JP4358784B2 - 電気二重層コンデンサ用分極性電極の製造方法 - Google Patents

電気二重層コンデンサ用分極性電極の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、シート状の電気二重層コンデンサ用分極性電極の製造方法に関する。
電気二重層コンデンサ(キャパシタ)は、大容量を有し、充放電サイクル特性にも優れていることから、自動車をはじめ、各種のバックアップ電源として使用が検討されている。自動車などのバックアップ電源として使用する場合には静電容量の大きなものが必要となるため、このような電気二重層コンデンサに用いられる分極性電極としては、長尺なシート状のものが必要となる。そこで、この種のシート状の分極性電極の製造方法として種々の方法が提案されている。
その一例として、計量→混合(一次混合、二次混合)→混練→粉砕(キザミ)→分級→カレンダ成形→圧延という工程を経てシート状の分極性電極を製造する方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。この分極性電極を製造する際に使用する原料は、炭素質粉末として活性炭、導電性助剤としてはカーボンブラック、バインダとしてPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、バインダ用助剤として液体状のIPA(イソプロピルアルコール)である。
上記の製造方法は、具体的には次のようにして行われる。まず、使用する各材料を計量した後、図7に示すように、混合工程において、ミキサー1の容器1a内に活性炭とカーボンブラックを投入して撹拌羽根1bを回転させて混合し(一次混合)、この後、予めPTFEとIPAを混合してPTFEを膨潤させたものを上記ミキサー1の容器1a内に投入し、これと一次混合したものとを撹拌羽根1bにより混合する(二次混合)。これにより、PTFEが繊維化して活性炭とカーボンブラックとが絡められる。
次に、上記二次混合された混合物を、混練機2の容器2a内に収容し、ブレード2bを回転させることにより混練を行なう(混練工程)。この混練により、混合物は粘土状に混練されると共に、PTFEが一層繊維化して活性炭とカーボンブラックとが絡められるようになる。次に、上記混練物をキザミ機3にてきざんで細かい粒にする(粉砕(キザミ)工程)。次に、このきざまれた粒をふるい機4にかけて分級する(分級工程)。これにより得られた粒が成形材料となる。次に、この成形材料をカレンダ成形機5によりシート状に成形し(成形工程)、さらにロール圧延機(図示せず)により圧延して所定の厚さにする(圧延工程)。この後、このシートは、導電性を有する接着剤を用いてアルミ箔と貼り合わされ(ラミネート)て電極シートとなる。
特開2004−186190号公報
上記した製造方法によれば、品質が安定した分極性電極を製造することができる。しかしながら、上記した製造方法においては、混合工程(一次混合及び二次混合)は混合機1で行い、混練工程は混練機2で行なうようにしている。このため、工程数が多く、また混合と混練でそれぞれ専用の装置が必要である。さらに、混合機1で混合した混合物を混練機2へ移すという作業も必要となる。このため、結果として、コストが高くなるという欠点があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、工程数を減らすことができると共に使用する装置も減らすことができ、ひいてはコストを低減化することができる電気二重層コンデンサ用分極性電極の製造方法を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、炭素質粉末、導電性助剤、バインダ及びバインダ用助剤を含む原料から成形材料を作製し、この成形材料を成形、圧延してシート状の電気二重層コンデンサ用分極性電極を製造する方法において、前記バインダ用助剤の量は、該バインダ用助剤を除いた前記原料の質量の5〜90%であって、前記原料を混合、混練する際に、容器と、この容器内を自転しながら公転する撹拌子とを有する混合混練機を用い、前記容器内で前記撹拌子を自転及び公転させることにより、前記容器内に投入された前記原料を混合すると共に、前記撹拌子と前記容器との間ですり潰すようにし、その後に粉砕し、分級して、成形材料を作製するようにし、加えて、前記混合混練機を用いて前記原料を混合、混練する際に、予め混練された混練物を原料全体の5〜30質量%投入して前記原料の混合、混練を行なうようにしたことを特徴とする。