JP4357706B2 - 光書込装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、光源ユニットから出射した光束を偏向器により走査面上に走査線として走査する光書込装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、レーザプリンタやデジタル複写機等に画像印字手段として組み込まれるレーザビームを使用した光書込装置は、画像の質向上のため高密度で印字できることが要求されている。それにより、被走査面上におけるレーザビームスポット径が小さくなって、焦点の許容深度が浅くなってきている。
【0003】
そのため、例えば装置の使用中に光学装置が発熱したりして光学素子や、それを保持しているホルダ等が熱膨張を生じると、集光位置が走査面に対して光軸方向にずれてしまうため、レーザビームスポット径が理想の大きさに対して大きくなってしまうことにより高画質を維持することができなくなったりする。
このようなレーザビームスポット径の変化は、光学素子であるレンズがプラスチックレンズを用いている場合には、それが温度等の環境変動によって屈折率が変化したり形状が変化したりしやすいため、発生しやすいすということがあった。
【0004】
そこで、例えば特開平10−20225号公報に記載されているレーザビームを使用した光書込装置では、偏向器前の感光体面上のビームスポットのデフォーカス量をセンサで検出し、その検出したデフォーカス量に応じてフォーカシングレンズを光軸上で移動させることによりレーザビームの焦点位置を調整するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の光書込装置は、フォーカシングレンズ(シリンドリカルレンズ)を光軸方向に動かすことにより焦点位置を補正することができるが、逆にフォーカシングレンズが装置の作動時に振動等により移動しやすいという問題点があった。
【0006】
そのため、ビームスポットのデフォーカス量をセンサで検出しても、その検出後にフォーカシングレンズが若干移動してしまったときには、その移動してしまった位置から検出したデフォーカス量に応じてフォーカシングレンズを光軸上に移動させる補正を行うと、その若干移動してしまった分だけ正確なレーザビームの焦点位置調整ができなくなってしまうということがあった。
【0007】
また、複数本のビームを同時に走査するマルチビーム光走査装置においては、上述したようにフォーカシングレンズを光軸方向に動かすこで焦点位置を補正すると、その際に複数本のビームの感光体上における副走査方向のビームピッチがずれてしまうようになるということがあった。
【0008】
例えば、従来の副走査方向に並んだ4チャンネルのLDアレーによる4ビームでは、図21に示すように4ビームの主走査方向の光ビーム(レーザ光)の通り方は図示のようになり、4チャンネルLDアレーは30μmピッチで、感光体面82上では副走査方向に5次の飛び越し走査を行って、1200dpiの隣接21.17μmの走査線間隔になる。
それが、プラスチック製のシリンドリカルレンズ81を使用しているときには高温時になると、そのシリンドリカルレンズ81の屈折率分布が変化したり、形状が変化したりすることにより、感光体面82上における結像位置が、正規の位置に対して移動してビームスポット径が太くなってしまう。
【0009】
これを補正するため、シリンドリカルレンズ81を光源側に移動させて感光体面82上に結像するようにするとビームスポット径は適正な大きさになるが、偏向器前の副走査方向の光学的横倍率が大きく変化してしまう。
すなわち、25℃程度の室温で等ピッチP1=P2=P3(=P0)としていたものが、50℃の高温になるとP1′(≠P1)、P2′(≠P2)、P3′(≠P3)となってしまい、室温時におけるピッチP0と異なるようになってしまうため画像の劣化を招くようになる。
【0010】
この発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、走査面上におけるレーザビームスポット径のずれを補正することができながら、振動を受けても光学系が移動して光学的特性が劣化したりしないようにすることを目的とする。
また、複数の発光点を有する場合には、その各発光点から射出されたレーザビームのスポット径のずれを補正しても、それらレーザビームの副走査方向のビームピッチが互いにずれたりしないようにすることも目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この発明による光書込装置は上記の目的を達成するため、発光源と、その発光源から出射された光束を平行光にするコリメートレンズと、そのコリメートレンズによって平行光にされた光束を走査する偏向器と、その偏向器と上記コリメートレンズとの間に配設されてそのコリメートレンズによって平行光にされた光束を光学素子を用いて上記偏向器へ導く第1の光学系と、偏向器により走査された光束を走査面に走査線として結像させる第2の光学系と、上記走査面上の結像ビームの結像状態を検出する検出手段と、第1の光学系の光学素子を保持する保持部材と、その保持部材を第1の光学系の光学素子の光軸方向に移動させる移動手段と、上記保持部材を移動しないように固定する保持部材固定手段と、上記検出手段が検出した結像ビームの結像状態に応じて上記移動手段を駆動させて上記保持部材を結像ビームの結像状態が最適となる位置に移動させるように制御する制御手段とを設け、その制御手段は、上記保持部材固定手段を固定動作させて上記保持部材を移動しないようにした後で上記検出手段による上記結像ビームの結像状態を検出する動作を行なわせるようにしたものである。
【0012】
また、この発明による光書込装置は上記の目的を達成するため、次のように構成してもよい。
発光源と、その発光源から出射された光束を平行光にするコリメートレンズと、その発光源とコリメートレンズを保持する第1の保持部材とにより光源ユニットを形成し、その光源ユニットを光軸方向に移動させる第1の移動手段と、上記第1の保持部材を移動しないように固定する第1の保持部材固定手段とを設ける。
