JP4357459B2 - 冷蔵庫 - Google Patents

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本発明は、ユーザにより所望の室内温度に切り替えることができる温度切替室を備えた冷蔵庫に関する。
生活環境の変化が著しい昨今においては、家族それぞれが食事を摂る時間が異なる家庭が増えている。このため、加熱食品を保温するために保温箱や保温用収納容器が用いられる。これにより、調理を何度も行う手間を省くことができる。
一方、冷凍室及び冷蔵室に加えて温度切替室を備えた冷蔵庫が特許文献1に開示されている。この冷蔵庫は、温度切替室に送出される冷気の通路を開閉するダンパ装置と、温度切替室を昇温するヒータとを備えている。これにより、温度切換室の室内温度を使用者の用途に応じて冷凍、冷蔵、パーシャル、チルド等の所望の低温の温度帯に切り替えることができる。
特開平10−288440号公報
しかしながら、加熱食品を保温するために保温箱や収納容器を用いると設置場所の確保が困難な問題や使用者の経済的負担が大きくなる問題がある。また、鍋等から収納容器に食品を移し替える煩雑な作業を必要とし、利便性が悪い問題があった。
本発明は、使用者の負担を軽減するとともに場所の確保を容易にして利便性の高い冷蔵庫を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明の冷蔵庫は、冷却器による冷却とヒータによる加熱とによって貯蔵物を冷却保存する低温側と加熱食品を保温する高温側とに室内温度を切り替えできる温度切替室を備えた冷蔵庫において、貯蔵物を収納して前記温度切替室内を前後にスライドする収納ケースと、前記収納ケースの両側面を支持して前記収納ケースの収納状態をロックするとともに所定の負荷により前記収納ケースを引き出すことができるロック部と、前記温度切替室の両側壁に突設される前後に延びた一のレールと、前記収納ケースの両側面に設けられ、前記レールの上下を囲む板状の壁で形成されて前記レールに嵌合する溝部と、を備えたことを特徴としている。
この構成によると、温度切替室は低温側に切り替えられると冷却器から冷気が導入され、冷凍、パーシャル、チルド、冷蔵等の低温室となる。これにより、貯蔵物を冷蔵保存または冷凍保存できる。温度切替室は高温側に切り替えられるとヒータが駆動され、高温の高温室となる。これにより、加熱調理済み食品の一時的な保温や冬場の温調理等ができる。
温度切替室には貯蔵物を収納するスライド自在の収納ケースが設けられ、扉を開いて収納ケースを手前に引くことにより貯蔵物の出し入れが行われる。収納ケースを温度切替室内に収納すると収納ケースは両側面がロック部に支持されて移動がロックされ、収納ケースを容易に引き出すことができない。所定の負荷で収納ケースを引き出すとロックが解除され、収納ケースが引き出される。
また本発明は上記構成の冷蔵庫において、前記ロック部は、前記溝部の前部の上壁を奥側が下がるように形成した第1段部と、前記レールの前部から上方に突出するとともに第1段部に当接して第1段部を係止する第1係止部とから成ることを特徴としている。
この構成によると、収納ケースに設けた溝部がレールに嵌合して収納ケースが前後に摺動案内される。収納ケースは第1段部が第1係止部に当接して収納ケースの前方への移動がロックされ、所定の負荷で引くと第1段部が第1係止部に乗り上げて前方へ移動する。
また本発明は上記構成の冷蔵庫において、第1係止部を前記レールの上面に設けた凹部により形成するとともに、第1段部を前記溝部の上壁から下方に突出した凸部により形成したことを特徴としている。この構成によると、収納ケースを収納した際に凸部が凹部に嵌合して収納ケースがロックされる。
また本発明は上記構成の冷蔵庫において、前記ロック部は、前記溝部の後部の上壁を奥側が下がるように形成した第2段部と、前記レールの後部に設けられるとともに第2段部に当接して第2段部を係止する第2係止部とから成ることを特徴としている。この構成によると、収納ケースは第2段部が第2係止部に当接して収納ケースの前方への移動がロックされ、所定の負荷で引くと第2段部が第2係止部に乗り上げて前方へ移動する。
