極端に複雑になると成形型が構造上成立し得ない場合が生じ、この場合には製造が不可能となる。したがって、生産性が余り良くない不都合がある。
【0005】
また、金具に対してゴム状弾性体を加硫接着するには、金具の表面処理剤の選定や面粗度の管理等に制約が生じたり、金具の洗浄や接着剤塗布等に多くの専用工程が必要とされたりする。したがってこの点からも、生産性が余り良くない不都合がある。
【0006】
また、成形型によって加硫成形されるゴム状弾性体には成形不良が発生することがあるが、成形終了時点で既にゴム状弾性体が金具に一体化されているために金具まで共に不良品となる。したがって、金具部品の歩留まりが良くない不都合がある。
【0007】
尚、本願出願人および代理人は、本件出願に際して御庁特許電子図書館の公報テキスト検索にて「要約+請求の範囲」を検索キーワード「配管固定部材」にて調査し、その結果、下記特許文献1など10件のヒット件数を得たが、本願発明に関連する先行技術を発見することはできなかった。
【0008】
【特許文献1】
特開2003−137200号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は以上の点に鑑みて、金具の形状が異なる場合であってもゴム状弾性体の形状が同じである限り同じ成形型を使用することができ、金具の形状が極端に複雑であってもゴム状弾性体を成形することができ、金具にゴム状弾性体を組み付けるための制約や工程数が比較的少なく、もって生産性を向上させることができ、更に、ゴム部に成形不良が発生しても金具部品の歩留まりを低下させることがない配管固定部材を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の請求項1による配管固定部材は、配管を所定の配設個所に固定するための配管固定部材であって、前記配管の配設箇所に取り付けられる金具と、前記金具に保持されるとともに前記配管を弾性的に支持するゴム状弾性体とを有する配管固定部材において、前記金具に差込み穴を設けるとともに前記ゴム状弾性体に差込み突起を設け、前記差込み穴に前記差込み突起を圧入することにより非接着で前記金具に前記ゴム状弾性体を組み付ける構造を有し、前記金具は、当該金具を所定の取付個所に取り付けるための取付部に前記ゴム状弾性体を保持するための保持部を一体成形し、前記保持部にボルト挿通穴および前記差込み穴を設けたブラケット状の第一金具と、前記第一金具の保持部と平行に配置される平面状の天面部に側面部を前記第一金具の保持部に向けて一体成形し、前記天面部にボルト挿通穴および前記差込み穴を設けたカバー状の第二金具と、前記第一および第二金具のボルト挿通穴の周縁部間に配置されてスペーサーとして機能するとともに前記第一および第二金具のボルト挿通穴と同軸上に配置されてボルト挿通穴の一部として機能するスリーブ状の第三金具と、を有し、前記ゴム状弾性体には前記スリーブ状の第三金具を挿入するための金具挿通穴が設けられ、前記金具挿通穴の内面には前記スリーブ状の第三金具を圧入保持して抜け止めするための突起が設けられていることを特徴とする。
また、本発明の請求項2による配管固定部材は、上記した請求項1記載の配管固定部材において、前記ゴム状弾性体は、前記第一および第二金具の内側に形成される空間に収められたとき初期的には圧縮されず、前記配管を支持したときに初めて前記配管のボリュームによって圧縮される大きさに形成されていることを特徴とする。上記配管には所謂配管とともに配線の類が含まれる。
【0011】
上記構成を備えた本発明の配管固定部材においては、金具に差込み穴を設けるとともにゴム状弾性体に差込み突起を設け、前者の差込み穴に後者の差込み突起を圧入することにより非接着で金具にゴム状弾性体を組み付けるようにしたために、ゴム状弾性体は金具とは別に単独で成形型によって成形され、成形後に金具に組み付けられる。したがって、ゴム状弾性体を成形するときに金具を成形型にインサートする必要がないために、金具の形状が異なる場合であってもゴム状弾性体の形状が同じである限り同じ成形型を使用することが可能となり、金具の形状が極端に複雑であってもゴム状弾性体を成形すること可能となり、加硫接着に必要とされる金具の表面処理剤の選定や面粗度の管理等の制約を解消し、金具の洗浄や接着剤塗布等の工程を省略することが可能となる。また、ゴム部に成形不良が発生することがあっても不良が金具に及ばないために、金具部品の歩留まりが低下するのを抑えることが可能となる。