さらに、その光源ユニットから出射された光束を走査する偏向器と、その偏向器と光源ユニットとの間に配設されて光源ユニットから出射された光束を光学素子を用いて上記偏向器へ導く第1の光学系と、その偏向器により走査された光束を走査面に走査線として結像させる第2の光学系と、その走査面上の結像ビームの結像状態を検出する検出手段と、上記第1の光学系の光学素子を保持する第2の保持部材と、その第2の保持部材を上記第1の光学系の光学素子の光軸方向に移動させる第2の移動手段と、上記第2の保持部材を移動しないように固定する第2の保持部材固定手段と、上記検出手段が検出した結像ビームの結像状態に応じて上記第1の移動手段を駆動させて上記光源ユニットを結像ビームの結像状態が最適となる位置に移動させる制御と、上記検出手段が検出した結像ビームの結像状態に応じて上記第2の移動手段を駆動させて上記第2の保持部材を結像ビームの結像状態が最適となる位置に移動させる制御とを行なう制御手段とを設ける。
【0013】
その制御手段は、上記第1の保持部材固定手段を固定動作させて上記第1の保持部材を移動しないようにした後で上記検出手段による結像ビームの結像状態を検出する動作を行なわせ、上記第2の保持部材固定手段を固定動作させて上記第2の保持部材を移動しないようにした後で上記検出手段による結像ビームの結像状態を検出する動作を行なわせる
【0014】
そして、上記発光源は複数の発光点で構成するとよい。
【0015】
さらに、上記保持部材固定手段は、回動可能なレバーが回動することにより第1の光学系の光学素子を保持する保持部材に当接してその保持部材を移動しないように固定する手段とし、上記レバーの回動はソレノイドにより与えられる電磁気力とその電磁気力に対向する方向に付勢力を与えるバネのバネ力により行うようにするとよい。
あるいは、上記第1、第2の保持部材固定手段は、それぞれ回動可能な各レバーが回動することによりその第1、第2の保持部材に当接してその第1、第2の保持部材をそれぞれ移動しないように固定する手段であり、上記各レバーの回動は、いずれもソレノイドにより与えられる電磁気力とその電磁気力に対向する方向に付勢力を与えるバネのバネ力により行うようにするとよい。
【0016】
また、上記保持部材固定手段は、上記保持部材とその保持部材に対向する位置に設けられた固定部のいずれか一方に固定された磁性体と、他方に固定された電磁気力発生手段とからなり、その電磁気力発生手段に通電した際に発生する電磁気力により上記保持部材を吸引してその保持部材を移動しないように固定する手段であってもよい。
あるいは、上記第1、第2の保持部材固定手段は、それぞれ上記第1、第2の保持部材とその第1、第2の保持部材に対向する位置に設けられた各固定部のいずれか一方に固定された磁性体と、他方に固定された電磁気力発生手段とからなり、それぞれその電磁気力発生手段に通電した際に発生する電磁気力により上記第1、第2の保持部材を吸引して該第1、第2の保持部材を移動しないように固定する手段であってもよい。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1はこの発明による光書込装置であるマルチビーム光書込装置を制御系も含めて示す構成図である。
【0018】
このマルチビーム光書込装置は、発光源となる複数のレーザ光を出射する4チャンネルのLDアレイ(レーザダイオードアレイ)1aの光軸上の前方にアパーチャ1bと光学素子であるコリメートレンズ1cとを配設して光源ユニットであるLDユニットを形成し、LDアレイ1aが出射したレーザ光をコリメートレンズ1cによって平行光にすると共に、所望のビーム形状にしている。
【0019】
そのLDユニットは、移動手段(第1の移動手段)であるアクチュエータ1dにより矢示Aの光軸方向に移動可能になっている。そして、そのLDユニットのLDアレイ1aとアパーチャ1bとコリメートレンズ1cとアクチュエータ1d等により、ビームピッチ補正装置1を構成している。
したがって、アクチュエータ1dを動作させることにより、LDユニットを矢示Aの光軸方向に移動させて、4チャンネルの複数の発光点を有するLDアレイ1aからそれぞれ出射した複数の走査線の副走査方向のピームピッチを調整することができる。
【0020】
また、コリメートレンズ1cを通過したレーザ光を入射させる主走査方向にのみパワー(屈折力)を有するシリンドリカルレンズ2aと、そのシリンドリカルレンズ2aを矢示Aの光軸方向に移動させる移動手段(第2の移動手段)である駆動装置2bとを設け、そのシリンドリカルレンズ2aと駆動装置2bとにより主走査方向のビームスポット径を補正するビーム径補正装置2を構成している。
したがって、このビーム径補正装置2を駆動することにより、主走査方向のビームスポット径を調整することができる。
【0021】
さらに、そのシリンドリカルレンズ2aを通過したレーザ光を入射させる副走査方向にのみパワー(屈折力)を有するシリンドリカルレンズ3aと、そのシリンドリカルレンズ3aを矢示Aの光軸方向に移動させる移動手段(第2の移動手段)である駆動装置3bとを設け、そのシリンドリカルレンズ3aと駆動装置3bとにより副走査方向のビームスポット径を補正するビーム径補正装置3を構成している。
【0022】
したがって、このビーム径補正装置3を駆動することにより、副走査方向のビームスポット径を調整することができる。
なお、この実施の形態では、ビーム径補正装置2及び3が、光源ユニットから出射されたレーザ光の光束すなわちコリメートレンズによって平行光にされた光束を光学素子を用いて偏向器へ導く第1の光学系として機能する。
【0023】
そのビーム径補正装置3を通過した複数のレーザ光は、偏向器であるポリゴンミラー4のミラー面で反射すると共に、そのポリゴンミラー4が回転することにより矢示Bの主走査方向に走査される。
その複数のレーザ光は、さらにレンズ5及び6を通過し、ミラー7で反射されて走査面となる感光体8の表面上に焦点を結び、そこに画像を記録する。
なお、この実施の形態では、レンズ5,6及びミラー7が、偏向器により走査された光束を走査面に走査線として結像させる第2の光学系として機能する。
【0024】
また、走査ビームの軌跡上には、CCD素子、フォトダイオード等で構成される検知センサ9を配設している。
