JP4357627B2 - 紫外線遮蔽性布帛 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、紫外線遮蔽性に優れ、風合いが柔らかく、かつ、高吸湿、高通気性で清涼性に優れたスポーツ、インナー、アウター等の衣料用途に供される布帛に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、紫外線による日焼けや、しみ、或いは皮膚ガン等を防止する目的で紫外線遮蔽性を高めた布帛が数多く提案されている。例えば、特開平5−148734号公報には紫外線反射または吸収剤を含み、紫外線A波(320〜400μm)、紫外線B波(290〜320μm)の透過率を規定し、高通気度を維持した布帛が提案されている。この従来技術においては、日焼けや皮膚ダメージに及ぼす影響度の異なる紫外線A波とB波に分けて、それぞれの平均透過率を一定値以下に抑えることにより紫外線遮蔽性を高めている。しかしながら、実際の太陽光では紫外線A波、B波の中でも波長毎に日焼けや皮膚ダメージに及ぼす影響度が異なるため、この公知布帛におけるA波、B波の平均透過率規定だけでは、波長毎の皮膚に対するダメージは考慮されておらず、この公知布帛は実際の日焼けを防止するための充分な布帛とはいえない。
【0003】
特開昭61−146840号公報にはカバーファクターを一定以上に規定した織物が開示されている。しかし、カバーファクターを上げて構造をを緻密にした布帛は、風合いが硬く、また、通気性が低下して清涼性に乏しいものとなるという欠点をもっている。さらに、これらの布帛は、合成繊維中心で構成されているため吸湿性に乏しく、着用時の蒸れ感を防止することが困難であった。
【0004】
吸湿性の高い綿に紫外線吸収剤を後加工にて付与する方法等も採られているが、耐久性に乏しいという欠点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは上述の問題点を鋭意検討の結果、合成繊維と人造セルロース繊維の少なくとも一方の繊維に無機酸化物微粒子を含有させ、これらの繊維を混用した布帛の開孔率及び見掛け密度を特定範囲とし、かつ、SPF値を一定値以上にすることにより、紫外線による日焼けやしみ等から皮膚を保護して、なお風合いが柔らかく、かつ、高吸湿、高通気性で蒸れ感を防止できる清涼性に富む布帛が得られることを見出し本発明に至った。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、合成繊維と人造セルロース繊維が混用された布帛であり、合成繊維と人造セルロース繊維の少なくとも一方が無機酸化物微粒子を含有し、布帛の開孔率が0.3%以上7%以下、かつ、1式に示すSPF値が20以上であることを特徴とする布帛である。
【0007】
Figure 0004357627
ただし、式中、λは紫外線の波長、Eλは基準紅斑効果値、Sλは基準太陽放射照度値、Tλは布帛の紫外線透過率(%)及び△λは測定波長間隔=2nmをそれぞれ表す。
【0008】
本発明おいて、開孔率(%)とは、布帛に実質的にどの程度の面積割合の貫通孔があるかを示すもので、光学顕微鏡(倍率:5〜50倍)により織編物等布帛の裏面から光をあてた状態で、開孔部が白、繊維部が黒になるような拡大写真を取り、写真の画像をCCDカメラによりコンピューターに取り込み、画像処理ソフトにより取り込んだ画像を、色相差により白と黒に2値化した後、全体面積のうち白(開孔部)の面積割合を算出して得られる値である。
【0009】
本発明では、布帛の紫外線遮蔽性は、SPF値で特定される。本発明でいうSPFとは布帛製品でカバーした皮膚が、カバーしない皮膚よりもどれくらい長く、日光に曝すことができるかを示す指標である。例えば、SPF20の布帛製品で皮膚をカバーすると、素肌の時よりも20倍長く日光に暴露することができることを意味する。SPFで表される布帛の紫外線遮蔽性は、紫外線の波長毎の皮膚へのダメージを加味した特性であって、下記の(1)式により算出される。
