JP4358809B2 - 連続鋳造方法 - Google Patents

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本発明は、連続鋳造方法に関する。
ダミーバにより鋳片を引き抜くことで鋳造を開始する一般的な連続鋳造設備(以降、連鋳機ともいう。)において、ダミーバを回収するときの巻上げ速度は従来、鋳型近傍に配置されたロールの周速度(所謂鋳造速度)に対して一律(例えば、99%)に決められていた。
一方、鋳片の鋳造速度や冷却水量は合金成分などに応じて鋼種毎に個別に決められており、二次冷却帯(ロールセグメント群)を通過後の鋳片の熱収縮量は鋼種毎に異なっている。
従って、何れの鋼種に対しても上記の如くダミーバの巻上げ速度の上記周速度に対する比を一定とすると、鋳片の先端速度とダミーバの後端速度との間で不一致を生じてしまう場合がある。
例えば、鋳片の鋳造速度を通常よりも極端に遅いものとしたり、冷却水量を通常よりも多くしたりする必要がある鋼種は、他の鋼種と比較して、二次冷却帯の通過による熱収縮量が大幅に増加する。それなのに従来はそのような鋼種に対しても、ダミーバの巻上げ速度を他の鋼種と同じように単に鋳造速度に対する一定の比率で決めてしまっていたので、鋳片とダミーバとが互いに引っ張り合う状態となってしまっていた。
逆に、ダミーバの巻上げ速度を過度に小さくしてしまった場合には、今度は、鋳片とダミーバとが互いに押し合う状態となってしまった。
このように鋳片の先端速度とダミーバの後端速度との間で不一致が生じると、鋳片とダミーバとの連結部分に大きな引張/圧縮力が発生することとなり、種々の操業上の問題が生じる。
具体的には、例えば鋳片とダミーバとの連結部分が図2の如くとなっており、ダミーバが巻き上げられることで自然に当該ダミーバが鋳片から分離されるような構造においては、当該分離がスムーズに行われない又は分離そのものができない、という問題が発生した。後者の場合、例えばガス切断装置などを用いて強制的に鋳片を切断して両者を分離することもできるが、当該分離切断がうまくいかず、鋳造を中止せざるを得ない状況に陥る可能性も当然ある。鋳造が一度中止されると、連鋳機内の鋳片が凝固して引き抜けなくなったり、無理に引き抜こうとするとロールセグメントを傷めたりして大きな損害を被ることとなる。また、引き抜けなくなった鋳片をガス切断器で細切れに切断して対処することも考えられるが、回避すべき重労働であることは言うまでもない。
そこで特許文献1は、ダミーバ姿勢制御装置を開示する。当該特許文献1によれば、鋳片位置検出装置や記憶/演算装置などを用いてダミーバの巻上げ速度を補正することで、ダミーバを巻上げる時にダミーバの姿勢を一定に保つことができるとされる。
特開平4−33110号公報(第1図等)
しかし、上記特許文献1の構成では、種々の複雑な装置を必要とするので初期導入コストが膨大であり、また、演算プログラムの作成・検証や各検出装置のメンテナンスなどコスト面で問題がある。
本発明は係る諸点に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、二次冷却帯を通過後の鋳片の先端速度と、巻き上げられるダミーバの後端速度との不一致を極めて安価かつ容易に解消可能な連続鋳造方法を提供することにある。
課題を解決するための手段及び効果
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
炭素含有量が0.01w%以上0.50w%以下の鋳片を鋳型から当該鋳型の下流側に複数並べて設けられるロールセグメントから成る二次冷却帯に沿ってダミーバで引き抜き、当該ダミーバをダミーバ巻取装置によって巻き上げて回収することにより鋳造を開始する連続鋳造方法において、
前記ダミーバを回収する際の巻上げ速度(Vd:[m/min])を、下記式(1)を満足するように制御する。