また本発明は上記構成の冷蔵庫において、第2係止部を前記レールの上面に設けた凹部により形成するとともに、第2段部を前記溝部の上壁から下方に突出した凸部により形成したことを特徴としている。この構成によると、収納ケースを収納した際に凸部が凹部に嵌合して収納ケースがロックされる。
また本発明は上記構成の冷蔵庫において、前記温度切替室の前面を開閉する扉の背面側に突出する突設部を設けるとともに、前記扉を閉じる際に前記突設部に当接して前記収納ケースを前記温度切替室内に押入する当接部を前記収納ケースの底面に設けたことを特徴としている。この構成によると、扉を閉じると、扉の背面の突設部が収納ケースの底面に設けた当接部に当接し、収納ケースが温度切替室内に押入される。
本発明によると、貯蔵物を冷蔵保存または冷凍保存する低温側と加熱食品を保温する高温側とに室内温度を切り替えできる温度切替室を備えたので、加熱食品を保温するための使用者の経済的負担を軽減するとともに場所の確保を容易にして利便性の高い冷蔵庫を提供することができる。
また、収納ケースの両側面を支持して収納ケースの収納状態をロックするロック部を設けたので、収納ケースを引き出す際に負荷が大きくなる。このため、収納ケースを不用意に引き出して高温の貯蔵物がこぼれることによる使用者の火傷を防止することができる。加えて、収納ケースが水平面内で斜めに収納された場合でも、収納ケースの両側部をロック部により支持して収納ケースの姿勢をスライド方向に平行に正すことができる。従って、収納ケースをスムーズに引き出すことができ、冷蔵庫の操作性が向上する。
また本発明によると、ロック部は収納ケースの両側面に形成される溝部の前部に設けた第1段部とレールに設けた第1係止部とから成るので、収納ケースの収納状態をロックし、所定の負荷でロックが解除されるロック部を簡単に実現することができる。
また本発明によると、ロック部は収納ケースの両側面に形成される溝部の後部に設けた第2段部とレールに設けた第2係止部とから成るので、ロック部により収納ケースを前部と後部とで支持し、収納ケースの姿勢を確実に正すことができる。
また本発明によると、第1、第2係止部を前記レールの上面に設けた凹部により形成するとともに、第1、第2段部を前記溝部の上壁から下方に突出した凸部により形成したので、収納ケースを収納した際に凸部が凹部に嵌合して収納ケースの姿勢を正すことができる。これにより、収納ケースを引き出し開始時からスムーズに引き出すことができる。
また本発明によると、扉の背面側に突出する突設部を設け、扉を閉じる際に突設部に当接して収納ケースを温度切替室内に押入する当接部を収納ケースの底面に設けたので、引き出した収納ケースを収納する動作を省くことができ、冷蔵庫の使用性が向上する。また、回動する扉の突設部が当接部に点接触して収納ケースが斜めに収納され易くなっても、ロック部により収納ケースの姿勢を容易に正すことができる。
以下に本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1、図2は第1実施形態の冷蔵庫を示す正面図及び右側面図である。冷蔵庫1は、上段に冷蔵室2が配され、中段に温度切替室3及び製氷室4が配される。冷蔵庫1の下段には野菜室5及び冷凍室6が配されている。
冷蔵室2は観音開きの扉を有し、貯蔵物を冷蔵保存する。温度切替室3は中段左側に設けられ、使用者により室温を切り替えられるようになっている。製氷室4は中段右側に設けられ、製氷を行う。野菜室5は下段左側に設けられ、野菜の貯蔵に適した温度(約8℃)に維持される。冷凍室6は下段右側に設けられ、製氷室4に連通して貯蔵物を冷凍保存する。
図3は冷蔵庫1の右側面断面図である。冷凍室6及び製氷室4には貯蔵物を収納する収納ケース11が設けられる。野菜室5及び温度切替室3にも同様の収納ケース11が設けられる。冷蔵室2には貯蔵物を載置する複数の収納棚41が設けられる。冷蔵室2の扉には収納ポケット42が設けられる。これらにより、冷蔵庫1の使い勝手が向上されている。また、冷蔵室2内の下部にはチルド温度帯(約0℃)に維持されたチルド室23が設けられている。