その検知センサ9は、走査面上の結像ビームの結像状態を検出する検出手段として機能するものであり、主走査方向に開口を形成した図示しないスリットを有しており、そのスリット上をレーザ光が走査すると、図2に示すような出力波形を観測する。
【0025】
ここで、あるスレッシュで切ったときの時間間隔をtaとし、その時間間隔taの間におけるピーク光量をPaとし、ビーム径補正装置2のシリンドリカルレンズ2aを駆動装置2bにより光軸方向(図1の矢示A方向)に移動させてレーザ光のウエスト位置を図3に示すように被走査面上に位置させると、ta>tb,Pa<Pbとなる。
したがって、このta,tbで示した時間間隔t又はPa,Pbで示したピーク光量Pをモニターすることにより、図4に線図を示すようにレーザ光の主走査方向のウエスト位置Wpを検知することができる。
【0026】
また、レーザ光の副走査方向のウエスト位置の検知は、例えば図5に示すようなビームスポット径を検知センサ9が検知したときには、まずビーム径補正装置2のシリンドリカルレンズ2aを光軸方向に上述したように移動させて時間間隔t又はピーク光量Pをモニターしながら図6に示すように主走査方向のウエスト位置を探した後に、今度は副走査方向にのみパワーを持ったビーム径補正装置3のシリンドリカルレンズ3aを駆動装置3bにより光軸方向に移動させて、図7に示すようにレーザ光の副走査方向のウエスト位置に補正する。
【0027】
このようにすることで、ビームスポット径を主走査方向と副走査方向の双方についてウエスト位置に補正することができる。
さらに、図1に示した検知センサ9は、LDアレイ1aから出射されてポリゴンミラー4により走査偏向されたレーザ光の複数の走査線の副走査方向のビームピッチの検出にも使用される。
すなわち、例えば副走査方向に対して角度θだけ傾けた斜辺を有する三角形に開口したビーム検出部を通して複数のレーザ光を検知センサ9で受光するようにし、その際に複数のレーザ光の副走査方向の両端部に位置する各レーザ光を、上記三角形の開口の斜辺により時間Tだけズレて受光するようにする。
そして、その時間Tと、レーザ光の走査速度Vと、上記開口の斜辺が副走査方向に対してなす角度θとにより、副走査方向のビームピッチを演算により算出する。
【0028】
図1で10は制御装置であり、検知センサ9が検出した結像ビームのビームスポット径やビームピッチの結像状態に応じて移動手段であるアクチュエータ1dや駆動装置2b及び3bを駆動させて保持部材である後述するキャリッジ16,31,31を結像ビームの結像状態が最適となる位置に移動させるように制御する制御手段として機能する。
【0029】
その制御装置10は、各種判断及び処理機能を有する中央処理装置(CPU)と、各処理プログラム及び固定データを格納したROMと、処理データを格納するデータメモリであるRAMと、入出力回路(I/O)とからなるマイクロコンピュータを備えている。
この制御装置10は、検知センサ9が検知した主走査方向のビームスポット径と、副走査方向のビームスポット径と、複数の走査線の副走査方向ビームピッチの各検出結果を入力する。
【0030】
そして、この制御装置10は、その入力した主走査方向のビームスポット径に基づいて演算を行い、主走査方向のビームスポット径を正常な値にするために必要なシリンドリカルレンズ2aの光軸方向への移動量を算出し、その移動量に基づいてビーム径補正装置2の駆動装置2bに、それを駆動させるための信号を出力する。
【0031】
また、入力した副走査方向のビームスポット径に基づいて演算を行い、副走査方向のビームスポット径を正常な値にするために必要なシリンドリカルレンズ3aの光軸方向への移動量を算出し、その移動量に基づいてビーム径補正装置3の駆動装置3bに、それを駆動させるための信号を出力する。
さらに、入力した複数の走査線の副走査方向ビームピッチに基づいて演算を行い、副走査方向のビームピッチを正常な値にするために必要なコリメートレンズ1c等の光学系の光軸方向への移動量を算出し、その移動量に基づいてアクチュエータ1dに、それを駆動させるための信号を出力する。
【0032】
図8はこの光書込装置が備えている3つの補正機構をそれぞれ備えたビームピッチ補正装置1とビーム径補正装置2及び3を部品単位に分解した分解斜視図、図9は同じくそれらを組付けた状態を示す外観斜視図である。
ビームピッチ補正装置1は、LDアレイ1aをアレイ固定ベース11の中心孔にはめ込んで、そのLDアレイ1aを後方(図8で手前側)からバネ12で押さえ付け、そのバネ12を2本のネジ13,13でアレイ固定ベース11に螺着している。
【0033】
また、コリメートレンズ1cは、ホルダ14内に収納して、それをネジ15で固定している。そのホルダ14は、光学素子を保持する第1の保持部材であるキャリッジ16に、光軸方向に貫通させて形成しているネジ孔16a内にねじ込まれて固定されるようになっており、そのキャリッジ16の図8で右側の面には、アレイ固定ベース11が取り付けられるようになっている。
そのキャリッジ16には、光軸方向(矢示A方向)に貫通する丸孔16bと、横方向を長手側とする長孔16cとが高精度で形成されていて、それらは互いに高い精度で平行が保たれている。
【0034】
その丸孔16bには、図9に示す軸17が高精度でその間に隙間がほとんどない状態で相対移動可能に嵌入され、キャリッジ16がこの軸17を基準にして矢示Aの光軸方向に移動できるようになっている。
また、長孔16c側にも軸18を高精度で相対移動可能に嵌入させるが、キャリッジ16の光軸方向への移動のための基準は、あくまでも丸孔16bと軸17で決まり、長孔16cと軸18とは一部(長孔の短手側の孔内面)が接しているだけである。
【0035】
このビームピッチ補正装置1では、キャリッジ16にそれぞれ形成した丸孔16bと長孔16cと、軸17と軸18とで構成される部分が支持案内部となる。
この支持案内部の構成では、キャリッジ16を軸17,18に沿って光軸方向へ移動させたときには、そのキャリッジ16と軸17,18との間に摩擦が生じる。したがって、そのキャリッジ16側の摩擦が生じる部分に、摩擦係数の低い焼結金属製の軸受けや、ボールベアリング等を使用した軸受を用いて摩擦係数を低減することが考えられる。