【0012】
また、上記したように金具の形状には様々なものがあるが、これを仔細に検討すると、金具にはその構成要素として、当該金具を所定の取付個所に取り付けるための取付部と、ゴム状弾性体を保持するための保持部とがあり、前者の取付部は配管設置箇所の形状等に応じて様々な形状に形成されるが、後者の保持部はその形状を或る程度パターン化することが可能である。したがってこのパターンに沿った数種類の形状のゴム状弾性体を成形することにより、普遍的に利用可能な配管固定部材用ゴム状弾性体を提供することが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
つぎに本発明の実施例を図面にしたがって説明する。
【0014】
第一実施例・・・
図1は、本発明の実施例に係る配管固定部材1を示しており、図2はその組付前の状態を示している。当該実施例に係る配管固定部材1は、配管2の長手方向に所要数が配置されて車両内部の要所要所で配管2を固定するために用いられるものであって、以下のように構成されている。
【0015】
すなわち先ず、当該配管固定部材1は、配管2の配設箇所に取り付けられる金具3を有しており、図示の例ではこの金具3がブラケット状の第一金具4と、カバー状の第二金具5と、スリーブ状の第三金具6との三部品によって構成されている。また当該配管固定部材1は、金具3に保持されるとともに配管2を弾性的に支持するゴム状弾性体7を有しており、図示の例ではこのゴム状弾性体7が第一金具4側の第一弾性体8と、第二金具5側の第二弾性体9との二部品によって構成されている。この第一および第二弾性体8,9は両者8,9の間に配管2を挟み込んでこれを弾性的に支持するものである。またこの他、当該配管固定部材1には一対の組付用ボルト・ナット10,11が組み付けられる。
【0016】
ブラケット状の第一金具4は、当該金具3を所定の取付個所に取り付けるための取付部12を有しており、この取付部12の先端側に、ゴム状弾性体7を保持するための保持部13が一体成形されている。一部を図示した取付部12は配管2の配設箇所に応じて予め所定の形状に形成されており、また図示しない取付用ボルト等によって車体の内面等に取り付けられる。この取付部12の形状が配管2の配設箇所に応じて種々あることは上記したとおりである。一方、その先端側の保持部13は平面状に形成されており、その平面上にボルト挿通穴14と差込み穴15とがそれぞれ厚さ方向に貫通するように設けられている。図示の例では保持部13の平面中央にボルト挿通穴14が設けられ、その幅方向両側にそれぞれ差込み穴15が設けられている。
【0017】
カバー状の第二金具5は、上記第一金具4の保持部13と平行に配置される平面状の天面部16を有しており、この天面部16の幅方向両側にそれぞれ側面部17が第一金具4の保持部13に向けて一体成形されている。天面部16の平面上には、ボルト挿通穴18と差込み穴19とがそれぞれ厚さ方向に貫通するように設けられており、図示の例では天面部16の平面中央にボルト挿通穴18が設けられ、その幅方向両側にそれぞれ差込み穴19が設けられている。尚、この第二金具5は、その幅方向(図上左右方向)と図上紙面直交方向について対称形状部品であるため、これらの方向については取付の方向性を持たない。
【0018】
スリーブ状の第三金具6は、その名のとおり筒状に形成されており、第一および第二金具4,5のボルト挿通穴14,18の周縁部間に配置されてスペーサーとして機能する。またその内周空間は、第一および第二金具4,5のボルト挿通穴14,18と同軸上に配置されてボルト挿通穴の一部として機能する。
【0019】