なお、前記原料中に金属酸化物等が2質量%以下程度含まれていても良い。これらが前記量程度含まれていても混合、混練に影響はない。もちろん、炭素質粉末、導電性助剤、バインダ及びバインダ用助剤のみからなる原料を用いることができる。
上記した手段によれば、原料を混合、混練する際に、混合混練機の容器内で撹拌子を自転及び公転させると、その撹拌子の自転及び公転により原料が容器内全体に分散されるようになって、極力均一に混合されると共に、その混合された原料が撹拌子と容器との間ですり潰すようにして混練されるようになる。従って、混合混練機の容器内で混合と混練を一括して行なうことができるため、混合と混練を別々に行う場合とは違い、工程数を少なくできると共に、混合混練機1台で混合と混練の工程を行なうことができる。また、混合物を混練機に移し変えるという作業も不要にでき、ひいてはコストを低減化することができる。
ここで、分極性電極の原料のうち、炭素質粉末としては、主に活性炭が用いられるが、カーボンナノチューブ、フラーレン、繊維状炭素などを用いることもできる。導電性助剤としては、主にカーボンブラックが用いられる。バインダとしては、PTFEをはじめとするフッ素樹脂が好ましい。そして、バインダ用助剤としては、IPA、エタノール、メタノールなどのアルコール類の他、エーテル類、ケトン類などが挙げられる。
投入するバインダ用助剤は、該バインダ用助剤を除いた前記原料の質量の5〜90質量%とする。バインダ用助剤が、該バインダ用助剤を除いた前記原料の質量の5質量%未満であると、バインダが繊維化し難くて原料が絡まり難く、原料を良好に混練することができなくなる。逆に、バインダ用助剤が90質量%を越えるようになると、混練物が軟らかくなりすぎ、混練物を乾燥させる工程を経ないと、それを粉砕することができない。より好ましい量は、30〜70質量%である。
上記混合混練機を用いて前記原料を混合、混練する際に、予め混練された混練物を原料全体の5〜30質量%投入して前記原料の混合、混練を行なうようにした。より好ましい量は、10〜20質量%である。
このようにした場合、撹拌子の回転に伴い、予め混練された混練物が他の原料を抱きかかえるようになり、その混練物を基点として原料が混合及び混練されやすくなる。これにより、原料の混合、混練の時間を短くすることが可能になる。即ち、予め混練された混練物が他の原料を巻き込むことによりせん断力が高くなるため、容器と撹拌子とのせん断作用によってそれらが練り込まれて絡み合い易くなる。なお、予め混練された混練物は、前記混合混練機を用いて得たものでも良いし、別の方法で予め混練して得たものであっても良い。
また、回転する撹拌子と、分級用のメッシュとを有する粉砕分級機を用い、前記混合混練機により混合、混練された混練物を、前記粉砕分級機において前記撹拌子により粉砕して細粒化すると共に、その細粒化された粉砕物を前記メッシュを通して分級して、電気二重層コンデンサ用分極性電極を製造することもできる(請求項2の発明)。
上記した手段によれば、粉砕分級機において、混練物の粉砕と分級を一括して行なうことができるので、粉砕(キザミ)と分級とを別々の工程で行なっていた場合とは違い、工程数を少なくできると共に、粉砕分級機1台で粉砕と分級を行なうことができ、ひいては一層コストを低減化することができる。