【0036】
しかしながら、そのようにすれば摩擦負荷は減少するが今度は部品点数が増えるため、それによる精度劣化の懸念が生じる。したがって、低摩擦の部品を使った方が良いか否かについては、単純には決めることができない。
そのため、キャリッジ16の荷重と、そのキャリッジ16の移動速度と、そのキャリッジ16の移動に係る部品の寸法精度等から適切な方法を選択すればよい。
【0037】
その場合重要なのは、キャリッジ16にLDアレイ1aやコリメートレンズ1cを取り付けた光源ユニットであるLDユニットを光軸方向に精度よく移動させる際に、高精度な駆動機構を設けたとしても結果的に移動が精度よくできるか否かは、その支持案内部の精度によるところが大きいということである。
いずれにしても、LDユニットやその他の光学部品を光軸方向に移動する際の光学素子の要求精度は大変厳しいものであるため、このビームピッチ補正装置1において支持案内部を十分に高精度にしておくことが重要である。
【0038】
このビームピッチ補正装置1は、キャリッジ16を光軸方向へ移動させる前述した第1の移動手段であるアクチュエータ1dとして、パルスモータ19とリードスクリュウ20等からなる機構を有している。そして、そのリードスクリュウ20は、キャリッジ16にネジ21により固定された樹脂バネ22のリードスクリュウ20に対向する面(下面)に形成している雌ネジ部と螺合している。
したがって、パルスモータ19を回転させるとリードスクリュウ20が回転し、そのリードスクリュウ20に雌ネジ部が螺合している樹脂バネ22が矢示Aの光軸方向に移動されて、それによりキャリッジ16が光軸方向に移動する。
【0039】
ビーム径補正装置2は、光学素子を保持する第2の保持部材であるキャリッジ31上にシリンドリカルレンズ2aが、図9に示すようにバネ32で押え付けられた状態で、そのバネ32がネジ33によりキャリッジ31に固定されることにより取り付けられている。
そのキャリッジ31には、図8に示したように丸孔31aと長孔31bとが共に光軸方向に高い精度で平行して貫通されており、図9に示したように丸孔31aには軸17が相対移動可能に嵌入し、長孔31bにも軸18が相対移動可能に嵌入している。
【0040】
そして、この丸孔31aと長孔31bの目的も、前述したビームピッチ補正装置1の丸孔16bと長孔16cと同様であり、キャリッジ31の光軸方向への移動のための基準は、あくまでも丸孔31aと軸17であり、長孔31bと軸18とは一部(長孔の短手側の孔内面)が接しているだけである。
【0041】
このビーム径補正装置2は、キャリッジ31を光軸方向へ移動させる前述した第2の移動手段である駆動装置2bとして、パルスモータ39とリードスクリュウ40等からなる機構を有している。そして、そのリードスクリュウ40は、キャリッジ31にネジ41により固定された樹脂バネ42のリードスクリュウ40に対向する面(下面)に形成している雌ネジ部と螺合している。
【0042】
したがって、パルスモータ39を回転させるとリードスクリュウ40が回転し、そのリードスクリュウ40に雌ネジ部が螺合している樹脂バネ42が矢示Aの光軸方向に移動し、それによりキャリッジ31がシリンドリカルレンズ2aと共に矢示Aの光軸方向に移動する。
【0043】
また、ビーム径補正装置3は、上述した主走査方向のビームスポット径を補正するビーム径補正装置2のシリンドリカルレンズ2aとシリンドリカルレンズ3aが異なる(図8に示すように形状が相違)だけであり、その他の構成は基本的にビーム径補正装置2と同様であるため、その各部についての説明は省略する。
なお、このビーム径補正装置3も、前述した第2の移動手段である駆動装置3bとして、パルスモータ39とリードスクリュウ40等からなる機構を有しており、そのパルスモータ39を回転させるとリードスクリュウ40が回転し、そのリードスクリュウ40に雌ネジ部が螺合している樹脂バネ42が矢示Aの光軸方向に移動するので、それによりキャリッジ31がシリンドリカルレンズ3aと共に矢示Aの光軸方向に移動する。
【0044】
このように、ビームピッチ補正装置1とビーム径補正装置2及び3は、それぞれパルスモータでリードスクリュウを回転させ、その回転力を樹脂バネで直線方向に変換して各キャリッジを光軸方向に移動させる全てが同じ駆動方式であり、その移動の際のガイド基準となる軸17と、従属側のガイドとなる軸18は共に共通して使用される。
それにより、ビームピッチ補正装置1のキャリッジ16と、ビーム径補正装置2のキャリッジ31及びビーム径補正装置3のキャリッジ31は、全て同じ基準に沿って光軸方向に移動するため、光軸方向への移動の精度を高く保つことができる。
【0045】
次に、図10を使用してこれら3つの補正装置を光書込装置のベースに取り付ける構成について説明する。
ビームピッチ補正装置1とビーム径補正装置2,3は、軸17がそれぞれ逆L字状をしてベース55(図9参照)上に固定された取付台51A〜51Dに載置され、また軸18が同様にそれぞれ逆L字状をしてベース55上に固定された取付台52A〜52Dに載置されて取り付けられる。
【0046】
すなわち、その各取付台51A〜51D及び52A〜52Dには、それぞれ光軸に直行する方向に直角な2つの面51a,51b及び52a,52bをそれぞれ形成し、その取付台51A〜51Dの各面51a,51bに軸17の外周が共に接するようにセットして、その軸17を図9に示したように板バネ53や53′で押え付けて、その板バネ53をネジ54でそれぞれ取付台51A〜51Dに固定している。
【0047】
同様に、取付台52A〜52Dの各面52a,52bに軸18の外周が共に接するようにセットして、その軸18を図9に示したように板バネ53や53′で押え付けて、その板バネ53をネジ54でそれぞれ取付台52A〜52Dに固定している。
【0048】
この取付台51A〜51D及び52A〜52Dの各面51bと52bは、その各取付台を固定しているベース面からの高さが同一の平面であるため、それらが光軸方向に間隔を置いて配設されていても、高精度のフライス機械加工で作製した場合には、同一高さの加工面として容易に高精度に形成することができる。