第一金具4側の第一弾性体8は、図3に詳細に示すように、長方体形の本体部20を有しており、この本体部20の平面中央に、スリーブ状の第三金具6を挿入するための金具挿通穴21が厚さ(高さ)方向に貫通するように設けられている。またこの金具挿通穴21の内面には、スリーブ状の第三金具6を圧入保持して抜け止めするための180度対称位置に配置された一対の向い合せ突起よりなる金具保持部22が設けられている。また本体部20の上面には、配管2を位置決め支持するための溝状の配管支持部23が設けられており、本体部20の下面には、第一金具4の差込み穴15に圧入される差込み突起24が第一金具4の保持部13に向けて設けられている。図示の例では、配管2を二本支持するのに伴って溝状の配管支持部23が二箇所、金具挿通穴21の幅方向両側に設けられており、また第一金具4の差込み穴15が二箇所設けられているのに対応して差込み突起24が二箇所、金具挿通穴21の幅方向両側に設けられている。尚、この第一弾性体8は、その幅方向と図上紙面直交方向について対称形状部品であるため、これらの方向については取付の方向性を持たない。
【0020】
上記第一弾性体8の本体部20は、第一および第二金具4,5の内側に形成される空間25のうち第一金具4側の略半分に丁度充填される大きさに形成されている。但しこの本体部20は、上記空間25に収められたとき初期的には圧縮されず、配管2を支持したときに初めて配管2のボリュームによって圧縮される大きさに形成されている。
【0021】
溝状の配管支持部23は、断面略円形を呈する配管2を安定的に支持するよう断面半円形に形成されているが、その内面を配管2に密着させて配管2を弾性的に支持することができるように若干偏平な半円形に形成されている。
【0022】
差込み突起24は、第一金具4の差込み穴15に差し込まれることにより第一弾性体8を非接着で第一金具4に組み付ける。この差込み突起24の先端には抜け止め用の大径頭部26が設けられているが、この大径頭部26はこれを差込み穴15に圧入し易いようその先端外周をテーパー面状(円錐面状)に形成されており、すなわち、差込み穴15の内径寸法をd、大径頭部26の最大外径寸法をd、大径頭部26の先端外径寸法をdとして、d>d>dに形成されている。
【0023】
一方、第二金具5側の第二弾性体9は、これも長方体形の本体部27を有しており、この本体部27の平面中央に、スリーブ状の第三金具6を挿入するための金具挿通穴28が厚さ(高さ)方向に貫通するように設けられている。またこの金具挿通穴28の内面には、スリーブ状の第三金具6を圧入保持して抜け止めするための180度対称位置に配置された一対の向い合せ突起よりなる金具保持部29が設けられている。また本体部27の下面には、配管2を位置決め支持するための溝状の配管支持部30が設けられており、本体部27の上面には、第二金具5の差込み穴19に圧入される差込み突起31が第二金具5の天面部16に向けて設けられている。図示の例では、配管2を二本支持するのに伴って溝状の配管支持部30が二箇所、金具挿通穴28の幅方向両側に設けられており、また第二金具5の差込み穴19が二箇所設けられているのに対応して差込み突起31が二箇所、金具挿通穴28の幅方向両側に設けられている。尚、この第二弾性体9は、その幅方向と図上紙面直交方向について対称形状部品であるため、これらの方向については取付の方向性を持たない。
【0024】
上記第二弾性体9の本体部27の上面における幅方向両端部にはそれぞれ、第二金具5における天面部16および側面部17間に円弧状屈曲部32が形成されているのに対応して丸み(アール)33が付けられている。またこの第二弾性体9の本体部27は、第一および第二金具4,5の内側に形成される空間25のうち第二金具5側の半分に丁度充填される大きさに形成されている。但しこの本体部27は、上記空間25に収められたとき初期的には圧縮されず、配管2を支持したときに初めて配管2のボリュームによって圧縮される大きさに形成されている。
【0025】
溝状の配管支持部30は、断面略円形を呈する配管2を安定的に支持するよう断面半円形に形成されているが、その内面を配管2に密着させて配管2を弾性的に支持することができるように若干偏平な半円形に形成されている。
【0026】