冷凍室6の背後には冷気通路31が設けられ、冷気通路31内には圧縮機35に接続された冷却器17が配される。冷蔵室2の背後には冷気通路31と連通する冷気通路32が設けられる。凝縮器、膨張器(いずれも不図示)が接続された圧縮機35の駆動によりイソブタン等の冷媒が循環して冷凍サイクルが運転される。これにより、冷凍サイクルの低温側となる冷却器17と冷気通路31を流通する空気とが熱交換して冷気が生成される。
また、冷気通路31、32内には冷凍室送風機18及び冷蔵室送風機28がそれぞれ配される。詳細を後述するように、冷却器17で生成された冷気は冷凍室送風機18の駆動により冷気通路31を介して冷凍室6、製氷室4、チルド室23及び温度切替室3に供給される。また、該冷気は、冷蔵室送風機28の駆動により冷気通路32を介して冷蔵室2及び野菜室5に供給される。
図4は温度切替室3を示す右側面断面図である。温度切替室3の上下面は断熱壁7、8により冷蔵室2及び野菜室5と断熱隔離されている。また、温度切替室3の一方の側面は断熱壁34(図7参照)により製氷室4及び冷凍室6と断熱隔離され、他方の側面は冷蔵庫1の外壁を形成する断熱壁37(図7参照)から成っている。温度切替室3の前面は回動式の扉9により開閉可能になっている。温度切替室3内には貯蔵物を載置する引出し式の収納ケース11が配されている。収納ケース11の上方には着脱可能な載置棚36が配されている。
収納ケース11は上面を開放したステンレス等の金属から成り、温度切替室3の室内温度を貯蔵物に伝えやすくなっている。また、載置棚36を脱着することにより大きな貯蔵物も収納できるようになっている。収納ケース11の側面には前後に延びる溝部11aが形成されている。温度切替室3の側面の断熱壁34、37には溝部11aに嵌合して前後に延びるレール34a、37a(37aは不図示)が設けられている。収納ケース11はレール34a、37aの案内により前後にスライド移動可能になっている。
図6は図4のH部を示す拡大図である。溝部11aの前部には溝部11aの上壁を奥側が下がるように形成した第1段部11bが設けられている。レール34aの前端は上方に突出する第1係止部34bが設けられている。他方のレール37aにも同様に第1係止部37b(不図示)が設けられている。
収納ケース11は扉9を開いた後に引き出して貯蔵物の出し入れが行われる。温度切替室3内に収納された収納ケース11は引き出す際に両側面の第1段部11bが第1係止部34b、37bに当接して容易に引き出すことができない。従って、第1段部11b及び第1係止部34b、37bにより、収納ケース11の両側面を支持して収納状態をロックするロック部が構成されている。また、所定の負荷で収納ケース11を引き出すと、第1段部11bが第1係止部34b、37bを乗り上げて、収納ケース11が引き出される。
図4において、収納ケース11の底面にはリブ状の突起部11d(当接部)が設けられている。扉9の背面下部には、温度切替室3の奥行方向に延びて突出し、収納ケース11の底面に対向する突設部9aが設けられている。扉9を閉じると、図7の上面図に示すように、突設部9aが突起部11dに当接して収納ケース11が温度切替室3内に押入される。
従って、収納ケース11を収納する動作を必要としないため、冷蔵庫1の使用性が向上する。また、突起部11dが収納ケース11の底面に設けられるため突設部9aが扉9の下部に配される。このため、突設部9aが扉9を開いた際に邪魔にならず、突設部9aの上方に窓や収納ポケット等を設けて冷蔵庫1の利便性を向上することができる。尚、突起部11dに替えて収納ケース11の底面に後方が下がった段差を設けてもよい。
温度切替室3の背面は背面板33により覆われている。背面板33の上部には温度切替室3に空気が流入する流入口33aが設けられ、下部には温度切替室3から空気が流出する流出口33bが設けられる。また、流入口33a及び流出口33b近傍には温度切替室3内の温度を検知する温度センサ24、16が設けられる。