また、取付台51A〜51D及び52A〜52Dの各面51aと52aも、同様に光軸方向に互いに高精度で平行な面に容易に形成することができる。
さらに、射出成形やダイキャスト等の型成形で形成する場合であっても、高精度に作製された金型上の同一面として、それらを高精度に形成することができる。
【0049】
ここで、もし高精度に作製された軸17,18を取付台51A〜51D及び52A〜52Dにそれぞれセットするとき、それら取付部の各面51a,51b及び52a,52bが高い面精度で形成されていなければ、そこに取り付けられた軸17,18は変形してしまうため、キャリッジ16,31,31をその軸17,18に沿って精度よく光軸方向に移動させることができなくなる。
逆に、その各面51a,51b及び52a,52bの面精度が高い精度で形成されていれば、軸17,18の精度(直線性)を保ちながらそれらをセットすることができるので、キャリッジの光軸方向の移動を高精度で行うことができる。
【0050】
ところで、上述した移動機構を有するビームピッチ補正装置1とビーム径補正装置2及び3を備えた光書込装置は、一般的に複写機やプリンタ等の画像形成装置に搭載されるが、これらの装置では装置の作動中に様々な振動が、ビームピッチ補正装置1やビーム径補正装置2及び3に伝わるため、その振動により画像品質が悪化することが懸念される。
【0051】
そのため、この実施の形態による光書込装置では、以下に説明するような保持部材固定手段として機能する固定機構を設けることにより、図9に示した各キャリッジ16,31,31が移動しないように固定して、上記振動の影響による画像の劣化を防止するようにしている。
【0052】
以下、そのキャリッジを固定する固定機構について図11乃至図13を参照して説明する。
ビームピッチ補正装置1のキャリッジ16は、図11に示すような第1の保持部材固定手段である固定機構50により、移動しないように固定することができるようになっている。
その固定機構50は、第1の保持部材であるキャリッジ16の底面にクランク形状(図12を参照)をしたアングル56を一体に取り付けている。また、ベース55上に一対のアングル58,59を固定し、そのアングル58,59により略T字形状をした回動可能なレバーであるアーム57を軸61で矢示B方向に回動可能に支持している。
【0053】
そのアーム57の図11で左方側の一端は、本体部分がベース55に固定されたソレノイド62のプランジャ62aに回動可能に取り付けられている。したがって、ソレノイド62をオン・オフさせると、それに連動してアーム57が矢示B方向に回動する。
【0054】
このアーム57とキャリッジ16の底部に固定されているアングル56とは、図13に示すようにアーム57の他端部57aの下面がアングル56の左端部上面56aに当接することで、それらが係合するようになっている。
【0055】
そして、このアーム57の軸61よりも図13で左方側の部分とベース55の上面との間には圧縮コイルバネ63を介装し、ソレノイド62がオフ状態にあるときにアーム57が圧縮コイルバネ63の伸長側に作用するバネ力により同図で時計回り方向に回動し、その他端部57aの下面がアングル56の左端部上面56aを押し下げるようにしている。
したがって、通常は図11に示した軸17,18に沿って矢示Aの光軸方向に移動可能なキャリッジ16が、その軸17,18に押し付けられることにより固定され、矢示A方向に移動できなくなる。
【0056】
逆に、図12に示すようにソレノイド62がオン状態になると、プランジャ62aが同図で下方に移動するのでアーム57は圧縮コイルバネ63のバネ力に抗してそれを圧縮させながら同図で反時計回り方向に回動する。
したがって、アーム57の他端部57aの下面がアングル56の左端部上面56aから離間することにより、キャリッジ16の軸17,18への押し付けが解除されるので、キャリッジ16が軸17,18に沿って移動可能な状態になる。
このように、この固定機構50では、ソレノイド62をオン・オフさせるだけの簡単な動作によりキャリッジ16を移動できるようにしたり、それを移動できないように固定したりすることができる。
【0057】
同様に、図9に示したビーム径補正装置2及び3にも、その詳しい図示と説明は省略するが、図11乃至図13で説明したアングル56と、軸61と、アングル58,59と、アーム57と、ソレノイド62と、圧縮コイルバネ63とからになる固定機構50と同様な構成の固定機構50′,50″(第2の保持部材固定手段)をそれぞれ設けている(図9では各ソレノイド62の一部のみを図示している)。
【0058】
したがって、そのビーム径補正装置2の第2の保持部材固定手段である固定機構50′のソレノイド62をオン状態にすれば、キャリッジ31が軸17,18に沿って移動可能な状態になり、ソレノイド62をオフ状態にすればビーム径補正装置2のキャリッジ31が軸17,18に沿って移動できなくなる固定状態になる。
同様に、ビーム径補正装置3の第2の保持部材固定手段である固定機構50″のソレノイド62をオン状態にすれば、ビーム径補正装置3のキャリッジ31が軸17,18に沿って移動可能な状態になり、ソレノイド62をオフ状態にすればそのキャリッジ31が軸17,18に沿って移動できなくなる固定状態になる。
【0059】
図14は図1の光書込装置が有する制御装置のマイクロコンピュータが行うビーム特性の補正動作処理のルーチンを示すフロー図である。
図1に示す制御装置10のマイクロコンピュータは、図14のルーチンがスタートすると、まずステップ1でポリゴンモータを駆動させてポリゴンミラー4を回転させ、ステップ2でLDアレイ1aをそれぞれ発光させる。
その後、ステップ3で主走査方向のビームスポット径補正ルーチンを行ない、次のステップ4で副走査方向のビームスポット径補正ルーチンを行ない、さらに次のステップ5でビームピッチ補正ルーチンを行なった後に、この補正動作処理を終了する。
【0060】
そのステップ3で行う主走査方向のビームスポット径補正ルーチンは、図15に示すようにステップ11で、図9で説明した第2の保持部材固定手段である固定機構50′により主走査方向のビーム径補正装置2のキャリッジ31を、ソレノイド62をオフにすることにより、次のステップにおける主走査方向のビームスポット径の測定が完了するまでの所定時間固定する。