前記粉砕分級機のメッシュにより分級された粉砕物は、粒径が400μm付近でピークを有するようなシャープな粒度分布となっていることが好ましい。ここで、シャープな粒度分布とは、特定の粒径の範囲が占める割合が目立って高く、かつ、その割合が30%以上であるものを言う。
このようにした場合には、粒の大きさが揃い、シートにしたときのその密度が高くなり、特性を一層向上できる。
以下、本発明の実施例について図1ないし図6を参照して説明する。
図1には、本発明の電気二重層コンデンサ用の電極シートを製造する際の第1の製造方法が示され、図2には、本発明の電気二重層コンデンサ用の電極シートを製造する際の第2の製造方法が示されている。本実施例において、分極性電極を製造する際に使用する原料は、炭素質粉末として活性炭、導電性助剤としてカーボンブラック、バインダとしてPTFEの粉末、バインダ用助剤として液体状のIPAである。原料の配合割合は質量%で、例えば、活性炭を80%、カーボンブラックを10%、PTFEを10%とする。IPAの量は後述する。
(第1の製造方法)
まず、図1の第1の製造方法について説明する。予め各原料の計量を行っておく。なお、この場合、IPAの量は、他の原料の合計重量に対して5,50,90質量%とする。次に、上記原料(活性炭、カーボンブラック、PTFE、液体状のIPA)を、図3(a)に示す混合混練機11の容器12内に投入し、この混合混練機11において原料A1の混合と混練を一括して行なう(混合・混練工程)。
具体的には、混合混練機11はプラネタリーミキサと呼ばれるもので、その容器12の内底面12aは凹状の球面状をなしている。そして、この容器12内には、例えば、J字形をなす2個の撹拌子13がそれぞれ同期して自転軸Dを中心に自転Eしながら容器12内を公転Fするように配設されている。図3(b)には、撹拌子13の先端部14の軌道例Bと撹拌子13の自転軸Dの軌道例Cとが例示されている。
ここで、上記容器12内に原料A1を投入すると共に、2個の撹拌子13を自転させながら公転させる。すると、各撹拌子13の自転及び公転により原料A1が容器12内全体に分散されるようになって、極力均一に混合されると共に、その混合された原料A1が撹拌子13の主に先端部14付近と容器12の内面との間ですり潰されるようにして混練されるようになる。これにより、PTFEの繊維化が促進されて、このPTFEにより活性炭及びカーボンブラックが絡められ、粘土状となる。このようにして、混合混練機11の容器12内で原料A1の混合と混練を一括して行なうことができる。
この混合・混練工程において、必要に応じて、予め混練された混練物を容器12内に投入した状態で、原料A1の混合、混練を行なうことができる。予め混練された混練物を投入した場合、撹拌子13の回転に伴い、予め混練された混練物が他の原料A1を抱きかかえるようになり、その混練物を基点として原料A1が混合及び混練されやすくなる。これにより、原料A1の混合、混練の時間を短くすることが可能になる。この場合、投入する混練物は、後述するように、原料全体に対して5〜30質量%の範囲が好ましい。
次に、上記混合混練機11で混練した混練物を、従来方法と同様にキザミ機3(図7参照)にてきざんで細かい粒にし(粉砕(キザミ)工程)、この後、このきざまれた粒をふるい機4にかけて分級する(分級工程)。この分級工程では、粒径が47μm未満のものと、840μmを越えるものは除き、47〜840μmの範囲のものを、次の成形材料として利用する。粒径が47〜840μmの範囲以外のものは、粉砕工程に戻されて再使用される。分級された成形材料を用いて、従来方法と同様に、カレンダ成形機5によりシート状に成形し、さらにロール圧延機(図示せず)により圧延して所定の厚さにする。この後、このシートは、導電性を有する接着剤を用いてアルミ箔と貼り合わされて電極シートとなる。
(第2の製造方法)
次に、図2の第2の製造方法について説明する。この第2の製造方法では、第1の製造方法と同様に、予め計量した各原料を、図3(a)に示す混合混練機11の容器12内に投入し、この混合混練機11において原料A1の混合と混練を一括して行ない、混練物A2を作製する(混合・混練工程)。