【0010】
Figure 0004357627
(1)式中、λは紫外線の波長、Eλは基準紅斑効果値、Sλは基準太陽放射照度値、Tλは布帛の紫外線透過率(%)及び△λは測定波長間隔=2nmをそれぞれ示す。
【0011】
ここで、基準紅斑効果値(Eλ)は、表2に示す紫外線の波長毎の値である(Food and Drug Administration,“Sunscreen Drug Products for Over−the−Counter Human Use; Tentative Final Monograph: Proposed Rule,”Federal Registervol58,no.90.21 CFR Part 352 et al,28193−28302より準用)。
【0012】
基準太陽放射照度値(W/cm2 /nm)は、表2に示す6月の実際の太陽放射照度値で表される(Sayre,R.,M.,Cole,C.,Billhimer,W.,Stanfield,J.,and Ley,R.D.“Special Comparison of Solar Simulators and Sunlight,”Photodermatol.Photoimmunol Photomed.7:159−165(1990)より準用)。
【0013】
Tλは、布帛の紫外線透過率で、重水素ランプを光源とする紫外線分光光度計により測定される紫外線波長毎の透過率(%)の値である。
【0014】
【表1】
Figure 0004357627
【0015】
【表2】
Figure 0004357627
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳述する。
本発明において、布帛は織物、編物及び短繊維あるいはフィラメント繊維をシート状に形成させてウエブとしウエブ構成繊維を接着、絡合もしくはスティッチボンド法等で固定して形成される不織布、及びこれらの積層布帛をいう。
【0017】
本発明では、布帛の開孔率が0.3%以上7%以下であることが肝要である。開孔率が7%以下であることにより、皮膚に与えるダメージの大きい紫外線B波の遮蔽性が優れたものとなる。より好ましくは開孔率は5%以下である。開孔率が7%を超えると、無機酸化物微粒子の含有量の高い紫外線遮蔽性の高い繊維を用いて布帛を調製されていたとしても、より有害な紫外線B波の遮蔽性が劣り、皮膚の保護が不充分なものとなる。また布帛の開孔率が0.3%未満になると布帛の風合いが硬くなると同時に、通気性が低下し清涼性に劣るものとなる。
【0018】
また本発明の布帛は、合成繊維と人造セルロース繊維が混用された布帛であり、合成繊維と人造セルロース繊維の少なくとも一方が無機酸化物微粒子を含有している必要がある。
混用の方法はどの様な方法であってもよい。一つには、糸複合や交織、交編等により混用することができる。糸複合の場合、例えば高速流体噴射ノズルを用いたエアー混繊、エアー混繊後仮撚加工する複合仮撚、2種の繊維にオーバーフィードを与えてノズルに供給し微細ループを形成させる流体噴射加工、交撚、カバーリング等いかなる手段で複合してもよい。また交織、交編の場合、例えば織物であれば、合成繊維と人造セルロース繊維をそれぞれ経糸と緯糸に配して交織したり、また、合成繊維と人造セルロース繊維を1本交互や2本交互等の配置で経糸及び/又は緯糸に配して交織したり、多重織機を用いて2層、3層等に配置して交織する方法等で混用することができる。また、編物であれば、合成繊維と人造セルロース繊維を1本交互や2本交互等や、格子、千鳥等の配置、あるいは2層、3層の配置で丸編機や横編機で交編したり、合成繊維と人造セルロース繊維を異なる筬に配して経編機で交編したり、同一の筬に1本交互や2本交互等で配置して交編する方法等で混用することができる。さらには、合成繊維と人造セルロース繊維の混用に加え、織編物の30重量%以下の混率で、綿、麻、ウール等の天然繊維等のその他の繊維と混用されていてもよい。