背面板33の後方には、外壁を形成する断熱壁10との間に導入通風路12が設けられている。導入通風路12には温度切替室吐出ダンパ13(図5参照)が設けられ、冷気通路31に連通して冷却器17(図3参照)で発生した冷気を温度切替室3に導く。また、温度切替室吐出ダンパ13の開閉により冷却器17と温度切替室3の流入側との間の冷気経路が開閉され、開閉量によって導入通風路12から温度切替室3に流入する風量が調整される。
導入通風路12内には、温度切替室吐出ダンパ13と流入口33aとの間に温度切替室送風機14が設けられている。温度切替室送風機14の駆動によって冷気通路31の冷気が容易に温度切替室3に導かれる。
流出口33bの後方には温度切替室戻りダンパ20が設けられる。温度切替室戻りダンパ20は開口部20a、20bを有し、回動により一方を開いて他方を閉じるバッフル20cを有している。開口部20bを開くと温度切替室3から流出する空気は戻り通風路19(図5参照)を介して冷却器17に導かれる。
開口部20aを開くと温度切替室3から流出する空気は温度切替室送風機14の吸気側に導かれるとともに、温度切替室3の流出側と冷却器17との冷気経路が閉じられる。従って、温度切替室送風機14を駆動し、開口部20bを閉じて温度切替室戻りダンパ20を閉じることにより、矢印Fに示すように温度切替室3の空気を循環させることができる。尚、温度切替室送風機14を温度切替室3内に設けてもよい。
温度切替室3の流入口33aの背後にはヒータ15が設けられる。ヒータ15は熱輻射式のガラス管ヒータから成り、背面板33を介して放出される輻射熱により温度切替室3を昇温する。温度切替室送風機14はヒータ15の表面に向けて送風するように配置されている。これにより、ヒータ15の表面温度を下げて安全性を向上させることができる。また、流出口33bには、所定の温度まで高温になるとヒータ15の通電を遮断する温度ヒューズ30が設けられる。
図5は冷蔵庫1の中段付近の正面断面図を示している。冷凍室6の背後の冷気通路31は冷凍室送風機18の前面上部を開口し、冷凍室送風機18によって製氷室4に空気が送出される。製氷室4に連通する冷凍室6の下部には冷凍室ダンパ22が設けられる。冷凍室6の後方下部には、冷凍室ダンパ22を介して冷却器17に空気を導いて冷気通路31に戻る戻り通風路21(図3参照)が設けられている。冷凍室ダンパ22の開閉により冷凍室6から流出する空気の風量が調整される。
冷気通路31の上部は冷蔵室ダンパ27を介して冷気通路32に連通する。また、冷気通路31は分岐され、チルド室ダンパ25を介してチルド室23と連通するとともに、前述のように導入通風路12(図4参照)に連通する。
冷蔵室2の背面下部には冷蔵室流出口(不図示)が開口し、野菜室5には野菜室流入口(不図示)が設けられる。冷蔵室流出口と野菜室流入口とは温度切替室3の背面を通る通路(不図示)により連結され、冷蔵室2と野菜室5が連通している。
温度切替室戻りダンパ20は温度切替室3の左方下部に設けられる。温度切替室3及び野菜室5の背後には、温度切替室戻りダンパ20から下方に延びて戻り通風路21(図3参照)に連通する戻り通風路19が設けられている。前述したように、温度切替室3内の空気は温度切替室戻りダンパ20の開口部20b(図4参照)を開くことにより戻り通風路19、21を介して冷却器17に導かれる。尚、野菜室5の背面には戻り通風路19に連通する野菜室流出口(不図示)が設けられる。
図8は冷蔵庫1の冷気の流れを示す冷気回路図である。冷凍室6、冷蔵室2及び温度切替室3はそれぞれ並列に配される。また、製氷室4は冷凍室6と直列に配され、野菜室5は冷蔵室2と直列に配される。冷却器17で生成された冷気は、冷凍室送風機18の駆動により矢印A(図5参照)に示すように冷気通路31を上昇して製氷室4に送出される。製氷室4に送出された冷気は製氷室4及び冷凍室6を流通し、冷凍室ダンパ22から流出する。そして、戻り通風路21を介して冷却器17に戻る。これにより、製氷室4及び冷凍室6内が冷却される。