このとき、バインダ用助剤のIPAは、後述するように、これ以外の材料の合計重量の5,50,90質量%とする。また、この混合・混練工程において、予め混合・混練された混練物は、原料全体に対して5,10,30質量%投入するか、或いは投入しない。
上記混合・混練工程が終了したら、混練物A2を、図4に示す粉砕分級機15のガイド16内に投入し、この粉砕分級機15において混練物A2の粉砕と分級を一括して行なう(粉砕・分級工程)。
具体的には、粉砕分級機15のガイド16は、下端部に開口部16aが形成されている。このガイド16内の底部には、メッシュ17が、開口部16aの上方に位置させて配設されている。この場合、メッシュ17の孔17aの大きさは、1.0mmに設定されている。そして、前記ガイド16の内部に位置させて、撹拌子19が軸20を中心に回転G可能に配設されている。
ここで、メッシュ17内に混練物A2を投入すると共に、撹拌子19を回転させると、その撹拌子19の回転により混練物A2が砕かれるようにして粉砕されて細粒化され、細粒化された粉砕物がメッシュ17の孔17aを通過し、ガイド16の開口部16aから落下して、下方に設けられた図示しない容器に受けられ貯留される。この容器に貯留されたものを次の成形材料として利用する。このようにして粉砕・分級された成形材料を用いて、第1の製造方法と同様に、前処理を行った後、カレンダ成形機5(図7参照)によりシート状に成形し、さらにロール圧延機により圧延して所定の厚さにする。この後、このシートは、アルミ箔と貼り合わされて電極シートとなる。
Figure 0004358784
表1には、上記した第1の製造方法により製造した実施例1〜6(ただし、実施例1〜3は参考例扱いとする)と、第2の製造方法により製造した実施例7〜12(ただし、実施例7〜9は参考例扱いとする)と、本発明の効果を確認するために行なった比較例1〜4について、それぞれの条件と、シート特性の試験結果についてまとめたものが示されている。
ここで、実施例1〜6は、上記したように第1の製造方法(本発明の混合・混練工程を採用した方法)により製造した例であり、各実施例の違いは、混合・混練工程において、予め混練した混練物を投入した量(質量%)及びバインダ用助剤であるIPAを投入した量の違いである。実施例1〜3は、混練物を投入しない例である(混練物「0」)。
実施例7〜12は、上記した第2の製造方法(本発明の混合・混練工程と粉砕・分級工程とを採用した方法)により製造した例である。このうち、実施例7〜9は、混合・混練工程において、予め混練した混練物を投入しない例であり、IPAの量が異なっている。また、実施例8,10〜12は、IPAの量は同じ50質量%であるが、混合・混練工程において、予め混練した混練物を投入した量が異なっている(「0」と「5」と「10」と「30」)。
比較例1は、従来方法により製造した例で、IPAの量は50質量%、混合・混練時間は、混合時間と混練時間とを合わせて20分となっている。
比較例3は、本発明の第1の製造方法で製造した場合であるが、IPAの量が100質量%と多い場合の例である。この場合には、IPAの量が多すぎて混練物が軟らかくなり過ぎ、きざむことはできたが、そのままではふるい機にかけて分級できなかった例である。なお、分級するには、粉砕工程前及び/又は後に、所定の時間かけて乾燥工程を行う必要がある。
比較例2は、本発明の第1の製造方法で製造しようとした場合において、IPAの量が0質量%と少ない場合の例である。この場合には、混合・混練工程において、IPAの量が少なすぎて混練を行なうことができなかった例である。
比較例4は、本発明の第2の製造方法で製造しようとした場合において、IPAの量が100質量%と多い場合の例である。この場合には、粉砕・分級工程において、IPAの量が多すぎて粉砕を行なうことができなかった例である。なお、粉砕するには、混合・混練工程後に、所定の時間かけて乾燥工程を行う必要がある。