【0019】
しかしながら、良好な紫外線遮蔽性を得るために、無機酸化物微粒子を含有した合成繊維及び/又は人造セルロース繊維は、1本交互や2本交互等の様に周期的に織編物に配置されているか、織編物の1層全面に配置されていることが好ましい。
混用方法のうち糸複合は、人造セルロース繊維の強度、耐摩耗性等の物性を合成繊維で保護できるため、製織、製編等の加工工程性が良好になり好ましい。
【0020】
布帛が不織布である場合には、合成繊維と人造セルロース繊維を共に短繊維として混用し、乾式あるいは湿式法でウエブ形成した不織布、合成繊維と人造セルロース繊維のいずれかをスパンボンド法によるウエブで形成して積層複合した構造の不織布等様々な不織布であることができる。しかしながら、良好な紫外線遮蔽性を得るために、無機酸化物微粒子を含有した合成繊維及び/又は人造セルロース繊維が不織布の平面内に全面に一様に分布された不織布構造乃至積層構造とすることが好ましい。
【0021】
合成繊維と人造セルロース繊維を混用する混率は、合成繊維の混率は布帛重量の20重量%以上70重量%以下、人造セルロース繊維の混率が20重量%以上70重量%以下であることが、布帛の吸湿性からくる清涼性や、強度、摩耗、耐洗濯性等の消費物性の観点で好ましい。
本発明に用いられる布帛は、開孔率が0.3%以上7%以下であれば特に限定されるものではなく、単層であっても2層、3層あるいはそれ以上の層構造をしていてもよい。織物の場合、単層であれば例えば平織、綾織、朱子織等が、2層以上の構造であれば経二重織、緯二重織や多重織等任意に用いることができる。編物の場合、単層であれば天竺編、ゴム編等の緯編や、1枚筬の経編等が、2層以上の構造であれば、スムース、ポンチローマ等の緯編や、2枚筬以上の経編等任意に用いることができる。ポリウレタン等の弾性繊維と混用してストレッチ性を付与していてもよい。
【0022】
さらに、本発明の布帛が織物の場合、見掛け密度が0.65cm3 以下であることが好ましい。より好ましくは見掛け密度が0.5cm3 以下である。見掛け密度が0.65cm3 を超えると織物の風合い、通気性が極端に低下し、硬く清涼性に劣るものとなってしまう。編物の場合、見掛け密度が0.3cm3 以下であることが好ましい。より好ましくは見掛け密度が0.25cm3 以下である。見掛け密度が0.3cm3 を超えると編物の風合い、通気性が極端に低下し、硬く清涼性に劣るものとなってしまう。
【0023】
本発明の布帛に用いられる合成繊維と人造セルロース繊維の少なくとも一方の繊維が無機酸化物微粒子を含有することが必要である。
本発明に用いる合成繊維には、例えば、ポリエステル系、ポリアミド系、アクリル系、ポリプロピレン系、ポリウレタン系等の繊維を挙げることができる。ポリエステル系、ポリアミド系、ポリプロピレン系等の溶融紡糸によって製造される合成繊維が無機酸化物微粒子含有させて製造する上で好ましい。
【0024】
一方、本発明で用いる人造セルロース繊維とは人工的に造られた再生セルロース、精製セルロース繊維等、基本的にβ−グルコースでできたもののことをいい、具体的な例としてはキュプラ、レーヨン、アセテート、ポリノジック、リヨセル等が挙げられる。
繊維に含有させる無機酸化物微粒子は、原糸製造に障害を及ぼさなければ、その種類は特に限定されないが、例えば酸化チタン、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等を用いることができる。これらの無機酸化物微粒子は、単独もしくは2種以上を併用して用いることができる。無機酸化物微粒子の平均粒径は、一般に、約1ミクロン以下であることが好ましい。約2ミクロン以上の粗大粒子になると、紡糸時の糸切れにつながり好ましくない。より好ましくは0.5ミクロン以下である。