0.985−A≦Vd/Vc≦0.995−A・・・(1)
ただし、
Vc[m/min]は、前記鋳型の最も近くに配置されるロールの周速度(所謂鋳造速度)であり、
T[℃]を前記二次冷却帯の終端直後における当該鋳片の鋳片幅中央の表面温度としたときに、
T≧800においては、A=0、とし、
T<800においては、A=(800−T)/3000、とする。
なお、二次冷却帯の終端直後とは、当該終端より下流側には1m以上4m以下の範囲内であって、且つ、当該鋳片の先端に連結される前記ダミーバの後端からは少なくとも0.5m離れた適宜の地点のことをいう。
これにより、二次冷却帯を通過後の鋳片の先端速度と、巻上げられる前記ダミーバの後端速度との不一致を極めて安価かつ容易に解消できる。この作用効果は、ダミーバを巻上げたときに当該ダミーバが鋳片から自然に分離するような連続鋳造方法において特に有用である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態を説明する。
最初に、図1及び図2に基づいて、本実施形態における連鋳機100の構成を説明する。図1は、本実施形態における連鋳機の側面断面図である。図2は、図1のW部拡大図である。
図1に示すように本実施形態における連鋳機100は、溶鋼を所定形状に凝固させる鋳型1と、当該鋳型1へ溶鋼を所定流量で注湯するタンディッシュ2と、鋳型1の下流側へ並設される複数のロールセグメント3・3・3・・・と、鋳片を鋳型から引き抜くためのダミーバ4と、当該ダミーバ4を巻き上げて回収するための図略のダミーバ巻取装置と、から構成されている。
前記複数のロールセグメント3・3・3・・・の夫々は、鋳造される鋳片を支持案内するものであって、当該鋳片の両広面を挟むように一対で設けられるロール対3a・3aを3対備えている。
また、当該ロールセグメント3・3・3・・・の夫々は、水を噴霧することにより鋳片を冷却可能な図略の冷却水噴霧装置を個別に備えており、これら一連のロールセグメント3・3・3・・・は二次冷却帯とも呼ばれている。言い換えれば、当該二次冷却帯は、複数の前記ロールセグメント3・3・3・・・から構成されている。なお、一次冷却とは鋳型1の内壁に埋設される図略の冷却ジャケットによるものを意味する。
前記の連鋳機100は、いわゆる垂直逐次曲げ型に構成されている。この垂直逐次曲げ型とは、前記複数のロール3aの列設態様を意味するものであって、当該複数のロール3aが鋳型1直下において垂直方向に列設される垂直領域と、当該垂直領域の下流側であって円弧状に並設される円弧領域と、当該円弧領域の下流側であって水平方向に列設される水平領域と、前記円弧領域と当該水平領域とを滑らかに接続する矯正領域とを含むものである。
前記複数のロールセグメント3・3・3・・・の夫々が備えるロール3aは、転動可能なアイドルロール3aIと、前記のダミーバ4や鋳片を適宜の速度で搬送するための駆動ロール3aKと、に分類される。また、前記鋳型1の最も近くに配置される(例えば鋳型1から下流側へ2m)ロール3a(メジャーロール3aM)は、例えばロータリエンコーダなどの図略の回転速度検出器が接続されており、当該回転速度検出器は連鋳機100の各部を制御する図略の連鋳制御装置に適宜の電気信号線を介して接続されている。これにより当該連鋳制御装置は、メジャーロール3aMの径と回転速度に基づいて、当該メジャーロール3aMの周速度(所謂鋳造速度)を検知できるようになっている。
前記二次冷却帯の下流側には、鋳造された鋳片を搬送するためのアイドルロール3aIが、鋳片を下方から支持するように水平に列設されている。また、当該二次冷却帯の終端直後には、鋳片の表面温度を測定するための適宜の温度測定装置5(例えば放射温度計や接触式温度計)が設けられている。当該温度測定装置5も適宜の電気信号線を介して前記の連鋳制御装置に接続されている。