シート特性において、密度はシートの密度、引張強度は、シートを引っ張り試験した試験結果である。引張強度の試験条件は次のとおりである。試験片(シート)は、幅が15mm、厚さが0.14mm、長さが100mmの板状のものを使用。この板状の試験片の両端部を固定して、上下方向の1軸に5mm/minの速度で引っ張り、試験片が破断したときを引張強度として測定した。
上記表1の結果について考察すると、次のようなことがわかる。
まず、本発明の第1の製造方法を採用した実施例1〜6においては、従来方法を採用した比較例1と比較すると、混合・混練時間は、混合と混練が別工程であった比較例1よりも短くなっている。また、密度及び引張強度共に比較例1よりも高くなっており、シート特性が向上している。このうち密度が高くなると、電気二重層コンデンサ用の電極として使用した場合に、自己放電率が低くなり、電圧維持率を高くすることができる。引張強度が高くなると、取り扱い時に切れ難くなるため、取り扱い易いと共に品質が安定する。
実施例2,4〜6で比較すると、混合・混練工程において混練物を投入した場合の実施例4〜6の方が、混練物を投入しない場合の実施例2の場合よりも混合・混練時間が短くなっている。また、混合・混練時間は、投入する混練物の量が30質量%の実施例6が最も短くなっている。
本発明の第2の製造方法を採用した実施例7〜12においては、比較例1よりも混合・混練時間を短縮できているばかりか、処理量も増加できている。更には、密度及び引張強度共に比較例1よりも高くなっており、シート特性が向上している。そして、実施例7〜12は、実施例1〜6と比較して処理量が多くなっており、シートにしたときのその密度が高くなっている。これは、本発明の粉砕・分級工程を採用したことが要因であると考えられる。
ここで、図5及び図6には、本発明の実施例8において製造された粉砕物(成形材料)の粒度分布と、従来方法の比較例1において製造された粉砕物(成形材料)の粒度分布を比較して示している。この場合、どちらの例の粉砕物も、47μm未満のものと、840μmを越えるものは除いている。これら図5及び図6からわかるように、実施例8の粉砕物は、粒径が343〜445μmのものが最も割合が多くなっており、32.6%となっている。従って、図6から明らかなように、400μm付近でピークを有するようなシャープ(400μmを含む343〜445μm範囲の粒径の粉砕物の割合が32.6%と目立って高い)な粒度分布となっている。これに対して、従来方法による比較例1の粉砕物は、特に突出するような粒径のものがなく、なだらかな粒度分布となっている。
実施例8と比較例1では、このような粒度分布の違いが、シート密度の違いの要因となっていると考えられる。すなわち、実施例8の場合、粒径が343〜445μmのものが最も割合が多くなっているということは、粒が揃っているということができ、これによりシートにした時の密度が高くなると考えられる。
実施例7はIPAの量が5質量%と少なめだが、混合・混練工程も粉砕・分級工程も可能であった。これに対して、比較例2はIPAの量が0質量%で、この場合には、IPAの量が少なすぎてPTFEの繊維化が少なく、原料が絡まらず、混練ができなかった。
また、比較例4はIPAの量が100質量%で、混合・混練工程での混練は可能であったが、粉砕・分級工程で、混練物が軟らかくなりすぎて粉砕ができなかった。これは、本発明の粉砕・分級工程を行なう場合には、IPAの量が多すぎるからである。実施例9はIPAの量が90質量%であり、混合・混練工程も粉砕・分級工程も可能であった。従って、本発明の第2の製造方法を実行する場合には、IPAの量は原料に対して5〜90質量%の範囲が必須であることが分る。