差込み突起31は、第二金具5の差込み穴19に差し込まれることにより第二弾性体9を非接着で第二金具5に組み付ける。この差込み突起31の先端には抜け止め用の大径頭部34が設けられているが、この大径頭部34はこれを差込み穴19に圧入し易いようその先端外周をテーパー面状(円錐面状)に形成されている(上記第一弾性体8の大径頭部26と同じ構成)。
【0027】
この第二弾性体9は総じて、上記丸み33の有無以外、第一弾性体8と同形同大に形成されている。
【0028】
上記構成の配管固定部材1においては、クロロプレンゴム、アクリルゴム、シリコーンゴムまたはフッ素ゴム等よりなる第一および第二弾性体8,9がそれぞれ成形型によって単独で成形され、成形後に金具3に組み付けられる。一般的な組付手順は以下のとおりである。
【0029】
すなわち先ず、第一金具4の差込み穴15に第一弾性体8の差込み突起24を圧入して第一金具4に第一弾性体8を組み付け、これと前後して第一弾性体8の金具挿通穴21に第三金具6を差込み固定する。また、第二金具5の差込み穴19に第二弾性体9の差込み突起31を圧入して第二金具4に第二弾性体9を組み付ける。第三金具6は第一弾性体8の金具挿通穴21ではなく、第二弾性体9の金具挿通穴28の方に差込み固定しても良い。次いで図2に示すように、第一および第二弾性体8,9の間に配管2を挟み込むようにして第一および第二金具4,5を重ね合わせ、第一金具5側から組付用ボルト10を差し通し、ナット11と螺合させて強く締め付ける。これにより配管2は第一および第二弾性体8,9の配管支持部23,30間に挟まれて弾性的に支持される。また、第一および第二金具4,5の相対的な位置決めは、両者4,5間にスペーサーとして配置した第三金具6が介在することによってなされ、よってボルト10を強く締め付けても弾性体7を一定以上圧縮することはない。
【0030】
上記構成の配管固定部材1においては、第一弾性体8に設けた差込み突起24を第一金具4に設けた差込み穴15に圧入することにより非接着で第一弾性体8を第一金具4に組み付けるとともに、同様に第二弾性体9に設けた差込み突起31を第二金具5に設けた差込み穴19に圧入することにより非接着で第二弾性体9を第二金具5に組み付けるよう構成したために、第一および第二弾性体8,9の成形時、これらはそれぞれ金具4,5とは別に単独でゴム成形型によって成形され、成形後に金具4,5に組み付けられる。したがって、弾性体8,9を成形するときに金具4,5を成形型にインサートする必要がないために、金具4,5の形状が異なる場合であっても弾性体8,9の形状が同じである限り同じ成形型を使用することが可能となり、金具4,5の形状が極端に複雑であっても弾性体8,9を成形すること可能となる。また、加硫接着に必要とされる金具4,5の表面処理剤の選定や面粗度の管理等の制約を解消し、金具4,5の洗浄や接着剤塗布等の工程を省略することが可能となる。したがって、これらのことから配管固定部材1の生産性を向上させることができる。
【0031】
また、ゴム部である第一または第二弾性体8,9に成形不良が発生しても、この不良はこれを弾性体8,9のみにとどめることが可能である。したがって、金具部品4,5の歩留まりが低下するのを抑えることができ、金具部品4,5の歩留まりを従来よりも向上させることができる。
【0032】
また、上記したように配管2の配設箇所の形状等に応じて金具3には様々な形状のものが用いられるが、金具3の弾性体保持部(当該実施例ではこの弾性体保持部は、第一金具4の保持部13ならびに第二および第三金具5,6によって構成されている)の形状に限って云えばこれを或る程度パターン化することが可能である。したがって、このパターンに沿った数種類の形状の弾性体7(第一および第二弾性体8,9)を成形することにより、普遍的に利用可能な配管固定部材用弾性体を提供することができる。弾性体7(第一および第二弾性体8,9)のパターンは例えば、以下の四種類とする。
【0033】
パターン1・・・
上記図1ないし図3に示したように、第一および第二弾性体8,9をそれぞれ長方体形本体部20,27の平面中央に金具挿通穴21,28を設け、その幅方向両側にそれぞれ配管支持部23,30および差込み突起24,31を設けたものとする。尚、第二弾性体9の角部に設ける丸み33は、図4(A)に示すように幅方向両側のほか、図4(B)に示すように金具5の形状に応じて幅方向片側のみであっても良い。