なお、二次冷却帯の終端直後とは、当該終端より下流側には1m以上4m以下の範囲内であって、且つ、当該鋳片の先端に連結される前記ダミーバ4の後端からは少なくとも0.5m離れた適宜の地点のことをいう。
前記のダミーバ4は、前述したように鋳造開始時において鋳片を適宜の速度で引き抜くためのものであって、前記のロールセグメント3・3・3・・・の夫々が備える前記駆動ロール3aKにより挟持されながら下流側へ搬送されるものである。
このダミーバ4は、リンク部材をピン連結して湾曲自在に構成されるダミーバ湾曲部4aと、鋳片と連結するためのダミーバ連結部4bと、から構成されている。
当該ダミーバ4は、図2に示す如く単に鉛直上方に巻上げられるだけで、鋳片から自動的に分離できるようになっている。
前記ダミーバ4のダミーバ連結部4bの構成を図2(a)・(b)に基づいてより詳しく説明する。
図2(a)に示すようにダミーバ連結部4bは、前記ダミーバ湾曲部4a側が当該ダミーバ湾曲部4aと同程度に薄肉に、鋳片側が当該鋳片と同程度に厚肉に形成される連結部本体40と、断面が四半円形状である連結フック50と、から構成されており、当該連結部本体40と連結フック50は一体に形成されている。
前記の連結フック50の円弧面50sは、その少なくとも一部の法線が下流側へ向くように形成されている。そして連結フック50と、当該円弧面50sに沿うように凝固する鋳片の先端部Lとが符号Rで示す円弧連結面を介して互いに当接することで、前記ダミーバ4は鋳片を確実に連結保持しながら引き抜けるようになっている。
次に本実施形態における連鋳機100の鋳造開始時における作動を図1及び図2に基づいて説明する。
まず最初に、連鋳機100の機内に前記ダミーバ4を装入しておく(図1参照)。このとき、当該ダミーバ4のダミーバ連結部4bが前記鋳型1内に位置し、ダミーバ湾曲部4aが前記駆動ロール3aK・3aK・・・に挟持された状態としておく。
次に、前記タンディッシュ2から浸漬ノズル2aを介して鋳型1へ適宜の流量で溶鋼を注湯する。そして、前記ダミーバ4のダミーバ連結部4b上に注湯された溶鋼は、当該ダミーバ連結部4bの外表面(円弧連結面R等)に沿って凝固する(図2(a)も併せて参照)。これにより前記の円弧連結面Rを介してダミーバ4と鋳片は互いに強固に連結される。
次に、前記の連鋳制御装置は、前記駆動ロール3aKを適宜の周速度で回転させることにより、前記ダミーバ4を適宜の速度で下流側へ搬送する。これに伴い、当該ダミーバ4に連結された鋳片もダミーバ4の搬送速度と同じ速度で鋳型1から引き抜かれ始める。
やがて前記ダミーバ4の先端(ダミーバ先端)4cが二次冷却帯の終端より下流側へ数m進んだ地点に設定されたダミーバ分離位置Dを過ぎると、図略のダミーバ巻取装置が鉤爪6を当該ダミーバ先端4cに引っ掛けて(図1参照)、ダミーバ4を後述する巻上げ速度Vdで巻上げる。
図1及び図2(a)に示す如く前記ダミーバ湾曲部4aが上記巻上げにより宙吊り状態となった後、今度は、図2(b)に示す如く前記ダミーバ連結部4bが持ち上げられる。このときダミーバ連結部4bは、図2(b)に示す点Pを中心とし、円弧面50sを前記円弧連結面Rにおいて鋳片と摺動させながら、太い曲線矢印で図示する方向へ回転する。
このように本実施形態における前記ダミーバ4は、単にダミーバ巻取装置によって巻上げられるだけで、強固に連結していた鋳片から、自動的に分離できるようになっている。
なお、本実施形態において上記のダミーバ4の巻上げ速度(Vd:[m/min])は、下記式(1)を満足するように制御する。
0.985−A≦Vd/Vc≦0.995−A・・・(1)
ただし、
Vc[m/min]は、前記鋳型1の最も近くに配置されるメジャーロール(ロール)3aMの周速度(所謂鋳造速度)であり、
T[℃]を前記二次冷却帯の終端直後(温度測定地点TM、図1・2参照)における当該鋳片の鋳片幅中央の表面温度としたときに、