次のステップ12では、主走査方向のビームスポット径を図1で説明した検知センサ9を使用して測定し、ステップ13でその主走査方向のビームスポット径を図2乃至図4で説明した方法により補正する動作を行う。
【0061】
次のステップ14では、ステップ11で行った処理と同様な固定機構50′による主走査方向のビーム径補正装置2のキャリッジ31の固定を再び所定時間だけ行って、次のステップ15で主走査方向のビームスポット径を再び検知センサ9を使用して測定し、ステップ16でその測定した主走査方向のビームスポット径が許容値内にあるか否かを判断し、それが許容値内になければステップ13に戻って、再び主走査方向のビームスポット径の補正動作を繰り返す。
そして、ステップ16の判断で、主走査方向のビームスポット径が許容値内にあれば、この主走査方向のビームスポット径補正ルーチンを終了する。
【0062】
また、図14のステップ4で行う副走査方向のビームスポット径補正ルーチンは、図16に示すようにステップ21で、図9で説明した第2の保持部材固定手段である固定機構50″により副走査方向のビーム径補正装置3のキャリッジ31を、ソレノイド62をオフにすることにより、次のステップにおける副走査方向のビームスポット径の測定が完了するまでの所定時間固定する。
次のステップ22では、副走査方向のビームスポット径を図1で説明した検知センサ9を使用して測定し、ステップ23でその副走査方向のビームスポット径を図6及び図7で説明した方法により補正する動作を行う。
【0063】
次のステップ24では、ステップ21で行った処理と同様な固定機構50″による副走査方向のビーム径補正装置3のキャリッジ31の固定を再び所定時間だけ行って、次のステップ25で副走査方向のビームスポット径を再び検知センサ9を使用して測定し、ステップ26でその測定した副走査方向のビームスポット径が許容値内にあるか否かを判断し、それが許容値内になければステップ23に戻って、再び副走査方向のビームスポット径の補正動作を繰り返す。
そして、ステップ26の判断で、副走査方向のビームスポット径が許容値内にあれば、この副走査方向のビームスポット径補正ルーチンを終了する。
【0064】
また、図14のステップ5で行うビームピッチ補正ルーチンは、図17に示すようにステップ31で、図11乃至図13で説明した第1の保持部材固定手段である固定機構50によりビームピッチ補正装置1のキャリッジ16を、ソレノイド62をオフにすることにより、次のステップにおける副走査方向のビームピッチの測定が完了するまでの所定時間固定する。
次のステップ32では、副走査方向のビームピッチを図1で説明した検知センサ9を使用して測定し、ステップ33でその副走査方向のビームピッチを補正する動作を行う。
【0065】
次のステップ34では、ステップ31で行った処理と同様な固定機構50によるビームピッチ補正装置1のキャリッジ16の固定を再び所定時間だけ行って、次のステップ35で副走査方向のビームピッチを再び検知センサ9を使用して測定し、ステップ36でその測定した副走査方向のビームピッチが許容値内にあるか否かを判断し、それが許容値内になければステップ33に戻って、再び副走査方向のビームピッチの補正動作を繰り返す。
そして、ステップ36の判断で、副走査方向のビームピッチが許容値内にあれば、このビームピッチ補正ルーチンを終了する。
【0066】
このように、この実施の形態による光書込装置は、主走査方向のビーム径と副走査方向のビーム径、及び副走査方向のビームピッチを測定し、それらを順番に補正するが、その際に主走査方向のビーム径補正装置2と、副走査方向のビーム径補正装置3と、副走査方向のビームピッチ補正装置1にそれぞれ設けられている各キャリッジ31,31,16を、必ずビーム特性を測定する前に移動しないように固定する。
【0067】
ところで、上述した固定機構50,50′,50″により、各キャリッジ16,31,31を固定したときには、それらのキャリッジは固定前の位置に対して若干動いた位置に固定されやすい。
そのため、仮に上述したビーム特性を測定した後に上記キャリッジを固定したときには、その固定によりキャリッジが動いてしまうことにより光学特性にずれが生じやすいが、この光書込装置では上述したように検知センサ9によりビームスポット径やビームピッチを測定する前に固定機構50,50′,50″により各キャリッジ16,31,31をそれぞれ固定するので、上記固定動作による光学特性のずれの影響をなくすことができる。
【0068】
また、光走査を行う際にも、それら各キャリッジ31,31,16を動かないように固定するようにすれば、この光書込装置を画像形成装置に装着した際に、その光書込装置に振動が伝わったとしても、光走査時には主走査方向のビーム径補正装置2と副走査方向のビーム径補正装置3と副走査方向のビームピッチ補正装置1にそれぞれ設けられている各光学系の振動による位置ずれを防止することができるので、光学的特性の劣化を防止することができる。
【0069】
さらに、画像形成装置が設置されている付近の環境温度等が変化することにより光学特性が変動したとしても、主走査方向のビーム径補正装置2と副走査方向のビーム径補正装置3と副走査方向のビームピッチ補正装置1とにより最適な光学特性に簡単に補正することができるので、高画質の画像を出力することができる。
【0070】
図18はキャリッジを固定する固定機構の他の実施形態を示す図11と同様な斜視図であり、図11と対応する部分には同一の符号を付してある。
この実施形態による固定機構70は第1の保持部材固定手段であり、ビームピッチ補正装置1の第1の保持部材であるキャリッジ16の底面に磁性体71を固定し、その磁性体71に対向させて2個(その数は適宜増減可)の電磁気力発生手段である電磁石72,72をベース55上に固定したものである。
【0071】
この固定機構70は、図19に示すように各電磁石72のコイル72aに電流を流すと、その電磁石72にキャリッジ16と一体の磁性体71を吸引する磁力Fが発生し、それによりキャリッジ16がベース55方向に力を受けることにより、キャリッジ16が軸17,18に押し付けられて固定される。
【0072】