【0025】
合成繊維における無機酸化物微粒子の含有量は、芯鞘型でない単一のポリマー組成からなる合成繊維の場合、1.0重量%以上6.0重量%以下であることが好ましい。含有量が1.0重量%未満では紫外線特にA波の遮蔽性が劣るものとなる。含有量が6.0重量%を超えると紡糸の安定性、複合化加工、製織、製編の工程性が著しく低下する。又、芯鞘型合成繊維の場合は、芯部の無機酸化物微粒子の含有量が3.0重量%以上20.0重量%以下であることが好ましい。含有量が3.0重量%未満では紫外線特にA波の遮蔽性が劣るものとなり、20.0重量%を越えると微粒子の均一な分散が困難となり、紡糸時の糸切れなどの問題が生じる。より好ましい芯部内の含有量は5重量%〜15重量%である。
【0026】
芯鞘型合成繊維の場合、芯部と鞘部は同一のポリマー組成であっても、異なるポリマー組成であってもよい。例えばポリエステル芯鞘型合成繊維の場合、鞘部のみが共重合ポリエステルであってもよい。また、ポリアミド芯鞘型合成繊維の場合、芯部がナイロン66で鞘部がナイロン6であってもよい。
また、芯部と鞘部は同心円状に複合されていてもよく、偏心して複合されていてもよい。芯成分の鞘成分に対する重量比は1/4〜4/1の範囲が好ましい。芯成分の重量比が1/4未満であると紫外線遮蔽効果が劣るものとなり、4/1を越えると紡糸時に芯成分がフィラメントの表面に露出し、安定した芯鞘形状が難しくなる。好ましい芯鞘比は1/2〜2/1であり、さらに好ましくは1/1である。
【0027】
人造セルロース繊維における無機酸化物微粒子の含有量は、0.5重量%以上5.0重量%以下であることが好ましい。より好ましくは1.0重量%以上5.0重量%以下である。含有量が0.5重量%未満では紫外線特にA波の遮蔽性がやや劣るものとなり、5.0重量%を超えると紡糸工程の安定性、複合化加工、例えば製編織の工程性が著しく低下する。
【0028】
また、合成繊維および人造セルロース繊維の断面形状は、特に限定されるものでなく、丸形、三角、Y型、L型、W型、扁平、ドッグボーン型、多葉型等何れの形状であっても良い。また、繊維の形態は長繊維でも短繊維でもよく、長さ方向に均一なものや太細のあるものでもよい。
合成繊維および人造セルロース繊維の繊度も特に限定されるものではない。衣料用途に用いることを考慮するとトータルデニールは20d〜300d、単糸デニールは0.5d〜10d程度が望ましい範囲である。特に過酷な条件にも耐え得なければならないスポーツ衣料用布帛の場合には、1d〜5dがより望ましく、柔らかな肌触りや風合いを重視するインナー衣料用布帛の場合には、0.5d〜3dがより望ましい。
【0029】
本発明の布帛はSPF値が20以上であることが必要である。 本発明の布帛は、SPFの値が20以上必要であり、より好ましくは30以上、さらに好ましくは50以上が望ましい。SPFの値が20以上であることにより、布帛の紫外線から皮膚を保護する効果が充分なものとなるが、SPFの値が20未満では、日焼け等、皮膚の受けるダメージが大きいものとなる。
【0030】
【実施例】
本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
なお、実施例における布帛の性量、物性は、下記する方法を用いて測定、評価したもので、測定、評価の結果を表3にまとめて示す。
(1)厚みの測定
厚み計により5g/cm2 荷重における布帛の厚み(mm)を測定する。
(2)見掛け密度の測定
布帛の目付(g/m2 )と厚み(mm)の関係から下記式を用いで算出した。
【0031】
見掛け密度(g/cm2 )=目付(g/m2 )/厚み(mm)/1000
(3)通気性の測定、
JIS−L−1096フラジール法に準じて通気度(cc/cm2 /sec)
を測定する。
(4)紫外線遮蔽性の評価