T≧800においては、A=0、とし、
T<800においては、A=(800−T)/3000、とする。
より具体的には、前記連鋳制御装置に上記周速度及び上記表面温度が入力され、上記式(1)により求められた巻上げ速度Vdが当該連鋳制御装置から前述のダミーバ巻取装置に出力される。そして、当該ダミーバ巻取装置は、入力された巻上げ速度Vdで前記ダミーバ4を巻上げて回収する。
なお、二次冷却帯の終端直後とは、当該終端より下流側には1m以上4m以下の範囲内であって、且つ、当該鋳片の先端に連結される前記ダミーバ4の後端(点P)からは少なくとも0.5m離れた適宜の地点のことをいう。
このように上記表面温度の測定地点を二次冷却帯から若干離間させるのは、当該二次冷却帯により冷却された鋳片の温度分布を復熱により均一化させるためである。
また、上記測定地点を前記ダミーバ4から若干離間させるのは、当該ダミーバ4による吸熱を考慮したものである。
また、鋳片の上記表面温度の測定箇所を鋳片幅中央(広面中央)としたのは、鋳片全体の温度を代表するのに好適だからである。一方、鋳片の幅方向端部(鋳片の狭面より100mm程度の範囲)は、他の部位よりも常に若干温度が低くなっている。前記鋳片幅中央とは具体的には、鋳片広面のうち、上記幅方向端部を除いた領域をいう。
次に、上記式(1)の如く、ダミーバ4の巻上げ速度Vdを決定する際に上記表面温度Tを考慮した理由を説明する。
まず、鋳造速度Vcなどの鋳造条件が異なる鋼種A・B・C・Zの鋳造テストを行い、上記の表面温度Tを計測した。その結果を表1に示す。
Figure 0004358809
表1に示すように、他の鋼種と比べて遅い鋳造速度で鋳造される鋼種Zは、上記温度測定地点TMにおける上記表面温度Tが、他の鋼種A・B・Cよりも極端に低くなっていることが判る。具体的には鋼種A等と鋼種Zとは、上記表面温度Tが約250℃も相違していた。
上記表面温度Tの差異が、鋳片の収縮量にどのような影響を及ぼすかを推定するために、純鉄の線膨張率を示す図3に、表1の結果をプロットしてみた。なお、本図においてSで示すのは、鋼種A及びZの前記メジャーロール3aMの地点における線膨張率を示す。
本図に示すように鋼種Aと鋼種Zとを比較すると、前記メジャーロール3aMの地点から前記温度測定地点TMに至るまでの鋳片の収縮量が、前者鋼種Aでは略1%であるのに対し、鋳造速度の遅い(上記表面温度Tが極端に低い)後者鋼種Zでは約1.2%となった。言い換えれば、鋼種Aの収縮量と鋼種Zのそれとは、鋳造条件が異なるだけで0.2%も差が出ていたのである。
それなのに、従来の連鋳機では、上記の如く収縮量が大きく異なっているにも関わらず、ダミーバ4の巻上げ速度Vdを上記の鋳造速度Vcに対して99%と一律に決めていた(収縮量を1%とみなしていた)。端的に言えば、鋳片の機内収縮量の鋼種毎のバラツキを無視していた。そのせいで、種々の問題を生じていたのである。
具体的には従来では、上述した収縮量の差(0.2%)を無視していたために、ダミーバ分離位置D(図2(b)参照)において鋳片の先端部Lとダミーバ4のダミーバ連結部4bとの間に速度差が生じており、この速度差に起因して鋳片とダミーバ4とが引っ張り合う状態となっていた。
これにより、前記の円弧連結面Rにおいて連結フック50と鋳片の先端部Lとが互いに強力に密着してしまい、円弧面50sが円弧連結面Rにおいて当該先端部Lとスムーズに摺動できなくなってしまっていたのである。その結果、鋳片とダミーバ4とが自動的に且つスムーズに分離できなくなってしまっていた。
そこで本実施形態の如く、当該ダミーバ4の巻上げ速度を上記式(1)を満足するように制御することで、鋳片とダミーバ連結部4bとが引っ張り合ったり押し合ったりすることなく、自動的に且つスムーズに分離できるようになる。言い換えれば、ダミーバ4が巻上げ時に弛んだり張ったりすることがなくなる。