【0034】
パターン2(第二実施例)・・・
図5に示すように、第一および第二弾性体8(9)をそれぞれ、長方体形本体部20(27)の平面中央には何も設けず、その幅方向両側にそれぞれ配管支持部23(30)および差込み突起24(31)を設け、更にその外側にそれぞれ金具挿通穴21(28)を設けたものとする。尚、この弾性体を第二弾性体9として用いる場合には、上記第一実施例およびパターン1と同様、本体部27の角部の幅方向両側または片側に、金具5の形状に応じて丸み(図示せず)を付けても良い。
【0035】
パターン3(第三実施例)・・・
図6または図7に示すように、第一および第二弾性体8,9をそれぞれ、長方体形本体部20,27の幅方向一方に金具挿通穴21,28を設け、幅方向他方に配管支持部23,30および差込み突起24,31を設けたものとする。尚、第二弾性体9の角部に設ける丸み33は、図7(A)に示すように幅方向両側のほか、図7(B)に示すように金具5の形状に応じて幅方向片側のみであっても良い。
【0036】
パターン4(第四実施例)・・・
図8に示すように、第一および第二弾性体8(9)をそれぞれ、長方体形本体部20(27)の幅方向中央に配管支持部23(30)および差込み突起24(31)を設けたものとする。このパターン4では金具挿通穴は設けられていない。尚、この弾性体を第二弾性体9として用いる場合には、上記第一実施例および各パターンと同様、本体部27の角部の幅方向両側または片側に、金具5の形状に応じて丸み(図示せず)を付けても良い。
【0037】
したがって、このように第一および第二弾性体8,9の形状をパターン化すれば、普遍的に利用可能な配管固定部材用弾性体を提供することができる。
【0038】
また、上記各実施例に対しては更に、以下のようにその構成を変更することが考えられる。
【0039】
(1)差込み突起24,31の横断面形状について、上記各実施例ではこれを円形としたが、四角形や三角形など他の形状としても良い。
(2)差込み突起24,31の抜け止め構造について、上記各実施例では突起24,31の先端に大径頭部26,34を設けたが、これに代えて突起24,31を太くしたり、突起24,31の周面に小突起を設けたりして突起24,31の圧入代を大きく設定する構造としても良い。
(3)上記各実施例では、差込み穴15,19に圧入された差込み突起24,31の先端部が金具4,5の反対側へ突き出る構造とされているが、状況によってはこの先端部が邪魔になる場合も考えられる。したがってこのような場合には突起24,31の長さを短く形成して、差込み穴15,19に圧入された差込み突起24,31の先端部が金具4,5の反対側へ突き出ない構造とする。
【0040】
【発明の効果】
本発明は、以下の効果を奏する。
【0041】
すなわち、上記構成を備えた本発明の配管固定部材においては、金具に差込み穴を設けるとともにゴム状弾性体に差込み突起を設け、前者の差込み穴に後者の差込み突起を圧入することにより非接着で金具にゴム状弾性体を組み付けるようにしたために、ゴム状弾性体は金具とは別に単独で成形型によって成形され、成形後に金具に組み付けられる。したがって、ゴム状弾性体を成形するときに金具を成形型にインサートする必要がないために、金具の形状が異なる場合であってもゴム状弾性体の形状が同じであるかぎり成形型を使用することが可能となり、金具の形状が極端に複雑であってもゴム状弾性体を成形すること可能となり、加硫接着に必要とされる金具の表面処理剤の選定や面粗度の管理等の制約を解消し、金具の洗浄や接着剤塗布等の工程を省略することが可能となる。したがって、これらのことから配管固定部材の生産性を向上させることができる。
【0042】
また、成形型によって単独成形されるゴム状弾性体に成形不良が発生しても、この不良をゴム状弾性体のみにとどめることができる。したがって、金具部品の歩留まりが低下するのを抑えることができ、金具部品の歩留まりを従来よりも向上させることができる。
【0043】