作製した織編物をタテ4cm×ヨコ10cmにカットし、これらを一度に左右の太股部に張り付け、8月の太陽光下でテニスをしながら累計5時間太陽光に暴露し、日焼けの程度を以下判定基準にて評価した。
【0032】
◎:全く皮膚に変化が見られない
○:殆ど皮膚に変化が見られない
△:皮膚にやや赤みが発生
×:皮膚にかなり赤みが発生
(5)風合いの評価
作製した織編物の風合いを以下判定基準にて官能評価した。
【0033】
○:風合いが柔らかく良好
×:風合いが硬く不良
(6)吸湿性の測定
105℃の乾燥機中で恒量に至らせた布帛の絶乾質量W0 (g)を測定した後、20℃、65%RHの環境で恒量に至らせた質量W1 (g)を測定し、下記の式にて水分率(%)を算出した。
【0034】
Figure 0004357627
〔実施例1〕
三菱LS−2仮撚機により、酸化チタンを8.0重量%含有する芯部と、酸化チタンを0.05重量%含有する鞘部からなり、芯鞘重量比率1/1である同心円状のポリエステル芯鞘型合成繊維(50デニール36フィラメント)と酸化チタンを1.3重量%含有する50デニール30フィラメントの銅アンモニア法レーヨンをインターレース混繊後、スピンドル回転数25万rpm、撚数2800T/m、ファーストヒーター温度180℃で仮撚加工し複合糸を得た。
【0035】
本複合糸により32Gシングル丸編機にて天竺編地を作製し、精練後、180℃乾熱セットを施し、74コース/インチ、43ウエール/インチ、厚み0.57mm、目付137g/m2 、見掛け密度0.24g/cm3 の編物を得た。本編物の開孔率は2.0%で、SPF値は34であった。
この編物は紫外線による日焼けを防止し風合いも柔らかく、また、通気性、吸湿性が高く清涼性に優れる編物であった。
【0036】
〔実施例2〕
実施例1と同様の複合糸により32Gダブル丸編機にてスムース編地を作製し、精練後、180℃乾熱セットを施し、37コース/インチ、39ウエール/インチ、厚み0.84mm、目付153g/m2 、見掛け密度0.18g/cm3 の編物を得た。この編物の開孔率は4.8%で、SPF値は21であった。得られた編物は、紫外線による日焼けを防止し風合いも柔らかく、また、通気性、吸湿性が高く清涼性に優れる編物であった。
【0037】
〔実施例3〕
三菱LS−2仮撚機により、酸化チタンを8.0重量%含有する芯部と、酸化チタンを0.05重量%含有する鞘部からなり、芯鞘重量比率1/1である同心円状のポリエステル芯鞘型合成繊維(50デニール36フィラメント)と50デニール20フィラメントのビスコース法レーヨンをインターレース混繊後、スピンドル回転数25万rpm、撚数2800T/m、ファーストヒーター温度180℃で仮撚加工し複合糸を得た。
【0038】
本複合糸により32Gシングル丸編機にて天竺編地を作製し、精練後、180℃乾熱セットを施し、74コース/インチ、43ウエール/インチ、厚み0.58mm、目付135g/m2 、見掛け密度0.23g/cm3 の編物を得た。本編物の開孔率は2.1%で、SPF値は25であった。
本編物は紫外線による日焼けを防止し風合いも柔らかく、また、通気性、吸湿性が高く清涼性に優れる編物であった。
【0039】
〔実施例4〕
三菱LS−2仮撚機により、酸化チタンを8.0重量%含有する芯部と、酸化チタンを0.05重量%含有する鞘部からなり、芯鞘重量比率1/1である同心円状のポリエステル芯鞘型合成繊維(75デニール36フィラメント)と酸化チタンを1.3重量%含有する30デニール18フィラメントの銅アンモニア法レーヨンをインターレース混繊後、スピンドル回転数25万rpm、撚数2800T/m、ファーストヒーター温度180℃で仮撚加工し複合糸を得た。
【0040】
この複合糸により32Gシングル丸編機にて天竺編地を作製し、精練後、180℃乾熱セットを施し、75コース/インチ、43ウエール/インチ、厚み0.59mm、目付138g/m2 、見掛け密度0.23g/cm3 の編物を得た。本編物の開孔率は1.9%で、SPF値は36であった。この編物は紫外線による日焼けを防止し風合いも柔らかく、また、通気性、吸湿が高く清涼性に優れる編物であった。