本実施形態における上記の連続鋳造方法の技術的効果を確認するための試験の結果を図4(a)及び(b)に示す。図4(a)と図4(b)とは、鋳片の炭素含有量が異なっている。本図において、横軸は温度測定地点TMにおける鋳片幅中央の表面温度Tを示し、縦軸はダミーバ4の巻上げ速度Vdの鋳造速度Vcに対する比を示す。
本図において太い2本の折線は、上記式(1)で求められる、ダミーバ4の巻上げ速度Vdの鋳造速度Vcに対する比の上限と下限とを示す。
本図より、本実施形態における連続鋳造方法を適用すれば、鋳片の熱収縮量を十分考慮した上でダミーバ4の巻上げ速度Vdが決められるので、ダミーバ4の巻上げ時における当該ダミーバ4の張りも弛みも防止できたことが判る。即ち、鋳片の先端速度とダミーバ4の後端速度とを略一致させることができたのである。
上述したように本実施形態における連続鋳造方法は、炭素含有量が0.01w%以上0.50w%以下の鋳片を鋳型1から当該鋳型1の下流側に複数並べて設けられるロールセグメント3・3・・・から成る二次冷却帯に沿ってダミーバ4で引き抜き、当該ダミーバ4をダミーバ巻取装置によって巻き上げて回収するとき、ダミーバ4の巻上げ速度(Vd:[m/min])を、下記式(1)を満足するように制御する。
0.985−A≦Vd/Vc≦0.995−A・・・(1)
ただし、
Vc[m/min]は、前記鋳型の最も近くに配置されるメジャーロール3aMの周速度であり、
T[℃]を前記二次冷却帯の終端直後における当該鋳片の鋳片幅中央の表面温度としたときに、
T≧800においては、A=0、とし、
T<800においては、A=(800−T)/3000、とする。
これにより、二次冷却帯を通過後の鋳片の先端速度と、巻上げられるダミーバ4の後端速度との不一致を極めて容易に解消できる。この作用効果は、ダミーバ4を巻上げたときに当該がダミーバ4鋳片から自然に分離するような連続鋳造方法(図2(b)参照)において特に有用である。
なお、本実施形態において前記温度測定地点TMにおける鋳片幅中央の表面温度Tは、例えば放射温度計や接触式温度計により計測されるものとしたが、これに限らず、一般的な凝固計算を用いても精度良く求めることができる。
放射温度計や接触式温度計を用いる場合でも、連続鋳造を開始するたびに上記表面温度Tを測定する必要は必ずしもない。ある特定の鋼種における上記表面温度Tは、鋳造条件を変えない限りは殆ど変化しないものだからである。
本発明の一実施形態に係る連鋳機の側面断面図。 図1のW部拡大図。 純鉄の線膨張率を示す図。 本発明の技術的効果を確認するための試験の結果を示す図。
符号の説明
1 鋳型
3 ロールセグメント
3a ロール
3aM メジャーロール
4 ダミーバ
Vc 鋳造速度
Vd ダミーバの巻上げ速度
T 二次冷却帯の終端直後における当該鋳片の鋳片幅中央の表面温度

Claims (1)

  1. 炭素含有量が0.01w%以上0.50w%以下の鋳片を鋳型から当該鋳型の下流側に複数並べて設けられるロールセグメントから成る二次冷却帯に沿ってダミーバで引き抜き、当該ダミーバをダミーバ巻取装置によって巻き上げて回収することにより鋳造を開始する連続鋳造方法において、
    前記ダミーバを回収する際の巻上げ速度(Vd:[m/min])を、下記式(1)を満足するように制御する、ことを特徴とする連続鋳造方法。
    0.985−A≦Vd/Vc≦0.995−A・・・(1)
    ただし、
    Vc[m/min]は、前記鋳型の最も近くに配置されるロールの周速度であり、
    T[℃]を前記二次冷却帯の終端直後における当該鋳片の鋳片幅中央の表面温度としたときに、
    T≧800においては、A=0、とし、
    T<800においては、A=(800−T)/3000、とする。

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