冷蔵室送風機28の駆動により、冷凍室送風機18の排気側となる冷気通路31の上部で分岐した冷気は冷蔵室ダンパ27を介して矢印B(図5参照)に示すように冷気通路32を流通し、冷蔵室2に送出される。また、矢印C(図5参照)に示すようにチルド室23に送出される。
これらの冷気は冷蔵室2及びチルド室23を流通した後、野菜室5に流入する。野菜室5に流入した冷気は野菜室5内を流通して戻り通風路19、21を介して冷却器17に戻る。これにより、冷蔵室2及び野菜室5内が冷却され、設定温度になると冷蔵室ダンパ27及びチルド室ダンパ23が閉じられる。
また、温度切替室送風機14の駆動により、冷凍室送風機18の排気側となる冷気通路31の上部で分岐した冷気は矢印D(図5参照)に示すように導入通風路12を流通し、温度切替室吐出ダンパ13を介して温度切替室3に流入する。温度切替室3に流入した冷気は温度切替室3内を流通し、温度切替室戻りダンパ20から流出する。そして、矢印E(図5参照)に示すように、戻り通風路19、21を介して冷却器17に戻る。これにより、温度切替室3内が冷却される。
前述のように、温度切替室3は使用者の操作により室内温度を切り替えることができるようになっている。温度切替室3の動作モードは温度帯に応じてワイン(8℃)、冷蔵(3℃)、チルド(0℃)、ソフト冷凍(−8℃)、冷凍(−15℃)の各冷却モードが設けられる。
これにより、使用者は所望の温度で貯蔵物を冷凍または冷蔵して冷却保存できる。室内温度の切り替えは温度切替室吐出ダンパ13を開く量を可変して行うことができる。尚、例えば冷凍の室内温度から冷蔵の室内温度に切り替える際にヒータ15に通電して昇温してもよい。これにより、迅速に所望の室内温度に切り替えることができる。
また、ヒータ15に通電することにより、温度切替室3の室内温度を貯蔵物を冷却保存する低温側から調理済み加熱食品の一時的な保温や温調理等を行う高温側に切り替えることができる。高温側の室内温度は、主な食中毒菌の発育温度が30℃〜45℃であるため、ヒータ容量の公差や温度切替室3内の温度分布等を考慮して50℃以上にするとよい。これにより、雑菌の繁殖を防止できる。
また、冷蔵庫に用いられる一般的な樹脂製部品の耐熱温度が80℃であるため、高温側の室内温度を80℃以下にすると安価に実現することができる。加えて、食中毒菌を滅菌するためには、例えば腸管出血性大腸菌(病原性大腸菌O157)の場合では75℃で1分間の加熱が必要である。従って、高温側の室内温度を75℃〜80℃にするとより望ましい。
以下は55℃での食中毒菌の減菌に関する試験結果である。試験サンプルは初期状態で大腸菌2.4×103CFU/mL、黄色ブドウ球菌2.0×103CFU/mL、サルモネラ2.1×103CFU/mL、腸炎ビブリオ1.5×103CFU/mL、セレウス4.0×103CFU/mLを含んでいる。この試験サンプルを40分間で3℃から55℃に加温し、55℃で3.5時間保温後、80分間で55℃から3℃に戻して再度各菌の量を調べた。その結果、いずれの菌も10CFU/mL以下(検出せず)のレベルまで減少していた。従って、温度切替室3の高温側の設定温度を55℃としても充分減菌効果がある。
温度切替室3を低温側から高温側に切り替えると、温度切替室吐出ダンパ13が閉じられ、温度切替室戻りダンパ20のバッフル20cにより開口部20bが閉じられる。次に、ヒータ15がONされ、温度切替室送風機14の回転数が低温側の時よりも増加される。
その結果、温度切替室送風機14から送出される空気は、矢印Fに示すように流出口33bを介して連通路36を流通する。これにより、図7の破線Sに示すように温度切替室3内の空気は温度切替室戻りダンパ20を介して温度切替室送風機14に導かれて循環する。その結果、温度切替室3内が昇温され、ヒータ15の容量を可変して高温側の所定の温度に維持される。