【0041】
参考例1
実施例1と同様の複合糸を経糸及び緯糸に用い平織物を作製し、精練後、180℃乾熱セットを施し、経糸密度103本/インチ、緯糸密度70本/インチ、厚み0.18mm、目付76g/m2 、見掛け密度0.42g/cm3 の織物を得た。織物の開孔率は1.5%でSPF値は45であった。この織物は紫外線による日焼けを防止し風合いも柔らかく、また、通気性、吸湿性が高く清涼性に優れる織物であった。
【0042】
参考例2
実施例1と同様の複合糸を経糸及び緯糸に用い平織物を作製し、精練後、180℃乾熱セットを施し、経糸密度116本/インチ、緯糸密度80本/インチ、厚み0.19mm、目付86g/m2 、見掛け密度0.45g/cm3 の織物を得た。織物の開孔率は0.5%でSPF値は120であった。この織物は紫外線による日焼けを防止し風合いも柔らかく、また、通気性、吸湿性が高く清涼性に優れる織物であった。
【0043】
参考例3
酸化チタンを8.0重量%含有する芯部と、酸化チタンを0.05重量%含有する鞘部からなり、芯鞘重量比率1/1である同心円状のポリエステル芯鞘型合成繊維(75デニール36フィラメント)を経糸に、酸化チタンを1.3重量%含有する75デニール45フィラメントの銅アンモニア法レーヨンを緯糸に用い平織物を作製し、精練後、180℃乾熱で熱セットを施し、経糸密度125本/インチ、緯糸密度87本/インチ、厚み0.14mm、目付77g/m2 、見掛け密度0.55g/cm3 の織物を得た。本織物の開孔率は1.4%で、SPF値は130であった。この織物は紫外線による日焼けを防止し風合いも柔らかく、また、通気性、吸湿性が高く清涼性に優れる織物であった。
【0044】
参考例4
酸化チタンを0.1重量%含有するポリエステル繊維(75デニール36フィラメントを経糸に、酸化チタンを1.3重量%含有する75デニール45フィラメントの銅アンモニア法レーヨンを緯糸に用い平織物を作製し、精練後、180℃乾熱で熱セットを施し、経糸密度124本/インチ、緯糸密度86本/インチ、厚み0.15mm、目付75g/m2 、見掛け密度0.5g/cm3 の織物を得た。織物の開孔率は1.6%で、SPF値は41であった。この織物は紫外線による日焼けを防止し風合いも柔らかく、また、通気性、吸湿性が高く清涼性に優れる織物であった。
【0045】
〔比較例1〕
三菱LS−2仮撚機により、酸化チタンを8.0重量%含有する芯部と、酸化チタンを0.05重量%含有する鞘部からなり、芯鞘重量比率1/1である同心円状のポリエステル芯鞘型合成繊維(100デニール72フィラメント)を、スピンドル回転数25万rpm、撚数2800T/m、ファーストヒーター温度200℃、セカンドヒーター温度190℃で仮撚加工した。
【0046】
この仮撚加工糸を用い32Gシングル丸編機にて天竺編地を作製し、精練後、180℃乾熱セットを施し、53コース/インチ、43ウエール/インチ、厚み0.60mm、目付118g/m2 、見掛け密度0.2g/cm3 の編物を得た。編物の開孔率は1.8%で、SPF値は51であった。編物は紫外線による日焼けを防止し、風合いが柔らかく通気性も高いが、吸湿性が低くやや清涼性に劣る編物であった。
【0047】
〔比較例2〕
40番手の綿糸を用い32Gシングル丸編機にて天竺編地を作製し、精練後、180℃乾熱セットを施し、51コース/インチ、40ウエール/インチ、厚み0.57mm、目付110g/m2 、見掛け密度0.19g/cm3 の編物を得た。編物の開孔率は1.8%で、SPF値は8であった。この編物は風合いが柔らかく、また、通気性、吸湿性が高く清涼性の高いものであったが、紫外線による日焼け防止効果が劣る編物であった。
【0048】
〔比較例3〕