上記した第1の製造方法を採用することにより、混合混練機11の容器12内で原料の混合と混練を一括して行なうことができるため、混合と混練を別々に行う場合とは違い、工程数を少なくできると共に、混合混練機11の1台で混合と混練の工程を行なうことができ、使用する装置の数を少なくできる。また、混合物を混練機に移し変えるという作業も不要にでき、ひいてはコストを低減化することができる。さらには、シートにしたときの密度及び引張強度を向上できてシート特性を向上でき、ひいては電気二重層コンデンサ用の電極として使用した場合に、自己放電率が低くなり、電圧維持率を高くすることができる。
また、混合混練機11により混合・混練工程を行なう際に、予め混練された混練物を投入することで、混合・混練工程の時間を短縮することが可能になる。
さらに、第2の製造方法を採用した場合には、特に粉砕分級機15において、混練物の粉砕と分級を一括して行なうことができるので、粉砕(キザミ)と分級とを別々の工程で行なっていた場合とは違い、工程数を一層少なくできると共に、使用する装置も一層少なくすることができる。さらに、きざまれた粒を分級機に移し変えるという作業も不要にでき、ひいては一層コストを低減化することができる。
本発明の第1の製造方法を示す工程図 本発明の第2の製造方法を示す工程図 混合混練機の概略構成を示すもので、(a)は縦断面図、(b)は撹拌子の軌道例を示す平面図 粉砕分級機の概略構成を示すもので、(a)は縦断面図、(b)は平面図 粉砕物の粒径の割合を数字で示す図 同粉砕物の粒径の割合を棒グラフで示す図 従来方法による工程を示す図
符号の説明
図面中、11は混合混練機、12は容器、13は撹拌子、15は粉砕分級機、17はメッシュ、19は撹拌子、A1は原料、A2は混練物を示す。

Claims (3)

  1. 炭素質粉末、導電性助剤、バインダ及びバインダ用助剤を含む原料から成形材料を作製し、この成形材料を成形、圧延してシート状の電気二重層コンデンサ用分極性電極を製造する方法において、
    前記バインダ用助剤の量は、該バインダ用助剤を除いた前記原料の質量の5〜90%であって、
    前記原料を混合、混練する際に、容器と、この容器内を自転しながら公転する撹拌子とを有する混合混練機を用い、前記容器内で前記撹拌子を自転及び公転させることにより、前記容器内に投入された前記原料を混合すると共に、前記撹拌子と前記容器との間ですり潰すようにして混練するようにし、その後に粉砕し、分級して、成形材料を作製するようにし
    加えて、前記混合混練機を用いて前記原料を混合、混練する際に、予め混練された混練物を原料全体の5〜30質量%投入して前記原料の混合、混練を行なうようにしたことを特徴とする電気二重層コンデンサ用分極性電極の製造方法。
  2. 炭素質粉末、導電性助剤、バインダ及びバインダ用助剤を含む原料から成形材料を作製し、この成形材料を成形、圧延してシート状の電気二重層コンデンサ用分極性電極を製造する方法において、
    前記バインダ用助剤の量は、該バインダ用助剤を除いた前記原料の質量の5〜90%であって、
    前記原料を混合、混練する際に、容器と、この容器内を自転しながら公転する撹拌子とを有する混合混練機を用い、前記容器内で前記撹拌子を自転及び公転させることにより、前記容器内に投入された前記原料を混合すると共に、前記撹拌子と前記容器との間ですり潰すようにして混練するようにし、
    その後に、回転する撹拌子と、分級用のメッシュとを有する粉砕分級機を用い、前記混合混練機により混合、混練された混練物を、前記粉砕分級機において前記撹拌子により粉砕して細粒化すると共に、その細粒化された粉砕物を前記メッシュを通して分級するようにし
    加えて、前記混合混練機を用いて前記原料を混合、混練する際に、予め混練された混練物を原料全体の5〜30質量%投入して前記原料の混合、混練を行なうようにしたことを特徴とする電気二重層コンデンサ用分極性電極の製造方法。
  3. 前記粉砕分級機のメッシュにより分級された粉砕物は、400μm付近でピークを有するようなシャープな粒度分布となっていることを特徴とする請求項2記載の電気二重層コンデンサ用分極性電極の製造方法。
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