したがって、この構成の固定機構70を、図9に示した主走査方向のビーム径補正装置2と副走査方向のビーム径補正装置3にも固定機構50′,50″(第2の保持部材固定手段)に替えて使用するようにすれば、主走査方向のビーム径補正装置2と副走査方向のビーム径補正装置3の各キャリッジ31,31(第2の保持部材)を移動しないように固定することができる。
なお、電磁石72と磁性体71の位置関係は、図20に示すように反対にして、電磁石72をキャリッジ16側にし、磁性体71をベース55側にするようにしても、同様の効果が得られる。
【0073】
また、この発明による光書込装置は、レーザ光の数が4本のものに限るものではなく、それ以外の本数のレーザ光を使用する光書込装置であっても同様に適用することができる。
さらに、その複数のレーザ光の光源としては、LDアレイに限るものではなく、複数のレーザダイオードを光源とするものであっても同様に適用することができる。
【0074】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、次に記載する効果を奏する。
第1の光学系の光学素子を保持した保持部材を第1の光学系の光学素子の光軸方向に移動する移動手段を設けているので、温度変化等により光学特性が劣化したときでも、駆動装置により保持部材を第1の光学系の光学素子と共に光軸方向に移動させて光学特性を最適な状態に補正することができるので、高画質の画像を出力することができる。
その際、検出手段が検出した結像ビームの結像状態に応じて制御手段が移動手段を駆動させて保持部材を第1の光学系の光学素子と共に上記結像ビームの結像状態が最適となる位置に移動させるので、温度変化等により光学特性が劣化してしまったときでも、それを最適な状態に自動的に補正することができる。
しかもその制御装置が、第1の光学系の光学素子を保持する保持部材を移動しないように固定した後で検出手段により結像ビームの結像状態を検出させるので、上記結像ビームの結像状態を検出した後で保持部材を固定したときには固定動作により保持部材がわずかに動いて光学特性に変動を生じてしまう恐れがあるが、それを防止することができる。
また、その保持部材は保持部材固定手段により移動しないように固定することができるので、光走査を行う際にその保持部材を第1の光学系の光学素子と共に固定すれば、その光学素子は外部から振動を受けても移動するようなことがないので、高画質の画像を出力することができる。
【0075】
【0076】
上記発光源が複数の発光点からなるようにすれば、複数の走査線を用いて同時に書き込みを行うことができるため書き込み速度の速いマルチビーム書込光学系を構成することができる。
【0077】
さらに、発光源と、その発光源から出射された光束を平行光にするコリメートレンズと、その発光源とコリメートレンズを保持する第1の保持部材とにより光源ユニットを形成し、その光源ユニットを光軸方向に移動させる第1の移動手段と、上記第1の保持部材を移動しないように固定する第1の保持部材固定手段とを設け、上記制御手段が、上記検出手段が検出した結像ビームの結像状態に応じて第1の移動手段を駆動させて光源ユニットを結像ビームの結像状態が最適となる位置に移動させる制御も行ない、その際、第1の保持部材固定手段を固定動作させて第1の保持部材を移動しないようにした後で上記検出手段による結像ビームの結像状態を検出する動作を行なわせるようにすることもきる。
それによって、温度変化等により複数の走査線の副走査方向のビームピッチが変動したとしても、検出手段が検出した結像ビームの結像状態に応じて発光源とコリメートレンズを保持する光源ユニットを光軸方向に移動させて最適な状態に自動的に補正することができる。しかも、検出手段によるビームピッチの検出前に第1の保持部材を移動しないように固定するので、外部から振動を受けても光源ユニットが移動して光学特性に変動を生じてしまうようなことがない。
【0078】
【0079】
各保持部材固定手段は回動可能なレバーをソレノイドの電磁気力とその電磁気力に対向する方向に付勢力を与えるバネのバネ力により行う機構にすれば、保持部材固定手段を簡単で且つ低コストな機構にすることができる。
【0080】
あるいは、各保持部材固定手段を、保持部材とその保持部材に対向する位置に設けられた固定部のいずれか一方に固定された磁性体と、他方に固定された電磁気力発生手段とで構成しても、簡単で且つ低コストな機構にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明による光書込装置であるマルチビーム光書込装置を制御系も含めて示す構成図である。
【図2】 同じくその光書込装置が有する検知センサが検出したビームスポットの一例とその際の時間と光量との関係の出力波形を示す図である。
【図3】 同じくそのビームスポット径を主走査方向に補正した後の状態を示す図である。
【図4】 同じくその補正でレーザ光の主走査方向のウエスト位置の検知を説明するための線図である。
【図5】 図1の光書込装置でビームスポット径を主走査方向と副走査方向に共に補正する際の補正前のビームスポットと出力波形を示す図である。
【図6】 同じくその図5のビームスポット径を主走査方向に補正した後のビームスポットと出力波形を示す図である。
【図7】 同じくその図6のビームスポットを更に副走査方向に補正した後のビームスポットと出力波形を示す図である。
【図8】 図1の光書込装置が備えている3つの補正機構をそれぞれ部品単位に分解した分解斜視図である。
【図9】 同じくその各補正機構を組付けた状態を示す外観斜視図である。
【図10】 同じくその3つの補正機構をベースに取り付ける構成を説明するための斜視図である。
【図11】 キャリッジを固定する固定機構を説明するための分解斜視図である。
【図12】 同じくその固定機構がキャリッジを固定していない状態を示す側面図である。
【図13】 同じくその固定機構がキャリッジを固定している状態を示す図12と同様な側面図である。
【図14】 図1の光書込装置が有する制御装置のマイクロコンピュータが行うビーム特性の補正動作処理のルーチンを示すフロー図である。
【図15】 図14のステップ3で行う主走査方向のビームスポット径補正ルーチンを示すフロー図である。