温度切替室3を高温側から低温側に切り替えると、温度切替室吐出ダンパ13が開かれ、温度切替室戻りダンパ20の開口部20bが開かれる。そして、ヒータ15がOFFされ、温度切替室送風機14の回転数が高温側の時よりも低下される。これにより、温度切替室3には冷却器17の冷気が流入し、低温側の所定温度に維持される。
本実施形態によると、貯蔵物を冷却保存する低温側と加熱食品を保温する高温側とに室内温度を切り替えできる温度切替室3を備えたので、別途保温庫等を必要とせず使用者の経済的な負担を軽減するとともに保温庫等の設置場所の確保を不要にして加熱食品を保温できる利便性の高い冷蔵庫1を提供することができる。
また、収納ケース11の両側面を支持して収納ケース11の収納状態をロックするロック部を第1段部11b及び第1係止部34b、37bにより構成したので、収納ケース11を引き出す際に負荷が大きくなる。このため、収納ケース11を不用意に引き出して高温の貯蔵物がこぼれることによる使用者の火傷を防止することができる。加えて、収納ケース11が水平面内で斜めに収納された場合でも、収納ケース11の両側部をロック部により支持して収納ケース11の姿勢をスライド方向に平行に正すことができる。従って、収納ケース11をスムーズに引き出すことができ、冷蔵庫1の操作性が向上する。
また、扉9の背面側に突出する突設部9aを設け、扉9を閉じる際に突設部9aに当接して収納ケース11を温度切替室3内に押入する突起部11dを収納ケース11の底面に設けたので、回動する扉9の突設部9aが突起部11dに点接触して収納ケース11が斜めに収納され易くなる。この時、ロック部により収納ケース11の姿勢を容易に正すことができる。
次に、図9は第2実施形態の冷蔵庫の温度切替室3を示す側面断面図である。説明の便宜上、前述の図1〜図7に示す第1実施形態と同一の部分には同一の符号を付している。本実施形態は、収納ケース11の前部に加えて後部に収納ケース11の収納状態をロックするロック部が設けられている。その他の部分は第1実施形態と同様である。
図10は図9のJ部の拡大図を示している。収納ケース11の両側面の溝部11aの上壁の後端は奥側が下がった第2段部11cが設けられている。レール34aの後部には奥側が下がった第2係止部34cが設けられる。他方のレール37aにも同様に第2係止部37c(不図示)が設けられている。
温度切替室3内に収納された収納ケース11は引き出す際に両側面の第1段部11bが第1係止部34b、37bに当接するとともに、第2段部11cが第2係止部34c、37cに当接して容易に引き出すことができない。従って、第1段部11b及び第1係止部34b、37bにより、収納ケース11の前部の両側面を支持して収納状態をロックするロック部が構成されている。また、第2段部11c及び第2係止部34c、37cにより、収納ケース11の後部の両側面を支持して収納状態をロックするロック部が構成されている。
所定の負荷で収納ケース11を引き出すと、第1段部11bが第1係止部34b、37bを乗り上げ、第2段部11cが第2係止部34c、37cを乗り上げて収納ケース11が引き出される。従って、収納ケース11の前部の両側面と後部の両側面とをロック部により支持し、収納ケース11の姿勢を確実に正すことができる。尚、第2係止部34c、37cをレール34a、37aの後端面により形成してもよい。
第1、第2実施形態において、第1係止部34b、37bをレール34a、37aの上面に設けた凹部により形成し、第1段部11bを溝部11aの上壁から下方に突出した凸部により形成するとより望ましい。これにより、収納ケース11を収納した際に凸部が凹部に嵌合して収納ケース11の姿勢を正すことができる。従って、収納ケース11を引き出し開始時からスムーズに引き出すことができる。同様に、第2係止部34c、37cをレール34a、37aの上面に設けた凹部により形成し、第2段部11cを溝部11aの上壁から下方に突出した凸部により形成してもよい。
また、野菜室5の流出口にダンパを設けてもよい。これにより、温度切替室3を高温側から低温側に切り替えた際に、該ダンパを閉じて温度切替室3からの熱風が野菜室5に逆流することを防止できる。また、温度切替室3を高温側から低温側へ切り替える際に冷凍室送風機18が停止されている場合には、冷凍室ダンパ22が閉じられるようになっている。これにより、温度切替室送風機14の駆動によって冷凍室ダンパ22から冷凍室6内へ熱風が逆流することを防止できる。