また、配管配設箇所の形状等に応じて金具には様々な形状のものが用いられるが、金具の保持部の形状に限って云えばこれを或る程度パターン化することが可能である。したがって、このパターンに沿った数種類の形状のゴム状弾性体を成形することにより、普遍的に利用可能な配管固定部材用弾性体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例に係る配管固定部材の断面図
【図2】同配管固定部材の組付前の状態を示す断面図
【図3】同配管固定部材における第一弾性体の単品図で、(A)はその平面図、(B)は正面図、(C)は底面図、(D)は側面図
【図4】(A)は同配管固定部材における第二弾性体の単品図でその正面図、(B)は第二弾性体の他の例を示す正面図
【図5】本発明の第二実施例に係る配管固定部材における第一弾性体の単品図で、(A)はその平面図、(B)は正面図、(C)は底面図、(D)は側面図
【図6】本発明の第三実施例に係る配管固定部材における第一弾性体の単品図で、(A)はその平面図、(B)は正面図、(C)は底面図、(D)は側面図
【図7】(A)は同配管固定部材における第二弾性体の単品図でその正面図、(B)は第二弾性体の他の例を示す正面図
【図8】本発明の第四実施例に係る配管固定部材における第一弾性体の単品図で、(A)はその平面図、(B)は正面図、(C)は底面図、(D)は側面図
【符号の説明】
1 配管固定部材
2 配管
3 金具
4 第一金具
5 第二金具
6 第三金具
7 ゴム状弾性体
8 第一弾性体
9 第二弾性体
10 ボルト
11 ナット
12 取付部
13 保持部
14,18 ボルト挿通穴
15,19 差込み穴
16 天面部
17 側面部
20,27 本体部
21,28 金具挿通穴
22,29 金具保持部
23,30 配管支持部
24,31 差込み突起
25 空間
26,34 大径頭部
32 屈曲部
33 丸み

Claims (2)

  1. 配管(2)を所定の配設個所に固定するための配管固定部材(1)であって、前記配管(2)の配設箇所に取り付けられる金具(3)と、前記金具(3)に保持されるとともに前記配管(2)を弾性的に支持するゴム状弾性体(7)とを有する配管固定部材(1)において、
    前記金具(3)に差込み穴(15)(19)を設けるとともに前記ゴム状弾性体(7)に差込み突起(24)(31)を設け、前記差込み穴(15)(19)に前記差込み突起(24)(31)を圧入することにより非接着で前記金具(3)に前記ゴム状弾性体(7)を組み付ける構造を有し、
    前記金具(3)は、
    当該金具(3)を所定の取付個所に取り付けるための取付部(12)に前記ゴム状弾性体(7)を保持するための保持部(13)を一体成形し、前記保持部(13)にボルト挿通穴(14)および前記差込み穴(15)を設けたブラケット状の第一金具(4)と、
    前記第一金具(4)の保持部(13)と平行に配置される平面状の天面部(16)に側面部(17)を前記第一金具(4)の保持部(13)に向けて一体成形し、前記天面部(16)にボルト挿通穴(18)および前記差込み穴(19)を設けたカバー状の第二金具(5)と、
    前記第一および第二金具(4)(5)のボルト挿通穴(14)(18)の周縁部間に配置されてスペーサーとして機能するとともに前記第一および第二金具(4)(5)のボルト挿通穴(14)(18)と同軸上に配置されてボルト挿通穴の一部として機能するスリーブ状の第三金具(6)と、を有し、
    前記ゴム状弾性体(7)には前記スリーブ状の第三金具(6)を挿入するための金具挿通穴(21)(28)が設けられ、前記金具挿通穴(21)(28)の内面には前記スリーブ状の第三金具(6)を圧入保持して抜け止めするための突起が設けられていることを特徴とする配管固定部材。
  2. 請求項1記載の配管固定部材(1)において、
    前記ゴム状弾性体(7)は、前記第一および第二金具(4)(5)の内側に形成される空間(25)に収められたとき初期的には圧縮されず、前記配管(2)を支持したときに初めて前記配管(2)のボリュームによって圧縮される大きさに形成されていることを特徴とする配管固定部材。
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