【図16】 同じく図14のステップ4で行う副走査方向のビームスポット径補正ルーチンを示すフロー図である。
【図17】 同じく図14のステップ5で行うビームピッチ補正ルーチンを示すフロー図である。
【図18】 キャリッジを固定する固定機構の他の実施形態として電磁石と磁性体とからなる固定機構の例を示す図11と同様な斜視図である。
【図19】 同じくその固定機構でキャリッジを固定した状態を示す正面図である。
【図20】 同じくその固定機構で電磁石と磁性体を逆に配置した例を示す正面図である。
【図21】 従来の4チャンネルLDアレーを使用した光書込装置の主走査方向と副走査方向の光ビームをそれぞれ示した概略図である。
【符号の説明】
1:ビームピッチ補正装置 1a:LDアレイ
1d:アクチュエータ(移動手段)
2,3:ビーム径補正装置 2b,3b:駆動装置
4:ポリゴンミラー
5,6:レンズ 7:ミラー
8:感光体 9:検知センサ
10:制御装置 16,31:キャリッジ
19,39:パルスモータ
20,40:リードスクリュウ
22,42:樹脂バネ
50,50′,50″,70:固定機構
57:アーム(レバー) 62:ソレノイド
63:圧縮コイルバネ

Claims (7)

  1. 発光源と、該発光源から出射された光束を平行光にするコリメートレンズと、
    該コリメートレンズによって平行光にされた光束を走査する偏向器と、
    該偏向器と前記コリメートレンズとの間に配設されて該コリメートレンズによって平行光にされた光束を光学素子を用いて前記偏向器へ導く第1の光学系と、
    前記偏向器により走査された光束を走査面に走査線として結像させる第2の光学系と、
    前記走査面上の結像ビームの結像状態を検出する検出手段と、
    前記第1の光学系の光学素子を保持する保持部材と、
    該保持部材を前記第1の光学系の光学素子の光軸方向に移動させる移動手段と、
    保持部材を移動しないように固定する保持部材固定手段と、
    前記検出手段が検出した結像ビームの結像状態に応じて前記移動手段を駆動させて前記保持部材を前記結像ビームの結像状態が最適となる位置に移動させるように制御する制御手段とを設け
    該制御手段は、前記保持部材固定手段を固定動作させて前記保持部材を移動しないようにした後で前記検出手段による前記結像ビームの結像状態を検出する動作を行なわせることを特徴とする光書込装置。
  2. 発光源と、該発光源から出射された光束を平行光にするコリメートレンズと、前記発光源と前記コリメートレンズを保持する第1の保持部材とにより形成される光源ユニットと、
    該光源ユニットを光軸方向に移動させる第1の移動手段と、
    前記第1の保持部材を移動しないように固定する第1の保持部材固定手段
    該光源ユニットから出射された光束を走査する偏向器と、
    該偏向器と前記光源ユニットとの間に配設されて該光源ユニットから出射された光束を光学素子を用いて前記偏向器へ導く第1の光学系と、
    前記偏向器により走査された光束を走査面に走査線として結像させる第2の光学系と、
    前記走査面上の結像ビームの結像状態を検出する検出手段と、
    前記第1の光学系の光学素子を保持する第2の保持部材と、
    該第2の保持部材を前記第1の光学系の光学素子の光軸方向に移動させる第2の移動手段と、
    前記第2の保持部材を移動しないように固定する第2の保持部材固定手段と、
    前記検出手段が検出した結像ビームの結像状態に応じて前記第1の移動手段を駆動させて前記光源ユニットを前記結像ビームの結像状態が最適となる位置に移動させる制御と、前記検出手段が検出した結像ビームの結像状態に応じて前記第2の移動手段を駆動させて前記第2の保持部材を前記結像ビームの結像状態が最適となる位置に移動させる制御とを行なう制御手段とを設け
    前記制御手段は、前記第1の保持部材固定手段を固定動作させて前記第1の保持部材を移動しないようにした後で前記検出手段による前記結像ビームの結像状態を検出する動作を行なわせ、前記第2の保持部材固定手段を固定動作させて前記第2の保持部材を移動しないようにした後で前記検出手段による前記結像ビームの結像状態を検出する動作を行なわせることを特徴とする光書込装置。
  3. 前記発光源は複数の発光点からなることを特徴とする請求項1又は2記載の光書込装置。
  4. 前記保持部材固定手段は、回動可能なレバーが回動することにより前記第1の光学系の光学素子を保持する保持部材に当接して該保持部材を移動しないように固定する手段であり、前記レバーの回動はソレノイドにより与えられる電磁気力とその電磁気力に対向する方向に付勢力を与えるバネのバネ力により行うことを特徴とする請求項1に記載の光書込装置。
  5. 前記第1、第2の保持部材固定手段は、それぞれ回動可能な各レバーが回動することにより該第1、第2の保持部材に当接して該第1、第2の保持部材をそれぞれ移動しないように固定する手段であり、前記各レバーの回動は、いずれもソレノイドにより与えられる電磁気力とその電磁気力に対向する方向に付勢力を与えるバネのバネ力により行うことを特徴とする請求項2に記載の光書込装置。
  6. 前記保持部材固定手段は、前記保持部材とその保持部材に対向する位置に設けられた固定部のいずれか一方に固定された磁性体と、他方に固定された電磁気力発生手段とからなり、該電磁気力発生手段に通電した際に発生する電磁気力により前記保持部材を吸引して該保持部材を移動しないように固定する手段であることを特徴とする請求項1に記載の光書込装置。
  7. 前記第1、第2の保持部材固定手段は、それぞれ前記第1、第2の保持部材とその第1、第2の保持部材に対向する位置に設けられた各固定部のいずれか一方に固定された磁性体と、他方に固定された電磁気力発生手段とからなり、それぞれ該電磁気力発生手段に通電した際に発生する電磁気力により前記第1、第2の保持部材を吸引して該第1、第2の保持部材を移動しないように固定する手段であることを特徴とする請求項2に記載の光書込装置。
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