また、冷却器17によって冷凍室6及び冷蔵室2を冷却しているが、冷蔵室2及び野菜室5専用の冷却器を別途設けてもよい。この時、冷却器17によって冷凍室6及び温度切替室3を冷却することができる。
本発明によると、温度切替室を有した冷蔵庫に利用することができる。
本発明の第1実施形態の冷蔵庫を示す正面図 本発明の第1実施形態の冷蔵庫を示す右側面図 本発明の第1実施形態の冷蔵庫を示す右側面断面図 本発明の第1実施形態の冷蔵庫の温度切替室を示す右側面断面図 本発明の第1実施形態の冷蔵庫の中段部を示す正面断面図 図4のH部の拡大図 本発明の第1実施形態の冷蔵庫の温度切替室を示す上面図 本発明の第1実施形態の冷蔵庫の冷気の流れを示す冷気回路図 本発明の第2実施形態の冷蔵庫の温度切替室を示す右側面断面図 図9のJ部の拡大図
符号の説明
1 冷蔵庫
2 冷蔵室
3 温度切替室
4 製氷室
5 野菜室
6 冷凍室
9 扉
9a 突設部
9b 傾斜面
11 収納ケース
11a 溝部
11b 第1段部
11c 第2段部
11d 突起部(当接部)
12 導入通風路
13 温度切替室吐出ダンパ
14 温度切替室送風機
15 ヒータ
17 冷却器
16、24 温度センサ
18 冷凍室送風機
19、21 戻り通風路
20 温度切替室戻りダンパ
22 冷凍室ダンパ
25 チルド室ダンパ
28 冷蔵室送風機
30 温度ヒューズ
31、32 冷気通路
33 背面板
34、37 断熱壁
34a、37a レール
34b、37b 第1係止部
34c、37c 第2係止部
35 圧縮機
36 載置棚

Claims (6)

  1. 冷却器による冷却とヒータによる加熱とによって貯蔵物を冷却保存する低温側と加熱食品を保温する高温側とに室内温度を切り替えできる温度切替室を備えた冷蔵庫において、
    貯蔵物を収納して前記温度切替室内を前後にスライドする収納ケースと、
    前記収納ケースの両側面を支持して前記収納ケースの収納状態をロックするとともに所定の負荷により前記収納ケースを引き出すことができるロック部と
    前記温度切替室の両側壁に突設される前後に延びた一のレールと、
    前記収納ケースの両側面に設けられ、前記レールの上下を囲む板状の壁で形成されて前記レールに嵌合する溝部と、
    を備えたことを特徴とする冷蔵庫。
  2. 記ロック部は、前記溝部の前部の上壁を奥側が下がるように形成した第1段部と、前記レールの前部から上方に突出するとともに第1段部に当接して第1段部を係止する第1係止部とから成ることを特徴とする請求項1に記載の冷蔵庫。
  3. 第1係止部を前記レールの上面に設けた凹部により形成するとともに、第1段部を前記溝部の上壁から下方に突出した凸部により形成したことを特徴とする請求項2に記載の冷蔵庫。
  4. 前記ロック部は、前記溝部の後部の上壁を奥側が下がるように形成した第2段部と、前記レールの後部に設けられるとともに第2段部に当接して第2段部を係止する第2係止部とから成ることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の冷蔵庫。
  5. 第2係止部を前記レールの上面に設けた凹部により形成するとともに、第2段部を前記溝部の上壁から下方に突出した凸部により形成したことを特徴とする請求項4に記載の冷蔵庫。
  6. 前記温度切替室の前面を開閉する扉の背面側に突出する突設部を設けるとともに、前記扉を閉じる際に前記突設部に当接して前記収納ケースを前記温度切替室内に押入する当接部を前記収納ケースの底面に設けたことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の冷蔵庫。
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