三菱LS−2仮撚機により、酸化チタンを2.0重量%含有する芯部と、酸化チタンを0.05重量%含有する鞘部からなり、芯鞘重量比率1/1である同心円状のポリエステル芯鞘型合成繊維(50デニール36フィラメント)と酸化チタンを0.5重量%含有する50デニール30フィラメントの銅アンモニア法レーヨンをインターレース混繊後、スピンドル回転数25万rpm、撚数2800T/m、ファーストヒーター温度180℃で仮撚加工し複合糸を得た。
【0049】
この複合糸により32Gシングル丸編機にて天竺編地を作製し、精練後、180℃乾熱セットを施し、73コース/インチ、42ウエール/インチ、厚み0.59mm、目付133g/m2 、見掛け密度0.23g/cm3 の編物を得た。この編物の開孔率は2.0%で、SPF値は17であった。
本編物は風合いが柔らかく、また、通気性、吸湿性が高く清涼性の高いものであったが、紫外線による日焼け防止効果が劣る編物であった。
【0050】
〔比較例4〕
実施例1と同様の複合糸により32Gシングル丸編機にて天竺編地を作製し、精練後、180℃乾熱セットを施し、90コース/インチ、44ウエール/インチ、厚み0.56mm、目付179g/m2 、見掛け密度0.32g/cm3 の編物を得た。編物の開孔率は0.4%で、SPF値は98であった。この編物は紫外線による日焼け防止効果を有し吸湿性が高いものの、硬い風合いで通気性が低くやや清涼性に劣る編物であった。
【0051】
〔比較例5〕
実施例1と同様の複合糸を経糸及び緯糸に用い平織物を作製し、精練後、180℃乾熱セットを施し、経糸密度103本/インチ、緯糸密度40本/インチ、厚み0.16mm、目付62g/m2 、見掛け密度0.39g/cm3 の織物を得た。織物の開孔率は7.5%でSPF値は15であった。この織物は風合いが柔らかく、また、通気性、吸湿性が高く清涼性の高いものであったが、紫外線による日焼け防止効果が劣る織物であった。
【0052】
〔比較例6〕
実施例1と同様の複合糸を経糸及び緯糸に用い平織物を作製し、精練後、180℃乾熱セットを施し、経糸密度116本/インチ、緯糸密度96本/インチ、厚み0.14mm、目付93g/m2 、見掛け密度0.66g/cm3 の織物を得た。織物の開孔率は0.2%でSPF値は140であった。この織物は紫外線による日焼け防止効果を有し吸湿性が高いものの、硬い風合いで通気性が低くやや清涼性に劣るものであった。
【0053】
【表3】
Figure 0004357627
【0054】
【発明の効果】
本発明の布帛は、紫外線A波の遮蔽性を向上すると共に、特に皮膚に有害な紫外線B波の遮蔽性を向上させ、紫外線による皮膚ダメージを大幅に低減することができる。また、布帛は風合いが柔らかく高通気性、高吸湿性で清涼性に優れたものである。

Claims (2)

  1. 合成繊維と人造セルロース繊維が混用された編物であり、合成繊維が、無機酸化物微粒子を1.0重量%以上6.0重量%以下含有している合成繊維、及び/又は無機酸化物微粒子を3.0重量%以上20.0重量%以下含有する芯部と、無機酸化物微粒子を2.0重量%以下含有する鞘部を有する芯鞘型合成繊維であって、該合成繊維と該人造セルロース繊維が糸複合されており、編物の開孔率が0.3%以上%以下、編物の見掛け密度が0.3g/cm 3 以下、かつ、下記の(1)式に示すSPF値が20以上であることを特徴とする紫外線遮蔽性編物
    Figure 0004357627
    ただし、式中、λは紫外線の波長、Eλは基準紅斑効果値、Sλは基準太陽放射照度値、Tλは布帛の紫外線透過率(%)及びΔλは測定波長間隔=2nmをそれぞれ表す。
  2. 人造セルロース繊維が無機酸化物微粒子を0.5重量%以上5.0重量%以下含有していることを特徴とする請求項1に記載の編物
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